JP2004323389A - 毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物 - Google Patents

毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物 Download PDF

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Yoshihiro Konno
佳洋 今野
Suketake Kawai
祐岳 河合
Akihiko Arai
昭彦 荒井
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Abstract

【課題】毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物を提供する。
【解決手段】少なくともアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製される毛髪脱色剤組成物には、(A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーが含有され、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gである。また、染毛剤組成物には、更に染料が含有されている。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感(かたさ)を抑える効果に優れる毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物としては、毛髪の感触を良好にする目的でカチオン性高分子化合物を含有するものが知られている。(例えば、特許文献1及び2参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開平2−193911号公報
【特許文献2】
特開平7−017836号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物に用いられているカチオン性高分子化合物では、毛髪の指通り感は良好になるものの、ゴワつき感を抑えるという点では十分満足できるものではないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる毛髪脱色剤組成物及び染毛剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪脱色剤組成物は、少なくともアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製される毛髪脱色剤組成物であって、(A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを含有し、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪脱色剤組成物において、更に、(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、少なくとも染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製される染毛剤組成物であって、(A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを含有し、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の染毛剤組成物において、更に、(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。
第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物は、少なくともアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製されるものである。更に、毛髪脱色剤組成物には、(A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーが含有され、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gである。
【0011】
アルカリ剤は、酸化剤の作用を促進するために配合されている。アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、アルカノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等)、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。これらの中でも、酸化剤の作用を促進する効果が高いことから、アンモニア、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンが好ましい。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。また、二種以上のアルカリ剤を適当に組み合わせて配合することによって第1剤に緩衝作用をもたせてもよい。
【0012】
成分(A)としての塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーは、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑えるために配合される。成分(A)は、ポリクオタニウム−37(Polyquaternium−37)の名称でCTFA辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)に記載されており、サルケア(Salcare)SC95,SC96等の名称で市販されている。
【0013】
成分(A)の配合量は、使用時の濃度で0.01〜1.5重量%であることが好ましい。配合量の上限は、より好ましくは1.2重量%、最も好ましくは1.0重量%である。0.01重量%未満であると十分な効果が得られないおそれがあり、1.5重量%を超えてもその効果は変わらず経済的ではない。本発明において、成分(A)は第1剤又は第2剤に配合されるか、あるいは第1剤と第2剤の両方に配合されてもよい。
【0014】
第1剤と第2剤を混合する際には、第1剤と第2剤を重量比で1:3〜2:1の割合で混合するのが好ましく、1:2〜1:1の割合で混合するのがより好ましい。
【0015】
酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色するために配合されている。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、臭素酸ナトリウム等が挙げられ、その中でも過酸化水素が好ましい。これらの酸化剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0016】
酸化剤の配合量は、使用時の濃度で、好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは1.0〜4.0重量%である。0.1重量%未満ではメラニンを十分に脱色することができない。一方、5.0重量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
【0017】
本実施形態の毛髪脱色剤組成物は、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gの範囲となるように設定するのが好ましく、更に好ましくは3.0〜9.0ml/g、最も好ましくは4.0〜8.0ml/gである。2.0ml/g未満であると十分な明度を付与することができず、10.0ml/gを超えると毛髪の損傷が大きくなるおそれがある。ここで、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度とは、本実施形態の毛髪脱色剤組成物の1重量%水溶液を、0.1N酸標準液で滴定してpHを7.0とするときの0.1N酸標準液の消費量から次の式により求められる。
アルカリ度=0.1N酸標準液の消費量[ml]/毛髪脱色剤組成物の量[g]
【0018】
毛髪脱色剤組成物には、更に(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を配合することができる。成分(B)を配合することにより、毛髪により良好な明度を付与することができる。
【0019】
(B−1)分岐鎖を有する炭化水素としては、例えば軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、スクワレン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。
(B−2)分岐鎖を有する高級アルコールとしては、例えば2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール等が挙げられる。
【0020】
(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルとしては、分岐鎖を有する脂肪酸とアルコールとのエステルが挙げられ、例えばイソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソパルミチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸イソステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸2−ヘキシルデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸2−オクチルドデシル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、12−ステアロイルステアリン酸イソステアリル、12−ステアロイルステアリン酸イソセチル、12−ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール等が挙げられる。
【0021】
成分(B)は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。成分(B)の配合量は、使用時の濃度で0.1〜25重量%であることが好ましい。配合量の上限は、より好ましくは23重量%、最も好ましくは20重量%である。0.1重量%未満であると十分な効果が得られないおそれがあり、25重量%を超えてもそれ以上の効果は得られず経済的ではない。本発明において、成分(B)は第1剤又は第2剤に配合されるか、あるいは第1剤と第2剤の両方に配合されてもよい。
【0022】
第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物には、さらに界面活性剤、成分(B)以外の油性成分、成分(A)以外の高分子化合物、溶剤等から選ばれる少なくとも一種を配合することができる。
界面活性剤の具体例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0023】
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
【0024】
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
【0025】
非イオン性界面活性剤の具体例としては、POEアルキルエーテル類、POEアルケニルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POE脂肪酸類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POEソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの中でも酸やアルカリ剤に強いことからPOEアルキルエーテル類、POEアルケニルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類等が好ましく、POEアルキルエーテル類、POEアルケニルエーテル類がより好ましい。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEイソセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられ、POEアルケニルエーテル類の具体例としては、POEオレイルエーテル等が挙げられる。
【0026】
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等が挙げられる。
これらの界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0027】
成分(B)以外の油性成分の具体例としては、直鎖状炭化水素、油脂、ロウ類、直鎖状高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、成分(B)のエステル以外のエステル類、シリコーン類等が挙げられる。
【0028】
直鎖状炭化水素としては、流動パラフィン、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、ワセリン等が挙げられる。
油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
【0029】
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
直鎖状高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール等が挙げられる。
【0030】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0031】
成分(B)のエステル以外のエステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
【0032】
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等が挙げられる。
これらの油性成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0033】
溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、へキシレングリコール、エチルカルビトール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらの溶剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0034】
成分(A)以外の高分子化合物としては、成分(A)以外のカチオン性高分子化合物、両性高分子化合物、アニオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物が挙げられる。
【0035】
成分(A)以外のカチオン性高分子化合物としては、ポリマー鎖に結合してアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又は少なくともジメチルジアリルアンモニウムハライドを構成単位として含むものであり、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジメチルジアリル4級アンモニウム塩重合体、ジメチルジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体などが挙げられる。カチオン化セルロース誘導体としては、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースが挙げられ、市販品としてはライオン(株)のレオガードG,GP、ユニオンカーバイド社のポリマーJR−125,JR−400,JR−30M,LR−400,LR−30M等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられ、市販品としてはナショナルスターチアンドケミカル社のセルコートH−100,L−200等が挙げられる。カチオン化グアーガム誘導体としては、例えば、特公昭58−35640号、特公昭60−46158号及び、特開昭58−53996号公報に記載され、RHONE−POULENC社のジャガーC−13S,同−14S,同−17,同−210,同−162,HI−CARE1000として市販されている。ジメチルジアリル4級アンモニウム塩重合体の市販品としては、オンデオ・ナルコ社のマーコート100等が挙げられる。ジメチルジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体の市販品としては、オンデオ・ナルコ社のマーコート550等が挙げられる。4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、分子量1万〜200万のものが好ましく、市販品としては、アイエスピー・ジャパン(株)のガフコート734,755,755N等が挙げられる。
【0036】
両性高分子化合物としては、例えば、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体(市販名;ユカフォーマーAM−75;三菱化学社製)、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体(市販名;アンフォマー28−4910;ナショナルスターチ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(市販名;マーコート280,295;オンデオ・ナルコ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸のターポリマー(市販名;マーコートプラス3330,3331;オンデオ・ナルコ社製)、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(市販名;マーコート2001;オンデオ・ナルコ社製)等が挙げられる。
【0037】
アニオン性高分子化合物としては、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体カリウム塩液、アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体液、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、アクリル酸オクチルアミドの共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・プロピオン酸ビニル共重合体、メチルビニルエーテル・マレイン酸モノブチルエステル共重合体等が挙げられる。
【0038】
非イオン性高分子化合物としては、天然系、半合成系および合成系のものが挙げられる。天然系非イオン性高分子化合物としては、セルロース、グアーガム、寒天、デンプン、加水分解デンプン及びデキストリン等が挙げられる。また、半合成系非イオン性高分子化合物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルデキストランおよびカルボキシメチルキチン等が挙げられる。さらに、合成系非イオン性高分子化合物としては、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ポリオキシプロピレン(以下、POPという)共重合体、POE・POPブチルエーテル、POE・POPヘキシレングリコールエーテル、POPブチルエーテル、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
これらの高分子化合物は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0039】
更に、その他の添加成分として、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解した加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイド;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸等の保湿剤;ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ベンジルオキシエタノール、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の染色助剤;パラベン等の防腐剤;EDTA−Na等のキレート剤;フェナセチン、EDTA、8−オキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸尿酸、タンニン酸、フェノキシエタノール等の安定化剤;リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等のpH調整剤;チオグリコール酸、亜硫酸塩等の酸化防止剤;液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素、炭酸ガス等の噴射剤;その他、アミノ酸、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等、また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されているものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
【0040】
第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物の剤型としては液状、乳液状、クリーム状、ゲル状あるいは泡沫状等、通常知られている形態をとることができる。
【0041】
以上詳述した第1の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物においては、(A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを含有し、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであることにより、毛髪の指通り感を良好にすることができると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる。
・更に、(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することにより、毛髪により良好な明度を付与することができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0043】
第2の実施形態の染毛剤組成物は、少なくとも染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製されるものであって、前記(A)成分が含有され、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gである。
【0044】
第1剤には、酸化染料中間体等の染料、アルカリ剤等が配合されている。
酸化染料中間体としては、例えば、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、トルエンジアミン類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類及びそれらの塩類(塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等)等が挙げられる。その中でもp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸及びそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。これらの酸化染料中間体は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0045】
酸化染料中間体の配合量は、使用時の濃度で0.01〜15重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。この配合量が0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られない。また15重量%を超えても染毛効果が特に大きくは向上しないので、15重量%を超えて配合することは不経済である。0.1〜10重量%の範囲に設定した場合には、染毛効果と経済的な効果の両方をバランスよく発揮することができる。
【0046】
第1剤には、酸化染料中間体以外の染料としてカプラーを配合してもよい。カプラーを配合した場合には、染毛効果をさらに高めることができる。このカプラーとしては、例えば、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩等が挙げられる。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜用いることができる。これらの染料は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0047】
上記の染料を第1剤に配合する場合、その配合量は使用時の濃度で0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。この配合量が0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られない。また10重量%を超えても染毛効果が特に大きくは向上しないので、10重量%を超えて配合することは不経済である。0.1〜5重量%の範囲に設定した場合には、染毛効果と経済的な効果の両方をバランスよく発揮することができる。
【0048】
更に、第1剤には、酸化染料中間体及びカプラー以外の染料として直接染料を配合してもよい。直接染料を配合した場合には、染毛効果をさらに高めることができる。この直接染料としては、例えば、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール及びそれらの塩、並びに、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料や油溶性染料等が挙げられる。尚、前記酸性染料には、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号等があり、前記油溶性染料には、赤色215号、赤色218号、赤色225号、だいだい色201号、だいだい色206号、黄色201号、黄色204号、緑色202号、紫色201号、赤色501号、赤色505号、だいだい色403号、黄色404号、黄色405号、青色403号等がある。更には、Basic Blue 3, Basic Blue 6, Basic Blue 7, Basic Blue 9, Basic Blue 26, Basic Blue 41, Basic Blue 47, Basic Blue 99, Basic Brown 4, Basic Brown 16, Basic Brown17, Basic Green 1, Basic Green 4, Basic Orange 1, Basic Orange 2, Basic Orange 31, Basic Red 1, Basic Red 2, Basic Red 22, Basic Red 46, Basic Red 51, Basic Red 76, Basic Red 118, Basic Violet 1, Basic Violet 3, Basic Violet 4, Basic Violet 10, Basic Violet 11:1, Basic Violet 14, Basic Violet 16, Basic Yellow 11, Basic Yellow 28, Basic Yellow 57, Basic Yellow 87, HC Blue No.2, HC Blue No.4, HC Blue No.5, HC Blue No.6, HC Blue No.7, HC Blue No.8, HC Blue No.9, HC Blue No.10, HC Blue No.11, HC Blue No.12, HC Blue No.13, HC Blue No.14, HC Brown No.1, HC Brown No.2, HC Green No.1, HC Orange No.1, HC Orange No.2, HC Orange No.3, HC Orange No.5, HC Red No.1, HC Red No.3, HC Red No.7, HC Red No.8, HC Red No.9, HC Red No.10, HC Red No.11, HC Red No.13, HC Red No.14, HC Violet No.1, HC Violet No.2, HC Yellow No.2, HC Yellow No.4, HC Yellow No.5, HC Yellow No.6, HC Yellow No.7, HC Yellow No.8, HC Yellow No.9, HC Yellow No.10, HC Yellow No.11, HC Yellow No.12, HC Yellow No.13, HC Yellow No.14, HC Yellow No.15, Disperse Black 9, Disperse Blue 1, Disperse Blue 3, Disperse Brown 4, Disperse Orange 3, Disperse Red 11, Disperse Red 15, Disperse Red 17, Disperse Violet 1, Disperse Violet 4, Disperse Violet 15等が挙げられる。これらの直接染料は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0049】
直接染料を第1剤に配合する場合、その配合量は使用時の濃度で0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。この配合量が0.001重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られない。また10重量%を超えても染毛効果が特に大きくは向上しないので、10重量%を超えて配合することは不経済である。0.01〜5重量%の範囲に設定した場合には、染毛効果と経済的な効果の両方をバランスよく発揮することができる。
【0050】
アルカリ剤は、前述の機能に加えて、毛髪を膨潤させて染料及び酸化剤を毛髪に浸透しやすくするために第1剤に配合される。アルカリ剤の具体例及び配合量は第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物と同じである。
【0051】
酸化剤は、前述の機能に加えて、酸化染料中間体等の染料を酸化するために配合される。酸化剤の具体例及び配合量は第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物と同じである。この配合量が使用時の濃度で0.1重量%未満ではメラニンを十分に脱色することができないとともに、染料を十分に酸化することができない。一方、5.0重量%を超えると、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
【0052】
成分(A)は、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑えるために配合される。成分(A)の配合量は第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物と同じである。この配合量が使用時の濃度で0.01重量%未満であると十分な効果が得られないおそれがあり、1.5重量%を超えてもそれ以上の効果は得られず経済的ではない。
【0053】
アルカリ度は第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物と同様にして求められる。使用時のアルカリ度が2.0ml/g未満であると毛髪に良好な明度を付与することができないと共に、良好な染色性が得られず、10.0ml/gを超えると毛髪の損傷が大きくなるおそれがある。
【0054】
本実施形態の染毛剤組成物には、更に、成分(B)を配合することができる。成分(B)を配合することにより、毛髪により良好な明度を付与し、染色性を向上させることができる。成分(B)の具体例及び配合量は第1の実施形態の毛髪脱色剤組成物と同じである。この配合量が使用時の濃度で0.1重量%未満であると十分な効果が得られないおそれがあり、25重量%を超えてもそれ以上の効果は得られず経済的ではない。
【0055】
第2の実施形態の染毛剤組成物には、その他の添加成分として、第1の実施形態に挙げた成分を配合してもよい。その他の添加成分の配合量は、染毛剤組成物の常法に従って決定される。
【0056】
以上詳述した第2の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・第2の実施形態の染毛剤組成物においては、成分(A)を含有し、使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであるため、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる。
・更に、成分(B)を含有することにより、毛髪により良好な明度を付与し、染色性を向上させることができる。
【0057】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
【0058】
(実施例1〜8及び比較例1〜6)
二剤式の毛髪脱色剤組成物としての実施例1〜8及び比較例1〜6は、表1に示すように第1剤及び第2剤を調製した。また、表1の数値は重量%で示す。
【0059】
【表1】
Figure 2004323389
【0060】
表1の各列の毛髪脱色剤組成物について、第1剤と第2剤とを重量比1:1で混合した後に毛束に塗布した。この毛束を37℃の恒温槽で30分間放置した後、シャンプーでよく洗浄し、タオルで水分を拭き取った後、ドライヤーで乾燥した。そして、脱色処理後の毛束について、下記(1)〜(3)の項目に関し評価を行った。その評価結果を表1に示す。
【0061】
(1)毛髪の指通り感
10名の専門パネラーにより、脱色処理後の毛束の指通り感について官能評価し、比較例1を比較対照として、8名以上が比較例1より指通りが良好と評価(◎)、6名以上が比較例1より指通りが良好と評価(○)、6名以上が比較例1と同等と評価(△)及び6名以上が比較例1より指通りが劣ると評価(×)の4段階とした。
(2)毛髪のゴワつき感
10名の専門パネラーにより、脱色処理後の毛束のゴワつき感について官能評価し、比較例1を比較対照として、8名以上が比較例1よりゴワつきがないと評価(◎)、6名以上が比較例1よりゴワつきがないと評価(○)、6名以上が比較例1と同等と評価(△)及び6名以上が比較例1よりゴワつきがあると評価(×)の4段階とした。
(3)明度
脱色処理後の毛髪を目視にて観察し、明度について、優れた明度(◎)、良好な明度(○)、明度がやや不十分(△)及び明度が不十分(×)の4段階で官能評価した。
【0062】
実施例1〜8においては、表1に示すように、毛髪の指通り感及びゴワつき感については、比較例1よりも良好と評価された。また、明度については、優れた明度又は良好な明度と評価された。
【0063】
一方、表1に示すように、比較例2及び3は、比較例1と同様に成分(A)の代わりに従来用いられているカチオン性高分子化合物を含有しているため、毛髪の指通り感及びゴワつき感について、比較例1と同等とそれぞれ評価された。比較例4及び5は成分(A)を含有しないため、比較例1より指通りが劣り、ゴワつきがあるとそれぞれ評価された。比較例6はアルカリ度が10.0ml/gを超えるため、比較例1より指通りが劣り、ゴワつきがあると評価された。
【0064】
(実施例9〜16及び比較例7〜12)
二剤式の染毛剤組成物としての実施例9〜16及び比較例7〜12は、表2に示すように第1剤及び第2剤を調製した。また、表2の数値は重量%で示す。
【0065】
【表2】
Figure 2004323389
【0066】
表2の各列の染毛剤組成物について、第1剤と第2剤とを重量比1:1で混合した後に毛束に塗布した。このとき実施例9〜16及び比較例7〜12は、水中油滴型乳化物でクリーム状の形態である。この毛束を37℃の恒温槽で30分間放置した後、シャンプーでよく洗浄し、タオルで水分を拭き取った後、ドライヤーで乾燥した。そして、染毛剤組成物及び染毛処理後の毛束について、下記(4)〜(7)の項目に関し評価を行った。その評価結果を表2に示す。
【0067】
(4)毛髪の指通り感
10名の専門パネラーにより、染毛処理後の毛束の指通り感について官能評価し、比較例7を比較対照として、8名以上が比較例7より指通りが良好と評価(◎)、6名以上が比較例7より指通りが良好と評価(○)、6名以上が比較例7と同等と評価(△)及び6名以上が比較例7より指通りが劣ると評価(×)の4段階とした。
(5)毛髪のゴワつき感
10名の専門パネラーにより、脱色処理後の毛束のゴワつき感について官能評価し、比較例7を比較対照として、8名以上が比較例7よりゴワつきがないと評価(◎)、6名以上が比較例7よりゴワつきがないと評価(○)、6名以上が比較例7と同等と評価(△)及び6名以上が比較例7よりゴワつきがあると評価(×)の4段階とした。
(6)明度
染毛処理後の毛髪を目視にて観察し、明度について、優れた明度(◎)、良好な明度(○)、明度がやや不十分(△)及び明度が不十分(×)の4段階で官能評価した。
(7)染色性
染毛処理後の毛束を目視にて観察し、染色性について、優れた染色性(◎)、良好な染色性(○)、染色性がやや劣る(△)及び染色性がかなり劣る(×)の4段階で官能評価した。
【0068】
実施例9〜16においては、表2に示すように、毛髪の指通り感及びゴワつき感については、比較例7よりも良好と評価された。また、明度については、優れた明度又は良好な明度と評価され、染色性については、優れた染色性又は良好な染色性と評価された。
【0069】
一方、表2に示すように、比較例8及び9は、比較例1と同様に成分(A)の代わりに従来用いられているカチオン性高分子化合物を含有しているため、毛髪の指通り感及びゴワつき感について、比較例7と同等とそれぞれ評価された。比較例10及び11は成分(A)を含有しないため、比較例7より指通りが劣り、ゴワつきがあるとそれぞれ評価された。比較例12はアルカリ度が10.0ml/gを超えるため、比較例7より指通りが劣り、ゴワつきがあると評価された。
【0070】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・前記第1の実施形態における二剤式の毛髪脱色剤組成物の第1剤及び第2剤に、更にアルカリ剤、過硫酸塩、油性成分、界面活性剤等を含有する粉末状又はクリーム状の第3剤を加えて、三剤式の毛髪脱色剤組成物としてもよい。
・前記第1の実施形態における二剤式の毛髪脱色剤組成物及び上記の三剤式の毛髪脱色剤組成物を染毛剤などで染められた髪を元の色に戻すための毛髪脱染剤として使用してもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の毛髪脱色剤組成物によれば、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる。
請求項2に記載の毛髪脱色剤組成物によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、毛髪により良好な明度を付与することができる。
【0072】
請求項3に記載の染毛剤組成物によれば、毛髪の指通り感を良好にすると共に、毛髪のゴワつき感を抑える効果に優れる。
請求項4に記載の染毛剤組成物によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、毛髪により良好な明度を付与し、染色性を向上させることができる。

Claims (4)

  1. 少なくともアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製される毛髪脱色剤組成物であって、
    (A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを含有し、
    使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであることを特徴とする毛髪脱色剤組成物。
  2. 更に、(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪脱色剤組成物。
  3. 少なくとも染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、少なくとも酸化剤を含有する第2剤を用時に混合して調製される染毛剤組成物であって、
    (A)塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを含有し、
    使用時のアルカリ度が、0.1N酸標準液の消費量で規定されるアルカリ度で2.0〜10.0ml/gであることを特徴とする染毛剤組成物。
  4. 更に、(B)(B−1)分岐鎖を有する炭化水素、(B−2)分岐鎖を有する高級アルコール及び(B−3)分岐鎖を有する脂肪酸のエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項3に記載の染毛剤組成物。
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