JP2004306896A - センターピラー部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内スペースを減少させることなく、アルミ等の鋳物によって構成されるピラーレインフォースを用いて軽量化を図れるセンターピラー部構造を提供する。
【解決手段】ピラーレインフォース13は、中央壁部13aの車両前,後位置に設けられて、車幅方向に所定の幅を有すると共に、縦壁部12b,12に沿って縦方向に延設される縦壁部13b,13bと、この縦壁部13bの車室内側側辺から、車両前後方向に向けて突設される複数のフランジ片13c,13c…とを有している。
これらのフランジ片13c…が、各々リベット15…によって、センターピラーアウタパネル12の周縁フランジ部12cに固着されていて、水平断面の一次モーメント中立軸線Lに向かって切り欠かれた円弧状の切欠部13d…が、各フランジ片13c,13c間に各々形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、自動車等、車両のセンターピラー部に、アルミ等の鋳物の補強部材を配設するセンターピラー部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のセンターピラー部構造としては、図9に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなセンターピラー部構造では、車体1の側部に設けられたセンターピラー2が、主に、センターピラーアウタパネル3と、このセンターピラーアウタパネル3の車室内側から拝合されるピラーレインフォース4とを有して構成されている。
【0004】
このうち、センターピラーアウタパネル3は、外側壁部3aの前,後に縦壁部3b,3bが、一対設けられて、これらの縦壁部3b,3bの各内側端辺から車両前後方向へ向けて周縁フランジ部3c,3cが各々突設されることにより、水平断面形状が略ハット形となるように構成されている。
【0005】
また、ピラーレインフォース4は、前記外側壁部3aに沿って設けられる中央壁部4aと、車両前,後位置に設けられて、前記周縁フランジ部3c,3cと接合されるフランジ部4b,4bとを有している。
【0006】
そして、これらの中央壁部4aと、周縁フランジ部3c,3cとの間には、車室5内側に向けて、一定の高さhで突設される車室内側膨出部4c,4cが一対設けられていて、断面波形を呈するように構成されている。
【0007】
次に、この従来のセンターピラー部構造の作用について説明する。
【0008】
このように構成された従来のセンターピラー部構造では、アルミ等の鋳物で前記ピラーレインフォース4を構成することにより、重量の増大を抑制しつつ、所望の強度及び剛性が得られる。
【0009】
また、水平断面の一次モーメント中立軸線Lの位置が、前記フランジ部4b,4b設定位置に近接するので、車両側面からの入力で、前記センターピラーアウタパネル3が曲げ変形すると、車室内側から拝合された前記ピラーレインフォース4に加わる曲げ応力も減少する。
【0010】
このため、鋼板等に比して、少ない変形量でも亀裂を生じやすいアルミ等の鋳物で構成されたピラーレインフォース4を用いることができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−322561号公報(第8図参照)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のセンターピラー部構造では、前記水平断面の一次モーメント中立軸線Lの位置を、前記フランジ部4b,4b設定位置に近接させるため、前記膨出部4c,4cを車室5内側に向けて突設させなければならず、車室5内部のスペースを減少させてしまうといった問題があった。
【0013】
また、アルミ等の鋳物で、前記ピラーレインフォース4を構成した場合、スポットやレーザー等の溶接が出来ない。
【0014】
このため、このピラーレインフォース4と前記センターピラーアウタパネル3等とをリベット等を用いて機械的に締結しなければならない。このようにリベットの接合点数が多くなると、重量も増大してしまうといった問題があった。
【0015】
そこで、本発明の目的は、室内スペースを減少させることなく、アルミ等の鋳物によって構成されるピラーレインフォースを用いて軽量化を図れるセンターピラー部構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のものでは、車体の側部に設けられて周縁に周縁フランジ部を有するセンターピラーアウタパネルに、車両前,後部に設けられた縦壁部の延設方向に沿って任意の間隔で設けられて、前記周縁フランジ部に接合されるフランジ片を有するピラーレインフォースを車室内側から拝合するセンターピラー部構造であって、前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部には、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれた切欠部を形成するセンターピラー部構造を特徴としている。
【0017】
このように構成された請求項1記載のものでは、前記切欠部によって、前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部が、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれているので、車両側面からの入力で、前記センターピラーアウタパネルが曲げ変形すると、車室内側から拝合された前記ピラーレインフォースにも、引張応力が加わる。
【0018】
この際、前記周縁フランジ部に接合されるフランジ片が、縦方向に沿って任意の間隔で設けられているので、フランジ片間に加わった引張応力は、各フランジ片間を拡開させながら分散されて割れが生じにくい。
【0019】
また、前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部が、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれているので、更に、引張応力は、該切欠部に沿って分散されて集中しにくいので、割れが生じにくい。
【0020】
このため、前記断面一次モーメント中立軸線から、車室内方向に突出させる前記ピラーレインフォースの突出量を減少させても、従来の様に、ピラーレインフォースに亀裂を生じさせることがない。
【0021】
従って、室内スペースを減少させてしまう虞が無い。
【0022】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ピラーレインフォースのフランジ片間に位置する車室外側面を該フランジ片に対応する位置の該車室外側面よりも肉厚に形成した請求項1記載のセンターピラー部構造を特徴としている。
【0023】
このように構成された請求項2記載のものでは、前記ピラーレインフォースのフランジ片間に位置する車室外側面が、該フランジ片に対応する位置の該車室外側面よりも肉厚となるように形成されている。
【0024】
このため、ピラーレインフォースの全長に渡り、水平断面の一次モーメントを該ピラーレインフォースのフランジ片に対応する位置と同様とすることが出来るので、更に、重量の増大を抑制できる。
【0025】
更に、請求項3に記載されたものでは、前記ピラーレインフォースを内部に介在させて、前記センターピラーアウタパネルと拝合されるセンターピラーインナパネルを有し、該センターピラーインナパネルには、前記ピラーレインフォースのフランジ片間で、前記センターピラーアウタパネルの周縁フランジ部と接合される接合フランジ片が設けられている請求項1又は2記載のセンターピラー部構造を特徴としている。
【0026】
このように構成された請求項3記載のものでは、前記センターピラーインナパネルに設けられた接合フランジ片が、前記ピラーレインフォースのフランジ片間で、前記センターピラーアウタパネルの周縁フランジ部と接合される。
【0027】
このため、例えば、前記ピラーレインフォースが、アルミ等の軽金属で鋳造されたアルミ鋳造品であっても、該ピラーレインフォースを介在させて、前記センターピラーアウタパネルとセンターピラーインナパネルとを拝合させて、溶接等で接合すれば、該ピラーレインフォースを前記センターピラーアウタパネル又は、前記センターピラーインナパネルのうち、少なくとも一方にリベット等で固定するだけで、容易に一体化出来る。
【0028】
このため、鋳造されたピラーレインフォースの厚さ等に拘わらず、強硬な固着を行うことができるので、該ピラーレインフォースの強度設定の自由度を増大させることができる。
【0029】
また、請求項4に記載されたものでは、前記フランジ片の各間隔を所望の変形量に応じて異ならせた請求項1乃至3のうち何れか一項記載のセンターピラー部構造を特徴としている。
【0030】
このように構成された請求項4記載のものでは、前記フランジ片の各間隔が所望の変形量に応じて異なるので、例えば、センターピラー下部等、車両側面からの入力によって変形させたい部位では、前記フランジ片間の間隔を広く設定すると共に、センターピラー上部の曲げ強度を大きく必要とする部位では、前記フランジ片間の間隔を狭く設定することにより、該フランジ片間で該センターピラーレインフォースの亀裂を抑制しながら、センターピラーを任意に変形させることができる。
【0031】
そして、請求項5に記載されたものでは、前記ピラーレインフォースのうち、前記センターピラーアウタパネルに当接する部分に車体機能部品の締結ネジを螺合する雌ネジ部を形成した請求項1乃至4のうち何れか一項記載のセンターピラー部構造を特徴としている。
【0032】
このように構成された請求項5記載のものでは、車体機能部品の締結ネジが螺合される雌ネジ部が、前記ピラーレインフォースのうち、前記センターピラーアウタパネルに当接する部分に形成されているので、前記車体機能部品を、締結ネジによって、前記雌ネジ部に螺合させて締結すると、前記センターピラーアウタパネルが共締めされる。
【0033】
このため、前記ピラーレインフォースとセンターピラーアウタパネルとが、更に確実に接合される。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1乃至図8は、この発明の実施の形態のセンターピラー部構造を示すものである。
【0035】
なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0036】
まず、構成から説明すると、この実施の形態のセンターピラー部構造では、図2に示すように、車体10の側部の前,後ドア間に、センターピラー11が設けられている。
【0037】
このセンターピラー11は、図3に示すように、主に、センターピラーアウタパネル12と、このセンターピラーアウタパネル12に、車室内側から拝合されるピラーレインフォース13と、このピラーレインフォース13を内部に介在させて、前記センターピラーアウタパネル12と接合されるセンターピラーインナパネル14とを有して構成されている。
【0038】
このうち、センターピラーアウタパネル12には、前,後ドア開口周縁部12dと一体で、略平板状を呈して、縦方向に沿って外側壁部12aが延設されている。
【0039】
この外側壁部12aの前,後には、車幅方向に沿って延設される縦壁部12b,12bが、一対設けられている。
【0040】
そして、これらの縦壁部12b,12bの各内側端辺から車両前後方向へ向けて周縁フランジ部12c,12cが各々突設されることにより、水平断面形状が略ハット形となるように構成されている。
【0041】
また、前記ピラーレインフォース13は、前記外側壁部12aに沿って設けられる車室外側面としての中央壁部13aと、この中央壁部13aの車両前,後位置に設けられて、車幅方向に所定の幅を有すると共に、前記縦壁部12b,12に沿って縦方向に延設される縦壁部13b,13bと、縦方向に任意の間隔を有して、この縦壁部13bの前記車室内側側辺から、車両前後方向に向けて突設される複数のフランジ片13c,13c…とを有していて、これらのフランジ片13c…が、図7に示すように、各々リベット15…によって、前記センターピラーアウタパネル12の周縁フランジ部12cに固着されている。
【0042】
図1では、これらのフランジ片13c…が、リベット15…によって固着される前記周縁フランジ部12c上の点を、丸印(○印)で示している。
【0043】
このフランジ片13c,13c間の間隔は、所望の変形量に応じて異なり、この実施の形態では、図3に示すように、センターピラー11の下部11a等、車両側面からの入力によって変形させたい部位では、前記フランジ片13c,13c間の間隔d1が広く設定されると共に、センターピラー11の上部11bの曲げ強度を大きく必要とする部位では、前記フランジ片13c,13c間の間隔d2が狭く(d1>d2)設定されている。
【0044】
そして、この実施の形態では、図1に示すように、前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間の縦壁部13bには、水平断面の一次モーメント中立軸線Lに向かって切り欠かれた円弧状の切欠部13d…が、各フランジ片13c,13c間に各々形成されている。
【0045】
この実施の形態の切欠部13dの円弧形状は、前記フランジ片13cの側縁線と円滑に接続されて、屈曲量が急激に変化しない様に構成されている。
【0046】
また、前記センターピラーインナパネル14には、平板状の室内側側面14aの前,後側側辺に沿って縦方向に延設されるビード部14b,14bが設けられている。
【0047】
そして、このセンターピラーインナパネル14の室内側側面14aの前,後側側辺には、前後方向に向けて突設される複数のフランジ片14c,14c…が設けられていて、これらのフランジ片14c…が、図7に示すように、各々前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間で、これらのフランジ片13c等と干渉しないように、一部を車外側に膨出させて、前記センターピラーアウタパネル12の周縁フランジ部12cに、溶接によって接合されている。
【0048】
図1では、これらのフランジ片13c,13c間で、前記フランジ片14c,14c…が、溶接によって固着される前記周縁フランジ部12c上の点が、バツ印(×印)で示されている。
【0049】
また、この実施の形態では、図5に示すように、前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間に位置する中央壁部13aには、図4に示すように、このフランジ片13cに対応する箇所13eの中央壁部13aよりも肉厚となるように隆起部13f…が、任意の間隔を置いて凸設形成されている。
【0050】
更に、この実施の形態では、図1に示すように、前記ピラーレインフォース13のうち、車両前側の縦壁部13bには、前記センターピラーアウタパネル12の縦壁部12bに当接する部分に車体機能部品としてのストライカ16の締結ネジ17,17が螺合される雌ネジ部13gが形成されている。
【0051】
また、この実施の形態では、前記ピラーレインフォース13のうち、前記中央壁部13aには、縦方向に一定の間隔を置いて、前記センターピラーアウタパネル12の外側壁部12aに当接する部分に、車体機能部品としてのヒンジ部材18,18の締結ネジ17,17が螺合される雌ネジ部13h,13hが形成されている。
【0052】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【0053】
このように構成されたこの実施の形態のセンターピラー部構造では、前記切欠部13dによって、前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間の縦壁部13bが、図5に示すように水平断面の一次モーメント中立軸線Lに向かって切り欠かれている。
【0054】
このため、図8に示すように車両側面からの入力Fで、前記センターピラーアウタパネル12が曲げ変形すると、車室内側から拝合された前記ピラーレインフォース13にも、引張応力F2〜F5…が、加わる。
【0055】
この際、前記周縁フランジ部12cに接合されるフランジ片13cが、縦方向に沿って任意の間隔で設けられているので、フランジ片13c,13c間に加わった引張応力は、各フランジ片13c,13c間を拡開させながら分散されて割れが生じにくい。
【0056】
また、前記センターピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間の縦壁部13bが、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれているので、更に、引張応力は、切欠部13dに沿って分散されて集中しにくい。
【0057】
このため、前記ピラーレインフォース13に割れが生じにくい。
【0058】
この実施の形態では、更に、前記切欠部13dの円弧形状が、前記フランジ片13cの側縁線と円滑に接続されて、屈曲量が急激に変化しない様に構成されているので、前記フランジ片13c,13c間の引張応力が、これらのフランジ片13cから切欠部13dに至るまで何れの部分でも集中することが無い。
【0059】
このため、亀裂の開始点が存在しないので、更に、前記ピラーレインフォース13に割れが生じにくい。
【0060】
従って、前記センターピラー11では、車室内方向に突出させる前記ピラーレインフォース13の突出量を減少させても、従来の様に、ピラーレインフォース13に亀裂を生じさせることがない。この実施の形態では、図4に示すように、周縁フランジ部12cから突設される前記センターピラーインナパネル14の高さhを減少させることができる。
【0061】
例えば、図9に示すような従来のセンターピラー部構造と比較すると、ピラーレインフォース4の車室内側膨出部4c,4cが、一定の高さhで車室5内側に向けて突設されているものでは、更に、ピラーインナパネル或いは、ピラートリム部材をこのピラーレインフォース4に設けると、車室内方向への突出量が、実施の形態のセンターピラー11に比べて高くなる虞がある。
【0062】
この実施の形態のセンターピラー11では、図9に示す従来のセンターピラー部構造に比して、前記膨出部4c,4cを設ける必要が無い分、センターピラー11の車室内方向への突設量が減少する。
【0063】
従って、室内スペースを減少させてしまう虞が無い。
【0064】
また、図5に示すように、前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間に位置する中央壁部13aには、隆起部13fが設けられていて、図4示すような、このフランジ片13cに対応する位置の中央壁部13aよりも肉厚となるように形成されている。
【0065】
このため、ピラーレインフォース13の全長に渡り、水平断面の一次モーメントを、このピラーレインフォース13のフランジ片13cに対応する位置と同様とすることが出来る。
【0066】
この実施の形態では、図4及び図5を対比すると、断面一次モーメント中立軸線Lの車幅方向位置が略一致している。このため、断面一次モーメント中立軸線Lのピラーレインフォース13の長手方向の変位を無くして、変位部分に発生する応力の集中を抑制し、更に、重量の増大を抑制できる。
【0067】
更に、前記センターピラーインナパネル14に設けられた接合フランジ片14c,14cが、前記ピラーレインフォース13のフランジ片13c,13c間で、前記センターピラーアウタパネル12の周縁フランジ部12cと接合される。
【0068】
このため、例えば、前記ピラーレインフォース13が、アルミ等の軽金属で鋳造されたアルミ鋳造品であっても、このピラーレインフォース13を内部に介在させて、前記センターピラーアウタパネル12とセンターピラーインナパネル14とを拝合させて、溶接等で接合すれば、このピラーレインフォース13を前記センターピラーアウタパネル12に、略一つ置きに設けられる少ない数量のリベット15,15を用いて、固定するだけで、容易に一体化出来る。
【0069】
このため、鋳造されたピラーレインフォース13の厚さ等の形状に拘わらず、強硬な固着を行うことができるので、ピラーレインフォース13の強度設定の自由度を増大させることができる。
【0070】
また、図3に示すように、前記フランジ片13c,13cの各間隔d1,d2が、所望の変形量に応じて異なるので、例えば、センターピラー11の下部11a等、車両側面からの入力によって変形させたい部位では、前記フランジ片13c,13c間の間隔d1が広く設定されている。
【0071】
このため、車両側面からの入力による変形量が多くなり、入力荷重の吸収量を増大させることができる。
【0072】
また、前記センターピラー11の上部11b等の曲げ強度を大きく必要とする部位では、前記フランジ片13c,13c間の間隔d2が狭く設定なるように設定されている。
【0073】
このため、ルーフレール部材19等の支持剛性を向上させることが出来、前記フランジ片13c,13c間で、このセンターピラーレインフォース13の亀裂を抑制しながら、センターピラー11を任意に変形させることができる。
【0074】
更に、この実施の形態では、図1に示すように、前記ピラーレインフォース13のうち、車両前側の縦壁部13bには、前記センターピラーアウタパネル12の縦壁部12bに当接する部分に車体機能部品としてのストライカ16の締結ネジ17,17が螺合される雌ネジ部13gが形成されている。
【0075】
また、この実施の形態では、前記ピラーレインフォース13のうち、前記中央壁部13aには、縦方向に一定の間隔を置いて、前記センターピラーアウタパネル12の外側壁部12aに当接する部分に、車体機能部品としてのヒンジ部材18,18の締結ネジ17,17が螺合される雌ネジ部13h,13hが形成されている。
【0076】
このため、前記ストライカ16及びヒンジ部材18が、前記締結ネジ17,17によって、前記雌ネジ部13g,及び13h,13hに螺合されて締結されると、前記センターピラーアウタパネル12が、この締結によって、前記ピラーレインフォース13の前記雌ネジ部13g,及び13h,13hの周縁部に共締めされる。
【0077】
従って、前記ピラーレインフォース13とセンターピラーアウタパネル12とが、更に確実に接合される。
【0078】
また、前記雌ネジ部13g,及び13h,13hは、前記ピラーレインフォース13に形成されているので、前記ストライカ16及びヒンジ部材18の取付剛性も向上する。
【0079】
特に、図5に示すように、雌ネジ部13hが、前記隆起部13fに形成されることにより、この雌ネジ部13hの螺合長さを比較的長く設定できる。このため、更に、ヒンジ部材18の取付剛性を向上させることができる。
【0080】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0081】
例えば、実施の形態では、前記センターピラーアウタパネル12に、リベット15…を用いて、前記ピラーレインフォース13を拝合固定しているが、特にこれに限らず、例えば、前記センターピラーインナパネル14に、前記ピラーレインフォース13を固定するように構成しても良く、接合手段も、リベット15…のみならず、接着又は、ボルト部材,及びナット部材を用いて接合しても良い。
【0082】
【発明の効果】
上述してきたように、この発明の請求項1に記載のものでは、前記切欠部によって、前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部が、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれているので、車両側面からの入力で、前記センターピラーアウタパネルが曲げ変形すると、車室内側から拝合された前記ピラーレインフォースにも、引張応力が、加わる。
【0083】
この際、前記周縁フランジ部に接合されるフランジ片が、縦方向に沿って任意の間隔で設けられているので、フランジ片間に加わった引張応力は、各フランジ片間を拡開させながら分散されて割れが生じにくい。
【0084】
また、前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部が、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれているので、更に、引張応力は、該切欠部に沿って分散されて集中しにくいので、割れが生じにくい。
【0085】
このため、前記断面一次モーメント中立軸線から、車室内方向に突出させる前記ピラーレインフォースの突出量を減少させても、従来の様に、ピラーレインフォースに亀裂を生じさせることがない。
【0086】
従って、室内スペースを減少させてしまう虞が無い。
【0087】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ピラーレインフォースのフランジ片間に位置する車室外側面が、該フランジ片に対応する位置の該車室外側面よりも肉厚となるように形成されている。
【0088】
このため、ピラーレインフォースの全長に渡り、水平断面の一次モーメントを該ピラーレインフォースのフランジ片に対応する位置と同様とすることが出来るので、更に、重量の増大を抑制できる。
【0089】
更に、請求項3に記載されたものでは、前記センターピラーインナパネルに設けられた接合フランジ片が、前記ピラーレインフォースのフランジ片間で、前記センターピラーアウタパネルの周縁フランジ部と接合される。
【0090】
このため、例えば、前記ピラーレインフォースが、アルミ等の軽金属で鋳造されたアルミ鋳造品であっても、該ピラーレインフォースを介在させて、前記センターピラーアウタパネルとセンターピラーインナパネルとを拝合させて、溶接等で接合すれば、該ピラーレインフォースを前記センターピラーアウタパネル又は、前記センターピラーインナパネルのうち、少なくとも一方にリベット等で固定するだけで、容易に一体化出来る。
【0091】
このため、鋳造されたピラーレインフォースの厚さ等に拘わらず、強硬な固着を行うことができるので、該ピラーレインフォースの強度設定の自由度を増大させることができる。
【0092】
また、請求項4に記載されたものでは、前記フランジ片の各間隔が所望の変形量に応じて異なるので、例えば、センターピラー下部等、車両側面からの入力によって変形させたい部位では、前記フランジ片間の間隔を広く設定すると共に、センターピラー上部の曲げ強度を大きく必要とする部位では、前記フランジ片間の間隔を狭く設定することにより、該フランジ片間で該センターピラーレインフォースの亀裂を抑制しながら、センターピラーを任意に変形させることができる。
【0093】
そして、請求項5に記載されたものでは、車体機能部品の締結ネジが螺合される雌ネジ部が、前記ピラーレインフォースのうち、前記センターピラーアウタパネルに当接する部分に形成されているので、前記車体機能部品を、締結ネジによって、前記雌ネジ部に螺合させて締結すると、前記センターピラーアウタパネルが共締めされる。
【0094】
このため、前記ピラーレインフォースとセンターピラーアウタパネルとが、更に確実に接合される、といった実用上有益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のセンターピラー部構造で、要部を拡大した分解斜視図である。
【図2】実施の形態のセンターピラー部構造で、車体の全体の構成を説明する斜視図である。
【図3】実施の形態のセンターピラー部構造で、センターピラーの構成を説明する分解斜視図である。
【図4】実施の形態のセンターピラー部構造で、(a)は、図3中A−A線に沿った位置での断面図、(b)は、断面の一次モーメントを示すグラフ図である。
【図5】実施の形態のセンターピラー部構造で、(a)は、図3中B−B線に沿った位置での断面図、(b)は、断面の一次モーメントを示すグラフ図である。
【図6】実施の形態のセンターピラー部構造で、図3中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図7】実施の形態のセンターピラー部構造で、図3中D−D線に沿った位置での周縁フランジ部近傍の縦断面図である。
【図8】実施の形態のセンターピラー部構造で、車両側方から入力Fがあった場合の変形を説明し、図7に相当する部分での周縁フランジ部近傍の縦断面図である。
【図9】従来例のセンターピラー部構造で、水平方向に沿った位置での断面図である。
【符号の説明】
11 センターピラー
11a 下部
11b 上部
12 センターピラーアウタパネル
13 ピラーレインフォース
13a 中央壁部(車室外側面)
13b,13b 縦壁部
13c フランジ片
13d 切欠部
13f 隆起部
13g,13h 雌ネジ部
14 センタピラーインナパネル
車体機能部品
16 ストライカ
18 ヒンジ部材
L:一次モーメント中立軸線
d1,d2:間隔

Claims (5)

  1. 車体の側部に設けられて周縁に周縁フランジ部を有するセンターピラーアウタパネルに、車両前,後部に設けられた縦壁部の延設方向に沿って任意の間隔で設けられて、前記周縁フランジ部に接合されるフランジ片を有するピラーレインフォースを車室内側から拝合するセンターピラー部構造であって、
    前記ピラーレインフォースのフランジ片間の縦壁部には、水平断面の一次モーメント中立軸線に向かって切り欠かれた切欠部を形成することを特徴とするセンターピラー部構造。
  2. 前記ピラーレインフォースのフランジ片間に位置する車室外側面を該フランジ片に対応する位置の該車室外側面よりも肉厚に形成したことを特徴とする請求項1記載のセンターピラー部構造。
  3. 前記ピラーレインフォースを内部に介在させて、前記センターピラーアウタパネルと拝合されるセンターピラーインナパネルを有し、該センターピラーインナパネルには、前記ピラーレインフォースのフランジ片間で、前記センターピラーアウタパネルの周縁フランジ部と接合される接合フランジ片が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のセンターピラー部構造。
  4. 前記フランジ片の各間隔を所望の変形量に応じて異ならせたことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項記載のセンターピラー部構造。
  5. 前記ピラーレインフォースのうち、前記センターピラーアウタパネルに当接する部分に車体機能部品の締結ネジを螺合する雌ネジ部を形成したことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一項記載のセンターピラー部構造。
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