JP2004321116A - おにぎり製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】おにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを大量に製造できるおにぎり製造装置の提供。
【解決手段】おにぎりの一方の面側を形成する撓み変形可能な略円形状の第1形成部と、おにぎりの他方の面側を形成するとともに周縁部が第1形成部の周縁部と係止可能な撓み変形可能な略円形状の第2形成部と、第1形成部及び第2形成部を回動可能に且つ開閉自在に連結する連結部とからなる容器と、飯が収納された容器を開状態から閉状態にする閉鎖手段と、閉鎖手段に於いて閉状態にされた容器内に収納された飯を形成する形成手段からなり、形成手段は、連続して設けられた複数の第1起伏部を有する第1案内軌道と第1案内軌道上に沿って容器を転動させる第1移送手段とからなり、第1移送手段は容器を押す複数の移送体を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】おにぎりの一方の面側を形成する撓み変形可能な略円形状の第1形成部と、おにぎりの他方の面側を形成するとともに周縁部が第1形成部の周縁部と係止可能な撓み変形可能な略円形状の第2形成部と、第1形成部及び第2形成部を回動可能に且つ開閉自在に連結する連結部とからなる容器と、飯が収納された容器を開状態から閉状態にする閉鎖手段と、閉鎖手段に於いて閉状態にされた容器内に収納された飯を形成する形成手段からなり、形成手段は、連続して設けられた複数の第1起伏部を有する第1案内軌道と第1案内軌道上に沿って容器を転動させる第1移送手段とからなり、第1移送手段は容器を押す複数の移送体を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、おにぎり製造装置に関し、より詳しくは、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを大量に製造できるおにぎり製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場やスーパーマーケット等で製造されるおにぎりは、短時間で大量生産する必要があるため、自動化されたおにぎり装置によっておにぎりを製造するのが一般的である。
おにぎりを短時間で大量生産するために、成形型に飯を収納し所定形状を成形する装置が創出されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このような装置では、成形型に飯を収納し開口部からおにぎりの形状を作成するために強い力で押圧しておにぎり形状を形成していたので、握り飯の一つ一つの米粒の形が崩れると共に全ての米粒が横方向に向かい握り飯自体の中に有する空間を潰すことになり、おにぎりの最も重要な食感であるふんわり感が全く失われ美味しくないおにぎりが販売されてしまう結果になっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−204409号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを短時間でしかも大量に製造することができるおにぎり製造装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、おにぎりを製造する装置であって、おにぎりの一方の面側を形成する撓み変形可能な略円形状の第1形成部と、おにぎりの他方の面側を形成するとともに周縁部が前記第1形成部の周縁部と係止可能な撓み変形可能な略円形状の第2形成部と、該第1形成部及び該第2形成部を回動可能に且つ開閉自在に連結する連結部とからなる容器と、飯が収納された前記容器を開状態から閉状態にする閉鎖手段と、前記閉鎖手段に於いて閉状態にされた前記容器内に収納された飯を形成する形成手段からなり、前記形成手段は、連続して設けられた複数の第1起伏部を有する第1案内軌道と、該第1案内軌道上に沿って前記容器を転動させる第1移送手段とからなり、該第1移送手段は前記容器を押す複数の移送体を具備することを特徴とするおにぎり製造装置を提供する。
請求項2記載の発明は、前記形成手段は、前記第1移送手段の下方に設けられ、該第1移送手段の流れと相対する方向に流れる第2移送手段を具備し、該第2移送手段は連続して設けられた複数の第2起伏部を有する第2案内軌道を具備することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項3記載の発明は、前記第2移送手段の移送速度は、前記第1移送手段の移送速度よりも速いことを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項4記載の発明は、前記第1起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第1起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項5記載の発明は、前記第2起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第2起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項6記載の発明は、前記閉鎖手段が、起立手段と第1閉鎖手段と第2閉鎖手段からなり、前記起立手段は、前記第1及び第2形成部の各周縁部外面に当接すると共に移送方向に沿って漸次勾配が大きくなる傾斜面を有する第1支持体及び第2支持体からなり、前記第1閉鎖手段は、前記起立手段に於いて所定の傾斜状態を有する前記第1及び第2形成部を押圧する第1押圧手段と、上下に移動可能に設けられると共に下方向きに断面略コ字状の第1保持体とからなり、前記第2閉鎖手段は、前記第1及び第2形成部の各周縁部外面の形状を有する第2押圧体を有する第2押圧手段と、前記容器の閉状態を維持する維持棒からなることを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項7記載の発明は、前記第1支持体が有する傾斜面の勾配は、前記第2支持体が有する傾斜面の勾配よりも小さく設けられていることを特徴とする請求項6記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項8記載の発明は、前記形成手段で形成された飯を収納する閉状態の前記容器を開状態にする開放手段を具備し、該開放手段は2つの回転体と移送手段からなり、2つの回転体の配置される距離が前記容器の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のおにぎり製造装置を提供する。
これらの発明を提供することによって上記課題を悉く解決する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明に係るおにぎり製造装置(1)の構成を説明する。
図1は、本発明に係るおにぎり製造装置の概略平面図である。
本発明に係るおにぎり製造装置(1)は、容器(2)、飯供給手段(3)、配列手段(4)、ならし手段(5)、閉鎖手段(6)、運搬手段(7)、形成手段(8)と開放手段(9)から構成されている。
【0007】
図2は本発明に係る容器の開状態を示す平面図であり、図3は容器の閉状態を示す斜視図である。
容器(2)は、飯(M)を収納しおにぎりの形状を形成する容器であり、容器(2)の構成や形状は、特に限定されないが、本発明に係る実施例として、おにぎりの一方の側面を形成する第1形成部(2a)と、他方の側面を形成するとともに周縁部が第1形成部(2a)の周縁部と係止可能な第2形成部(2b)と、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を回動可能に連結する連結部(2c)とから構成される。
【0008】
第1形成部(2a)は、おにぎりの一方の側面を形成する部材である。
この第1形成部(2a)は、製造されるおにぎりの形状に応じた形状とされるが、本装置(1)の飯(M)を形成する形成手段(8)が容器(2)の回転を利用して飯(M)を形成する方法を有しているので、第1形成部(1a)の形状は、正面視略円形状が好ましい。
第1形成部(2a)は、飯(M)を収納するため、ある程度の深さを有している。
第1形成部(2a)の周面部内面(2d)に、多数の畝部(2e)及び畝合部(2f)が形成され、第1形成部(2a)の底面部内面(2g)に、格子状に並んだ多数の凹部(2h)が形成されている。
凹部(2h)の形状は、特に限定されるものではないが、図2では、四角錐等の錐状に形成されている。
このような畝部(2e)及び畝合部(2f)、凹部(2h)を形成することにより、この部分で炊き上がった米を形成した際に畝合部(2f)及び凹部(2h)と飯粒の間に隙間が形成されるので、衝撃力を受けたときに形成される飯粒はそれまで接触していた面から容易に剥離することができる。
【0009】
第2形成部(2b)は、おにぎりの他方の側面を形成する部材である。
この第2形成部(2b)は、製造されるおにぎりの形状に応じた形状とされるが、本装置(1)の飯(M)を形成する形成手段(8)が容器(2)の回転を利用して飯(M)を形成する方法を有しているので、第2形成部(2b)の形状は、正面視略円形状を有していることが好ましい。
第2形成部(2b)は、飯(M)を収納するため、第2形成部(2b)もある程度の深さを有している。
第2形成部(2b)の周面部内面(2k)に、多数の畝部(2l)及び畝合部(2m)が形成され、第2形成部(2b)の底面部内面(2n)に、格子状に並んだ多数の凹部(2o)が形成されている。
凹部(2o)の形状は、特に限定されるものではないが、図2では、四角錐等の錐状に形成されている。
このような畝部(2k)及び畝合部(2l)、凹部(2o)を形成することにより、この部分で炊き上がった米を形成した際に畝合部(2l)及び凹部(2o)と飯粒の間に隙間が形成されるので、衝撃力を受けたときに形成される飯粒はそれまで接触していた面から容易に剥離することができる。
これらの第1形成部(2a)と第2形成部(2b)は、連結部(2c)から表向きに回動させると、図3に示す如く、上下に膨らんだ形状を有する袋状の閉状態となる。
【0010】
第1形成部(2a)の周縁部には、第2形成部(2b)の周縁部と係止するための被係止部(2i)が設けられる。
この被係止部(2i)は、第1形成部(2a)の周縁部に沿って設けられた被嵌入部とされている。
第2形成部(2b)の周縁部には、第1形成部(2a)に設けられた被係止部(2i)と係止される係止部(2j)が設けられている。
係止部(2j)は、第1形成部(2a)の被嵌入部の内側に嵌入される嵌入部である。
被係止部(2i)の被嵌入部と係止部(2j)の嵌入部は、それぞれ第1形成部(2a)と第2形成部(2b)に設けられるが、第1形成部(2a)に係止部(2j)の嵌入部を設け、第2形成部(2b)に被係止部(2i)の被嵌入部を設けても構わない。
上記するように被係止部(2i)の被嵌入部と係止部(2j)の嵌入部を設けることで、これらを係止させた際に容器(2)が閉状態となり、容器(2)に収納された飯(M)がこぼれ出ることがない。
【0011】
第1形成部(2a)と第2形成部(2b)と連結部(2c)は、撓み変形可能な素材で形成されている。
第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)が撓み変形可能な素材で形成されることで、容器(2)を押圧したり容器(2)に衝撃力を与えたりした際に、押圧力や衝撃力が容器(2)に負荷されると、容器(2)が押圧力や衝撃力を分散させ、あたかも人の手で握るかの如く、飯(M)の形を形成することが可能となるからである。
第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)の連結部(2c)とは反対側の周縁部には、把手片(2p)が設けられ、この把手片(2p)の略中央部には円穴(2q)が設けられている。
【0012】
飯供給手段(3)は、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に飯(M)を供給し、次の配列手段(4)に移送する。
この供給手段(3)は、飯(M)を定量供給する定量供給装置であり、この定量供給装置によって、所定量の飯(M)が容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に収納される。
飯(M)が収納された開状態の容器(2)は、配列手段(4)へ移送される。
【0013】
配列手段(4)は、後述するならし手段(5)及び閉鎖手段(6)が一工程で処理する容器(2)の個数に従って、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)に於いて処理される容器(2)の個数を揃え配列する。
この配列手段(4)が配列する容器(2)の個数は、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)が一工程に処理する個数に依存しており、本発明の実施例に於けるならし手段(5)及び閉鎖手段(6)は、図1で示す如く、容器(2)を2個ずつ処理するので、配列手段(4)は2個ずつ揃え配列することができるように設けられる。
配列手段(4)は、図1では供給手段(3)のコンベヤに直角方向に設けられるコンベヤで構成されている。
尚、本発明の実施例では、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)の一工程に於いて2個の容器(2)を処理することができるように構成されているが、処理される容器(2)の数は特に限定されるものではない。
【0014】
ならし手段(5)は、容器(2)の第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)に収納された飯(M)を上方から押圧器(51)によって押圧し、容器(2)の第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)に収納された飯(M)をそれぞれの第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)内に均一に広げてならす。
図4は、(a)は押圧器が飯(M)を押圧する状態を示す正面視の断面図であり、(b)は凸部を有する押圧板の側面図である。
押圧器(51)は、特に限定されないが、エアシリンダの先端に押圧板(52)を具備した装置であり、押圧板(52)が飯(M)に当接する面(53)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)と同じ形状を有し、この面の大きさは第1及び第2形成部(2a及び2b)よりも小さい平面であることが好ましい。
押圧板(52)によって、飯(M)を上方から均一に中心から外側に向かって飯(M)を押し出すように押圧することができるからである。
尚、この平面の形状は、特に限定されないが、飯(M)におにぎりの具を飯(M)に載置する場合には、具が載置される位置を確保するための凸部(54)を有しても構わない(図4(b)参照)。
尚、ならし手段(5)及び後述する閉鎖手段(6)は、連続する移送手段によって、容器(1)を移送することができるように設けられている。
この移送手段は、無端状のコンベヤで構成されている。
【0015】
閉鎖手段(6)は、開状態にある容器(2)を第1及び第2形成部(2a及び2b)を連結部(2c)を軸にして回動させ閉状態にする。
この閉鎖手段(6)は、起立手段(61)と第1閉鎖手段(62)と第2閉鎖手段(63)から構成される。
図5は、起立手段(61)に於ける図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
起立手段(61)は、開状態にある容器(2)の連結部(2c)を軸として回動させると共に、容器(2)を起立状態にして第1閉鎖手段(62)へ送る。
この起立手段(61)は、第1及び第2形成部(2a及び2b)の各周縁部外面(2A)に当接すると共に移送方向に沿って漸次勾配が大きくなる傾斜面を有する第1支持体(61a)及び第2支持体(61b)からなる。
この第1支持体(61a)は、図5で示す如く、容器(2)の第1形成部(2a)を保持しつつ第1形成部(2a)の傾斜面(61c)が一定の勾配になるまで移送方向に沿って漸次勾配が大きくなるように設けられている。
この第2支持体(61b)は、図5で示す如く、容器(2)の第2形成部(2b)を保持しつつ第2形成部(2b)の傾斜面(61d)が一定の勾配になるまで移送方向に沿って漸次勾配が大きくなるように設けられている。
第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の有する勾配は、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)が有する勾配よりも小さくなるように設けられていることが好ましい(図6参照)。
第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の有する勾配が、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)が有する勾配よりも小さく設けられることによって、第1形成部(2a)が有する傾斜によって、飯(M)に具(G)が載置された場合に具が第1形成部(2a)から転げ出ることを防止することができるからである。
尚、この第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の勾配は、特に限定されないが、20〜50度、好ましくは、25〜35度であり、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)の勾配は、40〜80度、好ましくは、50〜70度である。
【0016】
この起立手段(61)は、配置軸(6a)が設けられている。この配置軸(6a)は、図5で示す如く、開状態の容器(2)の連結部(2c)の位置を第1支持体(61a)及び第2支持体(61b)の間に配置する棒状の形状を有している。
この配置軸(6a)を設けることによって、図6で示す如く、閉鎖手段(6)の工程で容器(2)を上記した所定の位置にしっかりと容器(2)を配置することができる。
【0017】
第1閉鎖手段(62)は、図17で示す如く、第1押圧装置(62a)と第1保持体(62b)から構成される。
第1押圧装置(62a)は、起立手段(61)に於いて所定の傾斜を有する開状態にある容器(2)を起立状態のままで閉状態になるように左右から第1及び第2形成部(2a及び2b)を押圧する。
この第1閉鎖手段(62)が有する第1押圧手段(62a)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を押圧するように左右にそれぞれ設けられている。
この第1押圧装置(62a)は、エアシリンダ等で左右に移動することができる。
この第1閉鎖手段(62)の第1押圧手段(62a)が第1及び第2形成部(2a及び2b)を押圧することで、容器(2)は係止部(2j)が被係止部(2i)に係止されることで起立状態に於いて閉状態となる。
【0018】
第1保持体(62b)は、第1押圧手段(62a)によって閉状態とされた容器(2)の閉状態を保持する。
この第1保持体(62b)は、図7で示す如く、上下に移動するよう設けられている。
この第1保持体(62b)は、図8で示す如く、下方向きに開放する断面略コ字状に形成されている。
この第1保持体(62b)が下方向きに開放する断面略コ字状に形成されることで、第1及び第2形成部(2a及び2b)の把手片(2p)を挟み込むことができ、容器(2)が開状態になることを防止し、閉状態を維持することができる(図8(b)参照)。
【0019】
第2閉鎖手段(63)は、第1及び第2形成部(2a及び2b)の各周縁部外面(2A)の形状を有する第2押圧体(63b及び63d)を有する第2押圧手段(63a)と、容器(2)の閉状態を維持する維持棒(63c)から構成される(図9参照)。
この第2閉鎖手段(63)は、容器(2)が有する係止部(2j)を被係止部(2i)に確実に係止させることができる。
この第2閉鎖手段(63)が有する第2押圧手段(63a)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を押圧するように左右にそれぞれ設けられている。
この第2押圧装置(63a)が有する第1形成部(2a)に当接する第2押圧体(63b)は、第1形成部(2a)に当接する面が第1形成部(2a)の周縁部外面(2A)に沿う形状を有しており、第2形成部(2b)に当接して押圧する第2押圧体(63d)は、第2形成部(2b)の被係止部(2i)に当接するように被係止部(2i)に沿うリング状の形状を有している。
左右の第2押圧体(63b及び63d)は、エアシリンダ等で容器(2)を左右から挟み込む様に押圧するので、容器(2)が有する係止部(2j)にずれることなく被係止部(2i)を奥までしっかりと係止させることができるので、容器(2)を密閉状態になるように押圧することができる。
維持棒(63c)は、図10で示す如く、容器(2)の把手片(2p)を挟むように2本設けられている。
この維持棒(63c)によって、容器(2)を起立状態且つ閉状態を維持させながら移送手段によって、移送することができる。
閉鎖手段(6)が上記したような第1及び第2閉鎖手段(62及び63)の2段階の閉鎖工程を有することによって、後述する形成手段(8)で容器(2)が開状態にならないように、しっかりと容器(2)を閉状態にすることができる。
閉鎖手段(6)によってしっかりと閉状態にある容器(2)は、移送手段によって、起立状態を維持して運搬手段(7)に移送される。
【0020】
運搬手段(7)は、図1で示す如く、後述する形成手段(8)の入口へ閉状態の容器(2)を運搬する。
この運搬手段(7)の運搬手段はコンベヤで構成されるが、特に限定されず、全ての運搬方法を利用することができる。
【0021】
形成手段(8)は、図11で示す如く、連続して設けられた複数の第1起伏部(81)を有する第1案内軌道(82)と、第1案内軌道(82)上に沿って容器(2)を転動させる第1移送手段(84)とからなり、第1移送手段(84)は容器(2)を押す複数の移送体(83)を具備している。
第1起伏部(81)は、第1案内軌道(82)を形成すると共に容器(2)を所定の高さまで持ち上げると共に下方に落下させる。
この第1起伏部(81)が第1案内軌道(82)を形成することによって、容器(2)が第1案内軌道(82)上を移送体(83)によって後方から押され回転しながら第1案内軌道(82)を通過する際に、第1起伏部(81)が有する所定の高さから落下することになり、この際に発生する衝撃力によって容器(2)に力が加わることになり容器(2)内の飯(M)を形成することができるからである。
この第1案内軌道(81)が設けられる長手方向の長さは、特に限定されないが、2〜3mであり、好ましくは、2.3〜2.7mである。
移送体(83)は、所定間隔を有して第1移送手段(84)に対して直角に立設された板状体である。この移送体(83)が設けられる所定間隔は、特に限定されないが、容器(2)を押すために設けられているので容器(2)の直径(幅)よりも広く設けられる。
移送体(83)の形状は、特に限定されないが、第1案内軌道(82)を形成する第1起伏部(81)上を容器(2)が回転しながら通過するように、容器(2)を押すので、図12で示す如く、移送体(83)の略中央部に第1切欠き部(83a)が設けられていることが好ましい。
この第1切欠き部(83a)を有することによって、容器(2)の把手部(2p)や連結部(2c)と移送体(83)が当接することなく、容器(2)を回転させながら移送することができるからである。
移送体(83)の幅(d)は、移送体(83)が後述する第1起伏部(81)を容器(2)を押しながら通過するので、図13(b)で示す如く、第1起伏部(81)の幅(D)よりも短く設けられていることが好ましい。
【0022】
第1起伏部(81)は、所定間隔に設けられ、容器(2)が移送される第1案内軌道(82)を形成する。容器(2)は、この第1起伏部(81)上を通過することによって、回転しながら飯(M)を形成する。
第1起伏部(81)の形状は、図13で示す如く、側面視略直角三角形状の形状の板が所定間隔(D)を隔てて設けられている。
この所定間隔(D)が設けられることによって、移送体(83)が容器(2)を押しながら第1起伏部(81)を通過することができるからである。
第1起伏部(81)が略直角三角形状の形状を有することによって、容器(2)が第1起伏部(83)上を通過した際に斜辺(81a)上を通過した後に平面部(81c)に落下し、容器(2)に衝撃力が加えられることになり、この衝撃力を利用して容器(2)内の飯(M)を形成することができるからである。
図14は、第1案内軌道に於ける容器が移送する状態を表す連続図である。
移送体(83)の移動に伴って容器(2)が斜辺(81a)を登り、落下する(図14の(a)から(d)の順番に移行する)。
【0023】
形成手段(8)は、図11で示す如く、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れる第2移送手段(87)を具備し、第2移送手段(87)は連続して設けられた複数の第2起伏部(85)を有する第2案内軌道(86)を具備している。
複数に連続して設けられた第2起伏部(85)を有する第2案内軌道(86)と、第2案内軌道(86)が設けれ、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れる第2移送手段(87)が具備されていても構わない。
第2移送手段(87)は、図11で示す如く、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れている。
この第2移送手段(87)は、無端状のコンベヤで構成され、第2案内軌道(86)と第2案内軌道(86)を形成する第2起伏部(85)が固着されている。
第2起伏部(85)の形状や大きさは、上述した第1起伏部(81)と同様である。
第1移送手段(84)と第2移送手段(87)との間の距離は、第1移送手段(84)に設けられる移送体(83)の高さと略同じ距離を有することが好ましい。
第1移送手段(84)と第2移送手段(87)との間の距離が第1移送手段(84)に設けられる移送体(83)の高さと略同じ距離を有することによって、移送体(83)が第2移送手段(87)に載置された容器(2)を第2案内軌道(86)上に沿って移送することができるからである。
この第2移送手段(87)の移送速度は、第1移送手段(84)の移送速度よりも速く移送するように設けられており、2〜4倍の移送速度を有し、2〜3倍の移送速度を有していることが好ましい。
上記したような移送速度の違いを有することによって、容器(2)に衝撃力を与える回数を増加することができるからである。
尚、図11で示される如く、第1移送手段(84)の終端部と第2位相手段(87)の終端部には円弧状のガイド部(88)が設けられる。
これらの円弧状のガイド部(88)を設けることによって、容器(2)が第1移送手段(84)から第2移送手段(87)に容易に移送することができ、また、第2移送手段(87)の終端部から容器(2)を容易に取り出すことができるように設けられている
尚、図15は、第2案内軌道上に於ける飯の形成する状態を示す連続図である。
移送体(83)の移動に伴って容器(2)が斜辺を登り、落下する(図15の(a)から(d)の順番に移行する)。
【0024】
開放手段(9)は、形成手段(8)で形成された飯(M)を有する閉状態にある容器(2)を開状態にする。
この開放手段(9)は、容器(2)を移送するコンベヤ(91)と2つの回転体(92)とから構成されている。
図16で示すように、コンベヤ(91)は、形成された飯(M)が収納された容器(2)を2つの回転体(92)の間に移送する。
2つの回転体(92)は、略円柱状の部材であり、この2つの回転体(92)が有する距離は、容器(2)の直径よりも僅かに小さい距離を有している。
2つの回転体(92)の間の距離が、容器(2)よりも小さい距離を有することによって、容器(2)が回転体(92)の間を通過する際に、回転体(92)から押圧力が容器(2)側面にかかり容器(2)が自動で開状態になる(図16参照)。
尚、この回転体(92)の間を通過する且つ容器(2)の把手片(2p)及び連結部(2c)がコンベヤ(91)の流れと略平行になることを補助するガイド材(93)が設けられている。
尚、このガイド材(93)は、図16で示す如く、長方形状の板がコンベヤ(91)の流れに従って漸次狭くなるように設けられているが、棒状のガイド材を所定の位置に立設させ、連結部(2c)や把手片(2p)が引掛かるように設け、容器(2)が上記するような向きを向くように配置しても構わない。
以上が本発明に係るおにぎり製造装置の構成である。
【0025】
本発明に係るおにぎり製造装置の作用を図面を参照しつつ説明する。
飯供給部(A)に於いて、定量供給装置によって、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に飯(M)を収納する。
配列部(B)に於いて、配列手段(4)によって、飯供給部(A)からならし部(C)に所定の数の容器(2)が処理できるように移送する。
ならし部(C)に於いて、第1及び第2形成部(2a及び2b)に収納された飯(M)をならし手段(5)によって、第1及び第2形成部(2a及び2b)内に均一に広がるようにならす。
具配置部(D)に於いて、形成部(2a及び/又は2b)に具を載置する。
閉鎖部(E)に於いて、先ず、起立手段(61)によって、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)を所定の傾斜を有するようにする。
この時、具が配置される形成部(2a又は2b)は、緩やかな勾配で傾斜している。
次いで、第1閉鎖手段(62)によって、容器(2)を開状態から閉状態になるように、左右から第1押圧手段(62a)によって容器(2)が押圧され、閉状態となる。
次に、第2閉鎖手段(63)によって、容器(2)がしっかりと密閉されるように左右から第2押圧手段(63a)によって容器(2)が押圧され、容器(2)はしっかりと密閉される。
【0026】
運搬部(F)に於いて、密閉された容器(2)は、運搬手段(7)によって形成部(G)へ移送される。
形成部(G)に於いて、形成手段(8)によって、容器(2)が第1起伏部(81)及び第2起伏部(85)上を回転することによって、又、第1及び第2起伏部(81及び85)の斜辺から落下することによる衝撃力を受けながら、容器(2)内の飯(M)が形成される。
図17〜20は、飯(M)がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。衝撃力(F)が加わる毎に飯(M)が形成される(飯と容器の間隙Lが衝撃力が加わる度に大きくなっている)。
形成された飯(M)を有する容器(2)は開放部(H)へ運ばれる。
開放部(H)に於いて、開放手段(9)によって、閉状態の容器(2)が2つの回転体(91)の間に挟まれることで回転体(91)から押圧力を受け、閉状態にある容器(2)の上側に配置される形成部(2a又は2b)が連結部(2c)を中心に回動し開状態にされる。
開状態の容器(2)から形成された飯(M)を取り出し、飯(M)に海苔を巻く。
以上が本発明に係るおにぎり製造装置の作用である。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によって、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを短時間でしかも大量に製造することができると共に、おにぎりの外側は硬く、内側は柔らかいおにぎりを製造することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0028】
請求項2記載の発明によって、第1形成部と第2形成部を効率良くしかも容器に好適な衝撃力をあたえることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によって、容器内のおにぎりを成形するために、好適な衝撃力を与えることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項4及び5の発明によって、確実に衝撃力を作用させることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0029】
請求項6記載の発明によって、容器を閉状態にする手段が2段階で構成されることによって容器をしっかりと閉状態にすることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項7記載の発明によって、勾配の異なる斜面を具備させ、具が配置している形成部をより緩やかな傾斜になるよう配置することによって、具がしっかりと形成部に載置されることになり転がり出ることを防止することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0030】
請求項8記載の発明によって、開放手段が効率良く作動することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るおにぎり製造装置の概略平面図である。
【図2】容器の開状態を示す平面図である。
【図3】容器の閉状態を示す斜視図である。
【図4】(a)は押圧器が飯を押圧する状態を示す正面視断面図であり、(b)は凸部を有する押圧板の側面である。
【図5】本発明に係る起立手段を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【図6】起立手段に於いて容器を載置した際の断面図である。
【図7】第1閉鎖手段に於ける側面図である。
【図8】第1閉鎖手段に於ける概略断面図であり、(a)及び(b)は第1閉鎖手段の動作を示す。
【図9】第2閉鎖手段に於ける断面図である。
【図10】第2閉鎖手段に於ける側面図である。
【図11】形成手段の概略側面図である。
【図12】移送体の正面図である。
【図13】第1起伏部を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【図14】第1案内軌道上に於ける容器を移送する状態を表す連続図である。
【図15】第2案内軌道上に於ける容器を移送する状態を示す連続図である。
【図16】開放手段に於いて容器を開放する状態を示す平面図である。
【図17】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図18】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図19】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図20】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・おにぎり製造装置
2・・・・・容器
2a・・・・第1形成部
2b・・・・第2形成部
2c・・・・連結部
2A・・・・周面部外面
4・・・・・閉鎖手段
5・・・・・ならし手段
6・・・・・閉鎖手段
61・・・・起立手段
61a・・・第1支持体
61b・・・第2支持体
62・・・・第1閉鎖手段
63・・・・第2閉鎖手段
8・・・・・形成手段
81・・・・第1起伏部
82・・・・第1案内軌道
83・・・・移送体
84・・・・第1移送手段
85・・・・第2起伏部
86・・・・第2案内軌道
87・・・・第2移送手段
9・・・・・開放手段
91・・・・コンベヤ
92・・・・回転体
【発明の属する技術分野】
本発明は、おにぎり製造装置に関し、より詳しくは、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを大量に製造できるおにぎり製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場やスーパーマーケット等で製造されるおにぎりは、短時間で大量生産する必要があるため、自動化されたおにぎり装置によっておにぎりを製造するのが一般的である。
おにぎりを短時間で大量生産するために、成形型に飯を収納し所定形状を成形する装置が創出されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このような装置では、成形型に飯を収納し開口部からおにぎりの形状を作成するために強い力で押圧しておにぎり形状を形成していたので、握り飯の一つ一つの米粒の形が崩れると共に全ての米粒が横方向に向かい握り飯自体の中に有する空間を潰すことになり、おにぎりの最も重要な食感であるふんわり感が全く失われ美味しくないおにぎりが販売されてしまう結果になっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−204409号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを短時間でしかも大量に製造することができるおにぎり製造装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、おにぎりを製造する装置であって、おにぎりの一方の面側を形成する撓み変形可能な略円形状の第1形成部と、おにぎりの他方の面側を形成するとともに周縁部が前記第1形成部の周縁部と係止可能な撓み変形可能な略円形状の第2形成部と、該第1形成部及び該第2形成部を回動可能に且つ開閉自在に連結する連結部とからなる容器と、飯が収納された前記容器を開状態から閉状態にする閉鎖手段と、前記閉鎖手段に於いて閉状態にされた前記容器内に収納された飯を形成する形成手段からなり、前記形成手段は、連続して設けられた複数の第1起伏部を有する第1案内軌道と、該第1案内軌道上に沿って前記容器を転動させる第1移送手段とからなり、該第1移送手段は前記容器を押す複数の移送体を具備することを特徴とするおにぎり製造装置を提供する。
請求項2記載の発明は、前記形成手段は、前記第1移送手段の下方に設けられ、該第1移送手段の流れと相対する方向に流れる第2移送手段を具備し、該第2移送手段は連続して設けられた複数の第2起伏部を有する第2案内軌道を具備することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項3記載の発明は、前記第2移送手段の移送速度は、前記第1移送手段の移送速度よりも速いことを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項4記載の発明は、前記第1起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第1起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項5記載の発明は、前記第2起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第2起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項6記載の発明は、前記閉鎖手段が、起立手段と第1閉鎖手段と第2閉鎖手段からなり、前記起立手段は、前記第1及び第2形成部の各周縁部外面に当接すると共に移送方向に沿って漸次勾配が大きくなる傾斜面を有する第1支持体及び第2支持体からなり、前記第1閉鎖手段は、前記起立手段に於いて所定の傾斜状態を有する前記第1及び第2形成部を押圧する第1押圧手段と、上下に移動可能に設けられると共に下方向きに断面略コ字状の第1保持体とからなり、前記第2閉鎖手段は、前記第1及び第2形成部の各周縁部外面の形状を有する第2押圧体を有する第2押圧手段と、前記容器の閉状態を維持する維持棒からなることを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項7記載の発明は、前記第1支持体が有する傾斜面の勾配は、前記第2支持体が有する傾斜面の勾配よりも小さく設けられていることを特徴とする請求項6記載のおにぎり製造装置を提供する。
請求項8記載の発明は、前記形成手段で形成された飯を収納する閉状態の前記容器を開状態にする開放手段を具備し、該開放手段は2つの回転体と移送手段からなり、2つの回転体の配置される距離が前記容器の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のおにぎり製造装置を提供する。
これらの発明を提供することによって上記課題を悉く解決する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明に係るおにぎり製造装置(1)の構成を説明する。
図1は、本発明に係るおにぎり製造装置の概略平面図である。
本発明に係るおにぎり製造装置(1)は、容器(2)、飯供給手段(3)、配列手段(4)、ならし手段(5)、閉鎖手段(6)、運搬手段(7)、形成手段(8)と開放手段(9)から構成されている。
【0007】
図2は本発明に係る容器の開状態を示す平面図であり、図3は容器の閉状態を示す斜視図である。
容器(2)は、飯(M)を収納しおにぎりの形状を形成する容器であり、容器(2)の構成や形状は、特に限定されないが、本発明に係る実施例として、おにぎりの一方の側面を形成する第1形成部(2a)と、他方の側面を形成するとともに周縁部が第1形成部(2a)の周縁部と係止可能な第2形成部(2b)と、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を回動可能に連結する連結部(2c)とから構成される。
【0008】
第1形成部(2a)は、おにぎりの一方の側面を形成する部材である。
この第1形成部(2a)は、製造されるおにぎりの形状に応じた形状とされるが、本装置(1)の飯(M)を形成する形成手段(8)が容器(2)の回転を利用して飯(M)を形成する方法を有しているので、第1形成部(1a)の形状は、正面視略円形状が好ましい。
第1形成部(2a)は、飯(M)を収納するため、ある程度の深さを有している。
第1形成部(2a)の周面部内面(2d)に、多数の畝部(2e)及び畝合部(2f)が形成され、第1形成部(2a)の底面部内面(2g)に、格子状に並んだ多数の凹部(2h)が形成されている。
凹部(2h)の形状は、特に限定されるものではないが、図2では、四角錐等の錐状に形成されている。
このような畝部(2e)及び畝合部(2f)、凹部(2h)を形成することにより、この部分で炊き上がった米を形成した際に畝合部(2f)及び凹部(2h)と飯粒の間に隙間が形成されるので、衝撃力を受けたときに形成される飯粒はそれまで接触していた面から容易に剥離することができる。
【0009】
第2形成部(2b)は、おにぎりの他方の側面を形成する部材である。
この第2形成部(2b)は、製造されるおにぎりの形状に応じた形状とされるが、本装置(1)の飯(M)を形成する形成手段(8)が容器(2)の回転を利用して飯(M)を形成する方法を有しているので、第2形成部(2b)の形状は、正面視略円形状を有していることが好ましい。
第2形成部(2b)は、飯(M)を収納するため、第2形成部(2b)もある程度の深さを有している。
第2形成部(2b)の周面部内面(2k)に、多数の畝部(2l)及び畝合部(2m)が形成され、第2形成部(2b)の底面部内面(2n)に、格子状に並んだ多数の凹部(2o)が形成されている。
凹部(2o)の形状は、特に限定されるものではないが、図2では、四角錐等の錐状に形成されている。
このような畝部(2k)及び畝合部(2l)、凹部(2o)を形成することにより、この部分で炊き上がった米を形成した際に畝合部(2l)及び凹部(2o)と飯粒の間に隙間が形成されるので、衝撃力を受けたときに形成される飯粒はそれまで接触していた面から容易に剥離することができる。
これらの第1形成部(2a)と第2形成部(2b)は、連結部(2c)から表向きに回動させると、図3に示す如く、上下に膨らんだ形状を有する袋状の閉状態となる。
【0010】
第1形成部(2a)の周縁部には、第2形成部(2b)の周縁部と係止するための被係止部(2i)が設けられる。
この被係止部(2i)は、第1形成部(2a)の周縁部に沿って設けられた被嵌入部とされている。
第2形成部(2b)の周縁部には、第1形成部(2a)に設けられた被係止部(2i)と係止される係止部(2j)が設けられている。
係止部(2j)は、第1形成部(2a)の被嵌入部の内側に嵌入される嵌入部である。
被係止部(2i)の被嵌入部と係止部(2j)の嵌入部は、それぞれ第1形成部(2a)と第2形成部(2b)に設けられるが、第1形成部(2a)に係止部(2j)の嵌入部を設け、第2形成部(2b)に被係止部(2i)の被嵌入部を設けても構わない。
上記するように被係止部(2i)の被嵌入部と係止部(2j)の嵌入部を設けることで、これらを係止させた際に容器(2)が閉状態となり、容器(2)に収納された飯(M)がこぼれ出ることがない。
【0011】
第1形成部(2a)と第2形成部(2b)と連結部(2c)は、撓み変形可能な素材で形成されている。
第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)が撓み変形可能な素材で形成されることで、容器(2)を押圧したり容器(2)に衝撃力を与えたりした際に、押圧力や衝撃力が容器(2)に負荷されると、容器(2)が押圧力や衝撃力を分散させ、あたかも人の手で握るかの如く、飯(M)の形を形成することが可能となるからである。
第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)の連結部(2c)とは反対側の周縁部には、把手片(2p)が設けられ、この把手片(2p)の略中央部には円穴(2q)が設けられている。
【0012】
飯供給手段(3)は、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に飯(M)を供給し、次の配列手段(4)に移送する。
この供給手段(3)は、飯(M)を定量供給する定量供給装置であり、この定量供給装置によって、所定量の飯(M)が容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に収納される。
飯(M)が収納された開状態の容器(2)は、配列手段(4)へ移送される。
【0013】
配列手段(4)は、後述するならし手段(5)及び閉鎖手段(6)が一工程で処理する容器(2)の個数に従って、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)に於いて処理される容器(2)の個数を揃え配列する。
この配列手段(4)が配列する容器(2)の個数は、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)が一工程に処理する個数に依存しており、本発明の実施例に於けるならし手段(5)及び閉鎖手段(6)は、図1で示す如く、容器(2)を2個ずつ処理するので、配列手段(4)は2個ずつ揃え配列することができるように設けられる。
配列手段(4)は、図1では供給手段(3)のコンベヤに直角方向に設けられるコンベヤで構成されている。
尚、本発明の実施例では、ならし手段(5)及び閉鎖手段(6)の一工程に於いて2個の容器(2)を処理することができるように構成されているが、処理される容器(2)の数は特に限定されるものではない。
【0014】
ならし手段(5)は、容器(2)の第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)に収納された飯(M)を上方から押圧器(51)によって押圧し、容器(2)の第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)に収納された飯(M)をそれぞれの第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)内に均一に広げてならす。
図4は、(a)は押圧器が飯(M)を押圧する状態を示す正面視の断面図であり、(b)は凸部を有する押圧板の側面図である。
押圧器(51)は、特に限定されないが、エアシリンダの先端に押圧板(52)を具備した装置であり、押圧板(52)が飯(M)に当接する面(53)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)と同じ形状を有し、この面の大きさは第1及び第2形成部(2a及び2b)よりも小さい平面であることが好ましい。
押圧板(52)によって、飯(M)を上方から均一に中心から外側に向かって飯(M)を押し出すように押圧することができるからである。
尚、この平面の形状は、特に限定されないが、飯(M)におにぎりの具を飯(M)に載置する場合には、具が載置される位置を確保するための凸部(54)を有しても構わない(図4(b)参照)。
尚、ならし手段(5)及び後述する閉鎖手段(6)は、連続する移送手段によって、容器(1)を移送することができるように設けられている。
この移送手段は、無端状のコンベヤで構成されている。
【0015】
閉鎖手段(6)は、開状態にある容器(2)を第1及び第2形成部(2a及び2b)を連結部(2c)を軸にして回動させ閉状態にする。
この閉鎖手段(6)は、起立手段(61)と第1閉鎖手段(62)と第2閉鎖手段(63)から構成される。
図5は、起立手段(61)に於ける図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
起立手段(61)は、開状態にある容器(2)の連結部(2c)を軸として回動させると共に、容器(2)を起立状態にして第1閉鎖手段(62)へ送る。
この起立手段(61)は、第1及び第2形成部(2a及び2b)の各周縁部外面(2A)に当接すると共に移送方向に沿って漸次勾配が大きくなる傾斜面を有する第1支持体(61a)及び第2支持体(61b)からなる。
この第1支持体(61a)は、図5で示す如く、容器(2)の第1形成部(2a)を保持しつつ第1形成部(2a)の傾斜面(61c)が一定の勾配になるまで移送方向に沿って漸次勾配が大きくなるように設けられている。
この第2支持体(61b)は、図5で示す如く、容器(2)の第2形成部(2b)を保持しつつ第2形成部(2b)の傾斜面(61d)が一定の勾配になるまで移送方向に沿って漸次勾配が大きくなるように設けられている。
第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の有する勾配は、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)が有する勾配よりも小さくなるように設けられていることが好ましい(図6参照)。
第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の有する勾配が、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)が有する勾配よりも小さく設けられることによって、第1形成部(2a)が有する傾斜によって、飯(M)に具(G)が載置された場合に具が第1形成部(2a)から転げ出ることを防止することができるからである。
尚、この第1支持体(61a)の傾斜面(61c)の勾配は、特に限定されないが、20〜50度、好ましくは、25〜35度であり、第2支持体(61b)の傾斜面(61d)の勾配は、40〜80度、好ましくは、50〜70度である。
【0016】
この起立手段(61)は、配置軸(6a)が設けられている。この配置軸(6a)は、図5で示す如く、開状態の容器(2)の連結部(2c)の位置を第1支持体(61a)及び第2支持体(61b)の間に配置する棒状の形状を有している。
この配置軸(6a)を設けることによって、図6で示す如く、閉鎖手段(6)の工程で容器(2)を上記した所定の位置にしっかりと容器(2)を配置することができる。
【0017】
第1閉鎖手段(62)は、図17で示す如く、第1押圧装置(62a)と第1保持体(62b)から構成される。
第1押圧装置(62a)は、起立手段(61)に於いて所定の傾斜を有する開状態にある容器(2)を起立状態のままで閉状態になるように左右から第1及び第2形成部(2a及び2b)を押圧する。
この第1閉鎖手段(62)が有する第1押圧手段(62a)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を押圧するように左右にそれぞれ設けられている。
この第1押圧装置(62a)は、エアシリンダ等で左右に移動することができる。
この第1閉鎖手段(62)の第1押圧手段(62a)が第1及び第2形成部(2a及び2b)を押圧することで、容器(2)は係止部(2j)が被係止部(2i)に係止されることで起立状態に於いて閉状態となる。
【0018】
第1保持体(62b)は、第1押圧手段(62a)によって閉状態とされた容器(2)の閉状態を保持する。
この第1保持体(62b)は、図7で示す如く、上下に移動するよう設けられている。
この第1保持体(62b)は、図8で示す如く、下方向きに開放する断面略コ字状に形成されている。
この第1保持体(62b)が下方向きに開放する断面略コ字状に形成されることで、第1及び第2形成部(2a及び2b)の把手片(2p)を挟み込むことができ、容器(2)が開状態になることを防止し、閉状態を維持することができる(図8(b)参照)。
【0019】
第2閉鎖手段(63)は、第1及び第2形成部(2a及び2b)の各周縁部外面(2A)の形状を有する第2押圧体(63b及び63d)を有する第2押圧手段(63a)と、容器(2)の閉状態を維持する維持棒(63c)から構成される(図9参照)。
この第2閉鎖手段(63)は、容器(2)が有する係止部(2j)を被係止部(2i)に確実に係止させることができる。
この第2閉鎖手段(63)が有する第2押圧手段(63a)は、第1形成部(2a)及び第2形成部(2b)を押圧するように左右にそれぞれ設けられている。
この第2押圧装置(63a)が有する第1形成部(2a)に当接する第2押圧体(63b)は、第1形成部(2a)に当接する面が第1形成部(2a)の周縁部外面(2A)に沿う形状を有しており、第2形成部(2b)に当接して押圧する第2押圧体(63d)は、第2形成部(2b)の被係止部(2i)に当接するように被係止部(2i)に沿うリング状の形状を有している。
左右の第2押圧体(63b及び63d)は、エアシリンダ等で容器(2)を左右から挟み込む様に押圧するので、容器(2)が有する係止部(2j)にずれることなく被係止部(2i)を奥までしっかりと係止させることができるので、容器(2)を密閉状態になるように押圧することができる。
維持棒(63c)は、図10で示す如く、容器(2)の把手片(2p)を挟むように2本設けられている。
この維持棒(63c)によって、容器(2)を起立状態且つ閉状態を維持させながら移送手段によって、移送することができる。
閉鎖手段(6)が上記したような第1及び第2閉鎖手段(62及び63)の2段階の閉鎖工程を有することによって、後述する形成手段(8)で容器(2)が開状態にならないように、しっかりと容器(2)を閉状態にすることができる。
閉鎖手段(6)によってしっかりと閉状態にある容器(2)は、移送手段によって、起立状態を維持して運搬手段(7)に移送される。
【0020】
運搬手段(7)は、図1で示す如く、後述する形成手段(8)の入口へ閉状態の容器(2)を運搬する。
この運搬手段(7)の運搬手段はコンベヤで構成されるが、特に限定されず、全ての運搬方法を利用することができる。
【0021】
形成手段(8)は、図11で示す如く、連続して設けられた複数の第1起伏部(81)を有する第1案内軌道(82)と、第1案内軌道(82)上に沿って容器(2)を転動させる第1移送手段(84)とからなり、第1移送手段(84)は容器(2)を押す複数の移送体(83)を具備している。
第1起伏部(81)は、第1案内軌道(82)を形成すると共に容器(2)を所定の高さまで持ち上げると共に下方に落下させる。
この第1起伏部(81)が第1案内軌道(82)を形成することによって、容器(2)が第1案内軌道(82)上を移送体(83)によって後方から押され回転しながら第1案内軌道(82)を通過する際に、第1起伏部(81)が有する所定の高さから落下することになり、この際に発生する衝撃力によって容器(2)に力が加わることになり容器(2)内の飯(M)を形成することができるからである。
この第1案内軌道(81)が設けられる長手方向の長さは、特に限定されないが、2〜3mであり、好ましくは、2.3〜2.7mである。
移送体(83)は、所定間隔を有して第1移送手段(84)に対して直角に立設された板状体である。この移送体(83)が設けられる所定間隔は、特に限定されないが、容器(2)を押すために設けられているので容器(2)の直径(幅)よりも広く設けられる。
移送体(83)の形状は、特に限定されないが、第1案内軌道(82)を形成する第1起伏部(81)上を容器(2)が回転しながら通過するように、容器(2)を押すので、図12で示す如く、移送体(83)の略中央部に第1切欠き部(83a)が設けられていることが好ましい。
この第1切欠き部(83a)を有することによって、容器(2)の把手部(2p)や連結部(2c)と移送体(83)が当接することなく、容器(2)を回転させながら移送することができるからである。
移送体(83)の幅(d)は、移送体(83)が後述する第1起伏部(81)を容器(2)を押しながら通過するので、図13(b)で示す如く、第1起伏部(81)の幅(D)よりも短く設けられていることが好ましい。
【0022】
第1起伏部(81)は、所定間隔に設けられ、容器(2)が移送される第1案内軌道(82)を形成する。容器(2)は、この第1起伏部(81)上を通過することによって、回転しながら飯(M)を形成する。
第1起伏部(81)の形状は、図13で示す如く、側面視略直角三角形状の形状の板が所定間隔(D)を隔てて設けられている。
この所定間隔(D)が設けられることによって、移送体(83)が容器(2)を押しながら第1起伏部(81)を通過することができるからである。
第1起伏部(81)が略直角三角形状の形状を有することによって、容器(2)が第1起伏部(83)上を通過した際に斜辺(81a)上を通過した後に平面部(81c)に落下し、容器(2)に衝撃力が加えられることになり、この衝撃力を利用して容器(2)内の飯(M)を形成することができるからである。
図14は、第1案内軌道に於ける容器が移送する状態を表す連続図である。
移送体(83)の移動に伴って容器(2)が斜辺(81a)を登り、落下する(図14の(a)から(d)の順番に移行する)。
【0023】
形成手段(8)は、図11で示す如く、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れる第2移送手段(87)を具備し、第2移送手段(87)は連続して設けられた複数の第2起伏部(85)を有する第2案内軌道(86)を具備している。
複数に連続して設けられた第2起伏部(85)を有する第2案内軌道(86)と、第2案内軌道(86)が設けれ、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れる第2移送手段(87)が具備されていても構わない。
第2移送手段(87)は、図11で示す如く、第1移送手段(84)の下方に設けられ、第1移送手段(84)の流れと相対する方向に流れている。
この第2移送手段(87)は、無端状のコンベヤで構成され、第2案内軌道(86)と第2案内軌道(86)を形成する第2起伏部(85)が固着されている。
第2起伏部(85)の形状や大きさは、上述した第1起伏部(81)と同様である。
第1移送手段(84)と第2移送手段(87)との間の距離は、第1移送手段(84)に設けられる移送体(83)の高さと略同じ距離を有することが好ましい。
第1移送手段(84)と第2移送手段(87)との間の距離が第1移送手段(84)に設けられる移送体(83)の高さと略同じ距離を有することによって、移送体(83)が第2移送手段(87)に載置された容器(2)を第2案内軌道(86)上に沿って移送することができるからである。
この第2移送手段(87)の移送速度は、第1移送手段(84)の移送速度よりも速く移送するように設けられており、2〜4倍の移送速度を有し、2〜3倍の移送速度を有していることが好ましい。
上記したような移送速度の違いを有することによって、容器(2)に衝撃力を与える回数を増加することができるからである。
尚、図11で示される如く、第1移送手段(84)の終端部と第2位相手段(87)の終端部には円弧状のガイド部(88)が設けられる。
これらの円弧状のガイド部(88)を設けることによって、容器(2)が第1移送手段(84)から第2移送手段(87)に容易に移送することができ、また、第2移送手段(87)の終端部から容器(2)を容易に取り出すことができるように設けられている
尚、図15は、第2案内軌道上に於ける飯の形成する状態を示す連続図である。
移送体(83)の移動に伴って容器(2)が斜辺を登り、落下する(図15の(a)から(d)の順番に移行する)。
【0024】
開放手段(9)は、形成手段(8)で形成された飯(M)を有する閉状態にある容器(2)を開状態にする。
この開放手段(9)は、容器(2)を移送するコンベヤ(91)と2つの回転体(92)とから構成されている。
図16で示すように、コンベヤ(91)は、形成された飯(M)が収納された容器(2)を2つの回転体(92)の間に移送する。
2つの回転体(92)は、略円柱状の部材であり、この2つの回転体(92)が有する距離は、容器(2)の直径よりも僅かに小さい距離を有している。
2つの回転体(92)の間の距離が、容器(2)よりも小さい距離を有することによって、容器(2)が回転体(92)の間を通過する際に、回転体(92)から押圧力が容器(2)側面にかかり容器(2)が自動で開状態になる(図16参照)。
尚、この回転体(92)の間を通過する且つ容器(2)の把手片(2p)及び連結部(2c)がコンベヤ(91)の流れと略平行になることを補助するガイド材(93)が設けられている。
尚、このガイド材(93)は、図16で示す如く、長方形状の板がコンベヤ(91)の流れに従って漸次狭くなるように設けられているが、棒状のガイド材を所定の位置に立設させ、連結部(2c)や把手片(2p)が引掛かるように設け、容器(2)が上記するような向きを向くように配置しても構わない。
以上が本発明に係るおにぎり製造装置の構成である。
【0025】
本発明に係るおにぎり製造装置の作用を図面を参照しつつ説明する。
飯供給部(A)に於いて、定量供給装置によって、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)に飯(M)を収納する。
配列部(B)に於いて、配列手段(4)によって、飯供給部(A)からならし部(C)に所定の数の容器(2)が処理できるように移送する。
ならし部(C)に於いて、第1及び第2形成部(2a及び2b)に収納された飯(M)をならし手段(5)によって、第1及び第2形成部(2a及び2b)内に均一に広がるようにならす。
具配置部(D)に於いて、形成部(2a及び/又は2b)に具を載置する。
閉鎖部(E)に於いて、先ず、起立手段(61)によって、開状態にある容器(2)の第1及び第2形成部(2a及び2b)を所定の傾斜を有するようにする。
この時、具が配置される形成部(2a又は2b)は、緩やかな勾配で傾斜している。
次いで、第1閉鎖手段(62)によって、容器(2)を開状態から閉状態になるように、左右から第1押圧手段(62a)によって容器(2)が押圧され、閉状態となる。
次に、第2閉鎖手段(63)によって、容器(2)がしっかりと密閉されるように左右から第2押圧手段(63a)によって容器(2)が押圧され、容器(2)はしっかりと密閉される。
【0026】
運搬部(F)に於いて、密閉された容器(2)は、運搬手段(7)によって形成部(G)へ移送される。
形成部(G)に於いて、形成手段(8)によって、容器(2)が第1起伏部(81)及び第2起伏部(85)上を回転することによって、又、第1及び第2起伏部(81及び85)の斜辺から落下することによる衝撃力を受けながら、容器(2)内の飯(M)が形成される。
図17〜20は、飯(M)がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。衝撃力(F)が加わる毎に飯(M)が形成される(飯と容器の間隙Lが衝撃力が加わる度に大きくなっている)。
形成された飯(M)を有する容器(2)は開放部(H)へ運ばれる。
開放部(H)に於いて、開放手段(9)によって、閉状態の容器(2)が2つの回転体(91)の間に挟まれることで回転体(91)から押圧力を受け、閉状態にある容器(2)の上側に配置される形成部(2a又は2b)が連結部(2c)を中心に回動し開状態にされる。
開状態の容器(2)から形成された飯(M)を取り出し、飯(M)に海苔を巻く。
以上が本発明に係るおにぎり製造装置の作用である。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によって、おにぎりの米粒が押し潰されることなく一つ一つが原形を保ち、米粒がいろいろな方向に向かって並び米粒相互間に少しの隙間が生じることによっておにぎり自体の柔らかさと風味を全く失うことないおにぎりを短時間でしかも大量に製造することができると共に、おにぎりの外側は硬く、内側は柔らかいおにぎりを製造することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0028】
請求項2記載の発明によって、第1形成部と第2形成部を効率良くしかも容器に好適な衝撃力をあたえることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によって、容器内のおにぎりを成形するために、好適な衝撃力を与えることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項4及び5の発明によって、確実に衝撃力を作用させることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0029】
請求項6記載の発明によって、容器を閉状態にする手段が2段階で構成されることによって容器をしっかりと閉状態にすることができるおにぎり製造装置を提供することができる。
請求項7記載の発明によって、勾配の異なる斜面を具備させ、具が配置している形成部をより緩やかな傾斜になるよう配置することによって、具がしっかりと形成部に載置されることになり転がり出ることを防止することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【0030】
請求項8記載の発明によって、開放手段が効率良く作動することができるおにぎり製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るおにぎり製造装置の概略平面図である。
【図2】容器の開状態を示す平面図である。
【図3】容器の閉状態を示す斜視図である。
【図4】(a)は押圧器が飯を押圧する状態を示す正面視断面図であり、(b)は凸部を有する押圧板の側面である。
【図5】本発明に係る起立手段を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【図6】起立手段に於いて容器を載置した際の断面図である。
【図7】第1閉鎖手段に於ける側面図である。
【図8】第1閉鎖手段に於ける概略断面図であり、(a)及び(b)は第1閉鎖手段の動作を示す。
【図9】第2閉鎖手段に於ける断面図である。
【図10】第2閉鎖手段に於ける側面図である。
【図11】形成手段の概略側面図である。
【図12】移送体の正面図である。
【図13】第1起伏部を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【図14】第1案内軌道上に於ける容器を移送する状態を表す連続図である。
【図15】第2案内軌道上に於ける容器を移送する状態を示す連続図である。
【図16】開放手段に於いて容器を開放する状態を示す平面図である。
【図17】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図18】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図19】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【図20】飯がおにぎりの形状を有するように形成される状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・おにぎり製造装置
2・・・・・容器
2a・・・・第1形成部
2b・・・・第2形成部
2c・・・・連結部
2A・・・・周面部外面
4・・・・・閉鎖手段
5・・・・・ならし手段
6・・・・・閉鎖手段
61・・・・起立手段
61a・・・第1支持体
61b・・・第2支持体
62・・・・第1閉鎖手段
63・・・・第2閉鎖手段
8・・・・・形成手段
81・・・・第1起伏部
82・・・・第1案内軌道
83・・・・移送体
84・・・・第1移送手段
85・・・・第2起伏部
86・・・・第2案内軌道
87・・・・第2移送手段
9・・・・・開放手段
91・・・・コンベヤ
92・・・・回転体
Claims (8)
- おにぎりを製造する装置であって、
おにぎりの一方の面側を形成する撓み変形可能な略円形状の第1形成部と、おにぎりの他方の面側を形成するとともに周縁部が前記第1形成部の周縁部と係止可能な撓み変形可能な略円形状の第2形成部と、該第1形成部及び該第2形成部を回動可能に且つ開閉自在に連結する連結部とからなる容器と、
飯が収納された前記容器を開状態から閉状態にする閉鎖手段と、
前記閉鎖手段に於いて閉状態にされた前記容器内に収納された飯を形成する形成手段からなり、
前記形成手段は、連続して設けられた複数の第1起伏部を有する第1案内軌道と、該第1案内軌道上に沿って前記容器を転動させる第1移送手段とからなり、該第1移送手段は前記容器を押す複数の移送体を具備することを特徴とするおにぎり製造装置。 - 前記形成手段は、前記第1移送手段の下方に設けられ、該第1移送手段の流れと相対する方向に流れる第2移送手段を具備し、該第2移送手段は連続して設けられた複数の第2起伏部を有する第2案内軌道を具備することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置。
- 前記第2移送手段の移送速度は、前記第1移送手段の移送速度よりも速いことを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置。
- 前記第1起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第1起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置。
- 前記第2起伏部の側面視は、略直角三角形であると共にこの略直角三角形の斜辺が該第2起伏部の起部を構成することを特徴とする請求項2記載のおにぎり製造装置。
- 前記閉鎖手段が、起立手段と第1閉鎖手段と第2閉鎖手段からなり、
前記起立手段は、前記第1及び第2形成部の各周縁部外面に当接すると共に移送方向に沿って漸次勾配が大きくなる傾斜面を有する第1支持体及び第2支持体からなり、
前記第1閉鎖手段は、前記起立手段に於いて所定の傾斜状態を有する前記第1及び第2形成部を押圧する第1押圧手段と、上下に移動可能に設けられると共に下方向きに断面略コ字状の第1保持体とからなり、
前記第2閉鎖手段は、前記第1及び第2形成部に当接して押圧する第2押圧体を有する第2押圧手段と、前記容器の閉状態を維持する維持棒からなることを特徴とする請求項1記載のおにぎり製造装置。 - 前記第1支持体が有する傾斜面の勾配は、前記第2支持体が有する傾斜面の勾配よりも小さく設けられていることを特徴とする請求項6記載のおにぎり製造装置。
- 前記形成手段で形成された飯を収納する閉状態の前記容器を開状態にする開放手段を具備し、該開放手段は2つの回転体と移送手段からなり、2つの回転体の配置される距離が前記容器の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のおにぎり製造装置。
Priority Applications (1)
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JP2003122949A JP2004321116A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | おにぎり製造装置 |
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Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006345707A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Fuji Seiki Co Ltd | おにぎり成形方法及びおにぎり成形装置 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003122949A patent/JP2004321116A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006345707A (ja) * | 2005-06-13 | 2006-12-28 | Fuji Seiki Co Ltd | おにぎり成形方法及びおにぎり成形装置 |
JP4532355B2 (ja) * | 2005-06-13 | 2010-08-25 | 不二精機株式会社 | おにぎり成形装置 |
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