JP2004303029A - 物の管理システム及び物の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管理システムAは、記入用紙1、電子ペン2、サーバ3、中継器4、ネットワーク5、端末装置6から構成されている。この物の管理システムAによれば、電子ペン2を使用して、記入用紙1の記入欄に、ダンボール箱Tの属性情報を手書きで記入するだけで、ダンボール箱Tの属性情報をサーバ3の記憶装置32に記憶させ、ダンボール箱Tを検索する際に用いられるデータベースを作成することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物の管理システム及び物の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物を管理する際は、物を管理するのに必要な情報(属性情報)を、一々キーボード等の入力装置を使用してコンピュータに登録して、検索用データベースを作成していた。また、管理の対象となる物(管理対象物)には、その管理対象物の検索時に使用されるバーコードやICチップを添付していた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−251031号公報(第1−3頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の物の管理手法では、検索用データベースを作成する際に、物の属性情報を、一々キーボード等の入力装置を使用してコンピュータに登録する必要が有るため、大変な手間と時間がかかるという問題があった。また、一度登録した情報を更新する際にも、初回の登録時と同様に、手間と時間がかかるという問題があった。即ち、従来の物の管理手法では、管理対象物の属性情報の登録又は更新を容易に行うことができないという問題があった。
【0005】
また、前記した従来の物の管理手法では、管理対象物にバーコードやICチップを添付しておくことが行われていたが、バーコードやICチップからその管理対象物の属性情報を読み出す場合は、専用の装置が必要であるため、管理対象物を見ただけでは、その管理対象物の属性情報を簡単に確認することができなかった。即ち、従来の物の管理手法では、管理対象物の属性情報を容易に知ることができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、管理対象物の属性情報の登録又は更新を容易に行うことができる物の管理システム及び物の管理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、管理対象物の属性情報を容易に知ることができる物の管理システム及び物の管理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の物の管理システムは、管理対象物の属性情報が記入される記入用紙と、前記記入用紙に手書きにより記入される属性情報を、電子データとして取得する電子ペンとを用いた物の管理システムであって、前記電子ペンが取得した電子データに基づいて、前記管理対象物の検索用データベースを作成する検索用データベース作成手段と、前記検索用データベース作成手段で作成された前記検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索する検索手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の物の管理システムによれば、記入用紙に管理対象物の属性情報を電子ペンで手書きにより記入すると、電子ペンが記入用紙に記入された属性情報を取得し、検索用データベース作成手段で、電子ペンが取得した電子データに基づいて、管理対象物の検索用データベースを作成することができる。そして、検索手段で、検索用データベース作成手段で作成された前記検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索することができる。
【0009】
また、前記属性情報は、前記管理対象物自体に関する情報と、前記管理対象物の管理状況に関する情報とを含んでいる(請求項2)。
【0010】
また、前記記録用紙、又は、少なくとも前記記録用紙に記入された情報の一部が記載された添付用紙は、前記管理対象物に添付される(請求項3)。
【0011】
また、前記記入用紙には、紙面上における位置を特定するためのユニークなドットパターンが形成されており、前記電子ペンは、前記記入用紙に記入された前記属性情報をペン先の軌跡の位置情報として取得する(請求項4)。
【0012】
請求項5に記載の物の管理方法は、記入用紙に管理対象物の属性情報を電子ペンで手書きにより記入する属性情報記入ステップと、前記記入用紙に記入された前記属性情報を、前記電子ペンが電子データとして取得する電子データ取得ステップと、前記電子ペンが取得した前記電子データに基づいて、前記管理対象物の検索用データベースを作成する検索用データベース作成ステップと、前記検索用データベース作成ステップで作成された前記検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索する検索ステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の物の管理方法によれば、属性情報記入ステップにおいて、記入用紙に管理対象物の属性情報を電子ペンで手書きにより記入すると、電子データ取得ステップにおいて、記入用紙に記入された属性情報を、電子ペンが電子データとして取得し、検索用データベース作成ステップにおいて、電子ペンが取得した電子データに基づいて、管理対象物の検索用データベースを作成することができる。そして、検索ステップにおいて、検索用データベース作成ステップで作成された検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る「物の管理システム及び物の管理方法」の実施の形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。ここでは、まず、「物の管理システム及び物の管理方法」について説明し、その後、この「物の管理システム及び物の管理方法」を「物流の管理」に適用した場合(第1の実施例)と、「遺失物の管理」に適用した場合(第2の実施例)とについて説明する。
【0015】
(物の管理システム及び物の管理方法)
まず、「物の管理システム及び物の管理方法」について、図1〜図3を参照して説明する。ここでは、倉庫に保管されるダンボール箱を管理する場合を想定している。
【0016】
(物の管理システムA)
図1は、物の管理システムAの全体構成を示す図である。図1に示すように、物の管理システムA(以下、単に「管理システムA」という)は、記入用紙1、電子ペン2、サーバ3、中継器4、ネットワーク5、端末装置6から構成されている。サーバ3は[特許請求の範囲]における「検索用データベース作成手段」に相当する。また、端末装置6は、[特許請求の範囲]における「検索手段」に相当する。以下、管理システムAの各部について詳細に説明する。
【0017】
(記入用紙1)
記入用紙1は、その表面(紙面)に、紙面上における位置を特定するためのユニークなドットパターンが形成されているものが用いられる。記入用紙1の紙面には、管理の対象となる物(以下、「管理対象物」という)であるダンボール箱Tの「属性情報」を記入するための記入欄が複数設けられている。なお、「属性情報」とは、「管理番号」、「日付」、「中身」、「部署名」、「保管場所」等の、ダンボール箱T(管理対象物)を管理するのに必要な情報のことである。
【0018】
ここでは、記入用紙1として、図2(a)に示すラベル11又は図2(b)に示すタグ12を用いている。ラベル11又はタグ12には、ダンボール箱Tの属性情報(管理対象物自体に関する情報)である「管理番号」、「日付」、「中身」、「部署名」、「保管場所」を記入するための記入欄が設けられている。
【0019】
そして、これらの属性情報が記入されたラベル11又はタグ12は、ダンボール箱Tに添付される(図2(a)又は図2(b)参照)。なお、ラベル11又はタグ12は、[特許請求の範囲]における「添付用紙」に相当する。
【0020】
(電子ペン2)
電子ペン2は、記入用紙1に文字を記入すると共に、記入用紙1の記入欄に記入された属性情報を、ペン先の軌跡の位置情報(電子データ)として取得するためのものである。電子ペン2が取得した「ペン先の軌跡の位置情報」(以下、単に「位置情報」という)は、中継器4、ネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。
【0021】
電子ペン2は、図1に示すように、記入用紙1にインク等により文字を記入するペン部2aと、ペン部2aが記入用紙1に文字を記入した際に、記入用紙1の紙面上に形成されているドットパターンを撮影するカメラ2bと、ペン部2aに作用する筆圧を検出する圧電素子2cと、カメラ2bが撮影した画像に映っているドットパターンを解析する画像処理装置2dと、画像処理装置2dでの解析結果を一時的に記憶しておくメモリ2eと、メモリ2eに記憶された解析結果を中継器4に送信する無線送信装置2fとを備えている。
【0022】
この電子ペン2は、圧電素子2cがペン部2aに作用した筆圧を検出するたびに、カメラ2bが記入用紙1の紙面上のドットパターンを撮影し、カメラ2bが撮影した映像を画像処理装置2dで解析する。そして、画像処理装置2dでの解析結果は、位置情報としてメモリ2eに一時的に記憶された後、無線送信装置2fによって中継器4に送信される。
【0023】
(サーバ3)
サーバ3は、電子ペン2から送信された位置情報を文字データ又は画像データに変換し、その変換された文字データ又は画像データを記憶するための装置である。つまり、サーバ3には、文字データ又は画像データからなるダンボール箱Tの属性情報が記憶される。サーバ3に記憶された属性情報は、ダンボール箱Tを検索する際に用いられるデータベースとなる。
【0024】
サーバ3は、図1に示すように、中継器4又は端末装置6との通信を制御する通信制御装置31と、文字データ又は画像データからなるダンボール箱Tの属性情報を記憶する記憶装置32と、キーボードやマウス等から構成される入力装置33と、ディスプレイやプリンタ等から構成される出力装置34と、あらかじめ入力されたプログラムに従って装置31〜34を制御する制御装置35とを備えている。このサーバ3は、通信制御装置31を介してネットワーク5と接続されている。
【0025】
制御装置35は、位置情報を公知の文字認識技術により文字データに変換した後、その変換した文字データを記入用紙1の記入欄と関連付ける。なお、文字に変換できないサインや絵等については、画像データに変換した後、その変換した画像データを記入用紙1の記入欄と関連付ける。記入用紙1の記入欄と関連付けられた文字データ又は画像データは、記憶装置32に記憶される。
【0026】
(中継器4)
中継器4は、電子ペン2の無線送信装置2fから送信された位置情報を受信するための装置である。中継器4としては、電子ペン2との通信機能を持たせた汎用コンピュータ、又は専用の通信装置が用いられる。なお、電子ペン2との無線通信技術の例としては、例えばブルートゥース(R)があげられる。
【0027】
(ネットワーク5)
ネットワーク5は、サーバ3、中継器4、端末装置6を互いに接続している。ネットワーク5としては、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を用いることができる。
【0028】
(端末装置6)
端末装置6は、サーバ3の記憶装置32に記憶されているダンボール箱Tの属性情報を検索するための装置である。端末装置6としては、例えばパーソナルコンピュータや移動端末等を用いることができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、電子ペン2と中継器4との通信を無線通信で行うように構成したが、電子ペン2と中継器4との通信を有線通信で行うように構成することもできる。その場合は、例えば電子ペン2の無線送信装置2fに代えてUSB(Universal Serial Bus)端子を設け、そのUSB端子に接続したUSBケーブルによって、電子ペン2と中継器4を接続する。
【0030】
(物の管理方法)
次に、「物の管理システムA」を用いて行う「物の管理方法」について説明する。ここでは、まず、ダンボール箱Tの属性情報をサーバ3に記憶させ、検索用のデータベースを作成する方法について説明し、その後、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、ダンボール箱Tを検索する方法について図3を参照して説明する。
【0031】
(検索用データベースの作成方法)
まず、電子ペン2で記入用紙1の記入欄にダンボール箱Tの属性情報を記入すると、電子ペン2は記入用紙1の記入欄に記入された属性情報を、ペン先の軌跡の位置情報として取得する。電子ペン2が取得した位置情報は、中継器4、ネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。
【0032】
次に、サーバ3の通信制御装置31が電子ペン2から送信された位置情報を受信すると、サーバ3の制御装置35は、位置情報を文字データ又は画像データに変換した後、その変換した文字データ又は画像データを記入用紙1の記入欄と関連付ける。そして、記入用紙1の記入欄と関連付けられた文字データ又は画像データは、サーバ3の記憶装置32に記憶される。
【0033】
このように、電子ペン2を使用して、記入用紙1(ラベル11又はタグ12)の記入欄に手書きで記入されたダンボール箱Tの属性情報は、文字データ又は画像データとして、サーバ3の記憶装置32に記憶される。サーバ3の記憶装置32に記憶されたダンボール箱Tの属性情報は、検索用のデータベースとなる。
【0034】
(ダンボール箱Tの検索方法)
図3(a)は、ダンボール箱Tの検索時に、端末装置6に表示される「検索条件の入力画面」を示す図である。この画面は、端末装置6を操作してサーバ3にログインすることにより表示される。図3(a)に示すように、「検索条件の入力画面」には、検索条件の入力欄が複数設けられている。これらの入力欄は、記入用紙1(ラベル11又はタグ12)の記入欄と対応している。
【0035】
そして、ダンボール箱Tの属性情報である「管理番号」、「日付」、「中身」、「部署名」、「保管場所」は、検索用のデータベースとしてサーバ3の記憶装置32に記憶されているので、管理システムAのユーザは、一つ又は複数の入力欄に検索条件を入力することにより、目的のダンボール箱Tを検索することができる。例えば、中身が「カタログ」であるダンボール箱Tを検索したい場合は、「中身」の入力欄に、検索条件である「カタログ」を入力する。
【0036】
図3(b)は、端末装置6に表示される「検索結果の表示画面」を示す図である。図3(b)に示す「検索結果の表示画面」は、図3(a)に示した「検索条件の入力画面」において、検索条件の入力後に、「検索」ボタンをクリックすると表示される。この「検索結果の表示画面」には、検索条件に該当するダンボール箱Tのリストが表示される。図3(b)の例では、中身が「カタログ」である3つのダンボール箱T(「管理番号」が、「0031」,「0074」,「0120」のダンボール箱T)が表示されている。
【0037】
このように、端末装置6の「検索条件の入力画面」から検索条件を入力すると、サーバ3の記憶装置32に記憶されているダンボール箱Tの属性情報に基づいて、目的のダンボール箱Tを検索することができる。なお、検索結果であるリストからさらに絞り込む場合には、「検索結果の表示画面」における「戻る」ボタン(図3(b)参照)をクリックして、「検索条件の入力画面」(図3(a)参照)に戻り、新たな検索条件を追加して再度検索する。
【0038】
以上説明したように、「物の管理システム及び物の管理方法」によれば、電子ペン2を使用して、記入用紙1(ラベル11又はタグ12)の記入欄に、ダンボール箱Tの属性情報を手書きで記入するだけで、ダンボール箱Tの属性情報をサーバ3の記憶装置32に記憶させ、ダンボール箱Tを検索する際に用いられるデータベースを作成することができる。
【0039】
したがって、ダンボール箱Tの属性情報をコンピュータに登録して検索用のデータベースを作成する際に、ダンボール箱Tの属性情報を、キーボード等の入力装置を使用して一々入力し直す必要が無くなるので、検索用のデータベースの作成が容易になる。また、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、目的のダンボール箱Tを容易に検索することができる。
【0040】
また、管理対象物であるダンボール箱Tには、ダンボール箱Tの属性情報が文字として記入されたラベル11又はタグ12(図2(a)又は図2(b)参照)が添付されているので、管理システムAのユーザは、ダンボール箱Tに添付されたラベル11又はタグ12を見ることにより、そのダンボール箱Tの属性情報を容易に知ることができる。
【0041】
(第1の実施例:物流の管理システム及び物流の管理方法)
次に、前記した「物の管理システム及び物の管理方法」を、「物流の管理」に適用した場合について、図4〜図7を参照して説明する。
【0042】
(物流の管理システムA1)
図4は、「物流の管理システムA1」の全体構成を模式的に示す図である。図4に示す「物流の管理システムA1」は、受付場所P11で受け付けられた荷物T1が、配達手段Dによって、集配場所P12、第1地域区分局P13、第2地域区分局P14、第3地域区分局P15を経由して、届け先P16に届けられるまでの、流れを管理するためのシステムである。
【0043】
図4における、符号20〜25は電子ペン、符号40〜45は中継器、符号60〜65は端末装置を示す。電子ペン20〜25、中継器40〜45、端末装置60〜65は、前記した管理システムAにおける電子ペン2、中継器4、端末装置6と同様のものである。
【0044】
この「物流の管理システムA1」では、前記した「物の管理システムA」の記入用紙1に相当するものとして、受付用紙13(図5(a)参照)とラベル14(図5(b)参照)を用いている。受付用紙13は、[特許請求の範囲]における「記入用紙」に相当する。また、ラベル14は、[特許請求の範囲]における「添付用紙」に相当する。
【0045】
受付用紙13には、図5(a)に示すように、荷物T1の属性情報(管理対象物自体に関する情報)である、届け先の住所、氏名、電話番号等の「届け先に関する情報」、依頼主の住所、氏名、電話番号等の「依頼主に関する情報」、配達する品物の品名や備考等の「品物に関する情報」、配達希望時間を選択する「配達時間に関する情報」、を記入する欄が設けられている。
【0046】
ラベル14は、後記するラベル作成装置7によって作成され、荷物T1に貼り付けられる。ラベル14には、図5(b)に示すように、「受付日」、「受付番号」と、受付用紙13に電子ペンで記入された「届け先に関する情報」、「依頼主に関する情報」、「品物に関する情報」、「配達希望時間に関する情報」とが印刷された欄が設けられている。
【0047】
また、ラベル14には、集配場所P11〜届け先P16で、電子ペン20〜25を使用してチェックマーク又はサインが記入される「チェック欄」又は「サイン欄」が設けられている。この「チェック欄」又は「サイン欄」は、[特許請求の範囲]における「管理対象物の管理状況に関する情報」に相当する。なお、「受付日」と「受付番号」については、ラベル14の真正性を保証するために、荷物T1の属性情報がサーバ3に記憶された時点で、自動的に割り当てられる。
【0048】
受付場所P11は、配達業者が、配達を依頼された荷物T1を受け付ける場所である。受付場所P11には、受付用紙13、電子ペン20、中継器40、端末装置60、ラベル作成装置7が設置されている。電子ペン20は、配達業者が、受付用紙13に荷物T1の属性情報である、「届け先に関する情報」、「依頼主に関する情報」、「品物に関する情報」、「配達希望時間に関する情報」を記入するのに使用される。受付用紙13に荷物T1の属性情報を記入した際に、電子ペン20が取得した位置情報は、中継器40を経由して端末装置60に入力される。
【0049】
端末装置60は、ネットワーク5を介してサーバ3に接続されており、電子ペン20から入力された位置情報をサーバ3に送信する。また、端末装置60は、荷物T1を検索する際に用いられる。また、ラベル作成装置7は、端末装置60と接続されており、サーバ3に記憶された荷物T1の属性情報をラベルの原紙に印刷して、ラベル14を作成する。
【0050】
集配場所P12は、管轄区域に存在する複数の受付場所で受け付けた荷物T1を集め、配達地域毎に仕分けして各配達地域に配送する集配所である。集配場所P12には、電子ペン21、中継器41、端末装置61が設置されている。電子ペン21は、配達業者が、荷物T1に添付されたラベル14の「集配場所のチェック欄」(図5(b)参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。「集配場所のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン21が取得した位置情報は、中継器41を経由して端末装置61に入力される。
【0051】
端末装置61は、ネットワーク5を介してサーバ3に接続されており、電子ペン21から入力された荷物T1の所在に関する属性情報をサーバ3に送信する。また、端末装置61は、荷物T1を検索する際に用いられる。なお、集配場所P12では、ラベル14の「集配場所のチェック欄」にチェックマークが記入されるので、その「集配場所のチェック欄」に記入されたチェックマークの位置情報をサーバ3に送信する。
【0052】
このとき、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて、荷物T1の所在に関する属性情報を更新する。具体的には、サーバ3は、受信した位置情報から、ラベル14の「集配場所のチェック欄」にチェックマークが記入されたことを認識して、荷物T1の所在に関する属性情報を「受付場所」から「集配場所」に更新する。
【0053】
第1地域区分局P13は、例えば各地方(東北地方、関東地方、関西地方等)毎に設けられる大規模な集配所である。第1地域区分局P13には、電子ペン22、中継器42、端末装置62が設置されている。電子ペン22は、配達業者が、荷物T1に添付されたラベル14の「第1地域区分局のチェック欄」(図5(b)参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。中継器42、端末装置62については、集配場所P12の中継器41、端末装置61と同様である。
【0054】
第2地域区分局P14は、例えば都道府県毎に設けられる中規模な集配所である。第2地域区分局P14には、電子ペン23、中継器43、端末装置63が設置されている。電子ペン23は、配達業者が、荷物T1に添付されたラベル14の「第2地域区分局のチェック欄」(図5(b)参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。中継器43、端末装置63については、集配場所P12の中継器41、端末装置61と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0055】
第3地域区分局P15は、例えば市町村毎に設けられる小規模な集配所である。第3地域区分局P15には、電子ペン24、中継器44、端末装置64が設置されている。電子ペン24は、配達業者が、荷物T1に添付されたラベル14の「第3地域区分局のチェック欄」(図5(b)参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。中継器44、端末装置64については、集配場所P12の中継器41、端末装置61と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0056】
配達手段Dは、例えばトラックであり、依頼主から指定された荷物T1の届け先P16に荷物T1を配達する。配達手段Dには、電子ペン25、中継器45、端末装置65が設置されている。電子ペン25は、荷物T1の受取人が、荷物T1に添付されたラベル14の「届け先の欄」(図5(b)参照)に、受け取りのサインを記入するのに使用される。中継器45、端末装置65については、集配場所P12の中継器41、端末装置61と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0057】
(物流の管理方法)
次に、「物流の管理システムA1」を用いて行う「物流の管理方法」について説明する。ここでは、まず、荷物T1の属性情報をサーバ3に記憶させ、検索用のデータベースを作成する方法について図6を参照して説明し、その後、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、荷物T1を検索する方法について図7を参照して説明する。
【0058】
(検索用データベースの作成方法)
図6は、検索用データベースの作成方法を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、まず、受付場所P11において、依頼主が電子ペン20を使用して受付用紙13の記入欄に荷物T1の属性情報を記入する(ステップS11)。受付用紙13の記入欄に記入された荷物T1の属性情報は、電子ペン20によって位置情報として取得され、中継器40、端末装置60、ネットワーク5を経由してサーバ3に送信される(ステップS12)。
【0059】
そして、サーバ3では、受信した位置情報を文字データ又は画像データに変換した後、その変換した文字データ又は画像データを受付用紙13の記入欄と関連付けて記憶する(ステップS13)。サーバ3に記憶された文字データ又は画像データ、即ち荷物T1の属性情報は、荷物T1を検索する際に用いられるデータベースとなる。なお、電子ペン20が中継器40から離れている場合は、位置情報の送信は後で行う。
【0060】
次に、ラベル作成装置7により、サーバ3に記憶された荷物T1の属性情報をラベルの原紙に印刷して、ラベル14を作成する(ステップS14)。作成されたラベル14は、荷物T1に貼り付けられる。ラベル14が貼り付けられた荷物T1は、トラック等の配達手段Dによって、集配場所P12へ配達される。
【0061】
なお、ラベル14を作成する代わりに、受付用紙13を荷物T1に直接貼り付けるようにしてもよい。その場合は、受付用紙13をカーボン複写式に構成する。このようにすると、複写物を依頼者又は受付場所の控えとして残すことができる。
【0062】
荷物T1が集配場所P12に配達されると、集配場所P12では、配達業者が電子ペン21を使用して、荷物T1に添付されたラベル14の「第1地域区分局のチェック欄」(図5(b)参照)にチェックマークを記入する(ステップS15)。「集配場所のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン21が取得した位置情報は、中継器41、端末装置61、ネットワーク5を経由してサーバ3に入力される。そして、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて荷物T1の所在に関する属性情報を「受付場所」から「集配場所」に更新する(ステップS15)。集配場所P12で配達地域毎に仕分けられた荷物T1は、トラック等の配達手段Dによって、第1地域区分局P13へ配達される。
【0063】
なお、電子ペン20〜25にあらかじめ固有のID番号を付与しておくと、電子ペンを特定することが可能となる。したがって、電子ペンのID番号と、その電子ペンの設置場所とをサーバ3に関連付けて登録しておくと、各場所P11〜P16において、ラベル14の「各地点のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、どの電子ペンによってチェックマークを記入したかを識別することが可能となる。
【0064】
第1地域区分局P13〜第3地域区分局P15においても、集配場所P12と同様に、各地域区分局の配達業者が電子ペン22〜24を使用して、荷物T1に添付されたラベル14に設けられた「各地域区分局のチェック欄」に、それぞれチェックマークを記入する。「各地域区分局のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン22〜24が取得した位置情報は、中継器42〜44、端末装置62〜64、ネットワーク5を経由してサーバ3に入力される。そして、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて、荷物T1の所在に関する属性情報を順次更新する。各地域区分局で仕分けられた荷物T1は、最終的に、トラック等の配達手段Dによって届け先P16に届けられる(ステップS16)。
【0065】
荷物T1が届け先P16に配達されると、届け先P16では、荷物T1の受取人が、配達手段Dに設置された電子ペン25を使用して、ラベル14の「届け先の欄」(図5(b)参照)に受け取りのサインを記入する。「届け先の欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン25が取得した位置情報は、中継器45、端末装置65、ネットワーク5を経由してサーバ3に入力される。そして、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて、荷物T1の所在に関する属性情報を「届け先」に更新し、配達を終了する。
【0066】
このように、電子ペン2を使用して、受付用紙13の記入欄又はラベル14の各チェック欄に手書きで記入された荷物T1の属性情報は、文字データ又は画像データとして、サーバ3の記憶装置32に記憶される。サーバ3の記憶装置32に記憶された荷物T1の属性情報は、検索用のデータベースとなる。
【0067】
(荷物T1の検索方法)
図7(a)は、荷物T1の検索時に、端末装置60〜65に表示される「検索条件の入力画面」を示す図である。この画面は、端末装置60〜65を操作してサーバ3にログインすることにより表示される。図7(a)に示すように、「検索条件の入力画面」には、検索条件の入力欄が複数設けられている。これら入力欄は、受付用紙13の記入欄と対応している。
【0068】
そして、荷物T1の属性情報である「受付番号」、「受付日」、「届け先に関する情報」、「依頼主に関する情報」、「品物に関する情報」は、サーバ3の記憶装置32に記憶されているので、一つ又は複数の入力欄に検索条件を入力することにより、目的の荷物T1を検索することができる。例えば、受付日が「2003年2月20日」である荷物T1を検索したい場合は、「受付日」の入力欄に、検索条件である「2003年2月20日」を入力する。
【0069】
図7(b)は、端末装置61〜65に表示される「検索結果の表示画面」を示す図である。図7(b)に示す「検索結果の表示画面」は、図7(a)に示した「検索条件の入力画面」において、検索条件の入力後に、「検索」ボタンをクリックすると表示される。この「検索結果の表示画面」には、検索条件に該当する荷物T1のリストが表示される。図7(b)の例では、受付日が「2003年2月20日」である3つの荷物T1(「受付番号」が、「0015」,「0016」,「0017」の荷物T1)が表示されている。
【0070】
このように、端末装置61〜65の「検索条件の入力画面」から検索条件を入力すると、サーバ3の記憶装置32に記憶されている荷物Tの属性情報に基づいて、目的の荷物T1を検索することができる。なお、検索結果であるリストからさらに絞り込む場合には、「検索結果の表示画面」における「戻る」ボタン(図7(b)参照)をクリックして、「検索条件の入力画面」(図7(a)参照)に戻り、新たな検索条件を追加して再度検索する。
【0071】
以上説明したように、「物流の管理システム及び物流の管理方法」によれば、受付場所P11で、電子ペン20を使用して、受付用紙13の記入欄に、荷物T1の属性情報を手書きで記入するだけで、荷物T1の属性情報をサーバ3の記憶装置32に記憶させ、荷物T1を検索する際に用いられるデータベースを作成することができる。
【0072】
したがって、荷物T1の属性情報をコンピュータに登録して検索用のデータベースを作成する際に、ダンボール箱Tの属性情報を、キーボード等の入力装置を使用して一々入力し直す必要が無くなるので、検索用のデータベースの作成が容易になる。また、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、目的の荷物T1を容易に検索することができる。
【0073】
また、集配所P12〜第3地域区分局P15で、電子ペン21〜24を使用してラベル14の各チェック欄にそれぞれチェックマークを記入することにより、荷物T1の所在に関する属性情報を随時更新することができる。したがって、例えば、荷物T1の所在に関する問い合わせがあった場合でも、端末装置60〜65から目的の荷物T1の所在を容易に検索することができる。
【0074】
また、管理対象物である荷物T1には、荷物T1の属性情報が文字として記入されたラベル14(図5(b)参照)が添付されているので、配達業者は、荷物T1に添付されたラベル14を見ることにより、その荷物T1の属性情報を容易に知ることができる。
【0075】
(第2の実施例:遺失物の管理システム及び遺失物の管理方法)
次に、前記した「物の管理システム及び物の管理方法」を、「遺失物の管理」に適用した場合について、図8〜図14を参照して説明する。
【0076】
(遺失物の管理システムA2)
図8は、「遺失物の管理システムA2」の全体構成を模式的に示す図である。図8に示す「遺失物の管理システムA2」は、受付場所P21に届けられた遺失物T2が、持ち主に返却されるまでの流れを管理するためのシステムである。なお、受付場所P21に届けられた遺失物T2は、受付場所P21で所定期間保管された後、中間管理所P22に移送される。そして、中間管理所P22で所定期間保管された後、管理センタP23に移送されて、最終的に保管される。
【0077】
図8における、符号26〜29は電子ペン、符号46〜49は中継器、符号66〜69は端末装置を示す。電子ペン26〜29、中継器46〜49、端末装置66〜69は、前記した管理システムAにおける電子ペン2、中継器4、端末装置6と同様のものである。また、この「遺失物の管理システムA2」では、前記した「物の管理システムA」の記入用紙1に相当するものとして、タグ15(図9参照)を用いている。タグ15は、[特許請求の範囲]における「記入用紙」及び「添付用紙」に相当する。なお、端末装置66〜69は、サーバ3と同等の機能を有している。
【0078】
タグ15には、図9に示すように、遺失物T2の属性情報(管理対象物自体に関する情報)である「遺失物番号」、「受付年月日」、「品名」、「拾得場所」、「拾得者名」、「引渡者名」、「引取者名」、「備考」、を記入する欄が設けられている。
【0079】
また、タグ15には、受付場所P21、中間管理所P22、管理センタP23、問合せ場所P24で、電子ペン26〜29を使用してチェックマーク又はサインが記入される「チェック欄」が設けられている。この「チェック欄」又は「サイン欄」は、[特許請求の範囲]における「管理対象物の管理状況に関する情報」に相当する。このタグ15は、受付場所P21において、荷物T1に貼り付けられる。
【0080】
受付場所P21は、落し物である遺失物T2が届けられる場所である。受付場所P21には、タグ15、電子ペン26、中継器46、端末装置66が設置されている。電子ペン26は、タグ15に遺失物T2の属性情報である、「遺失物番号」、「受付年月日」、「品名」、「拾得場所」、「拾得者名」、「備考」、を記入したり、「受付場所」のチェック欄にチェックマークを記入したりするのに使用される。タグ15に遺失物T2の属性情報を記入した際に、電子ペン20が取得した電子データは、中継器40を経由して端末装置66に入力される。
【0081】
端末装置66は、ネットワーク5を介してサーバ3に接続されており、電子ペン26から入力された遺失物T2の属性情報をサーバ3に送信する。また、端末装置60は、遺失物T2を検索する際に用いられる。
【0082】
中間管理所P22は、管轄区域に存在する複数の受付場所で保管期間が過ぎた遺失物を一時的に保管する場所である。中間管理所P22には、電子ペン27、中継器47、端末装置67が設置されている。電子ペン27は、係員が、遺失物T2に添付されたタグ15の「中間管理所のチェック欄」(図9参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。「中間管理所のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン27が取得した位置情報は、中継器47を経由して端末装置67に入力される。
【0083】
端末装置67は、ネットワーク5を介してサーバ3に接続されており、電子ペン27から入力された遺失物T2の所在に関する属性情報をサーバ3に送信する。また、端末装置67は、遺失物T2を検索する際に用いられる。なお、中間管理所P22では、タグ15の「中間管理所のチェック欄」にチェックマークが記入されるので、その「中間管理所のチェック欄」に記入されたチェックマークの位置情報をサーバ3に送信する。
【0084】
このとき、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて、遺失物T2の所在に関する属性情報を更新する。具体的には、サーバ3は、受信した位置情報から、タグ15の「中間管理所のチェック欄」にチェックマークが記入されたことを認識して、遺失物T2の所在に関する属性情報を「受付場所」から「中間管理所」に更新する。
【0085】
管理センタP23は、複数の中間管理所から移送されてきた遺失物を最終的に保管する場所である。管理センタP23には、電子ペン28、中継器48、端末装置68が設置されている。電子ペン28は、係員が、遺失物T2に添付されたタグ15の「管理センタのチェック欄」(図9参照)に、チェックマークを記入するのに使用される。「管理センタのチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン28が取得した位置情報は、中継器48を経由して端末装置68に入力される。中継器48、端末装置68については、受付場所P21の中継器46、端末装置66と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0086】
問合せ場所P24は、遺失物T2の持ち主(落とし主)が、遺失物T2の検索を依頼し、遺失物T2を受け取る場所である。問合せ場所P24には、電子ペン29、中継器49、端末装置69が設置されている。電子ペン29は、遺失物T2の持ち主が、遺失物を受け取った際に、遺失物T2に添付されたタグ15の「引取者名の欄」に、「引取者名」を記入するのに使用される。また、電子ペン29は、係員が、遺失物T2に添付されたタグ15の「引渡者名の欄」に「引渡者名」を記入するのと、「引渡済のチェック欄」(図9参照)にチェックマークを記入するのに使用される。中継器49、端末装置69については、受付場所P21の中継器46、端末装置66と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0087】
(遺失物の管理方法)
次に、「遺失物の管理システムA2」を用いて行う「遺失物の管理方法」について説明する。ここでは、まず、遺失物T2の属性情報をサーバ3に記憶させ、検索用のデータベースを作成する方法について図10及び図11を参照して説明し、その後、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、遺失物T2を検索する方法について図12及び図14を参照して説明する。
【0088】
(検索用データベースの作成方法)
図10は、検索用データベースの作成方法を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、まず、受付場所P21に遺失物T2が届けられると、係員は、遺失物T2の拾得者から遺失物T2の取得状況を聴取した後、電子ペン26を使用してタグ15の記入欄に遺失物T2の属性情報である「遺失物番号」、「受付年月日」、「品名」、「拾得場所」、「拾得者名」、「備考」及び「受付場所のチェック欄」に文字またはチェックマークを記入する(ステップS21)。また、このとき、遺失物T2の拾得者にも、電子ペン26を使用して、タグ15の記入欄に「拾得者名」を記入してもらう。タグ15の記入欄に記入された遺失物T2の属性情報は、電子ペン20によって位置情報として取得され、中継器46、端末装置66、ネットワーク5を経由してサーバ3に送信される(ステップS22)。
【0089】
そして、サーバ3では、受信した位置情報を文字データ又は画像データに変換した後、その変換した文字データ又は画像データを受付用紙13の記入欄と関連付けて記憶する(ステップS23)。サーバ3に記憶された文字データ又は画像データ、即ち遺失物T2の属性情報は、遺失物T2を検索する際に用いられるデータベースとなる。なお、電子ペン26が中継器46から離れている場合は、位置情報の送信は後で行う。
【0090】
なお、電子ペン26〜29にあらかじめ固有のID番号を付与しておくと、電子ペンを特定することが可能となる。したがって、電子ペンのID番号と、その電子ペンの設置場所とをサーバ3に関連付けて登録しておくと、各場所P21〜P24において、ラベル14の「各地点のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、どの電子ペンによってチェックマークを記入したかを識別することが可能となる。
【0091】
図11(a)は、受付場所P21の端末装置66に表示される「属性情報の確認画面」を示す図である。受付場所P21において、電子ペン26が取得した位置情報が端末装置66に入力されると、端末装置66には、図11(a)に示すような「属性情報の確認画面」が表示される。この「属性情報の確認画面」は、タグ15の記入欄と対応しており、遺失物T2の属性情報である「遺失物番号」、「受付年月日」、「品名」、「拾得場所」、「拾得者名」、「備考」、「所在」、を表示する欄が設けられている。
【0092】
そして、「属性情報の確認画面」には、「確認ボタン」が設けられており、係員が遺失物T2の属性情報の内容を確認した後、「確認ボタン」をクリックすると、電子ペン26が取得した位置情報が端末装置66からネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。なお、遺失物T2の属性情報の内容に誤りがあった場合は、画面上の対応する欄に正しい情報を入力しその内容を修正した後、「確認ボタン」をクリックする。また、このとき、タグ15の記入欄に記入された内容も修正する。
【0093】
遺失物T2の属性情報が記入されたタグ15は、遺失物T2に取り付けられる(ステップS24)。タグ15が取り付けられた遺失物T2は、受付場所P21で所定期間保管された後、中間管理所P22へ移送される。
【0094】
遺失物T2が受付場所P21から中間管理所P22に移送されると、中間管理所P22では、係員が電子ペン27を使用して、遺失物T2に取り付けられたタグ15の「中間管理所のチェック欄」にチェックマークを記入する(ステップS25)。
【0095】
「中間管理所のチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペン27が取得した位置情報は、中継器47、端末装置67、ネットワーク5を経由してサーバ3に入力される。そして、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて遺失物T2の所在に関する属性情報を、「受付場所(F)」から「中間管理所」に更新する(ステップS25)。遺失物T2は、中間管理所P22で所定期間保管された後、管理センタP23へ移送される。
【0096】
図11(b)は、中間管理所P22の端末装置67に表示される「属性情報の更新確認画面」を示す図である。中間管理所P22において、電子ペン27が取得した位置情報が端末装置66に入力されると、端末装置67には、図11(b)に示すような「属性情報の更新確認画面」が表示される。この「属性情報の更新確認画面」は、図11(a)に示した「属性情報の確認画面」と同様に構成されている。ここでは、遺失物T2の所在に関する属性情報が受付場所P21から中間管理所P22に更新されたので、「所在」の欄には、「中間管理所」と表示されている。
【0097】
そして、「属性情報の更新確認画面」には、「確認ボタン」が設けられており、係員が遺失物T2の属性情報の更新内容を確認した後、「確認ボタン」をクリックすると、遺失物T2の属性情報の更新内容が端末装置67からネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。なお、遺失物T2の属性情報の更新内容に誤りがあった場合は、画面上の対応する欄に正しい情報を入力しその内容を修正した後、「確認ボタン」をクリックする。
【0098】
管理センタP23においても、中間管理所P22と同様に、係員が電子ペン28を使用して、遺失物T2に取り付けられたタグ15の「管理センタのチェック欄」にチェックマークを記入する。「管理センタのチェック欄」にチェックマークを記入した際に、電子ペンP28が取得した位置情報は、中継器48、端末装置68、ネットワーク5を経由してサーバ3に入力される。そして、サーバ3は、受信した位置情報に基づいて、遺失物T2の所在に関する属性情報を更新する。具体的には、遺失物T2の所在に関する属性情報を「中間管理所」から「管理センタ」に更新する。遺失物T2は、最終的に、管理センタP23で保管される(ステップS26)。
【0099】
図11(c)は、管理センタP23の端末装置68に表示される「属性情報の更新確認画面」を示す図である。管理センタP23において、電子ペン28が取得した位置情報が端末装置68に入力されると、端末装置68には、図11(c)に示すような「属性情報の更新確認画面」が表示される。この「属性情報の更新確認画面」は、図11(b)に示した「属性情報の管理確認画面」と同様のものである。ここでは、遺失物T2の所在に関する属性情報が中間管理所P22から管理センタP23に更新されたので、「所在」の欄には、「管理センタ」と表示されている。
【0100】
そして、「属性情報の更新確認画面」には、「確認ボタン」が設けられており、係員が遺失物T2の属性情報の更新内容を確認した後、「確認ボタン」をクリックすると、遺失物T2の属性情報の更新内容が端末装置68からネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。なお、遺失物T2の属性情報の更新内容に誤りがあった場合は、画面上の対応する欄に正しい情報を入力しその内容を修正した後、「確認ボタン」をクリックする。
【0101】
(遺失物T2の検索方法)
図12は、遺失物T2の検索時に、問合せ場所P24の端末装置69(図8参照)に表示される「メインメニュー画面」を示す図である。この画面は、端末装置69を操作してサーバ3にログインすることにより表示される。図12(a)に示すように、「メインメニュー画面」には、検索方法の選択ボタンとして、「遺失物情報検索」ボタンと、「拾得物一覧簿表示」ボタンが設けられている。係員は状況に合わせて検索方法を選択する。
【0102】
図12(b)は、検索方法を「遺失物情報検索」に選択した場合の「検索結果の表示画面」を示す図である。図12(b)に示す「検索条件の入力画面」は、図12(a)に示したメインメニュー画面において、「遺失物情報検索」ボタンをクリックすると表示される。この「検索条件の入力画面」には、検索条件の入力欄が複数設けられている。これらの入力欄は、タグ15の記入欄と対応している。図12(b)の例では、「検索条件の入力画面」には、「受付年月日」、「受付場所名」、「品名」、「拾得場所」を入力する欄が設けられている。
【0103】
そして、遺失物T2の属性情報である「受付年月日」、「受付場所名」、「品名」、「拾得場所」は、サーバ3の記憶装置32に記憶されているので、一つ又は複数の入力欄に検索条件を入力することにより、目的の遺失物T2を検索することができる。例えば、「受付場所名」が「F」である場合は、「受付場所名」の入力欄に、検索条件である「F」を入力する。
【0104】
図12(c)は、端末装置69に表示される「検索結果の表示画面」を示す図である。図12(c)に示す「検索結果の表示画面」は、図12(b)に示した「検索条件の入力画面」において、検索条件の入力後に、「検索」ボタンをクリックすると表示される。この「検索結果の表示画面」には、検索条件に該当する遺失物T2のリストが表示される。図12(c)の例では、「受付場所名」が「F」である4つの遺失物T2(「遺失物番号」が、「0012」,「0054」,「0152」,「0238」の遺失物T2)が表示されている。
【0105】
このように、端末装置68の「検索条件の入力画面」から検索条件を入力すると、サーバ3の記憶装置32に記憶されている遺失物T2の属性情報に基づいて、目的の遺失物T2を検索することができる。なお、検索結果であるリストからさらに絞り込む場合には、「検索結果の表示画面」における「戻る」ボタン(図12(c)参照)をクリックすることにより、「検索条件の入力画面」(図7(a)参照)に戻り、新たな検索条件を追加して再度検索する。
【0106】
また、図12(a)に示す「メインメニュー画面」において、「取得物一覧簿表示」ボタンをクリックすると、すべての遺失物T2が一覧簿として表示される(図13参照)。図12(b)に示した「検索条件の入力画面」から検索条件を入力しても、目的の遺失物T2を発見できないような場合には、この一覧簿から遺失物T2を探すこともできる。
【0107】
これらの検索方法により、遺失物T2が発見されたら、問合せ場所P24の係員はその遺失物T2の属性情報の「所在の欄」に表示されている場所に連絡を取り、遺失物T2を問合せ場所P24に移送するよう手配する。あるいは、遺失物T2の持ち主(落とし主)が、遺失物T2が保管されている場所(受付場所、中間管理所、管理センタ)に、遺失物T2を受け取りに行く。
【0108】
図14は、問合せ場所P24の端末装置69に表示される「引渡の確認画面」を示す図である。問合せ場所P24において、電子ペン29が取得した位置情報が端末装置69に入力されると、端末装置69には、図14に示すような「引渡の確認画面」が表示される。この「引渡の確認画面」には、遺失物T2の属性情報である「遺失物番号」、「品名」の他、「引渡年月日」、「引渡者」、「引取者」、を表示する欄が設けられている。
【0109】
そして、「引渡の確認画面」には、「確認ボタン」が設けられており、係員が「遺失物番号」、「品名」、「引渡年月日」、「引渡者」、「引取者」、の内容を確認した後、「確認ボタン」をクリックすると、電子ペン29が取得した位置情報が端末装置69からネットワーク5を経由してサーバ3に送信される。なお、「遺失物番号」、「品名」、「引渡年月日」、「引渡者」、「引取者」、の内容に誤りがあった場合は、画面上の対応する欄に正しい情報を入力しその内容を修正した後、「確認ボタン」をクリックする。
【0110】
以上説明したように、「遺失物の管理システム及び遺失物の管理方法」によれば、受付場所P21で、電子ペン26を使用して、タグ15の記入欄に、遺失物T2の属性情報を手書きで記入するだけで、遺失物T2の属性情報をサーバ3の記憶装置32に記憶させ、遺失物T2を検索する際に用いられるデータベースを作成することができる。
【0111】
したがって、遺失物T2の属性情報をコンピュータに登録して検索用のデータベースを作成する際に、遺失物T2の属性情報を、キーボード等の入力装置を使用して一々入力し直す必要が無くなるので、検索用のデータベースの作成が容易になる。また、サーバ3に作成されたデータベースに基づいて、目的の遺失物T2を容易に検索することができる。
【0112】
また、受付場所P21、中間管理所P22、管理センタP23で、電子ペン26〜28を使用してタグ15の各チェック欄にそれぞれチェックマークを記入することにより、遺失物T2の所在に関する属性情報を随時更新することができる。したがって、遺失物T2の所在に関する問い合わせがあった場合でも、問合せ場所P24の端末装置69から目的の遺失物T2の所在を容易に検索することができる。
【0113】
また、管理対象物である遺失物T2には、遺失物T2の属性情報が文字として記入されたタグ15(図9参照)が取り付けられているので、係員は、遺失物T2に取り付けられたタグ15を見ることにより、その遺失物T2の属性情報を容易に知ることができる。
【0114】
【発明の効果】
本発明に係る管理システム及び物の管理方法によれば、管理対象物の属性情報の登録又は更新を容易に行うことができる。また、本発明に係る管理システム及び物の管理方法によれば、管理対象物の属性情報を容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】物の管理システムAの全体構成を示す図である。
【図2】(a)はラベル11を示す図であり、(b)はタグ12を示す図である。
【図3】端末装置6の表示画面を示す図であり、(a)は検索条件の入力画面であり、(b)は検索結果の表示画面である。
【図4】物流の管理システムA1の全体構成を模式的に示す図である。
【図5】(a)は受付用紙13を示す図であり、(b)はラベル14を示す図である。
【図6】検索用データベースの作成方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】端末装置61〜65の表示画面を示す図であり、(a)は検索条件の入力画面であり、(b)は検索結果の表示画面である。
【図8】遺失物の管理システムA2の全体構成を模式的に示す図である。
【図9】タグ15を示す図である。
【図10】検索用データベースの作成方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】(a)は端末装置66における属性情報の確認画面を示す図であり、(b)は端末装置67における属性情報の更新確認画面を示す図であり、(c)は端末装置68における属性情報の更新確認画面を示す図である。
【図12】端末装置69の表示画面を示す図であり、(a)はメインメニュー画面であり、(b)は検索条件の入力画面であり、(c)は検索結果の表示画面である。
【図13】端末装置69における拾得物一覧簿の表示画面を示す図である。
【図14】端末装置69における引渡の確認画面を示す図である。
【符号の説明】
A 物の管理システム
1 記録用紙
2 電子ペン
3 サーバ
4 中継器
5 ネットワーク
6 端末装置
Claims (5)
- 管理対象物の属性情報が記入される記入用紙と、前記記入用紙に手書きにより記入される属性情報を、電子データとして取得する電子ペンとを用いた物の管理システムであって、
前記電子ペンが取得した電子データに基づいて、前記管理対象物の検索用データベースを作成する検索用データベース作成手段と、
前記検索用データベース作成手段で作成された前記検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索する検索手段と
を備えたことを特徴とする物の管理システム。 - 前記属性情報は、前記管理対象物自体に関する情報と、前記管理対象物の管理状況に関する情報とを含むことを特徴とする請求項1に記載の物の管理システム。
- 前記記録用紙、又は、少なくとも前記記録用紙に記入された情報の一部が記載された添付用紙を、前記管理対象物に添付したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物の管理システム。
- 前記記入用紙には、紙面上における位置を特定するためのユニークなドットパターンが形成されており、前記電子ペンは、前記記入用紙に記入された前記属性情報をペン先の軌跡の位置情報として取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の物の管理システム。
- 記入用紙に管理対象物の属性情報を電子ペンで手書きにより記入する属性情報記入ステップと、
前記記入用紙に記入された前記属性情報を、前記電子ペンが電子データとして取得する電子データ取得ステップと、
前記電子ペンが取得した前記電子データに基づいて、前記管理対象物の検索用データベースを作成する検索用データベース作成ステップと、
前記検索用データベース作成ステップで作成された前記検索用データベースに基づいて、目的の管理対象物を検索する検索ステップと
を含むことを特徴とする物の管理方法。
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