JP2004323279A - ガラスパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃棄、回収されたソーダ石灰ガラスを破砕してガラスカレットとなったものを使用し、透光性があり、幾何学的模様を有するガラスパネルとしてリサイクルする技術を開発する。
【解決手段】Si0を70〜73mass%、NaOを12〜14mass%、CaOを10〜12mass%、Alを1.5〜3.0mass%含有する組成のガラス粒の複数個を880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させ、前記ガラス粒の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっているガラスパネルを製造する。前記組成のガラス粒は全て廃棄、回収されたソーダ石灰ガラスを破砕したガラスカレットとすることができるので、美感に優れたガラスパネルを安価、容易に製造でき、ガラスのリサイクルにも貢献する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用材料などとして用いて好適なガラスパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
特公昭55−29018には、複数個のガラス粒を加熱して軟化融着し、ガラス粒の外周部分が針状のβ−ウオラストナイトの結晶となっているガラス物品が開示されている。これは、β−ウオラストナイトの結晶を生じやすい特殊な配合のバッチを溶融したガラスから形成した水砕物、粒体、小球、小破片、ムク棒をガラス粒として使用するものである。加熱温度は約1150℃で約5分保持する。
【0003】
特開平6−72741には、複数個のガラス粒を加熱して軟化融着し、ガラス粒の外周部分がNaO・2CaO・3SiOからなる結晶となっている結晶化ガラス材が開示されている。これは、NaO・2CaO・3SiOの結晶を生じやすい特殊な配合のバッチを溶融したガラスから形成したガラス粒を使用するものである。加熱温度は800〜950℃である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術は、天然石風の美感を有するガラス材に関するものであるが、いずれも特殊な配合のバッチを溶融したガラスからガラス粒を形成し、これを原料とするものである。したがって、原料のガラス粒を得るためにはかなりのエネルギー、手間、コストを必要とする。
【0005】
一方、現在市場にはガラスびんに代表されるソーダ石灰ガラスが多量に出回っており、資源としての再利用が課題となっている。そこで本発明は、廃棄、回収されたこれらのソーダ石灰ガラスを破砕してガラスカレットとなったものを使用し、透光性があり、幾何学的模様を有するガラスパネルとしてリサイクルする技術を開発することを課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、Si0を70〜73mass%、NaOを12〜14mass%、CaOを10〜12mass%、Alを1.5〜3.0mass%含有する組成のガラス粒の複数個を880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させてなり、前記ガラス粒の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルである。
【0007】
本願の請求項2の発明は、請求項1のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒がソーダ石灰ガラスカレットであることを特徴とするガラスパネルである。
【0008】
ソーダ石灰ガラスカレットを880℃〜960℃で1〜2時間加熱することにより溶解し、泡のない幾何学的模様を持った平滑なガラス板が得られる。市場より回収される大部分のソーダ石灰ガラスびんの組成は、Si0が70〜73mass%、NaOが12〜14mass%、CaOが10〜12mass%、Alが1.5〜3.0mass%であるから、ソーダ石灰ガラスカレットの組成も同様となっている。したがって、本発明のガラスパネルは100%ソーダ石灰ガラスカレット(廃棄、回収されたソーダ石灰ガラスを破砕したガラスカレット)を原料のガラス粒として使用でき、美感に優れたガラスパネルを安価、容易に製造でき、ガラスのリサイクルにも貢献する。
【0009】
ソーダ石灰ガラスの組成から前記溶融温度で生成する結晶はデビトライト(NaO・3CaO・6SiO)である。この幾何学的模様は、カレット粒界より約0.5mm内側迄デビトライトが生成し乳白色を呈したためである。ガラス粒の内部は透明な非結晶となっているので、透光性を有することとなる。このガラスパネルは石風の独特な風合いを持ち、特に建築用材料として有用と成り得るものである。また、研磨・切断・接着・加熱変形等の二次加工により、その用途は飛躍的に拡大される。また、表面処理を施すことにより有用な機能を付加することができる。
【0010】
本発明におけるガラス粒の加熱処理温度は880℃〜960℃が好適である。880℃以下の場合、▲1▼溶解したガラスの粘性が高く充分な流動性が得られないため平滑な表面が得られない、▲2▼ガラス粒同士が完全に溶着しないため空洞が形成され、強度低下の要因となる、▲3▼型を使用して焼成した場合、周囲に鋭利な突起状ガラスが残り易いためハンドリング上の問題が生じる、▲4▼デビトライトの結晶の生成が充分でなく、明確な幾何学模様が得られない、という不都合が生じる。960℃以上の場合、カレット同士が完全に融合してしまい、結晶生成のトリガーとなる界面が失われるため、幾何学的模様が形成できない、という不都合が生じる。
【0011】
本願の請求項3の発明は、請求項1又は2のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒の粒径が3〜15mmのものが90mass%以上であることを特徴とするガラスパネルである。ガラス粒の粒径は3mm以下の小さなものは粒子内の結晶化の比率が高くなり白濁する。このため、透明感が失われ透光性が低下するとともに幾何学模様が形成されない。15mm以上の大きいものは、ガラス粒の間に空隙が生じやすくなる。また、ガラスカレットはほとんど15mm以下のガラス粒で構成されているので、ガラスカレットを使用する観点からもガラス粒の粒径は3〜15mmとするのが合理的である。
【0012】
本願の請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかのガラスパネルにおいて、前記ガラス粒がフリントガラスカレットに着色ガラスカレットを混合したものであることを特徴とするガラスパネルである。
【0013】
異種カレットを併用すると、その特性を生かした模様を形成することができる。最も簡単でデザイン的にも効果のあるのは、フリントガラス(無色透明ガラス)カレットをベースに着色カレットを混合して焼成する方法である。フリントガラスの中に着色カレットが点在し、着色カレットの粒度、添加率を変えることにより、種々の斑点模様の入った透光性のある美しいガラスパネルが得られる。特に、ガラスびんの場合、多種類の着色ガラスびんが市場に流通しているため、これらのカレットを活用するのが、リサイクルの観点からも望ましい。
【0014】
本願の請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれかのガラスパネルにおいて、フリントガラスカレットから生成された第一の層と、着色ガラスカレット又は着色ガラスカレットとフリントガラスカレットの混合物から生成された第二の層とを有することを特徴とするガラスパネルである。
【0015】
ガラスパネルで厚みが必要な場合(強度面等から)、着色カレットのみで成形すると光の吸収が大きく充分な透光性が得られない。この場合、フリントガラス+着色ガラスの二層構造にすることにより、実質的に着色ガラス層を薄くすることで良好な透光性のある着色パネルが得られる。
【0016】
本願の請求項6の発明は、請求項1〜4のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒に、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒を加えてなることを特徴とするガラスパネルである。
【0017】
880℃〜960℃で結晶が生成しないガラスを併用すると、その部分だけ透明度が高く光沢のあるガラスとなり、独特の美感を呈するガラスパネルを得ることができる。但し、併用するガラスの特性値として重要な点は、ソーダ石灰ガラスの膨張係数にできるだけ近似させることである。膨張係数の差が大きいと、粒子溶着界面に引張応力が発生し、クラックの発生、破損の原因となる。ちなみに、市場に流通する多くのソーダ石灰ガラスは約85×10−7cm/℃である。
【0018】
どちらを多く使用するかで、状態は異なる。例えば、ソーダ石灰ガラスカレットを多く使用すれば乳白模様の中に透明な不規則な領域が形成され、逆に結晶化しない非結晶性ガラスカレットを多く使用すれば、透明ガラス内に乳白模様の島が点在するような模様が得られる。いずれにしても、デザイン的には魅力のあるものであり、着色ガラスとの組み合わせにより、その効果は増強される。
【0019】
本願の請求項7の発明は、ソーダ石灰ガラスカレットにより第一の層を形成し、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒により第二の層を形成し、これを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して前記カレット又はガラス粒を軟化融着させてなり、前記第一の層のカレットの中の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっており、前記第二の層のガラス粒は非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルである。
【0020】
第一層にフリントのソーダ・石灰ガラスカレットを第二層に結晶化しない非結晶性の着色ガラスカレットを使用することにより、カレットの周囲が結晶化した乳白色の第一層と結晶化していないほとんど透明な第二層の2層構造のガラスパネルとなる。非結晶の層を有するために、厚くて強度がある割りには光の透過性が飛躍的に優れたガラスパネルとなる。また、独特の美感を呈するのでデザインの多様化が期待できる。
【0021】
本願の請求項8の発明は、Si0を70〜73mass%、NaOを12〜14mass%、CaOを10〜12mass%、Alを1.5〜3.0mass%含有する組成のガラス粒の複数個を所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記ガラス粒の中の一部又は大部分のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項1のガラスパネルを製造する方法である。
【0022】
本願の請求項9の発明は、請求項8の製造方法において、前記ガラス粒がソーダ石灰ガラスカレットであることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項2のガラスパネルの製造方法である。
【0023】
本願の請求項10の発明は、請求項8又は9の製造方法において、前記ガラス粒の粒径が3〜15mmのものが90mass%以上であることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項3のガラスパネルの製造方法である。
【0024】
本願の請求項11の発明は、請求項8〜10のいずれかの製造方法において、前記ガラス粒がフリントガラスカレットに異色のガラスカレットを混合したものであることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項4のガラスパネルの製造方法である。
【0025】
本願の請求項12の発明は、フリントガラスカレットを第一の層として、着色ガラスカレットを第二の層として集積するステップと、この2層に集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱してカレットを軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記カレットの少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項5のガラスパネルの製造方法である。
【0026】
本願の請求項13の発明は、ソーダ石灰ガラスカレットと880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒との混合物を所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記カレットの中の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。これは、請求項6のガラスパネルの製造方法である。これは、請求項6のガラスパネルの製造方法である。
【0027】
本願の請求項14の発明は、ソーダ石灰ガラスカレットを第一の層として、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒を第二の層として集積するステップと、この2層に集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して前記カレット又はガラス粒を軟化融着させてなり、前記第一の層のカレットの少なくとも一部が、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっており、前記第二の層のガラス粒は非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルである。これは、請求項7のガラスパネルの製造方法である。
【0028】
本願の請求項15の発明は、ソーダ石灰ガラスカレットをバインダーで固めて文字、図形などの任意の形状にプリ成形するステップと、該プリ成形物を含んで前記カレットとは異色のソーダ石灰ガラスカレットを所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記ガラス粒の中の一部又は大部分のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法である。
【0029】
この方法によれば、前記の本発明のガラスパネルを、文字や図形入りのガラスパネルとすることが容易にできる。バインダーとしては任意の有機接着剤を用いることができる。加熱処理によって有機接着剤成分は空気中に発散してガラスパネルには残らない。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜7mmのフリントガラスカレット200gを入れ、ほぼ均一に均す。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。厚さ約8mmの幾何学的模様を有し、透光性のあるパネルが得られた。
【0031】
〔実施例2〕
450×450×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜7mmのフリントガラスカレット2025gを入れ、ほぼ均一に均す。更に、その上に同じ粒度のEG(エメラルドグリーン)ガラスカレット2025gを入れほぼ均一に均す。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。厚さ約8mm、EG色の幾何学的模様を有する透光性のあるパネルが得られた。
ちなみに、EG(エメラルドグリーン)ガラスカレットのみ(4050g)では、透過率が低く、透光性のあるパネルにはならない。
【0032】
〔実施例3〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜7mmのフリントガラスカレット100gを入れ、ほぼ均一に均す。更に、その上に同じ粒度のフリントガラス:アンバーガラス=8:2の比率で混合したガラス粒100gを入れほぼ均一に均す。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。厚さ約8mmの茶色の斑点模様を有した幾何学的模様の透光性のあるパネルが得られた。
【0033】
〔実施例4〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜7mmのフリントガラスカレット100gを入れ、ほぼ均一に均す。その上に同じ粒度のフリントガラス:ブルーガラス=1:1の比率で混合したガラス粒100gを入れほぼ均一に均す。尚、ブルーガラスは膨張係数が86×10−7/℃(フリントガラスに近似)で、この温度では結晶化しないガラス組成を選択した。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。光沢のある透明なブルーの中に、白色の粒子が島状に浮いた模様が得られた。
【0034】
〔実施例5〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜5mmのフリントガラスカレット100gを入れ、ほぼ均一に均す。その上に同じ粒度のフリントガラス:EGガラス=8:2の比率で混合したガラス粒100gを入れほぼ均一に均す。更に、その上にピンクに着色した結晶化しないガラス粒を適量表面に散布した。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。ピンクのガラスは膨張係数が86×10−7/℃(フリントガラスに近似)で、この温度では結晶化しない組成を選択してあるため、光沢のある透明なピンク色を呈し、外観からサクラの木がイメージできる模様の、厚さ約8mmの透光性のあるパネルが得られた。
【0035】
〔実施例6〕
図1〜3は実施例6のガラスパネルの製造方法を説明する図面である。100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型3に離型剤を塗布した後、3〜5mmのフリントガラスカレット2aを100g入れ、ほぼ均一に均す。更に、その上に1〜3mmのDS(ダークスモーク)ガラスカレットでプリ成形(接着剤で固める)したプリ成形物1(厚さ5mmの蛇の目形)を載せ、100gのフリントガラスカレット2bでプリ成形物1の空隙部及び周囲を満たす。このようにプリ成形物1を含んだフリントガラスカレットを集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。黒色の蛇の目図形(DSガラスカレット1部分)が白色の幾何学的模様(フリントガラスカレット2部分)の中に形成された厚さ約8mmの透光性のあるガラスパネル4が得られた。
【0036】
〔実施例7〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、3〜7mmのフリントガラスカレット100gを入れ、ほぼ均一に均す。その上に同じ粒度のダークスモークガラス:非晶質フリントガラス=8:2の比率で混合したガラス粒100gを入れほぼ均一に均す。非晶質フリントガラスは膨張係数が86×10−7/℃(フリントガラスに近似)で、この温度では結晶化しない組成を選択してある。これを加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。黒色の中に透光性の高い透明な斑点が点在するガラスパネルが得られた。このパネルは、裏面より光りを当てることにより、明るさの明暗を強調した施工ができる。
【0037】
〔実施例8〕
100×100×20の内寸を有するセラッミクス製鞘型に離型剤を塗布した後、7〜15mmのフリントガラスカレット200gを入れ、ほぼ均一に均す。このようにして集積したものを、加熱炉に入れ昇温速度200℃/時で930℃迄加熱する。930℃で2時間保持したのち、冷却速度100℃/時で室温迄冷却する。厚さ約8mmの幾何学的模様を有し、透光性のあるパネルが得られた。これは、3〜7mmのカレットを使用した場合に比べ、大柄な幾何学的模様となり、透光性も向上している。
【0038】
【発明の効果】
本発明のガラスパネルは、原料のガラス粒として、特別な組成のガラスを溶融して形成する必要がなく、100%ソーダ石灰ガラスカレットを使用することができるので、きわめて容易、安価に製造できるばかりでなく、ガラスカレットの需要を促進しリサイクルにも貢献する。また、着色カレットや結晶化しないガラス粒を併用したり、2層構造とすることで、種々の美感を得ることができたり、透光性を改善することができる。また、文字や図形などの任意の形状のプリ成形物を用いることで、容易に文字や図形の入ったガラスパネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリ成形物1の斜視図である。
【図2】型枠3にプリ成形物1及びフリントガラスカレット2a、2bを充填した状態の断面図である。
【図3】ガラスパネル4の平面図である。
【符号の説明】
1 プリ成形物
2 フリントガラスカレット
3 型
4 ガラスパネル

Claims (15)

  1. Si0を70〜73mass%、NaOを12〜14mass%、CaOを10〜12mass%、Alを1.5〜3.0mass%含有する組成のガラス粒の複数個を880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させてなり、前記ガラス粒の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネル
  2. 請求項1のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒がソーダ石灰ガラスカレットであることを特徴とするガラスパネル
  3. 請求項1又は2のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒の粒径が3〜15mmのものが90mass%以上であることを特徴とするガラスパネル
  4. 請求項1〜3のいずれかのガラスパネルにおいて、前記ガラス粒がフリントガラスカレットに着色ガラスカレットを混合したものであることを特徴とするガラスパネル
  5. 請求項1〜3のいずれかのガラスパネルにおいて、フリントガラスカレットから生成された第一の層と、着色ガラスカレット又は着色ガラスカレットとフリントガラスカレットの混合物から生成された第二の層とを有することを特徴とするガラスパネル
  6. 請求項1〜4のガラスパネルにおいて、前記ガラス粒に、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒を加えてなることを特徴とするガラスパネル
  7. ソーダ石灰ガラスカレットにより第一の層を形成し、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒により第二の層を形成し、これを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して前記カレット又はガラス粒を軟化融着させてなり、前記第一の層のカレットの中の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっており、前記第二の層のガラス粒は非結晶となっていることを特徴とするガラスパネル
  8. Si0を70〜73mass%、NaOを12〜14mass%、CaOを10〜12mass%、Alを1.5〜3.0mass%含有する組成のガラス粒の複数個を所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記ガラス粒の中の一部又は大部分のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  9. 請求項8の製造方法において、前記ガラス粒がソーダ石灰ガラスカレットであることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  10. 請求項8又は9の製造方法において、前記ガラス粒の粒径が3〜15mmのものが90mass%以上であることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  11. 請求項8〜10のいずれかの製造方法において、前記ガラス粒がフリントガラスカレットに着色ガラスカレットを混合したものであることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  12. フリントガラスカレットを第一の層として、着色ガラスカレットを第二の層として集積するステップと、この2層に集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱してカレットを軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記カレットの少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  13. ソーダ石灰ガラスカレットと880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒との混合物を所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱してカレットを軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記カレットの中の少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  14. ソーダ石灰ガラスカレットを第一の層として、880℃〜960℃では結晶化しない組成の非結晶性ガラス粒を第二の層として集積するステップと、この2層に集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して前記カレット又はガラス粒を軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記第一の層のカレットの少なくとも一部のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっており、前記第二の層のガラス粒は非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法
  15. ソーダ石灰ガラスカレットをバインダーで固めて文字、図形などの任意の形状にプリ成形するステップと、該プリ成形物を含んで前記カレットとは異色のソーダ石灰ガラスカレットを所要のパネル形状に集積するステップと、その集積したものを880℃〜960℃で1〜2時間加熱して軟化融着させるステップと、徐冷するステップとを有する、前記ガラス粒の中の一部又は大部分のものが、外周部分が結晶化し内部が非結晶となっていることを特徴とするガラスパネルの製造方法
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