JP2004316505A - ファンユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な強度がある一般的な中実断面を持つ回転軸を使用したファンユニットにおいて、軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命とすること。
【解決手段】軸受を保持する軸受保持手段を有するケーシングと、前記ケーシングに取り付けられたマグネットワイヤを積層コアに巻きつけてなるコイル部と、前記軸受に保持されて回転する回転軸と、前記回転軸と同軸上に円筒状のロータヨークとマグネットを取り付けた樹脂製のインペラとを有するファンユニットにおいて、前記インペラの外側表面には該インペラよりも熱の放射率の高い放熱層を設け、前記回転軸と前記放熱層とは前記インペラよりも熱伝導率が高く、しかも接していることにより、回転軸に生じた熱がインペラ表面の放熱層から大気中に放出されるように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】軸受を保持する軸受保持手段を有するケーシングと、前記ケーシングに取り付けられたマグネットワイヤを積層コアに巻きつけてなるコイル部と、前記軸受に保持されて回転する回転軸と、前記回転軸と同軸上に円筒状のロータヨークとマグネットを取り付けた樹脂製のインペラとを有するファンユニットにおいて、前記インペラの外側表面には該インペラよりも熱の放射率の高い放熱層を設け、前記回転軸と前記放熱層とは前記インペラよりも熱伝導率が高く、しかも接していることにより、回転軸に生じた熱がインペラ表面の放熱層から大気中に放出されるように構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等の冷却に使用されるファンユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンユニットは電子機器等の内部に設置され、発熱する部分の冷却用として幅広く使用されている。昨今、電子機器自体の小型化、発熱量の増大によって、ファンユニットの設置される環境温度は高くなってきている。
【0003】
図4に従来の一般的な構造のファンユニットを説明する。リード線1が取り付けられた回路基板2にマグネットワイヤ3が接続されており、金属の薄板を積層してなる積層コア4にマグネットワイヤ3が巻き付けられてコイル部5を形成している。コイル部5は、軸受7を内部に配置した円筒状の軸受保持部6の周囲に、円周状に配置されている。軸受保持部6にはファンユニットの外郭を形成するケーシング13が連接されている。
【0004】
一方、金属製の中実断面を持つ回転軸9を中心に配置し、回転軸9の中心軸と同軸上に、円筒状のロータヨーク11と、ロータヨーク11に固定されたマグネット10を配置した、インペラ12があり、インペラ12は回転軸9が軸受7の中央の穴を貫通する形で、ケーシング13に回転自在に係止されている。
また、構造簡略化・低コスト化のため、インペラ12は樹脂製で成形時に回転軸9と同時成形されている場合が多い。インペラ12の周囲はケーシング13で覆われ、ケーシングには空気吸込み口14と空気吹出し口15が設けられている。
【0005】
さらに、上記したファンユニットは以下のように動作する。
外部の電源からリード線1に給電すると、回路基板2からマグネットワイヤ3に電流が流れ、コイル部5が電磁石となり磁力を発生する。この磁力がインペラ12に取り付けられたマグネット10との間に誘引・反発の力を発生させ、回転軸9を中心にインペラ12が回転する。インペラ12が回転することで空気吸込み口14から空気を吸込み、空気吹出し口15からケーシング13外部に吹き出す。
【0006】
また、マグネットワイヤ3に電流が流れると、マグネットワイヤ3の電気抵抗によりコイル部5が発熱し、積層コア4から軸受保持部6を介して、軸受7に伝熱し、回転軸9を経てインペラ12に伝わる。インペラ12は樹脂製で熱伝導率が低いため、インペラ表面から空気への放熱量が小さい。結果として軸受7に蓄熱されるため、軸受7の温度上昇値が高くなる。
なお、軸受7内部には潤滑のためのグリス8が封入されており、インペラ12が長期間滑らかに回転することが出来るようになっている。軸受7の寿命は一般的にグリス8が劣化するまでの時間によって決まり、その時間は軸受の温度に大きく依存しており、高温になるほど短くなる。つまり、軸受7の温度上昇値を低く抑えることにより、ファンユニットを長寿命にすることができる。
【0007】
このため、軸受の温度上昇値を低く抑える技術として中空の回転軸を使用したファンが提案されている(例えば特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11―324985号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1は、ブレードの回転により、吸込側から下側の吐出部への空気の流れに誘発されて回転子軸に穿設された貫通孔の吸込口側に向かう流れを生じる。そして、ブレードにより生じる吸込口側と吐出口側での風洞内気圧差を利用して、回転子軸を貫通する中空孔に空気の流れを発生させることで、この空気の流れを媒体として、軸を介して軸受の熱放散を行う。
しかしながら、例えば特許文献1で提案されている中空の回転軸では製造が難しく、うまく製造できたとしても回転のブレが生じ易く、満足なファンとしての機能を果せない。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明は、製造が容易で、回転のブレの生じにくい一般的な中実断面を持つ回転軸を使用したファンユニットにおいて、軸受への蓄熱を防ぐことにより、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することを目的とする
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1では、軸受を保持する軸受保持手段を有するケーシングと、前記ケーシングに取り付けられたマグネットワイヤを積層コアに巻きつけてなるコイル部と、前記軸受に保持されて回転する回転軸と、前記回転軸と同軸上に円筒状のロータヨークとマグネットを取り付けた樹脂製のインペラとを有するファンユニットにおいて、前記インペラの外側表面には該インペラよりも熱の放射率の高い放熱層を設け、前記回転軸と前記放熱層とは前記インペラよりも熱伝導率が高く、しかも接していることにより、回転軸に生じた熱がインペラ表面の放熱層から大気中に放出されることとした。
【0012】
本構造にすることで、コイル部で発生し、軸受に伝わった熱は、十分な強度がある一般的な中実断面を持つ回転軸を通じてインペラ表面の熱伝導率の高い放熱層に伝熱し、この放熱層の表面から大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0013】
また、請求項2においては、前記層としてインペラ表面に設けためっき層である
【0014】
これにより、軸受に伝わった熱はインペラに設けためっき層に伝熱することにより大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0015】
さらに請求項3においては、前記層としてインペラ表面に設けた金属板である
【0016】
これにより、軸受に伝わった熱はインペラに設けた金属板に伝熱することにより大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の内容をより理解しやすくするため、以下に実施例を用いて詳説する。
【0018】
【実施例】
本発明による実施例1を図1に示す。
リード線1が取り付けられた回路基板2に、マグネットワイヤ3が接続されており、マグネットワイヤ3は金属の薄板を積層してなる積層コア4に巻き付けられてコイル部5を形成している。コイル部5は軸受7を内部に配置した円筒状の軸受保持部6の周囲に円周状に配置されている。軸受保持部6にはファンユニットの外郭を形成するケーシング13が連接されている。
【0019】
さらに、金属製の中実断面を持つ回転軸9を中心に配置し、回転軸9と同軸上に円筒状のロータヨーク11とロータヨーク11に固定されたマグネット10を配置した樹脂製のインペラ12があり、さらにインペラ12は回転軸9と結合されているので、インペラ12はケーシング13に回転自在に係止されている。
インペラ12と回転軸9の結合方法は、孔を設けたインペラ12表面にプラめっき16を施し、このプラめっき16面下端がインペラ12の孔を貫通して回転軸12端面と接して固着している。ここで、プラめっき16は放熱層として設けたものであり、の成分は金属であるため樹脂製のインペラ12と比較して熱伝導率が高くしかも熱の放射率も高い。そのため、コイル部5で発生して回転軸9に伝達された熱は、インペラ12に設けたプラめっき17が回転軸12と接しているので、プラめっき16の表面からケーシング13内の大気に放熱される。ケーシング13内の大気は、インペラ12の回転によって生じる気流により空気吹き出し口15からファンユニット外部に排出される。
【0020】
本発明による実施例2を図2に示す。
円形の孔を設けたインペラ12の表面には銅板17を貼り付けておき、該孔を貫通して銅板17と回転軸は固着している。この銅板17は放熱層として設けたものであり、樹脂製のインペラ12と比較して熱伝導率が高くしかも熱の放射率が高い。そのため、コイル部5で発生して回転軸9に伝達された熱は、回転軸9端面から銅板17の表面よりケーシング13内の大気に放熱される。ケーシング13内の大気は、インペラ12の回転によって生じる気流により空気吹き出し口15からファンユニット外部に排出される。
【0021】
上記実施例では、インペラ表面に銅板を張り付けたが、他の金属、例えば、ステンレス、アルミ等の金属板でも同様な効果を生じる。また、プラめっきのめっきの種類もプラスチックより熱伝導率が高い金属であれば種類を問わない。さらに回転軸と放熱層の間に、結合性を高めるためにシリコングリス等を介在してもよい。
【0022】
【発明の効果】
本構造にすることで、コイル部から発生した熱は回転軸端面からインペラの材質よりも熱伝導率の高い物質に伝熱される。
熱伝導率の高い物質はインペラより熱伝導率が大きいため、表面からの放熱量が大きい。よって、コイル部で発生した熱は熱伝導率の高い物質から効率的に大気に放出できる。これにより、軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑えることができるので、軸受寿命、ひいてはファンユニットの寿命を長くすることができる。
【0023】
なお、回転軸は従来の一般的な構造のファンユニットで使用されているものと構造的に変わりがないため、製造が容易で、回転のブレが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1のファンユニットの構造図
【図2】本発明による実施例2のファンユニットの構造図
【図3】従来のファンモータの構造図
【符号の説明】
1…リード線、2…回路基板、3…マグネットワイヤ
4…積層コア、5…コイル部、6…軸受保持部、
7…軸受、8…グリス、9…回転軸、10…マグネット、
11…ロータヨーク、12…インペラ、13…ケーシング、
14…空気吸込み口、15…空気吹出し口、
16…プラめっき、17…銅板
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等の冷却に使用されるファンユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンユニットは電子機器等の内部に設置され、発熱する部分の冷却用として幅広く使用されている。昨今、電子機器自体の小型化、発熱量の増大によって、ファンユニットの設置される環境温度は高くなってきている。
【0003】
図4に従来の一般的な構造のファンユニットを説明する。リード線1が取り付けられた回路基板2にマグネットワイヤ3が接続されており、金属の薄板を積層してなる積層コア4にマグネットワイヤ3が巻き付けられてコイル部5を形成している。コイル部5は、軸受7を内部に配置した円筒状の軸受保持部6の周囲に、円周状に配置されている。軸受保持部6にはファンユニットの外郭を形成するケーシング13が連接されている。
【0004】
一方、金属製の中実断面を持つ回転軸9を中心に配置し、回転軸9の中心軸と同軸上に、円筒状のロータヨーク11と、ロータヨーク11に固定されたマグネット10を配置した、インペラ12があり、インペラ12は回転軸9が軸受7の中央の穴を貫通する形で、ケーシング13に回転自在に係止されている。
また、構造簡略化・低コスト化のため、インペラ12は樹脂製で成形時に回転軸9と同時成形されている場合が多い。インペラ12の周囲はケーシング13で覆われ、ケーシングには空気吸込み口14と空気吹出し口15が設けられている。
【0005】
さらに、上記したファンユニットは以下のように動作する。
外部の電源からリード線1に給電すると、回路基板2からマグネットワイヤ3に電流が流れ、コイル部5が電磁石となり磁力を発生する。この磁力がインペラ12に取り付けられたマグネット10との間に誘引・反発の力を発生させ、回転軸9を中心にインペラ12が回転する。インペラ12が回転することで空気吸込み口14から空気を吸込み、空気吹出し口15からケーシング13外部に吹き出す。
【0006】
また、マグネットワイヤ3に電流が流れると、マグネットワイヤ3の電気抵抗によりコイル部5が発熱し、積層コア4から軸受保持部6を介して、軸受7に伝熱し、回転軸9を経てインペラ12に伝わる。インペラ12は樹脂製で熱伝導率が低いため、インペラ表面から空気への放熱量が小さい。結果として軸受7に蓄熱されるため、軸受7の温度上昇値が高くなる。
なお、軸受7内部には潤滑のためのグリス8が封入されており、インペラ12が長期間滑らかに回転することが出来るようになっている。軸受7の寿命は一般的にグリス8が劣化するまでの時間によって決まり、その時間は軸受の温度に大きく依存しており、高温になるほど短くなる。つまり、軸受7の温度上昇値を低く抑えることにより、ファンユニットを長寿命にすることができる。
【0007】
このため、軸受の温度上昇値を低く抑える技術として中空の回転軸を使用したファンが提案されている(例えば特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11―324985号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1は、ブレードの回転により、吸込側から下側の吐出部への空気の流れに誘発されて回転子軸に穿設された貫通孔の吸込口側に向かう流れを生じる。そして、ブレードにより生じる吸込口側と吐出口側での風洞内気圧差を利用して、回転子軸を貫通する中空孔に空気の流れを発生させることで、この空気の流れを媒体として、軸を介して軸受の熱放散を行う。
しかしながら、例えば特許文献1で提案されている中空の回転軸では製造が難しく、うまく製造できたとしても回転のブレが生じ易く、満足なファンとしての機能を果せない。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明は、製造が容易で、回転のブレの生じにくい一般的な中実断面を持つ回転軸を使用したファンユニットにおいて、軸受への蓄熱を防ぐことにより、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することを目的とする
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1では、軸受を保持する軸受保持手段を有するケーシングと、前記ケーシングに取り付けられたマグネットワイヤを積層コアに巻きつけてなるコイル部と、前記軸受に保持されて回転する回転軸と、前記回転軸と同軸上に円筒状のロータヨークとマグネットを取り付けた樹脂製のインペラとを有するファンユニットにおいて、前記インペラの外側表面には該インペラよりも熱の放射率の高い放熱層を設け、前記回転軸と前記放熱層とは前記インペラよりも熱伝導率が高く、しかも接していることにより、回転軸に生じた熱がインペラ表面の放熱層から大気中に放出されることとした。
【0012】
本構造にすることで、コイル部で発生し、軸受に伝わった熱は、十分な強度がある一般的な中実断面を持つ回転軸を通じてインペラ表面の熱伝導率の高い放熱層に伝熱し、この放熱層の表面から大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0013】
また、請求項2においては、前記層としてインペラ表面に設けためっき層である
【0014】
これにより、軸受に伝わった熱はインペラに設けためっき層に伝熱することにより大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0015】
さらに請求項3においては、前記層としてインペラ表面に設けた金属板である
【0016】
これにより、軸受に伝わった熱はインペラに設けた金属板に伝熱することにより大気に効果的に放出される。これにより軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑え、長寿命のファンユニットを提供することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の内容をより理解しやすくするため、以下に実施例を用いて詳説する。
【0018】
【実施例】
本発明による実施例1を図1に示す。
リード線1が取り付けられた回路基板2に、マグネットワイヤ3が接続されており、マグネットワイヤ3は金属の薄板を積層してなる積層コア4に巻き付けられてコイル部5を形成している。コイル部5は軸受7を内部に配置した円筒状の軸受保持部6の周囲に円周状に配置されている。軸受保持部6にはファンユニットの外郭を形成するケーシング13が連接されている。
【0019】
さらに、金属製の中実断面を持つ回転軸9を中心に配置し、回転軸9と同軸上に円筒状のロータヨーク11とロータヨーク11に固定されたマグネット10を配置した樹脂製のインペラ12があり、さらにインペラ12は回転軸9と結合されているので、インペラ12はケーシング13に回転自在に係止されている。
インペラ12と回転軸9の結合方法は、孔を設けたインペラ12表面にプラめっき16を施し、このプラめっき16面下端がインペラ12の孔を貫通して回転軸12端面と接して固着している。ここで、プラめっき16は放熱層として設けたものであり、の成分は金属であるため樹脂製のインペラ12と比較して熱伝導率が高くしかも熱の放射率も高い。そのため、コイル部5で発生して回転軸9に伝達された熱は、インペラ12に設けたプラめっき17が回転軸12と接しているので、プラめっき16の表面からケーシング13内の大気に放熱される。ケーシング13内の大気は、インペラ12の回転によって生じる気流により空気吹き出し口15からファンユニット外部に排出される。
【0020】
本発明による実施例2を図2に示す。
円形の孔を設けたインペラ12の表面には銅板17を貼り付けておき、該孔を貫通して銅板17と回転軸は固着している。この銅板17は放熱層として設けたものであり、樹脂製のインペラ12と比較して熱伝導率が高くしかも熱の放射率が高い。そのため、コイル部5で発生して回転軸9に伝達された熱は、回転軸9端面から銅板17の表面よりケーシング13内の大気に放熱される。ケーシング13内の大気は、インペラ12の回転によって生じる気流により空気吹き出し口15からファンユニット外部に排出される。
【0021】
上記実施例では、インペラ表面に銅板を張り付けたが、他の金属、例えば、ステンレス、アルミ等の金属板でも同様な効果を生じる。また、プラめっきのめっきの種類もプラスチックより熱伝導率が高い金属であれば種類を問わない。さらに回転軸と放熱層の間に、結合性を高めるためにシリコングリス等を介在してもよい。
【0022】
【発明の効果】
本構造にすることで、コイル部から発生した熱は回転軸端面からインペラの材質よりも熱伝導率の高い物質に伝熱される。
熱伝導率の高い物質はインペラより熱伝導率が大きいため、表面からの放熱量が大きい。よって、コイル部で発生した熱は熱伝導率の高い物質から効率的に大気に放出できる。これにより、軸受への蓄熱を防ぐことができ、軸受の温度上昇値を低く抑えることができるので、軸受寿命、ひいてはファンユニットの寿命を長くすることができる。
【0023】
なお、回転軸は従来の一般的な構造のファンユニットで使用されているものと構造的に変わりがないため、製造が容易で、回転のブレが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1のファンユニットの構造図
【図2】本発明による実施例2のファンユニットの構造図
【図3】従来のファンモータの構造図
【符号の説明】
1…リード線、2…回路基板、3…マグネットワイヤ
4…積層コア、5…コイル部、6…軸受保持部、
7…軸受、8…グリス、9…回転軸、10…マグネット、
11…ロータヨーク、12…インペラ、13…ケーシング、
14…空気吸込み口、15…空気吹出し口、
16…プラめっき、17…銅板
Claims (3)
- 軸受を保持する軸受保持手段を有するケーシングと、前記ケーシングに取り付けられたマグネットワイヤを積層コアに巻きつけてなるコイル部と、前記軸受に保持されて回転する回転軸と、前記回転軸と同軸上に円筒状のロータヨークとマグネットを取り付けた樹脂製のインペラとを有するファンユニットにおいて、前記インペラの外側表面には該インペラよりも熱の放射率の高い放熱層を設け、前記回転軸と前記放熱層とは前記インペラよりも熱伝導率が高く、しかも接していることにより、回転軸に生じた熱がインペラ表面の放熱層から大気中に放出されることを特徴とするファンユニット。
- 前記放熱層は、インペラ表面に設けためっき層であることを特徴とする請求項1記載のファンユニット
- 前記放熱層は、インペラ表面に設けた金属板であることを特徴とする請求項1記載のファンユニット
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109854A JP2004316505A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | ファンユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109854A JP2004316505A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | ファンユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004316505A true JP2004316505A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33470864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003109854A Pending JP2004316505A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | ファンユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004316505A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012518750A (ja) * | 2009-02-24 | 2012-08-16 | ダイソン テクノロジー リミテッド | ロータ組立体 |
KR101175887B1 (ko) | 2010-12-30 | 2012-08-21 | 주식회사 귀뚜라미 범양냉방 | 비상 환기용 고온가역 축류형 송풍기 |
US8864460B2 (en) | 2011-08-26 | 2014-10-21 | Dyson Technology Limited | Bearing assembly |
-
2003
- 2003-04-15 JP JP2003109854A patent/JP2004316505A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012518750A (ja) * | 2009-02-24 | 2012-08-16 | ダイソン テクノロジー リミテッド | ロータ組立体 |
EP2401507B1 (en) | 2009-02-24 | 2015-04-08 | Dyson Technology Limited | Rotor assembly |
US9624940B2 (en) | 2009-02-24 | 2017-04-18 | Dyson Technology Limited | Rotor assembly |
KR101175887B1 (ko) | 2010-12-30 | 2012-08-21 | 주식회사 귀뚜라미 범양냉방 | 비상 환기용 고온가역 축류형 송풍기 |
US8864460B2 (en) | 2011-08-26 | 2014-10-21 | Dyson Technology Limited | Bearing assembly |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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