JP2004314282A - 押出成形品の切断システム - Google Patents
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Abstract
【課題】押出された成形体を連続的に切断するとともに、切断時に生じる成形の乱れを製品部に残さないような切断システムを提供する。
【解決手段】成形品に沿って設定された速度で移動する複数の切断刃を有する押出成形品の切断システムであって、製品部長さLと、切断時に生じる成形乱れ長さrをもとにした不用部長さRからなる切断単位長さ(L+R)を設定し、切断動作開始時における最下流切断刃の位置を、切断時に成形乱れ部が発生する金型の所定位置を基準として、前記切断単位長さの整数倍の位置になるように設定したことを特徴する。
【選択図】 図1
【解決手段】成形品に沿って設定された速度で移動する複数の切断刃を有する押出成形品の切断システムであって、製品部長さLと、切断時に生じる成形乱れ長さrをもとにした不用部長さRからなる切断単位長さ(L+R)を設定し、切断動作開始時における最下流切断刃の位置を、切断時に成形乱れ部が発生する金型の所定位置を基準として、前記切断単位長さの整数倍の位置になるように設定したことを特徴する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押出成形品の切断システムに係り、特にプラスチックマグネットロールに好適な切断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
押出成形法は、例えば磁石粉末と樹脂成分からなる組成物を投入し、溶融して金型へ搬送し、金型から所定の形状に押出す成形方法であり、連続成形であるため生産性に優れている。また、他の成形法では成形することが困難な薄肉、長尺品を成形することが可能であり、電子写真装置に用いられるマグネットロールなどの製造に用いられている。この優れた成形能力を生かすためには、成形体の押出し速度に合わせて連続的に所定寸法に切断することが重要であり、切断技術として、例えば特開平5−309629号公報(特許文献1)が開示されている。
【0003】
特許文献1は、磁石粉末と樹脂成分からなるボンド磁石の押出成形用切断技術であって、押出機に接続された金型から冷却固化されて押し出された磁石成形物の押出速度を検知する検知手段と、磁石成形物を切断する切断手段とを有する切断装置、および押出機に接続された金型から冷却固化されて押し出された磁石成形物の押出速度を検知し、前記押出速度と切断部位を同期させながら切断手段により切断する切断方法が開示されており、ボンド磁石に要求される寸法精度に低コストで切断することが可能となる、と説明されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−309629号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、押出機は数%の吐出ばらつきがあり、これは成形物の押出速度に影響を与えるため必ずしも一定の押出速度で成形されていない。これに対し、上記特許文献1は、金型で冷却固化された磁石成形物の押出速度をエンコーダ等で直接検知することにより押出速度の変動を常に検知し、押出速度に同期して切断することにより寸法ばらつきの少ない切断を行なうことが可能であり、また、切断を押出速度に同期させて行なうことにより切断中に磁石成形物に余分な応力がかからないことから切断中の磁石成形物の割れ、欠け等の破損を生じることがない、と説明している。しかし、押出し速度の検出値に合わせて切断機を移動させるような通常のフィードバック制御では、緩やかな速度変動に対してはある程度の精度で追従できるが、瞬間的な変動には遅れが発生して偏差が大きくなり、精度よく追従することはできない。従って、いくら成形体の速度を直接検出しても、常時精度良く切断機を同期して移動させることは不可能である。
【0006】
このため、切断時に、速度の違いに起因する圧縮力や引張り力、或いは切削に起因する振動などが生じると、固化された成形体を通じて上流に伝わり、金型出口付近の柔らかな成形体に蛇腹状、波打ち状の成形の乱れが生じることがある。このような成形の乱れ部分は、磁気的にも乱れているため、マグネットロールのように、円周方向に磁極が形成されて軸方向に均一な磁気特性が要求される製品には含まれてはならず、成形の乱れがない部分だけを製品部とし、かつ生産性の高い切断システムが望まれている。
【0007】
従って本発明は、押出された成形体を連続的に切断するとともに、切断時に生じる成形の乱れを製品部に残さないような切断システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形品に沿って設定された速度で移動する複数の切断刃を有する押出成形品の切断システムであって、製品部長さLと、切断時に生じる成形乱れ長さrをもとにした不用部長さRからなる切断単位長さ(L+R)を設定し、切断動作開始時における最下流切断刃の位置を、切断時に成形乱れ部が発生する金型の所定位置を基準として、前記切断単位長さの整数倍の位置になるように設定したことを特徴としている。
本発明においては、成形体端部を検出して切断開始指令を出すセンサを、切断動作開始時における最下流切断刃の位置から前記切断単位長さ分下流に設置することが好ましい。
また、本発明は、押出し成形品としてプラスチックマグネットロールを対象とすることができる。マグネットロールは円周方向に磁極が形成されて軸方向に均一な磁気特性が要求されるため、製品に成形の乱れ部分が含まれないように切断することができ、好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、プラスチックマグネットロールの製造を例に説明する。図1は本発明の切断システムの概念図、図2は切断機を説明するための図、図3は切断動作を説明するための図である。
図1において、成形体1は押出し成形機2から連続的に下流に向かって押出され、途中の冷却装置、脱磁装置などで処理されたのち切断機4に導かれ、所定の製品長さに切断される。押出し成形機2は、投入された磁石粉末と樹脂成分を加熱・溶融して配向金型3へ搬送し、配向金型3で円筒状に成形するとともに所定の磁気配向を施す。切断機4は、走行する成形体1を支持するガイド部と、成形体1を同時に複数本に切断する切断ユニット5と、切断された成形体を収納するトレイ7とを有している。
【0010】
図2において、切断ユニット5は成形体1の長手方向及び切断方向の2軸方向に移動でき、長手方向移動はサーボモータで制御され、成形体1の押出し速度に合わせた速度に設定することができ、移動開始位置(スタート点)及び速度の設定は容易に行うことができる。n枚(n≧2、本図では4枚)の切断刃6が、回転軸に製品長さ寸法sに合わせた間隔で取り付けられており、左端と右端の切断刃間寸法が製品部長さL(本図ではL=3×s)となる。切断ユニット5は、成形体1とほぼ同期して下流に向かって移動しながら切断するが、切断時に、上流の配向金型3の出口付近の柔らかい成形体に、長さrにわたって成形乱れが生じる。
【0011】
図1に示すように、切断機4は、配向金型3から途中の所定処理装置の長さ離れた位置に設置されるが、切断ユニット5のスタート点は、配向金型3出口付近の成形乱れ発生部位の後端部Kを基準にし、左端の切断刃6が切断単位長さ(L+R)のN倍(Nは自然数)離れた位置になるように設定される。この位置設定は、容易に数値制御で行うことができる。切断単位長さのうち、Lは上記製品部長さで、Rは製品として用いない不用部長さである。不用部長さRは、成形乱れ部Mの長さrをもとにして、成形乱れ部の長さバラツキや切断ユニットとの速度変動等を考慮して、R>rとなるようにな値に設定する。また、図2において、切断ユニット5がスタート点にある時、その先端側(図2では左端)の切断刃6から、左側に(L+R)離れた位置に切断開始指令センサ8を設ける。さらに左側の所定位置には払出し開始指令センサ9を設ける。
【0012】
次に、図2、3をもとに、切断動作について説明する。
切断機4のガイド部を走行する成形体1の先端が切断開始指令センサ8で検出されると、スタート点にあった切断ユニット5は、成形体のアイテム等に応じて既知の公称押出し速度と同速度になるように設定された速度で左方(下流)に移動しながら、切断刃6を回転させて下降し成形体1を切断し、切断完了後上昇する。その後、所定の戻り速度で右行してスタート点に戻り、切断の1サイクルが終了する。切断ユニット5の速度は、成形体にほぼ同期するように予め設定されるが、実際の押出し速度を検出したフィードバック制御は行わないため、成形体には乱れ部が発生しやすい。
【0013】
成形乱れ部Mは、実際に切断刃6が成形体1に接触してから離れるまでの間に発生するので、切断動作開始後、成形乱れ部Mが形成されるまでには切断ユニット5の切断速度に係る所定時間経過分、成形体1は配向金型3からさらにaだけ押出され、切断ユニット5もほぼaだけスタート点から左側に移動している。このため、切断完了時の切断刃6の左端の位置が、配向金型3出口付近の成形乱れ発生部位の後端部Kから、(L+R)寸法のN倍(Nは自然数)離れた位置となるようにするのがよい。従って、切断ユニット5のスタート点の位置を(L+R)×N−aとなるように設定したり、Rがaの按分値を十分包含するような値に設定してあれば、(L+R)×Nのままでよい。
以降、理解を容易にするために、切断開始指令センサ8から切断指令が出ると瞬時に切断が完了する、として説明する。なお、上記寸法Lは、左端と右端の切断刃の内側間寸法であるが、これも理解を容易にするために、切断刃は幅がないものとして説明する。
【0014】
図3(a)は、切断動作開始直前の切断刃6と成形体1の状態を示す図であり、切断ユニット5と切断開始指令センサ8の間にある成形体は、その前の切断サイクルで3つの長さsの製品に切り離されている。製品部の全長はLに等しいので、最右端(後端)製品部の端面と最左端切断刃6との距離が不用部長さRであり、この間の成形体1に成形乱れ部Mが含まれる。
図3(b)は、切断完了直後の成形体1を示す図である。切断ユニット5の下方の切断刃6で挟まれた製品部長さLが3分割され、長さsの製品に切り離される。今回の切断サイクルで切断された最前端の製品と前の切断サイクルで切断された最後端の製品との間が、成形乱れ部Mを有する不用部Rであり、この切断サイクルで製品部から切り離されることになる。
【0015】
図3(c)は、その後成形体1がさらに押されて、先端が払出し開始指令センサ9で検知される位置にきた時を示す。このセンサ信号を受け、図示しない払出し装置が作動し、(L+R)長さの成形体、即ち3本の製品部と一つの不用部とをトレイ7へ排出する。図3(d)にその後の成形体1を示す。成形体1は引続いて押出し成形されているので、やがて図3(a)の状態へとなる。このように、図3(a)〜(d)の状態が繰返されながら切断が継続されていく。
【0016】
以上、LやRについては切断刃の厚さを無視して説明したが、実際には厚さによる誤差分はR寸法の余裕代に含めるようにすればよい。また、製品種類が変わり製品長さがs+Δsとなった場合は、切断ユニット5のスタート点を、Δs×(n−1)×Nだけ変更すればよく、この位置設定は数値で簡単に行うことができる。また、これに合わせて、切断開始指令センサ8の位置も、Δs×(n−1)だけ調整すればよい。また、同時に分離される製品は全て同一長さでなくてもよい。また、切断開始指令センサ8の位置も(L+R)の整数倍としてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により連続的に押出される成形品を、簡単な制御動作で継続して、切断時に生じる成形乱れ部を製品に残さないように切断することができるので、所定長さの押出し成形品を生産性高く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断システムの概念図。
【図2】切断機を説明するための図。
【図3】切断動作を説明するための図。
【符号の説明】
1…成形体、 2…押出し成形機、 3…配向金型、
4…切断機、5…切断ユニット、 6…切断刃、
7…トレイ、 8…切断開始指令センサ、
9…払出し開始指令センサ、 M…成形体乱れ部、
K…成形乱れ発生部位の後端部、 s…製品長さ
【発明の属する技術分野】
本発明は、押出成形品の切断システムに係り、特にプラスチックマグネットロールに好適な切断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
押出成形法は、例えば磁石粉末と樹脂成分からなる組成物を投入し、溶融して金型へ搬送し、金型から所定の形状に押出す成形方法であり、連続成形であるため生産性に優れている。また、他の成形法では成形することが困難な薄肉、長尺品を成形することが可能であり、電子写真装置に用いられるマグネットロールなどの製造に用いられている。この優れた成形能力を生かすためには、成形体の押出し速度に合わせて連続的に所定寸法に切断することが重要であり、切断技術として、例えば特開平5−309629号公報(特許文献1)が開示されている。
【0003】
特許文献1は、磁石粉末と樹脂成分からなるボンド磁石の押出成形用切断技術であって、押出機に接続された金型から冷却固化されて押し出された磁石成形物の押出速度を検知する検知手段と、磁石成形物を切断する切断手段とを有する切断装置、および押出機に接続された金型から冷却固化されて押し出された磁石成形物の押出速度を検知し、前記押出速度と切断部位を同期させながら切断手段により切断する切断方法が開示されており、ボンド磁石に要求される寸法精度に低コストで切断することが可能となる、と説明されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−309629号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、押出機は数%の吐出ばらつきがあり、これは成形物の押出速度に影響を与えるため必ずしも一定の押出速度で成形されていない。これに対し、上記特許文献1は、金型で冷却固化された磁石成形物の押出速度をエンコーダ等で直接検知することにより押出速度の変動を常に検知し、押出速度に同期して切断することにより寸法ばらつきの少ない切断を行なうことが可能であり、また、切断を押出速度に同期させて行なうことにより切断中に磁石成形物に余分な応力がかからないことから切断中の磁石成形物の割れ、欠け等の破損を生じることがない、と説明している。しかし、押出し速度の検出値に合わせて切断機を移動させるような通常のフィードバック制御では、緩やかな速度変動に対してはある程度の精度で追従できるが、瞬間的な変動には遅れが発生して偏差が大きくなり、精度よく追従することはできない。従って、いくら成形体の速度を直接検出しても、常時精度良く切断機を同期して移動させることは不可能である。
【0006】
このため、切断時に、速度の違いに起因する圧縮力や引張り力、或いは切削に起因する振動などが生じると、固化された成形体を通じて上流に伝わり、金型出口付近の柔らかな成形体に蛇腹状、波打ち状の成形の乱れが生じることがある。このような成形の乱れ部分は、磁気的にも乱れているため、マグネットロールのように、円周方向に磁極が形成されて軸方向に均一な磁気特性が要求される製品には含まれてはならず、成形の乱れがない部分だけを製品部とし、かつ生産性の高い切断システムが望まれている。
【0007】
従って本発明は、押出された成形体を連続的に切断するとともに、切断時に生じる成形の乱れを製品部に残さないような切断システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形品に沿って設定された速度で移動する複数の切断刃を有する押出成形品の切断システムであって、製品部長さLと、切断時に生じる成形乱れ長さrをもとにした不用部長さRからなる切断単位長さ(L+R)を設定し、切断動作開始時における最下流切断刃の位置を、切断時に成形乱れ部が発生する金型の所定位置を基準として、前記切断単位長さの整数倍の位置になるように設定したことを特徴としている。
本発明においては、成形体端部を検出して切断開始指令を出すセンサを、切断動作開始時における最下流切断刃の位置から前記切断単位長さ分下流に設置することが好ましい。
また、本発明は、押出し成形品としてプラスチックマグネットロールを対象とすることができる。マグネットロールは円周方向に磁極が形成されて軸方向に均一な磁気特性が要求されるため、製品に成形の乱れ部分が含まれないように切断することができ、好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、プラスチックマグネットロールの製造を例に説明する。図1は本発明の切断システムの概念図、図2は切断機を説明するための図、図3は切断動作を説明するための図である。
図1において、成形体1は押出し成形機2から連続的に下流に向かって押出され、途中の冷却装置、脱磁装置などで処理されたのち切断機4に導かれ、所定の製品長さに切断される。押出し成形機2は、投入された磁石粉末と樹脂成分を加熱・溶融して配向金型3へ搬送し、配向金型3で円筒状に成形するとともに所定の磁気配向を施す。切断機4は、走行する成形体1を支持するガイド部と、成形体1を同時に複数本に切断する切断ユニット5と、切断された成形体を収納するトレイ7とを有している。
【0010】
図2において、切断ユニット5は成形体1の長手方向及び切断方向の2軸方向に移動でき、長手方向移動はサーボモータで制御され、成形体1の押出し速度に合わせた速度に設定することができ、移動開始位置(スタート点)及び速度の設定は容易に行うことができる。n枚(n≧2、本図では4枚)の切断刃6が、回転軸に製品長さ寸法sに合わせた間隔で取り付けられており、左端と右端の切断刃間寸法が製品部長さL(本図ではL=3×s)となる。切断ユニット5は、成形体1とほぼ同期して下流に向かって移動しながら切断するが、切断時に、上流の配向金型3の出口付近の柔らかい成形体に、長さrにわたって成形乱れが生じる。
【0011】
図1に示すように、切断機4は、配向金型3から途中の所定処理装置の長さ離れた位置に設置されるが、切断ユニット5のスタート点は、配向金型3出口付近の成形乱れ発生部位の後端部Kを基準にし、左端の切断刃6が切断単位長さ(L+R)のN倍(Nは自然数)離れた位置になるように設定される。この位置設定は、容易に数値制御で行うことができる。切断単位長さのうち、Lは上記製品部長さで、Rは製品として用いない不用部長さである。不用部長さRは、成形乱れ部Mの長さrをもとにして、成形乱れ部の長さバラツキや切断ユニットとの速度変動等を考慮して、R>rとなるようにな値に設定する。また、図2において、切断ユニット5がスタート点にある時、その先端側(図2では左端)の切断刃6から、左側に(L+R)離れた位置に切断開始指令センサ8を設ける。さらに左側の所定位置には払出し開始指令センサ9を設ける。
【0012】
次に、図2、3をもとに、切断動作について説明する。
切断機4のガイド部を走行する成形体1の先端が切断開始指令センサ8で検出されると、スタート点にあった切断ユニット5は、成形体のアイテム等に応じて既知の公称押出し速度と同速度になるように設定された速度で左方(下流)に移動しながら、切断刃6を回転させて下降し成形体1を切断し、切断完了後上昇する。その後、所定の戻り速度で右行してスタート点に戻り、切断の1サイクルが終了する。切断ユニット5の速度は、成形体にほぼ同期するように予め設定されるが、実際の押出し速度を検出したフィードバック制御は行わないため、成形体には乱れ部が発生しやすい。
【0013】
成形乱れ部Mは、実際に切断刃6が成形体1に接触してから離れるまでの間に発生するので、切断動作開始後、成形乱れ部Mが形成されるまでには切断ユニット5の切断速度に係る所定時間経過分、成形体1は配向金型3からさらにaだけ押出され、切断ユニット5もほぼaだけスタート点から左側に移動している。このため、切断完了時の切断刃6の左端の位置が、配向金型3出口付近の成形乱れ発生部位の後端部Kから、(L+R)寸法のN倍(Nは自然数)離れた位置となるようにするのがよい。従って、切断ユニット5のスタート点の位置を(L+R)×N−aとなるように設定したり、Rがaの按分値を十分包含するような値に設定してあれば、(L+R)×Nのままでよい。
以降、理解を容易にするために、切断開始指令センサ8から切断指令が出ると瞬時に切断が完了する、として説明する。なお、上記寸法Lは、左端と右端の切断刃の内側間寸法であるが、これも理解を容易にするために、切断刃は幅がないものとして説明する。
【0014】
図3(a)は、切断動作開始直前の切断刃6と成形体1の状態を示す図であり、切断ユニット5と切断開始指令センサ8の間にある成形体は、その前の切断サイクルで3つの長さsの製品に切り離されている。製品部の全長はLに等しいので、最右端(後端)製品部の端面と最左端切断刃6との距離が不用部長さRであり、この間の成形体1に成形乱れ部Mが含まれる。
図3(b)は、切断完了直後の成形体1を示す図である。切断ユニット5の下方の切断刃6で挟まれた製品部長さLが3分割され、長さsの製品に切り離される。今回の切断サイクルで切断された最前端の製品と前の切断サイクルで切断された最後端の製品との間が、成形乱れ部Mを有する不用部Rであり、この切断サイクルで製品部から切り離されることになる。
【0015】
図3(c)は、その後成形体1がさらに押されて、先端が払出し開始指令センサ9で検知される位置にきた時を示す。このセンサ信号を受け、図示しない払出し装置が作動し、(L+R)長さの成形体、即ち3本の製品部と一つの不用部とをトレイ7へ排出する。図3(d)にその後の成形体1を示す。成形体1は引続いて押出し成形されているので、やがて図3(a)の状態へとなる。このように、図3(a)〜(d)の状態が繰返されながら切断が継続されていく。
【0016】
以上、LやRについては切断刃の厚さを無視して説明したが、実際には厚さによる誤差分はR寸法の余裕代に含めるようにすればよい。また、製品種類が変わり製品長さがs+Δsとなった場合は、切断ユニット5のスタート点を、Δs×(n−1)×Nだけ変更すればよく、この位置設定は数値で簡単に行うことができる。また、これに合わせて、切断開始指令センサ8の位置も、Δs×(n−1)だけ調整すればよい。また、同時に分離される製品は全て同一長さでなくてもよい。また、切断開始指令センサ8の位置も(L+R)の整数倍としてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により連続的に押出される成形品を、簡単な制御動作で継続して、切断時に生じる成形乱れ部を製品に残さないように切断することができるので、所定長さの押出し成形品を生産性高く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切断システムの概念図。
【図2】切断機を説明するための図。
【図3】切断動作を説明するための図。
【符号の説明】
1…成形体、 2…押出し成形機、 3…配向金型、
4…切断機、5…切断ユニット、 6…切断刃、
7…トレイ、 8…切断開始指令センサ、
9…払出し開始指令センサ、 M…成形体乱れ部、
K…成形乱れ発生部位の後端部、 s…製品長さ
Claims (3)
- 成形品に沿って設定された速度で移動する複数の切断刃を有する押出成形品の切断システムであって、
製品部長さLと、切断時に生じる成形乱れ長さrをもとにした不用部長さRからなる切断単位長さ(L+R)を設定し、
切断動作開始時における最下流切断刃の位置を、切断時に成形乱れ部が発生する金型の所定位置を基準として、前記切断単位長さの整数倍の位置になるように設定したことを特徴とする押出成形品の切断システム。 - 成形体端部を検出して切断開始指令を出すセンサを、切断動作開始時における最下流切断刃の位置から前記切断単位長さ分下流に設置したことを特徴とする請求項1記載の押出成形品の切断システム。
- 押出し成形品が、プラスチックマグネットロールである請求項1又は2記載の押出成形品の切断システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115265A JP2004314282A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 押出成形品の切断システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115265A JP2004314282A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 押出成形品の切断システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004314282A true JP2004314282A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33474514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003115265A Pending JP2004314282A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 押出成形品の切断システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004314282A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101001647B1 (ko) * | 2008-12-17 | 2010-12-17 | 박종찬 | 사출성형품의 이송 및 절단장치 |
KR101177113B1 (ko) * | 2009-05-07 | 2012-08-24 | 양순옥 | 사출성형품의 절단 및 이송장치 |
-
2003
- 2003-04-21 JP JP2003115265A patent/JP2004314282A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101001647B1 (ko) * | 2008-12-17 | 2010-12-17 | 박종찬 | 사출성형품의 이송 및 절단장치 |
KR101177113B1 (ko) * | 2009-05-07 | 2012-08-24 | 양순옥 | 사출성형품의 절단 및 이송장치 |
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