JP2004314558A - 液体収容袋の液体充填方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク袋1の保持部材3に設けたインク充填口部13からインクを充填する充填ノズル128と、インク充填口部13を溶着封止する溶着ヘッド141、142と、充填ノズル128を接続したノズル3方弁127及びワーク真空待機開方弁132を備え、充填ノズル128からインクを充填するに先立ってインク袋1の袋本体2内を減圧吸引するとともに、発泡部材152aを含むワーククランパ152で袋本体2を押し付けて排気した後、充填ノズル128からインクを袋本体2内に充填し、溶着ヘッド141、142でインク充填口部13を溶着封止する。
【選択図】 図16
Description
【産業上の利用分野】
本発明は液体収容袋の液体充填方法及び装置に関する。
【0002】
【特許文献1】特開平10−202901号公報
【特許文献2】特開平10−202900号公報
【特許文献3】特開平10−193635号公報
【0003】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置(或いは画像記録装置ともいう。)として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドから用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、画像が形成されるものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙などとも称される。)にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
このようなインクジェット記録装置として、インクタンク(インクカートリッジ)をキャリッジに搭載し記録ヘッドとともに一体的に記録媒体に沿って往復運動するシャトルタイプのものが一般的であったが、このようなキャリッジ搭載型インクカートリッジでは内蔵できるインクの量に限界があるため、大量に印刷を行う機種ではインクカートリッジを本体の固定部に設置し、キャリッジまで柔軟性のあるパイプなどを通してインクを供給するインクカートリッジ本体設置タイプのインクジェット記録装置が使われている。
【0005】
ところで、インクカートリッジとしては、キャリッジ搭載型ではカートリッジ内に入れた多孔質体の毛管力によりインクを吸収させて、多孔質体の孔径とインクの充填量を管理することにより、記録ヘッドに供給するインクの圧力を負圧に制御する構成のものが広く使用されている。
【0006】
これに対し、インクカートリッジ本体設置型では記録ヘッドへ供給するインク圧力を制御する機能を装置本体のキャリッジに持っているため、インクカートリッジとしてはインク収容量が多く、密閉状態でのインク供給が可能なインク袋タイプが有利であり実用化されている。
【0007】
このようなインクカートリッジとしては、例えば
【特許文献1】に記載されているように、堅い長方形のシェルからなる筐体内にインクを充填したもの、
【特許文献2】に記載されているように、インク出口を設けた可撓性を有する袋状のインク槽と、このインク槽を出し入れ可能な開口部を有するシャシ部(筐体)とを備え、インク槽をシャシ部に出し入れ可能にしたものも知られている。
【0008】
さらに、図27に示すように、インクを収納するインク収納部501と、インク収納部501を収納する筒状のケース502と、筒状ケース502の前面を覆う蓋部材503とを備え、インク収納部501に一体的に設けた保持部材504にインク充填用の封止された筒状のインク充填口部505、インク供給用の筒状のインク供給口部506等を備え、この保持部材504を筒状ケース502内に押し込んで筒状ケース502の壁面途中に設けた係止孔502aに保持部材504の突起部504aを係合させて、筒状ケース502に保持部材504を固定保持し、更に筒状ケース502の開口部に蓋部材503を嵌め込むようにしたインクカートリッジも知られている。
【0009】
ここで、インク収納部501は、保持部材504と一体に枠体511を成形し、この枠体511の外側に内面側が樹脂フィルムで外面側がアルミフィルムからなるフィルム状部材512を溶着して形成している。
【0010】
ところで、インクジェット記録装置において使用するインクとしては、主に水性インクが用いられている。水性インクは原材料を混合・分散する工程と濾過工程により製造されるが、製造されたインクをそのままインクタンクに充填して記録を行うと、インク中に溶存している窒素、酸素、炭酸ガス等各種の気体が記録ヘッドまでのインク流路や記録ヘッド内のインク流路で気泡となりドット抜け等の記録不良を引き起こす。
【0011】
そこで、インクタンクにインクを充填する前にインク中の溶存気体を減らす脱気処理を行っている。脱気処理の方法としては、インクを圧力容器中で減圧しながら攪拌する方法や、気体分離膜を用いた脱気装置により脱気する方法が用いられる。なお、脱気装置や方法に関しては、特開平5−17712号公報、特開平10−60339号公報、特開平10−298470号公報にも開示されている。
【0012】
そして、このような方法で脱気したインクを、袋の中に空気を巻き込むことなく充填・封止することが求められる。そこで、従来、
【特許文献3】に記載されているように、インク袋を減圧室に入れ、インク袋の周囲を減圧状態にした状態でインクを注入し、そのまま袋を熱溶着することによりインク袋内に空気を含むことなく封入する方法が知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した
【特許文献1】に開示された方法では、減圧室を設け、この減圧室内にインク袋を溶着封止するための機構を組み込む必要があり、インク充填封止装置全体が複雑で高価なものになり、また、減圧する容積が大きくなるために減圧に要する時間が長くなり、生産性が低下するという課題がある。
【0014】
そこで、前述した図27で説明したようにインク排出口部(インクを外部に供給するインク供給口部である。)及び内部にインクを充填するためのインク充填口部を設け、排出口部から内部の気体を排出し、充填口部からインクを充填した上で、充填口部を封止することで、気体排出量も少なく、封止部分も小さくなり信頼性を向上させた上で生産性も確保できるが、このようなインク袋を用いた場合でも、脱気処理したインクの溶存気体量を少なく抑えたまま充填口部からインクを充填しなければならないという課題が残っている。
【0015】
また、インクカートリッジ(インクタンク)においては、近年、インクの多色化、カートリッジの各色独立化、記録装置の印刷速度等のクラス分けに対応するためのインクタンクへのインク収容量のバリエーション化により、インクタンクの品種バリエーションが増大する傾向にある。
【0016】
そのため、画像形成装置の最終ユーザーが間違った品種のインクタンクを装置にセットするとインクの混色が発生してしまうという問題であるので、誤セットを防止するために各色のインクタンクの外形形状を異ならせて、誤った種類のインクタンクを機械的に装置にセットできないようにすることが行われている。
【0017】
一方、インクタンクの生産工程においては、生産設備投資を抑制する目的から大規模な自動生産設備の導入を避け、人手によりインクタンクのセットと取り出しを行う方式のインク充填装置を多数導入し、同時に他品種の生産を行う傾向が強まっている。
【0018】
そのため、生産工程内に多数の作業者が介在するため、場合によっては違う品種のインクタンク部品が工程内に混入し、間違った形状、インクのインクタンクを製造してしまうおそれがあるという課題がある。
【0019】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、請求項1ないし3及び同7ないし9の発明は、液体中の溶存気体量を少なく抑えたまま液体を液体収容袋に充填できる充填方法及び装置を提供することを、請求項4及び10の発明は液体収容袋への誤った充填を防止する充填方法及び装置を提供することを、請求項5及び11の発明は生産性を向上できる充填方法及び装置を提供することを、請求項6及び12の発明は生産性を向上し、封止品質を向上できる充填方法及び装置を提供することをそれぞれ目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し目的を達成するため、請求項1ないし3及び同7ないし9の液体収容袋の充填方法及び装置は、液体収容袋の中の空気を減圧吸引するとともに、袋を外側から発泡体を含む押さえ部材で押さえ付けて排気する構成とした。
【0021】
ここで、押さえ部材の表面にフィルム部材が設けられていることが、また、押さえ部材は押圧面が進退方向に直交する面に対して0.5〜3.0°の範囲内で傾斜して形成されていることが好ましい。
【0022】
請求項4及び10の液体収容袋の液体充填方法及び装置は、液体収容袋を保持する少なくとも二分割され、品種に応じた形状を持つ液体カートリッジの筐体の一方に液体収容袋を保持した状態で、液体カートリッジの筐体の一方を品種に応じた受け冶具にセットする構成とした。
【0023】
請求項5及び11の液体収容袋の液体充填方法及び装置は、液体収容袋に液体を充填し、空冷用冷却穴が設けられた溶着ヘッドを液体収容袋の充填口部に相対する2方向から押し付けて充填口部を溶着封止する構成とした。
【0024】
請求項6及び12の液体収容袋の液体充填方法及び装置は、液体収容袋に液体を充填し、フッ素樹脂を含む表面コーティングが施された溶着ヘッドを液体収容袋の充填口部に相対する2方向から押し付けて充填口部を溶着封止する構成とした。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る充填装置で液体であるインクを充填する液体収容袋であるインク袋の一例について図1ないし図5を参照して説明する。なお、図1は同インク袋の側面説明図、図2は同インク袋にインクを充填した状態を説明する図1を下側から見た説明図、図3は同インク袋の袋本体を構成するアルミラミネートフィルムの断面説明図、図4は同インク袋の保持部材の側面説明図、図5は同インク袋のインク充填口部の拡大説明図、図6は図4の保持部材を背面側から見た説明図、図7は図4の保持部材を前面側から見た説明図、図8は同インク袋のインク排出口部の要部断面説明図である。
【0026】
インク袋1は、図1及び図2に示すように、アルミラミネートフィルムからなる略四角形状(ここでは長方形状)の可撓性を有する袋本体2の長辺の一辺に樹脂製の保持部材3を固着(溶着)してなる。
【0027】
袋本体2は、図3に示すように、LDPE25上にドライラミネーション26、アルミ膜27、ドライラミネーション28、PA29を順次積層した構造のをアルミラミネートフィルム30を用いて、図1及び図2に示すように、2枚のアルミラミネートフィルム30、30の周囲(図1に斜線を施した領域)を互いに、また保持部材3に溶着して袋状に形成したものである。この袋本体2は内部に形状を維持するための従前のような枠体がなく、全体として可撓性を有しているので、インクの使い残しが極めて少なくなる。
【0028】
なお、ここでは、アルミラミネートフィルム30から袋本体2を形成しているが、袋本体2を形成する部材の材質はこれに限るものではない。ただし、少なくともアルミラミネートフィルムを含む部材で形成することが好ましい。
【0029】
保持部材3は、フランジ部11の一方面側に袋本体2を熱溶着する連結部12を一体形成し、フランジ部11の他方面側に中空状のインク充填口部13(図4では融着封止前の状態で図示、図2及び図5は融着封止後の状態で図示)及び中空状のインク排出口部14を一体形成している。
【0030】
ここで、連結部12は図6に示すように両端部(保持部材3の長手方向端部)をテーパ状に形成して略菱型形状とし、また外周面に凹部12aを形成している。これにより、袋本体2を形成するアルミラミネートフィルム30、30を隙間なく連結部12の周面に確実に溶着することができる。
【0031】
インク充填口部13の内部にはフランジ部11及び連結部12を貫通するインク充填用通孔15を形成し、このインク袋1の袋本体2内にインクを充填した後、インク充填口部13の一部を熱融着して封止している。ここで、図5に示すように、インク充填口部13の熱融着による封止部分(溶融部分)は、インク充填口部13が相対する両側から溶かされ、この溶かされた溶融部分16a、16bの形状が左右非対称の形状になっている。
【0032】
このように、インク充填口部13を熱融着して封止することにより封止を確実にしかも容易に行うことができる。この場合、本発明者らの実験によると、融着封止部分の形状を左右対称になるように融着封止を行ったところ、封止が完全でなくなるという現象が生じ、この点について鋭意研究した結果、封止部の溶融部分の形状を非対称形状にすることで、封止が完全に行われる(歩留まりが向上する)ことが確認された。
【0033】
また、インク排出口部14の内部にはフランジ部11及び連結部12を貫通するインク排出用通孔17を形成し、先端部にはインク排出用通孔17をシールするための弾性部材を嵌め込む開口部18を形成し、更に外周面には弾性部材を保持するキャップ部材を装着するための段差部19を形成している。
【0034】
そして、このインク排出口部14の先端部には、図8に示すように、弾性部材21を嵌め込んでキャップ部材22で保持している。この弾性部材21としては、シリコン、フッ素、ブチル等のゴム材料からなることが好ましい。この弾性部材21は記録装置本体側から中空で針状の供給針(インクを記録装置本体側に導入するためのインク導入手段である。)が刺し込まれたときに、密閉状態を維持したままで記録装置本体側へのインク供給を可能にするとともに、供給針が抜かれたときに復元して封止状態を維持するためのものである。
【0035】
また、キャップ部材22をインク排出口部14の先端部に嵌め込むことにより図8に示すように係止片38がインク排出口部14の段差部19に係合して抜けなくなる。
【0036】
さらに、保持部材3には、後述するインクカートリッジの筐体側に設けられる係止爪に係合する係合部41、42を一体的に形成している。そして、これらの係合部41、42に対応する部分にはフランジ部11の側面に溝部11a、11bを形成している。
【0037】
このように、このインク袋1は、可撓性を有する略四角形の袋本体2の一辺に保持部材3を固着してなり、保持部材3には、袋本体2内にインクを充填するためのインク充填口部13と袋本体内のインクを排出するためのインク排出口部14とを有するとともに、インク充填口部13の一部を熱融着によって封止し、かつ、封止部分の相対する部分の形状が非対称形状である構成としたので、簡単かつ容易に、しかも確実にインク充填口部を封止することができる。
【0038】
次に、このインク袋を収納したインクカートリッジの一例について図9ないし図14を参照して説明する。なお、図9は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図10は同インクカートリッジの第3筐体を外した状態の概略斜視説明図、図11は同インクカートリッジの前面側から見た正断面説明図、図12は同インクカートリッジの第1筐体の側面説明図、図13は同インクカートリッジの第2筐体の側面説明図、図14は同インクカートリッジの第1筐体にインク袋を係止保持した状態の側面図である。
【0039】
このインクカートリッジ51は、インクを充填したインク袋1と、このインク袋1を収納するための筐体53とを有する。この筐体53は、第1筐体54と、第2筐体55と、第3筐体56とから構成され、第1筐体54と第2筐体55とでインク袋1の側面を保護する保護カバーとなる筐体部分を構成している。すなわち、筐体53はインク供給方向(インク排出方向)に平行な面でインク袋1を収納する第1筐体54と第2筐体55とに分割している。
【0040】
そして、インクカートリッジ51の筐体53は、分割された略相似形の第1筐体54と第2筐体55を合わせて、その前面下側部分に第3筐体56を嵌め込んで略直方体に組み立ててなり、組み立てた状態で、後述するように、後面側にインクカートリッジ51の装置本体への着脱のために指等を掛け易くした凹み部61及び引っ掛け部62が形成され、前面側に装置本体へのインク排出口部14が臨む開口73が形成されている。
【0041】
第1筐体54は、図12にも示すように、略矩形状の外形を有し、外周部には前記凹み部61及び引っ掛け部62を略半分に分割した凹み部61A及び引っ掛け部62Aと、第1筐体54及び第2筐体55とでインク袋1を保持した状態でインク充填装置によって充填を行うためにインク充填装置が進入可能な空間を形成するための切り欠き部63Aと、記録装置本体への装填、インク充填装置への装填などに用いるガイド部64、インクカートリッジ51のインク袋1に充填されるインクの色を表すための突起片からなるガイドを兼ねた識別手段65を形成している。この識別手段65は後述するようにインクの色に応じて予め定めた位置に設けられる。
【0042】
また、第1筐体54の内壁面の三隅には後述する第2筐体55の係止爪が係合する係合部66a、66b、66cを形成している。さらに、第1筐体54の内壁面には、インク袋1の保持部材3を係止して保持するために、保持部材3の保持位置を決める位置決め部67、68を立設するとともに、保持部材3の係合突部41、42を係止する係止爪71、72を立設している。これらの位置決め部67、68、係止爪71、72によってインク袋1の保持部材3を保持する保持する保持手段、ここでは係止保持手段(係止して保持する手段)を構成している。
【0043】
さらに、第1筐体54の前面(装置本体に装填するときの前面)には前記開口73の一部を形成するための約1/4の円弧状部73Aを形成している。
【0044】
また、第1筐体54には、第3筐体56を嵌め込むときに第3筐体56の係止爪が係合する係合凹部79を形成している。
【0045】
第2筐体55は、図13にも示すように、第1筐体54と略相似な外形を有し、外周部には前記凹み部61及び引っ掛け部62を略半分に分割した凹み部61B及び引っ掛け部62Bと、第1筐体54及び第2筐体55とでインク袋2を保持した状態でインク充填装置によって充填を行うためにインク充填装置が進入可能な空間を形成するための切り欠き部63Bとを有している。
【0046】
また、第2筐体55の内壁面の三隅には前述した第1筐体54の係合部66a、66b、66cにそれぞれ係合して引っ掛かる係止爪86a、86b、86cを一体的に形成している。さらに、第2筐体55の内壁面には、インク袋1の保持部材3を嵌め込む溝部を有する嵌め込み部87、88を設けている。
【0047】
さらに、第2筐体55の前面(装置本体に装填するときの前面)には前記開口73を形成するための約1/4の円弧状部73Bを形成している。
【0048】
また、第2筐体55には、第3筐体56を嵌め込むときに第3筐体56の係止爪が係合する係合凹部89を形成している。さらに、第2筐体55には画像形成装置本体へのガイドとなるガイド部84を形成している。
【0049】
第3筐体56は、図10に示すように、第1筐体54と第2筐体55とを合わせた状態で、第1筐体54及び第2筐体55のインク供給側前面の切り欠き部63A、63Bに嵌め込まれる。この第3筐体56には、第1筐体54及び第2筐体55の係合凹部79、89にそれぞれ係合する係止爪91、92を設け、た、前記開口73を形成するための約1/2の円弧状部73Cを形成している。
【0050】
このように構成したので、このインクカートリッジ51を製造する(組み立てる)には、図14に示すように、インク袋1の保持部材3を第1筐体54の位置決め部67、68で位置決めしながら押し付けることにより、第1筐体54の係止爪71、72がインク袋1の保持部材3の係合突部41、42をそれぞれ係止するので、保持部材3は第1筐体54に係止保持される。後述するように、この状態でインク袋1への充填装置によるインクの充填を行うようにしている。
【0051】
その後、第2筐体55を第1筐体54上に重ね合わせて、第1筐体54と第2筐体55の外面側から押し付けることによって、第1筐体54の係合部66a〜66cに第2筐体55の係止爪86a〜86cが引っ掛かって係止するので、第1筐体54と第2筐体55の組み立て体(図10参照)が出来あがる。
【0052】
そこで、図10に示すように、第3筐体56を第1筐体54及び第2筐体55に嵌め込むことによって、第3筐体56の係止爪91、91が第1筐体54及び第2筐体55の係合凹部79、89に引っ掛かって係止するので、図9に示すようなインクカートリッジ51が組みあがる。
【0053】
次に、本発明に係る液体充填装置について図15及び図16を参照して説明する。なお、図15は同充填装置の全体構成説明図、図16は同充填装置の封止機構部の説明図である。
この充填装置は、ストック容器101にストックされた脱気したインク100をカプラ102を介してクッションタンク103に送り、このクッションタンク103からカプラ104を介してインクを脱気装置105に送り込む。なお、クッションタンク103内はエアーフィルタ103aを介して大気に接続され、またバルブ103bが接続されている。
【0054】
この脱気装置105は、循環経路106内に循環ポンプ107、気体透過膜膜を内蔵した脱気モジュール108、バルブ109、110を含み、脱気モジュール108には脱気真空ポンプ111及び脱気真空開放弁112がそれぞれ接続され、インク101を循環ポンプ107によって循環経路106内で循環させながら、脱気真空ポンプ111を作動させて脱気モジュール108によってインク100の脱気を行う。なお、この脱気装置105の循環経路108にはバルブ113、バルブ114と115の直列回路もそれぞれ接続されている。
【0055】
そして、この脱気装置105の循環経路106を経路120によってボールバルブ121を介してシリンジ3方弁122の入口側122aに接続している。このシリンジ3方弁122の共通側122cにはシリンジ計量ポンプ123を接続している。なお、経路120にはバルブ124を接続している。
【0056】
さらに、シリンジ3方弁122の出口側122bは経路125及びフィルタ126を介してノズル3方弁127の供給側127aに接続し、このノズル3方弁127の共通側127cにはインク袋1へのインク100の充填を行うための充填ノズル128を接続している。また、ノズル3方弁127の真空側127bには経路131及び大気3方弁132を介してトラップ手段133に接続し、このトラップ手段133にはワーク真空ポンプ134を接続している。
【0057】
ここで、図16をも参照して、充填ノズル128はノズル保持部材140に取り付け保持されている。そして、この充填ノズル128の下側にはインク袋1のインク充填口部13を2つの相対する側から融着するための溶着ヘッド141、142をそれぞれ図16で矢示方向に進退自在に配設している。
【0058】
これらの溶着ヘッド141、142は先端部が141a、142aを略三角形状に形成し、温度センサ装着用穴143が設けられて内部に温度センサが装着されている。また、溶着ヘッド141、142の内部にはヘッドを加熱するためのヒータ144、144が埋め込まれている。さらに、溶着ヘッド141、142の先端部141a、142aには温度センサ装着用穴143の後方側に複数の空冷用冷却穴145、145がそれぞれ形成され、また、溶着ヘッド141、141の少なくとも先端部141a、142aの表面にはフッ素樹脂を複合させた表面コーティング層、例えばフッ素樹脂とニッケルとの複合コーティング146を施している。
【0059】
さらに、これらの溶着ヘッド141、142の下方側にはインク袋1の排気を行うためのクランパ151、152を図16で矢示方向に進退自在に配設している。ここで、インク充填は、インク袋1をインクカートリッジ51の第1筐体54に保持した状態で行うので、第1筐体54をクランパ151で押圧し、インク袋1の袋本体2をクランパ152で押圧する構成とし、このクランパ152の押圧部は積層構造の発泡体部材(例えば発泡ネオプレンゴム)152a、152bと剛性部材152cとで構成している。
【0060】
そして、インク袋1の袋本体2を押圧するクランパ152の最表面の発泡体部材152aの表面にはPETフィルムなどの袋本体2との摩擦係数を低減するフィルム部材153を貼り付けている。さらに、このクランパ152は、袋本体2を押圧するときに充填口部13より遠い側から押圧を開始するために進退方向に直交する方向を基準面としたとき押圧面(最表面)を傾斜角θ(θ=0.5〜3.0°の範囲内)で傾斜させて形成している。
【0061】
ここで、充填ノズル128は金属製部材で形成して、図17に示すように、先端部128aの外周側を先端が小径になる方向のテーパ形状に形成し(外周面を円錐形状に形成し)ている。また、インク袋1のインク充填口部13はポリエチレンなどの樹脂製部材で形成し、同図に示すように、先端部13aをインク充填用穴15が外側に向かって広がり開く方向のテーパ形状に形成している。
【0062】
このように、充填ノズル128を金属製の円錐形状とし、樹脂部材からなる充填口部13に押しつけることによって、接触部の樹脂部材が変形し、充填ノズル128と充填用穴15の開口を密閉接続することができる。これにより、充填ノズル側にゴムパッキン等を設置して密閉する方法と比較して、装置が単純、安価であり、ゴムパッキンのメンテナンスを不要にすることができる。
【0063】
また、充填装置の製作にあたり、充填ノズルを充填口に押しつけるためのバネ等を利用した可動機構のガタ、インク袋を装置にセットする際のガタが避けられないため、場合によっては充填ノズルと充填口が密閉接続できなくなるという問題が発生する。
【0064】
そこで、上述したように充填口部13の先端部内側にテーパを設けることで、テーパの幅の範囲で充填ノズル128と充填用穴15の開口の位置ずれが生じても、ノズル先端が充填口のテーパに沿って滑りながらセットされるため、位置ずれにより密閉性を確保できなくなる問題を防止することができる。
【0065】
図15に戻って、溶着後のインク袋1のインク充填口部13を冷却するための冷却ブローノズル161を配設し、この冷却ブローノズル161による冷却ブローを開閉するためのエアーブローバルブ162を設けている。
【0066】
このように構成した充填装置の動作について図18ないし図24をも参照して説明する。
先ず、図18の時点t1で同図(a)に示すようにボールバルブ121を開き、同図(c)に示すようにシリンジ3方弁122の入口側122aを開く。そして、同図(l)に示すようにシリンジ計量ポンプ123を徐々に下動させてシリンジ計量ポンプ123内にインクを吸引する。
【0067】
一方、同図(i)に示すように、後述する本発明に係る受け冶具である図示しないワークホルダを上動させて、図19に示すようにワークである第1筐体54に装着したインク袋1を上動させて充填ノズル128をインク充填口部13にセットする。
【0068】
そして、図18(j)に示すようにワーククランプ151、152の閉動作(図19で矢示方向への移動)を開始して、図20に示すようにインク袋1を第1筐体54を介してワーククランパ151、152で押圧することにより、インク袋1の袋本体2の排気を行い、図21に示すようにワーククランパ151、152を元に戻す。う。
【0069】
このワーククランプ151、152によるクランプの開始に応じて、図18の時点t2で同図(e)に示すようにワーク真空大気開放弁132を一旦開き、同図の時点t3で同図(g)に示すようにノズル3方弁127の真空側127aを開いて、インク袋1の袋本体2内を減圧吸引して排気する。
【0070】
このように、インク充填に先立ってインク袋1ないの空気を減圧吸引により排気することにより、従来のようにインクを充填すべきインク袋と封止機構全体をカバーする減圧室が不要になるため、充填装置の小型化、低価格化を図ることができるとともに、インクの溶存気体量を低く抑えたまま充填することができる。
【0071】
具体的には、インク袋に充填したインクの脱気度合いとして測定している溶存酸素量は2mg/L未満を実現することができた。なお、装置内にて脱気装置105で循環脱気されたインクの溶存酸素量は1mg/L程度であり、充填前に上記のようにインク袋1中の空気を減圧吸引にて排気するが、全量を完全に抜ききることはできないため、袋内に微量の気泡が残留する。充填完了時インク袋内に残留した気泡は、放置することによりインクに溶け込むため、溶存酸素量を2mg/L程度まで上昇させることになるが、この程度の溶存酸素量は十分に実用限度内である。
【0072】
また、減圧すべきインク袋1の体積が小さいため、減圧所要時間は5秒程度で収まる。これにより、充填装置の動作開始〜溶着完了までの動作時間は20秒程度で済み、ワーク交換作業を含む充填タクトとして25秒程度を実現することができた。
【0073】
さらに、ワーククランパ152は、前述したように押圧面を傾斜角θ(0.5〜3.0°の範囲内)で傾斜させている、つまり、インク袋1を押さえる部材(ワーククランパ151、152)の取り付け角度を平行状態ではなく、インク充填口から遠い部分から先に押し付けを開始するように角度を持たせているので、袋本体2内の空気がインク充填口部13から抜ける割合がさらに高まる。結果として、傾斜を付けない場合と比較し、その他を同じ条件とすると、インク袋1に充填したインクの溶存酸素量が0.2mg/L程度減少し、フィルムの効果と併せて1.6mg/L程度となることが確認された。
【0074】
そして、図18の時点t4において、同図(g)に示すようにノズル3方弁127の真空側127bを閉じるとともに、同図(d)に示すようにシリンジ3方弁122の出口側122bを開き、ノズル3方弁127の供給側127aを開いた後、シリンジ計量ポンプ123を上動させて、図22に示すように充填ノズル128からインクを吐出させてインク袋1のインク充填口13から袋本体2内にインクを充填する。
【0075】
ここまでの間、図18(m)に示すように、溶着ヘッド141、142のヒータ電源はオン状態にしてヒータ144に通電しておくことにより、インク袋1のインク充填口部13を予備加熱しておく。
【0076】
そして、図18の時点t5において、図23にも示すように溶着ヘッド141、142を同図の矢示方向に移動させてインク充填口部13を相対する両側から押し当ててインク充填口部13を融着して封止する。
【0077】
このように、インク袋へ所定量のインクを充填後、充填口部13内にインクが満たされた状態で、充填口部13を構成する樹脂部材の外側から熱を加えながら加圧・変形・封止することで、充填口部13を封止する際の気泡の混入をゼロにすることができる。熱溶着方式では充填口部13の対向する両側から一定温度に加熱した溶着ヘッドを押しつけるだけの簡単な工程で封止が可能であり、装置の小型・低価格化を実現できる。
【0078】
ここで、充填口部13の溶着封止を行うとき、図18の時点t6で同図(e)に示すようにワーク大気開放弁132を開状態にしている。
【0079】
すなわち、充填口部13を熱溶着で封止する際、溶着部付近のインクが加熱されることにより発泡し、溶着部とノズル3方弁127の間の内部圧力が上昇、溶着部が破裂してインクが飛散するおそれがある。そこで、充填口部13の溶着を開始し、充填口部13の流路が閉塞した時点でワーク真空大気解放弁132を解放することで、内圧の上昇を防ぎ、溶着部の破裂を抑制することができる。
【0080】
その後、図18の時点t7において、同図(m)に示すようにヒータ電源をオフ状態にするとともに、エアーブローバルブ162を開き、インク充填口部13に向かって冷却用エアーを吹き付け、インク充填口部13の融着部を冷却を開始し、図18の時点t8において、図24にも示すように溶着ヘッド141、142を同図の矢示方向に移動退避させ、図18(e)に示すようにワーク大気開放弁132を閉じるとともにノズル3方弁127の真空側127bを開状態にし、次いで同図(m)に示すようにヒータ電源をオン状態にするとともにエアーブローバルブ162を閉じ、ノズル3方弁127の真空側127bを閉状態にした後、ホルダを下降させる。
【0081】
ここで、充填、封止完了後に充填ノズル128から充填口部13を分離させるとき、充填口部13の端部にインクが付着した状態となり、周囲をインクで汚すおそれがある。
【0082】
そこで、ここではインクの充填完了後、充填ノズル128から充填口部13を分離する以前からノズル3方弁127の真空側127bを開状態にして充填ノズル128の減圧吸引を開始し、外れた直後まで吸引を継続することで充填口部13の周辺のインクを吸引できるようにしている。これにより、残インクで周囲及び製品を汚す問題を防止することができる。
【0083】
また、溶着ヘッド141、142には空冷用冷却穴145を設けているので、インク充填口部13の溶着封止工程において、溶着完了後に溶着部をエアーブローにより冷却・硬化させるとき、冷却エアーを空冷用冷却穴145に向かって吹き付けることで、溶着ヘッド141、142の冷却時間を短縮することができる。
【0084】
さらに、溶着ヘッド141、142の少なくとも先端部表面にはフッ素樹脂を複合させた表面コーティング146を施しているので、インク充填口13の溶着封止工程において溶着ヘッド141、142の表面とインク充填口部13の溶融樹脂との離形性が向上し、樹脂の糸引き現象の発生なく溶着・封止することができる。この場合、コーティングの種類として、フッ素樹脂とニッケルの複合コーティングが特に優れている。
【0085】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
まず、インク袋1の袋本体2からの脱気条件と脱気効果の実施例及び比較例について説明する。
(実施例1〜実施例4)
表1に示すように、発泡ネオプレンゴムを使用した押さえ部材(上記ワーククランパ151、152)を用いて、フィルム状部材153の有無及び傾斜角θを変化させて、脱気時間6.0秒、押さえ時間4.0秒で脱気を行って、インクを充填した。
【0086】
(比較例1)
表1に示すように、押さえ部材(上記ワーククランパ151、152)を用いないで(当然フィルム状部材153、傾斜角θも存しない)、脱気時間6.0秒、押さえ時間4.0秒で脱気を行って、インクを充填した。
【0087】
(比較例2)
表1に示すように、硬質ゴムを使用した押さえ部材(上記ワーククランパ151、152)を用いて、フィルム状部材153を無くし、傾斜角θ=0として、脱気時間6.0秒、押さえ時間4.0秒で脱気を行って、インクを充填した。
【0088】
そして、これらの実施例1〜4及び比較例1、2について3個(N=3)の脱気効果を溶存酸素量(mg/L)で評価した。この結果を表1に示している。
【0089】
【表1】
【0090】
この表1の結果から分かるように、押さえ部材を用いて袋本体を押さえ付けるようにした場合は、脱気効果は改善するが、押さえ部材が硬質ゴムの場合(比較例2)には改善の程度はほとんどなく、押さえ部材に発泡体部材を用いる(実施例1〜4)ことで大幅に脱気効果が改善される。
【0091】
すなわち、袋を押さえつける部材の片面を発泡ゴム・発泡ウレタン等の発泡材料とすることで、袋の各部に掛かる圧力が均一となって袋の中の空気を一様に押し出すことが可能となり、脱気効果を大幅に改善、つまりインク中の溶存酸素量を大幅に減らすことができる。上記のとおり、結果としてインク袋に充填したインクの溶存酸素量を2mg/L程度にできることが確認された。
【0092】
また、発泡部材を使用した押さえ部材を使用する場合でも押圧面にフィルム状部材を貼ることで更に脱気効果を改善できることが分かる(実施例1と2の対比)。これは、発泡体(部材)とインク袋表面の間の摩擦係数が高く、押さえ部材と袋が滑りにくい状態であると、袋の密着度が上がらず袋内の空気を完全に排除することができない。これに対して、発泡体の表面にPETフィルム等、袋との摩擦係数が低くなるフィルムを貼り付けることで、袋の中の空気が抜ける割合が高まり、結果としてフィルムを貼らない場合と比較し、脱気効果が改善するのである。
【0093】
上記の結果のとおり、フィルム状部材を貼らない場合と貼った場合とでは、その他を同条件とすると、インク袋に充填したインクの溶存酸素量が0.2mg/L程度減少し、1.8mg/L程度となることが確認された。
【0094】
さらに、上記に加え、インク袋を押さえる部材の取り付け角度を平行状態ではなく、インク充填口から遠い部分から先に押しつけを開始するように角度を持って取り付けを行うことにより、袋内の空気がインク充填口から抜ける割合がさらに高まり、より脱気効果が改善することが分かる(実施例2と3及び4との対比)。
【0095】
上記の結果のとおり、傾斜角θを0.5〜3.0°の範囲内にした場合と傾斜を付けない場合とでは、その他を同条件とすると、インク袋に充填したインクの溶存酸素量が0.2mg/L程度減少し、フィルムの効果と併せて1.6mg/L程度となることが確認された。
【0096】
次に、溶着ヘッドの冷却及び表面処理の実施例及び比較例について説明する。
(実施例5、6)
表2に示すように、先端部表面に表面コーティングを施し、空冷用冷却穴145を設けない溶着ヘッド141、142(実施例5)と、空冷用冷却穴145を設けた溶着ヘッド141、142(実施例6)とを作製して、実施例5では5.0秒のブロー冷却を行い、実施例6では3.0秒のブロー冷却を行って、充填口部13の溶着封止した。
【0097】
(比較例3)
表2に示すように、先端部表面に表面コーティングを施さないで、空冷用冷却穴145を設けない溶着ヘッド141、142を作製して、5.0秒のブロー冷却を行って、充填口部13の溶着封止した。
【0098】
そして、これらの実施例5、6及び比較例3について製品の判定及び溶着部の状態を観察した。なお、同表中○は製品として使用できることを、×は製品として使用できないことを意味している。
【0099】
【表2】
【0100】
この表2の結果から分かるように、溶着ヘッドの先端部表面に表面コーティングを施さない場合には、溶着部に糸引き現象が生じて製品として使えない状態になる。これに対して、溶着ヘッドの表面に溶融樹脂との離形性に優れたコーティングを施すことにより、樹脂の糸引き現象の発生なく溶着・封止することができ、溶着封止品質が向上する。
【0101】
また、表2の結果から、溶着ヘッドに空冷用冷却穴を設けた場合(実施例6)には空冷用冷却穴を設けない場合(実施例5)に比べて、ヘッドの冷却時間を短縮することができることが分かる。
【0102】
次に、溶着ヘッド141、142による溶着(融着)条件とノズル充填口部13の溶着封止部分の形状について説明する。
先ず、インク充填口部13を表3に示す物性値を示す材質A、B、Cの材料でそれぞれ形成した。なお、材質Aとしては日本ポリケム社製のノバテックHJ360(商品名)、材質Bとしては日本ポリケム社製のノバテックHJ560(商品名)、材質Cとしては三井住友ポリオレフィン社製のウルトラゼックス4570(商品名)をそれぞれ使用し、物性値はいずれもメーカーの公表値である。
【0103】
【表3】
【0104】
(実施例7〜15)
表4に示すように、溶着ヘッド141(左ヘッド)及び溶着ヘッド142(右ヘッド)の各ヘッド温度に10℃〜40℃の範囲内で差が生じるように制御して材質A(実施例7〜11)、材質B(実施例12)、材質C(実施例13〜15)のインク充填口部13の融着封止を行った。
【0105】
なお、溶着時間及び予備加熱の有無についても変化させた。ここで、予備加熱有りでは、ヘッド141、142とノズル充填口部13との距離を1.5mmとしてヘッドからの輻射熱で溶着前に約10秒間加熱した。また、予備加熱無しでは、ヘッド141、142とノズル充填口部13との距離を15mm以上離してヘッドからの輻射熱による加熱効果がない状態にした。
【0106】
(比較例4、6)
表4に示すように、溶着ヘッド141(左ヘッド)及び溶着ヘッド142(右ヘッド)の各ヘッド温度に60℃の差が生じるように制御して、材質A(比較例4)、材質B(比較例6)のノズル充填口部13の融着封止を行った。
【0107】
(比較例5、7)
表4に示すように、溶着ヘッド141(左ヘッド)及び溶着ヘッド142(右ヘッド)のヘッド温度の差が「0」になるように制御して、材質A(比較例5)、材質B(比較例7)のノズル充填口部13の融着封止を行った。
【0108】
そして、これらの実施例7〜15及び比較例4〜7で封止を行ったインク袋に3kgの錘を載せて、インク充填口部13からのインクの漏れを観察し、1〜5の5段階で評価した。なお、漏れが発生しない実用レベルは3以上である。この結果を表4に併せて示している。
【0109】
【表4】
【0110】
この結果から、左右の溶着ヘッドに温度差を付けた実施例7〜15においては、いずれも溶着効果として実用レベルである3以上の評価を得られたが、左右のヘッドに温度差がない比較例5、7にあっては、いずれも溶着効果として実用レベルである3以上の評価を得られなかった。
【0111】
これは、左右の溶着ヘッドの温度に差を付けることで、充填口部13の材質の軟化、溶融のタイミングがずれることになり、溶着部の接着強度が確保されるものと考える。このように溶着ヘッドの温度に差を付けて融着封止した場合、充填口部13の溶融部分の形状は図5で説明したように左右で非対称形状になり、言い換えれば、充填口部13の溶融部分の形状を非対称形状にすることによってより確実な封止を行うことができる。
【0112】
これに対して、左右の溶着ヘッドの温度差をなくした場合、充填口部13の材質の軟化、変形は十分に進むが、接着強度が確保されず、袋の中のインクの圧力により接着面が剥離し、インクが進入することで封止不十分となり、結果としてインク漏れとなることが考えられる。
【0113】
また、左右の溶着ヘッドに温度差を付け、この温度差を10〜40℃の範囲内にした実施例7〜15においては、いずれも溶着効果として実用レベルである3以上の評価を得られたが、左右のヘッドに温度差を付け、この温度差を60℃にした比較例4、6にあっては、いずれも溶着効果として実用レベルである3以上の評価を得られなかった。
【0114】
このことから、左右の溶着ヘッドの温度差は10〜40℃の範囲にすることが好ましいことが分かる。温度差が40℃を越える場合には、低温側の軟化が進みにくくなるため溶着の確実性が低下するものと考えられる。
【0115】
次に、誤充填防止機構に関して図25及び図26を参照して説明する。なお、図25は品種の異なるインクカートリッジ51を前面から見た模式的説明図、図26は本発明に係る受け冶具(ワークホルダ)の異なる例を示す断面説明図である。
【0116】
この充填装置で充填するインクカートリッジ51としては、例えば図25に示すように、ブラックインク用のインクカートリッジ51K、イエローインク用のインクカートリッジ51Y、マゼンタインク用のインクカートリッジ51M、シアンインク用のインクカートリッジ51Cがある。
【0117】
ここで、これらのインクカートリッジ51K、51Y、51M、51Cの第1筐体54に設けられる識別手段65はインクの色に応じて異なる位置に設けられ、画像形成装置本体へ誤装着されないようにしている。
【0118】
そこで、この充填装置においても、インク袋1をインクカートリッジ51の第1筐体54に保持した状態でインク充填を行うようにするとともに、このときインクカートリッジ51の第1筐体54を保持する図26に示すような各インクの色(品種)に応じた受け冶具(ワークホルダ)171K、171Y、171M、171Cを用いるようにしている。
【0119】
ここで、ブラック用ワークホルダ171Kにはブラック用インクカートリッジ51の第1筐体54の識別手段80を嵌め合わせ可能な位置に凹部172を形成し、同様に、イエロー用ワークホルダ171Yにはイエロー用インクカートリッジ51の第1筐体54の識別手段80を嵌め合わせ可能な位置に凹部172を形成し、マゼンタ用ワークホルダ171Mにはマゼンタ用インクカートリッジ51の第1筐体54の識別手段80を嵌め合わせ可能な位置に凹部172を形成し、シアン用ワークホルダ171Cにはイエロー用インクカートリッジ51の第1筐体54の識別手段80を嵌め合わせ可能な位置に凹部172を形成している。
【0120】
すなわち、インク袋を用いたインクカートリッジにおいては、充填装置によってインク袋にインクを充填した後に、ハードケース(筐体)にインク袋を組み付けてインクカートリッジを完成させる工程を採用すると、インク袋とインクカートリッジのハードケースの組み合わせ間違いが発生する可能性がある。
【0121】
そこで、この組み合わせの間違いを完全に防止するために、各品種に応じて異なる固有の形状を持つインクカートリッジ部品(ハードケース)とインク袋を予め結合させた状態でインク充填装置にセットするようにしている。
【0122】
さらに、充填装置についてもインクカートリッジ部品をセットする部分に品種に応じた固有の形状を有する受け冶具を用いて、正しい形状のインクカートリッジ部品を使用しない限りインクカートリッジ部品を充填装置にセットすることができないようにして、誤った色のインクが充填されることを防止している。
【0123】
なお、上記実施形態においては、本発明をインク袋の充填方法及び装置で説明したが、レジストあるいはDNA試料などの液体を収容する液体収容袋の充填方法及び充填装置にも適用することができる。
【0124】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし3及び同7ないし9の液体収容袋の充填方法及び装置によれば、液体収容袋の中の空気を減圧吸引するとともに袋を外側から発泡体を含む押さえ部材で押さえ付ける構成としたので、袋内の排気を確実に行った後液体を充填することができ、液体中の溶存気体量を少なく抑えたまま液体を液体収容袋に充填することができる。
【0125】
請求項4及び10の液体収容袋の液体充填方法及び装置によれば、液体収容袋を保持する少なくとも二分割され、品種に応じた形状を持つ液体カートリッジの筐体の一方に液体収容袋を保持した状態で、液体カートリッジの筐体の一方を品種に応じた受け冶具にセットする構成としたので、液体収容袋への誤った充填を防止することができる。
【0126】
請求項5及び11の液体収容袋の液体充填方法及び装置は、液体収容袋に液体を充填し、空冷用冷却穴が設けられた溶着ヘッドを液体収容袋の充填口部に相対する2方向から押し付けて充填口部を溶着封止する構成としたので、簡単な構成で液体収容袋の充填後の封止を確実に短時間で行うことができ、生産性が向上する。
【0127】
請求項6及び12の液体収容袋の液体充填方法及び装置によれば、液体収容袋に液体を充填し、フッ素樹脂を含む表面コーティングが施された溶着ヘッドを液体収容袋の充填口部に相対する2方向から押し付けて充填口部を溶着封止する構成としたので、簡単な構成で液体収容袋の充填後の封止を確実に短時間で行うことができ、生産性が向上するとともに、封止品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による充填装置で液体を充填する液体収容袋であるインク袋の一例を示す側面説明図
【図2】同インク袋にインクを充填した状態を説明する図1を下側から見た説明図
【図3】同インク袋の袋本体を構成するアルミラミネートフィルムの断面説明図
【図4】同インク袋の保持部材の溶着封止前の状態の側面説明図
【図5】同インク袋の溶着封止状態の説明に供する側面拡大説明図
【図6】図5の保持部材を背面側から見た説明図
【図7】図5の保持部材を前面側から見た説明図
【図8】同インク袋のインク排出口部の要部断面説明図
【図9】同インク袋を収納するインクカートリッジの一例を示す外観斜視説明図
【図10】同インクカートリッジの第3筐体を外した状態の概略斜視説明図
【図11】同インクカートリッジを前面側から見た正断面説明図
【図12】同インクカートリッジの第1筐体の側面説明図
【図13】同インクカートリッジの第2筐体の側面説明図
【図14】同インクカートリッジの第1筐体にインク袋を係止保持した状態の側面図
【図15】本発明に係る封止装置を含む充填装置の全体構成説明図
【図16】同封止装置の封止機構部の説明図
【図17】同充填装置の充填ノズル及び充填口部の形状を説明する説明図
【図18】同充填装置の作用説明に供するタイミング説明図
【図19】同充填装置の動作説明に供する排気動作開始前の状態の説明図
【図20】同充填装置の動作説明に供する排気動作中の状態の説明図
【図21】同充填装置の動作説明に供する排気動作終了後の状態の説明図
【図22】同充填装置の動作説明に供するインク充填中の状態の説明図
【図23】同充填装置の動作説明に供する溶着封止中の状態の説明図
【図24】同充填装置の動作説明に供する溶着封止完了後の状態の説明図
【図25】品種の異なるインクカートリッジの筐体(ケース)の例を説明する模式的説明図
【図26】同充填装置で用いる受け冶具の異なる例を説明する断面説明図
【図27】従来のインクカートリッジの一例を示す分解斜視説明図
【符号の説明】
1…インク袋、2…袋本体、3…保持部材、13…インク充填口部、14…インク排出口部、51…インクカートリッジ、101…ストック容器、105…脱気装置、108…脱気モジュール、122…シリンジ3方弁、123…シリンジ計量ポンプ、127…ノズル3方弁、128…充填ノズル、132…ワーク真空大気開方弁、141、142…溶着ヘッド、151、152…ワーククランパ。
Claims (12)
- 液体収容袋に液体を充填する液体充填方法において、前記液体収容袋の中の空気を減圧吸引するとともに、前記袋を外側から発泡体を含む押さえ部材で押さえ付けて前記袋内を排気した後、前記液体収容袋内に液体を注入することを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 請求項1に記載の液体充填方法において、押圧面にフィルム部材が設けられている前記押さえ部材で押さえ付けることを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 請求項1又は2に記載の液体収容袋の液体充填方法において、押圧面が進退方向に直交する面に対して0.5〜3.0°の範囲内で傾斜している前記押さえ部材で押さえ付けることを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 液体収容袋に液体を充填する液体充填方法において、前記液体収容袋を保持する少なくとも二分割され、品種に応じた形状を持つ液体カートリッジの筐体の一方に前記液体収容袋を保持した状態で、前記液体カートリッジの筐体の一方を前記品種に応じた受け冶具にセットすることを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 液体収容袋に液体を充填し、充填口部に相対する2方向から溶着ヘッドを押し付けて充填口部を溶着封止する液体充填方法において、空冷用冷却穴が設けられた前記溶着ヘッドを用いて前記充填口部を溶着封止することを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 液体収容袋に液体を充填し、充填口部に相対する2方向から溶着ヘッドを押し付けて充填口部を溶着封止する液体充填方法において、フッ素樹脂を複合させた表面コーティングが施された前記溶着ヘッドを用いて前記充填口部を溶着封止することを特徴とする液体収容袋の液体充填方法。
- 液体収容袋に液体を充填する液体充填装置において、前記液体収容袋の中の空気を減圧吸引する手段と、前記袋を外側から押さえ付ける発泡体を含む押さえ部材とを備えていることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
- 請求項7に記載の液体充填装置において、前記押さえ部材の表面にフィルム部材が設けられていることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
- 請求項7又は8に記載の液体収容袋の液体充填装置において、前記押さえ部材の押圧面は進退方向に直交する面に対して0.5〜3.0°の範囲内で傾斜して形成されていることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
- 液体収容袋に液体を充填する液体充填装置において、前記液体収容袋を保持する少なくとも二分割され、品種に応じた形状を持つ液体カートリッジの筐体の一方に前記液体収容袋を保持した状態で、前記液体カートリッジの筐体の一方を前記品種に応じた受け冶具にセットすることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
- 液体収容袋に液体を充填し、充填口部に相対する2方向から溶着ヘッドを押し付けて充填口部を溶着封止する液体充填装置において、前記溶着ヘッドには空冷用冷却穴が設けられていることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
- 液体収容袋に液体を充填し、充填口部に相対する2方向から溶着ヘッドを押し付けて充填口部を溶着封止する液体充填装置において、前記溶着ヘッドにはフッ素樹脂を複合させた表面コーティングが施されていることを特徴とする液体収容袋の液体充填装置。
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JP2003115147A JP2004314558A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 液体収容袋の液体充填方法及び装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2009202383A (ja) * | 2008-02-27 | 2009-09-10 | Mimaki Engineering Co Ltd | インクパック |
JP2011051321A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Ricoh Co Ltd | 液体収容容器、液体収容容器の組立て方法、液体収容容器の分解方法及び画像形成装置 |
Citations (1)
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---|---|---|---|---|
JPH0343322A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-25 | Hitachi Zosen Sangyo Kk | 袋状容器への液充填方法 |
-
2003
- 2003-04-21 JP JP2003115147A patent/JP2004314558A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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JPH0343322A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-25 | Hitachi Zosen Sangyo Kk | 袋状容器への液充填方法 |
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