JP2004304121A - 有機半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】低いゲート電圧で安定的に駆動する有機半導体素子を提供する。
【解決手段】絶縁部にシルセスキオキサン骨格を有することを特徴とする有機半導体素子を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機半導体素子を使用したIC技術が注目されている。その主な魅力は、低コストで製造できること、および柔軟な樹脂を基板として用いることが出来ることである。これらの利点から、有機半導体素子は、プラスチック基板を用いた回路、電子タグやディスプレイの表示駆動回路、メモリ等への応用が期待されている。
【0003】
一般的に有機半導体素子は、基板、ゲート絶縁層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、及び有機半導体層の構成からなり、薄膜電界効果トランジスタ(FET)などとして利用される。
【0004】
素子に用いられる半導体的性質を示す有機化合物としては、ポリアセンなどの低分子化合物、ポリチオフェンなどのπ−共役系高分子およびπ−共役系オリゴマー等が良く知られている。
【0005】
このように有機半導体を半導体層として用いたFETである有機FETにおいて、ゲート電極に印加する電圧(ゲート電圧、Vg)を変化させると、ゲート絶縁層と有機半導体層との界面における電荷量が過剰もしくは不足になる。その結果ソース電極から有機半導体を経てドレイン電極間へと流れるドレイン−ソース電流値(Id)が変化してスイッチングが可能となる。
【0006】
有機FETを柔軟な樹脂基板上に設ける場合、ゲート絶縁膜や有機半導体といった基板上の構成要素は低温で製造する必要がある。というのも基板が樹脂である場合、高温に弱い、つまり高温で樹脂基板が軟化してしまうからである。
【0007】
例えば、バオらは、有機TFTを作製するのに、ポリエチレンテレフタラート板とゲート電極であるインジウム・錫酸化物からなるゲート電極を設けたポリエチレンテレフタラート製の基板上にポリイミドをスクリーン印刷で形成し、このポリイミドを低温焼成し、絶縁層を得ている(非特許文献1)。
【0008】
このような手法でゲート絶縁層を形成するためには、ゲート絶縁層の膜厚を、例えば200nm以上と厚くする必要がある。そしてゲート絶縁膜の膜厚が厚いためにゲート駆動電圧(Vg)が数10−100Vと大きくなってしまう。
【0009】
また特許文献1では、樹脂基板上にチタン酸バリウムを分散させたシアノエチルプルランをスピンコートしてゲート絶縁層を得ている。この膜厚は300〜500nmと同程度だが高誘電率のゲート絶縁層を120℃(つまり低温)で成膜して、低電圧駆動の有機FETを作製している。しかしながら、それらの素子における絶縁膜では、母材となるアモルファス化合物(この場合シアノエチルプルラン)が低温での熱処理をするため緻密化が完全に進行しておらずゲート絶縁層中に微小の空隙が多数存在し、その結果分散している無機化合物粒子(この場合チタン酸バリウム)の高誘電性が十分に反映しているとは言えなかった。その誘電性の損失を補填するためにチタン酸バリウムのような強誘電性を有する無機化合物粒子を使用すると、残留分極が発生するためにゲートの閾電圧値が不安定になるという問題があった。
【0010】
【非特許文献1】
Z.Bao,Y.Feng,A.Dodabalapur,V.R.Raju,and A.J.Lovinger,Chem.Mater.9,1299(1997)
【特許文献1】
特開2002−110999号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の技術では、低温でゲート絶縁膜を成膜する技術があっても、得られる素子の性能は決して好ましいものであるといいがたく、好ましい有機半導体素子を得ることが出来なかった。
【0012】
発明は上記の問題を解決し、たとえば印刷やスピンコートのような簡易な工程かつ低温の熱処理で樹脂基板上にゲート絶縁層となる絶縁膜を得ることを目的としている。
【0013】
また、本発明は上記絶縁膜を使用することで低電圧駆動が可能で、かつ駆動電圧値が安定した有機半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
よって本発明は、
少なくとも基板、有機半導体、絶縁体、導電体からなり、バイアス印加のための電極を有する有機半導体素子において、前記絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有することを特徴とする有機半導体素子を提供する。
【0015】
【外2】
Figure 2004304121
【0016】
(式中、R、R、R、Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基または置換または非置換のフェニル基のいずれかであり、各々同じ官能基であっても違う官能基であっても良い。また、mおよびnは0以上の整数であり、mとnの和は1以上の整数である。共重合の形態はランダム共重合であってもブロック共重合であっても良い)。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、
(A);少なくとも基板、有機半導体、絶縁体、導電体からなり、バイアス印加のための電極を有する有機半導体素子において、前記絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有することを特徴とする有機半導体素子である。
【0018】
【外3】
Figure 2004304121
【0019】
(式中、R、R、R、Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基または置換または非置換のフェニル基のいずれかであり、各々同じ官能基であっても違う官能基であっても良い。また、mおよびnは0以上の整数であり、mとnの和は1以上の整数である。共重合の形態はランダム共重合であってもブロック共重合であっても良い。)
また、(B);
(A)に記載の有機半導体素子において、該有機半導体素子の導電体部はゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を含み、絶縁体部はゲート絶縁層を含み、かつ該ゲート絶縁層を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すようなシルセスキオキサン骨格を有することを特徴とする有機半導体素子も好ましい。
【0020】
また、(C);
(B)に記載の有機半導体素子において、ゲート絶縁層の膜厚が50nm以上250nm以下であることを特徴とする有機半導体素子も好ましい。
【0021】
また、(D);
少なくとも〔化2〕および/または〔化3〕に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物を含む溶液を基板上に塗布し、200℃以下の温度で乾燥することで(A)ないし(C)いずれかに記載の有機半導体素子における絶縁体部を形成することを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0022】
【外4】
Figure 2004304121
【0023】
(式中、R、Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基または置換または非置換のフェニル基のいずれかであり、RとRは同じ官能基であっても良い。Rは炭素原子数1〜4個のアルキル基または水素原子であり、xは1以上の整数である。)
【外5】
Figure 2004304121
【0024】
(式中、R、Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基または置換または非置換のフェニル基のいずれかであり、RとRは同じ官能基であっても良い。Rは炭素原子数1〜4個のアルキル基または水素原子であり、yは1以上の整数である。)
また(E);
(D)に記載のポリオルガノシルセスキオキサン化合物を含む溶液がギ酸を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0025】
また(F);
基板、ゲート絶縁層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層からなる有機半導体素子において前記ゲート絶縁層が〔化1〕に示すようなシルセスキオキサン骨格を有する化合物とこの化合物中に分散した比誘電率5以上の強誘電性を有しない無機化合物粒子を含むことを特徴とする(A)に記載の有機半導体素子も好ましい。
【0026】
また(G);
(F)に記載の有機半導体素子において、ゲート絶縁層の膜厚が50nm以上250nm以下であることを特徴とする有機半導体素子も好ましい。
【0027】
また(H);
〔化2〕および/または〔化3〕に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物の溶液に強誘電性を有しない高誘電無機化合物粒子を分散させた分散液を基板上に塗布し、200℃以下の温度で乾燥することで(F)あるいは(G)のいずれかに記載の有機半導体素子におけるゲート絶縁層を形成することを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0028】
また(I);
(H)に記載のポリオルガノシルセスキオキサン化合物を含む溶液がギ酸を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法も好ましい。
【0029】
また(J);
(A)ないし(C)または(F)、(G)いずれかに記載の有機半導体素子により形成された有機半導体装置も好ましい。
【0030】
以下に説明する。
【0031】
本実施の形態に係る有機半導体素子は、有機半導体と、絶縁体と、導電体を少なくとも有する素子である。絶縁体は、電極である導電体を覆うための絶縁膜(層)である。有機半導体はそのような導電体(電極)が発生する刺激(電界)に対して応答する有機半導体層である。具体的には電界に対して電気的特性が変化する層である。更に具体的には導電率、つまり有機半導体層を流れる電流が電界の変化に応じて変化する層である。
【0032】
そしてこの絶縁層は、導電体である電極が有機半導体層の電気特性をコントロールする際に、両者を電気的に絶縁するためだけでなく、有機半導体との界面に正または負の電荷を誘起するためのものである。
【0033】
ところで有機半導体素子は、これら3つの構成要素の他に、ソース電極、ドレイン電極を有してもよい。この場合、先の導電体は、ゲート電極として用いることが出来る。そしてゲート電極を有機半導体層やソース電極や、ドレイン電極から絶縁するためにゲート電極を覆うゲート絶縁層として先の絶縁層を用いることが出来る。そしてこのような構成の素子は、薄膜電界効果トランジスタ(FET)と呼ばれる薄膜トランジスタTFTとして用いることが出来る。
【0034】
先に本実施形態に係る絶縁層は、導電体である電極が有機半導体層の電気特性をコントロールする際に、両者を電気的に絶縁するためだけでなく、有機半導体との界面に正または負の電荷を誘起するためのものであることを述べたが、そのために本発明者は絶縁層の材料に着目した。
【0035】
次に絶縁層の材料について説明する。
【0036】
本発明者は、低温で緻密な薄膜の絶縁層を形成できる材料をさがすべく分子に着目して鋭意検討を重ねたところ、特定のシロキサン骨格を有する材料が好ましいことを見出した。この特定のシロキサン骨格を有する材料とは、主鎖が無機シロキサンユニットであり、側鎖が炭素を有する置換基である。すなわち無機と有機とがハイブリッド化されているラダー型のシルセスキオキサン骨格の材料である。この材料を膜の主成分とすれば、低温でも緻密な膜が形成でき、250nm以下の膜厚でも十分に絶縁性を示すことを見いだし、本発明に至った。ラダー型とは一般に言われている分岐が少ないという意味を示す表現である。ラダー型であることでラダー型でないシルセスキオキサンと比べて膜中の空隙は低減され、緻密で絶縁性の高い薄膜が得られる。
【0037】
また、本発明におけるシルセスキオキサン骨格の側鎖に相当する炭素を有する置換基R〜Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基/もしくは置換または非置換のフェニル基であり、箇所によって同じ官能基であっても違う官能基であっても良い。例えば、メチル基、エチル基のような非置換アルキル基/メトキシ基やエトキシ基やメトキシエチル基のような置換アルキル基/非置換のフェニル基/ジメチルフェニル基やナフチル基といった置換フェニル基などが挙げられる。また、置換基R〜Rには炭素原子、水素原子の他に酸素原子や窒素原子や金属原子など各種の原子が含まれていて良いが、ハロゲン原子を含んだ置換基は絶縁性低下の原因となるので好ましくない。
【0038】
本発明におけるシルセスキオキサン骨格を説明する〔化1〕では、置換基R、Rを有するシスセスキオキサンユニット(以後、第一ユニット)がm個繰り返したものと置換基R、Rを有するシスセスキオキサンユニット(以後、第二ユニット)がn個繰り返したものが接続した構造式が示されている(mおよびnは0以上の整数であり、m+nは1以上の整数である)が、これは第一ユニットの繰り返しと第二ユニットの繰り返しが分離していることを意味するものではなく、両ユニットは分離して接続していてもランダムに入り交じって接続していても良い。
【0039】
次に本実施形態に係る有機半導体素子の1つである有機電界効果トランジスタ(有機TFT)の構成についてさらに詳細に説明する。
【0040】
図1は本実施形態に係る有機半導体素子を示す模式的断面図である。1は基板、2はゲート電極、3は絶縁層、4は素子分離絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極、7は有機半導体層である。この素子は、基板1の表面にゲート電極2が設けられ、その上にゲート絶縁層3が設けられ、絶縁層3の表面にソース電極5とドレイン電極6が間隔をおいて設けられている。そしてソース電極5とドレイン電極6の上とその離間領域である絶縁層3上有機半導体層7が両電極5、6と接して設けられている。
【0041】
絶縁層3はゲート電極2を覆うように設けられている。素子分離絶縁層4は絶縁層3の両脇を覆うように設けられており、ソース電極5とドレイン電極6はそれぞれ、その一部が素子分離絶縁層4上に設けられ且つ絶縁層3上にも設けられている。本発明に係る絶縁層(つまりシルセスキオキサン骨格を有する絶縁材料の層)は、この絶縁層3または素子分離絶縁層4のことであるが、有機半導体素子を構成する絶縁部であればいずれに適用することもできる。もちろん絶縁層3と素子分離絶縁層4の両方が本発明に係る絶縁層であってもよい。そもそも本実施形態において素子分離絶縁層4は、これを設けることで両電極5、6間以外の個所でのゲート絶縁層3と有機半導体層7とが互いに接触することを防ぐための層である。この素子分離絶縁層4がシルセスキオキサン骨格の材料であることで十分な絶縁性を薄膜で達成することができ、電気接触不良の原因となる段差を軽減したり、素子の小型化が可能となる。なおこの素子分離絶縁層4と絶縁層3とは異なる材料であっても良い。
【0042】
また本実施形態において、有機半導体層7は、ゲート電極2を覆っている絶縁層3上と絶縁層3の両脇に配置されている素子分離絶縁層4上とソース電極5上とドレイン電極6上と、これら全てを覆うように更に配置されている。
【0043】
また本実施形態においてさらに有機半導体層7の上に素子分離絶縁層4が設けられている。この素子分離絶縁層4は絶縁層3の両脇に配置されている素子分離絶縁層4と同符号であり、素子中において有機半導体層7を両電極5、6間以外の個所と電気的に絶縁する目的が同じであるため同符号にて表現した。これら3箇所に示した素子分離絶縁層4は相互に接続していても分離していても良いし、本発明に相当する同一の材料であっても互いに異なる材料であっても良い。
【0044】
本実施形態に係る基板1としては、絶縁性の材料が使用できる。具体的には、ガラス、アルミナ焼結体などの無機材料、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフェニレンスルフィド膜、ポリパラキシレン膜等の各種絶縁性樹脂等が使用可能である。基板が樹脂であれば軽量でフレシキブルな有機半導体素子を提供できる。
【0045】
本実施形態において、前記絶縁膜を絶縁層3としてもちいる場合の膜厚は、50nm以上250nm以下が好ましい。膜厚が50nmより薄いと有機半導体素子を駆動する際のゲート電圧印加に対して十分な絶縁性が得られない。また、ゲート絶縁層3の膜厚が250nmより厚くても有機半導体素子の動作はするが、素子の高集積化を試みる際に小型化の妨げとなる上、ゲート駆動電圧(Vg)が大きくなってしまう。
【0046】
より低いゲート駆動電圧(Vg)と高い絶縁性の両立を考えると、より好ましい絶縁層3の膜厚は70nm以上170nm以下である。
【0047】
素子設計上、絶縁層3の表面が平坦と見なせない場合は、実質的にチャネルが生成する界面とゲート電極間の距離を膜厚とする。
【0048】
また本実施形態においてシルセスキオキサン骨格からなる絶縁膜中に無機化合物微粒子を含ませてもよい。無機化合物微粒子を絶縁膜中に含ませることで有機半導体素子のゲート駆動電圧(Vg)を更に小さくすることができる。
【0049】
そのためには比誘電率5以上の無機化合物微粒子を用いることが好ましい。そのように比誘電率が所定の値以上の無機化合物微粒子により、ゲート駆動電圧(Vg)を低減させることが出来る。また、ゲート絶縁層の残留分極特性が発現することは好ましくないので、前記無機化合物は強誘電性を有しない、例えば常誘電体物質を用いることが好ましい。
【0050】
また、ゲート絶縁層3の絶縁性を損なわないよう、導電性の無機化合物は使用しない。
【0051】
このような点から本実施形態に適用できる無機化合物粒子としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)、二酸化チタン(TiO)、五酸化二タンタル(Ta)、酸化セリウム(CeO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)、チタン酸ストロンチウム(STO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)等が挙げられる。無機化合物粒子は上記に化合物例を例示したものに限られない。
【0052】
無機化合物微粒子は、一種類で用いても良いし、複数種類を組み合わせても良い。
【0053】
無機化合物粒子の形状は特に制限されず、主成分中の分散性を損なわないものであればよい。
【0054】
無機化合物粒子の分散前の単体での平均粒径は3nm以上140nm以下のものが好ましい。平均粒径が3nmより小さいといくら大量の無機化合物粒子をシルセスキオキサン骨格よりなる絶縁層に含ませてもゲート絶縁層全体の誘電率を向上させる効果が期待できない。また、平均粒径が140nmより大きいとシルセスキオキサン骨格よりなる絶縁層への分散性が損なわれたり、全体の膜厚が250nmをこえたりするおそれがある。
【0055】
絶縁層3を形成するには〔化2〕および/または〔化3〕に示すシルセスキオキサン化合物の溶液を基板上に塗布後、乾燥させる。
【0056】
〔化2〕と〔化3〕とは置換基の構造が異なるので両者の骨格を図によって例示した。
【0057】
シルセスキオキサン化合物の溶液を塗布し乾燥させるために加熱することが出来る。その結果膜を形成することが出来る。加熱は低温(200℃以下)で行うことが出来る。加熱することにより化合物の末端で加水分解反応が誘起され、原料であるシルセスキオキサン化合物はラダー上に接続され、高分子量のシルセスキオキサン化合物に変化する。ただしこの時、化合物は側鎖の炭素を含む置換基が酸化され完全に焼失したシリカ構造にまでにはならずに大部分の炭素を含む置換基が残存しているシルセスキオキサン骨格を有している。この状態は炭素成分に関する元素分析などの手法によって観察できる。
【0058】
また乾燥に際してオルガノシルセスキオキサン化合物が互いに架橋しあう反応を補助する目的で、塗布される溶液にはギ酸などの酸を少量添加しても良い。
【0059】
酸の添加量は特に限定されるものではないが、ギ酸の場合は、塗布溶液に含まれるポリオルガノシルセスキオキサン化合物の固形分重量に対して1重量%から30重量%の範囲で添加すると架橋反応が促進される。
【0060】
添加量が1重量%より少ないと架橋反応の促進効果が十分でなくなり、逆に添加量が30重量%より多いと乾燥後の膜の絶縁性を阻害するおそれがある。
【0061】
架橋反応、溶剤除去は200℃以下の低温で行われるため、その温度領域で蒸発、揮発、焼失しない安定剤は溶液系から極力除去する。
【0062】
この安定剤とは、溶液系に含まれるオリゴマー状態のシスセスキオキサン化合物の保存時における加水分解反応を抑制するために添加される化合物である。本実施形態に係る絶縁膜はそのような安定剤が塗布される液体中に本来入ってしまっていることを格別考慮しなくて済む,即ち市販の原料に格別の精製処理を行わなくても塗布液として用いることが出来るという、製造上のメリットもある。
【0063】
無機化合物粒子は塗布液に含ませておけばよい。この場合も、溶液に酸を添加すれば架橋反応を補助する効果が期待できる。
【0064】
塗布溶液の溶媒にはアルコール類やエステル類など任意のものを使用できる。無機化合物粒子を用いる場合は粒子の分散性を考慮して溶媒を選択すればよい。また基板への濡れ性などを考慮して溶媒を選択すればよい。
【0065】
塗布方法は特に限定されるものではなく、慣用のコーティング方法、例えばスピンコーティング法、キャスト法、スプレー塗布法、ドクターブレード法、ダイコーティング法、ディッピング法、印刷法、インクジェット法等により塗布する。これらの方法のうち、塗布量を制御して所望の膜厚の成膜ができるという点で好ましい方法はスピンコーティング法、ディッピング法、スプレー塗布法、インクジェット法等である。
【0066】
乾燥温度は200℃以下が好ましい。特に基板が樹脂である場合には200℃以下であることが好ましい。200℃以上の温度で加熱すると、樹脂基板が劣化するおそれがあるからである。先に高熱で加熱すると軟化することを述べたが、軟化するかしないかは材料次第である。この劣化についても、基板の材料次第で200℃を超えた場合に劣化するものとしないものとある。定性的な意味で200℃以下であることが本実施形態における有機半導体素子の製造方法において有用なことであるといえる。より好ましい乾燥温度は180℃以下であった。
【0067】
本発明におけるゲート電極2、ソース電極5及びドレイン電極6の材料は特に限定されず、樹脂基板上に低温で形成できるものであればよい。例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン等の有機材料、或いは導電性インク等の原料が用いられ、これらの材料は電極形成プロセスが簡便な塗布法により電極に形成されることができる。また、金、白金、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン、ニッケル、等の金属や、これらの金属を用いた合金や、ポリシリコン、アモリファスシリコン、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム・錫酸化物(ITO)等の無機材料が電極材料として用いられ、これらの無機材料は既存のフォトリソグラフ法を用いて電極として形成することができる。もちろん上記の材料に限られるわけではなく、また、上記の材料を2種以上併用しても差し支えなく、あるいは少なくとも何れか一方種と別の種とからなる2種以上の併用も差し支えない。
【0068】
本発明における有機半導体層7としては、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等の材料からなるのが望ましい。具体的な材料としては、ペンタセン、中心ベンゼン間の間にビシクロ環を導入したペンタセン誘導体、テトラセン、アントラセン チオフェンオリゴマ誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン化合物、ポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、シアニン色素等が挙げられるが、これらの有機半導体層用の材料としての公知の材料に限定されるわけではない。
【0069】
有機半導体層7の形成工程は、蒸着、塗布、溶液からの付着など、種々の薄膜形成方法を用いることができるが、樹脂基板への影響を低減するためには、より低温、例えば200℃以下の工程が好ましい。つまり有機半導体層7を形成する際の温度においても、その温度の上限は樹脂基板の熱的影響を優先させて決定される。
【0070】
さらに素子表面、即ち本実施形態に関して言えば、有機半導体層7の上に設けた絶縁層4有する素子を保護できる保護層を形成し、つまり有機半導体層7の上に設けた絶縁層4を覆うように更に保護層を設けても良い。その場合水蒸気や活性ガスから素子を保護することもできる。
【0071】
保護層には、種々の無機材料や絶縁性有機材料を用いることができる。
【0072】
本発明による有機半導体素子は、作成プロセス中にかかる温度が低く樹脂基板等に容易に作成できるため、そのトランジスタ特性を生かしたIC情報電子タグやアクティブマトリクス型表示装置における例えば画素毎のONOFFを制御するスイッチング素子部など種々の装置に応用できる。
【0073】
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例の範囲にとどまるものではない。
【0074】
(絶縁層の評価)
(実施例1)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒に市販のフレーク状のメチルシルセスキオキサン(MSQ)(昭和電工製、商品名GR650)を溶解させ、5重量%濃度の溶液を調製した。
【0075】
得られた塗布溶液を、あらかじめ金電極を蒸着させておいたシリコン基板上にスピンコート法(回転数5000rpm)で塗布し、ホットプレート上200℃で30分間乾燥して薄膜を得た。
【0076】
触針式段差計での測定によると得られた薄膜の膜厚は約160nmであった。得られた薄膜の表面に金電極を蒸着し、LCRメータで誘電率を測定したところ、比誘電率は10から20kHzの測定範囲内で安定しており、その値は1kHzで3.8程度であった。また、微小電流計を用いて、この膜の絶縁特性について調査した結果を図2(a)に示す。図2の横軸は膜に印加した直流電圧値、縦軸は観測されたリーク電流値である。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜14Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0077】
(実施例2)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒に市販のフレーク状のフェニルシルセスキオキサン(PSQ)(昭和電工製、商品名GR950)を溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。
【0078】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上180℃で60分間乾燥して薄膜を得た。
【0079】
触針式段差計での測定によると得られた薄膜の膜厚は約140nmであった。得られた薄膜の比誘電率は10から20kHzの測定範囲内で安定しており、その値は1kHzで4.6程度であった。また、この膜のリーク電流測定結果を図2(b)に示す。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0080】
(実施例3)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒に重量比3:7のMSQとPSQを溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。
【0081】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上200℃で40分間乾燥して薄膜を得た。
触針式段差計での測定によると得られた薄膜の膜厚は約155nmであった。得られた薄膜の比誘電率は10から20kHzの測定範囲内で安定しており、その値は1kHzで4.3程度であった。また、この膜のリーク電流測定結果を図2(c)に示す。この結果によると、得られた薄膜は電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。
【0082】
(実施例4)
重量比1:1のエタノール、ブタノール混合溶媒にフレーク状のMSQを溶解させ、5重量%濃度の溶液を調製した。ここに、加水分解による架橋反応を促進させる目的で、MSQに対して重量比15:1の割合でギ酸を添加した。
【0083】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で金電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上160℃で30分間乾燥して薄膜を得た。
【0084】
得られた薄膜の膜厚は約140nmであった。薄膜は、直流電圧値0〜20Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。また、その比誘電率は10から10kHzの測定範囲内で安定しており、その値は1kHzで4.0程度であった。
【0085】
(実施例5)
フレーク状のMSQ、チタン酸ストロンチウム(STO)粒子(堺化学工業社製、平均粒径100nm)、ポリビニルピロリドン(和光純薬社製)を重量比2:10:1で混合したものを、重量比1:1のブタノール、酢酸ビニル混合溶媒に溶解させ、7重量%濃度の溶液を調製した。ここへ、MSQに対して重量比10:1の割合でギ酸を添加した。
【0086】
得られた塗布溶液を、実施例1と同様の手法で電極付き基板上に塗布し、ホットプレート上180℃で2時間乾燥して薄膜を得た。
【0087】
得られた薄膜の膜厚は約190nmであった。薄膜は、直流電圧値0〜15Vの範囲内で高い絶縁性を示していた。また、その比誘電率は10から10kHzの測定範囲内で安定しており、その値は1kHzで50程度であった。
【0088】
(比較例1)
本発明に対する比較のため、一般のアモルファス絶縁物に強誘電体粒子を分散させた絶縁膜も作製し、評価を行った。
【0089】
シアノエチルプルラン(信越化学社製)、チタン酸バリウム粒子(堺化学工業社製、平均粒径100nm)、ポリビニルピロリドン(和光純薬社製)を重量比2:8:1で混合したものをN、N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、各種濃度(5〜30重量%)の溶液を調製した。
【0090】
得られた各塗布溶液を、あらかじめ金電極を蒸着させておいたシリコン基板上にスピンコート法で塗布し、ホットプレート上140℃で24時間乾燥して種々膜厚の薄膜を得た。
【0091】
微小電流計を用いて、この膜の膜厚と絶縁特性の関係について調査したところ、膜厚が400nmより大きい時だけ直流電圧値0〜10Vの範囲内で絶縁性を示した。しかし、膜厚が250nmを下回ると、良好な絶縁膜は得られなかった。
【0092】
膜厚が500nmの絶縁膜の比誘電率は1kHzで60程度であった。
【0093】
(有機半導体素子の作成)
(実施例6)
図3は、本発明の実施例6の有機半導体素子を示す概略図である。図3(a)は有機半導体素子の断面図、図3(b)は有機半導体素子の平面図を示す。1はポリイミド製の樹脂基板、2はゲート電極、3は本発明によるゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極、7はペンタセンからなる有機半導体層である。
【0094】
まず、基板1の表面にゲート電極2は金属蒸着マスクを用いて真空蒸着法により作製した。電極材料はアルミニウムである。蒸着の際の到達真空度は、3×10−5Paである。基板温度は室温に設定した。
【0095】
続いて、このゲート電極2の上に、実施例1と同様に薄膜を作成した。すなわち、メチルシルセスキオキサン骨格を有する膜厚約160nmのゲート絶縁層3を形成した。
【0096】
次に、金属蒸着マスクを用いてソース電極5及びドレイン電極6を真空蒸着法により作製した。電極材料は金である。蒸着の際の到達真空度は、3×10−5Paである。基板温度は室温に設定した。ソース電極とドレイン電極間の距離Lは0.1mm、ソース、ドレイン電極の長さWは30mmとした。また、金蒸着膜の膜厚は100nmにした。
【0097】
さらにゲート絶縁層3、ソース電極5およびドレイン電極6の上部にペンタセンを真空蒸着して有機半導体層7を作成した。なお、原料のペンタセン粉末は市販の粉末を昇華法により精製したものを用いた。蒸着装置チャンバー内の到達真空度は、3〜5×10−4Paである。ペンタセン膜の膜厚は180nmにした。このペンタセンは特にパターニングはしなかった。
【0098】
以上により、有機半導体素子が完成した。
【0099】
得られた有機半導体素子のVg−Id曲線をAgilent社(製)の4156C(商品名)を用いて測定したところ、図5のような結果を得た。このときのドレイン電圧Vd=−25Vであった。
【0100】
図5によると、この実施例による有機半導体素子は、ゲート電圧(Vg)の変化にともない、ソース電極/有機半導体/ドレイン電極間を流れるドレイン電流値(Id)が変化するスイッチング特性を示していた。また、この有機半導体素子は、Idのオンオフ比10をVg=−12Vで達成した。
【0101】
(実施例7)
ゲート絶縁層3に実施例2と同等のPSQ薄膜を使用した他は、実施例6と同様にして図3に示す構造の有機半導体素子を作製した。
【0102】
この有機半導体素子は、ゲート電圧(Vg)の変化にともない、ドレイン電流値(Id)が変化するスイッチング特性を示しており、Idのオンオフ比10をVg=−9Vで達成した。
【0103】
(実施例8)
ゲート絶縁層3に実施例3と同等のMSQ/PSQ混合薄膜を使用した他は、実施例6と同様にして図3に示す構造の有機半導体素子を作製した。
【0104】
この有機半導体素子は、ゲート電圧(Vg)の変化にともない、ドレイン電流値(Id)が変化するスイッチング特性を示しており、Idのオンオフ比10をVg=−10Vで達成した。
【0105】
(実施例9)
図4は、本発明の実施例9の有機半導体素子を示す概略断面図である。1はポリイミド製の樹脂基板、2はゲート電極、3は本発明によるゲート絶縁層、4は素子分離絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極、7はペンタセンからなる有機半導体層である。
【0106】
上記実施例6で用いたのと同じゲート電極2付き樹脂基板1の上に、実施例5と同様に薄膜を形成した。すなわち、MSQが架橋した化合物とこの化合物中に分散したSTO粒子からなる膜厚約190nmのゲート絶縁層3を形成した。
【0107】
このゲート絶縁層3の上部に、実施例1で用いた塗布溶液と同じ液をスピンコート(回転数5000rpm)で塗布し、ホットプレート上180℃で30分間乾燥して、素子分離絶縁層4を形成した。この素子分離絶縁層4は、当業者には公知のフォトレジストを用いたリフトオフ法を適用することによって、必要な箇所にのみ形成した。ここで言う必要な箇所とは、ゲート絶縁層3と他の導電部や半導体部の接触を遮る箇所を指す。
【0108】
次に、実施例6と同様の手法で、ソース電極5、ドレイン電極6及び有機半導体層7を形成し、有機半導体素子を得た。
【0109】
得られた有機半導体素子のVg−Id曲線を測定したところ、図6のような結果が得られ(Vd=−25V)、ゲート電圧(Vg)の変化にともない、ドレイン電流値(Id)が変化するスイッチング特性を示していた。また、この有機半導体素子は、Idのオンオフ比10をVg=−4Vで達成した。
【0110】
(比較例2)
本発明に対する比較のため、比較例1で示した絶縁膜をゲート絶縁層3とする有機半導体素子を作製した。
【0111】
この素子の構成は、ゲート絶縁層が比較例1で示した膜厚500nmの絶縁膜であること以外は実施例9と同様である。
【0112】
得られた有機半導体素子のVg−Id曲線を測定したところ、図7のような結果が得られた(Vd=−25V)。図によると、この有機半導体素子はIdのオンオフ比10をVg=−6Vで達成しているが、Vg上昇時と下降時のスイッチング特性に違いが見られる。
【0113】
これは誘電率を大きくするために使用したチタン酸バリウムの強誘電特性によるものと考えられ、素子の安定動作に悪影響を与える挙動である。
【0114】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、低い電圧で安定的に電気特性が変化する有機半導体素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示し、基板とゲート電極とゲート絶縁層と素子分離絶縁層とソース電極とドレイン電極と有機半導体層からなる有機半導体素子の一部を拡大して模式的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例1、2、3における絶縁薄膜の電気特性を示す図である。
【図3】この発明の実施例6、7、8の構成を示す図であり、基板とゲート電極とゲート絶縁層とソース電極とドレイン電極と有機半導体層からなる有機半導体素子の一部を拡大して模式的に示す縦断面図および平面図である。
【図4】この発明の実施例9、比較例2の構成を示す図であり、基板とゲート電極とゲート絶縁層とソース電極とドレイン電極と有機半導体層からなる有機半導体素子の一部を拡大して模式的に示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施例6における有機半導体素子のTFT特性を示す図である。
【図6】本発明の実施例9における有機半導体素子のTFT特性を示す図である。
【図7】本発明の比較例2における有機半導体素子のTFT特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 素子分離絶縁層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 有機半導体

Claims (1)

  1. 少なくとも基板、有機半導体、絶縁体、導電体からなり、バイアス印加のための電極を有する有機半導体素子において、前記絶縁体部を構成する化合物の少なくとも一種類が〔化1〕に示すシルセスキオキサン骨格を有することを特徴とする有機半導体素子。
    【外1】
    Figure 2004304121
    (式中、R、R、R、Rは置換または非置換の炭素原子数1〜5個のアルキル基または置換または非置換のフェニル基のいずれかであり、各々同じ官能基であっても違う官能基であっても良い。また、mおよびnは0以上の整数であり、mとnの和は1以上の整数である。共重合の形態はランダム共重合であってもブロック共重合であっても良い。)
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JP2006319114A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Asahi Kasei Corp Tft層間絶縁膜
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