JP2004307335A - 高分子結晶成長容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高分子結晶を簡単に製造することが可能であり、また高分子の結晶条件を簡単にスクリーニングすることが可能である容器を提供する。
【解決手段】 高分子溶液12を入れる第1の部屋11と、高分子溶液12における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液12より高濃度で溶解しているリザーバー溶液14を入れる第2の部屋13と、前記第1の部屋11と前記第2の部屋13と連通し、気体が通過可能な通路とを有する容器1において、前記第1の部屋11の一部若しくは全部が、前記高分子溶液12にレーザー光線17を照射可能なように透明若しくは半透明にする。レーザー光17の照射により、結晶核の生成が促進される。
【選択図】 図1
【解決手段】 高分子溶液12を入れる第1の部屋11と、高分子溶液12における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液12より高濃度で溶解しているリザーバー溶液14を入れる第2の部屋13と、前記第1の部屋11と前記第2の部屋13と連通し、気体が通過可能な通路とを有する容器1において、前記第1の部屋11の一部若しくは全部が、前記高分子溶液12にレーザー光線17を照射可能なように透明若しくは半透明にする。レーザー光17の照射により、結晶核の生成が促進される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高分子結晶の製造に使用する容器若しくは高分子の結晶条件のスクリーニングに使用する容器に関する。
ポストゲノム研究の進展により、タンパク質の構造解析が急務になってきているが、そのためには、タンパク質を結晶化する必要がある。また、有機結晶は、次世代デバイス材料として有望視されており、その高品質結晶製造技術のニーズが高い。一般に、溶液から結晶を析出させるためには、溶媒蒸発や温度変化などにより過飽和度を大きくする必要がある。しかし、有機物やタンパク質等のように分子量が大きい物質は、過飽和度を極めて大きくしないと結晶化しない。また、このような極めて大きな過飽和度の溶液では、一度結晶化が起こると、結晶が急成長するため、得られる結晶の品質に問題があるおそれがある。また、このような高分子量物質の結晶化は、一般に困難であり、生産性が悪かった。通常、結晶化の条件は、実際に結晶化を試みて、試行錯誤の結果、決定されるが、これでは、タンパク質や有機物等のように、結晶化が必要不可欠な物質では、煩雑すぎて、実用的ではない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高分子結晶を簡単に製造に可能な容器若しくは高分子の結晶条件を簡単にスクリーニングすることが可能な容器の提供を、その目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、高分子結晶の製造に使用する容器若しくは高分子の結晶条件のスクリーニングに使用する容器であって、1または複数の高分子溶液貯留部と、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を配置する部位とを有し、前記高分子溶液貯留部と前記溶媒吸着物体との間は気体が通過可能であり、かつ、高分子の結晶化条件を適宜設定可能な容器を提供する。高分子の結晶化条件としては、例えば前記高分子溶液の溶媒の蒸気拡散条件がある。
前記溶媒吸着物体は、例えば五酸化リン、シリカゲル等の吸湿性固体であってもよいし、蒸気が表面に凝結または昇華する冷却プローブ等であってもよいが、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液が好ましい。また、前記高分子溶液および前記リザーバー溶液の配置形態は特に制限されず、これら溶液の下および側面が囲われていてもよいし、平面の上面または下面にこれら溶液の液滴を付着させて保持する形態でもよい。
このような本発明の容器としては、例えばつぎの4つの種類の容器が好ましい。
本発明の第1の容器は、前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋と、前記第1の部屋および前記第2の部屋と連通し、気体が通過可能な通路とを有し、前記第1の部屋の一部若しくは全部が、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明である。
この容器は、いわゆる蒸気拡散法により高分子溶液の溶媒の蒸発を促進し、高分子結晶の生成を促進するものであるが、高分子溶液が入っている第1の部屋にレーザー光を照射することにより、強制的に結晶核を生成させたり、結晶化条件をスクリーニングしたりするものである。
また、前記第1の容器を1つのプレート内に複数形成してもよい。
本発明の第2の容器は、前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋と、前記第1の部屋および前記第2の部屋と連通し、気体が通過可能な通路とを有し、前記第1の部屋が複数あり、これが複数の前記通路により一つ以上の前記第2の部屋と連通しており、前記複数の通路において、それぞれ、通路径若しくは通路長の少なくとも一つが異なる。
この容器は、いわゆる蒸気拡散法により高分子溶液の溶媒の蒸発を促進し、高分子結晶の生成を促進するものであるが、前記複数の通路において、通路径および通路長のいずれか若しくは双方がそれぞれ異なるため、複数の蒸気拡散条件を同時に設定することができ、結晶化の最適条件をスクリーニングしたり、その条件で結晶を生成させるものである。
前記第2の容器において、前記第1の部屋の一部若しくは全部は、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明であることがより好ましい。また、前記第2の容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。
本発明の第3の容器は、前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋とを有し、前記第1の部屋には、前記高分子溶液より比重が重たくかつ前記高分子溶液と混合しない非混合性高比重液をさらに入れることが可能であり、前記第2の部屋の中に前記第1の部屋が形成され、前記第1の部屋において、下部の大容積部と、これより容積が小さい上部の小容積部とを有し、この上部先端は開口して前記両部屋の間は気体が通過可能であり、少なくとも前記第1の部屋の上部もしくは先端開口部に高分子溶液を保持する。
この容器は、いわゆる蒸気拡散法により高分子溶液の溶媒の蒸発を促進し、かつ高分子溶液と非混合性高比重液との界面で高分子結晶の生成を促進するものであるが、前記第1の部屋の前記小容積部もしくは先端開口部に高分子溶液を保持するため、高分子溶液は少量であってもよい。また、前記第1の部屋の前記大容積部に位置する非混合性高比重液を、例えば、マグネットスターラー等で攪拌すれば、間接的に高分子溶液を攪拌することができ、さらに結晶化を促進させることが可能である。
前記第3の容器の前記第1の部屋において、前記下部の大容積部の形状が逆円錐台若しくは逆角錐状台であり、前記上部の小容積部の形状が円筒若しくは角筒であり、前記両者が連結していることがより好ましい。このような形状であれば、前記第1の部屋において、前記上部の小容積部の先端開口の上に高分子溶液の液滴を形成し、この状態で、前記高分子溶液の溶媒を蒸発させることが可能である。なお、前記第3の容器の一部若しくは全部は、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明であることがより好ましい。また、前記第3の容器を1つのプレート内に複数形成してもよい。
また、本発明の第3の容器は、いわゆるハンギングドロップ法による高分子結晶の製造または高分子の結晶条件のスクリーニングに使用することもできる。すなわち、本発明の第3の容器を使用した高分子結晶の製造方法または高分子の結晶条件のスクリーニング方法は、前記第3の容器において、前記第2の部屋の上部から吊り下がるように高分子溶液を保持し、かつ、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる高分子結晶の製造方法または高分子の結晶条件のスクリーニング方法であってもよい。このとき、前記溶媒吸着物体は、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液が好ましく、さらに、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記リザーバー溶液より比重が重たくかつ前記リザーバー溶液と混合しない非混合性高比重液を入れてもよい。
本発明の第4の容器は、前記容器内部底面の上に複数の段が階段状に形成されており、この複数の段と前記容器内部底面との間は気体が通過可能であり、前記複数の段は、少なくとも一つの段の上面に高分子溶液を保持して前記高分子溶液貯留部とすることが可能であり、かつ、前記容器内部底面の上を前記溶媒吸着物体配置部位とすることが可能である。
この容器は、いわゆる蒸気拡散法により高分子溶液の溶媒の蒸発を促進し、高分子結晶の生成を促進するものであるが、前記複数の段において、前記溶媒吸着物体表面との距離がそれぞれ異なるため、複数の蒸気拡散条件を同時に設定することができ、結晶化の最適条件をスクリーニングしたり、その条件で結晶を生成させるものである。なお、前記第4の容器の一部若しくは全部は、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明であることがより好ましい。また、前記第4の容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。
また、本発明の第4の容器は、いわゆるハンギングドロップ法による高分子結晶の製造または高分子の結晶条件のスクリーニングに使用することもできる。すなわち、本発明の第4の容器を使用した高分子結晶の製造方法または高分子の結晶条件のスクリーニング方法は、前記第4の容器において、前記容器内部底面が上に、上面が下にくるように上下逆に配置し、前記容器内部底面および前記複数の段のうち少なくとも一つの上面から吊り下がるように高分子溶液を保持するとともに、前記容器内部上面の上に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる高分子結晶の製造方法または高分子の結晶条件のスクリーニング方法であってもよい。このとき、前記溶媒吸着物体は、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液が好ましい。
本発明において、前記高分子は、特に制限されず、例えば、樹脂、タンパク質、糖類、脂質および核酸等があり、このなかで、タンパク質の結晶化について本発明の容器を適用することが好ましい。タンパク質としては、例えば、ニワトリ卵白リゾチーム、ヒトリゾチーム、グルコースイソメラーゼ、キシラーナーゼ、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、リボヌクレア−ゼ、プロスタグランジン合成酵素、膜融合タンパク質AcrA、膜輸送体タンパク質AcrBなどが挙げられる。
これら本発明の容器によれば、高分子結晶を簡単に製造することが可能であり、また高分子の結晶条件を簡単にスクリーニングすることが可能である。したがって、本発明の容器を、例えば、タンパク質の結晶化に用いれば、効率よく結晶化することができ、その結果、タンパク質の構造解析も効率よく行うことができる。
つぎに、本発明の容器の例について、図に基づき説明する。
(実施形態1)
図1の断面図に、本発明の第1の容器の一例を示す。図示のように、この容器1は、第1の部屋11と第2の部屋13を有し、前記両部屋は、通路で連通している。この容器1の上部は、蓋体16で覆われて密閉状態となっており、また前記容器1の底部15は、レーザー光17が透過できるように、前記第1の部屋に該当する部分が透明若しくは半透明になっている。この底の部分の材質は、レーザー光を通せば、特に制限されず、例えば、アクリル樹脂等の透明樹脂、石英ガラス、ガラス等の透明部材が使用できる。また、その他の部分の部材は、特に制限されず、一般の樹脂やガラス等が使用できる。この容器全体の大きさは、特に制限されず、例えば、縦20〜180mm×横10〜120mm×高さ3〜50mm、好ましくは、縦40〜150mm×横20〜100mm×高さ5〜30mm、より好ましくは縦50〜130mm×横30〜80mm×高さ10〜20mmである。第1の部屋11には、タンパク質溶液等の高分子溶液12が入れられ、第2の部屋13には、リザーバー溶液14が入れられるため、第1の部屋11は、第2の部屋13の部屋より小さいほうがよい。この容器1は、例えば、つぎのようにして使用される。
図1の断面図に、本発明の第1の容器の一例を示す。図示のように、この容器1は、第1の部屋11と第2の部屋13を有し、前記両部屋は、通路で連通している。この容器1の上部は、蓋体16で覆われて密閉状態となっており、また前記容器1の底部15は、レーザー光17が透過できるように、前記第1の部屋に該当する部分が透明若しくは半透明になっている。この底の部分の材質は、レーザー光を通せば、特に制限されず、例えば、アクリル樹脂等の透明樹脂、石英ガラス、ガラス等の透明部材が使用できる。また、その他の部分の部材は、特に制限されず、一般の樹脂やガラス等が使用できる。この容器全体の大きさは、特に制限されず、例えば、縦20〜180mm×横10〜120mm×高さ3〜50mm、好ましくは、縦40〜150mm×横20〜100mm×高さ5〜30mm、より好ましくは縦50〜130mm×横30〜80mm×高さ10〜20mmである。第1の部屋11には、タンパク質溶液等の高分子溶液12が入れられ、第2の部屋13には、リザーバー溶液14が入れられるため、第1の部屋11は、第2の部屋13の部屋より小さいほうがよい。この容器1は、例えば、つぎのようにして使用される。
まず、蓋体16を外して、第1の部屋11にタンパク質溶液等の高分子溶液12を入れ、第2の部屋13にリザーバー溶液14を入れ、蓋体16で蓋をして密閉する。すると、同図において矢印で示すように、高分子溶液12から発生した蒸気が通路を通って第2の部屋13に移行し、これによって高分子溶液12の溶媒の蒸発が促進される。そして、高分子溶液12が過飽和状態になったら、結晶核を強制的に生成させるため、容器1の底部から、例えば、パルスレーザー光17を高分子溶液に12に照射する。結晶核が生成すれば、そのまま、結晶を成長させればよいし、結晶核が生成しなければ、その条件は、結晶化に不適と判断して、別の条件で結晶化を試みればよい。
このように、パルスレーザーを照射して結晶核の生成を観察し、結晶核が生成すれば、その溶液等の条件は、結晶化に適していると判断できるし、そのまま育成すれば結晶が得られる。また、パルスレーザーを照射して溶質の状態を観察し、溶質が変化していれば、その溶液等の条件は結晶化に適していると判断できる。前記溶質の変化は、タンパク質の場合、例えば、立体構造の変化(変性)である。
過飽和溶液に、レーザー、特にパルスレーザーを照射すれば、結晶核が生成するが、そのメカニズムは不明である。これについて、本発明者等は、以下のように推測している。すなわち、パルスレーザーの焦点では、高密度の光子が集中するために、一つの溶質分子もしくは溶媒分子に光子が数個衝突し、それらが光を吸収する現象(多光子吸収)が高い確率で起こる。その結果として、パルスレーザーを集光した時、その焦点で急激な光吸収による爆発現象(レーザーアブレーション)が誘起される。結晶核生成は、これが摂動となり起こると考えられる。そして、その後のメカニズムとしては、下記の3つが考えられる。
(1) パルスレーザーにより光熱変換が引き起こされ焦点付近の溶液が瞬間的に蒸発し、溶質の濃縮が起こった結果として結晶核が生成する。
(2) パルスレーザーが誘起するアブレーションにより衝撃波が発生し、それにより溶液が局所的に揺らされた結果として結晶核が生成する。
(3)レーザーの強度が強くなると溶液中で誘導散乱が引き起こされ、溶液中に濃度勾配が生成し、結晶核が生成する。
(2) パルスレーザーが誘起するアブレーションにより衝撃波が発生し、それにより溶液が局所的に揺らされた結果として結晶核が生成する。
(3)レーザーの強度が強くなると溶液中で誘導散乱が引き起こされ、溶液中に濃度勾配が生成し、結晶核が生成する。
本発明において、パルスレーザーの光密度(光子流量:photon flux)は、例えば、5×105(watt)以上であり、好ましくは2×109(watt)以上である。パルスレーザーの光密度の上限は、特に制限されないが、例えば、1018(watt)以下であり、好ましくは1015(watt)以下であり、より好ましくは1012(watt)以下である。
レーザー光強度(W)および時間幅(Δt)の積が、光密度(I)であるから、レーザーの条件は、時間幅によって、例えば、以下のように設定することができる。なお、パルスレーザーは、例えば、ピコ秒パルスレーザーおよびフェムト秒パルスレーザーがあり、このなかで、フェムト秒レーザーが特に好ましい。
(ナノ秒パルスレーザー)
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-6〜10-9 0.5〜0.5×10-3 2×103〜2
好ましい範囲 10 -8 〜10 -9 0.5×10 -2 〜0.5×10 -3 2×10〜2
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-6〜10-9 0.5〜0.5×10-3 2×103〜2
好ましい範囲 10 -8 〜10 -9 0.5×10 -2 〜0.5×10 -3 2×10〜2
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
(ピコ秒パルスレーザー)
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-9〜10-12 0.5×10-3〜0.5×10-6 2〜2×10-3
好ましい範囲 10 -11 〜10 -12 0.5×10 -5 〜0.5×10 -6 2×10 -2 〜2×10 -3
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-9〜10-12 0.5×10-3〜0.5×10-6 2〜2×10-3
好ましい範囲 10 -11 〜10 -12 0.5×10 -5 〜0.5×10 -6 2×10 -2 〜2×10 -3
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
(フェムト秒パルスレーザー)
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-12〜10-15 0.5×10-6〜0.5×10-9 2×10-3〜2×10-6
好ましい範囲 10 -13 〜10 -15 0.5×10 -7 〜0.5×10 -9 2×10 -4 〜2×10 -6
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
パルス時間幅 レーザー光強度A レーザー光強度B
(秒) (J/pulse) (J/pulse)
一般的範囲 10-12〜10-15 0.5×10-6〜0.5×10-9 2×10-3〜2×10-6
好ましい範囲 10 -13 〜10 -15 0.5×10 -7 〜0.5×10 -9 2×10 -4 〜2×10 -6
レーザー光強度A:光密度(I)=5×105(watt)以上の場合
レーザー光強度B:光密度(I)=2×109(watt)以上の場合
パルスレーザーは、単発で照射してもよいし、複数発繰り返して照射してもよい。パルスレーザーの照射回数は、特に制限されないが、例えば、1発(単発)から1000万発の範囲である。また、繰り返し複数発照射する場合のレーザー繰り返し周波数は、例えば、1/10000000Hz〜1kHzの範囲である。照射時間も特に制限されず、例えば、1秒から1時間の範囲である。
パルスレーザーの具体例としては、例えば、フェムト秒チタンサファイアレーザー、フェムト秒ファイバーレーザー、ナノ秒・ピコ秒Nd3+:YAGレーザー、ナノ秒・ピコ秒Nd3+:VYO4レーザー、エキシマレーザーおよびアレクサンドライトレーザー等がある。
これらのレーザーの条件などは、本発明の他の容器若しくはプレートでも共通である。
(実施形態2)
つぎに、一つのプレート内に前記第1の容器を複数形成した例を、図2の斜視図に示す。
つぎに、一つのプレート内に前記第1の容器を複数形成した例を、図2の斜視図に示す。
図示のように、このプレート2は、6個の第1の容器21が形成されており、これは、第1の部屋21aと第2の部屋21bを有し、前記両部屋は通路で連通している。また、このプレート2は、前記第1の容器21が形成されたプレート本体22、底部23および蓋体24とから構成されている。底部23は、レーザー光25が照射可能なように透明若しくは半透明部材から形成されている。このプレート2の形成材料および容器21の大きさ等については、前述の第1の容器と同様である。また、このプレート2の大きさは、特に制限されず、例えば、縦20〜180mm×横10〜120mm×高さ3〜50mm、好ましくは、縦40〜150mm×横20〜100mm×高さ5〜40mm、より好ましくは縦50〜130mm×横30〜80mm×高さ10〜30mmである。このプレート2において、容器21の個数は6個であるが、本発明はこれに限定されず、プレートあたり、容器数1〜1536個、好ましくは2〜384個、より好ましくは4〜96個である。このプレート2は、例えば、つぎのようにして使用される。
すなわち、まず、容器21部分の第1の部屋21aに高分子溶液を入れ、第2の部屋21bにリザーバー溶液を入れると、蒸気拡散により、高分子溶液の溶媒の蒸発が促進される。そして、高分子溶液が過飽和状態となったら、前述のように、パルスレーザー25を照射して、結晶核を強制的に生成させる。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。このプレートでは、複数の容器が形成されているから、高分子溶液の濃度を変えるなど容器毎に異なる結晶化条件を設定でき、また、容器毎に異なる条件でレーザーを照射できる。
(実施形態3)
つぎに、本発明の第2の容器の一例を図3に示す。同図において、(A)は、平面図であり、(B)は断面図である。
つぎに、本発明の第2の容器の一例を図3に示す。同図において、(A)は、平面図であり、(B)は断面図である。
図示のように、この容器3は、円盤の底に円柱が結合した形状である。前記円盤の周辺部には、円中心から放射状に8個の第1の部屋31が形成され、前記円柱の中には、1つの第2の部屋32が形成されており、前記第1の部屋31のそれぞれから通路33が延びて、第2の部屋32と連通している。前記8個の通路33において、各通路33は、それぞれ通路径が異なっている。なお、容器本体から蓋体が取り外し可能な構造であれば使用上の便宜の観点から好ましい。この容器3全体の大きさは、特に制限されず、第1の部屋の大きさと個数や、第2の部屋の大きさ等により適宜決定される。前記第1の部屋の大きさは、例えば、内径0.5〜10mm、深さ1〜50mm、好ましくは、内径1〜5mm、深さ3〜40mm、より好ましくは内径1〜3mm、深さ3〜30mm、であり、第1の部屋の個数は、例えば、1〜1536個、好ましくは2〜384個、より好ましくは4〜96個である。前記第2の部屋の大きさは、例えば、内径1〜30mm、深さ1〜50mm、好ましくは、内径2〜20mm、深さ2〜40mm、より好ましくは内径3〜15mm、深さ3〜30mmである。前記通路の長さも制限されず、例えば、0.5〜50mm、好ましくは1〜30mm、より好ましくは1〜20mmである。また、この通路は、その通路径がそれぞれ異なるが、例えば、0.3〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは0.5〜3mmである。この容器3の材質も特に制限されず、例えば、樹脂やガラスなどで構成されるが、第1の部屋にレーザーを照射する場合は、その部分をレーザーが透過するように、前述の透明若しくは半透明部材で構成すればよい。この容器3は、例えば、つぎのようにして使用する。
すなわち、まず、複数の第1の部屋31に高分子溶液34を入れ、第2の部屋32にリザーバー溶液35を入れると、図中の矢印で示すように、高分子溶液34から発生した蒸気が通路33を通り、第2の部屋32に移動するという蒸気拡散により、高分子溶液34の溶媒の蒸発が促進される。この蒸気拡散において、通路33の通路径がそれぞれ異なるため、第1の部屋33のそれぞれの蒸気拡散条件が異なることになる。したがって、複数の第1の部屋において、結晶核が生成したものは、そのまま育成を続けて目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生じない第1の部屋は、結晶化条件が不適と判断することができる。さらに、高分子溶液34が過飽和状態となったら、前述のように、パルスレーザーを照射して、結晶核を強制的に生成させてもよい。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。
(実施形態4)
つぎに、本発明の第2の容器のその他の例を図4に示す。同図において、(A)は、平面図であり、(B)は断面図である。
つぎに、本発明の第2の容器のその他の例を図4に示す。同図において、(A)は、平面図であり、(B)は断面図である。
図示のように、この容器4は、円盤の底に円柱が結合した形状である。前記円盤の周辺部には、円中心から放射状に8個の第1の部屋41が形成され、前記円柱の中には、1つの第2の部屋42が形成されており、前記第1の部屋41のそれぞれから通路43が延びて、第2の部屋42と連通している。前記8個の通路43において、各通路43は、それぞれ通路長が異なっている。なお、容器本体から蓋体が取り外し可能な構造であれば使用上の便宜の観点から好ましい。この容器4全体の大きさは、特に制限されず、第1の部屋の大きさと個数や、第2の部屋の大きさ等により適宜決定される。前記第1の部屋の大きさは、例えば、内径0.5〜10mm、深さ1〜50mm、好ましくは、内径1〜5mm、深さ3〜40mm、より好ましくは内径1〜3mm、深さ3〜30mm、であり、第1の部屋の個数は、例えば、1〜1536個、好ましくは2〜384個、より好ましくは4〜96個である。前記第2の部屋の大きさは、例えば、内径1〜30mm、深さ1〜50mm、好ましくは、内径2〜20mm、深さ2〜40mm、より好ましくは内径3〜15mm、深さ3〜30mmである。前記通路の長さも制限されず、例えば、0.5〜50mm、好ましくは1〜30mm、より好ましくは1〜20mmである。また、この通路は、その通路径がそれぞれ異なるが、例えば、0.3〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは0.5〜3mmである。この容器4の材質も特に制限されず、例えば、樹脂やガラスなどで構成されるが、第1の部屋にレーザーを照射する場合は、その部分をレーザーが透過するように、前述の透明若しくは半透明部材で構成すればよい。この容器4は、例えば、つぎのようにして使用する。
すなわち、まず、複数の第1の部屋41に高分子溶液44を入れ、第2の部屋42にリザーバー溶液45を入れると、図中の矢印で示すように、高分子溶液44から発生した蒸気が通路43を通り、第2の部屋42に移動するという蒸気拡散により、高分子溶液44の溶媒の蒸発が促進される。この蒸気拡散において、通路43の通路長がそれぞれ異なるため、第1の部屋43のそれぞれの蒸気拡散条件が異なることになる。したがって、複数の第1の部屋において、結晶核が生成したものは、そのまま育成を続けて目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生じない第1の部屋は、結晶化条件が不適と判断することができる。さらに、高分子溶液44が過飽和状態となったら、前述のように、パルスレーザーを照射して、結晶核を強制的に生成させてもよい。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。
なお、実施形態3では、通路径を変化させ、実施形態4では、通路長を変化させたが、これらを組み合わせてもよい。また、実施形態3の容器、実施形態4の容器およびこれらの組み合わせの容器の少なくとも一つを、1つのプレート内に複数形成してもよい。このプレートの大きさ等の条件は、例えば、実施形態2のプレートと同様である。
(実施形態5)
つぎに、本発明の第3の容器の一例を、図5に示す。図示のように、この容器5は、大容器51の中に、小容器52が配置された構成となっている。大容器51は、円柱状であり、その上部は、蓋体で蓋がされている。前記小容器52は、逆円錐台形状本体部(大容積部)と、この本体部分の上部と連結する円筒部(小容積部)とからなり、前記円筒部の先端は開口している。大容器51の内壁と小容器52の外壁との間の空間が、リザーバー溶液54を入れる第2の部屋である。また、小容器52の内部若しくはその円筒部先端口付近が、高分子溶液55を入れる若しくは保持する第1の部屋となる。この容器5の大きさは、特に制限されない。前記大容器51の大きさは、例えば、内径3〜30mmで深さ5〜100mmであり、好ましくは、内径5〜25mmで深さ10〜50mmであり、より好ましくは、内径10〜20mmで深さ10〜30mmである。小容器52の大きさは、例えば、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径3〜30mm、最小内径0.3〜5mm、高さ4〜90mm、前記円筒部(小容積部)において、内径0.3〜5mm、高さ0.1〜5mmであり、好ましくは、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径5〜25mm、最小内径0.5〜3mm、高さ9〜45mm、円筒部(小容積部)において、内径0.5〜3mm、高さ0.1〜3mmであり、より好ましくは、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径10〜20mm、最小内径1〜2mm、高さ9〜25mm、円筒部(小容積部)において、内径1〜2mm、高さ0.1〜2mmである。また、容器5の材質は、特に制限されず、例えば、樹脂、ガラス等が使用できる。この容器において、レーザー光を照射する場合は、レーザー光が通過する部分は透明若しくは半透明の部材で構成され、そのような部材としては、前述のものがあげられる。この容器5は、例えば、つぎのようにして使用する。
つぎに、本発明の第3の容器の一例を、図5に示す。図示のように、この容器5は、大容器51の中に、小容器52が配置された構成となっている。大容器51は、円柱状であり、その上部は、蓋体で蓋がされている。前記小容器52は、逆円錐台形状本体部(大容積部)と、この本体部分の上部と連結する円筒部(小容積部)とからなり、前記円筒部の先端は開口している。大容器51の内壁と小容器52の外壁との間の空間が、リザーバー溶液54を入れる第2の部屋である。また、小容器52の内部若しくはその円筒部先端口付近が、高分子溶液55を入れる若しくは保持する第1の部屋となる。この容器5の大きさは、特に制限されない。前記大容器51の大きさは、例えば、内径3〜30mmで深さ5〜100mmであり、好ましくは、内径5〜25mmで深さ10〜50mmであり、より好ましくは、内径10〜20mmで深さ10〜30mmである。小容器52の大きさは、例えば、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径3〜30mm、最小内径0.3〜5mm、高さ4〜90mm、前記円筒部(小容積部)において、内径0.3〜5mm、高さ0.1〜5mmであり、好ましくは、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径5〜25mm、最小内径0.5〜3mm、高さ9〜45mm、円筒部(小容積部)において、内径0.5〜3mm、高さ0.1〜3mmであり、より好ましくは、逆円錐台形状本体部(大容積部)において、最大内径10〜20mm、最小内径1〜2mm、高さ9〜25mm、円筒部(小容積部)において、内径1〜2mm、高さ0.1〜2mmである。また、容器5の材質は、特に制限されず、例えば、樹脂、ガラス等が使用できる。この容器において、レーザー光を照射する場合は、レーザー光が通過する部分は透明若しくは半透明の部材で構成され、そのような部材としては、前述のものがあげられる。この容器5は、例えば、つぎのようにして使用する。
すなわち、まず、大容器51(第2の部屋53)にリザーバー溶液54を入れ、小容器52は、非混合性高比重液56で満たす。また、小容器52の底部には、マグネット攪拌子7を配置する。そして、小容器52の円筒部先端に、高分子溶液55の液滴を配置する。この状態で、容器5をマグネットスターの上に置き、前記攪拌子7を回転させる。このようにすれば、リザーバー溶液54の作用により、高分子溶液55からは蒸気の発生が促進される。また、攪拌子7の回転により、非混合性高比重液56が攪拌され、その振動が高分子溶液55にも伝わり、間接的に高分子溶液55も攪拌され、その結果、結晶核の生成が促進される。そして、高分子溶液の結晶核が生成したら、そのまま育成を続け、目的とする結晶を得てもよいし、結晶核が生成しない場合は、その条件は、結晶化条件に不適と判断し、次の条件で結晶化を試みればよい。さらに、過飽和状態になったら、高分子溶液55に、レーザー光を照射してもよい。また、実施形態5の容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。その条件は、例えば、実施形態2のプレートと同様である。
(実施形態6)
さらに、本発明の第3の容器の使用方法の別の一例を、図6に示す。図示のように、この容器5の構成は実施形態5(図5)とまったく同じであり、その材質、大きさ等も実施形態5と同じでよい。しかし、本実施形態では、容器5を、いわゆるハンギングドロップ法で使用する。以下、図6を参照しながら具体的に説明する。
さらに、本発明の第3の容器の使用方法の別の一例を、図6に示す。図示のように、この容器5の構成は実施形態5(図5)とまったく同じであり、その材質、大きさ等も実施形態5と同じでよい。しかし、本実施形態では、容器5を、いわゆるハンギングドロップ法で使用する。以下、図6を参照しながら具体的に説明する。
すなわち、まず、実施形態5と同様に、大容器51(第2の部屋53)にリザーバー溶液54を入れる。そして、高分子溶液55は、本実施形態では、小容器52の内部若しくはその円筒部先端口付近に入れる若しくは保持するのではなく、図示の通り、大容器51の蓋体下面に高分子溶液55の液滴を付着させて保持する、いわゆるハンギングドロップ法を用いる。このようにすれば、リザーバー溶液54の作用により、高分子溶液55からは蒸気の発生が促進される。そして、高分子溶液の結晶核が生成したら、そのまま育成を続け、目的とする結晶を得てもよいし、結晶核が生成しない場合は、その条件は、結晶化条件に不適と判断し、次の条件で結晶化を試みればよい。さらに、過飽和状態になったら、高分子溶液55に、レーザー光57を照射してもよい。また、実施形態5と同様に、この容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。その条件は、例えば、実施形態2のプレートと同様である。
さらに、小容器52内部には、図では何も入れていないが、実施例5と同様に非混合性高比重液56で満たし、小容器52の底部にマグネット攪拌子7およびマグネットスターラー6を配置してもよい。また、リザーバー溶液54を、大容器51内部に入れる代わりに小容器52内部に入れてもよい。そして、リザーバー溶液54の量を変えることにより、リザーバー溶液54の表面積、リザーバ溶液54表面と高分子溶液55との距離、および第2の部屋53の容積を連続的に変化させ、結晶化条件を適宜設定することもできる。リザーバ溶液54の量を変えずにその表面積および高分子溶液55との距離を変えたい場合は、図7に示すようにリザーバー溶液54の下部を適量の非混合性高比重液56で満たして調整してもよい。
(実施形態7)
つぎに、本発明の第4の容器の一例を図8に示す。同図において、(A)は、断面図であり、(B)は上面図である。
つぎに、本発明の第4の容器の一例を図8に示す。同図において、(A)は、断面図であり、(B)は上面図である。
図示のように、この容器80は、容器本体81、底部82および蓋体83とから構成され、底部82の上面には、複数の段84が階段状に形成されている。この容器80の形成材料等は、例えば前述の第1の容器と同様である。底部82および段84は、レーザー光87が照射可能なように透明若しくは半透明部材から形成されていてもよく、その他の部分の部材も特に制限されず、例えば一般の樹脂やガラス等が使用できる。また、この容器80の大きさは、特に制限されず、例えば、縦10〜120mm×横20〜180mm×高さ3〜50mm、好ましくは、縦20〜100mm×横40〜150mm×高さ5〜40mm、より好ましくは縦30〜80mm×横50〜130mm×高さ10〜30mmである。この容器80において、段84の段数は4段であるが、本発明はこれに限定されず、容器あたり、例えば段数1〜100段、好ましくは3〜50段、より好ましくは5〜20段である。この容器80は、例えば、つぎのようにして使用される。
すなわち、まず、容器80内部の下部にリザーバー溶液86を入れる。リザーバー溶液86の量は特に制限されないが、階段状に形成された複数の段84のうち少なくとも一つはリザーバー溶液86の外に出ている必要がある。次に、段84のうちリザーバー溶液86の外に出ている段の上面に高分子溶液85の液滴を配置すると、蒸気拡散により、高分子溶液の溶媒の蒸発が促進される。さらに、高分子溶液85が過飽和状態となったら、パルスレーザー87を照射して、結晶核を強制的に生成させてもよい。照射条件は特に制限されないが、例えば実施形態1と同様である。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。
この容器では、高分子溶液85を配置する段84が複数形成されているから、どの段に高分子溶液85を配置するかにより、高分子溶液85とリザーバー溶液86表面との距離を調整することができるし、段毎に高分子溶液の濃度を変えたり、1つの段に濃度の異なる高分子溶液の液滴を複数配置するなどして異なる結晶化条件を設定することもできる。そして、リザーバー溶液86の量を変化させることにより、リザーバー溶液86の表面積、リザーバ溶液86表面と高分子溶液55との距離、および容器80内部空間の容積を連続的に変化させて結晶化条件を適宜設定することも可能である。リザーバ溶液86の量を変えずにその表面積および高分子溶液85との距離を変えたい場合は、図9に示すようにリザーバー溶液86の下部を適量の非混合性高比重液88で満たして調整してもよい。また、実施形態7の容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。その条件は、例えば、実施形態2のプレートと同様である。
(実施形態8)
さらに、本発明の第4の容器の使用方法の別の一例を、図10に示す。図示のように、この容器80の構成は実施形態7(図8および9)とまったく同じであり、その材質、大きさ等も実施形態7と同じでよいが、本実施形態では、容器80を上下逆にし、ハンギングドロップ法で使用する。すなわち、まず、容器80を、蓋体83が下に、底部82が上にくるように配置する。次に、容器80内部の下部にリザーバー溶液86を入れる。このためには、容器80の底部82および段84が容器本体81から取り外し可能な構造であり、それらを取り外してからリザーバー溶液86を入れるようにすれば操作が容易であり好ましい。また、容器本体81または底部82の一部にリザーバー溶液86の注入口が設けられていてもよい。リザーバー溶液86の量は特に制限されないが、段84および底部82を全部浸さない程度の量にする。そして、段84および底部82のうち少なくとも一つの下面であってリザーバー溶液86に浸らない位置に高分子溶液85の液滴を配置すると、蒸気拡散により、高分子溶液の溶媒の蒸発が促進される。さらに、高分子溶液85が過飽和状態となったら、パルスレーザー87を照射して、結晶核を強制的に生成させてもよい。照射条件は特に制限されないが、例えば実施形態1と同様である。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。
さらに、本発明の第4の容器の使用方法の別の一例を、図10に示す。図示のように、この容器80の構成は実施形態7(図8および9)とまったく同じであり、その材質、大きさ等も実施形態7と同じでよいが、本実施形態では、容器80を上下逆にし、ハンギングドロップ法で使用する。すなわち、まず、容器80を、蓋体83が下に、底部82が上にくるように配置する。次に、容器80内部の下部にリザーバー溶液86を入れる。このためには、容器80の底部82および段84が容器本体81から取り外し可能な構造であり、それらを取り外してからリザーバー溶液86を入れるようにすれば操作が容易であり好ましい。また、容器本体81または底部82の一部にリザーバー溶液86の注入口が設けられていてもよい。リザーバー溶液86の量は特に制限されないが、段84および底部82を全部浸さない程度の量にする。そして、段84および底部82のうち少なくとも一つの下面であってリザーバー溶液86に浸らない位置に高分子溶液85の液滴を配置すると、蒸気拡散により、高分子溶液の溶媒の蒸発が促進される。さらに、高分子溶液85が過飽和状態となったら、パルスレーザー87を照射して、結晶核を強制的に生成させてもよい。照射条件は特に制限されないが、例えば実施形態1と同様である。結晶核が生成したら、これを育成して目的とする高分子結晶を得ることができる。また、結晶核が生成しない場合は、結晶化条件が不適当と判断して、次の条件で結晶化を試みる。
本実施形態で用いる容器の構成は前記の通り実施形態7と同じである。したがって、どの段に高分子溶液85を配置するかにより、高分子溶液85とリザーバー溶液86表面との距離を調整することができるし、段毎に高分子溶液の濃度を変えたり、1つの段に濃度の異なる高分子溶液の液滴を複数配置するなどして異なる結晶化条件を設定することもできる。そして、リザーバー溶液86の量を変化させることにより、リザーバー溶液86の表面積、リザーバ溶液86表面と高分子溶液55との距離、および容器80内部空間の容積を連続的に変化させて結晶化条件を適宜設定することも可能である。リザーバ溶液86の量を変えずにその表面積および高分子溶液85との距離を変えたい場合は、実施形態7と同様に、リザーバー溶液86の下部を適量の非混合性高比重液で満たして調整してもよい。さらに、実施形態7と同様に、この容器を、1つのプレート内に複数形成してもよい。
以上のように、本発明の容器によれば、高分子結晶を簡単に製造することが可能であり、また高分子の結晶条件を簡単にスクリーニングすることが可能である。したがって、本発明の容器を、例えば、タンパク質の結晶化に用いれば、効率よく結晶化することができ、その結果、タンパク質の構造解析も効率よく行うことができる。
1、3,4,5、21、80 容器
2、プレート
6 マグネットスターラー
7 マグネット攪拌子
11、21a、31、41 第1の部屋
13、21b、32、42、53 第2の部屋
12、34、44、55、85 高分子溶液
14、35、45、54、86 リザーバー溶液
15、23、82 底部
16、24、83 蓋体
22 プレート本体
17、25、57、87 レーザー光
33、43 通路
51 大容器
52 小容器
56、88 非混合性高比重液
81 容器本体
84 段
2、プレート
6 マグネットスターラー
7 マグネット攪拌子
11、21a、31、41 第1の部屋
13、21b、32、42、53 第2の部屋
12、34、44、55、85 高分子溶液
14、35、45、54、86 リザーバー溶液
15、23、82 底部
16、24、83 蓋体
22 プレート本体
17、25、57、87 レーザー光
33、43 通路
51 大容器
52 小容器
56、88 非混合性高比重液
81 容器本体
84 段
Claims (24)
- 高分子結晶の製造に使用する容器若しくは高分子の結晶条件のスクリーニングに使用する容器であって、1または複数の高分子溶液貯留部と、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を配置する部位とを有し、前記高分子溶液貯留部と前記溶媒吸着物体との間は気体が通過可能であり、かつ、高分子の結晶化条件を適宜設定可能な容器。
- 前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋と、前記第1の部屋および前記第2の部屋と連通し、気体が通過可能な通路とを有し、前記第1の部屋の一部若しくは全部が、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明である請求項1記載の容器。
- 前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋と、前記第1の部屋および前記第2の部屋と連通し、気体が通過可能な通路とを有し、前記第1の部屋が複数あり、これが複数の前記通路により一つ以上の前記第2の部屋と連通しており、前記複数の通路において、それぞれ、通路径若しくは通路長の少なくとも一つが異なる請求項1記載の容器。
- 前記第1の部屋の一部若しくは全部が、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明である請求項3記載の容器。
- 前記高分子溶液貯留部となる第1の部屋と、前記溶媒吸着物体配置部位となる第2の部屋とを有し、前記第1の部屋には、前記高分子溶液より比重が重たくかつ前記高分子溶液と混合しない非混合性高比重液をさらに入れることが可能であり、前記第2の部屋の中に前記第1の部屋が形成され、前記第1の部屋において、下部の大容積部と、これより容積が小さい上部の小容積部とを有し、この上部先端は開口して前記両部屋の間は気体が通過可能であり、少なくとも前記第1の部屋の上部もしくは先端開口部に高分子溶液を保持する請求項1記載の容器。
- 前記第1の部屋において、前記下部の大容積部の形状が逆円錐台若しくは逆角錐状台であり、前記上部の小容積部の形状が円筒若しくは角筒であり、前記両者が連結している請求項5記載の容器。
- 前記第1の部屋において、前記上部の小容積部の先端開口の上に高分子溶液の液滴を形成し、この状態で、前記高分子溶液の溶媒を蒸発させる請求項6記載の容器。
- 前記容器の一部若しくは全部が、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明である請求項5〜7のいずれかに記載の容器。
- 前記容器内部底面の上に複数の段が階段状に形成されており、この複数の段と前記容器内部底面との間は気体が通過可能であり、前記複数の段は、少なくとも一つの段の上面に高分子溶液を保持して前記高分子溶液貯留部とすることが可能であり、かつ、前記容器内部底面の上を前記溶媒吸着物体配置部位とすることが可能である請求項1記載の容器。
- 前記容器の一部若しくは全部が、前記高分子溶液にレーザー光線を照射可能なように透明若しくは半透明である請求項9に記載の容器。
- 前記高分子が、樹脂、タンパク質、糖類、脂質および核酸からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1〜10のいずれかに記載の容器。
- 前記溶媒吸着物体が、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液である請求項1〜11のいずれかに記載の容器。
- 高分子結晶の製造に使用するプレート若しくは高分子の結晶条件のスクリーニングに使用するプレートであって、請求項1〜12のいずれかに記載の容器が、複数形成されたプレート。
- 前記高分子が、樹脂、タンパク質、糖類、脂質および核酸からなる群から選択される少なくとも一つである請求項13記載のプレート。
- 高分子結晶の製造方法であって、請求項5〜8のいずれかに記載の容器において、前記第2の部屋の上部から吊り下がるように高分子溶液を保持し、かつ、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる製造方法。
- 前記溶媒吸着物体が、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液である請求項15記載の製造方法。
- さらに、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記リザーバー溶液より比重が重たくかつ前記リザーバー溶液と混合しない非混合性高比重液を入れる請求項16記載の製造方法。
- 高分子の結晶条件のスクリーニング方法であって、請求項5〜8のいずれかに記載の容器において、前記第2の部屋の上部から吊り下がるように高分子溶液を保持し、かつ、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる方法。
- 前記溶媒吸着物体が、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液である請求項18記載の方法。
- さらに、前記第1の部屋および前記第2の部屋の少なくとも一方に、前記リザーバー溶液より比重が重たくかつ前記リザーバー溶液と混合しない非混合性高比重液を入れる請求項19記載の方法。
- 高分子結晶の製造方法であって、請求項9または10記載の容器において、前記容器内部底面が上に、上面が下にくるように上下逆に配置し、前記容器内部底面および前記複数の段のうち少なくとも一つの上面から吊り下がるように高分子溶液を保持するとともに、前記容器内部上面の上に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる製造方法。
- 前記溶媒吸着物体が、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液である請求項21記載の製造方法。
- 高分子の結晶条件のスクリーニング方法であって、請求項9または10記載の容器において、前記容器内部底面が上に、上面が下にくるように上下逆に配置し、前記容器内部底面および前記複数の段のうち少なくとも一つの上面から吊り下がるように高分子溶液を保持するとともに、前記容器内部上面の上に、前記高分子溶液の溶媒を吸着する物体を入れる方法。
- 前記溶媒吸着物体が、高分子溶液における高分子以外の成分のみが前記高分子溶液より高濃度で溶解しているリザーバー溶液である請求項23記載の方法。
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