以下に、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る記録装置の実施の形態を適用したディスク記録及び/又は再生システムあるいは装置の主要部の一構成例を示すブロック図である。
このディスク記録及び/又は再生装置は、アンプ/制御部110,チューナ/タイマ部120,ディスク記録/再生部130から構成され、上記各部はバスラインを介して互いに各種制御情報を送受信している。また、オーディオ信号等の情報信号が上記各部間で送受信されることはもちろんである。
アンプ/制御部110は、このディスク記録及び/又は再生装置全体に電源を供給し、この装置全体を制御する手段を備えている。また、後述するチューナ/タイマ部120やディスク記録/再生部130から出力されるオーディオ信号等の情報信号を増幅して図示しないスピーカに供給する機能等も備えている。このアンプ/制御部110は、バスラインを介してディスク記録及び/又は再生装置の各部と制御信号を送受信しながら上記装置全体を制御する手段である制御回路111、制御回路111に動作を指示するためのスイッチやダイヤル等を備えた操作部112、制御回路111からの情報に基づいて上記装置の各部の動作状態を表示するための液晶表示装置等を備えた表示部113から構成される。
チューナ/タイマ部120は、放送番組を受信して得たオーディオ信号等の情報信号をディスク記録/再生部130等に供給する機能と、アンプ/制御部110の操作部112から入力されて設定された放送番組をタイマ予約により受信する手順を記憶する機能を備えている。このチューナ/タイマ部120は、ディスク記録及び/又は再生装置の各部とバスラインを介して制御信号を送受信しながらチューナ/タイマ部120の動作を制御する手段である制御回路121、放送番組を受信する手段であるチューナ部122、チューナ部122でタイマ予約により番組を受信するための番組予約情報を記憶させるRAM(ランダムアクセスメモリ)123、時刻情報を発生する時計部124から構成される。そして、制御回路121は、RAM123に記憶された番組予約情報と時計部124からの時刻情報に基づいてチューナ部122を制御して選局等を行って、所望の放送番組のオーディオ信号等の情報信号を受信する。
ディスク記録/再生部130は、複数の光ディスクにオーディオ信号等の情報信号を記録および再生する機能を備えている。そして、このディスク記録/再生部130は、ディスク記録及び/又は再生装置の各部とバスラインを介して制御信号を送受信しながらディスク記録/再生部130の動作を制御する手段である制御回路131、制御回路131に動作を指示するためのスイッチやダイヤル等を備えた操作スイッチ群132、制御回路131からの情報に基づいて上記装置の各部の動作状態を表示するための液晶表示装置等を備えた表示部133、複数の光ディスクにオーディオ信号等の情報信号を記録および再生を行うディスク交換および記録/再生部134から構成される。ディスク交換および記録/再生部134は、さらに、情報信号が記録される複数の光ディスクを収納する手段であるディスク収納部134a、制御回路131からの制御に基づいてディスク収納部134aに収納されたディスクをスピンドルに装着(ローディング)してチャッキングする手段、およびチャッキングされているディスクを脱着(アンローディング)する手段であるディスク搬送部134b、搬送されてスピンドルにチャッキングされたディスクに情報信号を記録/再生する手段である記録/再生部134cから構成される。
なお、上記アンプ/制御部110,チューナ/タイマ部120,ディスク記録/再生部130の各部は、各々独立した筐体に収納された装置を組み合わせる、いわゆるコンポーネントステレオシステムの構成としてもよく、また、各部を1つの筐体内に収納して一体化した構成としてもよい。
図2は、図1に例示の構成を有するディスク記録及び/又は再生装置の外観の一例を示す図である。
ここでは、図1に示した各部が各々独立した筐体に収納された構成を示しており、上から、それぞれチューナ/タイマ部120、アンプ/制御部110、ディスク記録/再生部130である。
アンプ/制御部110は、前述したように、チューナ/タイマ部120やディスク記録/再生部130を制御するための制御回路111を内部に備えており、制御回路111に各種入力を行うための各種ダイヤルやキーが設けられた操作部112、このディスク記録及び/又は再生装置全体の動作を制御回路111を介して表示する大型の液晶パネルからなる表示部113を備えている。
図3は、この表示部113の表示例を示している。以下に、上述したディスク記録及び/又は再生装置において、タイマ予約により放送番組を受信し、受信した放送番組を記録するための設定手順を図3を参照しながら具体的に説明する。 タイマ予約により放送番組を受信するためには、使用者は、まず、操作部112の各種メニューを選択するセレクタ(SELECTOR)ダイヤルを回して、レックタイマ(REC TIMER)モードを選択する。そして、エンター/ネクスト(ENTER/NEXT)キーを押して選択したレックタイマモードを確定する。図3の(a)は、このレックタイマモードが設定された状態を表す表示例である。
次に、セレクタダイヤルを回して、タイマ予約に関する各種設定を記憶させるファイルであるバンク(BANK)を選択し、エンター/ネクストキーを押して選択したバンクの確定を行う。図3の(b)は、このバンクとしてバンク1が選択されたことを示す表示例である。
次に、セレクタダイヤルを回して、ワンス(ONCE)または図示しないにウイークリー(WEEKLY)のいずれかを選択する。ワンスはタイマ予約による放送番組の受信を1回だけ行うための設定であり、ウイークリーはタイマ予約による放送番組の受信を毎週同曜日の同時刻に行うための設定である。図3の(c)は、ワンスが選択され、タイマ予約による放送番組の受信を1回だけ行う設定がされたことを示す表示例である。
そして、同様にして、タイマ録音の開始/終了時刻の設定を行った後に、セレクタダイヤルを回して、タイマ予約により受信する放送局を設定(プリセット)する。図3の(d)は、日曜日の午前8時から同日の午前9時まで、周波数81.3MHzでFM放送を行う放送局を選局して放送番組を受信する設定を示す表示例である。
次に、セレクタダイヤルを回して、録音する機器(例えば、カセットテープレコーダあるいはディスク記録装置)等を選択する。図3の(e)は、録音する機器としてディスク記録装置が選択され、そのディスク装置に収納されている1枚のディスクに記録される設定がされたことを示す表示例(D 1) である。図3の(f)は、同様に、録音する機器としてディスク記録装置が選択され、そのディスク装置に収納されている全てのディスクに記録される設定がされたことを示す表示例(D ALL) である。
以上のような手順により、ディスク記録及び/又は再生装置において、タイマ予約により放送番組を受信し、受信した放送番組を記録するための設定が行われる。なお、このディスク記録及び/又は再生装置の表示部113の表示例においては、メニューが選択あるいは確定されると反転表示に変わり、確定されたことを示すようになっている。
次に、本発明の好ましい実施の形態であるディスク記録及び/又は再生装置の具体的な説明に先だって、これに用いる記録媒体の一例である光磁気ディスクについて説明する。
図4は、光磁気ディスクがディスクカートリッジに収納されている様子を示している。図4の(a)はディスクカートリッジを上面側から見た斜視図であり、図4の(b)はディスクカートリッジを下面側から見た斜視図である。
すなわち、合成樹脂をモールド成形等して方形状に形成される上ハーフ62と下ハーフ63とを接合して構成されるカートリッジ本体64の内部に、情報信号の記録媒体となる光磁気ディスク65を収納している。
ここで用いられる光磁気ディスク65は、直径が約64mmであり、最大74分のオーディオ信号を記録することができる記録容量を備えている。
カートリッジ本体64の下ハーフ63側には、図4の(b)に示すように、このディスクカートリッジ61をディスク記録及び/又は再生装置に装着したときに、光磁気ディスク65を回転させるディスク回転駆動機構のディスクテーブルが進入するディスクテーブル進入用開口部66が設けられている。このディスクテーブル進入用開口部66は、具体的にはカートリッジ本体64の内部に収納された光磁気ディスク65のセンター穴を覆って取り付けられるディスククランプ用の磁性板としての金属板67を含む光磁気ディスク65の内周側部分を外方に臨ませるように形成されている。
また、カートリッジ本体64の上下面、すなわち上下ハーフ62,63には、少なくともここに収納された光磁気ディスク65の信号記録領域の一部を径方向に亘って外方に臨ませる情報信号記録再生用開口部68,69が設けられている。これら情報信号記録再生用開口部68,69は、図4の(b)に示すディスクテーブル進入用開口部66に近接する位置からカートリッジ本体64の前端面側に亘ってカートリッジ本体64の左右方向のほぼ中央部に位置して方形状に形成されている。
上述のように構成されたカートリッジ本体64には、図4(a)および(b)に示すように、情報信号記録再生用開口部68,69を開閉するシャッタ部材70が、カートリッジ本体64の前端面側から嵌合するように取り付けられている。
図5は、図1に例示の構成を有するディスク記録及び/又は再生装置の主要部のより具体的な構成を示している。
すなわち、このディスク記録及び/又は再生装置は、図1に示すように、例えば最大で5枚のディスクカートリッジ11,12,13,14及び15を5箇所の収納位置P1,P2,P3,P4及びP5にそれぞれ収納するストッカ2と、このストッカ2の各収納位置P1,P2,P3,P4及びP5におけるディスクカートリッジの有無をそれぞれ検出器31,32,33,34及び35を使って検出するカートリッジ検出部3と、ストッカ2に収納された5枚のディスクカートリッジ11,12,13,14及び15の内、ユーザが所望したディスクカートリッジに対して情報信号の記録及び/又は再生(以下、特に区別を要す場合を除きアクセスという。)を行う記録及び/又は再生部20と、ストッカ2から上記所望のディスクカートリッジを取り出して記録及び/又は再生部20に装着すると共に、この記録及び/又は再生部20から上記所望のディスクカートリッジを取り出してストッカ2に搬送する搬送部4と、記録及び/又は再生部20にてアクセス中のディスクカートリッジをストッカ2に戻すとき、上記元の収納位置にディスクカートリッジが有るとの検出信号をカートリッジ検出部3が出力したときには、ストッカ2内でカートリッジ検出部3が媒体の無しを検出した収納位置にアクセス中のディスクカートリッジを戻すシステム制御回路40とを備える。
ストッカ2の各収納位置P1,P2,P3,P4及びP5は、上記5枚のディスクカートリッジ11,12,13,14及び15を同一方向を向かせて積み重ねるように配置されている。
カートリッジ検出部3は、各収納位置P1,P2,P3,P4及びP5にて収納されるディスクカートリッジの有無を各検出器31,32,33,34及び35にて、機械的なスイッチを使って検出する。
搬送部4は、上記所望のディスクカートリッジを収納位置から引き出すと共に収納位置に引き込むスライダ4aと、上記所望のディスクカートリッジをスライダ4aごと保持して上昇すると共に下降するエレベータ4bとを有している。スライダ4aは、図示しない歯車機構を介したスライダ移動用モータ(M1)5 によって矢印L,R方向に移動する。また、エレベータ4bは、ラック板7の一端に形成されたラックギヤに噛合する図示しない歯車を介したエレベータ移動用モータ(M2)6によって矢印U,D方向に移動する。
また、エレベータ4b内には、スライダ4aのストッカ2内への引き込みを検出するスライダ引き込み位置検出スイッチ(SW)が備えられ、オン信号をシステム制御回路40内に出力することによりストッカ2側にスライダ4aが位置することを知らせる。また、エレベータ4b内には、スライダ4aの記録及び/又は再生部20側への引き出しを検出するスライダ引き出し位置検出SW9も備えられ、オン信号をシステム制御回路40内に出力することにより記録及び/又は再生部20側にスライダ4aが位置することを知らせる。
エレベータ4bの位置は、エレベータ位置検出SW10により検出される。このエレベータ位置検出SW10は、ラック板7に形成されたスリットを透過して例えば2組の受光素子に達する光の変化により、エレベータ4bの位置を検出する。検出信号は、システム制御回路40に供給される。
上記エレベータ4bは、所望のディスクカートリッジが記録及び/又は再生部20にてアクセス中、又は本装置のアクセスが正常に停止されている場合には、スライダ4aを記録及び/又は再生部20側、又はストッカ2側に移動して、ホームポジションと呼ばれる最降下位置にある。エレベータ4bがこのホームポジションにあるのを検出するのがホームポジションSW11であり、システム制御回路40に検出信号を出力する。
記録及び/又は再生部20は、スライダ4aがディスクカートリッジを引き出した状態でエレベータ4bが降下してホームポジションにある場合にチャッキングされ、スピンドルモータ25によって回転されるディスクに再生用又は記録用のレーザ光を照射する光ヘッド21と、この光ヘッド21から記録用のレーザ光が照射されている際にその照射位置の磁界を変調する磁界変調ヘッド22と、光ヘッド21の光検出器により得た検出信号を演算することによってディスク上の照射スポットの位置を光軸方向、又はディスクの径方向に移動させることによりフォーカスサーボ、又はトラッキングサーボを行うと共にスピンドルモータ25等のサーボ処理を行うサーボ回路26と、上記光検出器から得られる検出信号を用いて上記ディスクに記録されていた情報信号をデコードして出力端子28から導出すると共に、入力端子29から入力された情報信号をエンコードして磁界変調ヘッド22に供給するエンコーダ&デコーダ27と、このエンコーダ&デコーダ27を含めて記録及び/又は再生部20全体を制御する記録再生制御回路30と、ディスクのユーザ管理情報を保持したり、オーディオデータを保持するRAM31とを備えている。ここで、磁界変調ヘッド22は、記録時を除いて回動モータ(M3)24 により駆動される回動機構23によりディスク上から垂直に回動された状態で保持されている。
この記録及び/又は再生部20による情報信号の再生処理について説明しておく。まず、ディスクテーブルに上記所望のディスクがチャッキングされ、光ヘッド21の対物レンズがディスクに近接させた位置に図示しないスレッドモータにより移動されると、スピンドルモータ25が駆動を開始し、上記ディスクは回転する。
このとき、光ヘッド21は、対物レンズを介してディスクの目的トラックにレーザ光を照射し、その反射光から検出器により出力信号を得る。この光ヘッド21の出力信号は、サーボ回路26、エンコーダ&デコーダ27に供給される。
サーボ回路26は、例えばフォーカスサーボ制御回路やトラッキングサーボ制御回路、スピンドルモータ制御回路、スレッドサーボ制御回路等から構成される。エンコーダ&デコーダ27は、光ヘッド21からの検出信号を演算し、再生出力信号を得、デインターリーブ処理や誤り訂正のための復号処理等を施す。この復号処理が施されたデータは、記録再生部制御回路30により制御されるバッファ用のメモリとなるRAM31に一旦書き込まれた後読み出されて出力端子28から導出される。
また、この記録及び/又は再生部20によるディスクへの情報信号の記録処理について説明しておく。まず、入力端子29から入力された情報信号は、エンコーダ&デコーダ27で符号化処理や誤り訂正処理等のエンコード処理が施され、磁界変調ヘッド22に供給される。磁界変調ヘッド22はこのエンコード出力信号に応じて磁界を変調する。このとき、光ヘッド21は、ディスクに記録用のレーザ光を照射するのでディスクの信号記録面は保磁力が低下して上記磁界変調ヘッド22により容易に磁化の向きを上記情報信号に応じて変化させることができる。
図6は、図5に例示の構成を有するディスク記録/再生部130の外観の一例を示している。
次に、システム制御回路40は、図2に示すような操作パネル42上の各操作SWをユーザが操作したとき、上記搬送部4を使ってストッカ2から所望のディスクカートリッジを取り出し、記録及び/又は再生部20にチャッキングし、記録再生制御回路30を介して記録及び/又は再生部20にアクセスさせる。
操作パネル42は、リリース(RELEASE)キー43と、イジェクト(EJECT)キー44と、その他図2に示すような、ディスク選択キー52、記録選択キー53、再生キー54、停止キー55等を備えている。
リリースキー43は、記録及び/又は再生部20にてアクセス中のディスクカートリッジをストッカ2内の所定の収納位置に戻すキーである。特にディスクカートリッジをストッカ2の所定の収納位置から取り出したい場合、ユーザはその収納位置のそれぞれ近傍に配設されたイジェクトキー44を操作することになる。
また、操作パネル42には、アクセス中のディスクカートリッジのサンプリング周波数を例えば32KHz、44.1KHz、48KHzのように表示するサンプリング周波数表示部(SAMPLING FREQUENCY)や、記録及び/又は再生部20によるアクセスを繰り返させるリピートキー(REPEAT)や、アクセス中のディスクカートリッジ名,トラック名等を表示する表示部45に関するディスプレイキー(DISPLAY)、現在アクセス中のディスクカートリッジ以外のディスクカートリッジをアクセスする際に用いられるスキップキー(DISC SKIP)、アクセスを継続させる継続キー(CONTINUE)、シャッフル再生を行わせるためのシャッフルキー(SHUFFLE)、プログラム記録再生を行わせるためのプログラムキー(PROGRAM)等が備えられている。
また、図6及び図7に示すように、操作パネル42の中央部には、外部からストッカ2に収納されたディスクカートリッジを視認させるためのストッカ用透明窓50が形成された蓋部51が設けられている。このため、ユーザは、蓋部51を閉じたままでも、例えば5枚のディスクカートリッジ11,12,13,14 及び15の頭部のラベル面に記載されたアルバム名等を視認できる。また、このストッカ用透明窓50の下部には、表示部45用の透明窓も形成されている。ストッカ2にディスクカートリッジを挿入したり、イジェクトさせる場合には蓋部51を図3に示すように開放すればよい。
次に、チューナ/タイマ部120で受信した1つの放送番組のオーディオ信号等の情報信号を、ディスク記録/再生部130に収納された5枚の光磁気ディスク(以下、ディスクともいう)に亘って連続的に記録する場合の動作を図1及び図8を参照しながら具体的に説明する。
図8は、図1に構成例を示したディスク記録及び/又は再生装置の動作の一例を示すフローチャートである。
以下に、チューナ/タイマ部120で受信した1つの放送番組のオーディオ信号等の情報信号を、ディスク記録/再生部130に収納された5枚の光磁気ディスク(以下、ディスクともいう)に亘って連続的に記録する場合を例として、図1及び図8を参照しながらディスク記録及び/又は再生装置の動作を具体的に説明する。
ここで、上記ディスク記録及び/又は再生装置は、電源がオフになっているものとし、チューナ/タイマ部120により装置の電源がオンになる以前に手動で電源がオンにされていないものとする。なお、チューナ/タイマ部120は、時計部124のみが微小電流でオン(エバーオン)されている。
ステップS1では、時計部124が、予約された放送番組について、電源をオンにするよう設定した時刻(タイマオン時刻)になったかどうかを監視している。そして、設定したタイマオン時刻になるとステップS2に進む。
ステップS2では、チューナ/タイマ部120の時計部124から制御回路121を介してアンプ/制御部110の制御回路111に制御信号を送信し、ディスク記録及び/又は再生装置(システム)全体の電源をオンにする。
ステップS3では、電源がオンにされたチューナ部122が、RAM123に記憶されている番組予約情報あるいは選局設定情報を読み出し、その設定情報に基づいて予約番組の選局を行う。また、制御回路121は、ディスク記録/再生部130の制御回路131に記録開始信号を送信する。この記録開始信号の送信は、アンプ/制御部110の制御回路111が行うようにしてもよい。
ディスク記録/再生部130の制御回路131は、上記記録開始信号を受信して記録開始制御を行うわけであるが、このとき、まずステップS4で、1枚目のディスクがディスク収納部134aのストッカに収納されているかどうかを確認する。この確認は、図5のカートリッジ検出部3等により行われる。1枚目のディスクがストッカに収納されている場合にはステップS5に進む。一方、1枚目のディスクがストッカに収納されていないときには、後述するステップS11に進む。
ステップS5では、ディスク搬送部134bが、1枚目のディスクをストッカから取り出して、記録/再生部134cのディスクを回転駆動するスピンドルに装着して記録可能な状態にするような、いわゆるローディングを行う。
ステップS6では、装着されチャッキングされた1枚目のディスクに記録済の情報信号があるかどうかを確認する。記録済の情報信号がないときには、ステップS7に進み、ディスクの記録領域の先頭から記録が開始される。一方、記録済の情報信号があるときには、ステップS8に進み、ディスクの空き領域(未記録領域)を探し、その空き領域に記録が行われる。この空き領域の検出は、ディスク上の情報信号の記録内容に関連する情報(記録内容関連情報)である、いわゆるTOC(table of contents)情報を参照することにより行われる。このTOC情報は、ディスクの再内周あるいは最外周等の所定領域に記録されており、通常ディスク装着時に読み取られてRAM等に書き込まれる。TOC情報の内容としては、規格や仕様によっても異なるが、一般的に、曲番(ファイル番号)、曲名(ファイル名)、ディスク上の開始・終了アドレス(トラックやセクタアドレス)、演奏時間(ファイルサイズ)、及び媒体上の空き領域のアドレスやサイズ等が必要に応じて採用されている。そして、上記ステップS7,S8のいずれの場合もステップS9に進む。
なお、ステップS6からステップS9までの工程、すなわちディスクに記録済の情報信号があるかどうかを確認する工程は、再度用いられる工程であるので、以下では[工程A]と表示する。
ステップS9では、1枚目のディスクへの記録が終了したかどうかを監視している。1枚目のディスクへの記録が終了すると、ステップS10に進む。
ステップS10では、ディスク搬送部143bが、記録が終了した1枚目のディスクをストッカに戻すような、いわゆるアンローディングを行う。
ステップS11では、情報信号を記録する次のディスク(ここでは2枚目のディスク)がストッカに収納されているかどうかを確認する。次のディスクがストッカに収納されているときには、ステップS13に進む。一方、次のディスクがストッカに収納されていないときには、ステップS12に進む。
ステップS12では、5枚目のディスクまでのローディングがなされて、5枚のディスク全てへの記録が終了しているかどうかを確認する。まだ5枚目のディスクまでローディングされていないときには、ステップS11に戻り、次のディスク(ここでは3枚目のディスク)がストッカに収納されているかどうかを再び確認する。一方、すでに5枚目のディスクまでローディングがなされて各ディスクへの記録が終了しているときには、記録動作を終了する。
ステップS11で次のディスクがストッカに有りと判別されたときには、ステップS13に進み、このステップS11では、ディスクをローディング、すなわちディスク搬送部134bが、次のディスクをストッカから取り出して、記録/再生部134cのディスクを回転駆動するスピンドルに装着して記録可能な状態にする。
そして、再びステップS6からステップS8までの[工程A]に進み、装着された次のディスクに記録済の情報信号があるかどうかを確認する。記録済の情報信号がないときには、ディスクの記録領域の先頭から記録が開始され、記録済の情報信号があるときには、ディスクの空き領域を探して、その空き領域に記録が行われる。そして、いずれの場合にも後述するステップS14に進む。
ステップS14では、2枚目以降のディスクへの記録が終了したかどうかを監視している。そして、監視しているディスクへの記録が終了すると、ステップS15に進む。
ステップS15では、ディスクのアンローディングを行う。すなわちディスク搬送部143bが、記録が終了したディスクをストッカに戻す。
ステップS16では、5枚目のディスクまでローディングされたかどうか、すなわち5枚のディスク全てへの記録が終了したかどうかを確認する。まだ5枚目のディスクまでローディングされていないときには、ステップS11に戻り、次のディスク(例えば3枚目のディスク)がストッカに収納されているかどうかを再び確認する。一方、すでに5枚目のディスクまでローディングがなされて各ディスクへの記録が終了しているときには、記録動作を終了する。
以上の手順により、オーディオ信号等の情報信号を、5枚のディスクに亘って実質的に連続記録をすることができる。
なお、ディスク搬送部134bが、ストッカに収納されたディスクをスピンドルにチャッキングして記録を開始するまでには、例えば10秒程度の時間が必要である。このため、ディスクを交換している間の入力情報信号は記録することができないことになるが、これは図5のRAM31(ショックプルーフメモリ)の容量を必要に応じて増やして、この間(10秒程度)の入力情報信号を蓄積しておき、蓄積された情報信号を次のディスクに書き込むようにすることにより解決できる。
ここで、未使用のブランクディスクを5枚用いれば、各ディスクの記録領域の先頭から最後まで順次記録が行われ、例えば最長記録時間が74分のディスク5枚では、370分もの長時間に亘る連続記録が行えることになる。また、部分的に情報信号が記録されている使用中のディスクを用いた場合でも、各ディスクの空き領域を探して複数枚のディスクに亘る連続記録が行えるため、例えば、すでに記録されている曲等を誤って消去することなく、各ディスクの空き領域を順次連続させた記録が行え、使用中のディスクの空き領域の有効利用にもつながる。
次に、上記の本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置の別の動作について具体的に説明する。
図9は、図1に構成例を示したディスク記録及び/又は再生装置の別の動作の一例を示すフローチャートである。
ここでは、チューナ/タイマ部120で受信した複数の(例えば5つの)放送番組のそれぞれの情報信号を、ディスク記録/再生部130に収納された5枚の光磁気ディスク(以下、ディスクともいう)にそれぞれ対応させて記録する場合を例として、図9を参照しながら、ディスク記録及び/又は再生装置の動作を具体的に説明する。
ここで、上記ディスク記録及び/又は再生装置は、電源がオフになっているものとし、チューナ/タイマ部120により装置の電源がオンになる以前に手動で電源がオンにされていないものとする。
ステップS21では、時計部124が、予約された放送番組について、電源をオンにするよう設定した時刻(タイマオン時刻)になったかどうかを監視している。そして、設定したタイマオン時刻になるとステップS22に進む。
ステップS22では、チューナ/タイマ部120の時計部124から制御回路121を介してアンプ/制御部110の制御回路111に制御信号を送信し、ディスク記録及び/又は再生装置(システム)全体の電源をオンにする。
ステップS23では、電源がオンにされたチューナ部122が、RAM123に記憶されている番組予約情報や選局設定情報を読み出し、その設定情報に基づいて予約番組の選局を行う。また、制御回路121は、ディスク記録/再生部130の制御回路131に記録開始信号を送信する。この記録開始信号の送信は、アンプ/制御部110の制御回路111が行うようにしてもよい。
ステップS24では、ディスク記録/再生部130の制御回路131が、チューナ/タイマ部120からのディスク番号を含む記録開始信号を受信して、指定されたディスクがディスク収納部134aのストッカに収納されているか、正確にはストッカの指定された収納位置にディスクが収納されているかどうかを確認する。この確認は、図5のカートリッジ検出部3等により行われる。指定されたディスクがストッカに収納されている場合にはステップS26に進む。一方、指定されたディスクがストッカに収納されていないときには、ステップS25に進む。
ステップS25では、記録動作をキャンセルする処理を行う。そして後述するステップS30に進む。
ステップS26では、ディスク搬送部134bが、指定されたディスクをストッカから取り出して、記録/再生部134cのディスクを回転駆動するスピンドルに装着して記録可能な状態にする。
ステップS27では、装着されたディスクに記録済の情報信号があるかどうかを確認する。記録済の情報信号がないときには、ステップS28に進み、ディスクの記録領域の先頭から記録が開始される。一方、記録済の情報信号があるときには、ステップS29に進み、ディスクの空き領域を探し、その空き領域に記録が行われる。この空き領域の検出は、ディスク上の情報信号に関する情報(記録内容関連情報)であるTOC(Table Of Contents)情報を参照することにより行われる。そして、上記ステップS27,S28のいずれの場合にもステップS30に進む。
ステップS30では、現在受信中の放送番組について、電源をオフにするよう設定した時刻になったかどうかを監視している。そして、設定した時刻(タイマオフ時刻)になるとステップS31に進む。なお、ここでは図示しないが、タイマオフ時刻よりも前にディスクが一杯になったときにディスク記録/再生部130が記録が終了することもある。
ステップS31では、ディスクへの記録が既に終了しているかどうかを確認する。ディスクへの記録がすでに終了していればステップS33に進み、まだ記録中であれば、ステップS32でディスクへの記録を停止(ストップ)してステップS33に進む。
ステップS33では、チューナ/タイマ部120の時計部124から制御回路121を介してアンプ/制御部110の制御回路111に制御信号を送信し、ディスク記録及び/又は再生装置全体の電源をオフにする。このときディスク記録/再生部130では、ディスク交換部43aが、ディスクをストッカに戻すようなディスクのアンローディングを行う。
そして、再びステップS21に戻り、電源をオンにするよう設定した次の時刻になったかどうかを監視する。
以上の手順により、5枚のディスクに異なる放送番組のオーディオ信号等のような異なる情報信号を記録をすることができる。
この他、ディスク記録/再生部130により、ストッカに収納された複数の記録媒体の媒体交換を伴いながら、複数の媒体に亘って連続して、あるいは各媒体毎に独立に、情報信号の記録が行え、例えばいわゆるCDチェンジャと組み合わせて種々の形態の記録が行える。
また、本発明の好ましい実施の形態として、書換可能なディスク状記録媒体として光磁気ディスクを例として説明したが、例えば、相変化型光ディスクや磁気ディスク等を用いてもよい。さらに、本発明は、ディスク状記録媒体を用いる場合にのみ適用可能なものではなく、ストッカに収納して媒体交換機構により媒体を交換することが可能な記録媒体、例えばデジタルオーディオテープ等を用いる場合にも適用可能なものである。
110 アンプ/制御部、 111,121,131 制御回路、 112 操作部、 113,133 表示部、 120 チューナ/タイマ部、 122 チューナ部、 123 RAM、 124 時計部、 130 ディスク記録/再生部、 132 操作スイッチ群、 134 ディスク交換および記録/再生部、 134a ディスク収納部、 134b ディスク搬送部、 134c 記録/再生部