JP2004317729A - 点字表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点字ピンを選択的に突出させて、一行分の点字情報を表示可能な点字表示装置において、点字ピンを駆動するためのピン駆動機構の小型化、省電力化および製造コストの低減化を図ること。
【解決手段】点字表示装置1の点字表示面3では、各点字を表示するための6本ずつの点字ピン16が一行分配列されている。点字ピン16を駆動するためのピン駆動機構20は指先Pと共に点字行方向Xに移動する駆動ユニット4と、駆動ユニット4に搭載された点字縦一列分の点字ピン16を同時に駆動可能な3個のピン選択素子21とを備えている。指先Pの移動位置、即ち駆動ユニット4の移動位置を検出し、当該位置に対応する3本の点字ピン16を、駆動ユニット4の3個のピン選択素子21により選択し、指先Pの移動の力で選択的に突出させる。電力を使う部分が必要最小限であるので、ピン駆動機構20の省電力化、小型化、コスト低減化を達成できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本の点字ピンを点字表示面から選択的に突出させることにより点字一文字を指先触覚情報として提示可能な点字表示装置に関するものである。更に詳しくは、所定の文字数からなる一行分の点字情報を表示可能な点字表示面を備えた点字表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
点字は、一文字分の枡領域に、3行2列の6ドット表示あるいは4行2列の8ドット表示により、一文字分の点字が指先触覚情報として提示されるように構成されている。点字をかかる指先触覚情報として提示可能な点字表示装置としては、複数本の点字ピンを点字表示面から選択的に突出させることにより点字一文字分の指先触覚情報を提示するように構成されたものが知られている。
【0003】
この構成の点字表示装置では、一般に、一行分の点字、例えば32文字からなる一行分の点字情報(指先触覚情報)を提示可能な点字表示面を備えている。一行分の点字情報を提示するために、一行分の点字情報を同時に提示可能な本数の点字ピンが点字表示面から突出可能な状態に配列されている。また、各点字ピンを駆動するために、点字ピンに対応する個数のピン駆動素子も配列されている。ピン駆動素子は、例えば、電磁駆動式のプランジャなどが採用されている。このような構成を備えた一行分の点字情報を提示する点字表示装置は、例えば、次の特許文献に開示されている。
【0004】
【特許文献】
特開平8−241033号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一行分の点字情報を提示可能な点字表示装置では、一行分の点字情報を提示するために必要な点字ピンの本数に対応した個数のピン駆動素子が必要である。例えば、一行が32文字からなり、一文字が6本の点字ピンにより表示される場合には、192個ものピン駆動素子(=32×6)が必要になる。このために、点字ピンの駆動機構は、そのサイズが大きく、また、製造コストも高いという問題点がある。さらには、その消費電力も大きいという問題点がある。
【0006】
特に近年USBインターフェイスの普及に伴い、5V500mAレベルで駆動できる装置が提供できれば、USBインターフェイスからの電力供給で駆動できるので、モバイル環境等の用途に望ましい。
【0007】
本発明の課題は、この点に鑑みて、小型・コンパクトで廉価に製造でき、しかも消費電力も少なくて済むピン駆動機構を用いて一行分の点字情報を提示可能な点字表示装置を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、所定の文字数からなる一行分の点字情報を提示する点字表示面を有し、前記点字表示面上において、点字一文字分の情報が、それぞれ、複数本の点字ピンを選択的に点字表示面から突出させることにより提示される点字表示装置において、
前記点字表示面をなぞる指先の位置を検出する検出手段と、少なくとも点字一文字の縦一列の前記印字ピンを選択的に突出させるためのピン選択素子を備えたピン選択手段と、選択された印字ピンを突出させるためのピン駆動機構と、前記点字表示面における前記検出手段によって検出された指先位置に対応する位置において、前記ピン選択手段の前記ピン選択素子により、前記指先位置に配列されている前記点字ピンを選択し、前記一行分の点字情報における前記指先位置に対応する部分の点字情報を提示させる制御手段と、前記点字表示面から突出した前記点字ピンを所定期間、突出状態に保持する保持手段を有し、前記ピン駆動機構は、前記指先の移動方向の力を、前記ピン選択手段を介して突出方向に変換する機構であることを特徴としている。
【0009】
本発明の点字表示装置では、点字表示面をなぞる指先の位置を検出し、指先位置に先行する部位における点字ピンのみを駆動し保持するようにしている。従って、同時に一行分の点字情報を提示していた従来の点字表示装置とは異なり、ピン駆動機構におけるピン駆動素子の個数を大幅に減らすことができる。よって、ピン駆動機構を小型でコンパクトに構成でき、その製造コストを低減できる。さらには、同時に駆動されるピン駆動素子の個数が少なく、かつピン突出の主な力は指先の移動する力を使用するため、ピン駆動機構の省電力化も達成できる。
【0010】
本発明の点字表示装置において、前記ピン駆動機構は、前記点字表示面をなぞる指先と共に前記点字表示面に沿って往復移動可能な駆動ユニットを備えたものとすることができ、この場合には、前記駆動ユニットに前記ピン選択素子を搭載すればよい。この構成によれば、駆動ユニットは点字表示面をなぞる指先と共に移動するので、指先の位置検出は駆動ユニットの移動位置を検出することにより実現できる。
【0011】
ここで、前記検出手段によって、前記駆動ユニットの位置、移動方向および移動速度を検出することにより、前記制御手段は、前記駆動ユニットの移動に同期させて、前記ピン選択素子により前記点字ピンを選択駆動することができる。
【0012】
また、複数行の点字情報を提示する場合には、前記点字表示面に提示される一行分の点字情報の切り替えを指示する入力手段を配置し、前記制御手段は、前記入力手段から切り替え指示があると、前記点字表示面に提示可能な一行分の点字情報を、先行する行あるいは後続する行の点字情報に切り替えるようにすればよい。
【0013】
また、本発明の点字表示装置は、前記点字表示面から突出した前記点字ピンを所定期間、突出状態に保持する保持手段を有していることを特徴としている。この場合には、指先が移動しても所定期間の間は、点字ピンが突出状態に保持されるので、一文字分の点字情報を表示するために必要な本数の点字ピンを同時に駆動しなくても良い。
【0014】
すなわち、点字一文字を提示するために用いる点字ピンのうち、左右いずれかの列を構成している点字ピンを同時に駆動するために必要な本数のピン駆動素子を備えたピン駆動機構を採用し、点字一文字の左右一方の列の点字ピンを同時に駆動し、次に、指先の移動方向にピン駆動素子を移動して、他方の列の点字ピンを同時に駆動すればよい。最初に駆動された点字ピンは、保持手段によって所定の期間の間はその駆動状態に保持される。よって、左右の列の駆動ピンが駆動された状態が所定期間だけ保持される。換言すると、一文字分の点字情報が所定期間提示される。
【0015】
ここで、保持手段としては、前記点字ピンに機械的に係合して当該点字ピンを前記突出状態に保持する係合部材を用いることができる。この構成によれば、一行分の点字情報を同時に提示した状態を形成できる。
【0016】
この場合、指先が前記点字表示面に表示されている一行分の点字情報の最終端に到ったとき、または次の一行分に移行するために待機位置に戻ったときなど、任意の位置で前記係合部材による係合を解除するように構成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した点字表示装置の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る点字表示装置の外観を示す概略斜視図である。点字表示装置1は、横長の装置ケース2と、この装置ケース2の上面に形成された横長の点字表示面3と、点字表示面3に沿ってその長手方向(点字行方向)Xに往復移動可能な駆動ユニット4を有している。点字表示面3は、所定文字数からなる一行分の点字情報を表示するためのものである。
【0018】
本例では、点字表示面3の左側に隣接した位置に行送りボタン5が配列され、点字表示面3の右側に隣接した位置に行戻しボタン6が配列されている。行送りボタン5を押すと、点字表示面3に表示されている点字行が後続の点字行に切り替わり、行戻しボタン6を押すと、点字表示面3に表示されている点字行が先行する点字行に戻るようになっている。また、装置ケース2の左側端面における下側部位に電源スイッチ7が配置されている。
【0019】
駆動ユニット4は、点字表示面3をなぞるために当該点字表示面3に載せた指先Pを差し込むための凹部8を備えている。図に示すように指先Pを点字表示面3に載せると共に凹部8に差し込み、この状態で指先Pを点字表示面3の一方の端から他方の端に向けてなぞると、指先Pと一緒に駆動ユニット4が点字行方向に移動する。
【0020】
一般的には、点字表示面3の左端が点字行の先頭とされ、指先Pを点字表示面3の左端P1(図において実線で示す位置)から右端P2(図において想像線で示す位置)に向けてなぞることにより、一行分の点字情報の読み取りが行われる。なお、駆動ユニット4の移動情報(移動位置、移動方向、移動速度)は光学式のリニアエンコーダなどからなるセンサ(図6参照)からの検出信号に基づき検出されるようになっている。
【0021】
図2は点字表示装置1の点字表示面3および駆動ユニット4を示す概略部分斜視図であり、図3はそのIII−III線で切断した部分を示す概略部分断面図である。これらの図を参照して説明すると、点字表示面3は、左右に細長い一定厚さの点字表示板11の表面によって直接あるいは間接的に規定されている。
【0022】
点字表示面3は例えば32文字分の点字枡領域(一点鎖線で示す領域)12(n)(n=1、2・・・32)に仕切られ、各点字枡領域12(n)に対応する点字表示板11の部位には、それぞれ3行2列のピン孔13が形成されている。点字表示板11の下側には一定の間隔で平行にほぼ同一形状のピン支持板14が平行に配置されている。このピン支持板14における対応する部分にもピン孔15が同様に形成されている。
【0023】
点字表示板11およびピン支持板14における対応するピン孔13、15には、これらを貫通した状態で点字ピン16が配置されている(図2において2本の点字ピンのみを示す)。各点字ピン16は点字表示面3に垂直な方向に延びており、ピン孔13、15内を摺動可能である。図3から分かるように、各点字ピン16は、同一外径寸法のピン本体部分16aと、ピン本体部分16aの途中位置に形成された大径の円環状の抜け止め16bとを備えており、ピン本体部分16aの先端部分は点字構成用ドットと同様な円弧状の先細り形状のピン先端部16cとされている。
【0024】
また、各点字ピン16は、点字表示板11の裏面と抜け止め16bの間に装着されている復帰ばね17によって下方に付勢されている。すなわち、抜け止め16bが下側のピン支持板14の表面に当接して、ピン先端部16cが点字表示面3よりも下側に引き込まれた引き込み状態に保持されている。
【0025】
このように、点字表示面3には、32文字分の点字枡領域12(n)が配列され、各点字枡領域にはそれぞれ3行2列構成で6本の点字ピン16が配列されている。これら6本の点字ピン16を選択的に点字表示面3から上方に突出させることにより、各点字を指先触覚情報として提示可能である。なお、図3に示すように、一般に、一文字分を構成している点字ピン16の列間隔は約2.3mmであり、隣接する点字を構成している点字ピン16の列間隔は約3.3mmである。
【0026】
次に、図2、3を参照して、各点字ピン16を、そのピン先端部分16cが点字表示面3から突出した突出状態に移動させるためのピン駆動機構を説明する。本例のピン駆動機構20は、駆動ユニット4と、この駆動ユニット4に搭載された複数のピン選択素子21を有している。駆動ユニット4は、前後一対のユニットガイド軸22a、22bに沿って、点字行方向Xに往復移動可能である。この駆動ユニット4は、ユニットガイド軸22a、22bに架け渡された水平板部分23と、この水平板部分23の前端から垂直に起立している垂直板部分24とを備えている。
【0027】
水平板部分23はピン支持板14の裏面に平行に対峙しており、ここには、点字縦一列分の点字ピン16に対応する個数のピン選択素子21が搭載されている。本例では、点字縦一列分の3本の点字ピン16に対応する配列状態で、3個のピン選択素子21が配列されている。各ピン選択素子21は、昇降ロッド21aと、この昇降ロッド21aを昇降させるための駆動部21bを備えている。例えば、電磁駆動式のプランジャを各ピン選択素子21に採用することができる。勿論、これ以外の駆動素子を用いることも可能である。
【0028】
駆動ユニット4の垂直板部分24の上半部分は、点字表示面3から上方に突出しており、その上端部分には、当該部分をU字状に切り欠くことにより、指先差し込み用の凹部8が形成されている。指先Pをこの凹部8に差し込み、この状態で指先Pを点字表示面3に沿って点字行方向X1に移動すると、駆動ユニット4は指先と一緒に点字行方向X1に移動する。
【0029】
第4図において駆動ユニット4のピン選択素子21が、隣接する点字縦一列を構成している3本の点字ピン16に対応する部位の直前に位置した状態で、ピン選択素子21を駆動してその昇降ロッド21aを押し上げる。このときにはピン選択素子21は昇降ロッド21aのみを押し上げるだけでよいので、大きな吸引力は必要ない。更に第4図のように昇降ロッド21aを吸引しきった状態では、電磁駆動方式のエアギャップ21cは極小になっているので、吸引力が最大になっている。
【0030】
第5図は第4図の状態からさらにX1方向に駆動ユニット4を移動した状態で、昇降ロッド21aのカム面21dがピン下端部16dに接触し、点字ピン16を押し上げ、点字ピン16が突出状態に切り替わる。
【0031】
ここで、押し上げられた点字ピン16を突出状態に保持するための保持手段として機能する保持板51について説明する。保持板51の部分斜視図を図15に示す。
【0032】
保持板51は、ピン支持板14の表面に配置されており、各点字ピン16の抜け止め16bの下側に係合可能な板ばね52を備えている。板ばね52は各点字ピン16に対応した部位に形成されており、その先端部分52aは点字ピン16の突出方向に向けて傾斜している。
【0033】
従って、点字ピン16を突出させると、点字ピン16の抜け止め16bは板ばね52を上側方に押しながら突出状態になる。抜け止め16bが板ばね52を乗り越えると、板ばね52は弾性復帰して抜け止め16bの下側位置に戻る。従って、この後は、板ばね52が点字ピン16に機械的に係合した状態が形成され、点字ピン16が突出状態に保持される。
【0034】
ここで、保持板51の左端にはピン支持板14の端から下方に直角に折れ曲がった操作レバー53が形成されている。また、保持板51は、全体として、点字行方向X1に向けて常にばね54によって引張られており、操作レバー53はピン支持板14の左端面14bに当接状態とされている。
【0035】
図5において想像線で示すように、駆動ユニット4が左端に復帰すると、駆動ユニット4の左端面4aによって操作レバー53が押されて、保持板51は全体として左側に所定量だけ移動する。この結果、突出状態にある点字ピン16の抜け止め16bに係合していた板ばね52が抜け止め16bから外れ、突出状態の点字ピン16が復帰ばね17のばね力によって引き込み状態に復帰する。この例では操作レバー53を保持板51の左端に配置した事例で説明したが、操作レバー53は反対側のP2(図1)のさらに右端に設置し、保持板51およびばね54の位置関係を全く逆にしても良い。
【0036】
次に、図6は点字表示装置1の制御系を示す概略ブロック図である。この図に示すように、点字表示装置1の制御系は、制御回路31と、点字表示面3に表示するための多数行の点字情報が保持されているメモリ32と、点字表示面3に表示される一行分の点字情報が展開されるラスタメモリ33と、ピン駆動機構20の各ピン選択素子21を駆動するピンドライバ34を有している。制御回路31は、センサ35によって検出された駆動ユニット4の位置情報に基づき、ピンドライバ34を駆動して、指先Pのなぞりに同期させて、点字情報の提示を行う。
【0037】
詳細に説明すると、電源スイッチ7(図1参照)を操作して点字表示装置1をオンすると、メモリ32から最初の一行分の点字情報が出力され、ラスタメモリ33に展開される。本例では例えば、32文字分の点字情報が出力される。一方、駆動ユニット4の位置情報はセンサ35の検知信号に基づき、制御回路31において検出される。指先Pが差し込まれていない状態では駆動ユニット4は静止しており、その位置が制御回路31において検出される。
【0038】
制御回路31からは、検出された駆動ユニット4の位置に対応する点字表示面3上に配列されている点字縦一列分の3本の点字ピン16を表す駆動ピン位置信号31sがピンドライバ34に出力される。一方、ラスタメモリ33からは、一行分の点字情報を表す信号、すなわち、32文字分の点字情報を提示するためにいずれの点字ピン16を突出状態に切り替えるのかを表すピン駆動信号33sがピンドライバ34に出力される。
【0039】
ピンドライバ34では、これら駆動ピン位置信号31sおよびピン駆動信号33sの論理積を求め、駆動ピン位置信号31sによって表される3本の点字ピン16のうち、ピン駆動信号33sによって指示されている駆動対象の点字ピンに対応するピン選択素子21に対して駆動信号34sを出力する。この駆動信号34sによって、駆動対象のピン選択素子21が駆動され、3本の点字ピン16が選択的に突出状態とされる。この結果、点字表示面3は、駆動ユニット4が位置している部位に点字情報が提示された状態になる。
【0040】
説明を簡単にするために、駆動ユニット4が点字表示面3の左端P1に位置しているものとする(図1参照)。この状態において、操作者は、指先Pを、点字表示面3に載せた状態で駆動ユニット4の凹部8に差し込む。この状態で、指先Pを点字行方向X1に向けて移動させながら、点字表示面3をなぞると、指先Pの移動位置における点字表示面3の部位に、指先Pの移動に同期して、3本ずつの点字ピン16が突出し、その連続により一行分の点字情報が提示される。
【0041】
すなわち、指先Pが先頭位置P1から移動すると、それに伴って駆動ユニット4も同一方向に向けて、同一速度で移動する。駆動ユニット4の移動位置、移動方向および移動速度は、リニアエンコーダなどからなるセンサ35からの信号に基づき、制御回路31においてリアルタイムで検知される。検知された移動位置に対応する点字ピン16を表す駆動ピン位置信号31sが、駆動ユニット4の移動に同期して、ドライバ34に出力される。よって、駆動ユニット4の移動位置、換言すると指先Pによる点字表示面3上の移動位置に、常に、縦一列分の点字情報が提示される。
【0042】
ここで、行送りボタン5が押されると、行送り指示信号が発生して制御回路31に入力される。制御回路31では、この行送り指示信号を受け取ると、ラスタメモリ32に展開されている一行分の点字情報を、後続の一行分の点字情報に切り替える。逆に、行戻しボタン6が押されると、行戻し指示信号が発生して制御回路31に入力される。制御回路31では、ラスタメモリ32に展開されている一行分の点字情報を、先行する一行分の点字情報に切り替える。従って、これらのボタン5、6を操作することにより、点字表示面3上に、多数行の点字情報を順次に切り替え表示することができる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態に係る点字表示装置1では、一行分の文字情報を提示するために必要な点字ピン本数よりも少ないピン駆動素子を用いて、あたかも一行分の点字を任意の速度で指先でなぞって読み取る場合と同様に、点字情報を提示することができる。よって、一行分の点字情報の読み取り容易性を阻害することなく、ピン駆動機構20を小型でコンパクトに構成でき、しかもその省電力化も達成できる。
(実施の形態2)
図7から図12は、本発明を適用した実施の形態2に係る点字表示装置の主要部分を示す概略断面図である。本実施の形態に係る点字表示装置40の基本構成は図1〜図6に示す実施の形態1に係る点字表示装置1と同様である。よって、対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省略し、特徴となる部分についてのみ説明する。
【0044】
点字表示装置40の駆動機構20Aでは、実施の形態1と同様に駆動ユニット4に3個のピン選択素子21Aが搭載されている。3個のピン選択素子21Aは、各点字枡領域における6本の点字ピン16のうち、縦一列の3本の点字ピン16を選択可能なものである。
【0045】
図7において、選択レバー21Aaは駆動部21Abと一体に構成され、回転中心21Aeを中心に保持されている。ピン選択素子21A全体は実施の形態1よりも若干時計回りに回転して位置している。
【0046】
図8から図12で動作を説明する。
【0047】
図8は、実施の形態1の3図に相当するタイミングで、点字ピン16を駆動する直前の状態である。電磁石25に通電すると、駆動部21Abと選択レバー21Aaは矢印α方向に回転する。
【0048】
図9は駆動部21Abと選択レバー21Aaが吸引しきった状態でエアギャップ21Acは極小になり、吸引力も最大になっている。
【0049】
図10はその状態から矢印X1方向にピン選択素子21Aを移動させると、カム面21Adはピン下端部16dと接触をはじめ、点字ピン16を押し上げはじめるが、接触点には法線方向に接触力F(図中矢印Fで示す)と摩擦力μF(図中矢印μFで示す)が働き、選択レバー21Aaには矢印α方向のモーメントが働き、電磁石25の吸引方向と同じ方向になり、いわゆる自動止めの状態で、点字ピン16を押し上げるについてあらためて電磁石25の吸引力を上げる必要がない。
【0050】
図11は更に進行した状態であり、図から明らかなように矢印α方向のモーメントは更に大きくなり、吸引保持動作が安定する方向に働く。
【0051】
図12は点字ピン16の突出方向の上死点であり、点字ピン16の復帰ばね17の力は、選択レバー21Aaの復帰ばね26を助けて矢印β方向のモーメントとなり、電磁石25の通電終了後は速やかに確実に復帰ができるので、復帰ばね26の設定過重は選択レバー21Aaの待機状態の位置決めと振動対策に必要最小限の過重で良い。
【0052】
従って、電磁石25に通電する事により必要な力は、選択レバー21Aaのみを復帰ばね26の過重に抗して所定時間内に移動させるだけで良いことになるので、微少電力で十分であり、USBインターフェイスから供給される5V500mAレベルの電力で駆動することができる。
【0053】
さらには、3個のピン選択素子21Aの通電タイミングを時分割によりずらすことにより、ピーク電流を押さえることもできる。
(実施の形態3)
図13及び図14は本発明を適用した実施の形態3に係る点字表示装置50の主要部分を示す概略断面図である。本実施の形態に係る点字表示装置の基本構成も図1〜図6に示す実施の形態1に係る点字表示装置1と同様である。よって、対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省略し、特徴となる部分についてのみ説明する。
【0054】
本実施の形態に係る点字表示装置50のピン駆動機構20Bでは、その駆動ユニット4に3個のピン選択素子21Bが搭載されている。
【0055】
図13は、実施の形態1の3図に相当するタイミングで、点字ピン16を駆動する直前の状態である。カム27はピン駆動機構20Bの矢印X1方向の動きに伴い、ラックアンドピニオンなどの機構(図示せず)によって、図中の点字一枡内の最小点字ピン間距離である2.3mm移動で少なくとも1回転し、となりの点字枡までの3.3mm移動のうち1mmは回転しないでβ方向へ間欠回転する。電磁石25に通電すると、駆動部21Bbと選択レバー21Baは矢印α方向に回転し、カム27の軌跡内に入る。
【0056】
図14は図13から矢印X1方向に移動した状態であり、点字ピン16の下端部16dは選択レバー21Baを介してカム27により押し上げられる。この状態において、カム27と選択レバー21Baに働く摩擦力は矢印μF方向に作用し、駆動部21Bbを電磁石吸引側に作用するので、電磁石25に流す電流は、点字ピン16を押し上げる最中でも増加させる必要はない。
【0057】
電磁石25に通電する事により必要な力は、選択レバー21Aaのみを復帰ばね26の過重に抗して所定時間内に移動させるだけで良いことになり微少電力で十分であり、点字ピン16を押し上げる力は駆動ユニット4を介した指Pの移動する力であるので、たとえばUSBインターフェイスから供給される5V500mAレベルの電力で駆動することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の点字表示装置は、一行分の点字情報を表示するための点字表示面をなぞる指先の移動位置を検出し、指先の位置に対応する点字表示面の部位に位置する点字ピンを選択的に駆動して点字情報を提示するようにしている。従って、指先が位置している部位の点字ピンのみを同時駆動すればよい。
【0059】
よって、一行分の点字ピンのそれぞれに対応してピン駆動素子が設けられている従来の点字表示装置に比べて、ピン駆動素子の個数を減らすことができる。この結果、ピン駆動機構の小型・コンパクト化および、その製造コストの低減化を達成できる。しかも、点字ピンを駆動する力は主に指の移動の力を使うために、大きな電力を必要としないので、その省電力化も達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態1に係る点字表示装置を示す外観図である。
【図2】図1の点字表示装置の主要部分を示す概略部分斜視図である。
【図3】図2のIII−III線で切断した部分を示す概略部分断面図である。
【図4】図2のIII−III線で切断した部分を示す概略部分断面図である。
【図5】図2のIII−III線で切断した部分を示す概略部分断面図である。
【図6】図1の点字表示装置の制御系を示す概略ブロック図である。
【図7】本発明を適用した実施の形態2に係る点字表示装置の主要部分を示す概略部分断面図である。
【図8】図7の点字表示装置の概略部分断面図である。
【図9】図7の点字表示装置の概略部分断面図である。
【図10】図7の点字表示装置の概略部分断面図である。
【図11】図7の点字表示装置の概略部分断面図である。
【図12】図7の点字表示装置の概略部分断面図である。
【図13】本発明を適用した実施の形態3に係る点字表示装置の主要部分を示す概略部分断面図である。
【図14】本発明を適用した実施の形態3に係る点字表示装置の主要部分を示す概略部分断面図である。
【図15】図1の点字表示装置の保持板を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 40、50 点字表示装置
2 装置ケース
3 点字表示面
4 駆動ユニット
5 行送りボタン
6 行戻しボタン
7 電源スイッチ
8 凹部
11 点字表示板
12(n) 点字枡領域
13 ピン孔
14 ピン支持板
15 ピン孔
16 点字ピン
16b 抜け止め
17 復帰ばね
20、20A、20B ピン駆動機構
21、21A、21B ピン選択素子
2a 昇降ロッド
21b 駆動部
31 制御回路
32 メモリ
33 ラスタメモリ
34 ピンドライバ
35 センサ
51 保持板
52 板ばね
53 操作レバー
54 ばね

Claims (8)

  1. 所定の文字数からなる一行分の点字情報を表示する点字表示面を有し、前記点字表示面上において、複数本の点字ピンを選択的に点字表示面から突出させることにより提示される点字表示装置において、
    前記点字表示面をなぞる指先の位置を検出する検出手段と、
    少なくとも点字一文字の縦一列の前記印字ピンを選択的に突出させるためのピン選択素子を備えたピン選択手段と、
    選択された印字ピンを突出させるためのピン駆動機構と、
    前記点字表示面における前記検出手段によって検出された指先位置に対応する位置にて、前記ピン選択手段の前記ピン選択素子により、前記指先位置に配列されている前記点字ピンを選択して、前記一行分の点字情報における前記指先位置に対応する部分の点字情報を提示させる制御手段と、
    前記点字表示面から突出した前記点字ピンを所定期間、突出状態に保持する保持手段を有し、
    前記ピン駆動機構は、前記指先の移動方向の力を、前記ピン選択手段を介して突出方向に変換する機構
    であることを特徴とする点字表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記ピン駆動機構および前記ピン選択手段は、前記一行分の点字情報を表示する点字表示面と平行に案内され移動するキャリッジに搭載され、前記指先のなぞりの動作と同期して移動することを特徴とする点字表示装置。
  3. 請求項1、2において、
    前記ピン選択手段は、電磁気的に吸引または反発動作および保持をするピン選択素子からなることを特徴とする点字表示装置。
  4. 請求項3において、
    前記ピン選択手段は、前記ピン駆動機構の変換力を介すときには、前記電磁気的保持力が最も効率的な位置にあることを特徴とする点字表示装置。
  5. 請求項4において、
    前記ピン駆動機構は、前記指先の移動方向の力を前記ピン選択手段を介して突出方向に変換するときには、前記ピン選択手段の前記電磁気的保持力を強める方向に変換力が作用し、前記点字ピンが突出状態に保持された後は、前記ピン選択手段の復帰方向に変換力が作用することを特徴とする点字表示装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかの項において、
    前記ピン駆動機構は、前記ピン選択手段の一部に形成されたカムであることを特徴とする点字表示装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかの項において、
    前記ピン駆動機構は、前記キャリッジと前記点字表示装置の相対位置により間欠回転するカムであることを特徴とする点字表示装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかの項において、
    前記ピン選択手段のピン選択素子は、点字一文字の縦一列の前記印字ピンを選択するときに時分割により駆動されることを特徴とする点字表示装置。
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