JP2004304683A - オーディオ再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】再生される音楽信号の品質劣化を招来することなく、スピーカの接続状態を自動的に検出して、接続されているスピーカと再生される音楽信号とに応じたオーディオ再生ができるオーディオ再生装置を提供する。
【解決手段】入力された音楽信号をスピーカ10により再生するオーディオ再生装置1において、試験信号を生成する信号生成手段6と、スピーカ10を駆動する増幅手段9と、増幅手段9に与えられる信号を前記試験信号と前記音楽信号に切り換える入力信号切換手段7と、増幅手段9に電源を供給する電源供給手段4と、電源供給手段4から増幅手段9に供給される電流を検出する電流検出手段3と、前記試験信号が増幅手段9に入力されるように入力信号切換手段7を制御するとともに、前記試験信号が増幅手段9で増幅されている際の電流検出手段3により検出された電流からスピーカ接続検出動作を行う制御手段2を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカにより音楽信号を再生するオーディオ再生装置に関するものであり、特に、スピーカの接続の有無を自動的に検出する機能を有したオーディオ再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチチャンネル音楽信号再生機能、及び、サラウンド再生機能を持つサラウンドアンプ、レシーバ等のオーディオ再生装置では、従来のステレオ形式のオーディオ再生装置がL及びRチャンネル用の2つのスピーカを使用したのに対し、複数の音楽信号から構成されるマルチチャンネル形式の音楽信号の再生、あるいは、独自の音場効果を用いた音楽再生を目的として、複数の増幅器を装備し、これらにより複数のスピーカを駆動する。そこで、このようなオーディオ再生装置へのスピーカ接続を確認するために、複数のスピーカとの接続を効率良く確認する手法が求められている。
【0003】
従来、スピーカの接続の有無を検出し、オーディオ再生装置の機能向上を図るものとして、スピーカ出力への出力電流を検出することにより、スピーカ接続の有無を判定するサラウンドシステム自動設定装置が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、各スピーカ出力に電流検出用抵抗器を挿入し、既知の出力を行なったときのスピーカへ出力される電流を観測し、その大小によりスピーカ接続の有無を判定する。そして、特許文献1では、このような手法で検出されたスピーカ接続の有無の情報が、マルチチャンネル及びサラウンド再生機能を有するオーディオ再生装置のサラウンド機能の自動設定等に利用されている。
【0004】
また、マルチチャンネル音楽信号の再生において、マルチチャンネル音楽信号に含まれる全てのチャンネルの再生に必要とする全てのスピーカではなく、一部の、例えば、従来のステレオ形式に対応する2つのスピーカのみ使用する使用者も多く、このような使用者に対応する必要からも、例えば、2つのスピーカでもサラウンド効果が得られる音響再生機能を装備しているオーディオ再生装置も存在する。更には、再生するマルチチャンネル音楽信号の種類によっても、その音楽信号の再生にあたり必要とするスピーカの数が異なる。
【0005】
一方、この種のオーディオ再生装置には、臨場感を得るためのサラウンド再生機能を複数有し、この複数のサラウンド機能を使用者の要求に応じて切り換えて使用されるものも多い。このとき、サラウンド機能の中には、オーディオ再生装置自らが具備するスピーカ出力を全て使用することを想定した機能以外にも、その一部のスピーカ出力のみを使用することを想定した機能もあり、使用者がオーディオ装置の設置状況に応じて選択できる様に考慮されている。
【0006】
このように、マルチチャンネル音楽信号再生機能及びサラウンド機能は、それらの機能に対してのスピーカ接続の整合が求められるが、近年のマルチチャンネル音楽信号再生機能及びサラウンド機能の多様化により、それらの設定が複雑化し、使用者を混乱させる結果となっている。例えば、各サラウンド機能に必要なスピーカを選択して設置するには、利用するサラウンド再生機能に関してのある程度の知識を必要とするため、使用者がスピーカの設置状況に対して、適切でないサラウンド機能を選択する場合も見られる。
【0007】
このようなスピーカ接続状態とその状態に相当するサラウンド再生機能との不適合を解消するために、設置したスピーカと再生する音楽信号に対して、設置が必要なスピーカを表示することにより、不適合を防ぐ方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、複数のスピーカによる再生を必要する音楽信号に対して、音楽信号自体に付属する属性情報を利用し、これに合わせて使用するスピーカ及びサラウンド機能を選択することにより、使用者の利便を図る提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
また、別個のスピーカが接続される複数の音響信号用チャンネルを備え、各チャンネルの音響信号に対し、それぞれ、レベル調整と遅延処理が可能なオーディオ再生システムにおけるセットアップ方法であって、各チャンネルに順次テスト信号を供給して各スピーカに順次音響出力させ、リスナー位置のマイクロフォンから各スピーカの音響出力に対するスピーカ信号を出力させ、このスピーカ信号から、各チャンネルの音響信号のレベル調整と遅延処理に関する設定を自動的に行うことにより、セットアップの能率向上と容易化を図ったものもある(例えば、特許文献4参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−23300号公報 (第6−8頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−196500号公報 (第4−7頁、第14図)
【特許文献3】
特開2000−209700号公報 (第3−6頁、第1図)
【特許文献4】
特開平11−243599号公報 (第4−7頁、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、オーディオ再生装置のスピーカ出力経路に電流検出用抵抗を接続する必要があるが、この電流検出用抵抗によりオーディオアンプの出力抵抗が増えることになるので、オーディオアンプのダンピングファクタが低下して再生音の品質劣化を招くことになり、高品質の音楽再生を目的とするオーディオ再生装置においては好ましくないものである。また、スピーカ出力毎に検出回路及び検出信号処理回路を必要とするため、マルチチャンネル音楽再生、あるいは、サラウンド再生機能を有するオーディオ再生装置においては、装備されるスピーカの数に比例して回路規模が大きくなるという問題があった。
【0012】
また、特許文献2に記載の従来技術では、セットアップしたとするスピーカと、オーディオ再生装置に入力される音楽信号、及び、オーディオ再生装置から出力される音楽信号との整合関係を表示により使用者に知らせて、使用者が前記整合関係の不適合が生じる設定を行うことを抑制することはできるが、実際にセットアップされているスピーカの検出及びスピーカ接続検出結果のオーディオ再生装置への設定を行うものではないため、これらの検出及び設定は使用者が行わなければならず、面倒であるとともに、誤った設定をする可能性があるという問題があった。
【0013】
また、特許文献3に記載の従来技術では、セットアップしたとするスピーカとオーディオ再生装置に入力される音楽信号との整合関係を自動的に構築して、前記整合関係の不適合が生じることを防止できるが、実際にセットアップされているスピーカの検出及びスピーカ接続検出結果のオーディオ再生装置への設定を行うものではないため、これらの検出及び設定は使用者が行わなければならず、面倒であるとともに、誤った設定をする可能性があるという問題があった。
【0014】
また、特許文献4に記載の従来技術では、複数の各スピーカに対する各チャンネルの音響信号のレベル調整と遅延処理に関する設定の能率向上と容易化を図ることはできるが、実際にセットアップされているスピーカを自動的に検出するものではなく、また、マイクロフォンを必要とし、回路構成が複雑になる等の問題があった。
【0015】
本発明は、上記の点に鑑み、再生される音楽信号の品質劣化を招来することなく、スピーカの接続状態を自動的に検出して、接続されているスピーカと再生される音楽信号とに応じたオーディオ再生ができるオーディオ再生装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、スピーカにより音楽信号を再生するオーディオ再生装置において、試験信号を生成する信号生成手段と、前記スピーカを駆動する増幅手段と、該増幅手段に与えられる信号を前記試験信号と前記音楽信号とに切り換える入力信号切換手段と、前記増幅手段に電源を供給する電源供給手段と、該電源供給手段から前記増幅手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段により検出された電流に応じた制御と前記入力信号切換手段の切換制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段が、前記試験信号が前記増幅手段に入力されるように前記入力信号切換手段を制御するとともに、前記試験信号が前記増幅手段により増幅されている際の前記電流検出手段により検出された電流が、予め定められた所定の値より大きいときにスピーカが接続されていると判定し、前記所定の値より小さいときにスピーカが接続されていないと判定するスピーカ接続検出動作を行うようにしたものである。
【0017】
このようにすると、増幅手段に供給される電流によりスピーカ接続を検出するため、増幅手段の出力、即ち、音楽信号をスピーカに伝達する経路中に検出器等を挿入することによって、増幅手段のダンピングファクタを低下させる等による音楽信号の品質劣化を招くことなく、オーディオ再生装置にスピーカが接続されたか否かの検出を行うことができる。
【0018】
また、例えば、複数のスピーカによりマルチチャンネル音楽信号を再生するオーディオ再生装置において、試験信号を生成する信号生成手段と、前記マルチチャンネル音楽信号を前記複数のスピーカに対応した複数の再生音楽信号にデコードするサラウンドデコーダと、前記複数のスピーカがそれぞれ接続され、前記複数のスピーカをそれぞれ駆動する複数の増幅手段と、該複数の増幅手段のそれぞれに与えられる信号を前記複数の再生音楽信号のうちの対応する再生音楽信号と前記試験信号と無信号とに切り換える入力信号切換手段と、前記複数の増幅手段に電源を供給する電源供給手段と、該電源供給手段から前記複数の増幅手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段により検出された電流に応じた制御と前記入力信号切換手段の切換制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段が、前記試験信号を前記複数の増幅手段のいずれか1つの増幅手段に与え、それ以外の増幅手段には無信号を与えるように前記入力信号切換手段を制御するとともに、前記試験信号が前記複数の増幅手段のいずれか1つの増幅手段により増幅されている際の前記電流検出手段により検出された電流が、予め定められた所定の値より大きいときに、前記試験信号が与えられている増幅手段にスピーカが接続されていると判定し、前記所定の値より小さいときにスピーカが接続されていないと判定するスピーカ接続検出動作を、前記複数の増幅手段の全ての増幅手段に対して順次選択的に行うようにすると良い。
【0019】
このようにすると、複数のスピーカによりマルチチャンネル音楽信号を再生するオーディオ再生機器において、装備される前記複数の増幅手段の個々の増幅手段の入力に、前記入力信号切換手段を介して、前記信号生成手段の生成する試験信号が順次選択的に入力され、その際の前記複数の増幅手段に供給される電流を前記電流検出手段により検出し、その電流が所定の値より大きいか小さいかを前記制御手段で判定することにより、前記複数の増幅手段の各々にスピーカが接続されているか否かの検出を行うので、オーディオ再生装置に接続されたスピーカの数に応じて回路規模を大きくすることなく、また、各スピーカで再生される再生音楽の品質を損なうこともなく、オーディオ再生装置に接続された複数のスピーカの接続の有無を検出することができる。
【0020】
また、例えば、前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続の有無が表示される表示手段を設けると、前記制御手段の前記スピーカ接続検出動作により得られたスピーカ接続状態の情報を前記表示手段により表示して、このオーディオ再生装置へのスピーカ接続状態を使用者に知らしめ、使用者のスピーカ接続状態に対して矛盾する再生方法の設定等の抑制ができる。
【0021】
また、例えば、前記複数の増幅手段の各増幅手段と、この各増幅手段に対応するスピーカとの間にそれぞれ出力スイッチを設け、前記制御手段により前記スピーカの接続がされていないと判定された前記各増幅手段に対応する前記スイッチを前記制御手段により開放すると良い。このようにすると、前記制御手段の前記スピーカ接続検出動作により得られたスピーカ接続状態の情報に基づき、スピーカ接続が確認されなかったスピーカを該当する増幅手段から切り離し、この増幅手段の故障等の不測の事態が生じた場合であっても、オーディオ装置から危険な電圧、電流が出力されることを防止できる。
【0022】
また、例えば、複数の音楽信号により構成されるサラウンド音楽信号を再生するための複数のサラウンド機能を有し、前記複数のサラウンド機能の中から、前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続状態に応じた1つのサラウンド機能が自動選択されるようにすると良い。このようにすると、前記制御手段の前記スピーカ接続検出動作により得られたスピーカ接続状態に応じたサラウンド機能が自動設定されるので、使用者がスピーカ接続に応じたサラウンド機能を選択し、設定する必要が無くなる。
【0023】
また、例えば、複数の音楽信号により構成されるサラウンド音楽信号を再生するための複数のサラウンド機能と、使用者が前記複数のサラウンド機能の中から1つのサラウンド機能を選択する操作を行う操作入力手段とを有し、前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続状態に対して有効なサラウンド機能のみが選択できるように、前記操作入力手段の操作が制限されるようにすると良い。このようにすると、使用者がスピーカ接続状態に対して矛盾するサラウンド機能の選択をすることを防止できる。
【0024】
また、例えば、使用者の操作入力を入力する操作入力手段を有し、使用者が所定の操作入力を入力したときに、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を開始するようにすると、使用者が特定の操作スイッチを押下することにより、スピーカ接続状態を検出し、その検出結果に基づき、自動的に最適なサラウンド機能の設定が実施された使用状態に復帰させることができる。
【0025】
また、例えば、オーディオ再生装置の電源がオンされ、前記音楽信号の再生が開始される前に、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行うようにすると、使用者がオーディオ再生装置の設定等の操作をせずとも、自動的にスピーカ接続状態を検出し、その検出結果に基づいた最適なサラウンド機能の設定が実施された使用状態にすることができる。
【0026】
また、例えば、それぞれが、異なった前記試験信号を生成する複数の前記試験信号生成手段と、この複数の前記試験信号生成手段からの試験信号を切り換えて前記入力信号切換手段に供給する試験信号切換手段を設け、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行う際に、前記複数の増幅手段のうちの1つの増幅手段に与えられる前記試験信号を、前記1つの増幅手段に応じて、前記試験信号切換手段により前記異なった試験信号に切り換えると良い。また、前記複数の前記試験信号生成手段は、少なくとも、前記複数の増幅手段のうち、再生周波数帯域に制限が設けられていない増幅手段に対応した第1の試験信号を生成する試験信号生成手段と、再生周波数帯域に制限が設けられた増幅手段に対応した第2の試験信号を生成する試験信号生成手段とを含むようにすると良い。
【0027】
このようにすると、増幅手段の再生周波数帯域の制限等により、前記信号生成手段による単一の試験信号によっては、増幅手段への供給電流の増加が僅少になり、スピーカ接続の有無の判定が困難であるとき、複数の試験信号を設けることにより、各々の増幅手段に適した試験信号を選択して前記スピーカ接続検出動作を実施することができる。
【0028】
また、例えば、前記所定の値は、異なる複数の値から成り、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行う際に、前記試験信号が与られえる前記複数の増幅手段のうちの1つの増幅手段に応じて、前記所定の値を前記異なる複数の値のいずれかに変えると良い。このようにすると、増幅手段の再生周波数帯域の制限等により、前記電流検出手段が検出した電流の増加が各増幅手段で異なり、単一の値と比較することによっては、スピーカ接続の有無を検出するのが困難であるとき、前記スピーカの有無を検出する際に比較される前記所定の値に、各々の増幅手段への供給電流増加の判別に適した値を選択することにより、前記スピーカ接続検出動作を実施することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態のオーディオ再生装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0030】
図1において、1はオーディオ再生装置である。オーディオ再生装置1は、制御手段2、電流検出手段3、電源供給手段4、電流検出器5、信号生成手段6、入力信号切換手段7、音量音質調整手段8及び増幅手段9から構成されている。オーディオ再生装置1は、通常、音楽信号を再生する状態においては、制御手段2により信号切換手段7が音楽信号側に切換えられ、音楽信号は音量音質調整手段8を介して増幅手段9に入力される。そして、増幅手段9により増幅された音楽信号はスピーカ10へ出力され、音楽信号が再生される。
【0031】
また、スピーカ接続の検出を行うときにおいては、制御手段2により信号切換手段7が信号生成手段6側に切換えられ、信号生成手段6で生成された試験信号が音量音質調整手段8を介して増幅手段9に入力される。このとき、電源供給手段4から増幅手段9へ電源が供給される経路に挿入された電流検出器5の両端には、電源供給手段4から増幅手段9へ流れる電流に応じた電位差が生じる。そして、この電位差が電流検出手段3により検出され、制御手段2に入力される。
【0032】
図2は、このように構成されたオーディオ再生装置1において、増幅手段9に入力される入力信号の大きさと、増幅手段9で消費される消費電流との関係を示す入力信号対消費電流の一例を示した特性図である。図2において、横軸は入力信号の大きさ(単位は電圧[V])、縦軸は前記消費電流の大きさ(単位は電流[A])である。そして、11は増幅手段にスピーカが接続されている時の消費電流の特性(実線)であり、12はスピーカが接続されていないときの消費電流の特性(破線)である。
【0033】
特性11において、入力信号が小さいとき、増幅手段9の出力段のアイドリング電流等により、出力電力に関係なく消費される無負荷消費電流値I1が消費される。入力信号が大きくなると、増幅手段9により出力電力に比例する電力が消費され、消費電流が増加する。
【0034】
これに対して、スピーカ非接続時の特性12は、増幅手段9から出力される電力が変化しないため、顕著な消費電流の増加が見られない。従って、既知の試験信号入力値V1を増幅手段9に入力するとき、増幅手段9が消費する電流は、スピーカ接続時においては特性11からI2となり、スピーカ非接続時においては特性12からI1となる。このように、スピーカの接続に応じて増幅手段9の消費電流が異なることを利用し、この消費電流を観測することにより、スピーカが接続されているか否かを判別することができる。
【0035】
上述したように、スピーカ接続の有無を検出する場合、制御手段2は信号切換手段7を信号生成手段6側に切換えて、信号生成手段6からの試験信号を音量音質調整手段8を経由して増幅手段9に入力する。そして、そのときの電流検出手段3からの入力を予め定められた所定の閾値と比較することによりスピーカ接続状態の判別を行う。尚、前記信号生成手段6による試験信号の大きさが、増幅手段9に供給される電流の検出に当たり不適当であり、試験信号の大きさの調整が必要な場合には、信号生成手段6自体が出力する試験信号の出力値を調整する方法もあるが、音量音質調整手段8によりこの調整を行うことができる。多くの場合、音量音質調整手段8の制御は制御手段2によって可能である。
【0036】
また、近年、電子機器の制御手段として用いられる組込用マイクロコンピュータにはA/Dコンバータを内蔵するものも多く、本発明においても制御手段2に、この種の組込用マイクロコンピュータが使用されることを想定している。従って、電流検出手段3からの信号がアナログ値であっても、検出信号を直接入力して、制御手段2となるマイクロコンピュータ内部に予め記憶された閾値と比較する構成としているが、電流検出手段3からの信号を予め定められた所定の閾値と比較する手段を別途設け、ロジック値に変換した後に制御手段2に入力しても、同等の成果を得ることができるのは明らかである。
【0037】
このように、増幅手段9で消費される消費電流からスピーカ10の接続の有無を検出するので、増幅手段9からスピーカ10への再生音楽信号の経路中に電流検出器等の検出器を設けてスピーカ接続の有無を検出する必要がない。従って、再生される音楽信号の品質を劣化させることなく、スピーカ10の接続の有無を検出することができる。
【0038】
図3は、本発明の第2実施形態のオーディオ再生装置の電気的構成を示すブロック図である。図3において、説明の便宜上、図1と同一の部分には同一の符号を付している。図3において、23は複数の増幅手段によりマルチチャンネル形式の音楽信号を再生するオーディオ再生装置である。オーディオ再生装置23は、操作入力手段24、制御手段25、表示手段26、電流検出手段3、電源供給手段4、電流検出器5、サラウンドデコーダ27、入力信号切換手段28、複数の音量音質調整手段8、複数の増幅手段9、複数の出力スイッチ29、複数のスピーカ出力端子30、信号生成手段A31、信号生成手段B32、試験信号切換手段33及び無信号源34から構成され、複数の増幅手段9のそれぞれに、各出力スイッチ29及び各スピーカ出力端子30を介して接続された右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18、正面スピーカ(C)17、右後方スピーカ(RR)21、左後方スピーカ(RL)20及び低域スピーカ(Lfe)22を駆動して、入力されたマルチチャンネル音楽信号を再生する。
【0039】
マルチチャンネル形式としてドルビーデジタル方式の一形式を例にとると、図4に示すように、視聴位置16に対し、右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18、正面スピーカ(C)17、右後方スピーカ(RR)21、左後方スピーカ(RL)20及び低域スピーカ(Lfe)22を図示のように配置し、音場再生を行なうことを基本とする。この再生システムは、低域スピーカ(Lfe)22が再生周波数域を制限されていることから、低域スピーカ(Lfe)22で再生するチャンネルを0.1チャンネル分とし、他の5チャンネルと合わせて、5.1チャンネル音楽信号によるマルチチャンネル再生システムと称されている。尚、低域スピーカ(Lfe)22については、再生周波数が低いため自由な位置に配置可能である。
【0040】
図3において、サラウンドデコーダ27に入力されたマルチチャンネル音楽信号は、各スピーカで再生される再生音楽信号である右前方信号(FR信号)、左前方信号(FL信号)、正面信号(C信号)、右後方信号(RR信号)、左後方信号(RL信号)及び低域信号(Lfe信号)にデコードされたのち、入力信号切換手段28に与えられる。通常再生状態においては、入力信号切換手段28は、制御手段25によりサラウンドデコーダ側に切り換えられて、前記各再生音楽信号が各音量音質調整手段8を経由し、更に、それぞれの増幅手段9に入力される。各再生音楽信号は、各増幅手段9により増幅され、それぞれの出力スイッチ29及びそれぞれのスピーカ出力端子30を経由してオーディオ再生装置23から出力される。そして、オーディオ再生装置23から出力された各再生音楽信号は、それぞれのスピーカ出力端子30に接続された右前方スピーカ19、左前方スピーカ18、正面スピーカ17、右後方スピーカ21、左後方スピーカ20及び低域スピーカ22により音楽として再生される。尚、出力スイッチ29は、制御手段25によって開放状態または閉成状態に制御される。
【0041】
次に、オーディオ再生装置23は、オーディオ再生装置23の電源オン時、あるいは、操作入力手段24を使用した使用者からのスピーカ接続検出動作の実施要求があったとき、以下のようにしてスピーカ接続検出を行う。先ず、制御手段25は、各再生音楽信号の信号チャンネルのうち、1つの信号チャンネルを選択し、選択された信号チャンネルのスピーカ接続検出に適した試験信号を発生する信号源を信号生成手段A31及び信号生成手段B32から選択する。即ち、試験信号切換手段33を選択した信号生成手段側に切り換え、切り換えられた信号生成手段からの試験信号が入力信号切換手段28に入力される。次に、制御手段25は、選択した信号チャンネルについて、入力信号切換手段28をサラウンドデコーダ27側から試験信号切換手段33側に切換えるとともに、残りの信号チャンネルを無信号源34側に切換える。尚、本実施例では、無信号源34はグランドになっている。
【0042】
以上の動作により、信号生成手段A31で生成された試験信号、または、信号生成手段B32で生成された試験信号のいずれか一方が、複数の増幅手段9のうち、選択された1つの信号チャンネルの増幅手段9で増幅される。これら複数の増幅手段9には電源供給手段4から電流検出器5を介して電源が供給されており、選択された信号チャンネルの増幅手段9による試験信号の増幅動作によって消費される消費電流が電流検出器5に流れる。この消費電流は、図2を用いて説明したように、選択された信号チャンネルの増幅手段9にスピーカが接続されている場合は増加し、接続されていない場合は増幅手段9のアイドリング電流のまま、増加幅は小さい。従って、この消費電流を電流検出手段3で検出して制御手段25に入力することにより、制御手段25は、図1に示すオーディオ再生装置1と同様の手法にて、選択した信号チャンネルのスピーカ接続がされているか否かを判別することができる。そして、以上説明したスピーカ接続検出動作を、残る信号チャンネルに順次選択的に実施することにより、全ての信号チャンネルについてスピーカが接続されているか否かの検出を行う。
【0043】
このようにして、複数の増幅手段9の各増幅手段9で試験信号を増幅する際に消費される消費電流から、各信号チャンネルのスピーカの接続の有無を検出するので、各増幅手段9から各スピーカへの音楽信号経路中に電流検出器等の検出器を設ける必要がなく、再生されるマルチチャンネル音楽信号の品質を劣化させることなく複数のスピーカの接続の有無を検出することができる。また、電流検出手段3及び電流検出器5は、接続されるスピーカの数、即ち、スピーカに対応する増幅手段9の数に関係なく単一で良いので、スピーカ接続検出のために、接続されるスピーカの数に応じてオーディオ再生装置23の回路規模を大きくする必要がない。そして、得られた複数のスピーカ接続の情報は、制御手段25に接続された表示手段26によって使用者等に伝えられる。
【0044】
次に、図3に示すオーディオ再生装置23において、試験信号の信号源を試験信号切換手段33によって、信号生成手段A31と信号生成手段B32とに切り換える理由を以下に説明する。オーディオ再生装置23に接続されるスピーカによっては、例えば、主として低域再生専用のスピーカでは、そのインピーダンスが異なるため、そのスピーカを駆動する増幅手段の再生周波数帯域が制限されてしまう場合がある。その場合、単一の周波数帯域の試験信号では、増幅手段9がこの試験信号を増幅するのに消費する消費電流のスピーカ接続有無による変化が僅少になる場合があり、スピーカ接続の有無の判別が困難になる場合が生ずるので、そのような場合が予想されるスピーカが接続された信号チャンネルのスピーカ接続検出のときは、例えば、高域再生用スピーカ用の試験信号を生成する信号生成手段A31から、低域再生用スピーカ用の試験信号を生成する信号生成手段B32に切換える。尚、本実施形態では2つの試験信号生成手段により2種類の試験信号を生成する例を示したが、より多数の試験信号生成手段による多数の試験信号を、接続検出するスピーカに応じて切り換えるようにしても良い。
【0045】
また、このような場合、検出した増幅手段9の消費電流に対し、制御手段25がスピーカ接続の有無の判別に使用する閾値を変更する方法も有効な手法である。制御手段25内において、スピーカ接続の有無の判別に使用する閾値を予め複数記憶させておき、スピーカ接続検出を行う信号チャンネルに応じて、これらの閾値を変更することにより、スピーカ接続の有無を容易に判別することができるようになる。
【0046】
尚、図1及び図3に示す実施形態は、基本的なブロックの構成を示すものであり、各ブロック(手段)は自由に複合した構成が可能である。例えば、増幅手段9に関しては、複数の増幅器を実現する部品もある。また、通常、サラウンドデコーダ27に使用されるデジタルシグナルプロセッサと称されるLSIは、複数の信号生成を行い、また、マルチチャンネル信号と切換えて出力することも、さらには、音量音質調整を実施することも可能である。
【0047】
このようにして得られたスピーカ接続検出機能による検出結果は、さまざまな機能に応用することができる。例えば、出力スイッチ29は、通常のオーディオ再生装置においては、増幅手段9の障害が発生したときに、スピーカ出力端子30から異常電圧及び異常電流が流出しないように、増幅手段9の出力とスピーカ出力端子30とを切り離し、オーディオ再生装置23から異常電圧、異常電流が出力されるのを防ぐものであるが、スピーカ接続検出機能により、未使用のスピーカが判明するため、これら未使用のスピーカに対応する出力端子30を増幅手段9から切離すことにより、不測の事態が生じ、増幅手段9が異常電圧及び異常電流を出力した場合も、予めスピーカ出力端子30から切り離されている為、オーディオ再生装置23をより安全に利用することができる。
【0048】
また、例えば、このようにして得られたスピーカ接続検出機能による検出結果を、表示手段26により、他の情報等と合わせて表示すると良い。図5は、図3に示すオーディオ再生装置23の表示手段26内における音場再生の状況を表示するサラウンド表示部35の表示例である。図5に示すサラウンド表示部35は、オーディオ再生装置23で提供できる再生チャンネルの種類に関する表示と、それらのスピーカ接続の検出結果の表示と、マルチチャンネル音楽信号に含まれる音楽信号の種類の表示と、実際に音源としてスピーカにより再生されているスピーカの表示とを表示する。
【0049】
サラウンド表示部35は、図6に示す初期表示54と、図3及び図4に示した右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18、正面スピーカ(C)17、右後方スピーカ(RR)21、左後方スピーカ(RL)20及び低域スピーカ(Lfe)22について、現在再生している信号中に、該当する再生信号が含まれるか否かを表示する右前方音源表示49、左前方音源表示40、正面音源表示37、右後方音源表示53、左後方音源表示44及び低域音源表示46と、スピーカ接続検出機能により得られたスピーカ接続の有無を表示する右前方スピーカ表示48、左前方スピーカ表示39、正面スピーカ表示36、右後方スピーカ表示52、左後方スピーカ表示43及び低域スピーカ表示45と、スピーカ接続状況をふまえて選択したサラウンド機能を反映させた結果、それぞれのスピーカの音楽信号再生の有無を示す右前方スピーカ再生表示50、左前方スピーカ再生表示41、正面スピーカ再生表示38、右後方スピーカ再生表示51、左後方スピーカ再生表示42及び低域スピーカ再生表示47により構成される。
【0050】
図6〜図9は、上述したスピーカ接続検出機能を実施する前から実施後にいたる図5に示すサラウンド表示部35の遷移を示すものである。図6〜図9において、図5と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。先ず、図6は、上述したように、サラウンド表示部35の初期表示を示すもので、スピーカ接続検出機能を実施する前の状態であり、図3に示すオーディオ再生装置23が6つのスピーカによる再生が可能であることを示せるように、初期表示54を表示している状態である。次に、図7は、スピーカ接続検出機能を実施後、右前方スピーカ19、左前方スピーカ18、正面スピーカ17、右後方スピーカ21、左後方スピーカ20及び低域スピーカ22が接続されていることを検出し、これらを、それぞれ右前方スピーカ表示48、左前方スピーカ表示39、正面スピーカ表示36、右後方スピーカ表示52、左後方スピーカ表示43及び低域スピーカ表示45を使用して表示した状態を示すものである。
【0051】
そして、図8は、入力されたマルチチャンネル音楽信号に各チャンネルの音楽信号が含まれていることを、右前方音源表示49、左前方音源表示40、正面音源表示37、右後方音源表示53、左後方音源表示44及び低域音源表示46により表示した状態を示すものである。更に、図9は、後述する選択されたサラウンドモードにより、実際に該当するスピーカから再生音楽信号が出力される設定状態であることを、右前方スピーカ再生表示50、左前方スピーカ再生表示41、正面スピーカ再生表示38、右後方スピーカ再生表示51、左後方スピーカ再生表示42及び低域スピーカ再生表示47により表示した状態を示すものである。
【0052】
このように表示されるサラウンド表示部35により、各々の音楽信号チャンネルについて、スピーカの接続状態、再生するマルチチャンチャンネル音楽信号に含まれる音楽信号チャンネル、及び、サラウンドモードにより実際に再生に使用されている状態が表示されるため、視覚的、且つ、総合的に現在の再生状態を確認することができ、使用者の不適切な操作を防止することができる。
【0053】
図10は、マルチチャンネル音楽信号の例としてドルビーデジタル方式を挙げ、この方式の音楽信号に含まれる信号チャンネルと各サラウンド機能における再生信号チャンネルを示すものである。図10において、例えば、3/2形式の音楽信号には、右前方音源(FR)、左先方音源(FL)、正面音源(C)、右後方音源(RR)及び左後方音源(RL)の音楽信号が含まれており、例えば、サラウンドモードが3ステレオの場合では、後方の2つの音源からの音楽信号は、そのほかのチャンネルに振り分けられ、右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18及び正面スピーカ(C)17の3つのスピーカにより再生される。
【0054】
一方、再生されるマルチチャンネル音楽信号に含まれる信号チャンネルが同じであっても、選択されるサラウンドモードによっては、実際に使用するスピーカが異なる場合がある。例えば、図10において、マルチチャンネル音楽信号が3/2の形式であるとき、サラウンドモードがサラウンドのときは、右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18、正面スピーカ(C)17、右後方スピーカ(RR)21及び左後方スピーカ(RL)20を使用し、3ステレオのときは、右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18及び正面スピーカ(C)17を使用する。また、ファントムセンターのときは、右前方スピーカ(FR)19、左前方スピーカ(FL)18、右後方スピーカ(RR)21及び左後方スピーカ(RL)20を使用し、ステレオモードのときは、右前方スピーカ(FR)19及び左前方スピーカ(FL)18のみを使用する。
【0055】
逆に、例えば、正面スピーカ(C)17が接続されていないとき、サラウンドモードのサラウンド及び3ステレオモードでは、正面音源の音楽信号が正面スピーカ(C)から出力できず、期待される正常な音楽再生ができない。このような場合、本発明に係るオーディオ再生装置においては、上述したスピーカ接続検出動作を行うことにより、スピーカ接続状態が検出できるため、使用者によるサラウンドモードの切換をファントムセンターモード及びステレオモードのいずれかに制限することができる。これにより、使用者は音楽信号を失うことなく、正常な視聴が可能となる。
【0056】
更に、例えば、マルチチャンネル音楽信号の形式が2/2であるときで、サラウンドモードが3ステレオのときは、後方から音楽信号は再生されないが、本発明のスピーカ接続検出機能を実施し、右後方スピーカ(RR)21、左後方スピーカ(RL)20の接続を検出したときには、自動的にサラウンドモードに切換えて、サラウンドモード、または、ファントムセンターモードに変更すれば、後方からの音楽信号が再生される状態となり、使用者は最適な音響効果により視聴が可能となる。
【0057】
以上のように、本発明のスピーカ接続検出機能を実施した結果得られるスピーカ接続状態の情報を利用すれば、スピーカ接続状態とマルチチャンネル音楽信号の形式、及び、サラウンド設定モードとの不適合を防ぐことができ、使用者はマルチチャンネル信号やサラウンドモードに関する技術を意識しないで、最適な環境で音楽信号を楽しむことができる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、オーディオ再生装置の増幅手段に供給される電流によりスピーカが接続されているか否かの判定を自動的におこなうため、再生される音楽信号の品質劣化を招くことなく、オーディオ再生装置にスピーカが接続されたか否かを検出することができる。
【0059】
また、本発明によれば、複数のスピーカによりマルチチャンネル音楽信号を再生するオーディオ再生機器においても、装備される複数の増幅手段について、個々の増幅手段の入力に信号切換手段を設け、前記信号生成手段の生成する試験信号を各々の増幅手段へ順次選択的に入力した際の各々の増幅手段に供給される電流を前記供給電流検出手段により検出し、この検出された電流から前記制御手段が複数の増幅手段の各々にスピーカが接続されたか否かの検出を行うので、再生されるマルチチャンネル音楽信号の品質を劣化させることなく、オーディオ再生装置にスピーカが接続されたか否かを検出することができる。
【0060】
また、本発明によれば、スピーカ接続検出により得られたスピーカ接続状態の情報を表示手段により表示するので、実際にオーディオ再生装置へ接続されているスピーカを使用者に知らしめることができ、使用者が、スピーカ接続状態とマルチチャンネル音楽信号の形式及びサラウンド設定モードとが適合しない設定を行うことを抑制できる。
【0061】
また、本発明によれば、スピーカ接続検出により得られたスピーカ接続状態の情報に基づき、スピーカ接続が確認されなかったスピーカを、該当する増幅手段から切り離し、増幅手段に故障等の不測の事態が生じた場合であっても、オーディオ再生装置から危険な信号が出力されないようにすることができる。
【0062】
また、本発明によれば、スピーカ接続検出により得られたスピーカ接続状態及びマルチチャンネル音楽信号に含まれる信号チャンネルに応じて、サラウンドモードを自動的に選択したり、使用者が選択できるサラウンドモードを制限したりするので、スピーカ接続状態とマルチチャンネル音楽信号の形式及びサラウンド設定モードとの不適合を防ぐことができ、使用者はマルチチャンネル信号やサラウンドモードに関する技術を意識しないで、実際に接続されているスピーカに対して矛盾のない最適な環境で音楽信号を楽しむことができる。
【0063】
また、本発明によれば、使用者が特定の操作スイッチを押下したときや、オーディオ再生装置の電源オン時に、自動的にスピーカ接続検出を開始させることができるので、スピーカ接続検出結果に基づき、オーディオ再生装置を自動的に最適なサラウンド機能の設定が実施された使用状態に復帰させることができる。
【0064】
また、本発明によれば、オーディオ再生装置の増幅手段の再生周波数帯域の制限等により、信号生成手段による単一の試験信号によっては増幅手段への供給電流の増加が判別困難であり、スピーカ接続の有無が検出困難なときであっても、複数の信号生成手段を設け、各々の増幅手段の供給電流増加の判別に適した試験信号を選択したり、前記スピーカの有無を検出する際に比較される既知の判別値に、各々の増幅手段の供給電流増加の判別に適した判別値を選択することにより、スピーカ接続検出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1実施形態のオーディオ再生装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】は、図1に示すオーディオ再生装置の増幅手段の入力信号と消費電流との関係を示す特性図である。
【図3】は、本発明の第2実施形態のオーディオ再生装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】は、図3に示すオーディオ再生装置のスピーカ配置例を示す配置図である。
【図5】は、図3に示すオーディオ再生装置の表示部の表示例を示す図である。
【図6】は、図3に示すオーディオ再生装置の表示部の初期表示を示す図である。
【図7】は、図3に示すオーディオ再生装置の表示部の表示が遷移するときの表示を示す図である。
【図8】は、図3に示すオーディオ再生装置の表示部の表示が遷移するときの他の表示を示す図である。
【図9】は、図3に示すオーディオ再生装置の表示部の表示が遷移するときの他の表示を示す図である。
【図10】は、ドルビーデジタル方式の音楽信号に含まれる信号チャンネルと各サラウンド機能における再生信号チャンネルを示す図である。
【符号の説明】
1、23 オーディオ再生装置
2、25 制御手段
3 電流検出手段
4 電源供給手段
5 電流検出器
6 信号生成手段
7、28 入力信号切換手段
8 音量音質調整手段
9 増幅手段
10 スピーカ
11、12 特性(消費電流特性)
16 視聴位置
17 正面スピーカ
18 左前方スピーカ
19 右前方スピーカ
20 左後方スピーカ
21 右後方スピーカ
22 低域専用スピーカ
24 操作入力手段
26 表示手段
27 サラウンドデコーダ
29 出力スイッチ
30 スピーカ出力端子
31 信号生成手段A
32 信号生成手段B
33 試験信号切換手段
34 無信号源
35 サラウンド表示部
36 正面スピーカ表示
37 正面音源表示
38 正面スピーカ再生表示
39 左前方スピーカ表示
40 左前方音源表示
41 左前方スピーカ再生表示
42 左後方スピーカ再生表示
43 左後方スピーカ表示
44 左後方音源表示
45 低域スピーカ表示
46 低域音源表示
47 低域スピーカ再生表示
48 右前方スピーカ表示
49 右前方音源表示
50 右前方スピーカ再生表示
51 右後方スピーカ再生表示
52 右後方スピーカ表示
53 右後方音源表示
54 初期表示

Claims (11)

  1. スピーカにより音楽信号を再生するオーディオ再生装置において、
    試験信号を生成する信号生成手段と、前記スピーカを駆動する増幅手段と、該増幅手段に与えられる信号を前記試験信号と前記音楽信号とに切り換える入力信号切換手段と、前記増幅手段に電源を供給する電源供給手段と、該電源供給手段から前記増幅手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、前記試験信号が前記増幅手段に入力されるように前記入力信号切換手段を制御するとともに、前記試験信号が前記増幅手段により増幅されている際の前記電流検出手段により検出された電流が、予め定められた所定の値より大きいときにスピーカが接続されていると判定し、前記所定の値より小さいときにスピーカが接続されていないと判定するスピーカ接続検出動作を行う制御手段と、を備えたことを特徴とするオーディオ再生装置。
  2. 複数のスピーカによりマルチチャンネル音楽信号を再生するオーディオ再生装置において、
    試験信号を生成する信号生成手段と、前記マルチチャンネル音楽信号を前記複数のスピーカに対応した複数の再生音楽信号にデコードするサラウンドデコーダと、前記複数のスピーカがそれぞれ接続され、前記複数のスピーカをそれぞれ駆動する複数の増幅手段と、該複数の増幅手段のそれぞれに与えられる信号を前記複数の再生音楽信号のうちの対応する再生音楽信号と前記試験信号と無信号とに切り換える入力信号切換手段と、前記複数の増幅手段に電源を供給する電源供給手段と、該電源供給手段から前記複数の増幅手段に供給される電流を検出する電流検出手段と、前記試験信号が前記複数の増幅手段のいずれか1つの増幅手段に与えられ、それ以外の増幅手段には無信号が与えられるように前記入力信号切換手段を制御するとともに、前記試験信号が前記複数の増幅手段のいずれか1つにより増幅されている際の前記電流検出手段により検出された電流が予め定められた所定の値より大きいときに、前記試験信号が与えられている増幅手段にスピーカが接続されていると判定し、前記所定の値より小さいときにスピーカが接続されていないと判定するスピーカ接続検出動作を、前記複数の増幅手段のそれぞれの増幅手段に対して順次選択的に行う制御手段と、を備えたことを特徴とするオーディオ再生装置。
  3. 前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続の有無が表示される表示手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載のオーディオ再生装置。
  4. 前記複数の増幅手段の各増幅手段と該各増幅手段に対応するスピーカとの間にそれぞれ出力スイッチを設け、前記制御手段により前記スピーカの接続がされていないと判定された前記各増幅手段に対応する前記出力スイッチが、前記制御手段により開放されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のオーディオ再生装置。
  5. 複数の音楽信号により構成されるサラウンド音楽信号を再生するための複数のサラウンド機能を有し、該複数のサラウンド機能の中から、前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続状態に応じた1つのサラウンド機能が自動選択されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
  6. 複数の音楽信号により構成されるサラウンド音楽信号を再生するための複数のサラウンド機能と、使用者が前記複数のサラウンド機能の中から1つのサラウンド機能を選択する操作を行う操作入力手段とを有し、前記制御手段により検出された前記複数のスピーカの接続状態に対して有効なサラウンド機能のみが選択できるように、前記操作入力手段の操作が制限されることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
  7. 使用者の操作入力を入力する操作入力手段を有し、使用者が所定の操作入力を入力したときに、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を開始することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
  8. 電源がオンされ、前記音楽信号の再生が開始される前に、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
  9. それぞれが、異なった前記試験信号を生成する複数の前記試験信号生成手段と、該複数の前記試験信号生成手段からの各試験信号を切り換えて前記入力信号切換手段に供給する試験信号切換手段を設け、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行う際に、前記複数の増幅手段のうちの1つの増幅手段に与えられる前記試験信号を、前記1つの増幅手段に応じて、前記試験信号切換手段により前記異なった試験信号に切り換えることを特徴とする請求項2〜請求項8のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
  10. 前記複数の試験信号生成手段は、少なくとも、前記複数の増幅手段のうち、再生周波数帯域に制限が設けられていない増幅手段に対応した第1の試験信号を生成する試験信号生成手段と、再生周波数帯域に制限が設けられた増幅手段に対応した第2の試験信号を生成する試験信号生成手段とを含むことを特徴とする請求項9に記載のオーディオ再生装置。
  11. 前記所定の値は、異なる複数の値から成り、前記制御手段が前記スピーカ接続検出動作を行う際に、前記試験信号が与えられる前記複数の増幅手段のうちの1つの増幅手段に応じて、前記所定の値を前記異なる複数の値のいずれかに変えることを特徴とする請求項2〜請求項10のいずれかに記載のオーディオ再生装置。
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