JP2004316996A - ヒートポンプ式給湯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】残湯量状態、水温、外気温により湯切れ防止を図りつつ、COPをできるだけ悪化させないような沸き上げを行うヒートポンプ式給湯器を提供する。
【解決手段】ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体1の貯湯タンク2の上部より蓄え、貯湯タンク2の下部より加熱源であるヒートポンプ本体15に戻し、貯湯タンク2又はヒートポンプ本体15に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体15の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、加熱停止温度を貯湯タンク2内の残湯状態により可変させる制御手段30を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体1の貯湯タンク2の上部より蓄え、貯湯タンク2の下部より加熱源であるヒートポンプ本体15に戻し、貯湯タンク2又はヒートポンプ本体15に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体15の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、加熱停止温度を貯湯タンク2内の残湯状態により可変させる制御手段30を備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプ式給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のヒートポンプ給湯機は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器よりなる冷凍サイクルを有するヒートポンプ部と、貯湯槽の下方に設けた取水口より水循環ポンプを介して取水し冷媒熱交換器で熱交換した後、貯湯槽上方の受水口より温水を落とし込み成層状態で貯湯する貯湯タンク部と、外気温度を検出する外気温検出手段と、給水温度を検出する給水温度検出手段と、運転制御部とを備え、前記運転制御部は、予め設けた沸き上げ設定温度を前記外気温検出手段あるいは給水温度検出手段の情報に基づいて外気温度あるいは給水温度が高くなると沸き上げ設定温度を下げる方向に変更するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−147846号公報(第2−5頁、図1−2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヒートポンプ式給湯器(特に、CO2冷媒のもの)は、図5に示すようにヒートポンプ部への入水温度が高くなる(高給水運転になる)とCOPが低下するため、ヒートポンプ部への入水温度が高くなると(例えば、60℃以上の時など)、沸き上げを行わないようにしていた。
例えば、通常の使用状態(お湯を使用した状態)では、深夜時間帯の沸き上げ開始時点(23時など)では、図6に示すように、貯湯タンク2の上部のお湯が残っており、途中にお湯と水の混合層があり、貯湯タンク2の中央部より下は水になっている。
一方、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置されていたときなどは、図7に示すように、貯湯タンク2のかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態となっている。ここで、貯湯タンク2内にはお湯は残っているが、その温度が60℃以上の時は沸き上げが行われず、旅行などから帰ってきた初日に湯切れが発生してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、残湯量状態や水温、外気温により湯切れ防止を図りつつ、COPをできるだけ悪化させないような沸き上げを行うヒートポンプ式給湯器を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るヒートポンプ式給湯器は、ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体の貯湯タンクの上部より蓄え、貯湯タンクの下部より加熱源であるヒートポンプ本体に戻し、貯湯タンク又はヒートポンプ本体に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、前記加熱停止温度を貯湯タンク内の残湯状態により可変させる制御手段を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯器の構成図である。
給湯器本体1(以下、本体という)内には、例えば貯水量370Lの貯湯タンク2が配設されており、その下部には減圧弁4を介して給水配管3が接続されている。5は給水配管3の途中に設けられ、貯湯タンク2内の給水水温を検出する第1の温度センサである。給水タンク2の上部には給湯配管6が接続され、また、逃し弁7が設けられている。
【0008】
また、貯湯タンク2の下部と後述の循環ポンプ16とを接続する冷水管12には、貯湯タンク2の全量沸き上げた場合に、ヒートポンプ本体15の加熱動作を停止するための温度を検出する第2の温度センサ8が設けられている。さらに、貯湯タンク2の下部壁面(貯湯タンク2の上部から例えば250Lの位置)には、残湯(250L)の有無を判断する第3の温度センサ9が取付けられており、また、貯湯タンク2の上部壁面(貯湯タンク2の上部から例えば100Lの位置)には、残湯(100L)の有無を判断する第4の温度センサ10が取付けられている。11は本体1のケース外側に取付けられ、外気温度を検出する第5の温度センサである。
【0009】
ヒートポンプ本体15内には、ヒートポンプ本体15のヒートサイクルで発生した熱を貯湯タンク2内の水と置換するため、冷水管12と温水管13とにより、貯湯タンク2の水をヒートポンプ本体15との間で循環させる循環ポンプ16が設けられており、この循環ポンプ16はDCポンプであって、循環させる水の流量を調整することができる。
そして、貯湯タンク2の下部に接続された冷水管12によりヒートポンプ本体15に水が供給され、ヒートポンプ本体15で加熱された水を貯湯タンク2の上部に接続された温水管13により戻し、貯湯タンク2の上部より貯湯する。
【0010】
ヒートポンプ本体16のヒートポンプサイクルは、圧縮機17、給湯用熱交換18、膨張弁20、室外熱交換器21、アキュームレータ22を順次冷媒配管23により接続して構成されており、また、室外熱交換器21に吸熱するためにファン24が設けられている。
給湯用熱交換器18は圧縮機17から吐出された高圧の冷媒と、給湯用の水とを熱交換するもので、冷媒が流れる冷媒通路19aと給湯用の水が流れる給湯用水通路19bとを備えている。25は温水管13に設けられ、貯湯タンク2に戻す湯の温度を検出する第6の温度センサである。
【0011】
制御手段である制御部30は、貯湯タンク2内の水の沸き上げ、ヒートポンプ本体6の運転開始・停止制御を行うものであり、第1の温度センサ5、第2の温度センサ8と、沸き上げ温度等を設定するリモコン31からの入力値に基づいて、ヒートポンプ本体15の加熱動作開始・停止及び循環値に基づいて、ヒートポンプ本体15の加熱動作開始・停止及び循環ポンプ16の運転を制御する。なお、制御部30には、第3、第4の温度センサ9,10からの検出信号も入力する。
【0012】
次に、本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯器により、リモコン31で沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯における沸き上げ制御動作につき、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0013】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第4の温度センサ10の検出温度により残湯量が100L未満か否か判断(具体的には第4の温度センサ10の検出温度が50℃以上のときは残湯有り、50℃未満の時は残湯なしと判定する)され(S21)、残湯100L未満のときは、前日の残湯がほとんどないため、加熱停止温度を60℃とする(S22)。
残湯が100L以上のときは、第3の温度センサ9の検出温度により残湯が250L未満か否かが判断され(S23)、残湯が100L以上250L未満のときは、加熱停止温度を65℃とする(S24)。
残湯が250L以上のときは、前日までのお湯がかなり残っており、湯切れ起こさないように加熱停止温度を70℃とする(S25)
ここでは、残湯の有無判定で加熱停止温度を決定する場合を示したが、残湯の有無だけでなく、残湯の温度状態も合わせて加味し、加熱停止温度を可変させることも可能である。
【0014】
次に、沸き上げを開始(S31)し、第2の温度センサ8の検出温度が前に設定した加熱停止温度以上になったか否か判断し(S32)、加熱停止温度以上になった時点で沸き上げを停止し(S33)、沸き上げ完了(S34)となる。
【0015】
ヒートポンプ式給湯器では、上部からお湯が積層されて沸きあがるため、沸き上がりの終了間際は貯湯タンク2の下部は混合層(湯と水の混ざった中間温度領域)となる。ここで、加熱停止温度を調整することにより実質的な沸き上げ量を可変させることができる。
加熱停止温度を高くすれば、沸き上げ量を増やすことになる。ただし、一方で、加熱停止温度をどんどんあげていくとCOPが悪化してくるため、必要なお湯の量によって、調整が必要となってくる。
【0016】
そこで、このように、残湯状態から加熱停止温度を可変させるようにすることにより、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置され、図7に示すように、貯湯タンク2のかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態においても、貯湯タンク2内のお湯を下部を除き、90℃まで沸き上げることができるため、湯切れを防ぐことができる。また、通常時には、加熱停止温度を低くしてCOPの低下を防ぐことができる。
【0017】
[実施の形態2]
図3は本発明の実施の形態2における沸き上げ制御動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るヒートポンプ式給湯器の構成は、実施の形態1の図1と同じであるため、説明を省略する。本実施の形態2においてヒートポンプ式給湯器のリモコン31で沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯の沸き上げ制御動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0018】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第1の温度センサ5から制御部30に入力させた給水温度が23℃以上か否か判断され(S11)、23℃以上であれば、夏と判断して、水温が高いため水と貯湯タンク2内のお湯を混合した混合湯量は少なくてすむため、加熱停止温度を60℃と低く設定する(S12)。
給水水温が23℃未満でかつ11℃以上か否か判断され(S13)、23℃未満でかつ11℃以上であれば、中間期と判断して、加熱停止温度を65℃に設定する(S14)。
給水水温が11℃未満であれば、冬と判断して、湯切れをしないように少しでも多くお湯を沸き上げるように加熱停止温度を70℃と高く設定する(S15)。
以下、S31からS34までは実施の形態1の場合と同じであるため、説明を省略する。
【0019】
以上のような構成にすることにより、季節に応じて、加熱停止時間を可変させ、COPをある程度確保しつつ、湯切れを防ぐことができる。
ここで、給水水温の代わりに第5温度センサ11により、外気温を使用しても同様の効果を得ることができる。
【0020】
[実施の形態3]
図4は本発明の実施の形態3における沸き上げ制御動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るヒートポンプ式給湯器の構成は、実施の形態1の図1と同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせたもので、以下、ヒートポンプ式給湯器のリモコン31で、沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯における沸き上げ制御動作につき、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0021】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第1の温度センサ5から制御部30に入力させた給水温度が23℃以上か否か判断され(S11)、23℃以上であれば、夏と判断して、水温が高いため水と貯湯タンク2内のお湯を混合した混合湯量は少なくてすむため、加熱停止温度を60℃と低く設定する(S12)。
給水水温が23℃未満でかつ11℃以上か否か判断され(S13)、23℃未満でかつ11℃以上であれば、中間期と判断して、加熱停止温度を65℃に設定する(S14)。
給水水温が11℃未満であれば、冬と判断して、湯切れをしないように少しでも多くお湯を沸き上げるように加熱停止温度を70℃と高く設定する(S15)。
【0022】
次に、第3の温度センサ9の検出温度により残湯が250L未満か否かが判断され(S−26)、残湯が250L未満のときは、前記加熱停止温度を5℃増力して75℃とする(S−27)。
以下、S31からS34までは実施の形態1の場合と同様である。
【0023】
本実施の形態は、上記のような構成にすることにより、残湯状態や季節に応じて、加熱停止時間を可変させ、COPをある程度確保しつつ、湯切れを防ぐことができる効果がある。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のヒートポンプ式給湯器によれば、残湯状態から加熱停止温度を可変させるようにすることにより、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置され、図7に示すように、貯湯タンクのかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態においても、貯湯タンク内のお湯を下部を除き、90℃まで沸き上げることができるため、湯切れを防ぐことができる。また、通常時には、加熱停止温度を低くしてCOPの低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜実施の形態3に係るヒートポンプ式給湯器の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態3の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図5】入水温度とCOPの関係を表すグラフである。
【図6】通常使用状態における深夜電力時間帯開始時の貯湯タンク内の温度分布を表すグラフである。
【図7】数日間お湯を使用しなかったときの深夜電力時間帯開始時の貯湯タンク内の温度分布を表すグラフである。
【符号の説明】
1 給湯器本体、2 貯湯タンク、5 第1の温度センサ、 8 第2の温度センサ、9 第3の温度センサ、10 第4の温度センサ、 11 第5の温度センサ、15 ヒートポンプ本体、25 第6の温度センサ、30 制御部、31 リモコン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプ式給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のヒートポンプ給湯機は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器よりなる冷凍サイクルを有するヒートポンプ部と、貯湯槽の下方に設けた取水口より水循環ポンプを介して取水し冷媒熱交換器で熱交換した後、貯湯槽上方の受水口より温水を落とし込み成層状態で貯湯する貯湯タンク部と、外気温度を検出する外気温検出手段と、給水温度を検出する給水温度検出手段と、運転制御部とを備え、前記運転制御部は、予め設けた沸き上げ設定温度を前記外気温検出手段あるいは給水温度検出手段の情報に基づいて外気温度あるいは給水温度が高くなると沸き上げ設定温度を下げる方向に変更するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−147846号公報(第2−5頁、図1−2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヒートポンプ式給湯器(特に、CO2冷媒のもの)は、図5に示すようにヒートポンプ部への入水温度が高くなる(高給水運転になる)とCOPが低下するため、ヒートポンプ部への入水温度が高くなると(例えば、60℃以上の時など)、沸き上げを行わないようにしていた。
例えば、通常の使用状態(お湯を使用した状態)では、深夜時間帯の沸き上げ開始時点(23時など)では、図6に示すように、貯湯タンク2の上部のお湯が残っており、途中にお湯と水の混合層があり、貯湯タンク2の中央部より下は水になっている。
一方、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置されていたときなどは、図7に示すように、貯湯タンク2のかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態となっている。ここで、貯湯タンク2内にはお湯は残っているが、その温度が60℃以上の時は沸き上げが行われず、旅行などから帰ってきた初日に湯切れが発生してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、残湯量状態や水温、外気温により湯切れ防止を図りつつ、COPをできるだけ悪化させないような沸き上げを行うヒートポンプ式給湯器を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るヒートポンプ式給湯器は、ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体の貯湯タンクの上部より蓄え、貯湯タンクの下部より加熱源であるヒートポンプ本体に戻し、貯湯タンク又はヒートポンプ本体に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、前記加熱停止温度を貯湯タンク内の残湯状態により可変させる制御手段を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係るヒートポンプ式給湯器の構成図である。
給湯器本体1(以下、本体という)内には、例えば貯水量370Lの貯湯タンク2が配設されており、その下部には減圧弁4を介して給水配管3が接続されている。5は給水配管3の途中に設けられ、貯湯タンク2内の給水水温を検出する第1の温度センサである。給水タンク2の上部には給湯配管6が接続され、また、逃し弁7が設けられている。
【0008】
また、貯湯タンク2の下部と後述の循環ポンプ16とを接続する冷水管12には、貯湯タンク2の全量沸き上げた場合に、ヒートポンプ本体15の加熱動作を停止するための温度を検出する第2の温度センサ8が設けられている。さらに、貯湯タンク2の下部壁面(貯湯タンク2の上部から例えば250Lの位置)には、残湯(250L)の有無を判断する第3の温度センサ9が取付けられており、また、貯湯タンク2の上部壁面(貯湯タンク2の上部から例えば100Lの位置)には、残湯(100L)の有無を判断する第4の温度センサ10が取付けられている。11は本体1のケース外側に取付けられ、外気温度を検出する第5の温度センサである。
【0009】
ヒートポンプ本体15内には、ヒートポンプ本体15のヒートサイクルで発生した熱を貯湯タンク2内の水と置換するため、冷水管12と温水管13とにより、貯湯タンク2の水をヒートポンプ本体15との間で循環させる循環ポンプ16が設けられており、この循環ポンプ16はDCポンプであって、循環させる水の流量を調整することができる。
そして、貯湯タンク2の下部に接続された冷水管12によりヒートポンプ本体15に水が供給され、ヒートポンプ本体15で加熱された水を貯湯タンク2の上部に接続された温水管13により戻し、貯湯タンク2の上部より貯湯する。
【0010】
ヒートポンプ本体16のヒートポンプサイクルは、圧縮機17、給湯用熱交換18、膨張弁20、室外熱交換器21、アキュームレータ22を順次冷媒配管23により接続して構成されており、また、室外熱交換器21に吸熱するためにファン24が設けられている。
給湯用熱交換器18は圧縮機17から吐出された高圧の冷媒と、給湯用の水とを熱交換するもので、冷媒が流れる冷媒通路19aと給湯用の水が流れる給湯用水通路19bとを備えている。25は温水管13に設けられ、貯湯タンク2に戻す湯の温度を検出する第6の温度センサである。
【0011】
制御手段である制御部30は、貯湯タンク2内の水の沸き上げ、ヒートポンプ本体6の運転開始・停止制御を行うものであり、第1の温度センサ5、第2の温度センサ8と、沸き上げ温度等を設定するリモコン31からの入力値に基づいて、ヒートポンプ本体15の加熱動作開始・停止及び循環値に基づいて、ヒートポンプ本体15の加熱動作開始・停止及び循環ポンプ16の運転を制御する。なお、制御部30には、第3、第4の温度センサ9,10からの検出信号も入力する。
【0012】
次に、本実施の形態におけるヒートポンプ式給湯器により、リモコン31で沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯における沸き上げ制御動作につき、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0013】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第4の温度センサ10の検出温度により残湯量が100L未満か否か判断(具体的には第4の温度センサ10の検出温度が50℃以上のときは残湯有り、50℃未満の時は残湯なしと判定する)され(S21)、残湯100L未満のときは、前日の残湯がほとんどないため、加熱停止温度を60℃とする(S22)。
残湯が100L以上のときは、第3の温度センサ9の検出温度により残湯が250L未満か否かが判断され(S23)、残湯が100L以上250L未満のときは、加熱停止温度を65℃とする(S24)。
残湯が250L以上のときは、前日までのお湯がかなり残っており、湯切れ起こさないように加熱停止温度を70℃とする(S25)
ここでは、残湯の有無判定で加熱停止温度を決定する場合を示したが、残湯の有無だけでなく、残湯の温度状態も合わせて加味し、加熱停止温度を可変させることも可能である。
【0014】
次に、沸き上げを開始(S31)し、第2の温度センサ8の検出温度が前に設定した加熱停止温度以上になったか否か判断し(S32)、加熱停止温度以上になった時点で沸き上げを停止し(S33)、沸き上げ完了(S34)となる。
【0015】
ヒートポンプ式給湯器では、上部からお湯が積層されて沸きあがるため、沸き上がりの終了間際は貯湯タンク2の下部は混合層(湯と水の混ざった中間温度領域)となる。ここで、加熱停止温度を調整することにより実質的な沸き上げ量を可変させることができる。
加熱停止温度を高くすれば、沸き上げ量を増やすことになる。ただし、一方で、加熱停止温度をどんどんあげていくとCOPが悪化してくるため、必要なお湯の量によって、調整が必要となってくる。
【0016】
そこで、このように、残湯状態から加熱停止温度を可変させるようにすることにより、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置され、図7に示すように、貯湯タンク2のかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態においても、貯湯タンク2内のお湯を下部を除き、90℃まで沸き上げることができるため、湯切れを防ぐことができる。また、通常時には、加熱停止温度を低くしてCOPの低下を防ぐことができる。
【0017】
[実施の形態2]
図3は本発明の実施の形態2における沸き上げ制御動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るヒートポンプ式給湯器の構成は、実施の形態1の図1と同じであるため、説明を省略する。本実施の形態2においてヒートポンプ式給湯器のリモコン31で沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯の沸き上げ制御動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0018】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第1の温度センサ5から制御部30に入力させた給水温度が23℃以上か否か判断され(S11)、23℃以上であれば、夏と判断して、水温が高いため水と貯湯タンク2内のお湯を混合した混合湯量は少なくてすむため、加熱停止温度を60℃と低く設定する(S12)。
給水水温が23℃未満でかつ11℃以上か否か判断され(S13)、23℃未満でかつ11℃以上であれば、中間期と判断して、加熱停止温度を65℃に設定する(S14)。
給水水温が11℃未満であれば、冬と判断して、湯切れをしないように少しでも多くお湯を沸き上げるように加熱停止温度を70℃と高く設定する(S15)。
以下、S31からS34までは実施の形態1の場合と同じであるため、説明を省略する。
【0019】
以上のような構成にすることにより、季節に応じて、加熱停止時間を可変させ、COPをある程度確保しつつ、湯切れを防ぐことができる。
ここで、給水水温の代わりに第5温度センサ11により、外気温を使用しても同様の効果を得ることができる。
【0020】
[実施の形態3]
図4は本発明の実施の形態3における沸き上げ制御動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係るヒートポンプ式給湯器の構成は、実施の形態1の図1と同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせたもので、以下、ヒートポンプ式給湯器のリモコン31で、沸き上げ設定温度を90℃に設定した場合の深夜時間帯における沸き上げ制御動作につき、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0021】
まず、沸き上げ制御を開始すると(S1)、第1の温度センサ5から制御部30に入力させた給水温度が23℃以上か否か判断され(S11)、23℃以上であれば、夏と判断して、水温が高いため水と貯湯タンク2内のお湯を混合した混合湯量は少なくてすむため、加熱停止温度を60℃と低く設定する(S12)。
給水水温が23℃未満でかつ11℃以上か否か判断され(S13)、23℃未満でかつ11℃以上であれば、中間期と判断して、加熱停止温度を65℃に設定する(S14)。
給水水温が11℃未満であれば、冬と判断して、湯切れをしないように少しでも多くお湯を沸き上げるように加熱停止温度を70℃と高く設定する(S15)。
【0022】
次に、第3の温度センサ9の検出温度により残湯が250L未満か否かが判断され(S−26)、残湯が250L未満のときは、前記加熱停止温度を5℃増力して75℃とする(S−27)。
以下、S31からS34までは実施の形態1の場合と同様である。
【0023】
本実施の形態は、上記のような構成にすることにより、残湯状態や季節に応じて、加熱停止時間を可変させ、COPをある程度確保しつつ、湯切れを防ぐことができる効果がある。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のヒートポンプ式給湯器によれば、残湯状態から加熱停止温度を可変させるようにすることにより、数日間の旅行などでお湯を使用せずに放置され、図7に示すように、貯湯タンクのかなり下の方まで、高温のお湯が残っている状態においても、貯湯タンク内のお湯を下部を除き、90℃まで沸き上げることができるため、湯切れを防ぐことができる。また、通常時には、加熱停止温度を低くしてCOPの低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜実施の形態3に係るヒートポンプ式給湯器の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態3の沸き上げ制御動作のフローチャートである。
【図5】入水温度とCOPの関係を表すグラフである。
【図6】通常使用状態における深夜電力時間帯開始時の貯湯タンク内の温度分布を表すグラフである。
【図7】数日間お湯を使用しなかったときの深夜電力時間帯開始時の貯湯タンク内の温度分布を表すグラフである。
【符号の説明】
1 給湯器本体、2 貯湯タンク、5 第1の温度センサ、 8 第2の温度センサ、9 第3の温度センサ、10 第4の温度センサ、 11 第5の温度センサ、15 ヒートポンプ本体、25 第6の温度センサ、30 制御部、31 リモコン。
Claims (3)
- ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体の貯湯タンクの上部より蓄え、貯湯タンクの下部より加熱源であるヒートポンプ本体に戻し、貯湯タンク又はヒートポンプ本体に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、
前記加熱停止温度を貯湯タンク内の残湯状態により可変させる制御手段を備えたことを特徴とするヒートポンプ式給湯器。 - ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体の貯湯タンクの上部より蓄え、貯湯タンクの下部より加熱源であるヒートポンプ本体に戻し、貯湯タンク又はヒートポンプ本体に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、
前記加熱停止温度を外気温又は水温により可変させる制御手段を備えたことを特徴とするヒートポンプ式給湯器。 - ヒートポンプサイクルを用いて給湯用の液体を加熱し、その加熱された液体を給湯器本体の貯湯タンクの上部より蓄え、貯湯タンクの下部より加熱源であるヒートポンプ本体に戻し、貯湯タンク又はヒートポンプ本体に戻す液体の温度が予め設定された加熱停止温度になると、ヒートポンプ本体の加熱動作を停止するヒートポンプ式給湯器において、
前記加熱停止温度を貯湯タンク内の残湯状態と外気温又は水温とにより可変させる制御手段を備えたことを特徴とするヒートポンプ式給湯器。
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-
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- 2003-04-15 JP JP2003109733A patent/JP2004316996A/ja active Pending
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