JP2004303757A - ボンディング装置 - Google Patents

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Kenichi Nakazato
憲一 中里
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Abstract

【課題】小さい押圧力にしか耐えられない非常に薄い半導体チップを、チップに損傷を与えることなく、基板に固着し得るダイボンディング装置の提供
【解決手段】ロードセル2と把持部7との間に静電容量式センサ1(容量C)を備える。センサ1は、可動電極11、固定電極12、ダイヤフラム10を有し、接触検知センサとして機能する。チップ100が基板101に接触すると、容量Cが増大するので、チップ100と基板101との接触を検知できる。リニアモータ3は、容量Cが所定の閾値を超えたときに、その接触があったことを検知し、作動を停止する。接触の瞬間から接触の検知までの間の可動電極11の変位は0.01μm程度であり、このときチップ100が受ける押圧力は例えば十数[mN]という微小な値である。したがって、チップ100と基板101との接触から接触の検知までの間にチップ100に加わる押圧力は、チップ100の耐え得る応力に比べ十分に小さい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップなどのチップを基板やリードフレーム等のチップ取付け体に固着するダイボンディング装置その他のボンディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のボンディング装置としては、例えば特開平4−78147に記載されたものがある。特開平4−78147に記載されたボンディング装置は、ボンディングパッドを押圧するキャピラリと、このキャピラリを上下させる揺動アームと、キャピラリの上下方向に加わる力を検出する歪センサなどの力検出手段とを備え、力検出手段の力信号が所定値を越えた時点でキャピラリが一定の力でボンディングパッドを押圧するように揺動アームを制御し、そのキャピラリがボンディングパッドに接触した際に発生する衝撃力を力検出手段で測定し、衝撃力を打ち消すように揺動アームを制御している。また、キャピラリでボンディングパッドを押圧する際に、力検出手段の力信号をフィードバックして揺動アームを制御し、キャピラリによるボンディングパッドの押圧力を制御している。
【0003】
力検出手段の力信号が所定値を越えた時点でキャピラリが一定の力でボンディングパッドを押圧するのは、キャピラリがボンディングパッドに接触した時点を検知し、その時点から一定の力でボンディングパッドを押圧するようにし、キャピラリがボンディングパッドに高速で衝突し、ボンディングパッド下の半導体素子の破損を防ぐことを目的としている。
【0004】
キャピラリがボンディングパッドに接触した際に発生する衝撃力を打ち消すように揺動アームを制御するのは、キャピラリがボンディングパッドに接触した際にバウンディングや振動を短時間に収束させ、ボンディング速度を向上し、生産性を上げることを目的とする。
【0005】
また、キャピラリによるボンディングパッドの押圧力を制御するのは、押圧力を一定値に維持し、ボンディングの信頼性の向上をするためである。
【0006】
図7(A)、(B)は、上述の特開平4−78147に記載されたボンディング装置に類似する従来のダイボンディング装置(ダイボンダと通称される装置)の要部を示す模式図である。このダイボンディング装置では、リニアモータ3の出力軸4の下端と把持部7との間にロードセル2を設けている。ロードセル2は、特開平4−78147のボンディング装置における力検出手段(歪センサ16)に相当する。ダイボンディング装置は、図7(A)に示すように、把持部7の下端へ半導体チップ100を吸着により把持し、リニアモータ3の出力軸4を下方へ下げることにより、半導体チップ100をテーブル102上の基板101へ載せ、半導体チップ100を基板101へ接合する。ロードセル2は、図7(B)に示すように、リニアモータ3の出力軸4が下方へ下げられ、半導体チップ100が基板101に押圧される際に、把持部7の反力を受けて歪み、押圧力Pに応じて抵抗値を変化させ、抵抗値の変化で押圧力Pを表す。
【0007】
図7のダイボンディング装置は、リニアモータ3の出力軸4を下方へ下げ、半導体チップ100を基板101へ向けて下降させ、半導体チップ100を基板101へ接触させる下降・接触モードから、リニアモータ3を停止し、半導体チップ100を一定の力で基板101へ押圧し、半導体チップ100を基板101へ接着する接着モードへの作動モードの切り替えをする。この作動モードの切り替えのためには、半導体チップ100が基板101に接触したことを検知する必要がある。図7のダイボンディング装置では、接触ロードセル2の出力Pが閾値Ptを越えたとき、半導体チップ100が基板101に接触したものと判断している。上述の特開平4−78147に記載されたボンディング装置では、力検出手段(歪センサ16)の出力を所定の閾値と比較し、キャピラリとボンディングパッドとの接触を検知している。
【0008】
図8は、リニアモータ3の出力軸4を下方へ下げ、半導体チップ100を基板101に接触させる工程における出力軸4のストローク(出力軸4の下端の下降距離)と押圧力Pとの関係を示す特性図である。ロードセル2の出力として検知される押圧力Pは、振幅Pnのノイズを含む。そこで、半導体チップ100が基板101に接触したことをロードセル2の出力で検知しようとすると、接触検知閾値をPtとすると、ノイズであるか或いは真に接触したことに起因する出力であるのかを識別するためには、Ptはノイズの振幅Pnの2倍程度の大きさとする必要がある。ロードセル2の出力Pが接触検知閾値Ptを越えた時が、半導体チップ100が基板101に接触したと判定できる時である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
半導体チップを基板に接合する際の押し付け加重は、半導体チップの薄型化により、小さくなっており、現在では0.1[N]程度が求められている(Nはニュートン)また、一台の装置で大きな加圧力、例えば50[N]、にも対応することが必要である。加圧力50[N]のダイボンディング装置では、ロードセル2の検知上限圧力は50[N]以上であることが必要である。50[N]のロードセルでは、0.05[N]程度のノイズが発生するので、接触検知閾値Ptは0.1[N]程度とすることが必要となる。
【0010】
ロードセル2の出力をローパスフィルタに通すことにより、ノイズを低減すことはできる。しかしながら、ローパスフィルタを通すと、信号の遅延が生じるので、ロードセル2の出力により半導体チップ100と基板101との接触を検知し、検知した時にリニアモータ3を停止する図7のダイボンディング装置では、接触からリニアモータ3の停止までの時間が長くなり、半導体チップ100を規格値以上の大きな力で押圧し、ひいては半導体チップ100を破損する虞がある。そこで、ロードセル2の出力のノイズをローパスフィルタで除去するという手段は採用できない。
【0011】
したがって、図7のダイボンディング装置には、適用できる半導体チップの薄さに限界があった。また、図7のダイボンディング装置における上述の解決するべき課題は、同様に力検知手段の出力でキャピラリとボンディングパッドとの接触を検知する特開平4−78147の装置においても同じく解決するべき課題である。
【0012】
そこで、本発明の目的は、小さい押圧力にしか耐えられない非常に薄い半導体チップなどのチップを基板やリードフレーム等のチップ取付け体に、チップを損傷することなく、固着し得るダイボンディング装置その他のボンディング装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために本発明は次の手段を提供する。
【0014】
(1)上下方向に往復運動をする出力軸を有する往復運動駆動装置と、該出力軸に連結部を介して連結され、下端でチップを把持する把持部と、該連結部に設けられ、該出力軸から該把持部へ伝達される力を、基板などのチップ取付け体に前記チップを押圧する押圧力として検知するロードセルとを有するボンディング装置において、
前記連結部は、前記チップが前記チップ取付け体に接触したことを検知する接触検知センサを有し、
前記接触検知センサは、互いに対面する固定電極および可動電極並びに該両電極間に介在するダイアフラムを有し、該固定電極と該可動電極との間の静電容量の変化により、該固定電極に対する該可動電極の変位を検知し、
前記固定電極および前記可動電極は、上下方向に緩みなく前記ロードセル及び前記連結部材にそれぞれ連結され、
前記ダイアフラムは、上下方向の力に応じて所定範囲内で上下方向に相対移動が可能なように前記固定電極および前記可動電極を連結し、
前記押圧力に基づき前記変位が生じたときに、該変位に基づき前記接触検知センサで検知される該押圧力の閾値は、前記ロードセルで検知される該押圧力の閾値より小さい
ことを特徴とするボンディング装置。
【0015】
(2)前記接触検知センサは、上下方向とそれに直交する2軸回りの変位を検知する3軸の静電容量式センサでなり、
前記把持部は前記可動電極に固定されている
ことを特徴とする前期(1)に記載のボンディング装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるダイボンディング装置の要部を示す模式図である。図において、1は静電容量式センサ、2はロードセル、3はリニアモータ、4はリニアモータ出力軸、6は連結部、7は把持部、10はダイヤフラム、11は可動電極、12は固定電極、13,14はストッパ、100は半導体チップ、101は基板、102はテーブルである。ロードセル2、リニアモータ3、リニアモータ出力軸4、把持部7、半導体チップ100、基板101及びテーブル102は図7の従来のダイボンディング装置におけるものと同じ部材である。連結部6は、固定電極12に固定されており、上下方向に緩みなく固定電極12をロードセル2へ連結する。図1(A)は、リニアモータ3の作用によりリニアモータ出力軸4が下降中であり、半導体チップ100と基板101とは未だ接触していない状態を示す。図1(B)は、半導体チップ100が基板101に接触した状態を示す。
【0017】
図1の実施の形態は、ロードセル2と把持部7との間に静電容量式センサ1を備えている。静電容量式センサ1は、可動電極11、固定電極12、ダイヤフラム10、ストッパ13,14でなり、接触検知センサとして機能する。リニアモータ3が作動し、リニアモータ出力軸4が下降中であり、半導体チップ100と基板101とが間隙で隔てられている図1(A)の状態では、可動電極11はストッパ13に近接しており、可動電極11と固定電極12との間隔dは最も大きい。半導体チップ100が基板101に接触した図1(B)の状態では、可動電極11と固定電極12との間隔dは図1(A)の状態における間隔より小さい。可動電極11と固定電極12とでなるコンデンサの静電容量Cは、可動電極11と固定電極12との間隙dで定まる。したがって、その静電容量Cの測定により、可動電極11が固定電極12から最も離れている位置(可動電極11がストッパ14に最も近接した位置)から、固定電極12へ近づく方向(上方向)へ変位したことを検知できる。
【0018】
把持部7は可動電極7に固定されている。そこで、半導体チップ100が基板101に接触し、さらにリニアモータ3がリニアモータ出力軸4を下方に押し出し続けると、可動電極11と固定電極12との間隙dが小さくなり、静電容量Cが増大するので、静電容量Cを測定し続けることにより、半導体チップ100と基板101との接触を検知できる。リニアモータ3の制御部は、静電容量式センサ1の静電容量Cが所定の閾値を超えたときに、半導体チップ100と基板101との接触があったことを検知し、リニアモータ3の作動を停止する。リニアモータ3の作動を停止した後に、ロードセル2により半導体チップ100に加わる圧力を検知しながら、半導体チップ100を一定の圧力で基板101に押し付け、半導体チップ100を基板101へ接合する。
【0019】
半導体チップ100と基板101との接触を検知する図1の方式では、その接触の瞬間からリニアモータ3の制御部が接触を検知するまでの間に、可動電極11が変位する距離は0.01μm程度である。そして、可動電極11が0.01μmの距離だけ変位する間に半導体チップ100に加えられる力は、ダイヤフラム10の応力だけである。図7の従来のダイボンディング装置におけるロードセル2が接触を検知するのに要する図8の接触検知閾値はPtであり、接触検知閾値Ptの最低所要値は0.1[N]程度であった。この0.1[N]程度の接触検知閾値Ptに比べ、ダイヤフラム10の応力は、格段に小さく、例えば十数[mN]である。したがって、図1の実施の形態では、半導体チップ100と基板101との接触から接触の検知までの間に半導体チップ100に加わる押圧力は、半導体チップ100の耐え得る応力に比べ十分に小さい。
【0020】
図1の実施の形態にはストッパ13及び14が設けてあり、ストッパ13及び14は固定電極12に対し可動電極11が軸方向に変位できる範囲を規定している。ストッパ13は、可動電極11が固定電極12から最も離れた位置の限界を規定する。また、ストッパ14は、可動電極11が固定電極12に最も近接した位置の限界を規定する。
【0021】
図2は、図1の実施の形態における作動状態を図1に加えて説明する図である。図2(A)は全体の概観図である。図2(B)は、半導体チップ100が基板101に近接してはいるが、未だ接触はしていない状態において、同図(A)における静電容量式センサ1の構造を具体化して示している。図2(C)は、半導体チップ100が基板101に接触している状態において、同図(A)における静電容量式センサ1の構造を具体化して示している。図2(B)では、可動電極11と固定電極12との間隔dはaである。半導体チップ100と基板101との接触があったことを検知し、リニアモータ3の作動を停止する下降・接触工程の後に、ロードセル2により半導体チップ100に加わる圧力を検知しながら、半導体チップ100を一定の圧力で基板101に押し付け、半導体チップ100を基板101へ接合する接合工程に入るが、接合工程では、可動電極11はストッパ14に接触している。
【0022】
また、半導体チップ100が基板101に接触してから、その接触を静電容量式センサ1の容量変化で検知し、リニアモータ3の作動を停止するまでの間に、可動電極11が図1(B)に示す位置より上にまで変位しても、可動電極11の最大変位はストッパ14で規定される。そこで、本実施の形態では、ダイヤフラム10の変位が所定範囲に限定され、ダイヤフラム10に過大な力が加わるのを防止できる。可動電極11がストッパ14に当接した図2(C)の状態では、可動電極11と固定電極12との間隔dはbである。
【0023】
図3は、図1の実施の形態におけるストッパ13及び14の作用を説明する図である。図3(A)は、半導体チップ100が基板101に近接しつつある工程にあるが、未だ接触はしていない状態を示す。図3(B)は、可動電極11が同図(A)の状態から下方に変位しても、可動電極11の下方変位はストッパ13で規定され、ダイヤフラム10に過大な力が加わるのが防止されることを示している。図3(C)は、図2(C)と同様に、可動電極11の上方変位はストッパ14で規定され、ダイヤフラム10に過大な力が加わるのが防止されることを示している。
【0024】
図4は、本実施の形態において、半導体チップ100が載置されるべき領域の基板101上にゴミや半田の飛沫などの微細な不要物が存在したが故に、半導体チップ100の下面が基板101の上面に対し傾いた状態を示している。このような場合は、本実施の形態においては、静電容量式センサ1として、上下方向とそれに直交する2軸回りの変位を検知する3軸静電容量式センサを用いることにより、半導体チップ100の傾きを検知できることを示している。半導体チップ100の傾きが検知できれば、半導体チップ100と基板101との接合が規格に適合するか否かを判定できるので、ダイボンディング装置による半導体チップ100と基板101との接合の信頼性を向上できる。
【0025】
図5は、特開平11−64370に開示されているシリコン加速度計を示す図である。図5において、111はダイヤフラム、111aはロ字形溝、111cは薄肉部、111eは島状部、111gは枠部、131はベース基板、114aは中心電極、114bはX正電極、114cはX負電極、114dはY正電極、114eはY負電極である。図5(A)は、シリコン加速度計を構成するダイヤフラム112の斜視図である。図5(B)は、シリコン加速度計を構成する電極の斜視図である。図5(B)のように、中心電極114aの他に、X正電極114b、X負電極114c、Y正電極114dおよびY負電極114eを備えることにより、上下方向とそれに直交する2軸回りの変位を検知する3軸静電容量式センサを構成できる。
【0026】
図6は、静電容量式センサ1における容量の変化を検知する原理を説明するための図である。抵抗R及びコンデンサCは、RCローパスフィルタを構成している。コンデンサCは、静電容量式センサ1の容量に対応し、可動電極11と固定電極12との間隔dに応じて容量の値が変動する可変コンデンサである。図6に示すように、RCローパスフィルタに矩形波を入力すると、コンデンサCの静電容量に応じた程度に立ち上がりが緩やかになった波形が出力される。コンデンサCの容量が大きいときは小さいときに比べて、出力波形の立ち上がりは一層緩やかとなる。そこで、静電容量式センサ1の容量Cと抵抗Rとを図6のように接続し、RCローパスフィルタを構成し、このRCローパスフィルタに矩形波信号を入力し、RCローパスフィルタの出力信号における立ち上がり部の波形観測から、静電容量式センサ1の容量Cを測定できる。出力信号における立ち上がり部の波形観測は、例えば出力信号が所定レベルまで立ち上がる時間の測定等により行う。
【0027】
以上に説明したように、本実施の形態では、半導体チップと基板との接触を静電容量式センサにおける固定電極に対する可動電極の変位に基づき検出するので、その接触の際に半導体チップに加わる押圧力は微小であり、例えば十数[mN]である。したがって、本実施の形態のダイボンディング装置は、小さい押圧力にしか耐えられない非常に薄い脆弱な半導体チップなどのチップを基板やリードフレーム等のチップ取付け体に、チップに損傷を与えることなく、固着し得る。
【0028】
また、本実施の形態では、接触検知センサとして3軸静電容量式センサを用いることにより、半導体チップ100が基板101に対し傾いた角度を検知できるので、半導体チップ100と基板101との間にゴミが混入した状態を検知し、そのような接合を排除できるし、また半田ボールなどの接着材料が半導体チップ100と基板101との間に規定の量だけ、規定の位置に配置されているか否か等をも検知でき、半導体チップ100と基板101との接合の信頼性を向上できる。
【0029】
従来の技術の欄で記述したように、半導体チップ100と基板101との接触をロードセル2の出力の増大で検知する図7の従来のダイボンディング装置では、ロードセル2の出力における雑音をローパスフィルタで除去しようとすると、接触から接触の検知までにかかる時間が長くなり、その時間に半導体チップに過大な圧力がかかり、半導体チップを損傷する虞がある。本実施の形態のダイボンディング装置では、ロードセル2は、半導体チップ100と基板101との接触の検知には用いられず、接触後に半導体チップ100を基板101に押し付ける圧力を所定の値に制御するために、その圧力を検知する手段として用いられている。リニアモータ3とは別の加圧手段で半導体チップ100を基板101に押圧し、その押圧力を加圧手段にフィードバックし、その押圧力を一定に制御する工程では、前記接触の検知のような高速フィードバックを要せず、フィードバック回路に低周波フィルタを含んでも差し支えない。そこで、本実施の形態では、ロードセル2の出力の雑音を低周波フィルタで除去することができる。
【0030】
ダイボンディング装置には、高精度型と低精度型とがある。高精度型では、半導体チップを基板に押し付ける圧力をロードセルにより検知し、ロードセルの出力を加圧手段にフィードバックしている。他方、低精度型では、数万円という高価なロードセルは使用できず、加圧手段に供給する電流量の制御だけで、押圧力を制御している。したがって、高精度型では、前述のとおり最小加圧力が大きすぎるという欠点はあるにしても、ロードセルの出力の変化に基づき半導体チップ100と基板101との接触を検知できる。他方、低精度型では、精度の高い接触の検知はできなかった。しかしながら、本発明では、数百円といった程度の安価な値段で市販されている静電容量式センサを接触センサとするから、低精度型にも本発明は適用でき、低精度型のダイボンディング装置において高精度の接触検知を可能としている。
【0031】
以上に説明した実施の形態は半導体チップを基板に接合するダイボンディング装置であったが、本発明はその他のボンディング装置にも適用でき、接合物は半導体チップに限らず例えば微細な光部品等の誘電体チップなど他のチップでも差し支えなく、また基板だけではなくリードフレームなどの他のチップ取付け体にも接合できる。また、実施の形態では、ロードセル2、静電容量式センサ1、把持部7及び半導体チップ100を上下する駆動力の発生手段はリニアモータ3であるとしたが、本発明では駆動力発生手段はリニアモータに限らず、ロードセル2、静電容量式センサ1、把持部7及び半導体チップ100を上下に往復動させ得る手段であれば足り、例えば回転モータと回転モータの回転力を往復運動に変換するウオーム歯車の組み合わせでも差し支えない。いうまでもなく、以上には実施の形態を挙げ、本発明を具体的に説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明は、小さい押圧力にしか耐えられない非常に薄い半導体チップなどのチップを基板やリードフレーム等のチップ取付け体に、チップを損傷することなく、固着し得るダイボンディング装置その他のボンディング装置を提供できる。また、本発明の装置は、基板やリードフレーム等のチップ取付け体に対するチップの傾きを検知できるから、チップをチップ取付け体に接合した接合構造の信頼性を向上できる。さらに、本発明は、安価な接触センサでチップとチップ取付け体との接触を検知するから、低精度型のボンディング装置に適用することが可能であり、低精度型のボンディング装置に高精度の接触検知機能を付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるダイボンディング装置の要部を示す模式図である。
【図2】図1の実施の形態における作動状態を図1に更に加えて説明する図であり、(A)は全体の概観図であり、(B)は半導体チップ100が基板101に近接してはいるが、未だ接触はしていない状態において、同図(A)における静電容量式センサ1の構造を具体化して示し、(C)は、半導体チップ100が基板101に接触している状態において、同図(A)における静電容量式センサ1の構造を具体化して示している。
【図3】図1の実施の形態におけるストッパ13及び14の作用を説明する図である。
【図4】図1の実施の形態において、半導体チップ100が載置されるべき領域の基板101上にゴミや半田の飛沫などの微細な不要物が存在したが故に、半導体チップ100の下面が基板101の上面に対し傾いた状態を示している。
【図5】特開平11−64370に開示されているシリコン加速度計を示す図である。
【図6】静電容量式センサ1における容量の変化を検知する原理を説明するための図である。
【図7】従来のダイボンディング装置の要部を示す模式図である。
【図8】リニアモータ3の出力軸4を下方へ下げ、半導体チップ100を基板101に接触させる工程における出力軸4のストローク(出力軸4の下端の下降距離)と押圧力Pとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 静電容量式センサ(接触検知センサ)
2 ロードセル
3 リニアモータ
4 リニアモータ出力軸
6 連結部
7 把持部
10 ダイヤフラム
11 可動電極
12 固定電極
13,14 ストッパ
100 半導体チップ
101 基板
102 テーブル
111 ダイヤフラム
111a ロ字形溝
111c 薄肉部
111e 島状部
111g 枠部
131 ベース基板
114a 中心電極
114b X正電極
114c X負電極
114d Y正電極
114e Y負電極
P ロードセル出力
Pt 接触検知閾値
Pn ノイズ振幅

Claims (2)

  1. 上下方向に往復運動をする出力軸を有する往復運動駆動装置と、該出力軸に連結部を介して連結され、下端でチップを把持する把持部と、該連結部に設けられ、該出力軸から該把持部へ伝達される力を、基板などのチップ取付け体に前記チップを押圧する押圧力として検知するロードセルとを有するボンディング装置において、
    前記連結部は、前記チップが前記チップ取付け体に接触したことを検知する接触検知センサを有し、
    前記接触検知センサは、互いに対面する固定電極および可動電極並びに該両電極間に介在するダイアフラムを有し、該固定電極と該可動電極との間の静電容量の変化により、該固定電極に対する該可動電極の変位を検知し、
    前記固定電極および前記可動電極は、上下方向に緩みなく前記ロードセル及び前記連結部材にそれぞれ連結され、
    前記ダイアフラムは、上下方向の力に応じて所定範囲内で上下方向に相対移動が可能なように前記固定電極および前記可動電極を連結し、
    前記押圧力に基づき前記変位が生じたときに、該変位に基づき前記接触検知センサで検知される該押圧力の閾値は、前記ロードセルで検知される該押圧力の閾値より小さい
    ことを特徴とするボンディング装置。
  2. 前記接触検知センサは、上下方向とそれに直交する2軸回りの変位を検知する3軸の静電容量式センサでなり、
    前記把持部は前記可動電極に固定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のボンディング装置。
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