JP2004322177A - 弁装置と減圧ダイカスト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁の遮断時間を短縮すること。
【解決手段】遮断弁装置では、ピストン36に、シリンダ40の第1室34と第2室35をつなぐ流路212が形成されている。ピストン36が左向きに移動すると、遮断弁30が開状態となる。ピストン36が右向きに移動すると、遮断弁30が閉状態となる。シリンダ40の第1室34に供給される流体のエネルギーを利用して遮断弁30を開状態にする構成から、シリンダ40の第1室34からピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に供給される流体のエネルギーを利用して遮断弁30を閉状態にする構成に切換可能である。ソレノイドコイル204とピストン36の磁石208は、遮断弁30が開状態のときにピストン36を右向きに移動させることで、遮断弁30を開状態から閉状態に切換えるトリガを与える。
【選択図】 図2
【解決手段】遮断弁装置では、ピストン36に、シリンダ40の第1室34と第2室35をつなぐ流路212が形成されている。ピストン36が左向きに移動すると、遮断弁30が開状態となる。ピストン36が右向きに移動すると、遮断弁30が閉状態となる。シリンダ40の第1室34に供給される流体のエネルギーを利用して遮断弁30を開状態にする構成から、シリンダ40の第1室34からピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に供給される流体のエネルギーを利用して遮断弁30を閉状態にする構成に切換可能である。ソレノイドコイル204とピストン36の磁石208は、遮断弁30が開状態のときにピストン36を右向きに移動させることで、遮断弁30を開状態から閉状態に切換えるトリガを与える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁装置に関する。本発明はまた、この弁装置を有する減圧ダイカスト装置に関する。本発明はまた、弁の駆動方法に関する。本発明は特に、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁装置に適用することが好ましい。
【0002】
【従来の技術】弁装置の中には、弁を開状態と閉状態の一方の状態にするよりも他方の状態にする時間の方を短くすることが求められているものがある。このような弁装置として、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁装置がある。この遮断弁装置は、遮断弁を開状態にする時間よりも閉状態にする時間(遮断時間)を短くすることが求められている。
【0003】
減圧ダイカスト装置では、金型のキャビティと排気部の間の連通と遮断を切換えるために遮断弁が用いられている。この遮断弁は、開状態では金型のキャビティと排気部の間を連通する。閉状態では金型のキャビティと排気部の間を遮断する。金型のキャビティ内に溶湯の充填が完了する直前までは、金型のキャビティ内のガスを排気部に排気するために遮断弁を開状態にする。これにより、溶湯が固まって形成された製品内に残存するガスの量を低減でき、高品質な製品を製造できる。しかし、溶湯の充填が完了するまで遮断弁を開状態にしておくと、溶湯までが排気部に流入してしまうという不都合が生じる。
【0004】
よって、理想的には、溶湯の充填完了直前まで遮断弁を開状態にして金型のキャビティ内のガスを排気し、溶湯の充填完了と同時に遮断弁を閉状態にして金型のキャビティと排気部の間を遮断することが望まれる。一般には、例えば溶湯の充填がほぼ完了したことが溶湯センサ等で検知されると、そのセンサ信号に基づいて遮断弁装置に遮断指令信号が送られる。「遮断弁装置が遮断指令信号を受けてから遮断弁が閉状態となるまでの時間」、即ち「遮断時間」が短いほど、上記した理想的な状態に近づけることができる。
【0005】
この「遮断時間」には、「遮断応答時間」と「遮断移動時間」が含まれる。「遮断応答時間」とは、遮断弁装置が遮断指令信号を受けてから実際に遮断弁の移動が開始するまでの時間である。「遮断移動時間」とは、遮断弁が移動を開始してから遮断弁が閉状態となるまでの時間である。
【0006】
特許文献1には、遮断弁装置が示されている。この遮断弁装置は、シリンダと、ピストンと、遮断弁を有する。シリンダ内にピストンが配置され、シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能である。遮断弁は、ピストンの移動に連動して移動する。シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、遮断弁が開く向きに移動する。シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、遮断弁が閉じる向きに移動する。
【0007】
この遮断弁装置では、遮断弁を開状態にする場合は、シリンダの第1室に油圧源から流体を供給すると共にシリンダの第2室からタンクに流体を排出するように、切換弁を切換える。また、遮断弁を開状態から閉状態にする場合は、シリンダの第2室に油圧源から流体を供給すると共にシリンダの第1室からタンクに流体を排出するように、切換弁を切換える。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−179518号公報(その公報の図1参照)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の遮断弁装置では、遮断弁を閉状態にする場合には、シリンダの第1室への流体の供給を停止し、シリンダの第2室に流体を供給するように切換弁で切換える必要がある。従来の遮断弁装置では、この切換弁の切換えに伴って遮断応答時間が長くなるという問題があった。特に、シリンダの第2室とシリンダの外部にある切換弁の間の流路をある程度長くせざるを得ないため、切換弁が切換わった後に、シリンダの第2室に流体が供給され、ピストンに加わる圧力が上昇し、遮断弁が移動を開始するまでの時間が長かった。
【0010】
本発明は、弁を所定の状態に位置させる時間を短縮することを目的とする。
より具体的には、本発明は、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁の遮断時間を短縮することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用と効果】本発明の1つの態様の弁装置は、シリンダと、ピストンと、弁と、トリガ手段を有する。シリンダ内にピストンが配置されている。シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能である。ピストンには、シリンダの第1室と第2室をつなぐ流路が形成されている。弁は、ピストンの移動に連動して移動する。シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向き(例えば開く向き)に移動して第1状態(例えば開状態)となる。シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向き(例えば閉じる向き)に移動して第2状態(例えば閉状態)となる。
シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態(例えば開状態)にする構成から、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態(例えば閉状態)にする構成に切換可能である。トリガ手段は、弁が第1状態のときにシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させることで、弁を第1状態(例えば開状態)から第2状態(例えば閉状態)に切換えるトリガを与える。
【0012】
本発明に係る装置では、シリンダの第1室に供給した流体のエネルギーを、弁を第1状態(例えば開状態)にする場合だけでなく、第2状態(例えば閉状態)にする場合にも利用する。よって、上記装置では、シリンダの第1室への流体の供給を継続することで、弁を第1状態にすることも第2状態にすることもできる。上記装置では、弁を第2状態にする場合は、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させれば、その第2室には、シリンダの第1室からピストンの流路を通って供給され、弁が第2状態になる。
【0013】
よって、従来のように、弁(遮断弁)を第2状態(閉状態)にする場合に、シリンダの第1室への流体の供給を停止し、シリンダの第2室に流体を供給するように切換弁で切換えなくてもよい。本発明に係る装置では、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させると、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に流体が供給される。シリンダの第1室と第2室の間のピストンの流路の長さは、シリンダの外部にある切換弁とシリンダの第2室の間の流路の長さに比べて、大幅に短くすることが容易である。従って、従来に比べて、第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断応答時間)を短縮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様と本発明の他の態様を記載する。
本発明の他の態様の弁装置は、シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させて弁を第1状態にする構成から、シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を遮断した状態で、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させることで、弁を第2状態にする構成に切換可能である。
【0015】
弁装置は、弁が第1状態(開状態)のときは金型のキャビティと排気部の間を連通させ、弁が第2状態(閉状態)のときは金型のキャビティと排気部の間を遮断する減圧ダイカスト装置用の遮断弁装置であることが好ましい。圧力媒体である流体(液体、気体)としては、油や、グリコールを含む液体や、圧縮エア等を使用することが好ましい。第1状態と第2状態の切換えを制御する制御手段をさらに有することが好ましい。
【0016】
トリガ手段は、通電により磁化される磁化手段と、磁石を有し、磁化手段と磁石の一方がピストンに含まれ、通電により磁化された磁化手段に対し、磁石が反発する作用によってシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させることが好ましい。
上記態様によると、第2状態にする指令信号を受けてからトリガ手段を動作させる時間をより短縮できる。よって、通電時間をより短縮することができる。
【0017】
ピストンは、シリンダの第1室に対向する第1面と、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、第2面の面積は第1面の面積よりも大きいことが好ましい。
上記態様によると、装置の大型化を抑えながら弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)を短縮することができる。
【0018】
ピストンの流路に設けられた抵抗手段を有し、抵抗手段は、シリンダの第1室から第2室に向けて流れようとする流体が抵抗手段に加える圧力が所定値より小さい場合は、前記流体が前記流路を通過することを実質的に禁止し、前記圧力が前記所定値以上の場合は、前記流体が前記流路を通過することを許容するものであることが好ましい。あるいは、ピストンの流路に設けられたチェック弁を有し、チェック弁は、シリンダの第1室から第2室に向けて流れようとする流体がチェック弁に加える圧力がクラッキング圧力以上の場合は、前記流体が前記流路を通過することを許容するものであることが好ましい。
上記態様によると、弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)を短縮しながら、弁を第1状態にする動作も確実に行える構造を容易に実現できる。
【0019】
弁を第2の向き(例えば閉じる向き)に移動させる場合を考えると、ピストンの流路径が大きい方がよい。ピストンの流路径が大きい方が、シリンダの第1室から第2室へ流体を高速に供給でき、ピストンに第2の向きの力を直ちに加えることができるからである。しかし、弁を第1の向き(例えば開く向き)に移動させる場合を考えると、何らの対策も施さない場合、ピストンの流路径が大きいのは問題となる。ピストンの流路径が大きいと、弁を第1の向きに移動する場合にもシリンダの第1室から第2室に大量の流体が供給されてしまう。この結果、シリンダの第1室と第2室の間で差圧が生じにくくなり、弁を第1の向きに移動させる力がピストンに加わりにくくなるからである。
【0020】
これに対し、ピストンの流路に上記のような抵抗手段を設けると、弁を第1の向きに移動させる場合に、抵抗手段に加わる流体の圧力が所定値より小さくなるように設定すれば、流体がピストンの流路を通過することが実質的に禁止される。よって、ピストンの流路径を大きくしても、シリンダの第1室と第2室の間で差圧を生じさせ、弁を第1の向きに移動させる力をピストンに加えることができる。
【0021】
一方、弁を第2の向きに移動させる場合には、抵抗手段に加わる流体の圧力が所定値以上となるように設定すれば、流体がピストンの流路を通過することが許容される。よって、ピストンの流路径を大きくして、シリンダの第1室から第2室へ流体を高速に供給できる。このため、ピストンに第2の向きの力を直ちに加えることができる。従って、弁を第2の向きに高速に移動させることができる
【0022】
弁を第1状態にするときに供給される流体のエネルギーを蓄積する蓄積手段をさらに有することが好ましい。蓄積手段は、弁を第2状態にするときに、蓄積したエネルギーによって第2の向きの力をピストンに加えるものであることが好ましい。蓄積手段は、付勢部材(弾性体(スプリング、板バネ等)等)や、アキュムレータ(蓄圧部)であることが好ましい。
上記態様によると、弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)をより短縮することができる。
【0023】
ピストンは、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、弁が第1状態のときに、ピストンの第2面と密着する位置に配置されたシール部をさらに有することが好ましい。
上記態様によると、弁を第1状態にしたい場合に、弁を第1状態に確実に保持できる。
【0024】
本発明は減圧ダイカスト装置にも具現化される。この減圧ダイカスト装置は、本発明の態様の弁装置と、キャビティが形成された金型と、排気部を有する。弁が第1状態のときは金型のキャビティと排気部の間が連通され、弁が第2状態のときは金型のキャビティと排気部の間が遮断される。
【0025】
本発明は、本発明の態様の弁装置と、駆動装置と、流体供給手段と、流体排出部を有する装置にも具現化される。駆動装置は、第2シリンダと、第2ピストンと、切換弁を有する。第2シリンダ内に第2ピストンが配置されている。第2シリンダ内は第2ピストンによって第1室と第2室に区画可能である。切換弁は、第1位置では第2シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させる。切換弁は、第2位置ではシリンダの第2室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第1室と流体排出部の間を連通させる。切換弁が第1位置にあるか第2位置にあるかにかかわらず、流体供給手段によって供給される流体を弁装置のシリンダの第1室に連通可能な第1流路に供給可能であり、シリンダの第2室に連通可能な第2流路の流体を流体排出部に排出可能であるように構成されている。
上記態様によると、駆動装置が切換弁を有するものであっても、その駆動装置と弁装置の間で流体供給手段と流体排出部を共通に使用することができる。
【0026】
より具体的には、以下の態様で実施されることが好ましい。第2シリンダの第1室と切換弁の間の第3流路の途中から、第2シリンダの第2室と切換弁の間の第4流路の途中に至る第5流路が形成されている。第5流路の途中に第1流路の一端が第1接続部で接続されている。第5流路のうち第1接続部と第3流路の間には第1接続部から第3流路への流体の流入を阻止する第1逆止弁が設けられている。第5流路のうち第1接続部と第4流路の間には第1接続部から第4流路への流体の流入を阻止する第2逆止弁が設けられている。
第3流路の途中から第4流路の途中に至る第6流路が形成されている。第6流路の途中に第2流路の一端が第2接続部で接続されている。第6流路のうち第2接続部と第3流路の間には第3流路から第2接続部への流体の流入を阻止する第3逆止弁が設けられている。第6流路のうち第2接続部と第4流路の間には第4流路から第2接続部への流体の流入を阻止する第4逆止弁が設けられている。
【0027】
本発明は、弁の駆動方法にも具現化される。この方法は、シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向きに移動して第1状態となり、シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向きに移動して第2状態となる弁の駆動方法である。この方法は、シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態にする工程と、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態にする工程を有する。
【0028】
【実施例】図1は、本発明の実施例の減圧(真空)ダイカスト装置の構成図を示す。この減圧ダイカスト装置は、金型部20と、射出プランジャ50と、遮断弁装置と、溶湯センサ46と、減圧装置28と、押出し装置129を有する。
金型部20は、可動型20aと固定型20bを有する。金型部20の内部には、キャビティ24が形成されている。キャビティ24は、成形したい製品の形状となっている。キャビティ24の下端は、湯道22につながっている。湯道22は、射出スリーブ48につながっている。射出スリーブ48内には、射出プランジャ50が挿入されている。射出プランジャ50は、射出スリーブ48内を図示左右方向に往復移動することが可能である。射出スリーブ48内には、溶湯49が存在する。射出プランジャ50が射出スリーブ48内に押込まれると、射出スリーブ48内の溶湯49が湯道22を通ってキャビティ24内に供給される。キャビティ24の上端は、ガス抜き溝26につながっている。
【0029】
遮断弁装置は、遮断弁30を有する油圧シリンダ装置41と、遮断弁駆動ユニット(遮断弁アクチュエータ)42と、制御装置44を有する。遮断弁駆動ユニット42は、制御装置44に接続されている。なお、制御装置44は、遮断弁装置の制御装置としてだけでなく、減圧ダイカスト装置全体の制御装置として機能する。遮断弁装置の構成や動作は後に詳細に説明する。
【0030】
溶湯センサ46は、ガス抜き溝26に隣接した位置に設けられている。溶湯センサ46は、溶湯49がガス抜き溝26の入口付近まで達したことを検知する。即ち、溶湯49の充填がほぼ完了したことを検知する。溶湯センサ49は、制御装置44に接続されている。減圧装置28は、金型部20のキャビティ24のガスを減圧ポンプ作用によって排出させる。
遮断弁30が開状態のときは、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間が連通する。遮断弁30が閉状態のときは、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間が遮断される。
【0031】
押出し装置129は、シリンダ130と、ピストン132と、ロッド134と、押出しピン136を有する。シリンダ130内にピストン132が配置されている。ピストン132はロッド134の一端に接続されている。ロッド134の他端には押出しピン136が接続されている。押出し装置129は、金型部20で製造された製品を図1の左向きに押出すために用いられる。
【0032】
上記した減圧ダイカスト装置の動作を説明する。まず、射出動作を開始する。具体的には、射出プランジャ50を射出スリーブ48内に図示左方向に移動させる。これにより、射出スリーブ48内に存在する溶湯49を、湯道22を通じてキャビティ24内に導入する。この射出動作の途中から、キャビティ24内のガス抜き動作を行う。具体的には、遮断弁30を開状態にした状態、即ち、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間を連通させた状態で、減圧装置28を作動させる。この結果、減圧装置28の減圧ポンプ作用によって、キャビティ24内のガスはガス抜き溝26を通って金型部20の外部に排出される。
【0033】
その後、溶湯49のキャビティ24内への導入が進み、溶湯49がガス抜き溝26の入口付近まで達し、溶湯センサ46が溶湯49を検知すると、その検知信号が制御装置44に送られる。制御装置44は、その検知信号に基づいて、遮断弁30の遮断動作を行うように遮断弁駆動ユニット42を制御する。これにより、遮断弁駆動ユニット42は、遮断弁30の遮断動作を行い、遮断弁30を閉状態にする。
【0034】
図2と図3は、本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す。図2は、遮断弁30が開状態のときの図である。図3は、遮断弁30が閉じる向き(図示右向き)に移動中の図である。なお、図2と図3には、図1で示した制御装置44は示していない。
遮断弁装置を構成する油圧シリンダ装置41は、シリンダ40と、ピストン36と、第1ロッド74と、第2ロッド32と、遮断弁30等を有する。シリンダ40内には、ピストン36が配置されている。シリンダ40内はピストン36によって第1室34と第2室35に区画可能である。第2室35は、図2に示すように遮断弁30が開状態のときには、第2ロッド32の周りの空間35bにのみ存在する。遮断弁30が閉じる向きに移動すると、図3に示すように、平面シール部206とピストン36の第2面36bの間にも空間35aが形成され、この空間35aも第2室35を構成する。
【0035】
ピストン36は、第1面36aと第2面36bを有する。第1面36aは、シリンダ40の第1室34に対向している。第1面36bは、シリンダ40の第2室35に対向している。第1面36aは、シリンダ40の第1室34を区画する壁の一部を構成する。第2面36bは、シリンダ40の第2室35を区画する壁の一部を構成する。
【0036】
ピストン36の第1面36a側の部位には、第1ロッド74の一端が接続されている。ピストン36の第2面36b側の部位には、第2ロッド32の一端が接続されている。第2ロッド32の他端には、遮断弁30が設けられている。遮断弁30は、ピストン36の移動に連動して移動する。第2ロッド32は第2ロッド74よりも径が小さい。これにより、本実施例では、ピストン36の第2面36bの面積の方が、第1面36aの面積よりも大きくなっている。
【0037】
シリンダ40の第1室34の容積が増加する向き(図示左向き)にピストン36が移動すると、遮断弁30が開く向きに移動する。シリンダ40の第2室35の容積が増加する向き(図示右向き)にピストン40が移動すると、遮断弁30が閉じる向きに移動する。ピストン36の第1面36aに加わる力が第2面36bに加わる力よりも所定値(ピストン36の摺動抵抗による抵抗力等)以上大きい場合は、遮断弁30が開く向きに移動する。ピストン36の第2面36bに加わる力が第1面36aに加わる力よりも所定値以上大きい場合は、遮断弁30が閉じる向きに移動する。
【0038】
ピストン36には、シリンダ40の第1室34と第1室35をつなぐ流路(油路)212が形成されている。なお、図2の点線部は、流路を模式的に示したものである。この流路212の途中には、チェック弁(逆止弁)210が設けられている。このチェック弁210は、シリンダ40の第1室34から第2室35に向けて流れようとする流体(作動油)がチェック弁210に加える圧力(油圧)がクラッキング圧力よりも小さい場合は、前記流体が流路212を通過することを実質的に禁止する。一方、前記流体がチェック弁210に加える圧力がクラッキング圧力以上の場合は、前記流体が流路212を通過することを許容する。なお、チェック弁210は、第2室35から第1室34への流体の流入を禁止している。
【0039】
ピストン36は、磁石208を有する。この磁石208は、シリンダ40の第2室35に対向する側がN極となり、シリンダ40の第1室34に対向する側がS極となるように配置されている。ピストン36の第2面36bと対向する位置には、平面シール部206が設けられている。平面シール部206は、遮断弁30が開状態のときに、自己(平面シール部206)とピストン36の第2面36bとの間をシールする役割を果たす。
【0040】
平面シール部206を介してピストン36の第2面36bと対向する位置には、ソレノイドコイル204が設けられている。ソレノイドコイル204は、ロッド32を囲うように配置されている。ソレノイドコイル204に通電すると、ソレノイドコイル204は、ピストン36の第2面36bと対向する側がN極に、その反対側(遮断弁30と対向する側)がS極となるように磁化される。即ち、磁化したソレノイドコイル204に対して、ピストン36の磁石208が反発するように構成されている。よって、ソレノイドコイル204が磁化すると、平面シール部206に接触しているピストン36は反発して、平面シール部206から離れる。
【0041】
また、第2ロッド32を囲うように、スプリング202が設けられている。スプリング202は、遮断弁30が開状態のとき、即ち、ピストン36が平面シール部206と接触しているときには縮んだ状態にある。即ち、スプリング202は、遮断弁30が開状態のときは遮断弁30を閉じる向きにピストン36を移動させるエネルギーを蓄積している。
【0042】
遮断弁装置を構成する遮断弁駆動ユニット42は、油圧源(ポンプ及びモータ)230を有する。油圧源230は、第1流路228の一端に接続されている。第1流路228の他端は、シリンダ40の第1室34に接続されている。第1流路228の途中には、第1切換弁(加圧バルブ)226が設けられている。第1切換弁226は電磁弁であり、2ポートで2位置の切換弁である。第1切換弁226は、非通電時はシリンダ40の第1室34と油圧源230の間を連通させる位置(連通位置)226aにある。第1切換弁226は、通電時にはシリンダ40の第1室34と油圧源230の間を遮断する位置(遮断位置)226bに切換わる。
【0043】
遮断弁駆動ユニット42は、タンク224を有する。タンク224は、第2流路220の一端に接続されている。第2流路220の他端は、シリンダ40の第2室35に接続されている。第2流路220の途中には、第2切換弁(圧抜きバルブ)222が設けられている。第2切換弁222も電磁弁であり、2ポートで2位置の切換弁である。第2切換弁222は、非通電時はシリンダ40の第2室35とタンク224の間を連通させる位置(連通位置)222aにある。第2切換弁222は、通電時にはシリンダ40の第2室35とタンク224の間を遮断する位置(遮断位置)222bに切換わる。
【0044】
次に、図2に示す遮断弁装置の動作について説明する。遮断弁30を開状態にするためには、第1切換弁226と第2切換弁222が共に連通位置226a,222aとなるように設定する。上記したように、2つの切換弁226,222は非通電時には連通位置226a,222aにある。よって、上記の状態に設定するために2つの切換弁226,222とも非通電とする。
【0045】
すると、油圧源230によって流体がシリンダ40の第1室34に供給される。これにより、ピストン36の第1面36aに流体の圧力による力FP1が加わる。この力FP1は、油圧源230によって供給される流体の圧力(元圧)Pと、ピストン36の第1面36aの面積S1の積で表される。
ここで、ピストン36には流路212が形成されているが、この流路212には、チェック弁210が設けられている。本実施例では、遮断弁30を開く向きに移動させる場合、第1室34に供給された流体がチェック弁210に加える圧力は、チェック弁210のクラッキング圧力より小さくなるように設定されている。よって、流路212は、第1室34からみても実質的に遮断された状態となっている。このため、シリンダ40の第1室34と第2室35の間で差圧が生じ、ピストン36の第1面36aに上記した力FP1が加わる。
また、ピストン36の第2面36bには、スプリング202の付勢力Fsが加わる。この力Fsは、スプリング202のバネ定数Kと、スプリング202の縮んだ長さLの積で表される。
【0046】
本実施例では、ピストン36の第1面36aに加わる力FP1が、第2面36bに加わる力Fsよりも所定値以上大きくなるように設定している。よって、ピストン36は遮断弁30が開く向きに移動し、遮断弁30が開状態となる。
【0047】
遮断弁30が開状態となった後は、第2切換弁222に通電し、第2切換弁222を遮断位置222bに切換える。遮断弁30が開状態となり、ピストン36の第2面36bと平面シール部206が密着した後は、第2切換弁222を遮断位置222bに切換えても、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きに移動しない。ピストン36の第2面36bが平面シール部206に接触することで、ピストン36の第2面36bと平面シール部206の間がシールされている。よって、シリンダ40の第1室34に供給された流体は、ピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に流入できないようになっているからである。
【0048】
遮断弁30を閉状態にするためには、ソレノイドコイル204に通電する。すると、ソレノイドコイル204が磁化する。先に述べたように、ソレノイドコイル204は、ピストン36の磁石208が反発する向きに磁化する。よって、ソレノイドコイル204が磁化すると、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きの力Fmが加わる。また、先に述べたように、ピストン36の第2面36bには、スプリング202により遮断弁30を閉じる向きの力Fsが加わっている。即ち、ピストン36の第2面36bにはFm+Fsの力が加わる。また、上記したように、ピストン36の第1面36aにはFP1の力が加わっている。
【0049】
本実施例では、ピストン36の第2面36bに加わる力Fm+Fsが、第1面36aに加わる力FP1よりも所定値以上大きくなるように設定している。よって、ソレノイドコイル204に通電すると、ピストン36の第2面36bは、平面シール部206から離れる。即ち、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きへの移動を開始する。
【0050】
ピストン36が遮断弁30を閉じる向きへの移動を開始し、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れた状態を図3に示す。この状態では、平面シール部206とピストン36の第2面36bの間のシールが解かれている。よって、シリンダ40の第1室34に供給された流体が、ピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に流入可能となっている。先に述べたように、シリンダ40の第2室35とタンク224の間は、第2切換弁222によって遮断されている。この結果、ピストン36の第2面36bにも、油圧源230からの元圧Pによる力FP2が加わる。この力FP2は、油圧源230からの元圧Pと、ピストン36の第2面36bの面積S2の積で表される。
【0051】
本実施例では、遮断弁を閉じる向きに移動させる場合、第1室34に供給された流体がチェック弁210に加える圧力は、チェック弁210のクラッキング圧力以上となるように設定されている。よって、第1室34からみると、第2室35に向けて流路212が連通した状態となっている。このため、シリンダ40の第1室34から第2室35へ流体が高速に供給される。
【0052】
即ち、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れることで、ピストン36の第2面36bには、上記したFm+Fsに加えて、シリンダ40の第2室35に供給された流体の圧力(油圧源230からの元圧)Pによる力FP2も加わる。よって、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きへの加速度がさらに上昇し、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。但し、FmとFsは、遮断弁30が閉じる向きに移動するつれて減少する。
【0053】
しかも、本実施例では、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくしている。よって、ピストン36の第2面36bに加わる力FP2を大きくすることができる。このため、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れると、ピストン36の第1面36aと第2面36bの受圧面積差が急激に生じる。このため、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。
【0054】
なお、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくすると、上記のようなFmやFsの力が第2面36bに加わらない構成でも、遮断弁30の遮断動作を高速化できる。その理由を以下で説明する。平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れると、ピストン36の第1面36aと第2面36bには、油圧源230から供給される流体によって、実質的に等しい大きさの圧力が加わる。この場合、ピストン36の第2面36bの面積が第1面36aの面積よりも大きいと、ピストン36の第2面36bに加わる力FP2は、第1面36aに加わる力FP1よりも大きくなる。この結果、ピストン36には、その受圧面積差分の作動力FP2−FP1が遮断弁30を閉じる向きに加わるからである。
従って、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくすると、ソレノイドコイル204やスプリング202が存在しない構成であっても、遮断弁30の遮断移動時間を短縮することができる。
【0055】
〔従来の技術〕で説明したような遮断弁装置において遮断弁を閉状態にする場合には、シリンダの第2室に流体を供給していない状態から流体を供給する状態に切換弁で切換える必要がある。従来の遮断弁装置でこの切換えに伴う時間のロスを低減しようとするためには、油圧源を大型化して供給するシリンダの第2室に供給する流体の圧力を大きくしたり、シリンダの第2室に連通する流路管を大径化して圧損を低減する必要があった。しかし、油圧源の大型化や流路管の大径化は、装置の大型化を招くという問題があった。
【0056】
これに対し、上記実施例では、遮断弁30を閉状態にする場合は、シリンダ40の第1室34から、ピストン36の非常に短い流路212を経由するのみでシリンダ40の第2室35に流体を供給できる。よって、遮断弁30を閉状態にする場合に、シリンダ40の外部に配置された切換弁とシリンダ40の第2室35の間の長い流路を経由して、シリンダ40の第2室35に流体を供給しなくてもよい。このため、油圧源60を大型化したり、シリンダ40の第2室35に連通する流路管を大型化しなくてもよい。
従って、上記実施例によると、遮断弁装置の小型なサイズを維持しながら、遮断弁30の遮断時間を短縮することができる。このため、遮断弁装置を減圧ダイカスト装置の金型部20に容易に組込むことができる。
【0057】
次に、上記実施例の遮断弁装置の設計例を示す。油圧源230の元圧Pを約9.8MPaとする。シリンダ36のボア直径RBを30mmとする。シリンダ36のストロークL1を10mmとする。但し、実際に移動可能な長さは、遮断バルブ30が開状態(全開状態)から閉状態に至るまでの長さL2=5mmである。第1ロッド74の直径R1を25mmとする。第2ロッド32の直径を8mmとする。スプリング202のバネ定数Kを約147N/mmとする。シリンダ36のストロークL1によってスプリング202を10mm縮めた場合、スプリング202がピストン36の第2面36bを押す力Fsは、約1470Nとなる。即ち、Fsは最大で約1470Nである。ソレノイドコイル202による反発力Fmは、ソレノイドコイル202から1mm以内の距離では、約1178Nである。
【0058】
ピストン36の第1面36aの面積S1は、π×(RB/2)2−π×(R1/2)2=約2.16×10−4m2である。よって、油圧源230からの元圧Pが第1面36aに加える力FP1は、P×S1=約2118Nとなる。ピストン36の第2面36bの面積S2は、π×(RB/2)2−π×(R2/2)2=約6.56×10−4m2である。よって、油圧源230からの元圧Pが第2面36bに加える力FP2は、P×S2=約6433Nとなる。
【0059】
上記した遮断弁30を開状態にするために、第1切換弁226と第2切換弁222が共に連通位置226a,222aとなるように設定する。すると、ピストン36の第1面36aには、油圧源230からの元圧Pによる力FP1が加わる。ピストン36の第2面36bには、スプリング202の付勢力Fsが加わる。FP1は約2118Nであり、Fsは最大でも約1470Nである。よって、ピストン36には、最低でも遮断弁30を開く向きにFP1−Fs=約2118N−約1470N=約648Nの力が加わる。このため、ピストン36は、遮断弁30を開く向きに移動して、開状態となる。
【0060】
一方、遮断弁30が閉状態にするために、予め第2切換弁222を遮断位置222bにした状態で、ソレノイドコイル204に通電する。すると、先に述べたように、ピストン36の第2面36bには、Fm+Fsの力が加わる。ピストン36の第1面36aには、FP1=約2118Nの力が加わっている。初期状態では、Fm+Fs=約1178N+約1470N=約2648Nとなる。よって、初期状態では、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに、(Fm+Fs)−FP1=約2648N−約2118N=約530Nの力が加わる。このため、ピストン36の第2面36bがシール部206から離れる。
【0061】
ピストン36の第2面36bがシール部206から離れると、第2面36bには、Fm+Fsに加えて、油圧源230の元圧Pによる力FP2=約6433Nがさらに加わる。よって、第2面36bがシール部206から離れた最初の段階では、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに、(Fm+Fs+FP2)−FP1=(約2648N+約6433N)−約2118N=約6963Nに近い力が加わる。但し、Fm+Fsの大きさは、遮断弁30が閉じる向きに移動するにつれて減少する。
Fm+Fsの減少を考慮しても、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに非常に大きな力が加わるので、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。
【0062】
以上のような設計例によると、遮断弁30の遮断移動時間を3ms以下にすることができる。この値は、従来の遮断弁装置を油圧源の元圧15MPa以上で動作させた場合と同等の値である。このように、上記実施例によると、従来の遮断弁装置に比べて小規模な構成で従来と同等の遮断移動時間を得ることができる。言い換えると、従来の遮断弁装置と同規模であれば、従来よりも遮断移動時間を短縮することができる。
また、従来の遮断弁装置では、切換弁の切換えに伴って遮断応答時間が約2ms程度存在する。このため、従来の遮断弁装置では、遮断時間(遮断応答時間+遮断応答時間)が約5msである。
【0063】
これに対し、上記実施例の場合は、閉状態にするときの切換弁の切換えが不要である(第2切換弁222は予め切換えている)。上記実施例の場合、ソレノイドコイル202に通電してからピストン36の磁石208が反発するまでの時間が遮断応答時間に相当する。この時間は、従来の切換弁の切換えに伴う遮断応答時間(約2ms)に比べると大幅に短い。この結果、上記実施例を上記設計例に基づいて動作させた場合、遮断時間を実質的に3ms程度にすることができる。
【0064】
ところで、上記実施例では、図2に示す遮断弁30を開く向きに移動させる場合、第1室34に供給する流体の圧力が、チェック弁210のクラッキング圧力より小さくなるように設定している。以下ではこれを第1の設定態様という。
しかし、上記のように遮断弁30を開く向きに移動させる場合は、第1室34に供給する流体の圧力が、チェック弁210のクラッキング圧力より大きくなるように設定してもよい。以下ではこれを第2の設定態様という。このように設定すると、第1室34に供給された流体が流路212、第2室35、第2流路222を通ってタンク224に排出される。そして、第1室34の圧力が第2室35の圧力よりもチェック弁210のクラッキング圧力に相当する分大きくなる。よって、この圧力に基づく力でピストン36を遮断弁30が開く向きに移動させることができる。
【0065】
第1の設定態様によると、遮断弁30を閉じる向きに移動させる場合に、第1室34に供給する流体の圧力をチェック弁210のクラッキング圧力以上に設定し直す必要がある。即ち、遮断弁30の開閉に応じて第1室34に供給する圧力の大きさを変更する必要がある。これに対し、第2の設定態様によると、遮断弁30を閉じる向きに移動させる場合にも、第1室34に供給する圧力の大きさを変更する必要がない。よって、装置の制御を簡単化できる。
【0066】
図4は、減圧ダイカスト装置が押出し装置129を元々有しており、その押出し装置129のために油圧源142やタンク144を元々有している場合に、その油圧源142やタンク144を、図2に示す遮断弁装置でも共通に使用するための構成図である。なお、図4で左右方向に伸びる一点鎖線よりも上側の領域170が図1に示す金型部20内の領域である。下側の領域172が金型部20外の領域である。
【0067】
押出し装置129は、先に図1を参照して説明したシリンダ130等と、切換弁(方向切換弁)140を有する。切換弁140は、第1位置140aでは、シリンダ130の第1室162と油圧源142の間を連通させるとともに、シリンダ130の第2室164とタンク144の間を連通させる。切換弁140は、第2位置140bでは、シリンダ130の第2室164と油圧源142の間を連通させるとともに、シリンダ130の第1室162とタンク144の間を連通させる。
【0068】
シリンダ130の第1室162と切換弁140の間には、第3流路150が設けられている。シリンダ130の第2室164と切換弁140の間には、第4流路152が設けられている。
第3流路150の途中から第4流路152の途中に至る第5流路158が形成されている。第5流路158の途中には、第1流路146の一端が第1接続部154で接続されている。第5流路158のうち、第1接続部154と第3流路150の間には、第1逆止弁138aが設けられている。第1逆止弁138aは、第1接続部154から第3流路150への流体の流入を阻止する向きに設けられている。第5流路158のうち、第1接続部154と第4流路152の間には、第2逆止弁138bが設けられている。第2逆止弁138bは、第1接続部154から第4流路152への流体の流入を阻止する向きに設けられている。
【0069】
第3流路150の途中から第4流路152の途中に至る第6流路160が形成されている。第6流路160の途中には、第2流路148の一端が第2接続部156で接続されている。第6流路160のうち、第2接続部156と第3流路150の間には、第3逆止弁138cが設けられている。第3逆止弁138cは、第3流路150から第2接続部156への流体の流入を阻止する向きに設けられている。第6流路160のうち、第2接続部156と第4流路152の間には、第4逆止弁138dが設けられている。第4逆止弁138dは、第4流路152から第2接続部156への流体の流入を阻止する向きに設けられている
【0070】
この構成によると、切換弁140が第1位置140aにあるか第2位置140bにあるかにかかわらず、油圧源142によって供給される流体を第1流路146に供給できる。第1流路146は、遮断弁装置のシリンダ40の第1室34に連通可能である。また、第2流路148の流体をタンク144に排出できる。第2流路148は、シリンダ40の第2室35に連通可能である。
【0071】
このように、減圧ダイカスト装置が元々有していた押出し装置129に、上記した4つの逆止弁138a〜138dを有する回路137を追加することで、押出し装置129で使用していた油圧源142やタンク144を、遮断弁装置でも共通に使用することができる。このため、図4に点線で示すような金型部20外の領域172に油圧源230やタンク224を別個に設置したり、これらの油圧源230やタンク224を金型部20に接続しなくてもよい。よって、装置の小型化や、接続作業の簡素化を実現できる。
【0072】
以上で説明した実施例の遮断弁装置によると、油圧サーボバルブを用いなくても、遮断時間を短縮することができる。油圧サーボバルブは一般に、高速動作が可能な切換弁であり、遮断時間を短くすることが可能である。しかし、油圧サーボバルブでは、洗浄度の非常に高い作動油を使用することが要求されている。油圧サーボバルブでは、作動油中に僅かな汚染物質が存在していても、動作不良が生じることがあるからである。しかし、作動油を非常に高い洗浄度に管理するのは、手間のかかる作業である。これに対し、上記実施例の遮断弁装置では、洗浄度の非常に高い作動油を使用しなくてもよい。よって、図4を参照して説明したような、ダイカスト装置が元々有している油圧源142から容易に作動油を得ることができる。
【0073】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置の構成図を示す。
【図2】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す(遮断弁が開状態の構成)。
【図3】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す(遮断弁が閉じる向きに移動中の構成)。
【図4】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置と押出し装置の間で、油圧源とタンクを共通して使用するための構成図を示す。
【符号の説明】
20:金型部
22:湯道
24:キャビティ
26:ガス抜き溝
28:減圧装置
30:遮断弁
32:ロッド
34:シリンダの第1室
35:シリンダの第2室
36:ピストン
36a:ピストンの第1面
36b:ピストンの第2面
40:シリンダ
41:シリンダ装置
【発明の属する技術分野】本発明は、弁装置に関する。本発明はまた、この弁装置を有する減圧ダイカスト装置に関する。本発明はまた、弁の駆動方法に関する。本発明は特に、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁装置に適用することが好ましい。
【0002】
【従来の技術】弁装置の中には、弁を開状態と閉状態の一方の状態にするよりも他方の状態にする時間の方を短くすることが求められているものがある。このような弁装置として、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁装置がある。この遮断弁装置は、遮断弁を開状態にする時間よりも閉状態にする時間(遮断時間)を短くすることが求められている。
【0003】
減圧ダイカスト装置では、金型のキャビティと排気部の間の連通と遮断を切換えるために遮断弁が用いられている。この遮断弁は、開状態では金型のキャビティと排気部の間を連通する。閉状態では金型のキャビティと排気部の間を遮断する。金型のキャビティ内に溶湯の充填が完了する直前までは、金型のキャビティ内のガスを排気部に排気するために遮断弁を開状態にする。これにより、溶湯が固まって形成された製品内に残存するガスの量を低減でき、高品質な製品を製造できる。しかし、溶湯の充填が完了するまで遮断弁を開状態にしておくと、溶湯までが排気部に流入してしまうという不都合が生じる。
【0004】
よって、理想的には、溶湯の充填完了直前まで遮断弁を開状態にして金型のキャビティ内のガスを排気し、溶湯の充填完了と同時に遮断弁を閉状態にして金型のキャビティと排気部の間を遮断することが望まれる。一般には、例えば溶湯の充填がほぼ完了したことが溶湯センサ等で検知されると、そのセンサ信号に基づいて遮断弁装置に遮断指令信号が送られる。「遮断弁装置が遮断指令信号を受けてから遮断弁が閉状態となるまでの時間」、即ち「遮断時間」が短いほど、上記した理想的な状態に近づけることができる。
【0005】
この「遮断時間」には、「遮断応答時間」と「遮断移動時間」が含まれる。「遮断応答時間」とは、遮断弁装置が遮断指令信号を受けてから実際に遮断弁の移動が開始するまでの時間である。「遮断移動時間」とは、遮断弁が移動を開始してから遮断弁が閉状態となるまでの時間である。
【0006】
特許文献1には、遮断弁装置が示されている。この遮断弁装置は、シリンダと、ピストンと、遮断弁を有する。シリンダ内にピストンが配置され、シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能である。遮断弁は、ピストンの移動に連動して移動する。シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、遮断弁が開く向きに移動する。シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、遮断弁が閉じる向きに移動する。
【0007】
この遮断弁装置では、遮断弁を開状態にする場合は、シリンダの第1室に油圧源から流体を供給すると共にシリンダの第2室からタンクに流体を排出するように、切換弁を切換える。また、遮断弁を開状態から閉状態にする場合は、シリンダの第2室に油圧源から流体を供給すると共にシリンダの第1室からタンクに流体を排出するように、切換弁を切換える。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−179518号公報(その公報の図1参照)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の遮断弁装置では、遮断弁を閉状態にする場合には、シリンダの第1室への流体の供給を停止し、シリンダの第2室に流体を供給するように切換弁で切換える必要がある。従来の遮断弁装置では、この切換弁の切換えに伴って遮断応答時間が長くなるという問題があった。特に、シリンダの第2室とシリンダの外部にある切換弁の間の流路をある程度長くせざるを得ないため、切換弁が切換わった後に、シリンダの第2室に流体が供給され、ピストンに加わる圧力が上昇し、遮断弁が移動を開始するまでの時間が長かった。
【0010】
本発明は、弁を所定の状態に位置させる時間を短縮することを目的とする。
より具体的には、本発明は、減圧ダイカスト装置に使用される遮断弁の遮断時間を短縮することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用と効果】本発明の1つの態様の弁装置は、シリンダと、ピストンと、弁と、トリガ手段を有する。シリンダ内にピストンが配置されている。シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能である。ピストンには、シリンダの第1室と第2室をつなぐ流路が形成されている。弁は、ピストンの移動に連動して移動する。シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向き(例えば開く向き)に移動して第1状態(例えば開状態)となる。シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向き(例えば閉じる向き)に移動して第2状態(例えば閉状態)となる。
シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態(例えば開状態)にする構成から、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態(例えば閉状態)にする構成に切換可能である。トリガ手段は、弁が第1状態のときにシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させることで、弁を第1状態(例えば開状態)から第2状態(例えば閉状態)に切換えるトリガを与える。
【0012】
本発明に係る装置では、シリンダの第1室に供給した流体のエネルギーを、弁を第1状態(例えば開状態)にする場合だけでなく、第2状態(例えば閉状態)にする場合にも利用する。よって、上記装置では、シリンダの第1室への流体の供給を継続することで、弁を第1状態にすることも第2状態にすることもできる。上記装置では、弁を第2状態にする場合は、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させれば、その第2室には、シリンダの第1室からピストンの流路を通って供給され、弁が第2状態になる。
【0013】
よって、従来のように、弁(遮断弁)を第2状態(閉状態)にする場合に、シリンダの第1室への流体の供給を停止し、シリンダの第2室に流体を供給するように切換弁で切換えなくてもよい。本発明に係る装置では、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させると、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に流体が供給される。シリンダの第1室と第2室の間のピストンの流路の長さは、シリンダの外部にある切換弁とシリンダの第2室の間の流路の長さに比べて、大幅に短くすることが容易である。従って、従来に比べて、第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断応答時間)を短縮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様と本発明の他の態様を記載する。
本発明の他の態様の弁装置は、シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させて弁を第1状態にする構成から、シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を遮断した状態で、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させることで、弁を第2状態にする構成に切換可能である。
【0015】
弁装置は、弁が第1状態(開状態)のときは金型のキャビティと排気部の間を連通させ、弁が第2状態(閉状態)のときは金型のキャビティと排気部の間を遮断する減圧ダイカスト装置用の遮断弁装置であることが好ましい。圧力媒体である流体(液体、気体)としては、油や、グリコールを含む液体や、圧縮エア等を使用することが好ましい。第1状態と第2状態の切換えを制御する制御手段をさらに有することが好ましい。
【0016】
トリガ手段は、通電により磁化される磁化手段と、磁石を有し、磁化手段と磁石の一方がピストンに含まれ、通電により磁化された磁化手段に対し、磁石が反発する作用によってシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させることが好ましい。
上記態様によると、第2状態にする指令信号を受けてからトリガ手段を動作させる時間をより短縮できる。よって、通電時間をより短縮することができる。
【0017】
ピストンは、シリンダの第1室に対向する第1面と、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、第2面の面積は第1面の面積よりも大きいことが好ましい。
上記態様によると、装置の大型化を抑えながら弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)を短縮することができる。
【0018】
ピストンの流路に設けられた抵抗手段を有し、抵抗手段は、シリンダの第1室から第2室に向けて流れようとする流体が抵抗手段に加える圧力が所定値より小さい場合は、前記流体が前記流路を通過することを実質的に禁止し、前記圧力が前記所定値以上の場合は、前記流体が前記流路を通過することを許容するものであることが好ましい。あるいは、ピストンの流路に設けられたチェック弁を有し、チェック弁は、シリンダの第1室から第2室に向けて流れようとする流体がチェック弁に加える圧力がクラッキング圧力以上の場合は、前記流体が前記流路を通過することを許容するものであることが好ましい。
上記態様によると、弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)を短縮しながら、弁を第1状態にする動作も確実に行える構造を容易に実現できる。
【0019】
弁を第2の向き(例えば閉じる向き)に移動させる場合を考えると、ピストンの流路径が大きい方がよい。ピストンの流路径が大きい方が、シリンダの第1室から第2室へ流体を高速に供給でき、ピストンに第2の向きの力を直ちに加えることができるからである。しかし、弁を第1の向き(例えば開く向き)に移動させる場合を考えると、何らの対策も施さない場合、ピストンの流路径が大きいのは問題となる。ピストンの流路径が大きいと、弁を第1の向きに移動する場合にもシリンダの第1室から第2室に大量の流体が供給されてしまう。この結果、シリンダの第1室と第2室の間で差圧が生じにくくなり、弁を第1の向きに移動させる力がピストンに加わりにくくなるからである。
【0020】
これに対し、ピストンの流路に上記のような抵抗手段を設けると、弁を第1の向きに移動させる場合に、抵抗手段に加わる流体の圧力が所定値より小さくなるように設定すれば、流体がピストンの流路を通過することが実質的に禁止される。よって、ピストンの流路径を大きくしても、シリンダの第1室と第2室の間で差圧を生じさせ、弁を第1の向きに移動させる力をピストンに加えることができる。
【0021】
一方、弁を第2の向きに移動させる場合には、抵抗手段に加わる流体の圧力が所定値以上となるように設定すれば、流体がピストンの流路を通過することが許容される。よって、ピストンの流路径を大きくして、シリンダの第1室から第2室へ流体を高速に供給できる。このため、ピストンに第2の向きの力を直ちに加えることができる。従って、弁を第2の向きに高速に移動させることができる
【0022】
弁を第1状態にするときに供給される流体のエネルギーを蓄積する蓄積手段をさらに有することが好ましい。蓄積手段は、弁を第2状態にするときに、蓄積したエネルギーによって第2の向きの力をピストンに加えるものであることが好ましい。蓄積手段は、付勢部材(弾性体(スプリング、板バネ等)等)や、アキュムレータ(蓄圧部)であることが好ましい。
上記態様によると、弁を第2状態にする時間(遮断弁装置では遮断移動時間)をより短縮することができる。
【0023】
ピストンは、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、弁が第1状態のときに、ピストンの第2面と密着する位置に配置されたシール部をさらに有することが好ましい。
上記態様によると、弁を第1状態にしたい場合に、弁を第1状態に確実に保持できる。
【0024】
本発明は減圧ダイカスト装置にも具現化される。この減圧ダイカスト装置は、本発明の態様の弁装置と、キャビティが形成された金型と、排気部を有する。弁が第1状態のときは金型のキャビティと排気部の間が連通され、弁が第2状態のときは金型のキャビティと排気部の間が遮断される。
【0025】
本発明は、本発明の態様の弁装置と、駆動装置と、流体供給手段と、流体排出部を有する装置にも具現化される。駆動装置は、第2シリンダと、第2ピストンと、切換弁を有する。第2シリンダ内に第2ピストンが配置されている。第2シリンダ内は第2ピストンによって第1室と第2室に区画可能である。切換弁は、第1位置では第2シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させる。切換弁は、第2位置ではシリンダの第2室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第1室と流体排出部の間を連通させる。切換弁が第1位置にあるか第2位置にあるかにかかわらず、流体供給手段によって供給される流体を弁装置のシリンダの第1室に連通可能な第1流路に供給可能であり、シリンダの第2室に連通可能な第2流路の流体を流体排出部に排出可能であるように構成されている。
上記態様によると、駆動装置が切換弁を有するものであっても、その駆動装置と弁装置の間で流体供給手段と流体排出部を共通に使用することができる。
【0026】
より具体的には、以下の態様で実施されることが好ましい。第2シリンダの第1室と切換弁の間の第3流路の途中から、第2シリンダの第2室と切換弁の間の第4流路の途中に至る第5流路が形成されている。第5流路の途中に第1流路の一端が第1接続部で接続されている。第5流路のうち第1接続部と第3流路の間には第1接続部から第3流路への流体の流入を阻止する第1逆止弁が設けられている。第5流路のうち第1接続部と第4流路の間には第1接続部から第4流路への流体の流入を阻止する第2逆止弁が設けられている。
第3流路の途中から第4流路の途中に至る第6流路が形成されている。第6流路の途中に第2流路の一端が第2接続部で接続されている。第6流路のうち第2接続部と第3流路の間には第3流路から第2接続部への流体の流入を阻止する第3逆止弁が設けられている。第6流路のうち第2接続部と第4流路の間には第4流路から第2接続部への流体の流入を阻止する第4逆止弁が設けられている。
【0027】
本発明は、弁の駆動方法にも具現化される。この方法は、シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向きに移動して第1状態となり、シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向きに移動して第2状態となる弁の駆動方法である。この方法は、シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態にする工程と、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態にする工程を有する。
【0028】
【実施例】図1は、本発明の実施例の減圧(真空)ダイカスト装置の構成図を示す。この減圧ダイカスト装置は、金型部20と、射出プランジャ50と、遮断弁装置と、溶湯センサ46と、減圧装置28と、押出し装置129を有する。
金型部20は、可動型20aと固定型20bを有する。金型部20の内部には、キャビティ24が形成されている。キャビティ24は、成形したい製品の形状となっている。キャビティ24の下端は、湯道22につながっている。湯道22は、射出スリーブ48につながっている。射出スリーブ48内には、射出プランジャ50が挿入されている。射出プランジャ50は、射出スリーブ48内を図示左右方向に往復移動することが可能である。射出スリーブ48内には、溶湯49が存在する。射出プランジャ50が射出スリーブ48内に押込まれると、射出スリーブ48内の溶湯49が湯道22を通ってキャビティ24内に供給される。キャビティ24の上端は、ガス抜き溝26につながっている。
【0029】
遮断弁装置は、遮断弁30を有する油圧シリンダ装置41と、遮断弁駆動ユニット(遮断弁アクチュエータ)42と、制御装置44を有する。遮断弁駆動ユニット42は、制御装置44に接続されている。なお、制御装置44は、遮断弁装置の制御装置としてだけでなく、減圧ダイカスト装置全体の制御装置として機能する。遮断弁装置の構成や動作は後に詳細に説明する。
【0030】
溶湯センサ46は、ガス抜き溝26に隣接した位置に設けられている。溶湯センサ46は、溶湯49がガス抜き溝26の入口付近まで達したことを検知する。即ち、溶湯49の充填がほぼ完了したことを検知する。溶湯センサ49は、制御装置44に接続されている。減圧装置28は、金型部20のキャビティ24のガスを減圧ポンプ作用によって排出させる。
遮断弁30が開状態のときは、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間が連通する。遮断弁30が閉状態のときは、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間が遮断される。
【0031】
押出し装置129は、シリンダ130と、ピストン132と、ロッド134と、押出しピン136を有する。シリンダ130内にピストン132が配置されている。ピストン132はロッド134の一端に接続されている。ロッド134の他端には押出しピン136が接続されている。押出し装置129は、金型部20で製造された製品を図1の左向きに押出すために用いられる。
【0032】
上記した減圧ダイカスト装置の動作を説明する。まず、射出動作を開始する。具体的には、射出プランジャ50を射出スリーブ48内に図示左方向に移動させる。これにより、射出スリーブ48内に存在する溶湯49を、湯道22を通じてキャビティ24内に導入する。この射出動作の途中から、キャビティ24内のガス抜き動作を行う。具体的には、遮断弁30を開状態にした状態、即ち、金型部20のキャビティ24と減圧装置28の間を連通させた状態で、減圧装置28を作動させる。この結果、減圧装置28の減圧ポンプ作用によって、キャビティ24内のガスはガス抜き溝26を通って金型部20の外部に排出される。
【0033】
その後、溶湯49のキャビティ24内への導入が進み、溶湯49がガス抜き溝26の入口付近まで達し、溶湯センサ46が溶湯49を検知すると、その検知信号が制御装置44に送られる。制御装置44は、その検知信号に基づいて、遮断弁30の遮断動作を行うように遮断弁駆動ユニット42を制御する。これにより、遮断弁駆動ユニット42は、遮断弁30の遮断動作を行い、遮断弁30を閉状態にする。
【0034】
図2と図3は、本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す。図2は、遮断弁30が開状態のときの図である。図3は、遮断弁30が閉じる向き(図示右向き)に移動中の図である。なお、図2と図3には、図1で示した制御装置44は示していない。
遮断弁装置を構成する油圧シリンダ装置41は、シリンダ40と、ピストン36と、第1ロッド74と、第2ロッド32と、遮断弁30等を有する。シリンダ40内には、ピストン36が配置されている。シリンダ40内はピストン36によって第1室34と第2室35に区画可能である。第2室35は、図2に示すように遮断弁30が開状態のときには、第2ロッド32の周りの空間35bにのみ存在する。遮断弁30が閉じる向きに移動すると、図3に示すように、平面シール部206とピストン36の第2面36bの間にも空間35aが形成され、この空間35aも第2室35を構成する。
【0035】
ピストン36は、第1面36aと第2面36bを有する。第1面36aは、シリンダ40の第1室34に対向している。第1面36bは、シリンダ40の第2室35に対向している。第1面36aは、シリンダ40の第1室34を区画する壁の一部を構成する。第2面36bは、シリンダ40の第2室35を区画する壁の一部を構成する。
【0036】
ピストン36の第1面36a側の部位には、第1ロッド74の一端が接続されている。ピストン36の第2面36b側の部位には、第2ロッド32の一端が接続されている。第2ロッド32の他端には、遮断弁30が設けられている。遮断弁30は、ピストン36の移動に連動して移動する。第2ロッド32は第2ロッド74よりも径が小さい。これにより、本実施例では、ピストン36の第2面36bの面積の方が、第1面36aの面積よりも大きくなっている。
【0037】
シリンダ40の第1室34の容積が増加する向き(図示左向き)にピストン36が移動すると、遮断弁30が開く向きに移動する。シリンダ40の第2室35の容積が増加する向き(図示右向き)にピストン40が移動すると、遮断弁30が閉じる向きに移動する。ピストン36の第1面36aに加わる力が第2面36bに加わる力よりも所定値(ピストン36の摺動抵抗による抵抗力等)以上大きい場合は、遮断弁30が開く向きに移動する。ピストン36の第2面36bに加わる力が第1面36aに加わる力よりも所定値以上大きい場合は、遮断弁30が閉じる向きに移動する。
【0038】
ピストン36には、シリンダ40の第1室34と第1室35をつなぐ流路(油路)212が形成されている。なお、図2の点線部は、流路を模式的に示したものである。この流路212の途中には、チェック弁(逆止弁)210が設けられている。このチェック弁210は、シリンダ40の第1室34から第2室35に向けて流れようとする流体(作動油)がチェック弁210に加える圧力(油圧)がクラッキング圧力よりも小さい場合は、前記流体が流路212を通過することを実質的に禁止する。一方、前記流体がチェック弁210に加える圧力がクラッキング圧力以上の場合は、前記流体が流路212を通過することを許容する。なお、チェック弁210は、第2室35から第1室34への流体の流入を禁止している。
【0039】
ピストン36は、磁石208を有する。この磁石208は、シリンダ40の第2室35に対向する側がN極となり、シリンダ40の第1室34に対向する側がS極となるように配置されている。ピストン36の第2面36bと対向する位置には、平面シール部206が設けられている。平面シール部206は、遮断弁30が開状態のときに、自己(平面シール部206)とピストン36の第2面36bとの間をシールする役割を果たす。
【0040】
平面シール部206を介してピストン36の第2面36bと対向する位置には、ソレノイドコイル204が設けられている。ソレノイドコイル204は、ロッド32を囲うように配置されている。ソレノイドコイル204に通電すると、ソレノイドコイル204は、ピストン36の第2面36bと対向する側がN極に、その反対側(遮断弁30と対向する側)がS極となるように磁化される。即ち、磁化したソレノイドコイル204に対して、ピストン36の磁石208が反発するように構成されている。よって、ソレノイドコイル204が磁化すると、平面シール部206に接触しているピストン36は反発して、平面シール部206から離れる。
【0041】
また、第2ロッド32を囲うように、スプリング202が設けられている。スプリング202は、遮断弁30が開状態のとき、即ち、ピストン36が平面シール部206と接触しているときには縮んだ状態にある。即ち、スプリング202は、遮断弁30が開状態のときは遮断弁30を閉じる向きにピストン36を移動させるエネルギーを蓄積している。
【0042】
遮断弁装置を構成する遮断弁駆動ユニット42は、油圧源(ポンプ及びモータ)230を有する。油圧源230は、第1流路228の一端に接続されている。第1流路228の他端は、シリンダ40の第1室34に接続されている。第1流路228の途中には、第1切換弁(加圧バルブ)226が設けられている。第1切換弁226は電磁弁であり、2ポートで2位置の切換弁である。第1切換弁226は、非通電時はシリンダ40の第1室34と油圧源230の間を連通させる位置(連通位置)226aにある。第1切換弁226は、通電時にはシリンダ40の第1室34と油圧源230の間を遮断する位置(遮断位置)226bに切換わる。
【0043】
遮断弁駆動ユニット42は、タンク224を有する。タンク224は、第2流路220の一端に接続されている。第2流路220の他端は、シリンダ40の第2室35に接続されている。第2流路220の途中には、第2切換弁(圧抜きバルブ)222が設けられている。第2切換弁222も電磁弁であり、2ポートで2位置の切換弁である。第2切換弁222は、非通電時はシリンダ40の第2室35とタンク224の間を連通させる位置(連通位置)222aにある。第2切換弁222は、通電時にはシリンダ40の第2室35とタンク224の間を遮断する位置(遮断位置)222bに切換わる。
【0044】
次に、図2に示す遮断弁装置の動作について説明する。遮断弁30を開状態にするためには、第1切換弁226と第2切換弁222が共に連通位置226a,222aとなるように設定する。上記したように、2つの切換弁226,222は非通電時には連通位置226a,222aにある。よって、上記の状態に設定するために2つの切換弁226,222とも非通電とする。
【0045】
すると、油圧源230によって流体がシリンダ40の第1室34に供給される。これにより、ピストン36の第1面36aに流体の圧力による力FP1が加わる。この力FP1は、油圧源230によって供給される流体の圧力(元圧)Pと、ピストン36の第1面36aの面積S1の積で表される。
ここで、ピストン36には流路212が形成されているが、この流路212には、チェック弁210が設けられている。本実施例では、遮断弁30を開く向きに移動させる場合、第1室34に供給された流体がチェック弁210に加える圧力は、チェック弁210のクラッキング圧力より小さくなるように設定されている。よって、流路212は、第1室34からみても実質的に遮断された状態となっている。このため、シリンダ40の第1室34と第2室35の間で差圧が生じ、ピストン36の第1面36aに上記した力FP1が加わる。
また、ピストン36の第2面36bには、スプリング202の付勢力Fsが加わる。この力Fsは、スプリング202のバネ定数Kと、スプリング202の縮んだ長さLの積で表される。
【0046】
本実施例では、ピストン36の第1面36aに加わる力FP1が、第2面36bに加わる力Fsよりも所定値以上大きくなるように設定している。よって、ピストン36は遮断弁30が開く向きに移動し、遮断弁30が開状態となる。
【0047】
遮断弁30が開状態となった後は、第2切換弁222に通電し、第2切換弁222を遮断位置222bに切換える。遮断弁30が開状態となり、ピストン36の第2面36bと平面シール部206が密着した後は、第2切換弁222を遮断位置222bに切換えても、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きに移動しない。ピストン36の第2面36bが平面シール部206に接触することで、ピストン36の第2面36bと平面シール部206の間がシールされている。よって、シリンダ40の第1室34に供給された流体は、ピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に流入できないようになっているからである。
【0048】
遮断弁30を閉状態にするためには、ソレノイドコイル204に通電する。すると、ソレノイドコイル204が磁化する。先に述べたように、ソレノイドコイル204は、ピストン36の磁石208が反発する向きに磁化する。よって、ソレノイドコイル204が磁化すると、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きの力Fmが加わる。また、先に述べたように、ピストン36の第2面36bには、スプリング202により遮断弁30を閉じる向きの力Fsが加わっている。即ち、ピストン36の第2面36bにはFm+Fsの力が加わる。また、上記したように、ピストン36の第1面36aにはFP1の力が加わっている。
【0049】
本実施例では、ピストン36の第2面36bに加わる力Fm+Fsが、第1面36aに加わる力FP1よりも所定値以上大きくなるように設定している。よって、ソレノイドコイル204に通電すると、ピストン36の第2面36bは、平面シール部206から離れる。即ち、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きへの移動を開始する。
【0050】
ピストン36が遮断弁30を閉じる向きへの移動を開始し、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れた状態を図3に示す。この状態では、平面シール部206とピストン36の第2面36bの間のシールが解かれている。よって、シリンダ40の第1室34に供給された流体が、ピストン36の流路212を通ってシリンダ40の第2室35に流入可能となっている。先に述べたように、シリンダ40の第2室35とタンク224の間は、第2切換弁222によって遮断されている。この結果、ピストン36の第2面36bにも、油圧源230からの元圧Pによる力FP2が加わる。この力FP2は、油圧源230からの元圧Pと、ピストン36の第2面36bの面積S2の積で表される。
【0051】
本実施例では、遮断弁を閉じる向きに移動させる場合、第1室34に供給された流体がチェック弁210に加える圧力は、チェック弁210のクラッキング圧力以上となるように設定されている。よって、第1室34からみると、第2室35に向けて流路212が連通した状態となっている。このため、シリンダ40の第1室34から第2室35へ流体が高速に供給される。
【0052】
即ち、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れることで、ピストン36の第2面36bには、上記したFm+Fsに加えて、シリンダ40の第2室35に供給された流体の圧力(油圧源230からの元圧)Pによる力FP2も加わる。よって、ピストン36は、遮断弁30を閉じる向きへの加速度がさらに上昇し、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。但し、FmとFsは、遮断弁30が閉じる向きに移動するつれて減少する。
【0053】
しかも、本実施例では、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくしている。よって、ピストン36の第2面36bに加わる力FP2を大きくすることができる。このため、平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れると、ピストン36の第1面36aと第2面36bの受圧面積差が急激に生じる。このため、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。
【0054】
なお、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくすると、上記のようなFmやFsの力が第2面36bに加わらない構成でも、遮断弁30の遮断動作を高速化できる。その理由を以下で説明する。平面シール部206からピストン36の第2面36bが離れると、ピストン36の第1面36aと第2面36bには、油圧源230から供給される流体によって、実質的に等しい大きさの圧力が加わる。この場合、ピストン36の第2面36bの面積が第1面36aの面積よりも大きいと、ピストン36の第2面36bに加わる力FP2は、第1面36aに加わる力FP1よりも大きくなる。この結果、ピストン36には、その受圧面積差分の作動力FP2−FP1が遮断弁30を閉じる向きに加わるからである。
従って、ピストン36の第2面36bの面積を第1面36aの面積よりも大きくすると、ソレノイドコイル204やスプリング202が存在しない構成であっても、遮断弁30の遮断移動時間を短縮することができる。
【0055】
〔従来の技術〕で説明したような遮断弁装置において遮断弁を閉状態にする場合には、シリンダの第2室に流体を供給していない状態から流体を供給する状態に切換弁で切換える必要がある。従来の遮断弁装置でこの切換えに伴う時間のロスを低減しようとするためには、油圧源を大型化して供給するシリンダの第2室に供給する流体の圧力を大きくしたり、シリンダの第2室に連通する流路管を大径化して圧損を低減する必要があった。しかし、油圧源の大型化や流路管の大径化は、装置の大型化を招くという問題があった。
【0056】
これに対し、上記実施例では、遮断弁30を閉状態にする場合は、シリンダ40の第1室34から、ピストン36の非常に短い流路212を経由するのみでシリンダ40の第2室35に流体を供給できる。よって、遮断弁30を閉状態にする場合に、シリンダ40の外部に配置された切換弁とシリンダ40の第2室35の間の長い流路を経由して、シリンダ40の第2室35に流体を供給しなくてもよい。このため、油圧源60を大型化したり、シリンダ40の第2室35に連通する流路管を大型化しなくてもよい。
従って、上記実施例によると、遮断弁装置の小型なサイズを維持しながら、遮断弁30の遮断時間を短縮することができる。このため、遮断弁装置を減圧ダイカスト装置の金型部20に容易に組込むことができる。
【0057】
次に、上記実施例の遮断弁装置の設計例を示す。油圧源230の元圧Pを約9.8MPaとする。シリンダ36のボア直径RBを30mmとする。シリンダ36のストロークL1を10mmとする。但し、実際に移動可能な長さは、遮断バルブ30が開状態(全開状態)から閉状態に至るまでの長さL2=5mmである。第1ロッド74の直径R1を25mmとする。第2ロッド32の直径を8mmとする。スプリング202のバネ定数Kを約147N/mmとする。シリンダ36のストロークL1によってスプリング202を10mm縮めた場合、スプリング202がピストン36の第2面36bを押す力Fsは、約1470Nとなる。即ち、Fsは最大で約1470Nである。ソレノイドコイル202による反発力Fmは、ソレノイドコイル202から1mm以内の距離では、約1178Nである。
【0058】
ピストン36の第1面36aの面積S1は、π×(RB/2)2−π×(R1/2)2=約2.16×10−4m2である。よって、油圧源230からの元圧Pが第1面36aに加える力FP1は、P×S1=約2118Nとなる。ピストン36の第2面36bの面積S2は、π×(RB/2)2−π×(R2/2)2=約6.56×10−4m2である。よって、油圧源230からの元圧Pが第2面36bに加える力FP2は、P×S2=約6433Nとなる。
【0059】
上記した遮断弁30を開状態にするために、第1切換弁226と第2切換弁222が共に連通位置226a,222aとなるように設定する。すると、ピストン36の第1面36aには、油圧源230からの元圧Pによる力FP1が加わる。ピストン36の第2面36bには、スプリング202の付勢力Fsが加わる。FP1は約2118Nであり、Fsは最大でも約1470Nである。よって、ピストン36には、最低でも遮断弁30を開く向きにFP1−Fs=約2118N−約1470N=約648Nの力が加わる。このため、ピストン36は、遮断弁30を開く向きに移動して、開状態となる。
【0060】
一方、遮断弁30が閉状態にするために、予め第2切換弁222を遮断位置222bにした状態で、ソレノイドコイル204に通電する。すると、先に述べたように、ピストン36の第2面36bには、Fm+Fsの力が加わる。ピストン36の第1面36aには、FP1=約2118Nの力が加わっている。初期状態では、Fm+Fs=約1178N+約1470N=約2648Nとなる。よって、初期状態では、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに、(Fm+Fs)−FP1=約2648N−約2118N=約530Nの力が加わる。このため、ピストン36の第2面36bがシール部206から離れる。
【0061】
ピストン36の第2面36bがシール部206から離れると、第2面36bには、Fm+Fsに加えて、油圧源230の元圧Pによる力FP2=約6433Nがさらに加わる。よって、第2面36bがシール部206から離れた最初の段階では、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに、(Fm+Fs+FP2)−FP1=(約2648N+約6433N)−約2118N=約6963Nに近い力が加わる。但し、Fm+Fsの大きさは、遮断弁30が閉じる向きに移動するにつれて減少する。
Fm+Fsの減少を考慮しても、ピストン36には、遮断弁30を閉じる向きに非常に大きな力が加わるので、ピストン36は遮断弁30を閉じる向きに高速に移動する。
【0062】
以上のような設計例によると、遮断弁30の遮断移動時間を3ms以下にすることができる。この値は、従来の遮断弁装置を油圧源の元圧15MPa以上で動作させた場合と同等の値である。このように、上記実施例によると、従来の遮断弁装置に比べて小規模な構成で従来と同等の遮断移動時間を得ることができる。言い換えると、従来の遮断弁装置と同規模であれば、従来よりも遮断移動時間を短縮することができる。
また、従来の遮断弁装置では、切換弁の切換えに伴って遮断応答時間が約2ms程度存在する。このため、従来の遮断弁装置では、遮断時間(遮断応答時間+遮断応答時間)が約5msである。
【0063】
これに対し、上記実施例の場合は、閉状態にするときの切換弁の切換えが不要である(第2切換弁222は予め切換えている)。上記実施例の場合、ソレノイドコイル202に通電してからピストン36の磁石208が反発するまでの時間が遮断応答時間に相当する。この時間は、従来の切換弁の切換えに伴う遮断応答時間(約2ms)に比べると大幅に短い。この結果、上記実施例を上記設計例に基づいて動作させた場合、遮断時間を実質的に3ms程度にすることができる。
【0064】
ところで、上記実施例では、図2に示す遮断弁30を開く向きに移動させる場合、第1室34に供給する流体の圧力が、チェック弁210のクラッキング圧力より小さくなるように設定している。以下ではこれを第1の設定態様という。
しかし、上記のように遮断弁30を開く向きに移動させる場合は、第1室34に供給する流体の圧力が、チェック弁210のクラッキング圧力より大きくなるように設定してもよい。以下ではこれを第2の設定態様という。このように設定すると、第1室34に供給された流体が流路212、第2室35、第2流路222を通ってタンク224に排出される。そして、第1室34の圧力が第2室35の圧力よりもチェック弁210のクラッキング圧力に相当する分大きくなる。よって、この圧力に基づく力でピストン36を遮断弁30が開く向きに移動させることができる。
【0065】
第1の設定態様によると、遮断弁30を閉じる向きに移動させる場合に、第1室34に供給する流体の圧力をチェック弁210のクラッキング圧力以上に設定し直す必要がある。即ち、遮断弁30の開閉に応じて第1室34に供給する圧力の大きさを変更する必要がある。これに対し、第2の設定態様によると、遮断弁30を閉じる向きに移動させる場合にも、第1室34に供給する圧力の大きさを変更する必要がない。よって、装置の制御を簡単化できる。
【0066】
図4は、減圧ダイカスト装置が押出し装置129を元々有しており、その押出し装置129のために油圧源142やタンク144を元々有している場合に、その油圧源142やタンク144を、図2に示す遮断弁装置でも共通に使用するための構成図である。なお、図4で左右方向に伸びる一点鎖線よりも上側の領域170が図1に示す金型部20内の領域である。下側の領域172が金型部20外の領域である。
【0067】
押出し装置129は、先に図1を参照して説明したシリンダ130等と、切換弁(方向切換弁)140を有する。切換弁140は、第1位置140aでは、シリンダ130の第1室162と油圧源142の間を連通させるとともに、シリンダ130の第2室164とタンク144の間を連通させる。切換弁140は、第2位置140bでは、シリンダ130の第2室164と油圧源142の間を連通させるとともに、シリンダ130の第1室162とタンク144の間を連通させる。
【0068】
シリンダ130の第1室162と切換弁140の間には、第3流路150が設けられている。シリンダ130の第2室164と切換弁140の間には、第4流路152が設けられている。
第3流路150の途中から第4流路152の途中に至る第5流路158が形成されている。第5流路158の途中には、第1流路146の一端が第1接続部154で接続されている。第5流路158のうち、第1接続部154と第3流路150の間には、第1逆止弁138aが設けられている。第1逆止弁138aは、第1接続部154から第3流路150への流体の流入を阻止する向きに設けられている。第5流路158のうち、第1接続部154と第4流路152の間には、第2逆止弁138bが設けられている。第2逆止弁138bは、第1接続部154から第4流路152への流体の流入を阻止する向きに設けられている。
【0069】
第3流路150の途中から第4流路152の途中に至る第6流路160が形成されている。第6流路160の途中には、第2流路148の一端が第2接続部156で接続されている。第6流路160のうち、第2接続部156と第3流路150の間には、第3逆止弁138cが設けられている。第3逆止弁138cは、第3流路150から第2接続部156への流体の流入を阻止する向きに設けられている。第6流路160のうち、第2接続部156と第4流路152の間には、第4逆止弁138dが設けられている。第4逆止弁138dは、第4流路152から第2接続部156への流体の流入を阻止する向きに設けられている
【0070】
この構成によると、切換弁140が第1位置140aにあるか第2位置140bにあるかにかかわらず、油圧源142によって供給される流体を第1流路146に供給できる。第1流路146は、遮断弁装置のシリンダ40の第1室34に連通可能である。また、第2流路148の流体をタンク144に排出できる。第2流路148は、シリンダ40の第2室35に連通可能である。
【0071】
このように、減圧ダイカスト装置が元々有していた押出し装置129に、上記した4つの逆止弁138a〜138dを有する回路137を追加することで、押出し装置129で使用していた油圧源142やタンク144を、遮断弁装置でも共通に使用することができる。このため、図4に点線で示すような金型部20外の領域172に油圧源230やタンク224を別個に設置したり、これらの油圧源230やタンク224を金型部20に接続しなくてもよい。よって、装置の小型化や、接続作業の簡素化を実現できる。
【0072】
以上で説明した実施例の遮断弁装置によると、油圧サーボバルブを用いなくても、遮断時間を短縮することができる。油圧サーボバルブは一般に、高速動作が可能な切換弁であり、遮断時間を短くすることが可能である。しかし、油圧サーボバルブでは、洗浄度の非常に高い作動油を使用することが要求されている。油圧サーボバルブでは、作動油中に僅かな汚染物質が存在していても、動作不良が生じることがあるからである。しかし、作動油を非常に高い洗浄度に管理するのは、手間のかかる作業である。これに対し、上記実施例の遮断弁装置では、洗浄度の非常に高い作動油を使用しなくてもよい。よって、図4を参照して説明したような、ダイカスト装置が元々有している油圧源142から容易に作動油を得ることができる。
【0073】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置の構成図を示す。
【図2】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す(遮断弁が開状態の構成)。
【図3】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置の構成図を示す(遮断弁が閉じる向きに移動中の構成)。
【図4】本発明の実施例の減圧ダイカスト装置を構成する遮断弁装置と押出し装置の間で、油圧源とタンクを共通して使用するための構成図を示す。
【符号の説明】
20:金型部
22:湯道
24:キャビティ
26:ガス抜き溝
28:減圧装置
30:遮断弁
32:ロッド
34:シリンダの第1室
35:シリンダの第2室
36:ピストン
36a:ピストンの第1面
36b:ピストンの第2面
40:シリンダ
41:シリンダ装置
Claims (10)
- シリンダと、ピストンと、弁と、トリガ手段を有し、
シリンダ内にピストンが配置され、シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能であり、
ピストンには、シリンダの第1室と第2室をつなぐ流路が形成されており、
弁は、ピストンの移動に連動して移動し、
シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向きに移動して第1状態となり、シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向きに移動して第2状態となり、
シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態にする構成から、シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態にする構成に切換可能であり、
トリガ手段は、弁が第1状態のときにシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させることで、弁を第1状態から第2状態に切換えるトリガを与える弁装置。 - シリンダと、ピストンと、弁と、トリガ手段と、流体供給手段と、流体排出部を有し、
シリンダ内にピストンが配置され、シリンダ内はピストンによって第1室と第2室に区画可能であり、
ピストンには、シリンダの第1室と第2室をつなぐ流路が形成されており、
弁は、ピストンの移動に連動して移動し、
シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向きに移動して第1状態となり、シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向きに移動して第2状態となり、
シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させて弁を第1状態にする構成から、
シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させ、かつ、シリンダの第2室と流体排出部の間を遮断した状態で、トリガ手段によってシリンダの第2室の容積を増加させることで、弁を第2状態にする構成に切換可能である弁装置。 - トリガ手段は、通電により磁化される磁化手段と、磁石を有し、
磁化手段と磁石の一方がピストンに含まれ、通電により磁化された磁化手段に対し、磁石が反発する作用によってシリンダの第2室の容積を増加させる向きにピストンを移動させる請求項1又は2に記載の弁装置。 - ピストンは、シリンダの第1室に対向する第1面と、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、第2面の面積は、第1面の面積よりも大きい請求項1〜3のいずれかに記載の弁装置。
- ピストンの流路に設けられた抵抗手段をさらに有し、
抵抗手段は、シリンダの第1室から第2室に向けて流れようとする流体が抵抗手段に加える圧力が所定値より小さい場合は、前記流体が前記流路を通過することを実質的に禁止し、前記圧力が前記所定値以上の場合は、前記流体が前記流路を通過することを許容する請求項1〜4のいずれかに記載の弁装置。 - 弁を第1状態にするときに供給される流体のエネルギーを蓄積する蓄積手段をさらに有し、
蓄積手段は、弁を第2状態にするときに、蓄積したエネルギーによって第2の向きの力をピストンに加える請求項1〜5のいずれかに記載の弁装置。 - ピストンは、シリンダの第2室に対向する第2面を有し、
弁が第1状態のときに、ピストンの第2面と密着する位置に配置されたシール部をさらに有する請求項1〜6のいずれかに記載の弁装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の弁装置と、キャビティが形成された金型と、排気部を有し、弁が第1状態のときは金型のキャビティと排気部の間が連通され、弁が第2状態のときは金型のキャビティと排気部の間が遮断される減圧ダイカスト装置。
- 請求項1又は3〜8のいずれかに記載の弁装置と、駆動装置と、流体供給手段と、流体排出部を有し、
駆動装置は、第2シリンダと、第2ピストンと、切換弁を有し、
第2シリンダ内に第2ピストンが配置され、第2シリンダ内は第2ピストンによって第1室と第2室に区画可能であり、
切換弁は、第1位置では第2シリンダの第1室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第2室と流体排出部の間を連通させ、第2位置ではシリンダの第2室と流体供給手段の間を連通させるとともに、第2シリンダの第1室と流体排出部の間を連通させ、
切換弁が第1位置にあるか第2位置にあるかにかかわらず、流体供給手段によって供給される流体を弁装置のシリンダの第1室に連通可能な第1流路に供給可能であり、シリンダの第2室に連通可能な第2流路の流体を流体排出部に排出可能であるように構成されている装置。 - シリンダの第1室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第1の向きに移動して第1状態となり、シリンダの第2室の容積が増加する向きにピストンが移動すると、弁が第2の向きに移動して第2状態となる弁の駆動方法であって、
シリンダの第1室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第1状態にする工程と、
シリンダの第1室からピストンの流路を通ってシリンダの第2室に供給される流体のエネルギーを利用して弁を第2状態にする工程を有する弁の駆動方法。
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Cited By (3)
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CN106704619A (zh) * | 2017-02-23 | 2017-05-24 | 广州市型腔模具制造有限公司 | 气动真空阀 |
CN107363239A (zh) * | 2017-09-05 | 2017-11-21 | 广东顺德固德威精密机械有限公司 | 一种镁合金冷室压铸机的快压射截止机构 |
CN110985744A (zh) * | 2018-10-02 | 2020-04-10 | 通用电气再生能源技术公司 | 用于环状门关闭优化的装置和方法 |
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003122434A patent/JP2004322177A/ja active Pending
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