JP2004319298A - X線管のフィラメント加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】大焦点及び小焦点フィラメントを有する2焦点X線管のフィラメント加熱装置であって、フィラメントトランス8の2次巻線と前記大焦点及び小焦点フィラメントとの間に設けられ、前記フィラメントトランス8の2次巻線を前記大焦点又は小焦点フィラメントに接続するスイッチ手段16と、低電圧部と高電圧部とで構成され、前記スイッチ手段を切り替える駆動回路9と、を備えたことを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、レントゲン用X線装置又はCT用X線装置などの高電圧発生装置に関し、特に、2焦点X線管を有するフィラメント加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レントゲン用X線装置又はCT用X線装置の高電圧発生装置は、通常、中性点接地方式であり、正極+75kV、負極−75kVの2出力を有する高電圧発生部を有する。また、陽極接地CT用X線装置では、−140kVの負極出力のみの例もある。どのような形式でも、これらの高電圧発生装置の負極にはX線管のフィラメントが接続されるので、フィラメントトランスを設ける必要がある。このトランスは、−75kV又は−140kV以上、UL規格では1.25倍の電圧、−90kV又は−175kVの高電圧に耐えなければならない。また、X線管は、大焦点及び小焦点の2つのフィラメントを有するのが通常であり、従来は、それぞれ、大焦点及び小焦点用の2つのフィラメントトランスを必要とした。
【0003】図5は、従来の陽極接地CT用X線高電圧発生装置の高電圧部の回路を示す。高電圧用インバータ回路1、フィラメント用インバータ回路2、フィラメントを切り替えるリレースイッチ35、及び高電圧発生部3から構成され、出力にはX線管17が接続される。高電圧発生部3は、絶縁油などの絶縁体19で充満され、高電圧の絶縁を確保している。高電圧発生部3は、高電圧用インバータ回路1の高周波電圧で駆動される高電圧トランス6、高電圧整流回路7、及び大焦点と小焦点の2個のフィラメントトランス33、34から構成される。2回路を有するリレースイッチ35は、図示しない駆動回路によって切り替えられ、フィラメント用インバータ回路2の出力は、リレースイッチ35を通して、2個のフィラメントトランス33又は34の1次巻線に接続される。
【0004】高電圧整流回路7の高電圧出力は、図示しない高電圧コネクタ及び高電圧ケーブルを通して、X線管17のカソードコモンCに接続される。また、フィラメントトランス33、34のフィラメント加熱出力電圧は、同様に高電圧コネクタ及び高電圧ケーブルを通して、X線管17の大焦点フィラメントLFと小焦点フィラメントSFにそれぞれ接続される。例えば、X線オペレータが大焦点フィラメントLFを選択したときは、図5に示すように、リレースイッチ35をL側にして、フィラメント用インバータ回路2の出力をフィラメントトランス33の1次巻線に接続し、2次巻線から大焦点フィラメントLFを加熱する。
【0005】しかし、これらのフィラメントトランス33、34は、−175kVの絶縁耐圧が必要となるため非常に大型化となり、高電圧発生装置を小型化するための障害となっている。
【0006】このような問題点を解決するものとして、下記特許文献1においてその技術を開示している。この技術は、大焦点、小焦点用に2個のフィラメントトランスを設け、さらに、フィラメントトランスの1次側に切り替え器を設け、その切り替え器によって大焦点、小焦点を切り替えるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開昭51−43686号公報(第1頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特許文献1の技術によれば、2つの焦点のいずれを加熱する場合にも、2個のフィラメントトランスを両方用いることで、フィラメントトランスの定格容量を半減させて高電圧発生装置の小型化を図っている。しかし、フィラメントトランスの1次2次間は高い絶縁耐圧が要求されるため、フィラメントトランスを小型化する上で限界がある。したがって、フィラメントトランスの1次側に切り替え器を設け、2個のフィラメントトランスを用いた構成では、高電圧発生装置の大幅な小型化が困難である。
【0009】本発明は、フィラメントトランスの2次巻線を大焦点フィラメントLF又は小焦点フィラメントSFに切り替えることにより、フィラメントトランスを1個に共通化して高電圧発生装置を小型化することにある。さらに、フィラメント切り替え制御を経済的かつ容易に行い、切り替え回路の小型化を達成することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため、本願請求項1記載の発明は、大焦点及び小焦点フィラメントを有する2焦点X線管のフィラメント加熱装置であって、フィラメントトランスの2次巻線と前記大焦点及び小焦点フィラメントとの間に設けられ、前記フィラメントトランスの2次巻線を前記大焦点又は小焦点フィラメントに接続するスイッチ手段と、低電圧部と高電圧部とで構成され、前記スイッチ手段を切り替える駆動回路と、を備えたことを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置を提供するものである。
請求項1によれば、フィラメントトランスを1個に共通化し、高電圧発生装置を大幅に小型化することができる。
【0011】本願請求項2は、請求項1において、前記駆動回路は、低電圧部に設けられ、高周波電流を発生する高周波インバータ回路と、前記高周波インバータ回路の出力に接続された1次誘導巻線と、高電圧部に設けられ、前記1次誘導巻線に対向して、X線管カソードの高電位に耐える絶縁距離だけ離隔した2次被誘導巻線と、前記2次被誘導巻線に誘起する高周波電圧を整流する整流器と、で構成され、前記1次誘導巻線の外部に高周波磁界を発生し、この磁界により前記2次被誘導巻線に誘導された電圧を整流して前記スイッチ手段を切り替えることを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置を提供するものである。
請求項2によれば、1次誘導巻線と2次被誘導巻線を備え、低電圧部と高電圧部を容易に絶縁すると同時に、高周波磁界を発生することで、必要最小限の電力によって経済的かつ容易にスイッチ手段を切り替えることができる。さらに、駆動回路の小型化が可能となる。
【0012】本願請求項3の発明は、請求項1において、前記スイッチ手段は、機械的接点を有するリレースイッチ又は半導体スイッチからなることを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置を提供するものである。
請求項3によれば、駆動回路によって、大焦点又は小焦点フィラメントの切り替えを経済的かつ容易に行うことができる。特に、機械的接点を有するリレースイッチでは、回路設計が容易となる。また、半導体スイッチでは、駆動電力を小さくすることができ、かつ高寿命となる。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】図1は、本発明によるアノード接地型CT用X線高電圧発生装置の一実施例を示す。基本的には、高電圧用インバータ回路1、高電圧トランス6、高電圧整流器7、フィラメント用インバータ回路2、1個のフィラメントトランス8、及び本発明のフィラメントを切り替えるリレースイッチ16とその駆動回路9から構成され、出力にはX線管17が接続される。
【0014】高電圧発生部3の内部には、高電圧トランス6、高電圧整流器7、1個のフィラメントトランス8、リレースイッチ16、及び駆動回路9の2次側高電圧部が含まれる。また、高電圧発生部3は、エポキシ樹脂又はシリコンゴムなどの絶縁体18でモールドされ、必要な絶縁耐力を得ている。
【0015】フィラメント用インバータ回路2に接続された1個のフィラメントトランス8の2次巻線の一端は、整流器7の負極出力、すなわちカソードコモンCに接続され、他端はリレースイッチ16のリレー接点11を通して、大焦点フィラメントLF又は小焦点フィラメントSFに接続される。なお、X線管17のアノードAは接地され、フィラメントには耐圧試験時において175kVの高電圧が印加される。
【0016】高電圧トランス6は、高電圧用インバータ回路1の高周波出力電圧を昇圧し、高電圧整流器7は、その高周波電圧を整流して負極性高電圧−140kVを発生する。高電圧用インバータ回路1及びフィラメント用インバータ回路2は、3相200Vの商用交流電源などを整流した直流電源を入力とする数kHz〜数10kHzの高周波インバータ回路である。
【0017】駆動回路9は、低電圧部と高電圧部からなり、低電圧部は、高周波インバータ回路4及び1次誘導巻線5から構成される。高電圧部は、2次被誘導巻線12、共振コンデンサ13、ブリッジ整流器14、及び平滑コンデンサ15から構成され、リレースイッチ16を形成するリレーコイル10に接続される。高周波インバータ回路4の出力は、1次誘導巻線5に接続されており、1次誘導巻線5は、図示しないフェライトコアに巻かれている。同様に、2次被誘導巻線12も図示しないフェライトコアに巻かれている。リレー接点11は、フィラメントトランス8の2次巻線に接続されたc接点、大焦点フィラメントLFに接続されたb接点、及び小焦点フィラメントSFに接続されたa接点を有する。
【0018】ここで1次誘導巻線5は、高電圧発生部3の外壁に密接し、かつコアの先端がモールド内の駆動回路9の2次被誘導巻線12に対向するように取り付けられている。また、両者間には、上記エポキシ樹脂又はシリコンゴムなどの絶縁体18が介在し、X線管のカソード高電位に耐える絶縁距離Mだけ離隔されている。
【0019】次に、動作を説明する。フィラメント選択信号を1又は0とし、信号0のとき大焦点フィラメントLFを選択し、信号1のとき小焦点フィラメントSFを選択するものとする。先ず、図1のように信号0を入力すると、高周波インバータ回路4は運転されず、1次誘導巻線5に高周波電流が流れないので、コアから高周波磁界が発生しない。その結果、2次被誘導巻線12には誘導電圧が発生せず、整流器14の電圧は零となり、リレーコイル10に電圧が印加されず、リレー接点11は制御されない。したがって、ここでフィラメント用インバータ回路2を運転すると、フィラメント電圧はb接点を通して、大焦点フィラメントLFに加えられ、その後、高電圧用インバータ回路1が運転されると、X線管17のアノードAと大焦点フィラメントLFとの間に高電圧が加わり、焦点の大きいX線が発生する。
【0020】次に、信号1を入力すると、高周波インバータ回路4が運転され、1次誘導巻線5に高周波電流が流れる。その結果、1次側コアから高周波磁界が発生し、この磁束が2次側コアを透過して、2次被誘導巻線12に誘導電圧が発生する。この高周波誘導電圧が整流器14と平滑コンデンサ15で直流化されて、リレーコイル10に直流電圧が印加され、リレー接点11のc接点は、a接点に接続される。ここでフィラメント用インバータ回路2を運転すると、フィラメント電圧はa接点を通して、小焦点フィラメントSFに加えられ、高電圧用インバータ回路1が運転すれば、X線管17のアノードAと小焦点フィラメントSF間に高電圧が加わり、焦点の小さいX線が発生する。共振コンデンサ13を、2次被誘導巻線12のインダクタンスと駆動周波数において共振させることにより、2次誘導電圧を効率よく上昇することができるが、省略することもできる。
【0021】なお、駆動回路9の電位を固定するため、整流器14の負極側は、高電圧整流器7の負極出力に接続される。この接続により、負極出力−175kVの全電圧が絶縁距離Mに印加される。
【0022】次に、図2により駆動回路9の具体例を説明する。図2において、1次側低電圧部36は、1次誘導巻線5及び1次誘導巻線5を駆動するための高周波インバータ回路4で構成される。高周波インバータ回路4は、2個のFET20A及び20Bからなるプッシュプルインバータ回路20で構成される。FET20A及び20Bは、スイッチングレギュレータ用IC21によって、交互に数10〜数100kHzの周波数で駆動される。1次誘導巻線5は、フェライトコア23にバイファイラ巻きされ、24Vの直流電源22に接続されるセンタータップを中心にして、巻線5a、5bによって構成される。
【0023】2次側高電圧部37は、高電圧発生部3の内部に含まれており、1次巻線5と同様なフェライトコア24に巻かれた2次被誘導巻線12と、共振コンデンサ13、ブリッジ整流器14、平滑コンデンサ15、及びリレースイッチ16を形成するリレーコイル10から構成される。
【0024】この実施例によるリレースイッチを切り替える駆動回路から得られた性能を以下に示す。
1)1次電源電圧、電流、電力:24V、0.11A、2.7W
2)2次誘導直流電圧、電流、電力:12V、14mA、170mW
3)電力伝達効率:6.3%
【0025】上記データのように、1次側と2次側の電力伝達効率は、約6%程度の低効率であるが、負荷であるリレースイッチの絶対値電力が170mWと小さいので、実用上の問題はない。また、1次側と2次側のコイル間の絶縁距離Mは約30mmであり、1次側と2次側をエポキシ樹脂又はシリコンゴムなどで絶縁した場合、電界集中が起きない形状、例えば平面対平面に近い形状にすれば、175kVの試験耐圧に十分に耐え得る距離である。
【0026】なお、この実施例のように1次誘導巻線5を高電圧発生部3の外に配置する際に、高電圧発生部3の絶縁体として絶縁油を用いる場合、高電圧発生部3のケースが金属となり、磁束が金属ケースで遮蔽され、電力の伝達が困難となるため、1次誘導巻線5も2次被誘導巻線12と同様に絶縁油の中に入れることも可能である。もちろん、エポキシ樹脂又はシリコンゴムによる絶縁の場合においても、1次誘導巻線5も2次被誘導巻線12と同様に高電圧発生部3の内部にモールドすることも可能であるが、高電圧発生部3を小型化する意味では、外部のほうが好ましい。
【0027】この実施の形態では、1次誘導巻線と2次被誘導巻線を備え、低電圧部と高電圧部を容易に絶縁すると同時に、高周波磁界を発生することで、必要最小限の電力によって経済的かつ容易にフィラメントを切り替えるリレースイッチを制御することができる。さらに、駆動回路の大幅な小型化が可能となる。具体的には、フィラメントを切り替えるリレースイッチ及びその駆動回路の2次側高電圧部の体積は、フィラメントトランス1個の体積の10〜20%程度となる。
【0028】なお、駆動回路9の高周波インバータ回路4は、この実施例に限定されるものではなく、例えばフォワードインバータ回路、ブリッジインバータ回路などで構成してもよい。また、低電圧部と高電圧部を絶縁するために、それぞれに発光素子と受光素子を設け、光信号を伝達するようにしてもよい。
【0029】一般に、レントゲン用のX線高電圧発生装置では、フィラメント電流供給中に大焦点フィラメントLFと小焦点フィラメントSFとを切り替えることもあり、リレー接点はフィラメント電流を開閉する場合が多いが、CT用X線高電圧発生装置では、フィラメントの選択はX線発生前に決定し、発生中に切り替えることがないので、特にCT用ではリレー接点の信頼性が向上する。
【0030】フィラメントを切り替えるスイッチ手段は、機械的な接点を有するリレースイッチに限定されるものではなく、機械的な接点を有しない半導体スイッチを利用してもよい。
【0031】図3に、2個のトランジスタを用いてフィラメントを切り替える実施例を示す。先ず、フィラメント選択信号が入力され、2次被誘導巻線12に誘導電圧が発生すると、この誘導電圧が整流器14と平滑コンデンサ15で直流化され、抵抗26Aを通してトランジスタ25Aにベース電流が流れ、トランジスタ25Aがオンする。トランジスタ25Bのベースは抵抗26C、オンしているトランジスタ25Aを通してエミッタに短絡される。なお、抵抗26A、26Cは、ベース電流制限用の抵抗であり、抵抗26B、26Dは、トランジスタ25A、25Bを確実にオフするための抵抗である。このとき、図示しないフィラメントインバータ回路を運転すると、フィラメント電圧はダイオードブリッジ27A、トランジスタ25Aを通して、小焦点フィラメントSFに加えられる。その後、図示しない高電圧用インバータ回路が運転されると、X線管17のアノードAと小焦点フィラメントSFとの間に高電圧が加わり、焦点の小さいX線が発生する。
【0032】次に、フィラメント選択信号が入力されない場合、トランジスタ25Aがオフする。このとき、図示しないフィラメントインバータ回路を運転すると、小焦点フィラメントSF、ダイオードブリッジ27A及び抵抗26Cを通して、微小電流が流れ、トランジスタ25Bがオンする。なお、抵抗26Cは高抵抗値であるため、小焦点フィラメントSFにはトランジスタ25Bをオンする程度の微小電流しか流れない。フィラメント電圧はダイオードブリッジ27B、トランジスタ25Bを通して、大焦点フィラメントLFに加えられる。その後、図示しない高電圧用インバータ回路が運転されると、焦点の大きいX線が発生する。なお、ダイオードブリッジ27A、27Bによって、フィラメントには交流電流が流れる。また、半導体スイッチは、トランジスタに限らず、FETで構成してもよい。
【0033】半導体スイッチを利用した他の実施例として、図4に、2個のトライアックを用いてフィラメントを切り替える例を示す。なお、トライアック28A、28Bは、負のゲート電流でオンする。先ず、フィラメント選択信号が入力され、2次被誘導巻線12に誘導電圧が発生すると、この誘導電圧が整流器14と平滑コンデンサ15で直流化される。この電圧によってゲート電流制限用の抵抗30Dを通してトライアック28Bに負のゲート電流が流れ、トライアック28Bがオンして、小焦点フィラメントSFが選択される。また、トランジスタ29にベース電流が流れ、トランジスタ29がオンすると、トライアック28Aのゲートを短絡するので、トライアック28Aはオフになっている。
【0034】次に、フィラメント選択信号が入力されない場合、トランジスタ29のベースは、抵抗30B、30Cによってエミッタに短絡され、トランジスタ29はオフする。ここで、フィラメントトランス8の2次巻線に交流電圧が発生すると、コンデンサ31、ダイオード32を通して、コンデンサ31が充電される。この充電電圧によってゲート電流制限用の抵抗30Aを通してトライアック28Aに負のゲート電流が流れ、トライアック28Aがオンして、大焦点フィラメントLFが選択される。このとき、トライアック28Bにはゲート電流が流れないのでオフになっている。
【0035】この実施の形態では、機械的な接点を有するリレースイッチに比べて、半導体素子の駆動電力が小さいため、駆動が容易であり、回路の小型化が可能となる。また、リレースイッチに比べて、寿命が長く、信頼性が向上する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、X線管高電圧装置、特にアノード接地など超高電圧のCT用X線高電圧発生部のフィラメントトランスを大焦点、小焦点共通化して大幅な小型化ができる。なお、プラスマイナス各75kVを発生する通常の中性点接地X線高電圧装置にも本発明を適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高電圧発生装置の一実施例を説明するための回路図である。
【図2】本発明の駆動回路の具体例を説明するための回路図である。
【図3】本発明のスイッチ手段及び駆動回路の他の実施例を説明するための回路図である。
【図4】本発明のスイッチ手段及び駆動回路の他の実施例を説明するための回路図である。
【図5】従来のCT用X線高電圧発生装置を説明するための回路図である。
【符号の説明】
1−高電圧用インバータ回路 2−フィラメント用インバータ回路
3−高電圧発生部 4−高周波インバータ回路
5、5a、5b−1次誘導巻線 6−高電圧トランス
7−高電圧整流器 8−フィラメントトランス
9−駆動回路 10−リレーコイル
11−リレー接点 12−2次被誘導巻線
13−共振コンデンサ 14−整流器
15−平滑コンデンサ 16−リレースイッチ
17−X線管 18、19−絶縁体
20−プッシュプルインバータ回路 20A、20B−FET
21−スイッチングレギュレータ用IC 22−直流電源
23、24−フェライトコア 25A、25B−トランジスタ 26A、26B、26C、26D−抵抗 27A、27B−ダイオードブリッジ 28A、28B−トライアック 29−トランジスタ 30A、30B、30C、30D−抵抗 31−コンデンサ 32−ダイオード 33−大焦点フィラメントトランス 34−小焦点フィラメントトランス 35−リレースイッチ 36−1次側低電圧部
37−2次側高電圧部
Claims (3)
- 大焦点及び小焦点フィラメントを有する2焦点X線管のフィラメント加熱装置であって、
フィラメントトランスの2次巻線と前記大焦点及び小焦点フィラメントとの間に設けられ、前記フィラメントトランスの2次巻線を前記大焦点又は小焦点フィラメントに接続するスイッチ手段と、
低電圧部と高電圧部とで構成され、前記スイッチ手段を切り替える駆動回路と、を備えたことを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置。 - 請求項1において、
前記駆動回路は、低電圧部に設けられ、高周波電流を発生する高周波インバータ回路と、
前記高周波インバータ回路の出力に接続された1次誘導巻線と、
高電圧部に設けられ、前記1次誘導巻線に対向して、X線管カソードの高電位に耐える絶縁距離だけ離隔した2次被誘導巻線と、
前記2次被誘導巻線に誘起する高周波電圧を整流する整流器と、
で構成され、前記1次誘導巻線の外部に高周波磁界を発生し、この磁界により前記2次被誘導巻線に誘導された電圧を整流して前記スイッチ手段を切り替えることを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置。 - 請求項1において、
前記スイッチ手段は、機械的接点を有するリレースイッチ又は半導体スイッチからなることを特徴とするX線管のフィラメント加熱装置。
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