JP2004322517A - 長尺状成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

長尺状成形品の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】第一部材と第二部材が長手方向に一体化されており軸線の曲がり/捩じれを有する長尺状成形品を形状精度よく製造し得る方法と装置を提供する。
【解決手段】塑性変形可能に成形された第一部材110を、その供給方向/角度姿勢と異なる向き/姿勢に配置された把持部54に連続供給して軸線の曲げ/捩じり加工を施し、その軸線の位置及び/又は角度姿勢に対応して配置された押出型73に通過させる。このとき、加熱溶融状態の樹脂成形材料を押出型73に供給して、可動部材734の配置に応じて開口形状を変更可能な第二部材成形口740から第一部材110の曲がり/捩じれに沿って押し出し、該成形材料からなる第二部材を第一部材110に一体化させて長尺状成形体100を得る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺状の第一部材に沿って長尺状の第二部材が一体化された構成であって、その長手方向に沿って軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状の成形品を製造するための製造方法と製造装置に関する。本発明の方法及び装置は、樹脂成形材料からなる第二部材が第一部材から張り出して(突出して)一体化された長尺状成形品に対して好ましく適用される。また、第二部材の横断面形状(例えば第一部材からの張り出しの程度)が長手方向の一部と他部とで異なる長尺状成形品に対して好ましく適用される。
【0002】
【従来の技術】長尺状の第一部材に長尺状の第二部材が一体化された長尺状成形品が知られている。かかる長尺状成形品のなかには、長手方向の少なくとも一部で軸線が所定の曲率半径に曲げられ及び/又は捩じられているものがある。このような曲がり及び/又は捩じれ(以下、曲がり及び/又は捩じれを総称して「曲がり」ということもある。)を有する長尺状成形品の例としては、車両の車体縁に沿って取り付けられる長尺なトリム材、曲面構造をもつ建築物の縁に沿って取り付けられる建具等が挙げられる。
【0003】
上記トリム材の一例として、車両のフロントピラー部からルーフ部に連続して、前記ピラー部と前記ルーフ部との間のコーナー部の曲がりに沿って取り付けられるもので、取り付けられた状態で車両の側面から見て軸線が略「L」字状に曲げられたピラー兼ルーフモール(以下、単に「ピラーモール」ということがある。)が挙げられる。このようなピラーモールの軸線は、典型的には、ルーフ部での姿勢を基準としたときに、コーナー部からピラー部下端に至る部分がルーフ部に対して捩じられた形状となるように形成されている。なお、この捩じれは、車体の側面が略紡錘状(又は略ビア樽状)をなしていて、ピラーモールが前記紡錘形状の中心軸と非平行又は非直角方向に配置されることにより必要となるものである。
代表的な形状のピラーモールは、第一の成形材料から押出成形されて略平板状の頭部を有する長尺な本体部(第一部材)と、その頭部裏面の幅方向の一端付近から該幅方向と交差する方向(通常は幅方向と略直交する方向)に向けて突出する遮蔽部(第二部材)とを有する。通常、前記遮蔽部は前記本体部との複合押出成形により前記本体部と長手方向に沿って一体化されている。そして、このピラーモールが車両に取り付けられて使用されるときには、フロントピラー部に沿って取り付けられる部分(ピラー部に沿う部分)では前記遮蔽部が車両の前窓板面に接し、ルーフ部に沿う部分では前記遮蔽部がルーフ部に形成された凹状溝(ルーフ溝)の一部に接してルーフ溝を遮蔽する。
この遮蔽部の突出長さは、ピラー部に沿う部分とルーフ部に沿う部分とで異なることが多い。例えば、ピラー部に沿う部分ではルーフ部に沿う部分よりも遮蔽部が長く突出してその先端が窓板表面に当接する。これにより本体部の頭部が窓板表面から車両外側に向けて離れ、その頭部と窓板表面との間に窓板表面上の雨水が横切って流れることを防止する雨水受け溝を形成する。一方、ルーフ部に沿う部分では前記遮蔽部の突出長さはピラー部に沿う部分よりも短く、遮蔽部の先端はルーフパネルに当接してルーフ溝を塞ぐようになっている。なお、ピラー部とルーフ部との間に位置するコーナー部に沿う部分又はその近傍部分は、遮蔽部の突出長さがルーフ部における突出長さからピラー部における突出長さに変化する断面変化の開始部分となっている。
【0004】
従来、このようなトリム材(ピラーモール等)は次のような方法で製造されていた。即ち、まず第一部材形成用の樹脂成形材料と第二部材形成用の樹脂成形材料とを加熱溶融させ、それら溶融した樹脂成形材料から本体部及び遮蔽部が夫々形成されるように両成形材料を樹脂押出成形型から同時に押し出して(共押出して)、所定の長さに切断する。これにより、本体部(第一部材)と遮蔽部(第二部材)とが長手方向に沿って一体化された直線状の樹脂押出成形体(複合成形体)を作製する。その後、該直線状の樹脂押出成形体に曲がり形状を付与するため、曲げ型を用いて熱曲げを行う。その後に、熱曲げされた成形体を、所定形状の空間が設けられたアニール型にセットして、該成形体を構成する成形材料の熱変形温度をやや超え且つ該成形材料の溶融温度を下回る温度条件下に数時間から十数時間放置し、更にその温度を徐々に常温に戻した後にアニール型から樹脂成形品(トリム材)を取り出すという製造方法である。この種の技術は、例えば下記特許文献1に記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−347533号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したトリム材の製造方法では、先ず第一部材と第二部材とが長手方向に一体化された長尺状の複合成形体を作製し、この複合成形体に対して曲げ加工を行うものである。このため、複合成形体の全体形状を変更するための曲げ加工によって複合成形体の横断面の一部に圧縮応力又は引っ張り応力が偏って発生し、そのような応力が限度を超えると横断面形状が意図しない形状に変形してしまうことがある。複合成形体の長手方向の一部と他部とで横断面形状が異なる場合(例えばピラーモールの長手方向の一部と他部とで遮蔽部の突出長さが異なる場合)には、曲げ加工によってそのような事態が起こりやすい傾向にある。特に、上記遮蔽部の断面変化の開始部分(コーナー部又はその近傍)では、曲げ加工に伴う応力がその部分に集中して、いわゆる「腰折れ」現象が生じやすい。
【0007】
そこで本発明は、軸線の曲がり及び/又は捩じれを有し、その長手方向に沿って第一部材と第二部材とが一体化された構成であって、上記曲がり及び/又は捩じれに拘らず所望の横断面形状を有する長尺状成形品を製造し得る方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、かかる製造方法を実施するのに適した製造装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明によって以下に列挙する製造方法が提供される。
即ち、請求項1の発明は、長手方向に沿って軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品を製造する方法に関する。その製造方法は、第一部材成形装置を用いて、所定の横断面形状を有するとともに長手方向の軸線に一定の曲率半径及び一定の角度姿勢を保たせて、塑性変形可能な長尺状の第一部材を長手方向に連続して形成する工程を備える。また、前記第一部材成形装置の下流側に配置されたベンダーの把持部に前記第一部材を連続して供給し、該把持部で該第一部材を挿通可能に把持し、該把持部を前記第一部材の供給方向と交差する方向を向いた位置及び/又は前記一定の角度姿勢とは異なる姿勢に配置させて前記第一部材が該把持部を通過するときに該第一部材に軸線の曲げ加工及び/又は捩じり加工を施す工程を備える。また、該把持部の近傍であって該把持部を通過する第一部材の軸線の位置及び/又は角度姿勢に対応した位置及び/又は姿勢に設けられた第二部材押出型に第一部材を通過させるとともに、加熱溶融した液状の第二部材成形用樹脂成形材料を該押出型の第二部材成形口から前記第一部材の曲がり及び/又は捩じれに追随させながら押し出して該成形材料からなる第二部材を前記第一部材に一体化させる工程を備える。ここで、前記第二部材押出型は前記第二部材成形口の実質的な開口形状を変更可能に構成されている。そして、第二部材の押し出しの際に該開口形状を所定の時期に変更することにより、該開口形状の変更に対応して長手方向の一部と他部とで横断面形状が異なる第二部材を押し出す。
【0009】
前記第二部材成形口の実質的な開口形状を変更する手段としては、
(1).固定形状の押出開口(オリフィス)の出口に可動シャッターを配置して、押出成形途中でシャッターを移動させることにより開口形状を実質的に変更する方法(「シャッター方式」)、又は、
(2).固定形状の押出開口(オリフィス)の出口に可動カッターを配置して、押出途中でカッターを移動させることにより、開口形状を開口の一部とカッターとで決定して実質的に変更し、押し出される材料の一部をカッターで連続して切除する方法(「カッター方式」)等を採用することができる。
なお、上記シャッター方式では開口面積の増減に応じて開口に供給される材料の供給量を増減制御することが好ましい。上記カッター方式では必ずしも材料の供給量を増減制御する必要はない。
【0010】
請求項1の製造方法では、先ず第一部材に曲げ加工及び/又は捩じり加工を施し、又は施しながら、その第一部材の位置及び/又は角度姿勢に対応して配置された第二部材押出型の第二部材成形口から第二部材成形用の樹脂成形材料を押し出すことにより、第一部材の曲げ及び/又は捩じれ形状に沿って(追随して)第二部材を押出形成することができる。このように曲げ加工及び/又は捩じり加工された、又はされつつある第一部材の長手方向に沿って第二部材を押し出して一体化させることにより複合成形体を形成する。この第二部材は、上記開口形状を変更することにより、長手方向の一部と他部とで横断面形状が異なるように押し出される。このように第二部材の押出時にその横断面形状を制御するので、例えば、一定の横断面形状に押出成形した後に不要部分を除去(切除等)する製造方法による場合等に比べて製造効率を向上させ得る。また、第二部材成形用の樹脂成形材料は上記第二部材成形口から加熱溶融状態で押し出されるので、第一部材の曲げ及び/又は捩じれ形状によく追随して第二部材を形成することができる。このため、長手方向の一部と他部とで第二部材の横断面形状が異なる場合にも、第一部材と第二部材とが既に一体化された直線状の複合成形体を曲げ及び/又は捩じり加工する場合に比べて、その形状(例えば横断面形状)の非意図的な変化(変形)が発生しにくい。例えば、上記「腰折れ」現象の発生を効果的に防止することができる。従って、横断面形状の精度のよい長尺状成形品(目的物)を得ることができる。また、第二部材を第一部材に容易に一体化(付着)させることができる。
【0011】
この製造方法によると、第一部材成形装置から連続的に供給される第一部材を、該供給方向から外れた方向に送出し得る向き(供給方向と交差するいずれかの方向に把持部の下流側出口が向いた位置)及び/又は供給時の角度姿勢とは異なる姿勢(第一部材の断面形状がその軸線の周りに所定の角度だけ回転した姿勢)に基準位置(姿勢)から変位させて配置された把持部に挿通することにより、第一部材に曲げ加工及び/又は捩じり加工を施すことができる。曲げ加工及び/又は捩じり加工の程度(例えば曲率半径、捩じれの強さ等)は、把持部の配置(位置(向き)及び/又は姿勢)等に応じて調整・制御することができる。従って、かかる第一部材に沿って第二部材を一体的に形成することにより、種々の形状の長尺状成形品を容易に製造することができる。請求項1の製造方法によると、上記のうち一又は二以上の効果が得られる。
なお、本明細書中において「樹脂成形材料」、「樹脂成形体」等の用語における「樹脂」とは、オレフィン系その他の熱可塑性エラストマー(TPE)等の、いわゆるエラストマー材料を含む概念である。また、本明細書中において「曲率半径」という表現には、その半径が無限大である場合が包含される。従って、例えば「一定の曲率半径の第一部材」という表現で示される第一部材のなかには、直線状の第一部材が包含される。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の製造方法において、前記把持部を通過する第一部材の長さに応じて前記把持部及び前記押出型の位置及び/又は姿勢を変更させ、該把持部を通過する第一部材の長手方向の一部に他の部分と異なる曲率半径の曲げ加工及び/又は他の部分と異なる角度の捩じり加工を施すものである。前記加工された第一部材の曲がり及び/又は捩じれに沿って、前記第二部材成形口から押し出される前記第二部材を一体化する。
かかる製造方法によると、第一部材に対して更に多様な(非一定の曲率半径及び/又は非一定の角度の捩じれを有する)形状の曲げ加工及び/又は捩じれ加工を施し、そのような第一部材の曲がり及び/又は捩じれに沿って第二部材を一体的に形成することができる。従って、請求項2の製造方法によると、請求項1の製造方法の奏する効果に加えて、更に多様な曲がり及び/又は捻じれ形状の長尺状成形品を効率よく製造することができるという効果が得られる。
なお、本明細書中において「曲率半径が異なる」という表現には、樹脂成形体の一部分と他部分とで軸芯に対して互いに異なる側(例えば反対側)に曲げ中心(曲率半径の中心点)がある場合が包含される。同様に、本明細書中において「異なる角度に捩じられている」という表現には、長尺状の成形体(又は部材)の一部分と他部分とが互いに異なる方向に捩じられている場合が包含される。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2の製造方法において、前記把持部を通過する第一部材の長さに応じて第二部材成形口の開口形状を変更するものである。
請求項3の製造方法によると、請求項1又は2のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に第一部材の長手方向の位置に対応して、この第一部材と一体化する第二部材の横断面形状を精度よく変化させることができる。その結果、長尺状成形品の全体形状の精度をより向上させ得るという効果が得られる。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかの製造方法において、前記把持部は、下記(a)〜(c)の動作:
(a).前記第一部材の供給方向と交差する第一の方向に位置を変更する;
(b).前記第一の方向と直交する第二の方向に位置を変更する;
(c).前記角度姿勢を変更する;
のうち少なくとも二つを共に行うことを特徴とする。例えば、(a).第一の方向(x方向)として前記供給方向と交差する方向(例えば供給方向を含む仮想水平面に含まれるいずれかの方向であって該供給方向とは異なる方向)に位置を変え、更に第二の方向(y方向)として前記第一の方向及び前記供給方向のいずれともほぼ直交する方向(例えば上記x方向を含む仮想垂直面に含まれるいずれかの方向であって該x方向とは異なる方向)に位置を変えることができる。
請求項4の製造方法によると、請求項1から3のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に多様な形状の長尺状成形品を製造することができるという効果が得られる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかの製造方法において、前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記把持部及び前記押出型の位置及び/又は姿勢を共に予め定められたプログラムに従って制御しながら変更することを特徴とする。
かかる製造方法によると、例えば、上記検出結果に応じて送出される信号(供給長さ検出信号)に基づいて把持部の位置及び/又は姿勢を異ならせることにより、第一部材の長手方向の一部に他の部分と異なる曲率半径の曲げ加工及び/又は他の部分と異なる角度の捩じり加工を施すことができる。このような曲がり及び/又は捩じれ形状の第一部材に沿って第二部材を一体的に形成することにより、長手方向の一部に他の部分と異なる曲率半径の曲げ加工及び/又は他の部分と異なる角度(捩じれの強さ)の捩じり加工が施された長尺状成形品を製造することができる。また、上記押出型の一及び/又は姿勢の変更は予め定められたプログラムに従って行われるので、このプログラムを変更(交換)することにより、曲げ加工及び/又は捩じり加工の程度(例えば曲率半径、捩じれの強さ等)並びにかかる加工を施す箇所等を容易に調整・制御することができる。従って、請求項5の製造方法によると、請求項1から4のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に多様な形状の長尺状成形品を容易に製造することができるという効果が得られる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかの製造方法において、前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記第二部材成形口の開口形状を予め定められたプログラムに従って制御しながら変更することを特徴とする。
請求項6の製造方法によると、請求項1から5のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に多様な形状の長尺状成形品を形状精度よく製造することができるという効果が得られる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかの製造方法において、前記第二部材を前記第一部材に一体化させた後、該第二部材を強制的に冷却して固化させることを特徴とする。
かかる製造方法によると、第二部材を早期に固化させてその形状を安定化することができる。従って、請求項7の製造方法によると、請求項1から6のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に形状精度のよい長尺状成形品を効率よく製造することができるという効果が得られる。
【0018】
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかの製造方法において、前記第一部材成形装置で金属ストリップ材をロール成形して前記所定の横断面形状を有する第一部材を長手方向に連続して形成することを特徴とする。
従来、このような成形品は、金属製の第一部材と樹脂製の第二部材とを一体化させた所定長さの複合成形体を作製し、これをストレッチベンダー等により曲げ加工することにより当該複合成形体に所定の曲がり形状を付与する等の方法で製造されていた。かかる従来の製造方法では、予め作製された複合成形体(第二部材の冷却後)に曲げ加工を施すので横断面形状の非意図的な変形が生じやすいことに加えて、所定長さの複合成形体を作製する工程と、この複合成形体に曲げ加工を施す工程とを別途の工程で行うので製造工程が複雑化する。また、曲げ加工の際に長尺状の複合成形体の端末部分をチャックするので、このチャック部分を後に切断除去する工程が更に必要となるとともに、切断されたチャック部分が端材となって材料が無駄になる。
請求項8の製造方法によると、請求項1から7のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に上記従来の製造方法の有する課題のうち少なくとも一つを解決して、第一部材が金属製である長尺状成形品を良好に製造することができるという効果が得られる。
【0019】
請求項9の発明は、請求項1から7のいずれかの製造方法において、前記第一部材成形装置で樹脂成形体を押し出して外側から冷却して固化させた所定断面形状を有する第一部材を長手方向に連続して形成することを特徴とする。
かかる製造方法によると、第一部材成形装置から連続的に供給される樹脂成形体(第一部材)を把持部に挿通することにより、この第一部材に曲げ加工及び/又は捩じり加工を施すことができる。第一部材成形装置から押し出される樹脂成形体(第一部材)は、少なくともその表面が固化しているので、把持部等によって横断面形状が不測に変形することなく安定して把持することができると共に、第一部材の表面に傷等の損傷を与えることがない。このため、請求項9の製造方法によると、請求項1から7のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に上記曲げ加工及び/又は捩じり加工を良好に行って、第一部材が樹脂製である長尺状成形品を良好に製造することができるという効果が得られる。
【0020】
なお、上述のように、従来このような成形品は、樹脂製の第一部材と樹脂製(第一部材と同じ組成でもよく異なる組成でもよい)の第二部材とを一体化させた所定長さの複合成形体を作製し、この複合成形体を熱曲げし、更に熱曲げされた複合成形体をその形状に対応したアニール型にセットして所定温度に長時間保持することにより、熱曲げにより生じた応力を緩和させて複合成形体の形状を安定化させていた。かかる従来の製造方法では、予め作製された複合成形体(第二部材の冷却後)に曲げ加工を施すので横断面形状の非意図的な変形が生じやすいことに加えて、所定長さの複合成形体を作製する工程と、この複合成形体に曲げ加工を施す工程(熱曲げを行う工程及びアニール加工を行う工程)とを別途の工程で行うので製造工程が複雑化する。また、形状の異なる複数の種類の長尺状成形品を製造するには、その形状の種類毎にそれぞれ形状の異なる曲げ型及びアニール型を製作しなくてはならない。
請求項9の製造方法によると、把持部の配置(位置(向き)及び/又は姿勢)等に応じて第一部材の曲げ加工及び/又は捩じり加工の程度(例えば曲率半径、捩じれの強さ等)を調整・制御することができる。従って、そのような第一部材の曲がり及び/又は捩じれに沿って第二部材を一体的に形成することにより、種々の形状の長尺状成形品を容易に製造することができる。このことは、成形品の形状毎にそれぞれ別種の曲げ型及びアニール型を使用する従来の製造方法に対して大きな利点となり得る。
【0021】
請求項10の発明は、請求項9の製造方法において、前記第一部材成形装置は、第一押出成形型とサイジング装置とを備え、該第一押出成形型から押し出された加熱溶融状態の樹脂成形材料を該サイジング装置のサイジング流路に供給し、その樹脂成形材料を該サイジング流路内で外側から冷却して固化させつつ所定の横断面形状に整形して、該所定の横断面形状の第一部材を該サイジング流路の排出口から、内側の温度が外側の温度よりも高い状態で押し出すことを特徴とする。
請求項10の製造方法によると、請求項9の製造方法の奏する効果に加えて、更に第一部材(樹脂成形体)の取扱性と加工性とのバランスをとりつつそれらを両立させることができるという効果が得られる。排出口から押し出された第一部材は、少なくとも排出口を出るときに「外表面部の温度よりも内部側の温度が高い状態」にあることが好ましく、排出口から把持部を通過するまで継続して上記温度状態にあることがより好ましい。
【0022】
上記請求項10の製造方法の好ましい態様では、前記曲げ加工及び/又は捩じり加工が施される部分の第一部材を、外表面部の温度が該第一部材を構成する樹脂成形材料の熱変形温度を下回り、内部側の温度が該樹脂成形材料の熱変形温度以上で且つ溶融温度を下回る状態に保って前記加工を施す。かかる態様によると、更に表面傷付きや変形の少ない美観に優れた長尺状成形品を得ることができる。これは、外表面部の温度が熱変形温度(典型的には、JIS K 7191−1〜JIS K 7191−3に規定する「荷重たわみ温度」を指す。)以下であるので、加工の際に(例えば、把持部を通過する際、押出型を通過する際等に)第一部材の表面が傷つきにくいことによる。また、加工が施される部分の第一部材の内部側は、熱変形温度以上の温度にあるので加工性が良好である一方、溶融温度を下回る温度にあるので加工後の形状を適切に維持することができる。例えば、加工後に溶融部分が固化することにより第一部材が予期せぬ形状に変化したり、加工後の第一部材が元の形状に戻ろうとしたり、加工後の第一部材が外力によって予期せぬ変形を受けたりすることを防止することができる。従って、安定した曲がり及び/又は捩じれ形状の第一部材を押出型に通過させ、これを第二部材と一体化させて長尺状成形品を製造することができる。第一部材の外表面部及び内部側の温度は、少なくとも排出口を出るときに上記温度状態にあることが好ましく、排出口から押し出されてから把持部を通過するまで継続して上記状態にあることがより好ましい。
【0023】
請求項11の発明は、請求項9又は10の製造方法において、前記サイジング流路の排出口よりも下流側で且つ前記把持部よりも上流側で、前記第一部材に前記排出口からの押出方向と同一方向の力を加え、この力を前記サイジング流路からの該第一部材の引抜力及び前記把持部への該第一部材の押込力として作用させることを特徴とする。
かかる製造方法によると、上記押出方向と同一方向の力によって、サイジング装置内を移動する成形材料に対して引張り力(引抜力)を付与することができる。これにより、サイジング装置からの第一部材(樹脂成形体)の押出速度(引抜速度)を制御するとともに、押し出された第一部材を把持部に適切に送り込む(押し込む)ことができる。このように、請求項11の製造方法によると、請求項9又は10の製造方法の奏する効果に加えて、更にサイジング装置からの第一部材の引き抜き及びその第一部材の把持部への押し込みを良好に行うことができるという効果が得られる。かかる第一部材に第二部材を一体化させることにより、形状精度(曲げ加工及び/又は捩じり加工の精度)のよい長尺状成形品を製造することができる。
【0024】
請求項12の発明は、請求項1から11のいずれかの製造方法において、前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記押出型の下流側で前記第一部材に前記第二部材が一体化した長尺状成形体を切断することを特徴とする。
請求項12の製造方法によると、請求項1から11のいずれかの製造方法の奏する効果に加えて、更に所望する長さの長尺状成形品を効率よく製造することができるという効果が得られる。
【0025】
更に、本発明によって以下の製造装置が提供される。
即ち、請求項13の発明は、長手方向に沿って軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品の製造装置に関する。その製造装置は、所定の横断面形状を有するとともに長手方向の軸線に一定の曲率半径及び一定の角度姿勢を保たせて、塑性変形可能な長尺状の第一部材を長手方向に連続して形成する第一部材成形装置を備える。また前記第一部材成形装置の下流側に配置され、前記第一部材成形装置から連続して供給される前記第一部材を挿通可能に把持する把持部と、該把持部を前記第一部材の供給方向と交差する方向を向いた位置及び/又は前記一定の角度姿勢とは異なる姿勢に配置させる移動機構とを有するベンダーを備える。また、前記第一部材を挿通可能な挿通孔及び加熱溶融した液状の第二部材形成用樹脂成形材料から第二部材を押し出す第二部材成形口を有し前記把持部の配置と連動してその近傍に配置される押出型を備える。前記第二部材押出型には、所定の時期に前記第二部材成形口の実質的な開口形状を変更し得る開口形状変更手段が設けられている。
【0026】
請求項13の製造装置によると、前記把持部を、第一部材成形装置からの第一部材の供給方向と交差する方向を向いた位置(即ち把持部に供給された第一部材が該供給方向とは異なる方向に送出される向きに前記把持部の出口を配した位置)及び/又は供給時の角度姿勢とは異なる姿勢(第一部材の断面形状がその軸線の周りに所定の角度だけ回転した姿勢)に基準位置(姿勢)から変位させて配置して装置を稼動させることにより、第一部材に軸線の曲げ加工及び/又は捩じり加工を施すことができる。そのような曲げ加工及び/又は捩じり加工が施された第一部材を、把持部の配置と連動してその近傍に配置された押出型の挿通孔に挿通させるとともに、その押出型の第二部材成形口から第二部材形成用樹脂成形材料を前記第一部材の曲がり及び/又は捩じれに追随させながら押し出す。これにより、該成形材料からなる第二部材を押し出して前記第一部材に一体化させることができる。このとき前記開口形状変更手段を用いることにより、長手方向の一部と他部とで異なる横断面形状を有する第二部材を押し出して前記第一部材に一体化させることができる。請求項13の製造装置によると、このようにして、軸線の曲がり及び/又は捩じれを有し第一部材と第二部材とが長手方向に沿って一体化された構成であって、横断面形状の精度のよい長尺状成形品を製造することができる。特に、長手方向の一部と他部とで第二部材の横断面形状が異なる場合にも、上記「腰折れ」現象の発生を効果的に防止して、横断面形状の精度のよい長尺状成形品を製造することができる。
上記押出型を「把持部の配置と連動して」配置するにあたっては、その把持部を所定の位置及び/又は姿勢に配置させる移動機構を利用することができる。例えば、把持部の下流側端部に押出型を連結した構成とすることにより、移動機構が作動して把持部の配置が変わるとき、その把持部に連結された押出型の配置を該把持部とともに(連動させて)変更することができる。或いは、把持部の移動機構とは押出型の移動機構とを別系統としてもよい。
【0027】
請求項14の発明は、請求項13の長尺状成形品の製造装置において、前記移動機構には、少なくとも前記第一部材の供給方向と交差する第一の方向に前記把持部の位置を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする。
請求項14の製造装置によると、請求項13の製造装置の奏する効果に加えて、更に少なくとも二次元的な(例えば上下方向の)曲がり形状を有する長尺状成形品を容易に製造することができるという効果が得られる。
【0028】
請求項15の発明は、請求項14の長尺状成形品の製造装置において、前記移動機構には、少なくとも前記第一の方向と直交する第二の方向に前記把持部の位置を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする。
請求項15の製造装置によると、請求項14の製造装置の奏する効果に加えて、更に三次元的な(例えば上下方向及び左右方向への)曲がり形状を有する長尺状成形品をも容易に製造することができるという効果が得られる。
【0029】
請求項16の発明は、請求項13から15のいずれかの長尺状成形品の製造装置において、前記移動機構には、前記把持部の角度姿勢を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする。
請求項16の製造装置によると、請求項13から15のいずれかの製造装置の奏する効果に加えて、更に二次元又は三次元の曲がり形状並びに捩じり形状を有する長尺状成形品をも容易に製造することができるという効果が得られる。
【0030】
請求項17の発明は、請求項13から16のいずれかの製造装置において、前記第一部材成形装置の下流側で且つ前記ベンダーよりも上流側に、前記第一部材を保持してベンダー側に強制的に供給する第一部材供給装置を備えることを特徴とする。
請求項17の製造装置によると、請求項13から16のいずれかの製造装置の奏する効果に加えて、更に第一部材の樹脂成形体の把持部への供給を良好に行うことができるという効果が得られる。これにより、第一部材の曲げ加工及び/又は捩じり加工を精度よく行うことができる。その結果、形状精度(曲げ加工及び/又は捩じり加工の精度)のよい長尺状成形品を製造することができる。
【0031】
請求項18の発明は、請求項13から17のいずれかの製造装置において、前記押出型は加熱手段を有するフレキシブルパイプで押出機に連結され、該押出機から加熱溶融状態で押し出された前記第二部材成形用樹脂成形材料が前記フレキシブルパイプを介して前記押出型に供給されることを特徴とする。
かかる製造装置によると、加熱手段を有するフレキシブルパイプ(成形材料供給管)を通じて、所定の好ましい温度に調整された加熱溶融状態の第二部材成形用樹脂成形材料を、位置及び/又は姿勢が変更される押出型に供給して、第一部材と共に押し出すことができる。従って、請求項18の製造装置によると、請求項13から17のいずれかの製造装置の奏する効果に加えて、更に第二部材の形成(押出成形)を良好に行うことができるという効果が得られる。
【0032】
請求項19の発明は、請求項13から18のいずれかの製造装置において、前記開口形状変更手段は、前記第二部材の押出方向と交差する方向に往復移動可能な少なくとも一つの可動部材を備えることを特徴とする。
請求項19の製造装置によると、請求項13から18のいずれかの製造装置の奏する効果に加えて、更に上記可動部材を移動させることにより第二部材成形口の開口形状を変更して、該成形口から押し出される第二部材の横断面形状を容易に変化させることができるという効果が得られる。
【0033】
請求項20の発明は、請求項19の製造装置において、前記開口形状変更手段は、前記可動部材を移動させる駆動源を更に備えることを特徴とする。
請求項20の製造装置によると、請求項19の製造装置の奏する効果に加えて、更に上記駆動源により上記可動部材を移動させて第二部材の横断面形状を容易に変化させることができるという効果が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば押出機の操作法のような押出成形に関する一般的な事項)は、いずれも従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている事項と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0035】
本発明の製造方法によって製造される長尺状成形品は、軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形体であって、第一部材と、第一部材の長手方向に沿って一体化されており長手方向の一部と他部とで横断面形状の異なる第二部材とを備えていればよく、その他のエレメント(付属部分)の有無に関して特に制限はない。長尺状成形品の長手方向の各部においてその横断面に占める第一部材と第二部材との面積比(長尺状成形品に占める体積比)、第一部材及び第二部材の数並びにそれらの配置等は特に限定されない。例えば、単一の(ひと繋がりの)第一部材の長手方向に沿って一又は二以上の第二部材が一体化された構成の長尺状成形品の製造に対して好ましく適用することができる。また、第一部材の外側面から外方に張り出して第二部材が一体化された構成の長尺状成形品の製造に対して本発明を適用すると、その適用効果(例えば、所望の横断面形状の成形品を得る効果)がよく発揮されるので好ましい。
【0036】
本発明に係る長尺状成形品の典型例では、その第一部材及び第二部材がいずれも樹脂成形材料により形成されている。使用する樹脂成形材料としては、熱可塑性樹脂を主体(マトリックス)とするものが好ましく、その他の成分に特に制限はない。なお、本明細書において「熱可塑性樹脂」とは、熱可塑性を示す合成樹脂、ゴム及びエラストマーを包含する用語である。
用いる熱可塑性樹脂としては、汎用樹脂でもエンジニアリング樹脂(所謂エンプラ)でも良く、結晶性樹脂でも非晶質樹脂でも良い。例えば、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリルエチレンプロピレンゴムスチレン共重合体(AES)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が挙げられる。これらの他、種々のグレードのポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を用いることが可能である。
環境に対する配慮がされるときには塩素等のハロゲンを含まない樹脂が好ましく、リサイクル性等の観点からポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が特に好ましい。
【0037】
上記の他、種々の熱可塑性エラストマー(例えばオレフィン系、スチレン系、ビニル系)を好適に使用することができる。特にリサイクル性の観点から例えばハードセグメントがオレフィン系樹脂であるオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が好ましい。
本発明の実施にあたっては、例示したような熱可塑性樹脂の1種類をマトリックス成分とする成形材料を用いてもよく、或いは、2種類又は3種類以上の熱可塑性樹脂から成るポリマーコンプレックスやポリマーアロイをマトリックス成分とする成形材料を用いてもよい。
【0038】
また、成形材料には、種々の副成分を含有させ得る。そのような副成分として好適なものに、粉状及び/又は繊維状の固形充填材が挙げられる。この種の固形充填材としては、安定した物性を有するもの(典型的には従来から充填材として使用されているもの)であれば特に制限なく使用することができる。例えば、セラミック粉(タルク等の種々の無機化合物粉を包含する。以下同じ。)、カーボン粉、木粉、セラミックファイバー、カーボンファイバーが例示される。或いは、鉄粉等の金属粉や植物等(例えば木綿)から成る繊維状有機物粉であってもよい。好ましいセラミック粉としては、酸化物、ケイ酸塩、炭酸塩等の粉状物(典型的には粒径1〜1000μm)が挙げられる。ケイ酸塩としてはタルク、クレー、マイカ、ガラスビーズ等があり、強度向上の観点から特にタルクが好ましい。酸化物としてはシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、軽石等が挙げられる。炭酸塩としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また、セラミックファイバーの好適例としては、直径が0.1〜500μm程度のガラスファイバー、ボロンファイバー、炭化ケイ素ファイバーが挙げられ、ガラスファイバーが特に好ましい。
【0039】
なお、成形材料を調製するにあたっては、上記固形充填材の含有量(率)は、用いる充填材の種類及び最終的に得られた押出成形品の用途に応じて異なり得る。本発明の製造方法によると、例えば、第一部材の形成に用いる樹脂成形材料の固形充填材の含有率が30質量%以上(例えば30〜50質量%)、或いは40質量%以上(例えば40〜60質量%)であっても、表面平滑な第一部材(樹脂成形体)を製造することができる。勿論、固形充填材の含有率が上記範囲よりも低い成形材料を用いた場合にも、表面平滑な樹脂成形体を製造することができる。
また、成形材料には、上記固形充填材の他に、種々の補助成分を含有させることができる。かかる補助成分としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、難燃剤等が挙げられる。
このような成形材料は、従来公知の種々の方法によって所望する形態に調製することができる。例えば、所定の比率で熱可塑性樹脂と粉末状充填材とを配合したものを混練押出機にて混練し、ストランドに押出した後にペレット形状とすることができる。
【0040】
第一部材を形成する樹脂成形材料(第一部材成形材料)と、第二部材を形成する樹脂成形材料(第二部材成形材料)とは、同一組成であってもよく異なる組成であってもよい。好ましい例では、第一部材が比較的硬質の熱可塑性エラストマー(例えば、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂をハードセグメントとするTPO)を主体とする(マトリックスとして含む)樹脂成形材料から形成される。これにより、第一部材の曲げ及び/又は捩じり加工を良好に行うことができる。また、曲がり及び/又は捩じれを付与した第一部材を押出型に挿通しやすい。第二部材は、第一部材と同様の、比較的硬質の熱可塑性エラストマーを主体とする樹脂成形材料から形成することができる。また、第二部材を第一部材よりも軟質の熱可塑性エラストマー(例えば、ハードセグメントがポリプロピレン等のオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体であるTPO)を主体とする樹脂成形材料から形成してもよい。或いは、第一部材よりも更に硬質の樹脂成形材料から第二部材を形成してもよい。
【0041】
また本発明は、スチールやステンレススチール等の金属材料から形成された第一部材と、樹脂成形材料により形成された第二部材とが一体化してなる長尺状成形品の製造に対しても好ましく適用することができる。第一部材を構成する金属材料としては、長尺状成形品の用途等に応じて適切なものを選択すればよい。また、第二部材を構成する樹脂成形材料としては、第一部材が樹脂製である場合と同様に、上述したいずれかの樹脂成形材料等を使用することができる。
【0042】
<実施態様例1>
次に、本発明に係る製造方法に基づいて行う長尺状成形品の製造の好適な一実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態では、図6に示す横断面形状を有するとともに、図2及び図3に示す全体形状に成形された長尺状の樹脂成形品(車両用のルーフモールディングであって、車両の左側に取り付けて用いられるように成形されたもの)100を製造する。この長尺状成形品100は、前述したピラーモールに該当するものであって、車両の左側のフロントピラー部からルーフ部に連続して、前記ピラー部と前記ルーフ部との間のコーナー部の曲がりに沿って取り付けられるルーフモールディングである。
【0043】
図6に示すように、このモールディング100は、樹脂成形体110(以下「基部成形体110」ともいう。)と遮蔽部120とから構成され、全体としてブリッジ上の横断面となるように成形されている。基部成形体110は、略平板状であって装飾部となる比較的幅広な頭部112と、頭部112の裏面(図6では下面)の幅方向の一端付近(図6では右端付近)から該幅方向と略直交する方向に突出する取付脚部114とから構成されている。脚部114の下端には、やや頭部112側に向かいつつ幅方向外側に突出する凸条部114aが形成され、車体パネルに装着したクリップ等と係止するようになっている。後述するように、頭部112と脚部114とは一体に成形される。また、遮蔽部120は、基部成形体110の頭部112の裏面の幅方向の他端付近から、該幅方向と略直交する方向に突出している。遮蔽部120の下端には、やや頭部112から離れつつ幅方向外側に突出する凸条部120aが形成され、ピラー部では車体の窓板表面に、ルーフ部ではルーフ溝底面にそれぞれ当接するようになっている。後述するように、この遮蔽部120は基部成形体110に対して付加的に(後から)成形される部分である。そして、遮蔽部120の基部成形体110(頭部112の裏面)からの突出長さは、モールディング100の長手方向の一部(ルーフ部)と他部(ピラー部)とで異なる。図6には、長手方向の他の位置(ピラー部)における横断面では遮蔽部120の突出長さ(横断面形状)が異なることを二点鎖線で表している。一方、脚部114の突出長さ(横断面形状)は、長手方向の各部で実質的に同一である。
【0044】
基部成形体110は、好ましくは比較的硬質のTPO(例えば、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂をハードセグメントとするオレフィン系熱可塑性エラストマー)を含む成形材料から形成される。例えば、そのようなTPO(例えば40〜60質量%)と、木粉等の粉状の固形充填材(例えば60〜40質量%)とからなる成形材料が好ましく用いられる。特に制限するものではないが、上記粉状の固形充填材としては、平均粒径が1〜1000μm程度の範囲にあるものを用いるのが好ましい。また、遮蔽部120は、基部成形体110と実質的に同組成の成形材料から構成することができる。或いは、比較的軟質のTPO(例えば、ハードセグメントがポリプロピレン等のオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体であるTPO)を主体とする成形材料から形成してもよい。
【0045】
上述のような横断面形状を有するモールディング100は、図2及び図3に示す全体形状(外形形状)に成形されている。図2は、モールディング100が車両に装着された状態を車両左側に相当する方向から見た図である。この図2の上下方向が車両の上下方向(以下、「X方向」ともいう。)に相当し、左右方向が車両の前後方向に相当する。図示するように、モールディング100は、フロントピラー部に沿って装着される部分に相当するピラー相当部102、フロントピラー部とルーフ部との境界付近に装着されるコーナー相当部104、及びルーフ部に沿って装着される部分に相当するルーフ相当部106が、車両の前方側に配置される側から順に一体に連続して形成されている。図3は、図2のIII方向矢視図であって、モールディング100を車両上側から見た状態に相当する。図示するように、ピラー相当部102は、ルーフ相当部106に対して車両外側にやや開いた状態に形成されている。なお、図3の上下方向が車両の幅方向(前記X方向と直交する方向。以下、「Y方向」ともいう。)に相当する。
【0046】
本実施例に係るモールディング100は、コーナー相当部104よりもルーフ相当部106の曲率半径が大きく、ルーフ相当部106よりもピラー相当部102の曲率半径が更に大きくなるように成形されている。即ち、長手方向の一部と他部とが異なる曲率半径を有するように成形されている。図2及び図3には、このモールディング100を構成する基部成形体110の軸線Pの「曲がり」を有する形状を一点鎖線で表している。また、モールディング100は軸線Pの「捩じれ」をも有する。このため、モールディング100の長手方向の一部と他部とではその断面形状の角度姿勢が異なる。モールディング100の長手方向の一部分と他部分とでは、単位長さ当たりの軸線Pの捩じれの角度(捩じれの強さ)も異なる。なお、この捩じれは、車体の側面が略紡錘状(又は略ビア樽状)をなしていて、モールディング100が前記紡錘形状の中心軸と非平行又は非直角方向に配置されることにより必要となるものである。
【0047】
また、モールディング100を構成する遮蔽部120は、モールディング100の長手方向の一部と他部とでその横断面形状(突出長さ)が異なっている。具体的には、ピラー相当部102ではルーフ相当部106よりも遮蔽部120が頭部112から長く突出している。このモールディング100を図示しない車両に取り付けたとき、ピラー相当部102では遮蔽部120の先端が窓板表面に当接する。これにより頭部112が窓板表面から車両外側に向けて離れ、頭部112と窓板表面との間に窓板上の雨水が横切って流れることを防止する雨水受け溝を形成する。一方、ルーフ相当部106では遮蔽部120の突出長さはピラー相当部102における突出長さよりも短い。このルーフ相当部106では遮蔽部120の先端がルーフパネルに当接してルーフ溝を塞ぐようになっている。そして、ピラー相当部102とルーフ相当部106との間に位置するコーナー相当部104又はその近傍部分は、遮蔽部120の突出長さがルーフ相当部106における突出長さからピラー相当部102における突出長さに変化する断面変化の開始部分となっている。
【0048】
図4を用いて、モールディング100の長手方向の一部分を基準としたときの他部分の位置及び角度姿勢並びに横断面形状を説明する。図4の(a)は、モールディング100のルーフ相当部106の所定箇所に設定した基準点Oを含む横断面図(即ち図2)の(a)−(a)線断面図)である。図6は、この(a)−(a)線断面におけるモールディング100の形状を詳しく示したものである。また、図4の(b)はコーナー相当部104のピラー側端部付近における横断面図(図2の(b)−(b)線断面図)、図4の(c)はピラー相当部102における横断面図(図2の(c)−(c)線断面図)である。図4中には、これらの断面図(a),(b)及び(c)を、各断面におけるモールディング100の相対的な位置及び姿勢(角度)に対応させて配置している。なお、図4の上下方向は上述のX方向に相当し、図4の左右方向は上述のY方向に相当する。図4の紙面に垂直な方向が車両の前後方向に相当する。また、記号θは軸線Pを中心とした回転角を示している。
【0049】
図2及び図4から判るように、ルーフ相当部106の(a)−(a)線位置(図4の(a))における軸線P(基準点O)を基準として、コーナー相当部104の(b)−(b)線位置(図4の(b))では、軸線PがX方向及びY方向にそれぞれ距離Xb,Ybだけ変位するとともに、車両前方(紙面手前側)から見て時計回りに角度θbだけ回転している。この図4の(b)に示す断面では、脚部114の長さは図4の(a)に示す断面と同じであるが、遮蔽部120の長さは、脚部114の長さとの比較からよく判るように、図4の(a)に示す断面よりも長くなっている。また、図4の(a)における軸線P(基準点O)を基準として、ピラー相当部102の(c)−(c)線位置(図4の(c))では、軸線PがX方向及びY方向にそれぞれ距離Xc,Ycだけ変位するとともに、車両前方(紙面手前側)から見て時計回りに角度θcだけ回転している。この図4の(c)に示す断面では、脚部114の長さは図4の(a)および図4の(b)に示す断面と同じであるが、遮蔽部120の長さは、脚部114の長さとの比較からよく判るように、図4の(b)に示す断面よりも更に長くなっている。なお、図4の(b)と図4の(c)とでは遮蔽部120の長さが異なっているが、この長さは車体のスタイリングによって決定されるもので、同一長さの場合もあり得る。モールディング100は、このように軸線Pの曲がり及び捩じれを有する形状に成形されている。その曲がり及び捩じれの程度は、モールディング100の長手方向の一部と他部とで異なっている。また、このモールディング100の長手方向の一部と他部とでは遮蔽部120の突出長さ(横断面形状)が異なる。なお、図示しない車両右側のモールディングは、車両の幅方向中心を基準として上記左側のモールディングと対称形であり、同様に本発明を適用することができる。
【0050】
このような断面形状及び全体形状を有するモールディング100は、例えば以下のようにして製造することができる。図1は、本実施形態に係る樹脂成形品製造装置1の要部の概要を模式的に示す説明図である。
なお、便宜上、以下の説明では固化した後の基部成形体(樹脂成形体)110のみならず、基部成形体110を構成する成形材料そのものに言及する場合にも、溶融状態又は固化状態を問わず基部成形体110と同一の符号を付与するものとする。
【0051】
図1に示すように、製造装置1の上流側(図1の左側部分)には、押出機10(ここでは一般的な単軸式押出機)と該押出機10の先端に連結された押出ダイ(第一押出成形型)20及びサイジング装置30が備えられている。これらは、塑性変形可能な長尺状の基部成形体(第一部材)110を長手方向に連続して形成する第一部材成形装置2を構成している。サイジング装置30の下流側には引抜機(第一部材供給装置)40が配置され、その下流側にはベンダー50が配置されている。ベンダー50は、成形体の把持部54を有する後述するX方向移動支持部材52を備える。この把持部54は、後述するX方向駆動軸624を介してX方向に回転可能に設けられている。
このX方向移動支持部材52は駆動機構(上記「移動機構」に相当する)60に装備されている。この駆動機構60を作動させることにより、把持部54の位置及び/又は姿勢を変更することができる。なお、本発明(請求項1の発明)の実施に必須の装置ではないが、本実施形態においては、ベンダー50の入口側(把持部54よりも上流側)に、曲げの支点となる曲げ支持機45と、冷媒吹付機48とを備えている。
以上は、図6に示す横断面形状のモールディング100のうちの基部成形体(樹脂成形体)110を押し出して軸線の曲がり及び/又は捩じれを生じさせるためのユニットである(以下「基部成形用ユニット」ということもある。)。
【0052】
また、図1に示すように、ベンダー50(把持部54)の下流側には、第二押出機70と連結した第二押出ダイ(第二部材押出型)73が配置される。この第二押出ダイ73は、把持部54を有するX方向移動支持部材52の下流側に直接的に連結されている。駆動機構60の作動により把持部54がその位置及び/又は姿勢を変更するとき、第二押出ダイ73は把持部54と一体的に動く。第二押出機70及び第二押出ダイ73は、基部成形体110(図6参照)の一対の脚部114の外側面に遮蔽部120を押出成形するためのユニット(以下「遮蔽部成形用ユニット」という。)である。
図1に示すように、第二押出ダイ73の下流側には、この第二押出ダイ73から押し出されたモールディング100を所望の長さに切断する切断機76が設けられている。本実施態様の製造装置1は、切断機76の下流側に、図示しない冷却装置等を更に備えた構成とすることができる。
【0053】
まず、基部成形用ユニットについて説明する。
図1に示すように、第一押出機10は一般的な単軸押出機であり、ペレットその他の形状で加熱シリンダ12内に供給された基部成形材料110を溶融しつつ先端方向に送出するスクリュー13を備える。加熱シリンダ12の先端にダイ20が取り付けられている。図7に示すように、ダイ20の内部には、シリンダ12に連通する溶融樹脂流路22が形成されている。溶融樹脂流路22の後半部分(下流側)は前半部分(上流側)よりも内形の小さいランド部26を構成している。そのランド部26の先端には、基部成形体110の横断面形状(図5参照)と整合する形状のオリフィス27が形成されている。
【0054】
一方、ダイ20の金属製本体21の周囲には、通電すると発熱するバンドヒータ23が設けられている。バンドヒータ23で発生した熱は、ダイ本体21に伝導され、ダイ20全体を加熱することができる。また、サイジング装置30との連結部分(典型的にはオリフィス27の周囲)には、ダイ20とサイジング装置30との間の熱の伝達を制限する断熱部(本実施形態では非接触の空間部)28が設けられている。即ち、連結するサイジング装置30によりダイ20の熱が奪われて溶融樹脂の温度が低下し粘度が上がったり固化するのをバンドヒータ23及び断熱部28によって防止し、ランド部26及びオリフィス27周辺の溶融樹脂を所望する適温の溶融状態に保つことができる。なお、サイジング装置30のダイ20に面する表面は、いわゆる金属光輝面を形成しておくのが好ましい。このことにより、ダイ20からの輻射熱を反射し、サイジング装置30の温度上昇を更に効果的に抑えることができる。
【0055】
更に、溶融樹脂流路22及びランド部26内には、成形材料よりも高い熱伝導率を有する金属製の熱伝達部材25が配置されている。熱伝達部材25は、熱伝導性の良い金属製の連結部材(図示せず)を介してダイ本体21に接して連結されている。これにより、バンドヒータ23からダイ本体21に付与された熱を、連結部材を介して熱伝達部材25に速やかに伝えることができる。更に、熱伝達部材25は、図示しない外部電源と通電可能に接続する電気ヒータを内蔵しており、通電量を変えることによって簡単に温度を調節することができるようにしておくのが好ましい。
図7に示すように、この実施形態では、熱伝達部材25の縦断面形状は流路の前後方向に沿った扁平形状であって、流路の下流側に位置する先端部分は先細り形状になっている。この先端部分は、オリフィス27を超えてサイジング装置30の後述するサイジング流路31に入り込んでいる。また、熱伝達部材25の横断面形状は、図5に示す基部成形体110の横断面形状の頭部112及び二つの脚部114の厚みの中央部分に対応する形状となっている。この熱伝達部材25は、オリフィス27の位置において成形材料110が熱伝達部材25を包囲するようにして通過する位置に配置されている。
【0056】
図7に示すように、サイジング装置30の内側には、オリフィス27に連通するサイジング流路31が形成されている。このサイジング流路31の内面は平滑面であり、好ましくは鏡面に近い平滑面である。サイジング流路31の横断面形状は、流路の前後方向でほぼ一定であって、基部成形体110の横断面形状(図5参照)と整合するように形成されている。このサイジング装置30は、いくつか(本実施形態では四つ)の冷却ユニット30A〜30Dを備え、各ユニットは相互に独立して制御可能な冷却手段をそれぞれ有している。本実施形態に係る冷却手段は冷媒用通路35A〜35Dを構成しており、サイジング流路31を囲むようにして設けられている。これら冷媒用通路35A〜35Dのそれぞれに最も適した温度に調節した水やオイル等の冷媒を通すことによって、サイジング装置30の各部分をそれぞれ所望する温度まで冷却することができる。これら冷媒は、別途用意した図示しないチラー等の温度調節機とサイジング装置30(冷媒用通路35A〜35D)との間を循環させて使用すると良い。これにより成形材料(樹脂)の熱を効率よく奪うことができる。
【0057】
図1に示す第一押出機10から供給された基部成形材料110は、マトリックス(熱可塑性樹脂)成分が溶融した状態(加熱溶融状態)で、その成形材料の溶融温度以上に加熱されたダイ20のオリフィス27からサイジング装置30のサイジング流路31に押し出される。その際、図7に示すサイジング流路31の内壁面31aを、上記マトリックス成分の融点を下回る温度(好ましくは熱変形温度以下)に調節しておく。これにより、サイジング装置30のサイジング流路31に押し出された成形材料110を外側から冷却して、内壁面31aに接する表面部分から徐々に固化させていくことができる。
一方、熱伝達部材25は、ダイ本体21からの伝熱により(必要によっては通電して)、基部成形材料110のマトリックス成分(熱可塑性樹脂成分)の融点を上回る温度まで加熱しておく。かかる熱伝達部材25からその周囲を流れる成形材料110に熱が伝達されることによって成形材料110の温度低下が防止され、サイジング流路31に進入した成形材料110の内部に、熱伝達部材25の先端部分を越える領域まで溶融部分を存続させておくことができる。なお、図7に示す境界線Bは、サイジング流路31を流れる基部整形材料110の固化部分110aと溶融部分110bとの境界を模式的に示したものである。このように、サイジング流路31に進入した後も成形材料110の内部に溶融部分110bが暫く残存するので、その液状の溶融部分110bに伝わる第一押出機10側からの押圧力(膨出圧力)により成形材料110の固化した表面をサイジング流路31の平滑な内壁面31aに圧接させて前記平滑面を成形材料110の表面に転写させて平滑面とすると共に、該圧力を押出方向の力として作用させることができる。なお、上記平滑な内壁面31aは、この内壁面に接して押出方向に移動する成形材料110の摺動抵抗を増大させないという利点をも有する。
【0058】
このようにして、サイジング流路31に供給された成形材料110をサイジング流路31内で外側から冷却して固化させつつ、サイジング流路31の内壁面31aに圧接させて所定の(サイジング流路31の横断面形状に対応した)横断面形状に整形する。そして、サイジング流路31の末端の排出口38から該所定の横断面形状に整形された成形材料110(樹脂成形体110)を押し出す。この押し出しは、サイジング流路31の形状及び向きに対応した一定の押出方向及び一定の角度姿勢で行われる。排出口38から押し出される樹脂成形体110は、外力により塑性変形可能な状態であって、少なくともその外表面部が固化している(即ち、成形材料110の熱変形温度を下回る温度状態にある)。樹脂成形体110の外表面部が熱変形温度を下回る温度状態にあり、内部側が熱変形温度を上回る温度状態(より好ましくは、熱変形温度を上回り且つ溶融温度を下回る温度状態)にあることが好ましい。例えば、冷却手段35A〜35D及び/又は熱伝達部材25の温度を適切に制御することにより、かかる温度状態での押し出しを実現することができる。
【0059】
このようにしてサイジング流路31の排出口38から連続的に押し出される成形体110は、図1及び図7に示すように、その排出口38の下流位置に設けられた引抜機40に導入される。この引抜機40は、成形体110に押出方向の力を与えると共に、後述するベンダーへの供給力を与える。即ち、サイジング装置30から樹脂成形体110を引き抜くと共に、後述するベンダーへの押込力を付与する装置である。図1及び図7に示すように、本実施形態に係る引抜機40は、駆動源(典型的には回転数制御可能なモータM2)によって回転駆動する一対のローラ42,43を備えている。これらのローラ42,43は、樹脂成形体110の排出口38からの押出方向の延長線を上下から挟むような位置に配置されている。従って、排出口38から押し出された樹脂成形体110は、そのままの押出方向でローラ42,43を通過する。ローラ42,43をそれぞれ図1及び図7に示す方向に回転駆動すると、樹脂成形体110に排出口38からの押出方向と同一方向の力が加えられる。この力によって樹脂成形体110が、ローラ42,43に圧接され挟まれた状態で、それらの回転速度に応じた速度で(ローラ42,43の回転と連動して)サイジング装置30から引き抜かれる。この力は、樹脂成形体110を引抜機40から下流側に送り出して後述するベンダー50の把持部54へ押込む力(押込力)としても作用する。かかる引抜機40を設けることによって、サイジング装置30内の摩擦が大きくても樹脂成形体110を排出口38から安定して押し出すことができる。また、ローラ42,43の回転速度(引抜速度)を制御することによって、流路22,26内の溶融材料の圧力を一定に保つことができる。
【0060】
この一対のローラ42,43は、樹脂成形体110を挟持してスリップを生じることなくその移動速度を調節し得るものであれば、その表面形状や材質に特に制限はない。例えば、外周面にローレット加工等による凹凸面が形成されたローラ(スチール製等)を使用すると、当該ローレット加工面が樹脂成形体の表面に食い込んで回転駆動するため、ローラと樹脂成形体との間にスリップが無く、樹脂成形体に確実に引抜力(把持部への押込力)を付与することができる。また、ローラ42,43の位置で樹脂成形体110の表面の傷付きが受け入れられないときには、ローラに挟まれることによって好ましくない痕跡が当該成形体の表面に形成されるのを防止するため、ゴム製のローラを用いるとよい。或いは、円筒形のローラに代えてゴム製のベルトやクローラ(無限軌道形状)等を用いるとよい。なお、ローラは一対に限られず、二対以上設けてもよい。
【0061】
ここで、上述のように樹脂成形体110はローラ42,43の回転と連動してサイジング装置30から引き抜かれるので、ローラ42,43の回転量及びローラの直径等に基づいて、サイジング装置30から引き抜かれた樹脂成形体110の長さ(引抜長さ)を検出することができる。即ち、このローラ42,43を駆動する接続されたモータM2を、樹脂成形体110の引抜長さを検出する長さ検出器として機能させることができる。例えば図1に示すように、別途設けた制御装置(典型的にはCPU等を備えて成るマイコン部)82をモータM2に電気的に接続し、このモータM2からローラ42,43の回転量を引抜長さ検出信号S4として制御装置82に送る。制御装置82は、この信号S4をベースに得られる値を樹脂成形体110の引抜長さとみなし、その引抜長さ(供給長さ)に応じて後述する駆動装置60の作動(典型的には成形体把持部54を構成するX方向移動支持部材52の位置(向き)及び/又は姿勢)を制御することができる。
【0062】
好ましくは図1に示すように、ダイ20の流路22を流れる成形材料の圧力を測定し得る圧力センサ80を設け、このセンサ80を制御装置82と電気的に接続する。かかる構成により、制御装置82を引抜機40のローラ42,43を駆動させるためのモータドライバとして機能させることができる。その結果、ダイ20の溶融樹脂流路22の内壁面22aで受ける成形材料110の圧力をセンサ80により検出し、その検出値をベースにして引抜機40の駆動源(モータの回転数)を制御し、圧力の増減変動に応じてローラ42,43の回転速度を適宜増減制御することができる。このことによって、ダイ20の溶融樹脂流路22を流れる成形材料110の圧力を一定化させ、サイジング流路31の内壁面31aに対する成形材料110の圧力を好適な範囲に自動的に維持することができる。
【0063】
例えば以下のような制御を行うことができる。即ち、制御装置82は圧力センサ80からの圧力検知信号S1を所定の時間毎に継続して受信する。そして、受信した圧力検知信号S1が予め設定した圧力レベル(初期圧力レベル)に相当するときは、モータM2に対して引抜速度指令信号S3を送り、初期設定されている引抜速度(初期引抜速度)で樹脂成形体110を引き抜くようにモータM2の制御を行う。しかし、何らかの原因によって、初期圧力レベルよりも高い圧力を示す圧力検知信号S1が受信された際には、引抜速度指令信号S3により、初期引抜速度よりも大きい引抜速度となるようにローラ42,43の回転速度を上げるためのモータM2の制御を行う。一方、何らかの原因によって、初期圧力レベルよりも低い圧力を示す圧力検知信号S1が受信された際には、引抜速度指令信号S3により、初期引抜速度よりも小さい引抜速度となるようにローラ42,43の回転速度を下げるためのモータM2の制御を行う。このようにして、サイジング流路31の内壁面31aに対する成形材料110の圧力を好適な一定の範囲に維持することができる。
【0064】
この制御装置82は、更に第一押出機10のスクリュー13の駆動源(モータ)M1と接続された構成とすることができる。圧力センサ80からの圧力検知信号S1に応じてモータM1の回転数を制御することにより、第一押出機10からの成形材料110の押出量(単位時間に押し出される成形材料の体積又は質量)を調節して、サイジング流路31の内壁面31aに対する成形材料110の圧力を好適な一定の範囲に維持する効果を高めることができる。例えば、制御装置82の受信した圧力検知信号S1が初期圧力レベルよりも高い場合(或いは低い場合)には、この制御装置からモータM2に送出速度制御信号S2を送り、スクリュー13の回転数を下げる(或いは上げる)ためのモータM1の制御を行うとよい。
【0065】
図1に示すように、引抜機40のローラ42,43によって引抜力(下流方向への押込力)を付与された樹脂成形体110は、曲げ支持機45を介してベンダー50に供給される。曲げ支持機45には、成形体110を曲げるときの支点となる少なくとも一対のローラ46,47が備えられ、好ましくは樹脂成形体110の外周を四方から囲む二対のローラが備えられている。これらのローラ46,47は、引抜機40から供給された樹脂成形体110の送出方向(排出口38からの押出方向と実質的に同じ)の延長線を上下及び/又は左右から挟むような位置に配置されている。従って、排出口38から押し出された樹脂成形体110は、そのままの押出方向で(一定の押出方向及び一定の角度姿勢で)ローラ46,47の間を通過する。曲げ支持機45は、ローラ46,47によって樹脂成形体110の送出方向(押出方向)への移動を許容するが、樹脂成形体110の他の方向(例えば、送出方向と交差する方向)への移動を阻止するように構成されている。なお、成形体110の表面の傷付きを防ぐために、ローラ46,47の表面は平滑に加工(好ましくは鏡面加工)されていることが好ましい。典型的には、これらローラ46,47には、樹脂成形体110に対して積極的に力を加えるような駆動機構は接続されていない。この曲げ支持機45のローラ46,47が後述する樹脂成形体110を曲げるときの曲げ支点となる。なお、曲げ支持機45を用いないときは、例えば引抜機40のローラ42,43を曲げ支点として作用させることができる。
【0066】
図1に示すように、曲げ支持機45の下流側でベンダー50(把持部52)の上流側には、この部分を通過する樹脂成形体110に冷媒(例えば液体窒素)を供給する冷媒吹付機48が設けられている。必要に応じてこの冷媒吹付機48を作動させて、樹脂成形体110を外表面側から強制的に冷却することができる。これにより樹脂成形体110の温度状態を調整することができる。例えば、図示しない冷媒タンク等に接続された冷媒供給路49から冷媒吹付機48に冷媒(例えば液体窒素)を供給し、この冷媒を冷媒吹付機48から樹脂成形体110に向けて吹き付けるとよい。なお、図1では模式的に樹脂成形体110の上下の二箇所から冷媒を吹き付けるように構成された冷媒吹付機48を図示しているが、冷媒吹付機48の構成はこれに限られるものではない。例えば、冷媒の吹付位置、吹付方向、吹付箇所の数等を適宜変更した形態で実施することができる。また、サイジング装置30での冷却が不足のときは、同様に構成された冷媒吹付機を引抜機40と曲げ支持機45との間に設けてもよい。
【0067】
次に、X方向移動支持部材52及びその位置及び/又は姿勢を変更する駆動機構60につき説明する。
図8及び図9に示すように、駆動機構60は、それぞれ独立して作動可能なX方向駆動機構62と、Y方向駆動機構64と、θ方向駆動機構66とを含んで構成されている。それらの駆動機構の全体が、図9に示す基台61によって支えられている。
θ方向駆動機構66は、基台61に固定されたリング状の回転支持部材668と、その回転支持部材668の内周に同軸を保って回転可能に嵌め込まれたリング状の回転部材662と、回転部材662の外周部に配置された駆動部材663と、この駆動部材663にキー止め固定された駆動軸664を回転駆動する駆動源としてのθ方向駆動モータ(正逆回転可能で正確な回転制御を行うことのできるサーボモータ)M3とを備える。駆動部材663の外周には平歯663aが形成され、回転部材662の外周に形成された平歯662aと噛み合っている。駆動モータM3を駆動させると、この平歯662a,663aの噛み合いによって駆動部材663の回転が回転部材662に伝達され、回転部材662がその中心点(図示せず)の回りに回転する。また、回転部材662の内部(内周側)には、その回転移動をX方向駆動機構62及びY方向駆動機構64に伝える板状の回転伝達部材669が二つ、互いに平行に設けられている。
【0068】
また、Y方向駆動機構64は、Y方向駆動軸644によって上記回転伝達部材669の間に軸支されたY方向移動支持部材642と、Y方向移動支持部材642にキー止め固定されたY方向駆動軸644を回転駆動する駆動源としてのY方向駆動モータ(サーボモータ)M4とを備える。このY方向支持部材642は、底面部642aと、その両側から立ち上がった一対の側面部642bとを有する。
そして、X方向駆動機構62は、X方向駆動軸624を介してY方向支持部材642の底面部642aに回転可能に取り付けられたX方向移動支持部材52と、そのX方向移動支持部材52にキー止め固定されたX方向駆動軸624を回転駆動する駆動源としてのX方向駆動モータ(サーボモータ)M5とを備える。
なお、回転方向駆動モータM3、Y方向駆動モータM4及びX方向駆動モータM5はそれぞれ独立して制御可能である。回転部材662はその中心点の回りに、Y方向移動支持部材642はY方向駆動軸644を軸として、把持部(X方向移動支持部材)52はX方向駆動軸624を軸として、それぞれ独立して回転駆動することができる。また、X方向駆動機構62、Y方向駆動機構64及びθ方向駆動機構66は、非作動時(静止時)には、曲げ支持機45の位置における成形体110の軸線の延長線上に後述する把持部54の通路が一致する(基準位置になる)ように設けられている。
【0069】
このX方向移動支持部材52は、その内側に、図1に模式的に示すように、樹脂成形体110を挿通可能に把持する横断面形状を有する成形体把持部54を備えている。把持部54は、図8に示すように、X方向移動支持部材52の下流側で、少なくとも一対の支持ローラ524,525を備えている。これらの支持ローラ524,525は、把持部54を通過する樹脂成形体110の外表面に四方八方から当接して、その樹脂成形体110が把持部54内でその挿通方向(長手方向)以外の方向に位置ズレしたり移動したりすることを防止している。なお、把持部54は、上記支持ローラ524,545に代えて、中央部から入口側及び出口側に向けてそれぞれ拡大する形状のシューを備える構成としてもよい。この場合には、樹脂成形体110の外周全部をシューによって把持することができる。
この把持部54を有するX方向移動支持部材52は、X方向駆動軸624によってX方向駆動機構62に連結されている。このX方向駆動機構62を構成するモータM5を作動させて、X方向移動支持部材52を回転駆動することにより、把持部54のX方向に対する位置(向き)を変更する(X方向のいずれかの方向に変更する)ことができる。また、Y方向駆動機構64を構成するモータM4を作動させて、Y方向移動支持部材642を回転駆動することにより、X方向と直交するY方向に対して把持部54の位置(向き)を変更することができる。更に、θ方向駆動機構66を構成するモータM3を作動させて、回転部材662を回転駆動することにより、把持部54の角度姿勢を変更することができる。これらの位置及び/又は姿勢の変更を組み合わせて行うことにより、把持部54を任意の位置(X方向、Y方向)及び/又は角度姿勢(θ方向)に調整したり、その位置及び/又は角度姿勢を任意の時期に変更したりすることができる。
加えて、回転部材662、Y方向移動支持部材642及びX方向移動支持部材52をそれぞれ独立に回転駆動することにより、把持部54を任意の位置(X方向、Y方向)及び/又は角度姿勢(θ方向)に調整したり、その位置及び/又は角度姿勢を任意の時期に変更したりすることができる。
【0070】
そして、排出口38から押し出されるとき又は曲げ支持機45から送り出されるときの樹脂成形体110の押出方向及び角度姿勢を基準にして、この基準位置(姿勢)に対して把持部54の位置及び/又は角度姿勢を異ならせることにより、把持部54が曲げの作用点として働き、当該把持部54を通過する樹脂成形体110に軸線の曲げ及び/又は捩じり加工を施すことができる。このことについて以下に説明する。
樹脂成形体110は、サイジング流路31の形状に応じた一定の押出方向及び一定の角度姿勢で排出口38から押し出され、引抜機40によりその押出方向と同一方向への力(引抜力、押込力)を付与され、更に曲げ支持機45を通過する。図8及び図10に示すように、この曲げ支持機45を通過するまでの樹脂成形体110の移動方向及び角度姿勢は、排出口38から押し出されたときと実質的に同一である。
曲げ支持機45を通過した樹脂成形体110は、次の曲げ工程において温度が高すぎるときは必要に応じて冷媒吹付機48の作動により外表面側から冷却されて適切な温度状態に調節され、ベンダー50のX方向移動支持部材52の把持部54に供給される。ここで、図8に実線で示すようなベンダー50の非作動時には、X方向移動支持部材52の把持部54が、排出口38からの押出方向の延長線上に位置し、且つ排出口38から押し出されるときの樹脂成形体110の角度姿勢と同一の姿勢に配置されている。この場合には、把持部54に供給された樹脂成形体110は、ほぼそのままの形状及び姿勢で下流側に送り出される。
【0071】
一方、排出口38から押し出された樹脂成形体110に例えばX方向への曲げ加工を加える場合には、図8に示すように、X方向移動支持部材52を、同図に実線で示す位置からX方向駆動軸64を軸にして左側に回転移動させた一点鎖線で示す位置に配置する。図10では、この移動した状態にあるX方向移動支持部材52を実線で示し、回転移動前のX方向移動支持部材52の位置を二点鎖線で示している。この回転移動により把持部54は、排出口38からの押出方向の延長線上からX方向(図8の左方向、図10の下方向)に変位した位置にその成形体出口方向が向くように配置される。すると、排出口38から押し出された樹脂成形体110は、図10に示すように、曲げ支持機45までは押出方向と同一の方向に移動するが、その下流側でX方向に変位した方向に強制的に変位させられた把持部54を通過することから、曲げ支持機45のローラ46,47が設けられた位置(X方向駆動軸64と同じ位置)を曲げ支点Qとして、その移動方向がX方向に変更されることとなる。
なお、上述の記載から、Y方向への曲げ加工及びθ方向(回転方向)への捩じり加工も同様にして実施され得ることが当業者には自明である。
【0072】
このように、排出口38からの樹脂成形体110の押出方向及び角度姿勢に対して、その押出方向から変位した位置(向き)及び/又はその角度姿勢とは異なる姿勢に配置された把持部54に樹脂成形体110を通過させることにより、樹脂成形体110に軸線の曲げ及び/又は捩じり加工を施すことができる。ここで、樹脂成形体の長手方向の全体に亘って曲がりの方向及び程度(曲率半径)並びに捩じれの方向及び程度(強さ)が一定であるような樹脂成形体を製造する場合には、把持部54を一定の位置(向き)及び/又は姿勢に保って固定して樹脂成形体110を通過させればよい。一方、本実施形態のように、長手方向の一部分と他部分とで曲がりの方向、曲率半径及び捩じれの強さが異なる樹脂成形体(図2及び図3に示す全体形状のモールディング100を構成する基部成形体110)を製造する場合には、樹脂成形体110を通過させながら把持部54の位置及び姿勢を変更する。かかる位置及び姿勢の変更を行うためのモータM3〜M5の制御は、樹脂成形体110が一定の速度でベンダー50に供給されて把持部54を通過するときには、経過時間を成形体110の通過長さの代用値として使用し、その経過時間を基準として行ってもよい。また、把持部54を通過する樹脂成形体110の通過長さに応じてモータM3〜M5を制御することによって、より高精度の曲げ及び/又は捩じり加工を行うことができる。
【0073】
例えば、図1に示すような構成とすることにより、把持部54を通過する樹脂成形体110の長さに応じてモータM3〜M5を制御することができる。θ方向駆動モータM3、Y方向駆動モータM4及びX方向駆動モータM5は、それぞれ制御装置82に電気的に接続されている。この制御装置82は、引抜機40に接続された長さ検出器(モータM2)からの引抜長さ検出信号S4によって、引抜機40から下流側に送り出された樹脂成形体110の長さ(引抜長さ)を検出する。制御装置82は、その引抜長さに応じて、樹脂成形体110の長手方向の各部分に所望の曲率半径及び/又は捩じれ強さの加工が施されるように、予め定められたプログラムに従って、θ方向駆動モータM3には回転駆動信号S5を、Y方向駆動モータM4にはY方向駆動信号S6を、X方向駆動モータM5にはX方向駆動信号S7をそれぞれ送出する。これらの信号S5〜S7により、樹脂成形体110の実際の押出長さ(把持部54を通過する長さ)と同期させて駆動機構60の作動を制御し、把持部54を通過する樹脂成形体110の長さに応じて所望の曲げ加工及び/又は捩じり加工が施されるように、その把持部54の配置位置(典型的には上記X方向及びY方向のうちの少なくとも一方向)及び/又は角度姿勢(θ方向)を制御(変更)することができる。また、上記制御方法に替えて、引抜機40の近傍に別途のロータリーエンコーダ等を設けて樹脂成形体110の引抜長さ(把持部54を通過する長さ)を検出する等の方法も可能である。
【0074】
このような制御を行うことによって形状精度のよい曲げ及び/又は捩じり加工を行うことができる。特に、圧力センサ80からの入力信号(圧力検知信号S1)に応じて引抜速度を調節する場合には、圧力を所定の一定範囲に維持するように引抜速度を増減制御するときには、引抜速度(押出速度)は必ずしも一定にはならない。この場合には、上述のように、引抜長さ検出信号S4を利用して、把持部を通過する樹脂成形体110の長さに応じて把持部54の位置(向き)及び/又は姿勢を制御する方法を採用することが有効である。これによって、押出ダイ内の樹脂圧力を一定にして良好な押し出しを行うことができるとともに、その結果として押出速度が変動した場合にも把持部54の位置及び/又は姿勢変更を精度よく行うことができるので、樹脂成形体110の各部に精度の高い曲げ及び/又は捩じり加工を施すことが可能である。なお、本実施形態の装置では、基台61側からみて、θ方向駆動機構66、Y方向駆動機構64、X方向駆動機構62の順で配置しているが、この順序は上記に限られるものではなく、例えばX方向駆動機構62、Y方向駆動機構64、θ方向駆動機構66の順に配置してもよい。
【0075】
以上のようにして、所望の曲げ及び捩じれを有する樹脂成形体110(モールディング100を構成する基部成形体)が把持部54から下流側に送り出される。本実施形態では、引き続いて、この基部成形体110の所定部分(図6に示すように、脚部114の両側)に、基部成形材料と実質的に同じ組成の成形材料を用いて遮蔽部120を形成する。以下、この遮蔽部120を形成する遮蔽部成形用ユニットについて説明する。
図1,図8,図9,図10及び図11に示すように、X方向移動支持部材52(把持部54)の下流側の端面に、遮蔽部120を成形するための第二押出ダイ(押出型)73が一体的に取り付けられ(連結され)ている。従って第二押出ダイ73は、把持部54の移動(位置及び/又は姿勢の変更)と共に移動する。これにより第二押出ダイ73は、駆動機構60の作動により、把持部54を通過した基部成形体110の軸線の位置及び/又は角度姿勢に対応した(連動した)位置及び/又は姿勢に配置される。また、X方向移動支持部材52と第二押出ダイ73との間には図示しない断熱層(典型的には空間)が設けられており、これにより第二ダイ73の熱が把持部54に伝熱することを防止している。なお、図8,図9,図10及び図11では、理解を容易にするために、後述する切断機76の図示を省略している。また、図11では引抜機40を簡略化して図示している。
図1に示すように、第二押出ダイ73は第二押出機70のシリンダ71と連通している。当該シリンダ71内で加熱溶融された遮蔽部成形材料は、駆動源(モータ)M6により制御されるスクリュー75の回転によってシリンダ71の先端側に送出され、フレキシブルパイプ72を通じて、図示しないヒータを備えた第二押出ダイ73に供給される。このフレキシブルパイプ72は、図10及び図11に示すように、把持部54の位置及び/又は姿勢の変更に十分に追随できるような長さの余裕をもってシリンダ71と第二押出ダイ73とを接続している。また、シリンダ71から加熱溶融状態で供給される遮蔽部成形材料の温度が移送中に下がり過ぎないように、フレキシブルパイプ72には図示しない加熱手段を設けておくことが好ましい。
【0076】
図9及び図11によく示されるように、第二押出ダイ73は、略四角柱状のダイ本体732と、ダイ本体732の下流側端面に形成された溝733に沿ってダイ本体732に対してスライド可能に設けられた板状の可動部材(可動ダイ)734とを備える。図1に模式的に示すように、ダイ本体732の内部には、基部成形体110の横断面形状に対応した断面形状の挿通孔742(図1参照)が形成されている。また、ダイ本体732には、フレキシブルパイプ72から供給された加熱溶融状態の遮蔽部成形材料を流通させる第二部材成形材料流路744(図10参照)が形成されている。この第二部材成形材料流路744は、ダイ本体732の下流側端面において溝733内に開口している。可動部材734は、第二部材成形材料流路744の開口744aを部分的に遮ることができるとともに、その遮る程度を溝733内のスライド移動により調節し得るように設けられている。図1に模式的に示すように、可動部材734には、そのスライド移動を実現するための可動部材駆動モータ(駆動源)M7が接続されている。また、可動部材734には、第二部材成形材料流路744の開口744aと重なり得る位置に切欠き734aが形成されている。なお、図11は前述した「シャッター方式」の一例を示している。
【0077】
これら開口744a及び切欠き734aによって、第二部材成形材料流路744に供給された遮蔽部成形材料を第二押出ダイ73から押し出す第二部材成形口740の実質的な開口形状が決定され得る。この可動部材734をスライドさせて(ダイ本体732に対して相対的に移動させて)第二部材成形材料流路744の開口744aと可動部材734の切欠き734aとの重なり状態を変化させると、第二部材成形口740の実質的な開口形状が変化する。これにより、第二部材成形口740から押し出される遮蔽部成形材料から成形される遮蔽部(第二部材)120の横断面形状を変化させることができる。例えば、可動部材734が溝733の最も奥の位置(図11に示す位置)にあるときには、開口744aと切欠き734aとの重なりの程度が最も大きく、このとき第二部材成形口740から押し出される遮蔽部の長さ(図6に示す頭部114から遮蔽部120が突出する長さ)は最も短くなる。可動部材734を溝733の入口側(図11の向かって左側)に移動させると、開口744aと切欠き734aとの重なりの程度が少なくなり、より突出長さの大きな遮蔽部120を第二部材成形口740から押し出すことができる。
なお、挿通孔742と第二部材成形材料流路744とは下流側の一部で連通している。ダイ本体732の下流側端面には、図11によく示されるように、挿通孔742の開口形状(一定)と第二部材成形口740の開口形状(可変)とを合わせた横断面形状の排出口74が開口している。
【0078】
ベンダー50の把持部54を通過して所定の曲がり及び/又は捩じれ形状に成形された基部成形体110を、その把持部54の下流側に連結された第二押出ダイ73にそのまま供給する。そして、加熱溶融状態にある遮蔽部成形材料を第二押出ダイ73に供給し、第二押出ダイ73(挿通孔742)を通過する基部成形体110の曲がり及び/又は捩じれに追随させながら、その遮蔽部成形材料を基部成形体110とともに排出口74から押し出す。これにより、遮蔽部成形材料からなる遮蔽部120を基部成形体110(頭部112の裏面)と一体化させて、図6に示す断面形状のモールディング100を押し出すことができる。このとき、駆動源M7の作動により、挿通孔742を通過する基部成形体110の長さに応じて可動部材734の位置を変化させる(スライド移動させる)ことにより、長手方向の一部と他部とで横断面形状(突出長さ)の異なる遮蔽部120を押し出して基部成形体110と一体化させることができる。
【0079】
なお、図1において、スクリュー75を駆動するモータM6が制御装置82と電気的に接続された構成としてもよい。かかる構成によると、引抜機40からの引抜長さ検出信号S4に応じて、制御装置82からモータM6に駆動信号を送ってスクリュー75の回転数を制御し、第二押出機70からの遮蔽部成形材料120の送出量を調節することができる。これによって、圧力センサ80からの圧力検知信号S1に応じて圧力が所定の一定範囲に維持されるように引抜速度(第二押出ダイ73に供給される基部成形体110の供給速度にほぼ対応している)を調節する場合にも、その引抜速度に応じて押出量を増減して適正な量の遮蔽部成形材料120をダイ73に供給することができる。
また、図1において、可動部材734を駆動するモータM7が制御装置82と電気的に接続された構成としてもよい。かかる構成によると、引抜機40からの引抜長さ検出信号S4に応じて、制御装置82からモータM7に駆動信号を送って可動部材734の位置を制御し、これにより第二部材成形口740の実質的な開口形状を調節して、基部成形体110の長手方向の所定位置に、その位置に応じた横断面形状(突出長さ)の遮蔽部120を精度よく形成することができる。
【0080】
また、上述した第二押出ダイ73では、挿通孔742と成形材料流路744とがその下流側部分で連通しており、排出口74の開口形状が基部成形体110と遮蔽部120とを合わせた横断面形状と一致している。かかる構成の第二押出ダイ73を用いると、加熱溶融状態にある遮蔽部成形材料120が基部成形体110と接触しつつ排出口74から押し出される。一方、第二押出ダイ73の出口側において挿通孔74と成形材料流路744とが若干離れて(近接した位置に)開口する構成の第二押出ダイ73を用いてもよい。従って排出口74の開口形状と基部成形体110と遮蔽部120とを合わせた横断面形状とは若干異なることとなる。この場合にも、成形材料流路744の開口744aから加熱溶融状態で押し出された遮蔽部成形材料を第二押出ダイ73の下流側で基部成形体110と速やかに(典型的には、その遮蔽部成形材料が固化する前に)接触させることにより、基部成形体110の形状に沿って遮蔽部120を一体化させることができる。
【0081】
図1及び図12に示すように、第二押出ダイ73の下流側端面には、固定切断ダイ762と可動切断ダイ764を備える切断機76が連結されている。上流側に配置された固定切断ダイ762は第二押出ダイ73の下流側端面に一体的に取り付けられている。その下流側に配置された可動切断ダイ764には、図1に示すように、流体圧シリンダ等のアクチュエータAが接続されている。このアクチュエータAの駆動により、図13に示すように、固定切断ダイ762に対して可動切断ダイ764を平面方向(モールディング100を横切る方向)に移動させることができる。
【0082】
この固定切断ダイ762には、第二押出ダイ73から押し出されるモールディング100を挿通させ得る横断面形状の貫通孔762aが設けられている。また、可動切断ダイ764にも、固定切断ダイ762の貫通孔762aと同形状の貫通孔764aが設けられている。ここで、モールディング100(遮蔽部120)の横断面形状は長手方向の一部と他部とで異なる。このため、貫通孔762a,764aのうち遮蔽部120を通過させる遮蔽部挿通領域762b,764bは、この遮蔽部120の突出長さ(横断面形状)の変動に対応し得る横断面形状に形成されている。具体的には、遮蔽部120の最大突出長さに対応した横断面形状に形成されている。図12に示すように、固定切断ダイの貫通孔762aと可動切断ダイの貫通孔764aの位置とが一致しているときには、排出口74から押し出されたモールディング100はそのまま貫通孔762a,764aを通過して下流側に送り出される。そして、モールディング100が長手方向に沿って一定の曲率半径で曲げられ及び/又は一定の角度で捩じられて送り出されるときは、所定の長さに達したとき、所定位置でアクチュエータAを作動させて、図13に示すように、固定切断ダイ762に対して可動切断ダイ764を移動させることにより、モールディング100を所望する長さに切断することができる。
【0083】
この可動切断ダイ764を移動させるアクチュエータAは、図1に示すように、制御装置82と電気的に接続された構成とすることができる。かかる構成によると、圧力センサ80からの圧力検出信号S1に応じて圧力が所定の一定範囲に維持されるように基部成形体110の引抜速度(排出口74から押し出されるモールディング100の押出速度にほぼ対応している)を調節する場合にも、引抜機40からの引抜長さ検出信号S4に応じて(実際の引抜長さに合わせて)制御装置82からアクチュエータAに切断機駆動信号S8を送ってアクチュエータAの駆動タイミングを制御し、モールディング100の切断を精度よく行うことができる。
なお、図13では可動切断ダイ764を左下方向に移動させているが、第二切断板764の移動方向はこれに限定されない。また、このように構成された切断機に代えて、回転刃(回転ソー)により切断するタイプの切断機を使用してもよい。かかる場合にも、上記と同様に、回転刃を駆動するモータを制御装置82と電気的に接続することにより、基部成形体110の引抜長さに応じて切断機の駆動タイミングを精度よく制御することができる。また、第二押出ダイと切断機とは上述のように連結せずに離して設置してもよい。
【0084】
本実施態様の製造装置1は、遮蔽部120を基部成形体110に一体化させた後にその遮蔽部120を含めてモールディング100を強制的に冷却する冷却装置を備えることができる。例えば、切断機76の下流に、所望の長さに切断されたモールディング100を受入れて冷却する冷却槽及び該冷却槽に冷却水を供給する冷却水供給源を有する冷却装置を配置した構成とすることができる。この配置により、排出口74から押し出されたモールディング100をすぐに冷却槽に導入し、成形品(モールディング)全体を完全に冷却することができる。或いは、このような冷却装置を配置するとともに図1に示す切断機76を省略し、排出口74から押し出されたモールディング100を冷却槽に導入して冷却した後に、冷却装置の下流側で別途の切断装置によってモールディング100を所定の長さに切断してもよい。また、前述した冷媒吹付機48と同様に、排出口74から押し出されたモールディング100に向けて適当な冷媒を吹き付ける冷却装置を設け、その冷却装置の下流側で別途の切断装置によってモールディング100を所定の長さに切断してもよい。
【0085】
上記実施態様によると、例えば、図6に示す横断面形状を有する直線状の成形体を一度の押出工程により押し出して所定の長さに切断した後、この直線状の成形体に曲げ及び/又は捩じり加工を施す場合に比べて、横断面形状の変形がない、精度のよい長尺状成形品を得ることができる。このような効果は、第一部材(基部成形体)と第二部材(遮蔽部)とが同一組成の樹脂成形材料から形成される場合に限られることなく、第一部材と第二部材とが異なる組成(例えば、第一部材が第二部材よりも硬度と剛性が高くなる組成)の樹脂成形材料から形成される場合にも好ましく発揮され得る。なお、上記実施態様のように第一部材及び第二部材を同一組成の成形材料から形成する場合であっても、各部材を押し出す際の成形材料の温度や押出後の冷却速度等によって、第一部材と第二部材とはその構成材料の物性(結晶化の程度等)の異なるものとなり得る。
【0086】
上記実施態様では図1に示す構成の製造装置1を使用したが、この製造装置の構成は種々変更することができる。例えば、上記製造装置1から曲げ支持機45を省略して、引抜機40の引抜ローラ42,43を軸線の曲げ支点とする構成としてもよい。図14に示す例では、引抜機40を経た樹脂成形体110を、曲げ支持機45を介することなくそのままX方向移動支持部材52の把持部54に供給している。この把持部54には少なくとも二つの支持ローラ524,525が備えられ、上記実施形態と同様、図示しない駆動機構によって位置及び/又は角度姿勢を任意に変更することができる。サイジング流路31の排出口38から一定の押出方向及び角度姿勢で押し出された樹脂成形体110は、引抜機40の引抜ローラ42,43によって押出方向と同一方向への引抜力(把持部54への押込力)を付与されて、把持部54に供給される。ここで、X方向移動支持部材52が基準位置(図14中に二点鎖線で示す位置)にあるときは、樹脂成形体110は排出口38からの押出方向のままで(軸線の曲げ加工を施されることなく)把持部54を通過する。一方、図14に実線で示すように、把持部54がその駆動軸(例えば、支持ローラ524の回転軸と同じ位置)の回りに回転移動した状態にあると、樹脂成形体110の当初の押出方向から外れた位置に把持部54が変位する。これにより把持部54を通過する樹脂成形体110に曲げ加工が施される。このときの曲げ加工では、把持部54が基準位置にある場合に軸芯Pが通過すべき位置が曲げ中心Qとなる。なお、図14では、説明の簡略化のため、冷媒吹付機、遮蔽部形成用ユニット(第二押出ダイ等)及び切断機の図示を省略している。
或いは、把持部54をジンバル機構で保持し、そのジンバル機構を樹脂成形体の送り出し方向と直交するX方向及び該X方向と直交するY方向に移動させる構成としてもよい。この場合、装置の構成が簡素化できる。
【0087】
また、サイジング装置の構成は上述のものに限られず、熱伝達部材25を省略してもよい。また、上述の形態ではサイジング流路31の横断面形状を流路の前後でほぼ一定としたが、流路入口側の一部領域にサイジング流路31の横断面形状が下流側に向けて徐々に拡大する部分を設けてもよい。サイジング装置の運転条件(使用方法)も上述のものに限られず、例えば、成形材料110の溶融部分110bが排出口38よりも下流側まで残存していてもよい。排出口38から樹脂成形体が押し出される段階で、その樹脂成形体の少なくとも表面が熱変形温度以下の温度になって固化し、かつ内部が表面温度よりも高い温度を保った状態であればよい。
【0088】
排出口38から押し出された樹脂成形体110は、曲げ及び/又は捩じり加工が施されるときに(典型的には、排出口38から押し出されてから把持部54を通過するまでの間)塑性変形可能な状態にあればよい。図10には、把持部54を通過する前後における樹脂成形体110の最も好ましい温度状態の一例を模式的に示している。樹脂成形体110のうち、図中の点線Tよりも内部側の部分110cは熱変形温度を上回り且つ溶融温度を下回る温度状態にある部分を、点線Tよりも外表面側の部分110dは当該樹脂成形体を構成する樹脂成形材料の熱変形温度を下回る温度状態にある部分を示している。この図10に示すように、曲げ支持機45を通過するときには樹脂成形体110の外表面側が熱変形温度を下回るとともに内部側が熱変形温度を上回り且つ溶融温度を下回るような温度状態にあり、把持部54を通過する時点では樹脂成形体110のほぼ全体が熱変形温度を下回るような温度状態となるようにして曲げ及び/又は捩じり加工を施すことが好ましい。或いは、図14に示すように、把持部54を通過した後まで樹脂成形体110の内部側に熱変形温度を上回る温度状態にある部分110cが残っていてもよい。このような温度状態を保って軸線の曲げ及び/又は捩じり加工を行うことの利点は前述の通りである。
【0089】
また、上記実施形態に係る製造装置1では、引抜機40を設けて押出ダイ内の圧力が一定となるように樹脂成形体110の移動速度を調節しているが、このような引抜機40を設けることなく、押出機10からの成形材料110の押出し量(供給量)の増減調節のみによって樹脂成形体(形状化成形材料)110の移動速度を調節してもよい。
また、上記製造装置1の構成に加えて更に第三押出機を設置し、二種の成形材料を用いてなる付加的成形部分(遮蔽部等)を基部成形体に付加し得る構成としてもよい。
【0090】
上記実施形態では、図1に模式的に示すように、樹脂製の基部成形体(第一部材)を形成する第一部材成形装置2を備える構成の長尺状成形品製造装置1を用いてモールディング100を製造したが、このような樹脂成形装置に代えて、図15に模式的に示すように、金属製の基部成形体、若しくは金属性芯材として用いる基部成形体を形成するロール成形機4を備える構成の長尺状成形品製造装置3としてもよい。かかる製造装置3によると、金属材料から形成された第一部材と、樹脂成形材料により形成された第二部材とが一体化してなる長尺状成形品400を製造することができる。以下、前述した図1〜図13に示す実施態様と同様の機能を果たす部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0091】
製造装置3の上流側には、複数組(ここでは模式的に五組を示している)の成形ローラ92を備えたロール成形機4が備えられている。これらの成形ローラ92には図示しない駆動源(モータ)が接続されている。アンコイラ90から供給されるスチールやステンレス鋼等の金属ストリップ材は、これらの成形ローラ92によって、所定の横断面形状に成形(いわゆるロール成形)されつつ下流側に連続して送出される。その金属成形体410は、ロール成形機4の下流位置に設けられた第一部材測長装置94に導入される。
第一部材測長装置94は、一対のローラ42,43を備える。これらのローラ42,43は、金属成形体410のロール成形機4からの送り出し方向の延長線を上下から挟むような位置に、回転可能に配置されている。これらのローラ42,43を金属成形体410に接触させるとともに、その金属成形体410の移動に伴ってローラ42,43を回転させる。また、第一部材測長装置94は、これを通過する金属成形体410の長さを検出する長さ検出器96(例えば、ローラ42,43の回転量を検出するロータリーエンコーダ)を備える。この長さ検出器96から通過長さ検出信号S9を制御装置82に送ることにより、その通過長さ(金属成形体410の供給長さ)に応じて駆動装置60の作動を制御することができる。
【0092】
第一部材測長装置94の下流側には、図1に示す構成から冷媒吹付機48が省略されている点以外はほぼ同様に構成されたベンダー50が備えられている。制御装置82からの駆動信号S5,S6,S7に応じて把持部54の位置及び/又は姿勢を変更することにより、把持部54を通過する金属成形体410に軸線の曲げ加工及び/又は捩じり加工を施すことができる。そして、この金属成形体410を、上記実施形態と同様に構成された第二押出ダイ(第二部材押出型)73に導入し、加熱溶融状態にある遮蔽部成形材料(例えば、上記実施形態と同様の組成の樹脂成形材料)とともに押し出す。このようにして長尺状成形品400を得ることができる。
【0093】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独で或いは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施するための長尺状成形品製造装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】一実施形態に係る長尺状成形品の全体形状を示す正面図である。
【図3】図2のIII方向矢視図である。
【図4】(a)は図2の(a)−(a)線断面図であり、(b)は図2の(b)−(b)線断面図であり、(c)は図2の(c)−(c)線断面図である。
【図5】一実施形態に係る長尺状成形品の基部成形体の横断面形状を示すもので、図10のV−V線断面図である。
【図6】一実施形態に係る長尺状成形品の横断面形状を示すもので、図10のVI−VI線断面図である。
【図7】図1の要部を模式的に示す断面図である。
【図8】図1の要部を模式的に示す平面図である。
【図9】図8のIX方向矢視図である。
【図10】一実施形態に係る製造装置のベンダーの作動を示すもので、図8の要部を模式的に示す平面図である。
【図11】図1の要部を示す斜視図である。
【図12】一実施形態に係る製造装置の切断機を示す説明図である。
【図13】一実施形態に係る製造装置の切断機の作動を示す説明図である。
【図14】一実施形態に係る製造装置のベンダーの作動を示すもので、図8の要部を模式的に示す平面図である。
【図15】本発明の製造方法を実施するための長尺状成形品製造装置の他の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1:樹脂成形品製造装置(長尺状成形品製造装置)
2:第一部材成形装置
3:長尺状成形品製造装置
4:ロール成形機(第一部材成形装置)
20:第一押出ダイ(第一押出成形型)
30:サイジング装置
31:サイジング流路
38:排出口
40:引抜機(引抜装置、第一部材供給装置)
50:ベンダー
52:X方向移動支持部材
54:把持部
60:駆動機構(移動機構)
70:第二押出機(押出機)
72:フレキシブルパイプ
73:第二押出ダイ(第二部材押出型)
734:可動部材
74:排出口
740:第二部材成形口
76:切断機(切断装置)
80:圧力センサ
82:制御装置
94:第一部材測長装置
96:長さ検出器
100,400:モールディング(長尺状成形品)
110:基部成形体(樹脂成形体、第一部材)
120:遮蔽部(第二部材)
410:金属成形体(第一部材)
S4,S9:引抜長さ検出信号(供給長さ検出信号、通過長さ検出信号)
S5:回転駆動信号
S6:Y方向駆動信号
S7:X方向駆動信号
M2:モータ(長さ検出器)
M3:θ方向駆動モータ(駆動源)
M4:Y方向駆動モータ(駆動源)
M5:X方向駆動モータ(駆動源)
M7:可動部材駆動モータ(駆動源)
P:軸線

Claims (20)

  1. 長手方向に沿って軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品を製造する方法であって、
    第一部材成形装置を用いて、所定の横断面形状を有するとともに長手方向の軸線に一定の曲率半径及び一定の角度姿勢を保たせて、塑性変形可能な長尺状の第一部材を長手方向に連続して形成する工程と、
    前記第一部材成形装置の下流側に配置されたベンダーの把持部に前記第一部材を連続して供給し、該把持部で該第一部材を挿通可能に把持し、該把持部を前記第一部材の供給方向と交差する方向を向いた位置及び/又は前記一定の角度姿勢とは異なる姿勢に配置させて前記第一部材が該把持部を通過するときに該第一部材に軸線の曲げ加工及び/又は捩じり加工を施す工程と、
    該把持部の近傍であって該把持部を通過した第一部材の軸線の位置及び/又は角度姿勢に対応した位置及び/又は姿勢に設けられた第二部材押出型に前記把持部を通過した第一部材を通過させるとともに、加熱溶融した液状の第二部材形成用樹脂成形材料を該第二部材押出型の第二部材成形口から前記第一部材の曲がり及び/又は捩じれに追随させながら押し出して該成形材料からなる第二部材を前記第一部材に一体化させる工程とを含み、
    前記第二部材押出型は前記第二部材成形口の実質的な開口形状を変更可能であり、第二部材の押し出しの際に該開口形状を所定の時期に変更することにより、該開口形状の変更に対応して長手方向の一部と他部とで横断面形状が異なる第二部材を押し出すことを特徴とする、軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品の製造方法。
  2. 前記把持部を通過する第一部材の長さに応じて前記把持部及び前記押出型の位置及び/又は姿勢を変更させ、該把持部を通過する第一部材の長手方向の一部に他の部分と異なる曲率半径の曲げ加工及び/又は他の部分と異なる角度の捩じり加工を施すとともに、前記第二部材成形口から押し出される前記第二部材を前記加工された第一部材の曲がり及び/又は捩じれに沿って一体化することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記把持部を通過する第一部材の長さに応じて前記第二部材成形口の開口形状を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記把持部は、下記(a)〜(c)の動作:
    (a).前記第一部材の供給方向と交差する第一の方向に位置を変更する;
    (b).前記第一の方向と直交する第二の方向に位置を変更する;
    (c).前記角度姿勢を変更する;
    のうち少なくとも二つを共に行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記把持部及び前記押出型の位置及び/又は姿勢を共に予め定められたプログラムに従って制御しながら変更することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記第二部材成形口の開口形状を予め定められたプログラムに従って制御しながら変更することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記第二部材を前記第一部材に一体化させた後、該第二部材を強制的に冷却して固化させることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記第一部材成形装置で金属ストリップ材をロール成形して前記所定の横断面形状を有する第一部材を長手方向に連続して形成することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記第一部材成形装置で樹脂成形体を押し出して外側から冷却して固化させた所定断面形状を有する第一部材を長手方向に連続して形成することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記第一部材成形装置は、第一押出成形型とサイジング装置とを備え、該第一押出成形型から押し出された加熱溶融状態の樹脂成形材料を該サイジング装置のサイジング流路に供給し、その樹脂成形材料を該サイジング流路内で外側から冷却して固化させつつ所定の横断面形状に整形して、該所定の横断面形状の第一部材を該サイジング流路の排出口から、内側の温度が外側の温度よりも高い状態で押し出すことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記サイジング流路の排出口よりも下流側で且つ前記把持部よりも上流側で、前記第一部材に前記排出口からの押出方向と同一方向の力を加え、この力を前記サイジング流路からの該第一部材の引抜力及び前記把持部への該第一部材の押込力として作用させることを特徴とする請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 前記第一部材の供給長さを検出して、該供給長さが所定の長さに達したとき前記押出型の下流側で前記第一部材に前記第二部材が一体化した長尺状成形体を切断することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 長手方向に沿って軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品の製造装置であって、
    所定の横断面形状を有するとともに長手方向の軸線に一定の曲率半径及び一定の角度姿勢を保たせて、塑性変形可能な長尺状の第一部材を長手方向に連続して形成する第一部材成形装置と、
    前記第一部材成形装置の下流側に配置され、前記第一部材成形装置から連続して供給される前記第一部材を挿通可能に把持する把持部と、該把持部を前記第一部材の供給方向と交差する方向を向いた位置及び/又は前記一定の角度姿勢と異なる姿勢に配置させる移動機構とを有するベンダーと、
    前記第一部材を挿通可能な挿通孔及び加熱溶融した液状の第二部材形成用樹脂成形材料から第二部材を押し出す第二部材成形口を有し前記把持部の配置と連動してその近傍に配置される第二部材押出型とを備え、
    前記第二部材押出型には、所定の時期に前記第二部材成形口の実質的な開口形状を変更し得る開口形状変更手段が設けられていることを特徴とする、軸線の曲がり及び/又は捩じれを有する長尺状成形品の製造装置。
  14. 前記移動機構には、少なくとも前記第一部材の供給方向と交差する第一の方向に前記把持部の位置を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする請求項13に記載の製造装置。
  15. 前記移動機構には、少なくとも前記第一の方向と直交する第二の方向に前記把持部の位置を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする請求項14に記載の製造装置。
  16. 前記移動機構には、前記把持部の角度姿勢を変更する駆動源が少なくとも一つ連結されていることを特徴とする請求項13から15のいずれかに記載の製造装置。
  17. 前記第一部材成形装置の下流側で且つ前記ベンダーよりも上流側に、前記第一部材を保持してベンダー側に強制的に供給する第一部材供給装置を備えることを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の製造装置。
  18. 前記押出型は加熱手段を有するフレキシブルパイプで押出機に連結され、該押出機から加熱溶融状態で押し出された前記第二部材成形用樹脂成形材料が前記フレキシブルパイプを介して前記第二部材押出型に供給されることを特徴とする請求項13から17のいずれかに記載の製造装置。
  19. 前記開口形状変更手段は、前記第二部材の押出方向と交差する方向に往復移動可能な少なくとも一つの可動部材を備えることを特徴とする請求項13から18のいずれかに記載の製造装置。
  20. 前記開口形状変更手段は、前記可動部材を移動させる駆動源を更に備えることを特徴とする請求項19に記載の製造装置。
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