JP2004323907A - 耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004323907A JP2004323907A JP2003119410A JP2003119410A JP2004323907A JP 2004323907 A JP2004323907 A JP 2004323907A JP 2003119410 A JP2003119410 A JP 2003119410A JP 2003119410 A JP2003119410 A JP 2003119410A JP 2004323907 A JP2004323907 A JP 2004323907A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stainless steel
- initial rust
- ferritic stainless
- resistance
- exhaust system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Exhaust Silencers (AREA)
Abstract
【課題】高温強度や耐スケール剥離性、成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性などの自動車排気系部材としての本来機能を損なうことなく、更に初期錆びに対する抵抗性を可及的低コストで満足させた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼を提示する。
【解決手段】質量%で、C:≦0.0100%、Si:0.05〜0.80%、Mn:≦0.8%、P:≦0.050%、S:≦0.0030%、Cr:11.5〜13.5%、Ti:0.05〜0.50%、Al:≦0.100%、N:≦0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満、好ましくは更に、Ti系硫化物とMn系硫化物の総数に対するMn系硫化物の個数割合が50%以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】質量%で、C:≦0.0100%、Si:0.05〜0.80%、Mn:≦0.8%、P:≦0.050%、S:≦0.0030%、Cr:11.5〜13.5%、Ti:0.05〜0.50%、Al:≦0.100%、N:≦0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満、好ましくは更に、Ti系硫化物とMn系硫化物の総数に対するMn系硫化物の個数割合が50%以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用のマフラーやエキゾーストマニホールドなどの排気系部品に適用されるステンレス鋼に関し、特に外面の初期錆びに対する抵抗性に優れたフェライト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排気系材料としてのフェライト系ステンレス鋼には、高温に長時間曝されるための高温強度や耐スケール剥離性、複雑形状に加工するための成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性、さらには廉価であること等、種々の特性が要求されてきており、これらの個々あるいは全てを満たすべく、多くの提案がなされてきている。
【0003】
例えば特許文献1では、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.01〜0.50%、Cr:11.0〜14.0%、P:≦0.030%、S:≦0.0050%を含み、C,N,Nb,Tiの含有量が、0.01%≦C+N≦0.020%、0.4%≦Ti+Nb≦0.6%、(Ti+Nb)/(C+N)≧30を満足させる組成とすることによって、溶接部の耐粒界腐食性を向上させ、機械的特性にも優れる自動車排気系機器用のフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0004】
また特許文献2では、C:0.001〜0.015%、N:0.001〜0.015%、Si:0.50〜2.0%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.010〜0.030%、S:≦0.003%、Cr:10.0〜14.0%、Nb,Tiの1種または2種:20×(C+N)≦Nb+Ti≦0.6%を含有し、さらに必要に応じてNi,Moの1種以上を総量で0.3〜2.0%含有させる耐高温塩害腐食性に優れた自動車排気系機器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0005】
あるいは特許文献3では、C:0.02%未満、Si:0.5〜1.5%未満、Mn:0.2%未満、Cr:10〜14%未満、Ni:0.05〜1.0%未満、Ni:0.05〜1.0%未満、Ti:0.05〜0.3%未満、Nb:0.3〜0.6%未満、P:0.06%未満、S:0.01%未満を含有させた、耐熱性および溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−184705号公報
【特許文献2】
特開平6−248394号公報
【特許文献3】
特開平10−204590号公報
【0007】
ところが最近では、前記の如き従来からの諸特性に加えて、部材外面の初期錆び抵抗性が付加されるようになってきている。ここで言う初期錆びの問題とは、マフラーやエキゾーストマニホールドなど、自動車の使用者が比較的容易に外観を観察できる部材において、自動車の出荷から使用前もしくは使用直後までの短期間に生じる赤錆の問題である。この初期錆びは部材の寿命に影響を与えるものではないが、外観上望ましくないため防止することが必要とされている。
【0008】
従来、マフラーのエンドプレートやテイルパイプ、あるいは2重管エキゾーストマニホールドの外管には11%Cr系のSUS409Lが多用されてきており、従来の特性だけを満足させるのであればSUS409Lで十分な場合でも、初期錆び対策を重視するが故に、より高級なSUS425(14Cr−0.5Mo系)など従来機能に関しては過剰品質となる材料が適用されるケースが多々ある。
【0009】
この初期錆びは、広義には耐食性に関する問題の1種ではあるが、従来取り扱われてきた穴開き腐食に代表される腐食進展性に関する問題とは異なって、極く短期間の極めて軽微な腐食形態に関する問題であるため、解決方法は自ずと従来技術で取られてきたものと変わってくる。しかしながら、前記したような従来技術には、この問題に対する解決策は提示されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を克服する技術を提供することを目的とするものであり、高温強度や耐スケール剥離性、成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性などの排気系部材としての本来機能を損なうことなく、さらに初期錆びに対する抵抗性を可及的低コストで満足させたフェライト系ステンレス鋼を提示することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、先ず課題の最優先事項としてコストを考慮することにした。すなわち、初期錆びが問題となる部位は限定されており、当該部位に対策材として適用されている素材がSUS425(14Cr−0.5Mo系)であり、初期錆び問題さえ無視すればSUS409L(11Cr系)で十分であるとの認識に基づいて、検討すべき合金組成の範囲を絞り込んだ。
【0012】
これに基づいて、種々の組成の鋼を試作して初期錆び特性を評価してきた。その結果、耐初期錆び性には有用であるがコストアップ要因となるCr,Moを大幅増量することなく、初期錆び抵抗性を改善する手法を見出した。
すなわち、初期錆びに有害で製鋼工程で取り込まれるCaの酸化物あるいは硫化物を極力排除することに加えて、不純物元素であるSを極低レベルに規制すると共に、Tiを適量含有させて初期錆びに有害な介在物(MnS)の生成を抑止することによって、耐初期錆び性を大幅に改善できることを知見した。
【0013】
本発明は前記知見に基づいて構成したものであり、その要旨は以下の通りである。
(1) 質量%で、
C :≦0.0100%、 Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、 P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、 Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、 Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
(2) 質量%で、
C :≦0.0100%、 Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、 P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、 Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、 Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であり、なおかつTi系硫化物とMn系硫化物の総数に対するMn系硫化物の個数割合が50%以下であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
(3) 質量%でさらに、
B :0.0002〜0.0050%
を含有させたことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明において最重要の要件はCa系介在物の排除である。
Caの酸化物あるいは硫化物であるCa系介在物は、製鋼工程でスラグなどから不可避的に取り込まれる。このCaの酸化物あるいは硫化物は水溶性であるため初期錆びの発生起点になり易い。
【0015】
本発明者らは、SUS409Lの成分鋼で任意断面におけるCa系介在物の数を計数し、併せて実施した初期錆び再現試験の結果と対応させた。その結果を図1に示す。ここで図中に表示したNo.は、実施例の表1に記載したNo.である。
これより、Ca系介在物の個数が初期錆び抵抗性の重要支配因子になっていることが明らかであり、これに基づいて、Ca系介在物の存在は排除するのが望ましく、やむを得ず許容する場合でも任意断面1mm2 当たり10個未満に制限することにする。この条件を満たすための手段としては、スラグ塩基度の低減などが有効である。
【0016】
なお、本発明における介在物の計数方法としては、ビーム径3μmの電子線プローブで1.5×1.5mm領域を走査し得られたCaの特性X線強度をマッピングする手法で測数する。測定対象の断面は、非水溶媒を用いて鏡面研磨仕上げして供試する。サンプル数は5とし、その平均値(小数点以下を四捨五入)をもって介在物個数とする。
【0017】
次に重要となる因子はMnSである。MnSはCa系介在物ほどではないが、やはり初期錆びの起点になり得る。これを極力削減するか或いは別種の介在物に変化させなければ、たとえCa系介在物を排除できても満足すべき耐初期錆び性は得られない。このため本発明では、S含有量を精錬コストを大幅に増大させないことを前提として極低レベルに制限しつつMn量も低減し、なおかつSをTi系介在物として安定化させるべく適量のTiを含有させることにした。
【0018】
この作用について図2に例示する。ここで、図中に表示したNo.は実施例の表1に記載したNo.である。図2から明らかなように、Tiを含有させることにより、MnSがTiSに置き換わって耐初期錆び性が改善されるとの結果で裏付けられる。本発明では、MnSをTiSに置換し安定化させる指標として、TiあるいはMnの硫化物総数に対するMnS個数の割合を導入し、この個数割合が50%以下であることを必要条件として規定する。
【0019】
このような介在物制限の効果を極大化するためには、鋼組成の最適化が重要であり、とりわけ耐初期錆び性に大きく影響するCrの含有量を以下のように規定する。すなわち、前述の介在物制限を施しても必ずしも万全とはならない場合がある。なぜならば、初期錆びが生じる環境は一定でないからである。
コスト増大を回避するためにはCr含有量を増加させるべきではないが、不測の事態に備えるために若干量のCr増量が望ましく、本発明ではSUS425 (14Cr−0.5Mo系)までには至らないレベルとして11.5%以上を含有させ、13.5%までを許容する。この範囲のCr含有量は、加工性や凝縮水に対する耐食性などコスト以外の排気系材料としての本来機能に悪影響を及ぼすことはないため、望ましくは12.5%以上、さらに望ましくは13.0%以上が好適である。
【0020】
Cr以外の合金元素の限定理由を以下に述べる。
CおよびN:CおよびNは加工性を劣化させる元素であるため、精錬コストが許容する範囲で可及的に低レベルに制限することとし、上限をC:0.0100%、N:0.0200%に設定する。
【0021】
Si:耐酸化性を改善し、凝縮水耐食性の観点からも有用であるが、多量に含有させると加工性が劣化するため、0.05〜0.80%を適正範囲とする。
【0022】
Mn:酸化スケール剥離に対する抵抗性を向上させる元素であるが、MnS形成を抑制するために上限を0.8%に制限する。
【0023】
P:Pは不純物元素であり加工性を害するため可及的に低レベルが望ましいが、精錬コストの制約から0.050%までの含有を許容する。
【0024】
S:Sは初期錆び抵抗性を劣化させる不純物元素であるため、可及的低レベルに抑制することとし、0.0030%以下を必要条件とする。
【0025】
Ti:TiはMnSの生成を抑制するのに必要であり、加工性や溶接部の粒界腐食に有害なC,Nを析出物として固定するのに有効であるため、0.05%以上を含有させる。しかし、0.50%を超えて含有させても得られる効果は一定であるため、0.05〜0.50%を適正範囲とする。
【0026】
Al:Alは製鋼工程の脱酸を目的として含有させることとし、上限を0.100%として規定する。
【0027】
前記合金元素のほかに、比較的廉価な元素であるBを2次加工脆性の改善を目的として含有させても良い。その場合の適正含有量としては0.0002〜0.0050%である。
【0028】
なお、凝縮水や塩害に対する耐食性、高温強度、耐酸化性などの従来機能を追究するためにMo,Cu,Nb,Vなどの合金元素を含有させることは、コストの大幅増加を招き本発明の趣旨に合致しないため、これらは除外する。
【0029】
これらの組成からなる鋼は、熱間圧延後に酸洗、冷延、焼鈍が施される通常のSUS409Lの排気系部材用鋼板の製造方法によって製造される。このため、製造プロセス上のコスト増加要因は含まれない。
【0030】
【実施例】
実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
表1に示す組成の鋼を溶製し、熱間圧延、冷間圧延、熱処理、酸洗を施して板厚0.8mmの鋼板を作製し、この鋼板から、初期錆び再現試験用の70×150mmサイズの試験片を採取して供試した。試験表面は乾式#600エメリー研磨仕上げとした。また試験後の試験片の一部について、任意の5断面を非水溶媒を用いて鏡面研磨を施し、3μm径の電子ビームプローブを用いて1.5×1.5mm領域を走査して介在物の調査を行った。
【0031】
初期錆び再現試験方法としては、実物の形態と類似の形態が得られる方法として、海岸から5m距離の位置での暴露試験を行い、錆び発生面積率を評価した。錆び面積率が5%未満の場合を良好と判断し、5%を超える場合を不良と評価した。試験結果を表1に示す。
【0032】
No.1〜5の本発明では、比較例No.106の14Cr系鋼に匹敵する満足すべき耐初期錆び性が得られる。
また本発明No.1〜5については、耐酸化性、凝縮水耐食性、塩害耐食性、高温強度、加工性についての評価を併せて実施した。各々の特性値は、SUS409L(比較例No.101)に比べて同等以上であることを確認した。
【0033】
一方、比較例No.101〜105は、Ca系介在物の個数及びTi系,Mn系硫化物総数に対するMnS個数割合が本発明の範囲を外れており、さらにNo.101(SUS409L)ではSとCrの含有量、No.102ではMnとTiの含有量、No.103ではMn含有量、No.104,105はCr含有量が、それぞれ本発明の条件を満たしていないため、耐初期錆び性が不十分である。また比較例No.106は、耐初期錆び性は十分満足すべき特性値となっているが、Cr含有量が本発明の範囲を超えておりコスト高が否めない。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によって、高温強度や耐スケール剥離性、成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性などの排気系部材としての本来機能を損なうことなく、さらに初期錆びに対する抵抗性を可及的低コストで満足させたフェライト系ステンレス鋼が得られるので、産業上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ca系介在物の個数と初期錆び発生面積率の関係を示す図。
【図2】Tiの含有有無によってMnS,TiSの個数が変わり、結果として初期錆び面積率が影響されることを示す図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用のマフラーやエキゾーストマニホールドなどの排気系部品に適用されるステンレス鋼に関し、特に外面の初期錆びに対する抵抗性に優れたフェライト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排気系材料としてのフェライト系ステンレス鋼には、高温に長時間曝されるための高温強度や耐スケール剥離性、複雑形状に加工するための成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性、さらには廉価であること等、種々の特性が要求されてきており、これらの個々あるいは全てを満たすべく、多くの提案がなされてきている。
【0003】
例えば特許文献1では、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.01〜0.50%、Cr:11.0〜14.0%、P:≦0.030%、S:≦0.0050%を含み、C,N,Nb,Tiの含有量が、0.01%≦C+N≦0.020%、0.4%≦Ti+Nb≦0.6%、(Ti+Nb)/(C+N)≧30を満足させる組成とすることによって、溶接部の耐粒界腐食性を向上させ、機械的特性にも優れる自動車排気系機器用のフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0004】
また特許文献2では、C:0.001〜0.015%、N:0.001〜0.015%、Si:0.50〜2.0%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.010〜0.030%、S:≦0.003%、Cr:10.0〜14.0%、Nb,Tiの1種または2種:20×(C+N)≦Nb+Ti≦0.6%を含有し、さらに必要に応じてNi,Moの1種以上を総量で0.3〜2.0%含有させる耐高温塩害腐食性に優れた自動車排気系機器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0005】
あるいは特許文献3では、C:0.02%未満、Si:0.5〜1.5%未満、Mn:0.2%未満、Cr:10〜14%未満、Ni:0.05〜1.0%未満、Ni:0.05〜1.0%未満、Ti:0.05〜0.3%未満、Nb:0.3〜0.6%未満、P:0.06%未満、S:0.01%未満を含有させた、耐熱性および溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−184705号公報
【特許文献2】
特開平6−248394号公報
【特許文献3】
特開平10−204590号公報
【0007】
ところが最近では、前記の如き従来からの諸特性に加えて、部材外面の初期錆び抵抗性が付加されるようになってきている。ここで言う初期錆びの問題とは、マフラーやエキゾーストマニホールドなど、自動車の使用者が比較的容易に外観を観察できる部材において、自動車の出荷から使用前もしくは使用直後までの短期間に生じる赤錆の問題である。この初期錆びは部材の寿命に影響を与えるものではないが、外観上望ましくないため防止することが必要とされている。
【0008】
従来、マフラーのエンドプレートやテイルパイプ、あるいは2重管エキゾーストマニホールドの外管には11%Cr系のSUS409Lが多用されてきており、従来の特性だけを満足させるのであればSUS409Lで十分な場合でも、初期錆び対策を重視するが故に、より高級なSUS425(14Cr−0.5Mo系)など従来機能に関しては過剰品質となる材料が適用されるケースが多々ある。
【0009】
この初期錆びは、広義には耐食性に関する問題の1種ではあるが、従来取り扱われてきた穴開き腐食に代表される腐食進展性に関する問題とは異なって、極く短期間の極めて軽微な腐食形態に関する問題であるため、解決方法は自ずと従来技術で取られてきたものと変わってくる。しかしながら、前記したような従来技術には、この問題に対する解決策は提示されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を克服する技術を提供することを目的とするものであり、高温強度や耐スケール剥離性、成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性などの排気系部材としての本来機能を損なうことなく、さらに初期錆びに対する抵抗性を可及的低コストで満足させたフェライト系ステンレス鋼を提示することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、先ず課題の最優先事項としてコストを考慮することにした。すなわち、初期錆びが問題となる部位は限定されており、当該部位に対策材として適用されている素材がSUS425(14Cr−0.5Mo系)であり、初期錆び問題さえ無視すればSUS409L(11Cr系)で十分であるとの認識に基づいて、検討すべき合金組成の範囲を絞り込んだ。
【0012】
これに基づいて、種々の組成の鋼を試作して初期錆び特性を評価してきた。その結果、耐初期錆び性には有用であるがコストアップ要因となるCr,Moを大幅増量することなく、初期錆び抵抗性を改善する手法を見出した。
すなわち、初期錆びに有害で製鋼工程で取り込まれるCaの酸化物あるいは硫化物を極力排除することに加えて、不純物元素であるSを極低レベルに規制すると共に、Tiを適量含有させて初期錆びに有害な介在物(MnS)の生成を抑止することによって、耐初期錆び性を大幅に改善できることを知見した。
【0013】
本発明は前記知見に基づいて構成したものであり、その要旨は以下の通りである。
(1) 質量%で、
C :≦0.0100%、 Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、 P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、 Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、 Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
(2) 質量%で、
C :≦0.0100%、 Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、 P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、 Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、 Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であり、なおかつTi系硫化物とMn系硫化物の総数に対するMn系硫化物の個数割合が50%以下であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
(3) 質量%でさらに、
B :0.0002〜0.0050%
を含有させたことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
先ず、本発明において最重要の要件はCa系介在物の排除である。
Caの酸化物あるいは硫化物であるCa系介在物は、製鋼工程でスラグなどから不可避的に取り込まれる。このCaの酸化物あるいは硫化物は水溶性であるため初期錆びの発生起点になり易い。
【0015】
本発明者らは、SUS409Lの成分鋼で任意断面におけるCa系介在物の数を計数し、併せて実施した初期錆び再現試験の結果と対応させた。その結果を図1に示す。ここで図中に表示したNo.は、実施例の表1に記載したNo.である。
これより、Ca系介在物の個数が初期錆び抵抗性の重要支配因子になっていることが明らかであり、これに基づいて、Ca系介在物の存在は排除するのが望ましく、やむを得ず許容する場合でも任意断面1mm2 当たり10個未満に制限することにする。この条件を満たすための手段としては、スラグ塩基度の低減などが有効である。
【0016】
なお、本発明における介在物の計数方法としては、ビーム径3μmの電子線プローブで1.5×1.5mm領域を走査し得られたCaの特性X線強度をマッピングする手法で測数する。測定対象の断面は、非水溶媒を用いて鏡面研磨仕上げして供試する。サンプル数は5とし、その平均値(小数点以下を四捨五入)をもって介在物個数とする。
【0017】
次に重要となる因子はMnSである。MnSはCa系介在物ほどではないが、やはり初期錆びの起点になり得る。これを極力削減するか或いは別種の介在物に変化させなければ、たとえCa系介在物を排除できても満足すべき耐初期錆び性は得られない。このため本発明では、S含有量を精錬コストを大幅に増大させないことを前提として極低レベルに制限しつつMn量も低減し、なおかつSをTi系介在物として安定化させるべく適量のTiを含有させることにした。
【0018】
この作用について図2に例示する。ここで、図中に表示したNo.は実施例の表1に記載したNo.である。図2から明らかなように、Tiを含有させることにより、MnSがTiSに置き換わって耐初期錆び性が改善されるとの結果で裏付けられる。本発明では、MnSをTiSに置換し安定化させる指標として、TiあるいはMnの硫化物総数に対するMnS個数の割合を導入し、この個数割合が50%以下であることを必要条件として規定する。
【0019】
このような介在物制限の効果を極大化するためには、鋼組成の最適化が重要であり、とりわけ耐初期錆び性に大きく影響するCrの含有量を以下のように規定する。すなわち、前述の介在物制限を施しても必ずしも万全とはならない場合がある。なぜならば、初期錆びが生じる環境は一定でないからである。
コスト増大を回避するためにはCr含有量を増加させるべきではないが、不測の事態に備えるために若干量のCr増量が望ましく、本発明ではSUS425 (14Cr−0.5Mo系)までには至らないレベルとして11.5%以上を含有させ、13.5%までを許容する。この範囲のCr含有量は、加工性や凝縮水に対する耐食性などコスト以外の排気系材料としての本来機能に悪影響を及ぼすことはないため、望ましくは12.5%以上、さらに望ましくは13.0%以上が好適である。
【0020】
Cr以外の合金元素の限定理由を以下に述べる。
CおよびN:CおよびNは加工性を劣化させる元素であるため、精錬コストが許容する範囲で可及的に低レベルに制限することとし、上限をC:0.0100%、N:0.0200%に設定する。
【0021】
Si:耐酸化性を改善し、凝縮水耐食性の観点からも有用であるが、多量に含有させると加工性が劣化するため、0.05〜0.80%を適正範囲とする。
【0022】
Mn:酸化スケール剥離に対する抵抗性を向上させる元素であるが、MnS形成を抑制するために上限を0.8%に制限する。
【0023】
P:Pは不純物元素であり加工性を害するため可及的に低レベルが望ましいが、精錬コストの制約から0.050%までの含有を許容する。
【0024】
S:Sは初期錆び抵抗性を劣化させる不純物元素であるため、可及的低レベルに抑制することとし、0.0030%以下を必要条件とする。
【0025】
Ti:TiはMnSの生成を抑制するのに必要であり、加工性や溶接部の粒界腐食に有害なC,Nを析出物として固定するのに有効であるため、0.05%以上を含有させる。しかし、0.50%を超えて含有させても得られる効果は一定であるため、0.05〜0.50%を適正範囲とする。
【0026】
Al:Alは製鋼工程の脱酸を目的として含有させることとし、上限を0.100%として規定する。
【0027】
前記合金元素のほかに、比較的廉価な元素であるBを2次加工脆性の改善を目的として含有させても良い。その場合の適正含有量としては0.0002〜0.0050%である。
【0028】
なお、凝縮水や塩害に対する耐食性、高温強度、耐酸化性などの従来機能を追究するためにMo,Cu,Nb,Vなどの合金元素を含有させることは、コストの大幅増加を招き本発明の趣旨に合致しないため、これらは除外する。
【0029】
これらの組成からなる鋼は、熱間圧延後に酸洗、冷延、焼鈍が施される通常のSUS409Lの排気系部材用鋼板の製造方法によって製造される。このため、製造プロセス上のコスト増加要因は含まれない。
【0030】
【実施例】
実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
表1に示す組成の鋼を溶製し、熱間圧延、冷間圧延、熱処理、酸洗を施して板厚0.8mmの鋼板を作製し、この鋼板から、初期錆び再現試験用の70×150mmサイズの試験片を採取して供試した。試験表面は乾式#600エメリー研磨仕上げとした。また試験後の試験片の一部について、任意の5断面を非水溶媒を用いて鏡面研磨を施し、3μm径の電子ビームプローブを用いて1.5×1.5mm領域を走査して介在物の調査を行った。
【0031】
初期錆び再現試験方法としては、実物の形態と類似の形態が得られる方法として、海岸から5m距離の位置での暴露試験を行い、錆び発生面積率を評価した。錆び面積率が5%未満の場合を良好と判断し、5%を超える場合を不良と評価した。試験結果を表1に示す。
【0032】
No.1〜5の本発明では、比較例No.106の14Cr系鋼に匹敵する満足すべき耐初期錆び性が得られる。
また本発明No.1〜5については、耐酸化性、凝縮水耐食性、塩害耐食性、高温強度、加工性についての評価を併せて実施した。各々の特性値は、SUS409L(比較例No.101)に比べて同等以上であることを確認した。
【0033】
一方、比較例No.101〜105は、Ca系介在物の個数及びTi系,Mn系硫化物総数に対するMnS個数割合が本発明の範囲を外れており、さらにNo.101(SUS409L)ではSとCrの含有量、No.102ではMnとTiの含有量、No.103ではMn含有量、No.104,105はCr含有量が、それぞれ本発明の条件を満たしていないため、耐初期錆び性が不十分である。また比較例No.106は、耐初期錆び性は十分満足すべき特性値となっているが、Cr含有量が本発明の範囲を超えておりコスト高が否めない。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によって、高温強度や耐スケール剥離性、成形性、排ガス凝結水に対する耐食性、塩害環境に対する耐食性などの排気系部材としての本来機能を損なうことなく、さらに初期錆びに対する抵抗性を可及的低コストで満足させたフェライト系ステンレス鋼が得られるので、産業上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ca系介在物の個数と初期錆び発生面積率の関係を示す図。
【図2】Tiの含有有無によってMnS,TiSの個数が変わり、結果として初期錆び面積率が影響されることを示す図。
Claims (3)
- 質量%で、
C :≦0.0100%、
Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、
P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、
Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、
Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。 - 質量%で、
C :≦0.0100%、
Si:0.05〜0.80%、
Mn:≦0.8%、
P :≦0.050%、
S :≦0.0030%、
Cr:11.5〜13.5%、
Ti:0.05〜0.50%、
Al:≦0.100%、
N :≦0.02%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、任意の断面1mm2 当たりのCaを含む介在物の個数が10個未満であり、なおかつTi系硫化物とMn系硫化物の総数に対するMn系硫化物の個数割合が50%以下であることを特徴とする耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。 - 質量%でさらに、
B :0.0002〜0.0050%
を含有させたことを特徴とする請求項1または2に記載の耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119410A JP2004323907A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119410A JP2004323907A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004323907A true JP2004323907A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33498634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003119410A Withdrawn JP2004323907A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004323907A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007231351A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Canon Inc | 表面硬化部材の製造方法、表面硬化部材、及び振動型駆動装置 |
JP2008261007A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Jfe Steel Kk | 塩素系漂白剤存在下での耐食性に優れるフェライト系ステンレス鋼 |
EP2220260A1 (en) * | 2007-11-22 | 2010-08-25 | Posco | Low chrome ferritic stainless steel with high corrosion resistance and stretchability and method of manufacturing the same |
JP2012012005A (ja) * | 2010-06-03 | 2012-01-19 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 給油管およびその製造方法 |
KR101463311B1 (ko) | 2012-12-20 | 2014-11-18 | 주식회사 포스코 | 페라이트계 스테인리스강 및 그 제조 방법 |
KR20170037663A (ko) | 2014-10-31 | 2017-04-04 | 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 | 내 배기 가스 응축수 부식성과 브레이징성이 우수한 페라이트계 스테인리스 강 및 그 제조 방법 |
-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003119410A patent/JP2004323907A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007231351A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Canon Inc | 表面硬化部材の製造方法、表面硬化部材、及び振動型駆動装置 |
JP2008261007A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Jfe Steel Kk | 塩素系漂白剤存在下での耐食性に優れるフェライト系ステンレス鋼 |
EP2220260A1 (en) * | 2007-11-22 | 2010-08-25 | Posco | Low chrome ferritic stainless steel with high corrosion resistance and stretchability and method of manufacturing the same |
EP2220260A4 (en) * | 2007-11-22 | 2011-05-04 | Posco | CHROMARMER FERRITIC STAINLESS STEEL WITH HIGH CORROSION RESISTANCE AND CUTTING DEGREE AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
JP2012012005A (ja) * | 2010-06-03 | 2012-01-19 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 給油管およびその製造方法 |
KR101463311B1 (ko) | 2012-12-20 | 2014-11-18 | 주식회사 포스코 | 페라이트계 스테인리스강 및 그 제조 방법 |
KR20170037663A (ko) | 2014-10-31 | 2017-04-04 | 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 | 내 배기 가스 응축수 부식성과 브레이징성이 우수한 페라이트계 스테인리스 강 및 그 제조 방법 |
KR20190010747A (ko) | 2014-10-31 | 2019-01-30 | 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 | 내 배기 가스 응축수 부식성과 브레이징성이 우수한 페라이트계 스테인리스 강 및 그 제조 방법 |
US10752973B2 (en) | 2014-10-31 | 2020-08-25 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | Ferrite-based stainless steel with high resistance to corrosiveness caused by exhaust gas and condensation and high brazing properties and method for manufacturing same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2429306C1 (ru) | Термостойкая ферритная нержавеющая сталь | |
KR101473205B1 (ko) | 배기가스 경로부재용 페라이트계 스테인레스강 | |
JP5297713B2 (ja) | 加熱後耐食性に優れた自動車排気系部材用省合金型フェライト系ステンレス鋼 | |
JP5586279B2 (ja) | 自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 | |
JP2010116619A (ja) | 加熱後耐食性に優れた自動車排気系部材用省Mo型フェライト系ステンレス鋼 | |
JP2011190524A (ja) | 耐酸化性、二次加工脆性および溶接部の靭性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
US20200002779A1 (en) | Hot-rolled ferritic stainless steel sheet and method for manufacturing same | |
JP5703075B2 (ja) | 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板 | |
JP7058537B2 (ja) | 耐塩害腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
JP4185425B2 (ja) | 成形性と高温強度・耐高温酸化性・低温靱性とを同時改善したフェライト系鋼板 | |
JP3448537B2 (ja) | 溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
JP2000303149A (ja) | 自動車排気系部品用フェライト系ステンレス鋼 | |
JP2004323907A (ja) | 耐初期錆び性に優れた自動車排気系部材用フェライト系ステンレス鋼 | |
JP3269799B2 (ja) | 加工性、耐粒界腐食性および高温強度に優れるエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼 | |
EP0999289B1 (en) | Highly corrosion-resistant chromium-containing steel with excellent oxidation resistance and intergranular corrosion resistance | |
JP3477113B2 (ja) | 深絞り成形後の耐二次加工脆性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板 | |
JP7022634B2 (ja) | 耐高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及び自動車排気系部品 | |
JP2004285393A (ja) | 耐熱材料 | |
JP7022633B2 (ja) | 耐高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及び自動車排気系部品 | |
CN109790603B (zh) | 用于排气系统热交换器的具有优异吸声性能的铁素体不锈钢及其制造方法 | |
JP3958672B2 (ja) | 耐酸化性に優れた耐熱フェライト系ステンレス鋼 | |
JPH07150301A (ja) | 耐食性と加工性に優れたフェライトステンレス鋼 | |
JP3525014B2 (ja) | 耐応力腐食割れ性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 | |
JP2002309352A (ja) | 冷鍛性・高温加熱後の耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
JP2022101237A (ja) | 曲げ性に優れるフェライト-マルテンサイト複相ステンレス鋼およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050225 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050225 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |