JP2004326609A - 防犯システム - Google Patents
防犯システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004326609A JP2004326609A JP2003122675A JP2003122675A JP2004326609A JP 2004326609 A JP2004326609 A JP 2004326609A JP 2003122675 A JP2003122675 A JP 2003122675A JP 2003122675 A JP2003122675 A JP 2003122675A JP 2004326609 A JP2004326609 A JP 2004326609A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- window
- lock
- locked
- sliding door
- detecting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Abstract
【課題】引き戸の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができる防犯システムを提供する。
【解決手段】窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときに赤外線センサ12がガラス10’に向けて発する赤外線は反射版11で反射され、赤外線センサ12は反射した赤外線を受信することで窓の開閉状態を検知し、装置本体100aは施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17をその内部に備えており、赤外線センサ12とマイクロスイッチ17との各検出信号によって空錠検知を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときに赤外線センサ12がガラス10’に向けて発する赤外線は反射版11で反射され、赤外線センサ12は反射した赤外線を受信することで窓の開閉状態を検知し、装置本体100aは施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17をその内部に備えており、赤外線センサ12とマイクロスイッチ17との各検出信号によって空錠検知を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引き戸を施錠するクレセント錠のような施錠装置の空錠を検知できる防犯システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、ガラス10を嵌め込んだ4つの窓体(枠体)2bからなる引き戸構成の窓を家屋等の壁面に設置した従来例1であり、図10(a),(b)にその両端の要部拡大図を示す。鴨居50に設置したサッシ2cの側面、または上面にはリードスイッチ60が各々取り付けられ、両端の窓体2bの縦桟、及び中央の枠体2bの横桟にはマグネット70が各々取り付けられている。そして、窓が閉じられる位置に窓体2bが移動しているときにマグネット70の磁気でリードスイッチ60を駆動するようになっている。つまりリードスイッチ60が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0003】
また従来例2として、引き戸構成の窓に用いる施錠装置の本体部にリードスイッチと、錠の施解錠を検知するマイクロスイッチとを備えるとともに、これらの検知結果をワイヤレス信号で送信する送信部を本体部に一体に設けた窓施錠装置も提供されている。この場合も、リードスイッチが相手側の引き戸や窓の桟に取り付けられたマグネットで駆動されることで窓の開閉状態を検知するようになっている。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平7−233667号公報(段落番号0012)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1では図11に示すように、窓体2bが検知距離La10以下に閉じた場合にマグネット70の磁気によってリードスイッチ60がオンし、窓体2bが検知距離La10以上開いた場合にはリードスイッチ60はオフする。すなわち、検知距離La10を境にして窓の開閉状態を検知できる。しかし、施錠装置の施錠状態は検知できず、したがって施錠装置が施錠状態で且つ窓が開状態であるいわゆる空錠を検知することはできない。
【0006】
また、上記従来例2では空錠を検知できるが、窓の種類によってはサッシ等が異なり、リードスイッチとマグネットとの距離も異なる。ここで施錠装置が解錠状態で窓を開いていくと、ある距離でリードスイッチがオフして、窓の開状態を検出する。この距離を空錠検知距離と称し、この空錠検知距離以上窓が開けば空錠状態を検出できる。
【0007】
しかし、リードスイッチとマグネットとの距離は窓の種類によって異なり、リードスイッチとマグネットとの距離が変化すれば、当然この空錠検知距離も変化する。したがって、窓の種類よって空錠検知の感度が変わったり、あるいは空錠検知が不可能になることがある。
【0008】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、引き戸の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができる防犯システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けた反射板に向けて信号を発して、反射板で反射した前記信号を引き戸を閉じた状態で受信することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段とを備えた施錠装置と、前記開閉検知手段の検知結果を利用して空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、少なくとも前記掛け具が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知する施錠/解錠位置検知手段と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けたマグネットの磁気を引き戸を閉じた状態で検知することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段と、受け具に係止した前記掛け具の受け具に当接する箇所に取着され、前記掛け具が受け具に係止したことを検知する係止検知手段とを備えた施錠装置と、前記施錠/解錠位置検知手段の検知結果が施錠状態で、且つ前記係止検知手段の検知結果が係止していない状態であれば空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態1)
図1は本実施形態のクレセント錠1を備えた窓施錠装置100を示している。窓施錠装置100は引き戸構成の窓体(枠体)2の縦桟2aの側面に取り付けた状態を示しており、この装置本体100aの側面にはクレセント錠1の掛け具であるクレセント3と、このクレセント3を他方の窓体2’側に設けた受け具4に対して係脱自在に施錠位置と解錠位置との間で回動させる操作手段であるハンドル5が回動自在に取り付けられている。また装置本体100aの室内側に面した前面には、クレセント錠1のクレセント3を受け具4に係止されている状態から離脱方向に移動させる操作ができないようにハンドル5をロックするロック手段のスライドレバー6が上下移動自在に配設されている。
【0013】
更に前記ハンドル5の上方の装置本体100aの側面には装置本体100a内のブザーからなる報知部7(図2参照)の音出し孔8が開口し、またスライドレバー6の上方の装置本体100aの前面には報知部7からの報知をオン/オフするためのスイッチSWの操作釦9が露出されている。
【0014】
そして装置本体100aの窓体2’に対向した面の上方には赤外線センサ12が取り付けられ、窓体2と共に引き違い形の窓を構成する前記窓体2’側のガラス10’の側端部位には赤外線を反射する反射板11が取着され、窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときに赤外線センサ12がガラス10’に向けて発する赤外線は反射版11で反射され、赤外線センサ12は反射した赤外線を受信する。つまり赤外センサ12が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0015】
また装置本体100aの内部には、施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17(図2参照)を備えている。つまり、このマイクロスイッチ17はスライドレバー6がロック位置にあってダブルロック状態にあるか否かを検知するようになっている。
【0016】
図2は上記回路部の回路構成を示しており、次にこの回路部について説明する。
【0017】
窓施錠装置100側に設けられる回路は、赤外線センサ12及びマイクロスイッチ17と、前記ブザーからなる報知部7と、窓施錠装置100側での赤外線センサ12及びマイクロスイッチ17の検知信号の信号処理とブザーからなる報知部7の駆動制御を含めた制御処理を担うマイクロコンピュータから構成された信号処理部20と、赤外線センサ12の検知信号、マイクロスイッチ17の検知信号に対応して信号処理部20から出力される検知データを変調し、電波を媒体とする所定形式のワイヤレス信号によりアンテナ25を介して送信する無線送信部21と、信号処理部20により基準周波数等が制御され、無線送信部21の送信周波数を制御するPLL制御部22と、信号処理部20の動作プログラムや必要なデータを格納した記憶部23と、前記スイッチSWを含む操作部24とで構成される。
【0018】
信号処理部20は、赤外線センサ12の検知信号から、窓体2,2’により窓が閉じられた状態にあるのか、開いた状態にあるかを判定し、さらにマイクロスイッチ17の検知信号からダブルロック状態にあるのか否かを判定する機能と、この判定結果に基づいて報知部7の駆動を制御する機能と、赤外線センサ12,マイクロスイッチ17から入力した検知信号を所定形式の検知データとして無線送信部21へ出力する処理と、PLL制御部22の制御を行う機能などを備えている。
【0019】
尚スイッチSWは後述する警報音を報知部7から報知させるか、報知させないかを設定するスイッチであって、上述のスライドレバー6をロック位置側に移動させるとメカニカルに連動してオンするようになっている。また逆にスイッチSWの操作釦9をオン状態からオフ操作すると、オフ操作に連動してメカニカル的にロック手段のスライドレバー6をロック解除位置へ移動させるようになっている。尚この構成は特に図示しないが、適宜な構成を用いれば良い。
【0020】
ところで本実施形態の防犯システムは、前記窓施錠装置100側から送信されるワイヤレス信号を受信し、ワイヤレス信号に含まれる赤外線センサ12,マイクロスイッチ17の検知信号に対応する検知データにより窓の開閉状態等を表示するメインコントローラ(図示なし)とで構成される。
【0021】
次に本発明の防犯システムの動作について説明する。
【0022】
まず、窓を閉じるように所定の位置に窓体2,2’を移動させると、窓体2’側の反射板11に対向した装置本体100aの赤外線センサ12は窓が閉じられていることを示す検知信号を出力している。
【0023】
そして図1に示すように窓体2側のクレセント錠1のクレセント3を窓体2’側の受け具4に係止して施錠すると共に、上述のロック手段のスライドレバー6を下方にスライドさせて、クレセント錠1をロックした状態にすると、リミットスイッチ17はクレセント錠1の施錠状態がロックされていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。また、このとき、上述のようにスイッチSWはメカニカルに連動しオン状態となっている。
【0024】
このような状態で、スライドレバー6によってダブルロックのオン・オフ操作が行われる度に、その検知信号がメインコントローラに送信され、メインコントローラ側のモードによってはメインコントローラ側で警報が鳴る。なお、ダブルロックのオン・オフ操作によって窓施錠装置100の報知部7のブザーは鳴らない。
【0025】
また、メインコントローラ側のモードに関係なく、スイッチSWの操作釦9がオン状態のとき窓を開けたり、窓が開いているときに操作釦9をオン操作すると報知部7のブザーが鳴る。このブザーは操作釦9をオフ操作するか、電池がなくなるまで鳴り続ける。なお、この操作釦9のオン・オフ操作はメインコントローラには送信しない。
【0026】
次に、本実施形態の空錠検知についてその動作を説明する。まず、図3(a)は施錠時の状態を下方から見たもので、図3(b)は施錠時の状態を上方から見たものであって、窓施錠装置100は、引き戸構成の窓体2の縦桟2aの側面に取り付けられ、窓体2にはガラス10が嵌め込まれている。一方窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には反射板11が取着されている。そして、窓は閉じた状態で赤外線センサ12は反射板11に対向した位置にあって、赤外LED12aが発する赤外線は反射板11で反射し、その反射波を受信することで窓の閉状態を検知している。また、クレセント3は受け具4に係止している。
【0027】
次に、図4は空錠時の状態を下方から見たもので、窓は完全には閉じておらず、クレセント3は受け具4に係止していない状態で、施錠位置に回動している。このとき赤外線センサ12は、空錠検知距離La0以上開くまでは赤外線センサ12が反射波を受信して窓の閉状態を検知しており、空錠検知距離La0以上開くと窓の開状態を検知する。本実施形態では、赤外線の反射によって窓の開閉状態を検知しており、反射板11と赤外線センサ12(窓施錠装置100)との距離Y1に関わらず窓の開閉状態を検知できる。したがって、窓の種類によって距離Y1が異なる場合でも空錠検知を安定して行うことができるのである。
【0028】
そして窓が空錠検知処理La0以上開いた状態でクレセント3を施錠位置に回動させ、スライドレバー6をロック位置側に移動させると、赤外線センサ12の検知信号が窓の開状態を示し、マイクロスイッチ17の検知信号がロック状態を示すので、信号処理部20は空錠と判断し、報知部7から空錠を示す警告音を報知させる。つまり、スライドレバー6を操作した人に即時に空錠であることを報知する。
【0029】
この警告音を聞いて空錠であることを知れば、スライドレバー6をロック解除位置へ移動させることでマイクロスイッチ17の検知信号がロック解除位置を示す信号となるため、信号処理部20は報知部7の報知を停止させる。あるいは、スイッチSWをオフとしてもロックは連動して解除され、同様に報知は停止される。
【0030】
一方、一定時間経過しても空錠状態が解消されなければ、警告音から更に音量の大きな警報音が報知されるように信号処理部20は報知部7を駆動制御し、同時に異常を示すデータを無線送信部21からワイヤレス信号でメインコントローラへ送信させる。
【0031】
メインコントローラでは、この異常を示すデータを受信すると、窓に異常発生と判断し、異常発生を示す警告音を報知させるとともに対応する表示を行う。
【0032】
また、装置本体100aの内部に、ハンドル5を施錠方向に回動させてクレセント3が施錠位置にある状態(図1の状態)で接点がオンするマイクロスイッチ18(図2破線参照)を備え、このマイクロスイッチ18によってクレセント3が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知して、赤外線センサ12の検知信号が窓の開状態を示し、マイクロスイッチ18の検知信号が施錠位置を示す状態であれば信号処理部20は空錠と判断してもよい。
【0033】
(実施形態2)
本実施形態の全体構成は、図5、図6に示され、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0034】
本実施形態では、窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には板状のマグネット13が取着され、窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときにマグネット13の磁気で装置本体100a内のリードスイッチ14を駆動するようになっている。つまりリードスイッチ14が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0035】
また弧状のクレセント3の内面には圧力センサ15が露出しており、圧力センサ15は、クレセント3が施錠位置に回動して受け具4に係止した際に受け具4に当接し押圧されることでオンする接点を有している。つまり、この圧力センサ15はクレセント3が受け具4に係止しているか否かを検知するようになっている。
【0036】
さらに装置本体100aの内部には実施形態1同様に、施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17(図6参照)を備えている。
【0037】
図6は回路部の回路構成を示しており、次にこの回路部について実施形態1と異なる点のみ説明する。信号処理部20は、窓施錠装置100側でのリードスイッチ14、圧力センサ15、及びマイクロスイッチ17の検知信号の信号処理とブザーからなる報知部7の駆動制御を含めた制御処理を担うマイクロコンピュータから構成されており、リードスイッチ14の検知信号から、窓体2,2’により窓が閉じられた状態にあるのか、開いた状態にあるかを判定し、圧力センサ15の検知信号からクレセント3が受け具4に係止しているか否かを判定し、さらにマイクロスイッチ17の検知信号からダブルロック状態にあるのか否かを判定する機能と、この判定結果に基づいて報知部7の駆動を制御する機能と、リードスイッチ14,圧力センサ15,マイクロスイッチ17から入力した検知信号を所定形式の検知データとして無線送信部21へ出力する処理と、PLL制御部22の制御を行う機能などを備えている。
【0038】
無線送信部21はリードスイッチ14、圧力センサ15、マイクロスイッチ17の各検知信号に対応して信号処理部20から出力される検知データを変調し、電波を媒体とする所定形式のワイヤレス信号によりアンテナ25を介して送信する。
【0039】
そして本実施形態の防犯システムは、窓施錠装置100側から送信されるワイヤレス信号を受信し、ワイヤレス信号に含まれるリードスイッチ14,圧力センサ15、マイクロスイッチ17の各検知信号に対応する検知データにより窓の開閉状態等を表示するメインコントローラ(図示なし)とで構成される。
【0040】
次に本発明の防犯システムの動作について説明する。
【0041】
まず、窓を閉じるように所定の位置に窓体2,2’を移動させると、窓体2’側のマグネット13に近接した装置本体100aのリードスイッチ14は窓が閉じられていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。
【0042】
そして図5に示すように窓体2側のクレセント錠1のクレセント3を窓体2’側の受け具4に係止して施錠すると、圧力センサ15はクレセント3が受け具4に係止していることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。そして、ロック手段のスライドレバー6を下方にスライドさせて、クレセント錠1をロックした状態にすると、マイクロスイッチ17はクレセント錠1の施錠状態がロックされていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。
【0043】
さらにスライドレバー6によってダブルロックのオン・オフ操作が行われる度に、その検知信号がメインコントローラに送信され、メインコントローラ側のモードによってはメインコントローラ側で警報が鳴る。
【0044】
また、メインコントローラ側のモードに関係なく、スイッチSWの操作釦9がオン状態のとき窓を開けたり、窓が開いているときに操作釦9をオン操作すると報知部7のブザーが鳴る。このブザーは操作釦9をオフ操作するか、電池がなくなるまで鳴り続ける。なお、この操作釦9のオン・オフ操作はメインコントローラには送信しない。
【0045】
次に、本実施形態の空錠検知についてその動作を説明する。なお、実施形態1と同様の動作については説明は省略する。まず、図7(a)は施錠時の状態を下方から見たもので(クレセント3及び受け具4のみ断面図)、窓施錠装置100は、引き戸構成の窓体2の縦桟2aの側面に取り付けられ、窓体2にはガラス10が嵌め込まれている。一方窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には板状のマグネット13が取着されている。そして、窓は閉じた状態で、クレセント3は受け具4に係止しており、圧力センサ15は受け具4に当接、押圧されて、クレセント3の係止状態を検出している。
【0046】
図7(b)は施錠時の状態を上方から見たもので、リードスイッチ14はマグネット13に対向した位置にあって、窓の閉状態を検知している。
【0047】
次に、図8は空錠時の状態を下方から見たもので、窓は完全には閉じておらず、クレセント3は受け具4に係止していない状態で施錠位置に回動しており、圧力センサ15は押圧されておらず、クレセント3が受け具4に係止していない状態を検出している。このときリードスイッチ14は、空錠検知距離La0以上開くまではマグネット13の磁気によって駆動されて窓の閉状態を検知しており、空錠検知距離La0以上開くと窓の開状態を検知する。
【0048】
またクレセント3が受け具4に係止していない状態でスライドレバー6をロック位置側に移動させると、圧力センサ15の検知信号がクレセント3が受け具4に係止していない状態を示し、マイクロスイッチ17の検知信号がロック状態を示すので、信号処理部20は空錠と判断し、報知部7から空錠を示す警告音を報知させる。つまり、スライドレバー6を操作した人に即時に空錠であることを報知する。
【0049】
このように本実施形態では、窓の開閉検知と空錠検知とを別々に検知しており、リードスイッチ14の開閉検知に関わらず空錠検知を行うことができる。したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるのである。
【0050】
また、装置本体100aの内部に、ハンドル5を施錠方向に回動させてクレセント3が施錠位置にある状態(図5の状態)で接点がオンするマイクロスイッチ18(図6破線参照)を備え、このマイクロスイッチ18によってクレセント3が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知して、圧力センサ15の検知信号がクレセント3が受け具4に係止していない状態を示し、マイクロスイッチ18の検知信号が施錠位置を示す状態であれば信号処理部20は空錠と判断してもよい。
【0051】
なお、実施形態1,2では窓施錠装置100及び受け具4を窓体2,2’側に設けているが、窓施錠装置100と受け具4とのうちいずれか一方を窓体側に設け、いずれか他方を屋内の壁面等の造営物側に設けてもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、信号の反射による引き戸の開閉検知により施錠装置と反射板との距離に関わらず窓の開閉状態を検知でき、したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるという効果がある。
【0053】
請求項2の発明によれば、窓の開閉検知と空錠検知とを別々に検知することで、開閉検知に関わらず空錠検知を行うことができ、したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す図である。
【図2】同上に用いる窓施錠装置側の回路構成図である。
【図3】(a)同上の施錠状態を示す下面図である。
(b)同上の施錠状態を示す上面図である。
【図4】同上の空錠状態を示す下面図である。
【図5】本発明の実施形態2を示す図である。
【図6】同上に用いる窓施錠装置側の回路構成図である。
【図7】(a)同上の施錠状態を示す下面図である。
(b)同上の施錠状態を示す上面図である。
【図8】同上の空錠状態を示す下面図である。
【図9】従来例1を示す図である。
【図10】(a)同上の要部拡大図である。
(b)同上の要部拡大図である。
【図11】同上の空錠状態を示す図である。
【符号の説明】
1 クレセント錠
2,2’ 窓体
2a 縦桟
3 クレセント
4 受け具
5 ハンドル
6 スライドレバー
8 音出し孔
9 操作釦
10,10’ ガラス
11 反射板
12 赤外線センサ
100 窓施錠装置
100a 装置本体
SW スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、引き戸を施錠するクレセント錠のような施錠装置の空錠を検知できる防犯システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、ガラス10を嵌め込んだ4つの窓体(枠体)2bからなる引き戸構成の窓を家屋等の壁面に設置した従来例1であり、図10(a),(b)にその両端の要部拡大図を示す。鴨居50に設置したサッシ2cの側面、または上面にはリードスイッチ60が各々取り付けられ、両端の窓体2bの縦桟、及び中央の枠体2bの横桟にはマグネット70が各々取り付けられている。そして、窓が閉じられる位置に窓体2bが移動しているときにマグネット70の磁気でリードスイッチ60を駆動するようになっている。つまりリードスイッチ60が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0003】
また従来例2として、引き戸構成の窓に用いる施錠装置の本体部にリードスイッチと、錠の施解錠を検知するマイクロスイッチとを備えるとともに、これらの検知結果をワイヤレス信号で送信する送信部を本体部に一体に設けた窓施錠装置も提供されている。この場合も、リードスイッチが相手側の引き戸や窓の桟に取り付けられたマグネットで駆動されることで窓の開閉状態を検知するようになっている。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平7−233667号公報(段落番号0012)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1では図11に示すように、窓体2bが検知距離La10以下に閉じた場合にマグネット70の磁気によってリードスイッチ60がオンし、窓体2bが検知距離La10以上開いた場合にはリードスイッチ60はオフする。すなわち、検知距離La10を境にして窓の開閉状態を検知できる。しかし、施錠装置の施錠状態は検知できず、したがって施錠装置が施錠状態で且つ窓が開状態であるいわゆる空錠を検知することはできない。
【0006】
また、上記従来例2では空錠を検知できるが、窓の種類によってはサッシ等が異なり、リードスイッチとマグネットとの距離も異なる。ここで施錠装置が解錠状態で窓を開いていくと、ある距離でリードスイッチがオフして、窓の開状態を検出する。この距離を空錠検知距離と称し、この空錠検知距離以上窓が開けば空錠状態を検出できる。
【0007】
しかし、リードスイッチとマグネットとの距離は窓の種類によって異なり、リードスイッチとマグネットとの距離が変化すれば、当然この空錠検知距離も変化する。したがって、窓の種類よって空錠検知の感度が変わったり、あるいは空錠検知が不可能になることがある。
【0008】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、引き戸の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができる防犯システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けた反射板に向けて信号を発して、反射板で反射した前記信号を引き戸を閉じた状態で受信することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段とを備えた施錠装置と、前記開閉検知手段の検知結果を利用して空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、少なくとも前記掛け具が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知する施錠/解錠位置検知手段と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けたマグネットの磁気を引き戸を閉じた状態で検知することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段と、受け具に係止した前記掛け具の受け具に当接する箇所に取着され、前記掛け具が受け具に係止したことを検知する係止検知手段とを備えた施錠装置と、前記施錠/解錠位置検知手段の検知結果が施錠状態で、且つ前記係止検知手段の検知結果が係止していない状態であれば空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態1)
図1は本実施形態のクレセント錠1を備えた窓施錠装置100を示している。窓施錠装置100は引き戸構成の窓体(枠体)2の縦桟2aの側面に取り付けた状態を示しており、この装置本体100aの側面にはクレセント錠1の掛け具であるクレセント3と、このクレセント3を他方の窓体2’側に設けた受け具4に対して係脱自在に施錠位置と解錠位置との間で回動させる操作手段であるハンドル5が回動自在に取り付けられている。また装置本体100aの室内側に面した前面には、クレセント錠1のクレセント3を受け具4に係止されている状態から離脱方向に移動させる操作ができないようにハンドル5をロックするロック手段のスライドレバー6が上下移動自在に配設されている。
【0013】
更に前記ハンドル5の上方の装置本体100aの側面には装置本体100a内のブザーからなる報知部7(図2参照)の音出し孔8が開口し、またスライドレバー6の上方の装置本体100aの前面には報知部7からの報知をオン/オフするためのスイッチSWの操作釦9が露出されている。
【0014】
そして装置本体100aの窓体2’に対向した面の上方には赤外線センサ12が取り付けられ、窓体2と共に引き違い形の窓を構成する前記窓体2’側のガラス10’の側端部位には赤外線を反射する反射板11が取着され、窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときに赤外線センサ12がガラス10’に向けて発する赤外線は反射版11で反射され、赤外線センサ12は反射した赤外線を受信する。つまり赤外センサ12が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0015】
また装置本体100aの内部には、施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17(図2参照)を備えている。つまり、このマイクロスイッチ17はスライドレバー6がロック位置にあってダブルロック状態にあるか否かを検知するようになっている。
【0016】
図2は上記回路部の回路構成を示しており、次にこの回路部について説明する。
【0017】
窓施錠装置100側に設けられる回路は、赤外線センサ12及びマイクロスイッチ17と、前記ブザーからなる報知部7と、窓施錠装置100側での赤外線センサ12及びマイクロスイッチ17の検知信号の信号処理とブザーからなる報知部7の駆動制御を含めた制御処理を担うマイクロコンピュータから構成された信号処理部20と、赤外線センサ12の検知信号、マイクロスイッチ17の検知信号に対応して信号処理部20から出力される検知データを変調し、電波を媒体とする所定形式のワイヤレス信号によりアンテナ25を介して送信する無線送信部21と、信号処理部20により基準周波数等が制御され、無線送信部21の送信周波数を制御するPLL制御部22と、信号処理部20の動作プログラムや必要なデータを格納した記憶部23と、前記スイッチSWを含む操作部24とで構成される。
【0018】
信号処理部20は、赤外線センサ12の検知信号から、窓体2,2’により窓が閉じられた状態にあるのか、開いた状態にあるかを判定し、さらにマイクロスイッチ17の検知信号からダブルロック状態にあるのか否かを判定する機能と、この判定結果に基づいて報知部7の駆動を制御する機能と、赤外線センサ12,マイクロスイッチ17から入力した検知信号を所定形式の検知データとして無線送信部21へ出力する処理と、PLL制御部22の制御を行う機能などを備えている。
【0019】
尚スイッチSWは後述する警報音を報知部7から報知させるか、報知させないかを設定するスイッチであって、上述のスライドレバー6をロック位置側に移動させるとメカニカルに連動してオンするようになっている。また逆にスイッチSWの操作釦9をオン状態からオフ操作すると、オフ操作に連動してメカニカル的にロック手段のスライドレバー6をロック解除位置へ移動させるようになっている。尚この構成は特に図示しないが、適宜な構成を用いれば良い。
【0020】
ところで本実施形態の防犯システムは、前記窓施錠装置100側から送信されるワイヤレス信号を受信し、ワイヤレス信号に含まれる赤外線センサ12,マイクロスイッチ17の検知信号に対応する検知データにより窓の開閉状態等を表示するメインコントローラ(図示なし)とで構成される。
【0021】
次に本発明の防犯システムの動作について説明する。
【0022】
まず、窓を閉じるように所定の位置に窓体2,2’を移動させると、窓体2’側の反射板11に対向した装置本体100aの赤外線センサ12は窓が閉じられていることを示す検知信号を出力している。
【0023】
そして図1に示すように窓体2側のクレセント錠1のクレセント3を窓体2’側の受け具4に係止して施錠すると共に、上述のロック手段のスライドレバー6を下方にスライドさせて、クレセント錠1をロックした状態にすると、リミットスイッチ17はクレセント錠1の施錠状態がロックされていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。また、このとき、上述のようにスイッチSWはメカニカルに連動しオン状態となっている。
【0024】
このような状態で、スライドレバー6によってダブルロックのオン・オフ操作が行われる度に、その検知信号がメインコントローラに送信され、メインコントローラ側のモードによってはメインコントローラ側で警報が鳴る。なお、ダブルロックのオン・オフ操作によって窓施錠装置100の報知部7のブザーは鳴らない。
【0025】
また、メインコントローラ側のモードに関係なく、スイッチSWの操作釦9がオン状態のとき窓を開けたり、窓が開いているときに操作釦9をオン操作すると報知部7のブザーが鳴る。このブザーは操作釦9をオフ操作するか、電池がなくなるまで鳴り続ける。なお、この操作釦9のオン・オフ操作はメインコントローラには送信しない。
【0026】
次に、本実施形態の空錠検知についてその動作を説明する。まず、図3(a)は施錠時の状態を下方から見たもので、図3(b)は施錠時の状態を上方から見たものであって、窓施錠装置100は、引き戸構成の窓体2の縦桟2aの側面に取り付けられ、窓体2にはガラス10が嵌め込まれている。一方窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には反射板11が取着されている。そして、窓は閉じた状態で赤外線センサ12は反射板11に対向した位置にあって、赤外LED12aが発する赤外線は反射板11で反射し、その反射波を受信することで窓の閉状態を検知している。また、クレセント3は受け具4に係止している。
【0027】
次に、図4は空錠時の状態を下方から見たもので、窓は完全には閉じておらず、クレセント3は受け具4に係止していない状態で、施錠位置に回動している。このとき赤外線センサ12は、空錠検知距離La0以上開くまでは赤外線センサ12が反射波を受信して窓の閉状態を検知しており、空錠検知距離La0以上開くと窓の開状態を検知する。本実施形態では、赤外線の反射によって窓の開閉状態を検知しており、反射板11と赤外線センサ12(窓施錠装置100)との距離Y1に関わらず窓の開閉状態を検知できる。したがって、窓の種類によって距離Y1が異なる場合でも空錠検知を安定して行うことができるのである。
【0028】
そして窓が空錠検知処理La0以上開いた状態でクレセント3を施錠位置に回動させ、スライドレバー6をロック位置側に移動させると、赤外線センサ12の検知信号が窓の開状態を示し、マイクロスイッチ17の検知信号がロック状態を示すので、信号処理部20は空錠と判断し、報知部7から空錠を示す警告音を報知させる。つまり、スライドレバー6を操作した人に即時に空錠であることを報知する。
【0029】
この警告音を聞いて空錠であることを知れば、スライドレバー6をロック解除位置へ移動させることでマイクロスイッチ17の検知信号がロック解除位置を示す信号となるため、信号処理部20は報知部7の報知を停止させる。あるいは、スイッチSWをオフとしてもロックは連動して解除され、同様に報知は停止される。
【0030】
一方、一定時間経過しても空錠状態が解消されなければ、警告音から更に音量の大きな警報音が報知されるように信号処理部20は報知部7を駆動制御し、同時に異常を示すデータを無線送信部21からワイヤレス信号でメインコントローラへ送信させる。
【0031】
メインコントローラでは、この異常を示すデータを受信すると、窓に異常発生と判断し、異常発生を示す警告音を報知させるとともに対応する表示を行う。
【0032】
また、装置本体100aの内部に、ハンドル5を施錠方向に回動させてクレセント3が施錠位置にある状態(図1の状態)で接点がオンするマイクロスイッチ18(図2破線参照)を備え、このマイクロスイッチ18によってクレセント3が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知して、赤外線センサ12の検知信号が窓の開状態を示し、マイクロスイッチ18の検知信号が施錠位置を示す状態であれば信号処理部20は空錠と判断してもよい。
【0033】
(実施形態2)
本実施形態の全体構成は、図5、図6に示され、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0034】
本実施形態では、窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には板状のマグネット13が取着され、窓が閉じられる位置に窓体2と窓体2’が移動しているときにマグネット13の磁気で装置本体100a内のリードスイッチ14を駆動するようになっている。つまりリードスイッチ14が窓の開閉状態を検知するようになっている。
【0035】
また弧状のクレセント3の内面には圧力センサ15が露出しており、圧力センサ15は、クレセント3が施錠位置に回動して受け具4に係止した際に受け具4に当接し押圧されることでオンする接点を有している。つまり、この圧力センサ15はクレセント3が受け具4に係止しているか否かを検知するようになっている。
【0036】
さらに装置本体100aの内部には実施形態1同様に、施錠位置にあるハンドル5をロックするスライドレバー6がロック位置にあれば接点がオンするマイクロスイッチ17(図6参照)を備えている。
【0037】
図6は回路部の回路構成を示しており、次にこの回路部について実施形態1と異なる点のみ説明する。信号処理部20は、窓施錠装置100側でのリードスイッチ14、圧力センサ15、及びマイクロスイッチ17の検知信号の信号処理とブザーからなる報知部7の駆動制御を含めた制御処理を担うマイクロコンピュータから構成されており、リードスイッチ14の検知信号から、窓体2,2’により窓が閉じられた状態にあるのか、開いた状態にあるかを判定し、圧力センサ15の検知信号からクレセント3が受け具4に係止しているか否かを判定し、さらにマイクロスイッチ17の検知信号からダブルロック状態にあるのか否かを判定する機能と、この判定結果に基づいて報知部7の駆動を制御する機能と、リードスイッチ14,圧力センサ15,マイクロスイッチ17から入力した検知信号を所定形式の検知データとして無線送信部21へ出力する処理と、PLL制御部22の制御を行う機能などを備えている。
【0038】
無線送信部21はリードスイッチ14、圧力センサ15、マイクロスイッチ17の各検知信号に対応して信号処理部20から出力される検知データを変調し、電波を媒体とする所定形式のワイヤレス信号によりアンテナ25を介して送信する。
【0039】
そして本実施形態の防犯システムは、窓施錠装置100側から送信されるワイヤレス信号を受信し、ワイヤレス信号に含まれるリードスイッチ14,圧力センサ15、マイクロスイッチ17の各検知信号に対応する検知データにより窓の開閉状態等を表示するメインコントローラ(図示なし)とで構成される。
【0040】
次に本発明の防犯システムの動作について説明する。
【0041】
まず、窓を閉じるように所定の位置に窓体2,2’を移動させると、窓体2’側のマグネット13に近接した装置本体100aのリードスイッチ14は窓が閉じられていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。
【0042】
そして図5に示すように窓体2側のクレセント錠1のクレセント3を窓体2’側の受け具4に係止して施錠すると、圧力センサ15はクレセント3が受け具4に係止していることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。そして、ロック手段のスライドレバー6を下方にスライドさせて、クレセント錠1をロックした状態にすると、マイクロスイッチ17はクレセント錠1の施錠状態がロックされていることを示す検知信号をスイッチ出力として出力している。
【0043】
さらにスライドレバー6によってダブルロックのオン・オフ操作が行われる度に、その検知信号がメインコントローラに送信され、メインコントローラ側のモードによってはメインコントローラ側で警報が鳴る。
【0044】
また、メインコントローラ側のモードに関係なく、スイッチSWの操作釦9がオン状態のとき窓を開けたり、窓が開いているときに操作釦9をオン操作すると報知部7のブザーが鳴る。このブザーは操作釦9をオフ操作するか、電池がなくなるまで鳴り続ける。なお、この操作釦9のオン・オフ操作はメインコントローラには送信しない。
【0045】
次に、本実施形態の空錠検知についてその動作を説明する。なお、実施形態1と同様の動作については説明は省略する。まず、図7(a)は施錠時の状態を下方から見たもので(クレセント3及び受け具4のみ断面図)、窓施錠装置100は、引き戸構成の窓体2の縦桟2aの側面に取り付けられ、窓体2にはガラス10が嵌め込まれている。一方窓体2と共に引き違い形の窓を構成する窓体2’側のガラス10’の側端部位には板状のマグネット13が取着されている。そして、窓は閉じた状態で、クレセント3は受け具4に係止しており、圧力センサ15は受け具4に当接、押圧されて、クレセント3の係止状態を検出している。
【0046】
図7(b)は施錠時の状態を上方から見たもので、リードスイッチ14はマグネット13に対向した位置にあって、窓の閉状態を検知している。
【0047】
次に、図8は空錠時の状態を下方から見たもので、窓は完全には閉じておらず、クレセント3は受け具4に係止していない状態で施錠位置に回動しており、圧力センサ15は押圧されておらず、クレセント3が受け具4に係止していない状態を検出している。このときリードスイッチ14は、空錠検知距離La0以上開くまではマグネット13の磁気によって駆動されて窓の閉状態を検知しており、空錠検知距離La0以上開くと窓の開状態を検知する。
【0048】
またクレセント3が受け具4に係止していない状態でスライドレバー6をロック位置側に移動させると、圧力センサ15の検知信号がクレセント3が受け具4に係止していない状態を示し、マイクロスイッチ17の検知信号がロック状態を示すので、信号処理部20は空錠と判断し、報知部7から空錠を示す警告音を報知させる。つまり、スライドレバー6を操作した人に即時に空錠であることを報知する。
【0049】
このように本実施形態では、窓の開閉検知と空錠検知とを別々に検知しており、リードスイッチ14の開閉検知に関わらず空錠検知を行うことができる。したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるのである。
【0050】
また、装置本体100aの内部に、ハンドル5を施錠方向に回動させてクレセント3が施錠位置にある状態(図5の状態)で接点がオンするマイクロスイッチ18(図6破線参照)を備え、このマイクロスイッチ18によってクレセント3が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知して、圧力センサ15の検知信号がクレセント3が受け具4に係止していない状態を示し、マイクロスイッチ18の検知信号が施錠位置を示す状態であれば信号処理部20は空錠と判断してもよい。
【0051】
なお、実施形態1,2では窓施錠装置100及び受け具4を窓体2,2’側に設けているが、窓施錠装置100と受け具4とのうちいずれか一方を窓体側に設け、いずれか他方を屋内の壁面等の造営物側に設けてもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、信号の反射による引き戸の開閉検知により施錠装置と反射板との距離に関わらず窓の開閉状態を検知でき、したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるという効果がある。
【0053】
請求項2の発明によれば、窓の開閉検知と空錠検知とを別々に検知することで、開閉検知に関わらず空錠検知を行うことができ、したがって、窓の種類に関わらず空錠検知を安定して行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す図である。
【図2】同上に用いる窓施錠装置側の回路構成図である。
【図3】(a)同上の施錠状態を示す下面図である。
(b)同上の施錠状態を示す上面図である。
【図4】同上の空錠状態を示す下面図である。
【図5】本発明の実施形態2を示す図である。
【図6】同上に用いる窓施錠装置側の回路構成図である。
【図7】(a)同上の施錠状態を示す下面図である。
(b)同上の施錠状態を示す上面図である。
【図8】同上の空錠状態を示す下面図である。
【図9】従来例1を示す図である。
【図10】(a)同上の要部拡大図である。
(b)同上の要部拡大図である。
【図11】同上の空錠状態を示す図である。
【符号の説明】
1 クレセント錠
2,2’ 窓体
2a 縦桟
3 クレセント
4 受け具
5 ハンドル
6 スライドレバー
8 音出し孔
9 操作釦
10,10’ ガラス
11 反射板
12 赤外線センサ
100 窓施錠装置
100a 装置本体
SW スイッチ
Claims (2)
- 引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けた反射板に向けて信号を発して、反射板で反射した前記信号を引き戸を閉じた状態で受信することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段とを備えた施錠装置と、
前記開閉検知手段の検知結果を利用して空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする防犯システム。 - 引き戸を開閉する枠体若しくは造営物側に設けられ、引き戸を閉じた状態で解錠位置から施錠位置に回動することで他の枠体若しくは造営物側に設けられた受け具に係脱自在に係止して施錠する掛け具と、少なくとも前記掛け具が施錠位置あるいは解錠位置にあることを検知する施錠/解錠位置検知手段と、前記受け具を設けた枠体若しくは造営物に取り付けたマグネットの磁気を引き戸を閉じた状態で検知することで引き戸の開閉状態を検知する開閉検知手段と、受け具に係止した前記掛け具の受け具に当接する箇所に取着され、前記掛け具が受け具に係止したことを検知する係止検知手段とを備えた施錠装置と、
前記施錠/解錠位置検知手段の検知結果が施錠状態で、且つ前記係止検知手段の検知結果が係止していない状態であれば空錠報知する報知手段とを具備することを特徴とする防犯システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122675A JP2004326609A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 防犯システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122675A JP2004326609A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 防犯システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004326609A true JP2004326609A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33500825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003122675A Withdrawn JP2004326609A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 防犯システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004326609A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146637A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-06-14 | Asahi Kasei Homes Kk | 開口部の施錠構造 |
JP2007197933A (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-09 | Ykk Ap株式会社 | 錠装置および建具 |
ES2350996A1 (es) * | 2009-05-29 | 2011-01-28 | Emkoa System S.L. | Sistema de ahorro energetico inteligente para habitaciones accesibles con tarjeta de identificaciones. |
CN107705486A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-02-16 | 苏州见真物联科技有限公司 | 一种家庭防盗报警系统 |
JP2021152299A (ja) * | 2020-03-24 | 2021-09-30 | 株式会社Lixil | 施解錠装置、及び、建具 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003122675A patent/JP2004326609A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146637A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-06-14 | Asahi Kasei Homes Kk | 開口部の施錠構造 |
JP2007197933A (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-09 | Ykk Ap株式会社 | 錠装置および建具 |
JP4538413B2 (ja) * | 2006-01-24 | 2010-09-08 | Ykk Ap株式会社 | 錠装置および建具 |
ES2350996A1 (es) * | 2009-05-29 | 2011-01-28 | Emkoa System S.L. | Sistema de ahorro energetico inteligente para habitaciones accesibles con tarjeta de identificaciones. |
CN107705486A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-02-16 | 苏州见真物联科技有限公司 | 一种家庭防盗报警系统 |
JP2021152299A (ja) * | 2020-03-24 | 2021-09-30 | 株式会社Lixil | 施解錠装置、及び、建具 |
JP7253512B2 (ja) | 2020-03-24 | 2023-04-06 | 株式会社Lixil | 施解錠装置、及び、建具 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11136788B2 (en) | Door improvements and data mining via accelerometer and magnetometer electronic component | |
RU2748986C2 (ru) | Усовершенствования для окон/дверей | |
JP4216613B2 (ja) | 防犯システム | |
CA2529642A1 (en) | Door security device for use in security systems | |
GB2494229A (en) | A fastening device with remote monitoring | |
US10598741B2 (en) | Sensor configuration for a latch assembly | |
JP2004326609A (ja) | 防犯システム | |
JP2008274669A (ja) | 開口部の施錠構造 | |
KR100718290B1 (ko) | 자동방범기능을 갖춘 건축용 창구조 | |
JP3841466B2 (ja) | サッシ | |
CN210316983U (zh) | 一种自动门 | |
JP3950431B2 (ja) | 防犯システム | |
JP3752976B2 (ja) | 防犯センサ、及びその取り付け方法 | |
JP3991924B2 (ja) | 送信器 | |
US20040178909A1 (en) | Electronic lock apparatus with automatic locking capability | |
JPH09158562A (ja) | ロック操作検知装置 | |
WO2001018333A1 (fr) | Dispositif d'auto-verrouillage de porte | |
KR20120009253A (ko) | 열차 역사용 비상게이트 자동개폐시스템 및 개폐방법 | |
KR100996111B1 (ko) | 도어록 장치의 제어시스템 | |
JP4690592B2 (ja) | 施錠確認方法 | |
JP2004197330A (ja) | 自動扉解施錠システム | |
JP2003051079A (ja) | 徘徊者検知装置 | |
JP2005213778A (ja) | 施錠装置 | |
JP2008065746A (ja) | ホームセキュリティシステム | |
JP2008223377A (ja) | 窓戸開閉管理システム、セキュリティシステムおよび施錠ユニット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |