JP2004325928A - 逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の制御方法 - Google Patents
逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】逆分散型二重分光器から出力用光ファイバに入射した光を損なうことなく、出力用光ファイバへの光の入射状況をモニタする。
【解決手段】出力用光ファイバ1〜8のいずれかには、ビームステアリング機構15からの光λ2でグレーティング12を通過した光のうちの1次回折光λ12が拡大光学系11を介して入射する。一方、出力先モニタ装置200には、グレーティング12を通過した光のうち、1次回折光λ12とは異なる0次回折光λ02が入射する。出力先モニタ装置200は、ビームステアリング機構15のマイクロミラーの反射面と共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用受光センサ24を備えている。この出力先検知用受光センサ24のどの位置に0次回折光λ02が受光したかにより、1次回折光λ12の出力先を認識する。
【選択図】 図1
【解決手段】出力用光ファイバ1〜8のいずれかには、ビームステアリング機構15からの光λ2でグレーティング12を通過した光のうちの1次回折光λ12が拡大光学系11を介して入射する。一方、出力先モニタ装置200には、グレーティング12を通過した光のうち、1次回折光λ12とは異なる0次回折光λ02が入射する。出力先モニタ装置200は、ビームステアリング機構15のマイクロミラーの反射面と共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用受光センサ24を備えている。この出力先検知用受光センサ24のどの位置に0次回折光λ02が受光したかにより、1次回折光λ12の出力先を認識する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グレーティングやグリズム(グレーティングとプリズムとを合体させたもの)などの波長分散素子を用いた逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の出力先制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の逆分散型二重分光器としては、例えば、以下の特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
この逆分散型二重分光器は、入力用光ファイバからの光を反射型グレーティングで分散させ、この反射型グレーティングからの回折光の一部をビームステアリング機構としてのMEMS(Mycro Electro Mechanical System)のマイクロミラーで特定の方向に向うように反射させ、この反射光を前述の反射型グレーティングに当てて合波させた後、出力用光ファイバに導くというものである。
【0004】
この逆分散型二重分光器では、ビームステアリング機構を制御して、目的の出力用光ファイバに光を確実に入射させるために、光ファイバへの光の入射状況をモニタすることが必要になる。
【0005】
このようなモニタを行うためには、例えば、以下の非特許文献1に記載されている技術を利用することができる。
【0006】
この技術は、光カップラを用いて、光の一部をタッピングして、この一部の光をモニタする技術である。この技術を用いて、光ファイバに光カップラを接続し、この光カップラで光ファイバに入射した光の一部をタッピングして、この一部の光をモニタすれば、確実に、光ファイバに光が入射しているかを確認することができる。
【0007】
【特許文献1】
米国特許出願公開公報 2002/01965200 A1
【非特許文献1】
著 波平宜敬 「DWDM光測定技術」 (株)オプトロニクス社出版
平成13年3月10日発行 P95
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1に記載されている技術を利用する場合、光ファイバに入射した光の一部をモニタに利用するために、光ファイバに入射した光のうち利用できる光量が減ってしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目し、出力手段に入射した光を損なうことなく、出力手段への入射状況をモニタできる逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するための請求項1に係る発明の出力先モニタ装置は、
光を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、を備えた逆分散型二重分光装置の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の前記受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置された出力先検知用の受光面を有し、該出力先検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記波長域毎の光の出力先を検知する出力先検出手段、を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明の出力先モニタ装置は、
請求項1に記載の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離する光路分離手段と、前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面を有し、該波長検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記出力手段に出力される光の波長を検知する波長検知手段と、を備え、
前記光路分離手段は、分離した一方の光路の光を前記出力検知用の受光面に導き、他方の光路の光を前記波長検知用の受光面に導くことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明の出力先モニタ装置は、
請求項1又は2に記載の出力先モニタ装置において、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段のどの位置に出力されるかが前記波長域毎に予め対応付けられており、該対応付けに基づいて光の出力先を検知する、ことを特徴とする。
【0013】
前記問題点を解決するための請求項4に係る発明の逆分散型二重分光装置は、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の出力先モニタ装置と、
前記出力先モニタ装置の前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御する制御手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明の逆分散型二重分光器は、
請求項4に記載の逆分散型二重分光器において、
前記出力手段は複数の出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記複数の出力ポートのうちのどの出力ポートに出力するかが前記波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記波長域毎の各々の光が、前記複数の出力ポートのうちの目的の出力ポートに入射するように、又は、複数の出力ポートのいずれにも到達しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明の逆分散型二重分光装置は、
請求項4に記載の逆分散型二重分光装置において、
前記出力手段は1つの出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は前記出力先検出用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段に入力する光が前記出力ポートに入力するかが、波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて前記波長域毎の光が前記出力ポートに入射するように、又は、該出力ポートに入射しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする逆分散型二重分光装置。
【0016】
前記問題点を解決するための請求項7に係る発明の逆分散型二重分光装置の制御方法は、
光を入力する入力手段と、
前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、
前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、
前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、
を備えた逆分散型二重分光装置の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用の受光面での前記波長領域毎の光の入射位置を検出し、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段を制御する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項8に係る発明の逆分散型二重分光器の制御方法は、
請求項7に記載の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離し、分離された一方の光路の光を前記出力先検知用の受光面に導き、分離された他方の光路の光を前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面に導き、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置及び前記波長検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る逆分光型二重分光装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
本実施形態の逆分散型二重分光装置は、図1に示すように、逆分散型二重分光器100と、この逆分散型二重分光器100の出力先をモニタする出力先モニタ装置200と、この出力先モニタ装置200からの信号に応じて逆分散型二重分光器100の出力先を制御する制御部30と、を備えている。
【0020】
逆分散型二重分光器100は、1つの入力用光ファイバ9及び複数の出力用光ファイバ1,2,…,8を有する光ファイバ束10と、入力用光ファイバ9からのビーム径を拡大するための拡大光学系11と、この拡大光学系11からの光を分散する透過型グレーティング12と、この透過型グレーティング12からの回折光を結像させる結像光学系13と、この結像光学系13の焦点に受光面が存在するビームステアリング機構15と、を備えている。
【0021】
拡大光学系11は、各光ファイバ1,2,…,9の入出力端の近傍に設けられているマイクロレンズ11aと、正の焦点距離を有する2つのレンズ11b,11cとを備えている。この拡大光学系11は、その焦点位置が各光ファイバ1,2,…,9の入出力端の位置と一致している。従って、入力用光ファイバ9からの光が拡大光学系11を通ると、その光は平行光になる。なお、特許請求の範囲に記載の入力手段は、この拡大光学系11及び入力用光ファイバ9を有して構成され、出力手段は、拡大光学系11及び複数の出力用光ファイバ1,2,…,8を有して構成される。
【0022】
透過型グレーティング12は、多数の直線溝が等間隔で1次元配列されたもので、ここを光が一方の方向から通過することで、光に波長分散作用を与え、光が逆の方向から通過することで、波長分散作用とは逆の合波作用を光に与える。したがって、この透過型グレーティング12が、特許請求の範囲に記載の分散手段及び合波手段を構成する。この透過型グレーティング12は、本実施形態において、ブレーズの最も強い回折次数の回折光が1次回折光で、後述の0次回折光は、1次回折光に対して極めて弱いブレーズである。
【0023】
本実施形態のビームステアリング機構15は、MEMS(Mycro Electro Mechanical System)と呼ばれるもので、複数のマイクロミラー16a,16b,16c(図3)を1次元的に並べたマイクロミラーアレイ16と、このマイクロミラーアレイ16を構成する各マイクロミラー16a,16b,16cを個別に駆動させるミラードライバ17と、を有している。各マイクロミラー16a,16b,16cの大きさは、およそ数10μm〜数100μm角である。この複数のマイクロミラー16a,16b,16cが1次元的に並べられている方向は、透過型グレーティング12の通過による波長分散の方向と同じである。なお、前述したビームステアリング機構15の受光面とは、各マイクロミラー16a,16b,16cの反射面のことである。
【0024】
マイクロミラーアレイ16で反射した光は、再び、結像光学系13を通って、透過型グレーティング12に至る。透過型グレーティング12に至った光は、ここで合波作用を受け、合波作用を受けた光のうちの1次回折光が拡大光学系11を介して、いずれかの出力用光ファイバに入射する。
【0025】
出力先モニタ装置200は、マイクロミラーアレイ16で反射して透過型グレーティング12で合波作用を受けた光のうちの0次回折光を結像されせる結像光学系21と、結像光学系21からの光を二つの光路に分割するハーフミラー22と、ハーフミラー22で分割された光のうちの一方の光を受ける波長検知用受光センサ23と、ハーフミラー22で分割された光のうちの他方の光を受ける出力先検知用受光センサ24と、を備えている。
【0026】
各受光センサ23,24は、複数の受光素子が1次元的に並べられたもので、複数の受光素子のうち、光を受けた受光素子が受光量に応じた電気信号を制御部30へ出力する。すなわち、各受光センサ23,24は、どの位置にどの程度の光を受光したかを示す信号を制御部30へ出力する。受光センサ23,24のうち、波長検知用受光センサ23は、その受光面がマイクロミラーアレイ16の反射面(受光面)と共役な位置、つまり結像光学系21の焦点位置に配置され、出力先検知用受光センサ24は、その受光面がマイクロミラーアレイ16と共役な位置から僅かにズレた位置、つまり結像光学系21の焦点位置よりも結像光学系21から僅かに離れた位置に配置されている。
【0027】
次に、以上で説明した逆分散型二重分光装置の作用及び動作について、図2〜4を用いて説明する。なお、図2では、各種光の光路が明瞭になるように、出力先モニタ装置200のハーフミラー22を省略している。
【0028】
図2に示すように、入力用光ファイバ9から、仮に、白色光(同図中、実線)Lが出力されたとする。この光Lは、拡大光学系11でビーム径が拡大された後、透過型グレーティング12を通過し、ここを通過した光のうちの1次回折光が結像光学系13及びマイクロミラーアレイ16に向う。出力用光ファイバ9からの光Lは、透過型グレーティング12での波長分散作用により、各波長λ1,λ2,λ3,…の光に分散する。その後、各波長λ1,λ2,λ3,…の光は、前述したように、結像光学系13を経てマイクロミラーアレイ16に向う。
【0029】
図3に示すように、各波長λ1,λ2,λ3,…毎の光は、マイクロミラーアレイ16を構成する個々のマイクロミラー16a,16b,16cで、個別の方向に反射される。
【0030】
その後、各波長λ1,λ2,λ3,…毎の光は、図2に示すように、再び、結像光学系13を経て、透過型グレーティング12で合波作用を受ける。仮に、波長λ1の光と波長λ2の光とは、透過型グレーティング12中の同じ位置を通過した場合には、両波長の光は合波される。しかしながら、ここでは、各波長λ1,λ2,λ3,…の光は、透過型グレーティング12中の同じ位置を通過しないので、先に通過したときの分散作用とは逆の作用を受けるものの、合波されることなく通過してしまう。透過型グレーティング12を通過した光のうちの1次回折光λ11,λ12,λ13,…は、前述したように、拡大光学系11を介して、いずれかの出力用光ファイバ1,2,…,8に入射する。一方、透過型グレーティング12を通過した光のうちの0次回折光λ01,λ02,λ03,…は、出力先モニタ装置200の結像光学系21に向かう。
【0031】
出力先モニタ装置200の結像光学系21を通った0次回折光λ01,λ02,λ03,…は、図4(b)に示すように、ハーフミラー22で2つの光路に分割され、一方が波長検知用受光センサ23で受光され、他方が出力先検知用受光センサ24で受光される。なお、以上において、「λ」の後の小さな添え字は、回折次数を示している。
【0032】
マイクロミラーアレイ16と光学的に共役な位置に配置されている波長検知用受光センサ23は、受光面のうちのどの位置で受光すると、受光した光がどのような波長λ01,λ02,λ03,…であるかが対応付けられている。また、マイクロミラーアレイ16と光学的に共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用受光センサ24は、受光面のうちのどの位置で受光すると、1次回折光の各波長λ11,λ12,λ13,…の光が複数の出力用光ファイバ1,2,…,8のうちのどの出力用光ファイバに入射するかが対応付けられている。
【0033】
具体的には、図4(a)及び図6に示すように、各受光センサ23,24は、その受光面が複数の領域に分割され、領域毎に領域ナンバーが付されている。その上で、波長検知用受光センサ23に関しては、どの領域ナンバー1,2,…が光を受光すると、その光の波長が何であるかが関係付けられている。例えば、領域ナンバー8で受光される光は波長λ01であり、領域ナンバー19で受光される光は波長λ02であり、領域ナンバー30で受光される光は波長λ03である、というように関係付けられている。また、出力先検知用受光センサ24に関しては、各波長λ01,λ02,λ03,…毎に、どの領域ナンバー1,2,…が対応波長の光を受光すると、対応波長についての0次回折光がどの出力用光ファイバ1,2,…,8のポートに入射するかが関係付けられている。例えば、波長λ01の光に関しては、領域ナンバー5で受光されると、この波長λ01についての1次回折光λ11が第8出力用光ファイバ8、つまり第8出力ポートに入射する、というように関係付けられている。また、波長λ02の光に関しては、領域ナンバー18で受光されると、この波長λ02についての1次回折光λ12が第6出力用光ファイバ6、つまり第6出力ポートに入射し、波長λ03の光に関しては、領域ナンバー32で受光されると、このλ03についての1次回折光λ13が第3出力用光ファイバ3、つまり第3出力ポートに入射する、というように関係付けられている。
【0034】
以上のような、受光面の位置と波長の関係、及び受光面の位置と出力先の関係は、予め調べておき、これが制御部30にテーブルとして記憶されている。
【0035】
制御部30は、図4及び図6に示すように、波長検知用センサ23から、例えば、領域ナンバー19で受光した旨の信号を受けると、前述したテーブルを参照して、波長λ02の光を受光したと認識する。さらに、出力先検知用センサ24から、領域ナンバー18で受光した旨の信号を受け取ると、図2に示すように、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第6出力用光ファイバ6、つまり第6出力ポートに入射したと認識する。
【0036】
図5に示すように、制御部30は、仮に、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12は第8出力ポートに入射すべきである旨の指示を外部から受けている場合、以上のように、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第6出力ポートに入射したと認識すると、出力先ポートがズレていると判断して、ビームステアリング機構16のミラードライバ17に対して、マイクロミラーアレイ16を構成している複数のマイクロミラーのうち、波長λ2を受光しているマイクロミラー16b(図3)に関する駆動量を出力する。ミラードライバ17は、この駆動量に応じて、波長λ2を受光しているマイクロミラー16bを駆動する。この結果、例えば、制御部30が、出力先検知用センサ24から領域ナンバー17で受光した旨の信号を受け取ると、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第7出力ポートに入射したと認識し、未だ出力先ポートがズレていると判断して、ミラードライバ17へ駆動量を出力する。制御部30は、最終的に、出力先検知用センサ24から領域ナンバー16で受光した旨の信号を受け取り、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第8出力ポートに入射したと認識するまで、ミラードライバ17へ駆動量を出力する。なお、本実施形態において、請求項に記載の出力先検知手段は、出力先検知用センサ24と、制御部30の一部であって、このセンサ24からの出力に基づいて出力先を認識する制御部30の部分とを有して構成される。また、請求項に記載の波長検知手段は、波長検知用センサ23と、制御部30の一部であって、このセンサ24からの出力に基づいて波長を認識する制御部30の部分とを有して構成される。
【0037】
以上のように、本実施形態では、透過型グレーティング12を通った光のうち、出力用光ファイバ1,2,…,8へ送られる1次回折光λ11,λ12,λ13,…ではなく、本質的に利用されない0次回折光λ01,λ02,λ03,…をモニタすることで、逆分散型二重分光器100の出力先を確認しているので、出力用光ファイバ1,2,…,8に入射した光を損なうことはない。また、本実施形態では、本来の出力光λ11,λ12,λ13,…ではない光λ01,λ02,λ03,…を利用して、間接的に、本来の出力光λ11,λ12,λ13,…の出力先をフィードバック制御しているので、極めて正確に、出力光λ11,λ12,λ13,…を目的の出力ポートに導くことができる。
【0038】
また、一般的に、アッテネーション操作は、ビームステアリング機構15とグレーティング12との間で行われるが、本実施形態では、例えば、出力用光ファイバのうちのいずれか1つを捨て光用光ファイバとし、この捨て光用光ファイバに特定の波長の光が入射するように制御するか、又は、特定の波長の光がいずれの出力用光ファイバにも入射しないように制御すれば、特別な機器を別途設けなくても簡単にアッテネーション操作を行うことができる。
【0039】
具体的には、λ1を第8ポートへ−3dB(約50%)出力させるように制御する場合、第7ポートを余分な光を捨てる光ファイバとする。図6に示す、出力検知用の受光面の領域No.5からの出力が最も高くなるMEMSミラー位置が、最も透過効率の良い状態である。そして、ここから、MEMSミラーを第7ポート側にズラし、領域No.5と領域No.6からの出力が等しくなったMEMSミラー位置が、−3dBの状態である。また、領域No.5と領域No.6からの出力の比と、予め第8ポートからの出力値を測定し、これらの対応関係を記憶させておき、MEMSミラーを制御することもできる。このとき、第7ポートの光ファイバは捨てた光の反射光が戻ってこないように終端処理されている必要がある。
【0040】
なお、以上の実施形態では、1つの入力用光ファイバ9に対して複数の出力用光ファイバ1,2,…,8が設けられており、入力ポート数:出力ポート数=1:複数のものであるが、逆に、入力ポート数:出力ポート数=複数:1のものでも適用できる。この場合、図2に示す複数の出力用光ファイバ1,2,…,8が入力用光ファイバとなり、1つの入力用光ファイバ9が出力用光ファイバになり、以上の実施形態と光路中の光の進行方向が逆向きになるだけであるから、複数の入力用光ファイバ毎に、図6に示すような関係を把握しておけば、複数の入力用光ファイバからの光を的確に1つの出力用光ファイバへ入射させることができる。
【0041】
また、実際は送られてくる光の波長がわずかにズレて、例えば、λ1+Δλとなってしまうこともあり得る。ズレていない場合は、第8ポートに出力させるためには、出力先検知用センサの領域No.5の出力が最も高くなるように、MEMSミラーを制御すればよい。しかし、波長がΔλズレていると、ズレ量に比例して、センサ上の光が当たる領域もズレるため、第8ポートへは正しく出力されているにもかかわらず、例えば、領域No.5のほかにNo.4からも若干の出力されるような状態になる。これを通常の手順のとおり、領域No.5の出力値が最も高くなるように制御すると、第7ポートに若干出力が漏れてしまう。これはクロストークとなり、光通信のシステム上良くない。
【0042】
このとき、波長位置検知用センサからの出力も、領域No.8から出力されるとともに、領域No.7からも若干の出力が得られる。これにより波長のズレ量を検知し、出力検知用センサからの出力に補正をかけることによって、正しい位置にMEMSミラーを調整することができる。
【0043】
また、以上の実施形態では、逆分散型二重分光器100の構成要素としての第1の分光手段(分散手段)及び第二の分光手段(合波手段)として、透過型グレーティング12を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、反射型グレーティングを用いても、また、グレーティングとプリズムとを合体させたグリズム等を用いてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、各受光センサ23,24として、受光素子が1次元的に並んでいるものを用いているが、受光素子が二次元的に並んでいる2次元受光センサを用いてもよい。仮に、出力先検知用受光センサ24として2次元受光センサを用いた場合には、出力光に関して、各光ファイバが並んでいる方向における位置ズレ以外に、この方向とは直角な方向の位置のズレも認識できるようになる。
【0045】
さらに、本実施形態では、モニタ用の光として、透過型グレーティング12からの0次回折光を用いているが、出力光として利用される回折次数の光以外の回折次数の光であれば、基本的に如何なる次数の光をモニタ用の光として利用してもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、第2の分光手段(合波手段)で作用を受けた光のうち、予め定められた回折次数の光を出力手段へ送り、この予め定められた回折次数とは異なる回折次数の光で、本来利用されない光を用いて、逆分散型二重分光器の出力先をモニタしているので、出力手段に入射した光を損なうことはなく、出力手段に入射した光を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態における逆分散型二重分光装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係る一実施形態における逆分散型二重分光装置における各種光の光路を示す説明図である。
【図3】本発明に係る一実施形態におけるマイクロミラーアレイでの各種光の光路変化を示す説明図である。
【図4】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサ及び出力先検知用受光センサでの各種光の受光状況を示す説明図である。
【図5】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサ及び出力先検知用受光センサでの0次回折光λ02の受光状況を示す説明図である。
【図6】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサにおける受光領域と波長との関係、及び出力先検知用受光センサにおける受光領域と出力先ポート番号との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,〜,8…出力用光ファイバ 9…入力用光ファイバ
11…拡大光学系 12…透過型グレーティング
13…結像光学系 15…ビームステアリング機構
16…マルチミラーアレイ 17…ミラードライバ
21…結像光学系 22…ハーフミラー
23…波長検知用受光センサ 24…出力先検知用受光センサ
30…制御部 100…逆分散型二重分光器
200…出力先モニタ装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、グレーティングやグリズム(グレーティングとプリズムとを合体させたもの)などの波長分散素子を用いた逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の出力先制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の逆分散型二重分光器としては、例えば、以下の特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
この逆分散型二重分光器は、入力用光ファイバからの光を反射型グレーティングで分散させ、この反射型グレーティングからの回折光の一部をビームステアリング機構としてのMEMS(Mycro Electro Mechanical System)のマイクロミラーで特定の方向に向うように反射させ、この反射光を前述の反射型グレーティングに当てて合波させた後、出力用光ファイバに導くというものである。
【0004】
この逆分散型二重分光器では、ビームステアリング機構を制御して、目的の出力用光ファイバに光を確実に入射させるために、光ファイバへの光の入射状況をモニタすることが必要になる。
【0005】
このようなモニタを行うためには、例えば、以下の非特許文献1に記載されている技術を利用することができる。
【0006】
この技術は、光カップラを用いて、光の一部をタッピングして、この一部の光をモニタする技術である。この技術を用いて、光ファイバに光カップラを接続し、この光カップラで光ファイバに入射した光の一部をタッピングして、この一部の光をモニタすれば、確実に、光ファイバに光が入射しているかを確認することができる。
【0007】
【特許文献1】
米国特許出願公開公報 2002/01965200 A1
【非特許文献1】
著 波平宜敬 「DWDM光測定技術」 (株)オプトロニクス社出版
平成13年3月10日発行 P95
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1に記載されている技術を利用する場合、光ファイバに入射した光の一部をモニタに利用するために、光ファイバに入射した光のうち利用できる光量が減ってしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目し、出力手段に入射した光を損なうことなく、出力手段への入射状況をモニタできる逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するための請求項1に係る発明の出力先モニタ装置は、
光を入力する入力手段と、前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、を備えた逆分散型二重分光装置の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の前記受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置された出力先検知用の受光面を有し、該出力先検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記波長域毎の光の出力先を検知する出力先検出手段、を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明の出力先モニタ装置は、
請求項1に記載の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離する光路分離手段と、前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面を有し、該波長検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記出力手段に出力される光の波長を検知する波長検知手段と、を備え、
前記光路分離手段は、分離した一方の光路の光を前記出力検知用の受光面に導き、他方の光路の光を前記波長検知用の受光面に導くことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明の出力先モニタ装置は、
請求項1又は2に記載の出力先モニタ装置において、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段のどの位置に出力されるかが前記波長域毎に予め対応付けられており、該対応付けに基づいて光の出力先を検知する、ことを特徴とする。
【0013】
前記問題点を解決するための請求項4に係る発明の逆分散型二重分光装置は、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の出力先モニタ装置と、
前記出力先モニタ装置の前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御する制御手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明の逆分散型二重分光器は、
請求項4に記載の逆分散型二重分光器において、
前記出力手段は複数の出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記複数の出力ポートのうちのどの出力ポートに出力するかが前記波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記波長域毎の各々の光が、前記複数の出力ポートのうちの目的の出力ポートに入射するように、又は、複数の出力ポートのいずれにも到達しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明の逆分散型二重分光装置は、
請求項4に記載の逆分散型二重分光装置において、
前記出力手段は1つの出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は前記出力先検出用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段に入力する光が前記出力ポートに入力するかが、波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて前記波長域毎の光が前記出力ポートに入射するように、又は、該出力ポートに入射しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする逆分散型二重分光装置。
【0016】
前記問題点を解決するための請求項7に係る発明の逆分散型二重分光装置の制御方法は、
光を入力する入力手段と、
前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、
前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、
前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、
を備えた逆分散型二重分光装置の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用の受光面での前記波長領域毎の光の入射位置を検出し、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段を制御する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項8に係る発明の逆分散型二重分光器の制御方法は、
請求項7に記載の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離し、分離された一方の光路の光を前記出力先検知用の受光面に導き、分離された他方の光路の光を前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面に導き、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置及び前記波長検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る逆分光型二重分光装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
本実施形態の逆分散型二重分光装置は、図1に示すように、逆分散型二重分光器100と、この逆分散型二重分光器100の出力先をモニタする出力先モニタ装置200と、この出力先モニタ装置200からの信号に応じて逆分散型二重分光器100の出力先を制御する制御部30と、を備えている。
【0020】
逆分散型二重分光器100は、1つの入力用光ファイバ9及び複数の出力用光ファイバ1,2,…,8を有する光ファイバ束10と、入力用光ファイバ9からのビーム径を拡大するための拡大光学系11と、この拡大光学系11からの光を分散する透過型グレーティング12と、この透過型グレーティング12からの回折光を結像させる結像光学系13と、この結像光学系13の焦点に受光面が存在するビームステアリング機構15と、を備えている。
【0021】
拡大光学系11は、各光ファイバ1,2,…,9の入出力端の近傍に設けられているマイクロレンズ11aと、正の焦点距離を有する2つのレンズ11b,11cとを備えている。この拡大光学系11は、その焦点位置が各光ファイバ1,2,…,9の入出力端の位置と一致している。従って、入力用光ファイバ9からの光が拡大光学系11を通ると、その光は平行光になる。なお、特許請求の範囲に記載の入力手段は、この拡大光学系11及び入力用光ファイバ9を有して構成され、出力手段は、拡大光学系11及び複数の出力用光ファイバ1,2,…,8を有して構成される。
【0022】
透過型グレーティング12は、多数の直線溝が等間隔で1次元配列されたもので、ここを光が一方の方向から通過することで、光に波長分散作用を与え、光が逆の方向から通過することで、波長分散作用とは逆の合波作用を光に与える。したがって、この透過型グレーティング12が、特許請求の範囲に記載の分散手段及び合波手段を構成する。この透過型グレーティング12は、本実施形態において、ブレーズの最も強い回折次数の回折光が1次回折光で、後述の0次回折光は、1次回折光に対して極めて弱いブレーズである。
【0023】
本実施形態のビームステアリング機構15は、MEMS(Mycro Electro Mechanical System)と呼ばれるもので、複数のマイクロミラー16a,16b,16c(図3)を1次元的に並べたマイクロミラーアレイ16と、このマイクロミラーアレイ16を構成する各マイクロミラー16a,16b,16cを個別に駆動させるミラードライバ17と、を有している。各マイクロミラー16a,16b,16cの大きさは、およそ数10μm〜数100μm角である。この複数のマイクロミラー16a,16b,16cが1次元的に並べられている方向は、透過型グレーティング12の通過による波長分散の方向と同じである。なお、前述したビームステアリング機構15の受光面とは、各マイクロミラー16a,16b,16cの反射面のことである。
【0024】
マイクロミラーアレイ16で反射した光は、再び、結像光学系13を通って、透過型グレーティング12に至る。透過型グレーティング12に至った光は、ここで合波作用を受け、合波作用を受けた光のうちの1次回折光が拡大光学系11を介して、いずれかの出力用光ファイバに入射する。
【0025】
出力先モニタ装置200は、マイクロミラーアレイ16で反射して透過型グレーティング12で合波作用を受けた光のうちの0次回折光を結像されせる結像光学系21と、結像光学系21からの光を二つの光路に分割するハーフミラー22と、ハーフミラー22で分割された光のうちの一方の光を受ける波長検知用受光センサ23と、ハーフミラー22で分割された光のうちの他方の光を受ける出力先検知用受光センサ24と、を備えている。
【0026】
各受光センサ23,24は、複数の受光素子が1次元的に並べられたもので、複数の受光素子のうち、光を受けた受光素子が受光量に応じた電気信号を制御部30へ出力する。すなわち、各受光センサ23,24は、どの位置にどの程度の光を受光したかを示す信号を制御部30へ出力する。受光センサ23,24のうち、波長検知用受光センサ23は、その受光面がマイクロミラーアレイ16の反射面(受光面)と共役な位置、つまり結像光学系21の焦点位置に配置され、出力先検知用受光センサ24は、その受光面がマイクロミラーアレイ16と共役な位置から僅かにズレた位置、つまり結像光学系21の焦点位置よりも結像光学系21から僅かに離れた位置に配置されている。
【0027】
次に、以上で説明した逆分散型二重分光装置の作用及び動作について、図2〜4を用いて説明する。なお、図2では、各種光の光路が明瞭になるように、出力先モニタ装置200のハーフミラー22を省略している。
【0028】
図2に示すように、入力用光ファイバ9から、仮に、白色光(同図中、実線)Lが出力されたとする。この光Lは、拡大光学系11でビーム径が拡大された後、透過型グレーティング12を通過し、ここを通過した光のうちの1次回折光が結像光学系13及びマイクロミラーアレイ16に向う。出力用光ファイバ9からの光Lは、透過型グレーティング12での波長分散作用により、各波長λ1,λ2,λ3,…の光に分散する。その後、各波長λ1,λ2,λ3,…の光は、前述したように、結像光学系13を経てマイクロミラーアレイ16に向う。
【0029】
図3に示すように、各波長λ1,λ2,λ3,…毎の光は、マイクロミラーアレイ16を構成する個々のマイクロミラー16a,16b,16cで、個別の方向に反射される。
【0030】
その後、各波長λ1,λ2,λ3,…毎の光は、図2に示すように、再び、結像光学系13を経て、透過型グレーティング12で合波作用を受ける。仮に、波長λ1の光と波長λ2の光とは、透過型グレーティング12中の同じ位置を通過した場合には、両波長の光は合波される。しかしながら、ここでは、各波長λ1,λ2,λ3,…の光は、透過型グレーティング12中の同じ位置を通過しないので、先に通過したときの分散作用とは逆の作用を受けるものの、合波されることなく通過してしまう。透過型グレーティング12を通過した光のうちの1次回折光λ11,λ12,λ13,…は、前述したように、拡大光学系11を介して、いずれかの出力用光ファイバ1,2,…,8に入射する。一方、透過型グレーティング12を通過した光のうちの0次回折光λ01,λ02,λ03,…は、出力先モニタ装置200の結像光学系21に向かう。
【0031】
出力先モニタ装置200の結像光学系21を通った0次回折光λ01,λ02,λ03,…は、図4(b)に示すように、ハーフミラー22で2つの光路に分割され、一方が波長検知用受光センサ23で受光され、他方が出力先検知用受光センサ24で受光される。なお、以上において、「λ」の後の小さな添え字は、回折次数を示している。
【0032】
マイクロミラーアレイ16と光学的に共役な位置に配置されている波長検知用受光センサ23は、受光面のうちのどの位置で受光すると、受光した光がどのような波長λ01,λ02,λ03,…であるかが対応付けられている。また、マイクロミラーアレイ16と光学的に共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用受光センサ24は、受光面のうちのどの位置で受光すると、1次回折光の各波長λ11,λ12,λ13,…の光が複数の出力用光ファイバ1,2,…,8のうちのどの出力用光ファイバに入射するかが対応付けられている。
【0033】
具体的には、図4(a)及び図6に示すように、各受光センサ23,24は、その受光面が複数の領域に分割され、領域毎に領域ナンバーが付されている。その上で、波長検知用受光センサ23に関しては、どの領域ナンバー1,2,…が光を受光すると、その光の波長が何であるかが関係付けられている。例えば、領域ナンバー8で受光される光は波長λ01であり、領域ナンバー19で受光される光は波長λ02であり、領域ナンバー30で受光される光は波長λ03である、というように関係付けられている。また、出力先検知用受光センサ24に関しては、各波長λ01,λ02,λ03,…毎に、どの領域ナンバー1,2,…が対応波長の光を受光すると、対応波長についての0次回折光がどの出力用光ファイバ1,2,…,8のポートに入射するかが関係付けられている。例えば、波長λ01の光に関しては、領域ナンバー5で受光されると、この波長λ01についての1次回折光λ11が第8出力用光ファイバ8、つまり第8出力ポートに入射する、というように関係付けられている。また、波長λ02の光に関しては、領域ナンバー18で受光されると、この波長λ02についての1次回折光λ12が第6出力用光ファイバ6、つまり第6出力ポートに入射し、波長λ03の光に関しては、領域ナンバー32で受光されると、このλ03についての1次回折光λ13が第3出力用光ファイバ3、つまり第3出力ポートに入射する、というように関係付けられている。
【0034】
以上のような、受光面の位置と波長の関係、及び受光面の位置と出力先の関係は、予め調べておき、これが制御部30にテーブルとして記憶されている。
【0035】
制御部30は、図4及び図6に示すように、波長検知用センサ23から、例えば、領域ナンバー19で受光した旨の信号を受けると、前述したテーブルを参照して、波長λ02の光を受光したと認識する。さらに、出力先検知用センサ24から、領域ナンバー18で受光した旨の信号を受け取ると、図2に示すように、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第6出力用光ファイバ6、つまり第6出力ポートに入射したと認識する。
【0036】
図5に示すように、制御部30は、仮に、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12は第8出力ポートに入射すべきである旨の指示を外部から受けている場合、以上のように、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第6出力ポートに入射したと認識すると、出力先ポートがズレていると判断して、ビームステアリング機構16のミラードライバ17に対して、マイクロミラーアレイ16を構成している複数のマイクロミラーのうち、波長λ2を受光しているマイクロミラー16b(図3)に関する駆動量を出力する。ミラードライバ17は、この駆動量に応じて、波長λ2を受光しているマイクロミラー16bを駆動する。この結果、例えば、制御部30が、出力先検知用センサ24から領域ナンバー17で受光した旨の信号を受け取ると、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第7出力ポートに入射したと認識し、未だ出力先ポートがズレていると判断して、ミラードライバ17へ駆動量を出力する。制御部30は、最終的に、出力先検知用センサ24から領域ナンバー16で受光した旨の信号を受け取り、波長λ02の光についての1次回折光波長λ12が第8出力ポートに入射したと認識するまで、ミラードライバ17へ駆動量を出力する。なお、本実施形態において、請求項に記載の出力先検知手段は、出力先検知用センサ24と、制御部30の一部であって、このセンサ24からの出力に基づいて出力先を認識する制御部30の部分とを有して構成される。また、請求項に記載の波長検知手段は、波長検知用センサ23と、制御部30の一部であって、このセンサ24からの出力に基づいて波長を認識する制御部30の部分とを有して構成される。
【0037】
以上のように、本実施形態では、透過型グレーティング12を通った光のうち、出力用光ファイバ1,2,…,8へ送られる1次回折光λ11,λ12,λ13,…ではなく、本質的に利用されない0次回折光λ01,λ02,λ03,…をモニタすることで、逆分散型二重分光器100の出力先を確認しているので、出力用光ファイバ1,2,…,8に入射した光を損なうことはない。また、本実施形態では、本来の出力光λ11,λ12,λ13,…ではない光λ01,λ02,λ03,…を利用して、間接的に、本来の出力光λ11,λ12,λ13,…の出力先をフィードバック制御しているので、極めて正確に、出力光λ11,λ12,λ13,…を目的の出力ポートに導くことができる。
【0038】
また、一般的に、アッテネーション操作は、ビームステアリング機構15とグレーティング12との間で行われるが、本実施形態では、例えば、出力用光ファイバのうちのいずれか1つを捨て光用光ファイバとし、この捨て光用光ファイバに特定の波長の光が入射するように制御するか、又は、特定の波長の光がいずれの出力用光ファイバにも入射しないように制御すれば、特別な機器を別途設けなくても簡単にアッテネーション操作を行うことができる。
【0039】
具体的には、λ1を第8ポートへ−3dB(約50%)出力させるように制御する場合、第7ポートを余分な光を捨てる光ファイバとする。図6に示す、出力検知用の受光面の領域No.5からの出力が最も高くなるMEMSミラー位置が、最も透過効率の良い状態である。そして、ここから、MEMSミラーを第7ポート側にズラし、領域No.5と領域No.6からの出力が等しくなったMEMSミラー位置が、−3dBの状態である。また、領域No.5と領域No.6からの出力の比と、予め第8ポートからの出力値を測定し、これらの対応関係を記憶させておき、MEMSミラーを制御することもできる。このとき、第7ポートの光ファイバは捨てた光の反射光が戻ってこないように終端処理されている必要がある。
【0040】
なお、以上の実施形態では、1つの入力用光ファイバ9に対して複数の出力用光ファイバ1,2,…,8が設けられており、入力ポート数:出力ポート数=1:複数のものであるが、逆に、入力ポート数:出力ポート数=複数:1のものでも適用できる。この場合、図2に示す複数の出力用光ファイバ1,2,…,8が入力用光ファイバとなり、1つの入力用光ファイバ9が出力用光ファイバになり、以上の実施形態と光路中の光の進行方向が逆向きになるだけであるから、複数の入力用光ファイバ毎に、図6に示すような関係を把握しておけば、複数の入力用光ファイバからの光を的確に1つの出力用光ファイバへ入射させることができる。
【0041】
また、実際は送られてくる光の波長がわずかにズレて、例えば、λ1+Δλとなってしまうこともあり得る。ズレていない場合は、第8ポートに出力させるためには、出力先検知用センサの領域No.5の出力が最も高くなるように、MEMSミラーを制御すればよい。しかし、波長がΔλズレていると、ズレ量に比例して、センサ上の光が当たる領域もズレるため、第8ポートへは正しく出力されているにもかかわらず、例えば、領域No.5のほかにNo.4からも若干の出力されるような状態になる。これを通常の手順のとおり、領域No.5の出力値が最も高くなるように制御すると、第7ポートに若干出力が漏れてしまう。これはクロストークとなり、光通信のシステム上良くない。
【0042】
このとき、波長位置検知用センサからの出力も、領域No.8から出力されるとともに、領域No.7からも若干の出力が得られる。これにより波長のズレ量を検知し、出力検知用センサからの出力に補正をかけることによって、正しい位置にMEMSミラーを調整することができる。
【0043】
また、以上の実施形態では、逆分散型二重分光器100の構成要素としての第1の分光手段(分散手段)及び第二の分光手段(合波手段)として、透過型グレーティング12を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、反射型グレーティングを用いても、また、グレーティングとプリズムとを合体させたグリズム等を用いてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、各受光センサ23,24として、受光素子が1次元的に並んでいるものを用いているが、受光素子が二次元的に並んでいる2次元受光センサを用いてもよい。仮に、出力先検知用受光センサ24として2次元受光センサを用いた場合には、出力光に関して、各光ファイバが並んでいる方向における位置ズレ以外に、この方向とは直角な方向の位置のズレも認識できるようになる。
【0045】
さらに、本実施形態では、モニタ用の光として、透過型グレーティング12からの0次回折光を用いているが、出力光として利用される回折次数の光以外の回折次数の光であれば、基本的に如何なる次数の光をモニタ用の光として利用してもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、第2の分光手段(合波手段)で作用を受けた光のうち、予め定められた回折次数の光を出力手段へ送り、この予め定められた回折次数とは異なる回折次数の光で、本来利用されない光を用いて、逆分散型二重分光器の出力先をモニタしているので、出力手段に入射した光を損なうことはなく、出力手段に入射した光を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態における逆分散型二重分光装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係る一実施形態における逆分散型二重分光装置における各種光の光路を示す説明図である。
【図3】本発明に係る一実施形態におけるマイクロミラーアレイでの各種光の光路変化を示す説明図である。
【図4】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサ及び出力先検知用受光センサでの各種光の受光状況を示す説明図である。
【図5】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサ及び出力先検知用受光センサでの0次回折光λ02の受光状況を示す説明図である。
【図6】本発明に係る一実施形態における波長検知用受光センサにおける受光領域と波長との関係、及び出力先検知用受光センサにおける受光領域と出力先ポート番号との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,〜,8…出力用光ファイバ 9…入力用光ファイバ
11…拡大光学系 12…透過型グレーティング
13…結像光学系 15…ビームステアリング機構
16…マルチミラーアレイ 17…ミラードライバ
21…結像光学系 22…ハーフミラー
23…波長検知用受光センサ 24…出力先検知用受光センサ
30…制御部 100…逆分散型二重分光器
200…出力先モニタ装置
Claims (8)
- 光を入力する入力手段と、
前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、
前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、
前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、
を備えた逆分散型二重分光装置の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の前記受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置された出力先検知用の受光面を有し、該出力先検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記波長域毎の光の出力先を検知する出力先検出手段、
を備えていることを特徴とする出力先モニタ装置。 - 請求項1に記載の出力先モニタ装置において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離する光路分離手段と、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の光路中であって、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面を有し、該波長検知用の受光面に入射した光の入射位置に基づいて、前記出力手段に出力される光の波長を検知する波長検知手段と、
を備え、
前記光路分離手段は、分離した一方の光路の光を前記出力検知用の受光面に導き、他方の光路の光を前記波長検知用の受光面に導く、
ことを特徴とする出力先モニタ装置。 - 請求項1又は2に記載の出力先モニタ装置において、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段のどの位置に出力されるかが前記波長域毎に予め対応付けられており、該対応付けに基づいて光の出力先を検知する、
ことを特徴とする出力先モニタ装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の出力先モニタ装置と、
前記出力先モニタ装置の前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御する制御手段と、
を備えていることを特徴とする逆分散型二重分光装置。 - 請求項4に記載の逆分散型二重分光器において、
前記出力手段は複数の出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は、前記出力先検知用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記複数の出力ポートのうちのどの出力ポートに出力するかが前記波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて、前記波長域毎の各々の光が、前記複数の出力ポートのうちの目的の出力ポートに入射するように、又は、複数の出力ポートのいずれにも到達しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする逆分散型二重分光装置。 - 請求項4に記載の逆分散型二重分光装置において、
前記出力手段は1つの出力ポートを備え、
前記出力先検知手段は前記出力先検出用の受光面のうちのどの位置で受光すると、前記出力手段に入力する光が前記出力ポートに入力するかが、波長域毎に対応付けられており、
前記制御手段は、前記出力先検知手段からの出力に応じて前記波長域毎の光が前記出力ポートに入射するように、又は、該出力ポートに入射しないように、前記ビームステアリング手段を制御することを特徴とする逆分散型二重分光装置。 - 光を入力する入力手段と、
前記入力手段からの入力光に対して分光作用を与える第1の分光手段と、
前記分光作用を受けた光をその波長域毎に配置された複数の受光面で受け、該受光面毎に角度を調整して波長域毎の光をそれぞれ目的の方向に向けるビームステアリング手段と、
前記ビームステアリング手段で方向付けられた波長領域毎の光に対して、前記分光作用とは逆向きの分光作用を与える第2の分光手段と、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうちの所定の回折次数の光を、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度に応じて出力させる出力手段と、
を備えた逆分散型二重分光装置の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光の、前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置からズレた位置に配置されている出力先検知用の受光面での前記波長領域毎の光の入射位置を検出し、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段を制御する、
ことを特徴とする逆分散型二重分光装置の制御方法。 - 請求項7に記載の制御方法において、
前記第2の分光手段で分光作用を受けた光のうち、前記所定の回折次数とは異なる回折次数の光を2つの光路に分離し、分離された一方の光路の光を前記出力先検知用の受光面に導き、分離された他方の光路の光を前記ビームステアリング手段の受光面と光学的に共役な位置に配置された波長検知用の受光面に導き、
前記出力先検知用の受光面での光の入射位置及び前記波長検知用の受光面での光の入射位置に応じて、前記ビームステアリング手段の前記受光面毎の角度を制御する、
ことを特徴とする逆分散型二重分光装置の制御方法。
Priority Applications (3)
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JP2003122229A JP2004325928A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 逆分散型二重分光器の出力先モニタ装置、これを備えた逆分散型二重分光装置、及び逆分散型二重分光器の制御方法 |
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AU2003296166A AU2003296166A1 (en) | 2003-01-08 | 2003-12-26 | Optical device, monitor device, inverse dispersion double spectroscope, and method for controlling inverse dispersion double spectroscope |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015177974A1 (ja) * | 2014-05-19 | 2015-11-26 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | スペクトルセンサ |
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003122229A patent/JP2004325928A/ja active Pending
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