JP2004322819A - 低床バス - Google Patents
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Abstract
【課題】高齢者等を含めた乗客が客室床面をスムーズに移動し得る低床バスを提供する。
【解決手段】車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定し、ホイールベース間に、乗降口の前扉36及び後扉37を配置すると共に、段差の少ない客室床面24を形成する。これにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26が客室床面24に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24を形成するので、乗客の車内での移動を容易にすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定し、ホイールベース間に、乗降口の前扉36及び後扉37を配置すると共に、段差の少ない客室床面24を形成する。これにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26が客室床面24に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24を形成するので、乗客の車内での移動を容易にすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗客が楽に乗り降りし得る低床バスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4〜図6は、小型の路線バス等に使用される従来の低床バス1の一例を示すものであり、低床バス1は、シャシフレーム(図示せず)に、高さの低いサスペンション(図示せず)を介してフロントタイヤ2及びリアタイヤ3を備えることにより低床化されている。
【0003】
シャシフレームの上面には、車両前方からリアタイヤ3の手前まで延在する低床の客室床面4を備え、フロントタイヤ2の上部には、客室床面4より上方に突出するフロントタイヤハウス5を形成すると共に、リアタイヤ3の上部には、フロントタイヤハウス5と略同様に客室床面4より上方に突出するリアタイヤハウス6を形成している。
【0004】
シャシフレームの車両後方には、リアタイヤ3の後方に位置してリヤ駆動を行うエンジン7を備え、シャシフレームの車両中途位置には、フロントタイヤ2とリアタイヤ3の間で客室床面4の上部に配置される燃料タンク8を備え、フロントタイヤ2の上方には、フロントタイヤハウス5の上部に配置されるバッテリ9を備えている。
【0005】
シャシフレームの前方上面には、進行方向右手側のフロントタイヤハウス5の手前に位置するよう運転席10を備え、シャシフレームの後方上面には、リアタイヤハウス6の後方に位置してエンジン7を覆うよう段状のエンジンルーム11を形成し、客室床面4、リアタイヤハウス6、エンジンルーム11及び燃料タンク8の上部には、複数の座席12を設置し、客室床面4及びエンジンルーム11には、乗客が座席12に移動し得るよう通路13を形成している。なお、図中、14はステアリングを示している。
【0006】
一方、シャシフレームの外周に位置するボディ側壁15には、乗客が乗り降りを為し得るよう、進行方向左手側のフロントタイヤハウス5の手前に形成される乗降口の前扉16と、リアタイヤハウス6の前方で前扉16と同じ側面に形成される乗降口の後扉17とを備えている。ここで、低床バス1に関連する先行技術文献としては、下記の先行出願1等が既に存在している。
【0007】
【先行出願1】
特開2001−247059号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような低床バス1では、フロントタイヤハウス5やリアタイヤハウス6が客室床面4より突出して形成されるため、客室床面4に段差を生じ、高齢者、身障者、車椅子利用者が車内を容易に移動できないという問題があった。又、客室床面4の通路13が左右のフロントタイヤハウス5の間や、左右のリアタイヤハウス6の間に形成されるため、通路幅が狭く、乗客がスムーズに移動することができないという問題があった。更に、低床バス1は、座席スペースとしてフロントタイヤハウス5やリアタイヤハウス6の突出部分を利用せざるを得ないため、スペース効率が悪く、設計レイアウトが著しく制限されるという問題があった。
【0009】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、高齢者等を含めた乗客が客室床面をスムーズに移動し得る低床バスを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定し、前記ホイールベース間に、乗降口の前扉及び後扉を配置すると共に、段差の少ない客室床面を形成したことを特徴とする低床バス、に係るものである。
【0011】
本発明の請求項2は、客室床面をフロントタイヤハウスより後方へ設置した請求項1記載の低床バス、に係るものである。
【0012】
本発明の請求項3は、リヤ駆動し得るようエンジンルームをリアタイヤハウスより後方へ設置した請求項1又は2記載の低床バス、に係るものである。
【0013】
本発明の請求項4は、燃料タンクをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2又は3記載の低床バス、に係るものである。
【0014】
本発明の請求項5は、バッテリをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2、3又は4記載の低床バス、に係るものである。
【0015】
このように、請求項1によれば、低床バスにおいてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスが客室床面に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面を形成するので、乗客の車内での移動を容易にし、結果的に乗客への乗降性や安全性を向上させることができる。又、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスに影響を受けることなく客室床面の通路を形成するので、幅の広い通路を形成し、乗客はスムーズに移動することができる。更に、低床バスにおいてホイールベースを長く設定して低床バスの座席スペースを広げるので、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスの突出部分を座席として利用するような制限をなくし、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0016】
請求項2に示す如く、客室床面をフロントタイヤハウスより後方へ設置すると、フロントタイヤハウスが客室床面及び通路に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面、及び幅の広い通路を形成し得るので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バスの座席スペースを容易に広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を好適に向上させることができる。
【0017】
請求項3に示す如く、リヤ駆動し得るようエンジンルームをリアタイヤハウスより後方へ設置すると、エンジンルームが客室床面に影響を与えることがないので、段差の少ない客室床面を形成して乗客の車内での移動を容易にし、乗客への乗降性や安全性を一層向上させることができる。又、低床バスの座席スペースを広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を更に向上させることができる。
【0018】
請求項4に示す如く、燃料タンクをフロントタイヤハウスより前方へ設置したり、請求項5に示す如く、バッテリをフロントタイヤハウスより前方へ設置したりすると、フロントタイヤハウスが客室床面及び通路に一層影響を与えることなく、段差の少ない客室床面、及び幅の広い通路を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バスの座席スペースを容易に広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を一層確実に向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1〜図3は本発明を実施する形態例を示すものであり、図4〜図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0021】
本形態例の低床バス21は、シャシフレーム(図示せず)に、高さの低いサスペンション(図示せず)を介してフロントタイヤ22及びリアタイヤ23を備えることにより低床化されており、フロントタイヤ22及びリアタイヤ23の配置は、シャシフレーム(図示せず)等の車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定するよう、フロントタイヤ22を従来例よりも車両前方へ配置すると共に、リアタイヤ23を従来例よりも車両後方へ配置している。
【0022】
シャシフレームの上面には、フロントタイヤ22の背後からリアタイヤ23の手前まで延在する低床の客室床面24を備え、フロントタイヤ22の上部には、客室床面24より上方に突出するフロントタイヤハウス25を形成すると共に、リアタイヤ23の上部には、フロントタイヤハウス25と略同様に客室床面24より上方に突出するリアタイヤハウス26を形成している。
【0023】
シャシフレームの車両後方には、リアタイヤ23の後方に位置してリヤ駆動を行うエンジン27を備え、シャシフレームの車両前方右側には、フロントタイヤハウス25の上部に配置される運転席28を備え、シャシフレームの車両前方左側には、フロントタイヤハウス25の上部に配置される燃料タンク29を備え、左右のフロントタイヤ22の間には、運転席28と燃料タンク29の間に位置するようバッテリ30を備えている。ここで、エンジン27は、水平方向に配置されるものでなく、上下方向に設置されるものである。なお、車両に備えられるエアコン装置(図示せず)、コンプレッサ(図示せず)、エアタンク(図示せず)は車両の前後のどちら一方に配置されている。
【0024】
又、シャシフレームの車両後方には、リアタイヤハウス26の車両後方に位置してエンジン27を覆うよう段状のエンジンルーム31を形成し、客室床面24及びリアタイヤハウス26の上部には複数の座席32を設置し、客室床面24には、乗客が座席32に移動し得るよう通路33を形成している。ここで、ホイールベース間に位置する客室床面24には段差が殆どなく、客室床面24とリアタイヤハウス26の移行部34に、リアタイヤハウス26の上部の座席32に座る場合に使用する段差を備えている。
【0025】
一方、シャシフレームの外周に位置するボディ側壁35には、ホイールベース間で乗客が乗り降りを為しえるよう、車両左側のフロントタイヤハウス25の背後に形成される乗降口の前扉36と、リアタイヤハウス26の前方で前扉36と同じ側面に形成される乗降口の後扉37とを備えている。
【0026】
以下、本発明を実施する形態例の作用を説明する。
【0027】
乗客が乗り降りする際には乗降口の前扉36及び後扉37から乗降しており、座席32に座る際もしくは座席32から離れる際には、左右のフロントタイヤハウス25の間や、左右のリアタイヤハウス26の間を通過することなく客室床面24の通路33を移動する。
【0028】
このように、低床バス21においてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26が客室床面24に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24を形成するので、高齢者、身障者、車椅子利用者等の乗客の車内での移動を容易にし、結果的に、乗客への乗降性や、転倒防止や転落防止等の安全性を向上させることができる。
【0029】
又、ホイールベース間に、乗降口の前扉36及び後扉37を配置すると共に客室床面24を形成することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26に影響を受けることなく客室床面24の通路33を形成するので、乗客が乗り降りする際には、左右のフロントタイヤハウス25の間や、左右のリアタイヤハウス26の間を通過する必要がなく、しかも幅の広い通路33の形成が可能となり、乗客はスムーズに移動することができる。
【0030】
更に、低床バス21においてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26を車両の前後方向へ配置して低床バス21の座席32スペースを広げるので、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26の突出部分を座席32として利用するような制限をなくして、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができる。更に又、設計レイアウトの自由度が高く且つ客室床面24を容易に形成し得るので、設製造コストを低減することができる。
【0031】
客室床面24をフロントタイヤハウス25より後方へ設置すると、フロントタイヤハウス25が客室床面24及び通路33に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24、及び幅の広い通路33を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バス21の座席32スペースを容易に広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を好適に向上させることができる。
【0032】
リヤ駆動し得るようエンジンルーム31をリアタイヤハウス26より後方へ設置すると、エンジンルーム31が客室床面24に影響を与えることがないので、段差の少ない客室床面24を形成して乗客の車内での移動を容易にし、乗客への乗降性や安全性を一層向上させることができる。又、低床バス21の座席32スペースを広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を更に向上させることができる。
【0033】
燃料タンク29をフロントタイヤハウス25より前方へ設置したり、バッテリ30をフロントタイヤハウス25より前方へ設置したりすると、フロントタイヤハウス25が客室床面24及び通路33に一層影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24、及び幅の広い通路33を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バス21の座席32スペースを容易に広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を一層確実に向上させることができる。
【0034】
尚、本発明の低床バスは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、前扉及び後扉はホイールベース間に位置するならば、どのような配置でもよいこと、燃料タンク及びバッテリの位置は上記の例に限定されるものではないこと、座席の配置を変更してもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
上記した本発明の低床バスによれば、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスが客室床面に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面を形成するので、乗客の車内での移動を容易にし、結果的に乗客への乗降性や安全性を向上させることができる。又、左右のフロントタイヤハウスの間や、左右のリアタイヤハウスの間を通過する必要がなく、乗客はスムーズに移動することができる。更に、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができるという種々の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の低床バスの側面を示す概略図である。
【図2】本発明の低床バスにおいてエンジン、燃料タンク等の配置を示す概略平面図である。
【図3】本発明の低床バスにおいて座席の配置を示す概略平面図である。
【図4】従来の低床バスの側面を示す概略図である。
【図5】従来の低床バスにおいてエンジン、燃料タンク等の配置を示す概略平面図である。
【図6】従来の低床バスにおいて座席の配置を示す概略平面図である。
【符号の説明】
24 客室床面
25 フロントタイヤハウス
26 リアタイヤハウス
29 燃料タンク
30 バッテリ
31 エンジンルーム
36 前扉
37 後扉
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗客が楽に乗り降りし得る低床バスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4〜図6は、小型の路線バス等に使用される従来の低床バス1の一例を示すものであり、低床バス1は、シャシフレーム(図示せず)に、高さの低いサスペンション(図示せず)を介してフロントタイヤ2及びリアタイヤ3を備えることにより低床化されている。
【0003】
シャシフレームの上面には、車両前方からリアタイヤ3の手前まで延在する低床の客室床面4を備え、フロントタイヤ2の上部には、客室床面4より上方に突出するフロントタイヤハウス5を形成すると共に、リアタイヤ3の上部には、フロントタイヤハウス5と略同様に客室床面4より上方に突出するリアタイヤハウス6を形成している。
【0004】
シャシフレームの車両後方には、リアタイヤ3の後方に位置してリヤ駆動を行うエンジン7を備え、シャシフレームの車両中途位置には、フロントタイヤ2とリアタイヤ3の間で客室床面4の上部に配置される燃料タンク8を備え、フロントタイヤ2の上方には、フロントタイヤハウス5の上部に配置されるバッテリ9を備えている。
【0005】
シャシフレームの前方上面には、進行方向右手側のフロントタイヤハウス5の手前に位置するよう運転席10を備え、シャシフレームの後方上面には、リアタイヤハウス6の後方に位置してエンジン7を覆うよう段状のエンジンルーム11を形成し、客室床面4、リアタイヤハウス6、エンジンルーム11及び燃料タンク8の上部には、複数の座席12を設置し、客室床面4及びエンジンルーム11には、乗客が座席12に移動し得るよう通路13を形成している。なお、図中、14はステアリングを示している。
【0006】
一方、シャシフレームの外周に位置するボディ側壁15には、乗客が乗り降りを為し得るよう、進行方向左手側のフロントタイヤハウス5の手前に形成される乗降口の前扉16と、リアタイヤハウス6の前方で前扉16と同じ側面に形成される乗降口の後扉17とを備えている。ここで、低床バス1に関連する先行技術文献としては、下記の先行出願1等が既に存在している。
【0007】
【先行出願1】
特開2001−247059号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような低床バス1では、フロントタイヤハウス5やリアタイヤハウス6が客室床面4より突出して形成されるため、客室床面4に段差を生じ、高齢者、身障者、車椅子利用者が車内を容易に移動できないという問題があった。又、客室床面4の通路13が左右のフロントタイヤハウス5の間や、左右のリアタイヤハウス6の間に形成されるため、通路幅が狭く、乗客がスムーズに移動することができないという問題があった。更に、低床バス1は、座席スペースとしてフロントタイヤハウス5やリアタイヤハウス6の突出部分を利用せざるを得ないため、スペース効率が悪く、設計レイアウトが著しく制限されるという問題があった。
【0009】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、高齢者等を含めた乗客が客室床面をスムーズに移動し得る低床バスを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定し、前記ホイールベース間に、乗降口の前扉及び後扉を配置すると共に、段差の少ない客室床面を形成したことを特徴とする低床バス、に係るものである。
【0011】
本発明の請求項2は、客室床面をフロントタイヤハウスより後方へ設置した請求項1記載の低床バス、に係るものである。
【0012】
本発明の請求項3は、リヤ駆動し得るようエンジンルームをリアタイヤハウスより後方へ設置した請求項1又は2記載の低床バス、に係るものである。
【0013】
本発明の請求項4は、燃料タンクをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2又は3記載の低床バス、に係るものである。
【0014】
本発明の請求項5は、バッテリをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2、3又は4記載の低床バス、に係るものである。
【0015】
このように、請求項1によれば、低床バスにおいてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスが客室床面に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面を形成するので、乗客の車内での移動を容易にし、結果的に乗客への乗降性や安全性を向上させることができる。又、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスに影響を受けることなく客室床面の通路を形成するので、幅の広い通路を形成し、乗客はスムーズに移動することができる。更に、低床バスにおいてホイールベースを長く設定して低床バスの座席スペースを広げるので、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスの突出部分を座席として利用するような制限をなくし、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0016】
請求項2に示す如く、客室床面をフロントタイヤハウスより後方へ設置すると、フロントタイヤハウスが客室床面及び通路に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面、及び幅の広い通路を形成し得るので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バスの座席スペースを容易に広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を好適に向上させることができる。
【0017】
請求項3に示す如く、リヤ駆動し得るようエンジンルームをリアタイヤハウスより後方へ設置すると、エンジンルームが客室床面に影響を与えることがないので、段差の少ない客室床面を形成して乗客の車内での移動を容易にし、乗客への乗降性や安全性を一層向上させることができる。又、低床バスの座席スペースを広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を更に向上させることができる。
【0018】
請求項4に示す如く、燃料タンクをフロントタイヤハウスより前方へ設置したり、請求項5に示す如く、バッテリをフロントタイヤハウスより前方へ設置したりすると、フロントタイヤハウスが客室床面及び通路に一層影響を与えることなく、段差の少ない客室床面、及び幅の広い通路を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バスの座席スペースを容易に広げるので、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を一層確実に向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1〜図3は本発明を実施する形態例を示すものであり、図4〜図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0021】
本形態例の低床バス21は、シャシフレーム(図示せず)に、高さの低いサスペンション(図示せず)を介してフロントタイヤ22及びリアタイヤ23を備えることにより低床化されており、フロントタイヤ22及びリアタイヤ23の配置は、シャシフレーム(図示せず)等の車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定するよう、フロントタイヤ22を従来例よりも車両前方へ配置すると共に、リアタイヤ23を従来例よりも車両後方へ配置している。
【0022】
シャシフレームの上面には、フロントタイヤ22の背後からリアタイヤ23の手前まで延在する低床の客室床面24を備え、フロントタイヤ22の上部には、客室床面24より上方に突出するフロントタイヤハウス25を形成すると共に、リアタイヤ23の上部には、フロントタイヤハウス25と略同様に客室床面24より上方に突出するリアタイヤハウス26を形成している。
【0023】
シャシフレームの車両後方には、リアタイヤ23の後方に位置してリヤ駆動を行うエンジン27を備え、シャシフレームの車両前方右側には、フロントタイヤハウス25の上部に配置される運転席28を備え、シャシフレームの車両前方左側には、フロントタイヤハウス25の上部に配置される燃料タンク29を備え、左右のフロントタイヤ22の間には、運転席28と燃料タンク29の間に位置するようバッテリ30を備えている。ここで、エンジン27は、水平方向に配置されるものでなく、上下方向に設置されるものである。なお、車両に備えられるエアコン装置(図示せず)、コンプレッサ(図示せず)、エアタンク(図示せず)は車両の前後のどちら一方に配置されている。
【0024】
又、シャシフレームの車両後方には、リアタイヤハウス26の車両後方に位置してエンジン27を覆うよう段状のエンジンルーム31を形成し、客室床面24及びリアタイヤハウス26の上部には複数の座席32を設置し、客室床面24には、乗客が座席32に移動し得るよう通路33を形成している。ここで、ホイールベース間に位置する客室床面24には段差が殆どなく、客室床面24とリアタイヤハウス26の移行部34に、リアタイヤハウス26の上部の座席32に座る場合に使用する段差を備えている。
【0025】
一方、シャシフレームの外周に位置するボディ側壁35には、ホイールベース間で乗客が乗り降りを為しえるよう、車両左側のフロントタイヤハウス25の背後に形成される乗降口の前扉36と、リアタイヤハウス26の前方で前扉36と同じ側面に形成される乗降口の後扉37とを備えている。
【0026】
以下、本発明を実施する形態例の作用を説明する。
【0027】
乗客が乗り降りする際には乗降口の前扉36及び後扉37から乗降しており、座席32に座る際もしくは座席32から離れる際には、左右のフロントタイヤハウス25の間や、左右のリアタイヤハウス26の間を通過することなく客室床面24の通路33を移動する。
【0028】
このように、低床バス21においてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26が客室床面24に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24を形成するので、高齢者、身障者、車椅子利用者等の乗客の車内での移動を容易にし、結果的に、乗客への乗降性や、転倒防止や転落防止等の安全性を向上させることができる。
【0029】
又、ホイールベース間に、乗降口の前扉36及び後扉37を配置すると共に客室床面24を形成することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26に影響を受けることなく客室床面24の通路33を形成するので、乗客が乗り降りする際には、左右のフロントタイヤハウス25の間や、左右のリアタイヤハウス26の間を通過する必要がなく、しかも幅の広い通路33の形成が可能となり、乗客はスムーズに移動することができる。
【0030】
更に、低床バス21においてホイールベースを長く設定することにより、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26を車両の前後方向へ配置して低床バス21の座席32スペースを広げるので、フロントタイヤハウス25やリアタイヤハウス26の突出部分を座席32として利用するような制限をなくして、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができる。更に又、設計レイアウトの自由度が高く且つ客室床面24を容易に形成し得るので、設製造コストを低減することができる。
【0031】
客室床面24をフロントタイヤハウス25より後方へ設置すると、フロントタイヤハウス25が客室床面24及び通路33に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24、及び幅の広い通路33を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バス21の座席32スペースを容易に広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を好適に向上させることができる。
【0032】
リヤ駆動し得るようエンジンルーム31をリアタイヤハウス26より後方へ設置すると、エンジンルーム31が客室床面24に影響を与えることがないので、段差の少ない客室床面24を形成して乗客の車内での移動を容易にし、乗客への乗降性や安全性を一層向上させることができる。又、低床バス21の座席32スペースを広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を更に向上させることができる。
【0033】
燃料タンク29をフロントタイヤハウス25より前方へ設置したり、バッテリ30をフロントタイヤハウス25より前方へ設置したりすると、フロントタイヤハウス25が客室床面24及び通路33に一層影響を与えることなく、段差の少ない客室床面24、及び幅の広い通路33を形成するので、乗客の車内での移動を一層スムーズにすることができる。又、低床バス21の座席32スペースを容易に広げるので、座席32を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を一層確実に向上させることができる。
【0034】
尚、本発明の低床バスは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、前扉及び後扉はホイールベース間に位置するならば、どのような配置でもよいこと、燃料タンク及びバッテリの位置は上記の例に限定されるものではないこと、座席の配置を変更してもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
上記した本発明の低床バスによれば、フロントタイヤハウスやリアタイヤハウスが客室床面に影響を与えることなく、段差の少ない客室床面を形成するので、乗客の車内での移動を容易にし、結果的に乗客への乗降性や安全性を向上させることができる。又、左右のフロントタイヤハウスの間や、左右のリアタイヤハウスの間を通過する必要がなく、乗客はスムーズに移動することができる。更に、座席を設定し得るスペース効率が向上し、設計レイアウトの自由度を向上させることができるという種々の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の低床バスの側面を示す概略図である。
【図2】本発明の低床バスにおいてエンジン、燃料タンク等の配置を示す概略平面図である。
【図3】本発明の低床バスにおいて座席の配置を示す概略平面図である。
【図4】従来の低床バスの側面を示す概略図である。
【図5】従来の低床バスにおいてエンジン、燃料タンク等の配置を示す概略平面図である。
【図6】従来の低床バスにおいて座席の配置を示す概略平面図である。
【符号の説明】
24 客室床面
25 フロントタイヤハウス
26 リアタイヤハウス
29 燃料タンク
30 バッテリ
31 エンジンルーム
36 前扉
37 後扉
Claims (5)
- 車両全長を変更することなくホイールベースを長く設定し、前記ホイールベース間に、乗降口の前扉及び後扉を配置すると共に、段差の少ない客室床面を形成したことを特徴とする低床バス。
- 客室床面をフロントタイヤハウスより後方へ設置した請求項1記載の低床バス。
- リヤ駆動し得るようエンジンルームをリアタイヤハウスより後方へ設置した請求項1又は2記載の低床バス。
- 燃料タンクをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2又は3記載の低床バス。
- バッテリをフロントタイヤハウスより前方へ設置した請求項1、2、3又は4記載の低床バス。
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