JP2004322102A - 鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】鋳抜きピンを使用した金型であっても、凝固収縮巣の発生を防止し、品質の良い製品を安定的に生産でき、後に行なう機械加工の加工代も少なく、製造コスト的にも好ましい鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバーを提供する。
【解決手段】鋳抜きピン20が設けられた金型10,11内に溶湯を注湯した後、鋳抜きピン20を金型10,11に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部Yを予め加圧し高密度化することを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】鋳抜きピン20が設けられた金型10,11内に溶湯を注湯した後、鋳抜きピン20を金型10,11に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部Yを予め加圧し高密度化することを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後に機械加工を施す部分を予め高密度に成形する鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ダイカストや低圧鋳造で生産される鋳造品は、後に機械加工される部位、例えば、孔明けされる部位、に対応する金型の位置に、予め鋳抜きピンを設置しておき、離型した鋳造品に機械加工用の下孔が形成されるようにし、機械加工時の加工取代の削減、素材重量の低減、品質の向上を図っている。
【0003】
しかし、このような鋳抜きピンが設けられた金型を用いて鋳造する場合には、鋳抜きピンの先端部に溶湯からの熱がこもりやすく、金型の他の部分に比し表面温度が高い状態が続く、いわゆるヒートスポットになることが知られている。
【0004】
したがって、鋳抜きピン先端部周辺の湯の凝固収縮より他の部分での溶湯の凝固収縮が早く進むことになり、鋳抜きピン先端部周辺では、湯が他の部分に引かれる結果、凝固収縮巣が発生し易くなる。
【0005】
このため、従来から鋳抜きピンの内部に配管を設け、この配管に水や空気などの冷却媒体を流すことにより鋳抜きピンを冷却している(例えば、下記特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−239683号公報(段落番号[0002]参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の鋳抜きピンの冷却方法は、底部を備えた筒状の鋳抜きピン内に冷却媒体供給用の内管を底部近傍まで挿入し、内管の先端から吐出された冷却媒体を鋳抜きピンの内部を通し上部から流出させるというものである。
【0008】
この冷却方法では、鋳抜きピンは全体的に冷却されることになるが、溶湯状態如何では、前記ヒートスポットが解消されず、鋳抜きピンの根元部分と先端部で、溶湯の凝固収縮にズレが生じ、鋳抜きピンの先端部周辺に凝固収縮巣が生じる虞がある。例えば、金型合体時に形成されるキャビティがU字状凹部であり、このU字状凹部内に鋳抜きピンを垂下した状態で、U字状凹部の上部に溶湯補給路が設けられている場合、前記冷却方法で鋳抜きピンを冷却しつつ溶湯補給路から注湯すると、鋳抜きピンの根元部分周辺の湯が先端部分のものより凝固収縮が早く進み、鋳抜きピンの先端部周辺の凝固収縮が遅れ、この鋳抜きピンの先端部周辺に凝固収縮巣が生じる虞がある。
【0009】
また、この鋳抜きピンは、離型時に凝固した鋳造品内から取り出し易くするため、あるいは鋳造品に離型不良やかじりが発生しないように、抜き勾配(通常3度程度)が設けられ、鋳抜きピンの先端が細く基部が太く形成されている。このような抜き勾配を有する鋳抜きピンに前記冷却手段を設ける場合、鋳抜きピンの先端部が細いため、前記内管を鋳抜きピン先端部まで挿入できず、また、この鋳抜きピン先端部は強度的な面から最低肉厚を確保する必要があるため、側部に比し厚肉となっている。この結果、鋳抜きピン先端部は、構造的理由からも、冷却機能を十分発揮できず、鋳抜きピン先端部近傍が冷却されにくく、前記ヒートスポットを生じ易いものとなっている。
【0010】
加えて、抜き勾配を有する鋳抜きピンを金型に設けると、抜き勾配分だけ下孔が大きくなり、後に機械加工する場合の加工代が多くなり、素材重量的にも無駄が生じ、コスト的にも好ましくないという不具合もある。
【0011】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、鋳抜きピンを使用した金型であっても、凝固収縮巣の発生を防止し、品質の良い製品を安定的に生産でき、後に行なう機械加工の加工代も少なく、製造コスト的にも好ましい鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0013】
(1) 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化することを特徴とする鋳造品の製造方法。
【0014】
(2) 前記鋳抜きピンは、前記溶湯が凝固した後に近接離間作動を行なうことを特徴とする前記(1)の鋳造品の製造方法。
【0015】
(3) 前記鋳抜きピンは、軸方向に前進後退するようにしたことを特徴とする前記(1)又は(2)の鋳造品の製造方法。
【0016】
(4) 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化する鋳造装置であって、前記鋳抜きピンは、抜き勾配のない柱状体により構成したことを特徴とする鋳造品の製造装置。
【0017】
(5) 前記鋳抜きピンは、前記型を作動する駆動部材とは独立した駆動部材により作動するようにしたことを特徴とする前記(4)の鋳造品の製造装置。
【0018】
(6) 前記型は、金型である前記(4)又は(5)の鋳造品の製造装置。
【0019】
(7) 鋳抜きピンが設けられた金型内に注湯した溶湯が凝固した後、前記鋳抜きピンの前記金型に対する近接離間作動により要成形部を高密度化した鋳造品よりなり、前記要成形部に対し機械加工を施すことによりスパークプラグを設置する座面部を形成したことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
【0020】
【発明の効果】
上記のように構成した本発明は、以下の効果を奏する。
【0021】
請求項1に記載の発明によれば、注湯した後の型内で鋳抜きピンを型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化したので、発生した凝固収縮巣も簡単に除去でき、品質の良い鋳造品を安定的に生産できる。
【0022】
特に、この発明の加圧は、型内で鍛造を行なうことにより鋳造品から凝固収縮巣を除去することになるので、離型時には既に良好な品質の鋳造品ができていることになり、この結果、鋳造品の生産性、作業性が極めて向上することになる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、鋳抜きピンを、溶湯凝固後に作動させるため、前項の効果に加え、発生した凝固収縮巣が確実に除去され、良好な品質の鋳造品となる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、鋳抜きピンを軸方向に前進後退したため、前項の効果に加え、鋳造時に発生した凝固収縮巣を強力に押し潰すことができ、凝固収縮巣の除去がより一層確実になる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、後に機械加工を施す要成形部を型内鍛造により高密度化する鋳造装置において使用する鋳抜きピンを、抜き勾配のない柱状体状により構成したため、強力に鍛造して凝固収縮巣を押し潰し、安定した品質の鋳造品が得られるのみでなく、抜き勾配の有する鋳抜きピンを使用した場合に比し、後に行なう機械加工時の下孔が大きくなり、必然的に加工代も少なく、製造コスト的にも有利となる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、鋳抜きピンを、型作動用駆動部材とは別の独立した駆動部材により作動するため、鋳抜きピンを強力に作動して凝固収縮巣を押し潰すことができるのみでなく、抜き勾配のない鋳抜きピンでも、容易に引き抜くことができ、作業性が向上する。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、型を金型により構成したので、鋳抜きピンと金型との間で鋳造品を強力に加圧でき、凝固収縮巣の押し潰しが強力かつ速やかにでき、作業性が一層向上する。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、鋳抜きピンで型内鍛造して高密度化した部分を、機械加工してスパークプラグを設置する座面部としたシリンダヘッドカバーであるため、凝固収縮巣がなく、スパークプラグを座面部に取付けてもシール不良を起こすことがない、安定した品質のシリンダヘッドカバーとなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0030】
図1は本発明の実施形態に係る鋳造品の製造装置を示す要部断面図、図2は図1の2−2線に沿う断面図、図3は本発明の実施形態に係る鋳造品であるシリンダヘッドカバーを示す概略断面図である。
【0031】
本実施形態に係る装置は、例えば、シリンダヘッドカバーを鋳造により成形するものである。一般に、シリンダヘッドカバーは、スパークプラグを取付ける位置が相違する等、種々の形態のものがあるが、ここでは簡便のため、図3に略示するような、中央部に通孔1が開設された鋳造品Wとする。
【0032】
この通孔1の部分は、スパークプラグ2が上方から挿入され、螺合により取付けられる部分である。このようなスパークプラグ2を取付ける部分は、凝固収縮巣があると、スパークプラグを取付けてもシール不良を起こす虞があるので、高密度であって精密に仕上げなければならない。このため、当該鋳造品Wに対しては、通孔1の部分に対して、後にドリル等により機械加工が施こされ、スパークプラグを取付けるための座面部3が形成されている。
【0033】
なお、本明細書は、前記座面部3のみでなく、後に機械加工を施こさなければならない鋳造品Wの部分を、「要成形部Y」と総称する。
【0034】
このような鋳造品を製造する装置は、図1において、上下一対の金型10,11を有し、これら金型10,11は、上下方向に移動可能に駆動部材(図示せず)に取付けられている。これら金型10,11の内部には、前記シリンダヘッドカバーに対応する大きさ及び形状を有するキャビティ12が設けられている。
【0035】
下型となる前記金型11には、キャビティ12内に注湯するための湯口13,14が形成され、上型となる金型10には、その中央部分に通孔15が開設され、ここに、鋳抜きピン20が上下方向摺動可能に挿入されている。
【0036】
なお、湯口13,14は、鋳抜きピン20の先端部に近い位置に注湯できるように下金型11の下部に形成されている。これは、溶湯を鋳抜きピン先端部付近から注入する方法とし、凝固収縮巣C(図5参照)が生じるのを極力防止するためである。
【0037】
鋳抜きピン20は、キャビティ12内に垂下されているが、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間には、前記スパークプラグ2の設置に必要とされる程度の隙間Sが設けられている。
【0038】
この鋳抜きピン20は、図2に示すように、抜き勾配がなく、底部を有する直円筒状の柱状体である。鋳抜きピン20を、このような形状にすると、いわゆる下孔が大きくなり、後に行なう機械加工の加工代が少なく軽量化でき、コスト的にも有利となる。
【0039】
また、鋳抜きピン20には、該鋳抜きピン20を冷却するための冷却手段30と、鋳抜きピン20を前記金型10,11に対し昇降作動する駆動部材35と、が設けられている。
【0040】
冷却手段30は、中空の鋳抜きピン20の頂部に設けられたヘッダー部31と、外部からヘッダー部31内を挿通し、鋳抜きピン20内を通って垂下された内管32と、ヘッダー部31の底部に開設された通孔33と、当該ヘッダー部31に連通された吐出管34とを有している。外部から導入された水等の冷却媒体は、内管32を通って鋳抜きピン20の底部付近で吐出され、鋳抜きピン20の内壁に沿って上昇した後、通孔33よりヘッダー部31内に導かれ、吐出管34より吐出される。
【0041】
駆動部材35は、前記ヘッダー部31の頂部に取付けられたプレート36に、油圧シリンダ37のピストンロッド38の先端を連結したもので、油圧シリンダ37の作動により、前記冷却手段30と共に鋳抜きピン20を金型10,11に対し昇降し、この下降するときの押圧力で、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間に存在している鋳造品Wを局部的に鍛造加工するものである。したがって、鋳抜きピン20の先端部21は、前記鍛造に耐え得るように側部22より厚肉とされている。
【0042】
ここに、駆動部材35は、前記金型10,11を作動させる駆動部材とは別体であり、鋳抜きピン20を駆動するもので、金型10に立設された支持ブラケット40に支持されているが、これのみに限定されるものではなく、鋳造機械に取付けてもよい。
【0043】
次に、鋳造方法を説明する。
【0044】
図4は本発明の実施形態に係る鋳造品の製造方法を示すフローチャート、図5はキャビティ内に注湯した溶湯が凝固した状態を示す断面図である。
【0045】
図4において、まず、金型10に冷却手段30をセットした後、図外の駆動部材を動作して上下の金型10,11を合せる(S1)。これにより両金型内にシリンダヘッドカバーに対応するキャビティ12が形成され、また、鋳抜きピン20が、冷却手段30と共にキャビティ12内に垂下され、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間に所定の隙間Sが形成される。
【0046】
この状態で、金型11に設けられた湯口13,14からキャビティ12内に注湯する。この注湯の開始と同時に溶湯は冷却を始めるので、タイマー(図示せず)を注湯の開始と同時に作動する。また、キャビティ12内に注湯されると、鋳抜きピン20の温度も上昇するので、前記注湯と同時に冷却媒体を内管32に流し、冷却手段30による冷却も開始する(S2)。
【0047】
キャビティ12内に注湯されると、鋳抜きピン20全体が冷却手段30により冷却されるが、前述のように鋳抜きピン20の先端部21はヒートスポットになりやすいので、当該鋳抜きピン20の先端部周囲に小さな凝固収縮巣C、実験では直径0.5mm程度のものが発生することがある。
【0048】
ところが、本実施形態では、前記タイマーが、注湯の開始から溶湯の凝固が完了するまでの所定時間をカウントしており(S3)、この所定時間が経過すると、鋳抜きピン20の駆動部材35が作動する(S4)。
【0049】
ここに、所定時間とは、例えば、4気筒エンジン用のアルミニウム合金製のシリンダヘッドカバーを成形する場合には、約270秒程度である。
【0050】
駆動部材35は、油圧シリンダ37に油圧を供給−排出することにより、ピストンロッド38を昇降させる。この昇降のストローク量は1〜2mm程度であり、このストローク量が、プレート36、ヘッダー部31を介して伝達され、冷却手段30と共に鋳抜きピン20を昇降させるストローク量L(図2参照)となる。
【0051】
鋳抜きピン20の昇降により鋳抜きピン20の先端部21は、金型11の上面11aとの間に存在している鋳造品Wを加圧することになり、ここで凝固収縮巣Cが発生していると、これを押し潰す。また、この部分を鍛造し高密度化する。
【0052】
このようにして局部的鍛造が鋳造品Wに複数回加えられたことがカウンタによりカウントされると(S5)、鋳抜きピン20の昇降作動は停止する(S6)。
【0053】
この鋳抜きピン20の昇降作動停止後は、通常行なわれるように、金型を離反し(S7)、キャビティ内内から鋳造品Wを取り出し(S8)、機械加工を行なう(S9)。
【0054】
このようにして得られた鋳造品Wは、要成形部Yが凝固収縮巣Cのない高密度化した部分となり、この要成形部Yに対し機械加工を施すと、図3に示すように、座面3が精度良く仕上げられる。
【0055】
実験によれば、直径が0.5mmの凝固収縮巣Cが発生している鋳造品Wに対し数回加圧することにより、凝固収縮巣Cの発生率を0%にできることが判明している。要成形部Yに凝固収縮巣Cが存在している鋳造品Wに対して機械加工を施したシリンダヘッドカバーは、スパークプラグを設置しても、シール不良を起こすが、本実施形態では、このようなシール不良のない、良好なシリンダヘッドカバーが得られた。
【0056】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、前記実施形態に係る鋳造品Wは、シリンダヘッドカバーであるが、必ずしもシリンダヘッドカバーに限定されるものではなく種々の他の自動車部品であっても良い。
【0057】
また、鋳造品成形用の型は、金型のみでなく、他の材質の型であっても良い。
【0058】
さらに、鋳抜きピン20は、抜き勾配のない有底の直円筒状をしたものであるが、これのみでなく、駆動部材により昇降作動でき、抜き勾配のない柱状体であれば、どのような形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る鋳造品の製造装置を示す要部断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】同実施形態に係る鋳造品であるシリンダヘッドカバーを示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る鋳造品の製造方法を示すフローチャートである。
【図5】キャビティ内に注湯し溶湯が凝固した状態の断面図である。
【符号の説明】
10,11…金型、
12…キャビティ、
20…鋳抜きピン、
35…駆動部材、
W…鋳造品、
Y…要成形部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、後に機械加工を施す部分を予め高密度に成形する鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ダイカストや低圧鋳造で生産される鋳造品は、後に機械加工される部位、例えば、孔明けされる部位、に対応する金型の位置に、予め鋳抜きピンを設置しておき、離型した鋳造品に機械加工用の下孔が形成されるようにし、機械加工時の加工取代の削減、素材重量の低減、品質の向上を図っている。
【0003】
しかし、このような鋳抜きピンが設けられた金型を用いて鋳造する場合には、鋳抜きピンの先端部に溶湯からの熱がこもりやすく、金型の他の部分に比し表面温度が高い状態が続く、いわゆるヒートスポットになることが知られている。
【0004】
したがって、鋳抜きピン先端部周辺の湯の凝固収縮より他の部分での溶湯の凝固収縮が早く進むことになり、鋳抜きピン先端部周辺では、湯が他の部分に引かれる結果、凝固収縮巣が発生し易くなる。
【0005】
このため、従来から鋳抜きピンの内部に配管を設け、この配管に水や空気などの冷却媒体を流すことにより鋳抜きピンを冷却している(例えば、下記特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−239683号公報(段落番号[0002]参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の鋳抜きピンの冷却方法は、底部を備えた筒状の鋳抜きピン内に冷却媒体供給用の内管を底部近傍まで挿入し、内管の先端から吐出された冷却媒体を鋳抜きピンの内部を通し上部から流出させるというものである。
【0008】
この冷却方法では、鋳抜きピンは全体的に冷却されることになるが、溶湯状態如何では、前記ヒートスポットが解消されず、鋳抜きピンの根元部分と先端部で、溶湯の凝固収縮にズレが生じ、鋳抜きピンの先端部周辺に凝固収縮巣が生じる虞がある。例えば、金型合体時に形成されるキャビティがU字状凹部であり、このU字状凹部内に鋳抜きピンを垂下した状態で、U字状凹部の上部に溶湯補給路が設けられている場合、前記冷却方法で鋳抜きピンを冷却しつつ溶湯補給路から注湯すると、鋳抜きピンの根元部分周辺の湯が先端部分のものより凝固収縮が早く進み、鋳抜きピンの先端部周辺の凝固収縮が遅れ、この鋳抜きピンの先端部周辺に凝固収縮巣が生じる虞がある。
【0009】
また、この鋳抜きピンは、離型時に凝固した鋳造品内から取り出し易くするため、あるいは鋳造品に離型不良やかじりが発生しないように、抜き勾配(通常3度程度)が設けられ、鋳抜きピンの先端が細く基部が太く形成されている。このような抜き勾配を有する鋳抜きピンに前記冷却手段を設ける場合、鋳抜きピンの先端部が細いため、前記内管を鋳抜きピン先端部まで挿入できず、また、この鋳抜きピン先端部は強度的な面から最低肉厚を確保する必要があるため、側部に比し厚肉となっている。この結果、鋳抜きピン先端部は、構造的理由からも、冷却機能を十分発揮できず、鋳抜きピン先端部近傍が冷却されにくく、前記ヒートスポットを生じ易いものとなっている。
【0010】
加えて、抜き勾配を有する鋳抜きピンを金型に設けると、抜き勾配分だけ下孔が大きくなり、後に機械加工する場合の加工代が多くなり、素材重量的にも無駄が生じ、コスト的にも好ましくないという不具合もある。
【0011】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、鋳抜きピンを使用した金型であっても、凝固収縮巣の発生を防止し、品質の良い製品を安定的に生産でき、後に行なう機械加工の加工代も少なく、製造コスト的にも好ましい鋳造品の製造方法と装置並びにシリンダヘッドカバーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0013】
(1) 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化することを特徴とする鋳造品の製造方法。
【0014】
(2) 前記鋳抜きピンは、前記溶湯が凝固した後に近接離間作動を行なうことを特徴とする前記(1)の鋳造品の製造方法。
【0015】
(3) 前記鋳抜きピンは、軸方向に前進後退するようにしたことを特徴とする前記(1)又は(2)の鋳造品の製造方法。
【0016】
(4) 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化する鋳造装置であって、前記鋳抜きピンは、抜き勾配のない柱状体により構成したことを特徴とする鋳造品の製造装置。
【0017】
(5) 前記鋳抜きピンは、前記型を作動する駆動部材とは独立した駆動部材により作動するようにしたことを特徴とする前記(4)の鋳造品の製造装置。
【0018】
(6) 前記型は、金型である前記(4)又は(5)の鋳造品の製造装置。
【0019】
(7) 鋳抜きピンが設けられた金型内に注湯した溶湯が凝固した後、前記鋳抜きピンの前記金型に対する近接離間作動により要成形部を高密度化した鋳造品よりなり、前記要成形部に対し機械加工を施すことによりスパークプラグを設置する座面部を形成したことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
【0020】
【発明の効果】
上記のように構成した本発明は、以下の効果を奏する。
【0021】
請求項1に記載の発明によれば、注湯した後の型内で鋳抜きピンを型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化したので、発生した凝固収縮巣も簡単に除去でき、品質の良い鋳造品を安定的に生産できる。
【0022】
特に、この発明の加圧は、型内で鍛造を行なうことにより鋳造品から凝固収縮巣を除去することになるので、離型時には既に良好な品質の鋳造品ができていることになり、この結果、鋳造品の生産性、作業性が極めて向上することになる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、鋳抜きピンを、溶湯凝固後に作動させるため、前項の効果に加え、発生した凝固収縮巣が確実に除去され、良好な品質の鋳造品となる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、鋳抜きピンを軸方向に前進後退したため、前項の効果に加え、鋳造時に発生した凝固収縮巣を強力に押し潰すことができ、凝固収縮巣の除去がより一層確実になる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、後に機械加工を施す要成形部を型内鍛造により高密度化する鋳造装置において使用する鋳抜きピンを、抜き勾配のない柱状体状により構成したため、強力に鍛造して凝固収縮巣を押し潰し、安定した品質の鋳造品が得られるのみでなく、抜き勾配の有する鋳抜きピンを使用した場合に比し、後に行なう機械加工時の下孔が大きくなり、必然的に加工代も少なく、製造コスト的にも有利となる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、鋳抜きピンを、型作動用駆動部材とは別の独立した駆動部材により作動するため、鋳抜きピンを強力に作動して凝固収縮巣を押し潰すことができるのみでなく、抜き勾配のない鋳抜きピンでも、容易に引き抜くことができ、作業性が向上する。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、型を金型により構成したので、鋳抜きピンと金型との間で鋳造品を強力に加圧でき、凝固収縮巣の押し潰しが強力かつ速やかにでき、作業性が一層向上する。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、鋳抜きピンで型内鍛造して高密度化した部分を、機械加工してスパークプラグを設置する座面部としたシリンダヘッドカバーであるため、凝固収縮巣がなく、スパークプラグを座面部に取付けてもシール不良を起こすことがない、安定した品質のシリンダヘッドカバーとなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0030】
図1は本発明の実施形態に係る鋳造品の製造装置を示す要部断面図、図2は図1の2−2線に沿う断面図、図3は本発明の実施形態に係る鋳造品であるシリンダヘッドカバーを示す概略断面図である。
【0031】
本実施形態に係る装置は、例えば、シリンダヘッドカバーを鋳造により成形するものである。一般に、シリンダヘッドカバーは、スパークプラグを取付ける位置が相違する等、種々の形態のものがあるが、ここでは簡便のため、図3に略示するような、中央部に通孔1が開設された鋳造品Wとする。
【0032】
この通孔1の部分は、スパークプラグ2が上方から挿入され、螺合により取付けられる部分である。このようなスパークプラグ2を取付ける部分は、凝固収縮巣があると、スパークプラグを取付けてもシール不良を起こす虞があるので、高密度であって精密に仕上げなければならない。このため、当該鋳造品Wに対しては、通孔1の部分に対して、後にドリル等により機械加工が施こされ、スパークプラグを取付けるための座面部3が形成されている。
【0033】
なお、本明細書は、前記座面部3のみでなく、後に機械加工を施こさなければならない鋳造品Wの部分を、「要成形部Y」と総称する。
【0034】
このような鋳造品を製造する装置は、図1において、上下一対の金型10,11を有し、これら金型10,11は、上下方向に移動可能に駆動部材(図示せず)に取付けられている。これら金型10,11の内部には、前記シリンダヘッドカバーに対応する大きさ及び形状を有するキャビティ12が設けられている。
【0035】
下型となる前記金型11には、キャビティ12内に注湯するための湯口13,14が形成され、上型となる金型10には、その中央部分に通孔15が開設され、ここに、鋳抜きピン20が上下方向摺動可能に挿入されている。
【0036】
なお、湯口13,14は、鋳抜きピン20の先端部に近い位置に注湯できるように下金型11の下部に形成されている。これは、溶湯を鋳抜きピン先端部付近から注入する方法とし、凝固収縮巣C(図5参照)が生じるのを極力防止するためである。
【0037】
鋳抜きピン20は、キャビティ12内に垂下されているが、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間には、前記スパークプラグ2の設置に必要とされる程度の隙間Sが設けられている。
【0038】
この鋳抜きピン20は、図2に示すように、抜き勾配がなく、底部を有する直円筒状の柱状体である。鋳抜きピン20を、このような形状にすると、いわゆる下孔が大きくなり、後に行なう機械加工の加工代が少なく軽量化でき、コスト的にも有利となる。
【0039】
また、鋳抜きピン20には、該鋳抜きピン20を冷却するための冷却手段30と、鋳抜きピン20を前記金型10,11に対し昇降作動する駆動部材35と、が設けられている。
【0040】
冷却手段30は、中空の鋳抜きピン20の頂部に設けられたヘッダー部31と、外部からヘッダー部31内を挿通し、鋳抜きピン20内を通って垂下された内管32と、ヘッダー部31の底部に開設された通孔33と、当該ヘッダー部31に連通された吐出管34とを有している。外部から導入された水等の冷却媒体は、内管32を通って鋳抜きピン20の底部付近で吐出され、鋳抜きピン20の内壁に沿って上昇した後、通孔33よりヘッダー部31内に導かれ、吐出管34より吐出される。
【0041】
駆動部材35は、前記ヘッダー部31の頂部に取付けられたプレート36に、油圧シリンダ37のピストンロッド38の先端を連結したもので、油圧シリンダ37の作動により、前記冷却手段30と共に鋳抜きピン20を金型10,11に対し昇降し、この下降するときの押圧力で、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間に存在している鋳造品Wを局部的に鍛造加工するものである。したがって、鋳抜きピン20の先端部21は、前記鍛造に耐え得るように側部22より厚肉とされている。
【0042】
ここに、駆動部材35は、前記金型10,11を作動させる駆動部材とは別体であり、鋳抜きピン20を駆動するもので、金型10に立設された支持ブラケット40に支持されているが、これのみに限定されるものではなく、鋳造機械に取付けてもよい。
【0043】
次に、鋳造方法を説明する。
【0044】
図4は本発明の実施形態に係る鋳造品の製造方法を示すフローチャート、図5はキャビティ内に注湯した溶湯が凝固した状態を示す断面図である。
【0045】
図4において、まず、金型10に冷却手段30をセットした後、図外の駆動部材を動作して上下の金型10,11を合せる(S1)。これにより両金型内にシリンダヘッドカバーに対応するキャビティ12が形成され、また、鋳抜きピン20が、冷却手段30と共にキャビティ12内に垂下され、鋳抜きピン20の先端部21と金型11の上面11aとの間に所定の隙間Sが形成される。
【0046】
この状態で、金型11に設けられた湯口13,14からキャビティ12内に注湯する。この注湯の開始と同時に溶湯は冷却を始めるので、タイマー(図示せず)を注湯の開始と同時に作動する。また、キャビティ12内に注湯されると、鋳抜きピン20の温度も上昇するので、前記注湯と同時に冷却媒体を内管32に流し、冷却手段30による冷却も開始する(S2)。
【0047】
キャビティ12内に注湯されると、鋳抜きピン20全体が冷却手段30により冷却されるが、前述のように鋳抜きピン20の先端部21はヒートスポットになりやすいので、当該鋳抜きピン20の先端部周囲に小さな凝固収縮巣C、実験では直径0.5mm程度のものが発生することがある。
【0048】
ところが、本実施形態では、前記タイマーが、注湯の開始から溶湯の凝固が完了するまでの所定時間をカウントしており(S3)、この所定時間が経過すると、鋳抜きピン20の駆動部材35が作動する(S4)。
【0049】
ここに、所定時間とは、例えば、4気筒エンジン用のアルミニウム合金製のシリンダヘッドカバーを成形する場合には、約270秒程度である。
【0050】
駆動部材35は、油圧シリンダ37に油圧を供給−排出することにより、ピストンロッド38を昇降させる。この昇降のストローク量は1〜2mm程度であり、このストローク量が、プレート36、ヘッダー部31を介して伝達され、冷却手段30と共に鋳抜きピン20を昇降させるストローク量L(図2参照)となる。
【0051】
鋳抜きピン20の昇降により鋳抜きピン20の先端部21は、金型11の上面11aとの間に存在している鋳造品Wを加圧することになり、ここで凝固収縮巣Cが発生していると、これを押し潰す。また、この部分を鍛造し高密度化する。
【0052】
このようにして局部的鍛造が鋳造品Wに複数回加えられたことがカウンタによりカウントされると(S5)、鋳抜きピン20の昇降作動は停止する(S6)。
【0053】
この鋳抜きピン20の昇降作動停止後は、通常行なわれるように、金型を離反し(S7)、キャビティ内内から鋳造品Wを取り出し(S8)、機械加工を行なう(S9)。
【0054】
このようにして得られた鋳造品Wは、要成形部Yが凝固収縮巣Cのない高密度化した部分となり、この要成形部Yに対し機械加工を施すと、図3に示すように、座面3が精度良く仕上げられる。
【0055】
実験によれば、直径が0.5mmの凝固収縮巣Cが発生している鋳造品Wに対し数回加圧することにより、凝固収縮巣Cの発生率を0%にできることが判明している。要成形部Yに凝固収縮巣Cが存在している鋳造品Wに対して機械加工を施したシリンダヘッドカバーは、スパークプラグを設置しても、シール不良を起こすが、本実施形態では、このようなシール不良のない、良好なシリンダヘッドカバーが得られた。
【0056】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、前記実施形態に係る鋳造品Wは、シリンダヘッドカバーであるが、必ずしもシリンダヘッドカバーに限定されるものではなく種々の他の自動車部品であっても良い。
【0057】
また、鋳造品成形用の型は、金型のみでなく、他の材質の型であっても良い。
【0058】
さらに、鋳抜きピン20は、抜き勾配のない有底の直円筒状をしたものであるが、これのみでなく、駆動部材により昇降作動でき、抜き勾配のない柱状体であれば、どのような形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る鋳造品の製造装置を示す要部断面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】同実施形態に係る鋳造品であるシリンダヘッドカバーを示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る鋳造品の製造方法を示すフローチャートである。
【図5】キャビティ内に注湯し溶湯が凝固した状態の断面図である。
【符号の説明】
10,11…金型、
12…キャビティ、
20…鋳抜きピン、
35…駆動部材、
W…鋳造品、
Y…要成形部。
Claims (7)
- 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化することを特徴とする鋳造品の製造方法。
- 前記鋳抜きピンは、前記溶湯が凝固した後に近接離間作動を行なうことを特徴とする請求項1に記載の鋳造品の製造方法。
- 前記鋳抜きピンは、軸方向に前進後退するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造品の製造方法。
- 鋳抜きピンが設けられた型内に溶湯を注湯した後、前記鋳抜きピンを前記型に対し近接離間し、後に機械加工を施す要成形部を予め加圧し高密度化する鋳造装置であって、前記鋳抜きピンは、抜き勾配のない柱状体により構成したことを特徴とする鋳造品の製造装置。
- 前記鋳抜きピンは、前記型を作動する駆動部材とは独立した駆動部材により作動するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の鋳造品の製造装置。
- 前記型は、金型である請求項4又は5に記載の鋳造品の製造装置。
- 鋳抜きピンが設けられた金型内に注湯した溶湯が凝固した後、前記鋳抜きピンの前記金型に対する近接離間作動により要成形部を高密度化した鋳造品よりなり、前記要成形部に対し機械加工を施すことによりスパークプラグを設置する座面部を形成したことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
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