JP2004313051A - 吸殻処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タバコのフィルタはプラスチック製繊維からなるため、たとえ乾燥状態でタバコの吸殻を回収できたとしても、焼却すると有毒ガスが発生し大気汚染を引き起こすという問題があった。
【解決手段】タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット13と、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニット14とを備えた吸殻処理装置1により、タバコの吸殻の本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することができる。
【選択図】図1
【解決手段】タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット13と、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニット14とを備えた吸殻処理装置1により、タバコの吸殻の本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することができる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、タバコの吸殻処理に関するものであり、特に紙巻きタバコのフィルタの分別回収に関するものである。通常の紙巻タバコは、本体部分とフィルタ部分とから構成されている。本体部分は、タバコの葉が薄紙で巻かれて細長く形成された部分である。フィルタ部分は、繊維質のフィルタ材が本体部分の一端に別紙で巻きつけられた部分である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を処理する装置が考えられている。例えば、特許文献1では、一対の火消しローラー2組と一対の砕きローラー1組を用い、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を消火し、それを砕いてからダクトに落とすタバコ消火機が開示されている。また、特許文献2では、少なくとも一対の消火搬送手段によって、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を消火して吸い殻受けに搬送する吸い殻処理装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−51970号公報
【特許文献2】
特開2001−346567号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルタはプラスチック製繊維からなるため、特許文献1,2の方法では、たとえ乾燥状態でタバコの吸殻を回収できたとしても、焼却すると有毒ガスが発生し大気汚染を引き起こすという問題がある。したがって、環境保護の観点から、タバコの本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することが望ましく、それを実現するには喫煙者個人の協力を仰ぎたいところである。しかし、火を消してから本体部分とフィルタ部分とを千切って別々に捨てるというのでは、手が汚れるなどの理由で嫌がる人がいる、中には忘れる人もいる、など、分別回収が徹底できない状況が多分に予測される。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような問題を解決するため、本発明では、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニットと、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットとを備えることにより、タバコの吸殻の本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することができる吸殻処理装置を実現するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して実施の形態を示し、本発明を具体的に説明する。図1は、本発明の吸殻処理装置1の全体概要図である。
図中、11は喫煙者が吸い終えたタバコの吸殻を入れる吸殻挿入部、12は捨てられたタバコの吸殻を消火しつつ搬送する消火ユニット、13は消火され搬送されてきた吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット、14は解体ユニット13において分解されたタバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットである。また、15は分離されたタバコの吸殻のフィルタ回収容器、16は分離されたタバコの吸殻の本体回収容器であり、17は前記フィルタ回収容器15や本体回収容器16を取り出すための扉である。
【0007】
また、吸殻処理装置1は、装置を動作させるための電源(図示せず)も備えている。この電源は一般的なAC100V電源を使用し、これを適宜降圧、整流するなどして各ユニットに電源を供給する。各ユニットは最適なタイミングで動作するため、プログラマブルコントローラ等で動作を制御してもよいが、ここでは、小型化およびコスト低減のために、単純なスイッチによって動作させることとする。
【0008】
図2は、図1における吸殻挿入部11の要部概要図である。図中、21は吸殻挿入穴であり、この入り口がラッパ状に加工してあるのは、導入を容易にするためである。入り口以外の本来の穴の径Dは、通常のタバコの径よりも若干大きめに設計してある。
また、22は透過型光電スイッチの投光部、23は投光部22から発せられた光24を受ける透過型光電スイッチの受光部である。この投光部の穴25、受光部の穴26が吸殻挿入穴21と交差する箇所はシャープエッジがあると灰などの汚れが堆積して穴がふさがり、光電スイッチが動作しなくなる恐れがあるので、ラッパ状に加工、あるいはRをつける。
【0009】
そして、喫煙者により吸殻挿入穴21に捨てられたタバコの吸殻が投光部22からの光24を遮ったときスイッチが入り、吸殻処理装置が動作を開始し一定時間動作する。この処理時間の設定はタイマー等で行う。タバコ1本の処理に要する時間は30秒程度で十分であるが、タバコが連続して挿入された場合は、その都度タイマーがリセットされ、最後に挿入された煙草の処理が終了するまで動作が継続する。
【0010】
また、図3は同じく図1における吸殻挿入部11の要部概要図であり、図2とは別の例である。図中31は、ロッドレバー32付きのリミットスイッチであり、ロッドレバー32を吸殻挿入穴21のタバコの挿入・落下の経路に露出させておく(図3(a)参照)。これにより、タバコが吸殻挿入穴21に挿入されると、図3(b)に示すようにタバコの重みによってロッドレバー32が押し下げられてスイッチが入り、これにより装置が起動するようになっている。
【0011】
なお、この吸殻挿入部は1つでもよいが、複数の喫煙者の灰皿として対応するためや故障時の予備のため、複数あるのが望ましい。(図15参照)
【0012】
図4は、図1における消火ユニット12の要部概要図である。図中、41〜43は第1〜第3のそれぞれ一対の消火ローラーであり、これら消火ローラーは、上記スイッチ機能により回転し始める。また、44はガイド部である。
第1の消火ローラー41は回転しながら火のついたタバコの吸殻を挟み込んでつぶしながら次の消火ローラー42に搬送する。この際、吸殻を挟み込んでつぶしながら送ることによりタバコの吸殻が消火されるが、消火を確実にするために消火ローラーを複数組み合わせている。したがって、消火が確実に行われるならば2組でも良いが、3組以上の方が望ましい。なお、ローラーでタバコを厚さ2〜3mm程度までつぶすことで消火は可能である。
【0013】
なお、図中45はローラー押し付けバネである。左右1組のローラーのうち、片方は固定し、もう片方をローラー押し付けバネ45を用いて可動式とすることにより、万一誤ってタバコの吸殻ではない硬質のものが吸殻挿入部より挿入されてしまった場合にも、機械の損傷・つまりを防ぐことができる。
【0014】
また、図5は消火ローラーのローラー部斜視図である。図中、ローラー表面51の斜線部分にはローレット加工を施し、タバコの吸殻の滑りを防ぎ、確実にタバコの吸殻が搬送できるようになっている。
なお、図6は消火ユニット12の他の例であるが、この図のように、ベルト61で搬送して消火するようにしてもよい。
【0015】
図7は、図1における解体ユニット13の要部概要図である。71は第3の消火ローラー43で消火され搬送されてきたタバコの吸殻を先端から粉砕する一対の分解用回転子である。
分解用回転子71は、表面に軟質の毛72を植えてあり、消火されたタバコが搬送されて回転中の分解用回転子71にあたると、71の毛の先端がタバコの吸殻の本体の先端部分にあたって、本体部分をバラバラに粉砕する。しかし、フィルタ部分に到達するとこれは粉砕できず、フィルタはそのまま下に落ちる。
【0016】
なお、分解用回転子71としては上記のものに限られず、他の例を図8、図9に示す。図8の例では分解用回転子は一対ではなく1つでもよく、その回転子は本体部分を切り裂く部分81と叩いて落とすための叩く部分82とを備えている。図8(a)はこの分解用回転子を正面から見た図であり、図8(b)は図8(a)の断面図である。これにより、第3の消火ローラー43で消火され搬送されてきたタバコの吸殻を切り裂き且つ叩き落す、という作業が繰り返される。
【0017】
タバコの本体部分は細かい葉がバラバラにならないように紙で覆われているものなので、図7や図8の分解用回転子によってタバコの葉を覆っている紙を細断することによって、本体部分は容易に粉砕できる。しかし、フィルタ部分は長手方向に方向を揃えて束ねられた細かい繊維でできているため、縦に裂くことは容易であるが、長手方向に引っ張ったり、真横から叩いたりしても容易に細断されず、そのまま下に落ちる。
【0018】
また、別の例である図9では、分解用回転子71は一対で、その回転子の断面図は図8(b)と同様で本体部分を切り裂く部分91と叩く部分92を備えているが、図9の例では91と92はローラーに固定されているものではなく、可動するようになっている。すなわち、負荷のかからない状態では91と92は図9(a)に示すように回転による遠心力で広がっており、タバコの本体部分は負荷が小さいので91と92は広がったままでこれら本体部分を分解することができる。そして、分解が進んでフィルタ部分に達すると91と92にかかる負荷が大きくなるので、図9(b)に示すように91と92は負荷に負けて上方へなびく。これにより、フィルタの部分は細断されることなく下に落ちる。
【0019】
なお、分解用回転子71の切り裂く部分・叩く部分は、固定式の方が可動式に比べて部品コストを下げることができるというメリットがある。しかし、固定式の場合には処理部の負荷に合わせてそれらの形状が変化しないから、負荷の大きいフィルタ部分が当たったとき、フィルタ部分が分解まではされなくても損傷は避けられず、フィルタの繊維が本体部分に多少混入するかもしれない。その点、分解用回転子71の切り裂く部分・叩く部分を固定式ではなく可動式にすれば、フィルタの繊維が本体部分に混入する可能性を少なくすることができる。
【0020】
図10は、図1における分離ユニット14の要部概要図である。図中、15はタバコの吸殻のフィルタ部分のみ回収するためのフィルタ回収容器、16はタバコの吸殻の本体部分を回収するための本体回収容器であり、101はフィルタ回収容器15の下に接して取り付けられた回転式ブラシである。
前記解体ユニット13の分解用回転子71で粉砕されたタバコの吸殻の本体部分とそのまま下に落とされたフィルタ部分とがすべてフィルタ回収容器15の中に入っているが、これをさらにフィルタ部分とその他の部分とに分離するために、フィルタ回収容器15の底部102は、例えば5mm程度の細かさの網目となっている。
【0021】
しかし、本体部分が底部102の網目より細かい大きさだったとしても、そのままではフィルタ回収容器15の底部102の網目を通らないものも多いため、フィルタ回収容器15の底部102の外側の面に接して回転する回転式ブラシ101を設け、この回転式ブラシ101がフィルタ回収容器15の底部102をなでることにより本体部分の通過を促す。回転式ブラシ101には細かい繊維103が植えられており、その繊維はフィルタ回収容器15の底部102の網目よりも細かいものである。
【0022】
なお、フィルタ回収容器15の中のタバコの本体部分を本体回収容器16に落とす方法としては、上記回転式ブラシ101に限られず、他の例を図11〜図12に示す。図11では、図10における回転式ブラシ101はなく、フィルタ回収容器15の側面に振動装置111を取り付け、これによりフィルタ回収容器15全体を振動させてタバコの本体部分を本体回収容器16に落とすようにしている。振動装置111の駆動方法としては、例えば内部に分銅が組み込まれており、モーターの回転軸でその分銅を振り回すことによりかご全体が振動するものなどが考えられる。
【0023】
また、別の例である図12では、図10における回転式ブラシ101の代わりに送風機121が取り付けてあり、これで風を起こすことにより、フィルタ回収容器15の底部102の網目を通らなかったタバコの本体部分はフィルタ回収容器15の上方に浮き上がり、空気の循環122に乗って本体回収容器16に落ち、大きくて重いフィルタ部分だけが底部102に残る。
【0024】
また、図13は図1における分離ユニット14のさらに別の実施例であり、図10〜図12のようにフィルタ回収容器15と本体部分回収容器16が上下の位置に配置されておらず、左右に並んで配置されている。この場合の吸殻処理装置1の全体概要図を図14に示す。
この例では、前記解体ユニット13で分解された本体部分とフィルタ部分が落下する空間を作るように、前記解体ユニット13の下に左右に金網131を設置する。ここで、その2枚の金網131のうち1枚(131a)はフィルタ回収容器15と本体回収容器16の境界上部に設置し、もう1枚(131b)はフィルタ回収容器15側の上部に設置して、さらに131bと吸殻処理装置1の壁との間(131bから見て131aとは反対側)に送風機132を設置する。この送風機132により、落下してきた吸殻の本体部分とフィルタは金網131a側へ風で送られ、本体部分だけが空気の循環133に乗って金網131aの網の目を通って本体部分回収容器16の中に落ち、フィルタはそのままフィルタ回収容器15の中に落ちる。この際、一回の送風で分離できない場合があるので、送風機132は本体部分とフィルタ部分の落下の経路に沿って複数設置することが望ましい。本体部分とフィルタ部分は複数回の送風にさらされるので、金網131bと、図に示していないが紙面に平行に設けた壁により落下経路を確保し、金網131を通り抜けないフィルタ部分が送風によってランダムな動きをせず、正しくフィルタ回収容器15に落ちるようにする。
【0025】
ここまでは、タバコの吸殻を乾燥状態のまま消火する例を示したが、水を使って消火をする場合の本発明の吸殻処理装置1の全体概要図を図16に示す。図中、161は喫煙者が吸い終えたタバコの吸殻を入れる吸殻挿入部であり、162は捨てられたタバコの吸殻を消火しつつ搬送する消火ユニット、163は消火され搬送されてきた吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット、164は解体ユニット163において分解されたタバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットである。また、15は分離されたタバコの吸殻のフィルタ回収容器、16は分離されたタバコの吸殻の本体回収容器であり、前述の実施例同様、吸殻処理装置についた扉(図示せず)を開けてこれら容器を取り出すことにより回収できる。
【0026】
図16中の吸殻挿入部161は、前述の実施例における図1〜図3同様であるので説明を省略する。図17は、この実施例における消火ユニット162の全体概要図である。図中、171は水を入れておくタンク、172は消火用水槽、173は吸殻挿入部161から落ちてきたタバコの吸殻を搬送する第1の搬送ローラーであり、174は第1の搬送ローラー173から搬送されてきたタバコを解体ユニット163に搬送する第2の搬送ローラーである。これら第1と第2の搬送ローラー173,174はいずれも半分だけ消火用水槽172に水没している。搬送ローラー173,174のハウジング175にはその内部に水を導入するための小さな穴176が幾つかあけてある。
【0027】
ここで、図18は搬送ローラー173,174の要部概要図であり、周囲には針181が幾つもついている。これにより、吸殻挿入部161から落ちてきたタバコの吸殻は第1の搬送ローラー173の回転に伴って水中に搬送されて消火され、第2の搬送ローラー174に搬送される。このとき、タバコの吸殻がまた元の入り口側に戻らないようにするために、第1の搬送ローラー173と第2の搬送ローラー174の中間部に針だけが通り抜けられる第1の櫛刃177を設けておく。すなわち、第1の搬送ローラー173の針に刺さって搬送されてきたタバコの吸殻は、第1の櫛刃177に当たってそれ以上は通り抜けられず、そこで第2の搬送ローラーの針に刺さることにより水面より上に引き上げられ、解体ユニット163へと搬送される。ここでも、タバコの吸殻が元の水中に戻っていかないようにするために、ハウジング175の出口付近に第2の櫛刃178を設けておく。これにより、第2の搬送ローラー174によって搬送されてきたタバコの吸殻は確実に解体ユニット163へと搬送される。
【0028】
また、図17において、消火用水槽172の水位が低いと消火に十分な水が消火ユニット内に確保できず、逆に172の水位が高いと消火ユニット162のタバコの出口から水がこぼれて、回収容器15,16に水が入ってしまうため、消火用水槽172の水位をほぼ一定に保つための水位制御装置179を設置する。
水位制御装置179としては、水洗トイレのタンク内にあるような機械式のものでもよいし、制御機器によく使用される電磁弁のようなものでもよく、既存技術で対応できる。また、水位制御装置179の上流に、水を貯蔵しておくタンク171を設置することによって、頻繁に給水する手間を省くことができる。
【0029】
なお、この方法ではタバコの吸殻を少量の水に一瞬くぐらせるだけであるが、消火にはこれで十分である。その上、消火の終わったタバコの吸殻は少量の水をくぐってすぐに引き上げられているので、その後のプロセスに送られるタバコの吸殻に含まれている水分も極めて少量である。
【0030】
図19は、図16における解体ユニット163の回転子の詳細図である。解体ユニット163の回転子には周囲に羽根191がついており、図19(a)に示すように羽根191の付け根の部分は固定せずに可動式のヒンジ構造となっている。解体ユニット163の回転子が回転すると、羽根191は遠心力で放射状に広がる。また、羽根191の端の部分は直線状でもよいが、凹凸をつけておくことが望ましい。図19(b)のように凹凸形状AとBの2種類の羽根を用意し、これらが交互にタバコの吸殻にあたるようにすることにより、細断を効率的に行うことができる。形状Aと形状Bはお互いの凹部分と凸部分が補われるようになっている。
【0031】
次に、この解体ユニット163の回転子の動作を図20に示す。まず、前記消火ユニット162の第2の搬送ローラー174から搬送されてきたタバコの吸殻の本体部分が図20(a)に示すように羽根191の端に達すると、羽根191の端で本体部分が細断されるか叩かれるかして下に落ちる。また、タバコの吸殻のフィルタ部分が羽根191に達すると、解体ユニット163の回転子にかかる負荷が大きくなって、図20(b)に示すように羽根191の付け根の可動部の働きによって羽根191はなびき、フィルタ部分は細断されることなく下に落ちる。
【0032】
また、図16における分離ユニット164は、先の実施例において説明した図13と同様であるため説明を省略するが、この実施例のように水を使う場合においては特に、図13のタイプの分離ユニットを用いることにより、ここでかなり水気を飛ばすことができる。従って、従来に比べてはるかに水気の少ない、乾燥状態に近い状態での回収が可能になる。
【0033】
上記のような方法により、いずれの実施例においても吸殻のフィルタ部分がフィルタ回収容器15に落ち、本体部分が本体回収容器16に落ちるため、吸殻処理装置1の扉17を開けそれぞれの容器を引き出して中身を回収するだけで、本体部分は乾燥した状態で通常のゴミとして捨てるだけでよく、またフィルタ部分は固形燃料として再利用することができるようになる。
【0034】
なお、分離ユニット14が動作するタイミングは、通常の動作においては消火ユニット11と連動するが、回収時に回収者がボタン操作等によって一時的に行うこともできるようにするとよい。
【0035】
また、吸殻処理装置1を動かすための動力としては、通常電気によるものが考えられるが、電源のない場所での使用も可能なように、はずみ車等を利用して人力で動作するようにしてもよい。
図21は、電気を使わないで吸殻処理装置1を動かすための機構の例である。図21(a)は、図1に示すような吸殻処理装置1を背面から見た図であり、図21(b)は図21(a)を側面から見た図である。図中、212はペダル、213は第1のスプロケット、214は第2のスプロケット、215は第1のスプロケット213と第2のスプロケット214とにかけられたチェーン、216は第2のスプロケット214と同軸に付けられたはずみ車、217は第2のスプロケット214に付けられたフリーホイール機構である。このような回転伝達機構211を吸殻処理装置1の側面(扉17のついていない側面)に取り付ける。
【0036】
ペダル212を踏み込むと、第1のスプロケット213が回転し、ここに取り付けられたチェーン215により第2のスプロケット214が回転する。こうして伝達された回転は、第2のスプロケット214の軸に付けたフリーホイール機構217により、第1のスプロケット213が回転を停止しても継続しており、第2のスプロケット214と同軸に付けられたはずみ車216は回転を続ける。
【0037】
ここで、力をかける部分としては足で踏むペダルを例にしたが、これに限らず、手で操作するレバーなどでもよい。また、回転の伝達はチェーンとスプロケットに限らず、一般的な回転伝達機構である歯車や、ベルトとプーリーの組合せなどでもよい。いずれにしても、喫煙者がタバコを挿入した後、ハンドルを回す、ペダルを踏むなどの動作によりはずみ車を回転させ、この回転を各ユニットの動力として用いるのであり、はずみ車に蓄えられた回転のエネルギーは、歯車、ベルトとプーリー、チェーンとスプロケットなどの一般的な回転伝達機構を用いて各ユニットに伝達される。
【0038】
なお、本発明の吸殻処理装置を分煙ブース等のエアクリーナーと一緒に置くことで、より一層の環境保護を推進することができる。
【0039】
これまでの実施例のように水を使わない消火ユニット、または水を使ってもほんの少量しか使わない消火ユニットを備えている場合には、衛生上の効果もある。
すなわち、通常タバコの吸殻を処理する際、消火を確実にするために水を入れた吸殻入れが設置されており、喫煙者が吸殻入れに吸殻を捨てると吸殻は水に浸されて確実に消火されるようになっている場合が多いが、この場合、水に浸った状態の吸殻をそのまま廃棄することはできないため、例えば、ビル等では清掃作業者が水と吸殻の入った吸殻入れを流し場まで運び、かご等にあけて吸殻と水とを分別し、水はそのまま流し場に流し、残った吸殻をごみ箱等に捨てている。また、駅のホームの喫煙場所では、清掃作業者が、水の入った吸殻入れの中に沈んだ吸殻を金網ですくってバケツに入れて回収している場合もある。
このような吸殻回収方法では、清掃作業者が、清掃時に吸殻入れの中の水と吸殻とを分別して廃棄処理しなければならないため、清掃作業が煩雑となったり、吸殻入れの中で吸殻が浸った汚水が清掃作業途中でこぼれて床を汚したり、清掃作業者の手や衣服に付着して汚したりする場合があり、不衛生であるとともに、この汚水が悪臭を放つという問題があった。また、吸殻は湿った状態で清掃会社等により回収され、その後、ゴミ集積場に一定期間蓄積されている場合が多いため、悪臭の発生、虫(ハエなど)の発生、汚水の発生があり、衛生上問題があった。
そこで、本実施例のように水を使わない消火ユニット、または水を使ってもほんの少量しか使わない消火ユニットを備えている場合には、タバコの吸殻の火を確実に消火し、清掃時に吸殻と水とを分ける手間を省き清掃作業を格段に容易にするとともに、清掃時の悪臭を格段に低減することができ、また、通常のゴミとして処理されたタバコの本体部分がゴミ集積場に一定期間蓄積されたとしても、乾燥状態であるため衛生上の問題はない。
【0040】
なお、ここではいずれも消火ユニットを備えた例を示したが、消火ユニットはなく通常の灰皿にタバコの吸殻を押しつぶして消火した後のタバコの吸殻を挿入し、分解ユニットと分離ユニットのみを備えた装置にすることも可能である。この場合には、場所やコストが削減できる。
【0041】
消火ユニットがない場合の装置の例としては他にもいろいろ考えられるが、上述した実施例のように本体部分だけを小さく細断する解体ユニットの変わりに、紙で巻かれることによって形状を保っていたタバコの葉がバラバラになる程度の大きさに切断するような解体ユニットを備えることによりタバコの本体部分とフィルタ部分とを分別する方法もある。
例えば、タバコの吸殻を長さ方向に約2mm程度の厚さにほぼ等分に切断する(輪切りにする)解体ユニットを備えていれば、その時点でタバコの本体部分はかなりバラバラに分解される。その下に、図11に示すような分離ユニットを備えていれば、輪切りになったタバコのフィルタ部分とフィルタ回収容器15の底部102の網目を通り抜けなかったタバコの本体部分とがフィルタ回収容器15に残るが、振動装置111によりフィルタ回収容器15全体を振動させることにより、タバコの本体部分はその下の本体回収容器16に落ちる。
【0042】
また、さらに他の例としては、タバコの本体部分とフィルタ部分とをその境界で切断するだけで分別する方法もある。
例えば、図2に示すようなタバコの吸殻を挿入したことを検知するための透過型光電スイッチ22を備え、そのスイッチ22から約25mm程度の位置(タバコのフィルタの長さだけ下方の位置)にカッターを備え、受光部23が光24を再び受光したとき、つまり、タバコのフィルタ部分が通り終わったときに搬送動作を一旦停止し、上記カッターが作動してタバコの本体部分とフィルタ部分との境界で切断する分解ユニットも考えられる。 この場合には、その後に図1に示すような消火ユニットを備えていれば、水を使わずに確実に消火できるだけでなく、上記カッターが作動する際にタバコの吸殻は消火ローラーに搬送されている状態であるため、カッターが作動する際の切断位置がずれる心配もほとんどない。
そして、分離ユニットはタバコの本体部分が受け台に落ちた時点でワイパーを動作させて本体回収容器へと送る。次に搬送動作を開始し、タバコのフィルタ部分が受け台に落ちた時点で前記ワイパーは逆に移動してフィルタ部分をフィルタ回収容器へと送る。これにより本体部分とフィルタ部分とをそれぞれ分別して回収することができる。
【0043】
さらに、タバコを本体部分およびフィルタ部分に分解する解体ユニットと、これらを分別する分離ユニットとを、ひとつのユニットで兼用する構成も考えられる。例えば、水の入った吸殻入れに捨てられたタバコの吸殻を清掃作業者が回収した後にその吸殻を投入する装置の場合には、装置内に全体が網目状の容器を備え、タバコの吸殻を投入してから前記網目状の容器を回転させることにより、タバコの吸殻は遠心力で容器の側面方向に広がり、水分を含んだタバコの本体部分は容器の網目によって切断されて容器外に散らばる。その結果、装置内の網目状の容器にはタバコのフィルタ部分のみが残るためそれを取り出して回収することができ、また、網目状の容器を取り出せば装置内にはタバコの本体部分のみが残る。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニットと、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットとを備えるようにしたので、本体部分とフィルタ部分との分別回収が可能となり、環境に大いに貢献することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸殻処理装置の全体概要図である。
【図2】吸殻挿入部の要部概要図である。
【図3】吸殻挿入部の要部概要図の他の例(図2とは別の例)である。
【図4】消火ユニットの要部概要図である。
【図5】消火ローラーのローラー部斜視図である。
【図6】消火ユニットの要部概要図の他の例(図4とは別の例)である。
【図7】解体ユニットの要部概要図である。
【図8】解体ユニットの回転子の他の例(図7とは別の例)である。
【図9】解体ユニットの回転子の他の例(図7,図8とは別の例)である。
【図10】分離ユニットの要部概要図である。
【図11】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10とは別の例)である。
【図12】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10,図11とは別の例)である。
【図13】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10〜図12とは別の例)である。
【図14】本発明の吸殻処理装置の全体概要図の他の例(図1とは別の例)である。
【図15】吸殻挿入部が複数ある場合の吸殻挿入部を示す斜視図である。
【図16】本発明の水を使う場合の吸殻処理装置の全体概要図である。
【図17】水を使う場合の消火ユニットの要部概要図である。
【図18】水を使う場合の搬送ローラーの要部概要図である。
【図19】水を使う場合の解体ユニットの回転子の詳細図である。
【図20】水を使う場合の解体ユニットの回転子の動作を示す図である。
【図21】電気を使わないで吸殻処理装置を動かすための機構を示す図である。
【符号の説明】
1 吸殻処理装置
11 吸殻挿入部 12 消火ユニット
13 解体ユニット 14 分離ユニット
15 フィルタ回収容器 16 本体回収容器
17 扉
21 吸殻挿入穴 22 透過型光電スイッチの投光部
23 透過型光電スイッチの受光部 24 投光部から発せられた光
25 投光部の穴 26 受光部の穴
31 リミットスイッチ 32 ロッドレバー
41 第1の消火ローラー 42 第2の消火ローラー
43 第3の消火ローラー 44 ガイド部
45 ローラー押し付けバネ
51 分解ローラー表面
61 ベルト
71 分解用回転子 72 軟質の毛
81 切り裂く部分 82 叩く部分
91 可動式切り裂く部分 92 可動式叩く部分
101 回転式ブラシ 102 フィルタ回収容器15の底部
103 細かい繊維
111 振動装置
121 送風機 122 空気の循環
131 金網 132 送風機
133 空気の循環
161 吸殻挿入部 162 消火ユニット
163 解体ユニット 164 分離ユニット
171 タンク 172 消火用水槽
173 第1の搬送ローラー 174 第2の搬送ローラー
175 搬送ローラーのハウジング 176 水を導入するための穴
177 第1の櫛刃 178 第2の櫛刃
179 水位制御装置
181 針
191 羽根
211 回転伝達機構 212 ペダル
213 第1のスプロケット 214 第2のスプロケット
215 チェーン 216 はずみ車
217 フリーホイール機構
【発明が属する技術分野】
本発明は、タバコの吸殻処理に関するものであり、特に紙巻きタバコのフィルタの分別回収に関するものである。通常の紙巻タバコは、本体部分とフィルタ部分とから構成されている。本体部分は、タバコの葉が薄紙で巻かれて細長く形成された部分である。フィルタ部分は、繊維質のフィルタ材が本体部分の一端に別紙で巻きつけられた部分である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を処理する装置が考えられている。例えば、特許文献1では、一対の火消しローラー2組と一対の砕きローラー1組を用い、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を消火し、それを砕いてからダクトに落とすタバコ消火機が開示されている。また、特許文献2では、少なくとも一対の消火搬送手段によって、水を使わずに乾燥した状態でタバコの吸殻を消火して吸い殻受けに搬送する吸い殻処理装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−51970号公報
【特許文献2】
特開2001−346567号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルタはプラスチック製繊維からなるため、特許文献1,2の方法では、たとえ乾燥状態でタバコの吸殻を回収できたとしても、焼却すると有毒ガスが発生し大気汚染を引き起こすという問題がある。したがって、環境保護の観点から、タバコの本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することが望ましく、それを実現するには喫煙者個人の協力を仰ぎたいところである。しかし、火を消してから本体部分とフィルタ部分とを千切って別々に捨てるというのでは、手が汚れるなどの理由で嫌がる人がいる、中には忘れる人もいる、など、分別回収が徹底できない状況が多分に予測される。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような問題を解決するため、本発明では、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニットと、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットとを備えることにより、タバコの吸殻の本体部分とフィルタ部分とを分別して回収することができる吸殻処理装置を実現するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して実施の形態を示し、本発明を具体的に説明する。図1は、本発明の吸殻処理装置1の全体概要図である。
図中、11は喫煙者が吸い終えたタバコの吸殻を入れる吸殻挿入部、12は捨てられたタバコの吸殻を消火しつつ搬送する消火ユニット、13は消火され搬送されてきた吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット、14は解体ユニット13において分解されたタバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットである。また、15は分離されたタバコの吸殻のフィルタ回収容器、16は分離されたタバコの吸殻の本体回収容器であり、17は前記フィルタ回収容器15や本体回収容器16を取り出すための扉である。
【0007】
また、吸殻処理装置1は、装置を動作させるための電源(図示せず)も備えている。この電源は一般的なAC100V電源を使用し、これを適宜降圧、整流するなどして各ユニットに電源を供給する。各ユニットは最適なタイミングで動作するため、プログラマブルコントローラ等で動作を制御してもよいが、ここでは、小型化およびコスト低減のために、単純なスイッチによって動作させることとする。
【0008】
図2は、図1における吸殻挿入部11の要部概要図である。図中、21は吸殻挿入穴であり、この入り口がラッパ状に加工してあるのは、導入を容易にするためである。入り口以外の本来の穴の径Dは、通常のタバコの径よりも若干大きめに設計してある。
また、22は透過型光電スイッチの投光部、23は投光部22から発せられた光24を受ける透過型光電スイッチの受光部である。この投光部の穴25、受光部の穴26が吸殻挿入穴21と交差する箇所はシャープエッジがあると灰などの汚れが堆積して穴がふさがり、光電スイッチが動作しなくなる恐れがあるので、ラッパ状に加工、あるいはRをつける。
【0009】
そして、喫煙者により吸殻挿入穴21に捨てられたタバコの吸殻が投光部22からの光24を遮ったときスイッチが入り、吸殻処理装置が動作を開始し一定時間動作する。この処理時間の設定はタイマー等で行う。タバコ1本の処理に要する時間は30秒程度で十分であるが、タバコが連続して挿入された場合は、その都度タイマーがリセットされ、最後に挿入された煙草の処理が終了するまで動作が継続する。
【0010】
また、図3は同じく図1における吸殻挿入部11の要部概要図であり、図2とは別の例である。図中31は、ロッドレバー32付きのリミットスイッチであり、ロッドレバー32を吸殻挿入穴21のタバコの挿入・落下の経路に露出させておく(図3(a)参照)。これにより、タバコが吸殻挿入穴21に挿入されると、図3(b)に示すようにタバコの重みによってロッドレバー32が押し下げられてスイッチが入り、これにより装置が起動するようになっている。
【0011】
なお、この吸殻挿入部は1つでもよいが、複数の喫煙者の灰皿として対応するためや故障時の予備のため、複数あるのが望ましい。(図15参照)
【0012】
図4は、図1における消火ユニット12の要部概要図である。図中、41〜43は第1〜第3のそれぞれ一対の消火ローラーであり、これら消火ローラーは、上記スイッチ機能により回転し始める。また、44はガイド部である。
第1の消火ローラー41は回転しながら火のついたタバコの吸殻を挟み込んでつぶしながら次の消火ローラー42に搬送する。この際、吸殻を挟み込んでつぶしながら送ることによりタバコの吸殻が消火されるが、消火を確実にするために消火ローラーを複数組み合わせている。したがって、消火が確実に行われるならば2組でも良いが、3組以上の方が望ましい。なお、ローラーでタバコを厚さ2〜3mm程度までつぶすことで消火は可能である。
【0013】
なお、図中45はローラー押し付けバネである。左右1組のローラーのうち、片方は固定し、もう片方をローラー押し付けバネ45を用いて可動式とすることにより、万一誤ってタバコの吸殻ではない硬質のものが吸殻挿入部より挿入されてしまった場合にも、機械の損傷・つまりを防ぐことができる。
【0014】
また、図5は消火ローラーのローラー部斜視図である。図中、ローラー表面51の斜線部分にはローレット加工を施し、タバコの吸殻の滑りを防ぎ、確実にタバコの吸殻が搬送できるようになっている。
なお、図6は消火ユニット12の他の例であるが、この図のように、ベルト61で搬送して消火するようにしてもよい。
【0015】
図7は、図1における解体ユニット13の要部概要図である。71は第3の消火ローラー43で消火され搬送されてきたタバコの吸殻を先端から粉砕する一対の分解用回転子である。
分解用回転子71は、表面に軟質の毛72を植えてあり、消火されたタバコが搬送されて回転中の分解用回転子71にあたると、71の毛の先端がタバコの吸殻の本体の先端部分にあたって、本体部分をバラバラに粉砕する。しかし、フィルタ部分に到達するとこれは粉砕できず、フィルタはそのまま下に落ちる。
【0016】
なお、分解用回転子71としては上記のものに限られず、他の例を図8、図9に示す。図8の例では分解用回転子は一対ではなく1つでもよく、その回転子は本体部分を切り裂く部分81と叩いて落とすための叩く部分82とを備えている。図8(a)はこの分解用回転子を正面から見た図であり、図8(b)は図8(a)の断面図である。これにより、第3の消火ローラー43で消火され搬送されてきたタバコの吸殻を切り裂き且つ叩き落す、という作業が繰り返される。
【0017】
タバコの本体部分は細かい葉がバラバラにならないように紙で覆われているものなので、図7や図8の分解用回転子によってタバコの葉を覆っている紙を細断することによって、本体部分は容易に粉砕できる。しかし、フィルタ部分は長手方向に方向を揃えて束ねられた細かい繊維でできているため、縦に裂くことは容易であるが、長手方向に引っ張ったり、真横から叩いたりしても容易に細断されず、そのまま下に落ちる。
【0018】
また、別の例である図9では、分解用回転子71は一対で、その回転子の断面図は図8(b)と同様で本体部分を切り裂く部分91と叩く部分92を備えているが、図9の例では91と92はローラーに固定されているものではなく、可動するようになっている。すなわち、負荷のかからない状態では91と92は図9(a)に示すように回転による遠心力で広がっており、タバコの本体部分は負荷が小さいので91と92は広がったままでこれら本体部分を分解することができる。そして、分解が進んでフィルタ部分に達すると91と92にかかる負荷が大きくなるので、図9(b)に示すように91と92は負荷に負けて上方へなびく。これにより、フィルタの部分は細断されることなく下に落ちる。
【0019】
なお、分解用回転子71の切り裂く部分・叩く部分は、固定式の方が可動式に比べて部品コストを下げることができるというメリットがある。しかし、固定式の場合には処理部の負荷に合わせてそれらの形状が変化しないから、負荷の大きいフィルタ部分が当たったとき、フィルタ部分が分解まではされなくても損傷は避けられず、フィルタの繊維が本体部分に多少混入するかもしれない。その点、分解用回転子71の切り裂く部分・叩く部分を固定式ではなく可動式にすれば、フィルタの繊維が本体部分に混入する可能性を少なくすることができる。
【0020】
図10は、図1における分離ユニット14の要部概要図である。図中、15はタバコの吸殻のフィルタ部分のみ回収するためのフィルタ回収容器、16はタバコの吸殻の本体部分を回収するための本体回収容器であり、101はフィルタ回収容器15の下に接して取り付けられた回転式ブラシである。
前記解体ユニット13の分解用回転子71で粉砕されたタバコの吸殻の本体部分とそのまま下に落とされたフィルタ部分とがすべてフィルタ回収容器15の中に入っているが、これをさらにフィルタ部分とその他の部分とに分離するために、フィルタ回収容器15の底部102は、例えば5mm程度の細かさの網目となっている。
【0021】
しかし、本体部分が底部102の網目より細かい大きさだったとしても、そのままではフィルタ回収容器15の底部102の網目を通らないものも多いため、フィルタ回収容器15の底部102の外側の面に接して回転する回転式ブラシ101を設け、この回転式ブラシ101がフィルタ回収容器15の底部102をなでることにより本体部分の通過を促す。回転式ブラシ101には細かい繊維103が植えられており、その繊維はフィルタ回収容器15の底部102の網目よりも細かいものである。
【0022】
なお、フィルタ回収容器15の中のタバコの本体部分を本体回収容器16に落とす方法としては、上記回転式ブラシ101に限られず、他の例を図11〜図12に示す。図11では、図10における回転式ブラシ101はなく、フィルタ回収容器15の側面に振動装置111を取り付け、これによりフィルタ回収容器15全体を振動させてタバコの本体部分を本体回収容器16に落とすようにしている。振動装置111の駆動方法としては、例えば内部に分銅が組み込まれており、モーターの回転軸でその分銅を振り回すことによりかご全体が振動するものなどが考えられる。
【0023】
また、別の例である図12では、図10における回転式ブラシ101の代わりに送風機121が取り付けてあり、これで風を起こすことにより、フィルタ回収容器15の底部102の網目を通らなかったタバコの本体部分はフィルタ回収容器15の上方に浮き上がり、空気の循環122に乗って本体回収容器16に落ち、大きくて重いフィルタ部分だけが底部102に残る。
【0024】
また、図13は図1における分離ユニット14のさらに別の実施例であり、図10〜図12のようにフィルタ回収容器15と本体部分回収容器16が上下の位置に配置されておらず、左右に並んで配置されている。この場合の吸殻処理装置1の全体概要図を図14に示す。
この例では、前記解体ユニット13で分解された本体部分とフィルタ部分が落下する空間を作るように、前記解体ユニット13の下に左右に金網131を設置する。ここで、その2枚の金網131のうち1枚(131a)はフィルタ回収容器15と本体回収容器16の境界上部に設置し、もう1枚(131b)はフィルタ回収容器15側の上部に設置して、さらに131bと吸殻処理装置1の壁との間(131bから見て131aとは反対側)に送風機132を設置する。この送風機132により、落下してきた吸殻の本体部分とフィルタは金網131a側へ風で送られ、本体部分だけが空気の循環133に乗って金網131aの網の目を通って本体部分回収容器16の中に落ち、フィルタはそのままフィルタ回収容器15の中に落ちる。この際、一回の送風で分離できない場合があるので、送風機132は本体部分とフィルタ部分の落下の経路に沿って複数設置することが望ましい。本体部分とフィルタ部分は複数回の送風にさらされるので、金網131bと、図に示していないが紙面に平行に設けた壁により落下経路を確保し、金網131を通り抜けないフィルタ部分が送風によってランダムな動きをせず、正しくフィルタ回収容器15に落ちるようにする。
【0025】
ここまでは、タバコの吸殻を乾燥状態のまま消火する例を示したが、水を使って消火をする場合の本発明の吸殻処理装置1の全体概要図を図16に示す。図中、161は喫煙者が吸い終えたタバコの吸殻を入れる吸殻挿入部であり、162は捨てられたタバコの吸殻を消火しつつ搬送する消火ユニット、163は消火され搬送されてきた吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニット、164は解体ユニット163において分解されたタバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットである。また、15は分離されたタバコの吸殻のフィルタ回収容器、16は分離されたタバコの吸殻の本体回収容器であり、前述の実施例同様、吸殻処理装置についた扉(図示せず)を開けてこれら容器を取り出すことにより回収できる。
【0026】
図16中の吸殻挿入部161は、前述の実施例における図1〜図3同様であるので説明を省略する。図17は、この実施例における消火ユニット162の全体概要図である。図中、171は水を入れておくタンク、172は消火用水槽、173は吸殻挿入部161から落ちてきたタバコの吸殻を搬送する第1の搬送ローラーであり、174は第1の搬送ローラー173から搬送されてきたタバコを解体ユニット163に搬送する第2の搬送ローラーである。これら第1と第2の搬送ローラー173,174はいずれも半分だけ消火用水槽172に水没している。搬送ローラー173,174のハウジング175にはその内部に水を導入するための小さな穴176が幾つかあけてある。
【0027】
ここで、図18は搬送ローラー173,174の要部概要図であり、周囲には針181が幾つもついている。これにより、吸殻挿入部161から落ちてきたタバコの吸殻は第1の搬送ローラー173の回転に伴って水中に搬送されて消火され、第2の搬送ローラー174に搬送される。このとき、タバコの吸殻がまた元の入り口側に戻らないようにするために、第1の搬送ローラー173と第2の搬送ローラー174の中間部に針だけが通り抜けられる第1の櫛刃177を設けておく。すなわち、第1の搬送ローラー173の針に刺さって搬送されてきたタバコの吸殻は、第1の櫛刃177に当たってそれ以上は通り抜けられず、そこで第2の搬送ローラーの針に刺さることにより水面より上に引き上げられ、解体ユニット163へと搬送される。ここでも、タバコの吸殻が元の水中に戻っていかないようにするために、ハウジング175の出口付近に第2の櫛刃178を設けておく。これにより、第2の搬送ローラー174によって搬送されてきたタバコの吸殻は確実に解体ユニット163へと搬送される。
【0028】
また、図17において、消火用水槽172の水位が低いと消火に十分な水が消火ユニット内に確保できず、逆に172の水位が高いと消火ユニット162のタバコの出口から水がこぼれて、回収容器15,16に水が入ってしまうため、消火用水槽172の水位をほぼ一定に保つための水位制御装置179を設置する。
水位制御装置179としては、水洗トイレのタンク内にあるような機械式のものでもよいし、制御機器によく使用される電磁弁のようなものでもよく、既存技術で対応できる。また、水位制御装置179の上流に、水を貯蔵しておくタンク171を設置することによって、頻繁に給水する手間を省くことができる。
【0029】
なお、この方法ではタバコの吸殻を少量の水に一瞬くぐらせるだけであるが、消火にはこれで十分である。その上、消火の終わったタバコの吸殻は少量の水をくぐってすぐに引き上げられているので、その後のプロセスに送られるタバコの吸殻に含まれている水分も極めて少量である。
【0030】
図19は、図16における解体ユニット163の回転子の詳細図である。解体ユニット163の回転子には周囲に羽根191がついており、図19(a)に示すように羽根191の付け根の部分は固定せずに可動式のヒンジ構造となっている。解体ユニット163の回転子が回転すると、羽根191は遠心力で放射状に広がる。また、羽根191の端の部分は直線状でもよいが、凹凸をつけておくことが望ましい。図19(b)のように凹凸形状AとBの2種類の羽根を用意し、これらが交互にタバコの吸殻にあたるようにすることにより、細断を効率的に行うことができる。形状Aと形状Bはお互いの凹部分と凸部分が補われるようになっている。
【0031】
次に、この解体ユニット163の回転子の動作を図20に示す。まず、前記消火ユニット162の第2の搬送ローラー174から搬送されてきたタバコの吸殻の本体部分が図20(a)に示すように羽根191の端に達すると、羽根191の端で本体部分が細断されるか叩かれるかして下に落ちる。また、タバコの吸殻のフィルタ部分が羽根191に達すると、解体ユニット163の回転子にかかる負荷が大きくなって、図20(b)に示すように羽根191の付け根の可動部の働きによって羽根191はなびき、フィルタ部分は細断されることなく下に落ちる。
【0032】
また、図16における分離ユニット164は、先の実施例において説明した図13と同様であるため説明を省略するが、この実施例のように水を使う場合においては特に、図13のタイプの分離ユニットを用いることにより、ここでかなり水気を飛ばすことができる。従って、従来に比べてはるかに水気の少ない、乾燥状態に近い状態での回収が可能になる。
【0033】
上記のような方法により、いずれの実施例においても吸殻のフィルタ部分がフィルタ回収容器15に落ち、本体部分が本体回収容器16に落ちるため、吸殻処理装置1の扉17を開けそれぞれの容器を引き出して中身を回収するだけで、本体部分は乾燥した状態で通常のゴミとして捨てるだけでよく、またフィルタ部分は固形燃料として再利用することができるようになる。
【0034】
なお、分離ユニット14が動作するタイミングは、通常の動作においては消火ユニット11と連動するが、回収時に回収者がボタン操作等によって一時的に行うこともできるようにするとよい。
【0035】
また、吸殻処理装置1を動かすための動力としては、通常電気によるものが考えられるが、電源のない場所での使用も可能なように、はずみ車等を利用して人力で動作するようにしてもよい。
図21は、電気を使わないで吸殻処理装置1を動かすための機構の例である。図21(a)は、図1に示すような吸殻処理装置1を背面から見た図であり、図21(b)は図21(a)を側面から見た図である。図中、212はペダル、213は第1のスプロケット、214は第2のスプロケット、215は第1のスプロケット213と第2のスプロケット214とにかけられたチェーン、216は第2のスプロケット214と同軸に付けられたはずみ車、217は第2のスプロケット214に付けられたフリーホイール機構である。このような回転伝達機構211を吸殻処理装置1の側面(扉17のついていない側面)に取り付ける。
【0036】
ペダル212を踏み込むと、第1のスプロケット213が回転し、ここに取り付けられたチェーン215により第2のスプロケット214が回転する。こうして伝達された回転は、第2のスプロケット214の軸に付けたフリーホイール機構217により、第1のスプロケット213が回転を停止しても継続しており、第2のスプロケット214と同軸に付けられたはずみ車216は回転を続ける。
【0037】
ここで、力をかける部分としては足で踏むペダルを例にしたが、これに限らず、手で操作するレバーなどでもよい。また、回転の伝達はチェーンとスプロケットに限らず、一般的な回転伝達機構である歯車や、ベルトとプーリーの組合せなどでもよい。いずれにしても、喫煙者がタバコを挿入した後、ハンドルを回す、ペダルを踏むなどの動作によりはずみ車を回転させ、この回転を各ユニットの動力として用いるのであり、はずみ車に蓄えられた回転のエネルギーは、歯車、ベルトとプーリー、チェーンとスプロケットなどの一般的な回転伝達機構を用いて各ユニットに伝達される。
【0038】
なお、本発明の吸殻処理装置を分煙ブース等のエアクリーナーと一緒に置くことで、より一層の環境保護を推進することができる。
【0039】
これまでの実施例のように水を使わない消火ユニット、または水を使ってもほんの少量しか使わない消火ユニットを備えている場合には、衛生上の効果もある。
すなわち、通常タバコの吸殻を処理する際、消火を確実にするために水を入れた吸殻入れが設置されており、喫煙者が吸殻入れに吸殻を捨てると吸殻は水に浸されて確実に消火されるようになっている場合が多いが、この場合、水に浸った状態の吸殻をそのまま廃棄することはできないため、例えば、ビル等では清掃作業者が水と吸殻の入った吸殻入れを流し場まで運び、かご等にあけて吸殻と水とを分別し、水はそのまま流し場に流し、残った吸殻をごみ箱等に捨てている。また、駅のホームの喫煙場所では、清掃作業者が、水の入った吸殻入れの中に沈んだ吸殻を金網ですくってバケツに入れて回収している場合もある。
このような吸殻回収方法では、清掃作業者が、清掃時に吸殻入れの中の水と吸殻とを分別して廃棄処理しなければならないため、清掃作業が煩雑となったり、吸殻入れの中で吸殻が浸った汚水が清掃作業途中でこぼれて床を汚したり、清掃作業者の手や衣服に付着して汚したりする場合があり、不衛生であるとともに、この汚水が悪臭を放つという問題があった。また、吸殻は湿った状態で清掃会社等により回収され、その後、ゴミ集積場に一定期間蓄積されている場合が多いため、悪臭の発生、虫(ハエなど)の発生、汚水の発生があり、衛生上問題があった。
そこで、本実施例のように水を使わない消火ユニット、または水を使ってもほんの少量しか使わない消火ユニットを備えている場合には、タバコの吸殻の火を確実に消火し、清掃時に吸殻と水とを分ける手間を省き清掃作業を格段に容易にするとともに、清掃時の悪臭を格段に低減することができ、また、通常のゴミとして処理されたタバコの本体部分がゴミ集積場に一定期間蓄積されたとしても、乾燥状態であるため衛生上の問題はない。
【0040】
なお、ここではいずれも消火ユニットを備えた例を示したが、消火ユニットはなく通常の灰皿にタバコの吸殻を押しつぶして消火した後のタバコの吸殻を挿入し、分解ユニットと分離ユニットのみを備えた装置にすることも可能である。この場合には、場所やコストが削減できる。
【0041】
消火ユニットがない場合の装置の例としては他にもいろいろ考えられるが、上述した実施例のように本体部分だけを小さく細断する解体ユニットの変わりに、紙で巻かれることによって形状を保っていたタバコの葉がバラバラになる程度の大きさに切断するような解体ユニットを備えることによりタバコの本体部分とフィルタ部分とを分別する方法もある。
例えば、タバコの吸殻を長さ方向に約2mm程度の厚さにほぼ等分に切断する(輪切りにする)解体ユニットを備えていれば、その時点でタバコの本体部分はかなりバラバラに分解される。その下に、図11に示すような分離ユニットを備えていれば、輪切りになったタバコのフィルタ部分とフィルタ回収容器15の底部102の網目を通り抜けなかったタバコの本体部分とがフィルタ回収容器15に残るが、振動装置111によりフィルタ回収容器15全体を振動させることにより、タバコの本体部分はその下の本体回収容器16に落ちる。
【0042】
また、さらに他の例としては、タバコの本体部分とフィルタ部分とをその境界で切断するだけで分別する方法もある。
例えば、図2に示すようなタバコの吸殻を挿入したことを検知するための透過型光電スイッチ22を備え、そのスイッチ22から約25mm程度の位置(タバコのフィルタの長さだけ下方の位置)にカッターを備え、受光部23が光24を再び受光したとき、つまり、タバコのフィルタ部分が通り終わったときに搬送動作を一旦停止し、上記カッターが作動してタバコの本体部分とフィルタ部分との境界で切断する分解ユニットも考えられる。 この場合には、その後に図1に示すような消火ユニットを備えていれば、水を使わずに確実に消火できるだけでなく、上記カッターが作動する際にタバコの吸殻は消火ローラーに搬送されている状態であるため、カッターが作動する際の切断位置がずれる心配もほとんどない。
そして、分離ユニットはタバコの本体部分が受け台に落ちた時点でワイパーを動作させて本体回収容器へと送る。次に搬送動作を開始し、タバコのフィルタ部分が受け台に落ちた時点で前記ワイパーは逆に移動してフィルタ部分をフィルタ回収容器へと送る。これにより本体部分とフィルタ部分とをそれぞれ分別して回収することができる。
【0043】
さらに、タバコを本体部分およびフィルタ部分に分解する解体ユニットと、これらを分別する分離ユニットとを、ひとつのユニットで兼用する構成も考えられる。例えば、水の入った吸殻入れに捨てられたタバコの吸殻を清掃作業者が回収した後にその吸殻を投入する装置の場合には、装置内に全体が網目状の容器を備え、タバコの吸殻を投入してから前記網目状の容器を回転させることにより、タバコの吸殻は遠心力で容器の側面方向に広がり、水分を含んだタバコの本体部分は容器の網目によって切断されて容器外に散らばる。その結果、装置内の網目状の容器にはタバコのフィルタ部分のみが残るためそれを取り出して回収することができ、また、網目状の容器を取り出せば装置内にはタバコの本体部分のみが残る。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニットと、タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットとを備えるようにしたので、本体部分とフィルタ部分との分別回収が可能となり、環境に大いに貢献することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸殻処理装置の全体概要図である。
【図2】吸殻挿入部の要部概要図である。
【図3】吸殻挿入部の要部概要図の他の例(図2とは別の例)である。
【図4】消火ユニットの要部概要図である。
【図5】消火ローラーのローラー部斜視図である。
【図6】消火ユニットの要部概要図の他の例(図4とは別の例)である。
【図7】解体ユニットの要部概要図である。
【図8】解体ユニットの回転子の他の例(図7とは別の例)である。
【図9】解体ユニットの回転子の他の例(図7,図8とは別の例)である。
【図10】分離ユニットの要部概要図である。
【図11】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10とは別の例)である。
【図12】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10,図11とは別の例)である。
【図13】分離ユニットの要部概要図の他の例(図10〜図12とは別の例)である。
【図14】本発明の吸殻処理装置の全体概要図の他の例(図1とは別の例)である。
【図15】吸殻挿入部が複数ある場合の吸殻挿入部を示す斜視図である。
【図16】本発明の水を使う場合の吸殻処理装置の全体概要図である。
【図17】水を使う場合の消火ユニットの要部概要図である。
【図18】水を使う場合の搬送ローラーの要部概要図である。
【図19】水を使う場合の解体ユニットの回転子の詳細図である。
【図20】水を使う場合の解体ユニットの回転子の動作を示す図である。
【図21】電気を使わないで吸殻処理装置を動かすための機構を示す図である。
【符号の説明】
1 吸殻処理装置
11 吸殻挿入部 12 消火ユニット
13 解体ユニット 14 分離ユニット
15 フィルタ回収容器 16 本体回収容器
17 扉
21 吸殻挿入穴 22 透過型光電スイッチの投光部
23 透過型光電スイッチの受光部 24 投光部から発せられた光
25 投光部の穴 26 受光部の穴
31 リミットスイッチ 32 ロッドレバー
41 第1の消火ローラー 42 第2の消火ローラー
43 第3の消火ローラー 44 ガイド部
45 ローラー押し付けバネ
51 分解ローラー表面
61 ベルト
71 分解用回転子 72 軟質の毛
81 切り裂く部分 82 叩く部分
91 可動式切り裂く部分 92 可動式叩く部分
101 回転式ブラシ 102 フィルタ回収容器15の底部
103 細かい繊維
111 振動装置
121 送風機 122 空気の循環
131 金網 132 送風機
133 空気の循環
161 吸殻挿入部 162 消火ユニット
163 解体ユニット 164 分離ユニット
171 タンク 172 消火用水槽
173 第1の搬送ローラー 174 第2の搬送ローラー
175 搬送ローラーのハウジング 176 水を導入するための穴
177 第1の櫛刃 178 第2の櫛刃
179 水位制御装置
181 針
191 羽根
211 回転伝達機構 212 ペダル
213 第1のスプロケット 214 第2のスプロケット
215 チェーン 216 はずみ車
217 フリーホイール機構
Claims (4)
- 紙巻きタバコの吸殻処理装置において、
タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分解する解体ユニットと、
タバコの吸殻を本体部分とフィルタ部分とに分離して回収する分離ユニットと
を備えたことを特徴とする吸殻処理装置。 - 請求項1記載の吸殻処理装置において、
タバコの火を消すための消火ユニットを備えていることを特徴とする吸殻処理装置。 - 請求項1または2記載の吸殻処理装置において、
前記解体ユニットは、分解用回転子を有することを特徴とする吸殻処理装置。 - 請求項3記載の吸殻処理装置において、
前記分解用回転子は、可動式であることを特徴とする吸殻処理装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003109724A JP2004313051A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | 吸殻処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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