JP2004322078A - スプレー型洗浄製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 きめが細く均一性にも優れた良好なワイドスプレーパターンを形成可能なスプレー型洗浄製品を提供する。
【解決手段】 界面活性剤を含む液体組成物が液体噴射容器に充填されたスプレー型洗浄製品において、液体組成物は、その動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)が特定の範囲であり、液体噴射容器は、前記液体組成物を収容する容器本体と、収容された前記液体組成物を噴射する噴射孔28が形成されたスプレー部材とを具備し、前記噴射孔28の周囲には、噴射された前記液体組成物の少なくとも一部が衝突して泡化する周壁33が、該噴射孔28を楕円状に囲むように形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、浴室や窓ガラスの洗浄などに使用されるスプレー型洗浄製品に関し、特に、細長い部分や、幅広い部分への使用に適したワイドスプレーパターンの形成を可能としたものである。
住居まわりの洗剤としては、使い勝手の面から様々なスプレー型洗浄製品が開発されており、スプレー部材に特長を付与することで、泡状の洗浄剤を噴射するものなどが提案されている。
しかしながら、従来のスプレー型洗浄製品では1回の噴射面積が狭く、広範囲に渡って汚れがつきやすい浴槽の喫水線や、浴室の壁、窓ガラス、キッチンの壁、シンク等を効率良く洗浄することが困難であった。すなわち、汚れ全体に洗浄剤を接触させるには、スプレー回数を多くする、スプレーした洗浄剤を拭き具等にて広げる等の対応を余儀なくされていた。加えて、面積あたりの噴射量が多くなる傾向にあり、垂直面等では洗浄剤がすぐに垂れ落ちてしまうこともあった。
かかる不都合を解消するべく、連続的にかつ広範囲に渡って洗浄剤を均一に噴射でき、垂直面でも洗浄剤が垂れ落ちないエアゾールタイプの洗浄剤を使用する消費者もいる。しかしながら、エアゾール製品は廃棄等に注意を要することがある。
そこで、広範囲に付着した汚れを効果的に洗浄できるワイドスプレーパターンを形成可能なスプレー型洗浄製品が要望されている。
このようなスプレー型洗浄製品に使用できるスプレー部材として、例えば特許文献1には、洗浄剤を噴霧するノズルの形状を特定の形状とすることにより、ワイドスプレーパターンを形成できるものが記載されている。
一方、特許文献2および3には、充填する洗浄剤の組成を最適化することにより、スプレー特性の良好なスプレー型洗浄製品を提供することが記載されている。
また、特許文献4には、増粘成分を特定量配合することにより、トリガー式のスプレー部材で良好にスプレーできるものが記載されている。
さらに、特許文献5には、泡立ちをより良好とし、液ダレしにくく、且つスプレーからの液の拡散性を向上させるトリガー式スプレーヤー向けの洗浄剤組成物が示されている。
特公平7−38957号公報 特開平8−198301号公報 特開平8−196974号公報 特許第3316099号公報 特許第3213467号公報
噴射される泡のきめや広がり具合等のスプレーパターンは、内容物とトリガーの構造(ノズル形状等)との相性が重要である。
しかしながら、特許文献1には容器に充填される内容物についての開示は一切なく、ここに記載されているような容器に市販されている洗浄剤を単に充填し、スプレーしたとしても、スプレーパターンは一点状になったり液ダレが生じたり、さらには激しく飛び散ったりして、求められているような均一なワイドスプレーパターンを得ることはできない。
特許文献2に記載された洗浄剤は、円形のスプレーパターンを形成するためのものであって、良好なワイドスプレーパターンが形成できるものではないうえ、水に溶解しにくい界面活性剤が添加されているために、例えば浴室の壁や窓ガラスなどの硬い表面に対する洗浄力は得られにくい。
特許文献3の洗浄剤は、スプレー部材の耐久性を保持する目的で最適化されたものであり、このような洗浄剤を使用しても良好なワイドスプレーパターンを得ることはできない。
また、特許文献4に記載されたものは、衣料用洗浄剤を円形のスプレーパターンに噴射する目的のものであり、住居まわり用の洗剤などをワイドスプレーパターンに噴射することについては一切開示されていない。
さらに、特許文献5には、トリガー式スプレーヤー向けの洗浄剤組成物が記載されているが、ワイドスプレーパターンについての記載はなく、ここに示された洗浄剤組成物から良好なワイドスプレーパターンを形成可能かどうかについては言及されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、噴射される泡のきめが細かく均一性にも優れた良好なワイドスプレーパターンを形成可能なスプレー型洗浄製品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、特定の動的表面張力値の経時減少率を備えた液体組成物を特定の液体噴射容器に充填することにより、良好なワイドスプレーパターンを形成可能なスプレー型洗浄製品を提供できることを見出し本発明を完成させた。
本発明のスプレー型洗浄製品は、界面活性剤を含む液体組成物が液体噴射容器に充填されたスプレー型洗浄製品において、液体組成物は、時刻tにおける気相との動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)が400mN・m−1・sec−1以上で、液体噴射容器は、前記液体組成物を収容する容器本体と、収容された前記液体組成物を噴射する噴射孔が形成されたスプレー部材とを具備し、前記噴射孔の周囲には、噴射された前記液体組成物の少なくとも一部が衝突して泡化する周壁が、該噴射孔を楕円状に囲むように形成されていることを特徴とする。
(ただし時刻tは、液体組成物と気相とが接した直後における表面張力値と、液体組成物と気相とが吸着平衡に達した時における表面張力値との中間値を示す時刻である。)
前記液体組成物は、25℃における粘度が4〜150mPa・sであることが好ましい。
前記液体組成物は、前記界面活性剤として、(a)アニオン界面活性剤0.1質量%以上、および/または(b)両性界面活性剤または半極性を有する界面活性剤0.1質量%以上を、含有することが好ましい。
前記界面活性剤は、石鹸および/またはアルキルアミンオキシドであることが好ましい。
また、前記周壁により囲まれた楕円状の部分は、短径と長径との比率が1/10〜9/10であり、前記液体組成物を前記噴射孔から20cm離れた対象面へ噴射した際には、長径10cm以上の楕円形スプレーパターンが形成されるものであることが好ましい。
本発明のスプレー型洗浄製品によれば、細長い部分や、幅広い部分への使用に適した良好なワイドスプレーパターンを形成できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のスプレー型洗浄製品は、界面活性剤を含む液体組成物が液体噴射容器に充填されたスプレー型洗浄製品であり、この液体組成物は、気液界面における動的表面張力γの値が気相と水相を接触させた直後と吸着平衡時との中間をとる時刻tにおいて、γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)が400mN・m−1・sec−1以上の値を満足する、という物理的特徴を備えたものである。
ここで、−([dγ/dt]t=t)の値が400mN・m−1・sec−1未満であると、この液体組成物を液体噴射容器から噴射させる際にはスプレー部材の機械力によって気液界面が高速で拡張するが、そのような気液界面を発泡させるために十分な界面活性剤が気液界面に吸着せず、その結果、きめ細かい泡からなる均一なワイドスプレーパターンを形成することができない。
また、好ましい−([dγ/dt]t=t)の上限は、5000mN・m−1・sec−1である。5000mN・m−1・sec−1を超えると、きめ細かく均一な泡が生成しにくくなる傾向がある。より好ましい範囲は、400〜3500mN・m−1・sec−1である。
ここで、時刻tにおける気相との動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)を求める方法について説明する。
動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)を求めるためには、ミリ秒オーダーのγ変化を実測することを必要とするため、本発明者らは、短時間の動的表面張力を正確に実測できる図1に示す動的界面張力測定装置を使用した。
この動的界面張力測定装置10は、界面活性剤を含有する液体組成物が投入される容器11と、この容器11内の液体組成物中に一端が浸されたキャピラリ12と、このキャピラリ12の他端側から乾燥窒素ガスなどの気体を供給する加圧注入装置13とから概略構成されている。また、図中符号17は容器11を一定温度に保つ恒温槽である。キャピラリ12と加圧注入装置13との間には流量調整器14が備えられ、加圧注入装置13からキャピラリ12に供給される気体の流量を制御できるようになっている。また、この動的界面張力測定装置10には、圧力センサ15と、圧力変化を解析する圧力変化解析装置16とが備えられ、キャピラリ12の一端で形成される気泡の内圧を測定し、解析できるようになっている。この装置10を使用して、キャピラリ12の一端に形成された気泡が徐々に大きくなり、その後、この気泡がキャピラリ12の一端から離れるまでの挙動を解析することにより、動的表面張力を求めることができる。
測定された圧力からの動的表面張力の算出には、最大泡圧法(J.B.M.Hudaes and H.N.Stein,J.Cоll.Int.Sci., 140,307(1990))に従い、Laplace式に浮力項と静水圧項を考慮した下記式(1)から求めた。
γ=r(P−(h+2/3r)ρg)/2・・・(1)
ここでγは時間tにおける表面張力[mNm−1]、rはキャピラリの内半径[mm]、Pはキャピラリの一端で気泡が半球に成長した時の内圧[mPa]、hは容器内の液体組成物の表面からキャピラリの一端までの垂直距離[mm]、ρは液体の密度[g・mm−3]、gは重力加速度[m/s]である。
気液界面の形成時間は、気体の流量を変化させることにより調整した。また、界面活性剤の気液界面への吸着時間は、気液界面が形成されてから半球に成長するまでの時間を、Laplace式の関係に従い求めた。すなわち、気泡の内圧が最小から最大となるまでの時間を測定し、この値とした。なお、吸着平衡に達した時とは、界面活性剤の分子が気液界面に飽和吸着した時である。
そして、それぞれの気液界面形成時間におけるγの値より、経時減少率−([dγ/dt])をRosenらの方法(Y.Hua and M.J.Rosen,J.Colloid Interface Sci.,142,652(1988)、Y.Hua and M.J.Rosen,J.Colloid Interface Sci.,139,397(1990)、Y.Hua and M.J.Rosen,J.Colloid Interface Sci.,141, 180(1991))により求めた。
すなわち、γの経時変化は1次緩和関数である下記(2)式を用いフィッティングした。
γ=γ +(γ−γ)/ {1+(t/t}・・・(2)
ここでγは時間tにおける表面張力[mNm−1]、γは表面張力のメソ平衡値(30秒間の変化が1mNm−1となったときの値)[mNm−1]、γは溶媒(水)の表面張力値(72[mNm−1])、tはγがγとγの中間値となるときの時間[sec]、nは定数である。
さらにこれを、時間で1次微分した下記(3)式を求めた。
dγ/dt=−(γ−γ)/{1+(t/t・n(t/tn−1/t ・・・(3)
ここでt=tのとき(−[dγ/dt])は下記(4)式となる。
dγ/dt=−n(γ−γ)/4t=−([dγ/dt]t=t) ・・・(4)
また、このような液体組成物は、25℃における粘度が4〜150mPa・sであることが好ましい。4〜150mPa・sであると、これを噴射した際に、スプレー部材のノズルの内壁面などに液体組成物が付着することなく、きめ細かい泡からなる良好なワイドスプレーパターンを良好に形成することができる。
本発明において、用いる液体組成物は、界面活性剤として、(a)アニオン界面活性剤0.1質量%以上、および/または(b)両性界面活性剤または半極性を有する界面活性剤0.1質量%以上を含有するものであることが好ましい。
液体組成物に用いられるアニオン界面活性剤の具体例としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレン(n=1〜5)アルキル硫酸塩、直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、石鹸、α−スルホ脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、リン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩等である。(なお、nは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。)
これらアニオン界面活性剤の対イオン(陽イオン)は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤は単独で、または2種以上混合して用いることができる。
液体組成物に用いられるアニオン界面活性剤の疎水基としては、C8〜C22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基が好ましく、さらにC10〜C14の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基が特に好ましい。
液体組成物に用いられる石鹸としては、C6〜C22の直鎖もしくは分岐鎖の飽和または不飽和の脂肪酸塩が好ましく、脂肪酸塩に用いられる脂肪酸としては、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸などが挙げられ、これらは単一または2種以上の混合物でも良い。なかでも、高い洗浄性能を発揮する点で、ラウリン酸またはヤシ油脂肪酸が好ましい。
また、両性界面活性剤の具体例としては、アルキルアミノプロピオン酸、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、N−アルキルアミノ酸などが挙げられる。これらは単一または2種以上の混合物でも良い。
さらに、半極性を有する界面活性剤の具体例としては例えば、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルアミンオキシド、下記一般式I、IIなどがあげられる。
Figure 2004322078
(式中、Rは炭素数8〜26のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アシルアミドアルキル基、アルキルフェニル基から選ばれ、AOは炭素数2〜4のオキシエチレン基、nは1〜3、R及びRは、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基から選ばれる。)
Figure 2004322078
(式中、Rは炭素数8〜16の直鎖アルキル基またはアルケニル基であり、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基である。Rは炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基である。)
これら界面活性剤は、スプレーしたときの泡の性質と洗浄力の点から、アニオン界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、石鹸、両性界面活性剤としては、アルキルアミノプロピオン酸、脂肪酸アミドプロピルベタイン、さらに半極性を有する界面活性剤としてはアルキルアミンオキシドを単独または混合した組み合わせが好ましい。さらにこれらの中では、石鹸および/またはアルキルアミンオキシドが泡立ちとすすぎやすさの点から好ましい。
前記以外の界面活性剤については、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などがあるが、次に記載するいかなるものでも良い。
カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等である。これらカチオン界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオンなどである。
ノニオン界面活性剤としては、ポリ(n=3〜20)オキシアルキレン(C2〜C4)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(n=3〜20)アルキルフェニルエーテル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸ショ糖エステル、脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。
アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性を有する界面活性剤の液体組成物中の含有量は、上述した動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)が400mN・m−1・sec−1以上となり、好ましくはその25℃における粘度が4〜150mPa・sとなるような含有量で含まれればよいが、好ましくは以下の5通りである。
1)アニオン界面活性剤0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上
2)両性界面活性剤0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上
3)半極性を有する界面活性剤0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上
4)アニオン界面活性剤0.1質量%以上と両性界面活性剤0.1質量%以上、好ましくは各0.3質量%以上
5)アニオン界面活性剤0.1質量%以上と半極性を有する界面活性剤0.1質量%以上、好ましくは各0.3質量%以上
このような場合には、液体組成物が噴射された際のスプレーパターンの形状、泡質、飛散性、洗浄力がいずれも優れ好ましい。また、これら界面活性剤の総量は、洗浄力の観点から、液体組成物中0.2質量%以上であることが特に好ましい。また、すすぎ性や拭き取り性等の仕上がり感の点からは15質量%以下が好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
界面活性剤量が0.1質量%未満であると、スプレーパターンの形状が不良となり、液体組成物が対象面に均一に付着しない等の問題点が生じる恐れがある。また、15質量%を超えると、液体組成物のすすぎ性や拭き取り性が悪化し、仕上がり感が良好でなくなる恐れがある。
また、液体組成物には、界面活性剤の他、溶剤、キレート剤、水溶性高分子、塩基性化合物、香料、色素、pH調整剤、漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)などを使用目的に応じて配合することができる。
溶剤としては特に制限されないが、水溶性溶剤が好ましく、例えば、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノイソブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−s−ブチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、プロピレングリコ−ルジエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、ジプロピレングリコ−ルエチレングリコ−ルモノ−t−ブチルエ−テル、トリエチレングリコールモノペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロペンチルエーテル、ペンタエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1,3−ジメチルブチル)エーテル、トリエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールプロピレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノイソヘプチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(3−メチル−ヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(3−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、ヘプタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(5−メチルーヘキシル)エーテル、テトラエチレングリコールモノオクチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクチルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノオクチルエーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノオクチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(1−メチルヘプチル)エーテル、テトラエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ペンタエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、オクタエチレングリコールプロピレングリコールモノ(2−エチルヘキシル)エーテル、ジエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、トリエチレングリコ−ルモノフェニルエ−テル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、エタノールなどが挙げられる。
前記溶剤のなかでは、特にジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル、エタノールなどが好ましく、単独、または混合して用いられる。
その含有量は液体組成物の全量中に0.1〜30質量%が好ましく、さらには3〜15質量%、特に5〜10質量%が好ましい。0.1質量%未満では、低温下での保存安定性が悪化して液が分離する場合がある。他方、30質量%を超えると、スプレーしたときに溶剤の飛散量が多くなり使用性が低下する可能性がある。
キレート剤の具体例としては、金属イオン封鎖剤またはその塩が使用される。金属イオン封鎖剤としては、通常使用されるものであれば特に制限されないが、例えば、有機カルボン酸類、アミノカルボン酸類、ホスホン酸類、ホスホノカルボン酸類、リン酸類などが挙げられる。
有機カルボン酸類としては、酢酸、アジピン酸、モノクロル酢酸、シュウ酸、コハク酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸等、またグリコール酸、ジグリコール酸、乳酸、酒石酸、カルボキシメチル酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸等のヒドロキシカルボン酸物質などを挙げることができる。
アミノカルボン酸類としては、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミノペンタ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、ジエンコル酸などを挙げることができる。
ホスホン酸類としては、エタン−1、1−ジホスホン酸、エタン−1、1、2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸およびその誘導体、1−ヒドロキシエタン−1、1、2−トリホスホン酸、エタン−1、2−ジカルボキシ−1、2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸などを挙げることができる。
ホスホノカルボン酸類としては、2−ホスホノブタン−1、2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2、3、4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等を挙げることができる。
リン酸類としては、オルソリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、フィチン酸等の縮合リン酸などを挙げることができる。
これら金属イオン封鎖剤は、酸の形でも使用可能であるし、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩等、塩基性物質との塩の形で使用することも可能である。
前記キレート剤のなかでは、特にエチレンジアミンテトラ酢酸、クエン酸、グルコン酸などが好ましく、単独、または混合して用いられる。その含有量は液体組成物の全量中に0.1〜10質量%、更には0.5〜10質量%が好ましい。それより少ない場合には、石鹸カス汚れに対する洗浄力が悪く、またそれより多い場合には低温での安定性が悪くなる場合がある。
水溶性高分子の具体例としては、アニオン性基含有ビニル系単量体、カチオン性基含有ビニル系単量体、ノニオン性基含有ビニル系単量体からなる共重合体が挙げられる。
具体的には、アニオン性基含有ビニル系単量体としてはビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等のカルボン酸類、またはその塩などが挙げられる。
カチオン性基含有単量体としては、アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸−N,N−ジプロピルアミノエチル、メタクリル酸−N,N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−N,N−ジプロピルアミノエチル等のアクリル酸−N,N−ジアルキルアミノアルキル、メタクリル酸−N,N−ジアルキルアミノアルキル及びそれらのハロゲン化アルキルによる四級化物等、また、N−[(N,N-ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[(N,N−ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド等のN−[(N,N−ジアルキルアミノ)アルキル]アクリルアミド、N−[(N,N−ジアルキルアミノ)アルキル]メタクリルアミド及び
これらのハロゲン化アルキルによる四級化物等が挙げられ、上記ハロゲン化アルキルとしては、例えば、塩化メチル、塩化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ベンジルクロリド等が挙げられる。ノニオン性ビニル系単量体はイオン性基を持たないものであれば、特に限定されずに用いることができ、例えば、炭素数1〜30の直鎖または分岐鎖状のアクリル酸アルキルエステル類およびメタクリル酸アルキルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系化合物等が挙げられる。これらのアニオン性基含有ビニル系単量体、カチオン性基含有ビニル系単量体、ノニオン性基含有ビニル系単量体はそれぞれ1種用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
さらに、天然高分子のアラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アルギン酸、カラギーナン、半合成高分子のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース、合成高分子のポリアクリル酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、アクリル酸系共重合体、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系、ノニオン系ポリアクリルアミド、アニオン系ポリアクリルアミド、カチオン系ポリアクリルアミド、ポリアミノアルキルメタクリレート、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化マレイン酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンなどを挙げることができる。
これら高分子のなかでは、特にキサンタンガム、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸系共重合体、アクリル酸エステル系共重合体、合成高分子のポリアクリル酸などが好ましく、単独、または混合して用いられる。
その含有量は液体組成物の全量中に0.01〜5質量%、更には0.01〜3質量%が好ましい。0.01質量%未満では、スプレーしたときの液の飛散量が大きくなり使用性が悪くなる可能性がある。他方、5質量%を超えると、逆に粘度が高くなりスプレーから均一なワイドパターンが得られなくなる可能性がある。
塩基性化合物としては、モノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、N−メチルエタノ−ルアミン、N−エチルエタノ−ルアミン、N−ブチルモノエタノ−ルアミン、N−ブチルジエタノ−ルアミンなどの有機アミンや炭酸塩等の無機塩等が挙げられる。
その含有量は、液体組成物の全量中に0.01〜15質量%、さらには0.1〜8質量%、特に0.2〜1.5質量%が好ましい。0.01質量%未満であると、充分な洗浄力が得られず、15質量%を超えると、スプレー時の飛散量が大きくなり使用性が悪化する恐れがある。
香料として使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.I and II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、これらに開示されているものを使用することができる。
また、液体組成物に必要に応じて配合される色素としても特に制限はなく、一般に界面活性剤を含有する液体組成物に使用される公知のものを使用できる。
pH調整剤としても特に制限はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
以上説明した液体組成物が充填される液体噴射容器としては、図2に示す形態のものが例示できる。
この液体噴射容器20は、液体組成物を収容する容器本体21と、この容器本体21に形成された首部21aに取り付けられ、容器本体21に収容された液体組成物を噴射するためのトリガー式のスプレー部材22とを具備している。
スプレー部材22は、一端が容器本体内21に配され、容器本体21内の液体組成物を吸引、送液する送液チューブ23と、送液チューブ23の他端に連続して形成されたバルブ部24と、バルブ部24の後段側に設けられ液体組成物が通液する通液路25と、通液路25からの液体組成物を外方に噴射するノズル部材26とを備えている。バルブ部24は、ボール体24aと弁体24bとを備え、ボール体24aによりバルブ部24と送液チューブ23との連通が制御され、弁体24bによりバルブ部24と通液路25との連通が制御されるようになっている。
また、通液路25とノズル部材26との間には液体ガイド栓体27が固定配置され、ノズル部材26はこの液体ガイド栓体27に対して、短筒部26aにより回動自在に嵌合されていて、ノズル部材26を適宜回動させて液体ガイド栓体27とノズル部材26との位置関係を変化させることにより、後述するようにノズル部材26への液体組成物の供給を遮断したり、ノズル部材26へ供給される液体組成物に加わるスピン回転の状態を制御したりできるようになっている。
また、このスプレー部材22は、バルブ部24に通じるシリンダ29とこのシリンダ29内を摺動するピストン30とを備え、ピストン30に隣接して設けられたレバー31を握る、または緩めるといったトリガー操作によって、ピストン30がシリンダ29内を図2中左右方向に往復するようになっている。
よって、レバー31を数回握ってピストン30をシリンダ29内において数回往復させることにより、シリンダ29内が減圧となってバルブ部24のボール体24aが浮き上がり、バルブ部24と送液チューブ23とが連通し、容器本体21内の液体組成物が送液チューブ23を通じてシリンダ29内に一旦吸引される。
その後、この状態でさらにレバー31を握ることにより、シリンダ29内の液体組成物が加圧されてバルブ部24内の弁体24bを押し上げ、バルブ部24から通液部25、液体ガイド栓体27を経て、ノズル部材26へと送られる。そして、ノズル部材26の先端に形成された噴射孔28から液体組成物が噴射される。
ここで、この例のノズル部材26には、図3に拡大して示すように、略円形の噴射孔28と、この噴射孔28に連続してすり鉢状に拡径する拡径部32とが形成され、さらにこれら噴射孔28および拡径部32を楕円状に囲む周壁33が、内側の周壁33aと外側の周壁33bの2段階に形成されている。また、この例では、内側の周壁33aに、この周壁33aを貫通し、外部から周壁33内に空気を導入するための空気導入路34が形成されている。
一方、液体ガイド栓体27の周面には、軸方向に沿う浅溝27aと、図3では図示略の深溝とがそれぞれ形成されている。
よって、ノズル部材26を回動させて通液路側と浅溝27aとを連通させ、図3の状態とした場合には、通液路側からの液体組成物は浅溝27aを通過してノズル部材26先端の噴射孔28に到達し、その場合図4に示すように、液体組成物にはスピン溝36において高速スピン回転がかけられ、その状態で噴射孔28から噴射される。そして、噴射された液体組成物のうちの少なくとも一部は、この例では主に外側の周壁33bの内周面に衝突するとともに、噴射された液体組成物の噴流により導入された空気導入路34からの空気と混合され、発泡、泡化して、「泡状」となる。一方、図5に示すように、通液路側と深溝27bとを連通させ、通液路25からの液体組成物が深溝27bを通過してノズル部材26先端の噴射孔28に到達した場合には、噴射孔28から噴射される液体組成物にはスピン回転があまりかからないためにパターンが拡がらず周壁33に衝突せず、「霧状」のままとなる。また、液体ガイド栓体27により通液路側と深溝27bおよび浅溝27aとの連通が遮断されている場合には、噴射が「停止」される状態となる。
なお、図3中符号35は、外筒であり、噴射された液体組成物の周壁33からの液だれを防止したり、周壁33内に塵や埃が入り込むのを防ぐために形成されたものである。
そして、ここで噴射された液体組成物が主に衝突する外側の周壁33bは、楕円状に形成されているために、噴射された後、泡化して形成されるスプレーパターンはワイドスプレーパターンとなり、細長い部分や、幅広い部分への噴射に非常に適したものとなる。また、この例では、外側の周壁33bだけでなく内側の周壁33aも同様に楕円状に形成されているので、噴射された液体組成物の粘度などにより、この液体組成物が内側の周壁33aに衝突した場合でも、同様にワイドスプレーパターンが形成される。
周壁33により楕円状に囲まれる部分における短径と長径との比率には特に制限はなく、所望のワイドスプレーパターンが形状されるように適宜調整できるが、短径と長径との比率が1/10〜9/10の範囲であることが好ましい。この比率が1/10未満であると、スプレーパターンが左右に分裂してしまう等不安定となったり、泡が狭い部分でぶつかり合い、つぶれて液ダレの原因となったりする傾向があり、9/10を超えると、短径と長径との差が小さいためにスプレーパターンが円形に近くなる。より好ましい短径と長径との比率は1/10〜5/10である。
好ましくは、短径と長径との比率をこのような範囲内に制御し、液体組成物を噴射孔28から20cm離れた対象面へ噴射した際には、長径10cm以上、好ましくは15cm以上の楕円形スプレーパターンが形成されるようにする。
特に対象面が垂直面等の場合、1回の噴射で、少なくとも200cmの対象面に液体組成物が均一に付着するように使用することが好ましい。例えば、ノズル部材26の楕円状部分の長径を対象面に対して一方向に20cm以上移動させながらスプレーすることで、10cm以上の長径が噴射孔28の移動距離20cm以上に渡って延びた面積200cm以上のスプレーパターンが得られる。
1回の噴射量は適宜設計できるが、スプレー1回当たり0.3〜3gが好ましく、0.6〜1.5gが特に好ましい。1回あたりの噴射量が0.3g未満であると、噴射される液量が少なく、少ない回数で対象面を均一にカバーすることができなくなる恐れがある。他方、3gを超えると、スプレー時の飛散性が大きくなる恐れがあり、さらには単位面積当たりに付着する液量が多くなるため、すすぎ性や拭き取り性が悪化し、仕上がり感が悪化する恐れがある。
例えば、1回の噴射量が1gで、スプレーパターンの長径が20cmの場合、1回のスプレーで、ほぼ2000cmの対象面に液体組成物を均一に付着させることができる。
なお、この例では液体組成物は主に外側の周壁33bに衝突するので、外側の周壁33bが少なくともこのような比率の楕円状に形成されることが好ましいが、内側の周壁33aは、必ずしもこのような比率でなくてもよいし、略円形であってもよい。
また、この例では、周壁33は2段階に形成されているが、1段でもよいし、必要に応じて3段階以上に形成されていてもよい。
さらに周壁33の高さは、液体組成物の少なくとも一部が衝突する高さであれば制限はなく、液体組成物の性状に応じて任意に設定できる。
さらに、このようなスプレー部材22においては、図6(a)に示すように、液体組成物が衝突する外側の周壁33bの先端面33cを平面状とする他に、図6(b)に示す凹面状または図6(c)に示す凸面状としてもよい。このように凹面状または凸面状にすると、周壁33bの高さが周方向で異なることとなり、その結果、凹面状の場合には、図中Aで示す部分の液体組成物の広がりが平面状の場合に比べて大きなスプレーパターン40が得られやすく、凸面状の場合には、図中Bで示す部分の液体組成物の広がりが平面状の場合に比べて大きなスプレーパターン40が得られやすい。
よって、液体噴射容器20に収容される液体組成物の粘度などに応じて、適宜周壁の先端面を平面状、凹面状、凸面状に形成することにより、より均一で良好なスプレーパターンを形成することができる。例えば、液体噴射容器20に収容される液体組成物が比較的高粘度であると、同じ力でレバー31をトリガー操作した場合であっても噴射孔28からの噴射スピードが減速しやすく、広がりが抑制される傾向にあり、特にこの傾向はワイドスプレーパターン用途のスプレー部材22の場合に顕著となる。よって、その場合には、周壁の先端面を適宜凹面状、凸面状とすることにより、Aの部分の広がりを大きくしたりBの部分の広がりを大きくしたり任意に調整して、より均一で良好なスプレーパターンを形成することができる。
また、このようなスプレー部材22においては、液体組成物を噴射する対象部分が縦長の場合、横長の場合のいずれである場合にも、使用者が液体噴射容器20を傾けることなく、対象部分に沿った横長または縦長のワイドスプレーパターンに噴射できることが好ましい。よって、図7〜10に示すように、ノズル部材26を回動させ、ノズル部材26に形成された楕円状の周壁33の長径が水平方向となる場合(図8)と、長径が鉛直方向となる場合(図10)とに、通液路25を通過してきた液体組成物が液体ガイド栓体27の浅溝27aと連通して「泡状」に噴射されるように調整することが好ましい。この場合、図7および図9の場合が、「停止」となる。なお、対象部分が横長で、水平方向のみにワイドスプレーパターンを形成すればよい用途の場合には、図11〜12に示すように楕円状の周壁33の長径が水平方向となる場合のみに「泡状」となるようにすればよい。なお、この図7〜11で示した例のものでは「霧状」での噴射を想定していない。
以上説明したようにこのようなスプレー型洗浄製品は、液体組成物を噴射する噴射孔28の周囲に、噴射された液体組成物の少なくとも一部が衝突して泡化する周壁33が、この噴射孔28を楕円状に囲むように形成されている液体噴射容器20内に、特定の液体組成物が充填されたものであるので、均一で良好なワイドスプレーパターンを形成することができる。
なお、液体噴射容器20としては、液体組成物を噴射する噴射孔28の周囲に、噴射された液体組成物の少なくとも一部が衝突して泡化する周壁33が、この噴射孔28を楕円状に囲むように形成されたものであれば、いかなる機構の容器であっても好適に使用できる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって何ら限定されものではない。
[実施例1〜8、比較例1〜3]
1)液体組成物
表3〜4に示す組成の液体組成物(洗浄剤組成物)をそれぞれ調製した。
なお、使用した香料組成物a〜fの組成を表1〜2に示す。香料組成物a〜fの組成は表1と表2との記載を合わせたものである。また、表1〜4中の数値は100質量%中における質量%で示している。
また、香料組成物Aおよび香料組成物Bとしては、特開2002−235100号公報の段落0037に記載されているものを使用した。
そして、調製された液体組成物について、図1の動的界面張力測定装置10を使用して、気液界面における動的表面張力γの値が、気相と水相を接触させた直後と吸着平衡時との中間をとる時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)を測定した。
なお、キャピラリの内径は120μm、h(容器内の液体組成物の表面からキャピラリの一端までの垂直距離[mm])は17mmとした。
また、デジタル回転式粘度計「VISCO BASIC +L」FUNGILAB S.A.を使用して、25℃における粘度を測定した。
これらの値を表5〜6に示す。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表5〜6に示す。
3)洗浄力の評価法
一般家庭の浴槽内側壁面に、FRP製テストピース(3×10cm)を固定した後、成人男性1名、女性1名、小学生男児2名がそれぞれ2回入浴(1日につき1回入浴し、2日間繰り返し、その間風呂水は入れ替えずに沸かし直して使用)し、テストピースに汚れを付着させた。
この浴槽汚れが付着したテストピースを充分乾燥させた後、1)で調整した液体組成物(原液)を、テストピースの全面が濡れるように2)の液体噴射容器20を使用してスプレーし、30秒間放置した後、水道水(15℃)ですすぎ流した。充分乾燥させた後、テストピース表面の汚れの除去状態を下記の評価基準で視覚評価した。結果は表5〜6に示す。
(洗浄力の評価基準)
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
4)ワイドスプレーパターンの評価法
1)で調整した液体組成物を2)の液体噴射容器20を使用し、垂直面に対し、噴射孔28から20cm離れた位置からスプレーしたときのスプレーパターンの形状と、その長径の長さを測定した。結果を表5〜6に示す。なお、スプレーパターン形状については、下記の評価基準で視覚評価した。
(スプレーパターン形状の評価基準)
○:泡が連続して均一で、各スプレーごとにそのパターンにおいて長径の長さが一定なワイドスプレーパターンを形成している
△:泡が連続しているが、各スプレーごとにそのパターンにおいて長径の長さにバラツキがあるがワイドスプレーパターンを形成している
×:泡が不連続であり、均一なワイドスプレーパターンを有さない
[実施例9、比較例4]
1)液体組成物
表7〜8に示す組成の液体組成物(洗浄剤組成物)を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。なお、表7〜8中の数値は100質量%中における質量%で示している。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表9〜10に示す。
3)洗浄力の評価法
被洗浄面として、一般家庭の水洗便器のリム裏に付着した、水を流しても落ちない黄ばみ汚れを選定し、その水洗便器に1)で調製した液体組成物20mlを塗布し、1分後にブラシで洗浄し水ですすいだ後の便器表面の汚れ落ちの状態を下記の評価基準で視覚評価した。結果は表9〜10に示す。
(洗浄力の評価基準)
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。
結果を表9〜10に示す。
[実施例10、比較例5]
1)液体組成物
表7〜8に示す組成の液体組成物(洗浄剤組成物)を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表9〜10に示す。
3)洗浄力の評価法
喫煙室の窓に5年間洗浄せずに放置しておいた金属製ブラインドを切り取り、ヤニ汚れの汚垢板(20×10cm)として使用した。この汚垢に1)の液体組成物(0.2g)を塗布した後、綿メリヤス布(2×8cm、8つ折り、2g)に200grの荷重をかけ、2往復し、汚れの状態を目視により下記評価基準で評価した。結果を表9〜10に示す。
(評価基準)
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。
結果を9〜10に示す。
[実施例11および12、比較例6]
1)液体組成物
表7〜8に示す組成の液体組成物(洗浄剤組成物)を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表9〜10に示す。
3)洗浄力の評価法
天ぷら油20gをステンレス板(50×50cm)の表面全体に均一に塗布し、130℃の温度で30分焼成し、室温に戻してから油が十分に乾燥されていることを確認した後、これを油汚れ洗浄試験モデル汚垢板として洗浄力試験を行った。
洗浄力の判定は、上記モデル汚垢板を水平に置き、1)の液体洗浄剤組成物を2)の液体噴射容器20に収納し、1回スプレーすることによって塗布し、1分後にスポンジで軽く5回拭き取った時の汚れ落ち具合を下記判定基準に従って視覚判定した。結果を表9〜10に示す。
(評価基準)
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。
結果を9〜10に示す。
[実施例13、比較例7]
1)液体組成物
表7〜8に示す組成の液体組成物(漂白剤組成物)を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表9〜10に示す。
3)洗浄力の評価法
黒カビ(Cladosporium cladosporioides )を培養し、被着させた素焼きタイル〔イナックス(INAX)〕社製:SPKC−1060〕をモデルプレートとして用いた(素焼きタイルのL値を100として計算したときのモデルカビプレートのL値=30〜40)。
このモデルカビプレートを2枚ずつ垂直に置き、2)の液体噴射容器20を用いて、1)の液体組成物を1ストローク(約0.8g)プレートの中央部に10cmの距離から噴射した。各々のプレートを3分間放置し、水洗、風乾した後、色彩色差計〔ミノルタ(MINOLTA)社製;CR−200〕を用いて明度(L値)を測定した。結果を表9〜10に示す。
(評価基準)
5点:L値=81〜100
4点:L値=61〜80
3点:L値=41〜60
2点:L値=21〜40
1点:L値=:20以下
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。
結果を表9〜10に示す。
[実施例14、比較例8]
1)液体組成物
表7〜8に示す組成の液体組成物を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表9〜10に示す。
3)洗浄力の評価法
モデル皮脂汚れ(脂肪酸30部、トリアシルグリセリン30部を加熱混合し、30×30cmのガラス板0.3g均一に塗布したもの)に、1)の液体組成物0.5mlを塗布し、8枚重ねたカナキン3号布で1kgの荷重をかけて汚れを拭き取り、汚れの状態を下記評価基準により目視で評価した。結果を表9〜10に示す。
(評価基準)
5点:汚れ落ちが非常に良好
4点:汚れ落ちが良好
3点:汚れ落ちにむらがある
2点:若干汚れが落ちる程度
1点:ほとんど汚れが落ちない
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。
結果を表9〜10に示す。
[実施例15〜22、比較例9]
1)液体組成物
表11に示す組成の液体組成物(洗浄剤組成物)を調製し、実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして時刻tでのγの経時減少率−([dγ/dt]t=t)と、25℃における粘度を測定した。
2)液体噴射容器
図2〜3に示すスプレー部材22を備えた液体噴射容器20を用意した。
このスプレー部材22における、噴射孔28を囲むように形成されている外側の周壁33bの短径と長径の比率(短径/長径)、及びランド長さ、すなわち噴射孔28の長さ(噴射方向)、噴射孔28の孔径を表11に示す。
3)噴射量の測定法
液体噴射容器に液体組成物を収容し、1回スプレーした時の、噴射前の重量と噴射後の重量の差から噴射量を求めた。結果を表11に示す。
4)ワイドスプレーパターンの評価法
実施例1〜8および比較例1〜3と同様にして評価した。結果を表11に示す。
5)スプレー回数の評価法
液体噴射容器に液体組成物を収容し、垂直ガラス面(縦100cm、横100cm)に対し、スプレー噴射孔を20cm離間させ、液体噴射容器を垂直ないし水平に移動させながらスプレーする操作を行い、ガラス全面に液体組成物が均一に付着するようスプレーした。計6枚のガラス面に液体組成物を均一に付着させるに要したスプレー回数を求めた。結果を表11に示す。
6)スプレー飛散性
液体噴射容器に液体組成物を収容し、密閉された空間(縦3m、横3m、高さ2m)内に設置してある垂直ガラス面に対し、噴射孔から20cm離れた位置からスプレーした時の、液体組成物の飛散性を下記の基準で官能評価した。結果を表11に示す。
(スプレー飛散性の評価基準)
○:ほとんど飛散せずムセが起こることはない
△:やや飛散しており、ムセを生じる
×:かなり飛散し、ムセが激しく起こる
7)垂れ落ちのなさの評価法
5)の評価において、6枚目のガラスにスプレーし終わった時点で、噴射した液体組成物が垂れ落ちているガラスの枚数を測定した。結果を表11に示す。
8)拭き取りやすさの評価法
7)の評価後、計6枚のガラス表面を綿100%のタオル(日東タオル(株)製商品名モラルテックス)を用いて液体組成物を拭き取り、拭き取りやすさを下記の評価基準で判定した。結果を表11に示す。
(拭き取りやすさの評価基準)
○:6枚とも一度拭きで拭き取れる
△:3枚までは一度拭きで拭き取れるが、4枚目以降は二度拭きしないと拭き取れない
×:1枚目から、二度拭きしないと拭き取れない。
9)仕上がり性の評価法
8)の評価において、1枚目の1回拭き取り後の仕上がり感を下記判定基準により目視で判定した。結果を表11に示す。
(仕上がり性の評価基準)
○:拭きムラがなく、ガラスに透明感がある
△:やや拭きムラがある
×:拭きムラがあり、ガラスに透明感がない
10)洗浄力の評価法
実施例14、比較例8と同様に評価した。
結果を表11に示す。
以下に表に記載した原料のメーカー名を示す。
・キサンタンガム 商品名:ケルザンT メルク(株)
・カルボキシメチルセルロースナトリウム 商品名:CMC1260 ダイセル化学工業(株)
・C14直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩 ライオン(株)
・C14αオレフィンスルホン酸塩 ライオン(株)
・C12アルキルアミノプロピオン酸 一方社(株)
・C12アルキルアミンオキシド ライオン・アクゾ(株)
・トリエタノールアミン 日本触媒(株)
・グリコール酸 (株)デュポン
・C12〜C14ポリオキシエチレン(n=3)ポリプロピレン(m=5)アルキルエーテル 商品名:プルファラックLF−403 BASF(株)
(なお、nおよびmは、繰り返し単位の数である。)
・モノエタノールアミン 三井化学(株)
また、石鹸としては、パーム核油由来のナトリウム塩を使用した。
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本発明のスプレー型洗浄製品は、広範囲に渡って汚れがつきやすい浴槽の喫水線や、浴室の壁、窓ガラス、キッチンの壁、シンク等の住居まわりの洗浄に好適に用いられる。
動的界面張力測定装置の一例を示す概略構成図である。 液体噴射容器の要部の一例を示す縦断面図である。 図2の液体噴射容器のさらに要部の(a)正面図と(b)拡大縦断面図である。 図2の液体噴射容器を使用して、液体組成物を「泡状」に噴射する様子を説明する説明図である。 図2の液体噴射容器を使用して、液体組成物を「霧状」に噴射する様子を説明する説明図である。 図2の液体噴射容器のスプレー部材における周壁の先端面の形状と、形成されるスプレーパターンの形状を示す説明図であり、先端面が(a)平面状、(b)凹面状、(c)凸面状に形成された場合である。 液体噴射容器からの噴射が「停止」の場合のノズル部材の状態の一例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。 液体噴射容器からの噴射が「泡状」の場合のノズル部材の状態の一例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。 液体噴射容器からの噴射が「停止」の場合のノズル部材の状態の一例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。 液体噴射容器からの噴射が「泡状」の場合のノズル部材の状態の一例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。 液体噴射容器からの噴射が「停止」の場合のノズル部材の状態を他の例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。 液体噴射容器からの噴射が「停止」の場合のノズル部材の状態を他の例を示す(a)ノズル部材の正面図と、(b)噴射孔付近の概念図である。
符号の説明
20 液体噴射容器
21 容器本体
22 スプレー部材
28 噴射孔
33 周壁
40 スプレーパターン

Claims (5)

  1. 界面活性剤を含む液体組成物が液体噴射容器に充填されたスプレー型洗浄製品において、
    液体組成物は、時刻tにおける気相との動的表面張力値γの経時減少率−([dγ/dt]t=t)が400mN・m−1・sec−1以上で、
    液体噴射容器は、前記液体組成物を収容する容器本体と、収容された前記液体組成物を噴射する噴射孔が形成されたスプレー部材とを具備し、
    前記噴射孔の周囲には、噴射された前記液体組成物の少なくとも一部が衝突して泡化する周壁が、該噴射孔を楕円状に囲むように形成されていることを特徴とするスプレー型洗浄製品。
    (ただし時刻tは、液体組成物と気相とが接した直後における表面張力値と、液体組成物と気相とが吸着平衡に達した時における表面張力値との中間値を示す時刻である。)
  2. 前記液体組成物は、25℃における粘度が4〜150mPa・sであることを特徴とする請求項1に記載のスプレー型洗浄製品。
  3. 前記液体組成物は、前記界面活性剤として、
    (a)アニオン界面活性剤0.1質量%以上、および/または
    (b)両性界面活性剤または半極性を有する界面活性剤0.1質量%以上を、
    含有することを特徴とする請求項1または2に記載のスプレー型洗浄製品。
  4. 前記界面活性剤は、石鹸および/またはアルキルアミンオキシドであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスプレー型洗浄製品。
  5. 前記周壁により囲まれた楕円状の部分は、短径と長径との比率が1/10〜9/10であり、
    前記液体組成物を前記噴射孔から20cm離れた対象面へ噴射した際には、長径10cm以上の楕円形スプレーパターンが形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスプレー型洗浄製品。
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