JP2004305358A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】心電情報とスキャン情報からECGディレイタイムを算出し、このECGディレイタイムに基づいて所定のディレイタイムをディレイタイム設定手段により設定し、この所定のディレイタイム経過後に、指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得してディレイタイム連動再構成手段により断層撮影像を再構成する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、心電情報を取得する心電情報取得手段を備えたX線CT装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、X線CT装置を用いた心臓領域撮影は、そのスキャンスピードが人体の心臓の拍動に比して遅いため、再構成した断層撮影像に心臓の動きに起因するモーションアーチファクトと呼ばれる擬似画像やボケが発生し臨床診断には適さない画像であった。これを解決するために、スキャンメヒードできる限り早めることが考えられ、これを実現したものとしてウルトラファーストCT装置が知られている。これは電子ビームCT装置とも呼ばれ、100ms程度のスキャンスピードを持ち、心臓が止まっているかのような鮮明な断層撮影が可能である。しかし、このウルトラファーストCT装置は値段が高価で大型になってしまう。一方、スキャンスピードを速めることによって心臓領域の撮影を可能とする方法以外に、ECGゲート撮影法が考案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。これは、同一スライス面で数心拍にわたって連続して投影データを収集しておき、同時に記録した心電情報のR波を基準として、それからの時間と心拍位相の幅を設定して数心拍中のデータから同一心時相の投影データのみを収集して、ECG再構成手段により断層撮影像を再構成するものである。
【0003】
次に、このECGゲート撮影法について説明する。
スキャナに被検体を挟んでX線源と検出器を対向配置し、コリメータでX線源からのX線照射領域を制限しながら被検体の心臓領域にX線を照射し、被検体の心臓領域を通過したX線を検出器で検出すると共に、被検体には心電計を取り付け、この心電計からの心電情報を取り込みながらR波付近の心臓領域の投影データを得ている。図5は、Q波、R波およびS波の位置を併記した心電波形1を示しており、R波付近において心臓はもっとも拡張する状態であり、また心臓の動きが最も遅くなる。そこで、この心電情報を心電計で取り込みながらR波付近の心臓領域を撮影して投影データを収集するようにしている。図6は、このようにして収集した投影データを模式的に示した模式図である。同図の横軸は検出器チャンネル方向であり、縦軸は投影角度を示している。心電情報3は、心臓領域の投影データ2と共に記録しているが、実際の投影データでは、同図で示すような波形ではなく、投影角度のどの位置にR波が存在するのかなどを数値等で示して対応付けている。
【0004】
心臓領域の撮影後、ECG再構成手段によって投影データを次のように処理して再構成画像を得る。
ここでは、4列マルチスライスX線CT装置を用いた螺旋撮影として説明しており、図7に示すように4本の検出器軌跡15〜18が示され、そのスキャン周期は1.0秒間隔、また、併記した心電情報3から分かるように心拍周期は0.8秒間隔である。同図に示すように0.0秒位置からスタートした心拍とスキャンは4.0秒位置において同期することになる。再構成に必要な投影データとしては、投影角度が異なり心時相が同一のものを収集する必要がある。図中で、0.0秒位置からスタートし4.0秒位置まで(4.0秒は除く)の投影データでは、R波が5回起きているため、4.0秒間で5回分心時相が異なる投影データが存在することになる。これを示したのが収集領域4〜8である。360度分の投影データを5回に分けて収集するため、1つの収集領域は72度分の投影データとなる。時間に換算すればスキャン周期が1.0秒であるから、1つの収集領域の時間的な幅は200ms(1s/5回)となる。これらの投影データは心時相が同一で投影角度が異なるデータであり、螺旋スキャンのため、スライス位置も異なる。収集領域4〜8の投影データ群をスキャン1周期の範囲で示すと、図8のようになる。
【0005】
図8の収集領域6a〜10aは、図7の各収集領域5〜8と、心拍とスキャン周期が上述した同期後におけるR波後200msの収集領域9,10とをそれぞれ平行移動したものである。収集領域9は収集領域4と投影角度および心時相が同一で、スライス位置が4周期つまり4s先の投影データである。収集領域5と収集領域10の関係も収集領域4と収集領域9の関係と同様である。この図8の左方要部のみを示したのが図9(A)である。収集領域4と収集領域9aの間には、螺旋スキャンによって体軸方向に不連続領域11が生じる。この不連続領域11は、単純な線形補間等を用いてデータを算出して図9(B)のように補間領域12とする。収集領域5と収集領域10aとの間の不連続領域13についても同様に補間領域14とする。その後、図9(B)に示すように希望するスライス位置SLA,SLBを指定し、この指定位置における再構成画像を得るようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−75336号公報
【特許文献2】
特開2002−330961号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のECGゲート撮影法を採用したX線CT装置では、心室拡張期などの断層撮影像が捉えられるので心室壁の運動異常や冠動脈の異常を観察することができるが、一旦、心臓領域を撮影した後に、ECG再構成手段により投影データを組み合わせて画像再構成処理を行うため、心臓領域を撮影しながら心臓の画像を観察することは不可能であった。
【0008】
本発明の目的は、心臓の動きに起因するモーションアーチファクトを低減すると共に、心臓領域を撮影しながら心臓の画像を観察することができるようにしたX線CT装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、被検体の心電情報を取得する心電情報取得手段と、X線源から被検体に照射したX線を検出して投影データを得る検出器と、この検出器による投影データを用いて被検体の断層撮影像を再構成するECG再構成手段とを備えたX線CT装置において、上記心電情報の心拍位相とスキャン周期の位相が重なり合うECGディレイタイムから決定したディレイタイムを設定するディレイタイム設定手段と、投影データ収集前に再構成するスライス位置を決定する決定手段と、上記心電情報取得手段による上記心電情報から同一心時相の投影データを順次収集する収集手段と、上記ディレイタイム後にスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得る補間手段とを備え、上記ECG再構成手段は、上記ディレイタイム後に指定したスライス位置の投影データを上記収集手段から取得して断層撮影像を再構成するディレイタイム連動再構成手段を有することを特徴とする。
【0010】
本発明によるX線CT装置は、心電情報収集手段によって得た例えば心電図のR波に基づいて心時相が同一で投影角度が異なる投影データを収集手段により収集し、ECGディレイタイムから算出した所定のディレイタイムをディレイタイム設定手段により設定し、この所定のディレイタイム経過後に、指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得してディレイタイム連動再構成手段により断層撮影像を再構成するようにしているため、従来のように一旦、心臓領域全体を撮影した後に、投影データを組み合わせて画像再構成処理を行うのではなく、所定のディレイタイム経過後から断層撮影像を再構成することができ、しかも、心臓領域を撮影しながらディレイタイム経過後に心臓が静止しているかのような鮮明な心臓断層画像をほぼリアルタイムで提供することができ、心臓領域を撮影しながら心臓の画像を観察することができるようになる。
【0011】
また請求項2に記載の本発明は、請求項1記載のものにおいて、上記収集手段は、同一心時相の投影データをバッファリングすると共に、上記ディレイタイム後に再構成を終了した投影データを消去するバッファリング手段を有することを特徴とする。
【0012】
このような本発明によるX線CT装置は、バッファリング手段が順次収集領域の投影データを入れ替えることで、簡単な構成で様々なスライス位置での断層撮影増を得るための投影データを保持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるX線CT装置の動作を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1においてX線CT装置の寝台上に被検体である患者を載せて固定した後、心電計などの心電情報取得手段によって被検体の心電情報を取得して平均心拍数を得る。これに前後するステップS2では、投影データの収集前に再構成する心臓領域のスライス位置を決定すると共に、X線CT装置のスキャンスピードを設定する。続くステップS3では心臓撮影機能に係わる各種の手順を行う。つまり、ステップS1で求めた平均心拍数やステップS2で設定したスキャンスピードなどからECGディレイタイムを算出する。例えば、平均心拍数の心拍位相と、X線CT装置のスキャン周期の位相とから、両者位相が重なり合うECGディレイタイムを算出し、このECGディレイタイムに基づいて設定手段により詳細を後述する所定のディレイタイムを設定する。
【0014】
次のステップS4では、心臓領域のCT撮影を行う。このとき、詳細な図示を省略しているが心電情報取得手段による心電情報から同一心時相の投影データを収集手段によって順次収集するようにし、上述した所定のディレイタイム経過後に既に設定した最初のスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間手段によって補間し、そのディレイタイム経過後に指定した最初のスライス位置に対応するものとして収集した投影データから断層撮影像をディレイタイム連動再構成手段によって再構成する。次のステップS5では、この再構成された断層撮影像を表示手段に表示する。スライス位置の数に応じて、ステップS4およびステップS5を繰り返してそれぞれのスライス位置の断層撮影像を表示手段に表示して行く。
【0015】
このフローチャートから分かるようにX線CT装置は、被検体の心電情報を取得する心電情報取得手段と、X線源から被検体に照射したX線を検出して投影データを得る検出器と、心電情報の心拍位相とスキャン周期の位相が重なり合うECGディレイタイムから決定したディレイタイムを設定するディレイタイム設定手段と、投影データ収集前に再構成するスライス位置を決定する決定手段と、心電情報取得手段による心電情報から同一心時相の投影データを順次収集する収集手段と、ディレイタイム経過後にスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得る補間手段と、ディレイタイム経過後に指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得して断層撮影像を再構成するディレイタイム連動再構成手段とを有している。
【0016】
被検体には心電計を取り付けており、この心電計等から構成した心電情報収集手段からの心電情報を取り込みながらR波付近の心臓領域を撮影して投影データを図7のように収集する。このとき、R波付近において心臓はもっとも拡張する状態であり、また心臓の動きが最も遅くなるため、同部の投影データを利用して再構成を行うと心臓が静止しているかのような鮮明な撮影画像を得ることができる。このとき投影データは、スキャナに被検体を挟んでX線源と検出器を対向配置し、コリメータでX線源からのX線照射領域を制限しながら被検体の心臓領域にX線を照射し、被検体の心臓領域を通過したX線を検出器で検出することによって得ている。
【0017】
次に、図1のステップS3で説明した心臓撮影機能に関連する各種の算出および設定について説明する。
先ず、ステップS2で示すように投影データ収集前に再構成するスライス位置を決定する決定手段について説明する。これは、例えば図2に示すように体軸方向に最初のスライス位置20aと最後のスライス位置20nを設定し、これらの間の枚数指定や間隔指定を行ってその他のスライス位置20b〜20mを波線で示すように決定する。
【0018】
次に、ECGディレイタイムの決定と、このECGディレイタイムから決定した所定のディレイタイムを設定するディレイタイム設定手段について説明する。
図7で既に説明したようにスキャン周期は1.0秒間隔、また、併記した心電情報3から分かるように心拍周期は0.8秒間隔である。同図に示すように0.0秒位置からスタートした心拍とスキャンは4.0秒位置において心拍周期とスキャン周期は重なり合って同期することになる。この心電情報3の心拍位相とスキャン周期の位相が重なり合うまでに要する時間4.0秒に、後述する1つの収集領域の時間的な幅つまりセグメント幅200msを加えた4.2秒がECGディレイタイムである。このECGディレイタイム4.2秒に基づいて所定のディレイタイム、ここでは望ましい所定時間として4.2秒を決定し、図示しないディレイタイム設定手段により図2に示すようにこのディレイタイムを設定する。上述した所定のディレイタイムの算出に際して心電情報3から心拍周期を得るが、この心拍周期は投影データに格納されたR波等を基準に算出するようにすることもできるし、被検体の心臓領域撮影する前に電情報取得手段によって得ることもできる。
【0019】
この所定のディレイタイムを設定した後、ステップS4の心臓領域CT撮影を行うが、その際に同一心時相の投影データを順次収集する収集手段について説明する。
再構成に必要な投影データとしては、投影角度が異なり心時相が同一のものを収集する必要がある。図2および図7に示すように0.0秒位置からスタートして4.0秒位置まで(4.0秒は除く)の投影データでは、R波が5回起きているため、4.0秒間で5回分心時相が異なる投影データが存在することになる。これを図2に示したのが収集領域4〜9である。360度分の投影データを5回に分けて収集するため、1つの収集領域は72度分の投影データとなる。時間に換算すればスキャン周期が1.0秒であるから、1つの収集領域の時間的な幅は200ms(1s/5回)となる。これらの投影データは心時相が同一で投影角度が異なるデータであり、螺旋スキャンのためスライス位置も異なる。収集領域9,10は、心拍とスキャン周期が同期した後におけるR波後200msの投影データを示しており、投影角度および心時相が同一で、スライス位置が4周期つまり4s先の投影データとなっている。
【0020】
図3は、上述した収集手段によるデータ収集動作を時間の経過と共に示す説明図である。
図3(A)に示すようにスキャンを開始してから1.8秒後に、収集領域4〜6のデータを収集するが、この時点では再構成に必要とする投影データが不十分である。また図3(B)に示すように2.6秒後には収集領域4〜7のデータを収集するが、この時点でも再構成に必要とする投影データが不十分である。さらに図3(C)に示すように3.4秒後には収集領域4〜7のデータが収集されているが、最初の72度分の投影データ領域に投影データが存在しない。
【0021】
しかしながら、4.2秒後経過後には状況が変化する。実際には4.2秒後の収集領域9データを収集しても螺旋スキャンであるため最初の72度分のデータはスライス位置と重ならずギャップ領域11が生じている。しかし、これは収集領域4と収集領域9から単純な線形補間等を用いてデータを算出して補間により補間領域として投影データを得ることができるので、このとき補間手段により、所定のディレイタイム経過後にスライス位置20aに対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得るようにする。このようにして4.2秒経過後には希望のスライス位置20aでの再構成画像を得ることが可能となる。
【0022】
所定のディレイタイム経過後に、ディレイタイム連動再構成手段は指定したスライス位置20の投影データを収集手段から取得して断層撮影像を再構成し、それを表示手段に表示する。
【0023】
このようなX線CT装置によれば、ECGディレイタイムから算出した所定のディレイタイムをディレイタイム設定手段により設定し、この所定のディレイタイム経過後に、指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得してディレイタイム連動再構成手段により断層撮影像を再構成するようにしているため、従来のように一旦、心臓領域全体を撮影した後に、投影データを組み合わせて画像再構成処理を行うのではなく、所定のディレイタイム経過後からスライス位置20aの断層撮影像を再構成することができ、心臓領域を撮影しながら心臓の画像を観察することができる。しかも、心電情報収集手段によって得た心電図のR波に基づいて心時相が同一で投影角度が異なる投影データを収集手段により収集し、これをディレイタイム連動再構成手段によりスライス位置20aの断層撮影像を再構成するようにしているため、心臓領域を撮影しながらディレイタイム経過後に心臓が静止しているかのような鮮明な心臓断層画像を提供することができる。
【0024】
上述したスライス位置20aの再構成に続いて次のスライス位置20bの再構成が同様に行われる。スライス位置20cの断層撮影像を得る場合、収集手段が図3において各収集領域4〜9の投影データを収集した後、次の収集領域10の投影データを収集した時点では、つまり今度は収集領域5から所定のディレイタイムが経過すると、収集領域5および収集領域9の場合と同様に収集領域5と収集領域10の間にはギャップ領域13が生じた状態である。しかし補間手段は、ディレイタイム経過後にスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得るように構成しているため、収集領域5から所定のディレイタイムが経過すると、収集領域5と収集領域10から線形補間等を用いてデータを算出してギャップ領域13の投影データを得る。また、ディレイタイム連動再構成手段は、ディレイタイム経過後に指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得して断層撮影像を再構成するように構成しているため、収集領域5から所定のディレイタイムが経過すると、スライス位置20cの再構成を行う。
【0025】
このように上述した最初のスライス位置20aの場合と同様の処理を繰り返すことによって、次のスライス位置20b〜20nをそれぞれ撮影しながら、ディレイタイム経過後にそれぞれのスライス位置20b〜20nにおいて心臓が静止しているかのような鮮明な心臓断層画像を得ることができる。この処理は、最後のスライス位置20nにおける断層撮影像を得るまで繰り返し、順次リアルタイムで表示手段に表示するので、撮影しながらこの鮮明な画像を観察することができる。
【0026】
このとき上述したX線CT装置は、次のスライス位置での再構成画像を得るために、心電情報取得手段による心電情報を用いて同一心時相の投影データを順次収集する収集手段を設けているが、この収集手段に、同一心時相の投影データをバッファリングすると共に、所定のディレイタイム後に再構成を終了した投影データを消去するバッファリング手段を付加すると良い。つまり、上述した図3(A)〜(D)に示すようにディレイタイム連動再構成手段により最初のスライス位置20aにおける断層撮影像を再構成するまで、少なくとも所定のディレイタイム分に相当する各収集領域4〜8の投影データを保持するバッファリング手段を有している。このバッファリング手段は、図4(A)に示すようにスライス位置20aにおける断層撮影像の再構成を完了すると、図4(B)に示すように次のスライス位置20bにおける断層撮影像を再構成するのに不要となる投影データ、つまり収集領域4の投影データを消去する。これをスライス位置の変更に伴って順次行う。
【0027】
このようにバッファリング手段が順次収集領域の投影データを入れ替えることで、簡単な構成で様々なスライス位置での断層撮影増を得るための投影データを保持することができる。このバッファリング手段は演算装置のメモリー上に設けられることは言うまでも無い。
【0028】
尚、上述した実施の形態では、4列マルチスライスX線CT装置を用いた螺旋撮影として説明したが、これに限定するものではなく、ベッドを止めた状態での撮影やシングルスライスX線CT装置にも適用することができる。また、上述した実施の形態では、ECGディレイタイムである4.2秒をディレイタイム設定手段により所定のディレイタイムとして設定したが、ECGディレイタイムに基づいてできるだけECGディレイタイムに近づけるように所定のディレイタイムをディレイタイム設定手段により設定することができる。いずれにしても投影データ収集前に再構成するスライス位置を決定する決定手段を有し、ディレイタイム経過後にスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得る補間手段と、ディレイタイム経過後に指定したスライス位置の投影データを収集手段から取得して断層撮影像を再構成するディレイタイム連動再構成手段等を有しているため、ECGディレイタイム経過後の早い時期から断層撮影像を再構成することができるようになる。
【0029】
【発明の効果】
以上本発明したように本発明のX線CT装置は、心臓領域を撮影しながら若干の所定のディレイタイム後に再構成を行うことができるようになり、心臓が静止しているかのような鮮明な心臓領域の断層撮影像を心臓領域の撮影を行いながら観察することができるようになり、また心臓の動きに起因するモーションアーチファクトを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるX線CT装置の動作を示すフローチャートである。
【図2】図1に示したX線CT装置による投影データの説明図である。
【図3】図1に示したX線CT装置における再構成手段の説明図である。
【図4】図1に示したX線CT装置におけるバッファリング手段の説明図である。
【図5】心電波形図である。
【図6】投影データの模式図である。
【図7】心電情報を併記した投影データを示す説明図である。
【図8】従来のX線CT装置における再構成法の初期状態を示す説明図である。
【図9】従来のX線CT装置における再構成法の他の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
4〜10 収集領域
11,13 ギャップ領域
12,14 補間領域
20a〜20n スライス位置
Claims (2)
- 被検体の心電情報を取得する心電情報取得手段と、X線源から被検体に照射したX線を検出して投影データを得る検出器と、この検出器による投影データを用いて被検体の断層撮影像を再構成するECG再構成手段とを備えたX線CT装置において、上記心電情報の心拍位相とスキャン周期の位相が重なり合うECGディレイタイムから決定したディレイタイムを設定するディレイタイム設定手段と、投影データ収集前に再構成するスライス位置を決定する決定手段と、上記心電情報取得手段による上記心電情報から同一心時相の投影データを順次収集する収集手段と、上記ディレイタイム後にスライス位置に対応する同一投影角の対軸方向の不連続領域を補間して投影データを得る補間手段とを備え、上記ECG再構成手段は、上記ディレイタイム後に指定したスライス位置の投影データを上記収集手段から取得して断層撮影像を再構成するディレイタイム連動再構成手段を有することを特徴とするX線CT装置。
- 請求項1記載のものにおいて、上記収集手段は、同一心時相の投影データをバッファリングすると共に、上記ディレイタイム後に再構成を終了した投影データを消去するバッファリング手段を有することを特徴とするX線CT装置。
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