JP2004326002A - クイックリターン機構 - Google Patents
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Abstract
【構成】レンズ交換可能な一眼レフレックス方式デジタルカメラにおいて、クイックリターンミラー2を透明部材で構成する。クイックリターンミラー2が撮影時にミラー回転軸1によりマウント10近傍の光軸に対して垂直に移動するように構成する。また、交換レンズ非装着時に同様にクイックリターンミラー2がミラー回転軸1によりマウント10近傍の光軸に対して垂直に移動する。そして、クイックリターンミラー2の撮像素子5側面に紫外線カット・赤外線カット等の特殊コートを施す。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一眼レフレックスカメラのクイックリターン機構に関し、特にクイックリターンミラーの作動動作により外部からのミラーボックスへのゴミ等の流入を阻止することのできる機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の一眼レフレックスカメラは交換レンズの交換時にゴミ・砂等の流入を防ぐ手段が無く、特にデジタルー眼レフレックスカメラにおいてはゴミが撮像素子に付着し、画像不良を発生させる事があった。このような場合はバルブないしはクリーニングモードと呼ばれる機能でシャッターを開き、撮像素子を清掃することが一般的に行なわれている。(特許文献1参照)
【0003】
また、一部のカメラにはマウントのすぐ後ろ側にダストフィルターと呼ばれる部材をクイックリターンミラーとの間に入れることによりゴミの流入を阻止しているものがある。例えば、特許文献2に示されるように撮影レンズ部透明カバーにより着脱可能な交換レンズの取り外し時に撮像素子の表面にゴミが付着することを防止している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−125152号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−241869号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ダストフィルターを入れた場合、フィルター及びフィルター保持等に多数の部品を使用しなければならずコスト高であった。またフィルターを入れた場合フィルターのスペースを確保するためにクイックリターンミラーが短くなる、レンズのバックフォーカスを長くしなければならないなどの問題があった。また、ダストフィルターを備えないカメラの場合はバルブないしはクリーニングモードと称される状態で中の清掃をする方法をとるため内部機構を損傷させるような危険性もあった。また、クリーニングを行なう際はゴミの無い屋内で作業を行なわなければならないという不便さもあり、屋外でのレンズ交換には細心の注意を払う必要があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために部品点数を増加させることなく、従来の一眼レフレックスカメラで用いられているクイックリターン機構のメインミラーの作動軸をミラーボックス下側におき、メインミラーを透明部材で構成し、撮影時と交換レンズ非装着時にはメインミラーを光軸に垂直として光を透過させ、ファインダー使用時には全反射角に角度を変化させることにすることにより透明部材の表面で表面反射を起こさせミラーの役目を果たさせた。これにより、メインミラーをマウント面に対して垂直に立てることが可能となるため、撮影時状況と同様状態をレンズ着脱時に行なうことによりマウント外からのゴミの流入を防ぐようにマウント後面を遮蔽できる。また、撮影時には光学的フィルターと同様の役目を果たすように、透明部材のメインミラーの撮像素子側に紫外線カット・赤外線カット等の特殊コートを施した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明のもっとも有効な実施形態を説明する。
図1は撮影時、および交換レンズを外した状態の実施例の断面図を示している。図2は被写体観察時の状態の実施例の断面図を示している。
【0009】
各図において、1はメインミラー枠4を回転させるためのミラー回転軸である。2は光線を透過または反射させるための透明ガラスで構成されたメインミラーであり、このメインミラー2は光軸に垂直なときには光線を透過させる。
【0010】
4はメインミラー2を保持し、かつミラー回転軸1を通すための軸穴を有するメインミラー枠である。3はメインミラー枠4の跳ね上げのショックを干渉するための緩衝材である。5は撮影するための撮像素子である。
【0011】
12はカメラ外殻で、交換レンズを装着するためのマウント10及びクイックリターンミラー機構を保有するミラーボックス11を固定している。また、ミラーボックス11の上部には結像面であるピント板13が配置されている。
【0012】
図1に示すとおり、メインミラー2を保持するメインミラー枠4が光線6aに対して垂直状態である撮影状態においてはこの透明ガラスのメインミラー2は垂直に立っているため、光線を屈折も反射もさせることはない。なおかつ、撮影時には光学的フィルターとしての役目も付加することができる。
【0013】
図2はファインダー観察時の状態で、メインミラー2を保持するメインミラー枠4がミラー回転軸1を中心としてメインミラー2の全反射角へ回転している。光線6bはメインミラー2に反射してピント板13に垂直に入射し、その後ペンタプリズム8を通過し、ファインダーユニット9へと導かれる。尚、ペンタプリズム8の入射面はピント板13に対し、平行であるが、射出角は任意角とすることができる。7はメインミラー枠4のストッパーである。
【0014】
また、図2において、全反射角を45°とし、ピント板13を水平に表示したが、透明部材の材質によって全反射の角度が決定されるので、その全反射角度によりピント板13の保持角度又は、メインミラーの保持角度の変更を行う。
【0015】
以上のように、図1、図2に示される通りメインミラーの全反射・透過により一眼レフレックスカメラのミラー機構を作ることができる。
【0016】
交換レンズを外した場合には不図示のレンズ着脱検知スイッチに反応し、メインミラー2を保持するメインミラー枠4がミラー回転軸1を中心に回転し、ファインダー観察状態(図2)から撮影状態(図1)に自動的に移行する。この状態であればメインミラー2が緩衝材3に圧接しているため交換レンズを外した状態でもミラーボックス内にゴミが進入する事は無い。
【0017】
図3は撮像素子のクリーニングを行うのに適したクイックリターンミラーの状態を示す断面図であるが、図のように不図示のスイッチの作用によりメインミラーと2とメインミラー枠4を光軸に対して水平に倒すことにより直接撮像素子にブロアー等で空気を送り込み撮像素子の清掃を行なうことができる。なお、ミラーボックスの底面にメインミラー2が置かれるため、角度を持った位置から内部を除いたときにガラスに内部構造が反射されて見えるため清掃がやりやすくもなる。このときストッパー7は図3に示すとおり退避位置に移動する。
【0018】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明のゴミ流入防止機構は従来のメインミラーの作動を変えることにより、交換レンズ脱着時におけるミラーボックスへのゴミの流入を押さえることができた。また、従来のようにダストフィルターを用いることもないため、レンズのバックを大きくとることができる。なおかつ、ガラス背面に紫外線カット・赤外線カット等の特殊コートをかけることにより撮影時には光学フィルターとして使用することができ、さまざなな用途として使うことができる。また、撮像素子のクリーニング時に、ストッパー7を可動式にしてクイックリターンミラーを光軸に平行な状態になるようにすれば容易に撮像素子のクリーニングもでき、なおかつガラスに角度をもって外から覗くことになるため、ガラスがミラーの役割をし、ミラー室内部を確認しやすくさせてくれる。
【0019】
尚、本実施例においては透明部材のメインミラーをガラスを用いて説明をしたが、透過・反射のできるものであればプラスチック等を用いて行なうことができる。また、本実施例においては、緩衝材3をミラーボックス12の前面開口部周囲を全て覆うようにして開口部周囲からのゴミの侵入経路をふさいでいるが、その他部品を用いてゴミを流入しないようにゴミの侵入経路をふさいでもよい。また本実施例においては撮像素子を有するデジタルカメラで説明を行ったが、従来のフィルムカメラにおいても適応することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影時、および交換レンズを外した状態の実施例の断面図である。
【図2】写体観察時の状態の実施例の断面図である。
【図3】撮像素子クのクリーニングを行うのに適したクイックリターンミラーの状態を示すカメラの断面図である。
【符号の説明】
1 ミラー回転軸
2 メインミラー
3 緩衝材
4 メインミラー枠
5 撮像素子
6a 光線
7 ストッパー
8 ペンタプリズム
9 ファインダーユニット
10 マウント
11 ミラーボックス
12 カメラ外殻
13 ピント板
Claims (3)
- クイックリターンミラーを有するレンズ交換可能な一眼レフレックス方式カメラにおいて、該クイックリターンミラーを透明部材で構成すると共に、該クイックリターンミラーが撮影時にマウント近傍で光軸に対して垂直に移動するように構成したことを特徴とするクイックリターン機構
- 交換レンズ非装着時にクイックリターンミラーがマウント近傍で光軸に対して垂直に移動するように構成であることを特徴とする請求項1に記載のクイックリターン機構
- 前記透明部材はカメラの結像面側に紫外線カット・赤外線カット等の特殊コートが施されていることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のクイックリターン機構
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003123618A JP2004326002A (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | クイックリターン機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003123618A JP2004326002A (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | クイックリターン機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004326002A true JP2004326002A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33501453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003123618A Pending JP2004326002A (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | クイックリターン機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
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-
2003
- 2003-04-28 JP JP2003123618A patent/JP2004326002A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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