JP2004311411A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004311411A
JP2004311411A JP2004049238A JP2004049238A JP2004311411A JP 2004311411 A JP2004311411 A JP 2004311411A JP 2004049238 A JP2004049238 A JP 2004049238A JP 2004049238 A JP2004049238 A JP 2004049238A JP 2004311411 A JP2004311411 A JP 2004311411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
independently represent
organic
integer
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004049238A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kita
弘志 北
Taketoshi Yamada
岳俊 山田
Yoshiyuki Suzurisato
善幸 硯里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2004049238A priority Critical patent/JP2004311411A/ja
Publication of JP2004311411A publication Critical patent/JP2004311411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】 高い発光輝度および優れた量子効率、さらには高い耐久性を有し、とくに発光初期における輝度低下の小さい有機エレクトロルミネッセンス素子、およびそれを具備してなる表示装置、照明装置の提供。
【解決手段】 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式1で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【化1】
Figure 2004311411

【化2】
Figure 2004311411

【選択図】 なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということもある)、表示装置および照明装置に関し、詳しくは高い発光輝度および優れた発光効率を有するとともに、耐久性に優れ、とくに初期における劣化の少ない有機エレクトロルミネッセンス素子、およびそれを有する表示装置もしくは照明装置に関する。
従来、発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を、陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子および正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・リン光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
今後の実用化に向けた有機エレクトロルミネッセンス素子の開発としては、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機エレクトロルミネッセンス素子が望まれているわけであり、例えば、スチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体又はトリススチリルアリーレン誘導体に、微量の蛍光体をドープし、発光輝度の向上、素子の長寿命化を達成する技術(例えば、特許文献1参照。)、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これに微量の蛍光体をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献2参照。)、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これにキナクリドン系色素をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特許文献3参照。)等が知られている。
上記文献に開示されている技術では、励起一重項からの発光を用いる場合、一重項励起子と三重項励起子の生成比が1:3であるため発光性励起種の生成確率が25%であることと、光の取り出し効率が約20%であるため、外部取り出し量子効率(ηext)の限界は5%とされている。
ところが、プリンストン大より、励起三重項からのリン光発光を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の報告(例えば、非特許文献1参照。)がされて以来、室温でリン光を示す材料の研究が活発になってきている(例えば、非特許文献2および特許文献4参照。)。
励起三重項を使用すると、内部量子効率の上限が100%となるため、励起一重項の場合に比べて原理的に発光効率が4倍となり、冷陰極管とほぼ同等の性能が得られ照明用にも応用可能であり注目されている。
例えば、多くの化合物がイリジウム錯体系など重金属錯体を中心に合成検討されている(例えば、非特許文献3参照。)。
又、ドーパントとして、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムを用いた検討がされている(例えば、非特許文献2参照。)。
その他、ドーパントとしてL2Ir(acac)(ここでLは2座の配位子、acacはアセチルアセトンを表す)、例えば(ppy)2Ir(acac)(例えば、非特許文献4参照。)を、又、ドーパントとして、トリス(2−(p−トリル)ピリジン)イリジウム(Ir(ptpy)3),トリス(ベンゾ[h]キノリン)イリジウム(Ir(bzq)3),Ir(bzq)2ClP(Bu)3等を用いた検討(例えば、非特許文献5参照。)が行われている。
又、高い発光効率を得るために、ホール輸送性の化合物をリン光性化合物のホストとして用いている(例えば、非特許文献6参照。)。
また、各種電子輸送性材料をリン光性化合物のホストとして、これらに新規なイリジウム錯体をドープして用いている(例えば、非特許文献4参照)。さらに、ホールブロック層の導入により高い発光効率を得ている(例えば、非特許文献5参照。)。
しかし、緑色発光については理論限界である20%近くの外部取り出し効率が達成されているものの、とくに高輝度発光時における効率の大幅な低下という問題があり、またその他の発光色については未だ十分な効率が得られておらず改良が必要であり、例えば高効率な青色発光を実現する有機エレクトロルミネッセンス素子の検討の例として、特許文献5を挙げることができる。加えて今後の実用化に向けた有機エレクトロルミネッセンス素子では、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機エレクトロルミネッセンス素子の開発が望まれている。
また、同時に強く待望されているのは、ディスプレイ用途や照明用途の装置として実用上さしつかえのない素子耐久性すなわち発光寿命を有する有機エレクトロルミネッセンス素子である。とくに多数の有機エレクトロルミネッセンス素子を配置して表示装置とした場合、連続的に発光した素子と間欠的に発光した素子とでは劣化の程度が異なることとなり、例えばディスプレイ用途においてかなりの時間を静止画の表示に使用した場合には、表示した静止画に応じた特定個所の素子だけが劣化による輝度低下を生じ、別の画像を表示した際にその静止画が輝度の低い、すなわち暗い部分として視認されてしまうという、いわゆる「焼き付き」の問題が発生する。例えば256階調表示する表示装置の場合、約0.4%の輝度の低下は1階調のずれとなって現れることとなり、これは情報化の進展にともなう高精細ディスプレイへの要求を満たすにあたって深刻な問題である。
この点に関してはこれまでにも様々な方向から検討が行われており、たとえば特許文献6、7、8には素子の封止という面からの検討が、特許文献9には適切なエネルギー準位を有するドーパントの添加によって耐久性を改良する検討が、特許文献10には素子を構成する基板材料と素子および封止剤によって形成される気密空間内に吸湿剤を封入するという方法がそれぞれ開示されているし、云うまでもなく素子を構成する電荷輸送性材料や発光層に用いられる材料それ自体について、より耐久性の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を構成するべく検討が重ねられており、それらについては特許文献11、12、13、14、15、16など非常に多くの開示がある。
これらの検討の多くは素子の耐久性を評価するにあたり、輝度の初期輝度に対する半減寿命を指標として用いている。しかしながら一般に、作製した有機エレクトロルミネッセンス素子を連続発光させた場合その輝度が低下する速度は一定ではなく、とくに連続発光の初期における輝度低下が大きいことが多い。すなわちこうした素子を表示装置もしくは照明装置に用いた場合、使用開始直後に急激に表示品質や照明能力が劣化し、その後は比較的小さな速度で徐々に劣化が進むこととなる。先述した「焼き付き」の問題に関していえば、この現象は表示装置の使用開始直後に表示した画像ほど「焼き付き」を起こしやすいということに対応し、使用を開始した際に静止画を表示し続けた場合や静止画像中心のディスプレイ用途において使用した場合、使用を開始してすぐに「焼き付き」が生じ使用者はそれ以降ずっと焼き付いた表示を目にすることとなる。これは表示装置としての品質を大いに損ねるものであると云わざるをえない。
こうした使用開始直後における大きな輝度低下を回避して、比較的安定して小さい輝度低下速度を得るための検討として、例えば特許文献17および18には作製した素子の輝度低下速度が安定して小さい値をとるようになるまでエージング処理を施すという方法が開示されている。しかしながらこれらの方法は、輝度低下の速度が大きい作製直後の時間領域をエージング処理という形で製造工程に組み込むものであり、いわば作製した素子をあらかじめある程度まで疲労させておくという方法である。したがって該素子が本来もつべき寿命のいくらかを製造工程において使用してしまうこととなり、該素子の使用寿命はエージング処理の程度に応じて減少してしまうと考えられる。使用初期における大きな輝度低下を起こすことがない素子を作製できればこのような処理を施す必要はなくなるか、あるいは少なくとも低減され、したがって有機エレクトロルミネッセンス素子としての本来もつべき寿命を実用に供することができるようになり、先述した「焼き付き」の問題も解消ないしは少なくとも緩和されると期待できる。
特許第3093796号明細書 特開昭63−264692号公報 特開平3−255190号公報 米国特許第6097147号 特開2002−100476号公報 特開2002−313559号公報 特開平08−236271号公報 特開2002−367771号公報 特開平07−065958号公報 特開2002−198170号公報 特開2002−363227号公報 特開2002−352961号公報 特開2002−356462号公報 特開2002−363550号公報 特開2002−8860号公報 特開2002−203683号公報 特開2002−198172号公報 特開2002−203672号公報 M.A.Baldo et al.,nature、395巻、151−154ページ(1998年) M.A.Baldo et al.,nature、403巻、17号、750−753ページ(2000年) S.Lamansky et al.,J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304ページ(2001年) M.E.Tompson et al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松) Moon−Jae Youn.Og,Tetsuo Tsutsuiet al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松) Ikai et al.,The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高い発光輝度および優れた量子効率、さらには高い耐久性を有し、とくに発光初期における輝度低下の小さい有機エレクトロルミネッセンス素子、およびそれを具備してなる表示装置もしくは照明装置を提供することである。
本発明の目的は下記の構成により達成される。
1.少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式1で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2004311411
〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
Figure 2004311411
〔式中、R11、R12、R13、R14は、各々独立に、水素原子、アルキル基、もしくは結合手を表し、R’11、R’12、R’13、R’14は、各々独立に、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m11、m12、m13、m14は、各々独立に、0〜4の整数を表し、L1は下記一般式1−(1)〜1−(6)で表される連結基のいずれかを表す。〕
Figure 2004311411
〔式中、R15、R16は、各々独立に、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、R’15は、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m15は0〜3の整数を表し、m16は0〜2の整数を表し、Ar1、Ar2は、各々独立に、ヘテロ原子を有するものを含むアリーレン基を表し、L’はアルキレン基、もしくは下記一般式で表される連結基を表す。〕
Figure 2004311411
〔式中、R17、R18、R19、R20は、各々独立に、水素原子、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表す。〕
2.少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式2で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2004311411
〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
Figure 2004311411
〔式中、R21、R22、R23は、各々独立に、ジアリールアミノ基を表し、R’21、R’22、R’23は、各々独立に、環状のものを含むアルキル基、アルコキシ基、もしくはアルキルチオ基を表し、m21、m22、m23は、各々独立に、0〜2の整数を表す。〕
3.少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式3で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2004311411
〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
Figure 2004311411
〔R31、R32、R33、R’31、R’32、R’33は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基、もしくはジアリールアミノ基を表し、R’’31、R’’32、R’’33は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m31、m32、m33は、各々独立に、0〜3の整数を表す。〕
4.少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式4で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2004311411
〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
Figure 2004311411
〔R41は、アルキル基、もしくは芳香族基を表し、R42、R43は、各々独立にアルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基のいずれかを表し、m42は0〜4の整数を、m43は0〜3の整数を表し、m4は2〜6の整数を表し、L4はm4に規定される数の結合手をもつ非共役の連結基を表す。〕
5.少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式5で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2004311411
〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
Figure 2004311411
〔式中、式中、R51、R52、R53は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表し、m51、m52、m53は各々独立に1〜5の整数を表す。また、母核トリフェニルアミノ化合物のN原子、該N原子と直接結合している2つのフェニル基の2つの炭素原子及び該2つの炭素原子のオルト位の炭素原子とで5員〜6員のヘテロ環を形成しても良い。〕
6.前記正孔輸送材料のリン光スペクトルの0−0バンドが300〜450nmであることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
7.発光が白色であることを特徴とする前記1〜6の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
8.前記1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする表示装置。
9.前記1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする照明装置。
10.前記9に記載の照明装置と、表示手段としての液晶素子とを具備することを特徴とする表示装置。
本発明者らは検討を重ねた結果、特定の構造もしくは物性を有する有機エレクトロルミネッセンス材料を組み合わせて作製した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)が上記課題の解決に有効であることを見出すに至り、本発明を完成させた。
本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子、およびそれを具備してなる表示装置、照明装置は高い発光輝度および優れた量子効率、さらには高い耐久性を有し、とくに発光初期における輝度低下の小さく優れた効果を有する。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、少なくとも一般式Aにて表される化合物の少なくとも1種とリン光発光性化合物の少なくとも1種を発光層に含み、かつ一般式1〜5のいずれかにて表される化合物の少なくとも1種類を正孔輸送材料もしくは正孔注入材料として、発光層と陽極の間のいずれかの層に含有するものである。これにより、高い発光輝度および優れた量子効率、さらには高い耐久性を有し、とくに発光初期における輝度低下を小さくすることができる。
まず、一般式Aで表される化合物について説明する。
一般式AにおいてR1、R2、R3は、それぞれ独立に、アルキル基もしくはシクロアルキル基を表す。これらはさらに置換されていてもよく、該置換基の例としてはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、ヘテロアリール基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等)、ヘテロ環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、シアノ基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、フッ素原子、塩素原子等が挙げられる。
1、R2、R3はその構造の一部に一般式Aで表される構造もしくはその他のカルバゾール誘導体残基を有していてもよい。したがって一般式Aで表される化合物は、その分子構造中に複数の一般式Aで表される構造を有する、一般式Aで表される化合物のオリゴマーやポリマーであってもよい。
n1は0〜5の整数を表し、n2およびn3は0〜4の整数を表す。n1、n2、n3が2以上であるとき、複数のR1、R2、R3はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、互いに結合して環構造を形成していてもよい。またR1とR2もしくはR3、R2とR3とが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
また、本発明に係る化合物の分子量は600〜2000であることが好ましい。分子量が600〜2000であるとTg(ガラス転移温度)が上昇し、熱安定性が向上し、素子寿命が改善される。より好ましい分子量は800〜2000である。
以下に本発明に係わる一般式Aで表される化合物の代表的具体例を挙げるが、これら化合物に限定されるものではない。
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
一般式Aで表される本発明に係る化合物はTetrahedron Lett.,39(1998),2367−2370ページ、日本国特許3161360号、Angew.Chem.Int.Ed.,37(1998),2046−2067ページ、Tetrahedron Lett.,41(2000),481−484ページ、Synth.Commun.,11(7)(1981),513−519ページ、およびChem.Rev.,2002,102,1359−1469ページ等に記載の合成反応等、当業に従事する技術者には周知の合成方法によって製造することができる。代表的な合成方法を以下に挙げる。
例示化合物1−1の合成
窒素雰囲気下、酢酸パラジウム25mgとトリ(tert−ブチル)ホスフィン0.15mlを、70℃で30分間撹拌した。この混合物にブロマイド1を1.2g、ジメチルカルバゾールを0.6g、ナトリウムtert−ブトキシド0.7g、キシレン40mlを加えて、還流温度にて12時間撹拌した。得られた反応混合物に水を加えて有機層を抽出し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、トルエンで再結晶して例示化合物1−1を0.4g得た。(収率26%)
Figure 2004311411
例示化合物2−41の合成
窒素雰囲気下、2.5gのジアミン2、5.0gの2,2′−ジブロモビフェニル、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム0.5g、トリ(tert−ブチル)ホスフィン0.9ml、ナトリウムtert−ブトキシド3.0gをトルエン60ml中にて還流温度で6時間撹拌した。トルエンと水を加えて有機層を抽出し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、トルエン−メタノール混合溶媒で再結晶して例示化合物2−41を2.0g得た。(収率40%)
Figure 2004311411
次に、一般式1〜5で表される正孔輸送材料のそれぞれについて詳しく説明する。
まず一般式1にて表される化合物について説明する。
一般式1においてR11、R12、R13、R14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、もしくは結合手(単に、結合ともいう、ここで、結合手とは単結合または二重結合を表す。)を表す。具体的にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基などを例に挙げることができるが、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基である。これらの置換基は互いに結合して環構造を形成してもよく、例えばR11とR12、もしくはR13とR14が結合する際には炭素原子を介して結合することで6員環構造を形成してもよいし、単なる結合手として環構造を形成し、一般式1に記載された窒素原子および該窒素原子に結合した2つのベンゼン環とともに、カルバゾール環を形成してもよい。R’11、R’12、R’13、R’14はそれぞれ独立に、環状のものを含むアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等)、ヘテロ環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、もしくはジ置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジピリジルアミノ基、フェニルブチルアミノ基、ジチエニルアミノ基、フェニルベンズチアゾリルアミノ基、フリルイミダゾリルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基等)を表す。これらの置換基は上記置換基もしくはその他の1価の有機基によってさらに置換されていてもよく、またR11、R12、R13、R14を含むその他の置換基と互いに結合して環構造を形成してもよい。m11、m12、m13、m14は独立に0〜4の整数を表し、これらが2以上のとき複数のR’11、R’12、R’13、R’14は同じであっても異なっていてもよい。
一般式1においてL1は下記一般式1−(1)、1−(2)、1−(3)、1−(4)、1−(5)、1−(6)のいずれかによって表される2価の連結基である。
Figure 2004311411
一般式1−(1)、1−(2)、1−(3)におけるR15および一般式1−(4)におけるR16はアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、一般式1−(1)、1−(2)、1−(3)、1−(4)、一般式(6)におけるR’15はR’11〜R’14と同様であり、R15と互いに結合して環構造を形成していてもよい。m15は0〜3の整数を表し、一般式1−(4)におけるm16は0〜2の整数を表す。
m15の和が2以上のとき、あるいはL1が一般式1−(4)のときR’15は、一つの連結基中に複数存在することになるが、このとき複数のR’15は互いに同じであっても異なっていても良い。m16の和が2以上のときR16は、一つの連結基中に複数存在することになるが、このとき複数のR16は互いに同じであっても異なっていても良い
一般式1−(5)においてAr1およびAr2は独立に、ヘテロ原子を有するものを含むアリーレン基を表し、例えばo−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、2,5−ピリジンジイル基、2,5−チオフェンジイル基、1,4−オキサゾールジイル基などが挙げられる。
L’はアルキレンもしくは下記一般式にて表される連結基であり、L’が下記一般式にて表される場合、R17、R18、R19、R20は各々独立に、水素原子、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、連結基として、好ましくはジ置換−p−フェニレン基(例えば、2,5−ジ置換−p−フェニレン基)、3,6−p−フェニレン基,トリ置換−p−フェニレン基、テトラ置換−p−フェニレン基である。
Figure 2004311411
次に一般式2にて表される化合物について説明する。
一般式2においてR21、R22、R23は独立にジアリールアミノ基を表し、R’21、R’22、R’23はそれぞれ独立に、環状のものを含むアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表す。m21、m22、m23は独立に0〜2の整数を表す。
次に一般式3にて表される化合物について説明する。
一般式3においてR31、R32、R33、R’31、R’32、R’33はそれぞれ独立にアルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基(例えばブトキシ基、エチルチオ基、フェノキシ基等)、もしくはジアリールアミノ基(例えば、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジピリジルアミノ基、ジチエニルアミノ基、フェニルベンズチアゾリルアミノ基、フリルイミダゾリルアミノ基等)を表し、これらはさらに置換されていてもよい。R’’31、R’’32、R’’33はそれぞれ独立にアルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基(例えばブトキシ基、エチルチオ基、フェノキシ基等)、もしくはジ置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジピリジルアミノ基、フェニルブチルアミノ基、ジチエニルアミノ基、フェニルベンズチアゾリルアミノ基、フリルイミダゾリルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基等)を表し、m31、m32、m33は独立に0〜3の整数を表す。m31、m32、m33が2以上であるとき、複数のR’’31、R’’32、R’’33は互いに同じでも異なっていてもよく、また互いにもしくはR31、R32、R33、R’31、R’32、R’33のいずれかと結合して環構造を形成してもよい。
次に一般式4にて表される化合物について説明する。
一般式4においてR41はアルキル基もしくは芳香族基を表し、R42およびR43は独立にアルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基(例えばブトキシ基、エチルチオ基、フェノキシ基等)のいずれかを表し、m42は0〜4の整数を、m43は0〜3の整数を表し、m42およびm43が2以上であるとき複数のR42およびR43は互いに同じであっても異なっていてもよい。m4は2〜6の整数を表し、したがって必然的に一般式4の化合物は分子内に複数のカルバゾール誘導体残基を有するが、複数のカルバゾール誘導体残基は互いに同じであっても異なっていてもよい。
また一般式4において、L4はm4に規定される数の結合手をもつ非共役の連結基である。ここで非共役の連結基とは、一般式4に記載のカルバゾール誘導体残基部分どうしを共役結合によって結合させることがない連結基を意味する。カルバゾール骨格どうしを共役結合で連結させなければよいので、その連結基がカルバゾール骨格と結合する末端部分もしくはその内部において、共役結合によって結合した構造部分が1ヶ所もないということを意味しない。例えば一般式4のカルバゾール骨格にp−フェニレン基が結合すればカルバゾール環とベンゼン環は共役するが、p−フェニレン基のもう一方の結合手が例えばアルキレン基に結合していれば、アルキレン基とp−フェニレン基は共役結合で連結されないので、p−フェニレン基とアルキレン基の組み合わせによるこの連結基は、非共役連結基L4として機能しうる。L4の少なくとも一部を構成する非共役連結基構造の例としては1,2−エタンジイル基、2,2−プロパンジイル基、1,2−シクロヘキサンジイル基、m−フェニレン基、2,3−チオフェンジイル基などを挙げることができるほか、例えばアリーレンであっても2,5−ジメチルベンゼン−1,4−ジイル基(p−キシリレン基)のような、結合する置換基との間に大きな2面角を生じる構造をとっていれば、その範疇に加えることができる。あるいは単独のアリーレンではなく、例えば2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイル基のように、二つのアリーレン部分が必然的に大きな2面角を生じる構造部分も、二つのアリーレン部分で結合の共役が実質的に断絶するため、非共役連結基構造とみなすことができる。カルバゾール誘導体残基部分どうしが共役結合で連結していない構造が、一般式4の意味するところであるからである。L4として好ましくはアルキレン、シクロアルキレン、大きな2面角を有するビアリーレンである。カルバゾール骨格と共役した、ヘテロ原子を有するものを含むアリーレン部分を含んでいてもよいが、カルバゾールと共役結合で連結しているアリーレン部分は芳香環の数で1か2であることが好ましい。
以下に一般式4におけるL4の好ましい例をいくつか示すが、一般式4で表される化合物がここで示すL4の例によって限定されるものではない。
Figure 2004311411
次に一般式5にて表される化合物について説明する。
一般式5においてR51、R52、R53は、各々独立にアルキル基、芳香族基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表す。これらはさらに置換されていてもよく該置換基の例としては一般式AにおけるR1、R2、R3の置換基として挙げたものが挙げられる。
また、母核トリフェニルアミノ化合物のN原子、該N原子と直接結合している2つのフェニル基の2つの炭素原子及び該2つの炭素原子のオルト位の炭素原子とで5員〜6員のヘテロ環を形成しても良い。m51、m52、m53は各々独立に1〜5の整数を表す。
以下に一般式1〜5で表される化合物の例を示すが、本発明に係る一般式1〜5で表される化合物の構造が、これらの例によって限定されるものではない。
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
本発明に係る一般式1〜5で表される化合物は、J.Org.Chem.,64,15,1999,5575−5580,J.Org.Chem.,54,6,1989,1476−1479,Tetrahedron Lett.,42,29,2001,4791−4794などの記載や、上述した一般式Aにて表される化合物の合成法として記した論文などはじめとする、当業に従事する技術者には周知の合成法によって製造を行うことが可能である。また、特開2001−313177、特開2002−343576、特開2003−7475などの特許文献における記載を適宜参考にしてもよい。
本発明に用いられる一般式1〜5で表される化合物は、後述する有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送層の正孔輸送材料として用いられるが、正孔輸送層のみでなく、必要に応じて発光層等の他の有機層にも用いることが可能である。
《有機EL素子の構成層》
本発明の有機EL素子の構成層について説明する。
本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
《陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
《陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1000nm、好ましくは50nm〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
次に、本発明の有機EL素子の構成層として用いられる、注入層、正孔輸送層、電子輸送層等について説明する。
《注入層》:電子注入層、正孔注入層
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記のごとく陽極と正孔輸送層の間、および、陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1nm〜100nmの範囲が好ましい。
阻止層は、上記のごとく、有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば特開平11−204258号、同11−204359号、および「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層であり、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層であり、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。
この注入層は、上記材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法、転写法、印刷法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。注入層の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜5000nm程度である。この注入層は、上記材料の一種または二種以上からなる一層構造であってもよい。
《発光層》
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であっても良い。発光層は単一の組成をもつ層であってもよいし、同一または異なる組成をもつ複数の層からなる積層構造であってもよい。
本発明において発光層は、上述した一般式Aで表される化合物の少なくとも1種と、発光材料であるリン光発光性性化合物の少なくとも1種を含んでなる。
このように発光層が2種類以上の化合物を含んでなる場合、発光層を構成する主たる構成成分はホスト化合物あるいは単にホスト、加えられた化合物はドーパントと呼ばれ、リン光発光型の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、ホスト化合物からリン光性ドーパントへのエネルギー移動によりリン光性ドーパントが発光し、その結果としてリン光発光が取り出される。本発明においては一般式Aで表される化合物がホスト化合物、リン光発光性化合物がリン光性ドーパントである構成が好ましい。リン光発光性化合物は1種のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。複数の発光層を積層して有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する場合、それぞれの層に含有されるリン光発光性化合物は同じであっても異なっていても、単一種類であっても複数種類であってもよい。
本発明における「リン光発光性化合物」とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.001以上の化合物である。リン光量子収率は好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.1以上である。上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明に用いられるリン光発光性化合物は、任意の溶媒の何れかにおいて上記リン光量子収率が達成されれば良い。
本発明で用いられるリン光発光性化合物としては、好ましくは元素の周期律表で8族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくは、イリジウム化合物、オスミウム化合物、ロジウム化合物、パラジウム化合物、または白金化合物(白金錯体系化合物)であり、中でも好ましくはイリジウム化合物、ロジウム化合物、白金化合物であり、最も好ましくはイリジウム化合物である。
具体的には以下の特許公報に記載されている化合物があげられるがこれらに限定されるものではない。
WO00/70655、特開2002−280178、特開2001−181616、特開2002−280179、特開2001−181617、特開2002−280180、特開2001−247859、特開2002−299060、特開2001−313178、特開2002−302671、特開2001−345183、特開2002−324679、WO02/15645、特開2002−332291、特開2002−50484、特開2002−332292、特開2002−83684、特表2002−540572、特開2002−117978、特開2002−338588、特開2002−170684、特開2002−352960、特開WO01/93642、特開2002−50483、特開2002−100476、特開2002−173674、特開2002−359082、特開2002−175884、特開2002−363552、特開2002−184582、特開2003−7469、特表2002−525808、特開2003−7471、特表2002−525833、特開2003−31366、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2002−235076、特開2002−241751、特開2001−319779、特開2001−319780、特開2002−62824、特開2002−100474、特開2002−203679、特開2002−343572、特開2002−203678等。
以下に、本発明で用いられるリン光性化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、例えば、Inorg.Chem.40巻、1704〜1711に記載の方法等により合成できる。
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
Figure 2004311411
発光層にはさらにリン光発光性化合物の他に、蛍光性ドーパントが加えられていても良く、ドーパントの代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、又は希土類錯体系蛍光体、その他公知の蛍光性化合物等が挙げられる。
発光層には、一般式Aで表される化合物の他に、公知のホスト化合物を含有させてもよい。
公知のホスト化合物としては、構造的には特に制限はないが、代表的にはカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体、芳香族ボラン誘導体、含窒素複素環化合物、チオフェン誘導体、フラン誘導体、オリゴアリーレン化合物等の基本骨格を有し、かつリン光スペクトルの0−0バンドが450nm以下の化合物が好ましい化合物として挙げられる。
また、これらの公知のホスト化合物は低分子化合物でも、繰り返し単位を持つ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもいい。
これらの公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、かつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
公知のホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が挙げられる。
特開2001−257076、特開2002−308855、特開2001−313179、特開2002−319491、特開2001−357977、特開2002−334786、特開2002−8860、特開2002−334787、特開2002−15871、特開2002−334788、特開2002−43056、特開2002−334789、特開2002−75645、特開2002−338579、特開2002−105445、特開2002−343568、特開2002−141173、特開2002−352957、特開2002−203683、特開2002−363227、特開2002−231453、特開2003−3165、特開2002−234888、特開2003−27048、特開2002−255934、特開2002−260861、特開2002−280183、特開2002−299060、特開2002−302516、特開2002−305083、特開2002−305084、特開2002−308837等
リン光発光性化合物は発光層の層全体に分散されていてもよいし、部分的に分散されていてもよい。また、さらに、蛍光性ドーパントを含む場合には、蛍光性ドーパントも発光層の層全体に分散されていてもよいし、部分的に分散されていてもよい。
発光層にはさらに他に化合物が加えられていてもよく、例えばp−ポリフェニレンビニレンやポリフルオレンのような高分子材料でも良く、さらに発光材料を高分子鎖に導入した、または発光材料を高分子の主鎖とした高分子材料を使用してもよく、これらのうちから所望の用途、色調、使用環境等に応じて適宜選択のうえ用いることができる。
発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法、転写法、印刷法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚に格別の制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。また、この発光層は、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液としたのち、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することもできる。このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
薄型であること、および樹脂基板上に形成することが可能であるという有機EL素子の特長を活かして、これをパネル状その他の形状の照明装置に利用する場合を考慮すると、白色発光素子を構成することは実用的に有用である。現在のところ単一の発光材料で白色発光を示すものがないため、複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得ている。複数の発光色の組み合わせとしては3原色(青色、緑色、赤色)の3つの発光極大波長を含有させたものでも良いし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでも良い。
これらの混色した発光は先に述べたとおり、ドーパントを用いることによって行うことができ、これは同一の発光層に含まれるドーパントの種類と量を変化させることによっても行うことができるし、複数の層を積層して発光層を構成した場合には、それぞれの層に含まれるドーパントの種類と量を変化させ、それぞれの層を異なる色調に発光させることによって外部に取出される発光の色調を制御することもできる。
《正孔輸送層》
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
本発明では、正孔輸送材料は、上述した一般式1〜5で表される化合物を用いているが、さらに、従来知られている公知の正孔輸送材料、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているもの材料、正孔注入層、正孔輸送層に使用される公知の材料等を併用してもよく、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。さらに、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を併用することもできる。
芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル;N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル;N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル;4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば4,4’−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4’’−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、p型−Si,p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、本発明においては正孔輸送層の正孔輸送材料は415nm以下に蛍光極大波長を有することが好ましい。すなわち、正孔輸送材料は、正孔輸送能を有しつつかつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tgである化合物が好ましい。
さらに、本発明においては、正孔輸送材料のリン光0−0バンドが480nm以下であることが好ましく、これにより、より一層高い発光輝度および優れた量子効率、さらにはより一層高い耐久性を有し、とくに発光初期における輝度低下の小さい有機エレクトロルミネッセンス素子、およびそれを具備してなる表示装置もしくは照明装置を提供することである。
本発明におけるリン光スペクトルの0−0バンドの測定方法について説明する。
まず、リン光スペクトルの測定方法について説明する。
測定する化合物を、よく脱酸素されたエタノール/メタノール=4/1(vol/vol)の混合溶媒に溶かし、リン光測定用セルに入れた後液体窒素温度77°Kで励起光を照射し、励起光照射後100msでの発光スペクトルを測定する。リン光は蛍光に比べ発光寿命が長いため、100ms後に残存する光はほぼリン光であると考えることができる。なお、リン光寿命が100msより短い化合物に対しては遅延時間を短くして測定しても構わないが、蛍光と区別できなくなるほど遅延時間を短くしてしまうとリン光と蛍光が分離できないので問題となるため、その分離が可能な遅延時間を選択する必要がある。
また、上記溶剤系で溶解できない化合物については、その化合物を溶解しうる任意の溶剤を使用してもよい(実質上、上記測定法ではリン光波長の溶媒効果はごくわずかなので問題ない)。
次に0−0バンドの求め方であるが、本発明においては、上記測定法で得られたリン光スペクトルチャートのなかで最も短波長側に現れる発光極大波長をもって0−0バンドと定義する。
リン光スペクトルは通常強度が弱いことが多いため、拡大するとノイズとピークの判別が難しくなるケースがある。このような場合には定常光スペクトルを拡大し、励起光照射後100ms後の発光スペクトル(便宜上これをリン光スペクトルと言う)と重ねあわせリン光スペクトルに由来する定常光スペクトル部分からピーク波長を読みとることで決定することができる。また、リン光スペクトルをスムージング処理することでノイズとピークを分離しピーク波長を読みとることもできる。なお、スムージング処理としては、Savitzky&Golayの平滑化法等を適用することができる。
この方法で測定したリン光スペクトルの0−0バンドは、例えば以下の例示化合物C−4、C−5について測定した結果はそれぞれ423nm、440nmである。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法、転写法、印刷法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜5000nm程度である。この正孔輸送層は、上記材料の一種または二種以上からなる一層構造であってもよい。
《電子輸送層》
次に電子輸送層について説明する。
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層もしくは複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、下記の材料が知られている。
さらに、電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
この電子輸送層に用いられる材料(以下、電子輸送材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層に用いられる好ましい化合物は、415nm以下に蛍光極大波長を有することが好ましい。すなわち、電子輸送層に用いられる化合物は、電子輸送能を有しつつかつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tgである化合物が好ましい。
《基体(基板、基材、支持体等ともいう)》
本発明の有機EL素子は基体上に形成されているのが好ましい。
本発明の有機EL素子に用いることができる基体としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はないが、好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい基体は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
樹脂フィルムとしては、特に限定はなく、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン類、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル或いはポリアリレート類、アートン(商品名JSR(株)製)或いはアペル(商品名三井化学(株)製)といったノルボルネン系(またはシクロオレフィン系)樹脂、有機無機ハイブリッド樹脂等をあげることが出来る。有機無機ハイブリッド樹脂としては、有機樹脂とゾルゲル反応によって得られる無機高分子(例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等)を組み合わせて得られるものが挙げられる。
樹脂フィルムの表面には無機物もしくは有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよい。被膜の具体例としてはゾル−ゲル法により形成されたシリカ層、ポリマーの塗布等により形成された有機層(たとえば重合性基を有する有機材料膜に紫外線照射や加熱等の手段で後処理を施した膜を含む)、DLC膜、金属酸化物膜または金属窒化物膜などが挙げられる。金属酸化物膜、金属窒化物膜を構成する金属酸化物、金属窒化物としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、窒化珪素などの金属窒化物、酸窒化珪素、酸窒化チタンなどの金属酸窒化物が挙げられる。
前記、表面に無機物もしくは有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成された樹脂フィルムの水蒸気透過率は、0.01g/m2・day・atm以下の高バリア性フィルムであることが好ましい。
本発明に係る有機EL素子の発光の、室温における外部取り出し効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは2%以上である。ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
また、カラーフィルター等の色相改良フィルター等を併用してもよい。
《有機EL素子の作製方法》
本発明に係る有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
まず適当な基体上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10nm〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層の有機化合物薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如くスピンコート法、キャスト法、インクジェット法、蒸着法、印刷法等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法またはスピンコート法が特に好ましい。さらに層ごとに異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は、使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50〜450℃、真空度10-6Pa〜10-2Pa、蒸着速度0.01nm〜50nm/秒、基板温度−50℃〜300℃、膜厚0.1nm〜5μmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層の形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50nm〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施してもかまわない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
本発明の多色表示装置は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、他層は共通であるのでシャドーマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法、転写法、ミスト法等で膜を形成できる。
発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
また作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は発光開始直後の輝度の低下が少なく、発光開始直後から比較的安定してゆっくりと劣化する特徴を備えているが、必要に応じてアニーリングを施してもさしつかえない。例えば該有機エレクトロルミネッセンス素子に含まれる他の材料がアニーリングによって大きな効果を得る場合や、フルカラー表示装置などにおいて、本発明とは構成の異なる有機エレクトロルミネッセンス素子とともに配置されて用いられるにあたり、該異なる構成の素子と劣化の速度を同じくするように調節したほうが、表示品質を損ねることが少ない場合があるためである。
このようにして得られた多色表示装置に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。さらに、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
本発明の多色表示装置は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。表示デバイス、ディスプレイにおいて、青、赤、緑発光の3種の有機EL素子を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
表示デバイス、ディスプレイとしてはテレビ、パソコン、モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情報表示等が挙げられる。特に静止画像や動画像を再生する表示装置として使用してもよく、動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもアクティブマトリックス方式でもどちらでもよい。
発光光源としては家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではない。
また、本発明に係る有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよい。
このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザー発振をさせることにより、上記用途に使用してもよい。
《表示装置》
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用しても良いし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用しても良い。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでも良い。または、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
本発明の有機EL素子から構成される表示装置の一例を図面に基づいて以下に説明する。
図1は、有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機EL素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
図2は、表示部Aの模式図である。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5およびデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。
図においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
配線部の走査線5および複数のデータ線6は、それぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
次に、画素の発光プロセスを説明する。
図3は、画素の模式図である。
画素は、有機EL素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機EL素子10として、赤色、緑色、青色発光の有機EL素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
図3において、制御部Bからデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機EL素子10に電流が供給される。
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機EL素子10が発光する。
すなわち、有機EL素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機EL素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機EL素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
ここで、有機EL素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
図4は、パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。図4において、複数の走査線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して格子状に設けられている。
順次走査により走査線5の走査信号が印加されたとき、印加された走査線5に接続している画素3が画像データ信号に応じて発光する。パッシブマトリクス方式では画素3にアクティブ素子が無く、製造コストの低減が計れる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
《実施例1》
〈有機EL素子OLED1−1〜1−21の作製〉
有機EL素子OLED1−1を以下のように作製した。
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのタンタル製抵抗加熱ボートに、α−NPD、CBP、Ir−1、BCP、Alq3をそれぞれ入れ、真空蒸着装置(第1真空槽)に取付けた。
さらにタンタル製抵抗加熱ボートにフッ化リチウムを、タングステン製抵抗加熱ボートにアルミニウムをそれぞれ入れ、真空蒸着装置の第2真空槽に取り付けた。
まず、第1の真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm〜0.2nm/秒で透明支持基板に膜厚25nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。
さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−1の入ったボートをそれぞれ独立に通電してホスト化合物であるCBPとリン光性ドーパントであるIr−1の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1〜0.2nm/秒で厚さ10nmの電子輸送層を設けた。更に、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して加熱し、蒸着速度0.1〜0.2nm/秒で膜厚40nmの電子注入層を設けた。
次に、前記の如く電子注入層まで製膜した素子を真空のまま第2真空槽に移した後、電子注入層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクが配置されるように装置外部からリモートコントロールして設置した。
第2真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、フッ化リチウム入りのボートに通電して蒸着速度0.01〜0.02nm/秒で膜厚0.5nmの陰極バッファー層を設け、次いでアルミニウムの入ったボートに通電して蒸着速度1〜2nm/秒で膜厚150nmの陰極をつけた。さらにこの有機EL素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスで置換したグローブボックス)へ移し、図5に示したような封止構造にして、有機EL素子OLED1−1を作製した。なお、捕水剤である酸化バリウム5は、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素樹脂系半透過膜(ミクロテックス S−NTF8031Q日東電工製)でガラス製封止缶4に貼り付けたものを予め準備して使用した。封止缶と有機EL素子の接着には紫外線硬化型の接着剤7を用い、紫外線ランプを照射することで両者を接着し封止した封止構造を有する素子を作製した。図において1は透明電極を設けたガラス基板、2が前記正孔注入/輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等からなる有機EL層、3は陰極、6は窒素ガスを示す。
上記で使用した化合物の構造を以下に示す。
Figure 2004311411
さらに、有機EL素子OLED1−1におけるホスト化合物であるCBPおよび正孔輸送材料であるα−NPDを表1に示す化合物に置き換えた以外はすべて同様にして、有機EL素子OLED1−2〜OLED1−21を作製した。
〈有機EL素子OLED1−1〜1〜21の評価〉
次に、OLED1−1〜1−21の温度23℃、窒素雰囲気下で10V直流電圧を印加した時の発光輝度(cd/m2)および発光効率(lm/W)を測定した。発光輝度については、CS−1000(ミノルタ製)を用いて測定した。耐久性については10mA/cm2の一定電流で駆動したときに、輝度が発光開始直後の輝度(初期輝度)の半分に低下するのに要した時間を測定し、これを半減寿命時間(τ0.5)として耐久性の指標とした。さらに発光初期における輝度低下については、輝度が初期輝度の90%に低下するのに要した時間を測定し、これを10%減衰時間(τ0.9)として素子の初期における劣化の指標に用いた。その結果をOLED1−1を100とした相対値として、表1に示した。
Figure 2004311411
表1から明らかなように、本発明に係る有機EL素子は高い発光輝度と優れた量子効率、高い耐久性を備えるのみならず、発光初期における輝度低下の速度が小さく、初期における急激な素子の劣化について大きく改善されていることが判明した。
《実施例2》
〈白色有機EL素子OLED2−1〜2〜21の作製及び評価〉
実施例1の透明電極基板の電極を20mm×20mmにパターニングし、その上に実施例1と同様に正孔注入/輸送層としてα−NPDを25nmの厚さで製膜し、さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−6の入ったボートおよびIr−12の入ったボートをそれぞれ独立に通電してホスト化合物であるCBPとリン光性ドーパントであるIr−6およびIr−12の蒸着速度が100:1:4になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPを10nm製膜して電子輸送層を設けた。更に、Alq3を40nmで製膜し電子注入層を設けた。
次に、実施例1と同様に、電子注入層の上にステンレス鋼製の透明電極とほぼ同じ形状の正方形穴あきマスクを設置し、陰極バッファー層としてフッ化リチウム0.5nm及び陰極としてアルミニウム150nmを蒸着製膜した。
この素子を実施例1と同様な方法および同様な構造の封止缶を具備させ平面ランプである有機EL素子OLED2−1を作製した。
この平面ランプを通電したところほぼ白色の光が得られ、照明装置として使用できることがわかった。
図6(a)に作製した平面ランプの平面図を、図6(b)に側面図を示す。
図6において21は透明電極を設けたガラス基盤、22は前記正孔注入/輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等からなる有機EL層、23は陰極、24はガラス製封止缶、25は捕水剤である酸化バリウム、26は窒素ガス、27は紫外線硬化型接着剤を示す。
有機EL素子OLED2−1におけるホスト化合物であるCBPおよび正孔輸送材料であるα−NPDを表2に示す化合物に置き換えた以外はすべて同様にして、有機EL素子OLED2−2〜OLED2−21を作製した。これらの有機EL素子もOLED2−1と同様に、ほぼ白色に発光した。これらの有機EL素子についても実施例1と同様の方法で発光輝度、発光効率、耐久性、初期劣化の評価を行った。その結果をOLED2−1を100とした相対値として、表2に示した。
Figure 2004311411
表2の結果から明らかなように、本発明に係る白色発光有機EL素子は、高い発光輝度と優れた量子効率、高い耐久性を備えるのみならず、素子の初期劣化について顕著な改善効果がみられる。
《実施例3》
実施例1において本発明の試料と同様の方法でリン光ドーパントとしてそれぞれIr−6、Ir−1、Ir−12で作製した赤色、緑色、青色発光有機EL素子を作製し、これらを同一基板上に並置して、図1、2に示すアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製した。即ち、同一基板上に、複数の走査線5およびデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5および複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリクス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。この様に各赤、緑、青の画素を適宜、並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
該フルカラー表示装置を駆動することにより、輝度が高く耐久性が良好で、なおかつ初期における表示品質の劣化が少ない、鮮明なフルカラー動画表示が得られた。
有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。 表示部の模式図である。 画素を構成する駆動回路の等価回路図である。 パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。 封止構造を有する有機EL装置の模式図である。 平面ランプの平面図および側面図である。
符号の説明
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機EL素子
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサ
21 透明電極を設けたガラス基盤
22 有機EL層
23 陰極
24 ガラス製封止缶
25 酸化バリウム(捕水剤)
26 窒素ガス
27 紫外線硬化型接着剤
A 表示部
B 制御部

Claims (10)

  1. 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式1で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004311411
    〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔式中、R11、R12、R13、R14は、各々独立に、水素原子、アルキル基、もしくは結合手を表し、R’11、R’12、R’13、R’14は、各々独立に、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m11、m12、m13、m14は、各々独立に、0〜4の整数を表し、L1は下記一般式1−(1)〜1−(6)で表される連結基のいずれかを表す。〕
    Figure 2004311411
    〔式中、R15、R16は、各々独立に、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、R’15は、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m15は0〜3の整数を表し、m16は0〜2の整数を表し、Ar1、Ar2は、各々独立に、ヘテロ原子を有するものを含むアリーレン基を表し、L’はアルキレン基、もしくは下記一般式で表される連結基を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔式中、R17、R18、R19、R20は、各々独立に、水素原子、環状のものを含むアルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、もしくはジ置換アミノ基を表す。〕
  2. 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式2で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004311411
    〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔式中、R21、R22、R23は、各々独立に、ジアリールアミノ基を表し、R’21、R’22、R’23は、各々独立に、環状のものを含むアルキル基、アルコキシ基、もしくはアルキルチオ基を表し、m21、m22、m23は、各々独立に、0〜2の整数を表す。〕
  3. 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式3で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004311411
    〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔R31、R32、R33、R’31、R’32、R’33は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基、もしくはジアリールアミノ基を表し、R’’31、R’’32、R’’33は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基、もしくはジ置換アミノ基を表し、m31、m32、m33は、各々独立に、0〜3の整数を表す。〕
  4. 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式4で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004311411
    〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔R41は、アルキル基、もしくは芳香族基を表し、R42、R43は、各々独立にアルキル基、芳香族基、これらが酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合する置換基のいずれかを表し、m42は0〜4の整数を、m43は0〜3の整数を表し、m4は2〜6の整数を表し、L4はm4に規定される数の結合手をもつ非共役の連結基を表す。〕
  5. 少なくとも発光層を含む有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層に下記一般式Aで表される化合物とリン光発光性化合物を含有し、前記有機層の少なくとも1層に下記一般式5で表される正孔輸送材料を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2004311411
    〔式中、R1、R2、R3は、各々独立に、置換、未置換のアルキル基、置換、未置換のシクロアルキル基のいずれかを表す。n1は0〜5の整数を表し、n2、n3は、各々独立に0〜4の整数を表す。〕
    Figure 2004311411
    〔式中、式中、R51、R52、R53は、各々独立に、アルキル基、芳香族基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表し、m51、m52、m53は各々独立に1〜5の整数を表す。また、母核トリフェニルアミノ化合物のN原子、該N原子と直接結合している2つのフェニル基の2つの炭素原子及び該2つの炭素原子のオルト位の炭素原子とで5員〜6員のヘテロ環を形成しても良い。〕
  6. 前記正孔輸送材料のリン光スペクトルの0−0バンドが300〜450nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 発光が白色であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする表示装置。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を具備してなることを特徴とする照明装置。
  10. 請求項9に記載の照明装置と、表示手段としての液晶素子とを具備することを特徴とする表示装置。
JP2004049238A 2003-03-26 2004-02-25 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置 Pending JP2004311411A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004049238A JP2004311411A (ja) 2003-03-26 2004-02-25 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003084072 2003-03-26
JP2004049238A JP2004311411A (ja) 2003-03-26 2004-02-25 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004311411A true JP2004311411A (ja) 2004-11-04

Family

ID=33478247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004049238A Pending JP2004311411A (ja) 2003-03-26 2004-02-25 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004311411A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005085658A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2010043691A1 (en) * 2008-10-16 2010-04-22 Solvay Sa N-phenyl carbazole-based host material for light-emitting diodes
WO2010043693A1 (en) 2008-10-16 2010-04-22 Solvay Sa Host material for light-emitting diodes
WO2011024926A1 (ja) * 2009-08-31 2011-03-03 富士フイルム株式会社 有機電界発光素子及びカルバゾール化合物
KR101026173B1 (ko) * 2008-06-13 2011-04-05 덕산하이메탈(주) 신규한 카바졸 유도체 및 이를 포함하는 유기 전계발광소자
KR101042954B1 (ko) 2008-07-30 2011-06-20 삼성모바일디스플레이주식회사 아민계 화합물, 이를 포함한 유기 발광 소자 및 이러한유기 발광 소자를 구비한 평판 표시 장치
CN103193695A (zh) * 2013-04-22 2013-07-10 中国药科大学 3-苯基-3-吡咯基戊烷类衍生物及其医药用途
EP2759585A1 (en) * 2002-11-26 2014-07-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Organic electroluminescent element, and display and illuminator
CN104726092A (zh) * 2013-12-23 2015-06-24 胜华科技股份有限公司 有机发光材料、有机发光装置及其制造方法
WO2015121239A1 (de) * 2014-02-14 2015-08-20 Hartmut Yersin Organische moleküle mit kleinen triplett-singulett-energieabständen für eine effektive verzögerte fluoreszenz zur anwendung in opto-elektronischen vorrichtungen
WO2016017594A1 (ja) * 2014-07-29 2016-02-04 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2016027687A1 (ja) * 2014-08-20 2016-02-25 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2759585A1 (en) * 2002-11-26 2014-07-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Organic electroluminescent element, and display and illuminator
JP2005085658A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子
KR101026173B1 (ko) * 2008-06-13 2011-04-05 덕산하이메탈(주) 신규한 카바졸 유도체 및 이를 포함하는 유기 전계발광소자
KR101042954B1 (ko) 2008-07-30 2011-06-20 삼성모바일디스플레이주식회사 아민계 화합물, 이를 포함한 유기 발광 소자 및 이러한유기 발광 소자를 구비한 평판 표시 장치
CN102186859B (zh) * 2008-10-16 2015-04-29 索尔维公司 用于发光二极管的主体材料
US20110260149A1 (en) * 2008-10-16 2011-10-27 Solvay Sa N-Phenyl carbazole-based host material for light-emitting diodes
US8586973B2 (en) 2008-10-16 2013-11-19 Solvay Sa Host material for light-emitting diodes
WO2010043693A1 (en) 2008-10-16 2010-04-22 Solvay Sa Host material for light-emitting diodes
WO2010043691A1 (en) * 2008-10-16 2010-04-22 Solvay Sa N-phenyl carbazole-based host material for light-emitting diodes
EP2206716A1 (en) * 2008-11-27 2010-07-14 Solvay S.A. Host material for light-emitting diodes
JP2011051918A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Fujifilm Corp 有機電界発光素子及びカルバゾール化合物
WO2011024926A1 (ja) * 2009-08-31 2011-03-03 富士フイルム株式会社 有機電界発光素子及びカルバゾール化合物
CN103193695A (zh) * 2013-04-22 2013-07-10 中国药科大学 3-苯基-3-吡咯基戊烷类衍生物及其医药用途
CN103193695B (zh) * 2013-04-22 2015-08-05 中国药科大学 3-苯基-3-吡咯基戊烷类衍生物及其医药用途
CN104726092A (zh) * 2013-12-23 2015-06-24 胜华科技股份有限公司 有机发光材料、有机发光装置及其制造方法
WO2015121239A1 (de) * 2014-02-14 2015-08-20 Hartmut Yersin Organische moleküle mit kleinen triplett-singulett-energieabständen für eine effektive verzögerte fluoreszenz zur anwendung in opto-elektronischen vorrichtungen
WO2016017594A1 (ja) * 2014-07-29 2016-02-04 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2016017594A1 (ja) * 2014-07-29 2017-05-25 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
CN107078224A (zh) * 2014-07-29 2017-08-18 保土谷化学工业株式会社 有机电致发光器件
EP3176845A4 (en) * 2014-07-29 2018-03-14 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Organic electroluminescent element
CN107078224B (zh) * 2014-07-29 2020-02-28 保土谷化学工业株式会社 有机电致发光器件
US11217754B2 (en) 2014-07-29 2022-01-04 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Organic electroluminescence device
WO2016027687A1 (ja) * 2014-08-20 2016-02-25 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP5875743B1 (ja) * 2014-08-20 2016-03-02 保土谷化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子
US10424742B2 (en) 2014-08-20 2019-09-24 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Organic electroluminescent device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4707082B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
JP5273052B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP4887731B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP4661781B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2004171808A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP2009246097A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、及び照明装置
JP4736336B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置
JP4862381B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2004319438A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、照明装置及びロジウム錯体化合物
JP2005044791A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置
JP2006282965A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP4940658B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4305046B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置及び表示装置
JP2005044790A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置
JP4830126B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP4747480B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示素子及び照明装置
JP4517673B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2004311411A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置および表示装置
JP4325324B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2006298999A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP4830127B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP2004111193A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び表示装置
JP2004311413A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2004311405A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置
JP2004273128A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子