JP2004306750A - 鞍乗り型車両のステップボード - Google Patents
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Abstract
【課題】走行中に雪や泥等が載り上げることを防止することができるとともにパワーユニットから乗員の足に向けた放熱を遮断することができる鞍乗り型車両のステップボードの提供。
【解決手段】車幅方向の側部に操作ペダル28を備えたパワーユニット15の車幅方向の側方に配置されるとともに乗員の足が載せられるステップ部46を備えたステップボード26において、操作ペダル28を挿通させる挿通開口部88を有し前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部34をパワーユニット15とステップ部46との間に設けることにより、挿通開口部88に操作ペダル28を挿通させることで広くできる隔壁部34で、パワーユニット15との隙間を介して載り上げようとする雪や泥等と、パワーユニット15からの放熱とを遮断する。
【選択図】 図2
【解決手段】車幅方向の側部に操作ペダル28を備えたパワーユニット15の車幅方向の側方に配置されるとともに乗員の足が載せられるステップ部46を備えたステップボード26において、操作ペダル28を挿通させる挿通開口部88を有し前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部34をパワーユニット15とステップ部46との間に設けることにより、挿通開口部88に操作ペダル28を挿通させることで広くできる隔壁部34で、パワーユニット15との隙間を介して載り上げようとする雪や泥等と、パワーユニット15からの放熱とを遮断する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鞍乗り型車両のステップボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
鞍乗り型車両には、車体中央に設けられたパワーユニットの車幅方向の側方に、乗員の足が載せられるステップ部を備えたステップボードを備えたものがある。このようなステップボードの従来のものは、その主部が前輪を覆うフロントフェンダの後部下端側と後輪を覆うリヤフェンダの前部下端側とを結ぶように略水平に配置される板状をなしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−71962号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のステップボードは、上記のようにその主部が略水平に配置される板状をなしており、また車体内側に設けられたパワーユニットとの間に少なからず隙間が設けられるため、車両の主目的としての不整地走行中にこの隙間を介して雪や泥等がステップボード上に載り上げて溜まり易いという問題があった。また、略水平に配置される板状をなしているのでは、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱を遮断することができないという問題もあった。
【0005】
したがって、本発明は、走行中に雪や泥等が載り上げることを防止することができるとともにパワーユニットから乗員の足に向けた放熱を遮断することができる鞍乗り型車両のステップボードの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車幅方向の側部に操作ペダル(例えば実施の形態におけるチェンジペダル28)を備えたパワーユニット(例えば実施の形態におけるパワーユニット15)の車幅方向の側方に配置されるとともに乗員の足が載せられるステップ部(例えば実施の形態におけるステップ部46)を備えた鞍乗り型車両(例えば実施の形態における鞍乗り型車両11)のステップボード(例えば実施の形態におけるステップボード26)において、前記操作ペダルを挿通させる挿通開口部(例えば実施の形態における挿通開口部88)を有し前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部(例えば実施の形態におけるエンジンサブカバー34)を前記パワーユニットと前記ステップ部との間に設けてなることを特徴としている。
【0007】
このように、パワーユニットとステップ部との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部が設けられているため、パワーユニットとの隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこの隔壁部に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も隔壁部で遮断されることになる。しかも、隔壁部には、操作ペダルを挿通させる挿通開口部が設けられているため、操作ペダルがあっても隔壁部を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記隔壁部は、前記ステップ部を有するステップボード本体(例えば実施の形態におけるステップボード本体33)に対し別体で設けられるとともに、前記挿通開口部から前記ステップボード本体取付側の端縁部に抜けるスリット(例えば実施の形態におけるスリット96)を有することを特徴としている。
【0009】
これにより、操作ペダルを有するパワーユニットが搭載された車体への取付時に、ステップ部を有するステップボード本体を先に取り付けておき、その後、これとは別体の隔壁部を、その端縁部側に抜けるスリットを介して操作ペダルを端縁部側から通過させ挿通開口部に挿通させる状態として、ステップボード本体に取り付けることができる。しかも、隔壁部においてスリットは挿通開口部からステップボード本体取付側の端縁部に抜けるため、ステップボードに取り付ければ、このスリットによる分割部分をステップボードで固定することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記隔壁部の前記挿通開口部を形成する周縁部(例えば実施の形態における周縁部89)は、前部側が前記パワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置するように段付き形状をなしていることを特徴としている。
【0011】
このように、隔壁部の挿通開口部を形成する周縁部の前部側がパワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置しているため、パワーユニットと隔壁部との隙間を介して隔壁部に当たる雪や泥等が挿通開口部に入り込みにくくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明における前後左右は車両の前進時の進行方向における前後左右である。
【0013】
図1は、不整地走行を主目的とする鞍乗り型車両(いわゆるバギー車)11を示す斜視図である。
【0014】
この鞍乗り型車両11は、車体の前後左右の四隅に配置された車輪12と、車体の略中央位置に搭載されたエンジン13およびトランスミッション14を有するパワーユニット15と、車体前側上部に左右方向に延在するように設けられて前側の車輪への操舵が入力されるハンドルバー16と、ハンドルバー16に支持されたヘッドライトユニット17と、ハンドルバー16の後側に設けられた燃料タンク18と、燃料タンク18の後側に設けられたシート19と、車体の外殻をなす車体カバー20とを有している。なお、この鞍乗り型車両11はエンジン13の図示略のクランクシャフトが前後方向に延在するいわゆる縦置型とされている。
【0015】
車体カバー20は、前側の車輪12を含む車体前部を覆うフロントカバー22と、フロントカバー22の後側に設けられて前側の車輪12の後部を覆う左右のサブフェンダ23と、フロントカバー22の後側にあって燃料タンク18から車体の左右側部を覆うセンタカバー24と、センタカバー24の後側にあって後側の車輪12を含む車体後部を覆うリヤカバー25と、サブフェンダ23の後側に設けられてパワーユニット15の車幅方向の側方に配置されるとともに後側の車輪12の前部を覆う左右のステップボード26とを有している。
【0016】
そして、本実施形態のステップボード26は、具体的にはパワーユニット15の車幅方向左側に設けられるステップボード26となっている。ここで、パワーユニット15の車幅方向におけるこのステップボード26側つまり左側の側部にはトランスミッション14のギヤチェンジを行う図2に示すチェンジペダル(操作ペダル)28が設けられている。
【0017】
このチェンジペダル28は、図3に示すように、パワーユニット15の車幅方向における左側部から車幅方向側方に延出する回動軸29に基端側が固定されるもので、厚さ方向を横に向けてこの回動軸29から前方に延出し途中から前方かつ斜め左方に延出する細長板状の延出板部30と、この延出板部30の先端側から車幅方向側方外側に突出する操作ペダル部31とを有している。
【0018】
図2に示すように、本実施形態のステップボード26は、サブフェンダ23の後側に連結されるとともに後側の車輪12の前部を覆うようにリヤカバー25に連結されるステップボード本体33と、このステップボード本体33とは別体とされてこのステップボード本体33に取り付けられるエンジンサブカバー(隔壁部)34とを有している。
【0019】
ステップボード本体33について車体フレーム35に取り付けられた状態をもって説明する。
【0020】
ステップボード本体33は、略水平方向に沿って前後方向に延出するとともに前後方向の中間部に上側に凸状をなす台部45が形成されたボード部38と、このボード部38のパワーユニット15側の端縁部から前後方向に沿う状態で立ち上がる側壁部39と、ボード部38のパワーユニット15に対し反対側の端縁部から前後方向に沿う状態で上方に立ち上がった後外側で下がる外壁部40と、ボード部38の後端縁部から車幅方向に沿う状態で立ち上がって後輪の前側を覆うサブリヤフェンダ部41とを有している。
【0021】
ここで、ボード部38の上記台部45は車幅方向に延在しており、この台部45の上にステップ部46が取り付けられている。なお、乗員の足はこのステップ部46に載せられる。
【0022】
そして、図4にも示すように、ステップボード本体33の側壁部39には、下方に凹む形状をなす前凹部47が前部に形成されており、この前凹部47の後側にこの前凹部47よりも浅い後凹部48が前凹部47と連続するように形成されている。そして、これら前凹部47および後凹部48の端縁部に、車幅方向にパワーユニット15側に若干ずれてから側壁部39と平行をなす取付フランジ部55が形成されている。
【0023】
この取付フランジ部55には、複数の円環状の弾性グロメット57〜60が取り付けられている。具体的には、取付フランジ部55の前凹部47の前部やや上側の位置に弾性グロメット57が、後凹部48の底部近傍位置に弾性グロメット58が、後凹部48の後部側に弾性グロメット59、60が、それぞれ軸線を車幅方向に沿わせた状態で取り付けられている。
【0024】
また、取付フランジ部55の側壁部39側の基端縁部54には、複数の係合溝62〜66が下方向に貫通するように形成されている。具体的には、前凹部47における底側かつ前側近傍の基端縁部54に係合溝62が、前凹部47における底側かつ後側近傍の基端縁部54に係合溝63が、前凹部47の後側の立ち上がり部分近傍の基端縁部54に係合溝64が、後凹部48における底側近傍の基端縁部54に係合溝65が、後凹部48の後側の立ち上がり部分近傍の基端縁部54に係合溝66がそれぞれ形成されている。ここで、これら係合溝62〜66は取付フランジ部55に沿って長い長穴形状をなしている。なお、ステップボード本体33は樹脂で一体成形されている。
【0025】
エンジンサブカバー34は、図2に示すように、ステップ部46を有する上記したステップボード本体33に対し別体で設けられ、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態でステップボード本体33に取り付けられてパワーユニット15とステップボード本体33のステップ部46との間に配置されるものである。ステップボード本体33に取り付けられた状態をもってエンジンサブカバー34を説明する。
【0026】
図4に示すように、エンジンサブカバー34は、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で前後方向に延在する前後延在部70と、この前後延在部70の前部から前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で下方に延出する下方延出部71と、前後延在部70の後部から前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で上側ほど後側に位置するように傾斜して上方に延出する傾斜延出部72とを有する形状をなしている。
【0027】
エンジンサブカバー34は、前後延在部70の前部に、パワーユニット15の方向に突出して、上記したステップボード本体33の弾性グロメット57に嵌合させられる先太の嵌合軸部74が形成されており、前後延在部70の後部に、パワーユニット15の方向に突出して、上記したステップボード本体33の弾性グロメット58に嵌合させられる先太の嵌合軸部75が形成されている。また、傾斜延出部72の上部には、前側に、パワーユニット15の方向に突出しセンタカバー24の後部下端側の弾性グロメット76に嵌合させられる先太の嵌合軸部78が形成されており、後側に、パワーユニット15の方向に突出し、ステップボード本体33の弾性グロメット59に嵌合させられる先太の嵌合軸部79が形成されている。なお、取付フランジ部55の後端部上端側の弾性グロメット60にはセンタカバー24の下端後端部の嵌合軸部80が嵌合させられる。
【0028】
また、エンジンサブカバー34の下方延出部71の下端縁部の前部には、下方に延出してステップボード本体33の係合溝62に係合させられる係合片部81が形成されており、下方延出部71の下端縁部の後部には、下方に延出して係合溝63に係合させられる一対の係合片部82,83が形成されている。加えて、下方延出部71の後側の端縁部には、下方に延出して係合溝64に係合させられる鉤型の係合片部84が形成されており、前後延在部70の下端縁部の後部には、下方に延出して係合溝65に係合させられる係合片部85が形成されている。さらに、傾斜延出部72の後側の端縁部には、下方に延出して係合溝66に係合させられる鉤型の係合片部86が形成されている。
【0029】
そして、本実施形態においては、エンジンサブカバー34の前後延在部70および下方延出部71に、傾斜延出部72の前側の端縁部の延長線にほぼ沿って延びる長穴形状の挿通開口部88が車幅方向に貫通して形成されている。この挿通開口部88は、パワーユニット15から前方斜め左方向に延出するチェンジペダル28を挿通させるものである。ここで、エンジンサブカバー34の挿通開口部88を形成するループ状の周縁部89は、前部側の前側周縁部90がパワーユニット15側(車幅方向右側)に位置し後部側の後側周縁部91がパワーユニット15に対し車幅方向反対側(車幅方向左側)に位置するように段付き形状をなしている。さらに詳しく述べれば、図3に示すように、前側周縁部90は、全体として後側ほどパワーユニット15側に位置するように若干傾斜しており、後側周縁部91はこの前側周縁部90の上下両端側から車幅方向においてパワーユニット15に対し反対側に若干立ち上がる脚部92,93とこれら脚部92,93同士を結ぶ橋部94とを有する凹の字形状をなしている。なお、エンジンサブカバー34は、嵌合軸部74,75,78,79および係合片部81〜86を含んで、樹脂で一体成形されている。
【0030】
加えて、本実施形態においては、エンジンサブカバー34の下方延出部71に、挿通開口部88の下端部からステップボード本体33への取付側となるエンジンサブカバー34の下端縁部に鉛直方向に抜けるスリット96が形成されており、この下端縁部には、スリット96を跨ぐように分離されて上記した一対の係合片部82,83が形成されている。
【0031】
次に、チェンジペダル28を有するパワーユニット15が搭載された車体フレーム35に先行して取り付けられたステップボード本体33に対しての上記エンジンサブカバー34の取り付けについて説明する。なお、センタカバー24も先行して車体フレーム35に取り付けられることになり、その嵌合軸部80をステップボード本体33の上端部の弾性グロメット60に嵌合させている。
【0032】
エンジンサブカバー34を全体的に前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態とし、しかも前後延在部70を前後方向に長い姿勢として、ステップボード本体33の上側から下方に移動させる。このとき、先行して車体フレーム35に搭載されたパワーユニット15から前方に斜め外側に傾斜しながら延出しているチェンジペダル28の延出板部30については、下端縁部に抜けているスリット96を通過させて挿通開口部88内に挿通させる状態とする。
【0033】
そして、エンジンサブカバー34を上側が下側よりもパワーユニット15に対し反対側に位置するように若干傾斜した状態として、係合片部81をステップボード本体33の係合溝62に、一対の係合片部82,83をステップボード本体33の共通の係合溝63に、鉤型の係合片部84をステップボード本体33の係合溝64に、係合片部85をステップボード本体33の係合溝65に、鉤型の係合片部86をステップボード本体33の係合溝66に、それぞれ係合させる(図4において係合後の係合片部81〜86を二点鎖線で示す)。
【0034】
次に、エンジンサブカバー34の傾斜状態を戻しつつ、嵌合軸部74をステップボード本体33の弾性グロメット57に、嵌合軸部75をステップボード本体33の弾性グロメット58に、嵌合軸部78をセンタカバー24の弾性グロメット76に、嵌合軸部79をステップボード本体33の弾性グロメット59に、それぞれ嵌合させる。このようにして、エンジンサブカバー34がステップボード本体33およびセンタカバー24に取り付けられる。
【0035】
以上に述べた本実施形態のステップボード26によれば、パワーユニット15とステップ部46との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部としてのエンジンサブカバー34が設けられているため、パワーユニット15との隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこのエンジンサブカバー34に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニット15から乗員の足に向けた放熱もエンジンサブカバー34で遮断されることになる。しかも、エンジンサブカバー34には、チェンジペダル28を挿通させる挿通開口部88が設けられているため、チェンジペダル28があってもエンジンサブカバー34を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニット15から乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0036】
また、チェンジペダル28を有するパワーユニット15が搭載された車体側への取付時に、ステップ部46を有するステップボード本体33を先に取り付けておき、その後、これとは別体のエンジンサブカバー34を、その端縁部側に抜けるスリット96を介してチェンジペダル28を端縁部側から通過させ挿通開口部88に挿通させる状態として、ステップボード本体33に取り付けることができる。したがって、エンジンサブカバー34の挿通開口部88にチェンジペダル28を挿通させるようにしても、取り付けを容易に行うことができる。しかも、エンジンサブカバー34においてスリット96は挿通開口部88からステップボード本体33への取付側の端縁部に抜けるため、ステップボード本体33に取り付ければ、このスリット96による分割部分をステップボード本体33で固定することができる。つまり、上記のように、スリット96を挟んで両側に一対の係合片部82,83を設け、これら係合片部82,83をステップボード本体33の共通の係合溝63に係合させることで、スリット96による分割部分をステップボード本体33で固定し一体化することができる。したがって、スリット96を設けたとしてもエンジンサブカバー34の剛性を確保できる。
【0037】
さらに、エンジンサブカバー34の挿通開口部88を形成する周縁部89の前側周縁部90がパワーユニット15側に位置し後側周縁部91がパワーユニット15に対し車幅方向反対側に位置しており、挿通開口部88がエンジンサブカバー34から前方外側に開口するため、パワーユニット15とエンジンサブカバー34との隙間を介してエンジンサブカバー34に当たる雪や泥等が挿通開口部88に入り込みにくくなる。したがって、走行中に雪や泥等が挿通開口部88を介して載り上げることを防止できる。
【0038】
加えて、エンジンサブカバー34に嵌合軸部74,75,78,79および係合片部81〜86を一体成形し、ステップボード本体33に係合溝62〜66を一体成形するとともに弾性グロメット57〜60を取り付け、さらにセンタカバー24に弾性グロメット76を取り付けて、センタカバー24の嵌合軸部80をステップボード本体33の弾性グロメット60に嵌合させた後、係合片部81〜86の係合溝62〜66への係合と嵌合軸部74,75,78,79の弾性グロメット57,58,59,76への嵌合とでエンジンサブカバー34をステップボード本体33およびセンタカバー24に取り付けるため、メンテナンス性が向上するとともに、コスト増を抑えることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、パワーユニットとステップ部との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部が設けられているため、パワーユニットとの隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこの隔壁部に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も隔壁部で遮断されることになる。しかも、隔壁部には、操作ペダルを挿通させる挿通開口部が設けられているため、操作ペダルがあっても隔壁部を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0040】
請求項2に係る発明によれば、操作ペダルを有するパワーユニットが搭載された車体への取付時に、ステップ部を有するステップボード本体を先に取り付けておき、その後、これとは別体の隔壁部を、その端縁部側に抜けるスリットを介して操作ペダルを端縁部側から通過させ挿通開口部に挿通させる状態として、ステップボード本体に取り付けることができる。したがって、隔壁部の挿通開口部に操作ペダルを挿通させるようにしても、取り付けを容易に行うことができる。しかも、隔壁部においてスリットは挿通開口部からステップボード本体取付側の端縁部に抜けるため、ステップボードに取り付ければ、このスリットによる分割部分をステップボードで固定することができる。したがって、スリットを設けたとしても隔壁部の剛性を確保できる。
【0041】
請求項3に係る発明によれば、隔壁部の挿通開口部を形成する周縁部の前部側がパワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置しているため、パワーユニットと隔壁部との隙間を介して隔壁部に当たる雪や泥等が挿通開口部に入り込みにくくなる。したがって、走行中に雪や泥等が挿通開口部を介して載り上げることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鞍乗り型車両を示す斜視図であってパワーユニット等を透過状態で示すものである。
【図2】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードにおける挿通開口部近傍の平断面図である。
【図4】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを示す分解側面図である。
【符号の説明】
11 鞍乗り型車両
15 パワーユニット
26 ステップボード
28 チェンジペダル(操作ペダル)
33 ステップボード本体
34 エンジンサブカバー(隔壁部)
46 ステップ部
88 挿通開口部
89 周縁部
96 スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、鞍乗り型車両のステップボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
鞍乗り型車両には、車体中央に設けられたパワーユニットの車幅方向の側方に、乗員の足が載せられるステップ部を備えたステップボードを備えたものがある。このようなステップボードの従来のものは、その主部が前輪を覆うフロントフェンダの後部下端側と後輪を覆うリヤフェンダの前部下端側とを結ぶように略水平に配置される板状をなしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−71962号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のステップボードは、上記のようにその主部が略水平に配置される板状をなしており、また車体内側に設けられたパワーユニットとの間に少なからず隙間が設けられるため、車両の主目的としての不整地走行中にこの隙間を介して雪や泥等がステップボード上に載り上げて溜まり易いという問題があった。また、略水平に配置される板状をなしているのでは、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱を遮断することができないという問題もあった。
【0005】
したがって、本発明は、走行中に雪や泥等が載り上げることを防止することができるとともにパワーユニットから乗員の足に向けた放熱を遮断することができる鞍乗り型車両のステップボードの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車幅方向の側部に操作ペダル(例えば実施の形態におけるチェンジペダル28)を備えたパワーユニット(例えば実施の形態におけるパワーユニット15)の車幅方向の側方に配置されるとともに乗員の足が載せられるステップ部(例えば実施の形態におけるステップ部46)を備えた鞍乗り型車両(例えば実施の形態における鞍乗り型車両11)のステップボード(例えば実施の形態におけるステップボード26)において、前記操作ペダルを挿通させる挿通開口部(例えば実施の形態における挿通開口部88)を有し前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部(例えば実施の形態におけるエンジンサブカバー34)を前記パワーユニットと前記ステップ部との間に設けてなることを特徴としている。
【0007】
このように、パワーユニットとステップ部との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部が設けられているため、パワーユニットとの隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこの隔壁部に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も隔壁部で遮断されることになる。しかも、隔壁部には、操作ペダルを挿通させる挿通開口部が設けられているため、操作ペダルがあっても隔壁部を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記隔壁部は、前記ステップ部を有するステップボード本体(例えば実施の形態におけるステップボード本体33)に対し別体で設けられるとともに、前記挿通開口部から前記ステップボード本体取付側の端縁部に抜けるスリット(例えば実施の形態におけるスリット96)を有することを特徴としている。
【0009】
これにより、操作ペダルを有するパワーユニットが搭載された車体への取付時に、ステップ部を有するステップボード本体を先に取り付けておき、その後、これとは別体の隔壁部を、その端縁部側に抜けるスリットを介して操作ペダルを端縁部側から通過させ挿通開口部に挿通させる状態として、ステップボード本体に取り付けることができる。しかも、隔壁部においてスリットは挿通開口部からステップボード本体取付側の端縁部に抜けるため、ステップボードに取り付ければ、このスリットによる分割部分をステップボードで固定することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記隔壁部の前記挿通開口部を形成する周縁部(例えば実施の形態における周縁部89)は、前部側が前記パワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置するように段付き形状をなしていることを特徴としている。
【0011】
このように、隔壁部の挿通開口部を形成する周縁部の前部側がパワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置しているため、パワーユニットと隔壁部との隙間を介して隔壁部に当たる雪や泥等が挿通開口部に入り込みにくくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明における前後左右は車両の前進時の進行方向における前後左右である。
【0013】
図1は、不整地走行を主目的とする鞍乗り型車両(いわゆるバギー車)11を示す斜視図である。
【0014】
この鞍乗り型車両11は、車体の前後左右の四隅に配置された車輪12と、車体の略中央位置に搭載されたエンジン13およびトランスミッション14を有するパワーユニット15と、車体前側上部に左右方向に延在するように設けられて前側の車輪への操舵が入力されるハンドルバー16と、ハンドルバー16に支持されたヘッドライトユニット17と、ハンドルバー16の後側に設けられた燃料タンク18と、燃料タンク18の後側に設けられたシート19と、車体の外殻をなす車体カバー20とを有している。なお、この鞍乗り型車両11はエンジン13の図示略のクランクシャフトが前後方向に延在するいわゆる縦置型とされている。
【0015】
車体カバー20は、前側の車輪12を含む車体前部を覆うフロントカバー22と、フロントカバー22の後側に設けられて前側の車輪12の後部を覆う左右のサブフェンダ23と、フロントカバー22の後側にあって燃料タンク18から車体の左右側部を覆うセンタカバー24と、センタカバー24の後側にあって後側の車輪12を含む車体後部を覆うリヤカバー25と、サブフェンダ23の後側に設けられてパワーユニット15の車幅方向の側方に配置されるとともに後側の車輪12の前部を覆う左右のステップボード26とを有している。
【0016】
そして、本実施形態のステップボード26は、具体的にはパワーユニット15の車幅方向左側に設けられるステップボード26となっている。ここで、パワーユニット15の車幅方向におけるこのステップボード26側つまり左側の側部にはトランスミッション14のギヤチェンジを行う図2に示すチェンジペダル(操作ペダル)28が設けられている。
【0017】
このチェンジペダル28は、図3に示すように、パワーユニット15の車幅方向における左側部から車幅方向側方に延出する回動軸29に基端側が固定されるもので、厚さ方向を横に向けてこの回動軸29から前方に延出し途中から前方かつ斜め左方に延出する細長板状の延出板部30と、この延出板部30の先端側から車幅方向側方外側に突出する操作ペダル部31とを有している。
【0018】
図2に示すように、本実施形態のステップボード26は、サブフェンダ23の後側に連結されるとともに後側の車輪12の前部を覆うようにリヤカバー25に連結されるステップボード本体33と、このステップボード本体33とは別体とされてこのステップボード本体33に取り付けられるエンジンサブカバー(隔壁部)34とを有している。
【0019】
ステップボード本体33について車体フレーム35に取り付けられた状態をもって説明する。
【0020】
ステップボード本体33は、略水平方向に沿って前後方向に延出するとともに前後方向の中間部に上側に凸状をなす台部45が形成されたボード部38と、このボード部38のパワーユニット15側の端縁部から前後方向に沿う状態で立ち上がる側壁部39と、ボード部38のパワーユニット15に対し反対側の端縁部から前後方向に沿う状態で上方に立ち上がった後外側で下がる外壁部40と、ボード部38の後端縁部から車幅方向に沿う状態で立ち上がって後輪の前側を覆うサブリヤフェンダ部41とを有している。
【0021】
ここで、ボード部38の上記台部45は車幅方向に延在しており、この台部45の上にステップ部46が取り付けられている。なお、乗員の足はこのステップ部46に載せられる。
【0022】
そして、図4にも示すように、ステップボード本体33の側壁部39には、下方に凹む形状をなす前凹部47が前部に形成されており、この前凹部47の後側にこの前凹部47よりも浅い後凹部48が前凹部47と連続するように形成されている。そして、これら前凹部47および後凹部48の端縁部に、車幅方向にパワーユニット15側に若干ずれてから側壁部39と平行をなす取付フランジ部55が形成されている。
【0023】
この取付フランジ部55には、複数の円環状の弾性グロメット57〜60が取り付けられている。具体的には、取付フランジ部55の前凹部47の前部やや上側の位置に弾性グロメット57が、後凹部48の底部近傍位置に弾性グロメット58が、後凹部48の後部側に弾性グロメット59、60が、それぞれ軸線を車幅方向に沿わせた状態で取り付けられている。
【0024】
また、取付フランジ部55の側壁部39側の基端縁部54には、複数の係合溝62〜66が下方向に貫通するように形成されている。具体的には、前凹部47における底側かつ前側近傍の基端縁部54に係合溝62が、前凹部47における底側かつ後側近傍の基端縁部54に係合溝63が、前凹部47の後側の立ち上がり部分近傍の基端縁部54に係合溝64が、後凹部48における底側近傍の基端縁部54に係合溝65が、後凹部48の後側の立ち上がり部分近傍の基端縁部54に係合溝66がそれぞれ形成されている。ここで、これら係合溝62〜66は取付フランジ部55に沿って長い長穴形状をなしている。なお、ステップボード本体33は樹脂で一体成形されている。
【0025】
エンジンサブカバー34は、図2に示すように、ステップ部46を有する上記したステップボード本体33に対し別体で設けられ、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態でステップボード本体33に取り付けられてパワーユニット15とステップボード本体33のステップ部46との間に配置されるものである。ステップボード本体33に取り付けられた状態をもってエンジンサブカバー34を説明する。
【0026】
図4に示すように、エンジンサブカバー34は、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で前後方向に延在する前後延在部70と、この前後延在部70の前部から前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で下方に延出する下方延出部71と、前後延在部70の後部から前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態で上側ほど後側に位置するように傾斜して上方に延出する傾斜延出部72とを有する形状をなしている。
【0027】
エンジンサブカバー34は、前後延在部70の前部に、パワーユニット15の方向に突出して、上記したステップボード本体33の弾性グロメット57に嵌合させられる先太の嵌合軸部74が形成されており、前後延在部70の後部に、パワーユニット15の方向に突出して、上記したステップボード本体33の弾性グロメット58に嵌合させられる先太の嵌合軸部75が形成されている。また、傾斜延出部72の上部には、前側に、パワーユニット15の方向に突出しセンタカバー24の後部下端側の弾性グロメット76に嵌合させられる先太の嵌合軸部78が形成されており、後側に、パワーユニット15の方向に突出し、ステップボード本体33の弾性グロメット59に嵌合させられる先太の嵌合軸部79が形成されている。なお、取付フランジ部55の後端部上端側の弾性グロメット60にはセンタカバー24の下端後端部の嵌合軸部80が嵌合させられる。
【0028】
また、エンジンサブカバー34の下方延出部71の下端縁部の前部には、下方に延出してステップボード本体33の係合溝62に係合させられる係合片部81が形成されており、下方延出部71の下端縁部の後部には、下方に延出して係合溝63に係合させられる一対の係合片部82,83が形成されている。加えて、下方延出部71の後側の端縁部には、下方に延出して係合溝64に係合させられる鉤型の係合片部84が形成されており、前後延在部70の下端縁部の後部には、下方に延出して係合溝65に係合させられる係合片部85が形成されている。さらに、傾斜延出部72の後側の端縁部には、下方に延出して係合溝66に係合させられる鉤型の係合片部86が形成されている。
【0029】
そして、本実施形態においては、エンジンサブカバー34の前後延在部70および下方延出部71に、傾斜延出部72の前側の端縁部の延長線にほぼ沿って延びる長穴形状の挿通開口部88が車幅方向に貫通して形成されている。この挿通開口部88は、パワーユニット15から前方斜め左方向に延出するチェンジペダル28を挿通させるものである。ここで、エンジンサブカバー34の挿通開口部88を形成するループ状の周縁部89は、前部側の前側周縁部90がパワーユニット15側(車幅方向右側)に位置し後部側の後側周縁部91がパワーユニット15に対し車幅方向反対側(車幅方向左側)に位置するように段付き形状をなしている。さらに詳しく述べれば、図3に示すように、前側周縁部90は、全体として後側ほどパワーユニット15側に位置するように若干傾斜しており、後側周縁部91はこの前側周縁部90の上下両端側から車幅方向においてパワーユニット15に対し反対側に若干立ち上がる脚部92,93とこれら脚部92,93同士を結ぶ橋部94とを有する凹の字形状をなしている。なお、エンジンサブカバー34は、嵌合軸部74,75,78,79および係合片部81〜86を含んで、樹脂で一体成形されている。
【0030】
加えて、本実施形態においては、エンジンサブカバー34の下方延出部71に、挿通開口部88の下端部からステップボード本体33への取付側となるエンジンサブカバー34の下端縁部に鉛直方向に抜けるスリット96が形成されており、この下端縁部には、スリット96を跨ぐように分離されて上記した一対の係合片部82,83が形成されている。
【0031】
次に、チェンジペダル28を有するパワーユニット15が搭載された車体フレーム35に先行して取り付けられたステップボード本体33に対しての上記エンジンサブカバー34の取り付けについて説明する。なお、センタカバー24も先行して車体フレーム35に取り付けられることになり、その嵌合軸部80をステップボード本体33の上端部の弾性グロメット60に嵌合させている。
【0032】
エンジンサブカバー34を全体的に前後方向に沿いかつ上下方向に沿う状態とし、しかも前後延在部70を前後方向に長い姿勢として、ステップボード本体33の上側から下方に移動させる。このとき、先行して車体フレーム35に搭載されたパワーユニット15から前方に斜め外側に傾斜しながら延出しているチェンジペダル28の延出板部30については、下端縁部に抜けているスリット96を通過させて挿通開口部88内に挿通させる状態とする。
【0033】
そして、エンジンサブカバー34を上側が下側よりもパワーユニット15に対し反対側に位置するように若干傾斜した状態として、係合片部81をステップボード本体33の係合溝62に、一対の係合片部82,83をステップボード本体33の共通の係合溝63に、鉤型の係合片部84をステップボード本体33の係合溝64に、係合片部85をステップボード本体33の係合溝65に、鉤型の係合片部86をステップボード本体33の係合溝66に、それぞれ係合させる(図4において係合後の係合片部81〜86を二点鎖線で示す)。
【0034】
次に、エンジンサブカバー34の傾斜状態を戻しつつ、嵌合軸部74をステップボード本体33の弾性グロメット57に、嵌合軸部75をステップボード本体33の弾性グロメット58に、嵌合軸部78をセンタカバー24の弾性グロメット76に、嵌合軸部79をステップボード本体33の弾性グロメット59に、それぞれ嵌合させる。このようにして、エンジンサブカバー34がステップボード本体33およびセンタカバー24に取り付けられる。
【0035】
以上に述べた本実施形態のステップボード26によれば、パワーユニット15とステップ部46との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部としてのエンジンサブカバー34が設けられているため、パワーユニット15との隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこのエンジンサブカバー34に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニット15から乗員の足に向けた放熱もエンジンサブカバー34で遮断されることになる。しかも、エンジンサブカバー34には、チェンジペダル28を挿通させる挿通開口部88が設けられているため、チェンジペダル28があってもエンジンサブカバー34を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニット15から乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0036】
また、チェンジペダル28を有するパワーユニット15が搭載された車体側への取付時に、ステップ部46を有するステップボード本体33を先に取り付けておき、その後、これとは別体のエンジンサブカバー34を、その端縁部側に抜けるスリット96を介してチェンジペダル28を端縁部側から通過させ挿通開口部88に挿通させる状態として、ステップボード本体33に取り付けることができる。したがって、エンジンサブカバー34の挿通開口部88にチェンジペダル28を挿通させるようにしても、取り付けを容易に行うことができる。しかも、エンジンサブカバー34においてスリット96は挿通開口部88からステップボード本体33への取付側の端縁部に抜けるため、ステップボード本体33に取り付ければ、このスリット96による分割部分をステップボード本体33で固定することができる。つまり、上記のように、スリット96を挟んで両側に一対の係合片部82,83を設け、これら係合片部82,83をステップボード本体33の共通の係合溝63に係合させることで、スリット96による分割部分をステップボード本体33で固定し一体化することができる。したがって、スリット96を設けたとしてもエンジンサブカバー34の剛性を確保できる。
【0037】
さらに、エンジンサブカバー34の挿通開口部88を形成する周縁部89の前側周縁部90がパワーユニット15側に位置し後側周縁部91がパワーユニット15に対し車幅方向反対側に位置しており、挿通開口部88がエンジンサブカバー34から前方外側に開口するため、パワーユニット15とエンジンサブカバー34との隙間を介してエンジンサブカバー34に当たる雪や泥等が挿通開口部88に入り込みにくくなる。したがって、走行中に雪や泥等が挿通開口部88を介して載り上げることを防止できる。
【0038】
加えて、エンジンサブカバー34に嵌合軸部74,75,78,79および係合片部81〜86を一体成形し、ステップボード本体33に係合溝62〜66を一体成形するとともに弾性グロメット57〜60を取り付け、さらにセンタカバー24に弾性グロメット76を取り付けて、センタカバー24の嵌合軸部80をステップボード本体33の弾性グロメット60に嵌合させた後、係合片部81〜86の係合溝62〜66への係合と嵌合軸部74,75,78,79の弾性グロメット57,58,59,76への嵌合とでエンジンサブカバー34をステップボード本体33およびセンタカバー24に取り付けるため、メンテナンス性が向上するとともに、コスト増を抑えることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、パワーユニットとステップ部との間に、前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部が設けられているため、パワーユニットとの隙間を介して載り上げようとする雪や泥等はこの隔壁部に当たることになって載り上げが阻止されるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も隔壁部で遮断されることになる。しかも、隔壁部には、操作ペダルを挿通させる挿通開口部が設けられているため、操作ペダルがあっても隔壁部を十分に広くすることができ、雪や泥等の載り上げを確実に阻止することができるとともに、パワーユニットから乗員の足に向けた放熱も確実に遮断することができる。
【0040】
請求項2に係る発明によれば、操作ペダルを有するパワーユニットが搭載された車体への取付時に、ステップ部を有するステップボード本体を先に取り付けておき、その後、これとは別体の隔壁部を、その端縁部側に抜けるスリットを介して操作ペダルを端縁部側から通過させ挿通開口部に挿通させる状態として、ステップボード本体に取り付けることができる。したがって、隔壁部の挿通開口部に操作ペダルを挿通させるようにしても、取り付けを容易に行うことができる。しかも、隔壁部においてスリットは挿通開口部からステップボード本体取付側の端縁部に抜けるため、ステップボードに取り付ければ、このスリットによる分割部分をステップボードで固定することができる。したがって、スリットを設けたとしても隔壁部の剛性を確保できる。
【0041】
請求項3に係る発明によれば、隔壁部の挿通開口部を形成する周縁部の前部側がパワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置しているため、パワーユニットと隔壁部との隙間を介して隔壁部に当たる雪や泥等が挿通開口部に入り込みにくくなる。したがって、走行中に雪や泥等が挿通開口部を介して載り上げることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鞍乗り型車両を示す斜視図であってパワーユニット等を透過状態で示すものである。
【図2】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードにおける挿通開口部近傍の平断面図である。
【図4】本発明の一実施形態の鞍乗り型車両のステップボードを示す分解側面図である。
【符号の説明】
11 鞍乗り型車両
15 パワーユニット
26 ステップボード
28 チェンジペダル(操作ペダル)
33 ステップボード本体
34 エンジンサブカバー(隔壁部)
46 ステップ部
88 挿通開口部
89 周縁部
96 スリット
Claims (3)
- 車幅方向の側部に操作ペダルを備えたパワーユニットの車幅方向の側方に配置されるとともに乗員の足が載せられるステップ部を備えた鞍乗り型車両のステップボードにおいて、
前記操作ペダルを挿通させる挿通開口部を有し前後方向に沿いかつ上下方向に沿う隔壁部を前記パワーユニットと前記ステップ部との間に設けてなることを特徴とする鞍乗り型車両のステップボード。 - 前記隔壁部は、前記ステップ部を有するステップボード本体に対し別体で設けられるとともに、前記挿通開口部から前記ステップボード本体取付側の端縁部に抜けるスリットを有することを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のステップボード。
- 前記隔壁部の前記挿通開口部を形成する周縁部は、前部側が前記パワーユニット側に位置し後部側がパワーユニットに対し車幅方向反対側に位置するように段付き形状をなしていることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両のステップボード。
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