JP2004306256A - バイス - Google Patents

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JP2004306256A
JP2004306256A JP2004184639A JP2004184639A JP2004306256A JP 2004306256 A JP2004306256 A JP 2004306256A JP 2004184639 A JP2004184639 A JP 2004184639A JP 2004184639 A JP2004184639 A JP 2004184639A JP 2004306256 A JP2004306256 A JP 2004306256A
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Tokuo Yamaguchi
徳雄 山口
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Abstract

【課題】 バイスの使用状態における全長が変わらないコンパクト性を有し、又ワークの挾持を弾力的に強固に行なうことのできるバイスを提供する。
【解決手段】 固定挾持体2が設けられたベース3に、固定挾持体3に対して進退自在に可動挾持体5を設ける。ベース3に設けた上端開放の収容凹所7に、ベースの長さ方向に延長する回転駆動装置6を納設する。回転駆動装置6を構成する駆動軸12の端部分をハンドル18によって正逆回転可能とする。駆動軸12の正回転により可動挾持体5を固定挾持体2に向けて前進させ、可動挾持体5と固定挾持体2との間でワークを挾持できる。ワークの挾持は、回転駆動装置6に組み込まれた油圧式倍力装置の作動によって、弾力的に強固に行なうことができ、ワークに加工を施す際の振動に対してもワークを非常に安定的に挾持できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベースに納設された駆動軸の正逆回転操作によって可動挾持体を固定挾持体に対して進退自在としたバイスに関するものである。より詳しくは、固定挾持体と可動挾持体との間でワークを挾持した使用状態においてもバイス全長が変わらないコンパクト性を有し、又、ワークに加工を施す際の振動に対してもワークの挾持状態が非常に安定しており、然も、前記可動挾持体を上下方向で進退させるように縦方向で使用した場合も該可動挾持体が落下するといった危険を回避して安全に使用でき、その上、ハンドルによる駆動軸の回転操作を確実且つ安定的に行うことを可能とするとするバイスに関するものである。
ワークを挾持するために用いられるバイスの最も基本的な構造は、例えば、しゃこ万力に見られるように、対向して配置した挾持体を、その一方の挾持体が他方の挾持体に対して進退できるように設け、その可動の挾持体側に螺旋軸を連結し、この螺旋軸をレバーで回動操作することによって、前記可動の挾持体を固定の挾持体に向け移動させ、両挾持体間にワークを挾持し該ワークを位置固定するものであった。このような原始的なバイスの場合は、挾持すべきワークが小さいときは、レバーの回転を数多くしなければならないという問題があった。
そこで、図29に示すような可動挾持体スライド方式のバイスaが提供されている。該バイスaは、固定挾持体bが設けられたベースcに、該固定挾持体bに対して進退自在に可動挾持体dを設け、ワークkのサイズに近似した位置にまで該可動挾持体dを暫定的にスライド移動させ、その位置で固定しておき、残りの挾持のための移動を、手動による駆動軸eの回動で行わせる構成が提案された。そのためには、可動挾持体dを挾持位置近くで一仮止めする必要があり、その一つの手段としては、図29〜30に示す如く、ベースc側にその長さ方向に多数の挿通孔fを設け、前記可動挾持体dに設けたスライド部材hの有する挿通孔jを、ベース側に設けられた所要の挿通孔fと位置合わせし該挿通孔f,jに固定ピンmを挿通させる構成が採用されていた。
そして両挾持体b,dによるワークの挾持を強固に行うために、前記可動挾持体dには図31に示すように油圧式倍力機構nが組み込まれたものが普及している。
該油圧式倍力機構nの概略構成を説明すれば、前記可動挾持体dを進退させるネジ筒pと、該ネジ筒p内に挿入されて正逆回転せしめられる押圧ネジ軸qとを具えている。そして該ネジ筒pは、外周に雄ネジ部rが設けられ且つその内周部の所要部位に雌ネジ部sが設けられ、該雄ネジ部rが、ベースcと一体化されるスライド部材hの雌ネジ部uに螺合するようになされている。又前記押圧ネジ軸qは、前記雌ネジ部sに螺合し得る雄ネジ部vを有すると共に、前記ネジ筒pの内周部に設けられた係止凹部wと係合し得る係止突片yが、バネ部材zの付勢力に抗して前記押圧ネジ軸q内に没入可能となされており、該係止突片yと前記係止凹部wとの係合によって前記押圧ネジ軸qとネジ筒pとが一体となって回転できる一方、係止凹部wと係止突片yとが係脱した前記没入状態においては押圧ネジ軸qのみが螺進でき、該螺進によって、押圧ネジ軸の押圧部oが、前記可動挾持体dに組み込まれた油圧式倍力装置nの作動部xを押圧するようにされていた。そして該油圧式倍力装置nが作動せしめられることにより、前記固定挾持体bと可動挾持体dとの間でワークを挾持できる構成のものであった。このようなことから、前記可動挾持体dの前後方向長さは比較的長く設定されていた。
特開昭61−95881号公報 特開平6−285732号公報
しかしながら前記構成の従来バイスによるときには次のような問題点があった。
(1) 前記のように可動挾持体dの前後方向長さが比較的大きく設定されていたため、前後方向のサイズが大きいワークを挾持したときには、図29、図31に示すように、前記可動挾持体dが前記ベースcの後端Aから後方に大きく突出状態となった。例えば、ベースcの後端Aから後方に130mm程度突出した。
このように従来のバイスには、使用状態における全長が長くなって広い作業スペースを必要とする問題があったのである。
(2) 又前記バイスは、ワークを挟持する際に、ワークのサイズに近似した位置にまで可動挾持体dを暫定的にスライド移動させることを要し、そのスライド移動のための構成は、前記のように、ベースc側にその長さ方向に多数の挿通孔fを設け、前記可動挾持体dに設けた挿通孔jを、ベース側に設けられた所要の挿通孔fと位置合わせし該挿通孔f,jに前記固定ピンmを挿通させるものであった。 そのため、可動挾持体dの位置替えを、固定ピンmの抜き差しによって行わなければならない面倒な操作を要した。又前記可動挾持体dを上下方向で進退させるように縦方向で使用した場合は、前記固定ピンの抜き差し操作の際に、該可動挾持体が誤って落下する危険性があった。
(3) 又前記従来のバイスにおいては、ワークの前後長さが短い場合は、図32に示すように、可動挾持体dがベースcの後端Aから内方に入り込んだ状態となるが、このようになったときは図32に示すように、前記駆動軸eの後端部分Bに装着したジョイント筒Dを介してハンドルEを回転操作しなければならず、ハンドルの回転操作が不安定化しやすい問題があった。
前記課題を解決するため本発明は以下の如き手段を採用する。
即ち本発明に係るバイスは、固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されている。又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされている。又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされている。更に前記駆動軸を、その後端部分に係合し得るハンドルにより正逆回転可能となされており、又前記ネジ筒の後端部分は係合軸部とされると共に、前記押圧ネジ軸の後端部分には係合孔部が押圧ネジ軸の軸線に沿って設けられており、又前記ハンドルは、そのアームの基端部分に、前記係合軸部に略密接に外挿せしめられる操作筒部と前記係合孔部に略密接に挿入せしめられる操作軸部とを逆向きに具えることを特徴とするものである。
前記バイスにおいて、前記アームの先端部分には円形孔が設けられたものとし、該円形孔には、円柱状の握持片が、その長さ方向にスライド可能に且つ該円形孔に対して軸線回りに回転可能に挿通せしめられ、又該握持片の両端には抜け止め部が設けられたものとして構成するのがよい。
又前記バイスにおいて、前記駆動軸を、その後端部分に係合し得るハンドルにより正逆回転可能となし、前記ネジ筒の後端部分は係合軸部とされると共に、前記押圧ネジ軸の後端部分には係合孔部が押圧ネジ軸の軸線に沿って設けられたものとし、又前記ハンドルは、前記係合軸部に略密接に外挿せしめられる操作筒部と前記係合孔部に略密接に挿入せしめられる操作軸部とを逆向きに具えた回転操作具と、前記操作軸部を挿通させ得る取付孔をアームの基端部分に具えたハンドル本体とを具えたものとし、前記操作軸部を前記取付孔に挿通させてハンドルを回転操作することによって、該操作軸部と該取付孔との係合による軸線回りの一体化により前記押圧ネジ軸を正逆回転させることができると共に、前記操作筒部を前記係合軸部に外挿させてハンドルを回転操作することによって前記ネジ筒を正逆回転させることができる如く構成するのがよい。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係るバイスは、油圧式の倍力装置を、従来バイスにおけるように可動挾持体に組み込むのではなく、前後に長いベースにその長さ方向に延長する如く納設された回転駆動装置に組み込んでいる。そして、該回転駆動装置を構成する駆動軸の正逆回転操作によってナット部材を前後動させ、その前後動に伴って可動挾持体を固定挾持体に対し進退自在に構成している。
従って本発明によるときは、可動挾持体の前後方向長さを最小限度に設定することができ、可動挾持体をベース後端側に移動させた時にも、従来バイスにおけるように可動挾持体の後側部分がベースの後端から大きく突出する不具合を解消できる。そしてかかることから、本発明によるときは、前後方向長さの大きいワークを両挾持体間で挾持するとき、可動挾持体の後側部分がベースの後端から突出しない分だけ、バイスの使用状態における全長を短くできてバイスのコンパクト化を図ることができる。
(2) 本発明に係るバイスは、緩衝バネを弾性圧縮させながらワークを挾持可能とする油圧式倍力装置を具えるため、固定挾持体と可動挾持体との間でワークを弾力的に強固に挾持でき、ワークに加工を施す際の振動に対しても非常に安定的且つ安全にワークを挾持できる利点がある。
(3) 本発明に係るバイスは、ベースに納設した回転駆動装置の有する駆動軸に、可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材を螺合させ、該駆動軸の正逆回転操作によって可動挾持体を固定挾持体に対して進退自在としているため、固定ピンの抜き差しによって可動挾持体の位置替えを行なう従来バイスにおけるような面倒な操作を要しない。
又本発明に係るバイスを、その可動挾持体を上下方向で進退させるように縦方向で使用した場合は、固定ピンの抜き差し操作を行なう従来バイスにおけるような、可動挾持体が誤って落下するといった危険を回避できる。
(4) 油圧式倍力装置を可動挾持体に組み込んだ従来バイスによるときは、ワークの前後長さが短い場合は、図32に示すように、可動挾持体がベースの後端から内方に入り込んだ状態となるため、駆動軸の後端に装着したジョイント筒を介してハンドルを回転操作しなければならず、ハンドルの回転操作が不安定化しやすい問題があったのであるが、本発明に係るバイスによるときは、ベースに組み込まれた駆動軸をその後端部分で回転操作することにより可動挾持体を進退させることができるため、従来バイスにおけるようなジョイント筒を必要とせず、従って、駆動軸の回転操作を確実且つ安定的に行なうことができる利点がある。
(5) 駆動軸を回転操作するためのハンドルを、操作軸部と操作筒部とをアーム基端部分に逆向きに具える如く構成したときは、駆動軸を、油圧式倍力装置を作用させて回転操作する場合と、これを作用させずに回転操作する場合の二種類の回転操作を、簡易且つ確実に行なうことができる。
このような選択的な回転操作を、もしも、前記押圧ネジ軸のみを回転操作することによって行なわんとする場合は、油圧式倍力装置を作用させないときは、前記係止凹部と係止突片との係合が外れないような複雑な機構を採用する必要があり、摩耗や故障が生じやすい問題が発生すると考えられる。これに対して本発明におけるように、操作軸部と操作筒部とを逆向きに具えるハンドルを用いるときは、故障や摩耗が生じやすい複雑な機構を必要としない利点がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1において本発明に係るバイス1は、一端側に固定挾持体2が設けられたベース3に、該固定挾持体2に対して進退自在に可動挾持体5が設けられ、又該ベース3には回転駆動装置6が納設されている。
前記ベース3は図2に示すように、上端が開放した収容空所7を具えており、その対向する内側面部9,9の上下中間部分には、案内条溝10,10が延設されている。そして該ベース3の後端面には、前記収容空所7の後端を塞ぐように端面板11がボルト固定されている。
又前記回転駆動装置6は、図3〜5に示すように、ベース3の前記収容空所7の中心軸線に沿って、該ベース3の長さ方向に延長する如く駆動軸12が配設されてなる。そして該駆動軸12は、前記可動挾持体5に一体化状態で設けられたナット部材13の雌ネジ部15に螺合する駆動ネジ軸部16が設けられており、該駆動軸12の正回転(図1に矢印F1で示す)により前記可動挾持体5が前進し、該駆動軸12の逆回転(図1に矢印F2で示す)により、前記可動挾持体5が後退するように構成されている。そして、該駆動軸12には油圧式倍力装置17が組み込まれており、該駆動軸12の正逆回転は、例えば図1に示すようなハンドル18を用いて行う。
前記ナット部材13は、図7〜8に示すように、軸線方向に連続する挿入孔部19が貫設され且つその下端側が開放された角筒状に構成され、その上面の後側の部分は、稍高く形成された載置部20とされ、該載置部20の前後方向の中間部位には、係合溝部21が横方向に設けられている。そして図4〜5に示すように、該載置部20の上面で、前記可動挾持体5の下面22を支持すると共に、該下面22に突設した係合突部23を前記係合溝部21に密接に嵌め込み可能となされている。そしてこの嵌込み状態で、可動挾持体5が前記載置部20にボルト固定されている。又前記挿入孔部19の前端側の部分には、図4〜5に示すように前記駆動軸12の駆動ネジ軸部16と螺合し得る前記雌ネジ部15が設けられている。
前記駆動軸12は、より具体的は、前軸部25と後軸部26に2分割されている。該前軸部25は前記駆動ネジ軸部16を構成するものであり、図4〜5、図8に示すように、その後端側部分には、前軸部25の軸線に沿って、前軸部の後端27で開放する断面円形の収容孔部29が設けられており、該収容孔部29の中間部分はネジ孔部30(図5)とされている。又該前軸部25の後端部分の外周面には、図8に示すように、ネジ孔31が周方向に複数設けられている。
又前記後軸部26は、図4〜5に示すように、大径筒部32の前端に、前記収容孔部29に挿入せしめられる小径筒部33が同心に連設されてなる作動筒35(図9〜10を併せて参照)と、該作動筒35と結果的に一体化せしめられる後述のバネ押さえ部材109に対して相対的にスライド可能のネジ筒36(図16を併せて参照)と、該ネジ筒36内に挿入せしめられる押圧ネジ軸37とを具えている。
前記作動筒35の大径筒部32の前側部分には、図5に示すように、比較的直径の大きい前側収容孔39が設けられ、その後端に、それよりも稍直径の大きい後側収容孔40が、段差41を介して同心に設けられている。
そして前記前側収容孔39の前端には、図5、図10に示すように、前記小径筒部33の軸線に沿い且つ小径筒部の前端で開放する注入路42が連通され、該注入路42の前端はねじ込み式の栓体43で塞がれる。該栓体43は、図5、図10に示すように、外周面にOリング45が間隔をおいて装着された栓本体46の前端に、前記注入路42の前側部分の内周面に設けた雌ネジ部47と螺合し得るネジ軸部49を連設してなり、該栓本体46とネジ軸部49とは、栓体43の軸線回りに相対的に回転できるように連結されている。
又前記前側収容孔39内には、図4〜6に示すように、ピストン50を支持するピストン保持筒51が前後動可能に収容されている。該ピストン保持筒51は、図6、図11に示すように、前記前側収容孔39の内径に等しい直径を有する円板部52の後面に、軸部53が同心に突設されており、該円板部52と軸部53には、その軸線に沿ってピストン支持孔55が貫設されている。そして該ピストン支持孔55の前側支持孔56はその後側支持孔57よりも拡大しており、両孔部56,57は段差59を介して連なっている。又前記円板部52の外周面60と内周面61には、夫々Oリング62,63が嵌着されており、外周面のOリング62は、稍圧縮状態で前記前側収容孔の内周面65に圧接されている。
又前記ピストン50は、本実施の形態においては図5〜6、図11に示すように、前記前側支持孔56に挿入せしめられる前側ピストン66と、前記後側支持孔57に挿入せしめられ且つ前後端が球面67,69に形成された後側ピストン70とに2分割されており、前記円板部の内周面に設けた前記Oリング63が圧縮状態で、前記前側ピストン66の外周面71に密接されている。
又前記円板部52の前面72は、図5〜6に示すように、円板状の積重ゴム73の後面75を受けている。該積重ゴム73は、その外周面76が、前記前側収容孔39の内周面に密接し且つその中心部に設けた挿通孔77に、前記前側ピストン66が密接に挿通せしめられている。そして該積重ゴム73と前記栓体43の後部との間が、前記油圧式倍力装置17を構成する油圧室79とされている。
又前記軸部53には、図5〜6、図11に示すように、円環状のバネ受け部材80が、その中心部に設けた挿通孔81に前記軸部53を挿通させて配設されており、前記円板部52と該バネ受け部材80との間に、皿状の緩衝バネ82の複数枚が重なった緩衝バネ積重体83が所要の圧縮状態で介在されている。
そして前記軸部53の後端側部分の外周面に設けられた雄ネジ部85には、座金85を介してネジリング86が螺合され、該ネジリング86が締め付けられることにより、前記バネ受け部材80を介し、前記介在された緩衝バネ積重体83が、所定の弾性圧縮状態とされている。
又前記ネジ筒36は、図6に示すように、前端側部分の内周面に雌ネジ部87が設けられており、該雌ネジ部87の先側をなす部分は、図6に示すように、前記ネジリング86の外周面89と小間隙を隔てる内周面90を具えた拡大孔部91とされており、該ネジ筒36の前端92が図13に示すように前記バネ受け部材の後面93に当接する。
又図4、図16に示すように、前記ネジ筒36は、その外周面の長さ方向略中央に環状鍔部96が周設されると共に、該環状鍔部96の上下にはボルト孔97,97が設けられ、又該環状鍔部96の左右には、図12、図16に示すようにガイド孔99,99が設けられている。
又前記雌ネジ部87の後側の部分は、図4に示すように、該雌ネジ部87の内径よりも直径の大きい拡大孔部100とされると共に、該拡大孔部100の後端に、それよりも直径の小さい小径孔部101が、段差102を介して、ネジ筒後端まで連続状態で設けられている。そして前記ネジ筒36の後端寄り部位には、半径方向に係止孔103が貫設されると共に、ネジ筒36の後端部分は、図1、図16に示すように、その外周面105が例えば略六角形状をなす、係合軸部106とされている。
そして前記ネジ筒36の、前記環状鍔部96の前側をなす円筒部分107には、図4、図6に示すように円筒状のバネ押さえ部材109(図11を併せて参照)が外挿されている。該バネ押さえ部材109は、前記ネジ筒36の前記円筒部分107を密接に挿通させる挿通孔部110を具えた円筒部111の後端に固定鍔部112を周設してなり、又該バネ押さえ部材109の外周面には、前記作動筒35の後端側の内周面に設けた雌ネジ部113と螺合し得る雄ネジ部115が設けられている。そして前記バネ受け部材80と前記バネ押さえ部材109との間に、皿状の予圧バネ116の複数枚が重なった予圧バネ積重体117が介在されており、前記バネ押さえ部材109のねじ込みによって該予圧バネ積重体117が所要に圧縮されている。そして、前記油圧室79に作動油が充填されていない状態においては、図13に示すように、該予圧バネ積重体117に押圧されたバネ受け部材80が、前記緩衝バネ積重体83を圧縮させた状態で、前記段差41に当接せしめられている。
そして図4、図6に示すように、前記固定鍔部112の後端面部の上下に設けられたネジ孔119,119に、前記環状鍔部96の上下に設けられた前記ボルト孔97,97を挿通するガイドボルト120,120が、皿状バネ121の複数枚の積重体122を座金状に配設してねじ込まれており、これにより前記ネジ筒36と前記バネ押さえ部材109とが連結されている。又前記固定鍔部112の後端面部の左右に設けた圧入孔123,123に、図12に示すように、前記ガイド孔99,99を挿通するガイド軸125,125の前端側の部分126,126が圧入されている。又前記ネジ筒36の後端側の部分36aは、図4に示すように、前記端面板11に設けた軸受孔127で支持されており、該端面板11の外面129で支持されるスナップリング130の係合作用によって、前方への移動が阻止されている。
そして、前記油圧室79内に作動油95を充填するには、図10に示すように前記栓体43を取り外した状態で、前記注入路42の前端42aから作動油を注入する。その後図5に示すように、前記栓体43のネジ軸部49を前記雌ネジ部47に螺合し締め付けることにより、栓本体46は回転しない状態で後方向に移動し、油圧室79内に作動油95が所要量注入状態となる。この栓体43の回転により油圧室79内の圧力が高まり、前記作動筒35が、前記予圧バネ積重体117を圧縮状態にしつつ前進する。この時、ベース3に固定状態にあるネジ筒36に対して、後述のネジ133を介し前記作動筒35と一体化されているバネ押さえ部材109が、スライドにより前進する。本発明においては、このようにスライドにより前進できる構成を含んでいても、前記駆動ネジ軸16とネジ筒36とが結果的に一体化されている、と言う。
その結果、作動油が充填されていない状態においては図13に示すように当接状態にあった前記段差41と前記バネ受け部材80との間に、図14に示すように間隙Gが生ずることとなる。この間隙Gは、前記作動筒35に設けた確認孔131(図9を併せて参照)を通して視認でき、この間隙Gの存在を以って、油圧室79に作動油95が所定量充填されたことを確認できる。そして、長期間のバイス使用によって前記油圧室79内の作動油95が多少漏れた場合は、前記予圧バネ積重体117の弾性的な復元作用によって、図15に示すように、前記間隙Gの範囲で作動筒35が後退することになる。これにより、作動油が一部漏れたときも油圧室79内に空洞が発生するのを防止でき、油圧式倍力装置17を正常に作動させることができる。
このようにして所定量の作動油が充填されて後、前記小径筒部33を前記収容孔部29に挿入状態とし、該小径筒部33と前軸部25とをネジ132(図5〜6)で一体化する。
又図5〜6に示すように、前記作動筒35と前記バネ押さえ部材109とがネジ133で固定されている。これによって、前軸部25と作動筒35とバネ押さえ部材109とネジ筒36とが、結果的に一体化されている。
又前記押圧ネジ軸37は、図4、図16に示すように、前記ネジ筒36の前記雌ネジ部87と螺合し得る雄ネジ部135が前側部分に設けられており、その中間部分の外面にねじ込まれたストッパボルト136の頭部137が前記段差102に当たることによって、押圧ネジ軸37のそれ以上の後方移動が阻止される。又前記押圧ネジ軸37の後端側には、図4、図17に示すように、盲孔のバネ収容孔139が設けられており、該バネ収容孔139に収容されたコイルバネとしてのバネ部材140の外端で、係止球体141aとしての係止突片141が支持されている。そして、該係止球体141aの外端部分142が前記係止孔103の内側部分に入り込んだ状態となっており、図18に示すように該コイルバネ140が弾性圧縮されることによって、該係止球体141aが係止孔103から外れるように構成されている。更に前記押圧ネジ軸37の後端部分には、図4、図16に示すように、例えば六角形孔状をなす係合孔部143が、押圧ネジ軸37と軸線を共通にして設けられている。
又前記ハンドル18は、図19〜20に示すように、アーム145の基端部分に回転操作片146を固定してなり、該回転操作片146は、前記係合孔部143に略密接に挿入せしめられる六角形軸状の操作軸部147と、前記係合軸部106に略密接に外挿せしめられる六角形筒状の操作筒部148とを逆向きに有している。
そして前記アーム145の先端部分には、図21に示すように円形孔149が設けられ、該円形孔149には円柱状の握持片150が、その長さ方向(前後方向)にスライド可能に且つ該円形孔149に対して軸線回りに回転可能に挿通せしめられ、該握持片150の両端には抜け止め部151,151が設けられている。
かかる構成のハンドル18を用いて前記駆動軸12を正逆回転させる要領を説明すれば、前記回転操作片146の操作軸部147を、図22に示すように前記係合孔部143に挿入させ、且つ前記握持片150を後方に突出状態とし、該握持片150を握ってハンドル18を回転操作することにより、前記押圧ネジ軸37を正逆回転させることができる。一方、前記操作筒部148を図23に示すように前記係合軸部106に外挿させ、且つ前記握持片150を後方に突出状態とし、該握持片150を握ってハンドル18を回転操作することにより、前記ネジ筒36を正逆回転させることができる。
次に、かかる構成を有するバイス1の作用を説明する。前記係止球体141aが前記係止孔103と係合した図4、図17に示す状態で前記押圧ネジ軸37をハンドル18の回転操作によって正回転させると、前記ネジ筒36が押圧ネジ軸37と共に回転する。その結果、前記のように該ネジ筒36と結果的に一体化されている前記前軸部25(駆動ネジ軸部16)がその軸線回りに正回転し、前記ナット部材13が、従って可動挾持体5が、前記固定挾持体2に向けて前進せしめられる。
そして該可動挾持体5が図3に一点鎖線で示すように、該可動挾持体5と前記固定挾持体2との間に介装されたワーク152に当接した状態になると、前記ネジ筒36の回転は停止する。その後、押圧ネジ軸37を更に正回転させると、図18に示すように、前記コイルバネ140が弾性圧縮されることによって、該係止球体141aと係止孔103との係合が解除され、ネジ筒36の回転が停止したままで押圧ネジ軸37の正回転が継続されることになる。
該押圧ネジ軸37の継続回転により、前記係止球体141と係止孔103が再び係合することなく押圧ネジ軸37は螺進を続け、図6に示すように、該押圧ネジ軸37の先端部153が前記油圧式倍力装置17の作動部即ち、前記ピストン50の後端部分155を押圧する。本実施の形態においてはピストン50が、直列状態にある前側ピストン66と後側ピストン70とからなり且つ該後側ピストン70の前後端が球面67,69を呈するため、該押圧ネジ軸37の回転に伴って後側ピストン70がその軸線回りに回転することにはなっても、前側ピストン66は回転しないで円滑に前進できる。該前側ピストン66の前進に伴い、図6に示すように、その前端部分156が前記油圧室79内に進入し、それに伴い、該油圧室79の前面部157に圧力が作用する。これによって、前記作動筒35が前進できると共に、前記油圧室79の後面部159が、前記緩衝バネ積重体83を弾性圧縮させながら後退できる。該作動筒35の前進は、座金状に配設された前記皿状バネの積重体122の弾性的縮小を生じさせながら、前記環状鍔部96が前記ガイドボルト120,120(図6)とガイド軸125,125(図12)に案内されて行われる。
そして該作動筒35の前進により、該作動筒35と結果的に一体化している前記前軸部25(駆動ネジ軸部16)が前進でき、該駆動ネジ軸部16と一体化している前記ナット部材13の前進によって前記可動挾持体5が前進できる。そして該可動挾持体5の前進により、図3に一点鎖線で示すように、ワーク152は強固に挾持されることになる。そして該挾持状態において、前記緩衝バネ積重体83が弾性圧縮状態にあるため、ワークに対する加工時の振動に対しても、前記緩衝バネ積重体83の強力な弾性復元作用によって、可動挾持体5がワーク152に常に弾性的な圧接状態となり得る。かかることから、固定挾持体2と可動挾持体5とによるワーク152の安定的な挾持が継続して確保されることになる。
ワークに対する所要の加工が完了した後、前記押圧ネジ軸37を逆回転させると、前記ピストン50が後退し、それに伴い前記緩衝バネ積重体83が弾性復元し、前記油圧室の後面部159が前進して油圧室79は当初の状態に戻る。そして、該押圧ネジ軸37の逆回転を継続させると、前記ストッパボルト136の頭部137が前記段差102に当たることによって(図4)、押圧ネジ軸37のそれ以上の後退が阻止される。そしてこの状態で、図17に示すように、前記コイルバネの付勢作用により前記係止球体141の外端部分142が前記係止孔103の内側部分に入り込んだ状態となって、押圧ネジ軸37と前記ネジ筒36とは該係止球体141を介して一体化状態になる。
ところで、挾持すべきワークが合成樹脂製のものである等、剛性が比較的小さいものである場合は、前記油圧式倍力装置17を作動させないのがよい。その場合は図23に示すように、前記係合軸部106(図1)に前記操作筒部148を外挿させて前記ハンドル18を正回転させる。この正回転を伴う前記前軸部25(駆動ネジ軸部16)の正回転によって、前記可動挾持体5を前進させることができ、固定挾持体2と可動挾持体5との間でワーク152を所要に挾持できることになる。
なお前記駆動軸12は、前記のようなハンドルの回転操作によって正逆回転せしめられる他、減速電動機によって正逆回転せしめられることもある。
又、ベース3の収容凹部7の上端開放部等の必要箇所は、切粉等の付着を防止するために、図示しないカバーで覆われる。
図24〜25は、前記駆動ネジ軸部16と前記作動筒35を一体に構成した場合を示すものであり、該駆動ネジ軸部16には、その軸線に沿って、前記作動油を注入するための長い注入路42が連続状態に設けられ、前記駆動ネジ軸部16の前端で開口している。そして注入路42は、前記と同様構成の栓体43で塞がれる。該栓体43は、図25に示すように、外周面にOリング45が間隔をおいて装着された長さの大なる栓本体46の前端に、前記注入路42の前側部分の内周面に設けた雌ネジ部47と螺合し得るネジ軸部49を連設してなり、該栓本体46とネジ軸部49とは、栓体43の軸線回りに相対的に回転できるように連結されている。このように前記駆動ネジ軸部16と前記作動筒35を一体に構成した場合は、一体化しているためにバイスの組立てやメンテナンスを容易化できる利点がある。
又前記係止突片141は、前記係止孔103と係合し得る係止球体141aとして構成され、バネ部材の付勢力に抗して前記押圧ネジ軸37内に没入可能とされる他、バネ部材の付勢作用を利用した各種態様のものとして構成され得る。
図26は、前記ハンドル18の他の態様を示すものであり、アーム160の基端部分に六角形状の取付孔161が貫設され、且つアーム160の先端部分に握持片162が回転可能に枢着されたハンドル本体163と、これに取り付けられる回転操作具164とからなり、該回転操作具164は、前記係合孔部143に略密接に挿入せしめられる六角形軸状の操作軸部165と、前記係合軸部106に略密接に外挿せしめられる六角形筒状の操作筒部166とを逆向きに有している。
かかる構成のハンドル18を用いて前記駆動軸12を正逆回転させる要領を説明すれば、前記回転操作具164の操作軸部165を前記取付孔161にその後側から前側に挿通させて回転操作具164をアーム160に取り付け、操作軸部165がアーム前端から突出するハンドル18を構成する。その後図27に示すように、該操作軸部165を前記係合孔部143に挿入させ、且つ握持片162を握ってハンドル18を回転操作することにより、前記押圧ネジ軸37を正逆回転させることができる。一方、前記操作筒部166がアーム前側に突出するように前記操作軸部165を前記取付孔161に挿通させてハンドル18を構成して後、図28に示すように、該操作筒部166を前記係合軸部106に外挿させ、且つ前記握持片162を握ってハンドル18を回転操作することにより、前記ネジ筒36を正逆回転させることができる。
次に、上記実施例で説明したバイスの基本的な構成をタイプ別に記載する。
〔第1形態〕 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
更に前記駆動軸を、その後端部分に係合し得るハンドルにより正逆回転可能となされており、又前記ネジ筒の後端部分は係合軸部とされると共に、前記押圧ネジ軸の後端部分には係合孔部が押圧ネジ軸の軸線に沿って設けられており、又前記ハンドルは、そのアームの基端部分に、前記係合軸部に略密接に外挿せしめられる操作筒部と前記係合孔部に略密接に挿入せしめられる操作軸部とを逆向きに具えることを特徴とするバイス。
〔第2形態〕 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
更に前記駆動軸は、その長さ方向で見て、前軸部と後軸部に2分割されており、該前軸部は前記駆動ネジ軸部とされ、その後端で開放する収容孔部を具えており、又前記後軸部は、大径筒部の前端に、前記収容孔部に挿入せしめられる小径筒部が連設されてなる前記作動筒を有し、又該大径筒部の前端側の部分の内部は、前記小径筒部の前端で開放するように該小径筒部の軸線に沿って設けられた注入路に連通されており、該注入路の前端から作動油を所要量注入した後に該注入路をねじ込み式の栓体で塞いで締め付けることによって、該栓体の後端と前記前端側の部分の内部の後端との間に前記油圧室が形成される如くなされ、又、前記小径筒部を前記収容孔部に収容した後、該小径筒部を前記前軸部に分離可能に連結したことを特徴とするバイス。
前記第1形態及び第2の形態におけるように、駆動軸を、その長さ方向で見て、前軸部と後軸部に2分割し、該後軸部は、作動油の注入路が貫設された小径筒部を具えたものとし、該小径筒部を、前記前軸部の後端で開放する収容孔部に挿入させる構成を採用し、又、該挿入状態で該小径筒部と前軸部とを一体化可能に構成すると共に、前記注入路を、ねじ込み式の栓体で塞ぐ構成とし、このように栓体で塞がれた小径筒部を前記収容孔部に挿入させて後、前軸部と小径筒部とをネジで一体化可能としたときは、前軸部に設けた空間部(収容孔部)を有効活用して、作動油の注入の容易な油圧式倍力装置を、組立て容易に且つコンパクトに構成でき利点がある。そしてこのように構成する場合は、長期間の使用によって油圧室内の作動油が漏れたときも、小径筒部を前記収容孔部から取り外すことによって、作動油の補充を容易に行なうことができる利点がある。又、前記のように注入路を設ける場合、該注入路からの作動油の注入の際に、予圧バネを弾性圧縮させるように構成した場合は、長期間の使用のうちに油圧室内の作動油が漏れて油量が減少したときも、該予圧バネの弾性復元に伴い、油圧室内に空隙が生じないようになし得るため、確実な倍力作用を発揮させることができる。
〔第3形態〕 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
更に前記駆動軸は、その長さ方向で見て、前軸部と後軸部に2分割されており、該前軸部は前記駆動ネジ軸部とされ、その後端で開放する収容孔部を具えており、又前記後軸部は、大径筒部の前端に、前記収容孔部に挿入せしめられる小径筒部が連設されてなる前記作動筒を有し、又該大径筒部の前端側の部分の内部は、前記小径筒部の前端で開放するように該小径筒部の軸線に沿って設けられた注入路に連通されており、該注入路の前端から作動油を所要量注入した後に該注入路をねじ込み式の栓体で塞いで締め付けることによって、該栓体の後端と前記前端側の部分の内部の後端との間に形成された油圧室の前面部が該油圧室の後面部から離れるように前進し、この前進に伴い前記大径筒部が予圧バネを弾性圧縮させるように構成されており、油圧室内の作動油が漏れて作動油の量が減少した時は、前記予圧バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進して油圧室内に空隙が生じないように構成していることを特徴とするバイス。
〔第4形態〕 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
更に前記駆動軸は、前記駆動ネジ軸部と前記作動筒とが一体に構成されており、該駆動ネジ軸部には、その軸線に沿って、前記作動油を注入するための長い注入路が連続状態に設けられ、該注入路は、前記駆動ネジ軸部の前端で開口しており、該注入路をねじ込み式の栓体で塞いで締め付けることによって、該栓体で塞がれた注入路が前記油圧室を形成する如くなされており、該栓体は、外周面にOリングが間隔をおいて装着された長さの大なる栓本体の前端に、前記注入路の前側部分の内周面に設けた雌ネジ部と螺合し得るネジ軸部を連設してなり、該栓本体とネジ軸部とは、栓体の軸線回りに相対的に回転できるように連結されていることを特徴とするバイス。
〔第5形態〕 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
更に前記駆動軸は、前記駆動ネジ軸部と前記作動筒とが一体に構成されており、該駆動ネジ軸部には、その軸線に沿って、前記作動油を注入するための長い注入路が連続状態に設けられ、該注入路は、前記駆動ネジ軸部の前端で開口しており、該注入路をねじ込み式の栓体で塞いで締め付けることによって、該栓体で塞がれた注入路が形成する油圧室の前面部が該油圧室の後面部から離れるように前進し、この前進に伴い前記作動筒が予圧バネを弾性圧縮させるように構成されており、油圧室内の作動油が漏れて作動油の量が減少した時は、前記予圧バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進して油圧室内に空隙が生じないように構成していることを特徴とするバイス。
本発明に係るバイスを説明する斜視図である。 バイスのレール部分の構成を説明する斜視図である。 可動挾持体の進退動作を説明する側面図である。 バイスの回転駆動装置を説明する断面図である。 その部分拡大図である。 油圧式倍力装置の構成を説明する拡大断面図である。 可動挾持体を進退動作させるナット部材を示す斜視図である。 ナット部材を進退動作させる駆動軸のネジ軸部を示す斜視図である。 回転駆動装置を構成する作動筒を示す斜視図である。 作動筒の小径筒部に設けた作動油の注入路を、該注入路を塞ぐ栓体と共に示す斜視図である。 油圧式倍力装置を構成するピストン保持筒とピストンとバネ受け部材とバネ押さえ部材を示す斜視図である。 バネ押さえ部材とネジ筒とをガイド軸で連結した状態を示す断面図である。 油圧室に作動油が充填されていない状態におけるバネ受け部材と作動筒の位置関係を示す断面図である。 油圧室に作動油が充填された状態におけるバネ受け部材と作動筒の位置関係を示す断面図である。 油圧室内の作動油の一部が漏れた状態におけるバネ受け部材と作動筒との位置関係を示す断面図である。 回転駆動装置を構成するネジ筒と押圧ネジ軸を示す斜視図である。 係止球体と係止孔との係合状態を示す断面図である。 係止球体が係止孔から外れた状態を示す断面図である。 駆動軸を回転操作するためのハンドルを示す斜視図である。 駆動軸を回転操作するためのハンドルを示す斜視図である。 握持片のスライド動作を説明する断面図である。 押圧ネジ軸をハンドルで回転操作する状態を示す斜視図である。 ネジ筒をハンドルで回転操作する状態を示す斜視図である。 駆動ネジ軸部と作動筒とを一体に構成したバイスを示す部分断面図である。 一体に構成された駆動ネジ軸部及び作動筒と、栓体を示す斜視図である。 駆動軸を回転操作するためのハンドルを示す分解斜視図である。 押圧ネジ軸をハンドルで回転操作する状態を示す斜視図である。 ネジ筒をハンドルで回転操作する状態を示す斜視図である。 可動挾持体の位置替えを固定ピンの抜き差しによって行なう従来バイスを示す斜視図である。 固定ピンを用いて可動挾持体をベースに固定した状態を示す断面図である。 その可動挾持体に組み込まれた油圧式倍力装置を示す断面図である。 従来バイスの駆動軸をハンドルで回転操作する際の問題点を説明する斜視図である。
符号の説明
1 バイス
2 固定挾持体
3 ベース
5 可動挾持体
6 回転駆動装置
7 収容空所
12 駆動軸
13 ナット部材
12 駆動軸
16 駆動ネジ軸部
17 油圧式倍力装置
18 ハンドル
25 前軸部
26 後軸部
29 収容孔部
32 大径筒部
33 小径筒部
35 作動筒
36 ネジ筒
37 押圧ネジ軸
42 注入路
43 栓体
50 ピストン
51 ピストン保持筒
79 油圧室
80 バネ受け部材
82 緩衝バネ
83 緩衝バネ積重体
95 作動油
103 係止孔
106 係合軸部
109 バネ押さえ部材
116 予圧バネ
117 予圧バネ積重体
140 バネ部材
141 係止突片
143 係合孔部
146 回転操作片
147 操作軸部
148 操作筒部
149 円形孔
150 握持片
151 抜け止め部
157 油圧室の前面部
159 油圧室の後面部
161 取付孔
164 回転操作具

Claims (3)

  1. 固定挾持体が設けられたベースに、該固定挾持体に対して進退自在に可動挾持体が設けられ、又前記ベースには回転駆動装置が納設されており、
    該回転駆動装置は、前記ベースの内部にその前後方向に延長する如く設けられた収容空所にその前後方向に配設されて軸線回りに正逆回転可能な駆動軸を具え、該駆動軸は、前記可動挾持体が一体化状態で設けられたナット部材の雌ネジ部に螺合する駆動ネジ軸部を有し、該駆動軸の正回転により前記可動挾持体が前進し、該駆動軸の逆回転により前記可動挾持体が後退するように構成されており、
    又前記駆動軸の後側部分は、前記駆動ネジ軸部と結果的に一体化されており且つ内周面の所要部位に雌ネジ部が設けられてなるネジ筒と、該ネジ筒内に挿入せしめられて前記雌ネジ部と螺合し得る雄ネジ部が設けられた押圧ネジ軸とを有しており、該押圧ネジ軸の所要部位には、前記ネジ筒の内周面に設けられた係止凹部と係合し得る係止突片が、バネ部材の付勢力に抗して押圧ネジ軸内に没入可能となされており、該係止突片と係止凹部との係合によって前記駆動ネジ軸部と押圧ネジ軸とが一体となって回転できる一方、前記係止凹部と係止突片とが係脱した前記没入状態においては前記押圧ネジ軸のみが螺進でき、該螺進によって、該押圧ネジ軸の先端部が、油圧式倍力装置の作動部を押圧するようになされており、
    又該油圧式倍力装置は、前記駆動ネジ軸部及び前記ネジ筒と結果的に一体化している作動筒に設けられ且つ作動油が充填された油圧室内に、後端部分が前記作動部となるピストンが進入可能となされており、前記押圧ネジ軸の前進による前記ピストンの進入に伴い、前記油圧室の前面部に圧力が作用して前記ナット部材が前進でき、これによって前記可動挾持部が前進できるように構成されると共に、前記油圧室の後面部が、緩衝バネを弾性圧縮させながら後退できるようになされ、又前記ピストンが後退することにより、前記緩衝バネの弾性復元に伴い前記後面部が前進するようになされており、
    更に前記駆動軸を、その後端部分に係合し得るハンドルにより正逆回転可能となされており、又前記ネジ筒の後端部分は係合軸部とされると共に、前記押圧ネジ軸の後端部分には係合孔部が押圧ネジ軸の軸線に沿って設けられており、又前記ハンドルは、そのアームの基端部分に、前記係合軸部に略密接に外挿せしめられる操作筒部と前記係合孔部に略密接に挿入せしめられる操作軸部とを逆向きに具えることを特徴とするバイス。
  2. 前記アームの先端部分には円形孔が設けられ、該円形孔には、円柱状の握持片が、その長さ方向にスライド可能に且つ該円形孔に対して軸線回りに回転可能に挿通せしめられ、又該握持片の両端には抜け止め部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のバイス。
  3. 前記駆動軸を、その後端部分に係合し得るハンドルにより正逆回転可能となされており、前記ネジ筒の後端部分は係合軸部とされると共に、前記押圧ネジ軸の後端部分には係合孔部が押圧ネジ軸の軸線に沿って設けられており、又前記ハンドルは、前記係合軸部に略密接に外挿せしめられる操作筒部と前記係合孔部に略密接に挿入せしめられる操作軸部とを逆向きに具えた回転操作具と、前記操作軸部を挿通させ得る取付孔をアームの基端部分に具えたハンドル本体とを具えており、前記操作軸部を前記取付孔に挿通させてハンドルを回転操作することによって、該操作軸部と該取付孔との係合による軸線回りの一体化により前記押圧ネジ軸を正逆回転させることができると共に、前記操作筒部を前記係合軸部に外挿させてハンドルを回転操作することによって前記ネジ筒を正逆回転させることができることを特徴とする請求項1記載のバイス。
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