JP2004318016A - Photosensitive lithographic printing plate material and method for forming image thereon - Google Patents

Photosensitive lithographic printing plate material and method for forming image thereon Download PDF

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JP2004318016A JP2003115433A JP2003115433A JP2004318016A JP 2004318016 A JP2004318016 A JP 2004318016A JP 2003115433 A JP2003115433 A JP 2003115433A JP 2003115433 A JP2003115433 A JP 2003115433A JP 2004318016 A JP2004318016 A JP 2004318016A
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宏司 ▲高▼木
Koji Takagi
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a photosensitive lithographic printing plate material having high sensitivity and excellent plate wear and contamination resistance and to provide a method for forming an image thereon. <P>SOLUTION: The photosensitive lithographic printing plate material is prepared by applying a photosensitive composition containing (A) a photopolymerization initiator, (B) a polymer binder, (C) a monomer containing an addition polymerizable ethylenically unsaturated bond, and (D) a sensitizing dye on a supporting body. The supporting body is an aluminum plate subjected to roughening treatment, anodic oxidation treatment and treatment with a polyvinyl phosphonic acid aqueous solution. The coating amount of the polyvinyl phosphonic acid on the supporting body surface is specified to 3 to 15 mg/m<SP>2</SP>. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性平版印刷版材料及びその画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光重合系を利用した感光性組成物はよく知られている。更には、表面に親水化処理を行った支持体上に、光重合系感光性組成物層(以降、光重合性感光層または単に感光層ともいう)及び保護層を積層した感光性平版印刷版材料が知られている。特に、近年では迅速に高解像度の平版印刷版材料を得る為、あるいはフィルムレス化を目的として、レーザーを使用する画像情報に基づくデジタル露光を行い、これを現像して平版印刷版を製造する方法が汎用化されている。
【0003】
例えば、その一例を挙げると、電子製版システムや画像処理システム等からの出力信号ないしは通信回線等により伝送された画像信号により、光源を変調し、感光性材料に直接走査露光をして、印刷版を形成するシステムが知られている。
【0004】
光重合性感光層は、一般にアクリル系単量体、アルカリ可溶性樹脂及び光重合性開始剤、更に必要に応じ、例えば、レーザー書き込みを行う際には、その光源波長に適合させるために増感色素を含有することが知られている。
【0005】
また、酸素による重合阻害を防止する目的で、保護層を設けることも知られている。
【0006】
光重合型の感光性平版印刷版材料を露光・製版する光源としては、Arレーザー(488nm)やFD−YAGレーザー(532nm)、750nm以上の領域に発光する高出力半導体レーザーの様な長波長の可視光源が用いられている。更に、近年では、例えば、InGaN系やZnSe系の材料を用い、350nmから450nm域で連続発振可能な半導体レーザーが実用段階となっている。これらの短波光源を用いた走査露光システムは、半導体レーザーが構造上、安価に製造できるため、十分な出力を有しながら経済的なシステムを構築できるといった長所を有する。更に、従来のFD−YAGやArレーザーを使用するシステムに比較して、より明るいセーフライト下での作業が可能な感光域がより短波な感光性平版印刷版材料に適用できる可能性がある。
【0007】
光重合型の感光性平版印刷版材料では、通常、画像露光、必要に応じ加熱処理を行った後、保護層除去のための水洗、未露光部分を溶解除去するための現像処理及び水洗処理、非画像部の親水化のためのフィニッシャーガム処理を行い、平版印刷版を得ている。この際、画像露光後、加熱処理を行うことにより、重合反応を促進させて高感度化、高耐刷化が達成できることが知られている。
【0008】
一方、感光性平版印刷版材料の現像液としては、非画像部の感光層を完全に除去する為、即ち、現像を行う為に、通常、水系アルカリ現像液は、pH12.5以上で用いられることが一般的であった。しかしながら、近年に至り、作業性、安全性、環境適性等の観点から、より低いpHの水系アルカリ現像液での現像処理が望まれる様になってきている。
【0009】
しかしながら、上記のような光重合型の感光性平版印刷版材料では、未だ感度、耐刷性、汚れ耐性とを両立する方法が見いだされていないのが現状である。特に、350nmから450nm域でのレーザー露光では、高感度、高耐刷性、汚れ耐性の両立を図ることがより困難となっているのが現状である。
【0010】
また、近年、印刷業界においても環境保全が叫ばれ、その中で印刷インキにおいては石油系の揮発性有機化合物(VOC)を使用しないインキが開発され、その普及が進みつつある。このようなインキを使用した印刷では、高耐刷性と汚れ耐性の両立が困難であるのが現状である。
【0011】
一方、支持体として、粗面化処理、陽極酸化処理されたアルミニウム版を、ポリビニルホスホン酸水溶液による処理を施す方法は公知であり、例えば、ポリビニルホスホン酸処理したアルミニウム支持体と光重合系感光性組成物からなる感光性平版印刷版が開示されており(例えば、特許文献1参照。)、また、532nmレーザーで露光を施す方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、上記いずれの方法も、ポリビニルホスホン酸のアルミニウム支持体表面の被覆量に関しては一切言及がなされておらず、また感度、耐刷性、汚れ耐性のいずれも満足する方法に関しては、全く記載がなされていない。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−35189号公報 (実施例)
【0013】
【特許文献2】
特開2001−100408号公報 (実施例)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高感度で、かつ耐刷性及び汚れ耐性に優れた感光性平版印刷版材料及びその画像形成方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
【0016】
1.支持体上に、光重合開始剤(A)、高分子結合剤(B)、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)及び増感色素(D)を含有する感光性組成物を塗設してなる感光性平版印刷版材料において、該支持体が粗面化処理、陽極酸化処理及びポリビニルホスホン酸水溶液による処理を施されたアルミニウム版であり、該支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量が3〜15mg/mであることを特徴とする感光性平版印刷版材料。
【0017】
2.前記増感色素(D)が、350nmから450nmの間に吸収極大を有することを特徴とする前記1項に記載の感光性平版印刷版材料。
【0018】
3.前記光重合開始剤(A)が、鉄アレーン錯体化合物であることを特徴とする前記1または2項に記載の感光性平版印刷版材料。
【0019】
4.前記感光性組成物が、トリハロアルキル化合物(E)及び光で酸化し得る基を有する付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(F)を含有することを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の感光性平版印刷版材料。
【0020】
5.前記1〜4項に記載の感光性平版印刷版材料を、350nmから450nmのレーザー光により画像露光し、画像様に感光性組成物層を光硬化させた後、未露光部分の感光性組成物層をアルカリ現像液で支持体から除去することを特徴とする感光性平版印刷版材料の画像形成方法。
【0021】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上に、光重合開始剤(A)、高分子結合剤(B)、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)及び増感色素(D)を含有する感光性組成物を塗設してなる感光性平版印刷版材料において、該支持体が粗面化処理、陽極酸化処理及びポリビニルホスホン酸水溶液による処理を施されたアルミニウム版であり、該支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量が3〜15mg/mである感光性平版印刷版材料により、高感度、高耐刷性、汚れ耐性に優れた感光性平版印刷版材料を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
【0022】
すなわち、粗面化処理、陽極酸化処理およびポリビニルホスホン酸水溶液による処理を施されたアルミニウム版において、支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量を特定の範囲とすることにより、特に、350nmから450nm域でのレーザー露光を行った際に、高感度、高耐刷性で、かつ汚れ耐性に優れた感光性平版印刷版材料を実現できることを見いだした。加えて、本発明で規定する構成は、環境対応の印刷インキを使用した場合に、その効果が特に顕著であることを見いだした。
【0023】
更に、本発明で規定する上記構成に加えて、増感色素(D)が、350nmから450nmの間に吸収極大を有すること、光重合開始剤(A)が、鉄アレーン錯体化合物であること、感光性組成物が、トリハロアルキル化合物(E)及び光で酸化し得る基を有する付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(F)を含有することにより、本発明の目的効果がより一層発揮されることを見出したものである。
【0024】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性平版印刷版材料は、支持体上に、光重合開始剤(A)、高分子結合剤(B)、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)及び増感色素(D)を含有する感光性組成物を塗設して感光層が形成されている。
【0025】
はじめに、本発明に係る光重合開始剤(A)について説明する。
本発明の感光性平版印刷版材料に用いられる光重合開始剤は、特に制限はないが、その中でも好ましく使用できるものとしては、チタノセン化合物、モノアルキルトリアリールボレート化合物、鉄アレーン錯体化合物が挙げられる。
【0026】
チタノセン化合物としては、特開昭63−41483号、特開平2−291号等に記載される化合物が挙げられ、更に好ましい具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ジ−クロライド、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル(商品名:IRUGACURE727L チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム(商品名:IRUGACURE784 チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(2−5−ジメチルピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。
【0027】
モノアルキルトリアリールボレート化合物としては、特開昭62−150242号、特開昭62−143044号等に記載される化合物が挙げられ、更に好ましい具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチルートリナフタレン−1−イル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチルートリフェニル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチルートリ−(4−tert−ブチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ヘキシルートリ−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム・n−ヘキシルートリ−(3−フルオロフェニル)−ボレート等が挙げられる。
【0028】
鉄アレーン錯体化合物としては、特開昭59−219307号等に記載される化合物が挙げられ、更に好ましい具体例としては、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−フルオレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−ナフタレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−キシレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・テトラフルオロボレート等が挙げられる。
【0029】
上記化合物の中でも、本発明では特に、鉄アレーン錯体化合物が好ましい。
その他に、公知の各光重合開始剤の併用が可能である。例えば、J.コーサー(J.Kosar)著「ライト・センシティブ・システムズ」第5章に記載されるようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。
【0030】
更に具体的な化合物は、英国特許第1,459,563号に開示されている。即ち、併用が可能な光重合開始剤としては、次のようなものを使用することができる。
【0031】
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物の他、特公昭59−1281号、同61−9621号ならびに特開昭60−60104号記載のトリアジン誘導体;特開昭59−1504号、同61−243807号記載の有機過酸化物;特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号ならびに米国特許第3,567,453号記載のジアゾニウム化合物;米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号ならびに同第2,940,853号記載の有機アジド化合物;特公昭36−22062b号、同37−13109号、同38−18015号ならびに同45−9610号記載のo−キノンジアジド類;特公昭55−39162号、特開昭59−14023号ならびに「マクロモレキュルス(Macromolecules)」10巻,1307頁(1977年)記載の各種オニウム化合物;特開昭59−142205号記載のアゾ化合物;特開平1−54440号、ヨーロッパ特許第109,851号、同第126,712号ならびに「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」30巻,174頁(1986年)記載の金属アレン錯体;特許第2711491号及び特許第2803454号に記載の(オキソ)スルホニウム有機硼素錯体;「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」84巻,85〜277頁(1988年)ならびに、特開平2−182701号記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体;特開平3−209477号記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;四臭化炭素、特開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物等を挙げることができる。
【0032】
本発明の感光性平版印刷版材料では、感光層を構成する感光性組成物が、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)を含むことが特徴の1つであり、更には、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)として、光で酸化し得る基を含む付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(F)であることが好ましく、この場合、光重合性混合物用フリーラジカル形成光開始剤として光分解性のトリハロアルキル化合物(E)を含有することが好ましく、ハロゲンとして塩素および臭素を含有したトリハロアルキル化合物が特に好ましい。トリハロアルキル基としては、トリハロメチル基が好ましく、直接に、あるいは連続的に共役した鎖を経由して、芳香族炭素環または複素環に結合していることが好ましい。好ましくは、2つのトリハロメチル基を持つトリアジン環を母核としてもつもの、特にEP−A−137 452号、DE−A−21 18 259号および同22 43 621号各明細書に記載された化合物が好ましい。
【0033】
これらの化合物は、近紫外領域、例えば、350〜400nmの領域に強い光吸収を示す。輻射光のスペクトル領域において、それ自身光吸収しないか、ごくわずかだけ光吸収する併用開始剤、例えば、メソメリーを可能にする短い電子系を伴った置換基または脂肪族置換基を含むトリハロメチルトリアジンも適当である。同様に適当なのは、異なった基本骨格を有し、短波紫外領域で光吸収する化合物であり、例えば、フェニルトリハロメチルスルフォンまたはフェニルトリハロメチルケトン、フェニルトリブロモメチルスルフォン等を挙げることができる。
【0034】
次いで、本発明の感光性平版印刷版材料で用いる増感色素(D)について説明する。
【0035】
本発明の感光性平版印刷版材料において好ましく使用できる増感色素としては、使用する光源の波長付近に吸収極大波長を有する増感色素が好ましい。
【0036】
可視光から近赤外までの波長域で増感させる化合物、すなわち、350nmから1300nmの間に吸収極大有する色素としては、例えば、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、キサンテン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体が挙げられ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第4,508,811号、同第5,227,227号、特開2001−125255号、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。
【0037】
上記の光重合開始剤と増感色素の組合せの具体例としては、特開2001−125255号、特開平11−271969号に記載のある組合せが挙げられる。
【0038】
更に、光源のレーザー光として、350nmから450nmの範囲に発光波長を有する半導体レーザー、いわゆるバイオレットレーザーを用いた記録を行う場合は、350nmから450nmの間に吸収極大有する色素を含有せしめることが望ましい。350nmから450nmの間に吸収極大有する色素としては、構造上特に制約は無いが、上記で述べたシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体等の色素群は、吸収極大がその要件を充たす限り、いずれも使用可能である。具体的には、特開2002−296764号、特開2002−268239号、特開2002−268238号、特開2002−268204号、特開2002−221790号、特開2002−202598号、特開2001−042524号、特開2000−309724号、特開2000−258910号、特開2000−206690号、特開2000−147763号、特開2000−098605号等に記載されている各色素を用いることができるが、これに限定されない。
【0039】
上記説明した重合開始剤、トリハロアルキル化合物および増感色素の配合量は、特に限定されないが、好ましくは、感光層の感光性組成物において、0.1〜20質量%、好ましくは3〜12質量%である。光重合開始剤、トリハロアルキル化合物および増感色素の配合比率は、3つの総量を基準にして、光重合開始剤の比率は、30〜55質量%、トリハロアルキル化合物の比率は3〜15質量%、増感色素の比率は40〜67質量%である。
【0040】
次いで、本発明の感光性平版印刷版材料に用いる高分子結合剤(B)について説明する。
【0041】
本発明で用いることのできる高分子結合剤としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等が使用でき、これらを2種以上併用してもかまわない。
【0042】
上記高分子結合剤のなかでも、好ましくはアクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合体であり、更に、高分子結合剤の共重合組成として、(a)カルボキシル基含有モノマー、あるいは(b)メタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。
【0043】
カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、α,β−不飽和カルボン酸類、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。その他、フタル酸と2−ヒドロキシメタクリレートのハーフエステル等のカルボン酸も好ましい。
【0044】
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等の無置換アルキルエステルの他、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等の環状アルキルエステルや、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等の置換アルキルエステルも挙げられる。
【0045】
更に、本発明に係る高分子結合剤は、他の共重合モノマーとして、下記1〜14に記載の各モノマーを用いることができる。
【0046】
1:芳香族水酸基を有するモノマー
例えば、o−(またはp−,m−)ヒドロキシスチレン、o−(またはp−,m−)ヒドロキシフェニルアクリレート等、
2:脂肪族水酸基を有するモノマー
例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等、
3:アミノスルホニル基を有するモノマー
例えば、m−(またはp−)アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−(またはp−)アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等、
4:スルホンアミド基を有するモノマー
例えば、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等、
5:アクリルアミドまたはメタクリルアミド類
例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ニトロフェニル)アクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等、
6:弗化アルキル基を含有するモノマー
例えば、トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等、
7:ビニルエーテル類
例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等、
8:ビニルエステル類
例えば、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等、
9:スチレン類
例えば、スチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等、
10:ビニルケトン類
例えば、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等、
11:オレフィン類
例えば、エチレン、プロピレン、i−ブチレン、ブタジエン、イソプレン等、
12:N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等、
13:シアノ基を有するモノマー
例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−(またはm−、p−)シアノスチレン等、
14:アミノ基を有するモノマー
例えば、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−i−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0047】
更に、上記各モノマーと共重合しうる他のモノマーを共重合してもよい。
上記ビニル系重合体は、通常の溶液重合により製造することができる。また、塊状重合または懸濁重合等によっても製造することができる。
【0048】
重合開始剤としては、特に限定されないが、アゾビス系のラジカル発生剤が挙げられ、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。また、これらの重合開始剤の使用量は、共重合体を形成するのに使用されるモノマー全体100質量部に対し、通常0.05〜10.0質量部、好ましくは0.1〜5質量部である。また、溶液重合を行う際に使用される溶媒としては、ケトン系、エステル系、芳香族系の有機溶媒が挙げられ、具体的には、トルエン、酢酸エチル、ベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン等の一般にアクリル系ポリマーの良溶媒が挙げられ、沸点としては60〜120℃の溶媒が好ましい。
【0049】
溶液重合の場合、上記溶媒を使用し、反応温度として、通常、40〜120℃、好ましくは60〜110℃、反応時間として通常3〜10時間、好ましくは5〜8時間の条件で行うことができる。反応終了後、溶媒を除去して共重合体を得る。また、溶媒を除去せずに引き続き後記の二重結合の導入反応を行うこともできる。
【0050】
得られる共重合体の分子量は、使用される溶媒および反応温度を調整することによって調節することができる。目的とする分子量の共重合体を得るために使用される溶媒および反応温度等は、使用されるモノマーによって適宜決定することができる。また、特定の溶媒を上記溶媒に混合することによっても得られる共重合体の分子量を調節することができる。このような溶媒としては、例えば、メルカプタン系(例えば、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等)、四塩化炭素系(例えば、四塩化炭素、塩化ブチル、塩化プロピレン等)等が挙げられる。これらの溶媒を上記反応に使用する溶媒に混合する割合は、反応に使用するモノマー、溶媒、反応条件等によって適宜決定することができる。
【0051】
更に、本発明に係る高分子結合剤は、側鎖にカルボキシル基および重合性二重結合を有するビニル系重合体であることが好ましい。例えば、上記ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させることによって得られる不飽和結合含有ビニル系共重合体も、高分子結合剤として好ましい。分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に含有する化合物としては、具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、特開平11−271969号に記載のあるエポキシ基含有不飽和化合物等が挙げられる。また、上記ビニル系重合体の分子内に存在する水酸基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物を付加反応させることによって得られる、不飽和結合含有ビニル系共重合体も、高分子結合剤として好ましい。分子内に不飽和結合とイソシアネート基を共に有する化合物としては、例えば、ビニルイソシアネート、(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−またはp−イソプロペニル−α,α′−ジメチルベンジルイソシアネートが好ましく、(メタ)アクリルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等が挙げられる。
【0052】
ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させる方法は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、反応温度として20〜100℃、好ましくは40〜80℃、特に好ましくは使用する溶媒の沸点下(還流下)にて、反応時間として2〜10時間、好ましくは3〜6時間で行うことができる。使用する溶媒としては、上記ビニル系共重合体の重合反応において使用する溶媒が挙げられる。また、重合反応後、溶媒を除去せずにその溶媒をそのまま脂環式エポキシ基含有不飽和化合物の導入反応に使用することができる。また、反応は必要に応じて触媒および重合禁止剤の存在下で行うことができる。ここで、触媒としては、アミン系または塩化アンモニウム系の物質が好ましく、具体的には、アミン系の物質としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ベンジルアミン等が挙げられ、塩化アンモニウム系の物質としては、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらを触媒として使用する場合、使用する脂環式エポキシ基含有不飽和化合物に対して、0.01〜20.0質量%の範囲で添加すればよい。また、重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン等が挙げられ、その使用量は、使用する脂環式エポキシ基含有不飽和化合物に対して、0.01〜5.0質量%である。なお、反応の進行状況は、反応系の酸価を測定し、所望の酸価になった時点で反応を停止させればよい。
【0053】
ビニル系重合体の分子内に存在する水酸基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物を付加反応させる方法は、公知の方法に従って行うことができ、例えば、反応温度として、通常、20〜100℃、好ましくは40〜80℃、特に好ましくは使用する溶媒の沸点下(還流下)にて、反応時間として通常2〜10時間、好ましくは3〜6時間で行うことができる。使用する溶媒としては、上記高分子共重合体の重合反応において使用する溶媒が挙げられる。また、重合反応後、溶媒を除去せずにその溶媒をそのままイソシアネート基含有不飽和化合物の導入反応に使用することができる。また、反応は必要に応じて触媒および重合禁止剤の存在下で行うことができる。ここで、触媒としてはスズ系またはアミン系の物質が好ましく、具体的には、ジブチルスズラウレート、トリエチルアミン等が挙げられる。触媒は使用する二重結合を有する化合物に対して、0.01〜20.0質量%の範囲で添加することが好ましい。また、重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン等が挙げられ、その使用量は、使用するイソシアネート基含有不飽和化合物に対して、通常0.01〜5.0質量%である。なお、反応の進行状況は反応系のイソシアナト基の有無を赤外吸収スペクトル(IR)で判定し、吸収が無くなった時点で反応を停止させればよい。
【0054】
上記の本発明に用いられる側鎖にカルボキシル基および重合性二重結合を有するビニル系重合体は、全高分子結合剤において、50〜100質量%であることが好ましく、100質量%であることがより好ましい。
【0055】
感光層として塗布する感光性組成物中における高分子結合剤の含有量は、10〜90質量%の範囲が好ましく、15〜70質量%の範囲が更に好ましく、20〜50質量%の範囲で使用することが感度の面から特に好ましい。
【0056】
次いで、本発明に係る光で酸化し得る基を有する付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(F)について説明する。
【0057】
本発明の感光性平版印刷版材料においては、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体の少なくとも一つが、光で酸化し得る基を有するラジカル的に重合可能な単量体が好ましい。特に好ましいのは、少なくとも1つの光酸化性基と少なくとも1つのウレタン基とを、分子中に含む付加重合性化合物である。本発明において好ましい光酸化性基としては、特に、複素環の構成員となっていてもよいチオ基、チオエーテル基、ウレイド基、アミノ基及びエノール基である。それらの基の例としては、トリエタノールアミノ基、トリフェニルアミノ基、チオウレイド基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、アセチルアセトニル残基、N−フェニルグリシン残基およびアスコルビン酸残基である、好ましいものは、三級アミノ基、チオエーテル基を含む付加重合性化合物である。
【0058】
光酸化性基を含む化合物の例は、ヨーロッパ特許出願公開第287,818号、同第353,389号および同第364,735号各明細書に記載されている。そこに記載されている化合物のなかで好ましいものは、第3アミノ基に加えて、ウレイド基および/またはウレタン基を含むものである。
【0059】
また、少なくとも1つの光酸化性基と少なくとも1つのウレタン基を有する単量体としては、特開昭63−260909号公報、特許第2669849号明細書、特開平6−35189号公報、特開2001−125255号公報に記載のものが挙げられる。
【0060】
更に、本発明では、分子内に三級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、および分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物を使用することが好ましい。
【0061】
ここでいう分子内に三級アミノ基を含有する多価アルコールとしては、例えば、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−tert−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、p−トリルジエタノールアミン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、アリルジエタノールアミン、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、N,N−ジ(n−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、N,N−ジ(iso−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)−1,2−プロパンジオール等が挙げられるが、これに限定されない。
【0062】
ジイソシアネート化合物としては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン−1,8−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナートメチル−シクロヘキサノン、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン等が挙げられるが、これに限定されない。分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物としては、MH−1からMH−13等の化合物等が挙げられるが、これに限定されない。好ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート等が挙げられる。
【0063】
これらの反応は、通常のジオール化合物、ジイソシアネート化合物、ヒドロキシル基含有アクリレート化合物の反応で、ウレタンアクリレートを合成する方法と同様に行うことが出来る。
【0064】
本発明の感光性平版印刷版材料に用いられる付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体は、上記説明した以外の一般的なラジカル重合性のモノマー類、紫外線硬化樹脂に一般的に用いられる分子内に付加重合可能なエチレン性二重結合を複数有する多官能モノマー類や、多官能オリゴマー類を併用することができる。具体的な化合物としては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキシルアクリレート、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、マレイン酸エステル;更には例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、マレイン酸エステル;更に、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル酸、およびこれらのEO変性体、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、マレイン酸エステル等;を挙げることができる。
【0065】
また、プレポリマーも上記同様に使用することができる。プレポリマーとしては、下記の様な化合物等が挙げることができ、また、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸またはメタクリル酸を導入し、光重合性を付与したプレポリマーも好適に使用できる。これらプレポリマーは、1種または2種以上を併用してもよいし、上述の単量体及び/またはオリゴマーと混合して用いてもよい。
【0066】
プレポリマーとしては、例えば、アジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、こはく酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価のアルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類;例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類;例えば、エチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート;例えば、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類;その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類;等のプレポリマーが挙げられる。
【0067】
また、本発明の感光性平版印刷版材料の光重合性の感光層に用いられる単量体として、ホスファゼンモノマー・トリエチレングリコール・イソシアヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性・ウレタン変性アクリレート等の単量体及び該単量体から形成される構成単位を有する付加重合性のオリゴマー及びプレポリマーを挙げることができる。
【0068】
更に、本発明の感光性平版印刷版材料の光重合性の感光層に用いられる単量体として、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を含有するリン酸エステル化合物が挙げられる。該化合物は、リン酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する限り特に限定はされない。
【0069】
この他に、特開昭58−212994号公報、同61−6649号公報、同62−46688号公報、同62−48589号公報、同62−173295号公報、同62−187092号公報、同63−67189号公報、特開平1−244891号公報等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報社 p.286〜p.294に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会 p.11〜65に記載の化合物なども本発明においては好適に用いることができる。これらの中で、分子内に2以上のアクリル基またはメタクリル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが好ましい。
【0070】
本発明の感光性平版印刷版材料には、上記した単量体またはその他の単量体を該感光層の感光性組成物において、1.0〜80.0質量%の範囲で含有するのが好ましく、より好ましくは3.0〜70.0質量%の範囲である。
【0071】
本発明の感光性平版印刷版材料の光重合性の感光層を形成する塗布組成物には、上記した成分の他に、感光性平版印刷版材料の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和二重結合単量体の不要な重合を阻止するために、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物およびその他の重合防止剤を添加してもよい。
【0072】
ヒンダードフェノール系化合物の例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3′−ビス−(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリレート基を有する2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0073】
ヒンダードアミン系化合物の例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルー4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン等が挙げられる。
【0074】
その他の重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン誘導体等のヒンダードアミン類等があげられる。
【0075】
重合防止剤の添加量は、感光性組成物の全固形分質量に対して、約0.01%〜5%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加したり、塗布後の乾燥過程で感光層表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜10%が好ましい。
【0076】
本発明の感光性平版印刷版材料の光重合性感光層の塗布組成物には、上記した成分の他に、着色剤も使用することができ、着色剤としては、市販のものを含め従来公知のものが好適に使用できる。例えば、改訂新版「顔料便覧」、日本顔料技術協会編(誠文堂新光社)、カラーインデックス便覧等に述べられているものが挙げられる。
【0077】
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、赤色顔料、褐色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料等が挙げられる。具体的には、無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、あるいは鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等、有機顔料としては、例えば、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン顔料等が挙げられる。
【0078】
これらの中でも、使用する露光レーザーに対応した分光増感色素の吸収波長域に実質的に吸収を持たない顔料を選択して使用することが好ましく、この場合、使用するレーザー波長での積分球を用いた顔料の反射吸収が0.05以下であることが好ましい。また、顔料の添加量としては、上記組成物の固形分に対し0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5質量%である。
【0079】
また、支持体への接着性を向上させるために可塑剤を含有することができる。可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチルグリコール、ジメチルイソフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリンなどを挙げることができる。可塑剤の添加量は、上記塗布組成物の全固形分に対し、好ましくは約0〜3質量%であり、より好ましくは0.1〜2質量%である。
【0080】
また、上記塗布組成物は、本発明の性能を損わない範囲で、界面活性剤を塗布性改良剤として含有することができる。その中でも好ましいのはフッ素系界面活性剤である。これらの添加量は、上記塗布組成物の全固形分の10質量%以下が好ましい。
【0081】
本発明の感光性平版印刷版材料において、光重合性感光層の塗布組成物を調製する際に使用する溶剤としては、例えば、アルコール類:sec−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール等;エーテル類:プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等;ケトン類、アルデヒド類:ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等;エステル類:乳酸エチル、乳酸ブチル、シュウ酸ジエチル、安息香酸メチル等;が好ましく挙げられる。
【0082】
調製された塗布組成物(感光層塗布液)は、従来公知の方法で支持体上に塗布し、乾燥し、感光性平版印刷版材料を作製することができる。塗布液の塗布方法としては、例えば、エアドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイヤバー法、ナイフコータ法、ディップコータ法、リバースロールコータ法、グラビヤコータ法、キャストコーティング法、カーテンコータ法及び押し出しコータ法等を挙げることができる。
【0083】
塗布した感光層の乾燥温度は、60〜160℃の範囲が好ましく、より好ましくは80〜140℃、特に好ましくは90〜120℃の範囲である。60℃以上の温度であれば十分な耐刷性を得ることができ、また、160℃以下であれば、マランゴニーの発生を防止することができると共に、非画線部におけるかぶりの発生を抑制することができる。
【0084】
本発明に係る光重合性感光層の上側には、保護層を設けることが好ましい。
保護層(酸素遮断層)は、後述する現像液(一般にはアルカリ水溶液)への溶解性が高いことが好ましい。
【0085】
保護層を構成する素材として好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリサッカライド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズオクタアセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、水溶性ポリアミド等が挙げられる。これらの化合物を単独または2種以上併用し保護層塗布組成物とし用いることができる。特に好ましい化合物としては、ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0086】
保護層塗布組成物を調製するには、上記の素材を適当な溶剤に溶解して塗布液とすることができ、この塗布液を本発明に係る光重合性感光層上に塗布し、乾燥して保護層を形成することができる。保護層の厚みは0.1〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。保護層には、更に必要に応じて界面活性剤、マット剤等を含有することができる。
【0087】
保護層の塗布方法としても、上記感光層の塗布において挙げた公知の塗布方法を好適に用いることができる。保護層の乾燥温度は、感光層の乾燥温度よりも低い方が好ましく、好ましくは感光層乾燥温度との差が10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、上限はせいぜい50℃程度である。
【0088】
また、保護層の乾燥温度が、感光層が含有するバインダーのガラス転移温度(Tg)より低いことが好ましい。保護層の乾燥温度と、感光層が含有するバインダーのガラス転移温度(Tg)の差は20℃以上であることが好ましく、より好ましくは40℃以上であり、上限はせいぜい60℃程度である。
【0089】
本発明の感光性平版印刷版材料に用いることができる支持体は、アルミニウム板が好ましく使用され、この場合、純アルミニウム板及びアルミニウム合金板等であってもかまわない。
【0090】
支持体のアルミニウム合金としては、種々のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用いられ、各種圧延方法により製造されたアルミニウム板が使用できる。また、近年普及しつつあるスクラップ材およびリサイクル材などの再生アルミニウム地金を圧延した再生アルミニウム板も使用できる。
【0091】
本発明の感光性平版印刷版材料及び本発明の画像形成方法に用いることができる支持体は、粗面化(砂目立て処理)するに先立って表面の圧延油を除去するために脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロン、トリエタノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処理等が用いられる。また、脱脂処理には、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することができる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いた場合、支持体の表面にはスマットが生成するので、この場合には、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれらの混酸に浸漬しデスマット処理を施すことが好ましい。粗面化の方法としては、例えば、機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。
【0092】
用いられる機械的粗面化法は特に限定されるものではないが、ブラシ研磨法、ホーニング研磨法が好ましい。ブラシ研磨法による粗面化は、例えば、直径0.2〜0.8mmのブラシ毛を使用した回転ブラシを回転し、支持体表面に、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させたスラリーを供給しながら、ブラシを押し付けて行うことができる。ホーニング研磨による粗面化は、例えば、粒径10〜100μmの火山灰の粒子を水に均一に分散させ、ノズルより圧力をかけ射出し、支持体表面に斜めから衝突させて粗面化を行うことができる。また、例えば、支持体表面に、粒径10〜100μmの研磨剤粒子を、100〜200μmの間隔で、2.5×10〜1×10個/cmの密度で存在するように塗布したシートを張り合わせ、圧力をかけてシートの粗面パターンを転写することにより粗面化を行うこともできる。
【0093】
上記の機械的粗面化法で粗面化した後、支持体の表面に食い込んだ研磨剤、形成されたアルミニウム屑等を取り除くため、酸またはアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/mが好ましい。アルカリ水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
【0094】
電気化学的粗面化法も特に限定されるものではないが、酸性電解液中で電気化学的に粗面化を行う方法が好ましい。酸性電解液は、電気化学的粗面化法に通常用いられる酸性電解液を使用することができるが、塩酸系または硝酸系電解液を用いるのが好ましい。電気化学的粗面化方法については、例えば、特公昭48−28123号、英国特許第896,563号、特開昭53−67507号に記載されている方法を用いることができる。この粗面化法は、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、10〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dmの範囲を用いることができるが、50〜150A/dmの範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dmの範囲を用いることができるが、100〜2000c/dmの範囲から選ぶのが好ましい。この粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることができるが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。
【0095】
電解液として硝酸系電解液を用いて電気化学的粗面化を行う場合、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、10〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dmの範囲を用いることができるが、20〜100A/dmの範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dmの範囲を用いることができるが、100〜2000c/dmの範囲から選ぶのが好ましい。電気化学的粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることができるが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。電解液における硝酸濃度は0.1〜5質量%が好ましい。電解液には、必要に応じて、硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ酸、酢酸、しゅう酸等を加えることができる。
【0096】
電解液として塩酸系電解液を用いる場合、一般には、1〜50ボルトの範囲の電圧を印加することによって行うことができるが、2〜30ボルトの範囲から選ぶのが好ましい。電流密度は、10〜200A/dmの範囲を用いることができるが、20〜150A/dmの範囲から選ぶのが好ましい。電気量は、100〜5000c/dmの範囲を用いることができるが、好ましくは100〜2000c/dm、更には200〜1000c/dmの範囲から選ぶのがより好ましい。電気化学的粗面化法を行う温度は、10〜50℃の範囲を用いることができるが、15〜45℃の範囲から選ぶのが好ましい。電解液における塩酸濃度は0.1〜5質量%が好ましい。電解液には、必要に応じて、硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ酸、酢酸、しゅう酸等を加えることができる。
【0097】
上記の電気化学的粗面化法で粗面化した後、表面のアルミニウム屑等を取り除くため、酸またはアルカリの水溶液に浸漬することが好ましい。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、燐酸、硝酸、塩酸等が用いられ、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。これらの中でもアルカリの水溶液を用いるのが好ましい。表面のアルミニウムの溶解量としては、0.5〜5g/mが好ましい。また、アルカリの水溶液で浸漬処理を行った後、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好ましい。
【0098】
機械的粗面化法、電気化学的粗面化法はそれぞれ単独で用いて粗面化してもよいし、また、機械的粗面化処理法に次いで電気化学的粗面化法を行って粗面化してもよい。
【0099】
粗面化処理の次には、陽極酸化処理を行うことができる。本発明において用いることができる陽極酸化処理の方法には、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行うことにより、支持体上には酸化皮膜が形成される。該陽極酸化処理には、硫酸及び/または燐酸等を10〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として、電流密度1〜10A/dmで電解する方法が好ましく用いられるが、他に、米国特許第1,412,768号に記載されている硫酸中で高電流密度で電解する方法や、同第3,511,661号公報に記載されている燐酸を用いて電解する方法、クロム酸、シュウ酸、マロン酸等を一種または二種以上含む溶液を用いる方法等が挙げられる。形成された陽極酸化被覆量は、1〜50mg/dmが適当であり、好ましくは10〜40mg/dmである。陽極酸化被覆量は、例えば、アルミニウム板を燐酸クロム酸溶液(燐酸85%液を35ml、酸化クロム(IV)を20g、1Lの水に溶解して調製)に浸漬して酸化皮膜を溶解し、アルミニウム板の被覆溶解前後の質量変化を測定して求められる。
【0100】
陽極酸化処理された支持体は、必要に応じ封孔処理を施してもよい。これら封孔処理は、熱水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等公知の方法を用いて行うことができる。
【0101】
更に、本発明では、これらの処理を行った後に、ポリビニルホスホン酸で支持体表面を被覆する処理を行い、支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量を3〜15mg/mとすることが特徴である。
【0102】
被覆処理としては、塗布式、スプレー式、ディップ式等限定されないが、設備を安価にするにはディップ式が好適である。ディップ式の場合には、ポリビニルホスホン酸を0.05〜3%の水溶液で処理することが好ましい。処理温度は20〜90℃、処理時間は10〜180秒が好ましい。処理後、過剰に積層したポリビニルホスホン酸を除去するため、スキージ処理または水洗処理を行うことが好ましい。更に乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥温度としては、20〜95℃が好ましい。本発明のアルミニウム支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量は3〜15mg/mであることが特徴であるが、更には3.5〜10mg/mであることが好ましい。上記で規定するポリビニルホスホン酸の被覆量は、例えば、ポリビニルホスホン酸水溶液の濃度、処理温度、処理時間を種々組み合わせることにより、所望の被覆量を得ることができる。
【0103】
次いで、本発明の感光性平版印刷版材料の画像形成方法(以下、本発明の画像形成方法ともいう)について説明する。
【0104】
本発明の感光性平版印刷版材料に画像露光する光源としては、例えば、レーザー、発光ダイオード、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドランプ、タングステンランプ、高圧水銀ランプ、無電極光源等を挙げることができる。
【0105】
一括露光する場合には、光重合性感光層上に、所望の露光画像のネガパターンを遮光性材料で形成したマスク材料を重ね合わせ、露光すればよい。
【0106】
発光ダイオードアレイ等のアレイ型光源を使用する場合や、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ等の光源を、液晶、PLZT等の光学的シャッター材料で露光制御する場合には、画像信号に応じたデジタル露光をすることが可能であり好ましい。この場合は、マスク材料を使用せず、直接書込みを行うことができる。
【0107】
レーザー露光の場合には、光をビーム状に絞り画像データに応じた走査露光が可能なので、マスク材料を使用せず、直接書込みを行うのに適している。また、レーザーを光源として用いる場合には、露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可能となる。また、レーザーを光源として用いる場合には、露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可能となる。例えば、350〜450nmの波長の入手可能なレーザー光源としては以下のものを利用することができる。ガスレーザーとして、Arイオンレーザー(364nm、351nm)、Krイオンレーザー(356nm、351nm)、He−Cdレーザー(441nm)、固体レーザーとして、Nd:YAG(YVO)とSHG結晶×2回の組合わせ(355nm)、Cr:LiSAFとSHG結晶の組合わせ(430nm)、半導体レーザー系として、KNbO、リング共振器(430nm)、導波型波長変換素子とAlGaAs、InGaAs半導体の組合わせ(380nm〜450nm)、導波型波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の組合わせ(300nm〜350nm)、AlGaInN(350nm〜450nm)、その他にパルスレーザーとしてNレーザー(337nm、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、パルス10〜250mJ)等が挙げられる。特に、この中でもAlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410nm)が波長特性、コストの面で好適である。450nm〜700nmの入手可能な光源としてはArレーザ−(488nm)、YAG−SHGレーザー(532nm)、He−Neレーザー(633nm)、He−Cdレーザー、赤色半導体レーザー(650〜690nm)、及び700nm〜1200nmの入手可能な光源としては半導体レーザー(800〜850nm)、Nd−YAGレーザー(1064nm)が好適に利用できる。その他に超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、紫外のレーザランプ(ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーなど)、放射線としては電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線なども利用できるが、安価な点で上述の350nm以上のレーザー光源が好ましい。
【0108】
本発明では、特に、350nmから450nm域でのレーザー光源での露光で効果が顕著である。
【0109】
レーザーの走査方法としては、円筒外面走査、円筒内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査では、記録材料を外面に巻き付けたドラムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査としレーザー光の移動を副走査とする。円筒内面走査では、ドラムの内面に記録材料を固定し、レーザービームを内側から照射し、光学系の一部または全部を回転させることにより円周方向に主走査を行い、光学系の一部または全部をドラムの軸に平行に直線移動させることにより軸方向に副走査を行う。平面走査では、ポリゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査を行う。円筒外面走査及び円筒内面走査の方が光学系の精度を高め易く、高密度記録には適している。
【0110】
本発明の画像形成方法では、画像露光後、画像形成反応の促進、感度や耐刷性の向上のため加熱処理が施されることが好ましい。加熱処理の方法は、特に限定されないが、画像形成面への非接触方式が好ましく、通常の恒温槽、熱風式乾燥機および加熱処理部を装着した市販の自動現像機を使用できる。加熱温度は、版面温度で100〜130℃で行うことが好ましい。温度が130℃以下であれば非画像部のかぶりの発生を防止することができ、また温度が100℃以上であれば十分な感度や耐刷性を得ることができる。加熱時間は、5〜60秒で行うことが好ましい。加熱時間が60秒以下であれば、非画像部のかぶりの発生を防止することができ、また加熱時間が5秒以上であれば十分な感度や耐刷性を得ることができる。露光終了から加熱処理までの時間は300秒以内が好ましい。300以内であれば、十分な感度や耐刷性を得ることができる。
【0111】
本発明の画像形成方法に用いられる現像液および補充液の主成分は、珪酸、燐酸、炭酸、硼酸、フェノール類、糖類、オキシム類およびフッ素化アルコール類から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。pHは8.5より高く13.0未満の範囲であるアルカリ性水溶液であることが好ましい。さらに好ましくはpH8.5〜12である。これらのうちフェノール類、糖類、オキシム類およびフッ素化アルコール類の如き弱酸性物質としては、解離指数(pKa)が10.0〜13.2のものが好ましい。このような酸としては、Pergamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS INAQUEOUS SOLUTIONなどに記載されているものから選ばれ、具体的には、サリチル酸(pKa13.0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロール(同11.34)、o−クレゾール(同10.33)、レゾルソノール(同11.27)、p−クレゾール(同10.27)、m−クレゾール(同10.09)などのフェノール性水酸基を有するフェノール類が挙げられる。
【0112】
糖類としては、アルカリ中でも安定な非還元糖が好ましく用いられる。本発明でいう非還元糖とは、遊離のアルデヒド基やケトン基を持たず、還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体および糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類され、何れも本発明に好適に用いられる。トレハロース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体などが挙げられる。また糖アルコールとしてはD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシットおよびアロズルシットなどが挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチトールおよびオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水あめ)が好適に用いられる。更には、2−ブタノンオキシム(pKa12.45)、アセトキシム(同12.42)、1.2−シクロヘプタンジオンオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.35)などのオキシム類、例えば、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール−1(同12.74)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)などのフッ素化アルコール類が挙げられる。他にも、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.05)などのアルデヒド類、アデノシン(同12.56)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.1)、キサンチン(同11.9)などの核酸関連物質、他に、ジエチルアミノメチルスルホン酸(同12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジスルホン酸(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸(同11.54)、1,1−エチリデンジスルホン酸1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同12.5)などの弱酸が挙げられる。これらの酸性物質は単独でも、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの酸性物質の中で好ましいのは、珪酸、燐酸、炭酸、スルホサリチル酸、サリチル酸及び非還元糖の糖アルコールとサッカロースであり、特に珪酸、D−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価格であることで好ましい。
【0113】
これらの酸性物質の現像液中に占める割合は、0.1〜30質量%が好ましく、更に好ましくは1〜20質量%である。0.1質量%以上の濃度であれば十分な緩衝作用を得ることができ、また30質量%以下の濃度であれば、高濃縮化しやすく、また経済的にも好ましい。これらの酸に組み合わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムが好適に用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。現像液のpHが8.5以下の場合、このような現像液で現像可能な感光性平版印刷版から得られる印刷版の画像部は、物理的に脆弱であり、印刷中の摩耗が早く十分な耐刷力が得られない。また、その画像部は化学的にも弱く、印刷中にインキ洗浄溶剤やプレートクリーナー等で拭いた部分の画像がダメージを受け、その結果、十分な耐薬品性が得られない。pHが13.0を越える様な高pHの現像液は、皮膚や粘膜へ付着した場合の刺激性が強く、取扱いには十分な注意を必要とし好ましくない。
【0114】
その他として、例えば、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸リチウム、メタ珪酸アンモニウム、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三リチウム、燐酸三アンモニウム、燐酸二カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二リチウム、燐酸二アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、硼酸カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸リチウム、硼酸アンモニウム等が挙げられ、予め形成された塩の形で加えられてもよい。この場合も、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムを、pH剤として用いることができる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も組み合わせて用いられる。最も好ましいものとして珪酸カリウム及び珪酸ナトリウムが挙げられる。珪酸塩の濃度は、SiO濃度換算で1.0〜3.0質量%が好ましい。また、SiOとアルカリ金属Mとのmol比(SiO/M)が、0.25〜2の範囲であることがより好ましい。
【0115】
なお、本発明でいう現像液とは、現像のスタート時に使用される未使用の処理液だけでなく、PS版の処理によって低下する液の活性度を補正するために補充液が補充され、活性度が保たれた液(いわゆるランニング液)を含む。補充液は、従って、現像液より活性度(アルカリ濃度)が高いことが必要であり、よって補充液のpHは13.0を超えていてもよい。
【0116】
本発明に用いられる現像液および補充液には、現像性の促進や現像スラッジの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で、必要に応じ、公知の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル、エステルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体付加物、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアリールエーテルカルボン酸、ポリオキシエチレンナフチルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、ポリオキシエチレンアリールルエーテル硫酸エステル塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などのカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げた各界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含される。更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤である。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニオン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などのカチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加される。
【0117】
本発明に用いられる現像液および補充液には、公知の現像安定化剤を用い留ことができる。それらの好ましい例として、特開平6−282079号公報記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩およびジフェニルヨードニウムクロライドなどのヨードニウム塩が挙げられる。更には、特開昭50−51324号公報記載のアニオン界面活性剤または両性界面活性剤、また、特開昭55−95946号公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載されている水溶性の両性高分子電解質がある。更に、特開昭59−84241号公報のアルキレングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特開昭60−111246号公報記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61−215554号公報記載の質量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特開昭63−175858号公報のカチオン性基を有する含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公報の酸またはアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポリアルキレン化合物などが挙げられる。
【0118】
本発明に係る現像液および現像補充液には、更に必要により有機溶剤が加えられる。本発明で用いられる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約10質量%以下のものが適しており、好ましくは5質量%以下のものから選ばれる。例えば、1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノールおよび4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミンおよびN−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。有機溶剤の含有量は使用液の総質量に対して0.1〜5質量%であるが、実質的に含まれないことが好ましく、全く含まれないことが特に好ましい。ここで実質的に含まれないとは1質量%以下であることを示す。
【0119】
本発明に用いられる現像液および補充液には、必要に応じて還元剤が加えられる。これは印刷版の汚れを防止するものであり、特に、感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのアミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。これらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、0.05〜5質量%の範囲で含有される。
【0120】
本発明に用いられる現像液および補充液には、必要に応じて、更に有機カルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は、炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸および芳香族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。芳香族カルボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるがヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。上記脂肪族および芳香族カルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩またはアンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はないが、0.1質量%より低いと効果が十分でなく、また10質量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばかりでなく、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがある。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して0.1〜10質量%であり、よりこのましくは0.5〜4質量%である。
【0121】
本発明に用いられる現像液および補充液には、現像性能を高めるために前記の他に以下のような添加剤を加えることができる。
【0122】
例えば、特開昭58−75152号公報記載のNaCl、KCl、KBr等の中性塩、特開昭59−121336号公報記載の[Co(NH)]Cl等の錯体、特開昭56−142258号公報記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ナトリウムの共重合体等の両性高分子電解質、特開昭59−75255号公報記載のSi、Ti等を含む有機金属界面活性剤、特開昭59−84241号公報記載の有機硼素化合物等が挙げられる。本発明に用いられる現像液および補充液には、更に必要に応じて、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤および硬水軟化剤などを含有させることもできる。消泡剤としては、例えば、特開平2−244143号公報記載の鉱物油、植物油、アルコール、界面活性剤、シリコーン等が挙げられる。硬水軟化剤としては、例えば、ポリ燐酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルイミノジ酢酸、βアラニンジ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)および1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を挙げることができる。このような硬水軟化剤はそのキレート化力と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像液に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲である。この範囲より少ない添加量では、所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲より多い場合は色抜けなど、画像部への悪影響がでてくる。現像液および補充液の残余の成分は、水である。得られた現像液の電導度は5〜50mSの範囲であることがより好ましい。
【0123】
本発明に用いられる現像液および補充液は、使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は、各成分が分離や析出を起こさない程度が適当であるが、必要により可溶化剤を加えることが好ましい。可溶化剤としては、特開平6−32081号公報記載のトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸およびそれらのアルカリ金属塩等のいわゆるヒドロトロープ剤が好ましく用いられる。
【0124】
濃縮液の水の含有量を更に減らし、固形状もしくはペースト状にすることもできる。この場合、一旦現像液にしてから蒸発乾固しても良いが、好ましくは複数の素材を混ぜ合わせる際に水を加えず、または少量の水を加える方法で素材を混ぜ合わせることで濃縮状態とする方法が好ましい。また、この現像液濃縮物は、特開昭51−61837号、特開平2−109042号、特開平2−109043号、特開平3−39735号、特開平5−142786号、特開平6−266062号、特開平7−13341号等に記載された従来よく知られた方法にて顆粒状、錠剤とすることができる。固形状もしくはペースト状の現像液濃縮物に含まれる素材は、通常の感光性平版印刷版の現像液に用いられる成分を使用することができるが、水で希釈してももとに戻らないものは含まない方が好ましい。たとえば、珪酸塩は水分が低くなると石化し水に溶けにくくなるので、珪酸塩の代わりに後述の炭酸塩、燐酸塩、有機酸塩等を含むことが好ましい。
【0125】
これらの現像液の濃縮液もしくは固形状もしくはペースト状の濃縮物は、素材種や素材配合比等の異なる複数のパートに分けても良い。これらの濃縮した現像液濃縮物は、現像前に水で所定の濃度に希釈した後現像に使用することが好ましい。またこの現像液濃縮液または濃縮物を現像補充液として用いる場合は、所定の濃度に水で希釈した後、使用中の現像液に投入することが最も好ましいが、所定の濃度より濃い濃度や、所定の濃度に希釈せずそのまま使用中の現像液に投入することも可能である。所定の濃度より濃い濃度や、所定の濃度に希釈せずそのままで現像液濃縮物を使用中の現像液に投入する際は、同じタイミングまたは別のタイミングで使用中の現像液に直接別途に水を添加しても良い。
【0126】
本発明の画像形成方法に用いる自動現像機は、好ましくは現像浴に自動的に補充液を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは一定量を超える現像液は、排出する機構が付与されており、好ましくは現像浴に自動的に水を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは、通版を検知する機構が付与されており、好ましくは通版の検知を基に版の処理面積を推定する機構が付与されており、好ましくは通版の検知および/または処理面積の推定を基に補充しようとする補充液および/または水の補充量および/または補充タイミングを制御する機構が付与されており、好ましくは現像液の温度を制御する機構が付与されており、好ましくは現像液のpHおよび/または電導度を検知する機構が付与されており、好ましくは現像液のpHおよび/または電導度をもとに補充しようとする補充液および/または水の補充量および/または補充タイミングを制御する機構が付与されている。また、現像工程後に水洗工程がある場合、使用後の水洗水を現像濃縮液、現像補充液の濃縮液の希釈水として用いることができる。
【0127】
本発明に用いる自動現像機は、現像工程の前に前処理液に版を浸漬させる前処理部を有してもよい。この前処理部は、好ましくは版面に前処理液をスプレーする機構が付与されており、好ましくは前処理液の温度を25〜55℃の任意の温度に制御する機構が付与されており、好ましくは版面をローラー状のブラシにより擦る機構が付与されている。またこの前処理液としては、水などが用いられる。
【0128】
上記組成の現像液で現像処理された版は、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本発明の感光性平版印刷版材料の後処理には、これらの処理を種々組み合わせて用いることができ、例えば、現像後→水洗→界面活性剤を含有するリンス液処理や現像→水洗→フィニッシャー液による処理がリンス液やフィニッシャー液の疲労が少なく好ましい。更にリンス液やフィニッシャー液を用いた向流多段処理も好ましい態様である。これらの後処理は、一般に現像部と後処理部とからなる自動現像機を用いて行われる。後処理液は、スプレーノズルから吹き付ける方法、処理液が満たされた処理槽中を浸漬搬送する方法が用いられる。また、現像後一定量の少量の水洗水を版面に供給して水洗し、その廃液を現像液原液の希釈水として再利用する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じてそれぞれの補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の後処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。このような処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0129】
本発明で用いるガム液は、現像液のアルカリ成分除去のため、酸や緩衝剤を添加することが好ましく、その他に親水性高分子化合物、キレート剤、潤滑剤、防腐剤及び可溶化剤等を添加することができる。ガム液に親水性高分子化合物を含む場合は現像後の版の傷や汚れを防ぐ保護剤としての機能も付加される。
【0130】
本発明に用いられるガム液中に界面活性剤を添加することにより、塗布層の面状等が良化する。使用できる界面活性剤としてはアニオン界面活性剤及び/またはノニオン界面活性剤が挙げられる。例えば、アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、ポリオキシエチレンアリールエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンナフチルエーテルスルホン酸塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミドニナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硝酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硝酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
【0131】
また、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等が挙げられる。その中でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー類等が好ましく用いられる。また、弗素系、シリコン系のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。これら界面活性剤は2種以上併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上を併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上のアニオン界面活性剤の併用やアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の併用が好ましい。上記界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、好ましくは後処理液の0.01〜20質量%である。
【0132】
本発明に用いられるガム液には、上記成分の他必要により潤滑剤として多価アルコール、アルコール及び脂肪族炭化水素を用いることができる。
【0133】
例えば、多価アルコールの内、好ましい具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ペンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェニルアミノエチルアルコール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−ドデカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤は1〜25質量%の量で使用するのが好ましい。
【0134】
皮膜形成性を向上させる目的で、種々の親水性高分子を含有することができる。この様な親水性高分子としては、従来よりガム液に使用し得るとされるものであれば好適に使用できる。例えば、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース等)及びその変性体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0135】
本発明に用いられるガム液は、一般的には酸性領域であるpH3〜6の範囲で使用する方が有利である。pHを3〜6にするためには、一般的には後処理液中に鉱酸、有機酸または無機塩等を添加して調節する。その添加量は0.01〜2質量%が好ましい。例えば、鉱酸としては硝酸、硫酸、リン酸及びメタリン酸等が挙げられる。また、有機酸としては、クエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸及び有機ホスホン酸等が挙げられる。更に無機塩としては、硝酸マグネシウム、第1リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、硫酸ニッケル、ヘキサメタン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。鉱酸、有機酸または無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。
【0136】
本発明に用いられるガム液には、防腐剤、消泡剤等を添加することができる。
例えば、防腐剤としてはフェノールまたはその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンズトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体等が挙げられる。好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時の版面保護剤に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、殺菌に対して効力のある様に2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。また、消泡剤としてはシリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化等が何れも使用できる。好ましくは使用時のガム液に対して0.01〜1.0質量%の範囲が最適である。
【0137】
更に、キレート化合物を添加してもよい。好ましいキレート化合物としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのナトリウム塩;エチレンジアミンジコハク酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩:ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩等の様な有機ホスホン酸類或いはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることが出来る。上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代わりに有機アミンの塩も有効である。これらキレート剤はガム液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時のガム液に対して0.001〜1.0質量%が適当である。
【0138】
上記成分の他、必要により感脂化剤も添加することができる。例えば、テレピン油、キシレン、トルエン、ローヘプタン、ソルベントナフサ、ケロシン、ミネラルスピリット、沸点が約120〜250℃の石油留分等の炭化水素類、例えば、ジブチルフタレート、ジヘブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸ジエステル剤、例えばジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケート等の脂肪族二塩基酸エステル類、例えば、エポキシ化大豆油等のエポキシ化トリグリセリド類、例えば、トリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリスクロルエチルフォスフェート等のリン酸エステル類、例えば、安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル類等の凝固点が15℃以下で、1気圧下での沸点が300℃以上の可塑剤が含まれる。
【0139】
更に、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ヘラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ニルカ酸、ブテシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ酸、タリリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸も挙げられる。より好ましくは50℃において液体である脂肪酸であり、更に好ましくは炭素数が5〜25であり、最も好ましくは炭素数が8〜21である。これらの感脂化剤は1種もしくは2種以上併用することもできる。使用量として好ましい範囲は、ガムの0.01〜10質量%、より好ましい範囲は0.05〜5質量%である。
【0140】
上記の様な感脂化剤は、ガムを乳化分散型としておき、その油相として含有させてもよく、また可溶化剤の助けを借りて可溶化してもよい。
【0141】
本発明において、ガム液の固型分濃度は5〜30g/Lが好ましい。ガム膜厚量は、自現機のスクイズ手段の条件で制御できる。本発明において、ガム塗布量は1〜10g/mが好ましい。ガム塗布量が10g/mを越えると、短時間で乾燥するためには、版面を非常に高温にする必要があり、コスト上、安全上不利であり、本発明の効果が十分に得られない。また、1g/mを下回ると、均一塗布が難しくなり、安定した処理性が得られない。
【0142】
本発明において、ガム液の塗布終了から乾燥開始までの時間は3秒以下であることが好ましい。更に好ましくは2秒以下であり、この時間が短いほどインキ着肉性が向上する。
【0143】
本発明において乾燥時間は1〜5秒が好ましい。乾燥時間が5秒以上の時は、本発明の効果が得られず、また、乾燥時間が1秒以下の場合には、感光性平版印刷版を十分に乾燥するために、版面を非常に高温にする必要があり、安全上、コスト上好ましくない。
【0144】
本発明において、乾燥方式としては、温風ヒーター、遠赤外線ヒーターなど公知の乾燥方式を用いることができる。
【0145】
乾燥工程では、ガム液中の溶媒が乾燥される必要がある。そのために十分な、乾燥温度とヒーター容量を確保する必要がある。乾燥に必要な温度は、ガム液の成分によって異なるが、溶媒が水であるガム液の場合は、通常乾燥温度は55℃以上であることが好ましい。ヒーター容量は乾燥温度よりも重要で有る場合が多く、その容量は温風乾燥方式の場合は2.6kW以上が好ましい。容量は大きい程よいが、コストとのバランスで2.6〜7kWが好ましい。
【0146】
本発明の画像形成方法において、現像前の洗浄工程で用いる洗浄液は、通常水であるが、必要に応じて以下の添加剤を加えることができる。
【0147】
キレート剤としては、金属イオンと配位結合してキレート化合物を形成する化合物を用いる。エチレンジアミンテトラ酢酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、エチレンジアミンジコハク酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ酢酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、ニトリオトリ酢酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩、ホスホノアルカントリカルボン酸、エチレンジアミンジコハク酸及びそのカリウム塩、そのナトリウム塩等が挙げられる。これらのキレート剤は、カリウム塩及びナトリウム塩の代わりに有機アミン塩を有するものも有効である。キレート剤の添加量は、0〜3.0質量%の範囲が適当である。
【0148】
界面活性剤としては、アニオン、ノニオン、カチオン及び両性の何れの界面活性剤も用いることができるが、アニオンまたはノニオン界面活性剤が好ましい。好ましい界面活性剤の種類はオーバーコート層や感光層の組成によって異なり、一般にオーバーコート層素材の溶解促進剤となり、感光層成分の溶解性が小さいものが好ましい。
【0149】
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビチェン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。
【0150】
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキエイプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、イエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリイグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0151】
界面活性剤の好ましい添加量は0〜10質量%である。また、界面活性剤に消泡剤を併用することもできる。
【0152】
防腐剤としては、フェノールまたはその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンゾトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピロジン,キノリン,グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール,オキサジン誘導体等が挙げられる。
【0153】
本発明の画像形成方法における洗浄方法としては、現像前洗浄に用いる洗浄液の温度を調節して用いることが好ましく、その洗浄液の温度は10〜60℃の範囲が好ましい。洗浄の方法は、スプレー、ディップ、塗布等公知の処理液供給技術を用いることができ、適宜ブラシや絞りロール、ディップ処理における液中シャワーなどの処理促進手段を用いることができる。
【0154】
本発明において、現像前洗浄工程終了後直ちに現像処理を行ってもよく、また、現像前洗浄工程の後に乾燥させてから現像処理を行ってもよい。現像工程の後は、水洗、リンス、ガム引き等公知の後処理を行うことができる。一度以上使用した現像前水洗水は、現像後の水洗水やリンス液、ガム液に再使用することができる。
【0155】
本発明の感光性平版印刷版材料は、画像形成後、印刷機により印刷を行うが、印刷機、印刷用紙、印刷インキ、湿し水等、特に限定されない。近年、印刷業界においても環境保全が叫ばれ、印刷インキにおいては石油系の揮発性有機化合物(VOC)を使用しないインキが開発されその普及が進みつつあるが、本発明の効果は、このような環境対応の印刷インキを使用した場合に特に顕著である。環境対応の印刷インキとしては、例えば、大日本インキ化学工業社製の大豆油インキ「ナチュラリス100」、東洋インキ社製のVOCゼロインキ「TKハイエコーNV」、東京インキ社製のプロセスインキ「ソイセルボ」等が挙げられる。
【0156】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、実施例における「部」は、特に断りない限り「質量部」を表す。
【0157】
実施例1
《高分子結合剤B−1の合成》
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メチルメタクリレート(125部:1.25モル)、エチルメタクリレート(12部:0.10モル)、メタクリル酸(63部:0.73モル)、シクロヘキサノン(240部)、イソプロピルアルコール(160部)及びα,α′−アゾビスイソブチロニトリル(5部)を入れ、窒素気流中、80℃のオイルバスで6時間反応させて高分子重合体を得た。その後、この高分子重合体に、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドの4部及びグリシジルメタクリレートの52部(0.73モル)を加えて、温度25℃で3時間反応させて高分子結合剤B−1を得た。重量平均分子量は、約55,000(GPC:ポリスチレン換算)であった。
【0158】
《支持体の作製》
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を、65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂処理済みアルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、1.5%の塩酸水溶液中で、25℃、電流密度40A/dmの条件下で交流電流により30秒間、電解粗面化を行った後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行った。デスマット処理を行った粗面化アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、25℃、電流密度10A/dm、電圧25Vの条件下で30秒間の陽極酸化処理を行った。この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.65μmであった。
【0159】
(ポリビニルホスホン酸被覆処理)
上記支持体を、表1に示す条件でポリビニルホスホン酸(表1にはPVPAと略記)水溶液によるディップ処理を行い、次いで蒸留水で水洗し、25℃の冷風で乾燥し、感光性平版印刷版用の支持体A〜Kを得た。
【0160】
(ポリビニルホスホン酸被覆量の測定)
上記作製した感光性平版印刷版用支持体A〜Kについて、走査型蛍光X線分析装置(理学電機工業株式会社製、ZSX−100e)を用いて、各支持体表面のリンの蛍光X線強度を測定し、ポリビニルホスホン酸被覆量を、既知のリン含有試料より作成した検量線を用いて算出した。
【0161】
【表1】

Figure 2004318016
【0162】
《感光性平版印刷版材料の作製》
上記作製した表面処理済み感光性平版印刷版用の支持体A〜K上に、下記の組成からなる光重合性感光層塗布液を、乾燥時質量として1.5g/mになるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5分間乾燥して、感光層を塗設した。その後、この感光層上に、下記組成の保護層塗布液を乾燥時2.0g/mになるようにアプリケーターで塗布し、75℃で1.5分間乾燥して、感光層上に保護層を有する感光性平版印刷版材料1〜15を作製した。
【0163】
Figure 2004318016
上記感光性平版印刷版材料1〜15の作製に用いた各化合物の詳細を、以下に示す。
【0164】
C−1:NKオリゴU−4HA(新中村化学社製 ウレタンアクリレートオリゴマー)
【0165】
【化1】
Figure 2004318016
【0166】
【表2】
Figure 2004318016
【0167】
《画像形成》
以上のようにして作製した光重合型の感光性平版印刷版材料1〜15について、FD−YAGレーザー光源を搭載したCTP露光装置(Tigercat:ECRM社製)を用いて2400dpi(dpiとは1インチ即ち2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で画像露光を行った。次いで、現像前に、加熱装置部、保護層を除去する前水洗部、下記現像液組成を充填した現像部、版面に付着した現像液を取り除く水洗部、画線部保護のためのガム液(GW−3:三菱化学社製を2倍希釈したもの)を備えたCTP自動現像機(PHW23−V:Technigraph社製)で現像処理を行い、平版印刷版1〜15を得た。このとき加熱装置部は、版面温度115℃、版滞在時間15秒となるように設定した。また露光終了から自現機の加熱装置部への版挿入は60秒以内に行った。
【0168】
Figure 2004318016
水にて1Lとした。pHは12.3であった。
【0169】
《平版印刷版の評価》
(感度の測定)
感光性平版印刷版材料に、175線の画像を露光、現像して平版印刷版を作製し、平版印刷版の版面に記録された100%画像部において、膜減りが観察されない最低量の露光エネルギー量(μJ/cm)の2倍を記録エネルギーとし、これを感度の指標とした。なお、記録エネルギー量(μJ/cm)が小さい程高感度であることを表す。
【0170】
(耐刷性の評価)
感光性平版印刷版材料に、175線の画像を200μJ/cmの露光量で露光した後、現像して作製した平版印刷版を、印刷機(DAIYA1F−1:三菱重工業製)で、コート紙、印刷インキ(大豆油インキ ナチュラリス100:大日本インキ化学工業社製)及び湿し水(H液SG−51 濃度1.5%:東京インク社製)を用いて印刷を行い、ハイライト部の点細り、シャドウ部の絡みの発生する印刷枚数を耐刷性を示す指標として測定した。印刷枚数が多いほど高耐刷性であることを表す。
【0171】
(汚れ耐性の評価)
上記と同条件で印刷を行い、地汚れの発生の有無を目視観察し、これを汚れた耐性の指標とした。地汚れがないものが良好であることを表す。次いで、露光・現像処理する前の感光性平版印刷版材料を、完全に遮光して、55℃、20%RHの高温条件で5日間保存した後、および40℃、80%RHの高湿条件で5日間保存した後、上記と同条件で印刷を行い、保存による非画線部の地汚れの有無を同様に観察した。
【0172】
以上により得られた結果を、表3に示す。
【0173】
【表3】
Figure 2004318016
【0174】
表3より明らかなように、本発明の構成からなる表面のポリビニルホスホン酸の被覆量が3〜15mg/mである支持体を用いた感光性平版印刷版材料により作製した平版印刷版は、比較例に対し、高感度であり、かつ耐刷性及び様々な環境下で保存した後でも汚れ耐性に優れていることが分かる。
【0175】
実施例2
《感光性平版印刷版材料の作製》
光重合性感光層塗布液を下記の様に変更した以外は実施例1と同様にして、感光層上に保護層を有する感光性平版印刷版材料16〜33を作製した。
【0176】
Figure 2004318016
上記感光性平版印刷版材料16〜33の作製に用いた各化合物の詳細を、以下に示す。
【0177】
【化2】
Figure 2004318016
【0178】
【表4】
Figure 2004318016
【0179】
《平版印刷版の評価》
上記のようにして得られた感光性平版印刷版材料について、露光に408nm、30mW出力のレーザーを備えた光源を備えたプレートセッター(タイガーキャット:ECRM社製改造品)を用いた他は、実施例1と同様にして行った後、実施例1に記載の方法と同様にして各評価を行い、得られた結果を表5に示す。
【0180】
【表5】
Figure 2004318016
【0181】
表5より明らかなように、本発明の構成からなる表面のポリビニルホスホン酸の被覆量が3〜15mg/mである支持体を用いた感光性平版印刷版材料により作製した平版印刷版は、比較例に対し、高感度であり、かつ耐刷性及び様々な環境下で保存した後でも汚れ耐性に優れていることが分かる。
【0182】
【発明の効果】
本発明により、高感度で、かつ耐刷性及び汚れ耐性に優れた感光性平版印刷版材料及びその画像形成方法を提供することができた。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a photosensitive lithographic printing plate material and an image forming method thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a photosensitive composition using a photopolymerization system is well known. Furthermore, a photosensitive lithographic printing plate in which a photopolymerizable photosensitive composition layer (hereinafter also referred to as a photopolymerizable photosensitive layer or simply a photosensitive layer) and a protective layer are laminated on a support whose surface has been subjected to a hydrophilic treatment. Materials are known. In particular, in recent years, in order to quickly obtain a high-resolution lithographic printing plate material, or for the purpose of filmlessness, a method of manufacturing a lithographic printing plate by performing digital exposure based on image information using a laser and developing this. Has been generalized.
[0003]
For example, to give an example, an output signal from an electronic plate making system or an image processing system or an image signal transmitted by a communication line or the like modulates a light source and directly scans and exposes a photosensitive material to a printing plate. Are known.
[0004]
The photopolymerizable photosensitive layer is generally composed of an acrylic monomer, an alkali-soluble resin and a photopolymerizable initiator, and further, if necessary, for example, when performing laser writing, a sensitizing dye for adjusting to the light source wavelength. It is known to contain
[0005]
It is also known to provide a protective layer for the purpose of preventing polymerization inhibition by oxygen.
[0006]
As a light source for exposing and making a photopolymerizable photosensitive lithographic printing plate material, an Ar laser (488 nm), an FD-YAG laser (532 nm), or a long-wavelength light such as a high-power semiconductor laser emitting in a region of 750 nm or more is used. A visible light source is used. Furthermore, in recent years, for example, a semiconductor laser using an InGaN-based or ZnSe-based material and capable of continuous oscillation in a range from 350 nm to 450 nm has been put into practical use. The scanning exposure system using these short-wave light sources has an advantage that an economical system can be constructed while having a sufficient output because a semiconductor laser can be manufactured at a low cost in terms of structure. Furthermore, as compared with a system using a conventional FD-YAG or Ar laser, there is a possibility that the present invention can be applied to a photosensitive lithographic printing plate material having a shorter photosensitive area capable of working under a brighter safelight.
[0007]
In a photopolymerizable photosensitive lithographic printing plate material, usually, after performing image exposure and, if necessary, heat treatment, washing with water for removing the protective layer, developing and washing with water to dissolve and remove unexposed portions, A lithographic printing plate is obtained by performing a finisher gum treatment for making the non-image area hydrophilic. At this time, it is known that by performing a heat treatment after the image exposure, a polymerization reaction can be promoted to achieve high sensitivity and high printing durability.
[0008]
On the other hand, as a developer for the photosensitive lithographic printing plate material, an aqueous alkaline developer is usually used at pH 12.5 or more for completely removing the photosensitive layer in the non-image area, that is, for performing development. That was common. However, in recent years, from the viewpoints of workability, safety, environmental suitability and the like, development processing with a lower pH aqueous alkaline developer has been desired.
[0009]
However, in the photopolymerizable photosensitive lithographic printing plate material as described above, at present, no method has been found for achieving both sensitivity, printing durability, and stain resistance. In particular, in laser exposure in the range of 350 nm to 450 nm, it is currently more difficult to achieve both high sensitivity, high printing durability, and stain resistance.
[0010]
In recent years, environmental conservation has also been called for in the printing industry, and among them, printing inks that do not use petroleum-based volatile organic compounds (VOCs) have been developed, and their use is spreading. At present, it is difficult to achieve both high printing durability and stain resistance in printing using such an ink.
[0011]
On the other hand, a method of subjecting a roughened, anodized aluminum plate as a support to treatment with an aqueous solution of polyvinylphosphonic acid is known. For example, a method in which a polyvinylphosphonic acid-treated aluminum support and a photopolymerizable photosensitive material are used. A photosensitive lithographic printing plate comprising a composition is disclosed (for example, see Patent Document 1), and a method of performing exposure with a 532 nm laser is disclosed (for example, see Patent Document 2). However, none of the above methods mentions the amount of polyvinyl phosphonic acid coated on the surface of the aluminum support, and there is no description of any method that satisfies both sensitivity, printing durability, and stain resistance. Not done.
[0012]
[Patent Document 1]
JP-A-6-35189 (Example)
[0013]
[Patent Document 2]
JP 2001-100408 A (Example)
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a photosensitive lithographic printing plate material having high sensitivity and excellent printing durability and stain resistance, and an image forming method thereof.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention is achieved by the following configurations.
[0016]
1. Photosensitive composition containing a photoinitiator (A), a polymer binder (B), an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (C) and a sensitizing dye (D) on a support The support is an aluminum plate which has been subjected to a surface roughening treatment, an anodic oxidation treatment and a treatment with an aqueous solution of polyvinylphosphonic acid, and the polyvinylphosphone on the surface of the support is provided. 3-15 mg / m acid coverage 2 A photosensitive lithographic printing plate material, characterized in that:
[0017]
2. 2. The photosensitive lithographic printing plate material according to item 1, wherein the sensitizing dye (D) has an absorption maximum between 350 nm and 450 nm.
[0018]
3. 3. The photosensitive lithographic printing plate material as described in 1 or 2, wherein the photopolymerization initiator (A) is an iron arene complex compound.
[0019]
4. Wherein the photosensitive composition comprises a trihaloalkyl compound (E) and an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (F) having a photo-oxidizable group. Item 6. The photosensitive lithographic printing plate material according to any one of the above items.
[0020]
5. The photosensitive lithographic printing plate material according to any one of the above items 1 to 4, is image-exposed with a laser beam of 350 nm to 450 nm, and the photosensitive composition layer is photocured imagewise, and then the unexposed portion of the photosensitive composition. An image forming method for a photosensitive lithographic printing plate material, wherein the layer is removed from the support with an alkali developing solution.
[0021]
The present inventors have conducted intensive studies in view of the above problems, and as a result, have found that a photopolymerization initiator (A), a polymer binder (B), and an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer are formed on a support. In a photosensitive lithographic printing plate material coated with a photosensitive composition containing (C) and a sensitizing dye (D), the support is subjected to surface roughening treatment, anodizing treatment, and treatment with an aqueous solution of polyvinyl phosphonic acid. Coated with polyvinyl phosphonic acid on the surface of the support at 3 to 15 mg / m 2. 2 It has been found that a photosensitive lithographic printing plate material having excellent sensitivity, high printing durability, and excellent stain resistance can be realized by using the photosensitive lithographic printing plate material described above.
[0022]
That is, in the aluminum plate subjected to the surface roughening treatment, the anodic oxidation treatment, and the treatment with the aqueous solution of polyvinyl phosphonic acid, the coating amount of polyvinyl phosphonic acid on the surface of the support is set to a specific range. It has been found that when lithographic exposure is performed, a photosensitive lithographic printing plate material having high sensitivity, high printing durability, and excellent stain resistance can be realized. In addition, it has been found that the effect specified by the present invention is particularly remarkable when an environmentally friendly printing ink is used.
[0023]
Further, in addition to the above-mentioned constitution specified in the present invention, the sensitizing dye (D) has an absorption maximum between 350 nm and 450 nm, and the photopolymerization initiator (A) is an iron arene complex compound. When the photosensitive composition contains a trihaloalkyl compound (E) and an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (F) having a photo-oxidizable group, the object effect of the present invention is further improved. It has been found that it can be further demonstrated.
[0024]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The photosensitive lithographic printing plate material of the present invention comprises, on a support, a photopolymerization initiator (A), a polymer binder (B), an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (C), A photosensitive layer containing a photosensitive dye (D) is applied to form a photosensitive layer.
[0025]
First, the photopolymerization initiator (A) according to the present invention will be described.
The photopolymerization initiator used in the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention is not particularly limited, but among them, titanocene compounds, monoalkyltriarylborate compounds, and iron arene complex compounds are preferable. .
[0026]
Examples of the titanocene compound include compounds described in JP-A-63-41483, JP-A-2-291, and the like. More preferable specific examples are bis (cyclopentadienyl) -Ti-di-chloride and Bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-phenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,3,4,5,6-pentafluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti- Bis-2,3,5,6-tetrafluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,4,6-trifluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2, 6-difluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,4-difluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl) -Ti-bis- , 3,4,5,6-pentafluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl) -Ti-bis-2,3,5,6-tetrafluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl) -Ti-bis -2,6-difluorophenyl (trade name: Irugacure 727L, manufactured by Ciba Specialty Chemicals), bis (cyclopentadienyl) -bis (2,6-difluoro-3- (pyr-1-yl) phenyl) titanium (trade name) Name: IRUGACURE 784 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals), bis (cyclopentadienyl) -bis (2,4,6-trifluoro-3- (pyrid-1-yl) phenyl) titanium bis (cyclopentadienyl)- Bis (2,4,6-trifluoro-3- (2-5-dimethylpyr-1-yl) phenyl) thio And titanium.
[0027]
Examples of the monoalkyltriaryl borate compounds include compounds described in JP-A-62-150242 and JP-A-62-143044, and more preferred specific examples are tetra-n-butylammonium.n- Butyl-trinaphthalen-1-yl-borate, tetra-n-butylammonium / n-butyl-triphenyl-borate, tetra-n-butylammonium / n-butyl-tri- (4-tert-butylphenyl) -borate, tetra -N-butylammonium / n-hexyl pentoli- (3-chloro-4-methylphenyl) -borate, tetra-n-butylammonium / n-hexyl lintly- (3-fluorophenyl) -borate and the like.
[0028]
Examples of the iron arene complex compound include compounds described in JP-A-59-219307 and the like. More preferred specific examples are η-benzene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η -Cumene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-fluorene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-naphthalene- (η-cyclopentadienyl) ironhexa Fluorophosphate, η-xylene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-benzene- (η-cyclopentadienyl) irontetrafluoroborate and the like can be mentioned.
[0029]
Among the above compounds, an iron arene complex compound is particularly preferred in the present invention.
In addition, known photopolymerization initiators can be used in combination. For example, J. Carbonyl compounds, organic sulfur compounds, persulfides, redox compounds, azo and diazo compounds, halogen compounds, photoreducible dyes as described in Chapter 5 of "Light Sensitive Systems" by J. Kosar. And the like.
[0030]
More specific compounds are disclosed in British Patent 1,459,563. That is, the following can be used as the photopolymerization initiator that can be used in combination.
[0031]
Benzoin derivatives such as benzoin methyl ether, benzoin-i-propyl ether, α, α-dimethoxy-α-phenylacetophenone; benzophenone, 2,4-dichlorobenzophenone, methyl o-benzoylbenzoate, 4,4′-bis (dimethyl Benzophenone derivatives such as amino) benzophenone; thioxanthone derivatives such as 2-chlorothioxanthone and 2-i-propylthioxanthone; anthraquinone derivatives such as 2-chloroanthraquinone and 2-methylanthraquinone; N-methylacridone and N-butylacridone And α, α-diethoxyacetophenone, benzyl, fluorenone, xanthone and uranyl compounds, as well as those described in JP-B-59-1281, JP-B-61-9621 and JP-A-60-60104. Triazine derivatives; organic peroxides described in JP-A-59-1504 and JP-A-61-243807; JP-B-43-23684, JP-A-44-6413, JP-A-44-6413, JP-A-47-1604 and U.S. Pat. No. 3,567,453; organic azide compounds described in U.S. Pat. Nos. 2,848,328, 2,852,379 and 2,940,853; JP-B-36-22062b O-quinonediazides described in JP-A Nos. 37-13109, 38-18015 and 45-9610; JP-B-55-39162, JP-A-59-14023, and "Macromolecules" 10, 1307 (1977); various onium compounds described in JP-A-59-142205. Azo compounds of JP-A-1-54440, EP-A-109,851, EP-A-126,712 and "Journal of Imaging Science (J. Imag. Sci.)", Vol. 30, p. 174 (1986) (Oxo) sulfonium organoboron complex described in Japanese Patent No. 2711491 and Japanese Patent No. 2803454; "Coordination Chemistry Review", 84, 85-277 (1988). ) And a transition metal complex containing a transition metal such as ruthenium described in JP-A-2-182701; 2,4,5-triarylimidazole dimer described in JP-A-3-209777; carbon tetrabromide; Organic compounds described in JP-A-59-107344 Halogen compounds and the like can be mentioned.
[0032]
One of the characteristics of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention is that the photosensitive composition constituting the photosensitive layer contains an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (C). Is preferably an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (F) containing a photo-oxidizable group as the addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (C), In this case, it is preferable to contain a photodegradable trihaloalkyl compound (E) as a free radical-forming photoinitiator for the photopolymerizable mixture, and a trihaloalkyl compound containing chlorine and bromine as halogen is particularly preferable. As the trihaloalkyl group, a trihalomethyl group is preferable, and a trihaloalkyl group is preferably bonded to an aromatic carbocyclic ring or a heterocyclic ring directly or via a continuously conjugated chain. Preferably, a compound having a triazine ring having two trihalomethyl groups as a mother nucleus, in particular, the compounds described in EP-A-137452, DE-A-2118259 and JP-A-2243621. Is preferred.
[0033]
These compounds show strong light absorption in the near ultraviolet region, for example, in the region of 350 to 400 nm. Combination initiators that do not or only slightly absorb light themselves in the spectral region of the radiation, such as trihalomethyltriazines containing substituents with short electronic systems or aliphatic substituents that allow mesomeries Appropriate. Also suitable are compounds having different basic skeletons and which absorb light in the short-wave ultraviolet region, such as phenyltrihalomethylsulfone or phenyltrihalomethylketone, phenyltribromomethylsulfone and the like.
[0034]
Next, the sensitizing dye (D) used in the photosensitive lithographic printing plate material of the invention will be described.
[0035]
As the sensitizing dye that can be preferably used in the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, a sensitizing dye having an absorption maximum wavelength near the wavelength of the light source used is preferable.
[0036]
Compounds that sensitize in the wavelength range from visible light to near infrared, that is, dyes having an absorption maximum between 350 nm and 1300 nm include, for example, cyanine, phthalocyanine, merocyanine, porphyrin, spiro compound, ferrocene, fluorene, fulgide, Imidazole, perylene, phenazine, phenothiazine, polyene, xanthene, azo compound, diphenylmethane, triphenylmethane, polymethine acridine, coumarin, coumarin derivative, ketocoumarin, quinacridone, indigo, styryl, pyrylium compound, pyromethene compound, pyrazolotriazole compound, benzothiazole Compounds, barbituric acid derivatives, thiobarbituric acid derivatives and the like include keto alcohol borate complexes. Further, EP 568,993, US patent No. 4,508,811, the No. 5,227,227, JP-2001-125255, compounds described in JP-A 11-271969 Patent etc. are also used.
[0037]
Specific examples of the combination of the photopolymerization initiator and the sensitizing dye include certain combinations described in JP-A-2001-125255 and JP-A-11-271969.
[0038]
Further, in the case where recording is performed using a semiconductor laser having an emission wavelength in the range of 350 nm to 450 nm as a laser beam of a light source, that is, a violet laser, it is desirable to include a dye having an absorption maximum between 350 nm and 450 nm. The dye having an absorption maximum between 350 nm and 450 nm is not particularly limited in structure, but the above-mentioned cyanine, phthalocyanine, merocyanine, porphyrin, spiro compound, ferrocene, fluorene, fulgide, imidazole, perylene, phenazine, phenothiazine, Polyene, azo compound, diphenylmethane, triphenylmethane, polymethine acridine, coumarin, coumarin derivative, ketocoumarin, quinacridone, indigo, styryl, pyrylium compound, pyromethene compound, pyrazolotriazole compound, benzothiazole compound, barbituric acid derivative, thiobarbitur Any dye group such as an acid derivative and a keto alcohol borate complex can be used as long as the absorption maximum satisfies the requirement. Specifically, JP-A-2002-296564, JP-A-2002-268239, JP-A-2002-268238, JP-A-2002-268204, JP-A-2002-221790, JP-A-2002-202598, and JP-A-2001 -042524, JP-A-2000-309724, JP-A-2000-258910, JP-A-2000-206690, JP-A-2000-147763, and using each of the dyes described in JP-A-2000-098605 and the like. Yes, but not limited to.
[0039]
The amounts of the polymerization initiator, trihaloalkyl compound and sensitizing dye described above are not particularly limited, but are preferably 0.1 to 20% by mass, preferably 3 to 12% by mass in the photosensitive composition of the photosensitive layer. %. The mixing ratio of the photopolymerization initiator, the trihaloalkyl compound and the sensitizing dye is 30 to 55% by mass, and the ratio of the trihaloalkyl compound is 3 to 15% by mass, based on the total amount of the three. And the ratio of the sensitizing dye is 40 to 67% by mass.
[0040]
Next, the polymer binder (B) used in the photosensitive lithographic printing plate material of the invention will be described.
[0041]
Examples of the polymer binder that can be used in the present invention include an acrylic polymer, a polyvinyl butyral resin, a polyurethane resin, a polyamide resin, a polyester resin, an epoxy resin, a phenol resin, a polycarbonate resin, a polyvinyl butyral resin, a polyvinyl formal resin, and a shellac. And other natural resins and the like, and these may be used in combination of two or more.
[0042]
Among the above polymer binders, a vinyl copolymer obtained by copolymerization of an acrylic monomer is preferable, and (a) a carboxyl group-containing monomer or (B) It is preferably a copolymer of an alkyl methacrylate and an alkyl acrylate.
[0043]
Specific examples of the carboxyl group-containing monomer include α, β-unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, itaconic acid, and itaconic anhydride. In addition, a carboxylic acid such as a half ester of phthalic acid and 2-hydroxymethacrylate is also preferable.
[0044]
Specific examples of alkyl methacrylate and alkyl acrylate include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, butyl methacrylate, amyl methacrylate, hexyl methacrylate, heptyl methacrylate, octyl methacrylate, nonyl methacrylate , Decyl methacrylate, undecyl methacrylate, dodecyl methacrylate, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, amyl acrylate, hexyl acrylate, heptyl acrylate, octyl acrylate, nonyl acrylate, acrylic In addition to unsubstituted alkyl esters such as decyl acrylate, undecyl acrylate and dodecyl acrylate, cyclic alkyl esters such as cyclohexyl methacrylate and cyclohexyl acrylate, Substituted alkyl esters such as benzyl methacrylate, 2-chloroethyl methacrylate, N, N-dimethylaminoethyl methacrylate, glycidyl methacrylate, benzyl acrylate, 2-chloroethyl acrylate, N, N-dimethylaminoethyl acrylate, glycidyl acrylate Are also mentioned.
[0045]
Further, in the polymer binder according to the present invention, each of the following monomers 1 to 14 can be used as another copolymerization monomer.
[0046]
1: monomer having an aromatic hydroxyl group
For example, o- (or p-, m-) hydroxystyrene, o- (or p-, m-) hydroxyphenyl acrylate, etc.
2: Monomer having aliphatic hydroxyl group
For example, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, N-methylol acrylamide, N-methylol methacrylamide, 4-hydroxybutyl methacrylate, 5-hydroxypentyl acrylate, 5-hydroxypentyl methacrylate, 6-hydroxyhexyl acrylate, 6 -Hydroxyhexyl methacrylate, N- (2-hydroxyethyl) acrylamide, N- (2-hydroxyethyl) methacrylamide, hydroxyethyl vinyl ether, etc.
3: Monomer having aminosulfonyl group
For example, m- (or p-) aminosulfonylphenyl methacrylate, m- (or p-) aminosulfonylphenyl acrylate, N- (p-aminosulfonylphenyl) methacrylamide, N- (p-aminosulfonylphenyl) acrylamide, etc.
4: monomer having a sulfonamide group
For example, N- (p-toluenesulfonyl) acrylamide, N- (p-toluenesulfonyl) methacrylamide, etc.
5: acrylamide or methacrylamide
For example, acrylamide, methacrylamide, N-ethylacrylamide, N-hexylacrylamide, N-cyclohexylacrylamide, N-phenylacrylamide, N- (4-nitrophenyl) acrylamide, N-ethyl-N-phenylacrylamide, N- (4 -Hydroxyphenyl) acrylamide, N- (4-hydroxyphenyl) methacrylamide, etc.
6: Monomer containing alkyl fluoride group
For example, trifluoroethyl acrylate, trifluoroethyl methacrylate, tetrafluoropropyl methacrylate, hexafluoropropyl methacrylate, octafluoropentyl acrylate, octafluoropentyl methacrylate, heptadecafluorodecyl methacrylate, N-butyl-N- (2-acryloxyethyl ) Heptadecafluorooctylsulfonamide, etc.
7: Vinyl ethers
For example, ethyl vinyl ether, 2-chloroethyl vinyl ether, propyl vinyl ether, butyl vinyl ether, octyl vinyl ether, phenyl vinyl ether, etc.
8: Vinyl esters
For example, vinyl acetate, vinyl chloroacetate, vinyl butyrate, vinyl benzoate, etc.
9: Styrenes
For example, styrene, methylstyrene, chloromethylstyrene, etc.
10: Vinyl ketones
For example, methyl vinyl ketone, ethyl vinyl ketone, propyl vinyl ketone, phenyl vinyl ketone, etc.
11: Olefins
For example, ethylene, propylene, i-butylene, butadiene, isoprene, etc.
12: N-vinylpyrrolidone, N-vinylcarbazole, 4-vinylpyridine, etc.
13: Monomer having a cyano group
For example, acrylonitrile, methacrylonitrile, 2-pentenenitrile, 2-methyl-3-butenenitrile, 2-cyanoethylacrylate, o- (or m-, p-) cyanostyrene, etc.
14: Monomer having amino group
For example, N, N-diethylaminoethyl methacrylate, N, N-dimethylaminoethyl acrylate, N, N-dimethylaminoethyl methacrylate, polybutadiene urethane acrylate, N, N-dimethylaminopropylacrylamide, N, N-dimethylacrylamide, acryloylmorpholine , Ni-propylacrylamide, N, N-diethylacrylamide and the like.
[0047]
Further, another monomer copolymerizable with each of the above monomers may be copolymerized.
The vinyl polymer can be produced by ordinary solution polymerization. It can also be produced by bulk polymerization or suspension polymerization.
[0048]
Examples of the polymerization initiator include, but are not particularly limited to, azobis-based radical generators such as 2,2'-azobisisobutyronitrile (AIBN) and 2,2'-azobis (2-methylbutyroyl). Nitrile) and the like. The amount of the polymerization initiator to be used is generally 0.05 to 10.0 parts by mass, preferably 0.1 to 5 parts by mass, per 100 parts by mass of the whole monomers used to form the copolymer. Department. Examples of the solvent used for performing the solution polymerization include ketone, ester, and aromatic organic solvents, and specifically, toluene, ethyl acetate, benzene, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, and acetone. And a good solvent of an acrylic polymer such as methyl ethyl ketone, and a solvent having a boiling point of 60 to 120 ° C. is preferable.
[0049]
In the case of solution polymerization, the above-mentioned solvent is used, and the reaction temperature is usually 40 to 120 ° C, preferably 60 to 110 ° C, and the reaction time is usually 3 to 10 hours, preferably 5 to 8 hours. it can. After completion of the reaction, the solvent is removed to obtain a copolymer. Further, a double bond introduction reaction described later can also be carried out without removing the solvent.
[0050]
The molecular weight of the resulting copolymer can be adjusted by adjusting the solvent used and the reaction temperature. The solvent used for obtaining the copolymer having the desired molecular weight, the reaction temperature, and the like can be appropriately determined depending on the monomer used. Further, the molecular weight of the obtained copolymer can also be adjusted by mixing a specific solvent with the above solvent. Examples of such a solvent include mercaptans (eg, n-octyl mercaptan, n-dodecyl mercaptan, t-dodecyl mercaptan, mercaptoethanol, etc.), and carbon tetrachlorides (eg, carbon tetrachloride, butyl chloride, propylene chloride) Etc.). The mixing ratio of these solvents to the solvent used in the above reaction can be appropriately determined depending on the monomers used in the reaction, the solvent, the reaction conditions and the like.
[0051]
Further, the polymer binder according to the present invention is preferably a vinyl polymer having a carboxyl group and a polymerizable double bond in a side chain. For example, an unsaturated bond-containing vinyl copolymer obtained by performing an addition reaction of a compound having a (meth) acryloyl group and an epoxy group in the molecule with a carboxyl group present in the molecule of the vinyl copolymer is also used. Preferred as a polymer binder. Specific examples of the compound having both an unsaturated bond and an epoxy group in the molecule include glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, and an epoxy group-containing unsaturated compound described in JP-A-11-271969. Further, an unsaturated bond-containing vinyl copolymer obtained by subjecting a hydroxyl group present in the molecule of the vinyl polymer to an addition reaction of a compound having a (meth) acryloyl group and an isocyanate group in the molecule, Preferred as a polymeric binder. Examples of the compound having both an unsaturated bond and an isocyanate group in the molecule include vinyl isocyanate, (meth) acrylic isocyanate, 2- (meth) acryloyloxyethyl isocyanate, m- or p-isopropenyl-α, α'- Dimethylbenzyl isocyanate is preferable, and examples thereof include (meth) acrylic isocyanate and 2- (meth) acryloyloxyethyl isocyanate.
[0052]
The addition reaction of a compound having a (meth) acryloyl group and an epoxy group in the molecule with a carboxyl group present in the molecule of the vinyl copolymer can be performed according to a known method. For example, the reaction is performed at a reaction temperature of 20 to 100 ° C., preferably 40 to 80 ° C., particularly preferably at the boiling point of the solvent used (under reflux), and the reaction time is 2 to 10 hours, preferably 3 to 6 hours. Can be. Examples of the solvent used include those used in the polymerization reaction of the vinyl copolymer. After the polymerization reaction, the solvent can be used as it is for the introduction reaction of the alicyclic epoxy group-containing unsaturated compound without removing the solvent. The reaction can be carried out in the presence of a catalyst and a polymerization inhibitor, if necessary. Here, the catalyst is preferably an amine-based or ammonium chloride-based substance. Specifically, examples of the amine-based substance include triethylamine, tributylamine, dimethylaminoethanol, diethylaminoethanol, methylamine, ethylamine, and n-propyl. Examples thereof include amine, isopropylamine, 3-methoxypropylamine, butylamine, allylamine, hexylamine, 2-ethylhexylamine, and benzylamine. Examples of the ammonium chloride-based substance include triethylbenzylammonium chloride. When these are used as catalysts, they may be added in the range of 0.01 to 20.0% by mass based on the alicyclic epoxy group-containing unsaturated compound used. Examples of the polymerization inhibitor include hydroquinone, hydroquinone monomethyl ether, 2,5-di-t-butylhydroquinone, methylhydroquinone, t-butylhydroquinone, and the like. It is 0.01 to 5.0% by mass based on the unsaturated compound. The progress of the reaction may be measured by measuring the acid value of the reaction system and stopping the reaction when the desired acid value is reached.
[0053]
The method of adding a compound having a (meth) acryloyl group and an isocyanate group in the molecule to the hydroxyl group present in the molecule of the vinyl polymer can be carried out according to a known method. The reaction can be carried out at a temperature of from 20 to 100 ° C, preferably from 40 to 80 ° C, particularly preferably at the boiling point (under reflux) of the solvent used, for a reaction time of usually from 2 to 10 hours, preferably from 3 to 6 hours. Examples of the solvent to be used include a solvent used in the polymerization reaction of the polymer copolymer. After the polymerization reaction, the solvent can be used as it is for the introduction reaction of the isocyanate group-containing unsaturated compound without removing the solvent. The reaction can be carried out in the presence of a catalyst and a polymerization inhibitor, if necessary. Here, the catalyst is preferably a tin-based or amine-based substance, and specific examples include dibutyltin laurate and triethylamine. The catalyst is preferably added in the range of 0.01 to 20.0% by mass based on the compound having a double bond to be used. Examples of the polymerization inhibitor include hydroquinone, hydroquinone monomethyl ether, 2,5-di-t-butylhydroquinone, methylhydroquinone, t-butylhydroquinone, and the like. Is usually 0.01 to 5.0% by mass. The progress of the reaction may be determined by determining the presence or absence of an isocyanato group in the reaction system by infrared absorption spectrum (IR), and stopping the reaction when the absorption disappears.
[0054]
The vinyl polymer having a carboxyl group and a polymerizable double bond in the side chain used in the present invention is preferably 50 to 100% by mass, and more preferably 100% by mass in the total polymer binder. More preferred.
[0055]
The content of the polymer binder in the photosensitive composition applied as a photosensitive layer is preferably in the range of 10 to 90% by mass, more preferably in the range of 15 to 70% by mass, and used in the range of 20 to 50% by mass. Is particularly preferable in terms of sensitivity.
[0056]
Next, the addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (F) having a group that can be oxidized by light according to the present invention will be described.
[0057]
In the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, at least one of the addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomers is preferably a radically polymerizable monomer having a photo-oxidizable group. Particularly preferred are addition polymerizable compounds containing at least one photo-oxidizable group and at least one urethane group in the molecule. In the present invention, preferred photooxidizable groups are, in particular, a thio group, a thioether group, a ureido group, an amino group and an enol group which may be a member of a heterocyclic ring. Examples of such groups are triethanolamino, triphenylamino, thioureido, imidazolyl, oxazolyl, thiazolyl, acetylacetonyl, N-phenylglycine and ascorbic acid residues. Preferred are addition polymerizable compounds containing a tertiary amino group and a thioether group.
[0058]
Examples of compounds containing a photooxidizable group are described in European Patent Application Publication Nos. 287,818, 353,389 and 364,735. Preferred among the compounds described therein are those containing, in addition to the tertiary amino group, a ureido group and / or a urethane group.
[0059]
Examples of the monomer having at least one photo-oxidizable group and at least one urethane group include JP-A-63-260909, JP-A-2669849, JP-A-6-35189, and JP-A-2001-2001. -125255.
[0060]
Further, in the present invention, a reaction product of a polyhydric alcohol containing a tertiary amino group in the molecule, a diisocyanate compound, and a compound containing an ethylenic double bond capable of addition polymerization with a hydroxyl group in the molecule is used. Is preferred.
[0061]
Examples of the polyhydric alcohol having a tertiary amino group in the molecule here include, for example, triethanolamine, N-methyldiethanolamine, N-ethyldiethanolamine, Nn-butyldiethanolamine, N-tert-butyldiethanolamine, , N-Di (hydroxyethyl) aniline, N, N, N ', N'-tetra-2-hydroxypropylethylenediamine, p-tolyldiethanolamine, N, N, N', N'-tetra-2-hydroxyethylethylenediamine , N, N-bis (2-hydroxypropyl) aniline, allyldiethanolamine, 3- (dimethylamino) -1,2-propanediol, 3-diethylamino-1,2-propanediol, N, N-di (n- Propyl) amino-2,3-propanediol, N, - di (an iso-propyl) amino-2,3-propanediol, 3- (N-methyl--N- benzylamino) -1,2-propane diol, and the like, but is not limited thereto.
[0062]
Examples of the diisocyanate compound include butane-1,4-diisocyanate, hexane-1,6-diisocyanate, 2-methylpentane-1,5-diisocyanate, octane-1,8-diisocyanate, and 1,3-diisocyanatomethyl-cyclohexanone. 2,2,4-trimethylhexane-1,6-diisocyanate, isophorone diisocyanate, 1,2-phenylene diisocyanate, 1,3-phenylene diisocyanate, 1,4-phenylene diisocyanate, tolylene-2,4-diisocyanate, tolylene Examples thereof include 2,5-diisocyanate, tolylene-2,6-diisocyanate, 1,3-di (isocyanatomethyl) benzene, and 1,3-bis (1-isocyanato-1-methylethyl) benzene. Limited to Not. Examples of the compound containing an ethylenic double bond capable of addition polymerization with a hydroxyl group in the molecule include compounds such as MH-1 to MH-13, but are not limited thereto. Preferably, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, 4-hydroxybutyl acrylate, 2-hydroxypropylene-1,3-dimethacrylate, 2-hydroxypropylene-1-methacrylate-3-acrylate and the like are exemplified.
[0063]
These reactions can be carried out in the same manner as in the method of synthesizing urethane acrylate by the reaction of ordinary diol compounds, diisocyanate compounds, and hydroxyl group-containing acrylate compounds.
[0064]
The addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer used in the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention is a general radical polymerizable monomer other than those described above, and is generally used for an ultraviolet curable resin. Polyfunctional monomers having a plurality of addition-polymerizable ethylenic double bonds in the molecule to be obtained or polyfunctional oligomers can be used in combination. Specific compounds include, for example, 2-ethylhexyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, glyceryl acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, phenoxyethyl acrylate, nonylphenoxyethyl acrylate, tetrahydrofurfuryloxyethyl acrylate, tetrahydrofurfuryloxyhexyl acrylate Or methacrylates, itaconates, crotonates, and methacrylates, itaconates, crotonates, and maleates in place of these acrylates; furthermore, for example, ethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, pentaerythritol Diacrylate, hydroquinone diacrylate, resorcinol diacrylate , Hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, tripropylene glycol diacrylate, diacrylate of neopentyl glycol hydroxypivalate, diacrylate of neopentyl glycol adipate, ε-caprolactone adduct of neopentyl glycol hydroxypivalate Diacrylate, 2- (2-hydroxy-1,1-dimethylethyl) -5-hydroxymethyl-5-ethyl-1,3-dioxane diacrylate, tricyclodecane dimethylol acrylate, tricyclodecane dimethylol acrylate Bifunctional acrylates such as ε-caprolactone adduct, diglycidyl ether diacrylate of 1,6-hexanediol, or these acrylates Methacrylates, itaconates, crotonates, and maleates in place of acrylates, itaconates, crotonates, and maleates; further, for example, trimethylolpropane triacrylate, ditrimethylolpropanetetraacrylate, trimethylolethaneethanetriacrylate, pentaerythritol Triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol pentaacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, ε-caprolactone adduct of dipentaerythritol hexaacrylate, pyrogallol triacrylate, propionic acid / dipentaerythritol triacrylate , Propionic acid / dipentaerythritol Polyfunctional acrylates such as traacrylate, hydroxypivalylaldehyde-modified dimethylolpropane triacrylate and the like, and EO-modified products thereof, or methacrylic acid and itaconate in which these acrylates are replaced with methacrylate, itaconate, crotonate, and maleate Crotonates, maleates and the like.
[0065]
Further, a prepolymer can be used in the same manner as described above. Examples of the prepolymer include the following compounds and the like, and a prepolymer obtained by introducing acrylic acid or methacrylic acid into an oligomer having an appropriate molecular weight and imparting photopolymerizability can also be suitably used. These prepolymers may be used alone or in combination of two or more, or may be used as a mixture with the above-described monomers and / or oligomers.
[0066]
As the prepolymer, for example, adipic acid, trimellitic acid, maleic acid, phthalic acid, terephthalic acid, hymic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, itaconic acid, pyromellitic acid, fumaric acid, glutaric acid, pimelic acid , Sebasic acid, dodecanoic acid, polybasic acids such as tetrahydrophthalic acid, ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, propylene oxide, 1,4-butanediol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, glycerin, triglyceride Polyester obtained by introducing (meth) acrylic acid into a polyester obtained by bonding a polyhydric alcohol such as methylolpropane, pentaerythritol, sorbitol, 1,6-hexanediol, and 1,2,6-hexanetriol. Acrylates; for example, epoxy acrylates in which (meth) acrylic acid is introduced into an epoxy resin such as bisphenol A / epichlorohydrin / (meth) acrylic acid or phenol novolak / epichlorohydrin / (meth) acrylic acid; for example, ethylene glycol / adipin Acid ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate, polyethylene glycol ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate, hydroxyethylphthalyl methacrylate ・ xylene diisocyanate, 1,2-polybutadiene glycol ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate , Trimethylolpropane, propylene glycol, tolylene diisocyanate, 2-hydroxyethyl acrylate As described above, urethane acrylate in which (meth) acrylic acid is introduced into urethane resin; for example, silicone resin acrylates such as polysiloxane acrylate, polysiloxane / diisocyanate / 2-hydroxyethyl acrylate; and (meth) in oil-modified alkyd resin Prepolymers such as alkyd-modified acrylates into which acryloyl groups have been introduced, and spirane resin acrylates;
[0067]
Further, as a monomer used in the photopolymerizable photosensitive layer of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, phosphazene monomer / triethylene glycol / isocyanuric acid EO (ethylene oxide) -modified diacrylate, isocyanuric acid EO-modified triacrylate Acrylate, dimethylol tricyclodecane diacrylate, trimethylolpropane acrylic acid benzoate, alkylene glycol-type acrylic acid-modified / urethane-modified acrylate, etc. and addition polymerizable units having structural units formed from the monomer Oligomers and prepolymers.
[0068]
Further, as a monomer used in the photopolymerizable photosensitive layer of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, a phosphate compound containing at least one (meth) acryloyl group can be mentioned. The compound is a compound in which at least a part of the hydroxyl group of phosphoric acid is esterified, and is not particularly limited as long as it has a (meth) acryloyl group.
[0069]
In addition, JP-A-58-212994, JP-A-61-6649, JP-A-62-46688, JP-A-62-48589, JP-A-62-173295, JP-A-62-187092, and 63 And the compounds described in JP-A-67189, JP-A-1-244891 and the like. 286-p. 294, “UV / EB curing handbook (raw material)”, Polymer Publishing Association, p. The compounds described in 11 to 65 and the like can also be suitably used in the present invention. Of these, compounds having two or more acrylic or methacrylic groups in the molecule are preferred in the present invention, and those having a molecular weight of 10,000 or less, more preferably 5,000 or less are preferred.
[0070]
The photosensitive lithographic printing plate material of the present invention preferably contains the above-mentioned monomer or other monomer in the photosensitive composition of the photosensitive layer in the range of 1.0 to 80.0% by mass. Preferably, it is more preferably in the range of 3.0 to 70.0% by mass.
[0071]
The coating composition for forming the photopolymerizable photosensitive layer of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention contains, in addition to the components described above, an ethylenic polymerizable during the production or storage of the photosensitive lithographic printing plate material. In order to prevent unnecessary polymerization of the unsaturated double bond monomer, a hindered phenol compound, a hindered amine compound and other polymerization inhibitors may be added.
[0072]
Examples of hindered phenol compounds include 2,6-di-t-butyl-p-cresol, butylated hydroxyanisole, 2,2'-methylenebis (4-methyl-6-t-butylphenol), 4,4 '-Butylidenebis (3-methyl-6-t-butylphenol), tetrakis- [methylene-3- (3', 5'-di-t-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate] methane, bis [3,3 '-Bis- (4'-hydroxy-3'-tert-butylphenyl) butyric acid] glycol ester, 2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl)- 4-methylphenyl acrylate, 2- [1- (2-hydroxy-3,5-di-t-pentylphenyl) ethyl] -4,6-di-t-pentylfe Acrylate and the like, and preferably 2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) -4-methylphenyl acrylate having a (meth) acrylate group, 2- [ 1- (2-hydroxy-3,5-di-t-pentylphenyl) ethyl] -4,6-di-t-pentylphenyl acrylate.
[0073]
Examples of the hindered amine compound include bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) sebacate, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, 1- [2- [3- (3,5-di-t-butyl-hydroxyphenyl) propionyloxy] ethyl] -4- [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] -2, 2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 8-acetyl-3-dodecyl-7,7,9,9-tetramethyl-1,3 8-Triazaspiro [4.5] decane-2,4-dione and the like.
[0074]
Other polymerization inhibitors include hydroquinone, p-methoxyphenol, di-tert-butyl-p-cresol, pyrogallol, t-butylcatechol, benzoquinone, 4,4'-thiobis (3-methyl-6-tert-butylphenol) ), 2,2'-methylenebis (4-methyl-6-t-butylphenol), cerium N-nitrosophenylhydroxylamine, hindered amines such as 2,2,6,6-tetramethylpiperidine derivatives, etc. can give.
[0075]
The amount of the polymerization inhibitor to be added is preferably about 0.01% to 5% based on the total solid content of the photosensitive composition. If necessary, a higher fatty acid derivative such as behenic acid or behenic acid amide may be added to prevent polymerization inhibition by oxygen, or may be unevenly distributed on the surface of the photosensitive layer in a drying process after coating. The addition amount of the higher fatty acid derivative is preferably about 0.5% to 10% of the whole composition.
[0076]
In the coating composition for the photopolymerizable photosensitive layer of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, in addition to the above-described components, a coloring agent may be used. Can be suitably used. For example, those described in the revised new edition “Pigment Handbook”, edited by the Japan Pigment Technical Association (Seibundo Shinkosha), Color Index Handbook, and the like can be mentioned.
[0077]
Examples of the type of the pigment include a black pigment, a yellow pigment, a red pigment, a brown pigment, a violet pigment, a blue pigment, a green pigment, a fluorescent pigment, and a metal powder pigment. Specifically, as inorganic pigments, for example, titanium dioxide, carbon black, graphite, zinc oxide, Prussian blue, cadmium sulfide, iron oxide, or lead, zinc, barium and calcium chromate, etc. Examples thereof include azo-based, thioindigo-based, anthraquinone-based, anthranthrone-based, triphenedioxazine-based pigments, vat dye pigments, phthalocyanine pigments and derivatives thereof, and quinacridone pigments.
[0078]
Among these, it is preferable to select and use a pigment that does not substantially absorb in the absorption wavelength region of the spectral sensitizing dye corresponding to the exposure laser to be used, and in this case, an integrating sphere at the laser wavelength to be used is used. The reflection and absorption of the pigment used is preferably 0.05 or less. The amount of the pigment to be added is preferably from 0.1 to 10% by mass, more preferably from 0.2 to 5% by mass, based on the solid content of the composition.
[0079]
Further, a plasticizer can be contained in order to improve the adhesiveness to the support. Examples of the plasticizer include dimethyl phthalate, diethyl phthalate, dibutyl phthalate, diheptyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, di-n-octyl phthalate, didodecyl phthalate, diisodecyl phthalate, butyl benzyl phthalate, diisononyl phthalate, and ethyl phthalate Examples thereof include ruethyl glycol, dimethyl isophthalate, triethylene glycol dicaprylate, dimethyl glycol phthalate, tricresyl phosphate, dioctyl adipate, dibutyl sebacate, and triacetyl glycerin. The amount of the plasticizer added is preferably about 0 to 3% by mass, more preferably 0.1 to 2% by mass, based on the total solid content of the coating composition.
[0080]
Further, the coating composition may contain a surfactant as a coating improver as long as the performance of the present invention is not impaired. Among them, preferred are fluorine-based surfactants. These addition amounts are preferably 10% by mass or less of the total solids of the coating composition.
[0081]
In the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, examples of the solvent used for preparing the coating composition for the photopolymerizable photosensitive layer include alcohols: sec-butanol, isobutanol, n-hexanol, benzyl alcohol, Diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, 1,5-pentanediol, etc .; ethers: propylene glycol monobutyl ether, dipropylene glycol monomethyl ether, tripropylene glycol monomethyl ether, etc .; ketones, aldehydes: diacetone alcohol, cyclohexanone And methylcyclohexanone; esters: ethyl lactate, butyl lactate, diethyl oxalate, methyl benzoate and the like.
[0082]
The prepared coating composition (photosensitive layer coating solution) is applied on a support by a conventionally known method and dried to prepare a photosensitive lithographic printing plate material. Examples of the application method of the coating liquid include an air doctor coater method, a blade coater method, a wire bar method, a knife coater method, a dip coater method, a reverse roll coater method, a gravure coater method, a cast coating method, a curtain coater method and an extrusion coater method. Can be mentioned.
[0083]
The drying temperature of the applied photosensitive layer is preferably in the range of 60 to 160C, more preferably 80 to 140C, particularly preferably 90 to 120C. At a temperature of 60 ° C. or higher, sufficient printing durability can be obtained. At a temperature of 160 ° C. or lower, the occurrence of marangoni can be prevented and the occurrence of fogging in non-image areas can be suppressed. be able to.
[0084]
It is preferable to provide a protective layer on the photopolymerizable photosensitive layer according to the invention.
The protective layer (oxygen blocking layer) preferably has high solubility in a developing solution (generally, an alkaline aqueous solution) described later.
[0085]
As a material constituting the protective layer, preferably, polyvinyl alcohol, polysaccharide, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene glycol, gelatin, glue, casein, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, methyl cellulose, hydroxyethyl starch, gum arabic, saccharose octaacetate, ammonium alginate , Sodium alginate, polyvinylamine, polyethylene oxide, polystyrenesulfonic acid, polyacrylic acid, water-soluble polyamide and the like. These compounds can be used alone or in combination of two or more kinds as a protective layer coating composition. Particularly preferred compounds include polyvinyl alcohol.
[0086]
To prepare the protective layer coating composition, the above-mentioned materials can be dissolved in an appropriate solvent to form a coating solution, and this coating solution is coated on the photopolymerizable photosensitive layer according to the present invention, and dried. To form a protective layer. The thickness of the protective layer is preferably from 0.1 to 5.0 μm, particularly preferably from 0.5 to 3.0 μm. The protective layer may further contain a surfactant, a matting agent, and the like, if necessary.
[0087]
As the coating method of the protective layer, the known coating methods mentioned in the coating of the photosensitive layer can be suitably used. The drying temperature of the protective layer is preferably lower than the drying temperature of the photosensitive layer, and the difference from the drying temperature of the photosensitive layer is preferably at least 10 ° C, more preferably at least 20 ° C, and the upper limit is at most about 50 ° C. .
[0088]
Further, the drying temperature of the protective layer is preferably lower than the glass transition temperature (Tg) of the binder contained in the photosensitive layer. The difference between the drying temperature of the protective layer and the glass transition temperature (Tg) of the binder contained in the photosensitive layer is preferably at least 20 ° C, more preferably at least 40 ° C, and the upper limit is at most about 60 ° C.
[0089]
As the support that can be used for the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, an aluminum plate is preferably used. In this case, a pure aluminum plate, an aluminum alloy plate, or the like may be used.
[0090]
As the aluminum alloy of the support, various materials can be used, for example, an alloy of aluminum with a metal such as silicon, copper, manganese, magnesium, chromium, zinc, lead, bismuth, nickel, titanium, sodium, or iron is used. Aluminum plates manufactured by various rolling methods can be used. Also, a recycled aluminum plate obtained by rolling a recycled aluminum ingot, such as a scrap material and a recycled material, which has become popular in recent years, can be used.
[0091]
The photosensitive lithographic printing plate material of the present invention and the support that can be used in the image forming method of the present invention are subjected to a degreasing treatment to remove rolling oil on the surface prior to roughening (graining treatment). Is preferred. Examples of the degreasing treatment include a degreasing treatment using a solvent such as trichlene and thinner, and an emulsion degreasing treatment using an emulsion such as kesilon and triethanol. In the degreasing treatment, an aqueous solution of an alkali such as caustic soda can also be used. When an alkaline aqueous solution such as caustic soda is used for the degreasing treatment, dirt and oxide films that cannot be removed only by the above degreasing treatment can be removed. If an alkaline aqueous solution such as caustic soda is used for the degreasing treatment, smut is formed on the surface of the support. Preferably, a treatment is applied. Examples of the method of surface roughening include a mechanical method and a method of etching by electrolysis.
[0092]
The mechanical surface roughening method used is not particularly limited, but a brush polishing method and a honing polishing method are preferable. The surface roughening by the brush polishing method is performed, for example, by rotating a rotating brush using brush bristles having a diameter of 0.2 to 0.8 mm, and applying, for example, particles of volcanic ash having a particle size of 10 to 100 μm to water on the support surface. It can be performed by pressing a brush while supplying a uniformly dispersed slurry. For surface roughening by honing polishing, for example, particles of volcanic ash having a particle size of 10 to 100 μm are uniformly dispersed in water, pressure is applied from a nozzle to be ejected, and the surface is made to impinge obliquely on the support surface to perform surface roughening. Can be. Further, for example, abrasive particles having a particle size of 10 to 100 μm are formed on the surface of the support at intervals of 100 to 200 μm by 2.5 × 10 3 ~ 1 × 10 4 Pieces / cm 2 The sheets can be roughened by laminating the coated sheets so that the sheets are present at a density of 1 and transferring the rough surface pattern of the sheet by applying pressure.
[0093]
After the surface is roughened by the above-mentioned mechanical surface roughening method, it is preferable to immerse the substrate in an aqueous solution of an acid or an alkali in order to remove the abrasive, the formed aluminum dust and the like that have penetrated the surface of the support. As the acid, for example, sulfuric acid, persulfuric acid, hydrofluoric acid, phosphoric acid, nitric acid, hydrochloric acid and the like are used, and as the base, for example, sodium hydroxide, potassium hydroxide and the like are used. Among these, it is preferable to use an aqueous alkali solution such as sodium hydroxide. The dissolution amount of aluminum on the surface is 0.5 to 5 g / m 2 Is preferred. After performing the immersion treatment with an alkaline aqueous solution, it is preferable to immerse in an acid such as phosphoric acid, nitric acid, sulfuric acid, and chromic acid or a mixed acid thereof to perform a neutralization treatment.
[0094]
Although the electrochemical surface roughening method is not particularly limited, a method of performing electrochemical surface roughening in an acidic electrolytic solution is preferable. As the acidic electrolytic solution, an acidic electrolytic solution usually used for an electrochemical surface roughening method can be used, but a hydrochloric acid-based or nitric acid-based electrolytic solution is preferably used. As the electrochemical surface roughening method, for example, the methods described in JP-B-48-28123, British Patent No. 896,563, and JP-A-53-67507 can be used. This surface roughening method can be generally performed by applying a voltage in the range of 1 to 50 volts, but is preferably selected from the range of 10 to 30 volts. Current density is 10-200 A / dm 2 Can be used, but 50 to 150 A / dm 2 It is preferable to select from the range. Electricity is 100-5000 c / dm 2 Can be used, but 100 to 2000 c / dm 2 It is preferable to select from the range. The temperature for performing the surface roughening method may be in the range of 10 to 50 ° C, but is preferably selected from the range of 15 to 45 ° C.
[0095]
In the case where electrochemical surface roughening is performed using a nitric acid-based electrolyte as the electrolyte, it can be generally performed by applying a voltage in the range of 1 to 50 volts, but is selected from the range of 10 to 30 volts. Is preferred. Current density is 10-200 A / dm 2 Can be used, but 20 to 100 A / dm 2 It is preferable to select from the range. Electricity is 100-5000 c / dm 2 Can be used, but 100 to 2000 c / dm 2 It is preferable to select from the range. The temperature at which the electrochemical surface roughening method is performed can be in the range of 10 to 50 ° C, but is preferably selected from the range of 15 to 45 ° C. The nitric acid concentration in the electrolytic solution is preferably from 0.1 to 5% by mass. If necessary, nitrate, chloride, amines, aldehydes, phosphoric acid, chromic acid, boric acid, acetic acid, oxalic acid, and the like can be added to the electrolytic solution.
[0096]
When a hydrochloric acid-based electrolyte is used as the electrolyte, it can be generally applied by applying a voltage in the range of 1 to 50 volts, but is preferably selected from the range of 2 to 30 volts. Current density is 10-200 A / dm 2 Can be used, but 20 to 150 A / dm 2 It is preferable to select from the range. Electricity is 100-5000 c / dm 2 Can be used, preferably from 100 to 2000 c / dm. 2 , And 200-1000 c / dm 2 It is more preferable to select from the range. The temperature at which the electrochemical surface roughening method is performed can be in the range of 10 to 50 ° C, but is preferably selected from the range of 15 to 45 ° C. The concentration of hydrochloric acid in the electrolyte is preferably 0.1 to 5% by mass. If necessary, nitrate, chloride, amines, aldehydes, phosphoric acid, chromic acid, boric acid, acetic acid, oxalic acid, and the like can be added to the electrolytic solution.
[0097]
After the surface is roughened by the above-mentioned electrochemical surface roughening method, it is preferable to immerse in an aqueous solution of an acid or an alkali in order to remove aluminum dust and the like on the surface. As the acid, for example, sulfuric acid, persulfuric acid, hydrofluoric acid, phosphoric acid, nitric acid, hydrochloric acid and the like are used, and as the base, for example, sodium hydroxide, potassium hydroxide and the like are used. Among these, it is preferable to use an aqueous alkali solution. The dissolution amount of aluminum on the surface is 0.5 to 5 g / m 2 Is preferred. Further, it is preferable that after immersion treatment with an aqueous alkali solution, immersion in an acid such as phosphoric acid, nitric acid, sulfuric acid, chromic acid or a mixed acid thereof to perform a neutralization treatment.
[0098]
The mechanical surface roughening method and the electrochemical surface roughening method may be used alone, respectively, or may be roughened by performing the mechanical surface roughening method and then the electrochemical surface roughening method. It may be surfaced.
[0099]
Subsequent to the roughening treatment, an anodic oxidation treatment can be performed. The method of the anodic oxidation treatment that can be used in the present invention is not particularly limited, and a known method can be used. By performing the anodic oxidation treatment, an oxide film is formed on the support. In the anodizing treatment, an aqueous solution containing sulfuric acid and / or phosphoric acid at a concentration of 10 to 50% is used as an electrolytic solution, and the current density is 1 to 10 A / dm. 2 The method of electrolyzing at a high current density in sulfuric acid described in U.S. Pat. No. 1,412,768 and the method of electrolyzing at high current density described in U.S. Pat. No. 3,511,661 are also preferable. And a method using a solution containing one or more of chromic acid, oxalic acid, malonic acid, and the like. The formed anodized coating amount is 1 to 50 mg / dm. 2 Is suitable, and preferably 10 to 40 mg / dm. 2 It is. The anodic oxidation coating amount is determined, for example, by immersing the aluminum plate in a chromic phosphate solution (prepared by dissolving 35 ml of a 85% phosphoric acid solution, 20 g of chromium (IV) oxide in 1 L of water) to dissolve the oxide film, It is determined by measuring the change in mass before and after dissolution of the coating on the aluminum plate.
[0100]
The support subjected to the anodizing treatment may be subjected to a sealing treatment as required. These sealing treatments can be performed using a known method such as hot water treatment, boiling water treatment, steam treatment, sodium silicate treatment, dichromate aqueous solution treatment, nitrite treatment, and ammonium acetate treatment.
[0101]
Further, in the present invention, after performing these treatments, a treatment of coating the support surface with polyvinylphosphonic acid is performed, and the coating amount of polyvinylphosphonic acid on the support surface is 3 to 15 mg / m2. 2 It is a feature.
[0102]
The coating treatment is not limited to a coating method, a spray method, a dip method, and the like, but a dip method is preferable for reducing the cost of equipment. In the case of the dip method, it is preferable to treat polyvinyl phosphonic acid with a 0.05 to 3% aqueous solution. The processing temperature is preferably 20 to 90 ° C., and the processing time is preferably 10 to 180 seconds. After the treatment, it is preferable to perform a squeegee treatment or a water washing treatment in order to remove excessively laminated polyvinylphosphonic acid. Further, a drying treatment is preferably performed. The drying temperature is preferably from 20 to 95C. The coating amount of polyvinyl phosphonic acid on the surface of the aluminum support of the present invention is 3 to 15 mg / m. 2 Is characterized by the following, furthermore 3.5 to 10 mg / m 2 It is preferable that With respect to the coating amount of the polyvinyl phosphonic acid specified above, a desired coating amount can be obtained by variously combining the concentration of the aqueous solution of polyvinyl phosphonic acid, the treatment temperature, and the treatment time.
[0103]
Next, the image forming method of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention (hereinafter, also referred to as the image forming method of the present invention) will be described.
[0104]
Examples of the light source for imagewise exposing the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention include a laser, a light-emitting diode, a xenon lamp, a xenon flash lamp, a halogen lamp, a carbon arc lamp, a metal halide lamp, a tungsten lamp, a high-pressure mercury lamp, and an electrodeless electrode. Light sources and the like can be mentioned.
[0105]
In the case of collective exposure, a mask material in which a negative pattern of a desired exposure image is formed of a light-shielding material may be overlaid on the photopolymerizable photosensitive layer and exposed.
[0106]
When using an array type light source such as a light emitting diode array, or when controlling the exposure of a light source such as a halogen lamp, a metal halide lamp, or a tungsten lamp with an optical shutter material such as a liquid crystal or PLZT, a digital signal corresponding to an image signal is used. Exposure is possible and preferred. In this case, writing can be performed directly without using a mask material.
[0107]
In the case of laser exposure, light can be squeezed into a beam to perform scanning exposure in accordance with image data, so that it is suitable for directly writing without using a mask material. When a laser is used as a light source, the exposure area can be easily reduced to a very small size, and high-resolution image formation is possible. When a laser is used as a light source, the exposure area can be easily reduced to a very small size, and high-resolution image formation is possible. For example, the following can be used as an available laser light source having a wavelength of 350 to 450 nm. As a gas laser, an Ar ion laser (364 nm, 351 nm), a Kr ion laser (356 nm, 351 nm), a He-Cd laser (441 nm), and a solid laser as Nd: YAG (YVO) 4 ) And SHG crystal x 2 times (355 nm), Cr: LiSAF and SHG crystal (430 nm), KNbO as a semiconductor laser system 3 , A ring resonator (430 nm), a combination of a waveguide type wavelength conversion element and an AlGaAs or InGaAs semiconductor (380 nm to 450 nm), a combination of a waveguide type wavelength conversion element and an AlGaInP or AlGaAs semiconductor (300 nm to 350 nm), or an AlGaInN ( 350 nm to 450 nm) and N as a pulse laser 2 Laser (337 nm, pulse 0.1 to 10 mJ), XeF (351 nm, pulse 10 to 250 mJ) and the like can be mentioned. In particular, among these, an AlGaInN semiconductor laser (commercially available InGaN-based semiconductor laser of 400 to 410 nm) is preferable in terms of wavelength characteristics and cost. Available light sources of 450 nm to 700 nm include Ar + Lasers (488 nm), YAG-SHG lasers (532 nm), He-Ne lasers (633 nm), He-Cd lasers, red semiconductor lasers (650-690 nm), and available light sources of 700 nm-1200 nm include semiconductor lasers ( 800-850 nm) and a Nd-YAG laser (1064 nm) can be suitably used. In addition, ultra high pressure, high pressure, medium pressure, low pressure mercury lamps, chemical lamps, carbon arc lamps, xenon lamps, metal halide lamps, ultraviolet laser lamps (ArF excimer laser, KrF excimer laser, etc.), radiation as electron beam, X Although a line, an ion beam, a far-infrared ray and the like can be used, the above-mentioned laser light source having a wavelength of 350 nm or more is preferable because of its low cost.
[0108]
In the present invention, the effect is particularly remarkable in exposure with a laser light source in the range of 350 nm to 450 nm.
[0109]
Laser scanning methods include cylinder outer surface scanning, cylinder inner surface scanning, and plane scanning. In the cylindrical outer surface scanning, laser exposure is performed while rotating a drum around which a recording material is wound around the outer surface, and rotation of the drum is defined as main scanning and movement of laser light is defined as sub-scanning. In cylindrical inner surface scanning, a recording material is fixed to the inner surface of a drum, a laser beam is irradiated from the inside, and a part or all of the optical system is rotated to perform a main scanning in the circumferential direction, and a part of the optical system or Sub-scanning is performed in the axial direction by moving the whole linearly in parallel to the axis of the drum. In the planar scanning, the main scanning of the laser beam is performed by combining a polygon mirror or a galvanometer mirror with an fθ lens or the like, and the sub-scanning is performed by moving the recording medium. The scanning of the outer surface of the cylinder and the scanning of the inner surface of the cylinder are easier to improve the precision of the optical system, and are suitable for high-density recording.
[0110]
In the image forming method of the present invention, it is preferable that a heat treatment is performed after the image exposure in order to promote an image forming reaction and to improve sensitivity and printing durability. The method of the heat treatment is not particularly limited, but a non-contact method to the image forming surface is preferable, and a commercially available automatic developing machine equipped with a usual thermostat, a hot air dryer and a heat treatment unit can be used. The heating is preferably performed at a plate surface temperature of 100 to 130 ° C. When the temperature is 130 ° C. or lower, fogging of the non-image portion can be prevented, and when the temperature is 100 ° C. or higher, sufficient sensitivity and printing durability can be obtained. The heating time is preferably 5 to 60 seconds. If the heating time is 60 seconds or less, fogging of the non-image area can be prevented, and if the heating time is 5 seconds or more, sufficient sensitivity and printing durability can be obtained. The time from the end of exposure to the heat treatment is preferably within 300 seconds. If it is within 300, sufficient sensitivity and printing durability can be obtained.
[0111]
The main component of the developer and replenisher used in the image forming method of the present invention contains at least one compound selected from silicic acid, phosphoric acid, carbonic acid, boric acid, phenols, sugars, oximes and fluorinated alcohols. Is preferred. It is preferable that the pH of the aqueous alkaline solution is higher than 8.5 and lower than 13.0. More preferably, the pH is 8.5 to 12. Of these, weakly acidic substances such as phenols, saccharides, oximes, and fluorinated alcohols preferably have a dissociation index (pKa) of 10.0 to 13.2. Such acids are selected from those described in IONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS INAQUEOUS SOLUTION, etc., issued by Pergamon Press, and specifically, salicylic acid (pKa 13.0), 3-hydroxy-2-naphthoic acid. (12.84), catechol (12.6), gallic acid (12.4), sulfosalicylic acid (11.7), 3,4-dihydroxysulfonic acid (12.2), 3,4 -Dihydroxybenzoic acid (11.94), 1,2,4-trihydroxybenzene (11.82), hydroquinone (11.56), pyrogallol (11.34), o-cresol (10.94). 33), resorsonol (11.27), p-cresol (10.27) And phenols having a phenolic hydroxyl group, such as m-cresol (10.09).
[0112]
As the saccharide, a non-reducing sugar that is stable even in an alkali is preferably used. The non-reducing sugar referred to in the present invention is a saccharide that does not have a free aldehyde group or ketone group and does not exhibit a reducing property. Glycosides and saccharides are classified as sugar alcohols that have been reduced by hydrogenation, all of which are suitably used in the present invention. Trehalose-type oligosaccharides include saccharose and trehalose, and examples of glycosides include alkyl glycosides, phenol glycosides, and mustard oil glycosides. Examples of sugar alcohols include D, L-arabit, ribit, xylit, D, L-sorbit, D, L-mannit, D, L-idit, D, L-talit, zuricit, and allozurcit. Further, maltitol obtained by hydrogenation of disaccharide and reductant (reduced starch syrup) obtained by hydrogenation of oligosaccharide are preferably used. Furthermore, 2-butanone oxime (pKa 12.45), acetoxime (12.42), 1.2-cycloheptanedione oxime (12.3), 2-hydroxybenzaldehyde oxime (12.10), dimethylglyme Oximes such as oxime (11.9), ethanediamide dioxime (11.37) and acetophenone oxime (11.35), for example, 2,2,3,3-tetrafluoropropanol-1 (12) .74), fluorinated alcohols such as trifluoroethanol (12.37) and trichloroethanol (12.24). In addition, aldehydes such as pyridine-2-aldehyde (12.68) and pyridine-4-aldehyde (12.05), adenosine (12.56), inosine (12.5) and guanine (12.68) 12.3), cytosine (12.2), hypoxanthine (12.1), xanthine (11.9) and other nucleic acid-related substances, as well as diethylaminomethylsulfonic acid (12.32) 1-amino-3,3,3-trifluorobenzoic acid (12.29), isopropylidene disulfonic acid (12.10), 1,1-ethylidene diphosphonic acid (11.54), 1,1 -Ethylidene disulfonic acid 1-hydroxy (11.52), benzimidazole (12.86), thiobenzamide (12.8), picoline thioamide (12.55), barbi Include weak acid, such as Le acid (same 12.5). These acidic substances may be used alone or in combination of two or more. Among these acidic substances, preferred are silicic acid, phosphoric acid, carbonic acid, sulfosalicylic acid, salicylic acid and sugar alcohols of non-reducing sugars and saccharose. It is preferable because it has a buffering action and is inexpensive.
[0113]
The ratio of these acidic substances in the developer is preferably from 0.1 to 30% by mass, and more preferably from 1 to 20% by mass. When the concentration is 0.1% by mass or more, a sufficient buffering action can be obtained. When the concentration is 30% by mass or less, high concentration can be easily achieved, and it is economically preferable. As the base to be combined with these acids, sodium hydroxide, ammonium hydroxide, potassium hydroxide and lithium hydroxide are preferably used. These alkali agents are used alone or in combination of two or more. When the pH of the developer is 8.5 or less, the image area of a printing plate obtained from a photosensitive lithographic printing plate developable with such a developer is physically fragile, and wear during printing is fast and sufficient. Printing durability cannot be obtained. In addition, the image area is chemically weak, and the image of the part wiped with an ink cleaning solvent or a plate cleaner during printing is damaged, and as a result, sufficient chemical resistance cannot be obtained. A developer having a high pH such that the pH exceeds 13.0 has a strong irritating property when it adheres to skin and mucous membranes, and requires sufficient care in handling and is not preferable.
[0114]
Others include, for example, potassium silicate, sodium silicate, lithium silicate, ammonium silicate, potassium metasilicate, sodium metasilicate, lithium metasilicate, ammonium metasilicate, tripotassium phosphate, trisodium phosphate, trilithium phosphate, triammonium phosphate, phosphoric acid Dipotassium, disodium phosphate, dilithium phosphate, diammonium phosphate, potassium carbonate, sodium carbonate, lithium carbonate, ammonium carbonate, potassium bicarbonate, sodium bicarbonate, lithium bicarbonate, ammonium bicarbonate, potassium borate, sodium borate, boric acid Lithium, ammonium borate and the like may be mentioned, and may be added in the form of a preformed salt. Also in this case, sodium hydroxide, ammonium hydroxide, potassium hydroxide and lithium hydroxide can be used as the pH agent. Also, monomethylamine, dimethylamine, trimethylamine, monoethylamine, diethylamine, triethylamine, monoisopropylamine, diisopropylamine, triisopropylamine, n-butylamine, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoisopropanolamine, diisopropanolamine, Organic alkali agents such as ethyleneimine, ethylenediamine, and pyridine are also used in combination. Most preferred are potassium silicate and sodium silicate. The concentration of silicate is SiO 2 It is preferably 1.0 to 3.0% by mass in terms of concentration. In addition, SiO 2 Molar ratio of the alkali metal M 2 / M) is more preferably in the range of 0.25 to 2.
[0115]
In the present invention, the term "developer" refers to not only an unused processing solution used at the start of development, but also a replenisher for replenishing the replenisher to correct the activity of the solution which is reduced by the processing of the PS plate. Includes liquid with a certain degree of maintenance (so-called running liquid). The replenisher therefore needs to have a higher activity (alkali concentration) than the developer, and thus the pH of the replenisher may be above 13.0.
[0116]
To the developing solution and the replenishing solution used in the present invention, a known surfactant or an organic solvent is added, if necessary, for the purpose of accelerating the developing property, dispersing the developing sludge and increasing the ink affinity of the printing plate image area. it can. Preferred surfactants include anionic, cationic, nonionic and amphoteric surfactants. Preferred examples of the surfactant include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene aryl ethers, ester polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene naphthyl ether, polyoxyethylene polystyryl phenyl ethers, and polyoxyethylene polyether. Oxypropylene alkyl ethers, glycerin fatty acid partial esters, sorbitan fatty acid partial esters, pentaerythritol fatty acid partial esters, propylene glycol monofatty acid esters, sucrose fatty acid partial esters, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial esters, polyoxyethylene Sorbitol fatty acid partial esters, polyethylene glycol fatty acid esters, polyglycerin fatty acid partial esters, polyoxo Ethylene castor oils, polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylene-polyoxypropylene block copolymer, polyoxyethylene-polyoxypropylene block copolymer adduct of ethylenediamine, fatty acid diethanolamides, N, N -Bis-2-hydroxyalkylamines, nonionic surfactants such as polyoxyethylenealkylamine, triethanolamine fatty acid ester, and trialkylamine oxide, fatty acid salts, abietic acid salts, hydroxyalkanesulfonic acid salts, alkanesulfonic acid Acid salts, dialkyl sulfosuccinate salts, linear alkylbenzene sulfonates, branched alkylbenzene sulfonates, alkylnaphthalene sulfonates, polyoxyethylene ants Carboxylic acid, polyoxyethylene naphthyl ether sulfate, alkyl diphenyl ether sulfonate, alkylphenoxy polyoxyethylene propyl sulfonate, polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salt, polyoxyethylene aryl ether sulfate, N-methyl -N-oleyltaurine sodium salt, N-alkylsulfosuccinic acid monoamide disodium salt, petroleum sulfonates, sulfated tallow oil, sulfates of fatty acid alkyl esters, alkyl sulfates, polyoxyethylene alkyl ether sulfates , Fatty acid monoglyceride sulfates, polyoxyethylene alkylphenyl ether sulfates, polyoxyethylene styrylphenyl ate Tersulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ether phosphates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphates, partially saponified styrene / maleic anhydride copolymers, olefins / maleic anhydride Partially saponified acid copolymers, anionic surfactants such as naphthalene sulfonate formalin condensates, quaternary ammonium salts such as alkylamine salts, tetrabutylammonium bromide, polyoxyethylene alkylamine salts, polyethylene polyamine Examples include cationic surfactants such as derivatives, amphoteric surfactants such as carboxybetaines, aminocarboxylic acids, sulfobetaines, aminosulfates, and imidazolines. Among the above-mentioned surfactants, those with polyoxyethylene can be read as polyoxyalkylenes such as polyoxymethylene, polyoxypropylene and polyoxybutylene, and those surfactants are also included. . Further preferred surfactants are fluorine-based surfactants containing a perfluoroalkyl group in the molecule. Examples of such a fluorosurfactant include an anionic type such as a perfluoroalkyl carboxylate, a perfluoroalkyl sulfonate, a perfluoroalkyl phosphate, an amphoteric type such as a perfluoroalkyl betaine, and a perfluoroalkyltrimethylammonium salt. Cationic and perfluoroalkylamine oxides, perfluoroalkylethylene oxide adducts, oligomers containing perfluoroalkyl groups and hydrophilic groups, oligomers containing perfluoroalkyl groups and lipophilic groups, perfluoroalkyl groups, hydrophilic groups and lipophilic Non-ionic types such as group-containing oligomers, urethanes containing perfluoroalkyl groups and lipophilic groups are included. The above surfactants can be used alone or in combination of two or more, and are added to the developer in an amount of 0.001 to 10% by mass, more preferably 0.01 to 5% by mass.
[0117]
In the developer and replenisher used in the present invention, known development stabilizers can be used. Preferred examples thereof include polyethylene glycol adducts of sugar alcohols described in JP-A-6-282079, tetraalkylammonium salts such as tetrabutylammonium hydroxide, phosphonium salts such as tetrabutylphosphonium bromide, and iodonium such as diphenyliodonium chloride. Salts. Further, anionic surfactants or amphoteric surfactants described in JP-A-50-51324, water-soluble cationic polymers described in JP-A-55-95946, and JP-A-56-142528 are disclosed. There are water-soluble amphoteric polyelectrolytes described. Further, an organic boron compound to which an alkylene glycol is added as disclosed in JP-A-59-84241, a polyoxyethylene / polyoxypropylene block polymerization type water-soluble surfactant described in JP-A-60-111246, Polyoxyethylene / polyoxypropylene-substituted alkylenediamine compounds described in JP-A-60-129750, polyethylene glycol having a weight average molecular weight of 300 or more described in JP-A-61-215554, and cations described in JP-A-63-175858 Fluorinated surfactants having a functional group, water-soluble ethylene oxide addition compounds obtained by adding 4 mol or more of ethylene oxide to an acid or alcohol described in JP-A-2-39157, and water-soluble polyalkylene compounds.
[0118]
An organic solvent is further added to the developing solution and the developing replenisher according to the present invention, if necessary. As the organic solvent used in the present invention, those having a solubility in water of about 10% by mass or less are suitable, and are preferably selected from those having a solubility of 5% by mass or less. For example, 1-phenylethanol, 2-phenylethanol, 3-phenyl-1-propanol, 4-phenyl-1-butanol, 4-phenyl-2-butanol, 2-phenyl-1-butanol, 2-phenoxyethanol, 2-phenoxyethanol, Benzyloxyethanol, o-methoxybenzyl alcohol, m-methoxybenzyl alcohol, p-methoxybenzyl alcohol, benzyl alcohol, cyclohexanol, 2-methylcyclohexanol, 3-methylcyclohexanol and 4-methylcyclohexanol, N-phenylethanol Examples include amines and N-phenyldiethanolamine. Although the content of the organic solvent is from 0.1 to 5% by mass based on the total mass of the working solution, it is preferably substantially not contained, and particularly preferably not contained at all. Here, “substantially not contained” means that the content is 1% by mass or less.
[0119]
A reducing agent is added to the developer and the replenisher used in the present invention as needed. This is to prevent staining of the printing plate, and is particularly effective when developing a negative photosensitive lithographic printing plate containing a photosensitive diazonium salt compound. Preferred organic reducing agents include phenolic compounds such as thiosalicylic acid, hydroquinone, methol, methoxyquinone, resorcin, and 2-methylresorcin; and amine compounds such as phenylenediamine and phenylhydrazine. Further preferred inorganic reducing agents include sodium salts, potassium salts, and ammonium salts of inorganic acids such as sulfurous acid, bisulfite, phosphorous acid, hydrogen phosphite, diphosphite, thiosulfate and dithionite. Salts and the like can be mentioned. Among these reducing agents, sulfites are particularly excellent in the stain prevention effect. These reducing agents are contained preferably in the range of 0.05 to 5% by mass with respect to the developing solution at the time of use.
[0120]
The developing solution and the replenisher used in the present invention may further contain an organic carboxylic acid, if necessary. Preferred organic carboxylic acids are aliphatic and aromatic carboxylic acids having 6 to 20 carbon atoms. Specific examples of the aliphatic carboxylic acid include caproic acid, enantiic acid, caprylic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid and stearic acid, and particularly preferred are alkanoic acids having 8 to 12 carbon atoms. . Further, unsaturated fatty acids having a double bond in the carbon chain or branched fatty acids may be used. The aromatic carboxylic acid is a compound in which a carboxyl group is substituted on a benzene ring, a naphthalene ring, an anthracene ring, or the like. Specifically, o-chlorobenzoic acid, p-chlorobenzoic acid, o-hydroxybenzoic acid, p- Hydroxybenzoic acid, o-aminobenzoic acid, p-aminobenzoic acid, 2,4-dihydroxybenzoic acid, 2,5-dihydroxybenzoic acid, 2,6-dihydroxybenzoic acid, 2,3-dihydroxybenzoic acid, 3, 5-dihydroxybenzoic acid, gallic acid, 1-hydroxy-2-naphthoic acid, 3-hydroxy-2-naphthoic acid, 2-hydroxy-1-naphthoic acid, 1-naphthoic acid, 2-naphthoic acid, etc. Naphthoic acid is particularly effective. The above aliphatic and aromatic carboxylic acids are preferably used as a sodium salt, a potassium salt or an ammonium salt in order to enhance water solubility. The content of the organic carboxylic acid in the developer used in the present invention is not particularly limited, but if the content is less than 0.1% by mass, the effect is not sufficient, and if the content is 10% by mass or more, the effect cannot be further improved. In addition, dissolution may be hindered when another additive is used in combination. Therefore, the preferred addition amount is 0.1 to 10% by mass, more preferably 0.5 to 4% by mass, based on the developer used.
[0121]
The following additives can be added to the developer and replenisher used in the present invention, in addition to the above, in order to enhance the developing performance.
[0122]
For example, neutral salts such as NaCl, KCl and KBr described in JP-A-58-75152 and [Co (NH) described in JP-A-59-121336. 3 )] 6 Cl 3 And amphoteric polymer electrolytes such as a copolymer of vinylbenzyltrimethylammonium chloride and sodium acrylate described in JP-A-56-142258, and Si, Ti and the like described in JP-A-59-75255. Organic metal surfactants, and organic boron compounds described in JP-A-59-84241 are exemplified. The developer and replenisher used in the present invention may further contain, if necessary, a preservative, a colorant, a thickener, an antifoaming agent, and a water softener. Examples of the antifoaming agent include mineral oil, vegetable oil, alcohol, surfactant, silicone and the like described in JP-A-2-244143. Examples of the water softener include polyphosphoric acid and its sodium salt, potassium salt and ammonium salt, ethylenediaminetetraacetic acid, diethylenetriaminepentaacetic acid, ethylenediaminedisuccinic acid, methyliminodiacetic acid, β-alaninediacetic acid, triethylenetetraminehexaacetic acid, and hydroxyethylethylenediamine Aminopolycarboxylic acids such as triacetic acid, nitrilotriacetic acid, 1,2-diaminocyclohexanetetraacetic acid and 1,3-diamino-2-propanoltetraacetic acid and their sodium, potassium and ammonium salts, aminotri (methylenephosphonic acid) , Ethylenediaminetetra (methylenephosphonic acid), diethylenetriaminepenta (methylenephosphonic acid), triethylenetetraminehexa (methylenephosphonic acid) , Mention may be made of hydroxyethyl ethylene diamine tri (methylene phosphonic acid) and 1-hydroxyethane-1,1-diphosphonic acid and their sodium salts, potassium salts and ammonium salts. The optimum value of such a water softener varies depending on the chelating power, the hardness of the hard water used and the amount of the hard water. %, More preferably in the range of 0.01 to 0.5% by mass. If the addition amount is less than this range, the intended purpose is not sufficiently achieved, and if the addition amount is more than this range, an adverse effect on an image portion such as color omission appears. The remaining component of the developer and replenisher is water. The conductivity of the obtained developer is more preferably in the range of 5 to 50 mS.
[0123]
It is advantageous from the viewpoint of transportation that the developer and the replenisher used in the present invention are concentrated solutions having a smaller water content than at the time of use, and are diluted with water at the time of use. In this case, the degree of concentration is appropriately such that each component does not cause separation or precipitation, but it is preferable to add a solubilizing agent if necessary. As the solubilizing agent, a so-called hydrotrope such as toluenesulfonic acid, xylenesulfonic acid, or an alkali metal salt thereof described in JP-A-6-32081 is preferably used.
[0124]
The water content of the concentrated liquid can be further reduced to make it into a solid or paste. In this case, the developer may be once evaporated and then evaporated to dryness.However, it is preferable that the water be not added when mixing a plurality of materials, or the concentrated state is obtained by mixing the materials by adding a small amount of water. Is preferred. Further, this developer concentrate is disclosed in JP-A-51-61837, JP-A-2-10942, JP-A-2-109043, JP-A-3-39735, JP-A-5-142786, and JP-A-6-266602. And granules and tablets can be prepared by a conventionally well-known method described in JP-A-7-13341. The ingredients contained in the solid or paste-like developer concentrate can be the same as those used in ordinary photosensitive lithographic printing plate developers, but those that do not return to the original state even when diluted with water Is preferably not included. For example, silicates become petrochemical when they become low in water content, and become difficult to dissolve in water. Therefore, it is preferable that silicates contain carbonates, phosphates, organic acid salts and the like described later instead of silicates.
[0125]
These concentrates of the developer or solid or paste-like concentrates may be divided into a plurality of parts having different material types and material mixing ratios. These concentrated developer concentrates are preferably diluted with water to a predetermined concentration before development and then used for development. When the developer concentrate or concentrate is used as a development replenisher, it is most preferable to dilute the concentrate with water to a predetermined concentration and then add the diluted solution to the developing solution in use. It is also possible to introduce the developer in use as it is without diluting it to a predetermined concentration. When the developer concentrate is added to a developer in use at a concentration higher than the predetermined concentration or without being diluted to the predetermined concentration, separate water directly into the developer at the same timing or at another timing. May be added.
[0126]
The automatic developing machine used in the image forming method of the present invention is preferably provided with a mechanism for automatically replenishing a required amount of a replenisher to a developing bath, and preferably a mechanism for discharging a developer exceeding a certain amount is provided. Preferably, a mechanism for automatically replenishing a required amount of water to the developing bath is provided, and preferably, a mechanism for detecting a plate-pass is provided, and the plate is preferably detected based on the plate-pass detection. A mechanism for estimating the processing area of the replenisher, and preferably controlling the replenishment amount and / or replenishment timing of the replenisher and / or water to be replenished based on the detection of pass-through and / or the estimation of the processing area. A mechanism is provided, preferably a mechanism for controlling the temperature of the developer is provided, preferably a mechanism for detecting the pH and / or conductivity of the developer is provided, and Mechanism for controlling the replenishment amount and / or replenishment timing of replenishment solution and / or water attempts to replenish the original H and / or the electric conductivity is imparted. When there is a washing step after the developing step, the used washing water can be used as a diluting water for the developing concentrated solution and the concentrated solution of the developing replenisher.
[0127]
The automatic developing machine used in the present invention may have a pre-processing section for immersing the plate in a pre-processing liquid before the developing step. The pre-treatment unit is preferably provided with a mechanism for spraying a pre-treatment liquid onto the plate surface, and is preferably provided with a mechanism for controlling the temperature of the pre-treatment liquid to an arbitrary temperature of 25 to 55 ° C., preferably Has a mechanism for rubbing the plate surface with a roller-shaped brush. Water or the like is used as the pretreatment liquid.
[0128]
The plate developed with the developer having the above composition is subjected to post-treatment with washing water, a rinsing solution containing a surfactant or the like, a finisher containing a gum arabic or a starch derivative, or a protective gum solution. In the post-treatment of the photosensitive lithographic printing plate material of the present invention, these treatments can be used in various combinations, for example, after development → washing → rinsing solution containing surfactant or development → washing → finisher solution Is preferable because the fatigue of the rinsing liquid and the finisher liquid is small. Further, a countercurrent multistage treatment using a rinsing liquid or a finisher liquid is also a preferred embodiment. These post-processings are generally performed using an automatic developing machine including a developing section and a post-processing section. A method of spraying the post-treatment liquid from a spray nozzle or a method of immersing and conveying the post-treatment liquid in a treatment tank filled with the treatment liquid is used. There is also known a method in which a small amount of washing water is supplied to the plate after washing and washed with water, and the waste liquid is reused as dilution water of the undiluted developer solution. In such automatic processing, processing can be performed while replenishing each processing solution with a replenisher in accordance with the processing amount, operating time, and the like. In addition, a so-called disposable processing method in which treatment is performed with a substantially unused post-treatment liquid can be applied. The lithographic printing plate obtained by such a process is set on an offset printing press and used for printing a large number of sheets.
[0129]
The gum solution used in the present invention preferably contains an acid or a buffer in order to remove an alkali component of the developer, and further contains a hydrophilic polymer compound, a chelating agent, a lubricant, a preservative and a solubilizing agent. Can be added. When the gum solution contains a hydrophilic polymer compound, it also has a function as a protective agent for preventing scratches and stains on the plate after development.
[0130]
By adding a surfactant to the gum solution used in the present invention, the surface condition of the coating layer is improved. Surfactants that can be used include anionic surfactants and / or nonionic surfactants. For example, anionic surfactants include fatty acid salts, abietic acid salts, hydroxyalkanesulfonates, alkanesulfonates, dialkylsulfosuccinates, straight-chain alkylbenzenesulfonates, branched-chain alkylbenzenesulfonates, alkylnaphthalene sulfones Acid salts, alkylphenoxy polyoxyethylene propyl sulfonates, polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salts, polyoxyethylene aryl ether sulfonates, polyoxyethylene naphthyl ether sulfonates, N-methyl-N-oleyltaurine sodium , N-alkyl sulfosuccinic acid monoamide disodium salts, petroleum sulfonates, nitrated castor oil, sulfated tallow oil, sulfate salts of fatty acid alkyl esters, Alkyl nitrate salts, polyoxyethylene alkyl ether sulfates, fatty acid monoglyceride sulfates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether sulfates, polyoxyethylene styryl phenyl ether sulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ethers Phosphate salts, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphate salts, partially saponified styrene-maleic anhydride copolymers, partially saponified olefin-maleic anhydride copolymers, naphthalene sulfonate formalin condensates And the like. Among them, dialkyl sulfosuccinates, alkyl sulfates and alkyl naphthalene sulfonates are particularly preferably used.
[0131]
Examples of the nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene aryl ethers, polyoxyethylene naphthyl ether, polyoxyethylene polystyryl phenyl ether, and polyoxyethylene polyoxy. Propylene alkyl ether, glycerin fatty acid partial ester, sorbitan fatty acid partial ester, pentaerythritol fatty acid partial ester, propylene glycol monofatty acid ester, sucrose fatty acid partial ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial ester, polyoxyethylene sorbitol fatty acid partial Esters, polyethylene glycol fatty acid esters, polyglycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylenation Sesame oil, polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, fatty acid diethanolamides, N, N-bis-2-hydroxyalkylamines, polyoxyethylene alkylamine, triethanolamine fatty acid ester, trialkylamine oxide, etc. Can be Among them, polyoxyethylene alkylphenyl ethers, polyoxyethylene-polyoxypropylene block polymers and the like are preferably used. Further, a fluorine-based or silicon-based anion or a nonionic surfactant can be used in the same manner. These surfactants can be used in combination of two or more. For example, two or more different types may be used in combination. For example, a combination of two or more different anionic surfactants or a combination of an anionic surfactant and a nonionic surfactant is preferable. The amount of the surfactant used is not particularly limited, but is preferably 0.01 to 20% by mass of the post-treatment solution.
[0132]
In the gum solution used in the present invention, a polyhydric alcohol, an alcohol, and an aliphatic hydrocarbon can be used as a lubricant, if necessary, in addition to the above components.
[0133]
For example, among the polyhydric alcohols, preferred specific examples include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, glycerin, sorbitol, propyl alcohol, butyl alcohol, pentanol, hexanol, heptanol, Octanol, pendyl alcohol, phenoxyethanol, phenylaminoethyl alcohol, n-hexanol, methylamyl alcohol, 2-ethylbutanol, n-heptanol, 3-heptanol, 2-octanol, 2-ethylhexanol, nonanol, 3,5,5 -Trimethylhexanol, n-decanol, undecanol, n-dodecanol, trimethylnonyl alcohol, tetradecanol , Heptadecanol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, 1,6-hexanediol, 2,5-hexanediol, 2,4-hexanediol, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol , 1,10-decanediol, glycerin, trimethylolpropane and the like are preferably used. These wetting agents may be used alone or in combination of two or more. Generally, it is preferred that the wetting agent be used in an amount of 1 to 25% by weight.
[0134]
Various hydrophilic polymers can be contained for the purpose of improving the film forming property. As such a hydrophilic polymer, any polymer which can be conventionally used for a gum solution can be suitably used. For example, gum arabic, cellulose derivatives (eg, carboxymethylcellulose, carboxyethylcellulose, methylcellulose, etc.) and modified products thereof, polyvinyl alcohol and its derivatives, polyvinylpyrrolidone, polyacrylamide and its copolymers, vinyl methyl ether / maleic anhydride Examples include a polymer, a vinyl acetate / maleic anhydride copolymer, and a styrene / maleic anhydride copolymer.
[0135]
The gum solution used in the present invention is generally more advantageously used in the acidic range of pH 3 to 6. In order to adjust the pH to 3 to 6, it is generally adjusted by adding a mineral acid, an organic acid or an inorganic salt to the post-treatment liquid. The addition amount is preferably 0.01 to 2% by mass. For example, mineral acids include nitric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, and metaphosphoric acid. Examples of the organic acid include citric acid, acetic acid, oxalic acid, malonic acid, p-toluenesulfonic acid, tartaric acid, malic acid, lactic acid, levulinic acid, phytic acid, and organic phosphonic acid. Further, examples of the inorganic salt include magnesium nitrate, sodium phosphate monobasic, sodium phosphate dibasic, nickel sulfate, sodium hexamethanoate, sodium tripolyphosphate and the like. At least one kind or two or more kinds of mineral acids, organic acids or inorganic salts may be used in combination.
[0136]
A preservative, an antifoaming agent and the like can be added to the gum solution used in the present invention.
For example, preservatives include phenol or derivatives thereof, formalin, imidazole derivatives, sodium dehydroacetate, 4-isothiazolin-3-one derivatives, benzoisothiazolin-3-one, benztriazole derivatives, amidizing anidine derivatives, quaternary ammonium salts, pyridine , Quinoline, guanidine and the like, diazine, triazole derivative, oxazole, oxazine derivative and the like. A preferable addition amount is an amount stably exerting an effect on bacteria, molds, yeasts and the like, and varies depending on the kind of bacteria, molds, and yeasts. It is preferably in the range of 4% by mass to 4% by mass, and it is preferable to use two or more preservatives in combination so as to be effective against various molds and sterilization. Further, a silicone antifoaming agent is preferable as the antifoaming agent. Among them, any of an emulsification dispersion type and a solubilization type can be used. Preferably, the range is 0.01 to 1.0% by mass based on the gum solution at the time of use.
[0137]
Further, a chelate compound may be added. Preferred chelating compounds include, for example, ethylenediaminetetraacetic acid, its potassium salt, its sodium salt; diethylenetriaminepentaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt; triethylenetetraminehexaacetic acid, its sodium salt; ethylenediaminedisuccinic acid, its potassium salt Triethylenetetramine hexaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid, its potassium salt, its sodium salt: nitrilotriacetic acid, its sodium salt; 1-hydroxyethane-1,1-diphosphone Acids, potassium salts, sodium salts thereof; organic phosphonic acids or phosphonoalkanetricarboxylic acids such as aminotri (methylene phosphonic acid), potassium salts, sodium salts thereof, etc. It can be mentioned. Organic amine salts are also effective in place of the sodium and potassium salts of the above chelating agents. These chelating agents are selected from those which are stably present in the gum solution composition and do not inhibit printability. The addition amount is suitably 0.001 to 1.0% by mass based on the gum solution at the time of use.
[0138]
In addition to the above components, a sensitizer may be added as necessary. For example, hydrocarbons such as turpentine oil, xylene, toluene, low heptane, solvent naphtha, kerosene, mineral spirit, and a petroleum fraction having a boiling point of about 120 to 250 ° C., for example, dibutyl phthalate, dihebutyl phthalate, di-n-octyl Phthalate diester agents such as phthalate, di (2-ethylhexyl) phthalate, dinonyl phthalate, didecyl phthalate, dilauryl phthalate, and butyl benzyl phthalate, for example, dioctyl adipate, butyl glycol adipate, dioctyl azelate, dibutyl sebacate, di ( Aliphatic dibasic acid esters such as 2-ethylhexyl) sebacate and dioctyl sebacate, for example, epoxidized triglycerides such as epoxidized soybean oil, for example, tricresyl phosphate, trioctyl Phosphates such as phosphate and trischloroethyl phosphate, for example, benzoic esters such as benzyl benzoate, etc. have a freezing point of 15 ° C. or less and a plasticizer having a boiling point at 1 atm of 300 ° C. or more. .
[0139]
In addition, caproic acid, enanthic acid, caprylic acid, helargonic acid, capric acid, undecylic acid, lauric acid, tridecylic acid, myristic acid, pentadecylic acid, palmitic acid, heptadecylic acid, stearic acid, nonadecanoic acid, arachinic acid, behenic acid, Saturated fatty acids such as lignoceric acid, serotic acid, heptacosanoic acid, montanic acid, mericinic acid, lacceric acid, isovaleric acid and acrylic acid, crotonic acid, isocrotonic acid, undecylenic acid, oleic acid, elaidic acid, cetreic acid, nilucic acid, Unsaturated fatty acids such as butesidic acid, sorbic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, propiolic acid, stearic acid, succinic acid, talilic acid, and ricanoic acid are also included. More preferably, it is a fatty acid which is liquid at 50 ° C., more preferably 5 to 25 carbon atoms, most preferably 8 to 21 carbon atoms. These sensitizers can be used alone or in combination of two or more. A preferred range for the amount used is 0.01 to 10% by mass of the gum, and a more preferred range is 0.05 to 5% by mass.
[0140]
The above-described sensitizer may be prepared by emulsifying and dispersing a gum and may be contained as an oil phase thereof, or may be solubilized with the aid of a solubilizer.
[0141]
In the present invention, the solid concentration of the gum solution is preferably 5 to 30 g / L. The gum film thickness can be controlled by the condition of the squeezing means of the automatic developing machine. In the present invention, the amount of gum applied is 1 to 10 g / m. 2 Is preferred. 10g / m gum coating 2 If the temperature exceeds, the plate surface must be heated to a very high temperature in order to dry in a short time, which is disadvantageous in terms of cost and safety, and the effect of the present invention cannot be sufficiently obtained. 1g / m 2 When the ratio is less than the above range, uniform coating becomes difficult, and stable processability cannot be obtained.
[0142]
In the present invention, the time from the end of application of the gum solution to the start of drying is preferably 3 seconds or less. More preferably, it is 2 seconds or less, and the shorter this time is, the more the ink deposition property is improved.
[0143]
In the present invention, the drying time is preferably 1 to 5 seconds. When the drying time is 5 seconds or more, the effects of the present invention cannot be obtained. When the drying time is 1 second or less, the photosensitive lithographic printing plate is dried at a very high temperature in order to sufficiently dry it. It is not preferable in terms of safety and cost.
[0144]
In the present invention, as a drying method, a known drying method such as a warm air heater or a far infrared heater can be used.
[0145]
In the drying step, the solvent in the gum solution needs to be dried. Therefore, it is necessary to secure a sufficient drying temperature and heater capacity. The temperature required for drying depends on the components of the gum solution, but in the case of a gum solution in which the solvent is water, the drying temperature is usually preferably 55 ° C. or higher. In many cases, the heater capacity is more important than the drying temperature, and the capacity is preferably 2.6 kW or more in the case of the hot air drying method. The larger the capacity, the better, but preferably 2.6 to 7 kW in terms of cost.
[0146]
In the image forming method of the present invention, the washing liquid used in the washing step before development is usually water, but the following additives can be added as needed.
[0147]
As the chelating agent, a compound that coordinates with a metal ion to form a chelate compound is used. Ethylenediaminetetraacetic acid and its potassium salt, its sodium salt, ethylenediaminedisuccinic acid and its potassium salt, its sodium salt, triethylenetetraminehexaacetic acid and its potassium salt, its sodium salt, diethylenetriaminepentaacetic acid and its potassium salt, its sodium salt , Hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid and its potassium salt, its sodium salt, nitriotriacetic acid and its potassium salt, its sodium salt, 1-hydroxyethane-1,1-diphosphonic acid and its potassium salt, its sodium salt, aminotri (methylenephosphonic acid) Acid) and its potassium salt, its sodium salt, phosphonoalkanetricarboxylic acid, ethylenediaminedisuccinic acid and its potassium salt, its sodium salt and the like. As these chelating agents, those having an organic amine salt instead of the potassium salt and the sodium salt are also effective. The addition amount of the chelating agent is suitably in the range of 0 to 3.0% by mass.
[0148]
As the surfactant, any of anionic, nonionic, cationic and amphoteric surfactants can be used, but anionic or nonionic surfactants are preferred. The type of the preferred surfactant differs depending on the composition of the overcoat layer and the photosensitive layer. Generally, a surfactant which serves as a dissolution accelerator for the material of the overcoat layer and has a low solubility of the photosensitive layer component is preferred.
[0149]
Examples of anionic surfactants include fatty acid salts, avicenates, hydroxyalkanesulfonates, alkanesulfonates, dialkylsulfosuccinates, alkylbenzenesulfonates, alkylnaphthalenesulfonates, alkylphenoxypolyoxyethylenepropylsulfonates , Polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salts, sodium N-methyl-N-oleyl taurate, disodium N-alkyl sulfosuccinate monoamides, petroleum sulfonates, sulfated castor oil, sulfated tallow oil, fatty acid alkyl esters Sulfate, alkyl sulfate, polyoxyethylene alkyl ether sulfate, fatty acid monoglyceride sulfate, polyoxyethylene styrylphenyl Ether sulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ether phosphates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphates, partially saponified styrene-maleic anhydride copolymers, olefin-maleic anhydride copolymers Saponified products, formalin condensates of naphthalenesulfonate and the like.
[0150]
Nonionic surfactants include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene polystyryl phenyl ethers, polyoxyethylene polyoxypropylene alkyl ethers, glycerin fatty acid esters, and sorbitan fatty acid partial esters , Pentaerythritol fatty acid partial esters, propylene glycol monofatty acid esters, sucrose fatty acid partial esters, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial esters, ethylene glycol fatty acid esters, polyiglycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylene castor oil , Polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, fatty acid diethanolamides, N, N-bis-hydroxyalkylamine , Polyoxyethylene alkylamine, triethanolamine fatty acid esters, trialkylamine oxides and the like.
[0151]
The preferable addition amount of the surfactant is 0 to 10% by mass. Further, an antifoaming agent can be used in combination with the surfactant.
[0152]
Examples of preservatives include phenol or derivatives thereof, formalin, imidazole derivatives, sodium dehydroacetate, 4-isothiazolin-3-one derivatives, benzoisothiazolin-3-one, benzotriazole derivatives, amidizing anidine derivatives, quaternary ammonium salts, pyrazine, Derivatives such as quinoline and guanidine; diazines; triazole derivatives; oxazoles; oxazine derivatives;
[0153]
As the cleaning method in the image forming method of the present invention, it is preferable to control the temperature of the cleaning liquid used for pre-development cleaning, and the temperature of the cleaning liquid is preferably in the range of 10 to 60 ° C. As a cleaning method, a known processing liquid supply technique such as spraying, dipping, or coating can be used, and a processing promoting means such as a brush, a squeezing roll, and a submerged shower in dipping can be used as appropriate.
[0154]
In the present invention, the development treatment may be performed immediately after the completion of the pre-development cleaning step, or the development processing may be performed after drying after the pre-development cleaning step. After the development step, known post-treatments such as washing with water, rinsing, and gumming can be performed. The pre-development rinse water used once or more can be reused for the post-development rinse water, rinsing solution and gum solution.
[0155]
The photosensitive lithographic printing plate material of the present invention is printed by a printing machine after image formation, but is not particularly limited to a printing machine, printing paper, printing ink, fountain solution, and the like. In recent years, environmental preservation has also been called out in the printing industry, and inks that do not use petroleum-based volatile organic compounds (VOCs) have been developed and widely used as printing inks. This is particularly noticeable when environmentally friendly printing inks are used. Examples of environmentally friendly printing inks include, for example, soybean oil ink "Naturalis 100" manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, VOC zero ink "TK Hi-Echo NV" manufactured by Toyo Ink, and process ink "Soiselbo" manufactured by Tokyo Ink. And the like.
[0156]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples, but embodiments of the present invention are not limited thereto. In the examples, “parts” represents “parts by mass” unless otherwise specified.
[0157]
Example 1
<< Synthesis of polymer binder B-1 >>
In a three-necked flask under a nitrogen stream, methyl methacrylate (125 parts: 1.25 mol), ethyl methacrylate (12 parts: 0.10 mol), methacrylic acid (63 parts: 0.73 mol), cyclohexanone (240 parts), Isopropyl alcohol (160 parts) and α, α'-azobisisobutyronitrile (5 parts) were charged and reacted in an oil bath at 80 ° C. for 6 hours in a nitrogen stream to obtain a polymer. Thereafter, 4 parts of triethylbenzylammonium chloride and 52 parts (0.73 mol) of glycidyl methacrylate were added to the polymer, and the mixture was reacted at a temperature of 25 ° C. for 3 hours to obtain a polymer binder B-1. Was. The weight average molecular weight was about 55,000 (GPC: in terms of polystyrene).
[0158]
<< Preparation of support >>
A 0.3 mm-thick aluminum plate (material 1050, tempered H16) was immersed in a 5% aqueous sodium hydroxide solution maintained at 65 ° C., degreased for 1 minute, and then washed with water. The degreased aluminum plate was immersed in a 10% hydrochloric acid aqueous solution maintained at 25 ° C. for 1 minute to neutralize, and then washed with water. Next, this aluminum plate was placed in a 1.5% aqueous hydrochloric acid solution at 25 ° C. and a current density of 40 A / dm. 2 Was subjected to electrolytic surface roughening by an alternating current for 30 seconds under the conditions described above, and then subjected to a desmut treatment for 10 seconds in a 5% aqueous sodium hydroxide solution maintained at 60 ° C. The surface-roughened aluminum plate subjected to desmut treatment is placed in a 15% sulfuric acid solution at 25 ° C. and a current density of 10 A / dm. 2 Anodizing treatment was performed for 30 seconds at a voltage of 25 V. At this time, the center line average roughness (Ra) of the surface was 0.65 μm.
[0159]
(Polyvinyl phosphonic acid coating treatment)
The support was subjected to a dip treatment with an aqueous solution of polyvinyl phosphonic acid (abbreviated as PVPA in Table 1) under the conditions shown in Table 1, washed with distilled water, dried with cold air at 25 ° C, and dried on a photosensitive lithographic printing plate. Support A to K were obtained.
[0160]
(Measurement of polyvinyl phosphonic acid coating amount)
For the photosensitive lithographic printing plate supports A to K prepared above, the fluorescent X-ray intensity of phosphorus on the surface of each support was measured using a scanning X-ray fluorescence analyzer (ZSX-100e, manufactured by Rigaku Corporation). Was measured, and the polyvinyl phosphonic acid coating amount was calculated using a calibration curve prepared from a known phosphorus-containing sample.
[0161]
[Table 1]
Figure 2004318016
[0162]
<< Preparation of photosensitive lithographic printing plate material >>
On a support A to K for the surface-treated photosensitive lithographic printing plate prepared as described above, a photopolymerizable photosensitive layer coating solution having the following composition was dried at a dry weight of 1.5 g / m 2. 2 And dried at 95 ° C. for 1.5 minutes to form a photosensitive layer. Thereafter, a protective layer coating solution having the following composition was dried on the photosensitive layer at a rate of 2.0 g / m 2 And dried at 75 ° C. for 1.5 minutes to prepare photosensitive lithographic printing plate materials 1 to 15 having a protective layer on the photosensitive layer.
[0163]
Figure 2004318016
The details of each compound used for producing the above photosensitive lithographic printing plate materials 1 to 15 are shown below.
[0164]
C-1: NK oligo U-4HA (urethane acrylate oligomer manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.)
[0165]
Embedded image
Figure 2004318016
[0166]
[Table 2]
Figure 2004318016
[0167]
《Image formation》
For the photopolymerizable photosensitive lithographic printing plate materials 1 to 15 produced as described above, using a CTP exposure apparatus (Tigercat: manufactured by ECRM) equipped with an FD-YAG laser light source, 2400 dpi (dpi is 1 inch) That is, image exposure was performed at a resolution of 2.54 cm. Next, before development, a heating unit, a washing unit before removing the protective layer, a developing unit filled with the following developer composition, a washing unit for removing the developing solution attached to the plate surface, a gum solution for protecting the image area ( Developing processing was performed with a CTP automatic developing machine (PHW23-V: manufactured by Techniggraph) equipped with GW-3: manufactured by Mitsubishi Chemical Co., Ltd., which was 2-fold diluted to obtain planographic printing plates 1 to 15. At this time, the heating device was set so that the plate surface temperature was 115 ° C. and the plate residence time was 15 seconds. After the exposure was completed, the plate was inserted into the heating unit of the automatic processing machine within 60 seconds.
[0168]
Figure 2004318016
The volume was made up to 1 L with water. pH was 12.3.
[0169]
《Evaluation of lithographic printing plate》
(Measurement of sensitivity)
A lithographic printing plate is prepared by exposing and developing an image of 175 lines on a photosensitive lithographic printing plate material, and the minimum exposure energy at which no film loss is observed in the 100% image area recorded on the plate surface of the lithographic printing plate Amount (μJ / cm 2 ) Was taken as the recording energy, which was used as an index of sensitivity. The recording energy (μJ / cm 2 ) Indicates that the smaller the value, the higher the sensitivity.
[0170]
(Evaluation of printing durability)
A 175 line image is applied to a photosensitive lithographic printing plate material at 200 μJ / cm. 2 The lithographic printing plate prepared by developing after exposure at the exposure amount of above is coated paper and printing ink (soybean oil ink Naturalis 100: Dainippon Ink and Chemicals, Inc.) using a printing machine (DAIYA1F-1: manufactured by Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.). Printing) and a fountain solution (H-solution SG-51, concentration 1.5%, manufactured by Tokyo Ink Co., Ltd.). It was measured as an index indicating The higher the number of prints, the higher the printing durability.
[0171]
(Evaluation of stain resistance)
Printing was performed under the same conditions as above, and the occurrence of background stain was visually observed, and this was used as an index of stain resistance. Those without background contamination indicate good. Next, the photosensitive lithographic printing plate material before the exposure / development treatment is stored in a high-temperature condition of 55 ° C. and 20% RH for 5 days while completely shielded from light, and in a high humidity condition of 40 ° C. and 80% RH. After printing for 5 days, printing was performed under the same conditions as above, and the presence or absence of background stain on the non-image area due to storage was similarly observed.
[0172]
Table 3 shows the results obtained as described above.
[0173]
[Table 3]
Figure 2004318016
[0174]
As is clear from Table 3, the coating amount of polyvinylphosphonic acid on the surface composed of the composition of the present invention is 3 to 15 mg / m 2. 2 A lithographic printing plate prepared from a photosensitive lithographic printing plate material using a support that has a high sensitivity to a comparative example, and has excellent printing durability and excellent stain resistance even after being stored in various environments. I understand that there is.
[0175]
Example 2
<< Preparation of photosensitive lithographic printing plate material >>
Photosensitive planographic printing plate materials 16 to 33 having a protective layer on the photosensitive layer were prepared in the same manner as in Example 1 except that the coating solution for the photopolymerizable photosensitive layer was changed as follows.
[0176]
Figure 2004318016
The details of each compound used for producing the photosensitive lithographic printing plate materials 16 to 33 are shown below.
[0177]
Embedded image
Figure 2004318016
[0178]
[Table 4]
Figure 2004318016
[0179]
《Evaluation of lithographic printing plate》
The photosensitive lithographic printing plate material obtained as described above was used except that a plate setter (Tigercat: a modified product of ECRM) equipped with a light source having a laser of 408 nm and 30 mW output was used for exposure. After the evaluation was performed in the same manner as in Example 1, each evaluation was performed in the same manner as in the method described in Example 1, and the obtained results are shown in Table 5.
[0180]
[Table 5]
Figure 2004318016
[0181]
As is clear from Table 5, the coating amount of polyvinyl phosphonic acid on the surface composed of the composition of the present invention is 3 to 15 mg / m 2. 2 A lithographic printing plate prepared from a photosensitive lithographic printing plate material using a support that has a high sensitivity to a comparative example, and has excellent printing durability and excellent stain resistance even after being stored in various environments. I understand that there is.
[0182]
【The invention's effect】
According to the present invention, a photosensitive lithographic printing plate material having high sensitivity and excellent printing durability and stain resistance and an image forming method thereof can be provided.

Claims (5)

支持体上に、光重合開始剤(A)、高分子結合剤(B)、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(C)及び増感色素(D)を含有する感光性組成物を塗設してなる感光性平版印刷版材料において、該支持体が粗面化処理、陽極酸化処理及びポリビニルホスホン酸水溶液による処理を施されたアルミニウム版であり、該支持体表面のポリビニルホスホン酸の被覆量が3〜15mg/mであることを特徴とする感光性平版印刷版材料。Photosensitive composition containing a photoinitiator (A), a polymer binder (B), an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (C) and a sensitizing dye (D) on a support A photosensitive lithographic printing plate material coated with a substrate, wherein the support is an aluminum plate which has been subjected to a surface roughening treatment, an anodic oxidation treatment and a treatment with an aqueous solution of polyvinylphosphonic acid, and the polyvinylphosphon on the surface of the support is A photosensitive lithographic printing plate material characterized in that the acid coverage is 3 to 15 mg / m 2 . 前記増感色素(D)が、350nmから450nmの間に吸収極大を有することを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版材料。The photosensitive lithographic printing plate material according to claim 1, wherein the sensitizing dye (D) has an absorption maximum between 350 nm and 450 nm. 前記光重合開始剤(A)が、鉄アレーン錯体化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性平版印刷版材料。3. The photosensitive lithographic printing plate material according to claim 1, wherein the photopolymerization initiator (A) is an iron arene complex compound. 4. 前記感光性組成物が、トリハロアルキル化合物(E)及び光で酸化し得る基を有する付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有単量体(F)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性平版印刷版材料。The photosensitive composition contains a trihaloalkyl compound (E) and an addition-polymerizable ethylenically unsaturated bond-containing monomer (F) having a photo-oxidizable group. 4. The photosensitive lithographic printing plate material according to any one of the above items 3. 請求項1〜4に記載の感光性平版印刷版材料を、350nmから450nmのレーザー光により画像露光し、画像様に感光性組成物層を光硬化させた後、未露光部分の感光性組成物層をアルカリ現像液で支持体から除去することを特徴とする感光性平版印刷版材料の画像形成方法。The photosensitive lithographic printing plate material according to any one of claims 1 to 4, which is image-exposed with a laser beam of 350 nm to 450 nm, and the photosensitive composition layer is photocured imagewise, and then the unexposed portion of the photosensitive composition. An image forming method for a photosensitive lithographic printing plate material, wherein the layer is removed from the support with an alkali developing solution.
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