JP2004304115A - 有機半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板、有機半導体、ゲート絶縁体、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を有する有機半導体素子において、乾燥工程により一定以上の屈折率減少したシルセスキオキサン骨格を主体とする絶縁体を有することを特徴とする有機半導体素子を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機半導体素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機半導体素子を使用したIC技術が注目されている。その主な魅力は、低コストで製造できること、および柔軟な樹脂を基板として用いることが出来ることである。これらの利点から、有機半導体素子は、プラスチック基板を用いた回路、電子タグやディスプレイの表示駆動回路、メモリ等への応用が期待されている。
【0003】
一般的に有機半導体素子は、基板、ゲート絶縁層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、及び有機半導体層の構成からなり、薄膜電界効果トランジスタ(FET)などとして利用される。
【0004】
素子に用いられる半導体的性質を示す有機化合物としては、ポリアセンなどの低分子化合物、ポリチオフェンなどのπ−共役系高分子およびπ−共役系オリゴマー等が良く知られている。
【0005】
このように有機半導体を半導体層として用いたFETである有機FETにおいて、ゲート電極に印加する電圧(ゲート電圧、Vg)を変化させると、ゲート絶縁層と有機半導体層との界面における電荷量が過剰もしくは不足になる。その結果ソース電極から有機半導体を経てドレイン電極へと流れるドレイン−ソース電流値(Id)が変化してスイッチングが可能となる。
【0006】
有機FETを柔軟な樹脂基板上に設ける場合、ゲート絶縁膜や有機半導体といった基板上の構成要素は低温で製造する必要がある。というのも基板が樹脂である場合、高温に弱い、つまり高温で樹脂基板が軟化してしまうからである。
【0007】
例えば、バオらは、有機TFTを作製するのに、インジウム・錫酸化物からなるゲート電極を設けたポリエチレンテレフタラート製の基板上にポリイミドをスクリーン印刷で形成し、このポリイミドを低温焼成し、絶縁層を得ている(〔非特許文献1〕参照)。
【0008】
このような手法でゲート絶縁層を形成するためには、ゲート絶縁層の膜厚を、例えば200nm以上と厚くする必要がある。そしてゲート絶縁膜の膜厚が厚いためにゲート駆動電圧(Vg)が数10−100Vと大きくなってしまう。
【0009】
Vgを小さくする目的で、樹脂基板上にチタン酸バリウムを分散させたシアノエチルプルランをスピンコートしてゲート絶縁層を得た例もある(〔特許文献1〕参照)。この膜厚は300〜500nmと同程度だが高誘電率のゲート絶縁層を120℃(つまり低温)で成膜して、低電圧駆動の有機FETを作製している。しかしながら、それらの素子における絶縁膜では、母材となるアモルファス化合物(この場合シアノエチルプルラン)が低温での熱処理をするため緻密化が完全に進行しておらずゲート絶縁層中に微小の空隙が多数存在し、その結果分散している無機化合物粒子(この場合チタン酸バリウム)の高誘電性が十分に反映しているとは言えなかった。また、誘電性の損失を補填するためにチタン酸バリウムのような強誘電性を有する無機化合物粒子を使用すると、残留分極が発生するためにゲートの閾電圧値が不安定になるという問題があった。
【0010】
また、樹脂基板への熱影響を軽減するために低温の熱処理工程で絶縁層部を乾燥させると、その後の有機半導体部や電極部の形成工程において絶縁層部が有機溶剤に溶解してしまうという問題点があった。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−110999号公報
【非特許文献1】
Z.Bao,Y.Feng,A.Dodabalapur,V.R.Raju,and A.J.Lovinger,Chem.Mater.9,1299(1997)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の技術では、低温でゲート絶縁膜を成膜する技術があっても、得られる素子の性能は決して好ましいものではなかった。
【0013】
そこで、本発明は印刷やスピンコートのような簡易な工程かつ低温の熱処理で樹脂基板上にゲート絶縁層となる耐溶剤性に優れた絶縁膜を得ることを目的としている。
【0014】
また、本発明は上記絶縁膜を使用することで低電圧駆動が可能な有機半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
よって本発明は、
少なくとも基板、有機半導体、ゲート絶縁体、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極からなる有機半導体素子において、
(1)前記ゲート絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有しており、
(2)前記ゲート絶縁体部の膜厚が50nm以上250nm以下であり、
(3)前記ゲート絶縁体部が前駆体溶液のコーティング工程と乾燥工程により形成されたものであり、
(4)前記ゲート絶縁体部の波長632nmにおける屈折率が乾燥工程の前後で0.015以上減少していることを特徴とする有機半導体素子を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る有機半導体素子は、
(A)少なくとも基板、有機半導体、ゲート絶縁体、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極からなる有機半導体素子において、
(1)前記ゲート絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有しており、
(2)前記ゲート絶縁体部の膜厚が50nm以上250nm以下であり、
(3)ゲート絶縁体部が前駆体溶液のコーティング工程と乾燥工程により形成されたものであり、
(4)前記ゲート絶縁体部の波長632nmにおける屈折率が乾燥工程の前後で0.015以上減少していることを特徴とする有機半導体素子である。
【0017】
(B)また、
少なくとも〔化2〕および/または〔化3〕に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物を含む溶液を基板上に塗布し、200℃以下の温度で乾燥することで(A)に記載の有機半導体素子における絶縁体部を形成することを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
(C)また、
(A)に記載のポリオルガノシルセスキオキサン化合物を含む溶液がギ酸を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0021】
(D)また、
(A)に記載の有機半導体素子により形成された有機半導体装置も好ましい。
【0022】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0023】
本発明で得られる有機半導体素子の一般的な構成を図1に示した。1は基板、2はゲート電極、3はゲート絶縁層、4は素子分離絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極、7は有機半導体層である。この素子は、基板1の表面にゲート電極2が設けられ、その上にゲート絶縁層3が設けられ、絶縁層3の表面にソース電極5とドレイン電極6が間隔をおいて設けられている。そしてソース電極5とドレイン電極6の上とその離間領域である絶縁層3上に有機半導体層7が両電極5、6と接して設けられている。絶縁層3はゲート電極2を覆うように設けられている。素子分離絶縁層4は絶縁層3の両脇を覆うように設けられており、ソース電極5とドレイン電極6はそれぞれ、その一部が素子分離絶縁層4上に設けられ且つ絶縁層3上にも設けられている。素子分離絶縁層4は相互に接続していても分離していても良いし、同一の材料であっても互いに異なる材料であっても良い。本発明に係る絶縁層は、この絶縁層3のことである。
【0024】
また、有機半導体層7は、ゲート電極2を覆っている絶縁層3上と絶縁層3の両脇に配置されている素子分離絶縁層4上とソース電極5上とドレイン電極6上と、これら全てを覆うように更に配置されている。
【0025】
以下、図1を参照して本発明の説明を進めるが、素子の構成、形状は図1に限られるものではない。
【0026】
本発明における基板1としては、絶縁性の材料から選択される。具体的には、ガラス、アルミナ焼結体などの無機材料、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフェニレンスルフィド膜、ポリパラキシレン膜等の各種絶縁性樹脂等が使用可能である。特に、樹脂を主成分とする基板を選択すれば、軽量でフレシキブルな有機半導体素子を作製することが可能となる。
【0027】
本発明における有機半導体素子のゲート絶縁層3は、〔化1〕に示すような特定のシルセスキオキサン骨格を有する化合物とする。
【0028】
この特定のシロキサン骨格を有する材料とは、主鎖が無機シロキサンユニット、側鎖が炭素を有する置換基である、つまり有機無機ハイブリッド型のラダー型骨格をゲート絶縁膜の主成分とすることにより、低温の乾燥処理でも緻密で絶縁性の高い薄膜が得られる。本発明でいう「ラダー型」とは一般に言われている分岐が少ないという意味を示す表現である。〔化1〕の表現は分岐がごく少ないシルセスキオキサン骨格を意図している。骨格がラダー型であれば、ランダムに分岐したシルセスキオキサンと比べて膜中の空隙は低減され、緻密性が向上する。
【0029】
また、本発明におけるシルセスキオキサン骨格の側鎖に相当する炭素を有する置換基R1〜R4は置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基/もしくは置換または非置換のフェニル基であり、箇所によって同じ官能基であっても違う官能基であっても良い。例えば、メチル基、エチル基のような非置換アルキル基/非置換のフェニル基/ジメチルフェニル基やナフチル基といった置換フェニル基などが挙げられる。また、置換基R1〜R4には炭素原子、水素原子の他に酸素原子や窒素原子や金属原子など各種の原子が含まれていて良いが、ハロゲン原子を含んだ置換基は絶縁性低下の原因となるので好ましくない。
【0030】
本発明におけるシルセスキオキサン骨格を説明する〔化1〕では、置換基R1、R2を有するシスセスキオキサンユニット(以後、第一ユニット)がm個繰り返したものと置換基R3、R4を有するシスセスキオキサンユニット(以後、第二ユニット)がn個繰り返したものが接続した構造式が示されている(mおよびnは0以上の整数であり、m+nは1以上の整数である)が、これは第一ユニットの繰り返しと第二ユニットの繰り返しが分離していることを意味するものではなく、両ユニットは分離して接続していてもランダムに入り交じって接続していても良い。
【0031】
本発明における有機半導体素子のゲート絶縁層3の膜厚は、50nm以上250nm以下が好ましい。前記シルセスキオキサン骨格を有することによって、ゲート絶縁層3は緻密化しており薄膜における絶縁性は向上しているが、その膜厚が50nmより薄いと有機半導体素子を駆動する際のゲート電圧印加に対して十分な絶縁性が得られないおそれがある。また、ゲート絶縁層3の膜厚が250nmより厚くても有機半導体素子の動作はするが、素子の高集積化を試みる際に小型化の妨げとなる上、ゲート駆動電圧(Vg)が大きくなってしまうおそれがある。
【0032】
より低いゲート駆動電圧(Vg)と高い絶縁性の両立を考えると、より好ましいゲート絶縁層3の膜厚は70nm以上170nm以下である。
【0033】
素子設計上、ゲート絶縁層3の表面が平坦と見なせない場合は、実質的にチャネルが生成する界面とゲート電極間の距離を膜厚とする。
【0034】
また本発明においてゲート絶縁層3に無機化合物微粒子を含ませてもよい。無機化合物微粒子を絶縁膜中に含ませることで有機半導体素子のゲート駆動電圧(Vg)を更に小さくすることができる。
【0035】
そのためには比誘電率5以上の無機化合物微粒子を用いることがこのましい。また、ゲート絶縁層の残留分極特性が発現することは好ましくないので、前記無機化合物は強誘電性を有しない、例えば常誘電体物質を用いることが好ましい。
【0036】
本発明における有機半導体素子のゲート絶縁層3は、その形成時の乾燥工程の前後で波長632nmにおける屈折率が0.015以上減少しているものが用いられる。
【0037】
薄膜の屈折率は市販の分光型エリプソメータや反射型分光膜厚計といった装置により容易に測定できる。一般に屈折率の値は、測定波長により異なるので、本発明ではHe−Neレーザの波長である632nmにおける屈折率に統一して説明する。
【0038】
乾燥工程によりシルセスキオキサン化合物の接続が行われ緻密化すると、膜全体の屈折率は減少する。つまり乾燥工程の前後での屈折率減少度が少ない絶縁膜では、絶縁性や耐溶剤性が不十分である。
【0039】
本発明におけるゲート絶縁層3を形成するには〔化2〕および/または〔化3〕に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物の溶液を基板1上に塗布後、加熱乾燥させる。
【0040】
本発明において、乾燥工程は200℃以下で行われる。この加熱により化合物の末端で加水分解反応が誘起され、原料であるシルセスキオキサン化合物はラダー上に接続され、緻密化し絶縁性を発現する。ただしこの時、乾燥温度は有機物が完全に消失するほど高くないので原料化合物は完全なシリカ構造にまでにはならずに大部分の置換基が残存しているシルセスキオキサン骨格となる。
【0041】
200℃以上の温度で塗布膜を乾燥させると膜収縮が大きくなり、かえって絶縁性が損なわれることがある。また、樹脂系の基板材料を選択した際に200℃以上の熱にさらすと基板が損傷するおそれがある。より好ましい乾燥温度は180℃以下であり、そうすることで本発明の有機半導体素子に適用できる樹脂基板の選択幅が広がる。
【0042】
塗布膜の乾燥温度の下限値は特に定められず、ゲート絶縁膜を構成する化合物の種類により適宜決定される。乾燥温度が低すぎるとシルセスキオキサン化合物の加水分解反応に至らず絶縁性が得られなかったり、絶縁性を示しても緻密化が不充分なため次工程で有機溶剤に溶解してしまったりする。つまり、絶縁性をと耐有機溶剤性をいずれも満たす下限温度が本発明における乾燥温度の下限値となる。
【0043】
一例として図2にある化合物系のゲート絶縁層における本発明の請求範囲の概念図を示す。この図におけるゲート絶縁層の塗布原料の構造として〔化2〕におけるR1、R2がともにメチル基であり、〔化3〕におけるR3、R4がともにフェニル基である場合のものである。図の横軸は側鎖中のフェニル基の存在比[Ph]/[Ph]+[Me]を示しており、左端がすべてメチル基、右端がすべてフェニル基であるシルセスキオキサン骨格の絶縁膜を意味する。図の縦軸は膜の乾燥温度(摂氏)を示す。樹脂基板に悪影響を及ぼさない上限温度(ここでは200℃)、絶縁性を達成する下限温度、有機溶剤への不溶性を示す下限温度を表す3つの線に囲まれた斜線部が本発明の有機半導体素子の請求に相当する絶縁膜となりうる。そして、斜線部の下端が乾燥温度の下限値となる。
【0044】
また、乾燥工程に際してオリゴマーであるシルセスキオキサン化合物が互いに架橋しあう反応を補助する目的で、塗布溶液にはギ酸などの酸を少量添加しても良い。
【0045】
酸の添加量は特に限定されるものではないが、ギ酸の場合は、塗布溶液に含まれるポリオルガノシルセスキオキサン化合物の固形分重量に対して1重量%から30重量%の範囲で添加すると架橋反応が促進される。
【0046】
添加量が1重量%より少ないと架橋反応の促進効果が十分でなくなり、逆に添加量が30重量%より多いと乾燥後の膜の絶縁性を阻害するおそれがある。
【0047】
架橋反応、溶剤除去は200℃以下の低温で行われるため、その温度領域で蒸発、揮発、焼失しない安定剤は溶液系から極力除去する。
【0048】
ゲート絶縁層3に無機化合物粒子を含ませる場合は、あらかじめ無機化合物粒子を〔化2〕および/または〔化3〕に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物の溶液に分散させた上で基板上に塗布し、乾燥させてゲート絶縁層3を得る。この場合も、溶液に酸を添加すれば架橋反応を補助する効果が期待できる。
【0049】
塗布溶液の溶媒にはアルコール類やエステル類など任意のものを使用できる。無機化合物粒子を用いる場合は粒子の分散性を考慮して溶媒を選択すればよい。また基板への濡れ性などを考慮して溶媒を選択すればよい。
【0050】
塗布方法は特に限定されるものではなく、慣用のコーティング方法、例えばスピンコーティング法、キャスト法、スプレー塗布法、ドクターブレード法、ダイコーティング法、ディッピング法、印刷法、インクジェット法等により塗布する。これらの方法のうち、塗布量を制御して所望の膜厚の成膜ができるという点で好ましい方法はスピンコーティング法、ディッピング法、スプレー塗布法、インクジェット法である。
【0051】
本発明におけるゲート電極2、ソース電極5及びドレイン電極6の材料は特に限定されず、樹脂基板上に低温で形成できるものであればよい。例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン等の有機材料、或いは導電性インク等の原料が用いられ、これらの材料は電極形成プロセスが簡便な塗布法により電極に形成されることができる。また、金、白金、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン、ニッケル、等の金属や、これらの金属を用いた合金や、ポリシリコン、アモリファスシリコン、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム・錫酸化物(ITO)等の無機材料が電極材料として用いられ、これらの無機材料は既存のフォトリソグラフ法を用いて電極として形成することができる。もちろん上記の材料に限られるわけではなく、また、上記の材料を2種以上併用しても差し支えなく、あるいは少なくとも何れか一方種と別の種とからなる2種以上の併用も差し支えない。
【0052】
本発明における有機半導体層7としては、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等の材料からなるのが望ましい。具体的な材料としては、ペンタセン、中心ベンゼン間の間にビシクロ環を導入したペンタセン誘導体、テトラセン、アントラセン チオフェンオリゴマ誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン化合物、ポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、シアニン色素等が挙げられるが、これらの有機半導体層用の材料としての公知の材料に限定されるわけではない。
【0053】
有機半導体層7の形成工程は、蒸着、塗布、溶液からの付着など、種々の薄膜形成方法を用いることができるが、樹脂基板への影響を低減するためには、より低温、例えば200℃以下の工程が好ましい。つまり有機半導体層7を形成する際の温度においても、その温度の上限は樹脂基板の熱的影響を優先させて決定される。
【0054】
本発明による有機半導体素子は、作成プロセス中にかかる温度が低く樹脂基板等に容易に作成できるため、そのトランジスタ特性を生かしたIC情報電子タグやアクティブマトリクス型表示装置における例えば画素毎のONOFFを制御するスイッチング素子部など種々の装置に応用できる。
【0055】
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例の範囲にとどまるものではない。
【0056】
(ゲート絶縁層の評価)
(実施例1)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒に市販のフレーク状のメチルシルセスキオキサン(MSQ)(昭和電工製、商品名GR650)を溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。
【0057】
得られた塗布溶液を、あらかじめ金電極を蒸着させておいたシリコン基板上にスピンコート法(回転数5000rpm)で塗布した。この状態の膜では膜中に塗布液の溶媒が残っているのでホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させてから、反射型分光膜厚計(大塚電子社製)で波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.420という屈折率値を得た。
【0058】
次にこの塗布膜をホットプレート上190℃で20分間乾燥して本発明の有機半導体素子の構成に用いられる絶縁薄膜を得た。
【0059】
この膜について反射型分光膜厚計で膜厚と波長632nmにおける屈折率を測定した結果、膜厚は180nm、屈折率は1.388であった。つまり、この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.022であった。
【0060】
微小電流計を用いて、この膜の絶縁特性について調査した結果を図3に示す。図3の横軸は膜に印加した直流電圧値、縦軸は観測されたリーク電流値である。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0061】
耐有機溶剤性の試験として、得られた絶縁薄膜付き基板を、ブタノール、ヘキサン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンの5種の有機溶剤中に5分間浸漬し、溶剤を乾燥するという試験を行ったが、どの溶媒に浸漬した膜も外見および膜厚の変化はなかった。
【0062】
(実施例2)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒にフレーク状のMSQを溶解させ、10重量%濃度の溶液を調製した。ここに、加水分解による架橋反応を促進させる目的で、MSQに対して重量比12:1の割合でギ酸を添加した。
【0063】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させて波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.416という屈折率値を得た。
【0064】
次にこの塗布膜をホットプレート上150℃で20分間乾燥して本発明の有機半導体素子の構成に用いられる絶縁薄膜を得た。
【0065】
この膜の膜厚は171nm、屈折率は1.392であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.024である。
【0066】
微小電流計を用いて、この膜の絶縁特性について調査した結果を図4(a)に示す。図2の横軸は膜に印加した直流電圧値、縦軸は観測されたリーク電流値である。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0067】
この膜について実施例1に記載した耐有機溶剤試験を行ったが、どの溶媒に浸漬した膜も外見および膜厚の変化はなかった。
【0068】
(実施例3)
乾燥温度を200℃に変えたこと以外は実施例2と同様にして本発明の有機半導体素子の構成に用いられる絶縁薄膜を得た。
【0069】
この膜の膜厚は163nm、屈折率は1.382であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.034である。
【0070】
微小電流計を用いて、この膜の絶縁特性について調査した結果を図4(b)に示す。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0071】
この膜について実施例1に記載した耐有機溶剤試験を行ったが、どの溶媒に浸漬した膜も外見および膜厚の変化はなかった。
【0072】
(比較例1)
実施例2と同じ塗布溶液を同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させて波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.416という屈折率値を得た。
【0073】
次にこの塗布膜をホットプレート上100℃でさらに30分間乾燥した。
【0074】
この膜の膜厚は180nm、屈折率は1.411であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.005である。
【0075】
微小電流計を用いて、この膜の絶縁特性について調査した結果を図4(c)に示す。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で十分な絶縁性を示さなかった。
【0076】
また、実施例1と同様の耐有機溶剤試験を行ったところ、ヘキサン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンの4種の有機溶剤中において薄膜が溶解し消失してしまった。
【0077】
(実施例4)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒に重量比1:1のMSQと市販のフェニルシスセスキオキサン(PSQ)フレーク(昭和電工製、商品名GR950)を溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。
【0078】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させて波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.494という屈折率値を得た。
【0079】
次にこの塗布膜をホットプレート上150℃で20分間乾燥して本発明の有機半導体素子の構成に用いられる絶縁薄膜を得た。
【0080】
この膜の膜厚は160nm、屈折率は1.475であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.019である。
【0081】
得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0082】
この膜について実施例1に記載した耐有機溶剤試験を行ったが、どの溶媒に浸漬した膜も外見および膜厚の変化はなかった。
【0083】
(比較例2)
実施例4と同じ塗布溶液を同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させて波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.494という屈折率値を得た。
【0084】
次にこの塗布膜をホットプレート上100℃でさらに30分間乾燥した。
【0085】
この膜の膜厚は175nm、屈折率は1.492であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.002である。
【0086】
得られた薄膜は電圧値4V以上で絶縁性を失い、0.01A/cm2以上の電流リークを示した。
【0087】
また、実施例1と同様の耐有機溶剤試験を行ったところ、すべての有機溶剤中において薄膜が溶解し消失してしまった。
【0088】
(実施例5)
フレーク状のMSQ、チタン酸ストロンチウム(STO)粒子(堺化学工業社製、平均粒径100nm)、ポリビニルピロリドン(和光純薬社製)を重量比2:10:1で混合したものを、重量比1:1のブタノール、酢酸ビニル混合溶媒に溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。ここへ、MSQに対して重量比10:1の割合でギ酸を添加した。
【0089】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上100℃で5分間仮乾燥させて波長632nmにおける屈折率を測定したところ1.533という屈折率値を得た。
【0090】
次にこの塗布膜をホットプレート上190℃で120分間乾燥して本発明の有機半導体素子の構成に用いられる絶縁薄膜を得た。
【0091】
この膜の膜厚は210nm、屈折率は1.513であった。この膜の乾燥工程の前後での屈折率の減少値は0.020である。
【0092】
得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0093】
この膜について実施例1に記載した耐有機溶剤試験を行ったが、どの溶媒に浸漬した膜も外見および膜厚の変化はなかった。
【0094】
(比較例3)
本発明に対する比較のため、一般のアモルファス絶縁物に強誘電体粒子を分散させた絶縁膜も作製し、評価を行った。
【0095】
シアノエチルプルラン(信越化学社製)、チタン酸バリウム粒子(堺化学工業社製、平均粒径100nm)、ポリビニルピロリドン(和光純薬社製)を重量比2:8:1で混合したものをN、N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、各種濃度(5〜30重量%)の溶液を調製した。
【0096】
得られた各塗布溶液を、あらかじめ金電極を蒸着させておいたシリコン基板上にスピンコート法で塗布し、ホットプレート上140℃で24時間乾燥して種々膜厚の薄膜を得た。
【0097】
微小電流計を用いて、この膜の膜厚と絶縁特性の関係について調査したところ、膜厚が400nmより大きい時だけ直流電圧値0〜10Vの範囲内で絶縁性を示した。しかし、膜厚が250nmを下回ると、良好な絶縁膜は得られなかった。
【0098】
また、実施例1と同様の耐有機溶剤試験を行ったところ、ヘキサン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンの4種の有機溶剤中において膜が溶解し部分的に消失してしまった。
【0099】
以上、実施例1〜5で得た本発明の有機半導体素子に適用可能な絶縁薄膜および比較例1〜3で得た薄膜の製造条件および特性について図5にまとめる。
【0100】
(有機半導体素子の作成)
(実施例6)
図6は、本発明の実施例6の有機半導体素子を示す概略図である。図6(a)は有機半導体素子の断面図、図6(b)は有機半導体素子の平面図を示す。1はポリイミド製の樹脂基板、2はゲート電極、3は本発明によるゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極、7はペンタセンからなる有機半導体層である。
【0101】
まず、基板1の表面にゲート電極2は金属蒸着マスクを用いて真空蒸着法により作製した。電極材料はアルミニウムである。蒸着の際の到達真空度は、3×10−5Paである。基板温度は室温に設定した。
【0102】
続いて、このゲート電極2の上に、実施例2と同様に薄膜を作成した。すなわち、メチルシルセスキオキサン骨格を有する膜厚約171nmのゲート絶縁層3を形成した。この基板上においても150℃の乾燥工程の前後における波長632nmの屈折率減少量は0.024であった。
【0103】
次に、金属蒸着マスクを用いてソース電極5及びドレイン電極6を真空蒸着法により作製した。電極材料は金である。蒸着の際の到達真空度は、3×10−5Paである。基板温度は室温に設定した。ソース電極とドレイン電極間の距離Lは0.1mm、ソース、ドレイン電極の長さWは30mmとした。また、金蒸着膜の膜厚は100nmにした。
【0104】
さらにゲート絶縁層3、ソース電極5およびドレイン電極6の上部にペンタセンを真空蒸着して有機半導体層7を作成した。なお、原料のペンタセン粉末は市販の粉末を昇華法により精製したものを用いた。蒸着装置チャンバー内の到達真空度は、3〜5×10−4Paである。ペンタセン膜の膜厚は180nmにした。このペンタセンは特にパターニングはしなかった。
【0105】
以上により、本発明の有機半導体素子が完成した。
【0106】
得られた有機半導体素子のVg−Id曲線をAgilent社(製)の4156C(商品名)を用いて測定したところ、図7のような結果を得た。このときのドレイン電圧Vd=−25Vであった。
【0107】
図7によると、この実施例による有機半導体素子は、ゲート電圧(Vg)の変化にともない、ソース電極/有機半導体/ドレイン電極間を流れるドレイン電流値(Id)が変化するスイッチング特性を示していた。また、この有機半導体素子は、Idのオンオフ比104をVg=−12Vで達成した。
【0108】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、低いゲート電圧で安定的に駆動する有機半導体素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の1例を示し、基板とゲート電極とゲート絶縁層と素子分離絶縁層とソース電極とドレイン電極と有機半導体層からなる有機半導体素子の一部を拡大して模式的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の概念を説明する1例を示し、〔化2〕におけるR1、R2がともにメチル基であり、〔化3〕におけるR3、R4がともにフェニル基である化合物をゲート絶縁層の塗布原料とした場合のものである。
【図3】本発明の実施例1における絶縁薄膜の電気特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例2、実施例3における絶縁薄膜および比較例1における薄膜の電気特性を示す図である。
【図5】本発明における実施例1〜5で得た本発明の有機半導体素子に適用可能な絶縁薄膜および比較例1〜3で得た薄膜の製造条件および特性についてまとめた表である。
【図6】本発明の実施例6の構成を示す図であり、基板とゲート電極とゲート絶縁層とソース電極とドレイン電極と有機半導体層からなる有機半導体素子の一部を拡大して模式的に示す縦断面図および平面図である。
【図7】本発明の実施例6における有機半導体素子のTFT特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 素子分離絶縁層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 有機半導体
Claims (1)
- 少なくとも基板、有機半導体、ゲート絶縁体、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極からなる有機半導体素子において、
(1)前記ゲート絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有しており、
(2)前記ゲート絶縁体部の膜厚が50nm以上250nm以下であり、
(3)前記ゲート絶縁体部が前駆体溶液のコーティング工程と乾燥工程により形成されたものであり、
(4)前記ゲート絶縁体部の波長632nmにおける屈折率が乾燥工程の前後で0.015以上減少していることを特徴とする有機半導体素子。
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