JP2004314042A - 真空処理装置のゲートバルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ゲートバルブで各チャンバー間を雰囲気的に遮断しながら、成膜等の熱により膨張した帯状物にゲートバルブ外側から張力をかけることを可能にした真空処理装置のゲートバルブを提供することを目的にしている。
【解決手段】2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、前記ゲートバルブが、帯状の被処理物が搬入・搬出に際して通過する開口部分を有する2つのフランジと、帯状の被処理物を挟持して流体を遮断する弁と、帯状の被処理物の通路を構成する弁室とを具備し、該被処理物が通過する開口部分を有する2つのフランジの一方が、可動可能なフレキシブルフランジからなることを特徴とする真空処理装置のゲートバルブである。
【選択図】図1
【解決手段】2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、前記ゲートバルブが、帯状の被処理物が搬入・搬出に際して通過する開口部分を有する2つのフランジと、帯状の被処理物を挟持して流体を遮断する弁と、帯状の被処理物の通路を構成する弁室とを具備し、該被処理物が通過する開口部分を有する2つのフランジの一方が、可動可能なフレキシブルフランジからなることを特徴とする真空処理装置のゲートバルブである。
【選択図】図1
Description
本発明は、真空処理装置のゲートバルブに係わり、さらに詳細には、帯状の被処理物を真空中で成膜等の処理加工を施し、処理加工された後、被処理物を別のチャンバーに移す2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、2個の真空チャンバー間をシールすることにより、真空チャンバー間の真空度の差を保持し、また、ガスの流出を防ぐことのできる真空処理装置のゲートバルブに関する。
真空処理装置に用いられる従来のゲートバルブについて、図7〜10に基づいて説明する。
図7は、従来のゲートバルブの一例で、帯状物移動方向横から見た概略断面図である。長円状のシール9の中を帯状物が通る構造になっている。ゲートバルブ1の弁6が上から降りてきて、長円状のシール9と接することで、真空チャンバー2−1と2−2内それぞれの雰囲気を遮断する。その時、帯状物10は長円状のシール9と弁6に挟まれる。
図8は図7のゲートバルブで、帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。ゲートバルブ1の内部に長円状の開口部8があり、その周囲を長円状のシール9が囲んでいる。弁はシリンダ等のバルブ駆動部により駆動される。駆動部は大気雰囲気に有り、ベローズによりゲートバルブ内の真空雰囲気と遮断されている。
図8は図7のゲートバルブで、帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。ゲートバルブ1の内部に長円状の開口部8があり、その周囲を長円状のシール9が囲んでいる。弁はシリンダ等のバルブ駆動部により駆動される。駆動部は大気雰囲気に有り、ベローズによりゲートバルブ内の真空雰囲気と遮断されている。
図9は、従来のゲートバルブの一例で、帯状物移動方向横から見た概略断面図である。連続したシール材の中を帯状物が通る。ゲートバルブの弁が上下から帯状物を挟みこみ、それと同時に連続したシール材と接することで、左右の真空チャンバー内の雰囲気を遮断する。
図10は、図9のゲートバルブで、帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。ゲートバルブの内部に長円状の開口部があり、その周囲を連続したシール材が囲んでいる。2つの弁はそれぞれシリンダ等のバルブ駆動部により駆動される。駆動部は大気雰囲気に有り、ベローズによりゲートバルブ内の真空雰囲気と遮断されている。
真空処理装置に用いられる従来のゲートバルブ図7〜10の場合、ゲートバルブを閉じた時帯状物を弁とシールで挟み込む。その時帯状物は移動することはできない。しかし、成膜等の処理が行なわれると、多くの場合帯状物に熱がかかり膨張する。そうすると帯状物がたわみ、良い成膜等の処理を行なうことができなくなる。そのため、帯状物に対し張力をかける必要がある。
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、ゲートバルブで各チャンバー間を雰囲気的に遮断しながら、成膜等の熱により膨張した帯状物にゲートバルブ外側から張力をかけることを可能にした真空処理装置のゲートバルブを提供することを目的にしている。
上記の目的を達成するために、
請求項1記載の発明は、2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、
前記ゲートバルブが、帯状の被処理物が搬入・搬出に際して通過する開口部分を有する2つのフランジと、帯状の被処理物を挟持して流体を遮断する弁と、帯状の被処理物の通路を構成する弁室とを具備し、該被処理物が通過する開口部分を有する2つのフランジの
一方が、可動可能なフレキシブルフランジからなることを特徴とする真空処理装置のゲートバルブである。
請求項1記載の発明は、2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、
前記ゲートバルブが、帯状の被処理物が搬入・搬出に際して通過する開口部分を有する2つのフランジと、帯状の被処理物を挟持して流体を遮断する弁と、帯状の被処理物の通路を構成する弁室とを具備し、該被処理物が通過する開口部分を有する2つのフランジの
一方が、可動可能なフレキシブルフランジからなることを特徴とする真空処理装置のゲートバルブである。
請求項2記載の発明は、前記弁に、振動子が具備していることを特徴とする請求項1記載の真空処理装置のゲートバルブである。
このように、弁に振動子が付いていることにより、帯状物と弁との摩擦力が減少し、ゲートバルブが閉じた状態での帯状物の移動が可能となる。成膜等の処理が行なわれると、多くの場合帯状物に熱がかかり膨張する。それによる帯状物のたわみを閉じられたゲートバルブの外側から張力をかけて帯状物のたわみをとることが可能となる。
請求項3記載の発明は、前記シールは、冷却用流体によって前記弁の振動による発熱を吸収する構造を有していることを特徴とする請求項1または2記載の真空処理装置のゲートバルブである。
このように、冷却用流体によって、前記弁の振動による前記シールの発熱を吸収することにより、弁の振動により発生する熱を吸収し、良好な状態で帯状物を搬送することができる。
請求項4記載の発明は、前記2つのフランジの横断面における両フランジ面が形成する角度が、30〜150度の範囲を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空処理装置のゲートバルブである。
本発明によれば、弁に振動子が付いていることにより、帯状物と弁との摩擦力が減少し、ゲートバルブが閉じた状態での帯状物の移動が可能となる。振動子は超音波が適している。超音波の場合、シール性を保ちながら帯状物と弁の摩擦力を軽減できる。成膜等の処理が行なわれると、多くの場合帯状物に熱がかかり膨張する。それによる帯状物のたわみを閉じられたゲートバルブの外側から張力をかけて帯状物のたわみをとることが可能となる。
また、冷却用流体によって、前記弁の振動による前記シールの発熱を吸収することにより、弁の振動により発生する熱を吸収し、良好な状態で帯状物を搬送することができる。
ゲートバルブを閉じた状態で張力の付与が可能になるだけでなく、フィルムを移動させながらの生産も可能である。また、巻き出し、巻取り室を大気雰囲気にすることにより、連続成膜中に原反ロールを交換することも可能である。また、前工程、後工程の装置とつなげた一貫ラインとすることも可能となる。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一例を示す真空処理装置のゲートバルブ(閉の状態)概略図である。図1に示すように、ゲートバルブ1はチャンバー2−1とチャンバー2−2の間にあるが、ゲートバルブ1とチャンバー2−1との間にはフレキシブルフランジ3−1がある。また、ゲートバルブ1とチャンバー2−2との間には固定フランジ3−2があり、固定されている。このように、可動可能なフランジにより真空チャンバーの膨張や収縮を吸収することでき、真空チャンバーの位置がずれたり、あるいは無理な力がかかったりする問題点がなくなる。
フランジ3‐1、3−2とチャンバー2−1、2−2の取付け面は、帯状被処理物10
に対し垂直であるが、フランジ3‐1、3−2とゲートバルブ1の取付け面は、帯状被処理物10に対し15度〜75度の傾きをもっている。つまり、両フランジ面が30〜150度の角度をなす。このように、ゲートバルブの両フランジ面に角度を持たせることで、真空チャンバーの移動無しにゲートバルブの脱着ができる。そのため、高精度に調整された帯状の被処理物の搬送系は移動することがなく、従って再調整も不要である。
に対し垂直であるが、フランジ3‐1、3−2とゲートバルブ1の取付け面は、帯状被処理物10に対し15度〜75度の傾きをもっている。つまり、両フランジ面が30〜150度の角度をなす。このように、ゲートバルブの両フランジ面に角度を持たせることで、真空チャンバーの移動無しにゲートバルブの脱着ができる。そのため、高精度に調整された帯状の被処理物の搬送系は移動することがなく、従って再調整も不要である。
フレキシブルフランジ3−1は、チャンバー2−1、2−2との取付け部とゲートバルブ1との取付け部の位置関係を、ある程度変化させることができる。
チャンバー2−1、2−2間の雰囲気は弁6とシール9により遮断される。弁6は振動子7に付いていて、帯状物10を挟みながら振動をかけることにより、帯状物10と弁6との摩擦力を軽減し帯状物10を移動させることが可能となる。シール9は、中空になっていて冷却用流体を通すための入口と出口がある。冷却用流体を通すことにより振動による発熱を吸収できる。
図2は、図1のゲートバルブで開の状態を示す概略図である。
弁6がバルブ駆動部4により開かれた状態で、チャンバー2−1、2−2が同一雰囲気となり、帯状物10は抵抗無く移動することができる。図2において、弁6が直動ガイド11に沿って、バルブ駆動部4により上方へ移動しているが、弁6を固定しシール9内部を通る冷却用流体の圧力を下げてへこますことによりゲートバルブ1を開くことも可能である。
図3は、図1〜2のゲートバルブで帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。
図4は、図1〜3のゲートバルブで弁、帯状物、シールの関係を示す斜視図である。
シール9は長円形をしている。このシール9に弁6が密着することにより密封される。しかし、帯状物10を挟んだ場合、帯状物両端に帯状物厚さに応じた隙間ができる。そこでの洩れを、開口部8から先をスリットにすることにより、最小限にすることができる。
図5は、巻き出し巻取り室13と成膜室14の間に本案のゲートバルブを組みこんだ概略断面図である。図6は、巻き出し巻取り室13と3室の成膜室14それぞれの間に本案のゲートバルブを組みこんだ概略断面図である。このような構成にすることにより、成膜室内の成膜熱で膨張した帯状物を巻き出し、巻取りロールで引張り、所定の張力を維持することが可能である。
図7は、本発明の他の例を示す真空処理装置のゲートバルブ(閉の状態)概略図である。
図8は、図7のゲートバルブで帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。
ゲートバルブ1の弁6は、バルブ駆動部4により移動し、シール9に弁6が密着することにより密封される。
図9は、本発明の他の例を示す真空処理装置のゲートバルブ(閉の状態)概略図である。
図10は、図9のゲートバルブで帯状物移動方向正面から見た概略断面図である。
ゲートバルブ1の弁6は、バルブ駆動部4により移動し、シール9に弁6が上下同じに密着することにより密封される。
以上、詳細に説明したように、チャンバー2−1、2−2間の雰囲気は弁6とシール9により遮断され、弁6は振動子7に付いていて、帯状物10を挟みながら振動をかけることにより、帯状物10と弁6との摩擦力を軽減し帯状物10を移動させることが可能となる。シール9は、中空になっていて冷却用流体を通すための入口と出口がある。冷却用流
体を通すことにより振動による発熱を吸収できる。
体を通すことにより振動による発熱を吸収できる。
また、本発明におけるゲートバルブ1を固定する2箇所のフランジ面が30〜150度の角度をなしている。このように、ゲートバルブ1の両フランジ面に角度を持たせることで、真空チャンバーの移動無しにゲートバルブ1の脱着ができる。そのため、高精度に調整された帯状の被処理物10の搬送系は移動することがなく、従って再調整も不要である。
また、本発明におけるゲートバルブは、2個の真空チャンバー間の帯状の被処理物が通過する位置に、可動可能なフランジ3−1を設けている。このように、可動可能なフランジ3−1により真空チャンバーの膨張や収縮を吸収することができ、真空チャンバーの位置がずれたり、あるいは無理な力がかかったりする問題点がなくなる。
さらに、本発明におけるゲートバルブ1をチャンバーの外に置いたことで、ゲートバルブ1内部からの発塵、ガス等のコンタミがチャンバー内に入りにくく、チャンバー内をクリーンに保てる利点がある。
さらに、本発明におけるゲートバルブ1は、帯状の被処理物を処理するチャンバー間に限らず、ガラス基板、シリコン基板等の枚葉物を処理するチャンバー間であっても使用することができる。また、帯状の被処理物の例としては、プラスチックフィルム、金属帯、布、紙等がある。チャンバー内での処理としては、ラミネート、成膜処理等があり、成膜処理としては、CVD、蒸着、スパッタリング等がある。
1・・・ゲートバルブ
2−1・・・チャンバー
2−2・・・チャンバー
3−1・・・フレキシブルフランジ
3−2・・・固定フランジ
4・・・バルブ駆動部
5・・・ベローズ
6・・・ゲートバルブ弁
7・・・振動子
8・・・開口部
9・・・シール
10・・・帯状物
11・・・直動ガイド
12・・・回転軸
13・・・巻き出し巻取り室
14・・・成膜室
2−1・・・チャンバー
2−2・・・チャンバー
3−1・・・フレキシブルフランジ
3−2・・・固定フランジ
4・・・バルブ駆動部
5・・・ベローズ
6・・・ゲートバルブ弁
7・・・振動子
8・・・開口部
9・・・シール
10・・・帯状物
11・・・直動ガイド
12・・・回転軸
13・・・巻き出し巻取り室
14・・・成膜室
Claims (4)
- 2個の真空チャンバー間にゲートバルブを配設されてなる真空処理装置において、
前記ゲートバルブが、帯状の被処理物が搬入・搬出に際して通過する開口部分を有する2つのフランジと、帯状の被処理物を挟持して流体を遮断する弁と、帯状の被処理物の通路を構成する弁室とを具備し、該被処理物が通過する開口部分を有する2つのフランジの一方が、可動可能なフレキシブルフランジからなることを特徴とする真空処理装置のゲートバルブ。 - 前記弁に、振動子が具備していることを特徴とする請求項1記載の真空処理装置のゲートバルブ。
- 前記シールは、冷却用流体によって前記弁の振動による発熱を吸収する構造を有していることを特徴とする請求項1または2記載の真空処理装置のゲートバルブ。
- 前記2つのフランジの横断面における両フランジ面が形成する角度が、30〜150度の範囲を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空処理装置のゲートバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003360403A JP2004314042A (ja) | 2003-04-04 | 2003-10-21 | 真空処理装置のゲートバルブ |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101177 | 2003-04-04 | ||
JP2003360403A JP2004314042A (ja) | 2003-04-04 | 2003-10-21 | 真空処理装置のゲートバルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004314042A true JP2004314042A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33478882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003360403A Pending JP2004314042A (ja) | 2003-04-04 | 2003-10-21 | 真空処理装置のゲートバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004314042A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016204201A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2016-12-22 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
WO2016204203A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2016-12-22 | コニカミノルタ株式会社 | ゲートバルブ |
-
2003
- 2003-10-21 JP JP2003360403A patent/JP2004314042A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016204201A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2016-12-22 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
WO2016204203A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2016-12-22 | コニカミノルタ株式会社 | ゲートバルブ |
JPWO2016204201A1 (ja) * | 2015-06-15 | 2018-03-29 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
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