JP2004306134A - 透明材料の微細加工装置及びこれを用いた光学素子作製法 - Google Patents

透明材料の微細加工装置及びこれを用いた光学素子作製法 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性物質の入ったセルで覆われた透明基板の裏面を再現性よくレーザー光の集光位置に保持することのできる透明材料の微細加工装置を提供する。
【解決手段】透明材料11の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質12を接触させ、正面からレーザー光Lを照射して透明材料11の裏面に微細加工を施す透明材料の微細加工装置において、前記透明材料の裏面位置を直接規制する基準プレート13を設けて前記透明基板11の裏面を再現性よくレーザー光の集光位置に保持することで、透明材料裏面への微細加工を可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザーを使用して透明材料に微細加工を行う加工装置、特に光吸収率の大きな流動性物質を利用してレーザー加工することのできる透明材料の微細加工装置、ならびに、透明材料に3次元表面微細構造を加工することにより、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などとして利用される可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、及び光通信素子、光導波路基板、液晶配向基板を作製する光学素子作製法に関する。さらに詳しくは、透明材料に光吸収の大きな流動性物質を接触させ、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表面側から照射しながら、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料に所定の3次元表面微細構造を加工することを特徴とする光学素子作製方法に関する。
半導体集積回路製造工程の要を担っているフォトリソグラフィー・プロセスにおいて、加工分解能が使用光源の波長に比例するため、光源の短波長化による高分解能化、高集積化が進められてきている。また、フォトリソグラフィー以外の短波長光加工プロセスにおいても、光源の短波長化により加工分解能の向上を図ることができる。このため、近紫外から深紫外、真空紫外といった、より短波長の光の制御に利用可能な光学素子の重要性は増すばかりである。特に、透明材料に溝アレイ、溝アレイの湾曲構造、2次元アレイ構造といった3次元表面微細構造を加工し、必要に応じて公知の方法で誘電体膜や金属膜を塗布することにより作製される回折光学素子は、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などの機能を有し、従来の複数の光学部品の機能を1個で置き換えることが可能であり、光学系の小型化、簡略化、高機能化を図る上で重要な役割を果たす。このような観点から、可視光から深紫外光の制御に利用可能な石英ガラスやサファイア、さらに真空紫外光までの制御に利用可能なフッ化カルシウムなどのフッ化物結晶を用いた光学素子、特に回折光学素子が重要度を増している。
また、V溝及びV溝アレイは光ファイバー位置決め基板といった光通信素子として利用可能であり、紫外光を透過する石英ガラスなどの透明材料を用いることで、紫外光硬化樹脂による光ファイバーの接着、固定が簡便に行えるという利点を持つ。
さらに、溝構造、溝アレイ構造、溝及び溝アレイの湾曲構造は光導波路基板、液晶配向用基板としても利用可能である。
上記の理由から、簡便、高品位、高効率で、石英ガラス、サファイアなどからフッ化物結晶までの広範な透明材料の表面に三次元微細形状を加工して光学素子を作製する方法が望まれている。
しかし、光吸収率の少ない透明材料はレーザーアブレーションやレーザー溶融法によって直接的に材料表面に微細加工を行うことは困難である。また、請求項14に挙げた透明材料は堅くてもろいため、研削などの機械加工では加工速度が非常に小さく、クラックや欠けが発生しやすいために加工効率が悪いという難点を持つ。さらに、複雑な三次元表面形状の精密微細加工を行うことは一段と困難である。
そこで、特許第3012926号公報(特許文献1)に示すようにレーザーの直接照射による加工が困難な透明材料については、透明材料の裏面に光吸収率の大きな流動性物質を接触させ、流動性物質のレーザー吸収を利用した微細加工方法が提案されている。
また、装置に透明材料を保持する機構として、図5に示すように透明材料1の正面側をOリング2を介してホルダー3の保持プレート3aに当接させ、透明材料1の裏面にOリング4を介して光吸収率の大きな流動性物質5を収容したセル6の開口部6aを接触保持させている。図5に示す例では、セル6の裏面からホルダープレート7をボルト8で保持プレート3aに取付けている。つまり、透明材料1は、Oリング4とセル6を介して背面から押さえられている。また、透明材料1の裏面に流動性物質5を接触させてレーザー加工する技術は、特許文献1に記載されている。
他方、レーザー光を吸収する材料に対するレーザー光の直接照射による3次元微細表面加工方法として以下の方法が知られている。
(1)点集光したレーザー光を3次元的にスキャンしてアブレーション加工し、所定の3次元形状を加工する方法。[例えば、特開2000−317665号公報(特許文献2)]
(2)他種類のフォトマスクを準備し、レーザー照射によるアブレーション加工を段階的に行い、段階ごとにフォトマスクを取り替えて、所定の3次元形状を加工する方法。[例えば、特開平09−308942号公報(特許文献3)、特開平10−16215号公報(特許文献4)]
(3)光の二次元透過形状を自由に制御出来る液晶パネルをフォトマスクとして用い、レーザー加工を進めながらレーザー光のビーム形状を変化させて、所定の3次元形状を加工する方法。[例えば、特開平09−15867号公報(特許文献5)、特開2001−212687号公報(特許文献6)、特開2001−212798号公報(特許文献7)、特開2002−292488号公報(特許文献8)]
(4)光の透過量を連続的に変化させるグレー・フォトマスクを用い、透過するレーザー光強度の二次元分布を制御して、所定の3次元形状を加工する方法。[例えば、特開平07−58434号公報(特許文献9)、特開平08−224686号公報(特許文献10)、特開平2003−15275号公報(特許文献11)]
(5)フォトマスクを透過して所定のビーム形状を持ったレーザー光を照射してアブレーション加工しながら、集光レンズを照射方向に移動させ、縮小率を変えて3次元形状を加工する方法。[特開平08−221729号公報(特許文献12)]
(6)フォトマスクを透過してあるビーム形状を持ったレーザー光を加工物上でレーザー照射方向と垂直な一方向にスキャンすることにより、ランプ構造などの3次元表面形状を加工する方法。[Zimmerら:Appl.Surf.Sci.Vol.96−98,p.425(1996)(非特許文献1)]
しかし、前記段落0009の(1)の方法では加工領域全てをスキャンして3次元加工を行っていくため、レーザーの繰返し周波数が高く、かつレーザー強度が非常に高い場合を除くと、時間効率が悪いという問題がある。段落0009の(2)の方法では、頻繁にフォトマスクの交換を行う必要があって煩雑かつ時間効率が悪く、さらに階段状の加工断面になりやすいという問題がある。段落0009の(3)の方法では、使用できるレーザー光の波長が液晶パネルを透過出来るものに限定されるという問題がある。段落0009の(4)の方法では、グレー・フォトマスク、特に短波長レーザーで高いレーザー強度に耐えるグレー・フォトマスクの作製が大変困難であるという問題がある。段落0009の(5)の方法では、縮小率の変化に伴うレーザー強度の変化による加工効率の変化も考慮する必要があり、加工形状の制御が困難を伴うという問題がある。段落0009の(6)の方法は簡便であるが、Zimmerらはその用途について言及していない。
特許文献1の方法と前記段落0009の(4)、(6)の方法を用いた、石英ガラスへの3次元表面加工例が報告されている。
(1)フレネルレンズ、ランダム位相板の加工
グレー・フォトマスクを用いることでレーザー光強度の2次元分布を制御し、石英ガラスの背面に流動性物質を接触させ、石英ガラスの表面側からレーザー光を照射して、フレネルレンズ、ランダム位相板の加工を行った。[Kopitkovasら:Microelectron.Eng.Vol.67−68,p.438(2003)(非特許文献2)。]
(2)シリンドリカル凹レンズ構造の加工
フォトマスクを通過したレーザー光を石英ガラスの表面から流動性物質に照射しながら、レーザー光をレーザー照射方向と垂直な一方向にスキャンすることにより、シリンドリカル凹レンズ構造を加工した。[Boehmeら:Appl.Surf.Sci.Vol.186,p.276(2002)(非特許文献3)。]
ただし、前記段落0011(1)の方法では、所定のレーザー光強度分布を得るためのグレー・フォトマスクの設計・作製が難しい。具体的には、レジスト塗布、リソグラフィーによるパターニング、イオンビーム・エッチング、レジスト剥離の複雑工程を複数回繰り返す必要があり、大変手間がかかる。このとき、工程数を減らすと、透過光量の変化が階段状になって滑らかさを欠くことになり、加工品位に影響を及ぼす。段落0011の(2)の方法では、Boehmeの報告例は石英ガラス表面へのシリンドリカル凹レンズ構造のみであり、さらにその用途については何も言及していない。
特許第3012926号公報 特開2000−317665号公報 特開平09−308942号公報 特開平10−16215号公報 特開平09−15867号公報 特開2001−212687号公報 特開2001−212798号公報 特開2002−292488号公報 特開平07−58434号公報 特開平08−224686号公報 特開2003−15275号公報 特開平08−221729号公報 Zimmerら:Appl.Surf.Sci.Vol.96−98,p.425(1996) Kopitkovasら:Microelectron.Eng.Vol.67−68,p.438(2002) Boehmeら:Appl.Surf.Sci.Vol.186,p.276(2002)
前記段落0008で述べた透明材料の微細加工法において、レーザー加工する加工部位が透明基板の裏面であり、流動性物質の入ったセルで覆われているために、直接観察することができない。したがって、加工に使用するレーザー光の焦点位置を正確に測定することは困難であった。また、図6に示すように透明材料1の裏面を直接規制する部材が存在しなかったので、微細加工を行うべき透明材料の裏面の位置が微妙にずれてしまい、微細加工に悪影響を与える場合が存在した。
本発明は、前記実情に鑑み提案されたもので、流動性物質の入ったセルで覆われた透明基板の裏面を再現性よくレーザー光の集光位置に保持することのできる透明材料の微細加工装置を提供することを目的とする。
ならびに、上記微細加工装置を用いて、透明材料に3次元表面微細構造を加工することにより、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などの可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、光通信素子、光導波路基板、液晶配向基板などの光学素子を簡便、高品位、高効率に作製することを目的とする。具体的な3次元表面微細構造としてV溝及びV溝アレイ、のこぎり歯溝及びのこぎり歯溝アレイ、U溝及びU溝アレイ、矩形溝及び矩形溝アレイ、上記溝及び溝アレイの湾曲構造、ピラミッド状構造の2次元アレイ、レンズ状構造の2次元アレイ、矩形の2次元アレイを用いるものとする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、透明材料の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質を接触させ、正面からレーザー光を照射して透明材料の裏面に微細加工を施す透明材料の微細加工装置であって、前記透明材料の裏面位置を直接規制する基準プレートを備えたことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記基準プレートと、保持プレートに挟持される保持されることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記透明材料の裏面に接触される流動性物質は、透明材料とは独立して保持されることを特徴とするものである。
また、本発明においては、前記レーザー光は、ArF(波長:193nm)、KrF(248nm)、KrCl(222nm)、KrF(248nm)、XeCl(308nm)、XeF(351nm)エキシマレーザー、YAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー、色素レーザー、銅蒸気レーザー、チタンサファイアレーザー等の基本発振波長あるいは高調波を用い用いることができる。例えば、YAGレーザーの二倍高調波(532nm)、三倍高調波(355nm)、四倍高調波(266nm)、五倍高調波(213nm)なども挙げられる。透明材料の表面加工を行うためのレーザー強度は、レーザー波長に対する流動性物質の吸収によって異なるが、レーザー強度が0.01から100J/cm/pulseまでが望ましい。更に望ましいのは、0.1から10J/cm/pulseまでの範囲である。レーザー強度が弱すぎる場合には、エッチングが起こらず、強すぎるときは材料に損傷を与える。
特に請求項4に記載の光学素子作製方法の発明においては、前記請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の透明材料の微細加工装置を用いた光学素子作製方法であって、透明材料に光吸収の大きな流動性物質を接触させ、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表面側から照射しながら、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料に所定の3次元表面微細構造を加工することを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明においては、前記光学素子に適用する該3次元表面微細構造として、V溝及びV溝アレイ、のこぎり歯溝及びのこぎり歯溝アレイ、U溝及びU溝アレイ、矩形溝及び矩形溝アレイ、上記溝及び溝アレイの湾曲構造、ピラミッド状構造2次元アレイ、レンズ状構造2次元アレイ、矩形2次元アレイのいずれかを作製することを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明においては、前記V溝及びV溝アレイの作製に、2等辺三角形及び2等辺三角形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明においては、前記のこぎり刃及びのこぎり刃溝アレイの作製に直角三角形及び直角三角形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明においては、前記U溝の作製に、半円形、半楕円形、円形、楕円形のいずれかのビーム形状、U溝アレイの作製に半円形、半楕円形、円形、楕円形のいずれかの列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンするものである。
また、請求項9に記載の発明においては、前記矩形溝及び矩形溝アレイの作製に、長方形及び長方形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明においては、前記溝及び溝アレイ湾曲構造の作製に、請求項6〜請求項9のいずれか一つに記載のビーム形状のレーザー光を、照射方向に垂直な面内で曲線状にスキャンしつつ、同期してフォトマスクと被加工物のいずれかを回転させてレーザー光のスキャン方向に対する角度を一定に保つことを特徴とするものである。
また、請求項11に記載の発明においては、前記ピラミッド状構造2次元アレイの作製に、請求項6記載の光学素子作製方法によりV溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再びV溝アレイ作製を行うことを特徴とするものである。
また、請求項12に記載の発明においては、前記レンズ状構造2次元アレイの作製に、請求項8の方法でU溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再びU溝アレイ作製を行うことを特徴とするものである。
また、請求項13に記載の発明においては、前記矩形2次元アレイの作製に、請求項9の方法で矩形溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再び矩形溝アレイ作製を行うことを特徴とするものである。
また、請求項14に記載の発明においては、前記透明材料として石英ガラス、一般ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、シリコンカーバイド、サファイア、アルミナ、水晶、ダイヤモンド、またはフッ素樹脂を用いることを特徴とするものである。
また、請求項15に記載の発明においては、前記レーザーとして、エキシマレーザー、またはYAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー、色素レーザー、銅蒸気レーザー、チタンサファイアレーザーの基本発振波長あるいは高調波を用い、レーザー光強度として0.01J/cm/pulseから100J/cm/pulseまでを用いることを特徴とするものである。
また、請求項16に記載の発明においては、前記流動性物質として、有機化合物、有機色素、無機顔料または炭素粉末を含む物質を用いることを特徴とするものである。より具体的には、使用するレーザー波長に高い吸収率を持つ物質であればよく、例えばピレンのアセトン溶液、ベンジルのアセトン溶液、ピレンのテトラヒドロフラン溶液、ローダミン6Gのエタノール溶液、フタロシアニンのエタノール溶液などの芳香族環を含む有機化合物、トルエン、ベンゼン、4塩化炭素等の液体状化合物、ピラニン水溶液、ナフタレン誘導体水溶液、有機化合物、有機色素、無機顔料、あるいは炭素などの微粒子などを分散して作った溶液等を使用することができる。
また、請求項17に記載の発明においては、前記光学素子作製方法により、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子として利用される可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、及び光通信素子、光導波路基板、液晶配向基板を作製することを特徴とするものである。
さらに、前記段落0017に記載の光学素子を作製するために、透明材料の裏面に光吸収の大きな流動性物質を接触させ、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表面側から照射しながら、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料の裏面に所定の3次元表面微細構造を加工し、可視〜深紫外〜真空紫外光用回折光学素子などの光学素子を作製する方法を提供する。
請求項1に記載の発明では、透明材料の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質を接触させ、正面からレーザー光を照射して透明材料の裏面に微細加工を施す透明材料の微細加工装置であって、前記透明材料の裏面位置を直接規制する基準プレートを備えたので、透明材料を正確な位置に保持することができ、高精度に様々な形状を表面加工することができる。また、基準プレートの存在により透明材料を再現性よく保持できるので、さまざまな形状の透明材料の裏面に微細加工を施すことができる。
また、請求項2に記載の発明では、前記基準プレートと、保持プレートに挟持される保持されるので、加工すべき透明材料を正確な位置に保持することができ、再現性よく透明材料の裏面に微細加工を施すことができる。
また、請求項3に記載の発明では、前記透明材料の裏面に接触される流動性物質は、透明材料とは独立して保持されるので、加工すべき透明材料が流動性物質の保持状態に影響を受けることがない。したがって、透明材料を再現性よく正確な位置に保持して微細なレーザー加工が実現できる。
また、本発明において、前記レーザー光には、エキシマレーザー、YAGレーザー、さらには請求項15に記載したレーザーを使用するので、レーザー光の焦点位置が的確に制御でき周辺部分の損傷を未然に防止することができる。また、レーザー光を直接に集光照射するだけでなく、マスクを介して照射することも可能である。さらに真空雰囲気も不要である。
また、本発明において、前記透明材料は、石英、サファイア、さらに請求項14に記載した材料を使用することができ、レーザー光に対して透明性を有するこれらの材料の微細加工が可能となった。また、これらの透明材料の形状は、板状、筒状等の任意の形状であってもよい。
また、本発明において、前記流動性物質は、ピレン/アセトン溶液あるいはトルエン溶液を使用した場合、レーザー波長に対して高い吸収率を呈し、1パルスあたり10nmオーダーの大きなエッチング速度を得ることができる。
また、本発明において、前記流動性物質としてナフタレン誘導体水溶液またはピラニン水溶液を使用した場合、レーザー波長に対して高い吸収率を呈すると共に、精密かつ極めて平坦性の高いエッチング加工が可能となる。
さらに、本発明により、石英ガラス、フッ化カルシウムなどの広範な透明材料にV溝、V溝アレイ、のこぎり刃溝、のこぎり刃溝アレイ、U溝、U溝アレイ、矩形溝、矩形溝アレイ、溝及び溝アレイの湾曲構造、ピラミッド状構造の2次元アレイ、レンズ状構造の2次元アレイ、矩形の2次元アレイといったさまざまな三次元表面形状を簡便、精密かつ高効率に作製することが可能となる。上記加工品は、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などの可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、ファイバー位置決め基板、光導波路基板、液晶配向用基板などの広範な光学素子に利用することができる。
流動性物質の入ったセルで覆われた透明基板の裏面を再現性よくレーザー光の集光位置に保持することのできる透明材料の微細加工装置を提供することを目的とし、また、上記微細加工装置を用いて、透明材料に3次元表面微細構造を加工することにより、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などの可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、光通信素子、光導波路基板、液晶配向基板などの光学素子を簡便、高品位、高効率に作製することを目的として、透明材料の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質を接触させ、正面からレーザー光を照射して透明材料の裏面に微細加工を施す透明材料の微細加工装置であって、前記透明材料の裏面位置を直接規制する基準プレートを備えたことを特徴とする透明材料の微細加工装置としたものであり、また、前記透明材料の微細加工装置を用いた光学素子作製方法であって、透明材料に光吸収の大きな流動性物質を接触させ、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表面側から照射しながら、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料に所定の3次元表面微細構造を加工することを特徴とする光学素子作製方法としたものである。
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって詳細に説明する。図1は、本発明に係る透明材料の微細加工装置の概略構成を示す説明図、図2は、本発明に係る透明材料の微細加工装置の正面図である。ここで、本発明に係る透明材料の微細加工装置10は、透明材料11の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質12を接触させ、正面からレーザー光Lを照射して透明材料11の裏面に微細加工を施すものであって、透明材料11の裏面位置を直接規制する基準プレート13を備えている。
基準プレート13は、透明材料11を裏面から押圧保持するものであって、基準面13aと流動性物質12を収容するセル14を当接させるための窓部13bを備えており、固定ボルト15によって第1ホルダープレート21に取付けられている。
第1ホルダープレート21は、透明材料11を狭持する面に凹部21aを有しており、この凹部21aにOリング17が配置されており、透明材料11の厚さのバラツキを補償する。また、第1ホルダープレート21は、正面にレーザー光を受け入れるための開口部21bを有する。
ホルダー16は、正面にレーザー光を受け入れるための開口部16aを有すると共に固定ボルト15を挿通するためのボルト穴18が形成されている。このように構成されたホルダー16は、図外のクランプ機構によりXYZステージに固定される。
セル14は、透明材料11の裏面と接触する開口部14aが形成されており、この開口部14aの周囲にOリング22が配設されている。セル14には、レーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質12が収容されている。流動性物質12としては、使用するレーザー波長に高い吸収率を持つ物質であればよく、例えばピレンのアセトン溶液、ベンジルのアセトン溶液、ピレンのテトラヒドロフラン溶液、ローダミン6Gのエタノール溶液、フタロシアニンのエタノール溶液などの芳香族環を含む有機化合物、トルエン、ベンゼン、4塩化炭素等の液体状化合物、ピラニン水溶液、ナフタレン誘導体水溶液、有機化合物、有機色素、無機顔料、あるいは炭素などの微粒子などを分散して作った溶液等を使用することができる。更に、上記に挙げられた物質の二種類以上を混合して作られた流動性物質も使用することができる。これらの物質は使用しているレーザー波長に対して高い吸収率を有することが必要で、例えば流動性物質と透明材料の界面から、流動性物質内部に0.1mmの深さで10%以上の吸収率を有することが望ましい。更に望ましいのは0.1mmの深さで50%以上の吸収率を有することである。吸収率が十分に高くない場合には、透明材料の表面加工の精密化及び微細化が十分には達せられない。
セル14の上端には、上に伸びた筒状開口部14bが形成されており、流動性物質12にレーザー光が照射された際に発生する気泡及び体積変動を吸収している。また、セル14の背面からホルダープレート19をボルト20で基準プレート13に取付けている。ホルダープレート19には、加工時の様子を観察可能とするために、ほぼ中央に開口窓19aが形成されている。このように、基準プレート13、透明材料11、第1ホルダープレート21及びセル14が固定ボルトでそれぞれ一体的に組み立てられたものを、最後にホルダー16に組み付けることで、再現性の良いレーザー加工が可能となる。
次に、このように構成された透明材料の微細加工装置10の使用手順について説明する。先ず、加工の対象となる透明材料11を基準プレート13及び第1ホルダープレート21で挟み込み、締め付けトルクを一定(現機構では約12cNm)の状態で4本の固定ボルト15によりネジ止め固定する。この際、基準プレート13を省略して、透明材料11とセル14をまとめてホルダー16、ホルダープレート19で挟み込む方が簡便である。しかし、これでは透明材料11の裏面の位置が全く保証されず、基板保持の度にレーザー集光方向に対して数10ミクロンの位置ずれが起こり、再現性の良い透明材料の微細加工が実行できない。
このため、本発明では基準プレート13を設け、これを透明材料11の裏面の位置出しの基準としている。また、締め付けトルクを一定に管理しないでボルト止めすると、基準プレート13のたわみによって十ミクロン強のオーダーで位置ずれが起こり、再現性の良い微細加工が達成できない。このため、ボルト止めする際の締め付けトルクの管理が必須である。これは、他の箇所のボルト止めにおいても同様である。さらに、第1ホルダープレート21と透明材料である基板表面との間のクッション用にOリング17により基板厚さのばらつきを補償する。もし、Oリング17を用いないで、透明材料11を基準プレート13、第1ホルダープレート21で挟むと、隙間が残って基板裏面の位置ブレが起こるか、透明材料11が基準プレート13、第1ホルダープレート21から圧力を受けて表面が微小変形するか、或いは破損するかのいずれかとなってしまう。このため、本発明ではクッション用のOリング17の使用が必須である。
また、シール用のOリング22を介して透明材料11とセル14を接触させ、ホルダープレート19により挟み込み、締め付けトルク一定の下でボルト止め固定した後、セル14に流動性物質を注入する。ホルダープレート19を基準プレート13に締め付けトルク一定の下でボルト止め固定する。次に、ホルダー16を図外のXYZステージ上面に載せ、4個の基準ピンにより位置出しする。基準ピンなしでは、ホルダー16をXYZステージ上面に着脱する際の位置再現性を全く保持できず、結果として微細加工の精度、再現性が保てなくなる。このため、基準ピンの使用が望ましい。
さらに、クランプレバーによりクランプを上下させることで、ホルダー16をXYZステージ上面に低荷重(現機構では約10N)で固定する。ホルダー16をXYZステージ上面に固定する必要があるが、固定する際にネジ止めやボルト止めを行うと、固定作業によりXYZステージにトルクがかかって、ステージの微小移動を引き起こし、加工対象である基板裏面の位置がずれて、緒果として微細加工の精度、再現性が保てなくなる。このため、ソフトかつ、厳重な固定方法が必要であり、クランプ機構を用いる本方法により実現される。
具体的な微細加工手順の詳細は、次に述べるように、加工対象となる加工基板(透明材料11)をXYZステージと被加工物保持機構によりステージに保持する。次に、エキシマレーザービームの調整を行い、被加工物へのビーム照射を行う。また、アッテネーター(減光器)により、レーザー光の強度を調整する。さらに、ホモジナイザーにより、レーザー光強度分布を均一化する。レーザー光を、所定の形状がデザインされたフォトマスクを通過させ、プロジェクションレンズによって、レーザー光が加工基板裏面と流動性物質の界面に縮小投影され、所定の形状のエッチング加工が行われる。なお、具体的な加工例、流動性物質の種類と濃度、レーザーの種類と波長、レーザー強度、フォトマスクにより投影・加工される形状の例は表1に示す通りである。
以上のような構成により、透明材料11の裏面を基準プレート13で規制することにより、位置ずれを防止し、再現性のよい微細加工が可能となる。また、加工対象基板の形状変更に対して小さな基準プレート13と第1ホルダープレート21の改造で迅速に対応することができる。
図3は、本発明の第2の実施形態を示す側面図である。本実施の形態において、透明材料11は基準プレート13とホルダー16で狭持されている。ホルダー16は、正面にレーザー光を受け入れるための開口部16aを有すると共に固定ボルト15を挿通するためのボルト穴18が形成されている。ホルダー16は、透明材料11を狭持する面に狭持凹部16bを有しており、この狭持凹部16bにOリング17aを配置することにより、透明材料11の厚さのバラツキを補償する。このように構成されたホルダー16は、図外のクランプ機構によりXYZステージに固定される。
以上のように構成された場合、第1ホルダープレートを必要としないので、部品点数の削減を図ることができる。また、透明材料11の裏面が基準プレート13によって直接規定されるので、再現性の良い微細レーザー加工が可能となる。
図4は、本発明の第3の実施形態を示す側面図である。本実施の形態において、透明材料の微細加工装置30は、ホルダー31に透明材料11の裏面を規制する基準プレート32が形成されている。また、ホルダープレート33は、透明材料11の正面側にボルト34で固定される。基準プレート32の正面側には、透明材料11の裏面側の基準となる当接面32aが形成されている。この当接面32aは、平坦で且つホルダー31と一体的に形成されているので、XYZステージとの位置調整を正確に行うことができる。また、ホルダープレート33の裏面には、透明材料11を保持する為の凹部33aが形成されており、Oリング 35が配置されており、厚さのバラツキを補償する。
セル14は、透明材料11の裏面と接触する開口部14aが形成されており、この開口部14aの周囲にOリング19が配設されている。また、セル14の上端には第1の実施例と同様に上に伸びた筒状開口部14bが形成されており、流動性物質12にレーザー光が照射された際の体積変動を吸収している。さらに、セル14の背面からホルダープレート19をボルト20で基準プレート32に取付けている。ホルダープレート19には、加工時の様子を観測可能とするために、略中央に開口窓19aが形成されている。
このように構成した場合には、透明材料11の裏面位置を規制する基準プレート32がホルダー31と一体的に構成されているので、より正確に透明材料11の裏面位置を定めることができ、再現性の良い微細加工が可能となる。
また、本発明はこれらの実施の形態に限定されることなく、本発明の技術範囲にしたがって種々の設計変更をすることができる。
さらに、3次元表面微細加工を達成するために、上記微細加工装置を用い、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を照射し、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料の各加工位置に照射されるレーザーパルス数及びレーザー強度を制御する。前記特許文献1の方法では、レーザー1パルスあたりの加工深さがレーザー強度に対して線形に増加し、さらに加工深さが照射パルス数に比例するという特徴を持つ。このため、加工深さはレーザー強度と照射レーザーパルス数で容易に制御することができる。そこで、各加工位置での加工深さを任意に制御して、複雑な三次元的表面微細構造の加工を行うことを特徴とする。また、レーザー光をスキャンすることにより、被加工物上におけるレーザーのビームサイズより大きな領域を加工することが可能となる。なお、用いるフォトマスクは、光の透過・遮光のみを制御する通常のフォトマスクでよく、作製困難なグレー・フォトマスクをあえて用いる必要はない。
のこぎり刃溝を作製するには、透明材料の背面に光吸収流動性物質を接触させた状態で、フォトマスクを透過して直角三角形のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表側から照射しながら、レーザー光を照射方向に垂直な面内で、透明材料/流動性物質界面に投影された直角三角形の頂点方向にスキャンする(図7)。レーザーの照射の様子を透明材料の裏面側から見ると図8(a)のようになり、直角三角形形状のレーザー光を矢印方向にスキャンするとき、線分XY上の点A、B、C、D、Eに照射されるレーザーパルス数はそれぞれ線分a、b、c、d、eの長さに比例することになる。前記段落0064に記載の通り、加工深さは照射レーザーパルス数に比例するため、点A、B、C、D、Eにおける加工深さはそれぞれ線分a、b、c、d、eに比例する。すなわち、線分XY上の断面形状は、図8(b)に示すように、点Yを最深部とするのこぎり刃溝形状となる。のこぎり刃の幅は直角三角形の底辺と一致し、のこぎり刃溝の深さは直角三角形の高さ、レーザー強度、スキャン速度、流動性物質の種類及び濃度によって制御できる。
のこぎり刃溝アレイの加工には、フォトマスクにより直角三角形が1列に並んだビーム形状を持ったレーザー光をスキャンする。
なお、透明材料に対するレーザー光の照射位置が相対的に移動すれば上記加工が達成されるので、(1)レーザー光をスキャンする、(2)レーザー光に対して被加工物を移動させる、のいずれでも構わない。
同様にして、V溝加工には2等辺三角形のビーム形状をしたレーザー光をスキャンする。U溝加工にはフォトマスクにより円、楕円、半円、半楕円のいずれかのビーム形状をしたレーザー光をスキャンする。矩形溝加工には、長方形のビーム形状をしたレーザー光をスキャンする。
さらに、V溝アレイ、U溝アレイ、矩形溝アレイの加工には、フォトマスクにより上記形状が1列に並んだビーム形状を持ったレーザー光をスキャンする。
溝及び溝アレイの湾曲構造の加工には、前記段落0065〜0069に記載したビーム形状のレーザー光を、照射方向と垂直な面内で弧を描くようにスキャンする。ただし、例えばのこぎり刃溝の湾曲構造の加工において、レーザー光のスキャンのみ弧を描くようにしても、溝構造は滑らかにつながらない。スキャンの際に、同期してフォトマスク、被加工物のいずれかを回転させ、投影された直角三角形ビーム形状の頂点方向を常にレーザー光のスキャン方向と一致させる。これにより、のこぎり刃溝が滑らかに弧を描いて加工されることになる。他の溝及び溝アレイの湾曲構造の場合も同様である。
ピラミッド状構造2次元アレイの加工には、V溝アレイ作製後に、フォトマスクあるいは被加工物を90°回転して再度V溝アレイ加工を行う。この結果、1度目のV溝加工と直交方向にV溝加工が重畳され、結果としてピラミッド状構造2次元アレイ形状が形成される。
同様にして、レンズ状構造2次元アレイの加工にはU溝アレイ加工、矩形2次元アレイの加工には矩形溝アレイ加工を2度、直交するように行うことで達成される。なお、矩形溝の間隔が一定の場合、2度の加工で正方形2次元アレイが形成され、矩形溝の間隔が一定でない場合、2度の加工で長方形2次元アレイが形成され、長方形の長辺と短辺の長さに意図的に乱れを導入することも可能である。
本発明における三次元表面微細加工では、一段階のレーザー処理で加工でき、簡便かつ高効率である。さらに、低レーザー強度のため、マスク・プロジェクションを通して大面積一括加工も可能で、パターンの精度は1マイクロメーター以下も可能である。加えて、エッチング速度も制御でき、エッチング表面の化学組成にも変化を与えないことから、微細化、精密化、高品位化できる方法である。さらに、フォトマスクを透過したレーザー光をスキャンするという簡便な方法で所定の3次元表面微細構造をもった光学素子の作製が可能である。
なお、本発明によって作製された3次元微細構造表面に、必要に応じて公知の方法で誘電体膜や金属膜を塗布することにより作製される光学素子として、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子などの可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、ファイバー位置決め基板、光導波路基板、液晶配向用基板などが挙げられる。
以下、透明材料の3次元表面微細加工を実験例により更に詳細に説明する。
実験例1
石英ガラス基板にV溝を作製した。流動性物質としてトルエンを用い、石英基板と流動性物質容器を接触させた状態で電動ステージに固定し、直角二等辺三角形のレーザー光パターンを透過するフォトマスクを用いてKrFエキシマレーザー光を石英ガラス基板/流動性物質界面に照射しながら、電動ステージで石英ガラス基板を移動させてレーザー光をスキャンした。V溝の幅は二等辺三角形の底辺100マイクロメートルに一致し、レーザー強度、レーザー光の移動速度を変えることによって、溝の深さは20マイクロメートル、40マイクロメートル、50マイクロメートルと制御性よく変えることができた。また、加工斜面及び底部も所定の形状に加工されていることが確認できた。加工されたV溝の3次元形状観察結果を図9に示す。
実験例2
石英基板にU溝を加工した。流動性物質としてピレンのアセトン溶液を用い、石英基板と流動性物質容器を接触させた状態で電動ステージに固定し、円形状のレーザー光を透過するフォトマスクを用いてKrFエキシマレーザー光を石英基板/流動性物質界面に照射しながら、電動ステージにより石英基板をレーザー照射方向と垂直に移動させてレーザー光をスキャンした。U溝の幅は18ミクロン、溝の深さは9ミクロンであった。
図1は、本発明に係る透明材料の微細加工装置の概略構成を示す説明図である。 図2は、同透明材料の微細加工装置の正面図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態を示す側面図である。 図4は、本発明の第3の実施の形態を示す側面図である。 図5は、従来の微細加工装置の一例を示す側面図である。 図6は、従来の微細加工装置における透明材料の位置ずれの例を示す側面図である。 図7はのこぎり刃溝加工の概略を示す説明図である。 図8(a)は直角三角形のビーム形状のレーザー光を照射しながら、レーザー光をスキャンする様子を、透明材料の裏面側から見た説明図である。図8(b)は作製されるのこぎり刃溝の模式図である。 図9は石英ガラス表面に作製したV溝の3次元形状観察結果である。
符号の説明
10 透明材料の微細加工装置
11 透明材料
12 流動性物質
13 基準プレート
13a 基準面
13b 窓部
14 セル
14a 開口部
14b 筒状開口部
15 固定ボルト
16 ホルダー
16a 開口部
16b 保持凹部
17 Oリング
18 ボルト穴
19 ホルダープレート
19a 開口窓
20 ボルト
21 第1ホルダープレート
21a 凹部
21b 開口部
22 Oリング
30 透明材料の微細加工装置
31 ホルダー
32 基準プレート
32a 当接面
33 ホルダープレート
34 ボルト
35 Oリング
40 レーザー光
41 フォトマスク
42 集光レンズ
43 直角三角形ビーム
44 透明材料
45 流動性物質容器
46 透明材料裏面/流動性物質接触領域
47 レーザー光スキャン方向
48 透明材料裏面に加工されたのこぎり刃溝
49 レーザー光スキャン方向

Claims (17)

  1. 透明材料の裏面にレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質を接触させ、正面からレーザー光を照射して透明材料の裏面に微細加工を施す透明材料の微細加工装置であって、
    前記透明材料の裏面位置を直接規制する基準プレートを備えたことを特徴とする透明材料の微細加工装置。
  2. 前記透明材料は、前記基準プレートと、保持プレートに挟持される保持されることを特徴とする請求項1に記載の透明材料の微細加工装置。
  3. 前記透明材料の裏面に接触される流動性物質は、透明材料とは独立して保持されることを特徴とする請求項1または2に記載の透明材料の微細加工装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の透明材料の微細加工装置を用いた光学素子作製方法であって、
    透明材料に光吸収の大きな流動性物質を接触させ、所定のフォトマスクを透過して特定のビーム形状を持ったレーザー光を透明材料の表面側から照射しながら、レーザー光をスキャンすることにより、透明材料に所定の3次元表面微細構造を加工することを特徴とする光学素子作製方法。
  5. 前記光学素子に適用する該3次元表面微細構造として、V溝及びV溝アレイ、のこぎり歯溝及びのこぎり歯溝アレイ、U溝及びU溝アレイ、矩形溝及び矩形溝アレイ、上記溝及び溝アレイの湾曲構造、ピラミッド状構造2次元アレイ、レンズ状構造2次元アレイ、矩形2次元アレイのいずれかを作製することを特徴とする請求項4記載の光学素子作製方法。
  6. 前記V溝及びV溝アレイの作製に、2等辺三角形及び2等辺三角形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  7. 前記のこぎり刃及びのこぎり刃溝アレイの作製に直角三角形及び直角三角形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  8. 前記U溝の作製に、半円形、半楕円形、円形、楕円形のいずれかのビーム形状、U溝アレイの作製に半円形、半楕円形、円形、楕円形のいずれかの列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  9. 前記矩形溝及び矩形溝アレイの作製に、長方形及び長方形列のビーム形状のレーザー光を照射方向に垂直にスキャンすることを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  10. 前記溝及び溝アレイ湾曲構造の作製に、請求項6〜請求項9のいずれか一つに記載のビーム形状のレーザー光を、照射方向に垂直な面内で曲線状にスキャンしつつ、同期してフォトマスクと被加工物のいずれかを回転させてレーザー光のスキャン方向に対する角度を一定に保つことを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  11. 前記ピラミッド状構造2次元アレイの作製に、請求項6記載の光学素子作製方法によりV溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再びV溝アレイ作製を行うことを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  12. 前記レンズ状構造2次元アレイの作製に、請求項8記載の方法でU溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再びU溝アレイ作製を行うことを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  13. 前記矩形2次元アレイの作製に、請求項9記載の方法で矩形溝アレイを作製後、フォトマスクと被加工物を相対的に90°回転し、再び矩形溝アレイ作製を行うことを特徴とする請求項5記載の光学素子作製方法。
  14. 前記透明材料として石英ガラス、一般ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、シリコンカーバイド、サファイア、アルミナ、水晶、ダイヤモンド、またはフッ素樹脂を用いることを特徴とする請求項4記載の光学素子作製方法。
  15. 前記レーザーとして、エキシマレーザー、またはYAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー、色素レーザー、銅蒸気レーザー、チタンサファイアレーザーの基本発振波長あるいは高調波を用い、レーザー光強度として0.01J/cm/pulseから100J/cm/pulseまでを用いることを特徴とする請求項4記載の光学素子作製方法。
  16. 前記流動性物質として、有機化合物、有機色素、無機顔料または炭素粉末を含む物質を用いることを特徴とする請求項4記載の光学素子作製方法。
  17. 前記光学素子作製方法により、回折格子、偏光板、反射板、反射防止板、プリズムアレイ、ホログラム光学素子、フォトニック結晶素子として利用される可視〜紫外〜真空紫外光用回折光学素子、及び光通信素子、光導波路基板、液晶配向基板を作製することを特徴とする請求項4記載の光学素子作製方法。
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