JP2004308082A - ミシンのコード案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コードをループにした状態で縫い付ける際に、コードを弛ませ、ループの縮みを防止し、コードを延ばした状態で縫い付ける際に、コードを引き上げ、コードの蛇行を防止する。
【解決手段】刺繍ミシンのヘッドフレームにブラケット29を取り付け、ブラケット29に昇降軸35とコードガイド58とを設ける。昇降軸35に、コードCをループにした状態で加工布に保持するループホルダ37、又は、コードを延ばした状態で加工布に保持するコードホルダを取り付ける。コードガイド58にコードCを案内するガイド孔62を形成し、針棒2に天秤部材59を設ける。ループホルダ37を取り付けた場合は、天秤部材59がコードCをガイド孔62より供給源側で昇降する。コードホルダを取り付けた場合は、天秤部材59がコードCをガイド孔62よりコードホルダ側で昇降する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
装飾用コードの縫付方法には、コードをループにした状態で加工布に縫い付けるループ縫いと、コードを延ばした(這わせた)状態で加工布に縫い付けるコード縫いとがある。ループ縫いに用いられるコード案内装置として、特許文献1に記載された技術が知られている。この従来装置は、コードをループにした状態で加工布上に保持する押え足と、押え足の直前でコードを案内する案内部材とを備えている(同文献の図8参照)。案内部材は、ミシンの針棒に連動して昇降し、下降時にコードを倒伏させた状態で押え足の挿通孔に案内し、押え足との間にコードを挟み付けることなく、押え足の下側にループを形成するようになっている(同文献の段落番号0007参照)。
【0003】
コード縫いに用いられるコード案内装置としては、特許文献2に記載された技術が知られている。この従来装置は、コードを延ばした状態で加工布上に保持するコードホルダと、コードホルダの直前とその真上とに2つのガイド孔が形成されたコードガイドと、上下のガイド孔を結ぶ垂線を底辺とした横向き三角形の頂点にコード通し孔が形成された振出部材とを備えている(同文献の図3参照)。振出部材は、針棒と連動して昇降し、コードに過大な張力が作用しないようにして、コードを自然な状態で案内するようになっている(同文献の段落番号0035参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−31826号公報
【特許文献2】
特開平8−170264号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1の従来装置によると、針棒の下降時に、案内部材がコードを引き下げて倒伏させるため、案内部材より供給源側でコードの弛みが少なくなり、この状態で、針棒が上昇すると、案内部材によりループが引き締められて縮み、ループの大きさが不揃いになることがあった。また、特許文献2の従来装置によると、振出部材の前後でコードが2つのガイド孔により拘束されているので、針棒の上昇時に、振出部材によるコードの引上量が不充分となり、コードホルダの下側でコードが弛んで蛇行し、コードラインの見栄えが悪化することがあった。
【0006】
本発明の第1の課題は、ループ縫いにあたり、針棒の下降時にコードを供給源から充分に引き出し、引き出したコードを針棒の上昇時に弛ませて、縫付時のループの縮みを防止できるミシンのコード案内装置を提供することにある。本発明の第2の課題は、コード縫いにあたり、針棒の下降時にコードを弛ませ、弛んだコードを針棒の上昇時に引き上げて、コードの蛇行を防止できるミシンのコード案内装置を提供することにある。本発明の第3の課題は、コードを通す順序を変えることで、ループ縫いとコード縫いの両方に兼用できるミシンのコード案内装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の課題を解決するために、本発明のコード案内装置は、ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸にコードをループにした状態で加工布に保持するループホルダを取り付け、コードガイドに供給源とループホルダとの間でコードを案内するガイド孔を形成し、ミシンの針棒にガイド孔より供給源側でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とする。
【0008】
第2の課題を解決するために、本発明のコード案内装置は、ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸にコードを延ばした状態で加工布に保持するコードホルダを取り付け、コードガイドに供給源とコードホルダとの間でコードを案内するガイド孔を形成し、ミシンの針棒にガイド孔よりコードホルダ側でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
第3の課題を解決するために、本発明のコード案内装置は、ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸に、コードをループにした状態で加工布に保持するループホルダと、コードを延ばした状態で加工布に保持するコードホルダとを交換可能に取り付け、コードガイドに、供給源とループホルダとの間でコードを案内する第1ガイド孔と、供給源とコードホルダとの間でコードを案内する第2ガイド孔とを形成し、ミシンの針棒に第1ガイド孔と第2ガイド孔との間でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とする。
【0010】
上記発明において、以下の手段を好ましく採用することができる。
(1)縫付時のコードテンションをコードの種類に応じて調整できるように、コードガイドをブラケットに高さ調整可能に取り付ける。
(2)ループホルダ及びコードホルダを非使用時に縫付箇所から退避させることができるように、ミシンフレームにブラケットを針棒と平行な軸線周りで回動可能に取り付ける。
(3)同じ観点から、ミシンフレームにブラケットを昇降可能に取り付ける。
(4)コードを小さな抵抗でスムーズに案内できるように、コードガイドのガイド孔と天秤部材の天秤孔とをそれぞれ垂直面に開口するように形成する。
(5)この場合、コードガイドと天秤部材との間隔を調整できるように、天秤部材を針棒の軸線周りで回動調整可能に設ける。
【0011】
(6)ループ縫いに際し、コードの太さに応じたコードテンションが得られるように、ループホルダに大小複数のコード通し孔を形成し、ループホルダを昇降軸の軸線周りで回動調整可能に設ける。
(7)ループの大きさを加減できるように、昇降軸の上限位置を調整する部材を設ける。
(8)ループホルダをミシンの布押え足を利用して駆動できるように、ブラケットに昇降軸を上方付勢するバネ部材を設け、針棒の下降時に、布押え足でループホルダを下降させ、針棒の上昇時に、バネ部材の復元力でループホルダを上昇させる。
【0012】
(9)ループ縫い又はコード縫いに用いられるコード案内装置において、ミシンフレームにベースを取り付け、ベースにブラケットを縦軸により針棒に接近する使用位置と針棒から離間する非使用位置とに回動可能に支持し、ブラケットを非使用位置に保持する手段と、ブラケットを使用位置に保持する手段とを備え、ブラケットを使用位置に保持する手段が板バネを含み、板バネをブラケット又はベースのどちらか一方に取り付け、板バネの自由端に操作部を形成し、板バネの中間に折曲部を設け、ブラケット又はベースのどちらか他方に突起を設け、板バネに折曲部を変形させた状態で突起に無理嵌めされる係止孔を形成する。
【0013】
上記構成によれば、コードを縫い付けない場合に、ブラケットを非使用位置に保持することで、ループホルダ又はコードホルダを縫付箇所から退避させ、これらに妨げられることなく、通常の縫製を行うことができる。また、コードを縫い付ける場合には、ブラケットを使用位置に保持することで、ループホルダ又はコードホルダを縫付箇所に位置決めできる。この場合、板バネの係止孔を突起に無理嵌めすることで、ブラケットを簡単な操作でベースに強固に係止し、ループホルダ又はコードホルダを縫付箇所に正確に位置決め保持することができる。
【0014】
(10)ループ縫い又はコード縫いに用いられるコード案内装置において、ブラケットにブロックを取り付け、ブロックに昇降軸を支持し、昇降軸の下端にループホルダ又はコードホルダを取り付け、昇降軸の中間部にピンを突設し、ブラケットに上端が閉じ下端が開く形状のスリットを形成し、スリットにピンを昇降自在に嵌合し、ピンとスリットの嵌合により昇降軸をブラケットに回り止めし、ブラケットに、スリットの上側に位置する支点部と、支点部を中心にスリットの幅方向へ回動可能な可動部とを設け、可動部をボルトでブロックに固定する。
【0015】
上記構成によれば、ピンやスリットに加工誤差があったり、これらが長期使用に伴って摩耗したりした場合に、可動部を回動して、スリットを下端が閉じるように変形させることで、昇降軸の軸線周りのガタ付きを容易に解消することができる。従って、ループホルダ又はコードホルダのコード通し孔をミシンの針落孔に正確に一致させ、コードを見栄えよく縫い付けることができ、特に、ループ縫いの場合に、昇降軸の高速動作に伴う騒音を抑制することが可能となる。
【0016】
(11)ループ縫いとコード縫いの両方に用いられるコード案内装置において、ブラケットに昇降軸を支持し、昇降軸の下端にループホルダとコードホルダとを交換可能に取り付け、昇降軸の中間部にピンを突設し、ブラケットにねじりコイルバネのコイル部を保持し、ねじりコイルバネの可動部をピンに掛止し、ねじりコイルバネの固定部をブラケットに掛止する。
【0017】
上記構成によれば、ねじりコイルバネの可動部をピンに下側から掛止することで、ループホルダを上方へ付勢でき、また、ねじりコイルバネの可動部をピンに上側から掛止することで、コードホルダを下方へ付勢できる。従って、一つのバネ部品をループ縫いとコード縫いとに兼用できる。しかも、ねじりコイルバネは、コイル部がブラケットに保持されるので、圧縮コイルバネを昇降軸に嵌挿した場合と比較し、昇降軸を短くでき、装置の小型・軽量化を促進できるうえ、ループ縫い・コード縫いの仕様変更に際し、昇降軸を取り外す面倒もない。なお、上記(8)のバネ部材としても、昇降軸を短くできる点で、ねじりコイルバネを用いるのが好ましい。
【0018】
(12)コード縫いに用いられるコード案内装置において、ブラケットに昇降軸を支持し、昇降軸の下端にコードホルダを取り付け、コードホルダの下端にコード押えを設け、コード押えに、相対向する一対の起立壁と底壁とを折曲形成し、一方の起立壁と底壁とにコード通し孔を設け、両方の起立壁を下側ほど幅狭となる逆台形に形成する。
【0019】
上記構成によれば、コード押えの起立壁が逆台形に形成されているので、コードを同じ箇所に重ねて縫い付ける場合に、コード押えが既に縫い付けられたコードをスムーズに乗り越える。このため、コード押えをカップ状に形成する必要がなくなり、コードホルダの全体を板金加工で安価に製作できる。また、コード押えの上面と二つの側面とが開放しているので、作業者が底壁のコード通し孔を見やすくなり、これを針落ち孔に簡単かつ正確に位置決めすることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1〜図5は、刺繍ミシンにおけるコード案内装置の第1実施形態を示すものである。刺繍ミシンのヘッドフレーム1には、複数本の針棒2と布押え棒3とが昇降自在に設けられている。針棒2の下端には針4が針止め5を介して取り付けられ、布押え棒3の下端に布押え足6が取着されている。ヘッドフレーム1の片端(図1の左端)に位置する布押え足6は、基部6aと足部6bとに分割され、基部6aに対し足部6bがネジ7で取り外し可能に組み付けられている。なお、図4では便宜上、布押え足6(存在しているが)の図示を省略している。
【0021】
ヘッドフレーム1には糸保持エプロン9が被せられ、このエプロン9に針4と同数の上糸案内10(図2参照)が設けられている。ヘッドフレーム1の背後には給糸台11が架設され、給糸台11の上に、上糸Tの供給源であるコーン12と、コードCの供給源であるコーン13とが並設されている。刺繍ミシンのベッド14には針板15と釜16とが設けられ、釜16に下糸の供給源であるボビン(図示略)が収納されている。そして、ループ縫いに際し、コードCはコード案内装置21によりコーン13から加工布Wの縫付箇所に案内され、針4により上糸Tと下糸とを用いてループ状に縫い付けられる。
【0022】
コード案内装置21のベース22はネジ23,24,25(図2参照)で糸保持エプロン9を介しヘッドフレーム1の片端に取り付けられている。ベース22には、上糸案内10を露出させる透孔26と、針棒2と平行な縦軸27を支持する垂下部28とが折曲形成されている。縦軸27にはブラケット29がコ字形部30にて回動可能に支持され、針棒2に接近する使用位置(図2の実線位置)と、針棒2から離間する非使用位置(図2の鎖線位置)とに配置される。ブラケット29にはブロック31(図4参照)が上下2本の通しボルト32,33で固定され、ブロック31に昇降軸35が支持されている。
【0023】
昇降軸35の下端部には、ループホルダ37が軸抱え38を介しネジ39で高さ及び回動調整可能に取り付けられている。ループホルダ37は、脛部37aに一つのコード通し孔40と、足部37bに大小3つのコード通し孔41とを備え、足部37bの下側でコードCをループにした状態で加工布Wの縫付箇所に保持するように構成されている。昇降軸35の中間部にはピン42が突設され、ブラケット29に、ピン42が嵌合するスリット43と、ピン42を介し昇降軸35を上方へ付勢するねじりコイルバネ(巻バネ)44とが設けられている。
【0024】
ねじりコイルバネ44はリテーナ45でブラケット29に保持され、ねじりコイルバネ44の固定部44aは下側の通しボルト33に掛止され、可動部44bはピン42に掛止されている。昇降軸35の上端には調整ボルト46が螺着され、ベース22に調整ボルト46が当たるストッパ47が設けられている。そして、調整ボルト46の高さを変更することで、昇降軸35の上限位置を調整し、コードループの大きさを加減できるようになっている。
【0025】
ブラケット29の上端には係止部49がベース22側へ折り曲げられ、係止部49に切欠50が形成されている。ベース22には切欠50に嵌合するクランプネジ51が螺着され、このネジ51で係止部49をベース22にクランプすることで、ブラケット29が使用位置に保持され、ループホルダ37の足部37bが縫付箇所に位置決めされる。なお、図1に示すように、ベース22の上面に板バネ52をネジ53で取り付け、板バネ52の先端にブラケット29を使用位置に保持する掛止部54を設けてもよい。
【0026】
縦軸27には圧縮ねじりバネ55が嵌挿され、ブラケット29を上方及び使用位置側へ付勢している。係止部49より下側においてブラケット29に爪56が設けられ、ブラケット29を非使用位置側へ開いたときに、爪56が垂下部28の上端部28aから解離し、ブラケット29がバネ55の復元力で上昇し、ループホルダ37の足部37bが加工布Wの上方へ退避する(図1の鎖線状態)。この状態で、爪56が垂下部28より上方でベース22の前面に当接し(図2参照)、ブラケット29がバネ55の復元力で非使用位置に保持され、足部37bが縫付箇所から側方へ退避した位置に配置される。
【0027】
一方、ブラケット29にはコードガイド58が針棒2側へ突出するように設けられ、針棒2上の針止め5に天秤部材59が設けられている。コードガイド58はブラケット29の長孔60にネジ61で高さ調整可能に取り付けられている。コードガイド58の垂下部58aには、コーン13とループホルダ37との間でコードCを案内するガイド孔62が垂直面に開口するように形成されている。
【0028】
天秤部材59は棒材からなり、先端にコードCを通す天秤孔63が垂直面に開口するように折曲形成されている。天秤部材59の基端は針止め5に固着され、針止め5は、天秤孔63がコードガイド58よりコーン13側に位置するように、ネジ64で針棒2に回動調整可能に取着されている。そして、針棒2の上下動に伴い、天秤部材59がガイド孔62より供給源側でコードCを昇降するように構成されている。
【0029】
次に、コード案内装置21の動作について説明する。ループ縫いにあたっては、ループホルダ37を昇降軸35の軸線周りで回動調整し、足部37bの3つのコード通し孔41のうち、コードCの太さに合った一つを針4の通路に位置決めする。また、ループの大きさに合わせ、調整ボルト46で足部37bの上限位置を調整するとともに、コードCの種類に応じ、コードガイド58の高さをネジ61で調整する。そして、図5(a)に示すように、コードCをコーン13から天秤部材59の天秤孔63、コードガイド58のガイド孔62、ループホルダ37のコード通し孔40,41の順序で通し、刺繍ミシンの運転を開始する。
【0030】
針棒2の下降時には、図5(b)に示すように、布押え足6がコードCを挟んでループホルダ37を踏み下げ、足部37bがコードCにループを形成し、コードループを加工布Wに保持する。天秤部材59は針棒2と一体にガイド孔62の下方へ下降し、コードCをコーン13から充分に引き出し、コードガイド58より供給源側に備蓄する。針棒2の上昇時には、図5(c)に示すように、天秤部材59が上昇し、先に備蓄したコードCをループホルダ37の周辺で弛ませ、コードテンションを消失させる。そして、ループホルダ37がねじりコイルバネ44の付勢力で上昇し、布押え足6がループホルダ37から離れてコードCを解放する。
【0031】
この状態で、上糸と下糸が締まってループを加工布Wに縫い付けるが、このとき既にコードテンションが消失しているので、縫付時にループが引き締められるおそれがなく、ループの縮みを防止して、コードCを見栄えよく縫い付けることができる。また、図5(b)に示すように、コードガイド58の高さを調整することで、天秤部材59によるコード引出量を容易に加減でき、縫付時のコードテンションをコードの種類に応じて適正に調整することができる。
【0032】
<第2実施形態>
図6〜図9は、刺繍ミシンにおけるコード案内装置の第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と相違する構成について以下に説明する。このコード案内装置71は、コード縫いに適用できるように、昇降軸35の下端にコードホルダ72を備えている。コードホルダ72の下端にはカップ状のコード押え73が固着され、その周壁と底壁にコード通し孔74,75が形成されている。ねじりコイルバネ44の固定部44aは上側の通しボルト32に掛止され、可動部44bがピン42に掛止されている。そして、昇降軸35はねじりコイルバネ44により下方へ付勢され、コード押え73がコードCを延ばした状態で加工布Wに押し付けて保持するようになっている。
【0033】
下側の通しボルト33にはナット77で線状の掛止バネ78が取着され、その自由端に操作部78aが形成され、中間部に掛止部78bが設けられている。ブラケット29を非使用位置に配置するときには、昇降軸35を上昇し、ピン42を掛止部78bに掛止することで、コードホルダ72が加工布Wより上方の退避位置に保持される。なお、コード縫いに際しては、布押え足6が機能しないため、その足部6bが基部6aから取り外される(図7参照)。また、調整ボルト46及びストッパ47も機能しないため、これを取り外しておいてもよい。
【0034】
コードガイド58は、第1実施形態と同様、ブラケット29の長孔60にネジ61で高さ調整可能に取り付けられ、コードガイド58の垂下部58aに、コーン13とコードホルダ72との間でコードCを案内するガイド孔62が形成されている。天秤部材59は針止め5に固着され、針止め5は、天秤孔63がコードガイド58よりコードホルダ72側に位置するように、ネジ64で針棒2に固定されている。そして、針棒2の上下動に伴い、天秤部材59がガイド孔62よりコードホルダ72側でコードCを昇降するように構成されている。
【0035】
次に、コード案内装置71の動作について説明する。コード縫いに際しては、コードホルダ72を昇降軸35の軸線周りで回動調整し、コード押え73のコード通し孔75を針4の通路に位置決めするとともに、コードCの種類に応じ、コードガイド58の高さをネジ61で調整する。そして、コードCをコーン13からコードガイド58のガイド孔62、天秤部材59の天秤孔63、コードホルダ72のコード通し孔74,75の順序で通し、刺繍ミシンの運転を開始する。
【0036】
ミシンの運転中は、図9(a)(b)(c)に示すように、コードホルダ72のコード押え73がコードCを延ばした状態で加工布Wに保持する。針4の上死点付近では、図9(a)に示すように、天秤部材59が、コードガイド58の垂下部58aよりコードホルダ72側で、コードCをガイド孔62の上方に弛ませて備蓄する。針棒2が下降すると、図9(b)に示すように、天秤部材59の下降に伴い、コードCの弛みがコードホルダ72側へ転移する。このため、縫付前にコードCが引っ張られるおそれがなく、加工布Wの皺の発生を防止することができる。
【0037】
針棒2の上昇時には、図9(c)に示すように、天秤部材59がコードCを引き上げ、コードホルダ72周辺の弛みを解消した状態で、上糸と下糸がコードCを加工布Wに縫い付ける。従って、縫付時にコード押え73の下側でコードCが弛むおそれがなく、縫付箇所におけるコードCの蛇行を防止して、コードラインを見栄えよく形成することができる。また、図9(a)に示すように、コードガイド58の高さを調整することで、天秤部材59によるコード引上量を容易に加減でき、縫付時のコードテンションをコードの種類に応じて適正に調整することができる。
【0038】
<第3実施形態>
図10〜図12は、刺繍ミシンにおけるコード案内装置の第3実施形態を示すものである。このコード案内装置81は、ループ縫いとコード縫いの両方に兼用できるように、昇降軸35の下端にループホルダ37(図11参照)とコードホルダ72(図12参照)とが交換可能に取り付けられている。天秤部材59は針止め5に固着され、先端に天秤孔63が設けられている。コードガイド82は、ブラケット29から水平に突出する取付部82aと、天秤部材59を挟んで同じ高さで対向する第1ガイド部82b及び第2ガイド部82cとを備え、取付部82aにてブラケット29にネジ61で高さ調整可能に取り付けられている。
【0039】
第1ガイド部82bには、コーン13とループホルダ37との間でコードCを案内する第1ガイド孔83が垂直面に開口するように形成されている。第2ガイド部82cには、コーン13とコードホルダ72との間でコードCを案内する第2ガイド孔84が垂直面に開口するように形成されている。そして、天秤部材59が、針棒2の上下動に伴い、第1ガイド孔83と第2ガイド孔84との間でコードCを昇降するように構成されている。その他の構成は、第1実施形態の案内装置21及び第2実施形態の案内装置71と同様である。
【0040】
上記構成によれば、コードCを通す順序を変えることで、コード案内装置81をループ縫いとコード縫いの両方に兼用することができる。ループ縫いを行う場合は、図11に示すように、昇降軸35にループホルダ37を取り付け、ねじりコイルバネ44の固定部44aを下側の通しボルト33に掛止し、可動部44bをピン42に掛止し、コードガイド82の高さをネジ61で調整する。そして、コードCをコーン13から天秤部材59の天秤孔63、コードガイド82の第1ガイド孔83、ループホルダ37のコード通し孔40,41の順序で通す。刺繍ミシンの運転中は、案内装置81が第1実施形態の装置21と同様に動作し(図5参照)、針棒2の下降時にコードCを充分に引き出し、引き出したコードCを針棒2の上昇時に弛ませて、縫付時のループの縮みを防止する。
【0041】
コード縫いを行う場合は、図12に示すように、昇降軸35にコードホルダ72を取り付け、掛止バネ78を下側の通しボルト33に取着し、ねじりコイルバネ44の固定部44aを上側の通しボルト32に掛止し、可動部44bをピン42に掛止し、コードガイド82の高さをネジ61で調整する。そして、コードCをコーン13からコードガイド82の第2ガイド孔84、天秤部材59の天秤孔63、コードホルダ72のコード通し孔74,75の順序で通す。刺繍ミシンの運転中は、案内装置81が第2実施形態の装置71と同様に動作し(図9参照)、針棒2の下降時にコードCを弛ませて、加工布Wの皺を防止し、針棒2の上昇時にコードCを引き上げて、縫付箇所におけるコードCの蛇行を防止する。
【0042】
<第4実施形態>
図13〜図17は、刺繍ミシンにおけるコード案内装置の第4実施形態を示すものである。この実施形態のコード案内装置101と第3実施形態のコード案内装置81とは、ループ縫いとコード縫いの両方に兼用するための基本的な構成において同様であるが、次の4点に係る構成において相違する。
(a)コードガイド82の形状。
(b)ブラケット29を使用位置に保持するための機構。
(c)昇降軸35をブラケット29に支持するための機構。
(d)コードホルダ72におけるコード押え124の形状。
以下、上記相違点について説明する。
【0043】
(コードガイド)
図13に示すように、この実施形態のコードガイド82では、第1ガイド部82bと第2ガイド部82cとが同じ幅で折曲形成され、コードガイド82の全体が、第3実施形態と比較し、よりシンプルな形状で小型に構成されている。コードガイド82の作用は第3実施形態と同じである。
【0044】
(ブラケット保持機構)
図13〜図15に示すように、ブラケット29は、ベース22に縦軸27で回動可能に支持され、針棒2に接近する使用位置(図14の実線位置)と針棒2から離間する非使用位置(鎖線位置)とに配置される。ブラケット29を非使用位置に保持する手段は、第3実施形態と同様、圧縮ねじりバネ55と爪56とで構成されている。ブラケット29を使用位置に保持する手段は、第3実施形態とは異なり、板バネ102と突起103とで構成されている。
【0045】
板バネ102の基端部104は、ブラケット29の上端部にボルト105で取り付けられている。板バネ102の自由端には、操作部106が上方へ折れ曲がるように形成されている。板バネ102の中間には、R形状の折曲部107が設けられている。そして、ブラケット29の上端面がベース22の上面より下位に設けられ、ブラケット29の使用位置、つまり、ブラケット29をベース22の端面に接合した状態で、折曲部107がブラケット29とベース22との段差部108で変形できるようになっている(図15参照)。
【0046】
突起103はネジ109の上端に上窄まりのテーパ状に形成され、ネジ109は、突起103の突出量を調整できるように、ベース22のネジ孔110に螺合され、ナット111で固定されている。板バネ102の操作部106と折曲部107との間には、突起103と同径の係止孔112が形成され、折曲部107を変形させた状態で、係止孔112が突起103に無理嵌めされる。
【0047】
つまり、図15(a)に示すように、ブラケット29をベース22の端面に当て付けたときには、係止孔112の中心が突起103の中心から所定距離eだけ折曲部107側にずれた位置にあり、係止孔112が突起103に未嵌合又は半嵌合の状態で被さっている。この状態で、図15(b)に示すように、操作部106を指先で押し下げると、突起103のテーパ作用により、折曲部107が操作部106側へ変形し、係止孔112が突起103に「パチッ」と確認音を伴って完全に嵌合するようになっている。
【0048】
従って、このブラケット保持機構によれば、ループ縫い又はコード縫いに際し、係止孔112を突起103に無理嵌めすることにより、ブラケット29を簡単な操作でベース22に強固に係止できる。それ故、ループホルダ37又はコードホルダ72が加工布Wの送りに伴って開くおそれがなく、各ホルダ37,72のコード通し孔37b,129を縫付箇所、つまり針板15の針落孔17(図3参照)に正確に位置決め保持することができる。
【0049】
コードを縫い付けない場合には、第3実施形態と同様、ブラケット29が圧縮ねじりバネ55及び爪56により非使用位置に保持されるため、ループホルダ37又はコードホルダ72に妨げられることなく、通常の縫製を行うことができる。なお、板バネ102はコードガイド82と無関係に作用するので、このブラケット保持機構を、第1実施形態のコード案内装置21、第2実施形態のコード案内装置71、或いは、ブラケット上にコードホルダ又はループホルダを装備した各種のコード案内装置に適用することも可能である。また、板バネ102をベース22上に取り付け、突起103をブラケット29上に設けて実施することもできる。
【0050】
(昇降軸支持機構)
図13,図16に示すように、昇降軸35はブロック31の縦孔34に挿通支持され、その下端にループホルダ37又はコードホルダ72が交換可能に取り付けられている。ブロック31はブラケット29の裏面側に取り付けられ、昇降軸35の中間部にピン42が突設されている。ピン42はブロック31の縦溝36(図16b参照)とブラケット29のスリット43とに昇降自在に嵌合され、スリット43とピン42との嵌合により、昇降軸35がブラケット29に対し回り止めされている。
【0051】
スリット43は上端が閉じ下端が開く形状でブラケット29に透設され、スリット43の上端に幅狭部114が上方へ延長形成されている。ブラケット29には、幅狭部114の上側に位置する支点部115と、支点部115を中心にスリット43の幅方向へ弾性的に回動可能な可動部116とが設けられている。可動部116はブラケット29の自由端側(縦軸27と反対側)に位置し、上下2本の通しボルト117,118でブロック31に固定されている。
【0052】
ブラケット29の基端側の部分は長めの通しボルト32,33でブロック31に固定され、これらのボルト32,33にねじりコイルバネ44の一端が掛止される。4本のボルト32,33,117,118はブロック31のボルト挿通孔119に遊挿され、ブラケット29のネジ孔120に螺合されている。そして、図16(b)の左側に示すボルト挿通孔119により、可動部116の回動(弾性変形)が許容されるようになっている。なお、図16(a)において、121は板バネ取付用のボルト105が螺合するネジ孔であり、板バネ102の基端部104に高さ調整用の長孔122が形成されている。
【0053】
従って、ピン42やスリット43に加工誤差があったり、これらが長期使用に伴って摩耗したりした場合には、まず、昇降軸35を下降させ、4本の通しボルト32,33,117,118を緩め、ブロック31の位置を調整する。次に、通しボルト32,33を締め付け、ブロック31をブラケット29の基端側部分に固定する。続いて、ブラケット29の可動部116を図16(a)の矢印F方向へ押して回動し、スリット43を下端が閉じるように変形させ、通しボルト117,118を締め付け、可動部116をブロック31に固定する。こうすれば、ピン42がスリット43の下端に挟み付けられ、双方の隙間がなくなり、昇降軸35の軸線周りのガタ付きが解消される。
【0054】
それ故、ループホルダ37又はコードホルダ72のコード通し孔41,129を針落孔17に常時正確に一致させ、コードCを見栄えよく縫い付けることができ、特に、ループ縫いの場合に、昇降軸35の高速動作に伴う騒音を抑制することが可能となる。なお、昇降軸35の動作はコードガイド82の機能と直接関係しないので、この実施形態の昇降軸支持機構を、第1実施形態のコード案内装置21、第2実施形態のコード案内装置71、或いは、ブラケット上の昇降軸にコードホルダ又はループホルダを取り付けた各種のコード案内装置に適用することも可能である。
【0055】
また、ねじりコイルバネ44のコイル部44c(図13参照)はブラケット29の基端側の部分(縦軸27側の部分)にリテーナ45で保持されている。ねじりコイルバネ44の可動部44bは、ループ縫いに際し、ピン42に下側から掛止され(図11参照)、コード縫いに際し、ピン42に上側から掛止されている(図12,13参照)。ねじりコイルバネ44の固定部44aは、ループ縫いに際し、右下側の通しボルト33に上側から掛止され、コード縫いに際し、右上側の通しボルト32に下側から掛止されている。
【0056】
従って、ねじりコイルバネ44の掛け方を変えることで、一つのバネ部品をループ縫いとコード縫いとに兼用できる。また、ねじりコイルバネ44は、コイル部44cがブラケット29に保持されているので、圧縮コイルバネを昇降軸35に嵌挿した場合と比較し、昇降軸35を短くでき、コード案内装置21,71,101の小型・軽量化を促進できるうえ、ループ縫い・コード縫いの仕様変更に際して、昇降軸35を取り外す面倒もない。
【0057】
(コードホルダ)
図13,図17に示すように、コード縫いに用いられるコードホルダ72は、昇降軸35の下端に軸抱え38を介しネジ39により取り付けられている。コードホルダ72の脛部72aの下端には、コード押え124が板金加工により上面が開いたコ字形に設けられている。コード押え124には、相対向する一対の起立壁125,126と、加工布Wに接触する底壁127とが折曲形成され、脛部72a側の起立壁125と底壁127とにコード通し孔128,129が設けられている。そして、両方の起立壁125,126が下側ほど幅狭となる逆台形に形成されている。
【0058】
図17(c)に示すように、コード通し孔128,129は、コードCをスムーズに通過案内できるように、出入口部の周縁がバフ研磨によりR面取加工されている。底壁127のコード通し孔129は、上側がテーパに、下側が小径に形成されている。図17(a)(c)に示すように、底壁127は、コードCや加工布Wとの摩擦を小さくするために、バフ研磨により下面が鏡面加工され、周縁がR面取加工されている。起立壁125,126の上端角部には、コードCを引っ掛けないためのR部130が設けられ、起立壁126の中央部に、コード通し孔129の研磨用紐バフを通す切欠部131が設けられている。
【0059】
この実施形態のコード押え124によれば、起立壁125,126が下側ほど幅狭となる逆台形に形成されているので、コードCを加工布Wの同じ箇所に重ねて縫い付ける場合に、コード押え124が既に縫い付けられたコードCをスムーズに乗り越える。このため、コード押え124をカップ状(図8,図12参照)に形成する必要がなくなり、コードホルダ72の全体を板金加工で安価に製作でき、また、カップ状のものと比較し、コード通し孔128,129の研磨加工も容易となる。しかも、コード押え124は、上面と二つの側面とが開放しているので、作業者が底壁127の糸通し孔129を見やすくなり、これを針落孔17に簡単かつ正確に位置決めすることも可能となる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のコード案内装置は次のような効果を奏する。
(1)天秤部材がコードガイドのガイド孔より供給源側でコードを昇降するので、ループ縫いに際し、針棒の下降時にコードを供給源から充分に引き出し、引き出したコードを針棒の上昇時に弛ませ、縫付時のループの縮みを防止できる。
(2)天秤部材がコードガイドのガイド孔よりコードホルダ側でコードを昇降するので、コード縫いに際し、針棒の下降時にコードを弛ませ、弛んだコードを針棒の上昇時に引き上げ、コードの蛇行を防止できる。
(3)天秤部材がコードガイドの第1ガイド孔と第2ガイド孔との間を昇降するので、コードを通す順序を変えることで、コード案内装置をループ縫いとコード縫いの両方に兼用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すコード案内装置の立面図である。
【図2】同案内装置の平面図である。
【図3】同案内装置の左側面図である。
【図4】同案内装置の斜視図である。
【図5】同案内装置の作用説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すコード案内装置の平面図である。
【図7】同案内装置の左側面図である。
【図8】同案内装置の斜視図である。
【図9】同案内装値の作用説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態を示すコード案内装置の平面図である。
【図11】同案内装置のループ縫い形態を示す斜視図である。
【図12】同案内装置のコード縫い形態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態を示すコード案内装置の斜視図である。
【図14】同案内装置の平面図である。
【図15】同案内装置におけるブラケット保持機構の立面図である。
【図16】同案内装置における昇降軸支持機構の構成説明図である。
【図17】同案内装置におけるコードホルダの形状説明図である。
【符号の説明】
1 ヘッドフレーム
2 針棒
4 針
6 布押え足
13 コーン
21 コード案内装置(第1実施形態)
22 ベース
29 ブラケット
35 昇降軸
37 ループホルダ
44 巻バネ
46 調整ボルト
58 コードガイド
59 天秤部材
62 ガイド孔
63 天秤孔
71 コード案内装置(第2実施形態)
72 コードホルダ
81 コード案内装置(第3実施形態)
82 コードガイド
83 第1ガイド孔
84 第2ガイド孔
101 コード案内装置(第4実施形態)
C コード
W 加工布

Claims (4)

  1. ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸にコードをループにした状態で加工布に保持するループホルダを取り付け、コードガイドに供給源とループホルダとの間でコードを案内するガイド孔を形成し、ミシンの針棒にガイド孔より供給源側でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とするミシンのコード案内装置。
  2. ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸にコードを延ばした状態で加工布に保持するコードホルダを取り付け、コードガイドに供給源とコードホルダとの間でコードを案内するガイド孔を形成し、ミシンの針棒にガイド孔よりコードホルダ側でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とするミシンのコード案内装置。
  3. ミシンにおいて、コードを供給源から加工布に案内する装置であって、ミシンのフレームにブラケットを取り付け、ブラケットに昇降軸とコードガイドとを設け、昇降軸に、コードをループにした状態で加工布に保持するループホルダと、コードを延ばした状態で加工布に保持するコードホルダとを交換可能に取り付け、コードガイドに、供給源とループホルダとの間でコードを案内する第1ガイド孔と、供給源とコードホルダとの間でコードを案内する第2ガイド孔とを形成し、ミシンの針棒に第1ガイド孔と第2ガイド孔との間でコードを昇降する天秤部材を設けたことを特徴とするミシンのコード案内装置。
  4. コードガイドをブラケットに高さ調整可能に取り付けた請求項1、2又は3に記載のミシンのコード案内装置。
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