JP2004327290A - 燃料電池発電装置の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のCOによる電極触媒の被毒防止、特に装置の起動時または停止時における燃料電池本体空気極の電極触媒の被毒防止を図る。
【解決手段】発電装置の起動運転時に、燃焼用の原燃料をバーナで燃焼させて改質器を昇温する際に、燃料電池本体1へ空気を導入する反応空気ブロワ7を運転して燃料電池本体空気極から前記回収水タンクへ空気を流す。また、発電装置を停止する際に、バーナの燃焼停止後も、反応空気ブロワ7の運転を所定時間継続した後停止することとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、炭化水素系原燃料ガスを触媒により水素リッチな改質ガスに変換する改質器と、改質器燃焼排ガスおよび燃料電池オフ空気等の排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンクとを備えた燃料電池発電装置の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置に組み込まれる燃料電池としては、電解質の種類、改質原料の種類等によって異なる種々のタイプがあるが、例えば、固体高分子膜を電解質として用い、その運転温度が約80℃と比較的低いタイプの燃料電池として、固体高分子電解質型燃料電池がよく知られている。
【0003】
この固体高分子電解質型燃料電池は、リン酸型燃料電池と同様に、例えばメタンガス(都市ガス)等の炭化水素系原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガス中の水素と空気中の酸素とを、燃料電池の燃料極および空気極にそれぞれ供給し、電気化学反応に基づいて発電を行うものである。また、原燃料を燃料ガスへ改質するに際しては、原燃料に水蒸気を加え燃料改質器で触媒により改質を促進する方法が採用されている(前記基本的システム構成は、例えば、特許文献1参照)。
【0004】
前記改質を定常的に行なうには、所要の水蒸気量を定常的に補給する必要があり、水蒸気の供給装置には、これに対応した水を常時補給する必要がある。なお、使用する水は高純度の水であることが必要であり、イオン交換式の水処理装置で不純物を除去したイオン交換水が用いられるのが通例である。
【0005】
一方、燃料電池の電気化学反応では発電生成水が生じ、また燃料改質器では吸熱反応である水蒸気改質反応を定常的に行なうための触媒加熱用の燃焼に伴い燃焼生成水が生じるが、これらの生成水は通常の水道水に比べて不純物が少なく、これらの生成水を原水として用いれば、水処理装置の負荷を軽減することができるため、回収水タンクおよび排ガス冷却器を付加して、これらの生成水を回収して改質水蒸気発生用の供給水とする方法が、通常採用されている。
【0006】
また、燃料電池の電気化学反応では反応に伴って熱が発生し、この排熱エネルギーの一部は、貯湯槽に温水として貯え、給湯もしくは暖房に供される。
【0007】
図2は、都市ガスを原燃料とする従来の固体高分子電解質型燃料電池発電装置の一例を示す系統図であり、特許文献1に開示されたものに対して、電池冷却水系機器や回収水機器等々を追加して、より詳細なシステム構成を示す。
【0008】
図2において、模式的に示した燃料電池1は、燃料極1aと空気極1bとを有する単位セルを複数個重ねる毎に、図示しない冷却管または冷却溝を有する冷却板1cを配設,積層することにより構成されている。
【0009】
原燃料はまず改質用水蒸気とともに改質器3に供給され、以下の反応により、水素と一酸化炭素に改質される。改質用の触媒としては、貴金属系触媒またはニッケル系触媒が用いられる。
【0010】
CH+HO→3H+CO (吸熱反応)
その後、この改質ガスは、CO変成器4に供給され、以下の反応により、改質ガス中の―酸化炭素は1%程度まで低減される。CO変成用触媒としては、貴金属系触媒または銅−亜鉛系触媒が用いられる。
【0011】
CO+HO→H+CO (発熱反応)
その後、さらにCO除去器5に供給され、図示しない選択酸化空気ブロアによって供給された空気によりCOを選択酸化する以下の反応により、改質ガス中の一酸化炭素は10ppm程度まで低減された後、燃料電池の燃料極1aに供給される。
【0012】
CO+1/2O→CO (発熱反応)
上記の如く、改質器3において改質反応を行う場合、水蒸気を供給する必要があり、固体高分子型燃料電池発電装置では、その熱源として改質器3の燃焼排ガスの顕熱,CO変成器4及びCO除去器5の反応熱を利用するのが一般的である。そのため、電池冷却水循環ポンプ54にて供給される改質用水を、CO変成器4,CO除去器5,水蒸気発生器24の各反応器を直列に順次流すための改質用水蒸気供給ライン25を設け、前記各反応器から熱を受けて水蒸気とし、この水蒸気と原燃料とを混合して、改質用水蒸気供給ライン25から改質器3へ導入する構成としている。なお、図2においては、CO変成器4,CO除去器5への前記改質用水の通流ラインを省略している。
【0013】
又、上記の各反応器は触媒による化学反応を行うため、燃料電池発電装置の起動時には、適正な温度に予め昇温する必要がある。
各反応器の適正な温度は以下のとおりである。改質器:500〜700℃、CO変成器:200〜300℃、CO除去器:100〜250℃である。
【0014】
このため、改質器3は、燃料電池の排水素供給ライン19から供給される水素を改質器内に設置されているバーナで燃焼させることで、通常時は加熱されているが、起動時には原燃料をバーナで燃焼させることにより昇温している。また、改質器の燃焼排ガスにより水蒸気発生器24も昇温している。一方、CO変成器4とCO除去器5とは、それぞれが個々に備える図示しない電気ヒータにより昇温している。前記バーナには、燃焼空気ブロア6により、燃焼用空気が導入される。なお、7は、燃料電池本体の空気極に反応用の空気およびCO除去器におけるCO選択酸化用の空気を供給するための反応空気ブロアである。
【0015】
また、都市ガスは、都市ガス昇圧ブロア27により、まず脱硫器2へ導入され、都市ガス内に含まれる硫黄成分が除去された後、改質器3の触媒反応器へ導入され、前記燃焼排ガスにより熱の供給を受けながら改質され、水素リッチな燃料ガスとなる。
【0016】
次に、図2における燃料電池の冷却水系機器50および回収水系機器30について以下に述べる。冷却水系機器50は、電池冷却水冷却器51と、カソードオフガス冷却器52と、燃焼排ガスの排ガス冷却器53と、純水タンク55と、電池冷却水循環ポンプ54、その他配管等を含む。
【0017】
燃料電池1は、前述のように約80℃で運転され、前記電池冷却水循環ポンプ54によって、純水タンク55から通流される水によって冷却され、電池冷却水冷却器51によって除熱される。電池冷却水冷却器51には、図2には図示しない貯湯槽に接続される循環水導出ライン56から供給される、例えば約50℃の水が導入され、ここで電池冷却水を冷却した水は、その後、カソードオフガス冷却器52および燃焼排ガスの排ガス冷却器53を経由して、例えば約60℃に昇温されて、循環水導出ライン57から前記貯湯槽に還流する。前記純水タンク55には、液面計が設けてあり、液面が下限に到達した際には、後述する回収水が、水処理装置35を介して、間歇的に補給される。
【0018】
次に、回収水系機器30について述べる。回収水系機器30は、回収水タンク31と、回収水ポンプ33と、回収水冷却器34等からなる。前記回収水タンク31の上部には、カソードオフガス冷却器52および燃焼排ガスの排ガス冷却器53により冷却されたオフ空気および燃焼排ガスが導入され、空気およびガス中の含有水分を、上部に設けた散水装置から冷却水を散布することにより凝縮して、回収水タンク31の下部に回収する。この回収水を、回収水冷却器34により冷却して、前記散水装置に導入する。この散水装置の後段には、ラシヒリング等の充填層を備えた冷却水直接接触式凝縮器を設ける場合もある。
【0019】
この場合、水蒸気を含むオフ空気と燃焼排ガスを、図2には図示しない充填層下部から上方に通流し、一方、上部から回収水冷却器34で冷却された40℃程度の回収水を散水して、充填層部分でガスと冷却水を直接接触させながら、空気およびガス中の水蒸気分を凝縮・回収するものであり、簡単な構造で、回収効率が向上する利点がある。
【0020】
上記回収水は、前述のように、水処理装置で純化され補給水として用いられる。なお、回収水タンク31の下部にも液面計が設けられ、回収水タンク内の水が不足した場合には、補給水として市水(水道水)が供給され、この市水は水処理装置で純化される。
【0021】
ところで、上記のような燃料電池発電装置を起動,発電する際には、改質器,燃料電池本体等の温度を昇温させた後に発電を開始する必要がある。改質系の昇温,定常運転に至る概略の工程を以下に列記する。
▲1▼都市ガス等の原燃料をバーナで燃焼させて得る熱と、電気ヒータの通電により得る熱で、改質系機器の触媒を昇温。
▲2▼改質系触媒が一定値まで昇温した後、改質系触媒に都市ガス等の原燃料を導入し、生成された改質ガス(水素リッチガス)を改質器のバーナで燃焼させつつ、各改質系触媒を発電に好適なガスが生成される温度まで昇温させる。このとき、生成される改質ガスは、燃料電池本体をバイパスする。
▲3▼各改質系触媒,燃料電池本体等の温度が発電に適切である事を検知した後、改質ガスを燃料電池本体に導入し、発電状態に至る。
【0022】
なお、前記▲2▼において、燃料電池本体をバイパスして改質ガスを改質器バーナに導入する理由は、この時点における改質ガスが、昇温途上の改質系機器を通過しているため、十分にガス組成が整っておらず、ガス中に燃料電池触媒の被毒物質である一酸化炭素COが数%から数千ppmの高い濃度で含まれているためである。COは、数10ppmオーダーでも燃料電池本体の白金触媒に作用して発電性能を著しく阻害するため、通常は燃料電池本体をバイパスする改質ガスバイパスラインを設け、昇温途上の改質系機器を通過した高CO濃度改質ガスが、燃料電池本体に導入されないよう設計されている。
【0023】
しかしながら、前記改質ガスバイパスラインは、改質器のバーナ部もしくはその手前で、燃料電池本体の燃料極出口配管と合流しているため、燃料極出口配管を通じて、高CO濃度ガスが拡散し、この拡散ガスが電池本体に到達した場合には、発電性能への悪影響が避けられない。そこで、この拡散を防止するためのシステムについて、本願発明者等は従来から種々検討してきた。これらのシステムに関しては、別途、同一出願人により、特願2002−366236号および特願2003−22602号により出願している。
【0024】
前記拡散を防止するためのCO拡散防止手段を備えたシステムとしては、前記出願において、下記の4種類を開示している。▲1▼CO拡散防止用の電磁弁で閉止するシステム。▲2▼燃料電池本体の燃料極出口配管において、燃料電池本体の燃料極出口と改質ガスバイパスライン合流部までの間に、窒素等の不活性ガスを導入するシステム。▲3▼前記窒素等の不活性ガスに代えて、空気を導入するシステム。▲4▼前記特願2002−366236号の図1に記載したCO拡散防止用の水封器とガス流路の切り替え制御装置とを備えたシステムの4種類である(詳細は、前記特願2002−366236号および特願2003−22602号参照)。
【0025】
図1は、前記電磁弁で閉止する概略システム構成の一例を、代表的に示す。図1において、図2における構成部材と同一機能を有する部材には同一番号を付して、その詳細説明を省略する。また、図2における冷却水系機器や回収水系機器等々、その一部を簡略化して示す。
【0026】
図1において、図2と異なる主な点は、電池バイパス弁10、改質ガスバイパスライン18を設け、さらに排水素供給ライン19上に、図示のようにCO拡散防止弁15および安全弁16を設けた点である。図1の構成によれば、CO拡散防止弁15(電磁弁)により、燃料電池本体1の燃料極1a出口部に、高CO濃度改質ガスがガス拡散するのを防止することができる。前記安全弁16は、CO拡散防止弁15の動作不良時等に燃料電池本体に過大圧が加わる恐れがあるので、燃料電池本体1の保全および発電装置保安確保の観点から設けられる。
【0027】
なお、図1において部番20は、前述のように、起動時に原燃料をバーナで燃焼させるための原燃料供給路を示す。
【0028】
【特許文献1】
特開2002−124288号公報(第2−3頁、図2)
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図2や図1に示すような、これまで検討された従来の燃料電池発電装置においては、下記のような問題点があった。
【0030】
前述のように、燃料電池発電装置を起動,発電する際には、改質器,燃料電池本体等の温度を昇温させた後に発電を開始する。そのために、起動時には、前記図1の原燃料供給路20から原燃料をバーナで燃焼させ、その燃焼排ガスにより昇温させる。この燃焼排ガス中には、燃料電池本体の電極触媒に有害なCOが含まれているので、図1のシステムの場合、下記の問題がある。
【0031】
図1のシステムは、燃料電池本体1における発電反応により生成し燃料電池排空気中に含まれる水蒸気および改質器3における燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンク31を備える。この回収水タンク31においては、前記燃焼排ガスと燃料電池排空気とが合流するように構成されており、また、前記起動時には、反応空気ブロワ7の運転は停止しているので、前記燃焼排ガス中の有害なCOが、回収水タンク31内および燃料電池排空気の流路内を拡散して燃料電池本体1の空気極1bに到達し、電極触媒が被毒する問題が生ずる。
【0032】
また、前記起動時以外にも、発電装置を停止する際にも、後述するように、前記燃焼排ガス中に有害なCOガスが含まれるので、反応空気ブロワ7の運転を直ちに停止した場合には、前記と同様の電極触媒の被毒問題が生ずる。
【0033】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、燃料電池のCOによる電極触媒の被毒防止、特に燃料電池発電装置の起動時または停止時における燃料電池本体空気極の電極触媒の被毒防止を図った燃料電池発電装置の運転方法を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、この発明においては、炭化水素系原燃料を水蒸気改質する改質触媒層と、燃焼排ガスにより前記改質触媒を加熱するバーナと、前記バーナに燃焼用の原燃料および空気を供給する原燃料供給路および燃焼用空気路とを有する改質器と、前記水蒸気改質して得られた燃料ガスと反応空気ブロワから導入された空気との電気化学的反応により発電を行なう燃料電池本体と、この燃料電池本体における発電反応により生成し燃料電池排空気中に含まれる水蒸気および前記改質器における燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンクとを備えた燃料電池発電装置の運転方法において、前記発電装置の起動運転時に、前記燃焼用の原燃料を前記バーナで燃焼させて前記改質器を昇温する際に、前記反応空気ブロワを運転して燃料電池本体空気極から前記回収水タンクへ空気を流すこととする(請求項1の発明)。
【0035】
上記運転方法により、起動運転時におけるCOガスの燃料電池本体空気極への拡散が防止され、燃料電池本体空気極の電極触媒の被毒が防止できる。また、異常停止時における上記被毒は、同様にして下記請求項2の発明によって防止できる。即ち、前記請求項1の発明と同様の構成を備えた燃料電池発電装置の運転方法において、前記発電装置を停止する際に、前記バーナの燃焼停止後も、前記反応空気ブロワの運転を所定時間継続した後停止することとする(請求項2の発明)。
【0036】
上記請求項2の発明の作用効果に関しては、種々のファクターが関係するので、以下に詳述する。一般に、発電装置を停止する場合、従来の運転方法においては、バーナの燃焼停止と同時に、前記反応空気ブロワも停止される。定常運転時には、バーナにおいて、通常、燃料電池本体から排出されるオフ水素を燃焼させているので、燃焼排ガス中に含まれるCOガスは、原燃料を燃焼させる場合より少ないものの、オフ水素中には未改質の残メタン成分が1〜3%含まれているので、少なからずCOガスが含まれる。
【0037】
なお、上記%程度のメタン量の場合、空燃比を、例えば1.5程度にして空気を過剰に供給すれば、COガスの発生を抑制できるものの、特に固体高分子形燃料電池の場合には、▲1▼補記動力を低減する、▲2▼改質率向上のため、空燃比を低く、例えば1.2〜1.3に絞って、断熱火炎温度を上げ、これにより改質触媒温度を高めるようにしているので、ppmオーダーのCOガスの発生は免れない。
【0038】
従って、バーナの燃焼を停止しても、残留燃焼排ガス中のCOガスが、燃料電池本体空気極へ拡散して空気極が被毒する問題は、程度の差はあるものの起動時と同様に発生するが、前記請求項2の発明により、この問題は解消する。
【0039】
また、発電装置異常・緊急停止のケースとして、バーナに燃焼用の空気を供給する系統に、ゴミ詰まりや燃焼空気ブロワの故障等の異常が発生して、前記発電装置を緊急停止する場合がある。この場合には、空燃比の条件は、さらに悪化するので、発電装置を緊急停止する際に、前記反応空気ブロワの運転を所定時間継続した後停止する前記請求項2の発明により、燃焼排ガス中のCOガスの燃料電池本体空気極への拡散を防止することができる効果は、より一層顕著となる。
【0040】
さらに、前記請求項1または2の発明の実施態様としては、下記請求項3ないし4の発明が好ましい。即ち、請求項1または2に記載の燃料電池発電装置の運転方法において、前記発電装置は、起動時に生成された改質ガスが燃料電池本体をバイパスする改質ガスバイパスラインを備え、前記発電装置起動運転時に、前記改質ガスバイパスライン内の高CO濃度ガスが、燃料電池本体の燃料極出口配管を通じて拡散するのを防止すべく、前記改質ガスバイパスラインと燃料極出口配管との間に設けたCO拡散防止手段を稼動する(請求項3の発明)。
【0041】
さらにまた、前記請求項3に記載の燃料電池発電装置の運転方法において、前記CO拡散防止手段は、改質ガスバイパスラインと燃料極出口配管との間に設けたCO拡散防止弁,CO拡散防止用窒素導入手段または空気導入手段,もしくは水封器とガス流路の切り替え制御装置とを備えた手段のいずれかとする(請求項4の発明)。これにより、起動運転時において、空気極以外に燃料極へのCO拡散防止も可能となり、全体的に、燃料電池のCOによる電極触媒の被毒防止効果の向上が図れる。
【0042】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下にのべる。
【0043】
前述の図1は、この発明に関わる実施例の運転方法を説明するための概略システム系統図の一例である。システム構成としては、図1に示すもの以外に、例えば、前記特願2002−366236号または特願2003−22602号に開示された他のシステム構成や、それ以外のシステム構成が採用し得る。
【0044】
前述のように、図1のシステムは、燃料電池本体1における発電反応により生成し燃料電池排空気中に含まれる水蒸気および改質器3における燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンク31を備えており、この回収水タンク31においては、前記燃焼排ガスと燃料電池排空気とが合流するように構成されているが、発電装置の起動運転時に、燃焼用の原燃料を改質器3が備えるバーナで燃焼させて、改質器3を昇温する際に、燃料電池本体1へ空気を導入する反応空気ブロワ7を、前記バーナにおける燃焼排ガス中のCOガスの燃料電池本体空気極1bへの拡散を防止すべく定格流量より低い所定の流量(微小流量)で運転する。
【0045】
前記発電装置の起動運転時に流す空気流量としては、1〜2L/minが好ましい。空気流量が大きすぎると、燃料電池セルの乾燥が生じる点で好ましくなく、一方、小さすぎても、ブロアの制御上、意図せず空気流量が0L/minとなる恐れがあり、この場合、COガスの拡散防止の目的が達成できなくなるので好ましくない。
【0046】
前記起動運転の終了を、例えば、各改質系触媒,燃料電池本体等の温度が発電に適切である事を検知して確認した後に、前記反応空気ブロワ7を定格流量で運転するようにすることにより、前記定格流量より低い所定の微小流量の空気が、COの拡散を抑制して、空気極1aのCOによる電極触媒の被毒防止を図ることができる。なお、前記起動運転終了後の反応空気ブロワ7の定格流量は、燃料電池本体の所要発電負荷が定格より低い低負荷の場合には、所要負荷に応じた流量とする。
【0047】
また、図1において、前述のように起動運転時に、改質ガスのバイパス運転を行なう際に、CO拡散防止弁15を閉じて、燃料極側へのCO拡散防止運転を併用することにより、空気極および燃料極を含めて全体的に、燃料電池のCOによる電極触媒の被毒防止を図ることができる。
【0048】
さらに、詳細説明の重複は避けるが、発電装置の運転停止時においても、前記反応空気ブロワ7を直ちに停止することなく、定格流量より低い所定の流量で所定時間運転した後に停止することにより、同様にして、COの拡散を抑制して電極触媒の被毒防止を図ることができる。
【0049】
【発明の効果】
上記のとおり、この発明によれば、発電装置の起動運転時に、燃焼用の原燃料をバーナで燃焼させて改質器を昇温する際に、反応空気ブロワを運転して燃料電池本体空気極から前記回収水タンクへ空気を流すこととし、
また、発電装置を停止する際に、バーナの燃焼停止後も、反応空気ブロワの運転を所定時間継続した後停止することとしたので、
燃料電池のCOによる電極触媒の被毒防止、特に燃料電池発電装置の起動時または停止時における燃料電池本体空気極の電極触媒の被毒防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に関わる燃料電池発電装置の概略システム系統図
【図2】従来の燃料電池発電装置の一例を示す概略システム系統図
【符号の説明】
1:燃料電池本体、3:改質器、4:CO変成器、5:CO除去器、6:燃焼空気ブロワ、7:反応空気ブロワ、10:電池バイパス弁、15:CO拡散防止弁、18:改質ガスバイパスライン、19:排水素供給ライン、20:原燃料供給路、31:回収水タンク。

Claims (4)

  1. 炭化水素系原燃料を水蒸気改質する改質触媒層と、燃焼排ガスにより前記改質触媒を加熱するバーナと、前記バーナに燃焼用の原燃料および空気を供給する原燃料供給路および燃焼用空気路とを有する改質器と、前記水蒸気改質して得られた燃料ガスと反応空気ブロワから導入された空気との電気化学的反応により発電を行なう燃料電池本体と、この燃料電池本体における発電反応により生成し燃料電池排空気中に含まれる水蒸気および前記改質器における燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンクとを備えた燃料電池発電装置の運転方法において、
    前記発電装置の起動運転時に、前記燃焼用の原燃料を前記バーナで燃焼させて前記改質器を昇温する際に、前記反応空気ブロワを運転して燃料電池本体空気極から前記回収水タンクへ空気を流すことを特徴とする燃料電池発電装置の運転方法。
  2. 炭化水素系原燃料を水蒸気改質する改質触媒層と、燃焼排ガスにより前記改質触媒を加熱するバーナと、前記バーナに燃焼用の原燃料および空気を供給する原燃料供給路および燃焼用空気路とを有する改質器と、前記水蒸気改質して得られた燃料ガスと反応空気ブロワから導入された空気との電気化学的反応により発電を行なう燃料電池本体と、この燃料電池本体における発電反応により生成し燃料電池排空気中に含まれる水蒸気および前記改質器における燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水を回収する回収水タンクとを備えた燃料電池発電装置の運転方法において、
    前記発電装置を停止する際に、前記バーナの燃焼停止後も、前記反応空気ブロワの運転を所定時間継続した後停止することを特徴とする燃料電池発電装置の運転方法。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池発電装置の運転方法において、前記発電装置は、起動時に生成された改質ガスが燃料電池本体をバイパスする改質ガスバイパスラインを備え、前記発電装置起動運転時に、前記改質ガスバイパスライン内の高CO濃度ガスが、燃料電池本体の燃料極出口配管を通じて拡散するのを防止すべく、前記改質ガスバイパスラインと燃料極出口配管との間に設けたCO拡散防止手段を稼動することを特徴とする燃料電池発電装置の運転方法。
  4. 請求項3に記載の燃料電池発電装置の運転方法において、前記CO拡散防止手段は、改質ガスバイパスラインと燃料極出口配管との間に設けたCO拡散防止弁,CO拡散防止用窒素導入手段または空気導入手段,もしくは水封器とガス流路の切り替え制御装置とを備えた手段のいずれかとすることを特徴とする燃料電池発電装置の運転方法。
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JP2008234994A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池システム

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