JP2004310538A - プログラム信頼度分析システム - Google Patents
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Abstract
【課題】プログラム信頼度を分析するための正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集し得るプログラム信頼度分析システムを提供する。
【解決手段】プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するために、該プログラムに、前記分析用情報を収集する収集ツール、収集した分析用情報に基づいて信頼度を分析する分析ツール、その分析結果を表示する表示ツールを内蔵させる。
【選択図】 図1
【解決手段】プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するために、該プログラムに、前記分析用情報を収集する収集ツール、収集した分析用情報に基づいて信頼度を分析する分析ツール、その分析結果を表示する表示ツールを内蔵させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムに関し、特に信頼度分析用情報の収集技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの高性能化やシステムの複雑化に伴い、大規模で高機能なプログラムが主流となっている。また、それに伴って、プログラムの信頼度を高精度に分析、把握するために正確な分析用情報を収集する必要性が益々高まっている。加えて、プログラムの信頼度成長状況を適確に把握する必要性も高まっている。
【0003】
ソフトウェア信頼度成長を計測する手法や予測する方法としては、例えば、特開200−089979号公報、特開2001−202271号公報が知られている。
【0004】
しかし、従来、プログラムの信頼度を分析する場合、プログラムのテスト実施時間、障害、要望等の分析用情報を手作業で入力していた。しかも、プログラムの信頼度の分析は、被テストプログラムが実際に稼動している装置とは別の装置により行われていた。
【0005】
【特許文献1】
特開200−089979号公報
【特許文献2】
特開2001−202271号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を手作業で入力し、しかも被テストプログラムが実際に稼動している装置とは別の装置によりプログラムの信頼度の分析を行っていたので、以下のような不都合な点が生じる場合があった。すなわち、
(1) 別の装置に分析用情報を入力する必要があるため、その人力作業が煩雑であり、誤入力などにより分析用情報の信頼性が低下し、ひいては、プログラムの信頼度分析を正確に行えない場合があった。
(2) プログラム信頼度成長に関する分析を別の装置を使用して行うために、人的に分析用情報を集める必要があり、結果として、プログラムテストの進捗と信頼度分析との間に時間差が生じ、最新のプログラム信頼度の状況を把握し難くなる。
(3) プログラムテスト時に発生する障害や要望などの分析用情報を各々入力するだけでなく、それら分析用情報を別途、管理する必要がある。
【0007】
このように、人手による分析用情報の入力は、人力漏れや入力ミスが生じたり、収集した分析用情報に漏れがあったり不正確になったりする場合があるため、信頼度分析を行つてもその分析精度が低下する場合があった。
【0008】
また、テストの開始時刻、終了時刻、プログラムの稼働時間、不具合発生数、障害の有無、障害の頻度などの多くの分析用情報の中から選択される少なくとも1つの必要な情報の収集と纏め、その入力に要する時間は、タイムリーな信頼度分析を阻害するものであり、その改善が要望されていた。
【0009】
本発明は、このような背景の下になされたもので、その課題は、プログラム信頼度を分析するための正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集し得るプログラム信頼度分析システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムであって、前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係るプログラム信頼度分析システムの概略構成を示す概念図である。
【0013】
本プログラム信頼度分析システムは、プログラムの信頼度を分析するための各種のツール(プログラム)を内蔵したコンピュータ100と、コンピュータ100により収集されたプログラム信頼度分析用の各種の情報を集中管理する情報管理コンピュータ200とを有し、コンピュータ100と情報管理コンピュータ200とは、ネットワーク(図示省略)を介して接続されている。
【0014】
コンピュータ100は、中央処理装置110、入力装置120、表示装置130、及び外部記憶装置140を有している。
【0015】
中央処理装置110は、CPU111、ROM112、RAM113を有し、CPU111は、ROM112に格納された制御プログラムに基づいて、後述する本発明に特有な処理を行う。入力装置120は、キーボード等により構成され、本発明では後述する不具合、要望等の情報を入力するのに利用される。表示装置130は、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置等により構成され、本発明では上記の不具合、要望等の情報の入力画面やプログラムの信頼度分析結果を表示するのに利用される。
【0016】
外部記憶装置140は、ハードディスク装置、フロッピー(登録商標)ディスク装置等により構成され、OS(オペレーティングシステム)、各種のプログラム(被検査プログラムを含む)やデータが格納されている。外部記憶装置140に格納されたOS、各種のプログラムは、RAM113に展開されて実行される。図1では、複数の被検査プログラムP1,P2,…PnがRAM113上に展開された状態を示している。
【0017】
また、外部記憶装置140には、被検査プログラムP1,P2,…Pnの信頼度を分析するために収集された各種の情報も格納される。なお、被検査プログラムP1,P2,…Pnは、当該コンピュータ100で実際に稼動されるプログラムであり、他のコンピュータで稼動されるものではない。
【0018】
図1に示したように、各被検査プログラムP1,P2,…Pn(以下、被検査プログラムP1,P2,…Pnを総称する場合は、被検査プログラムPという)には、当該被検査プログラムPの本来の処理を行うプログラムの他に、本発明に特有な非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4が内蔵されている。
【0019】
非入力情報収集・記録ツールT1と入力情報収集・記録ツールT2は、これら非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2を内蔵した当該被検査プログラムPの信頼度を分析するための分析用情報を収集して外部記憶装置140に記録するためのツール(プログラム)である。
【0020】
非入力情報収集・記録ツールT1は、分析用情報のうち被検査プログラムの識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等、ユーザがマニュアルで入力しなくてもコンピュータ100が自動的に収集可能な情報を収集・記録するツール(プログラム)である。
【0021】
なお、識別番号とは、被検査プログラムの各実行単位を識別するための番号である。また、区分とは、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、障害、要望等の分析用情報の種類を識別するためのコードである。
【0022】
入力情報収集・記録ツールT2は、分析用情報のうちテスト条件、障害内容、障害件数、要望内容等、コンピュータ100が自動的に収集することができずユーザがマニュアルで入力する必要のある情報を収集・記録するツール(プログラム)である。
【0023】
なお、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2で収集された分析用情報は、例えば1レコードとして外部記憶装置140に記録される。また、分析用情報の種類の変更、追加は、必要に応じて非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2を変更(ソースコードレベル)することにより可能である。
【0024】
さらに、非入力情報収集・記録ツールT1で収集する分析用情報の種類を、分析目的に応じて適宜選択することも可能である。この場合は、分析用情報の種類を選択するためのUI(User Interface)画面の表示機能を非入力情報収集・記録ツールT1に持たせることが望ましい。
【0025】
信頼度分析ツールT3は、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2で収集された分析用情報に基づいて被検査プログラムPの信頼度を分析するツール(プログラム)である。
【0026】
分析結果表示ツールT4は、信頼度分析ツールT3で分析された分析結果を信頼性曲線や評価数値(バグ数、評価時間など)で表示装置130に表示するツール(プログラム)である。
【0027】
情報管理コンピュータ200は、入出力部210、分析用情報記録部220、障害情報記録部230を有しており、分析用情報記録部220、障害情報記録部230は、ハードディスク等により構成されている。
【0028】
入出力部210は、被検査プログラムP内の非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2による分析用情報の収集・記録動作と同期して、定期的に外部記憶装置140から分析用情報を取り込み、分析用情報記録部220、障害情報記録部230に格納する。
【0029】
この場合、入出力部210は、分析用情報記録部220には、障害、要望情報以外の分析用情報を格納し、障害情報記録部230には、障害、要望情報を格納する。また、入出力部210は、障害、要望情報以外の分析用情報を被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に分析用情報記録部220に格納すると共に、被検査プログラムP1、P2、…Pnの分析用情報を纏め、その纏めた分析用情報を分析用情報記録部220に格納する。同様に、入出力部210は、障害、要望情報を被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に障害情報記録部230に格納すると共に、被検査プログラムP1、P2、…Pnの障害、要望情報を纏め、その纏めた分析用情報を障害情報記録部230に格納する。
【0030】
次に、プログラム信頼度分析処理の処理手順を、図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、本フローチャートは、プログラム検査、及び信頼度分析の処理内容を概説するためのものであり、各処理内容は、必ずしも時間順次に行われるとは限らない。
【0031】
被検査プログラムPの実行が開始されると(ステップS1)、非入力情報収集・記録ツールT1は、非入力情報(識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等)を収集して外部記憶装置140に格納し(ステップS2)、ステップS3に進む。
【0032】
ステップS3では、ユーザから障害、要望等の入力情報の入力指示がなされたか否かを判別する。その結果、障害、要望等の入力情報の入力指示がなされなかった場合は、後述するステップS6に進む。
【0033】
一方、入力情報の入力指示がなされた場合は、入力情報収集・記録ツールT2は、図3に示したようなUI画面を表示装置130に表示する(ステップS4)。
【0034】
このUI画面については、後で詳細に説明する。そして、入力情報収集・記録ツールT2は、ユーザがUI画面を介して入力した障害、要望等の入力情報を外部記憶装置140に格納する(ステップS5)。
【0035】
次に、被検査プログラムを終了するか否かを判別し(ステップS6)、被検査プログラムを終了しない場合は、ステップS3に戻ることにより、被検査プログラムの実行テスト、及び分析用情報(非入力情報、入力情報)の収集・記録を続行する。これにより、外部記憶装置140には、テストの進行に伴い、分析用情報が蓄積されていく。外部記憶装置140ヘの記録の形式は、後で取り出すことができるのであればいかなる形式であってもかまわないが、設定の容易さを考慮するとCSV形式(各データをカンマで区切る)とすることが望ましい。
【0036】
なお、被検査プログラムを終了するか否かの判別は、ユーザの終了指示に基づいて行う。
【0037】
被検査プログラムの実行が終了されると(ステップS6)、非入力情報収集・記録ツールT1は、非入力情報(識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等)を収集して外部記憶装置140に格納し(ステップS7)、ステップS8へ進む。外部記憶装置140に記録した分析用情報を情報管理コンピュータ200の入出力部210を介して分析用情報記録部220、障害情報記録部230に格納する(ステップS8)。
【0038】
このステップS8の処理は、実際には、被検査プログラムPのテストの進行と同期して実行される。例えば、非入力情報収集・記録ツールT1により、入出力部210に対して収集タイミングを指定し、入出力部210は、指定された収集タイミングに基づいて定期的に外部記憶装置140から分析用情報を取得し、その情報の区分に基づいて分析用情報記録部220、障害情報記録部230に記録する。収集タイミングとしては、所望の間隔を指定すればよいが、例えば30分を単位とするテストの場合は、l0分毎に収集することが好ましい。
【0039】
次に、ユーザから信頼度分析の指示がなされたか否かを判別する(ステップS9)。この信頼度分析の指示は、例えば、被検査プログラムPの表示画面上の呼び出しボタン、又は専用のスイッチを用いて行う。
【0040】
ステップS9にて、信頼度分析の指示がなされなかった場合は、本プログラム信頼度分析処理を終了する。信頼度分析の指示がなされた場合は、信頼度分析ツールT3を起動し、入出力部210を介して分析用情報記録部220、障害情報記録部230から分析用情報を入力し、被検査プログラムPの信頼度を分析する(ステップS10)。
【0041】
そして、分析結果表示ツールT4を起動し、信頼度分析ツールT3で分析された分析結果を信頼性曲線や評価数値(バグ数、評価時間など)の形式で表示装置130に表示して(ステップS11)、本プログラム信頼度分析処理を終了する。
【0042】
次に、上記ステップS4で表示するUI画面を図3に基づいて詳細に説明する。
【0043】
図3において、301はテスト実施者の氏名を入力するフィールド、302は入力情報の種類(障害、要望等)を選択するボタン、303は障害、要望等の内容を入力するフィールド、304はOKボタン、305はキャンセルボタンである。
【0044】
テスト実施者は、例えば障害、要望発生時に入力情報収集・記録ツールT2を起動して図3のようなUI画面を表示させ、本UI画面より、氏名、区分(障害、要望等の入力情報の種類)とその情報の内容を入力することができる。なお、障害が発生したときに自動的に図3のようなUI画面を表示させるようにしてもよい。
【0045】
障害、要望の内容としては、例えば「時間がかかる」、「ボタンを押したが反応しない」等の具体的障害の内容や、要望事項、コメントなどを入力することができる。そして、OKボタン304を押すと、入力情報は外部記憶装置140、分析用情報記録部220、障害情報記録部230に記録され、キャンセルボタン305を押すと、入力情報がキャンセルされる。
【0046】
なお、入力情報収集・記録ツールT2は、OKボタン304の押下により障害情報を記録する毎に当該被検査プログラムPの障害の件数をカウントアップし、その障害の件数も外部記憶装置140に記録する。この障害の件数は、分析用情報記録部220、障害情報記録部230にも記録され、信頼度分析に使用される。また、記録された障害・要望の内容は、信頼度とは関係なく、被検査プログラムPの障害・要望情報として使用することも可能である。
【0047】
これら障害・要望の内容は、必要なければ人力しなくてもよい。すなわち、信頼度分析だけを行う場合にはこれら情報の入力は不要であり、このUI画面での入力は必須というわけではない。
【0048】
しかし、実際には信頼度分析とともに障害、要望等の管理が必要な場合が多く、このようにUI画面により容易に入力可能とすることで別途入力する手間を省くことができ、結果として処理効率を向上させることが可能になる。
【0049】
次に、図2のステップS11で表示する分析結果の表示画面を図4、図5に基づいて詳細に説明する。
【0050】
図4は、信頼度の分析結果を信頼度成長曲線の形式で表示する例を示している。
【0051】
図4において、401は被検査プログラムの累積テスト時間、402は発生した障害の累積件数、403は新たに障害が発生するまでの時間間隔を示す瞬間MTBF、404は累積テスト時間毎に累積障害件数をプロットした点を近似した信頼度成長曲線、405は累積テスト時間毎に瞬間MTBFをプロットしたものである。信頼度成長曲線と瞬間MTBFの曲線の傾き(成長具合)により、今後実行すべきプログラムテストの時間(リリースに要するテスト時間)と、信頼度を判断することができる。
【0052】
図5は、信頼度の分析結果を評価数値の形式で表示する例を示している。
【0053】
図5において、501はプログラム信頼度成長曲線に適用した適用モデルであり、指数形とS字形がある(ここでは指数系を選択)。
【0054】
502は分析対象時間であり、信頼度分析の対象となった累積テスト時間を示している。503は瞬間MTBFであり、1つの障害が発生してから新たに障害が発生するまでの時間間隔を示している。504はソフトウェア成熟度であり、潜在障害件数に対して発見された障害件数の割合を示している。505は予測総障害数であり、被検査プログラムPにおいて予測される総障害件数を示している。506は累積発見障害数であり、発見された総障害件数を示している。507は予測残存障害数であり、予測される総障害件数から発見された障害数を差し引いた残存障害件数を示している。
【0055】
これらの評価数値により、被検査プログラムPの信頼度の状況や、リリースに要するテスト時間などが分かる。
【0056】
なお、前述のように、分析用情報記録部220、障害情報記録部230には、被検査プログラムP1、P2、…Pn毎の分析用情報、障害・要望情報だけでなく、これら被検査プログラムP1、P2、…Pnの分析用情報、障害・要望情報を纏めた分析用情報、障害・要望情報も格納されているので、信頼度分析ツールT3、信頼度分析結果表示ツールT4は、ユーザの指示により、1つの被検査プログラムのみを分析、表示することも可能であり、或いは、全ての被検査プログラムを総合して分析、表示することも可能である。
【0057】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4を内蔵させることにより、被検査プログラムP1、P2、…Pnの実行形式中にこれらツールT1、T2、T3、T4を含ませていた。
【0058】
これに対し、第2の実施形態では、図6に示したように、被検査プログラムP1、P2、…PnにこれらツールT1、T2、T3、T4を個別に呼び出す呼び出しツールTcを内蔵させ、被検査プログラムP1、P2、…Pnとは独立した実行形式で、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4を保持している。
【0059】
以上説明したように、第1、第2の実施形態によれば、被検査プログラムPの実行により自動的に被検査プログラムPの信頼度を分析するための分析用情報を収集して、信頼度分析を行うことができるため、正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集することができ、信頼度分析の精度を向上させることが可能となる。
【0060】
また、第1、第2の実施形態によれば、分析用情報の収集と纏め、その入力にかかる時間の無駄を省くことができるので、タイムリーな分析を行うことが可能となる。
【0061】
また、収集した分析用情報は、その都度、外部記憶装置140に記録され、被検査プログラムP内に記録されるのではないので、テスト中に被検査プログラムPに基づいて障害が発生したとしても(例えば、被検査プログラムがフリーズして処理が停止、或いは操作を受け入れなくなったとしても)、それまでに収集した分析用情報を保持することが可能となる。
【0062】
更に、外部記憶装置140に記録された分析用情報は、その記録動作に連動して情報管理コンピュータ200に記録されるので、テスト中にコンピュータ100が故障(例えば外部記憶装置等が故障)したとしても、それまでに収集した分析用情報を保持することが可能となる。
【0063】
なお、本発明は、上記の第1、第2の実施形態に限定されることなく、例えば、収集した分析用情報は、外部記憶装置ではなく、RAM等の半導体メモリに記録することも可能である。また、被検査プログラムを実際に稼動する装置は、汎用のコンピュータに限らず、特定の処理を専ら行う例えば複写機等の専用装置であってもよい。
【0064】
以下、本発明の要点を総括する。
【0065】
[実施形態1] プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムであって、
前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有することを特徴とするプログラム信頼度分析システム。
【0066】
[実施形態2] 前記プログラムは、更に、前記収集ツールにより収集された前記分析用情報に基づいて該プログラムの信頼度を分析する分析ツールと、該分析ツールによる分析結果を表示する表示ツールを該プログラムの実行過程で実行する機能を有することを特徴とする実施形態1に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0067】
[実施形態3] 前記プログラムは、前記収集ツール、分析ツール、表示ツールを内蔵していることを特徴とする実施形態2に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0068】
[実施形態4] 前記プログラムは、前記収集ツール、分析ツール、表示ツールを呼び出す機能を有することを特徴とする実施形態2に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0069】
[実施形態5] 前記収集ツールは、前記装置内から前記分析用情報を自動的に収集する自動収集ツールと、前記装置の入力部から入力された前記分析用情報を収集する入力情報収集ツールとを有することを特徴とする実施形態1〜4の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0070】
[実施形態6] 前記自動収集ツールは、前記プログラムの起動日時、終了日時、異常発生日時等の情報を収集し、前記入力情報収集ツールは、障害、要望等に係る情報を収集することを特徴とする実施形態5に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0071】
[実施形態7] 前記収集ツールは、収集した前記分析用情報を前記装置内の記憶媒体に逐次格納する機能を有することを特徴とする実施形態1〜6の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0072】
[実施形態8] 前記装置内の前記記憶媒体から前記分析用情報を収集して保存・管理する管理装置を有することを特徴とする実施形態1〜7の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0073】
[実施形態9] 前記装置と前記管理装置は、ネットワークで接続されていることを特徴とする実施形態8に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0074】
[実施形態10] 前記収集ツールは、該収集ツールが収集した前記分析用情報を前記管理装置が収集するタイミングを指定する機能を有することを特徴とする実施形態8又は9に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0075】
[実施形態11] 前記管理装置は、複数の前記プログラムに係る前記分析用情報を個別に保存すると共に、該複数のプログラムに係る分析用情報を纏めて保存することを特徴とする実施形態8〜11の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0076】
[実施形態12] 前記管理装置は、障害、要望等に係る情報と、それ以外の情報とに分けて保存することを特徴とする実施形態8〜12の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0077】
[実施形態13] プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析方法であって、
前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有することを特徴とするプログラム信頼度分析方法。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プログラム信頼度を分析するための正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集し得るプログラム信頼度分析システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプログラム信頼度分析システムの概略構成を示す概念図である。
【図2】プログラム信頼度分析処理を示すフローチャートである。
【図3】障害、要望等を入力するためのUI画面例を示す図である。
【図4】信頼度分析結果の表示例(信頼度成長曲線の例)を示す図である。
【図5】信頼度分析結果の表示例(評価数値の例)を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係る収集ツール等の保持形式を説明するための図である。
【符号の説明】
100:コンピュータ
110:中央処理装置
111:CPU
112:ROM
113:RAM
130:表示装置
140:外部記憶装置
200:情報管理コンピュータ
210:入出力部
220:分析用情報記録部
230:障害情報記録部
P1,P2,Pn:被検査プログラム
T1:非入力情報収集・記録ツール
T2:入力情報収集・記録ツール
T3:信頼度分析ツール
T4:分析結果表示ツール
【発明の属する技術分野】
本発明は、プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムに関し、特に信頼度分析用情報の収集技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの高性能化やシステムの複雑化に伴い、大規模で高機能なプログラムが主流となっている。また、それに伴って、プログラムの信頼度を高精度に分析、把握するために正確な分析用情報を収集する必要性が益々高まっている。加えて、プログラムの信頼度成長状況を適確に把握する必要性も高まっている。
【0003】
ソフトウェア信頼度成長を計測する手法や予測する方法としては、例えば、特開200−089979号公報、特開2001−202271号公報が知られている。
【0004】
しかし、従来、プログラムの信頼度を分析する場合、プログラムのテスト実施時間、障害、要望等の分析用情報を手作業で入力していた。しかも、プログラムの信頼度の分析は、被テストプログラムが実際に稼動している装置とは別の装置により行われていた。
【0005】
【特許文献1】
特開200−089979号公報
【特許文献2】
特開2001−202271号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を手作業で入力し、しかも被テストプログラムが実際に稼動している装置とは別の装置によりプログラムの信頼度の分析を行っていたので、以下のような不都合な点が生じる場合があった。すなわち、
(1) 別の装置に分析用情報を入力する必要があるため、その人力作業が煩雑であり、誤入力などにより分析用情報の信頼性が低下し、ひいては、プログラムの信頼度分析を正確に行えない場合があった。
(2) プログラム信頼度成長に関する分析を別の装置を使用して行うために、人的に分析用情報を集める必要があり、結果として、プログラムテストの進捗と信頼度分析との間に時間差が生じ、最新のプログラム信頼度の状況を把握し難くなる。
(3) プログラムテスト時に発生する障害や要望などの分析用情報を各々入力するだけでなく、それら分析用情報を別途、管理する必要がある。
【0007】
このように、人手による分析用情報の入力は、人力漏れや入力ミスが生じたり、収集した分析用情報に漏れがあったり不正確になったりする場合があるため、信頼度分析を行つてもその分析精度が低下する場合があった。
【0008】
また、テストの開始時刻、終了時刻、プログラムの稼働時間、不具合発生数、障害の有無、障害の頻度などの多くの分析用情報の中から選択される少なくとも1つの必要な情報の収集と纏め、その入力に要する時間は、タイムリーな信頼度分析を阻害するものであり、その改善が要望されていた。
【0009】
本発明は、このような背景の下になされたもので、その課題は、プログラム信頼度を分析するための正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集し得るプログラム信頼度分析システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムであって、前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係るプログラム信頼度分析システムの概略構成を示す概念図である。
【0013】
本プログラム信頼度分析システムは、プログラムの信頼度を分析するための各種のツール(プログラム)を内蔵したコンピュータ100と、コンピュータ100により収集されたプログラム信頼度分析用の各種の情報を集中管理する情報管理コンピュータ200とを有し、コンピュータ100と情報管理コンピュータ200とは、ネットワーク(図示省略)を介して接続されている。
【0014】
コンピュータ100は、中央処理装置110、入力装置120、表示装置130、及び外部記憶装置140を有している。
【0015】
中央処理装置110は、CPU111、ROM112、RAM113を有し、CPU111は、ROM112に格納された制御プログラムに基づいて、後述する本発明に特有な処理を行う。入力装置120は、キーボード等により構成され、本発明では後述する不具合、要望等の情報を入力するのに利用される。表示装置130は、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置等により構成され、本発明では上記の不具合、要望等の情報の入力画面やプログラムの信頼度分析結果を表示するのに利用される。
【0016】
外部記憶装置140は、ハードディスク装置、フロッピー(登録商標)ディスク装置等により構成され、OS(オペレーティングシステム)、各種のプログラム(被検査プログラムを含む)やデータが格納されている。外部記憶装置140に格納されたOS、各種のプログラムは、RAM113に展開されて実行される。図1では、複数の被検査プログラムP1,P2,…PnがRAM113上に展開された状態を示している。
【0017】
また、外部記憶装置140には、被検査プログラムP1,P2,…Pnの信頼度を分析するために収集された各種の情報も格納される。なお、被検査プログラムP1,P2,…Pnは、当該コンピュータ100で実際に稼動されるプログラムであり、他のコンピュータで稼動されるものではない。
【0018】
図1に示したように、各被検査プログラムP1,P2,…Pn(以下、被検査プログラムP1,P2,…Pnを総称する場合は、被検査プログラムPという)には、当該被検査プログラムPの本来の処理を行うプログラムの他に、本発明に特有な非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4が内蔵されている。
【0019】
非入力情報収集・記録ツールT1と入力情報収集・記録ツールT2は、これら非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2を内蔵した当該被検査プログラムPの信頼度を分析するための分析用情報を収集して外部記憶装置140に記録するためのツール(プログラム)である。
【0020】
非入力情報収集・記録ツールT1は、分析用情報のうち被検査プログラムの識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等、ユーザがマニュアルで入力しなくてもコンピュータ100が自動的に収集可能な情報を収集・記録するツール(プログラム)である。
【0021】
なお、識別番号とは、被検査プログラムの各実行単位を識別するための番号である。また、区分とは、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、障害、要望等の分析用情報の種類を識別するためのコードである。
【0022】
入力情報収集・記録ツールT2は、分析用情報のうちテスト条件、障害内容、障害件数、要望内容等、コンピュータ100が自動的に収集することができずユーザがマニュアルで入力する必要のある情報を収集・記録するツール(プログラム)である。
【0023】
なお、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2で収集された分析用情報は、例えば1レコードとして外部記憶装置140に記録される。また、分析用情報の種類の変更、追加は、必要に応じて非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2を変更(ソースコードレベル)することにより可能である。
【0024】
さらに、非入力情報収集・記録ツールT1で収集する分析用情報の種類を、分析目的に応じて適宜選択することも可能である。この場合は、分析用情報の種類を選択するためのUI(User Interface)画面の表示機能を非入力情報収集・記録ツールT1に持たせることが望ましい。
【0025】
信頼度分析ツールT3は、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2で収集された分析用情報に基づいて被検査プログラムPの信頼度を分析するツール(プログラム)である。
【0026】
分析結果表示ツールT4は、信頼度分析ツールT3で分析された分析結果を信頼性曲線や評価数値(バグ数、評価時間など)で表示装置130に表示するツール(プログラム)である。
【0027】
情報管理コンピュータ200は、入出力部210、分析用情報記録部220、障害情報記録部230を有しており、分析用情報記録部220、障害情報記録部230は、ハードディスク等により構成されている。
【0028】
入出力部210は、被検査プログラムP内の非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2による分析用情報の収集・記録動作と同期して、定期的に外部記憶装置140から分析用情報を取り込み、分析用情報記録部220、障害情報記録部230に格納する。
【0029】
この場合、入出力部210は、分析用情報記録部220には、障害、要望情報以外の分析用情報を格納し、障害情報記録部230には、障害、要望情報を格納する。また、入出力部210は、障害、要望情報以外の分析用情報を被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に分析用情報記録部220に格納すると共に、被検査プログラムP1、P2、…Pnの分析用情報を纏め、その纏めた分析用情報を分析用情報記録部220に格納する。同様に、入出力部210は、障害、要望情報を被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に障害情報記録部230に格納すると共に、被検査プログラムP1、P2、…Pnの障害、要望情報を纏め、その纏めた分析用情報を障害情報記録部230に格納する。
【0030】
次に、プログラム信頼度分析処理の処理手順を、図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、本フローチャートは、プログラム検査、及び信頼度分析の処理内容を概説するためのものであり、各処理内容は、必ずしも時間順次に行われるとは限らない。
【0031】
被検査プログラムPの実行が開始されると(ステップS1)、非入力情報収集・記録ツールT1は、非入力情報(識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等)を収集して外部記憶装置140に格納し(ステップS2)、ステップS3に進む。
【0032】
ステップS3では、ユーザから障害、要望等の入力情報の入力指示がなされたか否かを判別する。その結果、障害、要望等の入力情報の入力指示がなされなかった場合は、後述するステップS6に進む。
【0033】
一方、入力情報の入力指示がなされた場合は、入力情報収集・記録ツールT2は、図3に示したようなUI画面を表示装置130に表示する(ステップS4)。
【0034】
このUI画面については、後で詳細に説明する。そして、入力情報収集・記録ツールT2は、ユーザがUI画面を介して入力した障害、要望等の入力情報を外部記憶装置140に格納する(ステップS5)。
【0035】
次に、被検査プログラムを終了するか否かを判別し(ステップS6)、被検査プログラムを終了しない場合は、ステップS3に戻ることにより、被検査プログラムの実行テスト、及び分析用情報(非入力情報、入力情報)の収集・記録を続行する。これにより、外部記憶装置140には、テストの進行に伴い、分析用情報が蓄積されていく。外部記憶装置140ヘの記録の形式は、後で取り出すことができるのであればいかなる形式であってもかまわないが、設定の容易さを考慮するとCSV形式(各データをカンマで区切る)とすることが望ましい。
【0036】
なお、被検査プログラムを終了するか否かの判別は、ユーザの終了指示に基づいて行う。
【0037】
被検査プログラムの実行が終了されると(ステップS6)、非入力情報収集・記録ツールT1は、非入力情報(識別番号、テスト日時、テスト時間、正常終了/異常終了、異常発生日時、区分等)を収集して外部記憶装置140に格納し(ステップS7)、ステップS8へ進む。外部記憶装置140に記録した分析用情報を情報管理コンピュータ200の入出力部210を介して分析用情報記録部220、障害情報記録部230に格納する(ステップS8)。
【0038】
このステップS8の処理は、実際には、被検査プログラムPのテストの進行と同期して実行される。例えば、非入力情報収集・記録ツールT1により、入出力部210に対して収集タイミングを指定し、入出力部210は、指定された収集タイミングに基づいて定期的に外部記憶装置140から分析用情報を取得し、その情報の区分に基づいて分析用情報記録部220、障害情報記録部230に記録する。収集タイミングとしては、所望の間隔を指定すればよいが、例えば30分を単位とするテストの場合は、l0分毎に収集することが好ましい。
【0039】
次に、ユーザから信頼度分析の指示がなされたか否かを判別する(ステップS9)。この信頼度分析の指示は、例えば、被検査プログラムPの表示画面上の呼び出しボタン、又は専用のスイッチを用いて行う。
【0040】
ステップS9にて、信頼度分析の指示がなされなかった場合は、本プログラム信頼度分析処理を終了する。信頼度分析の指示がなされた場合は、信頼度分析ツールT3を起動し、入出力部210を介して分析用情報記録部220、障害情報記録部230から分析用情報を入力し、被検査プログラムPの信頼度を分析する(ステップS10)。
【0041】
そして、分析結果表示ツールT4を起動し、信頼度分析ツールT3で分析された分析結果を信頼性曲線や評価数値(バグ数、評価時間など)の形式で表示装置130に表示して(ステップS11)、本プログラム信頼度分析処理を終了する。
【0042】
次に、上記ステップS4で表示するUI画面を図3に基づいて詳細に説明する。
【0043】
図3において、301はテスト実施者の氏名を入力するフィールド、302は入力情報の種類(障害、要望等)を選択するボタン、303は障害、要望等の内容を入力するフィールド、304はOKボタン、305はキャンセルボタンである。
【0044】
テスト実施者は、例えば障害、要望発生時に入力情報収集・記録ツールT2を起動して図3のようなUI画面を表示させ、本UI画面より、氏名、区分(障害、要望等の入力情報の種類)とその情報の内容を入力することができる。なお、障害が発生したときに自動的に図3のようなUI画面を表示させるようにしてもよい。
【0045】
障害、要望の内容としては、例えば「時間がかかる」、「ボタンを押したが反応しない」等の具体的障害の内容や、要望事項、コメントなどを入力することができる。そして、OKボタン304を押すと、入力情報は外部記憶装置140、分析用情報記録部220、障害情報記録部230に記録され、キャンセルボタン305を押すと、入力情報がキャンセルされる。
【0046】
なお、入力情報収集・記録ツールT2は、OKボタン304の押下により障害情報を記録する毎に当該被検査プログラムPの障害の件数をカウントアップし、その障害の件数も外部記憶装置140に記録する。この障害の件数は、分析用情報記録部220、障害情報記録部230にも記録され、信頼度分析に使用される。また、記録された障害・要望の内容は、信頼度とは関係なく、被検査プログラムPの障害・要望情報として使用することも可能である。
【0047】
これら障害・要望の内容は、必要なければ人力しなくてもよい。すなわち、信頼度分析だけを行う場合にはこれら情報の入力は不要であり、このUI画面での入力は必須というわけではない。
【0048】
しかし、実際には信頼度分析とともに障害、要望等の管理が必要な場合が多く、このようにUI画面により容易に入力可能とすることで別途入力する手間を省くことができ、結果として処理効率を向上させることが可能になる。
【0049】
次に、図2のステップS11で表示する分析結果の表示画面を図4、図5に基づいて詳細に説明する。
【0050】
図4は、信頼度の分析結果を信頼度成長曲線の形式で表示する例を示している。
【0051】
図4において、401は被検査プログラムの累積テスト時間、402は発生した障害の累積件数、403は新たに障害が発生するまでの時間間隔を示す瞬間MTBF、404は累積テスト時間毎に累積障害件数をプロットした点を近似した信頼度成長曲線、405は累積テスト時間毎に瞬間MTBFをプロットしたものである。信頼度成長曲線と瞬間MTBFの曲線の傾き(成長具合)により、今後実行すべきプログラムテストの時間(リリースに要するテスト時間)と、信頼度を判断することができる。
【0052】
図5は、信頼度の分析結果を評価数値の形式で表示する例を示している。
【0053】
図5において、501はプログラム信頼度成長曲線に適用した適用モデルであり、指数形とS字形がある(ここでは指数系を選択)。
【0054】
502は分析対象時間であり、信頼度分析の対象となった累積テスト時間を示している。503は瞬間MTBFであり、1つの障害が発生してから新たに障害が発生するまでの時間間隔を示している。504はソフトウェア成熟度であり、潜在障害件数に対して発見された障害件数の割合を示している。505は予測総障害数であり、被検査プログラムPにおいて予測される総障害件数を示している。506は累積発見障害数であり、発見された総障害件数を示している。507は予測残存障害数であり、予測される総障害件数から発見された障害数を差し引いた残存障害件数を示している。
【0055】
これらの評価数値により、被検査プログラムPの信頼度の状況や、リリースに要するテスト時間などが分かる。
【0056】
なお、前述のように、分析用情報記録部220、障害情報記録部230には、被検査プログラムP1、P2、…Pn毎の分析用情報、障害・要望情報だけでなく、これら被検査プログラムP1、P2、…Pnの分析用情報、障害・要望情報を纏めた分析用情報、障害・要望情報も格納されているので、信頼度分析ツールT3、信頼度分析結果表示ツールT4は、ユーザの指示により、1つの被検査プログラムのみを分析、表示することも可能であり、或いは、全ての被検査プログラムを総合して分析、表示することも可能である。
【0057】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、被検査プログラムP1、P2、…Pn毎に非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4を内蔵させることにより、被検査プログラムP1、P2、…Pnの実行形式中にこれらツールT1、T2、T3、T4を含ませていた。
【0058】
これに対し、第2の実施形態では、図6に示したように、被検査プログラムP1、P2、…PnにこれらツールT1、T2、T3、T4を個別に呼び出す呼び出しツールTcを内蔵させ、被検査プログラムP1、P2、…Pnとは独立した実行形式で、非入力情報収集・記録ツールT1、入力情報収集・記録ツールT2、信頼度分析ツールT3、分析結果表示ツールT4を保持している。
【0059】
以上説明したように、第1、第2の実施形態によれば、被検査プログラムPの実行により自動的に被検査プログラムPの信頼度を分析するための分析用情報を収集して、信頼度分析を行うことができるため、正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集することができ、信頼度分析の精度を向上させることが可能となる。
【0060】
また、第1、第2の実施形態によれば、分析用情報の収集と纏め、その入力にかかる時間の無駄を省くことができるので、タイムリーな分析を行うことが可能となる。
【0061】
また、収集した分析用情報は、その都度、外部記憶装置140に記録され、被検査プログラムP内に記録されるのではないので、テスト中に被検査プログラムPに基づいて障害が発生したとしても(例えば、被検査プログラムがフリーズして処理が停止、或いは操作を受け入れなくなったとしても)、それまでに収集した分析用情報を保持することが可能となる。
【0062】
更に、外部記憶装置140に記録された分析用情報は、その記録動作に連動して情報管理コンピュータ200に記録されるので、テスト中にコンピュータ100が故障(例えば外部記憶装置等が故障)したとしても、それまでに収集した分析用情報を保持することが可能となる。
【0063】
なお、本発明は、上記の第1、第2の実施形態に限定されることなく、例えば、収集した分析用情報は、外部記憶装置ではなく、RAM等の半導体メモリに記録することも可能である。また、被検査プログラムを実際に稼動する装置は、汎用のコンピュータに限らず、特定の処理を専ら行う例えば複写機等の専用装置であってもよい。
【0064】
以下、本発明の要点を総括する。
【0065】
[実施形態1] プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムであって、
前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有することを特徴とするプログラム信頼度分析システム。
【0066】
[実施形態2] 前記プログラムは、更に、前記収集ツールにより収集された前記分析用情報に基づいて該プログラムの信頼度を分析する分析ツールと、該分析ツールによる分析結果を表示する表示ツールを該プログラムの実行過程で実行する機能を有することを特徴とする実施形態1に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0067】
[実施形態3] 前記プログラムは、前記収集ツール、分析ツール、表示ツールを内蔵していることを特徴とする実施形態2に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0068】
[実施形態4] 前記プログラムは、前記収集ツール、分析ツール、表示ツールを呼び出す機能を有することを特徴とする実施形態2に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0069】
[実施形態5] 前記収集ツールは、前記装置内から前記分析用情報を自動的に収集する自動収集ツールと、前記装置の入力部から入力された前記分析用情報を収集する入力情報収集ツールとを有することを特徴とする実施形態1〜4の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0070】
[実施形態6] 前記自動収集ツールは、前記プログラムの起動日時、終了日時、異常発生日時等の情報を収集し、前記入力情報収集ツールは、障害、要望等に係る情報を収集することを特徴とする実施形態5に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0071】
[実施形態7] 前記収集ツールは、収集した前記分析用情報を前記装置内の記憶媒体に逐次格納する機能を有することを特徴とする実施形態1〜6の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0072】
[実施形態8] 前記装置内の前記記憶媒体から前記分析用情報を収集して保存・管理する管理装置を有することを特徴とする実施形態1〜7の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0073】
[実施形態9] 前記装置と前記管理装置は、ネットワークで接続されていることを特徴とする実施形態8に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0074】
[実施形態10] 前記収集ツールは、該収集ツールが収集した前記分析用情報を前記管理装置が収集するタイミングを指定する機能を有することを特徴とする実施形態8又は9に記載のプログラム信頼度分析システム。
【0075】
[実施形態11] 前記管理装置は、複数の前記プログラムに係る前記分析用情報を個別に保存すると共に、該複数のプログラムに係る分析用情報を纏めて保存することを特徴とする実施形態8〜11の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0076】
[実施形態12] 前記管理装置は、障害、要望等に係る情報と、それ以外の情報とに分けて保存することを特徴とする実施形態8〜12の何れかに記載のプログラム信頼度分析システム。
【0077】
[実施形態13] プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析方法であって、
前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有することを特徴とするプログラム信頼度分析方法。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プログラム信頼度を分析するための正確な分析用情報を迅速、かつ確実に収集し得るプログラム信頼度分析システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプログラム信頼度分析システムの概略構成を示す概念図である。
【図2】プログラム信頼度分析処理を示すフローチャートである。
【図3】障害、要望等を入力するためのUI画面例を示す図である。
【図4】信頼度分析結果の表示例(信頼度成長曲線の例)を示す図である。
【図5】信頼度分析結果の表示例(評価数値の例)を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係る収集ツール等の保持形式を説明するための図である。
【符号の説明】
100:コンピュータ
110:中央処理装置
111:CPU
112:ROM
113:RAM
130:表示装置
140:外部記憶装置
200:情報管理コンピュータ
210:入出力部
220:分析用情報記録部
230:障害情報記録部
P1,P2,Pn:被検査プログラム
T1:非入力情報収集・記録ツール
T2:入力情報収集・記録ツール
T3:信頼度分析ツール
T4:分析結果表示ツール
Claims (1)
- プログラムが実際に稼動する装置に該プログラムを搭載して実行することにより該プログラムの信頼度を分析するための分析用情報を収集して該プログラムの信頼度を分析するプログラム信頼度分析システムであって、
前記プログラムは、その実行過程で少なくとも前記分析用情報を収集する収集ツールを実行する機能を有することを特徴とするプログラム信頼度分析システム。
Priority Applications (1)
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JP2003104466A JP2004310538A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | プログラム信頼度分析システム |
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Cited By (2)
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JP2007199947A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Hitachi Ltd | インストール支援方法、インストール支援システム、及びプログラム |
KR20190118056A (ko) * | 2018-04-09 | 2019-10-17 | 슈어소프트테크주식회사 | 신뢰성 테스트 결과 관리 데이터 자동 생성 방법 및 신뢰성 테스트 결과 관리 데이터 자동 생성 장치 |
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2003
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KR102117905B1 (ko) * | 2018-04-09 | 2020-06-03 | 슈어소프트테크주식회사 | 신뢰성 테스트 결과 관리 데이터 자동 생성 방법 및 신뢰성 테스트 결과 관리 데이터 자동 생성 장치 |
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