JP2004311040A - 平板型ランプ - Google Patents

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Makoto Yasuda
誠 安田
Yasushi Ikuta
靖 生田
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Hitachi Lighting Ltd
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Hitachi Lighting Ltd
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Abstract

【課題】点灯始動性がよく、簡単な構成で調光が可能な平板型ランプを提供する。
【解決手段】平板状をした放電容器において、少なくとも片方の誘電体で覆われた電極が分割されているように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面状に発光する放電装置等の平板型ランプ、例えば平面状に発光する照明用ランプや、液晶パネル等のバックライト用蛍光ランプなどに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の平板型ランプとしては、例えば特開2002−251982号公報に記載されている。従来の平板型蛍光ランプは図4で示されているように、断面が扁平状の放電空間108を有し、内面に蛍光体107が塗布された密閉容器101で構成され、上記密閉容器101内に表面が誘電体106で覆われている一対の放電電極104、105が放電空間の両端付近に設けられている。放電空間にはキセノンとアルゴンの混合ガスが封入されている。上記電極間に高周波電圧を印加することにより放電空間内に平面状の希ガス放電が発生し、この放電により発生する紫外線により蛍光体が励起されて可視光が発光し外部に放射される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の平板型ランプでは、電極間距離が長くなった場合は平面状放電を発生させるのが難しくなるという問題があった。本発明は平面状放電を容易に形成させようとするものである。
【0004】
また、印加電圧を変えない場合でも簡単な構成で、ランプの調光を可能にしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、平板状の放電空間を有する放電容器内の少なくとも片方の電極が誘電体に覆われた一対の電極のうち、少なくとも誘電体に覆われた片方の電極が複数に分割されているように構成する。
【0006】
さらに本発明では、平板状の放電空間を有する放電容器内の誘電体に覆われ平行に配置された一対の電極のうち、少なくとも片方の電極が複数に分割されているように構成する。
【0007】
さらに本発明では、始動時には、複数に分割された電極のうち一部の電極のみが、対向する電極との間の放電電極として動作し、定常点灯時では、他の電極へ移行するか、もしくは残りの電極と合わせて放電電極として動作するように構成する。
【0008】
さらに本発明では、定常点灯時、放電電極として動作する電極を、複数に分割された電極の中から1個または複数個を適宜選択することにより、外部に取り出される光量を制御できるように構成する。
【0009】
さらに本発明では、少なくとも放電容器の内面の一部に蛍光体が塗布されており、効率良く可視光を放射するように構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明による平板型蛍光ランプの一実施例を示す図であり、(a)は一部切欠き斜視図、(b)は正面より見た電極パターンを示す図である。1は板ガラス状の前面板、2は薄皿状の背面板で、ともにソーダガラスでできている。前面板1、背面板2は封着ガラス(図示せず)で封着され密閉構造となっている。3、3’および4、4’は電極であり、前面板1の内面に平行に印刷されている。さらに電極3、3’、4、4’の放電空間に接する部分では、その上に誘電体膜5が厚膜印刷されて、電極を覆っている。前面板1の内面には蛍光体7が塗布されている。背面板2の上に蛍光体9が塗布されている。容器内にはXe,Ne,Arの混合ガスが封入されている。図1の平板型蛍光ランプの動作は次の様になる。電極3、3’の内の1個または両方の電極と、電極4、4’の内の1個または両方の電極との間に、高周波電圧が印加される。高周波電圧の印加により、放電容器全体に平面状の放電が発生する。放電中でXeより発光した紫外光は蛍光体7および9に到達し、可視光に変換され外部に放射する。特に本実施例の点灯始動方法は、まず内側の電極3’および4’の間に電圧を印加し、全面に放電を発生させた後、電極3’と3、電極4’と4をそれぞれ接続し、放電電流を増やして定常状態とする。このようにすることにより、点灯始動がよりスムーズになる。
【0011】
図2に、本発明の他の実施例を示した。本実施例では、対になる電極がそれぞれ3個に分割されている。これらの電極の幅は異なっていても良い。本実施例は電極の数が異なるのみで、その他は図1の実施例と同様であり、いずれの電極も誘電体に覆われている。平面状放電では、印加する電圧が一定の場合電極の面積が大きいほど、放電電流は増える。従って電極を1個または複数個適宜選択することにより、印加電圧を変えないでも調光が可能となる。
【0012】
図3に、本発明の他の実施例を示した。本実施例では、電極がそれぞれ左右に2個に分割されている。本実施例は電極配置に応じて、放電領域を左右に分けている。電極23、24に電圧を印加すると、左側の領域が放電し、電極23’、24’に電圧を印加すると、右側の領域が放電する。従って放電領域を左側、右側、両方といずれかを適宜選択することにより、印加電圧を変えないでも調光が可能となる。
【0013】
上記実施例では、いずれも電極は誘電体で覆われていたが、片方の分割された電極が誘電体に覆われていれば、他方は放電空間に露出していても良い。
【0014】
また上記実施例の変形は容易である。例えば、背面板側の蛍光体を厚く塗布することにより、放電からの紫外光から変換された可視光は主として放電空間側、従って前面板の方向により多く放射される。このため、前面板の方向に出射する光と合わせて、前面板の輝度を高くし、片面のみに大きな光量を取り出すことができるようにできる。また、例えば容器は板ガラス状の前面板と背面板とし、側面を別の側面用ガラス板を用いて、これらを封着して構成してもよい。また、電極上の誘電体膜の上にさらにMgO膜を形成しても良い。封入物としてHgとArガスであっても良い。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、点灯始動がよりスムーズになる。また、簡単な構成で調光することが出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による平板型ランプの一実施例である。
【図2】本発明による平板型ランプの他の実施例である。
【図3】本発明による平板型ランプの他の実施例である。
【図4】平板型ランプの従来例である。
【符号の説明】
1:前面板、2:背面板、3,3’,4,4’:電極、5:誘電体膜、7,8:蛍光体、13,13’,13’’,14,14’,14’’,23,23’,24,24’:電極、101:密閉容器、102:前面板、103:背面板、104,105:放電電極、106:誘電体層、107:蛍光体、108:放電空間。

Claims (5)

  1. 平板状の放電空間を有する放電容器と、放電容器内の少なくとも片方の電極が誘電体に覆われた一対の電極と、放電空間にXeまたはXeを含む2種以上の希ガスの混合ガスまたはHgと希ガスとの混合物が封入され、
    上記一対の電極のうち少なくとも誘電体に覆われた片方の電極が複数に分割されていることを特徴とする平板型ランプ。
  2. 平板状の放電空間を有する放電容器と、放電容器内の誘電体に覆われ平行に配置された一対の電極と、放電空間にXeまたはXeを含む2種以上の希ガスの混合ガスまたはHgと希ガスとの混合物が封入され、
    上記一対の電極のうち少なくとも片方の電極が複数に分割されていることを特徴とする平板型ランプ。
  3. 請求項1または2の平板型ランプにおいて、
    始動時には、複数に分割された電極のうち一部の電極のみが、対向する電極との間の放電電極として動作し、定常点灯時では、他の電極へ移行するか、もしくは残りの電極と合わせて放電電極として動作することを特徴とする平板型ランプ。
  4. 請求項1または2の平板型ランプにおいて、
    定常点灯時、放電電極として動作する電極を、複数に分割された電極の中から1個または複数個を適宜選択することにより、外部に取り出される光量を制御できるように構成されていることを特徴とする平板型ランプ。
  5. 請求項1から4の平板型ランプにおいて、
    少なくとも放電容器の内面の一部に蛍光体が塗布されていることを特徴とする平板型ランプ。
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