JP2004319228A - 面照明装置と液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源部から遠ざかっても光量の低下が抑えられるライトガイトパイプを有する光源装置を装備した面照明装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一つの半導体発光素子からなる光源部11と、透明で偏平な棒状をなし、少なくとも長手方向の一端面の入射端面121に光源部が近設しており、長手方向と交差する一側面に反射側面122と、該反射側面と対向する他側面に出射側面123とを有するライトガイトパイプ12とを有する光源装置1と、光源装置に近設した光入射面21が出射側面に対面している導光板2とを有し、反射側面は、反射平面1220と反射斜面1221とを有し、該光源部から遠ざかるにつれて該反射斜面の面積比が増大していくように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも一つの半導体発光素子からなる光源部11と、透明で偏平な棒状をなし、少なくとも長手方向の一端面の入射端面121に光源部が近設しており、長手方向と交差する一側面に反射側面122と、該反射側面と対向する他側面に出射側面123とを有するライトガイトパイプ12とを有する光源装置1と、光源装置に近設した光入射面21が出射側面に対面している導光板2とを有し、反射側面は、反射平面1220と反射斜面1221とを有し、該光源部から遠ざかるにつれて該反射斜面の面積比が増大していくように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットディスプレイ装置などを照明する面照明装置と、該面照明装置によって照明される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
対向する一対の平面状の基板間にいろいろな表示機能が集積されたいわゆるフラットディスプレイ装置が、かつてのCRTディスプレイ装置に置き代わって発展している。
フラットディスプレイ装置の代表例としては、液晶表示装置(LCD)やプラズマ表示装置(PDP)、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)などがよく知られており、それぞれの表示機能に応じて実用されている。
【0003】
ところで、プラズマ表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置は、明暗所にかかわらず、表示装置自らが発光する能動型のディスプレイ装置である。それに対して、液晶表示装置は、表示装置自ら発光せず、別途照明光源を必要とする受動型のディスプレイ装置である。
そのため、液晶表示装置は、明所では外光(太陽光)を光源として用いる形式もある。しかし、暗所で表示するに際しては何らかの照明が不可欠であり、液晶表示装置の主構成要素である液晶表示パネルの構成によって照明の仕方も異なったものとなっている。
【0004】
例えば、反射型の液晶表示装置の場合には、少なくとも照明光が入射する一方の基板には、照明が透過するようにITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明電極が用いられ、他方の基板には反射鏡が設けられている。
反射型の液晶表示装置は大画面のものがパソコンなどに用いられており、照明を外部の自然光のみに頼る場合には昼間は使えるが暗い夜間では使えない。そこで、最近ではフロントライト式と呼ばれる面照明装置を用いて液晶表示装置の目視する前面(フロント側)から照明し、夜間でも使えるようにしている。
【0005】
一方、透過型の液晶表示装置は、液晶表示パネルの厚さ方向全体に光が透過できる構成になっており、小画面の携帯電話や大画面のパソコン、液晶TVなどに多用されている。照明にはバックライトと呼ばれる面照明装置を用いて液晶表示パネルの背面(バック側)から照明できるように、面照明装置が液晶表示パネルの背面に配置された構成になっている。
【0006】
ただし、携帯電話などでは、電池を長持ちさせる目的もあって、バックライトの面照明装置を点灯してないときには液晶表示パネルの前面からの外光によって反射型の液晶表示装置と同様に表示が視認できるように、半透過型の液晶表示装置が用いられるようになっている。
面照明装置は、一般に、光源装置と導光板とから構成されており、面照明装置としては、被照明物の、例えば、液晶表示パネルに対してバックライトと呼ばれる背面側からの照明か、フロントライトと呼ばれる表面側からの照明か、によって導光板の構成に異なる部分もあるが、光源装置としては共用できる。
【0007】
図8は面照明装置の一応用例の模式図である。通常、面照明装置10を構成している光源装置1と導光板2は、対面して近設しており、一体構成になっている場合が多い。
光源装置1から導光板2の光入射面21から入射した破線で示した光は、例えば、導光板2の表面側に鋸歯状に並設された表反射プリズムアレイ22の斜面で反射して面状に拡大されて照明光4となる。この照明光4が、被照明物5の表面側、例えば、反射型の液晶表示パネルの前面側から照明する。液晶表示パネルの中を往復し変調されて戻ってきた照明光4を表示画像として導光板2を介して視認する。フロントライト式照明と呼ばれる所以である。
【0008】
もちろん、被照明物5が反射型の液晶表示パネルの場合には、面照明装置10からのフロントライト式の照明ばかりでなく、昼間には太陽光などの外光41が導光板2を介して照明しても表示画像を視認できる。
図9は面照明装置の他の応用例の模式図である。光源装置1から導光板2の光入射面21から入射した破線で示した光は、例えば、導光板2の背面側に鋸歯状に並設された裏反射プリズムアレイ23の斜面で反射して面状に拡大されて照明光4となり、被照明物5の背面側、例えば、透過型あるいは半透過型の液晶表示パネルの背面側から照明する。液晶表示パネルを透過して変調された照明光4によって表示画像を視認する。バックライト式照明と呼ばれる所以である。
【0009】
もちろん、被照明物5が半透過型の液晶表示パネルの場合には、面照明装置10からのバックライト式の照明ばかりでなく、昼間には太陽光などの外光41による照明でも表示画像を視認できる。
このように、面照明装置は、被照明物の全面を面として定常的に均一に照明するものである。照明光は、点光源にしろ線光源にしろ、被照明物に近接配置された導光板によって被照明物の被照明面積の大きさまで2次元的に拡大される構成になっている。しかも、導光板を薄く構成するためには、導光板の側端部の切り口から光を入射するようにする。そこで、導光板の中に如何に光を入射させるかが、均一な面照明光を得る上で重要となる。従来では、導光板の側面に複数の光源を並設することも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
ところで、面照明装置の光源には、冷陰極線管のような元々長い線状の光源を用いることも行われている。しかし、面照明装置を薄型に構成するためには、管状の光源ではなく、例えば、LEDなどの半導体発光素子のような点光源を用いることが行われるようになっている。そのため、点光源を線状に拡大して導光板の側端部から入射させることが必要となる。
【0011】
図10は光源装置の一構成例の模式図である。光源装置1においては、光源部11から発する光を導光板2の幅に見合って線状に引き伸ばすために、細長い棒状の部材、こゝではライトガイトパイプ12と呼ばれるものを用いている。このライトガイトパイプ12は、例えば、PMMAなどのアクリル系の透明でモールド加工の容易な樹脂などからなる。
【0012】
ライトガイトパイプ12を用いた光源装置1は、例えば、発光ダイオードなどの半導体発光素子を点状に近い光源部11として用い、この光源部11をライトガイトパイプ12の入射端面121に近設してライトガイトパイプ12の中に導光する。ライトガイトパイプ12に入射した破線で示した入射光を、導光板2の中に導光するには、ライトガイトパイプ12の長手方向に導光された光を導光板2と対面する出射側面123まで曲折して集めなければならない。
【0013】
そのために、ライトガイトパイプ12の長手方向の側壁の一方の反射側面122には三角形の山形のプリズムをアレイ状に連設し、光源部11からの入射光を反射側面122で適宜反射して直角に曲折し、出射側面123に向かわせる。
つまり、反射側面122には、光を反射するために複数の連なった斜面、いわゆるプリズムアレイ1222を設ける。このプリズムアレイ1222は、山形、つまりライトガイトパイプ12の外部から見れば反射側面122にV字型の溝を穿いたものであり、ライトガイトパイプ12の内部から見れば、ひとつ一つが山形に突出したプリズムになっている(例えば、特許文献2参照。)。
【0014】
こうして、ライトガイトパイプ12の中に導光した光は、反射側面122に設けられたプリズムアレイ1222で順次反射してライトガイトパイプ12の長手方向に拡大され、線状の光として対向する出射側面123に向かう。そして、ライトガイトパイプ12に近設された導光板2の光入射面21の幅一杯に拡がって線状に入射するようになっている。
【0015】
図11はライトガイトパイプを用いた面照明装置の一性能例である。光源部11から発した光は、導光板2の光入射面21から入射し、導光板2の中で面状に拡大されて照明光4として出射する。この照明光4を強さを、導光板2の面上の格子状の分けた9箇所から出射する光の輝度(cd/cm2 )として測定した結果が図11である。照明光4の強さを縦軸で○印で示し、○を実線で結んで分布状態を示す。
【0016】
導光板2の面上から出射する照明光4は、光源の発する光量を過不足なく面状に拡大し、どの位置でも平均輝度が高く、しかも、一様で輝度むら、つまり、最高の輝度と最低の輝度との差が大きくないことが望ましい。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−184386号公報(請求項1、図1)
【0018】
【特許文献2】
特開2002−109928号公報(請求項1、図1)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図11から分かることは、光源部11から遠ざかるほど、つまり、ライトガイトパイプ12上でXの方向に向かうほど、照明光4の輝度が低くなる傾向がある。それに対して、導光板2の中では光源部11から遠ざかっても照明光4の輝度の低下はさほど顕著ではない。
【0020】
つまり、照明光4の輝度の低下は、主として、ライトガイトパイプ12の中で起こっていることが分かる。こゝでは、照明光4の最高の輝度は、X方向で一番手前で、Y方向では中央の部位が98.0cd/cm2 、照明光4の最低の輝度は、X方向で一番奥で、Y方向では一番手前の部位が55.3cd/cm2 であった。輝度むらは、56.4%、つまり 照明光4の輝度の差異が、最高/最低で1.7倍もあることが分かった。
【0021】
そこで、本願発明は、光源から発してライトガイトパイプの中に入射した光を、ライトガイトパイプの中で光源からの距離に依存しないように均一にして導光板に入射させることができる光源装置を装備した面照明装置と、該面照明装置によって照明される液晶表示装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上で述べた課題は、請求項1において、光源部とライトガイトパイプとからなる光源装置と、導光板とを有し、該光源部は、少なくとも一つの半導体発光素子からなり、該ライトガイトパイプは、透明で偏平な棒状をなし、少なくとも長手方向の一端面の入射端面に該光源部が近設しており、長手方向と交差する一側面に反射側面と、該反射側面と対向する他側面に出射側面とを有しており、該導光板は、該光源装置に近設しており、光入射面が該出射側面に対面しているものであり、該反射側面は、反射平面と反射斜面とを有し、該光源部から遠ざかるにつれて該反射斜面の面積比が増大していくように構成された面照明装置によって解決される。
【0023】
つまり、光源部に用いる半導体発光素子の点状の光源をライトガイトパイプに導光し、導光板の幅に見合って線状の延伸して拡大するに際して、ライトガイトパイプを用いるようにしている。ライトガイトパイプの反射側面には、反射平面と反射斜面とを設け、光源部から遠ざかるにつれて、反射平面に対する反射斜面き面積比を大きくするようにしている。
【0024】
そして、ライトガイトパイプに入射した光が、光源の近傍では反射斜面の反射面積が小さいので反射する光量が減少し、光源部から遠ざかるほど反射斜面の反射面積が大きくなるので反射する光量が増大するようにしている。
こうすることによって、光源部からライトガイトパイプに導光された光をライトガイトパイプの光源部から見て先の方まで行き渡らせることができる。その結果、光源部から発してライトガイトパイプに導光されて導光板に入射し、導光板を介して出射する照明光の光量の輝度むら、つまり、光源部から遠ざかるほど照明光の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0025】
次いで、請求項2において、反射側面は、反射斜面が山形プリズムが鋸歯状に穿設されたプリズムアレイの一斜面からなるものであるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、ライトガイトパイプの反射側面に設ける反射側面は、外観的には反射側面にV形の溝を穿設し、ライトガイトパイプの内部に山形のプリズムが突出するようにしている。そして、その山形のプリズムが鋸歯状に連なるようにし、そのプリズムの一斜面、特に光源部に面した斜面を反射斜面として用いるようにしている。
【0026】
そうすると、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、連なる山形のプリズムの反射斜面で効率よく次々と反射する。そして、対向する出射側面から出射して近設された導光板に入射させることができる。
次いで、請求項3において、反射側面は、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積が放射状に拡大していくか反射平面の面積が逆放射状に縮小していくように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
【0027】
つまり、ライトガイトパイプの反射側面に設けた反射平面と反射斜面のうち、光源部から導光された光を反射側面から対向する出射側面により多く反射するのは反射斜面である。そこで、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積を大きくなるようにしている。
そのために、反射側面は、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積が放射状に次第に拡大していくようにするか、反射平面の面積が逆放射状に次第に縮小していくようにしている。
【0028】
そうすると、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、光源に近いほど反射斜面の面積が小さいので、光は反射せずに先へと進み、光源部から遠ざかるほど大きくなった反射斜面で反射することになる。その結果、導光板を介して出射する照明光の光量の輝度むら、つまり、光源部から遠ざかるほど照明光の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0029】
次いで、請求項4において、反射斜面は、反射斜面と反射平面とが交互に連設されたものであるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、反射側面に穿設された山形のプリズムアレイの反射斜面でのみ反射するのではなく、平滑な反射側面の反射平面で反射して出射側面から出射したり、反射平面で反射してからプリズムアレイの反射斜面に入射したり、いろいろに振る舞うことが起きる。
【0030】
そこで、反射側面には山形のプリズムの反射斜面と次の反射斜面との間に反射平面を介在させ、プリズムアレイの反射斜面と反射側面の反射平面を交互に連設するようにしている。
こうして、光源部から発してライトガイトパイプに導された光を、反射斜面と反射平面の双方で効果的に反射して、ライトガイトパイプ内での光源の近部位と遠部位の光量むらを小さくするとともに、導光板への光量の増大を実現することができる。
【0031】
最後に、請求項5において、請求項1記載の面照明装置によって液晶表示パネルの前面側または背面側から照明されるように構成された液晶表示装置によって解決される。
つまり、本発明の面照明装置は、反射型の液晶表示パネルにあってはフロントライト式に、透過型の液晶表示パネルにあってはバックライト式に照明して構成される液晶表示装置を実現するのに大いに有用である。
【0032】
従って、本発明になるライトガイトパイプを用いた光源装置を備えた面照明装置を、液晶表示パネルを表面側から照明するフロントライトとして、あるいは液晶表示パネルを背面側から照明するバックライトとして用いれば、従来にない明るい液晶表示装置を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一の実施例を示す模式的な斜視図、図2は第一の実施例の諸元を示す拡大斜視図、図3は本発明の効果を示す図、図4は本発明の第二の実施例を示す模式的な斜視図、図5は本発明の第三の実施例を示す模式的な斜視図、図6は本発明の第四の実施例を示す模式的な斜視図、図7は本発明の第五の実施例を示す模式的な斜視図である。
【0034】
図中、1は光源装置、11は光源部、12はライトガイトパイプ、121は入射端面、122は反射側面、123は出射側面、1220は反射平面、1221は反射斜面、1222はプリズムアレイ、2は導光板、21は光入射面、22は表反射プリズムアレイ、23は裏反射プリズムアレイ、3は液晶表示パネル、4は照明光、10は面照明装置、20は液晶表示装置である。
〔実施例1〕(請求項1、2または3)
図1と図2において、本発明になる面照明装置10は、光源装置1と、光源装置1に近設する導光板2とからなる。これらの主要な構成要素のうち、光を透す素材には、例えば、アクリル系やノルボルナン系の透明なプラスチックスを用い、主としてモールド成形して構成する。
【0035】
導光板2は、表面または裏面にいわゆるプリズムアレイを設けたもので、例えば、厚さ:D=1.5mm程度の薄板からなり、図示してない被照明物を前面あるいは背面から面照明するものである。導光板2が、面照明装置10として効果的に機能するためには、導光板2の光入射面21の幅方向にわたって均一に光を導光する必要がある。
【0036】
光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11は、例えば、LEDのような半導体発光素子からなり、点状に近い光を発するチップ状の素子を用いる。この光をライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
光源部11から発して入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光した破線で示した光は、直方体のライトガイトパイプ12の中で、反射側面122の反射平面1220と、反射側面122の内面に突出した反射斜面1221とで反射する。そして、光の一部は反射斜面1221で直接反射して出射側面123から出射して導光板2の中に入射し、光の他部は反射平面1220で反射してから反射斜面1221で反射して出射側面123から出射して導光板2の中に入射する。
【0037】
出射側面123では、光源部11の近傍では面積的に反射平面1220が大きいので光は緩やかな角度で入射して反射し、光源部11から遠方へ到達する。その結果、ライトガイトパイプ12の先の方へ向かう光量が多くなる。
ところで、図2において、反射斜面1221は、光源部11の近傍から遠ざかるに従って放射状に拡がった構成になっている。その広がりの程度を勾配:αで示すとかなり緩やかでよく、例えば、α=1/50とした。また、反射斜面1221の傾斜の反射平面1220に対する角度:βや三角形のプリズムの頂角:γなども、いろいろな値を取り得る。こゝでは、好ましい角度:βと頂角:γの一例としてβ=38°、γ=104°とした。
【0038】
図3は、本発明になるライトガイトパイプを用いた際の効果を図示したものである。ライトガイトパイプの反射側面に設けた反射平面と反射斜面の諸元は図2に示したとおりである。
光源装置1を導光板2に近設して面照明装置10に仕上げ、導光板2の格子状に分けた9箇所の部位から出射する照明光4の光量を輝度(cd/cm2 )で縦軸で表したものである。実線で結んだ●は本発明になる面照明装置10の照明光4の光量である。それに対して、破線で結んだ○は、図11で示した従来例の照明光4の光量を参考値として示したものである。
【0039】
その結果から分かるように、○の従来例では、光源部11からX方向に遠ざかるほどライトガイトパイプ12の中を光が到達し難くなる。そのために、導光板2を通って出射する照明光4の光量は低下する。
因みに、X方向で一番手前でY方向で中央部位で示す照明光4が最大の輝度と、X方向で一番遠くY方向で一番手前の部位で示す最小の輝度との比である輝度むらも56.4%と大きい。つまり、倍近い輝度むらが現れる。
【0040】
それに対して、●で示した本発明になるライトガイトパイプ12を用いた場合には、光源部11から遠ざかっても照明光4の光量の大幅な低下が見られず、しかも、輝度むらは77.8%で、参考値として示した従来例に対して大幅に改善されている。つまり、導光板2の全面に渡って平準化された照明光4が得られることが分かる。
〔実施例2〕(請求項1、2または3)
図4において、光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11は、実施例1と同様、例えば、LEDのような半導体発光素子からなる。この光をライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
【0041】
ライトガイトパイプ12の反射側面122では、光源部11に近い部位では、反射平面1220の占有面積が反射斜面1221よりも大きく、光源部11から遠ざかるに従って、放射状に大きくする実施例1の場合の勾配に見合った逆放射状に緩やかに小さくなる構成になっている。
それ故に、出射側面123では、光源部11の近傍では面積的に反射平面1220が大きいので光は緩やかな角度で入射して反射し、光源部11から遠方へ到達する光量が増大する。その結果、ライトガイトパイプ12の先の方へ向かう光量を多くすることができる。このような構成のライトガイトパイプ12を装備した光源装置1と導光板2とを用いれば、図3に示したと同様の効果を有する面照明装置10を得ることができる。
〔実施例3〕(請求項4)
図5において、光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11から発した点状の光は、ライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
【0042】
ところで、ライトガイトパイプ12の反射側面122では、反射平面1220で光が緩るやかな角度で入射して緩るやかな角度で反射する。その結果、反射平面1220で反射した光は、ライトガイトパイプ12の先方まで向かう傾向が大きくなり、光源部11から遠方へ到達する光量が増大する。
そこで、反射側面122に山形プリズムの反射斜面1221の間に反射平面1220を交互に配設する構成にし、ライトガイトパイプ12の先方まで光が到達するようにする。
【0043】
その結果、導光板2から出射する光量むら、すなわち、光源部11から遠ざかるほど光量が低下する不具合を抑えることができる。そして、このような構成のライトガイトパイプ12を装備した光源装置1と導光板2とを用いれば、図3に示したと同様の効果を有する面照明装置10を得ることができる。
〔実施例4〕(請求項5)
図6において、本発明になる光源装置1に表反射プリズムアレイ22を設けた導光板2を近設した面照明装置10を反射型の液晶表示パネル3の前面側に配設し、フロントライト式に照明する液晶表示装置20を構成した。その結果、照明むらがなく従来にない明るい照明による液晶表示装置20が実現できた。
【0044】
図7において、本発明になる光源装置1に裏反射プリズムアレイ23を設けた導光板2を近設した面照明装置10を透過型または半透過型の液晶表示パネル3の背面側に配設し、バックライト式に照明する液晶表示装置20を構成した。その結果、明るく照明される従来にない液晶表示装置20が実現できた。
こゝでは、光源装置を構成するライトガイトパイプの反射側面に対して、反射平面と反射斜面との面積比を漸増、漸減させる方法を例示したが、この例示に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0045】
また、反射平面と反射斜面との面積を漸増、漸減するために放射状に拡大したり、逆放射状に縮小したりする際の勾配:αや、反射斜面を構成する際の角度:β、γなどは、数値限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明になる面照明装置によれば、光源装置を構成するライトガイトパイプの反射側面に対して、反射平面と反射斜面との面積比を漸増、漸減させて、光源部から発する光量をライトガイトパイプの先方までより多く到達させている。
その結果、本発明は、面照明装置の光源部から遠ざかるほど光量が低下して光量むらが生じる不具合を抑えることができる。従って、携帯電話やPDAなどのようなディスプレイが必携のデジタル電子機器に対して、今後ますます要請される表示画像の高品質化の実現に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図2】第一の実施例の諸元を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の効果を示す図である。
【図4】本発明の第二の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図5】本発明の第三の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図6】本発明の第四の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図7】本発明の第五の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図8】面照明装置の一応用例の模式図である。
【図9】面照明装置の他の応用例の模式図である。
【図10】光源装置の一構成例の模式図である。
【図11】ライトガイトパイプを用いた面照明装置の一性能例である。
【符号の説明】
1 光源装置
11 光源部 12 ライトガイトパイプ
121 入射端面 122 反射側面
123 出射側面
1220 反射平面 1221 反射斜面
1222 プリズムアレイ
2 導光板
21 光入射面 22 表反射プリズムアレイ
23 裏反射プリズムアレイ
3 液晶表示パネル
4 照明光
10 面照明装置
20 液晶表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットディスプレイ装置などを照明する面照明装置と、該面照明装置によって照明される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
対向する一対の平面状の基板間にいろいろな表示機能が集積されたいわゆるフラットディスプレイ装置が、かつてのCRTディスプレイ装置に置き代わって発展している。
フラットディスプレイ装置の代表例としては、液晶表示装置(LCD)やプラズマ表示装置(PDP)、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)などがよく知られており、それぞれの表示機能に応じて実用されている。
【0003】
ところで、プラズマ表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置は、明暗所にかかわらず、表示装置自らが発光する能動型のディスプレイ装置である。それに対して、液晶表示装置は、表示装置自ら発光せず、別途照明光源を必要とする受動型のディスプレイ装置である。
そのため、液晶表示装置は、明所では外光(太陽光)を光源として用いる形式もある。しかし、暗所で表示するに際しては何らかの照明が不可欠であり、液晶表示装置の主構成要素である液晶表示パネルの構成によって照明の仕方も異なったものとなっている。
【0004】
例えば、反射型の液晶表示装置の場合には、少なくとも照明光が入射する一方の基板には、照明が透過するようにITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明電極が用いられ、他方の基板には反射鏡が設けられている。
反射型の液晶表示装置は大画面のものがパソコンなどに用いられており、照明を外部の自然光のみに頼る場合には昼間は使えるが暗い夜間では使えない。そこで、最近ではフロントライト式と呼ばれる面照明装置を用いて液晶表示装置の目視する前面(フロント側)から照明し、夜間でも使えるようにしている。
【0005】
一方、透過型の液晶表示装置は、液晶表示パネルの厚さ方向全体に光が透過できる構成になっており、小画面の携帯電話や大画面のパソコン、液晶TVなどに多用されている。照明にはバックライトと呼ばれる面照明装置を用いて液晶表示パネルの背面(バック側)から照明できるように、面照明装置が液晶表示パネルの背面に配置された構成になっている。
【0006】
ただし、携帯電話などでは、電池を長持ちさせる目的もあって、バックライトの面照明装置を点灯してないときには液晶表示パネルの前面からの外光によって反射型の液晶表示装置と同様に表示が視認できるように、半透過型の液晶表示装置が用いられるようになっている。
面照明装置は、一般に、光源装置と導光板とから構成されており、面照明装置としては、被照明物の、例えば、液晶表示パネルに対してバックライトと呼ばれる背面側からの照明か、フロントライトと呼ばれる表面側からの照明か、によって導光板の構成に異なる部分もあるが、光源装置としては共用できる。
【0007】
図8は面照明装置の一応用例の模式図である。通常、面照明装置10を構成している光源装置1と導光板2は、対面して近設しており、一体構成になっている場合が多い。
光源装置1から導光板2の光入射面21から入射した破線で示した光は、例えば、導光板2の表面側に鋸歯状に並設された表反射プリズムアレイ22の斜面で反射して面状に拡大されて照明光4となる。この照明光4が、被照明物5の表面側、例えば、反射型の液晶表示パネルの前面側から照明する。液晶表示パネルの中を往復し変調されて戻ってきた照明光4を表示画像として導光板2を介して視認する。フロントライト式照明と呼ばれる所以である。
【0008】
もちろん、被照明物5が反射型の液晶表示パネルの場合には、面照明装置10からのフロントライト式の照明ばかりでなく、昼間には太陽光などの外光41が導光板2を介して照明しても表示画像を視認できる。
図9は面照明装置の他の応用例の模式図である。光源装置1から導光板2の光入射面21から入射した破線で示した光は、例えば、導光板2の背面側に鋸歯状に並設された裏反射プリズムアレイ23の斜面で反射して面状に拡大されて照明光4となり、被照明物5の背面側、例えば、透過型あるいは半透過型の液晶表示パネルの背面側から照明する。液晶表示パネルを透過して変調された照明光4によって表示画像を視認する。バックライト式照明と呼ばれる所以である。
【0009】
もちろん、被照明物5が半透過型の液晶表示パネルの場合には、面照明装置10からのバックライト式の照明ばかりでなく、昼間には太陽光などの外光41による照明でも表示画像を視認できる。
このように、面照明装置は、被照明物の全面を面として定常的に均一に照明するものである。照明光は、点光源にしろ線光源にしろ、被照明物に近接配置された導光板によって被照明物の被照明面積の大きさまで2次元的に拡大される構成になっている。しかも、導光板を薄く構成するためには、導光板の側端部の切り口から光を入射するようにする。そこで、導光板の中に如何に光を入射させるかが、均一な面照明光を得る上で重要となる。従来では、導光板の側面に複数の光源を並設することも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
ところで、面照明装置の光源には、冷陰極線管のような元々長い線状の光源を用いることも行われている。しかし、面照明装置を薄型に構成するためには、管状の光源ではなく、例えば、LEDなどの半導体発光素子のような点光源を用いることが行われるようになっている。そのため、点光源を線状に拡大して導光板の側端部から入射させることが必要となる。
【0011】
図10は光源装置の一構成例の模式図である。光源装置1においては、光源部11から発する光を導光板2の幅に見合って線状に引き伸ばすために、細長い棒状の部材、こゝではライトガイトパイプ12と呼ばれるものを用いている。このライトガイトパイプ12は、例えば、PMMAなどのアクリル系の透明でモールド加工の容易な樹脂などからなる。
【0012】
ライトガイトパイプ12を用いた光源装置1は、例えば、発光ダイオードなどの半導体発光素子を点状に近い光源部11として用い、この光源部11をライトガイトパイプ12の入射端面121に近設してライトガイトパイプ12の中に導光する。ライトガイトパイプ12に入射した破線で示した入射光を、導光板2の中に導光するには、ライトガイトパイプ12の長手方向に導光された光を導光板2と対面する出射側面123まで曲折して集めなければならない。
【0013】
そのために、ライトガイトパイプ12の長手方向の側壁の一方の反射側面122には三角形の山形のプリズムをアレイ状に連設し、光源部11からの入射光を反射側面122で適宜反射して直角に曲折し、出射側面123に向かわせる。
つまり、反射側面122には、光を反射するために複数の連なった斜面、いわゆるプリズムアレイ1222を設ける。このプリズムアレイ1222は、山形、つまりライトガイトパイプ12の外部から見れば反射側面122にV字型の溝を穿いたものであり、ライトガイトパイプ12の内部から見れば、ひとつ一つが山形に突出したプリズムになっている(例えば、特許文献2参照。)。
【0014】
こうして、ライトガイトパイプ12の中に導光した光は、反射側面122に設けられたプリズムアレイ1222で順次反射してライトガイトパイプ12の長手方向に拡大され、線状の光として対向する出射側面123に向かう。そして、ライトガイトパイプ12に近設された導光板2の光入射面21の幅一杯に拡がって線状に入射するようになっている。
【0015】
図11はライトガイトパイプを用いた面照明装置の一性能例である。光源部11から発した光は、導光板2の光入射面21から入射し、導光板2の中で面状に拡大されて照明光4として出射する。この照明光4を強さを、導光板2の面上の格子状の分けた9箇所から出射する光の輝度(cd/cm2 )として測定した結果が図11である。照明光4の強さを縦軸で○印で示し、○を実線で結んで分布状態を示す。
【0016】
導光板2の面上から出射する照明光4は、光源の発する光量を過不足なく面状に拡大し、どの位置でも平均輝度が高く、しかも、一様で輝度むら、つまり、最高の輝度と最低の輝度との差が大きくないことが望ましい。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−184386号公報(請求項1、図1)
【0018】
【特許文献2】
特開2002−109928号公報(請求項1、図1)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図11から分かることは、光源部11から遠ざかるほど、つまり、ライトガイトパイプ12上でXの方向に向かうほど、照明光4の輝度が低くなる傾向がある。それに対して、導光板2の中では光源部11から遠ざかっても照明光4の輝度の低下はさほど顕著ではない。
【0020】
つまり、照明光4の輝度の低下は、主として、ライトガイトパイプ12の中で起こっていることが分かる。こゝでは、照明光4の最高の輝度は、X方向で一番手前で、Y方向では中央の部位が98.0cd/cm2 、照明光4の最低の輝度は、X方向で一番奥で、Y方向では一番手前の部位が55.3cd/cm2 であった。輝度むらは、56.4%、つまり 照明光4の輝度の差異が、最高/最低で1.7倍もあることが分かった。
【0021】
そこで、本願発明は、光源から発してライトガイトパイプの中に入射した光を、ライトガイトパイプの中で光源からの距離に依存しないように均一にして導光板に入射させることができる光源装置を装備した面照明装置と、該面照明装置によって照明される液晶表示装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上で述べた課題は、請求項1において、光源部とライトガイトパイプとからなる光源装置と、導光板とを有し、該光源部は、少なくとも一つの半導体発光素子からなり、該ライトガイトパイプは、透明で偏平な棒状をなし、少なくとも長手方向の一端面の入射端面に該光源部が近設しており、長手方向と交差する一側面に反射側面と、該反射側面と対向する他側面に出射側面とを有しており、該導光板は、該光源装置に近設しており、光入射面が該出射側面に対面しているものであり、該反射側面は、反射平面と反射斜面とを有し、該光源部から遠ざかるにつれて該反射斜面の面積比が増大していくように構成された面照明装置によって解決される。
【0023】
つまり、光源部に用いる半導体発光素子の点状の光源をライトガイトパイプに導光し、導光板の幅に見合って線状の延伸して拡大するに際して、ライトガイトパイプを用いるようにしている。ライトガイトパイプの反射側面には、反射平面と反射斜面とを設け、光源部から遠ざかるにつれて、反射平面に対する反射斜面き面積比を大きくするようにしている。
【0024】
そして、ライトガイトパイプに入射した光が、光源の近傍では反射斜面の反射面積が小さいので反射する光量が減少し、光源部から遠ざかるほど反射斜面の反射面積が大きくなるので反射する光量が増大するようにしている。
こうすることによって、光源部からライトガイトパイプに導光された光をライトガイトパイプの光源部から見て先の方まで行き渡らせることができる。その結果、光源部から発してライトガイトパイプに導光されて導光板に入射し、導光板を介して出射する照明光の光量の輝度むら、つまり、光源部から遠ざかるほど照明光の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0025】
次いで、請求項2において、反射側面は、反射斜面が山形プリズムが鋸歯状に穿設されたプリズムアレイの一斜面からなるものであるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、ライトガイトパイプの反射側面に設ける反射側面は、外観的には反射側面にV形の溝を穿設し、ライトガイトパイプの内部に山形のプリズムが突出するようにしている。そして、その山形のプリズムが鋸歯状に連なるようにし、そのプリズムの一斜面、特に光源部に面した斜面を反射斜面として用いるようにしている。
【0026】
そうすると、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、連なる山形のプリズムの反射斜面で効率よく次々と反射する。そして、対向する出射側面から出射して近設された導光板に入射させることができる。
次いで、請求項3において、反射側面は、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積が放射状に拡大していくか反射平面の面積が逆放射状に縮小していくように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
【0027】
つまり、ライトガイトパイプの反射側面に設けた反射平面と反射斜面のうち、光源部から導光された光を反射側面から対向する出射側面により多く反射するのは反射斜面である。そこで、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積を大きくなるようにしている。
そのために、反射側面は、光源部から遠ざかるにつれて、反射斜面の面積が放射状に次第に拡大していくようにするか、反射平面の面積が逆放射状に次第に縮小していくようにしている。
【0028】
そうすると、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、光源に近いほど反射斜面の面積が小さいので、光は反射せずに先へと進み、光源部から遠ざかるほど大きくなった反射斜面で反射することになる。その結果、導光板を介して出射する照明光の光量の輝度むら、つまり、光源部から遠ざかるほど照明光の輝度が低下することを防ぐことができる。
【0029】
次いで、請求項4において、反射斜面は、反射斜面と反射平面とが交互に連設されたものであるように構成された請求項1記載の面照明装置によって解決される。
つまり、光源部からライトガイトパイプに導光された光は、反射側面に穿設された山形のプリズムアレイの反射斜面でのみ反射するのではなく、平滑な反射側面の反射平面で反射して出射側面から出射したり、反射平面で反射してからプリズムアレイの反射斜面に入射したり、いろいろに振る舞うことが起きる。
【0030】
そこで、反射側面には山形のプリズムの反射斜面と次の反射斜面との間に反射平面を介在させ、プリズムアレイの反射斜面と反射側面の反射平面を交互に連設するようにしている。
こうして、光源部から発してライトガイトパイプに導された光を、反射斜面と反射平面の双方で効果的に反射して、ライトガイトパイプ内での光源の近部位と遠部位の光量むらを小さくするとともに、導光板への光量の増大を実現することができる。
【0031】
最後に、請求項5において、請求項1記載の面照明装置によって液晶表示パネルの前面側または背面側から照明されるように構成された液晶表示装置によって解決される。
つまり、本発明の面照明装置は、反射型の液晶表示パネルにあってはフロントライト式に、透過型の液晶表示パネルにあってはバックライト式に照明して構成される液晶表示装置を実現するのに大いに有用である。
【0032】
従って、本発明になるライトガイトパイプを用いた光源装置を備えた面照明装置を、液晶表示パネルを表面側から照明するフロントライトとして、あるいは液晶表示パネルを背面側から照明するバックライトとして用いれば、従来にない明るい液晶表示装置を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一の実施例を示す模式的な斜視図、図2は第一の実施例の諸元を示す拡大斜視図、図3は本発明の効果を示す図、図4は本発明の第二の実施例を示す模式的な斜視図、図5は本発明の第三の実施例を示す模式的な斜視図、図6は本発明の第四の実施例を示す模式的な斜視図、図7は本発明の第五の実施例を示す模式的な斜視図である。
【0034】
図中、1は光源装置、11は光源部、12はライトガイトパイプ、121は入射端面、122は反射側面、123は出射側面、1220は反射平面、1221は反射斜面、1222はプリズムアレイ、2は導光板、21は光入射面、22は表反射プリズムアレイ、23は裏反射プリズムアレイ、3は液晶表示パネル、4は照明光、10は面照明装置、20は液晶表示装置である。
〔実施例1〕(請求項1、2または3)
図1と図2において、本発明になる面照明装置10は、光源装置1と、光源装置1に近設する導光板2とからなる。これらの主要な構成要素のうち、光を透す素材には、例えば、アクリル系やノルボルナン系の透明なプラスチックスを用い、主としてモールド成形して構成する。
【0035】
導光板2は、表面または裏面にいわゆるプリズムアレイを設けたもので、例えば、厚さ:D=1.5mm程度の薄板からなり、図示してない被照明物を前面あるいは背面から面照明するものである。導光板2が、面照明装置10として効果的に機能するためには、導光板2の光入射面21の幅方向にわたって均一に光を導光する必要がある。
【0036】
光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11は、例えば、LEDのような半導体発光素子からなり、点状に近い光を発するチップ状の素子を用いる。この光をライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
光源部11から発して入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光した破線で示した光は、直方体のライトガイトパイプ12の中で、反射側面122の反射平面1220と、反射側面122の内面に突出した反射斜面1221とで反射する。そして、光の一部は反射斜面1221で直接反射して出射側面123から出射して導光板2の中に入射し、光の他部は反射平面1220で反射してから反射斜面1221で反射して出射側面123から出射して導光板2の中に入射する。
【0037】
出射側面123では、光源部11の近傍では面積的に反射平面1220が大きいので光は緩やかな角度で入射して反射し、光源部11から遠方へ到達する。その結果、ライトガイトパイプ12の先の方へ向かう光量が多くなる。
ところで、図2において、反射斜面1221は、光源部11の近傍から遠ざかるに従って放射状に拡がった構成になっている。その広がりの程度を勾配:αで示すとかなり緩やかでよく、例えば、α=1/50とした。また、反射斜面1221の傾斜の反射平面1220に対する角度:βや三角形のプリズムの頂角:γなども、いろいろな値を取り得る。こゝでは、好ましい角度:βと頂角:γの一例としてβ=38°、γ=104°とした。
【0038】
図3は、本発明になるライトガイトパイプを用いた際の効果を図示したものである。ライトガイトパイプの反射側面に設けた反射平面と反射斜面の諸元は図2に示したとおりである。
光源装置1を導光板2に近設して面照明装置10に仕上げ、導光板2の格子状に分けた9箇所の部位から出射する照明光4の光量を輝度(cd/cm2 )で縦軸で表したものである。実線で結んだ●は本発明になる面照明装置10の照明光4の光量である。それに対して、破線で結んだ○は、図11で示した従来例の照明光4の光量を参考値として示したものである。
【0039】
その結果から分かるように、○の従来例では、光源部11からX方向に遠ざかるほどライトガイトパイプ12の中を光が到達し難くなる。そのために、導光板2を通って出射する照明光4の光量は低下する。
因みに、X方向で一番手前でY方向で中央部位で示す照明光4が最大の輝度と、X方向で一番遠くY方向で一番手前の部位で示す最小の輝度との比である輝度むらも56.4%と大きい。つまり、倍近い輝度むらが現れる。
【0040】
それに対して、●で示した本発明になるライトガイトパイプ12を用いた場合には、光源部11から遠ざかっても照明光4の光量の大幅な低下が見られず、しかも、輝度むらは77.8%で、参考値として示した従来例に対して大幅に改善されている。つまり、導光板2の全面に渡って平準化された照明光4が得られることが分かる。
〔実施例2〕(請求項1、2または3)
図4において、光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11は、実施例1と同様、例えば、LEDのような半導体発光素子からなる。この光をライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
【0041】
ライトガイトパイプ12の反射側面122では、光源部11に近い部位では、反射平面1220の占有面積が反射斜面1221よりも大きく、光源部11から遠ざかるに従って、放射状に大きくする実施例1の場合の勾配に見合った逆放射状に緩やかに小さくなる構成になっている。
それ故に、出射側面123では、光源部11の近傍では面積的に反射平面1220が大きいので光は緩やかな角度で入射して反射し、光源部11から遠方へ到達する光量が増大する。その結果、ライトガイトパイプ12の先の方へ向かう光量を多くすることができる。このような構成のライトガイトパイプ12を装備した光源装置1と導光板2とを用いれば、図3に示したと同様の効果を有する面照明装置10を得ることができる。
〔実施例3〕(請求項4)
図5において、光源装置1は、光源部11とライトガイトパイプ12とで構成されており、光源部11から発した点状の光は、ライトガイトパイプ12の入射端面121からライトガイトパイプ12の中に導光する。
【0042】
ところで、ライトガイトパイプ12の反射側面122では、反射平面1220で光が緩るやかな角度で入射して緩るやかな角度で反射する。その結果、反射平面1220で反射した光は、ライトガイトパイプ12の先方まで向かう傾向が大きくなり、光源部11から遠方へ到達する光量が増大する。
そこで、反射側面122に山形プリズムの反射斜面1221の間に反射平面1220を交互に配設する構成にし、ライトガイトパイプ12の先方まで光が到達するようにする。
【0043】
その結果、導光板2から出射する光量むら、すなわち、光源部11から遠ざかるほど光量が低下する不具合を抑えることができる。そして、このような構成のライトガイトパイプ12を装備した光源装置1と導光板2とを用いれば、図3に示したと同様の効果を有する面照明装置10を得ることができる。
〔実施例4〕(請求項5)
図6において、本発明になる光源装置1に表反射プリズムアレイ22を設けた導光板2を近設した面照明装置10を反射型の液晶表示パネル3の前面側に配設し、フロントライト式に照明する液晶表示装置20を構成した。その結果、照明むらがなく従来にない明るい照明による液晶表示装置20が実現できた。
【0044】
図7において、本発明になる光源装置1に裏反射プリズムアレイ23を設けた導光板2を近設した面照明装置10を透過型または半透過型の液晶表示パネル3の背面側に配設し、バックライト式に照明する液晶表示装置20を構成した。その結果、明るく照明される従来にない液晶表示装置20が実現できた。
こゝでは、光源装置を構成するライトガイトパイプの反射側面に対して、反射平面と反射斜面との面積比を漸増、漸減させる方法を例示したが、この例示に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0045】
また、反射平面と反射斜面との面積を漸増、漸減するために放射状に拡大したり、逆放射状に縮小したりする際の勾配:αや、反射斜面を構成する際の角度:β、γなどは、数値限定されるものではなく種々の変形が可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明になる面照明装置によれば、光源装置を構成するライトガイトパイプの反射側面に対して、反射平面と反射斜面との面積比を漸増、漸減させて、光源部から発する光量をライトガイトパイプの先方までより多く到達させている。
その結果、本発明は、面照明装置の光源部から遠ざかるほど光量が低下して光量むらが生じる不具合を抑えることができる。従って、携帯電話やPDAなどのようなディスプレイが必携のデジタル電子機器に対して、今後ますます要請される表示画像の高品質化の実現に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図2】第一の実施例の諸元を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の効果を示す図である。
【図4】本発明の第二の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図5】本発明の第三の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図6】本発明の第四の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図7】本発明の第五の実施例を示す模式的な斜視図である。
【図8】面照明装置の一応用例の模式図である。
【図9】面照明装置の他の応用例の模式図である。
【図10】光源装置の一構成例の模式図である。
【図11】ライトガイトパイプを用いた面照明装置の一性能例である。
【符号の説明】
1 光源装置
11 光源部 12 ライトガイトパイプ
121 入射端面 122 反射側面
123 出射側面
1220 反射平面 1221 反射斜面
1222 プリズムアレイ
2 導光板
21 光入射面 22 表反射プリズムアレイ
23 裏反射プリズムアレイ
3 液晶表示パネル
4 照明光
10 面照明装置
20 液晶表示装置
Claims (5)
- 光源部とライトガイトパイプとからなる光源装置と、導光板とを有し、
該光源部は、少なくとも一つの半導体発光素子からなり、
該ライトガイトパイプは、透明で偏平な棒状をなし、少なくとも長手方向の一端面の入射端面に該光源部が近設しており、長手方向と交差する一側面に反射側面と、該反射側面と対向する他側面に出射側面とを有しており、
該導光板は、該光源装置に近設しており、光入射面が該出射側面に対面しているものであり、
該反射側面は、反射平面と反射斜面とを有し、該光源部から遠ざかるにつれて該反射斜面の面積比が増大していく
ことを特徴とする面照明装置。 - 該反射側面は、反射斜面が山形のプリズムを鋸歯状に穿設したプリズムアレイの一斜面からなるものである
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該反射側面は、該光源部から遠ざかるにつれて、該反射斜面の面積が放射状に拡大していくか反射平面の面積が逆放射状に縮小していく
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 該反射斜面は、該反射斜面と該反射平面とが交互に連設されたものである
ことを特徴とする請求項1記載の面照明装置。 - 請求項1記載の面照明装置によって液晶表示パネルの前面側または背面側から照明される
ことを特徴とする液晶表示装置。
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