JP2004312854A - 車両用電動駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン・モータ複合型四輪駆動装置の電装部品の簡略化,小形化を図る。
【解決手段】車両に搭載される車載バッテリ8と、エンジン3の動力によって駆動されてモータ駆動電源と補機類電源とを兼ねる発電機3と、を備える。発電機3は、自励,他励双方の機能を有し車両の運転状態に応じて自励,他励のいずれか一方のモードに切り替わる。発電機7の他励モードでは、バッテリ8の電力を昇圧して発電機7の界磁巻線に供給し、それによって得られる発電機出力によりモータ4を駆動する。また、発進後に車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機類電源として機能する。
【選択図】 図2
【解決手段】車両に搭載される車載バッテリ8と、エンジン3の動力によって駆動されてモータ駆動電源と補機類電源とを兼ねる発電機3と、を備える。発電機3は、自励,他励双方の機能を有し車両の運転状態に応じて自励,他励のいずれか一方のモードに切り替わる。発電機7の他励モードでは、バッテリ8の電力を昇圧して発電機7の界磁巻線に供給し、それによって得られる発電機出力によりモータ4を駆動する。また、発進後に車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機類電源として機能する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用電動駆動装置に係り、特にエンジンを備えた車両において、エンジンで駆動されない車輪をモータで駆動するタイプの車両に適した車両用電動駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、前輪,後輪の一方の駆動軸(例えば、前輪駆動軸であり、以下単に「前輪」とする)をエンジンにより駆動し、他方(例えば、後輪駆動軸であり、以下単に「後輪」とする)を必要に応じてモータを制御することにより駆動する複合型の四輪駆動装置が知られている。
【0003】
前記エンジンとモータによる四輪駆動は、例えば発進時や登坂走行等のように走行負荷が大きい場合に利用され、負荷が比較的小さい通常走行時(低負荷運転領域)には、エンジンのみの二輪駆動となる。
【0004】
複合型四輪の駆動装置には、車輪駆動に用いるモータとして、直流モータ或いは交流モータを使用している。前記モータの駆動電源としては、補機類電源(例えばライト,車内灯,スタータ,エアコン等の一般の車載電装品に用いる12V或いは14Vのオルタネータ及びバッテリ)とは別に、車輪駆動モータ用の発電機(例えば50V以上の発電出力機能を有するオルタネータ)やそれに対応のモータ専用の高圧バッテリを用いていた(例えば特許文献1)。これは、補機類用の12V,14Vのバッテリやそれに対応するオルタネータでは、車輪駆動モータの駆動に要する電力確保ができないためである。
【0005】
そして、車両の発進時に車輪の電動駆動を実行する場合に、エンジン回転数が低く車輪駆動モータ用オルタネータの発電力が低いエンジン始動時には、そのオルタネータが他励モードになって、前記モータ用の高圧バッテリからオルタネータの界磁巻線に界磁電流を供給して、前記オルタネータの発電出力を高め、この発電出力により前記モータを駆動していた。発進後に車速が所定速度(例えば時速20km)に達すると、前記車輪駆動モータ用のオルタネータが、モータ駆動に必要な充分な電力を出力するので、オルタネータは自身の出力電力を界磁巻線の電源として用いる(自励モード)。
【0006】
また、特許文献2では、車輪駆動用モータの高圧仕様の発電機及び主電池と、補機類の補助電池とを搭載し、高圧仕様の発電機或いは主バッテリからの電力により前記モータを駆動するほかに、この発電機による高圧電源(例えば250V〜350V)をDC−DCコンバータにより低圧(12Vまたは24V)に降圧して補機類の補助バッテリに供給する技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−253256号公報(図1、図2)
【特許文献2】
特開2000−224709号公報(図1、図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエンジン・モータ複合型四輪駆動装置においては、発電機(オルタネータ)は、車輪駆動用と補機類のものを個別に備え、また、バッテリについても補機用と車輪駆動モータ用のものを個別に用意していた。そのために、電装部品が増加し、コスト高になっていた。
【0009】
仮に、一バッテリ化を図るために、エンジン始動時に、車輪駆動用の発電機の界磁巻線に、補機用(例えば12V仕様)のバッテリから電力を供給しようとすると、次のような問題がある。
【0010】
例えば、補機類バッテリの電力で車輪駆動用の発電機を発電させる場合には、界磁電流が小さいために、車両発進時のようにエンジン回転数が低い時には、充分な発電機出力が得られず、車輪駆動用モータの電力を充分に確保することができなかった。また、車輪駆動モータ用の発電機を利用して、車両発進時に前記モータに駆動電力を提供しようとしても、車両発進時の低速回転時には、モータ駆動の電力を充分に確保できない。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑みてなされ、その目的は、エンジン・モータ複合型四輪駆動装置の電装部品の簡略化,小形化を図り、コスト低減に貢献できる車両駆動用電動装置を提供することにある。特に、エンジン・モータ複合型の四輪駆動装置において、一発電機,一バッテリを実現できる車両用電動駆動装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基本的に次のように構成される。適用対象は、車輪の一部がエンジンにより駆動される車両に用いられ、前記エンジンにより駆動される車輪以外の車輪をモータにより駆動する車両用電動駆動装置である。
【0013】
そして、車両に搭載される車載バッテリと、前記エンジンの動力によって駆動されて前記モータの駆動電源と前記補機類の電源とを兼ねる発電機と、を備える。前記発電機は、自励,他励双方の機能を有し車両の運転状態に応じて自励,他励のいずれか一方のモードに切り替わる。該発電機の他励モードでは、前記バッテリの電力を昇圧して前記発電機の界磁巻線に供給し、それによって得られる発電機出力により前記モータを駆動するように構成した。
【0014】
また、発進後に車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機類電源として機能する車両用電動駆動装置も提案する。
【0015】
さらに、前記モータは、車両が登坂走行状態になると前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機の出力は前記モータを駆動するに必要な界磁巻線電圧を得た自励モードになり、且つ前記発電機の電力は降圧されて前記バッテリ及び補機に供給されるように設定されたものも提案する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る車両電動駆動装置の回路図、図2は車両電動駆動装置が適用されるエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要図である。
【0017】
まず、図2によりエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要について説明する。
【0018】
例えば前輪1,後輪2の一方(ここでは、前輪とする)はエンジン3(エンジンの種類は問わない)により駆動され、他方(ここでは、後輪とする)は、モータ4により駆動されるものとする。
【0019】
すなわち、エンジン3は、その動力をトランスミッション5及び前輪車輪軸に伝達して一対の前輪1を駆動する。モータ(直流モータ)4は、その動力をクラッチ30,ディファレンシャルギア6を介して後輪車輪軸に伝達して、後輪2を駆動する。
【0020】
後輪2については、必要(運転条件)に応じてモータ4を駆動することにより、駆動される。本実施例では、モータ4については、直流モータを使用する。
【0021】
エンジン3の動力は、プーリ,Vベルトを介してオルタネータ(ACジェネレータ)7に伝達される。オルタネータ7は、界磁電流制御で出力電圧を0〜50V以上可変とし、モータ4の駆動電源と、補機類(一般電装品)電源とを兼ね、また、補機類用バッテリ(例えば12V或いは14Vバッテリ)8の充電用電源とを兼ねる。オルタネータ7に、このような複数の用途の電源を兼用させるために、本発明独自の機能を有するDC−DCコンバータ9を備えているが、このDC−DCコンバータについては後述する。
【0022】
図1に示すように、オルタネータ7の三相電力は、整流器11で直流に変換されて、直流モータ4に必要に応じて(すなわち、車両運転条件に応じて)スイッチ10を介して駆動電力が供給される。
【0023】
オルタネータ7の整流器11(出力部)とバッテリ8間は、電圧の昇圧,降圧機能を有する昇降圧装置9を介して電気的に接続されている。ここでは、DC−DCコンバータに昇降圧装置としての機能を与えている。
【0024】
DC−DCコンバータ9は、チョークコイルL、平滑コンデンサを兼ねる平滑コンデンサC2、及び第1,第2のスイッチ素子20,21、出力コンデンサC1を有する。出力コンデンサC1は、容量的に50V或いはそれ以上の電圧をチャージする機能を有する。
【0025】
第1,第2のスイッチ素子20,21は、半導体パワースイッチ素子(半導体パワートランジスタ)で構成され、ここでは、一例としてMosトランジスタが使用されている。
【0026】
第1,第2のスイッチ素子20,21は、互いに直列に接続され、かつ出力コンデンサC1に対し並列に接続されている。第1のスイッチ素子20は、チョークコイルL,オルタネータ7の界磁巻線7a間に位置し、第2のスイッチ素子21がチョークコイルL,平滑コンデンサC2により構成したLC回路の中に配設されている。
【0027】
上記スイッチ素子20,21のそれぞれがバイパスダイオード22,23と並列に接続され、スイッチ素子20,21間の中間点にチョークコイルLの出力側一端が接続されている。チョークコイルLの他端には、コンデンサC2とバッテリ8とが接続され、コンデンサC2とバッテリ8とは並列接続である。バッテリ8は、補機(14V電気負荷)12が接続されている。
【0028】
DC−DCコンバータ9の出力部(すなわち出力コンデンサC1の電源ライン)14´とオルタネータ7の出力部(整流器)11との間には、DC−DCコンバータの出力部14´側からオルタネータ7の出力側をみて逆方向となるダイオードD2が接続されている。DC−DCコンバータ9の電力線14´はダイオードD1を介してオルタネータ7の界磁巻線7aの一端が接続され、界磁巻線7aの他端が発電機電圧調整用の界磁電流制御素子15と接続されている。界磁電流制御素子15は、例えばNPNトランジスタであり、そのコレクタ側に界磁巻線7aの一端が接続され、エミッタ側がアースに接続され、ベース(ゲート)には、図示されない制御装置から所定電力を得るための指令信号が入力される。
【0029】
オルタネータ7の電流ラインにおける整流器11とダイオード12との間には、モータスイッチ素子10を介してモータ4の電機子巻線が接続されている。モータ4の界磁コイル4aには、バッテリ8或いはオルタネータ7(整流器11)から界磁電流が供給され、また、このモータ界磁電流は、図示されない電流方向切替え回路により正逆いずれの方向にも電流が流れるようにしてある。このモータ界磁電流の正逆切替えにより、モータ4の正逆回転が車両の前進,後退に対応して替え可能にしてある。
【0030】
ここで、本実施例に係る車両用電動駆動装置の動作モードを、図1を用いて説明する。
【0031】
▲1▼車両発進時のモード
この場合には、モータスイッチ10はオン、第1のスイッチ素子20はオフ、第2のスイッチ素子21はオン,オフの繰り返しとなるように制御される(制御回路は省略してある)。このようにすると、第2のスイッチ素子21のオン時にチョークコイルLに急峻に電流が流れその時点でスイッチ素子21をオフするとLに電流を流し続けようとする電圧(Ldi/dt)が発生し、その電気エネルギーがバイパスダイオード22を介して出力コンデンサC1に向けて放出され、この繰り返しにより出力コンデンサC1が昇圧する。それによって、高電圧(例えば50V)がダイオードD1を介して界磁コイル7aに印加され、界磁コイル7aに充分な界磁電流を流すことができる(他励モード)。その結果、オルタネータ7の出力が増大し、充分な駆動電力をモータ4に供給することができる。この▲1▼のモードの場合には、例えば前輪,後輪の一方がエンジンにより駆動され、他方がモータ4により駆動されて四輪駆動の状態になる。なお、昇圧の電圧制御は、スイッチ素子S1をPWM制御で動作させ、その時に通流率(デューティ)を変えて行う。
【0032】
▲2▼エンジンのみの駆動いわゆる二輪駆動となる通常走行時のモード
この場合には、モータスイッチ10はオフ、第1のスイッチ素子20はオン、第2のスイッチ素子21はオフである。この場合には、DC−DCコンバータ9は、昇圧,降圧を行わず、その意味でDC−DCコンバータ9はオフ状態にある。また、DC−DCコンバータ9の出力ライン14´は、オルタネータ7の界磁電流制御により補機電圧レベル(14V)になり、その電圧がオルタネータ7の界磁巻線7aに印加され、オルタネータ7の出力は14Vとなる。このオルタネータ7の出力が自身の界磁巻線7aの励磁電源となり(自励モード)、オルタネータ7の出力が第1のスイッチ20を介して補機用バッテリ8或いは補機12に供給される。
【0033】
▲2▼のモードでは、モータはオフ状態で、内燃機関による二輪駆動モードになる。
【0034】
▲3▼車両が登坂走行のように高負荷状態で、及び/又は補機類12の電気負荷の大きい場合
この場合には、モータスイッチ10はオン、第1のスイッチ素子20はオン,オフの繰り返し、第2のスイッチ素子21はオフである。登坂モードのようにエンジン回転数が高い状態では、オルタネータ7は自励モードとなり、界磁巻線7aにはオルタネータ7の出力電圧が印加される。この場合、オルタネータ7の出力電圧は、界磁電流制御により通常走行時に比べて高くなり(例えば40V程度)、オルタネータ7は高出力状態になってモータ4を充分に駆動することができる。また、第1のスイッチ20がオン,オフすることで、スイッチ素子20をPWM周期の通流率を制御してオルタネータ出力は平均値がバッテリ充電電圧になるよう降圧されて(14V)されてバッテリ8及び補機12に供給できる。この▲3▼のモードの場合には、▲1▼同様の四輪駆動となり、また、補機12の電気負荷が大きくてもそれに対応した14V電力を、オルタネータ4を電源としてDC−DCコンバータ9を介して供給することができる。
【0035】
図1からも明らかなように、DC−DCコンバータ9の第1のスイッチ20がオフ時には、モータスイッチ10は、必ずオン状態になるようにしてある。このようにすれば、出力コンデンサC1の容量をできるだけ小形化しつつ、コンデンサC1,ダイオードD1,D2,整流器11,スイッチ素子20等の電力素子が保護される。
【0036】
すなわち、仮にDC−DCコンバータ9の第1のスイッチ20がオフ時には、モータスイッチ10をオフのままにしておくと、オルタネータ7の出力の逃げ場がなくなりコンデンサC1の電圧が異常昇圧し(LI2/2のエネルギーでオルタネータ出力電圧が跳ね上がる)、その結果、上記した電力素子が破損することになる。本実施例では、第1スイッチ素子20がオフの時は、モータスイッチ10のオンすることによりオルタネータ出力が消費されるので、このような不具合を防ぐことができる。
【0037】
図3に、上記▲1▼〜▲3▼のモードを実行する場合の制御装置(図示省略)のフローチャートを示す。
【0038】
エンジン始動後(ステップ41)、車両が発進状態にあるか否か車速の変化0〜ΔSにより検出される(ステップ42)。発進状態になると、車速Sが所定の低速速度S1(例えば時速20km)以内であるか或いはエンジン回転数Nが所定の回転数N1以下であるか否か監視され、車速SがS1以下、或いはエンジン回転数NがN1以下であれば、前記▲1▼のモードを実行する(ステップ44)。S<S1、N<N1であれば車両が通常走行と判断される(ステップ46)。
【0039】
車両が走行中の場合には、車両速度,スロットル速度,エンジン回転数,電気負荷スイッチ等に基づき車両が登坂走行にあるか否か、及び/又は電気負荷が大きいか否か判断され(エンジン負荷>R1)、そうである場合には、▲3▼のモードが実行される(ステップ47、48)。そうでない場合には、通常走行として▲2▼のモードが実行される(ステップ49)。
【0040】
以上の本実施例によれば、次のような効果を奏する。
▲1▼エンジン・モータ複合型車両駆動装置において、1オルタネータ(1発電機),1バッテリを実現することができる。
▲2▼発進時、登坂時の発電機の出力アップを図ることで、車輪の電動駆動のパワーアップを図ることができる。
▲3▼発電機とバッテリをDC−DCコンバータで接続し、DC−DCコンバータのスイッチ素子オフ時には、モータスイッチをつなぐようにしたので、発電機出力の異常昇圧を防止でき、出力コンデンサの容量をその分小さくできる。
▲4▼DC−DCコンバータの昇圧出力が発電機出力(低出力時)の影響を受けないので、この種電動装置を可能にする。
▲5▼モータ駆動用発電機を運転状態に応じて自励,他励モードに切替えることで、常に発電機に車両駆動用モータ駆動のための最適界磁電流を提供することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジン・モータ複合型四輪駆動装置の電装部品の簡略化,小形化を図り、コスト低減に貢献できる車両駆動用電動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両電動駆動装置の回路図。
【図2】本実施例を適用したエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要図。
【図3】上記実施例の動作状態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1,2…車輪、3…エンジン、4…直流モータ、7…発電機、9…昇降圧装置(DC/DCコンバータ)、8…バッテリ、12…電気負荷(補機類)、D2…ダイオード。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用電動駆動装置に係り、特にエンジンを備えた車両において、エンジンで駆動されない車輪をモータで駆動するタイプの車両に適した車両用電動駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、前輪,後輪の一方の駆動軸(例えば、前輪駆動軸であり、以下単に「前輪」とする)をエンジンにより駆動し、他方(例えば、後輪駆動軸であり、以下単に「後輪」とする)を必要に応じてモータを制御することにより駆動する複合型の四輪駆動装置が知られている。
【0003】
前記エンジンとモータによる四輪駆動は、例えば発進時や登坂走行等のように走行負荷が大きい場合に利用され、負荷が比較的小さい通常走行時(低負荷運転領域)には、エンジンのみの二輪駆動となる。
【0004】
複合型四輪の駆動装置には、車輪駆動に用いるモータとして、直流モータ或いは交流モータを使用している。前記モータの駆動電源としては、補機類電源(例えばライト,車内灯,スタータ,エアコン等の一般の車載電装品に用いる12V或いは14Vのオルタネータ及びバッテリ)とは別に、車輪駆動モータ用の発電機(例えば50V以上の発電出力機能を有するオルタネータ)やそれに対応のモータ専用の高圧バッテリを用いていた(例えば特許文献1)。これは、補機類用の12V,14Vのバッテリやそれに対応するオルタネータでは、車輪駆動モータの駆動に要する電力確保ができないためである。
【0005】
そして、車両の発進時に車輪の電動駆動を実行する場合に、エンジン回転数が低く車輪駆動モータ用オルタネータの発電力が低いエンジン始動時には、そのオルタネータが他励モードになって、前記モータ用の高圧バッテリからオルタネータの界磁巻線に界磁電流を供給して、前記オルタネータの発電出力を高め、この発電出力により前記モータを駆動していた。発進後に車速が所定速度(例えば時速20km)に達すると、前記車輪駆動モータ用のオルタネータが、モータ駆動に必要な充分な電力を出力するので、オルタネータは自身の出力電力を界磁巻線の電源として用いる(自励モード)。
【0006】
また、特許文献2では、車輪駆動用モータの高圧仕様の発電機及び主電池と、補機類の補助電池とを搭載し、高圧仕様の発電機或いは主バッテリからの電力により前記モータを駆動するほかに、この発電機による高圧電源(例えば250V〜350V)をDC−DCコンバータにより低圧(12Vまたは24V)に降圧して補機類の補助バッテリに供給する技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−253256号公報(図1、図2)
【特許文献2】
特開2000−224709号公報(図1、図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエンジン・モータ複合型四輪駆動装置においては、発電機(オルタネータ)は、車輪駆動用と補機類のものを個別に備え、また、バッテリについても補機用と車輪駆動モータ用のものを個別に用意していた。そのために、電装部品が増加し、コスト高になっていた。
【0009】
仮に、一バッテリ化を図るために、エンジン始動時に、車輪駆動用の発電機の界磁巻線に、補機用(例えば12V仕様)のバッテリから電力を供給しようとすると、次のような問題がある。
【0010】
例えば、補機類バッテリの電力で車輪駆動用の発電機を発電させる場合には、界磁電流が小さいために、車両発進時のようにエンジン回転数が低い時には、充分な発電機出力が得られず、車輪駆動用モータの電力を充分に確保することができなかった。また、車輪駆動モータ用の発電機を利用して、車両発進時に前記モータに駆動電力を提供しようとしても、車両発進時の低速回転時には、モータ駆動の電力を充分に確保できない。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑みてなされ、その目的は、エンジン・モータ複合型四輪駆動装置の電装部品の簡略化,小形化を図り、コスト低減に貢献できる車両駆動用電動装置を提供することにある。特に、エンジン・モータ複合型の四輪駆動装置において、一発電機,一バッテリを実現できる車両用電動駆動装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基本的に次のように構成される。適用対象は、車輪の一部がエンジンにより駆動される車両に用いられ、前記エンジンにより駆動される車輪以外の車輪をモータにより駆動する車両用電動駆動装置である。
【0013】
そして、車両に搭載される車載バッテリと、前記エンジンの動力によって駆動されて前記モータの駆動電源と前記補機類の電源とを兼ねる発電機と、を備える。前記発電機は、自励,他励双方の機能を有し車両の運転状態に応じて自励,他励のいずれか一方のモードに切り替わる。該発電機の他励モードでは、前記バッテリの電力を昇圧して前記発電機の界磁巻線に供給し、それによって得られる発電機出力により前記モータを駆動するように構成した。
【0014】
また、発進後に車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機類電源として機能する車両用電動駆動装置も提案する。
【0015】
さらに、前記モータは、車両が登坂走行状態になると前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機の出力は前記モータを駆動するに必要な界磁巻線電圧を得た自励モードになり、且つ前記発電機の電力は降圧されて前記バッテリ及び補機に供給されるように設定されたものも提案する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る車両電動駆動装置の回路図、図2は車両電動駆動装置が適用されるエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要図である。
【0017】
まず、図2によりエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要について説明する。
【0018】
例えば前輪1,後輪2の一方(ここでは、前輪とする)はエンジン3(エンジンの種類は問わない)により駆動され、他方(ここでは、後輪とする)は、モータ4により駆動されるものとする。
【0019】
すなわち、エンジン3は、その動力をトランスミッション5及び前輪車輪軸に伝達して一対の前輪1を駆動する。モータ(直流モータ)4は、その動力をクラッチ30,ディファレンシャルギア6を介して後輪車輪軸に伝達して、後輪2を駆動する。
【0020】
後輪2については、必要(運転条件)に応じてモータ4を駆動することにより、駆動される。本実施例では、モータ4については、直流モータを使用する。
【0021】
エンジン3の動力は、プーリ,Vベルトを介してオルタネータ(ACジェネレータ)7に伝達される。オルタネータ7は、界磁電流制御で出力電圧を0〜50V以上可変とし、モータ4の駆動電源と、補機類(一般電装品)電源とを兼ね、また、補機類用バッテリ(例えば12V或いは14Vバッテリ)8の充電用電源とを兼ねる。オルタネータ7に、このような複数の用途の電源を兼用させるために、本発明独自の機能を有するDC−DCコンバータ9を備えているが、このDC−DCコンバータについては後述する。
【0022】
図1に示すように、オルタネータ7の三相電力は、整流器11で直流に変換されて、直流モータ4に必要に応じて(すなわち、車両運転条件に応じて)スイッチ10を介して駆動電力が供給される。
【0023】
オルタネータ7の整流器11(出力部)とバッテリ8間は、電圧の昇圧,降圧機能を有する昇降圧装置9を介して電気的に接続されている。ここでは、DC−DCコンバータに昇降圧装置としての機能を与えている。
【0024】
DC−DCコンバータ9は、チョークコイルL、平滑コンデンサを兼ねる平滑コンデンサC2、及び第1,第2のスイッチ素子20,21、出力コンデンサC1を有する。出力コンデンサC1は、容量的に50V或いはそれ以上の電圧をチャージする機能を有する。
【0025】
第1,第2のスイッチ素子20,21は、半導体パワースイッチ素子(半導体パワートランジスタ)で構成され、ここでは、一例としてMosトランジスタが使用されている。
【0026】
第1,第2のスイッチ素子20,21は、互いに直列に接続され、かつ出力コンデンサC1に対し並列に接続されている。第1のスイッチ素子20は、チョークコイルL,オルタネータ7の界磁巻線7a間に位置し、第2のスイッチ素子21がチョークコイルL,平滑コンデンサC2により構成したLC回路の中に配設されている。
【0027】
上記スイッチ素子20,21のそれぞれがバイパスダイオード22,23と並列に接続され、スイッチ素子20,21間の中間点にチョークコイルLの出力側一端が接続されている。チョークコイルLの他端には、コンデンサC2とバッテリ8とが接続され、コンデンサC2とバッテリ8とは並列接続である。バッテリ8は、補機(14V電気負荷)12が接続されている。
【0028】
DC−DCコンバータ9の出力部(すなわち出力コンデンサC1の電源ライン)14´とオルタネータ7の出力部(整流器)11との間には、DC−DCコンバータの出力部14´側からオルタネータ7の出力側をみて逆方向となるダイオードD2が接続されている。DC−DCコンバータ9の電力線14´はダイオードD1を介してオルタネータ7の界磁巻線7aの一端が接続され、界磁巻線7aの他端が発電機電圧調整用の界磁電流制御素子15と接続されている。界磁電流制御素子15は、例えばNPNトランジスタであり、そのコレクタ側に界磁巻線7aの一端が接続され、エミッタ側がアースに接続され、ベース(ゲート)には、図示されない制御装置から所定電力を得るための指令信号が入力される。
【0029】
オルタネータ7の電流ラインにおける整流器11とダイオード12との間には、モータスイッチ素子10を介してモータ4の電機子巻線が接続されている。モータ4の界磁コイル4aには、バッテリ8或いはオルタネータ7(整流器11)から界磁電流が供給され、また、このモータ界磁電流は、図示されない電流方向切替え回路により正逆いずれの方向にも電流が流れるようにしてある。このモータ界磁電流の正逆切替えにより、モータ4の正逆回転が車両の前進,後退に対応して替え可能にしてある。
【0030】
ここで、本実施例に係る車両用電動駆動装置の動作モードを、図1を用いて説明する。
【0031】
▲1▼車両発進時のモード
この場合には、モータスイッチ10はオン、第1のスイッチ素子20はオフ、第2のスイッチ素子21はオン,オフの繰り返しとなるように制御される(制御回路は省略してある)。このようにすると、第2のスイッチ素子21のオン時にチョークコイルLに急峻に電流が流れその時点でスイッチ素子21をオフするとLに電流を流し続けようとする電圧(Ldi/dt)が発生し、その電気エネルギーがバイパスダイオード22を介して出力コンデンサC1に向けて放出され、この繰り返しにより出力コンデンサC1が昇圧する。それによって、高電圧(例えば50V)がダイオードD1を介して界磁コイル7aに印加され、界磁コイル7aに充分な界磁電流を流すことができる(他励モード)。その結果、オルタネータ7の出力が増大し、充分な駆動電力をモータ4に供給することができる。この▲1▼のモードの場合には、例えば前輪,後輪の一方がエンジンにより駆動され、他方がモータ4により駆動されて四輪駆動の状態になる。なお、昇圧の電圧制御は、スイッチ素子S1をPWM制御で動作させ、その時に通流率(デューティ)を変えて行う。
【0032】
▲2▼エンジンのみの駆動いわゆる二輪駆動となる通常走行時のモード
この場合には、モータスイッチ10はオフ、第1のスイッチ素子20はオン、第2のスイッチ素子21はオフである。この場合には、DC−DCコンバータ9は、昇圧,降圧を行わず、その意味でDC−DCコンバータ9はオフ状態にある。また、DC−DCコンバータ9の出力ライン14´は、オルタネータ7の界磁電流制御により補機電圧レベル(14V)になり、その電圧がオルタネータ7の界磁巻線7aに印加され、オルタネータ7の出力は14Vとなる。このオルタネータ7の出力が自身の界磁巻線7aの励磁電源となり(自励モード)、オルタネータ7の出力が第1のスイッチ20を介して補機用バッテリ8或いは補機12に供給される。
【0033】
▲2▼のモードでは、モータはオフ状態で、内燃機関による二輪駆動モードになる。
【0034】
▲3▼車両が登坂走行のように高負荷状態で、及び/又は補機類12の電気負荷の大きい場合
この場合には、モータスイッチ10はオン、第1のスイッチ素子20はオン,オフの繰り返し、第2のスイッチ素子21はオフである。登坂モードのようにエンジン回転数が高い状態では、オルタネータ7は自励モードとなり、界磁巻線7aにはオルタネータ7の出力電圧が印加される。この場合、オルタネータ7の出力電圧は、界磁電流制御により通常走行時に比べて高くなり(例えば40V程度)、オルタネータ7は高出力状態になってモータ4を充分に駆動することができる。また、第1のスイッチ20がオン,オフすることで、スイッチ素子20をPWM周期の通流率を制御してオルタネータ出力は平均値がバッテリ充電電圧になるよう降圧されて(14V)されてバッテリ8及び補機12に供給できる。この▲3▼のモードの場合には、▲1▼同様の四輪駆動となり、また、補機12の電気負荷が大きくてもそれに対応した14V電力を、オルタネータ4を電源としてDC−DCコンバータ9を介して供給することができる。
【0035】
図1からも明らかなように、DC−DCコンバータ9の第1のスイッチ20がオフ時には、モータスイッチ10は、必ずオン状態になるようにしてある。このようにすれば、出力コンデンサC1の容量をできるだけ小形化しつつ、コンデンサC1,ダイオードD1,D2,整流器11,スイッチ素子20等の電力素子が保護される。
【0036】
すなわち、仮にDC−DCコンバータ9の第1のスイッチ20がオフ時には、モータスイッチ10をオフのままにしておくと、オルタネータ7の出力の逃げ場がなくなりコンデンサC1の電圧が異常昇圧し(LI2/2のエネルギーでオルタネータ出力電圧が跳ね上がる)、その結果、上記した電力素子が破損することになる。本実施例では、第1スイッチ素子20がオフの時は、モータスイッチ10のオンすることによりオルタネータ出力が消費されるので、このような不具合を防ぐことができる。
【0037】
図3に、上記▲1▼〜▲3▼のモードを実行する場合の制御装置(図示省略)のフローチャートを示す。
【0038】
エンジン始動後(ステップ41)、車両が発進状態にあるか否か車速の変化0〜ΔSにより検出される(ステップ42)。発進状態になると、車速Sが所定の低速速度S1(例えば時速20km)以内であるか或いはエンジン回転数Nが所定の回転数N1以下であるか否か監視され、車速SがS1以下、或いはエンジン回転数NがN1以下であれば、前記▲1▼のモードを実行する(ステップ44)。S<S1、N<N1であれば車両が通常走行と判断される(ステップ46)。
【0039】
車両が走行中の場合には、車両速度,スロットル速度,エンジン回転数,電気負荷スイッチ等に基づき車両が登坂走行にあるか否か、及び/又は電気負荷が大きいか否か判断され(エンジン負荷>R1)、そうである場合には、▲3▼のモードが実行される(ステップ47、48)。そうでない場合には、通常走行として▲2▼のモードが実行される(ステップ49)。
【0040】
以上の本実施例によれば、次のような効果を奏する。
▲1▼エンジン・モータ複合型車両駆動装置において、1オルタネータ(1発電機),1バッテリを実現することができる。
▲2▼発進時、登坂時の発電機の出力アップを図ることで、車輪の電動駆動のパワーアップを図ることができる。
▲3▼発電機とバッテリをDC−DCコンバータで接続し、DC−DCコンバータのスイッチ素子オフ時には、モータスイッチをつなぐようにしたので、発電機出力の異常昇圧を防止でき、出力コンデンサの容量をその分小さくできる。
▲4▼DC−DCコンバータの昇圧出力が発電機出力(低出力時)の影響を受けないので、この種電動装置を可能にする。
▲5▼モータ駆動用発電機を運転状態に応じて自励,他励モードに切替えることで、常に発電機に車両駆動用モータ駆動のための最適界磁電流を提供することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジン・モータ複合型四輪駆動装置の電装部品の簡略化,小形化を図り、コスト低減に貢献できる車両駆動用電動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両電動駆動装置の回路図。
【図2】本実施例を適用したエンジン・モータ複合型の四輪駆動装置の概要図。
【図3】上記実施例の動作状態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1,2…車輪、3…エンジン、4…直流モータ、7…発電機、9…昇降圧装置(DC/DCコンバータ)、8…バッテリ、12…電気負荷(補機類)、D2…ダイオード。
Claims (13)
- 車輪の一部がエンジンにより駆動される車両に用いられ、前記エンジンにより駆動される車輪以外の車輪をモータにより駆動する車両用電動駆動装置において、
車両に搭載される車載バッテリと、前記エンジンの動力によって駆動されて前記モータの駆動電源とその他補機類の電源とを兼ねる発電機と、を備え、
前記発電機は、自励,他励双方の機能を有し車両の運転状態に応じて自励,他励のいずれか一方のモードに切り替わり、該発電機の他励モードでは、前記バッテリの電力を昇圧して前記発電機の界磁巻線に供給し、それによって得られる発電機出力により前記モータを駆動するように構成したことを特徴とする車両用電動駆動装置。 - 前記発電機の自励モードでは、前記モータの駆動が要求され前記発電機の出力電圧が前記モータを駆動する電圧レベルにあるときに、前記発電機の出力により前記発電機の界磁巻線に界磁電流を流すほかに、前記発電機の出力を補機類の電圧レベルに降圧して前記補機類及び前記バッテリの電源として用いるように構成した請求項1記載の車両用電動駆動装置。
- 前記モータは、車両の発進時に前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機が前記他励モードにより駆動され、発進後所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機電源として機能するように設定されている請求項1記載の車両用電動駆動装置。
- 前記モータは、車両の発進時に前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機が前記他励モードにより駆動され、発進後に車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり補機電源として機能するように設定され、
かつ前記モータは、車両が登坂走行状態になると前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機の出力は前記モータを駆動するに必要な界磁巻線電圧を得た自励モードになり、且つ前記発電機の電力は降圧されて前記バッテリ及び補機に供給されるように設定されている請求項1記載の車両用電動駆動装置。 - 車輪の一部がエンジンにより駆動される車両に用いられ、前記エンジンにより駆動される車輪以外の車輪をモータにより駆動する車両用電動駆動装置において、
車両に搭載される補機類の電源となる補機用電圧レベルの車載バッテリと、前記エンジンの動力によって駆動されて前記モータの駆動電源と前記補機類の電源とを兼ねる発電機と、を備え、
前記モータは直流モータであり、前記発電機と前記バッテリ間が電圧の昇圧,降圧機能を有する昇降圧装置を介して電気的に接続され、前記昇降圧装置は、車両の運転状態に応じて、前記バッテリの電力を昇圧して前記発電機の界磁コイルに界磁電流を供給する機能と、前記発電機から出力された電力をそのまま或いは降圧して前記バッテリ及び前記補機類に供給する機能とを備えてなることを特徴とする車両用電動駆動装置。 - 前記昇降圧装置の出力部と前記発電機の出力部との間には、前記昇降圧装置の出力電圧を前記発電機の出力電圧に影響されないで維持する回路素子が設けてある請求項5記載の車両用電動駆動装置。
- 前記回路素子は、前記昇降圧装置の出力部から前記発電機の出力部をみたときに逆方向となるダイオードよりなる請求項6記載の車両用電動駆動装置。
- 前記モータは、車両の発進時に前記発電機から電力が供給されて駆動し、発進時の前記発電機の界磁巻線には、前記昇降圧装置により前記バッテリの電圧が昇圧されて供給され、発進後車両が所定速度或いはエンジン回転数になると、前記発電機が自励モードに切り替わり前記発電機の出力が前記昇降圧装置を介してそのまま前記バッテリ及び前記補機類に供給され、
かつ前記モータは、車両が登坂走行状態になると前記発電機から電力が供給されて駆動し、この時の前記発電機の出力は前記モータを駆動するに必要な界磁巻線電圧を得た自励モードになり、且つ前記発電機の電力は、前記昇降圧装置により降圧されて前記バッテリ及び補機に供給されるように設定されている請求項5ないし7のいずれか1項記載の車両用電動駆動装置。 - 前記昇降圧装置は、チョークコイル、平滑コンデンサ、第1,第2のスイッチ素子,出力コンデンサを有し、
前記第1,第2のスイッチ素子は、直列に接続され、かつ前記出力コンデンサに対し並列に接続され、前記第1のスイッチ素子が前記チョークコイル,前記発電機の界磁巻線間に位置し、前記第2のスイッチ素子が前記チョークコイル,平滑コンデンサにより構成したLC回路の中にあり、
前記第1,第2のスイッチ素子のそれぞれがバイパスダイオードと並列接続され、前記第1,第2のスイッチ素子間を結ぶ電力ラインに前記チョークコイルが接続され、
前記発電機と前記モータの電機子巻線との間には、指令信号によりオン,オフするモータ用スイッチ素子が設けられている請求項5ないし8のいずれか1項記載の車両用電動駆動装置。 - 前記モータ用のスイッチ素子は、前記第1のスイッチがオフ時には、必ずオン状態にある請求項9記載の車両用電動駆動装置。
- 車両の発進時には、前記モータを駆動するモードにあり、このとき、前記モータ用スイッチがオン、前記第1のスイッチ素子がオフ、前記第2のスイッチ素子がオン,オフ繰り返しとなる請求項9又は10記載の車両用電動駆動装置。
- 前記モータを運転しないモードのときは、前記モータ用スイッチがオフ、前記第1のスイッチ素子がオン、前記第2のスイッチ素子がオフとなる請求項9ないし11のいずれか1項記載の車両用電動駆動装置。
- 車両が登坂及び/又は前記バッテリの負荷が最大時のときは、前記モータ用スイッチがオン、前記第1のスイッチ素子がオン,オフの繰り返し、前記第2のスイッチ素子がオフとなる請求項9ないし12のいずれか1項記載の車両用電動駆動装置。
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