JP2004310842A - 不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】1行単位(1ページ単位)によって消去することができる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、ウェル7に第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。
【選択図】 図1
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、ウェル7に第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極の二層ゲート電極を有する浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置に関する
【0002】
【従来の技術】
近年、ICカードの高機能化に伴い、多くのデータを記憶可能な1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMが求められている。このようなEEPROMは、通常1バイトごとにデータを書き換え可能に構成されている。
【0003】
しかしながら、1バイトごとにデータを消去・書込みすることができるバイト消去型EEPROMによって1メガビット(Mbit)レベルのEEPROMを製造すると、実用的な小さいメモリコアサイズにならない。
【0004】
このため、メモリコアサイズの小さいページ消去型EEPROMの要望が大きくなってきている。ここで、「ページ」とは、約256ビット(bit)〜1キロビット(kbit)の容量を意味している。このようなページ消去型EEPROMを実現するためには、2つの方法がある。
【0005】
第1の方法は、バイト消去型EEPROMをベースにして、消去単位を1ページに拡大する方法である。この方法は、比較的簡単にページ消去型EEPROMを実現することができる。しかしながら、単位メモリセルサイズ(1ビット(bit))が大きいため、1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMを実用的なサイズによって実現することができない。
【0006】
第2の方法は、チップ消去型フラッシュメモリーをベースにして、消去単位を1ページに縮小する方法である。この方法は、単位メモリセルサイズが小さいため、1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMを実用的なサイズによって実現することができる。しかしながら、フラッシュメモリーはチップ消去(あるいはブロック消去)を前提に構成されているため、消去単位を1ページにすることは困難である。
【0007】
また、EEPROMの市場では、低電圧・低消費電力が求められているけれども、フラッシュメモリーは、書込み時に大電流を消費する場合が多いため、低電圧・低消費電力という特性面から見てもEEPROMとしての使用が困難である。
【0008】
近年、発明者らは、例えば特開平9−339548号公報(特許文献1)に開示されているように2トランジスタ型フラッシュメモリーを提案した。この2トランジスタ型フラッシュメモリーは、低電圧・低消費電力特性に優れているので、特性面から見て、EEPROMとしての使用が可能である。以下、この2トランジスタ型フラッシュメモリーについて説明する。
【0009】
図7は従来の不揮発性半導体記憶装置90の構成を示す回路図であり、図8は不揮発性半導体記憶装置90の構成を示す断面図である。不揮発性半導体記憶装置90は、半導体基板14を備えている。半導体基板14の上には、ウェル7が形成されている。ウェル7は、半導体基板14の上に形成された深いN型ウェル12と深いN型ウェル12の上に形成されたP型ウェル8とを含んでいる。
【0010】
ウェル7の上には、N行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセル96が設けられている。各メモリセル96は、P型ウェル8の上に形成されたメモリトランジスタ94と選択トランジスタ95とを含んでいる。メモリトランジスタ94と選択トランジスタ95との間には、P型ウェル8の表面に露出するように中間拡散層9が形成されている。メモリトランジスタ94に対して中間拡散層9の反対側には、ドレイン拡散層10がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。選択トランジスタ95に対して中間拡散層9の反対側には、ソース拡散層11がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。
【0011】
メモリトランジスタ94は、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極91と、電荷に関連するトンネル電流を流すために、浮遊ゲート電極91とP型ウェル8との間に形成されたゲート絶縁膜93と、浮遊ゲート電極91を挟んでゲート絶縁膜93と対向するように形成された制御ゲート電極92とを含んでいる。浮遊ゲート電極91と制御ゲート電極92との間には電極間絶縁膜15が形成されている。
【0012】
選択トランジスタ95は、選択ゲート電極91aと、選択ゲート電極91aとP型ウェル8との間に形成された選択ゲート絶縁膜93aとを含んでいる。
【0013】
ここで、メモリトランジスタ94のゲート絶縁膜93と、選択トランジスタ95の選択ゲート絶縁膜93aとは同じ膜厚を有することが好ましい。このようにすれば、メモリトランジスタ94のゲート絶縁膜93と、選択トランジスタ95の選択ゲート絶縁膜93aとを同時に形成できるため、製造工程を簡略化することができる。
【0014】
不揮発性半導体記憶装置90は、各メモリセル96のメモリトランジスタ94に設けられた制御ゲート電極92に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線M.W−0、1、2、…と、各メモリセル96の選択トランジスタ95に設けられた制御ゲート電極に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のセレクト・ワード線S.W−0,1,2、…と、水平方向に並んでいるメモリセル96に形成されたソース拡散層11にそれぞれ接続されたソース線S−0、1、2、…と、垂直方向に並んでいるメモリセル96に形成されたドレイン拡散層10にそれぞれ接続するように、それぞれが所定の間隔を空けて垂直方向に沿って配置された複数のビット線B−0、1、2、…とを備えている。
【0015】
このように構成された不揮発性半導体記憶装置90の動作を説明する。図9は、不揮発性半導体記憶装置90の動作を説明するための断面図である。
【0016】
不揮発性半導体記憶装置90が動作するための電源電圧は、2.5ボルト(V)になっている。まず、メモリ・ワード線M.W−0、1、2に−9.0ボルト(V)の電圧をそれぞれ印加し、P型ウェル(PW)に+9.0ボルト(V)の電圧を印加すると、すべてのメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差が18ボルト(V)となる。このため、図9に示すように、メモリトランジスタ94の浮遊ゲート電極91とメモリトランジスタ94のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極91中の電子が除去されて、メモリトランジスタ94のしきい値電圧は約−4.0ボルト(V)となる。なお、選択トランジスタ95のしきい値電圧は約0.6ボルト(V)に設定している。
【0017】
セレクト・ワード線S.W−0、1、2は、電源電圧である2.5ボルト(V)に設定している。選択トランジスタ95のゲート絶縁膜(厚み約10ナノメータ(nm))に作用する電界を緩和するためであるが、必ずしも電源電圧2.5ボルト(V)に限る必要はなく、選択トランジスタ95のゲート絶縁膜の信頼性を劣化させない程度の電圧であれば構わない。なお、ソース線とビット線とにはP型ウェル8と同電位の電圧を印加してもよい。
【0018】
次に、書き込み方法について説明する。図10は従来の不揮発性半導体記憶装置90の書き込み動作を説明するための回路図であり、図11は不揮発性半導体記憶装置90の書き込み動作を説明するための断面図である。
【0019】
図10では、ビット線B−1とメモリ・ワード線M.W−1とに接続されているメモリセル96を一つ選択してデータを書込んでいる。図10のように、選択的に書込むメモリセル96に接続されたメモリ・ワード線M.W−1に+9ボルト(V)の電圧を印加し、セレクト・ワード線S.W−1に−5.0ボルト(V)の電圧を印加し、ビット線B−1に−5.0ボルト(V)の電圧を印加して、P型ウェル(PW)に−5.0ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定によって、選択したメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差が14.0ボルト(V)となる。このため、図11に示すように、メモリトランジスタ94の浮遊ゲート電極91とメモリトランジスタ94のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極91中へ電子が注入される。その結果、メモリトランジスタ94のしきい値電圧は約2ボルト(V)となる。
【0020】
さらに、非選択セルの誤書込みを防止するために、ビット線B−0、2、3に0ボルト(V)の電圧を印加する。この設定により、非選択セルに設けられたメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差を、最大9.0ボルト(V)に抑えることができる。このため、非選択セルへの誤書込みを防止することができる。
【0021】
次に、読み出し方法を説明する。図12は不揮発性半導体記憶装置90の読み出し動作を説明するための回路図であり、図13は不揮発性半導体記憶装置90の読み出し動作を説明するための断面図であり、図14は不揮発性半導体記憶装置90における閾値電圧の分布を示すグラフである。
【0022】
図12では、ビット線B−1とメモリ・ワード線M.W−1とに接続されているメモリセル96を一つ選択してデータを読み出している。各メモリセル96に接続されたメモリ・ワード線M.W−0,1,2には全て0ボルト(V)の電圧を印加し、セレクト・ワード線S.W−1に2.5ボルト(V)の電圧を印加し、ビット線B−1に1ボルト(V)の電圧を印加して、P型ウェル(PW)に0ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定によって、選択したメモリトランジスタ94が消去状態(VT=−4ボルト(V))の場合は、図13に示すように、ソース拡散層11から中間拡散層9を通ってドレイン拡散層10へ電流が流れ、選択したメモリトランジスタ94が書込み状態(VT=2ボルト(V))の場合は、電流が流れないので、図14に示すように記憶状態を判定することができる。
【0023】
図15は従来の他の不揮発性半導体記憶装置90Aの構成を示す回路図であり、図16は従来のさらに他の不揮発性半導体記憶装置90Bの構成を示す回路図である。メモリセルアレイ96の配線構成は、図7に示す配線構成に限定されるものではなく、図15および図16に示すように構成してもよい。これらの配線構成においても消去方法はほぼ同一なので、ここではその説明を省略する。
【0024】
【特許文献1】
特開平9−339548号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の2トランジスタ型フラッシュメモリーの消去方法では、チップ単位による消去しか出来ないという課題を有していた。
【0026】
本発明の目的は、1行単位(1ページ単位)によって消去することができる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、半導体基板の表面に形成されたウェルと、前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタとを含んでおり、前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでいる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第1消去工程を包含することを特徴とする。
【0028】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板の表面に形成されたウェルと、前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタを含んでおり、前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでおり、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加するために設けられた電圧印加手段をさらに具備することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法においては、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルのメモリトランジスタに設けられた浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。このため、不揮発性半導体記憶装置に記憶されたデータを1行ごとに消去することができる。
【0030】
この実施の形態では、前記第1消去工程の後で、L行目(Lは、L≠K、1≦L≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記L行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記L行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第2消去工程をさらに包含することが好ましい。
【0031】
前記第1極性の第1電圧と前記第2極性の第2電圧とは、前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を除去するために、前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間を、前記ゲート絶縁膜を通って前記トンネル電流が流れるように設定されていることが好ましい。
【0032】
前記ウェルは、前記半導体基板の表面に形成された深いN型ウェルと、前記深いN型ウェルの上に形成されたP型ウェルとを含んでいることが好ましい。
【0033】
前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタと前記選択トランジスタとを電気的に接続するための中間拡散層が形成されていることが好ましい。
【0034】
前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにドレイン拡散層がさらに形成されていることが好ましい。
【0035】
前記P型ウェルには、前記選択トランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにソース拡散層がさらに形成されていることが好ましい。
【0036】
前記不揮発性半導体記憶装置は、各メモリセルのメモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第1電圧と前記第3電圧とのいずれかを印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線をさらに具備していることが好ましい。
【0037】
前記選択トランジスタは、選択ゲート電極と、前記ウェルと前記選択ゲート電極との間に形成された選択ゲート絶縁膜とを含み、前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際と前記浮遊ゲート電極に電子を注入する際には、前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜の全面を電子が通過するトンネル電流を用い、前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際に、前記選択トランジスタの選択ゲート電極に電圧を印加することにより、前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜に印加される電界を緩和することが好ましい。
【0038】
前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜と前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜とは同じ膜厚を有することが好ましい。
【0039】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0040】
図1は本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100の構成を示す回路図であり、図2は不揮発性半導体記憶装置100の構成を示す断面図である。
【0041】
不揮発性半導体記憶装置100は、半導体基板14を備えている。半導体基板14の上には、ウェル7が形成されている。ウェル7は、半導体基板14の上に形成された深いN型ウェル12と深いN型ウェル12の上に形成されたP型ウェル8とを含んでいる。
【0042】
ウェル7の上には、N行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセル6が設けられている。各メモリセル6は、P型ウェル8の上に形成されたメモリトランジスタ4と選択トランジスタ5とを含んでいる。メモリトランジスタ4と選択トランジスタ5との間には、P型ウェル8の表面に露出するように中間拡散層9が形成されている。メモリトランジスタ4に対して中間拡散層9の反対側には、ドレイン拡散層10がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。選択トランジスタ5に対して中間拡散層9の反対側には、ソース拡散層11がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。
【0043】
メモリトランジスタ4は、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極1と、電荷に関連するトンネル電流を流すために、浮遊ゲート電極1とP型ウェル8との間に形成されたゲート絶縁膜3と、浮遊ゲート電極1を挟んでゲート絶縁膜3と対向するように形成された制御ゲート電極2とを含んでいる。浮遊ゲート電極1と制御ゲート電極2との間には電極間絶縁膜15が形成されている。
【0044】
選択トランジスタ5は、選択ゲート電極1aと、選択ゲート電極1aとP型ウェル8との間に形成された選択ゲート絶縁膜3aとを含んでいる。
【0045】
ここで、メモリトランジスタ4のゲート絶縁膜3と、選択トランジスタ5の選択ゲート絶縁膜3aとは同じ膜厚を有することが好ましい。このようにすれば、メモリトランジスタ4のゲート絶縁膜3と、選択トランジスタ5の選択ゲート絶縁膜3aとを同時に形成できるため、製造工程を簡略化することができる。
【0046】
不揮発性半導体記憶装置100は、各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線M.W−0、1、2、…と、各メモリセル6の選択トランジスタ5に設けられた制御ゲート電極に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のセレクト・ワード線S.W−0,1,2、…と、水平方向に並んでいるメモリセル96に形成されたソース拡散層11にそれぞれ接続されたソース線S−0、1、2、…と、垂直方向に並んでいるメモリセル6に形成されたドレイン拡散層10にそれぞれ接続するように、それぞれが所定の間隔を空けて垂直方向に沿って配置された複数のビット線B−0、1、2、…を備えている。
【0047】
図3は、不揮発性半導体記憶装置100に設けられたメモリトランジスタ4の構成を説明するためのX方向に沿った断面図である。メモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極は、素子分離絶縁膜16によって各メモリトランジスタ4毎に分離されている。
【0048】
図4は、不揮発性半導体記憶装置100に設けられた選択トランジスタ5の構成を説明するためのX方向に沿った断面図である。選択トランジスタ5の浮遊ゲート電極1AはX方向に隣接する各選択トランジスタ5を横断して連続しており、一定の長さ毎に、素子分離絶縁膜16上で図示しない金属配線などを用いて制御ゲート電極2Aと電気的に短絡されているか、オープン状態になっている。
【0049】
このように構成された不揮発性半導体記憶装置100のページ消去方法に係る動作を説明する。
【0050】
ここで、1ページは、1本のワード線によって構成されており、1ワード線に512ビットのメモリセル6が接続されている場合、1ページは512ビットに相当する。図1では、メモリ・ワード線M.W−1に接続されたメモリセル6に記録されたデータを選択的に消去し、メモリ・ワード線M.W−0、2に接続されたメモリセル6に記録されたデータを消去しない例を示している。
【0051】
図1に示すように、メモリ・ワード線M.W−1に−9ボルト(V)の電圧を印加し、P型ウェル(PW)に+9ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定により、メモリ・ワード線M.W−1に接続されたすべてのメモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2とチャネルの表面との間の電位差が18ボルト(V)となる。このため、メモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極1とメモリトランジスタ4のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極1中の電子が除去され、メモリトランジスタ4のしきい値電圧は約−4.0ボルト(V)となる。
【0052】
一方、非選択のメモリ・ワード線M.W−0、2には、+3.0ボルト(V)の電圧を印加している。これにより、メモリ・ワード線M.W−0、2に接続されたすべてのメモリトランジスタ4の制御ゲート電極2とチャネルの表面との間の電位差が6.0ボルト(V)となる。このため、メモリトランジスタ4の浮遊ゲート電極1とメモリトランジスタ4のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流がほとんど流れない。従って、浮遊ゲート電極1中における電荷量は変わらない。すなわち、メモリセル6に記録されたデータは消去されない。
【0053】
ここで、非選択のメモリワード線の電位はPW電位(+9.0ボルト(V))に近いほうが望ましいが、実効的に消去されないとみなされる電位を印加すればよい。一般的には、ゲート絶縁膜3に作用する電界が約8メガボルト(MV)/cm以下ならば、メモリセル6のしきい値電圧はほとんど変化しない。
【0054】
このように、消去時の非選択メモリワード線の電位を、選択するメモリワード線の電位とP型ウェルの電位との中間の電位に設定することにより、2トランジスタ型フラッシュメモリーをページ消去可能とし、ページ消去型EEPROMにすることができる。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極1に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に第1極性の第1電圧を印加し、ウェル7に第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。このため、不揮発性半導体記憶装置100に記憶されたデータを1行ごとに消去することができる。
【0056】
図5は本実施の形態に係る他の不揮発性半導体記憶装置100Aの構成を示す回路図であり、図6は本実施の形態に係るさらに他の不揮発性半導体記憶装置100Bの構成を示す回路図である。従来の技術において図15および図16を参照して前述した他の不揮発性半導体記憶装置の配線構成に対応して、図5および図6に示す配線構成が考えられる。図5および図6に示す配線構成においても、前述した消去方法と同様の方法によってデータを消去することができる。その詳細な説明は省略する。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、1行単位(1ページ単位)によって消去することができる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図2】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す断面図
【図3】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す他の断面図
【図4】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示すさらに他の断面図
【図5】本実施の形態に係る他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図6】本実施の形態に係るさらに他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図7】従来の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図8】従来の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す断面図
【図9】従来の不揮発性半導体記憶装置の動作を説明するための断面図
【図10】従来の不揮発性半導体記憶装置の他の動作を説明するための回路図
【図11】従来の不揮発性半導体記憶装置の他の動作を説明するための断面図
【図12】従来の不揮発性半導体記憶装置のさらに他の動作を説明するための回路図
【図13】従来の不揮発性半導体記憶装置のさらに他の動作を説明するための断面図
【図14】従来の不揮発性半導体記憶装置における閾値電圧の分布を示すグラフ
【図15】従来の他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図16】従来のさらに他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【符号の説明】
1 浮遊ゲート電極
2 制御ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 メモリトランジスタ
5 選択トランジスタ
6 メモリセル
7 ウェル
8 P型ウェル
9 中間拡散層
10 ドレイン拡散層
11 ソース拡散層
12 N型ウェル
13 メモリワード線
14 半導体基板
15 電極間絶縁膜
16 素子分離絶縁膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極の二層ゲート電極を有する浮遊ゲート電極型不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置に関する
【0002】
【従来の技術】
近年、ICカードの高機能化に伴い、多くのデータを記憶可能な1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMが求められている。このようなEEPROMは、通常1バイトごとにデータを書き換え可能に構成されている。
【0003】
しかしながら、1バイトごとにデータを消去・書込みすることができるバイト消去型EEPROMによって1メガビット(Mbit)レベルのEEPROMを製造すると、実用的な小さいメモリコアサイズにならない。
【0004】
このため、メモリコアサイズの小さいページ消去型EEPROMの要望が大きくなってきている。ここで、「ページ」とは、約256ビット(bit)〜1キロビット(kbit)の容量を意味している。このようなページ消去型EEPROMを実現するためには、2つの方法がある。
【0005】
第1の方法は、バイト消去型EEPROMをベースにして、消去単位を1ページに拡大する方法である。この方法は、比較的簡単にページ消去型EEPROMを実現することができる。しかしながら、単位メモリセルサイズ(1ビット(bit))が大きいため、1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMを実用的なサイズによって実現することができない。
【0006】
第2の方法は、チップ消去型フラッシュメモリーをベースにして、消去単位を1ページに縮小する方法である。この方法は、単位メモリセルサイズが小さいため、1メガビット(Mbit)レベルの大容量EEPROMを実用的なサイズによって実現することができる。しかしながら、フラッシュメモリーはチップ消去(あるいはブロック消去)を前提に構成されているため、消去単位を1ページにすることは困難である。
【0007】
また、EEPROMの市場では、低電圧・低消費電力が求められているけれども、フラッシュメモリーは、書込み時に大電流を消費する場合が多いため、低電圧・低消費電力という特性面から見てもEEPROMとしての使用が困難である。
【0008】
近年、発明者らは、例えば特開平9−339548号公報(特許文献1)に開示されているように2トランジスタ型フラッシュメモリーを提案した。この2トランジスタ型フラッシュメモリーは、低電圧・低消費電力特性に優れているので、特性面から見て、EEPROMとしての使用が可能である。以下、この2トランジスタ型フラッシュメモリーについて説明する。
【0009】
図7は従来の不揮発性半導体記憶装置90の構成を示す回路図であり、図8は不揮発性半導体記憶装置90の構成を示す断面図である。不揮発性半導体記憶装置90は、半導体基板14を備えている。半導体基板14の上には、ウェル7が形成されている。ウェル7は、半導体基板14の上に形成された深いN型ウェル12と深いN型ウェル12の上に形成されたP型ウェル8とを含んでいる。
【0010】
ウェル7の上には、N行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセル96が設けられている。各メモリセル96は、P型ウェル8の上に形成されたメモリトランジスタ94と選択トランジスタ95とを含んでいる。メモリトランジスタ94と選択トランジスタ95との間には、P型ウェル8の表面に露出するように中間拡散層9が形成されている。メモリトランジスタ94に対して中間拡散層9の反対側には、ドレイン拡散層10がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。選択トランジスタ95に対して中間拡散層9の反対側には、ソース拡散層11がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。
【0011】
メモリトランジスタ94は、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極91と、電荷に関連するトンネル電流を流すために、浮遊ゲート電極91とP型ウェル8との間に形成されたゲート絶縁膜93と、浮遊ゲート電極91を挟んでゲート絶縁膜93と対向するように形成された制御ゲート電極92とを含んでいる。浮遊ゲート電極91と制御ゲート電極92との間には電極間絶縁膜15が形成されている。
【0012】
選択トランジスタ95は、選択ゲート電極91aと、選択ゲート電極91aとP型ウェル8との間に形成された選択ゲート絶縁膜93aとを含んでいる。
【0013】
ここで、メモリトランジスタ94のゲート絶縁膜93と、選択トランジスタ95の選択ゲート絶縁膜93aとは同じ膜厚を有することが好ましい。このようにすれば、メモリトランジスタ94のゲート絶縁膜93と、選択トランジスタ95の選択ゲート絶縁膜93aとを同時に形成できるため、製造工程を簡略化することができる。
【0014】
不揮発性半導体記憶装置90は、各メモリセル96のメモリトランジスタ94に設けられた制御ゲート電極92に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線M.W−0、1、2、…と、各メモリセル96の選択トランジスタ95に設けられた制御ゲート電極に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のセレクト・ワード線S.W−0,1,2、…と、水平方向に並んでいるメモリセル96に形成されたソース拡散層11にそれぞれ接続されたソース線S−0、1、2、…と、垂直方向に並んでいるメモリセル96に形成されたドレイン拡散層10にそれぞれ接続するように、それぞれが所定の間隔を空けて垂直方向に沿って配置された複数のビット線B−0、1、2、…とを備えている。
【0015】
このように構成された不揮発性半導体記憶装置90の動作を説明する。図9は、不揮発性半導体記憶装置90の動作を説明するための断面図である。
【0016】
不揮発性半導体記憶装置90が動作するための電源電圧は、2.5ボルト(V)になっている。まず、メモリ・ワード線M.W−0、1、2に−9.0ボルト(V)の電圧をそれぞれ印加し、P型ウェル(PW)に+9.0ボルト(V)の電圧を印加すると、すべてのメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差が18ボルト(V)となる。このため、図9に示すように、メモリトランジスタ94の浮遊ゲート電極91とメモリトランジスタ94のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極91中の電子が除去されて、メモリトランジスタ94のしきい値電圧は約−4.0ボルト(V)となる。なお、選択トランジスタ95のしきい値電圧は約0.6ボルト(V)に設定している。
【0017】
セレクト・ワード線S.W−0、1、2は、電源電圧である2.5ボルト(V)に設定している。選択トランジスタ95のゲート絶縁膜(厚み約10ナノメータ(nm))に作用する電界を緩和するためであるが、必ずしも電源電圧2.5ボルト(V)に限る必要はなく、選択トランジスタ95のゲート絶縁膜の信頼性を劣化させない程度の電圧であれば構わない。なお、ソース線とビット線とにはP型ウェル8と同電位の電圧を印加してもよい。
【0018】
次に、書き込み方法について説明する。図10は従来の不揮発性半導体記憶装置90の書き込み動作を説明するための回路図であり、図11は不揮発性半導体記憶装置90の書き込み動作を説明するための断面図である。
【0019】
図10では、ビット線B−1とメモリ・ワード線M.W−1とに接続されているメモリセル96を一つ選択してデータを書込んでいる。図10のように、選択的に書込むメモリセル96に接続されたメモリ・ワード線M.W−1に+9ボルト(V)の電圧を印加し、セレクト・ワード線S.W−1に−5.0ボルト(V)の電圧を印加し、ビット線B−1に−5.0ボルト(V)の電圧を印加して、P型ウェル(PW)に−5.0ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定によって、選択したメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差が14.0ボルト(V)となる。このため、図11に示すように、メモリトランジスタ94の浮遊ゲート電極91とメモリトランジスタ94のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極91中へ電子が注入される。その結果、メモリトランジスタ94のしきい値電圧は約2ボルト(V)となる。
【0020】
さらに、非選択セルの誤書込みを防止するために、ビット線B−0、2、3に0ボルト(V)の電圧を印加する。この設定により、非選択セルに設けられたメモリトランジスタ94の制御ゲート電極92とチャネルの表面との間の電位差を、最大9.0ボルト(V)に抑えることができる。このため、非選択セルへの誤書込みを防止することができる。
【0021】
次に、読み出し方法を説明する。図12は不揮発性半導体記憶装置90の読み出し動作を説明するための回路図であり、図13は不揮発性半導体記憶装置90の読み出し動作を説明するための断面図であり、図14は不揮発性半導体記憶装置90における閾値電圧の分布を示すグラフである。
【0022】
図12では、ビット線B−1とメモリ・ワード線M.W−1とに接続されているメモリセル96を一つ選択してデータを読み出している。各メモリセル96に接続されたメモリ・ワード線M.W−0,1,2には全て0ボルト(V)の電圧を印加し、セレクト・ワード線S.W−1に2.5ボルト(V)の電圧を印加し、ビット線B−1に1ボルト(V)の電圧を印加して、P型ウェル(PW)に0ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定によって、選択したメモリトランジスタ94が消去状態(VT=−4ボルト(V))の場合は、図13に示すように、ソース拡散層11から中間拡散層9を通ってドレイン拡散層10へ電流が流れ、選択したメモリトランジスタ94が書込み状態(VT=2ボルト(V))の場合は、電流が流れないので、図14に示すように記憶状態を判定することができる。
【0023】
図15は従来の他の不揮発性半導体記憶装置90Aの構成を示す回路図であり、図16は従来のさらに他の不揮発性半導体記憶装置90Bの構成を示す回路図である。メモリセルアレイ96の配線構成は、図7に示す配線構成に限定されるものではなく、図15および図16に示すように構成してもよい。これらの配線構成においても消去方法はほぼ同一なので、ここではその説明を省略する。
【0024】
【特許文献1】
特開平9−339548号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の2トランジスタ型フラッシュメモリーの消去方法では、チップ単位による消去しか出来ないという課題を有していた。
【0026】
本発明の目的は、1行単位(1ページ単位)によって消去することができる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、半導体基板の表面に形成されたウェルと、前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタとを含んでおり、前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでいる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第1消去工程を包含することを特徴とする。
【0028】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板の表面に形成されたウェルと、前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタを含んでおり、前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでおり、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加するために設けられた電圧印加手段をさらに具備することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法においては、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルのメモリトランジスタに設けられた浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。このため、不揮発性半導体記憶装置に記憶されたデータを1行ごとに消去することができる。
【0030】
この実施の形態では、前記第1消去工程の後で、L行目(Lは、L≠K、1≦L≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記L行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記L行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第2消去工程をさらに包含することが好ましい。
【0031】
前記第1極性の第1電圧と前記第2極性の第2電圧とは、前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を除去するために、前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間を、前記ゲート絶縁膜を通って前記トンネル電流が流れるように設定されていることが好ましい。
【0032】
前記ウェルは、前記半導体基板の表面に形成された深いN型ウェルと、前記深いN型ウェルの上に形成されたP型ウェルとを含んでいることが好ましい。
【0033】
前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタと前記選択トランジスタとを電気的に接続するための中間拡散層が形成されていることが好ましい。
【0034】
前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにドレイン拡散層がさらに形成されていることが好ましい。
【0035】
前記P型ウェルには、前記選択トランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにソース拡散層がさらに形成されていることが好ましい。
【0036】
前記不揮発性半導体記憶装置は、各メモリセルのメモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第1電圧と前記第3電圧とのいずれかを印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線をさらに具備していることが好ましい。
【0037】
前記選択トランジスタは、選択ゲート電極と、前記ウェルと前記選択ゲート電極との間に形成された選択ゲート絶縁膜とを含み、前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際と前記浮遊ゲート電極に電子を注入する際には、前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜の全面を電子が通過するトンネル電流を用い、前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際に、前記選択トランジスタの選択ゲート電極に電圧を印加することにより、前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜に印加される電界を緩和することが好ましい。
【0038】
前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜と前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜とは同じ膜厚を有することが好ましい。
【0039】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0040】
図1は本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置100の構成を示す回路図であり、図2は不揮発性半導体記憶装置100の構成を示す断面図である。
【0041】
不揮発性半導体記憶装置100は、半導体基板14を備えている。半導体基板14の上には、ウェル7が形成されている。ウェル7は、半導体基板14の上に形成された深いN型ウェル12と深いN型ウェル12の上に形成されたP型ウェル8とを含んでいる。
【0042】
ウェル7の上には、N行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセル6が設けられている。各メモリセル6は、P型ウェル8の上に形成されたメモリトランジスタ4と選択トランジスタ5とを含んでいる。メモリトランジスタ4と選択トランジスタ5との間には、P型ウェル8の表面に露出するように中間拡散層9が形成されている。メモリトランジスタ4に対して中間拡散層9の反対側には、ドレイン拡散層10がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。選択トランジスタ5に対して中間拡散層9の反対側には、ソース拡散層11がP型ウェル8の表面に露出するように形成されている。
【0043】
メモリトランジスタ4は、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極1と、電荷に関連するトンネル電流を流すために、浮遊ゲート電極1とP型ウェル8との間に形成されたゲート絶縁膜3と、浮遊ゲート電極1を挟んでゲート絶縁膜3と対向するように形成された制御ゲート電極2とを含んでいる。浮遊ゲート電極1と制御ゲート電極2との間には電極間絶縁膜15が形成されている。
【0044】
選択トランジスタ5は、選択ゲート電極1aと、選択ゲート電極1aとP型ウェル8との間に形成された選択ゲート絶縁膜3aとを含んでいる。
【0045】
ここで、メモリトランジスタ4のゲート絶縁膜3と、選択トランジスタ5の選択ゲート絶縁膜3aとは同じ膜厚を有することが好ましい。このようにすれば、メモリトランジスタ4のゲート絶縁膜3と、選択トランジスタ5の選択ゲート絶縁膜3aとを同時に形成できるため、製造工程を簡略化することができる。
【0046】
不揮発性半導体記憶装置100は、各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線M.W−0、1、2、…と、各メモリセル6の選択トランジスタ5に設けられた制御ゲート電極に電圧を印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のセレクト・ワード線S.W−0,1,2、…と、水平方向に並んでいるメモリセル96に形成されたソース拡散層11にそれぞれ接続されたソース線S−0、1、2、…と、垂直方向に並んでいるメモリセル6に形成されたドレイン拡散層10にそれぞれ接続するように、それぞれが所定の間隔を空けて垂直方向に沿って配置された複数のビット線B−0、1、2、…を備えている。
【0047】
図3は、不揮発性半導体記憶装置100に設けられたメモリトランジスタ4の構成を説明するためのX方向に沿った断面図である。メモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極は、素子分離絶縁膜16によって各メモリトランジスタ4毎に分離されている。
【0048】
図4は、不揮発性半導体記憶装置100に設けられた選択トランジスタ5の構成を説明するためのX方向に沿った断面図である。選択トランジスタ5の浮遊ゲート電極1AはX方向に隣接する各選択トランジスタ5を横断して連続しており、一定の長さ毎に、素子分離絶縁膜16上で図示しない金属配線などを用いて制御ゲート電極2Aと電気的に短絡されているか、オープン状態になっている。
【0049】
このように構成された不揮発性半導体記憶装置100のページ消去方法に係る動作を説明する。
【0050】
ここで、1ページは、1本のワード線によって構成されており、1ワード線に512ビットのメモリセル6が接続されている場合、1ページは512ビットに相当する。図1では、メモリ・ワード線M.W−1に接続されたメモリセル6に記録されたデータを選択的に消去し、メモリ・ワード線M.W−0、2に接続されたメモリセル6に記録されたデータを消去しない例を示している。
【0051】
図1に示すように、メモリ・ワード線M.W−1に−9ボルト(V)の電圧を印加し、P型ウェル(PW)に+9ボルト(V)の電圧を印加する。以上の設定により、メモリ・ワード線M.W−1に接続されたすべてのメモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2とチャネルの表面との間の電位差が18ボルト(V)となる。このため、メモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極1とメモリトランジスタ4のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流が流れる。従って、浮遊ゲート電極1中の電子が除去され、メモリトランジスタ4のしきい値電圧は約−4.0ボルト(V)となる。
【0052】
一方、非選択のメモリ・ワード線M.W−0、2には、+3.0ボルト(V)の電圧を印加している。これにより、メモリ・ワード線M.W−0、2に接続されたすべてのメモリトランジスタ4の制御ゲート電極2とチャネルの表面との間の電位差が6.0ボルト(V)となる。このため、メモリトランジスタ4の浮遊ゲート電極1とメモリトランジスタ4のチャネルの表面との間における全領域にトンネル電流がほとんど流れない。従って、浮遊ゲート電極1中における電荷量は変わらない。すなわち、メモリセル6に記録されたデータは消去されない。
【0053】
ここで、非選択のメモリワード線の電位はPW電位(+9.0ボルト(V))に近いほうが望ましいが、実効的に消去されないとみなされる電位を印加すればよい。一般的には、ゲート絶縁膜3に作用する電界が約8メガボルト(MV)/cm以下ならば、メモリセル6のしきい値電圧はほとんど変化しない。
【0054】
このように、消去時の非選択メモリワード線の電位を、選択するメモリワード線の電位とP型ウェルの電位との中間の電位に設定することにより、2トランジスタ型フラッシュメモリーをページ消去可能とし、ページ消去型EEPROMにすることができる。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセル6のメモリトランジスタ4に設けられた浮遊ゲート電極1に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、K行目の各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に第1極性の第1電圧を印加し、ウェル7に第2極性の第2電圧を印加し、K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタ4に設けられた制御ゲート電極2に第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する。このため、不揮発性半導体記憶装置100に記憶されたデータを1行ごとに消去することができる。
【0056】
図5は本実施の形態に係る他の不揮発性半導体記憶装置100Aの構成を示す回路図であり、図6は本実施の形態に係るさらに他の不揮発性半導体記憶装置100Bの構成を示す回路図である。従来の技術において図15および図16を参照して前述した他の不揮発性半導体記憶装置の配線構成に対応して、図5および図6に示す配線構成が考えられる。図5および図6に示す配線構成においても、前述した消去方法と同様の方法によってデータを消去することができる。その詳細な説明は省略する。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、1行単位(1ページ単位)によって消去することができる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図2】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す断面図
【図3】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す他の断面図
【図4】本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示すさらに他の断面図
【図5】本実施の形態に係る他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図6】本実施の形態に係るさらに他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図7】従来の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図8】従来の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す断面図
【図9】従来の不揮発性半導体記憶装置の動作を説明するための断面図
【図10】従来の不揮発性半導体記憶装置の他の動作を説明するための回路図
【図11】従来の不揮発性半導体記憶装置の他の動作を説明するための断面図
【図12】従来の不揮発性半導体記憶装置のさらに他の動作を説明するための回路図
【図13】従来の不揮発性半導体記憶装置のさらに他の動作を説明するための断面図
【図14】従来の不揮発性半導体記憶装置における閾値電圧の分布を示すグラフ
【図15】従来の他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【図16】従来のさらに他の不揮発性半導体記憶装置の構成を示す回路図
【符号の説明】
1 浮遊ゲート電極
2 制御ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 メモリトランジスタ
5 選択トランジスタ
6 メモリセル
7 ウェル
8 P型ウェル
9 中間拡散層
10 ドレイン拡散層
11 ソース拡散層
12 N型ウェル
13 メモリワード線
14 半導体基板
15 電極間絶縁膜
16 素子分離絶縁膜
Claims (11)
- 半導体基板の表面に形成されたウェルと、
前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、
各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタとを含んでおり、
前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、
前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、
前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでいる不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、
K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第1消去工程を包含することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記第1消去工程の後で、L行目(Lは、L≠K、1≦L≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記L行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記L行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加する第2消去工程をさらに包含する、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 前記第1極性の第1電圧と前記第2極性の第2電圧とは、前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を除去するために、前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間を、前記ゲート絶縁膜を通って前記トンネル電流が流れるように設定されている、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 前記ウェルは、前記半導体基板の表面に形成された深いN型ウェルと、
前記深いN型ウェルの上に形成されたP型ウェルとを含んでいる、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタと前記選択トランジスタとを電気的に接続するための中間拡散層が形成されている、請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 前記P型ウェルには、前記メモリトランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにドレイン拡散層がさらに形成されている、請求項5記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 前記P型ウェルには、前記選択トランジスタを挟んで前記中間拡散層と対向するようにソース拡散層がさらに形成されている、請求項5記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 前記不揮発性半導体記憶装置は、各メモリセルのメモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第1電圧と前記第3電圧とのいずれかを印加するために、それぞれが所定の間隔を空けて水平方向に沿って配置された複数のメモリワード線をさらに具備している、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
- 半導体基板の表面に形成されたウェルと、
前記ウェルの上にN行×M列(NおよびMは、2以上の整数)のマトリックス状に配置された複数のメモリセルとを具備しており、
各メモリセルは、メモリトランジスタと、前記メモリトランジスタと前記ウェルを介して接続された選択トランジスタを含んでおり、
前記メモリトランジスタは、電荷を蓄積するための浮遊ゲート電極と、
前記電荷に関連するトンネル電流を流すために前記浮遊ゲート電極と前記ウェルとの間に形成されたゲート絶縁膜と、
前記浮遊ゲート電極を挟んで前記ゲート絶縁膜と対向するように形成された制御ゲート電極とを含んでおり、
K行目(Kは、1≦K≦Nを満足する整数)に配置された各メモリセルの前記メモリトランジスタに設けられた前記浮遊ゲート電極に蓄積された電荷を引き抜く消去動作を実行するように、前記K行目の各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に第1極性の第1電圧を印加し、前記ウェルに第2極性の第2電圧を印加し、前記K行目以外の行に配置された各メモリトランジスタに設けられた制御ゲート電極に前記第2電圧よりも絶対値の小さい第2極性の第3電圧を印加するために設けられた電圧印加手段をさらに具備することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記選択トランジスタは、選択ゲート電極と、前記ウェルと前記選択ゲート電極との間に形成された選択ゲート絶縁膜とを含み、
前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際と前記浮遊ゲート電極に電子を注入する際には、前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜の全面を電子が通過するトンネル電流を用い、
前記浮遊ゲート電極から電子を除去する際に、前記選択トランジスタの選択ゲート電極に電圧を印加することにより、前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜に印加される電界を緩和する、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。 - 前記メモリトランジスタのゲート絶縁膜と前記選択トランジスタの選択ゲート絶縁膜とは同じ膜厚を有する、請求項10記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
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JP2003100805A JP2004310842A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 不揮発性半導体記憶装置の駆動方法および不揮発性半導体記憶装置 |
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US8097913B2 (en) | 2006-09-05 | 2012-01-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electrically erasable and programmable read only memory device comprising common source region and method of manufacturing same |
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- 2003-04-03 JP JP2003100805A patent/JP2004310842A/ja active Pending
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