JP2004312920A - バッテリボックス排気システム、それを備えた自動車およびバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な排気能力を得ることができる排気システムを提供する。
【解決手段】排気システム100は外気導入弁20、バッテリボックス31、センサー35、冷却ファン40、排気ダクト50、空調装置60、検出器70及び制御装置80を備える。センサー35はバッテリ30内の圧力を検出して検出信号DTSを検出器70へ出力する。検出器70は検出信号DTSによって示される圧力が基準値以上であるときバッテリ30の過放電又は過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。制御装置80は検出信号DTCに応じて信号OP,EXCをそれぞれ外気導入弁20及び空調装置60へ出力する。そして、外気導入弁20は開き、空調装置60は動作モードを外気導入に切換え、外気5が車室内11に導入される。その後、制御装置80は信号ONを出力して冷却ファン40をオンする。
【選択図】 図1
【解決手段】排気システム100は外気導入弁20、バッテリボックス31、センサー35、冷却ファン40、排気ダクト50、空調装置60、検出器70及び制御装置80を備える。センサー35はバッテリ30内の圧力を検出して検出信号DTSを検出器70へ出力する。検出器70は検出信号DTSによって示される圧力が基準値以上であるときバッテリ30の過放電又は過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。制御装置80は検出信号DTCに応じて信号OP,EXCをそれぞれ外気導入弁20及び空調装置60へ出力する。そして、外気導入弁20は開き、空調装置60は動作モードを外気導入に切換え、外気5が車室内11に導入される。その後、制御装置80は信号ONを出力して冷却ファン40をオンする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、バッテリで発生する水素ガスを車外に排気するバッテリボックス排気システム、それを備えた自動車およびバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、環境に配慮した自動車としてハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)または電気自動車(Electric Vehicle)が大きな注目を集めている。そして、ハイブリッド自動車は、一部、実用化されている。
【0003】
このハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加え、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。つまり、ハイブリッド自動車は、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によりモータを回転することによって動力源を得るものである。
【0004】
また、電気自動車は、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。そして、電気自動車は、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によってモータを回転することによって動力源を得る。
【0005】
このようなハイブリッド自動車または電気自動車は、ニッケル水素電池または鉛バッテリなどの二次電池または蓄電手段を直流電源として搭載している。
【0006】
そこで、バッテリから放出されるガスを車外に排気するために換気ファンがハイブリッド自動車または電気自動車に搭載されている。そして、バッテリを構成する1つの電池の電圧が水素ガス発生電圧以上になると、換気ファンが駆動し、車室内の空気を車外へ換気する(特開平6−217412号公報)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−217412号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−186901号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平6−217412号公報に開示された換気方法で車室内の換気を行なうと、車室内が負圧になり、十分な排気能力が得られない場合があるという問題がある。
【0010】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムを提供することである。
【0011】
また、この発明の別の目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムを備えた自動車を提供することである。
【0012】
さらに、この発明の別の目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明によれば、バッテリボックス排気システムは、バッテリボックスと、排気ダクトと、ファンと、外気導入弁と、制御装置とを備える。バッテリボックスは、充電式電池からなるバッテリを設置するためのボックスである。排気ダクトは、一方端がバッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する。ファンは、車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を排気ダクトへ排気する。外気導入弁は、外気を車室内に導入する。制御装置は、バッテリボックスの換気要求時に、外気導入弁を開ける。
【0014】
好ましくは、制御装置は、外気導入弁を開けた後にファンをオンする。
好ましくは、外気導入弁は、空調装置の一部を構成する。
【0015】
好ましくは、排気システムは、空調装置をさらに備える。そして、制御装置は、バッテリボックスの換気要求時、空調装置の動作モードを外気導入に切換える。また、空調装置は、外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する。
【0016】
好ましくは、ファンは、バッテリの冷却ファンである。
好ましくは、排気システムは、検出装置をさらに備える。検出装置は、バッテリボックスの換気要求状態を検出し、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。そして、制御装置は、検出装置から検出信号を受けると、外部導入弁を開ける。
【0017】
好ましくは、検出装置は、圧力センサーと、検出器とを含む。圧力センサーは、充電式電池内の圧力を検出する。検出器は、圧力センサーにより検出された圧力が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0018】
好ましくは、検出装置は、温度センサーと、検出器とを含む。温度センサーは、充電式電池内の温度を検出する。検出器は、温度センサーにより検出された温度が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0019】
好ましくは、検出装置は、濃度センサーと、検出器とを含む。濃度センサーは、充電式電池内の水素濃度を検出する。検出器は、濃度センサーにより検出された水素濃度が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0020】
また、この発明によれば、自動車は、充電式電池からなるバッテリと、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のバッテリボックス排気システムとを備える。
【0021】
さらに、この発明によれば、充電式電池からなるバッテリを設置するためのバッテリボックスと、一方端がバッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する排気ダクトと、車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を排気ダクトへ排気するファンと、外気を車室内に導入するための外気導入弁とを備えるバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体は、バッテリボックスの換気要求状態を検出する第1のステップと、バッテリボックスの換気要求状態が検出されると、外気導入弁を開ける第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0022】
好ましくは、排気システムは、外気導入モードにおいて、外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する空調装置をさらに備える。プログラムは、バッテリボックス排気システムに含まれる空調装置の動作モードを外気導入モードに切換える第3のステップをコンピュータにさらに実行させる。
【0023】
好ましくは、プログラムは、第2のステップの後にファンをオンする第4のステップをコンピュータにさらに実行させる。
【0024】
好ましくは、プログラムは、第4のステップの後、所定時間経過し、かつ、バッテリボックスの換気要求状態が解除されると、ファンをオフする第5のステップをさらに実行させる。
【0025】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の圧力を検出する第1のサブステップと、検出された圧力を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された圧力が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0026】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の圧力が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0027】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の温度を検出する第1のサブステップと、検出された温度を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された温度が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0028】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の温度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0029】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の水素濃度を検出する第1のサブステップと、検出された水素濃度を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された水素濃度が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0030】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の水素濃度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0031】
この発明においては、バッテリボックスの換気要求状態が検出されると、外気導入弁が開かれて外気が車内に導入される。そして、車内が正圧になった後にファンがオンされ、車内の空気がバッテリに噴きつけられ、バッテリが冷却されるとともにバッテリボックス内の空気および水素ガスが排気ダクトを介して車外へ排気される。
【0032】
そして、バッテリボックスの換気要求状態は、充電式電池内の圧力(または温度または水素濃度)を検出し、その検出した圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上になったと判定することにより、検出される。
【0033】
したがって、この発明によれば、車内の圧力を正圧に保持できる。その結果、十分な排気能力を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0035】
図1を参照して、この発明の実施の形態による排気システムを備える自動車200は、ボディ10と、外気導入弁20と、バッテリ30と、バッテリボックス31と、センサー35と、冷却ファン40と、排気ダクト50と、空調装置60と、検出器70と、制御装置80と、前輪90と、後輪110とを備える。
【0036】
なお、外気導入弁20、バッテリボックス31、センサー35、冷却ファン40、排気ダクト50、空調装置60、検出器70および制御装置80は、この発明による排気システム100を構成する。
【0037】
自動車200は、より具体的には、ハイブリッド自動車または電気自動車である。外気導入弁20は、自動車200の前部に設けられ、制御装置80からの信号OP/CLにより開閉する。より具体的には、外気導入弁20は、制御装置80からの信号OPにより開き、制御装置80からの信号CLにより閉じる。そして、外気導入弁20は、信号OPによって開くと、外気5を空調装置60に導く。
【0038】
バッテリボックス31は、後部座席の座席シート12とトランク13との間に配置される。バッテリ30は、バッテリボックス31内に設置される。そして、バッテリ30は、直列接続された複数のニッケル水素電池からなり、所定の直流電圧をインバータ(図示せず)に供給する。センサー35は、バッテリ30内に設置される。センサー35は、より具体的には、圧力センサー、温度センサーおよび濃度センサーのいずれかからなる。したがって、センサー35は、バッテリ30内の圧力、温度および水素濃度のいずれかを検出し、その検出値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する。
【0039】
冷却ファン40は、バッテリボックス31内であって、バッテリ30が設置される位置を基準にして排気ダクト50と反対側に設置される。そして、冷却ファン40は、空気を吸引する側が車室内11に接する。冷却ファン40は、制御装置80からの信号ON/OFFによりオン/オフされる。より具体的には、冷却ファン40は、制御装置80からの信号ONによりオンされ、制御装置80からの信号OFFによってオフされる。そして、冷却ファン40は、信号ONによってオンされると、バッテリ30を冷却するとともに、車室内11の空気を矢印14で示すように吸引してバッテリボックス31に導入し、その導入した空気を矢印15で示すように排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0040】
排気ダクト50は、一方端51がバッテリボックス31に接続され、他方端52が外気に接している。そして、排気ダクト50は、バッテリボックス31から流れ込んだ空気および水素ガスを矢印15で示すように車外に排気する。
【0041】
空調装置60は、外気導入弁20の近くに設置される。空調装置60は、制御装置80からの信号EXCによって動作モードを外気導入に切換える。空調装置60は、制御装置80から信号EXCを受けると、動作モードを外気導入に切換え、開かれた外気導入弁20を介して導入された外気5を矢印16で示すように車室内11に導く。
【0042】
検出器70は、センサー35から検出信号DTSを受け、その受けた検出信号DTSによって示される検出値を基準値と比較する。そして、検出器70は、検出値が基準値以上であるときニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。また、検出器70は、検出値が基準値よりも小さく、かつ、所定の範囲内にあるとき、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを示す検出信号DTNを制御装置80へ出力する。
【0043】
検出値は、バッテリ30内の圧力、バッテリ30の温度およびバッテリ30内の水素濃度のいずれかからなる。バッテリ30内の圧力が基準値以上である場合、バッテリ30の温度が基準値以上である場合、およびバッテリ30内の水素濃度が基準値以上である場合のいずれかの場合、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池が過放電または過充電されていることを示す。つまり、バッテリ30内で多くの水素ガスが発生していることを示す。
【0044】
したがって、この発明においては、バッテリ30内の圧力が基準値以上であること、バッテリ30の温度が基準値以上であること、およびバッテリ30内の水素濃度が基準値以上であることのいずれかを検出することにより、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出することにしたものである。
【0045】
制御装置80は、検出器70から検出信号DTCを受けると、信号OPを外気導入弁20へ出力し、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号CLを外気導入弁20へ出力する。
【0046】
また、制御装置80は、信号ON/OFFを冷却ファン40へ出力する。特に、制御装置80は、信号OPを外気導入弁20へ出力した後に信号ONを冷却ファン40へ出力し、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、所定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると信号OFFを冷却ファン40へ出力する。
【0047】
さらに、制御装置80は、信号EXCを空調装置60へ出力する。
図2は、バッテリ30で発生した水素ガスを車外へ排気する動作を説明するためのフローチャートを示す。図2を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35がバッテリ30内の圧力、温度および水素濃度のいずれかを検出し、その検出した検出値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する。検出器70は、検出信号DTSによって示される検出値を基準値と比較し、検出値が基準値以上であることを検知してニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し(ステップS1)、検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0048】
そうすると、制御装置80は、検出器70からの検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力する。外気導入弁20は、制御装置80からの信号OPによって開き、外気を空調装置60に導く(ステップS2)。
【0049】
そして、制御装置80は、信号EXCを空調装置60へ出力し、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを外気導入に切換え、外気導入弁20を介して外気を車室内11へ導く(ステップS3)。そして、制御装置80は、信号ONを出力して冷却ファン40をオンする(ステップS4)。これにより、冷却ファン40は、オンされ、車室内11の空気をバッテリボックス31へ導入する。そして、冷却ファン40は、バッテリ30に車室内11の空気を送ることにより、バッテリ30を冷却するとともに、バッテリ30で発生した水素ガスを空気とともに排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0050】
その後、制御装置80は、所定時間が経過すると(ステップS5)、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたか否かを判定する(ステップS6)。そして、制御装置80は、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されると信号OFFを出力して冷却ファン40をオフする(ステップS7)。これにより一連の動作が終了する。
【0051】
図3は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の圧力を検出し、その検出した圧力の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS11)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される圧力が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS12)、圧力が基準値よりも低いときステップS11,S12が繰返し実行される。
【0052】
検出器70は、ステップS12において、圧力が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0053】
図4は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。図4を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の温度を検出し、その検出した温度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS21)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される温度が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS22)、温度が基準値よりも低いときステップS21,S22が繰返し実行される。
【0054】
検出器70は、ステップS22において、温度が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0055】
図5は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。図5を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の水素濃度を検出し、その検出した水素濃度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS31)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される水素濃度が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS32)、水素濃度が基準値よりも低いときステップS31,S32が繰返し実行される。
【0056】
検出器70は、ステップS32において、水素濃度が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0057】
図6は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の圧力を検出し、その検出した圧力の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS61)。
【0058】
検出器70は、検出信号DTSによって示される圧力が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS62)、圧力が所定の範囲内にないときステップS61,S62が繰返し実行される。
【0059】
検出器70は、ステップS62において圧力が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0060】
図7は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。図7を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の温度を検出し、その検出した温度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS71)。
【0061】
検出器70は、検出信号DTSによって示される温度が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS72)、温度が所定の範囲内にないときステップS71,S72が繰返し実行される。
【0062】
検出器70は、ステップS72において温度が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0063】
図8は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。図8を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の水素濃度を検出し、その検出した水素濃度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS81)。
【0064】
検出器70は、検出信号DTSによって示される水素濃度が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS82)、水素濃度が所定の範囲内にないときステップS81,S82が繰返し実行される。
【0065】
検出器70は、ステップS82において水素濃度が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0066】
上述したように、この発明においては、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60が外気導入に切換えられて(図2のステップS2,S3参照)、外気が車室内11に導入される。したがって、車室内11が負圧になるのを防止できる。その結果、排気能力を十分に得ることができる。
【0067】
また、冷却ファン40は、外気が車室内11に導入された後にオンされるので(図2のステップS4参照)、車室内11を換気することができる。
【0068】
さらに、空調装置60の動作モードを外気導入に切換えて外気を車室内11に導入するので(図2のステップS3参照)、既存の設備を用いて外気を車室内11に導入できる。その結果、外気を車室内11に導入するために、新たな機構を追加する必要がない。
【0069】
さらに、冷却ファン40を用いてバッテリ30で発生した水素ガスを車外に排気するので、バッテリ30の冷却と水素ガスの排気とを1つのファンで兼用できる。その結果、システムの簡素化および低コスト化を実現できる。
【0070】
なお、センサー35および検出器70は、「検出装置」を構成する。
また、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出することは、バッテリボックス31の換気要求を検出することに相当する。
【0071】
さらに、排気システム100における排気制御は、実際にはCPU(Central Processing Unit)によって行なわれ、CPUは、図2〜図8に示すフローチャートの各ステップを備えるプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、その読出したプログラムを実行して図2〜図8に示すフローチャートに従ってバッテリ30内で発生した水素ガスの車外への排気を制御する。したがって、ROMは、図2〜図8に示すフローチャートの各ステップを備えるプログラムを記録したコンピュータ(CPU)読取り可能な記録媒体に相当する。
【0072】
さらに、外気導入弁20は、空調装置60の一部として構成されてもよい。
さらに、上記においては、冷却ファン40は、バッテリ30よりも車室内11側、すなわち、バッテリ30よりも上流側に配置されると説明したが、冷却ファン40は、バッテリ30よりも排気ダクト50側、すなわち、バッテリ30よりも下流側に配置されてもよい。
【0073】
排気システム100を搭載したハイブリッド自動車について説明する。図9は、図1に示す排気システム100を搭載したハイブリッド自動車200Aの断面図を示す。図9を参照して、ハイブリッド自動車200Aは、排気システム100に加え、モータ130,150と、IPM(Intelligent Power Module)120,140と、エンジン240とを備える。
【0074】
モータ130は、ハイブリッド自動車200Aの前輪90に近接して配置される。IPM120は、モータ130の近くに配置され、ケーブル91を介してモータ130と接続される。バッテリ30は、ケーブル92を介してIPM120と接続され、ケーブル93を介してIPM140と接続される。モータ130は、前輪90およびエンジン240に連結される。
【0075】
モータ150は、ハイブリッド自動車200Aの後輪110に近接して配置される。IPM140は、モータ150の近くに配置される。そして、IPM140は、ケーブル94を介してモータ150と接続される。モータ150は、後輪110と連結される。
【0076】
制御装置80は、外気導入弁20、冷却ファン40および空調装置60の制御に加え、IPM120,140の制御を行なう。
【0077】
なお、ケーブル92,93は、(+,−)を有する高圧直流電源線である。また、ケーブル91,94は、U相,V相,W相を有するモータ駆動線である。
【0078】
図10は、図1に示す排気システム100を搭載したハイブリッド自動車200Aのハイブリッド駆動システムを示す概略ブロック図である。図10を参照して、ハイブリッド駆動システム400は、駆動システム300と、モータジェネレータMG1〜MG3と、前輪90と、後輪110と、動力分割機構210と、ディファレンシャルギア(DG:Differential Gear)220,230と、エンジン240とを備える。
【0079】
ハイブリッド駆動システム400においては、モータジェネレータMG1,MG2はモータ130に相当し、モータジェネレータMG3はモータ150に相当する。そして、モータ130が2つのモータジェネレータMG1,MG2によって構成されることに対応して、IPM120は、2つのインバータ121,122を含む。インバータ121は、モータジェネレータMG1を駆動し、インバータ122は、モータジェネレータMG2を駆動する。また、IPM140に収納されるインバータ141は、モータジェネレータMG3を駆動する。インバータ121,122,141の各々は、U相アーム、V相アームおよびW相アームの3つのアームからなる。そして、U相アーム、V相アームおよびW相アームの各々は、電源ラインとアースラインとの間に直列に接続された2つのNPNトランジスタからなる。
【0080】
モータジェネレータMG1は、動力分割機構210を介してエンジン240と連結される。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン240を始動し、またはエンジン240の回転力によって発電する。
【0081】
また、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210を介して前輪90を駆動する。
【0082】
さらに、モータジェネレータMG3は、後輪110を駆動する。
駆動システム300は、バッテリ30と、排気システム100と、IPM120,140とを含む。バッテリ30は、IPM120,140に所定の直流電圧を供給する。制御装置80は、外気導入弁20、冷却ファン40および空調装置60の制御に加え、IPM120に含まれるインバータ121,122とIPM140に含まれるインバータ141との制御を行なう。より具体的には、制御装置80は、IPM120,140に入力される電圧Vm(「インバータ入力電圧」と言う。)を電圧センサー(図示せず)から受け、モータジェネレータMG1,MG2に流れるモータ電流MCRT1とモータジェネレータMG3に流れるモータ電流MCRT2とを電流センサー(図示せず)から受け、モータ回転数MRN1,2、トルク指令値TR1,2および信号RGEを駆動システム300の外部に設けられた外部ECUから受ける。
【0083】
そして、制御装置80は、トルク指令値TR1、モータ電流MCRT1およびインバータ入力電圧Vmに基づいて、モータジェネレータMG1またはMG2がトルク指令値TR1によって指定されたトルクを出力するための信号PWMI11またはPWMI12を生成し、その生成した信号PWMI11またはPWMI12をインバータ121または122へ出力する。
【0084】
また、制御装置80は、トルク指令値TR2、モータ電流MCRT2およびインバータ入力電圧Vmに基づいて、モータジェネレータMG3がトルク指令値TR2によって指定されたトルクを出力するための信号PWMI2を生成し、その生成した信号PWMI2をインバータ141へ出力する。
【0085】
制御装置80は、次の方法により信号PWMI11,PWMI12,PWMI2を生成する。制御装置80は、トルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2の各相のコイルに印加する電圧を計算し、その計算結果に基づいて各インバータ121,122を構成する6個のNPNトランジスタをオン/オンするための信号PWMI11,PWMI12を生成する。制御装置80は、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいて、モータジェネレータMG3の各相のコイルに印加する電圧を計算し、その計算結果に基づいてインバータ141を構成する6個のNPNトランジスタをオン/オンするための信号PWMI2を生成する。
【0086】
さらに、制御装置80は、ハイブリッド自動車200Aが回生制動モードに入ったことを示す信号RGEを外部ECUから受けると、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC11、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC12およびモータジェネレータMG3が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC2を生成し、その生成した信号PWMC11,PWMC12,PWMC2をそれぞれインバータ121,122,141へ出力する。
【0087】
インバータ121は、制御装置80からの信号PWMI11に応じてモータジェネレータMG1を駆動する。また、インバータ121は、制御装置80からの信号PWMC11に応じて、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0088】
インバータ122は、制御装置80からの信号PWMI12に応じてモータジェネレータMG2を駆動する。また、インバータ122は、制御装置80からの信号PWMC12に応じて、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0089】
インバータ141は、制御装置80からの信号PWMI2に応じてモータジェネレータMG3を駆動する。また、インバータ141は、制御装置80からの信号PWMC2に応じて、モータジェネレータMG3が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0090】
図11は、図10に示す動力分割機構210の模式図を示す。図11を参照して、動力分割機構210は、リングギア211と、キャリアギア212と、サンギア213とから成る。エンジン240のシャフト251は、プラネタリキャリア253を介してキャリアギア212に接続され、モータジェネレータMG1のシャフト252は、サンギア213に接続され、モータジェネレータMG2のシャフト254は、リングギア211に接続されている。なお、モータジェネレータMG2のシャフト254は、DG220を介して前輪90の駆動軸に連結される。
【0091】
モータジェネレータMG1は、シャフト252、サンギア213、キャリアギア212およびプラネタリキャリア253を介してシャフト251を回転し、エンジン240を始動する。また、モータジェネレータMG1は、シャフト251、プラネタリキャリア253、キャリアギア212、サンギア213およびシャフト252を介してエンジン240の回転力を受け、その受けた回転力によって発電する。
【0092】
再び、図10を参照して、ハイブリッド駆動システム400が搭載されたハイブリッド自動車の始動時、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。なお、始動時、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるモータ130,150のトルク指令値TR1,TR2および信号PWMI1,PWMI2,PWMC1,PWMC2を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
まず、ハイブリッド自動車200Aのエンジン始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUからトルク指令値TR11を受ける。そして、制御装置80は、電圧センサー(図示せず)からのインバータ入力電圧Vmと、電流センサー(図示せず)からのモータ電流MCRT11(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR11とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI11を生成し、その生成した信号PWMI11をインバータ121へ出力する。
【0095】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI11に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR11によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。
【0096】
これによって、モータジェネレータMG1は、動力分割機構210を介してエンジン240のクランクシャフト251を回転数MRN1で回転し、エンジン240を始動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aのエンジン始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0097】
次に、ハイブリッド自動車200Aの発進時におけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR12およびTR21と、モータ回転数MRN2と、始動後のエンジン240の回転力によってモータジェネレータMG1を発電機として機能させるための信号RGE1(信号RGEの一種)とを外部ECUから受ける。この場合、トルク指令値TR12は、モータジェネレータMG2を発進用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR21は、モータジェネレータMG3を発進用に用いるためのトルク指令値である。
【0098】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT12(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR12とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI12を生成し、その生成した信号PWMI12をインバータ122へ出力する。また、制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ121へ出力する。
【0099】
そうすると、インバータ121は、モータジェネレータMG1がエンジン240の回転力により発電した交流電圧を信号PWMC1によって直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をインバータ122に供給する。インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧とインバータ121からの直流電圧とを受け、その受けた直流電圧を信号PWMI12に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR12によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0100】
また、制御装置80は、トルク指令値TR21と、モータ電流MCRT21(モータ電流MCRT2の一種)と、インバータ入力電圧Vmとに基づいて信号PWMI21を生成し、その生成した信号PWMI21をインバータ141へ出力する。
【0101】
そうすると、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI21によって交流電圧に変換してトルク指令値TR21によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0102】
このようにして、ハイブリッド自動車200Aの前輪90はモータジェネレータMG2によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG3によって回転され、ハイブリッド自動車200Aは4WDで発進する。これにより、ハイブリッド自動車200Aの発進時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0103】
次に、ハイブリッド自動車200Aが軽負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR13を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR13は、ハイブリッド自動車200Aの前輪90をモータジェネレータMG2のみで駆動するためのトルク指令値である。
【0104】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT13(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR13とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI13を生成し、その生成した信号PWMI13をインバータ122へ出力する。
【0105】
そうすると、インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI13に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR13によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動し、ハイブリッド自動車200Aは、モータジェネレータMG2によって軽負荷走行を行なう。これにより、ハイブリッド自動車200Aが軽負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0106】
次に、ハイブリッド自動車200Aが中速低負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。この場合のハイブリッド駆動システム400の動作は、上述したハイブリッド自動車200Aのエンジン240の始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作と同じである。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン240を始動し、ハイブリッド自動車200Aは、エンジン240の駆動力によって走行する。
【0107】
次に、ハイブリッド自動車200Aが加速・急加速モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR14およびTR22と、モータ回転数MRN2と、モータジェネレータMG1を発電機として機能させるための信号RGE1とを外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR14は、モータジェネレータMG2を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR22は、モータジェネレータMG3を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値である。
【0108】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT14(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR14とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI14を生成し、その生成した信号PWMI14をインバータ122へ出力する。また、制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ121へ出力する。
【0109】
そうすると、インバータ121は、モータジェネレータMG1がエンジン240の回転力(エンジン240の回転数は加速前よりも高くなっている。)により発電した交流電圧を信号PWMC1によって直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をインバータ122に供給する。インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧とインバータ121からの直流電圧とを受け、その受けた直流電圧を信号PWMI14に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR14によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。また、加速・急加速時には、エンジン240の出力が上昇される。そして、エンジン240およびモータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0110】
また、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR22と、モータ電流MCRT22(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて信号PWMI22を生成し、その生成した信号PWMI22をインバータ141へ出力する。
【0111】
そうすると、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI22によって交流電圧に変換してトルク指令値TR22によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0112】
このようにして、ハイブリッド自動車200Aの前輪90はエンジン240およびモータジェネレータMG2によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG3によって回転され、ハイブリッド自動車200Aは4WDで加速・急加速する。これにより、ハイブリッド自動車200Aの加速・急加速モードにおけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0113】
次に、ハイブリッド自動車200Aが低μ路走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、信号RGE1、トルク指令値TR23およびモータ回転数MRN2を外部ECUから受ける。なお、信号RGE1は、モータジェネレータMG2を回生モードで駆動するための信号であり、トルク指令値TR23は、モータジェネレータMG3を駆動モータとして用いるためのトルク指令値である。
【0114】
制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ122へ出力する。
【0115】
この低μ路走行モードにおいては、エンジン240は前輪90を駆動しており、前輪90の駆動力の一部がモータジェネレータMG2に伝達される。
【0116】
そうすると、インバータ122は、信号PWMC1に応じて、モータジェネレータMG2を回生モードで駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換してインバータ141へ供給する。
【0117】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR23と、モータ電流MCRT23(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI23を生成してインバータ141へ出力する。
【0118】
そうすると、インバータ141は、インバータ122から供給された直流電圧を信号PWMI23によって交流電圧に変換してトルク指令値TR23によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aは、エンジン240の駆動力によって前輪90を駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG2が発電した電力によって後輪110を駆動し、4WDにより低μ路走行を行なう。その結果、ハイブリッド自動車200Aは、安定して低μ路走行を行なう。そして、ハイブリッド自動車200Aの低μ路走行時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0119】
最後に、ハイブリッド自動車200Aが減速・制動モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUから信号RGE1,RGE2を受ける。そして、制御装置80は、信号RGE1,RGE2に応じて、信号PWMC1および/または信号PWMC2を生成してそれぞれインバータ122およびインバータ141へ出力し、モータジェネレータMG2および/またはモータジェネレータMG3を回生モードで駆動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aは、回生ブレーキおよび/または機械ブレーキによって減速・制動を行なう。そして、ハイブリッド自動車200Aの減速・制動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0120】
上述したハイブリッド自動車200Aの各状態において、センサー35からの検出信号DTSによって示される圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上であるとき、検出器70は、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0121】
そうすると、制御装置80は、検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力し、信号EXCを空調装置60へ出力する。外気導入弁20は、信号OPに応じて開き、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを「外気導入」に切換える。これにより、外気がハイブリッド自動車200Aの車室内11に導入される。
【0122】
その後、制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力する。冷却ファン40は、信号ONに応じて駆動し、車室内11の空気をバッテリボックス31に導入してバッテリ30を冷却するとともに、バッテリボックス31内の空気および水素ガスを排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0123】
制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、一定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号OFFを冷却ファン40へ出力する。そして、冷却ファン40は、信号OFFに応じて停止する。
【0124】
このように、ハイブリッド自動車200Aにおいては、各状態において、バッテリ30内のニッケル水素電池の過放電または過充電が常に監視され、過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60の動作モードが「外気導入」に切換えられて車室内11が正圧に保持される。そして、車室内11が正圧になった後、冷却ファン40が駆動され、バッテリ30の冷却とニッケル水素電池から発生した水素ガスの車外への排気とが行なわれる。
【0125】
したがって、ハイブリッド自動車200Aの各状態において十分な排気能力を得ることができる。
【0126】
図12は、図1に示す排気システム100を搭載した電気自動車200Bの断面図を示す。図12を参照して、電気自動車200Bは、排気システム100に加え、モータ130,150と、IPM120A,140とを備える。モータ130,150およびIPM140については、上述したとおりである。
【0127】
IPM120Aは、モータ130の近くに配置され、ケーブル91を介してモータ130と接続される。また、IPM120Aは、ケーブル92を介してバッテリ30と接続され、バッテリ30から所定の直流電圧を受ける。
【0128】
図13は、図1に示す排気システム100を搭載した電気自動車200Bの電気駆動システムを示す概略ブロック図である。図13を参照して、電気駆動システム600は、駆動システム500と、モータジェネレータMG1,MG2と、前輪90と、後輪110と、ディファレンシャルギア220,230とを備える。
【0129】
電気駆動システム600においては、モータジェネレータMG1はモータ130に相当し、モータジェネレータMG2はモータ150に相当する。そして、モータ130が1つのモータジェネレータMG1によって構成されることに対応して、IPM120Aは、1つのインバータ121を含む。インバータ121は、モータジェネレータMG1を駆動する。また、IPM140に収納されるインバータ141は、モータジェネレータMG2を駆動する。
【0130】
モータジェネレータMG1は、前輪90を駆動する。また、モータジェネレータMG2は、後輪110を駆動する。
【0131】
駆動システム500は、バッテリ30と、排気システム100と、IPM120A,140とを含む。
【0132】
なお、駆動システム500においては、制御装置80は、上述した方法によって信号PWMI1,PWMC1を生成し、その生成した信号PWMI1,PWMC1をインバータ121へ出力する。その他については、上述したとおりである。
【0133】
電気駆動システム600が搭載された電気自動車の発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおける電気駆動システム600の動作について説明する。なお、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるモータ130,150のトルク指令値TR1,TR2および信号PWMI1,PWMI2,PWMC1,PWMC2を表2に示す。
【0134】
【表2】
【0135】
まず、電気自動車200Bの発進時における電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR11およびTR21を外部ECUから受ける。この場合、トルク指令値TR11は、モータジェネレータMG1を発進用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR21は、モータジェネレータMG2を発進用に用いるためのトルク指令値である。
【0136】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT11(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR11とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI11を生成し、その生成した信号PWMI11をインバータ121へ出力する。また、制御装置80は、トルク指令値TR21と、モータ電流MCRT21(モータ電流MCRT2の一種)と、インバータ入力電圧Vmとに基づいて信号PWMI21を生成し、その生成した信号PWMI21をインバータ141へ出力する。
【0137】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI11に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR11によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0138】
また、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI21によって交流電圧に変換してトルク指令値TR21によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0139】
このようにして、電気自動車200Bの前輪90はモータジェネレータMG1によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG2によって回転され、電気自動車200Bは4WDで発進する。これにより、電気自動車200Bの発進時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0140】
次に、電気自動車200Bが軽負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR12を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR12は、電気自動車200Bの前輪90をモータジェネレータMG1のみで駆動するためのトルク指令値である。
【0141】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT12(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR12とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI12を生成し、その生成した信号PWMI12をインバータ121へ出力する。
【0142】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI12に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR12によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動し、電気自動車200Bは、モータジェネレータMG1によって軽負荷走行を行なう。これにより、電気自動車200Bが軽負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作が終了する。
【0143】
次に、電気自動車200Bが中速低負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUからトルク指令値TR13を受ける。そして、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT13(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR13とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI13を生成し、その生成した信号PWMI13をインバータ121へ出力する。
【0144】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI13に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR13によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。
【0145】
これによって、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。そして、電気自動車200Bは、中速低負荷で走行する。これにより、電気自動車200Bの中速低負荷走行モードにおける電気駆動システム600の動作が終了する。
【0146】
次に、電気自動車200Bが加速・急加速モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR14およびTR22を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR14は、モータジェネレータMG1を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR22は、モータジェネレータMG2を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値である。
【0147】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT14(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR14とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI14を生成し、その生成した信号PWMI14をインバータ121へ出力する。また、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT22(モータ電流MCRT2の一種)と、トルク指令値TR22とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI22を生成し、その生成した信号PWMI22をインバータ141へ出力する。
【0148】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI14に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR14によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。また、加速・急加速時には、エンジン240の出力が上昇される。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0149】
また、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI22によって交流電圧に変換してトルク指令値TR22によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0150】
このようにして、電気自動車200Bの前輪90はモータジェネレータMG1によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG2によって回転され、電気自動車200Bは4WDで加速・急加速する。これにより、電気自動車200Bの加速・急加速モードにおける電気駆動システム600の動作が終了する。
【0151】
次に、電気自動車200Bが低μ路走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、信号RGE11(信号RGE1の一種)およびトルク指令値TR23を外部ECUから受ける。なお、信号RGE11は、モータジェネレータMG1を回生モードで駆動するための信号であり、トルク指令値TR23は、モータジェネレータMG2を駆動モータとして用いるためのトルク指令値である。
【0152】
制御装置80は、外部ECUからの信号RGE11に応じて信号PWMC11を生成してインバータ121へ出力する。
【0153】
そうすると、インバータ121は、信号PWMC11に応じて、モータジェネレータMG1を回生モードで駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換してインバータ141へ供給する。
【0154】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR23と、モータ電流MCRT23(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI23を生成してインバータ141へ出力する。
【0155】
そうすると、インバータ141は、インバータ121から供給された直流電圧を信号PWMI23によって交流電圧に変換してトルク指令値TR23によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。これにより、電気自動車200Bは、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG1が発電した電力によって後輪110を駆動し、4WDにより低μ路走行を行なう。その結果、電気自動車200Bは、安定して低μ路走行を行なう。そして、電気自動車200Bの低μ路走行時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0156】
最後に、電気自動車200Bが減速・制動モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUから信号RGE12,RGE21を受ける。そして、制御装置80は、信号RGE11,RGE21に応じて、信号PWMC12および/または信号PWMC21を生成してそれぞれインバータ121および/またはインバータ141へ出力し、モータジェネレータMG1および/またはモータジェネレータMG1を回生モードで駆動する。これにより、電気自動車200Bは、回生ブレーキおよび/または機械ブレーキによって減速・制動を行なう。そして、電気自動車200Bの減速・制動時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0157】
上述した電気自動車200Bの各状態において、センサー35からの検出信号DTSによって示される圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上であるとき、検出器70は、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0158】
そうすると、制御装置80は、検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力し、信号EXCを空調装置60へ出力する。外気導入弁20は、信号OPに応じて開き、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを「外気導入」に切換える。これにより、外気が電気自動車200Bの車室内11に導入される。
【0159】
その後、制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力する。冷却ファン40は、信号ONに応じて駆動し、車室内11の空気をバッテリボックス31に導入してバッテリ30を冷却するとともに、バッテリボックス31内の空気および水素ガスを排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0160】
制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、一定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号OFFを冷却ファン40へ出力する。そして、冷却ファン40は、信号OFFに応じて停止する。
【0161】
このように、電気自動車200Bにおいては、各状態において、バッテリ30内のニッケル水素電池の過放電または過充電が常に監視され、過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60の動作モードが「外気導入」に切換えられて車室内11が正圧に保持される。そして、車室内11が正圧になった後、冷却ファン40が駆動され、バッテリ30の冷却とニッケル水素電池から発生した水素ガスの車外への排気とが行なわれる。
【0162】
したがって、電気自動車200Bの各状態において十分な排気能力を得ることができる。
【0163】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態による排気システムを備えた自動車の概略ブロック図である。
【図2】図1に示すバッテリで発生した水素ガスを車外へ排気する動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。
【図5】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。
【図6】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。
【図8】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。
【図9】図1に示す排気システムを搭載したハイブリッド自動車の断面図である。
【図10】図1に示す排気システムを搭載したハイブリッド自動車のハイブリッド駆動システムを示す概略ブロック図である。
【図11】図10に示す動力分割機構の模式図である。
【図12】図1に示す排気システムを搭載した電気自動車の断面図である。
【図13】図1に示す排気システムを搭載した電気自動車の電気駆動システムを示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
5 外気、10 ボディ、11 車室内、12 座席シート、13 トランク、14,15 矢印、20 外気導入弁、30 バッテリ、31 バッテリボックス、35 センサー、40 冷却ファン、50 排気ダクト、51 一方端、52 他方端、60 空調装置、70 検出器、80 制御装置、90 前輪、100 排気システム、110 後輪、200 自動車、200A ハイブリッド自動車、200B 電気自動車、91〜94 ケーブル、120,140 IPM、121,122,141 インバータ、130,150 モータ、210動力分割機構、211 リングギア、212 キャリアギア、213 サンギア、220,230 ディファレンシャルギア、240 エンジン、251,252,254 シャフト、253 プラネタリキャリア、300,500 駆動システム、400 ハイブリッド駆動システム、600 電気駆動システム、MG1,MG2,MG3 モータジェネレータ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、バッテリで発生する水素ガスを車外に排気するバッテリボックス排気システム、それを備えた自動車およびバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、環境に配慮した自動車としてハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)または電気自動車(Electric Vehicle)が大きな注目を集めている。そして、ハイブリッド自動車は、一部、実用化されている。
【0003】
このハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加え、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。つまり、ハイブリッド自動車は、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によりモータを回転することによって動力源を得るものである。
【0004】
また、電気自動車は、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。そして、電気自動車は、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によってモータを回転することによって動力源を得る。
【0005】
このようなハイブリッド自動車または電気自動車は、ニッケル水素電池または鉛バッテリなどの二次電池または蓄電手段を直流電源として搭載している。
【0006】
そこで、バッテリから放出されるガスを車外に排気するために換気ファンがハイブリッド自動車または電気自動車に搭載されている。そして、バッテリを構成する1つの電池の電圧が水素ガス発生電圧以上になると、換気ファンが駆動し、車室内の空気を車外へ換気する(特開平6−217412号公報)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−217412号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平8−186901号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平6−217412号公報に開示された換気方法で車室内の換気を行なうと、車室内が負圧になり、十分な排気能力が得られない場合があるという問題がある。
【0010】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムを提供することである。
【0011】
また、この発明の別の目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムを備えた自動車を提供することである。
【0012】
さらに、この発明の別の目的は、十分な排気能力を得ることができるバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明によれば、バッテリボックス排気システムは、バッテリボックスと、排気ダクトと、ファンと、外気導入弁と、制御装置とを備える。バッテリボックスは、充電式電池からなるバッテリを設置するためのボックスである。排気ダクトは、一方端がバッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する。ファンは、車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を排気ダクトへ排気する。外気導入弁は、外気を車室内に導入する。制御装置は、バッテリボックスの換気要求時に、外気導入弁を開ける。
【0014】
好ましくは、制御装置は、外気導入弁を開けた後にファンをオンする。
好ましくは、外気導入弁は、空調装置の一部を構成する。
【0015】
好ましくは、排気システムは、空調装置をさらに備える。そして、制御装置は、バッテリボックスの換気要求時、空調装置の動作モードを外気導入に切換える。また、空調装置は、外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する。
【0016】
好ましくは、ファンは、バッテリの冷却ファンである。
好ましくは、排気システムは、検出装置をさらに備える。検出装置は、バッテリボックスの換気要求状態を検出し、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。そして、制御装置は、検出装置から検出信号を受けると、外部導入弁を開ける。
【0017】
好ましくは、検出装置は、圧力センサーと、検出器とを含む。圧力センサーは、充電式電池内の圧力を検出する。検出器は、圧力センサーにより検出された圧力が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0018】
好ましくは、検出装置は、温度センサーと、検出器とを含む。温度センサーは、充電式電池内の温度を検出する。検出器は、温度センサーにより検出された温度が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0019】
好ましくは、検出装置は、濃度センサーと、検出器とを含む。濃度センサーは、充電式電池内の水素濃度を検出する。検出器は、濃度センサーにより検出された水素濃度が基準値以上であるとき、バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する。
【0020】
また、この発明によれば、自動車は、充電式電池からなるバッテリと、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のバッテリボックス排気システムとを備える。
【0021】
さらに、この発明によれば、充電式電池からなるバッテリを設置するためのバッテリボックスと、一方端がバッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する排気ダクトと、車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を排気ダクトへ排気するファンと、外気を車室内に導入するための外気導入弁とを備えるバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体は、バッテリボックスの換気要求状態を検出する第1のステップと、バッテリボックスの換気要求状態が検出されると、外気導入弁を開ける第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0022】
好ましくは、排気システムは、外気導入モードにおいて、外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する空調装置をさらに備える。プログラムは、バッテリボックス排気システムに含まれる空調装置の動作モードを外気導入モードに切換える第3のステップをコンピュータにさらに実行させる。
【0023】
好ましくは、プログラムは、第2のステップの後にファンをオンする第4のステップをコンピュータにさらに実行させる。
【0024】
好ましくは、プログラムは、第4のステップの後、所定時間経過し、かつ、バッテリボックスの換気要求状態が解除されると、ファンをオフする第5のステップをさらに実行させる。
【0025】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の圧力を検出する第1のサブステップと、検出された圧力を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された圧力が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0026】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の圧力が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0027】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の温度を検出する第1のサブステップと、検出された温度を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された温度が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0028】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の温度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0029】
好ましくは、第1のステップは、充電式電池内の水素濃度を検出する第1のサブステップと、検出された水素濃度を基準値と比較する第2のサブステップと、検出された水素濃度が基準値以上であるときバッテリボックスが換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む。
【0030】
好ましくは、第5のステップは、第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、充電式電池内の水素濃度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、第5のサブステップの後、ファンをオフする第6のサブステップとを含む。
【0031】
この発明においては、バッテリボックスの換気要求状態が検出されると、外気導入弁が開かれて外気が車内に導入される。そして、車内が正圧になった後にファンがオンされ、車内の空気がバッテリに噴きつけられ、バッテリが冷却されるとともにバッテリボックス内の空気および水素ガスが排気ダクトを介して車外へ排気される。
【0032】
そして、バッテリボックスの換気要求状態は、充電式電池内の圧力(または温度または水素濃度)を検出し、その検出した圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上になったと判定することにより、検出される。
【0033】
したがって、この発明によれば、車内の圧力を正圧に保持できる。その結果、十分な排気能力を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0035】
図1を参照して、この発明の実施の形態による排気システムを備える自動車200は、ボディ10と、外気導入弁20と、バッテリ30と、バッテリボックス31と、センサー35と、冷却ファン40と、排気ダクト50と、空調装置60と、検出器70と、制御装置80と、前輪90と、後輪110とを備える。
【0036】
なお、外気導入弁20、バッテリボックス31、センサー35、冷却ファン40、排気ダクト50、空調装置60、検出器70および制御装置80は、この発明による排気システム100を構成する。
【0037】
自動車200は、より具体的には、ハイブリッド自動車または電気自動車である。外気導入弁20は、自動車200の前部に設けられ、制御装置80からの信号OP/CLにより開閉する。より具体的には、外気導入弁20は、制御装置80からの信号OPにより開き、制御装置80からの信号CLにより閉じる。そして、外気導入弁20は、信号OPによって開くと、外気5を空調装置60に導く。
【0038】
バッテリボックス31は、後部座席の座席シート12とトランク13との間に配置される。バッテリ30は、バッテリボックス31内に設置される。そして、バッテリ30は、直列接続された複数のニッケル水素電池からなり、所定の直流電圧をインバータ(図示せず)に供給する。センサー35は、バッテリ30内に設置される。センサー35は、より具体的には、圧力センサー、温度センサーおよび濃度センサーのいずれかからなる。したがって、センサー35は、バッテリ30内の圧力、温度および水素濃度のいずれかを検出し、その検出値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する。
【0039】
冷却ファン40は、バッテリボックス31内であって、バッテリ30が設置される位置を基準にして排気ダクト50と反対側に設置される。そして、冷却ファン40は、空気を吸引する側が車室内11に接する。冷却ファン40は、制御装置80からの信号ON/OFFによりオン/オフされる。より具体的には、冷却ファン40は、制御装置80からの信号ONによりオンされ、制御装置80からの信号OFFによってオフされる。そして、冷却ファン40は、信号ONによってオンされると、バッテリ30を冷却するとともに、車室内11の空気を矢印14で示すように吸引してバッテリボックス31に導入し、その導入した空気を矢印15で示すように排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0040】
排気ダクト50は、一方端51がバッテリボックス31に接続され、他方端52が外気に接している。そして、排気ダクト50は、バッテリボックス31から流れ込んだ空気および水素ガスを矢印15で示すように車外に排気する。
【0041】
空調装置60は、外気導入弁20の近くに設置される。空調装置60は、制御装置80からの信号EXCによって動作モードを外気導入に切換える。空調装置60は、制御装置80から信号EXCを受けると、動作モードを外気導入に切換え、開かれた外気導入弁20を介して導入された外気5を矢印16で示すように車室内11に導く。
【0042】
検出器70は、センサー35から検出信号DTSを受け、その受けた検出信号DTSによって示される検出値を基準値と比較する。そして、検出器70は、検出値が基準値以上であるときニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。また、検出器70は、検出値が基準値よりも小さく、かつ、所定の範囲内にあるとき、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを示す検出信号DTNを制御装置80へ出力する。
【0043】
検出値は、バッテリ30内の圧力、バッテリ30の温度およびバッテリ30内の水素濃度のいずれかからなる。バッテリ30内の圧力が基準値以上である場合、バッテリ30の温度が基準値以上である場合、およびバッテリ30内の水素濃度が基準値以上である場合のいずれかの場合、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池が過放電または過充電されていることを示す。つまり、バッテリ30内で多くの水素ガスが発生していることを示す。
【0044】
したがって、この発明においては、バッテリ30内の圧力が基準値以上であること、バッテリ30の温度が基準値以上であること、およびバッテリ30内の水素濃度が基準値以上であることのいずれかを検出することにより、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出することにしたものである。
【0045】
制御装置80は、検出器70から検出信号DTCを受けると、信号OPを外気導入弁20へ出力し、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号CLを外気導入弁20へ出力する。
【0046】
また、制御装置80は、信号ON/OFFを冷却ファン40へ出力する。特に、制御装置80は、信号OPを外気導入弁20へ出力した後に信号ONを冷却ファン40へ出力し、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、所定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると信号OFFを冷却ファン40へ出力する。
【0047】
さらに、制御装置80は、信号EXCを空調装置60へ出力する。
図2は、バッテリ30で発生した水素ガスを車外へ排気する動作を説明するためのフローチャートを示す。図2を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35がバッテリ30内の圧力、温度および水素濃度のいずれかを検出し、その検出した検出値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する。検出器70は、検出信号DTSによって示される検出値を基準値と比較し、検出値が基準値以上であることを検知してニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し(ステップS1)、検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0048】
そうすると、制御装置80は、検出器70からの検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力する。外気導入弁20は、制御装置80からの信号OPによって開き、外気を空調装置60に導く(ステップS2)。
【0049】
そして、制御装置80は、信号EXCを空調装置60へ出力し、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを外気導入に切換え、外気導入弁20を介して外気を車室内11へ導く(ステップS3)。そして、制御装置80は、信号ONを出力して冷却ファン40をオンする(ステップS4)。これにより、冷却ファン40は、オンされ、車室内11の空気をバッテリボックス31へ導入する。そして、冷却ファン40は、バッテリ30に車室内11の空気を送ることにより、バッテリ30を冷却するとともに、バッテリ30で発生した水素ガスを空気とともに排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0050】
その後、制御装置80は、所定時間が経過すると(ステップS5)、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたか否かを判定する(ステップS6)。そして、制御装置80は、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されると信号OFFを出力して冷却ファン40をオフする(ステップS7)。これにより一連の動作が終了する。
【0051】
図3は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の圧力を検出し、その検出した圧力の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS11)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される圧力が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS12)、圧力が基準値よりも低いときステップS11,S12が繰返し実行される。
【0052】
検出器70は、ステップS12において、圧力が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0053】
図4は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。図4を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の温度を検出し、その検出した温度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS21)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される温度が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS22)、温度が基準値よりも低いときステップS21,S22が繰返し実行される。
【0054】
検出器70は、ステップS22において、温度が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0055】
図5は、図2に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。図5を参照して、一連の動作が開始されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の水素濃度を検出し、その検出した水素濃度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS31)。そして、検出器70は、検出信号DTSによって示される水素濃度が基準値以上であるか否かを判定し(ステップS32)、水素濃度が基準値よりも低いときステップS31,S32が繰返し実行される。
【0056】
検出器70は、ステップS32において、水素濃度が基準値以上であると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電を検出し、検出信号DTCを制御装置80へ出力する(ステップS13)。そして、一連の動作は、上述したステップS2へ移行する。
【0057】
図6は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の圧力を検出し、その検出した圧力の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS61)。
【0058】
検出器70は、検出信号DTSによって示される圧力が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS62)、圧力が所定の範囲内にないときステップS61,S62が繰返し実行される。
【0059】
検出器70は、ステップS62において圧力が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0060】
図7は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。図7を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の温度を検出し、その検出した温度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS71)。
【0061】
検出器70は、検出信号DTSによって示される温度が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS72)、温度が所定の範囲内にないときステップS71,S72が繰返し実行される。
【0062】
検出器70は、ステップS72において温度が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0063】
図8は、図2に示すフローチャートのステップS6の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。図8を参照して、図2に示すフローチャートのステップS5において“Yes”と判定されると、センサー35は、ニッケル水素電池内の水素濃度を検出し、その検出した水素濃度の値を示す検出信号DTSを検出器70へ出力する(ステップS81)。
【0064】
検出器70は、検出信号DTSによって示される水素濃度が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS82)、水素濃度が所定の範囲内にないときステップS81,S82が繰返し実行される。
【0065】
検出器70は、ステップS82において水素濃度が所定の範囲内にあると判定すると、ニッケル水素電池の過放電または過充電が解除されたことを検出し、検出信号DTNを制御装置80へ出力する(ステップS63)。そして、一連の動作は、上述したステップS7へ移行する。
【0066】
上述したように、この発明においては、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60が外気導入に切換えられて(図2のステップS2,S3参照)、外気が車室内11に導入される。したがって、車室内11が負圧になるのを防止できる。その結果、排気能力を十分に得ることができる。
【0067】
また、冷却ファン40は、外気が車室内11に導入された後にオンされるので(図2のステップS4参照)、車室内11を換気することができる。
【0068】
さらに、空調装置60の動作モードを外気導入に切換えて外気を車室内11に導入するので(図2のステップS3参照)、既存の設備を用いて外気を車室内11に導入できる。その結果、外気を車室内11に導入するために、新たな機構を追加する必要がない。
【0069】
さらに、冷却ファン40を用いてバッテリ30で発生した水素ガスを車外に排気するので、バッテリ30の冷却と水素ガスの排気とを1つのファンで兼用できる。その結果、システムの簡素化および低コスト化を実現できる。
【0070】
なお、センサー35および検出器70は、「検出装置」を構成する。
また、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出することは、バッテリボックス31の換気要求を検出することに相当する。
【0071】
さらに、排気システム100における排気制御は、実際にはCPU(Central Processing Unit)によって行なわれ、CPUは、図2〜図8に示すフローチャートの各ステップを備えるプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、その読出したプログラムを実行して図2〜図8に示すフローチャートに従ってバッテリ30内で発生した水素ガスの車外への排気を制御する。したがって、ROMは、図2〜図8に示すフローチャートの各ステップを備えるプログラムを記録したコンピュータ(CPU)読取り可能な記録媒体に相当する。
【0072】
さらに、外気導入弁20は、空調装置60の一部として構成されてもよい。
さらに、上記においては、冷却ファン40は、バッテリ30よりも車室内11側、すなわち、バッテリ30よりも上流側に配置されると説明したが、冷却ファン40は、バッテリ30よりも排気ダクト50側、すなわち、バッテリ30よりも下流側に配置されてもよい。
【0073】
排気システム100を搭載したハイブリッド自動車について説明する。図9は、図1に示す排気システム100を搭載したハイブリッド自動車200Aの断面図を示す。図9を参照して、ハイブリッド自動車200Aは、排気システム100に加え、モータ130,150と、IPM(Intelligent Power Module)120,140と、エンジン240とを備える。
【0074】
モータ130は、ハイブリッド自動車200Aの前輪90に近接して配置される。IPM120は、モータ130の近くに配置され、ケーブル91を介してモータ130と接続される。バッテリ30は、ケーブル92を介してIPM120と接続され、ケーブル93を介してIPM140と接続される。モータ130は、前輪90およびエンジン240に連結される。
【0075】
モータ150は、ハイブリッド自動車200Aの後輪110に近接して配置される。IPM140は、モータ150の近くに配置される。そして、IPM140は、ケーブル94を介してモータ150と接続される。モータ150は、後輪110と連結される。
【0076】
制御装置80は、外気導入弁20、冷却ファン40および空調装置60の制御に加え、IPM120,140の制御を行なう。
【0077】
なお、ケーブル92,93は、(+,−)を有する高圧直流電源線である。また、ケーブル91,94は、U相,V相,W相を有するモータ駆動線である。
【0078】
図10は、図1に示す排気システム100を搭載したハイブリッド自動車200Aのハイブリッド駆動システムを示す概略ブロック図である。図10を参照して、ハイブリッド駆動システム400は、駆動システム300と、モータジェネレータMG1〜MG3と、前輪90と、後輪110と、動力分割機構210と、ディファレンシャルギア(DG:Differential Gear)220,230と、エンジン240とを備える。
【0079】
ハイブリッド駆動システム400においては、モータジェネレータMG1,MG2はモータ130に相当し、モータジェネレータMG3はモータ150に相当する。そして、モータ130が2つのモータジェネレータMG1,MG2によって構成されることに対応して、IPM120は、2つのインバータ121,122を含む。インバータ121は、モータジェネレータMG1を駆動し、インバータ122は、モータジェネレータMG2を駆動する。また、IPM140に収納されるインバータ141は、モータジェネレータMG3を駆動する。インバータ121,122,141の各々は、U相アーム、V相アームおよびW相アームの3つのアームからなる。そして、U相アーム、V相アームおよびW相アームの各々は、電源ラインとアースラインとの間に直列に接続された2つのNPNトランジスタからなる。
【0080】
モータジェネレータMG1は、動力分割機構210を介してエンジン240と連結される。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン240を始動し、またはエンジン240の回転力によって発電する。
【0081】
また、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210を介して前輪90を駆動する。
【0082】
さらに、モータジェネレータMG3は、後輪110を駆動する。
駆動システム300は、バッテリ30と、排気システム100と、IPM120,140とを含む。バッテリ30は、IPM120,140に所定の直流電圧を供給する。制御装置80は、外気導入弁20、冷却ファン40および空調装置60の制御に加え、IPM120に含まれるインバータ121,122とIPM140に含まれるインバータ141との制御を行なう。より具体的には、制御装置80は、IPM120,140に入力される電圧Vm(「インバータ入力電圧」と言う。)を電圧センサー(図示せず)から受け、モータジェネレータMG1,MG2に流れるモータ電流MCRT1とモータジェネレータMG3に流れるモータ電流MCRT2とを電流センサー(図示せず)から受け、モータ回転数MRN1,2、トルク指令値TR1,2および信号RGEを駆動システム300の外部に設けられた外部ECUから受ける。
【0083】
そして、制御装置80は、トルク指令値TR1、モータ電流MCRT1およびインバータ入力電圧Vmに基づいて、モータジェネレータMG1またはMG2がトルク指令値TR1によって指定されたトルクを出力するための信号PWMI11またはPWMI12を生成し、その生成した信号PWMI11またはPWMI12をインバータ121または122へ出力する。
【0084】
また、制御装置80は、トルク指令値TR2、モータ電流MCRT2およびインバータ入力電圧Vmに基づいて、モータジェネレータMG3がトルク指令値TR2によって指定されたトルクを出力するための信号PWMI2を生成し、その生成した信号PWMI2をインバータ141へ出力する。
【0085】
制御装置80は、次の方法により信号PWMI11,PWMI12,PWMI2を生成する。制御装置80は、トルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2の各相のコイルに印加する電圧を計算し、その計算結果に基づいて各インバータ121,122を構成する6個のNPNトランジスタをオン/オンするための信号PWMI11,PWMI12を生成する。制御装置80は、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいて、モータジェネレータMG3の各相のコイルに印加する電圧を計算し、その計算結果に基づいてインバータ141を構成する6個のNPNトランジスタをオン/オンするための信号PWMI2を生成する。
【0086】
さらに、制御装置80は、ハイブリッド自動車200Aが回生制動モードに入ったことを示す信号RGEを外部ECUから受けると、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC11、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC12およびモータジェネレータMG3が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC2を生成し、その生成した信号PWMC11,PWMC12,PWMC2をそれぞれインバータ121,122,141へ出力する。
【0087】
インバータ121は、制御装置80からの信号PWMI11に応じてモータジェネレータMG1を駆動する。また、インバータ121は、制御装置80からの信号PWMC11に応じて、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0088】
インバータ122は、制御装置80からの信号PWMI12に応じてモータジェネレータMG2を駆動する。また、インバータ122は、制御装置80からの信号PWMC12に応じて、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0089】
インバータ141は、制御装置80からの信号PWMI2に応じてモータジェネレータMG3を駆動する。また、インバータ141は、制御装置80からの信号PWMC2に応じて、モータジェネレータMG3が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
【0090】
図11は、図10に示す動力分割機構210の模式図を示す。図11を参照して、動力分割機構210は、リングギア211と、キャリアギア212と、サンギア213とから成る。エンジン240のシャフト251は、プラネタリキャリア253を介してキャリアギア212に接続され、モータジェネレータMG1のシャフト252は、サンギア213に接続され、モータジェネレータMG2のシャフト254は、リングギア211に接続されている。なお、モータジェネレータMG2のシャフト254は、DG220を介して前輪90の駆動軸に連結される。
【0091】
モータジェネレータMG1は、シャフト252、サンギア213、キャリアギア212およびプラネタリキャリア253を介してシャフト251を回転し、エンジン240を始動する。また、モータジェネレータMG1は、シャフト251、プラネタリキャリア253、キャリアギア212、サンギア213およびシャフト252を介してエンジン240の回転力を受け、その受けた回転力によって発電する。
【0092】
再び、図10を参照して、ハイブリッド駆動システム400が搭載されたハイブリッド自動車の始動時、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。なお、始動時、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるモータ130,150のトルク指令値TR1,TR2および信号PWMI1,PWMI2,PWMC1,PWMC2を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
まず、ハイブリッド自動車200Aのエンジン始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUからトルク指令値TR11を受ける。そして、制御装置80は、電圧センサー(図示せず)からのインバータ入力電圧Vmと、電流センサー(図示せず)からのモータ電流MCRT11(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR11とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI11を生成し、その生成した信号PWMI11をインバータ121へ出力する。
【0095】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI11に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR11によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。
【0096】
これによって、モータジェネレータMG1は、動力分割機構210を介してエンジン240のクランクシャフト251を回転数MRN1で回転し、エンジン240を始動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aのエンジン始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0097】
次に、ハイブリッド自動車200Aの発進時におけるハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR12およびTR21と、モータ回転数MRN2と、始動後のエンジン240の回転力によってモータジェネレータMG1を発電機として機能させるための信号RGE1(信号RGEの一種)とを外部ECUから受ける。この場合、トルク指令値TR12は、モータジェネレータMG2を発進用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR21は、モータジェネレータMG3を発進用に用いるためのトルク指令値である。
【0098】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT12(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR12とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI12を生成し、その生成した信号PWMI12をインバータ122へ出力する。また、制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ121へ出力する。
【0099】
そうすると、インバータ121は、モータジェネレータMG1がエンジン240の回転力により発電した交流電圧を信号PWMC1によって直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をインバータ122に供給する。インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧とインバータ121からの直流電圧とを受け、その受けた直流電圧を信号PWMI12に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR12によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0100】
また、制御装置80は、トルク指令値TR21と、モータ電流MCRT21(モータ電流MCRT2の一種)と、インバータ入力電圧Vmとに基づいて信号PWMI21を生成し、その生成した信号PWMI21をインバータ141へ出力する。
【0101】
そうすると、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI21によって交流電圧に変換してトルク指令値TR21によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0102】
このようにして、ハイブリッド自動車200Aの前輪90はモータジェネレータMG2によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG3によって回転され、ハイブリッド自動車200Aは4WDで発進する。これにより、ハイブリッド自動車200Aの発進時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0103】
次に、ハイブリッド自動車200Aが軽負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR13を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR13は、ハイブリッド自動車200Aの前輪90をモータジェネレータMG2のみで駆動するためのトルク指令値である。
【0104】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT13(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR13とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI13を生成し、その生成した信号PWMI13をインバータ122へ出力する。
【0105】
そうすると、インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI13に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR13によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動し、ハイブリッド自動車200Aは、モータジェネレータMG2によって軽負荷走行を行なう。これにより、ハイブリッド自動車200Aが軽負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0106】
次に、ハイブリッド自動車200Aが中速低負荷走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。この場合のハイブリッド駆動システム400の動作は、上述したハイブリッド自動車200Aのエンジン240の始動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作と同じである。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン240を始動し、ハイブリッド自動車200Aは、エンジン240の駆動力によって走行する。
【0107】
次に、ハイブリッド自動車200Aが加速・急加速モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR14およびTR22と、モータ回転数MRN2と、モータジェネレータMG1を発電機として機能させるための信号RGE1とを外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR14は、モータジェネレータMG2を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR22は、モータジェネレータMG3を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値である。
【0108】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT14(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR14とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI14を生成し、その生成した信号PWMI14をインバータ122へ出力する。また、制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ121へ出力する。
【0109】
そうすると、インバータ121は、モータジェネレータMG1がエンジン240の回転力(エンジン240の回転数は加速前よりも高くなっている。)により発電した交流電圧を信号PWMC1によって直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をインバータ122に供給する。インバータ122は、バッテリ30からの直流電圧とインバータ121からの直流電圧とを受け、その受けた直流電圧を信号PWMI14に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR14によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。また、加速・急加速時には、エンジン240の出力が上昇される。そして、エンジン240およびモータジェネレータMG2は、動力分割機構210およびディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0110】
また、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR22と、モータ電流MCRT22(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて信号PWMI22を生成し、その生成した信号PWMI22をインバータ141へ出力する。
【0111】
そうすると、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI22によって交流電圧に変換してトルク指令値TR22によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0112】
このようにして、ハイブリッド自動車200Aの前輪90はエンジン240およびモータジェネレータMG2によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG3によって回転され、ハイブリッド自動車200Aは4WDで加速・急加速する。これにより、ハイブリッド自動車200Aの加速・急加速モードにおけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0113】
次に、ハイブリッド自動車200Aが低μ路走行モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、信号RGE1、トルク指令値TR23およびモータ回転数MRN2を外部ECUから受ける。なお、信号RGE1は、モータジェネレータMG2を回生モードで駆動するための信号であり、トルク指令値TR23は、モータジェネレータMG3を駆動モータとして用いるためのトルク指令値である。
【0114】
制御装置80は、外部ECUからの信号RGE1に応じて信号PWMC1を生成してインバータ122へ出力する。
【0115】
この低μ路走行モードにおいては、エンジン240は前輪90を駆動しており、前輪90の駆動力の一部がモータジェネレータMG2に伝達される。
【0116】
そうすると、インバータ122は、信号PWMC1に応じて、モータジェネレータMG2を回生モードで駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換してインバータ141へ供給する。
【0117】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR23と、モータ電流MCRT23(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI23を生成してインバータ141へ出力する。
【0118】
そうすると、インバータ141は、インバータ122から供給された直流電圧を信号PWMI23によって交流電圧に変換してトルク指令値TR23によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG3を駆動する。そして、モータジェネレータMG3は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aは、エンジン240の駆動力によって前輪90を駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG2が発電した電力によって後輪110を駆動し、4WDにより低μ路走行を行なう。その結果、ハイブリッド自動車200Aは、安定して低μ路走行を行なう。そして、ハイブリッド自動車200Aの低μ路走行時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0119】
最後に、ハイブリッド自動車200Aが減速・制動モードにある場合のハイブリッド駆動システム400の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUから信号RGE1,RGE2を受ける。そして、制御装置80は、信号RGE1,RGE2に応じて、信号PWMC1および/または信号PWMC2を生成してそれぞれインバータ122およびインバータ141へ出力し、モータジェネレータMG2および/またはモータジェネレータMG3を回生モードで駆動する。これにより、ハイブリッド自動車200Aは、回生ブレーキおよび/または機械ブレーキによって減速・制動を行なう。そして、ハイブリッド自動車200Aの減速・制動時におけるハイブリッド駆動システム400の動作が終了する。
【0120】
上述したハイブリッド自動車200Aの各状態において、センサー35からの検出信号DTSによって示される圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上であるとき、検出器70は、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0121】
そうすると、制御装置80は、検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力し、信号EXCを空調装置60へ出力する。外気導入弁20は、信号OPに応じて開き、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを「外気導入」に切換える。これにより、外気がハイブリッド自動車200Aの車室内11に導入される。
【0122】
その後、制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力する。冷却ファン40は、信号ONに応じて駆動し、車室内11の空気をバッテリボックス31に導入してバッテリ30を冷却するとともに、バッテリボックス31内の空気および水素ガスを排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0123】
制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、一定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号OFFを冷却ファン40へ出力する。そして、冷却ファン40は、信号OFFに応じて停止する。
【0124】
このように、ハイブリッド自動車200Aにおいては、各状態において、バッテリ30内のニッケル水素電池の過放電または過充電が常に監視され、過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60の動作モードが「外気導入」に切換えられて車室内11が正圧に保持される。そして、車室内11が正圧になった後、冷却ファン40が駆動され、バッテリ30の冷却とニッケル水素電池から発生した水素ガスの車外への排気とが行なわれる。
【0125】
したがって、ハイブリッド自動車200Aの各状態において十分な排気能力を得ることができる。
【0126】
図12は、図1に示す排気システム100を搭載した電気自動車200Bの断面図を示す。図12を参照して、電気自動車200Bは、排気システム100に加え、モータ130,150と、IPM120A,140とを備える。モータ130,150およびIPM140については、上述したとおりである。
【0127】
IPM120Aは、モータ130の近くに配置され、ケーブル91を介してモータ130と接続される。また、IPM120Aは、ケーブル92を介してバッテリ30と接続され、バッテリ30から所定の直流電圧を受ける。
【0128】
図13は、図1に示す排気システム100を搭載した電気自動車200Bの電気駆動システムを示す概略ブロック図である。図13を参照して、電気駆動システム600は、駆動システム500と、モータジェネレータMG1,MG2と、前輪90と、後輪110と、ディファレンシャルギア220,230とを備える。
【0129】
電気駆動システム600においては、モータジェネレータMG1はモータ130に相当し、モータジェネレータMG2はモータ150に相当する。そして、モータ130が1つのモータジェネレータMG1によって構成されることに対応して、IPM120Aは、1つのインバータ121を含む。インバータ121は、モータジェネレータMG1を駆動する。また、IPM140に収納されるインバータ141は、モータジェネレータMG2を駆動する。
【0130】
モータジェネレータMG1は、前輪90を駆動する。また、モータジェネレータMG2は、後輪110を駆動する。
【0131】
駆動システム500は、バッテリ30と、排気システム100と、IPM120A,140とを含む。
【0132】
なお、駆動システム500においては、制御装置80は、上述した方法によって信号PWMI1,PWMC1を生成し、その生成した信号PWMI1,PWMC1をインバータ121へ出力する。その他については、上述したとおりである。
【0133】
電気駆動システム600が搭載された電気自動車の発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおける電気駆動システム600の動作について説明する。なお、発進時、軽負荷走行モード、中速低負荷走行モード、加速・急加速モード、低μ路走行モードおよび減速・制動モードにおけるモータ130,150のトルク指令値TR1,TR2および信号PWMI1,PWMI2,PWMC1,PWMC2を表2に示す。
【0134】
【表2】
【0135】
まず、電気自動車200Bの発進時における電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR11およびTR21を外部ECUから受ける。この場合、トルク指令値TR11は、モータジェネレータMG1を発進用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR21は、モータジェネレータMG2を発進用に用いるためのトルク指令値である。
【0136】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT11(モータ電流MCRT1の一種)と、外部ECUからのトルク指令値TR11とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI11を生成し、その生成した信号PWMI11をインバータ121へ出力する。また、制御装置80は、トルク指令値TR21と、モータ電流MCRT21(モータ電流MCRT2の一種)と、インバータ入力電圧Vmとに基づいて信号PWMI21を生成し、その生成した信号PWMI21をインバータ141へ出力する。
【0137】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI11に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR11によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0138】
また、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI21によって交流電圧に変換してトルク指令値TR21によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0139】
このようにして、電気自動車200Bの前輪90はモータジェネレータMG1によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG2によって回転され、電気自動車200Bは4WDで発進する。これにより、電気自動車200Bの発進時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0140】
次に、電気自動車200Bが軽負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR12を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR12は、電気自動車200Bの前輪90をモータジェネレータMG1のみで駆動するためのトルク指令値である。
【0141】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT12(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR12とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI12を生成し、その生成した信号PWMI12をインバータ121へ出力する。
【0142】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI12に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR12によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動し、電気自動車200Bは、モータジェネレータMG1によって軽負荷走行を行なう。これにより、電気自動車200Bが軽負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作が終了する。
【0143】
次に、電気自動車200Bが中速低負荷走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUからトルク指令値TR13を受ける。そして、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT13(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR13とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI13を生成し、その生成した信号PWMI13をインバータ121へ出力する。
【0144】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI13に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR13によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。
【0145】
これによって、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。そして、電気自動車200Bは、中速低負荷で走行する。これにより、電気自動車200Bの中速低負荷走行モードにおける電気駆動システム600の動作が終了する。
【0146】
次に、電気自動車200Bが加速・急加速モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、トルク指令値TR14およびTR22を外部ECUから受ける。なお、トルク指令値TR14は、モータジェネレータMG1を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値であり、トルク指令値TR22は、モータジェネレータMG2を加速・急加速用に用いるためのトルク指令値である。
【0147】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT14(モータ電流MCRT1の一種)と、トルク指令値TR14とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI14を生成し、その生成した信号PWMI14をインバータ121へ出力する。また、制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、モータ電流MCRT22(モータ電流MCRT2の一種)と、トルク指令値TR22とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI22を生成し、その生成した信号PWMI22をインバータ141へ出力する。
【0148】
そうすると、インバータ121は、バッテリ30からの直流電圧を信号PWMI14に応じて交流電圧に変換し、トルク指令値TR14によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1を駆動する。また、加速・急加速時には、エンジン240の出力が上昇される。そして、モータジェネレータMG1は、ディファレンシャルギア220を介して前輪90を駆動する。
【0149】
また、インバータ141は、バッテリ30から供給された直流電圧を信号PWMI22によって交流電圧に変換してトルク指令値TR22によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。
【0150】
このようにして、電気自動車200Bの前輪90はモータジェネレータMG1によって回転され、後輪110はモータジェネレータMG2によって回転され、電気自動車200Bは4WDで加速・急加速する。これにより、電気自動車200Bの加速・急加速モードにおける電気駆動システム600の動作が終了する。
【0151】
次に、電気自動車200Bが低μ路走行モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、信号RGE11(信号RGE1の一種)およびトルク指令値TR23を外部ECUから受ける。なお、信号RGE11は、モータジェネレータMG1を回生モードで駆動するための信号であり、トルク指令値TR23は、モータジェネレータMG2を駆動モータとして用いるためのトルク指令値である。
【0152】
制御装置80は、外部ECUからの信号RGE11に応じて信号PWMC11を生成してインバータ121へ出力する。
【0153】
そうすると、インバータ121は、信号PWMC11に応じて、モータジェネレータMG1を回生モードで駆動し、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG1が発電した交流電圧を直流電圧に変換してインバータ141へ供給する。
【0154】
制御装置80は、インバータ入力電圧Vmと、トルク指令値TR23と、モータ電流MCRT23(モータ電流MCRT2の一種)とに基づいて、上述した方法によって信号PWMI23を生成してインバータ141へ出力する。
【0155】
そうすると、インバータ141は、インバータ121から供給された直流電圧を信号PWMI23によって交流電圧に変換してトルク指令値TR23によって指定されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG2を駆動する。そして、モータジェネレータMG2は、ディファレンシャルギア230を介して後輪110を駆動する。これにより、電気自動車200Bは、前輪90の駆動力の一部を受けてモータジェネレータMG1が発電した電力によって後輪110を駆動し、4WDにより低μ路走行を行なう。その結果、電気自動車200Bは、安定して低μ路走行を行なう。そして、電気自動車200Bの低μ路走行時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0156】
最後に、電気自動車200Bが減速・制動モードにある場合の電気駆動システム600の動作について説明する。一連の動作が開始されると、制御装置80は、外部ECUから信号RGE12,RGE21を受ける。そして、制御装置80は、信号RGE11,RGE21に応じて、信号PWMC12および/または信号PWMC21を生成してそれぞれインバータ121および/またはインバータ141へ出力し、モータジェネレータMG1および/またはモータジェネレータMG1を回生モードで駆動する。これにより、電気自動車200Bは、回生ブレーキおよび/または機械ブレーキによって減速・制動を行なう。そして、電気自動車200Bの減速・制動時における電気駆動システム600の動作が終了する。
【0157】
上述した電気自動車200Bの各状態において、センサー35からの検出信号DTSによって示される圧力(または温度または水素濃度)が基準値以上であるとき、検出器70は、バッテリ30に含まれるニッケル水素電池の過放電または過充電を検出したことを示す検出信号DTCを制御装置80へ出力する。
【0158】
そうすると、制御装置80は、検出信号DTCに応じて、信号OPを外気導入弁20へ出力し、信号EXCを空調装置60へ出力する。外気導入弁20は、信号OPに応じて開き、空調装置60は、信号EXCに応じて動作モードを「外気導入」に切換える。これにより、外気が電気自動車200Bの車室内11に導入される。
【0159】
その後、制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力する。冷却ファン40は、信号ONに応じて駆動し、車室内11の空気をバッテリボックス31に導入してバッテリ30を冷却するとともに、バッテリボックス31内の空気および水素ガスを排気ダクト50を介して車外へ排気する。
【0160】
制御装置80は、信号ONを冷却ファン40へ出力した後、一定時間が経過し、かつ、検出器70から検出信号DTNを受けると、信号OFFを冷却ファン40へ出力する。そして、冷却ファン40は、信号OFFに応じて停止する。
【0161】
このように、電気自動車200Bにおいては、各状態において、バッテリ30内のニッケル水素電池の過放電または過充電が常に監視され、過放電または過充電が検出されると、外気導入弁20が開かれ、空調装置60の動作モードが「外気導入」に切換えられて車室内11が正圧に保持される。そして、車室内11が正圧になった後、冷却ファン40が駆動され、バッテリ30の冷却とニッケル水素電池から発生した水素ガスの車外への排気とが行なわれる。
【0162】
したがって、電気自動車200Bの各状態において十分な排気能力を得ることができる。
【0163】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態による排気システムを備えた自動車の概略ブロック図である。
【図2】図1に示すバッテリで発生した水素ガスを車外へ排気する動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。
【図5】図2に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。
【図6】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するための他のフローチャートである。
【図8】図2に示すステップS6の詳細な動作を説明するためのさらに他のフローチャートである。
【図9】図1に示す排気システムを搭載したハイブリッド自動車の断面図である。
【図10】図1に示す排気システムを搭載したハイブリッド自動車のハイブリッド駆動システムを示す概略ブロック図である。
【図11】図10に示す動力分割機構の模式図である。
【図12】図1に示す排気システムを搭載した電気自動車の断面図である。
【図13】図1に示す排気システムを搭載した電気自動車の電気駆動システムを示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
5 外気、10 ボディ、11 車室内、12 座席シート、13 トランク、14,15 矢印、20 外気導入弁、30 バッテリ、31 バッテリボックス、35 センサー、40 冷却ファン、50 排気ダクト、51 一方端、52 他方端、60 空調装置、70 検出器、80 制御装置、90 前輪、100 排気システム、110 後輪、200 自動車、200A ハイブリッド自動車、200B 電気自動車、91〜94 ケーブル、120,140 IPM、121,122,141 インバータ、130,150 モータ、210動力分割機構、211 リングギア、212 キャリアギア、213 サンギア、220,230 ディファレンシャルギア、240 エンジン、251,252,254 シャフト、253 プラネタリキャリア、300,500 駆動システム、400 ハイブリッド駆動システム、600 電気駆動システム、MG1,MG2,MG3 モータジェネレータ。
Claims (20)
- 充電式電池からなるバッテリを設置するためのバッテリボックスと、
一方端が前記バッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する排気ダクトと、
車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を前記排気ダクトへ排気するファンと、
外気を車室内に導入するための外気導入弁と、
前記バッテリボックスの換気要求時に、前記外気導入弁を開ける制御装置とを備えるバッテリボックス排気システム。 - 前記制御装置は、前記外気導入弁を開けた後に前記ファンをオンする、請求項1に記載のバッテリボックス排気システム。
- 前記外気導入弁は、空調装置の一部を構成する、請求項1または請求項2に記載のバッテリボックス排気システム。
- 空調装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記バッテリボックスの換気要求時、前記空調装置の動作モードを外気導入に切換え、
前記空調装置は、前記外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する、請求項1または請求項2に記載のバッテリボックス排気システム。 - 前記ファンは、バッテリの冷却ファンである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のバッテリボックス排気システム。
- 前記バッテリボックスの換気要求状態を検出し、前記バッテリボックスの換気要求状態を検出したことを示す検出信号を出力する検出装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記検出装置から前記検出信号を受けると、前記外部導入弁を開ける、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のバッテリボックス排気システム。 - 前記検出装置は、
前記充電式電池内の圧力を検出する圧力センサーと、
前記検出された圧力が基準値以上であるとき前記検出信号を出力する検出器とを含む、請求項6に記載のバッテリボックス排気システム。 - 前記検出装置は、
前記充電式電池内の温度を検出する温度センサーと、
前記検出された温度が基準値以上であるとき前記検出信号を出力する検出器とを含む、請求項6に記載のバッテリボックス排気システム。 - 前記検出装置は、
前記充電式電池内の水素濃度を検出する濃度センサーと、
前記検出された水素濃度が基準値以上であるとき前記検出信号を出力する検出器とを含む、請求項6に記載のバッテリボックス排気システム。 - 充電式電池からなるバッテリと、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のバッテリボックス排気システムとを備える自動車。 - バッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体であって、
前記バッテリボックス排気システムは、
充電式電池からなるバッテリを設置するためのバッテリボックスと、
一方端が前記バッテリボックスに接続され、他方端が外気に接する排気ダクトと、
車室内の空気を吸引し、その吸引した空気を前記排気ダクトへ排気するファンと、
外気を車室内に導入するための外気導入弁とを備え、
前記プログラムは、
前記バッテリボックスの換気要求状態を検出する第1のステップと、
前記バッテリボックスの換気要求状態が検出されると、前記外気導入弁を開ける第2のステップとをコンピュータに実行させる、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記排気システムは、外気導入モードにおいて、前記外気導入弁を介して導入された外気を車室内に導入する空調装置をさらに備え、
前記プログラムは、前記空調装置の動作モードを前記外気導入モードに切換える第3のステップをコンピュータにさらに実行させる、請求項11に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記プログラムは、前記第2のステップの後に前記ファンをオンする第4のステップをコンピュータにさらに実行させる、請求項11または請求項12に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 前記プログラムは、前記第4のステップの後、所定時間経過し、かつ、前記バッテリボックスの換気要求状態が解除されると、前記ファンをオフする第5のステップをさらに実行させる、請求項13に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 前記第1のステップは、
前記充電式電池内の圧力を検出する第1のサブステップと、
前記検出された圧力を基準値と比較する第2のサブステップと、
前記検出された圧力が前記基準値以上であるとき前記バッテリボックスが前記換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記第5のステップは、
前記第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、
前記充電式電池内の圧力が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、
前記第5のサブステップの後、前記ファンをオフする第6のサブステップとを含む、請求項15に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記第1のステップは、
前記充電式電池内の温度を検出する第1のサブステップと、
前記検出された温度を基準値と比較する第2のサブステップと、
前記検出された温度が前記基準値以上であるとき前記バッテリボックスが前記換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記第5のステップは、
前記第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、
前記充電式電池内の温度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、
前記第5のサブステップの後、前記ファンをオフする第6のサブステップとを含む、請求項17に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記第1のステップは、
前記充電式電池内の水素濃度を検出する第1のサブステップと、
前記検出された水素濃度を基準値と比較する第2のサブステップと、
前記検出された水素濃度が前記基準値以上であるとき前記バッテリボックスが前記換気要求状態であることを検出する第3のサブステップとを含む、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記第5のステップは、
前記第4のステップの後、所定時間経過したことを検出する第4のサブステップと、
前記充電式電池内の水素濃度が所定の範囲になったことを検出する第5のサブステップと、
前記第5のサブステップの後、前記ファンをオフする第6のサブステップとを含む、請求項19に記載のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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JP2003105178A Withdrawn JP2004312920A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | バッテリボックス排気システム、それを備えた自動車およびバッテリボックス排気システムにおける排気制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010032313A1 (ja) * | 2008-09-19 | 2010-03-25 | 三菱重工業株式会社 | 二次電池搭載移動体 |
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-
2003
- 2003-04-09 JP JP2003105178A patent/JP2004312920A/ja not_active Withdrawn
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