JP2004304630A - ボタン電話装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理を複雑化させることなくシステム内機能を実現する。
【解決手段】ボタン電話システムを構成する各ボタン電話装置10A,10B間でデータ通信網52を介して制御メッセージをやり取りすることにより呼制御を行う場合、各主装置1A,1Bの呼制御手段17Aで、制御メッセージとして、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加したメッセージを送信する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン電話装置に関し、特に複数のボタン電話装置がデータ通信網を介して接続されたボタン電話システムで用いられるボタン電話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のVoIP技術の発達に伴い、インターネットなどのパケット通信網で構成されるデータ通信網を介して音声データをやり取りすることにより、通話を行う電話装置が実現されている。
このような電話装置では、ITU−T標準のH.323やIETF標準のSIP(Session Initiaton Protocol)などの呼制御プロトコルに従って、データ通信網を介して制御メッセージをやり取りすることにより、電話装置間で呼制御を行うものとなっている。
【0003】
一方、このようなデータ通信網を介してボタン電話装置間を接続し、そのデータ通信網を介して音声データをやり取りすることにより通話パスを形成し、その通話パスを利用してボタン電話装置間での通話を実現するボタン電話システムがある。
このようなボタン電話システムでは、例えばそれぞれの主装置に収容されている電話機間での内線通話、さらには一方の主装置の電話機が行っている外線通話を他方の主装置の電話機へ転送する内線転送などのシステム内機能を実現する際、前述のような一般的な呼制御プロトコルを適用して実現する方法が考えられる。
【0004】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−151679号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の呼制御プロトコルでシステム内機能を実現するには、主装置間で、一般的な制御メッセージのほかに、そのシステム内機能の実現に必要な処理情報を別個のメッセージでやり取りする必要がある。
例えば、システム内での内線呼出には、着側ボタン電話装置の電話番号だけでなく、その着側主装置に収容されている着側電話機の内線番号を通知する必要がある。さらに、着側相手に対して内線発信元を明らかにするには、発側ボタン電話装置の電話番号だけでなく、発側主装置に収容されている発側電話機の内線番号を通知する必要がある。
【0007】
しかしながら、このような複数のメッセージを異なるタイミングでやり取りして1つのシステム内機能を実現するには、例えば同一システム内機能に関係するすべてのメッセージが到着するまでの過渡状態を厳密に管理する必要があり、処理が複雑になるという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、処理を複雑化させることなくシステム内機能を実現できるボタン電話装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明にかかるボタン電話装置は、電話網およびデータ通信網からの回線を収容する主装置と、この主装置に収容される1つ以上の電話機とからなり、主装置で回線と電話機とを接続するボタン電話装置を複数有するボタン電話システムで用いられ、これらボタン電話装置の主装置間で、データ通信網を介して制御メッセージをやり取りすることにより呼制御を行うとともに、音声データをやり取りすることにより通話を実現するボタン電話装置であって、主装置に、制御メッセージとして、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加したメッセージを送信する呼制御手段を備えるものである。
【0009】
制御メッセージの具体例として、呼制御手段で、当該ボタン電話システムに属する他のボタン電話装置に発呼する際、少なくとも処理情報として、当該発呼が当該ボタン電話システム内の内線呼出であることを示す機能コマンドと、当該内線呼出の発信元内線番号および着信先内線番号を示す機能情報とを含む制御メッセージを送信するようにしてもよい。
【0010】
制御メッセージの他の具体例として、呼制御手段で、当該ボタン電話システムに属する他のボタン電話装置へ通話を転送する際、少なくとも処理情報として、当該転送が当該ボタン電話システム内の内線転送であることを示す機能コマンドと、当該内線転送で転送する元の通話の発信元電話番号および着信先電話番号を示す機能情報とを含む制御メッセージを送信するようにしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかるボタン電話装置について説明する。図1は本発明の一実施の形態にかかるボタン電話システムの構成を示すブロック図である。
このボタン電話システムは、複数のボタン電話装置10A,10B〜10Nから構成されている。これらボタン電話装置10A〜10Nは、それぞれ1つ以上のボタン電話機2またはIP電話端末3などの電話機と、公衆電話網やISDN網などの電話網51からの回線を収容するとともにボタン電話機2やIP電話端末3を収容しその回線にこれら電話機を交換接続する主装置1とを有している。
【0012】
また、各ボタン電話装置10A〜10Nの主装置1は、インターネットなどのIPネットワークからなるデータ通信網52を介して相互に接続されており、このデータ通信網52を介して制御データをやり取りすることにより呼制御を行うとともに、音声データをやり取りすることによりVoIP(Voice over IP)などの音声パケット技術を用いて通話を形成し、その通話を利用することにより他のボタン電話装置の回線を用いた通話を実現する。
【0013】
本実施の形態では、各ボタン電話装置の主装置1間で、データ通信網52を介してシステム内機能を実現するための制御メッセージをやり取りする際、その制御メッセージに、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加して送信することにより、1つの制御メッセージで呼制御のための基本情報と、システム内機能の実現に必要な処理情報とを同時にやり取りするようにしている。
【0014】
図2にボタン電話装置の構成例を示す。主装置1は、電話回線53を介して電話網51に接続されているとともに、通信回線54を介してデータ通信網52に接続されている。また、内線伝送路20を介してボタン電話機2を収容しているとともに、LANなどのデータ通信路30を介してIP電話端末3を収容している。
主装置1には、電話網接続部11、データ通信網接続部12、IP電話端末接続部13、ボタン電話機接続部14、スイッチ15、データ/音声変換部16、制御部17、および記憶部18が設けられている。
【0015】
電話網接続部11は、電話網51からの電話回線53を終端制御する回路部である。データ通信網接続部12は、データ通信網52からの通信回線54を終端制御する回路部である。IP電話端末接続部13は、データ通信路30を介してIP電話端末3を接続する回路部である。ボタン電話機接続部14は、内線伝送路20を介してボタン電話機2を接続する回路部である。スイッチ15は、電話網接続部11、ボタン電話機接続部14、データ/音声変換部16の各パスを相互に交換接続する回路部である。データ/音声変換部16は、データ通信網接続部12側の音声パケットとスイッチ15側の音声データとを相互変換する回路部である。
【0016】
制御部17は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路からなるコンピュータ(ハードウェア資源)を有し、所定のプログラムを実行することにより主装置1の各部を制御する機能部である。制御部17には、機能手段として、当該ボタン電話装置での呼制御および他のボタン電話装置との間の呼制御を行う呼制御手段17Aが設けられている。これら機能手段は、上記ハードウェア資源とプログラムとを協働させることにより実現されている。
記憶部18は、制御部17での制御に用いるプログラムや各種制御データを記憶する回路部である。この記憶部18には、制御データとして、各回線の電話番号や、他のボタン電話システムと識別するための当該ボタン電話システムに固有のシステムIDが予め設定されている。
【0017】
記録媒体19は、CD−ROMやフレキシブルディスクなどの記録媒体であり、呼制御手段17Aを含む制御部17での各種処理を実現するプログラムが記録されている。
この記録媒体19に記録されているプログラムは、ボタン電話装置の設置後の初期動作時やメンテナンス時など必要に応じて主装置1で読み込まれて記憶部18へ格納され、制御部17での各種処理を実現する。なお、プログラムは、記録媒体19からではなく、データ通信網52や電話網51を介して受信したものを用いてもよい。この場合、プログラムは、データ通信網接続部12または電話網接続部11を介して制御部17で受信され記憶部18へ格納される。
【0018】
ボタン電話機2が電話網51を介して通話を行う際、制御部17により、スイッチ15を介して電話網接続部11とボタン電話機接続部14とのパスが接続される。そして、電話網51側からの音声信号(音声データ)は、電話網接続部11で音声データへ変換され、スイッチ15、ボタン電話機接続部14および内線伝送路20を介してボタン電話機2へ送信される。また、ボタン電話機2からの音声データは、内線伝送路20、ボタン電話機接続部14およびスイッチ15を介して電話網接続部11へ入力され、ここで音声信号(音声データ)へ変換されて電話網51側へ送信される。
【0019】
一方、IP電話端末3がデータ通信網52を介して通話を行う際、制御部17により、データ通信網接続部12とIP電話端末接続部13とのパスが接続される。そして、データ通信網52側からの音声パケットは、データ通信網接続部12、IP電話端末接続部13およびデータ通信路30を介してIP電話端末3へ送信される。また、IP電話端末3からの音声データは、データ通信路30、IP電話端末接続部13およびデータ通信網接続部12を介してデータ通信網52側へ送信される。
【0020】
なお、ボタン電話機2がデータ通信網52を介して通話を行う際、データ通信網52側からの音声パケットは、データ通信網接続部12を介してデータ/音声変換部16に入力されて音声データへ変換される。そして、その音声データがスイッチ15およびボタン電話機接続部14を介してボタン電話機2へ送信される。また、ボタン電話機2からの音声データは、ボタン電話機接続部14およびスイッチ15を介してデータ/音声変換部16へ入力されて音声パケットへ変換される。そして、データ通信網接続部12からデータ通信網52側へ送信される。
【0021】
これに対して、IP電話端末3が電話網51を介して通話を行う際、電話網51からの音声信号(音声データ)は、電話網接続部11から音声データとして出力され、スイッチ15を介してデータ/音声変換部16へ入力されて音声パケットへ変換される。そして、その音声パケットがIP電話端末接続部13を介してIP電話端末3へ送信される。また、IP電話端末3からの音声パケットは、データ/音声変換部16へ入力されて音声データへ変換される。そして、スイッチ15を介して電話網接続部11へ入力され、音声信号(音声データ)として電話網51側へ送信される。
【0022】
さらに、電話網51の通話とデータ通信網52の通話とを中継接続する際、電話網51からの音声信号(音声データ)は、電話網接続部11から音声データとして出力され、スイッチ15を介してデータ/音声変換部16へ入力されて音声パケットへ変換される。そして、その音声パケットがデータ通信網接続部12からデータ通信網52側へ送信される。また、データ通信網52側からの音声パケットは、データ通信網接続部12を介してデータ/音声変換部16に入力されて音声データへ変換される。そして、その音声データがスイッチ15を介して電話網接続部11へ入力され、音声信号(音声データ)として電話網51側へ送信される。
【0023】
図3はIP電話端末の構成を示すブロック図である。
このIP電話端末3には、データ通信部31、音声処理部32、端末制御部33、表示部34、操作部35、および記憶部36が設けられている。
データ通信部31は、データ通信路30を介して主装置1とパケット通信を行う回路部である。音声処理部32は、データ通信部31でやり取りする音声パケットと音声信号とを相互に変換したり、着信音などの各種信号音を出力する回路部である。端末制御部33は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路からなり、所定のプログラムを読み込んで各部を制御する。
【0024】
表示部34は、LCDやLEDを用いて各種情報を表示する回路部である。操作部35はダイヤルキーや各種機能キーを用いて利用者の操作を検出する回路部である。記憶部36は端末制御部33で実行するプログラムやその処理に必要な各種情報を記憶する回路部である。
また、ボタン電話機2については、データ通信部31に代えて主装置1と内線伝送を行うデータ伝送部を有しているほかは、図3のIP電話端末3と同様の構成をなしており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0025】
以上では、電話網51を用いた通話を行うための構成として、電話網接続部11、スイッチ15、データ/音声変換部16、ボタン電話機接続部14、およびボタン電話機2を設けた場合を例として説明したが、電話網51に代えてデータ通信網52を用いた音声パケット通話を行う場合、上記の各構成は必須ではなく、これら構成を持たない構成であってもよい。また、ボタン電話機2でデータ通信網52を用いた通話を行う際には、電話網接続部11を持たない構成としてもよい。
また、本発明は、他のボタン電話装置の回線を利用する呼制御に関するものであり、各ボタン電話装置に1つ以上の電話機、すなわちボタン電話機2またはIP電話端末3を備えていればよい。
【0026】
次に、図4および図5を参照して、本実施の形態にかかるボタン電話装置の動作について、内線転送動作を例として説明する。図4はボタン電話システムの構成例である。図5は内線転送動作を示すシーケンス図である。
図4のボタン電話システムは、2つのボタン電話装置10A,10Bからなり、それぞれの主装置1A,1Bがデータ通信網52を介して接続されている。
主装置1Aに収容されている回線のうち、電話網51からの回線には、電話番号「3493−xxx0」が付与されており、データ通信網52からの回線には、電話番号「050−tttt−xxx1」が付与されている。また、この主装置1Aに収容されているIP電話端末3Aには内線番号「3420」が付与されている。
【0027】
一方、主装置1Bに収容されているデータ通信網52からの回線には、電話番号「050−tttt−xxx2」が付与されており、この主装置1Bに収容されている電話端末3Bには内線番号「2710」が付与されている。
また、相手電話機6に収容されている電話網51からの回線には、電話番号「3580−yyyy」が付与されている。
以下では、相手電話機6からボタン電話装置10Aの回線への着信にIP電話端末3Aで応答し、これを主装置1BのIP電話端末3Bへ内線転送する場合を例として説明する。
【0028】
図5に示すように、主装置1Aでは、相手電話機6から着信があった場合(ステップ100)、制御部17の呼制御手段17Bは、電話網接続部11を介してその着信を検出し、IP電話端末接続部13からIP電話端末3Aを制御して着信表示を行う(ステップ101)。
これに応じて、IP電話端末3Aで応答操作が行われた場合(ステップ102)、呼制御手段17Aは、電話網接続部11で相手電話機6からの着信へ応答し、スイッチ15を制御して相手電話機6の通話パスとIP電話端末3Aの通話パスを接続する(ステップ103)。これにより、両者間で通話が開始される(ステップ104)。
【0029】
この後、IP電話端末3Aで、その相手電話機6との通話をボタン電話装置10BのIP電話端末3Bへ内線転送するための内線呼出操作が行われた場合(ステップ110)、主装置1Aの呼制御手段17Aは、スイッチ15を制御して相手電話機6の通話パスを保留し(ステップ111)、データ通信網接続部12からデータ通信網52を介して主装置1Bへ内線呼出時の呼設定メッセージを送信する(ステップ112)。
図6に、制御メッセージ(内線呼出)の構成例を示す。本実施の形態にかかるボタン電話装置間でやり取りする制御メッセージは、一般的な呼制御用プロトコルで用いられる制御メッセージと同様の内容を含む基本情報200と、その制御メッセージで指示する処理の内容を実現するための処理情報201とから構成されている。
【0030】
基本情報200には、その制御メッセージが指示する呼制御の種別を示すメッセージ種別210、その制御メッセージの発側装置の電話番号を示す発番号211、およびその制御メッセージの着側装置の電話番号を示す着番号212が含まれている。
また、処理情報201には、その制御メッセージがどのボタン電話システムのボタン電話装置からのものか識別するためのシステムID220、その制御メッセージで指示するシステム内機能を示す機能コマンド221、およびその機能コマンド221で指示されたシステム内機能で用いる情報を示す機能情報222が含まれている。
【0031】
図6の例では、内線呼出を指示する制御メッセージであることから、メッセージ種別210に「呼設定」が設定され、発番号211に主装置1Aのデータ通信網52側の回線の電話番号「050−tttt−xxx1」が設定され、着番号212に主装置1Bのデータ通信網52側の回線の電話番号「050−tttt−xxx2」が設定されている。
また、システムID220に当該ボタン電話システムのID「001」が設定され、機能コマンド221に「内線呼出」が設定され、さらに、機能情報222に発信元内線番号としてIP電話端末3Aの内線番号「3420」と、着信先内線番号としてIP電話端末3Bの内線番号「2710」が設定されている。
【0032】
主装置1Bの制御部17は、データ通信網接続部12を介して主装置1Aからの制御メッセージを受信し、呼制御手段17Aで、その制御メッセージに応じたシステム内機能、この場合には内線呼出を実施する。
この際、呼制御手段17Aは、一般的な呼制御プロトコルに基づき、まず、制御メッセージの基本情報200を参照し、メッセージ種別が「呼設定」であることから着信があったことを確認し、その発信元および着信先を発番号211および着番号212で確認する。
【0033】
次に、呼制御手段17Aは、システムIDを記憶部18のシステムIDと照合し、当該システム内の制御メッセージであることを確認する。そして、機能コマンドが「内線呼出」であることから、機能情報222の着信先電話番号「2710」に対応するIP電話端末3Bを内線呼出して着信表示を行う(ステップ113)。このとき、発信元内線番号「3420」をIP電話端末3Bへ通知して表示させる。
【0034】
この着信表示に応じて、IP電話端末3Bで応答操作が行われた場合(ステップ114)、呼制御手段17Aは、当該内線呼出に対する応答メッセージを、データ通信網接続部12からデータ通信網52を介して主装置1Aへ送信する(ステップ115)。
この応答メッセージに応じて、主装置1Aの呼制御手段17AでIP電話端末3A,3Bの通話パスを接続し、これにより両者間で内線通話が開始される(ステップ116)。
【0035】
そして、IP電話端末3Aで内線転送操作が行われた場合(ステップ120)、主装置1Aの呼制御手段17Aは、データ通信網接続部12からデータ通信網52を介して主装置1Bへ内線転送時の情報通知メッセージを送信する(ステップ121)。
図7に、制御メッセージ(内線転送)の構成例を示す。この制御メッセージも、前述した内線呼出時の制御メッセージと同様に、基本情報200と処理情報201とを有している。
【0036】
図7の例では、内線転送時の制御情報を通知する制御メッセージであることから、メッセージ種別210に「情報通知」が設定され、発番号211に主装置1Aのデータ通信網52側の回線の電話番号「050−tttt−xxx1」が設定され、着番号212に主装置1Bのデータ通信網52側の回線の電話番号「050−tttt−xxx2」が設定されている。
また、システムID220に当該ボタン電話システムのID「001」が設定され、機能コマンド221に「内線転送」が設定され、さらに、機能情報222に転送される元の通話の発信元電話番号として相手電話機6の電話番号「3580−yyyy」と、着信先電話番号として主装置1Aのデータ通信網52側の回線の電話番号「3493−xxx0」が設定されている。
【0037】
主装置1Bの制御部17は、データ通信網接続部12を介して主装置1Aからの制御メッセージを受信し、呼制御手段17Aで、その制御メッセージに応じたシステム内機能、この場合には内線転送を実施する。なお、内線転送の場合、転送先主装置1Bでは、通話パスの接続変更はなく、その制御メッセージで通知された発信元さらには着信先の電話番号を表示したり、通話時間や通話料金を管理することになる。
一方、主装置1Aの呼制御手段17Aは、スイッチ15を制御して、保留しておいた相手電話機6の通話パスと主装置1BのIP電話端末3Bの通話パスとを接続する(ステップ122)。これにより両者間の通話が開始される(ステップ123)。
【0038】
このように、ボタン電話システムを構成する各ボタン電話装置間でデータ通信網を介して制御メッセージをやり取りすることにより呼制御を行う場合、各主装置の呼制御手段で、制御メッセージとして、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加したメッセージを送信するようにしたので、1つの制御メッセージで呼制御のための基本情報と、システム内機能の実現に必要な処理情報とを同時にやり取りすることができる。
したがって、複数のメッセージを異なるタイミングでやり取りして1つのシステム内機能を実現する従来技術と比較して、例えば同一システム内機能に関係するすべてのメッセージが到着するまでの過渡状態を厳密に管理する必要がなくなり、処理を複雑化させることなくシステム内機能を実現できる。
【0039】
なお、以上では、各ボタン電話装置に収容されている電話網51のISDN電話回線53で形成される通話路(チャネル)を回線として、各ボタン電話装置で共用する場合を例として説明したが、この回線についてはISDN電話回線53で形成される通話路に限定されるものではなく、例えばアナログ電話回線で形成される通話路のほか、データ通信網52の通信回線54でVoIPなどの音声パケット通信技術を用いて仮想的に形成される通話路についても同様である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、各主装置の呼制御手段で、制御メッセージとして、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加したメッセージを送信するようにしたので、1つの制御メッセージで呼制御のための基本情報と、システム内機能の実現に必要な処理情報とを同時にやり取りすることができる。
したがって、複数のメッセージを異なるタイミングでやり取りして1つのシステム内機能を実現する従来技術と比較して、例えば同一システム内機能に関係するすべてのメッセージが到着するまでの過渡状態を厳密に管理する必要がなくなり、処理を複雑化させることなくシステム内機能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるボタン電話装置が適用されるボタン電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態にボタン電話装置の構成を示すブロック図である。
【図3】IP電話端末の構成を示すブロック図である。
【図4】ボタン電話システムの構成例である。
【図5】内線転送動作を示すシーケンス図である。
【図6】制御メッセージ(内線呼出時)の構成例である。
【図7】制御メッセージ(内線転送時)の構成例である。
【符号の説明】
10A,10B,〜,10N…ボタン電話装置、1,1A,1B…主装置、11…電話網接続部、12…データ通信網接続部、13…IP電話端末接続部、14…ボタン電話機接続部、15…スイッチ、16…データ/音声変換部、17…制御部、17A…呼制御手段、18…記憶部、18…記録媒体(プログラム)、2…ボタン電話機、20…内線伝送路、30…データ通信路、3…IP電話端末、31…データ通信部、32…音声処理部、33…端末制御部、34…表示部、35…操作部、36…記憶部、51…電話網、52…データ通信網、53…電話回線、54…通信回線、6…相手電話機、200…基本情報、201…処理情報、210…メッセージ種別、211…発番号、212…着番号、220…システムID、221…機能コマンド、222…機能情報。

Claims (3)

  1. 電話網およびデータ通信網からの回線を収容する主装置と、この主装置に収容される1つ以上の電話機とからなり、前記主装置で前記回線と前記電話機とを接続するボタン電話装置を複数有するボタン電話システムで用いられ、これらボタン電話装置の主装置間で、前記データ通信網を介して制御メッセージをやり取りすることにより呼制御を行うとともに、音声データをやり取りすることにより通話を実現するボタン電話装置であって、
    前記主装置は、前記制御メッセージとして、当該ボタン電話システムに属するボタン電話装置からのメッセージであることを示すシステムIDと、当該制御メッセージで指示する処理の内容を示す処理情報とを付加したメッセージを送信する呼制御手段を備えることを特徴とするボタン電話装置。
  2. 請求項1に記載のボタン電話装置において、
    前記呼制御手段は、当該ボタン電話システムに属する他のボタン電話装置に発呼する際、少なくとも前記処理情報として、当該発呼が当該ボタン電話システム内の内線呼出であることを示す機能コマンドと、当該内線呼出の発信元内線番号および着信先内線番号を示す機能情報とを含む前記制御メッセージを送信することを特徴とするボタン電話装置。
  3. 請求項1に記載のボタン電話装置において、
    前記呼制御手段は、当該ボタン電話システムに属する他のボタン電話装置へ通話を転送する際、少なくとも前記処理情報として、当該転送が当該ボタン電話システム内の内線転送であることを示す機能コマンドと、当該内線転送で転送する元の通話の発信元電話番号および着信先電話番号を示す機能情報とを含む前記制御メッセージを送信することを特徴とするボタン電話装置。
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JP2006270801A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電話主装置及び呼接続方法
JP2010153958A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Nec Engineering Ltd 分散ip−pbxシステム
JP2012124788A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Willcom Inc 電話中継装置

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