JP2004316805A - 異種多重シール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の配管接合部に形成される機械シール装置の接続信頼性及び安全性を更に高めることが可能な異種多重シール装置を提供すること。
【解決手段】一対の中空被接続部材の接続部又は接続部近傍に配設される磁気シール装置と、前記接続部近傍又は前記接続部に配設される機械的シール装置とにより、前記接続部のシールを行う異種多重シール装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種多重シール装置に関し、特に磁気シール装置と機械的シール装置とを併せて具備し、異なる原理のシールにより配管等の接続部を安全かつ確実にシールするための異種多重シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造設備や石油化学プラント等の配管同士の接続部あるいは配管と流体機器や計測装置等との接続部をシールするために、接続部の接続面をボルトの締付け力等の機械的な力で押し付ける方法や比較的柔軟な金属・ゴム・樹脂等を用いたガスケットを接続面間に挟み込んだ状態で押し付ける方法が一般に採用されている。この構造の接続部では、機械的な力により接続面同士が加圧され密着する、あるいは、ガスケットが配管接続面の形状に変形して密着することで、配管内部流体の漏洩を防ぐシール部が構成される。しかし、押付け力の不足、または接続面の凹凸や幾何学的不整合のために、密着が接続部の全面に及ばず漏洩を生じる場合があった。また、長期間の使用においては、材料のクリープによる経年劣化、いわゆる馴染みが起こり、押付け面圧が減少してシールが有効に機能しなくなる問題もあった。
【0003】
そこで、従来より、接続部からの漏洩を防止する手段として、例えば、ボルトの適正な締め付け力が容易に確認できるような施工管理方法、あるいは押付け圧力が接続面全体に分布するように形状を工夫したガスケットが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の施工管理方法を併用しても、あるいは開発されたガスケットを使用しても、漏洩を完璧に防止することは非常に困難であり、別途、漏洩監視のための検知装置を設置することや全ての接続部を定期的に点検する必要に迫られる場合が多い。これは、接続部にかかる内部流体の圧力が大きくなると、その影響で接続部の押付け圧力が必然的に減少し、機械的な力に基づくシールが機能を失うためである。また、長期間の使用における経年劣化の問題は解決できない。
【0005】
従来の機械力に基づく方法により実現されるシールでは、接続面同士あるいはガスケットと接続面とが互いに吸引する特性をそれ自身で有するわけではなく、これらは物理的には反発しあっており、これを外部の機械的力によって強制的に拘束している。すなわち、接続面同士等を互いに密着させるのに必要な押付け圧力は、元来発生しなかったり、容易に消失したりする特性を本質的に持っており、さらに、一旦減少すれば再び復元することはなく、このため理想的な接続面状態が得られずに容易に漏洩が発生するのである。
【0006】
また、これらの問題を解消する方法として、一つの接続部にシールを多重に構成し、その信頼性を向上させる方法も考えられる。しかし、機械的な押付け力に基づくシールの多重化では、全ての接続面やガスケットを適正に変形させなければ全てのシールを構成できず、これは構成部品の加工精度の限界から極めて実現性に乏しい。すなわち、部品の形状が設計寸法から僅かでも外れていると、シールの何れか一つが有効に押付けられていても、他方は必ず浮いてしまう。また、仮に高精度に部品を製造できてこの方法が実現できたとしても、前記した内部流体圧力の影響や経年劣化の問題は、多重化して配置された全てのシールで同様に進行する。したがって、同一の原理のシールを多重化しても、最終的には同じ原因で同時期に劣化が生じるので、信頼性を飛躍的に向上させることはできない。すなわち、単なる多重化では根本的な解決策とはならない。
【0007】
本発明は、機械力に基づくシールにおける上記の問題点を解決するためになされたものであり、従来の機械的シール装置と、この機械的シール装置とは異なる原理によるシール装置、例えば磁気シール装置とを併せて備えた異種多重シール装置を提供することを目的とする。ここで、従来の機械的シール装置とは、既に述べたボルトを締め付ける方法、金属、ゴム等を用いたガスケットを押し付ける方法のほかに、溶接接合等の溶融接合法も含んでいる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者らは種々検討を重ねた結果、従来の機械的シール装置と異なる原理のシール装置として、強磁性粒子含有流体を使用した磁気シール装置に着目した。すなわち、配管接続部近傍に置かれた磁石の作る磁場によって強磁性を示す流体を所定の位置に保持し、これによって接続面に自ら密着する特性を有するシール部が実現される。このシールを従来の機械的シール装置近傍に配置して、異なる原理に基づく多重シールを構成すれば、配管内部流体の漏洩を確実に防止できることを見出して本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、第一の本発明によれば、一対の中空被接続部材の接続部又は接続部近傍に配設される磁気シール装置と、前記接続部近傍又は前記接続部に配設される機械的シール装置とにより、前記接続部のシールを行う異種多重シール装置が提供される。
【0010】
前記磁気シール装置は、前記一対の中空被接続部材(110,111)の被接続面間に充填される強磁性粒子含有流体(120)と、前記一対の被接続部材の近傍に配置されて前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加する磁石(130)とを備え、前記磁石により前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加することにより、前記強磁性粒子含有流体を前記被接続部材の各々の被接続面に密着させるようにしたものであることが好ましい。
【0011】
また、第二の本発明によれば、機械的シール装置による接続部(370)が形成された被接続部材(371,372)に対して、付加的に装着される磁気シール装置を併せて具備する異種多重シール装置であって、前記磁気シール装置は、強磁性粒子含有流体(320)と、一対の磁石(330,331)と、被覆部材(312)と、一対の保持部材(315,316)とを備え、前記被覆部材は、前記接続部を囲繞し、前記磁石は、前記被覆部材の両側に、前記被覆部材の少なくとも一部と接して配置され、前記接続部を囲繞する空間においてシールすべき前記各構成部材の被接続面間の間隙に、前記強磁性粒子含有流体が充填されており、前記保持部材は前記一対の磁石を前記被覆部材の両端面にそれぞれ押圧するように前記被接続部材に固定されており、前記磁石により形成された磁場により前記強磁性粒子含有流体を、前記接続部を囲繞する空間においてシールすべき前記各構成部材の被接続面間の間隙に密着させるようにしたものが提供される。
【0012】
この第一及び第二の本発明の装置は、更に、前記機械的シール装置と前記磁気シール装置との間の空間内の状態を検知するためのセンサ、及び/又は前記強磁性粒子含有流体の供給手段を備えていることが好ましい。
また、上記第一及び第二の本発明の各々の装置において、強磁性粒子含有流体が、マグネトレオロジ(MR)流体、あるいはマグネトレオロジ(MR)流体と磁性流体との混合流体であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る第一の異種多重シール装置を示す。図において、異種多重シール装置100は、フランジ112,113を有する一対の中空被接続部材、例えば配管110,111と、フランジ112,113と一体に突出形成された磁極114,115と、フランジ112,113を相互に機械的に押付けるためのボルト140及びナット141と、フランジ112,113の間に設置されるスペーサ142と、各フランジ112,113の背面に密着して配管接続部近傍に設置される磁石、例えば、環状の永久磁石130,131と、強磁性粒子含有流体120とから構成される。
【0014】
上記の異種多重シール装置100において、接続部には強磁性粒子含有流体120とこれに磁場を印加するための永久磁石130,131とからなる磁気シール装置が構成され、更に、この磁気シール装置の配管110,111に対して外側に隣接して、ボルト140及びナット141を備えた機械的シール装置が構成される。この磁気シール装置と機械的シール装置の配置は特に限定されるものではなく、機械的シール装置を内側に、かつ磁気シール装置を外側に配設することもできる。
なお、本発明において使用される機械的シール装置には、図1に示すボルト140及びナット141などの締結部品により構成されるもの以外に、溶接接続部も含まれる。
【0015】
このように、異なる原理・構造に基づくシール装置を配管接続部に多重に配設することにより、同一の原因で同時期に接続部の破損もしくは接続部からの漏洩などの不具合が生じることが確実に回避でき、安全性及び信頼性が飛躍的に向上する。
【0016】
上記の異種多重シール装置100において、配管110,111は、例えば純鉄、炭素鋼、フェライト系ステンレス等の強磁性体材料より形成される。スペーサ142は、例えば、マルテンサイト系ステンレス、銅、真鍮などの常磁性体材料より形成される。永久磁石130,131としては、例えば、Sm−Co(サマリウム−コバルト)系希土類磁石、Nd−B−Fe(ネオジム−ボロン−鉄)系希土類磁石等を用いることができる。
【0017】
ここで用いる強磁性粒子含有流体120は、図2に示すように、シリコンオイル、ポリαオレフィン、パーフルオロポリエーテルのような流体121の中に、界面活性処理を施した平均粒径数μmの微小な強磁性粒子(典型的には鉄粉)122を分散させた懸濁液である。なお、本発明においては、すべての実施形態において、この強磁性粒子含有流体として、マグネトレオロジ流体(以下、MR流体という)を主体とするものを使用することが好ましい。これは以下に述べる理由による。
【0018】
強磁性粒子含有流体としては、一般的に磁性流体が知られている。この磁性流体においては、強磁性粒子の平均粒径は数nm程度と極めて微小であり、この極微小磁性粒子を界面活性剤で安定に分散させたコロイド溶液として安定な状態を保持している。ただし、この極小磁性粒子の磁区の大きさは分子レベルと極めて小さく、また、粒子表面の界面活性剤の効果も相俟って、磁場を印加しても粒子同士が互いに密着せずに磁性流体の粘度自体はほとんど上昇しない。したがって、従来このような磁性流体は真空ポンプのような真空装置の回転軸など、摺動部のシールに使用されているものの、配管接続部のシールにはシール耐圧が十分でないため適用することは困難であると考えられていた。
【0019】
しかし、MR流体は含有される強磁性粒子の平均粒径が、数μmと大きく、この強磁性粒子は大きな磁区を有するため、上記と同様に表面を界面活性剤で処理されていても、磁場を印加されると粒子同士が互いに引き付けあい強固に連結する性質を有する。
【0020】
このようなMR流体の挙動を、図2により説明する。MR流体120を極性の異なる磁極190,191間に充填すると、磁界が形成されていない状態(図2(a))では混入した粒子122は流体121の中を分散して、一般的なエンジンオイルと同様の流動性を有する。
【0021】
しかし、磁極191,191間に磁場を印加すると、図2(b)に示すように、分散していた粒子122が互いに連結して鎖状につながり磁極190,191間に架橋構造を形成する。この結果、この粒子122の鎖が抵抗となって流体121が流れにくくなり、磁場の強さに応じてその抵抗力は増し、あたかも固体のような硬度に到達する場合もある。ただし、この硬さには方向性があり、図2(c)に示すように、磁束に沿った方向(すなわち、鎖が縮む方向、図中上下方向)には比較的変形しやすく、反面、磁束に垂直な方向(すなわち、鎖が切断される方向、図中、左右方向)には大きな抗力を発生する。なお、このMR流体120は磁場を取り除けば数ミリ秒以下の時間で元の流動性を取り戻す。
【0022】
MR流体は、平均粒径3〜5μmの強磁性粒子粉末を、上述したように、シリコンオイル、ポリαオレフィン、パーフルオロポリエーテルなどの流体中に分散させたスラリー状の流体であり、流体全体に占める強磁性粒子粉末の割合は、30〜45体積%であることが好ましい。
【0023】
更に、本発明においては、このMR流体に、従来の極微小磁性粒子を含む磁性流体を混合した混合流体を使用することが好ましい。これは、以下のような理由による。すなわち、MR流体を用いたシール部においては、磁性体である分散粒子は磁界に拘束されて圧力に抗する。しかし、分散媒である流体それ自体は磁界の影響を受けないため、長時間圧力を受けた場合、ある程度流動を生じることは避けられない。つまり、MR流体のシール耐圧は、凝集した粒子間の微小間隙に入り込んだ分散媒がその表面張力によって支え得る仕切り圧によって決定される。したがって、より微小な磁性粒子をMR流体に併せて分散させ、分散媒の表面張力を更に増大させれば、より高いシール耐圧を得ることが可能となる。
【0024】
この混合流体では、粒子含有率が30〜45体積%のMR流体に、極微小磁性粒子を2〜8体積%の範囲で混合することが好ましい。
【0025】
図1に示すように、このMR流体(強磁性粒子含有流体)120を配管110,111の接続フランジ112,113に突出形成された磁極114,115の間に充填し、永久磁石130,131を用いて磁場を印加すれば、前述したようにMR粒子が互いに連結して磁極間に架橋構造を形成し、自ら接続面に密着する特性をもったシールとして機能する。この磁性流体によるシールのシール性能は、機械的な押し付け力を用いたシールと異なり、あくまで磁場の強さのみに依存する。このため、配管110,111内の流体の圧力が変動しても磁場が変動しない限り、物理的にその性能は保持される。
【0026】
この点に関し、永久磁石、特にサマリウムコバルト系希土類磁石の磁気特性は、温度特性や経時劣化特性に優れ、配管に合理的に想定される耐用年数の範囲では不変であると見なせる。さらに、磁場の強さのみに依存する強磁性粒子含有流体によるシールは、接続フランジ112,113がシールとして有効に機能するようボルト140の締め付け力で押付けた際、磁極間隙が機械的に多少変化しても、前記した硬さの方向性のためにMR流体がこれを吸収するため、十分なシール性能を達成できる。
【0027】
なお、磁気シール装置に使用される磁石としては、永久磁石の他に電磁石を使用してもよい。その場合は、電磁石に通電することにより磁気シール部に磁場が印加される。更に、上記の実施形態においては、環状の永久磁石を使用した場合について述べたが、磁石の形状はこれに限定されるものではなく、フランジの背面周方向に沿って、所定間隔、例えば中心角90°毎に4個、或いは、中心角60°毎に6個配設することもできる。また、磁石は配管の外周ではなく、内周面に配設することも可能である。
【0028】
また、配管110,111内を流れる流体の蒸気圧が、強磁性粒子含有流体、例えばMR流体120の蒸気圧よりも低い場合には、磁気シール部からMR流体120が接続フランジ112,113の間隙から、配管110,111内へ逆拡散し、その結果、管内の流体を汚染する可能性がある。このような場合は、図1に示したシール装置100において、ボルト140とナット141とにより機械的に結合されている部分を配管により近い内側とし、MR流体120による磁気シール部をその外側に形成することが好ましい。
【0029】
更に、強磁性粒子含有流体120を、例えば、磁場の形成に十分な薄さを有し、かつ、シール材料としての十分な弾性を有する合成樹脂皮膜など、加撓性を有する薄膜よりなる袋状部材又はU字型部材の中に封入し、これを磁気シール部に沿って配置することもできる。また、強磁性粒子含有流体120をマイクロカプセル内に封入し、このマイクロカプセルの集合体を磁気シール部に沿って配置してもよい。このような構成とすることにより、磁気シール部に磁場を印加した際、袋状部材又はU字型部材、マイクロカプセルは、内部に封入されているMR流体120の磁気的挙動と共に変形して、フランジ間に密着し、良好なシール性を発現する。しかも、MR流体が露出していないため、上記のような蒸気圧の差に基づく逆拡散を防止することが可能となる。
【0030】
なお、図1に示した実施形態では、対向する接続フランジ112,113の間にスペーサ142を介在させて、微小な閉空間180を形成し、この閉空間180内に突出する磁極114,115を形成し、この閉空間180内にMR流体8を充填した構成とした。しかし、この閉空間180及び突出形成された磁極114,115は必ずしも形成する必要はなく、接続フランジ112,113を直接密着させて、両者の僅かな間隙にMR流体120を充填した構成としてもよい。この構成によれば、磁極間距離が最小となるため、シール耐圧がより増大するという利点がある。
【0031】
更に、上記の実施形態では、配管110,111の接続フランジ112,113の相互押付け力をボルト140とナット141の締め付け力によって得る構成としたが、永久磁石同士の磁気吸引力を利用して接続フランジ112,113を密着させる構成、あるいは、前述したように、両者を溶接接続した構成であってもよい。
【0032】
また、上記の磁気シール装置は、単独で配管接合部のシール装置として使用することも可能である。さらに、更に、上記の実施形態においては、異種多重シール装置を機械的シール装置と磁気シール装置により構成したが、シール原理はこれらに限定されるものではなく、今後発見される可能性を有する他の原理(例えば静電現象や特異な化学反応)を利用してもよい。
【0033】
図3は、本発明の第一の異種多重シール装置の他の実施形態を示し、フランジを密着させるための機械的シール装置を、ボルト及びナットで構成されるものに替えてフランジ間に配設する金属ガスケット、継手部材、及びこの継手部材と螺合するナットにより構成したものである。
【0034】
すなわち、異種多重シール装置200は、一対のフランジ212,213を有する配管スリーブ210,211と、これらのフランジ212,213の間に介在される金属ガスケット242と、シール用の強磁性粒子含有流体、例えばMR流体220と、永久磁石230が組み込まれた継手部材240と、この継手部材240とネジ結合し、片側の配管スリーブ210を他方の配管スリーブ211に押し付けるためのナット241とから構成される。
【0035】
上記の構成要素のうち、配管スリーブ210,211、継手部材240、ナット241は強磁性体により形成されており、また、金属ガスケット242は常磁性体材料より形成されている。したがって、継手部材240とナット241を螺合すると、永久磁石230によって継手部材240、配管スリーブ210,211、及びナット241を経由する閉磁路が形成され、MR流体220に磁場が印加される。その結果、MR流体220は機械的シール装置を形成する金属ガスケット242から配管内の流体が漏出した際、外部への漏れを食い止めるための予備シールとして機能する。
【0036】
一方、継手部材240にナット241を螺合すると、金属ガスケット242がフランジ212,213の間で変形して、両者を密着させることにより機械的シール装置が構成される。
【0037】
この異種多重シール装置200は以下の手順で組み立てることが好ましい。先ず、配管スリーブ210,211のフランジ部212,213に形成された磁極214,215にMR流体220を塗布し、金属製ガスケット242を挟み込んで互いに押し付ける。このときは、まだ磁場が印加されていないので、MR流体220は磁極面に均一に回り込む。磁場が印加された状態ではMR流体220を均一に塗布できないためシールとして機能しなくなるため、この操作順序は重要である。
【0038】
この状態で、継手部材240を配管スリーブ210の所定の位置に外嵌する。このとき、継手部材240は組み込まれた永久磁石230の磁力により、自ら配管スリーブ210に密着する。その後、ナット241を配管スリーブ211に外嵌し、ネジ部を締め付け、金属製ガスケット242をフランジ212,213にそれぞれ密着させる。このとき配管スリーブ210,211のフランジ212,213の磁極214,215の間隙に変動誤差が生じても、前述したように、MR流体220は硬さの方向性を有するため、この変動誤差を吸収するという利点がある。この継手部材240を外すにはナット241を緩めればよい。変形した金属ガスケット242を交換し、流れ出たMR流体220を再び塗布すれば、改めて利用することも可能である。これは、再利用のできない溶接等による接続方法に比べると有利である。なお、図3では金属製ガスケット242の外周にMR流体220による磁気シール部を配置したが、この逆でもよい。
【0039】
図4は、本発明の第二の異種多重シール装置300を示す。この異種多重シール装置300は、既存の中空被接続部材、例えば配管の接続部を構成する機械的シール装置と、この機械的シール装置に近接して配設される磁気シール装置とにより、異種多重シール構造を形成する。
【0040】
図4において、配管接続部370には、配管371,372のフランジ373,374をボルト375及びナット376により相互に機械的に押し付ける機械的シール装置が配置されている。
【0041】
異種多重シール装置300は、配管接続部370を囲繞する被覆部材312と、この被覆部材312の両端面に接して配管371,372に外嵌された一対の永久磁石330,331と、これらの永久磁石330,331の外側に吸引されて配管371,372に外嵌固定される保持部材315,316と、接続部370周囲の空間においてシールすべき各構成部材間の間隙、すなわち、この場合は被覆部材312端面と永久磁石330,331との間の間隙、及び永久磁石330,331と配管371,372外周面との間の間隙に、それぞれ充填された強磁性粒子含有流体、例えばMR流体320とを備える。保持部材315,316は締結手段、例えば固定用ねじ317,318により配管371,372に固定される。
【0042】
上記の構成において、配管371,372、被覆部材312及び保持部材313,314はそれぞれ強磁性材料より形成されている。
【0043】
この異種多重シール装置300は以下のようにして組み立てることができる。すなわち、配管接合部370の機械的シール装置の周囲に磁気シール装置を取り付ける。まず、被覆部材312の両端面にMR流体320を塗布した後配管に外装し、次に、内周面にMR流体320を塗布した永久磁石330,331をそれぞれ被覆部材312の両側から配管に外嵌し、更に、永久磁石330,331の両側に保持部材315,316を外嵌してこれらを配管に固定用ねじ317,318により固定する。
【0044】
この異種多重シール装置300を組立てた状態では、配管371,372外周面と永久磁石330,331内周面との間に充填されたMR流体320、及び被覆部材312の両端面と永久磁石330,331との間に充填されたMR流体に、各々磁場が印加され、MR流体が各部材の被接続面に強固に密着することにより各接続面間の磁気シールが行われる。つまり、配管接続部370の機械的シール装置とMR流体320による磁気シール装置とにより異種多重シールが構成され、接続部の接続信頼性が大幅に向上する。なお、図4では配管接続部370はボルトの締め付け力に基づくものであるが、これに限定されるものではなく、例えば溶接部であってもよい。
なお、この実施形態において、配管接続部370の機械的シール装置と磁気シール装置とは必ずしも同時に形成される必要はなく、例えば既存の配管接続部370に接続部の信頼性及び安全性の向上を目的として磁気シール装置を後付けすることもできる。
【0045】
図5は本発明の第二の異種多重シール装置の第二の実施形態を示す。図中、図4と同一の構成要素には同一の符号を付して示してある。
【0046】
この異種多重シール装置301は、上記の異種多重シール装置300において、永久磁石330,331内周面と配管371,372外周面との間に第二の保持部材(例えばカラー)313,314を介在させたものである。この構成において配管371,372は強磁性体であっても、常磁性体もしくは非磁性体であってもよい。配管371,372が非磁性体である場合には、第二の保持部材313,314を磁性体により構成することにより、磁路を形成することが可能となる。
【0047】
図6は本発明の第二の異種多重シール装置の第三の実施形態を示す。
異種多重シール装置400は、既存の配管接続部470を挟んで、配管471,472の外周に外嵌される一対の結合部材(例えば環状ヨーク)410,411と、それぞれの結合部材410,411の外周に配設される例えば円筒形状の被覆部材412と、配管471,472と結合部材410,411内周面との間、並びに、結合部材410,411外周面と被覆部材412の内周面との間に、それぞれ充填された強磁性粒子含有流体、例えばMR流体420と、被覆部材412の両側面に、これと密着して設置される永久磁石430,431と、この永久磁石430,431と配管471,472の外周面との間に介在される第二の保持部材(例えばカラー)413,414と、永久磁石430,431及び第二の保持部材413,414の端面に永久磁石430,431に吸引されて配置される第一の保持部材(例えばホルダー)415,416とを備える。この第一の保持部材415,416は締結手段、例えば固定用ねじ417,418により配管471,472に固定される。
【0048】
上記の構成において、配管471,472、結合部材410,411、被覆部材412、及び第一の保持部材415,416は強磁性材料より形成され、第二の保持部材413,414は常磁性材料により形成されている。
【0049】
この異種多重シール装置400は、図4に示した異種多重シール装置300と同様に、配管接合部470の機械的シール装置の周囲に磁気シール装置を取り付けることにより構成される。即ち、結合部材410,411の内周面及び外周面に、MR流体420を塗布したのち、結合部材410,411、被覆部材412、第二の保持部材413,414の順に配管471,472の外周に組立て、永久磁石430,431を配設した後、第一の保持部材415,416を配設して、固定用ねじ417,418により固定する。
【0050】
この組立て操作において、永久磁石430,431の磁極の向きを互いに同じ極が被覆部材412に接するよう(例として図ではN極が接している)に配置することが好ましい。このような配置とすれば、被覆部材412の配管に沿う長さを永久磁石430,431の配管に沿う厚みよりも十分長くすることにより、永久磁石430,431同士の磁力の干渉を防止することができる。
【0051】
異種多重シール装置400を配管外周に組立てた状態では、それぞれの永久磁石430,431を中心に、被覆部材412、結合部材410、MR流体420、配管471、及び第一の保持部材415を経由して閉磁路が形成される。したがって、既存の配管接続部470の機械的シール部とMR流体420による磁気シール部との異種多重シールが構成され、接続部の接続信頼性が大幅に向上する。なお、金属製ベローズ(図示せず)等を被覆部材412の中央部に用いて、被覆部材412を配管に沿って収縮自在とすれば、任意の長さの配管接続部に対応できるという利点がある。また、図6では、配管接続部470はボルトの締め付け力に基づくものであるが、これに限定されるものではなく、例えば溶接部であってもよい。更に、既存の配管接続部470に磁気シール装置を後付けすることもできる。
【0052】
図7は、本発明の異種多重シール装置に強磁性粒子含有流体の供給手段を配設した構成を示し、一例として、第二の異種多重シール装置の第四の実施形態を示す。図中、図6と同一の構成要素には同一の符号を付して示してある。
【0053】
この異種多重シール装置500は、図6に示した異種多重シール装置400に、更に、強磁性粒子含有流体の供給手段550,551を配設したものである。なお、この実施形態において、既存の配管接続部570は各配管571,572のフランジ573,574の間に金属ガスケット575を介在させ、この金属ガスケット575を継手部材576及びナット577による機械的締め付け力により変形させて両フランジ573,574を密着させる公知の機械的シール装置である。なお、この配管接続部570に配置される機械的シール装置は、この構成に限定されるものではなく、前述したようにボルトとナットとの締結力によるもの、溶接によるもの等いずれの構造であってもよい。
【0054】
MR流体420を供給するための供給手段550,551は、例えば、第二の保持部材413,414に形成された空間内に配設された流体溜り552,553と、この流体溜り552,553からMR流体420を結合部材410,411と配管471,472との間、並びに結合部材410,411と被覆部材412との間にそれぞれ供給するために、被覆部材413,414及び結合部材410,411にそれぞれ形成された連通路554,555及び556,557から構成される。
【0055】
この異種多重シール装置500を組立てる場合も、上記の各実施態様と同様に、MR流体420をシールすべき各構成部材間の間隙に配置した後に、永久磁石430,431を配設するという手順で実施されることが好ましい。
【0056】
ところで、MR流体420は、作用する磁場が弱くまだ流動性が残っている場合、磁気吸引力の作用で自ら磁極に移動する。したがって、流体供給手段550を配設することにより、組立て時に予めMR流体を塗布する工程を省略することができる。
なお、ここでは一例として、図6に示した異種多重シール装置400に流体供給手段550を配設した場合について述べたが、この流体供給手段は、図1及び図3に示した本発明の第一の異種多重シール装置にも同様に配設することができる。
【0057】
図8は本発明の異種多重シール装置に、機械的シール部と磁気シール装置との間に形成される空間内の状態を検知するためのセンサを配設した構成を示し、一例として、本発明の第二の異種多重シール装置の第五の実施形態を示す。図中、図6と同一の構成要素には同一の符号を付して示してある。
【0058】
異種多重シール装置600は、図6に示した異種多重シール装置400の機械的シール装置及び磁気シール装置のいずれかの構成部材、例えば被覆部材460に、更に配管接続部470周囲の空間内の状態を検知するためのセンサ、例えば圧力センサ660を配設したものである。圧力センサ660は、例えば、ひずみゲージ式のものであり、センサ本体661、センサ部としてのダイアフラム667、及びひずみゲージ668を備えている。センサ本体661は被覆部材412の開口412a周縁に配設され、上縁に本体フランジ662が形成されている。被覆部材412とセンサ本体661の下面との間には、これらの間をシールするためのMR流体665が充填されている。
【0059】
このセンサ本体661は次のようにして被覆部材412に取り付けられる。センサ本体661の外周に配置されたスペーサ663を介して被覆部材412上面に固定部材(例えばセンサフランジ)664が配設され、更に、本体フランジ662下面と固定部材664との間に永久磁石666が配設されている。圧力センサ本体661及び固定部材664は強磁性材料により形成され、スペーサ663は常磁性材料から形成される。したがって、永久磁石666から、固定部材664、被覆部材412、MR流体665、センサ本体661を経る閉磁路が形成され、固定部材664が永久磁石666の磁力により、被覆部材412とセンサ本体661とに強固に密着し、センサ本体661を被覆部材412に固定すると同時に、これらの間を磁気シールする。
【0060】
このシール装置600を組立てる場合も、上記の各実施態様と同様に、MR流体420,665を所定の位置に配置した後に、永久磁石630,631、及び666を配設するという手順で実施されることが好ましい。ただし、この場合、図8に示すように、圧力センサ660近傍の永久磁石666の磁極の方向は、被覆部材412の永久磁石430,431と同じ極が被覆部材412に近接する(例として図ではN極が接している)ように配置することが好ましい。また、圧力センサ660近傍の永久磁石の作る磁場が十分強い範囲であれば、固定部材664と被覆部材412との間に加工精度の限界から隙間が開いていても閉じていても問題はない。
【0061】
この異種多重シール装置600には、既存の機械的シール装置と磁気シール装置との間に形成される空間内の状態を検知できるセンサ(図ではひずみゲージ式圧力センサ)を設置したので、圧力センサの信号を解析すれば、例えば、既存の機械的シール装置の破損や劣化を、配管内部の有毒ガスなどが漏出しない条件で検知することができる。
すなわち、既存の機械的シール装置の外周には磁気シールが予備的なシールとしては位置されているため、機械的シール装置が破損もしくは劣化しても有毒ガスなどの漏出を防止でき、かつ空間内の状態を監視することで機械的シール装置の交換等を要求する警報などを発令することが可能となり、配管接続部の安全性が飛躍的に向上する。また、機械的シール装置と磁気シール装置とにより構成される空間内の状態は、磁気シール装置に異常が生じた際にも変化するため、このセンサは、磁気シール装置の作動の正常性も同時に監視する機能を有している。
【0062】
なお、ここでは一例として、図6に示した異種多重シール装置400に圧力センサ660を配設した場合について述べたが、このような配管接続部周囲の空間内の状態を検知するための手段は、図1及び図3に示した本発明の第一の異種多重シール装置に配設してもよい。
また、図8では検出手段として圧力センサ660を備えた異種多重シール装置について述べたが、圧力センサに限定されず、温度センサ、流量センサなどの各種センサであっても同様に取付け可能である。
また、図8に示した圧力センサ660と同形状のフランジを用いて、これをガスクロマトグラフィー等の化学分析装置の試料導入部とすることもできる。あるいは圧力を検知して所定の圧で開弁する安全弁としてもよい。
また、図8では、圧力センサ660が被覆部材412の開口412a周縁に永久磁石による磁気吸引力により固定される構成を示したが、これに限定されるものではなく、圧力センサ本体下部にねじ部等の機械的接合部を設け、これにより被覆部材の開口周縁にセンサ本体が固定され、その内側又は外側に磁性シール部が構成されていてもよい。
更に、本発明においては、異種多重シール装置を機械的シール装置と磁気シール装置により構成したが、シール原理はこれらに限定されるものではなく、今後発見される可能性を有する他の原理(例えば静電現象や特異な化学反応)を利用してもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明の異種多重シール装置は、機械的シール装置と、磁場が印加されると対向する磁極間に密着して固体化する強磁性粒子含有流体、特にMR流体を主体とするものにより構成される磁気シール装置を併せて具備しているので、機械的シール装置単独使用、もしくは、機械的シール装置の多重化使用に比べて配管接合部の信頼性及び安全性が大幅に向上する。
【0064】
本発明の他の異種多重シール装置は、既存の機械的シール装置が配設された配管接合部に後付けすることにより、異種多重シール装置を形成することができる。すなわち、劣化が生じたシール部、或いは、劣化が生じる可能性のあるシール部に配設することにより、その部分で配管内の流体が漏出した際に、このシール装置によって外部への漏出を防止することができる。
【0065】
本発明の異種多重シール装置に接続部の状態を検知するセンサを配設すれば、例えば既存の機械的シール装置又は磁気シール装置の損傷や劣化の状態を監視することができ、配管からの漏洩を未然に防止することが可能となる。
【0066】
このように、本発明の異種多重シール装置は、磁気シール装置を機械的シール装置とを組み合わせることにより、より確実で安全性の高いシール装置を構成することが可能であり、その用途は極めて広く、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の異種多重シール装置の実施の形態を概念的に示す縦断面図である。
【図2】シールに用いるMR流体のシールのメカニズムを示す概念図である。
【図3】本発明の第一の異種多重シール装置の他の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【図4】本発明の第二の異種多重シール装置の第一の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【図5】本発明の第二の異種多重シール装置の第二の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【図6】本発明の第二の異種多重シール装置の第三の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【図7】本発明の第二の異種多重シール装置の第四の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【図8】本発明の第二の異種多重シール装置の第五の実施形態を概念的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
100,200,300,400,500,600 異種多重シール装置
240,576 継手部材
141,241,577 ナット
110,111,210,211 配管(中空被接続部材)
112,113,212,211 フランジ
120,220,320、420,665 強磁性粒子含有流体
130,131,230,430,431,666 永久磁石
310,311,410,411 結合部材(ヨーク)
312,412 被覆部材
313,314,413,414 第二の保持部材(カラー)
315,316,415,416 第一の保持部材(ホルダー)
317,318,417,418 固定ねじ
550,551 流体供給手段
552,553 流体溜り
554,555,556,557 連通路
660 圧力センサ
661 センサ本体
370,470 配管接合部

Claims (16)

  1. 一対の中空被接続部材の接続部又は接続部近傍に配設される磁気シール装置と、前記接続部近傍又は前記接続部に配設される機械的シール装置とにより、前記接続部のシールを行う異種多重シール装置。
  2. 前記磁気シール装置は、
    前記一対の中空被接続部材の被接続面間に充填される強磁性粒子含有流体と、前記一対の中空被接続部材の近傍に配置されて前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加する磁石とを備え、
    前記磁石により前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加することにより、前記強磁性粒子含有流体を前記被接続部材の各々の被接続面に密着させるようにした、請求項1記載の異種多重シール装置。
  3. 前記磁気シール装置が、前記接続部に配設され、前記機械的シール装置が前記磁気シール装置の内側に隣接して配設される、請求項1又は2記載の異種多重シール装置。
  4. 前記磁気シール装置が、前記接続部に配設され、前記機械的シール装置が前記磁気シール装置の外側に隣接して配設される、請求項1又は2記載の異種多重シール装置。
  5. 前記機械的シール装置が、前記被接続部材の一方に外嵌され、ねじ山が形成された継手部材と、
    前記配管の他方に外嵌され前記継手部材と螺合するナットとを備え、
    前記継手部材と前記ナットとが螺合することにより、前記一対の被接続部材を互いに密着させるようにする、請求項1〜4いずれか1項記載の異種多重シール装置。
  6. 一対の中空被接続部材の接続部に配設された機械的シール装置と、前記接続部に装着される磁気シール装置とを具備する異種多重シール装置であって、前記磁気シール装置は、
    強磁性粒子含有流体と、一対の磁石と、被覆部材と、一対の保持部材とを備え、
    前記被覆部材は、前記接続部を囲繞し、
    前記磁石は、前記被覆部材の両側に、前記被覆部材の少なくとも一部と接して配置され、
    前記接続部を囲繞する空間においてシールすべき前記磁気シール装置の各構成部材の被接続面間の間隙に、前記強磁性粒子含有流体が充填されており、
    前記保持部材は前記一対の磁石を前記被覆部材の両端面にそれぞれ押圧するように前記被接続部材に固定されており、
    前記磁石により形成された磁場により前記強磁性粒子含有流体を、前記接続部を囲繞する空間においてシールすべき前記各構成部材の被接続面間の間隙に密着させることを特徴とする、異種多重シール装置。
  7. 前記異種多重シール装置が、前記接続部周囲の空間内の状態を検知するためのセンサを備えている、請求項1〜6いずれか1項記載の異種多重シール装置。
  8. 前記接続部周囲の空間が、前記機械的シール装置と前記磁気シール装置との間に形成される空間である、請求項7記載の異種多重シール装置。
  9. 前記センサが、
    前記機械的シール装置と前記磁気シール装置のいずれかの構成部材に配設されたセンサ本体と、
    前記センサ本体に組み込まれたセンサ部と、
    前記センサ本体と前記いずれかの構成部材との接続面間に充填される強磁性粒子含有流体と、
    前記センサ本体を前記いずれかの構成部材に固定するための固定部材と、磁石を具備し、
    前記磁石により形成された磁場により前記強磁性粒子含有流体を前記センサ本体と前記いずれかの構成部材の各々の接続面に密着させるようにした、請求項8記載の異種多重シール装置。
  10. 前記センサが、圧力センサである、請求項7〜9いずれか1項記載の異種多重シール装置。
  11. 前記磁気シール装置が、更に強磁性粒子含有流体の供給手段を備え、前記供給手段は、
    前記一対の磁石の外側にそれぞれ形成された空間内に配設され前記強磁性粒子含有流体を収容する一対の流体溜りと、この流体溜り内の強磁性粒子含有流体を、前記接続部を囲繞する空間においてシールすべき前記磁気シール装置の各構成部材間の被接続面間の間隙に連通させるために、前記各構成部材の少なくとも一つに形成された少なくとも一対の連通路を具備する、請求項1〜10いずれか1項記載の異種多重シール装置。
  12. 一対の中空被接続部材の接続部をシールするための磁気シール装置であって、前記磁気シール装置は、
    前記一対の被接続部材の被接続面間に充填される強磁性粒子含有流体と、前記一対の被接続部材の近傍に配置されて前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加する磁石とを備え、
    前記磁石により前記強磁性粒子含有流体に磁場を印加することにより、前記強磁性粒子含有流体を前記被接続部材の各々の被接続面に密着させることを特徴とする、磁気シール装置。
  13. 前記強磁性粒子含有流体が、マグネトレオロジ(MR)流体である、請求項1〜12いずれか1項記載の装置。
  14. 前記強磁性粒子含有流体が、マグネトレオロジ(MR)流体と磁性流体との混合流体である、請求項1〜12いずれか1項記載の装置。
  15. 前記強磁性粒子含有流体が、加撓性を有する薄膜よりなる袋状部材もしくはU字型部材の中に封入されている、請求項1〜14いずれか1項記載の装置。
  16. 前記強磁性粒子含有流体が、マイクロカプセル内に封入されており、前記マイクロカプセルの複数個の集合体により前記磁気シール部を構成する、請求項1〜14いずれか1項記載の装置。
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