JP2004302411A - 光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ファイバの光軸に対して光学素子を容易且つ確実に調整し、光学特性の劣化を防止し、動作信頼性の向上を図る。
【解決手段】 光ファイバ11とこの光ファイバ11を支持する第1の支持基板16とを有する光ファイバユニット5と、光学素子12とこの光学素子12を支持する第2の支持基板17とを有する光学ユニット6と、光ファイバユニット5および光学ユニット6を支持する第3の支持基板18とを備える。そして、第2の支持基板17と第3の支持基板18との間に回動自在に設けられた調整用ボール21a,21bと、第2の支持基板17と第3の支持基板18との間に移動自在に設けられた調整用ロッド22とを有し、第3の支持基板18上に第2の支持基板17を、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22を介して3点で支持し、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12の光軸の傾斜角θxを調整するための調整機構8を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば光受発光モジュールや光スイッチ、光アッテネータ等の光デバイスに関し、特に、光ファイバを有する光ファイバユニットと、光学素子を有する光学ユニットとを備える光デバイスに関する。
従来、光ファイバを用いた光通信では、例えば光信号を発信あるいは受信するための光受発光モジュールや、情報伝送路である光路を切り替えるための光スイッチ、信号光を減衰させて光量を調整するための光アッテネータ等の光デバイスが用いられている。
一般に、光受光モジュールや光発光モジュール等の光デバイスとしては、例えば図15に示すように、光ファイバ111を有する光ファイバユニット105と、この光ファイバユニット105に対してビーム光の授受を行う光学素子112を有する光学ユニット106と、これら光ファイバユニット105および光学ユニット106を支持する支持基板118と、これらを収容するための筐体(不図示)とを備えているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
光ファイバユニット105は、光ファイバ111と、この光ファイバ111を支持する支持ブロック115と、この支持ブロック115を支持する第1の支持基板116とを有している。光学ユニット106は、光学素子112と、この光学素子112を支持する第2の支持基板117とを有している。そして、光ファイバユニット105および光学ユニット106は、第3の支持基板118上に固定されて、筐体内に収容されている。
以上のように構成された従来の光デバイスの製造方法では、第3の支持基板118上に光学ユニット106を固定された後に、第3の支持基板118上に第1の支持基板116を位置決めして固定し、この第1の支持基板116上で支持ブロック115の傾斜角を調整することによって、光ファイバ111の光軸と、光学素子112との相対的な位置を高精度に位置決めして、接着材等によって固定されている。
すなわち、光学素子112に対して光ファイバ111の光軸を位置決めする場合には、光ファイバ111の光軸のX軸、Y軸、Z軸方向の各位置と、これら各軸回りの傾斜角θx、θy、θzをそれぞれ調整する必要がある。
また、一般的な光スイッチや光アッテネータ等の光デバイスにおいては、ここでは図示しないが、光ファイバの先端に出射光を平行にするためのレンズ等を備えた第1のコリメータユニットと、この第1のコリメータユニットに対向するように配置された第2のコリメータユニットと、これら第1および第2のコリメータユニットを支持する支持基板と、これらを収容する筐体とを備えているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
このように構成された従来の光デバイスにおいても同様に、第1のコリメータユニットの光軸に対して第2のコリメータユニットの光軸を位置決めする場合には、第2のコリメータユニットの光軸のX軸、Y軸、Z軸方向の各位置と、これら各軸回りの傾斜角θx、θy、θzをそれぞれ調整する必要がある。
特開平7−218775号公報(第3頁、図1) 特開平9−15447号公報(第3頁、図2)
上述したように、従来の光デバイスの製造方法では、第3の支持基板上に光ファイバユニットを位置決めする際に、支持ブロックを調整するための調整用ステージのがたつき、振動等や、支持ブロックを保持するホルダ等の変形による影響を受けるため、光ファイバの光軸に位置ずれが生じる問題があった。また、従来の光デバイスの製造方法では、第1の支持基板上に支持ブロックを位置決めした調整後に、第1の支持基板と支持ブロックとを接着や溶接等で固定するときに、接着材や溶接材の膨張や収縮によって位置ずれが生じる問題があった。このため、このように光ファイバの光軸に位置ずれが生じた光デバイスは、光損失の増加により光学特性が劣化してしまうという問題があった。
また、上述した製造方法で製造された従来の光デバイスは、温度変化による接着材の膨張および収縮によって、固定後に、光ファイバの光軸に位置ずれが生じ、光学特性が劣化しやすいという不都合があった。
そこで、本発明は、光ファイバの光軸に対して光学素子を容易且つ確実に調整するとともに、光学特性の劣化を防止し、動作信頼性を向上することができる光デバイスおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る光デバイスは、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子を有する第1のユニットと、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子を有する第2のユニットと、第1のユニットおよび第2のユニットを支持する支持基板とを備える。そして、本発明の光デバイスは、第1のユニットあるいは第2のユニットを支持基板に対して回動自在に支持する調整用手段と、第1のユニットあるいは第2のユニットと支持基板との間に移動自在に設けられた調整用スペーサとを有し、支持基板上に第1のユニットあるいは第2のユニットを、調整用手段および調整用スペーサを介して少なくとも3点で支持し、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整するための調整機構を備える。
以上のように構成した本発明に係る光デバイスによれば、調整用スペーサを移動することで、調整用手段を回動中心として、支持基板に対して第1のユニットあるいは第2のユニットが回動されて、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角が容易且つ確実に調整される。また、本発明の光デバイスでは、傾斜角の調整後、支持基板に第1のユニットあるいは第2のユニットを接着、溶接やろう付け等により固定する場合においても、第1のユニットあるいは第2のユニットが、調整用手段および調整用スペーサによって支持されているため、接着材やろう材等の熱収縮によって第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸に対して第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸が位置ずれすることが抑えられる。また、本発明の光デバイスは、使用する環境において温度変化が生じて接着材、溶接材やろう材等が熱収縮した場合であっても、第1のユニットあるいは第2のユニットが、調整用手段および調整用スペーサによって支持されているため、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸が位置ずれすることが抑えられる。
また、本発明に係る光デバイスが備える第1のユニットあるいは第2のユニットは、1つ以上の調整用手段および2つの調整用スペーサによって移動可能に支持される。これによって、2軸方向の各軸回りに対して傾斜角をそれぞれ調整することが可能になる。
また、本発明に係る光デバイスの調整機構が備える支持穴は、調整用ボールまたは調整用突部が、第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に平行または直交し、且つ支持基板の主面に平行な方向に調整可能に設けられる。これによって、第1のユニットの第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2のユニットの第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整するとともに、第1のユニットおよび第2のユニットの一方に対して他方を、第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に平行または直交し、且つ支持基板の主面に平行な方向に調整することが可能になる。
また、本発明に係る光デバイスの調整機構が備える支持穴は、円形または三角形に形成されることが好ましい。これによって、調整用ボールあるいは調整用突部を支持穴で位置決めする位置決め精度が向上されるため、支持基板に対して、第1のユニットあるいは第2のユニットが高精度に位置決めされる。また、調整用ボールあるいは調整用突部が、円形の支持穴で支持されることで、支持穴から作用される圧力が支持穴の円周に亘って分散されるため、支持基板に対する第1のユニットあるいは第2のユニットの回動動作が安定する。
また、本発明に係る光デバイスは、調整用スペーサを移動するための移動手段を備える。これによって、光デバイスの使用時等に、必要に応じて光学素子の傾斜角を調整することが可能になる。
また、本発明に係る光デバイスの製造方法は、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子が固定された第1のユニットと、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子が固定された第2のユニットとをそれぞれ組み立てる工程と、支持基板上に第1のユニットおよび第2のユニットのいずれか一方を位置決めして固定する工程とを有する。そして、本発明の光デバイスの製造方法は、第1のユニットおよび第2のユニットの他方を支持基板に対して回動自在に支持する調整用手段と、第1のユニットおよび第2のユニットの他方と支持基板との間に移動自在に設けられた調整用スペーサとを有し、支持基板上に第1のユニットあるいは第2のユニットを、調整用手段および調整用スペーサを介して少なくとも3点で支持する調整機構を用いて、調整用スペーサを移動することによって、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバの光軸あるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整し、支持基板上に第1のユニットあるいは第2のユニットを固定する工程を有する。
以上のように構成した本発明に係る光デバイスの製造方法によれば、例えば調整用ステージやホルダ等を使用することなく、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を容易且つ確実に調整することが可能になる。
なお、本発明において、調整用手段が有する支持穴とは、凹状の溝および貫通穴を含めて指している。また、本発明において、光学素子の素子面とは、光学素子の光学機能箇所であって、具体的には、例えば受光素子の受光面、発光素子の発光面(レーザ光源の出射面)、ミラーの反射面、フィルタの入射面等を指している。
上述したように本発明に係る光デバイスによれば、第1のユニットあるいは第2のユニットを支持基板に対して回動自在に支持する調整用手段と、第1のユニットあるいは第2のユニットと支持基板との間に移動自在に設けられた調整用スペーサとを有し、支持基板上に第1のユニットあるいは第2のユニットを、調整用手段および調整用スペーサを介して少なくとも3点で支持し、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整するための調整機構とを備えることによって、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を容易且つ確実に調整することを可能にし、温度変化によって第1のユニットあるいは第2のユニットに位置ズレが生じることを抑えることができる。
また、本発明に係る光デバイスの製造方法によれば、第1の光ファイバあるいは第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子の光軸の傾斜角を容易且つ確実に調整することが可能になるため、光デバイスの生産性を向上することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に本発明に係る第1の実施形態の光デバイスの斜視図、図2に前記光デバイスの要部の斜視図、図3に前記光デバイスの要部の平面図、図4に前記光デバイスの要部の断面図を示す。
図1〜図4に示すように、第1の実施形態に係る光デバイス1は、光ファイバ11を有する光ファイバユニット5と、この光ファイバユニット5に対してビーム光の授受を行う光学素子12を有する光学ユニット6と、これら光ファイバユニット5および光学ユニット6を収容するための筐体7とを備えている。
また、光デバイス1は、光ファイバ11の光軸に対して光学素子12の傾斜角を調整するための調整機構8を備えている。
光ファイバユニット5は、光ファイバ11と、この光ファイバ11を支持する第1の支持基板16とを有している。光ファイバ11は、図示しないが、シングルモード型光ファイバ(以下、SMFと称する。)が用いられており、光学ユニット6側に臨む端部に、ビーム光を平行光に変換するためのレンズが配置されている。また、光ファイバ11は、樹脂等によって被覆されており、光学ユニット6側に臨む端部の被覆が除去されている。第1の支持基板16は、例えばシリコンによって形成されている。
光学ユニット6は、光ファイバ11の一端に対応する位置に設けられる光学素子12と、この光学素子12を支持する第2の支持基板17とを有している。
光学素子12としては、例えば、受光素子、発光素子、減衰フィルタ、波長フィルタ、ミラー、レンズ、導波路等が挙げられる。第2の支持基板17は、例えばシリコンによって形成されている。
また、光学素子12には、図示しないが、第2の支持基板17上の所定の位置に位置決めするための位置決め手段が設けられており、第2の支持基板17側に設けられたガイド部によって所定の位置に位置決めされる。なお、位置決め手段としては、例えば、基準線等のマーカーや、溝等が挙げられる。また、光学ユニットは、例えば、半導体プロセスにより、第2の支持基板上に、薄膜を積層してなる光学素子が一体に形成されることが好ましく、第2の支持基板に対する光学素子の位置精度、加工精度を高精度に確保することができる。
筐体7は、図1に示すように、例えば金属材料によって形成されており、光ファイバユニット5および光学ユニット6を収容する略有底箱状のケース13と、このケース13の開口を気密に閉塞するリッド14とを有している。
ケース13内には、底面に、光ファイバユニット5の第1の支持基板16および光学ユニット6の第2の支持基板17をそれぞれ支持する第3の支持基板18が、例えば接着、溶接やろう付け等により接合されている。第3の支持基板18は、例えばシリコンによって形成されており、主面上に、例えば、光ファイバユニット5の第1の支持基板16が接着、溶接やろう付け等によって接合され、光学ユニット6の第2の支持基板17が例えば接着材、溶接材やろう材等によって接合されている。
また、ケース13の外周部には、ファイバ導出部13aが設けられており、このファイバ導出部13aを介して光ファイバユニット5の光ファイバ11が外方に引き出されている。
調整機構8は、第2の支持基板17を回動自在に支持する調整用ボール21a,21bと、これら調整用ボール21a,21bを回動中心として第2の支持基板17を回動操作するための調整用スペーサである調整用ロッド22とを有している。
調整用ボール21a,21bは、例えば、金属材や樹脂材、ガラス材、セラミック等によって球形状に形成されている。これら調整用ボール21a,21bは、第2の支持基板17と第3の支持基板18との間に回転自在に設けられている。
第2の支持基板17には、調整用ボール21a,21bの上側周面を回転自在に支持する四角錐状の支持溝23a,23bがそれぞれ設けられている。第3の支持基板18の主面上には、調整用ボール21a,21bの下側周面を回転自在に支持する四角錐状の支持溝24a,24bがそれぞれ設けられている。そして、第2の支持基板17は、各支持溝23a,23b,24a,24bに各調整用ボール21a,21bが係合されることによって、第3の支持基板18に対してX軸、Y軸、Z軸方向の各位置および傾斜角θy、θzが高精度にそれぞれ位置決めされる。
調整用ロッド22は、例えば、金属材や樹脂材、ガラス材、セラミックによって円柱状に形成されている。なお、調整用ロッド22は、必要に応じて、例えば円筒状や三角柱状、平板状等の任意の形状に形成されてもよい。また、調整用ロッドとしては、光通信を行わないダミーの光ファイバが代用されてもよく、棒状部材の先端に球形部材が固定された構成でもよい。
調整用ロッド22は、第2の支持基板17と第3の支持基板18との間に、光ファイバ11の光軸方向と平行に移動自在に設けられている。第3の支持基板18の主面には、ガイド手段として、調整用ロッド22を移動可能に支持する断面V字状のガイド溝26が光ファイバ11の光軸と平行に設けられている。このガイド溝26は、各調整用ボール21a,21bの中心を結ぶ直線の中点を通る直線上に位置して設けられており、一端が第3の支持基板18の外周に開口されている。なお、調整用ロッド22を移動可能に支持するガイド溝26は、第2の支持基板17側の底面に設けられてもよい。
また、ガイド溝の形状は、調整用ロッド22の移動方向を案内可能であれば、断面U字状やスリット状等の他の形状に形成されてもよい。本実施形態では、調整用ロッド22の移動方向を案内するガイド溝26が、第3の支持基板18に凹部として形成されたが、例えば、第3の支持基板の主面上に、調整用ロッドに摺接する一組のガイド突起が、調整用ロッド22の移動方向に沿って設けられるように構成されてもよい。
以上のように構成された光デバイス1の製造方法について説明する。
まず、光デバイス1の製造に先立って、光ファイバユニット5および光学ユニット6がそれぞれ組み立てられる。光ファイバ11は、所望の長さに切断されたSMFの一端に、レンズを接着や熱融着等によって接合することにより形成される。光ファイバ11は、第1の支持基板16上に設けられたガイド溝(不図示)に位置決めされて接合固定される。光学ユニット6は、第2の支持基板17上の所定の位置に光学素子12が位置決めされて接着材、溶接材やろう材等によって接合固定される。
次に、光ファイバユニット5は、第3の支持基板18上の所定の位置に、位置決めされて接着材、溶接材やろう材等によって接合される。
続いて、光学ユニット6は、第3の支持基板18上に、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22を介して所定の位置に位置決めされて載置される。
また、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22をそれぞれ支持する各支持溝23a,23b,24a,24bおよびガイド溝26は、半導体プロセスにおける異方性エッチングや等方性エッチング等の各種エッチング処理、あるいは高精度なモールディング等によって、第2および第3の支持基板17,18上に高精度にそれぞれ形成される。
すなわち、光学ユニット6は、各第2および第3の支持基板17,18に各支持溝23a,23b,24a,24bおよびガイド溝26が高精度にそれぞれ形成されているため、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22を介して第3の支持基板18上に載置された状態で、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12のX軸、Y軸、Z軸方向の各位置、Y軸回りの傾斜角θy、Z軸回りの傾斜角θzがそれぞれ高精度に位置決めされる。これによって、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12のX軸、Y軸、Z軸方向の各位置および傾斜角θy、θzの調整が不要になるため、調整を必要とする軸数が大幅に削減される。
なお、図2に示すように、光ファイバ11の光軸に直交し、且つ第3の支持基板18の主面に平行な方向をX軸方向、光ファイバ11の光軸に直交し、且つ第3の支持基板18の主面に直交する方向をY軸方向、光ファイバ11の光軸に平行な方向をZ軸方向としている。
そして、調整機構8によって、第3の支持基板18上に固定された光ファイバユニット5の光ファイバ11の光軸に対して、光学ユニット6の光学素子12を調整することで、光学ユニット6のX軸回りの傾斜角θxが調整される。
光学ユニット6は、調整機構8によって所定の傾斜角θxに調整された状態で、第3の支持基板18上に接着材、溶接材やはんだ等のろう材等によって接合されて固定される。また、調整用ロッド22は、例えば切断加工等によって、第3の支持基板18の外周から突出している不要な部分が取り除かれる。
したがって、光学ユニット6は、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22による3点で支持された状態で固定されている。このため、光学ユニット6は、第2の支持基板17と第3の支持基板18とを接合する接着材の硬化時に接着材に収縮が生じたときであっても、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22によって光学ユニット6と第3の支持基板18が近づく方向に変位することが確実に規制されるので、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12の位置ズレが抑えられている。
また、光学ユニット6は、後工程で加熱された場合や光デバイス1の使用時に高温環境下にさらされた場合等でも、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22によって第2の支持基板17の位置が規制されているので、光ファイバ11の光軸に対して光学素子12が位置ズレすることが抑えられる。
最後に、光ファイバユニット5および光学ユニット6がそれぞれ組み付けられた第3の支持基板18が、ケース13内の底面上に接着材や、はんだ等のろう材によって接合されて、リッド14によってケース13内が気密に閉塞される。
上述した光デバイス1が備える調整機構8について、光ファイバユニット5の光ファイバ11の光軸に対して、光学ユニット6を調整する動作を、図面を参照して説明する。
上述したように、光デバイス1は、図5に示すように、光ファイバユニット5が位置決めされて固定された第3の支持基板18上に、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22を介して、光学ユニット6を載置された状態で、調整機構8が動作される。
調整機構8は、調整用ロッド22をガイド溝26に沿って、光ファイバ11の光軸方向、すなわちZ軸方向に移動させることによって、調整用ロッド22の先端が第2の支持基板17に当接する位置が変化する。第2の支持基板17は、調整用ロッド22を移動させることによって、調整用ボール21a,21bを回動中心としてX軸回りに回動される。このため、光学ユニット6の光学素子12は、光ファイバユニット5の光ファイバ11の光軸に対して所望の傾斜角θxに調整される。具体的には、傾斜角θxの調整時に光ファイバ11からの出力等を検出することで、光ファイバ11の光軸に対して光学素子12を合わせる。
続いて、調整機構8による傾斜角θxの調整量について図面を参照して説明する。
図5および図6に示すように、調整用ボール21a,21bの中心を通る位置における第2の支持基板17と第3の支持基板18との間隙をG1とし、調整用ロッド22の先端における第2の支持基板17と第3の支持基板18との間隙をG2とする。また換言すれば、間隙G2は、ガイド溝26内に載置された調整用ロッド22が、第3の支持基板18の主面から突出されている外径方向の寸法を指している。
そして、調整機構8では、間隙G2が間隙G1よりも大きく設定されており(G1<G2)、所定の差分ΔGが確保されている(ΔG=G2−G1)。調整用ボール21a,21bの中心と調整用ロッド22の先端との間の距離Lとすれば、傾斜角θxは、簡易的に、
θx=tan-1(ΔG/L) ・・・式1
によって求められる。
すなわち、調整用ロッド22をガイド溝26に沿って連続的に移動させることによって、距離Lを変化させることで、調整用ボール21a,21bの中心を回動中心として傾斜角θxが連続的に変化されて調整される。
図6において、縦軸が、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12の傾斜角θx〔deg〕を示し、横軸が、調整用ボール21a,21bの中心と調整用ロッド22の先端との間の距離L〔mm〕を示している。
調整機構8によれば、図6中に曲線C0で示すように、距離Lが小さくなるのに伴って、傾斜角θxが曲線的に大きくなる。なお、差分ΔGを比較的大きく設定した場合には、曲線C1で示すように、図6中上方に平行移動させた関係が得られる。一方、差分ΔGを比較的小さく設定した場合には、曲線C2で示すように、図6中下方に平行移動させた関係が得られる。すなわち、調整機構8は、所望の傾斜角θxに応じて、差分ΔGを適宜設定することで、調整可能な傾斜角θxを容易且つ確実に調整することができる。
ここで具体的に、光学ユニット6および第3の支持基板18の各寸法の一例を図面を参照して説明する。
第3の支持基板18の支持溝24a,24bは、シリコンウェハにKOH(水酸化カリウム)溶液を用いた結晶異方性エッチング処理を施すことによって、結晶方位であるV字状をなす角度が70.6°に形成されている。また、支持溝24a,24bは、主面上での距離L方向の幅が0.5[mm]に形成されている。
第3の支持基板18のガイド溝26は、同様のエッチング処理によって、V字状をなす角度を70.6°に形成されている。また、ガイド溝26は、第3の支持基板18の端面で、主面上での距離L方向に直交する幅が0.43[mm]に形成されている。
光学ユニット6の支持溝23a,23bは、同様のエッチング処理によって、V字状をなす角度が70.6°に形成されている。また、支持溝23a,23bは、主面上での距離L方向の幅が0.5[mm]に形成されている。
また、光学ユニット6のガイド溝26は、同様のエッチング処理によって、V字状をなす角度を70.6°に形成されている。また、ガイド溝26は、光学ユニット6の第2の支持基板17の端面で、主面上での距離L方向に直交する幅が0.43[mm]に形成されている。
また、調整用ボール21a,21bは直径0.5[mm]に形成され、調整用ロッド22は直径0.5[mm]に形成されている。
以上のように各寸法が形成された場合には、曲線C0が得られる。したがって、曲線C0で示すように、距離Lを2〜7[mm]の範囲で調整したときに、傾斜角θxが0.8〜2.8°の範囲で調整することが可能になる。
上述したように、光デバイス1は、調整機構8を備えることによって、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12のX軸、Y軸、Z軸方向の各位置および各傾斜角θy、θzがそれぞれ高精度に位置決めされ、光ファイバ11の光軸に対して光学素子12の傾斜角θxを容易且つ確実に調整することができる。したがって、光デバイス1によれば、従来で述べたような調整ステージやホルダ等は調整用ロッド22を移動させるための1軸のみでよく、光ファイバユニット5に対して光学ユニット6を容易且つ確実に位置決めすることができるため、光デバイス1の生産性を大幅に向上することができる。
また、この光デバイス1によれば、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22によって光学ユニット6の変位が規制されているため、光ファイバ11の光軸に対する光学素子12の位置ズレが生じることが抑制され、光学特性の劣化を防止し、使用環境の温度変化に対する動作信頼性を向上することができ、高温環境や低温環境下でも良好に動作させることが可能になる。
以上、あらかじめ固定された光ファイバユニットに対して、光学ユニットの傾斜角を調整する方法を説明したが、当然ながら、あらかじめ固定された光学ユニットに対して光ファイバユニットの傾斜角を調整してもよい。また、光ファイバユニットと光学ユニットとの組合せだけではなく、対向する一対の光ファイバユニットのどちらか一方の傾斜角を調整する場合や、対向する一組の光学ユニットのどちらか一方の傾斜角を調整する場合に適用されてもよい。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態の光デバイス1は、調整機構8によって、光ファイバ11の光軸に対して光学ユニット6を、X軸回りの傾斜角θxのみを調整することが可能であるため、軸数である自由度が「1」であったが、他の軸方向の位置や他の傾斜角を調整可能に構成して、必要に応じて任意の方向の自由度が増やされてもよい。他の自由度が確保された調整機構を備える第2の実施形態の光デバイスについて説明する。なお、第2の実施形態の光デバイスにおいて、上述した光デバイス1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、光デバイス2が備える調整機構31は、調整用ボール21a,21bが、第3の支持基板38の主面上に設けられた支持溝33a,33b内に、X軸方向に対して調動可能に支持されている。
支持溝33a,33bは、X軸方向の第3の支持基板38の主面上での寸法W2が、Z軸方向の寸法W1よりも大きく形成されている(W1<W2)。なお、調整用ボール21a,21bをX軸方向に対して調動可能に支持する支持溝は、第2の支持基板17側に設けられてもよい。
そして、第2の支持基板17は、各支持溝33a,33bに各調整用ボール21a,21bが係合されることによって、第3の支持基板38に対してY軸、Z軸方向の各位置および傾斜角θy、θzが高精度にそれぞれ位置決めされる。
以上のように構成された光デバイス2によれば、各調整用ボール21a,21bが、第3の支持基板38に設けられた支持溝33a,33b内に、X軸方向に調動可能に支持された調整機構31を備えることによって、図示しない調整用ステージ等で光学ユニット6を直接移動させることでX軸方向を調整し、また調整用ロッド22を移動させることで傾斜角θxを調整することができる。
なお、本実施形態では、各調整用ボール21a,21bが、X軸方向に調動可能に構成されたが、必要に応じて、Z軸方向に調動可能に構成されてもよい。すなわち、支持溝は、Z軸方向の寸法が、X軸方向の寸法よりも大きく形成されてもよい。また、各調整用ボール21a,21bは、第3の支持基板38の主面に平行に、例えばX軸方向に対して所定角度だけ傾斜された方向等の任意の方向に調動可能に設けられてもよい。
(第3の実施形態)
上述した光学デバイス2と異なる他の自由度が確保された他の調整機構を備える第3の実施形態の光デバイスについて説明する。なお、第3の実施形態の光デバイスにおいて、上述した光デバイス1,2と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、光デバイス3が備える調整機構41は、第2の支持基板17を回動自在に支持する調整用ボール21と、この調整用ボール21を回動中心として第2の支持基板17を回動操作するための一組の調整用ロッド22a,22bとを有している。
光学ユニット6の第2の支持基板17および第3の支持基板48には、調整用ボール21を回動自在に支持する略四角錐状の支持溝(不図示)がそれぞれ設けられている。
また、第3の支持基板48の主面上には、各調整用ロッド22a,22bを、光ファイバ11の光軸方向と平行に移動可能に支持するガイド溝26a,26bがそれぞれ設けられている。各ガイド溝26a,26bは、支持溝内の調整用ボール21の中心を通過して光ファイバ11の光軸に平行な直線に対して線対称な位置にそれぞれ設けられている。
そして、第2の支持基板17は、各支持溝およびガイド溝26a,26bに調整用ボール21および各調整用ロッド22a,22bが係合されることによって、第3の支持基板48に対してX軸、Y軸、Z軸方向の各位置および傾斜角θyが高精度にそれぞれ位置決めされる。各調整用ロッド22a,22bは、一端が移動用アクチュエータ42a,42bによってそれぞれ保持されて、各ガイド溝26a,26bに沿って移動されることで、各傾斜角θxおよび傾斜角θzがそれぞれ調整される。
調整機構41によれば、各調整用ロッド22a,22bの先端と調整用ボール21の中心との間の光軸に平行な各距離Lを互いに異ならせることで、Z軸回りの傾斜角θzが調整される。
以上のように構成された光デバイス3によれば、調整用ボール21と一組の調整用ロッド22a,22bとによる3点で支持する調整機構41を備えることによって、光学ユニット6の傾斜角θxおよび傾斜角θzをそれぞれ調整することができる。
また、光デバイスは、上述した移動用アクチュエータ等のロッド移動機構を備える構成にされてもよい。このように構成された光デバイスによれば、使用時等に、必要応じて、光学ユニットの各傾斜角θx、θyを適宜調整することが可能になる。
(第4の実施形態)
他の調整機構を備える第4の実施形態の光デバイスについて説明する。なお、この第4の実施形態の光デバイスは、基本構成が上述した各光デバイス1,2,3と同一であるため、調整機構以外の説明を省略する。
図9に示すように、第4の実施形態の光デバイスが備える調整機構51は、第2の支持基板17を回動自在に支持する調整用ボール21a,21bと、これら調整用ボール21a,21bを回動中心として第2の支持基板17を回動操作するための調整用ロッド22a,22bとを有している。
また、第3の支持基板58の主面上には、各調整用ロッド22a,22bを、光ファイバ11の光軸方向と平行に移動可能に支持するガイド溝61a,61bがそれぞれ設けられている。各ガイド溝61a,61bは、支持溝24a,24b内の調整用ボール21a,21bの中心を通過して光ファイバ11の光軸に平行な直線上にそれぞれ設けられている。
ガイド溝61a,61bは、X軸方向に平行な幅が、Z軸方向に沿って第3の支持基板58の外周側から調整用ボール21a,21b側に向かって、次第に小さくされている。
上述した調整機構51によれば、ガイド溝61a,61bによって、図6に示した曲線C0に比較して傾斜が急峻にされた曲線が得られるため、距離Lの変化量に対する傾斜角θxの変化量を大きくすることができる。なお、曲線の傾斜を緩やかにすることで、距離Lの変化に対する傾斜角θxの変化量を小さくして、調整時の分解能を向上することもできる。
また、図10に示すように、光学デバイスは、ガイド溝62a,62bが光軸方向に沿って幅が曲線的に変化するように形成された第3の支持基板59を有する調整機構52を備える構成にされてもよい。
ガイド溝62a,62bは、Z軸方向に沿って第3の支持基板59の外周側から調整用ボール21a,21b側に向かって、曲線的に小さくされている。
上述した調整機構52によれば、ガイド溝62a,62bの形状を最適な曲線に設定することによって、距離Lと傾斜角θxとの関係を示すグラフが直線状になるため、距離Lの変化量に比例して傾斜角θxを変化させることができる。
(第5の実施形態)
他の調整機構を備える第5の実施形態の光デバイスについて説明する。なお、この第5の実施形態の光デバイスは、基本構成が上述した各光デバイス1,2,3と同一であるため、調整機構以外の説明を省略する。
図11に示すように、第5の実施形態の光デバイスが備える調整機構71は、第2の支持基板17を回動自在に支持する調整用ボール21a,21bと、これら調整用ボール21a,21bを回動中心として第2の支持基板17を回動操作するための調整用ロッド22とを有している。
第3の支持基板75上には、調整用ボール21a,21bおよび調整用ロッド22を介して第2の支持基板74がX軸回りに回動可能に支持されている。そして、第3の支持基板75の主面上には、調整用ロッド22を、光ファイバ11の光軸と直交する方向に移動可能に支持するガイド溝76が設けられている。また、ガイド溝76の幅は、調整用ボール21a側から調整用ボール21b側に向かって次第に小さくされている。したがって、調整機構71は、調整用ロッド22をガイド溝76に沿って光ファイバ11の光軸に直交する方向に移動させることで、第3の支持基板75に対して第2の支持基板17が回動される。
このように構成された調整機構71を備える光デバイスによれば、光学デバイス内で比較的長さを占める調整用ロッド22を、光ファイバ11の光軸に直交された方向であるX軸方向に移動させることで、第2および第3の支持基板74,75における光ファイバ11の光軸方向の長さを比較的短くすることが可能になる。このため、この光デバイスによれば、光ファイバ11の光軸方向の長さを小型化することができる。
また、この光デバイスによれば、調整用ロッド22の移動方向に光ファイバユニット5が対向して配置されていないため、光ファイバユニット5によって調整用ロッド22の移動が阻害されることなく、第2および第3の支持基板74,75のX軸方向に亘ってガイド溝76を比較的長く設けることが可能になるので、調整範囲を大きく確保することができる。
したがって、調整範囲を上述した第1の実施形態の光デバイス1と同等に設定すれば、第3の支持基板の面積を小さくすることが可能になり、同一のシリコンウェハから得られる個数が増加するので、製造コストを低減することができる。
最後に、上述した第1〜第5の実施形態の光学デバイスに適用されてもよい構成の変形例について、図面を参照して説明する。なお、上述した実施形態の光デバイスと同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
上述した実施形態の光デバイス1が備える調整機構8は、各調整用ボール21a,21を支持する支持溝23a,23b、24a,24bが、四角錐状に形成されることで各支持基板17,18の主面での形状が正方形に形成されたが、支持溝が正三角形に形成されてもよい。
図12に示すように、調整機構81は、主面での形状が正三角形をなす三角錐状の支持溝86,87がそれぞれ設けられた第2の支持基板84および第3の支持基板85を有している。
調整用ボール21a,21bは、正三角形の支持溝86,87内に係合されて位置決めされることで、各支持溝86,87の3つの内面で3点支持されるため、上述した正方形の支持溝23a,23b、24a,24bに比較して、更に高精度に位置決めされる。したがって、光学ユニット6と第3の支持基板18とを高精度に位置決めすることができるため、光学デバイスの光学損失が低減されて、光学特性が向上される。
すなわち、調整用ボール21a,21bは、正方形の支持溝内に係合されて位置決めされる場合、4つの内面による4点支持になるため、支持溝の寸法精度によって位置決め精度が低下するが、3点支持にされることで、支持溝の寸法精度による位置ずれが防止される。
なお、支持溝は、例えば円形や、奇数角形等の多角形等の他の任意の形状に形成されてもよい。支持溝は、円形に形成されることで、調整用ボール21a,21bの位置決め精度が向上されるとともに、調整用ボール21a,21bに作用する圧力が支持溝の円周に亘って分散されて調整時に調整用ボール21a,21bが安定して回動される。このため、支持溝は、円形状に形成されることが望ましいが、真円に加工することが困難である場合には、正三角形に形成されることが好ましい。
また、本実施形態では、支持溝が凹部として形成されたが、支持基板の厚み方向に貫通する貫通穴として形成されてもよい。貫通穴が形成された場合には、傾斜角θxの調整後に、例えば、貫通穴の開口端側から貫通穴内に接着材を充填することで容易且つ確実に固定することも可能になる。
また、上述した実施形態の光デバイスが備える調整機構は、調整用手段として調整用ボール21a,21bが用いられたが、これら調整用ボール21a,21bの代わりに、第2の支持基板または第3の支持基板に、支持溝に係合される調整用突起がそれぞれ設けられてもよい。
図13(a)に示すように、調整機構91は、第2の支持基板17の各支持溝23a,23bに係合される略半球状の調整用突起94がそれぞれ一体に形成された第3の支持基板93を有している。また、図13(b)に示すように、調整機構92は、第3の支持基板18の各支持溝24a,24bに係合される略半球状の調整用突起97が一体に形成された第2の支持基板96を有している。
以上のように構成された調整機構91,92は、調整用突起94,97を有することによって、調整用ボール21a,21bと同様に、光学ユニットを第3の支持基板に対して回動自在に支持することが可能にされて、部品数が削減されるため、生産性を向上することができる。
また、上述した各実施形態の光デバイスでは、一組の調整用ボールの直径および各支持溝の大きさが同一寸法に形成されたが、必要に応じて、異なる直径寸法の調整用ボールや、異なる形状や大きさの支持溝が組み合わされた構成や、調整用ボールと調整用突起が組み合わされた構成にされてもよく、加えて調整用ロッドの移動方向が、光ファイバの光軸に対して所定の傾斜角をもって傾斜されて構成されてもよい。
また、図14に示すように、上述した各実施形態の光学デバイスは、光ファイバユニット5の光ファイバ11の端面に対向する光学素子12の素子面12aが、調整用ボール21a,21bの中心を通る軸線X1上に位置されることが好ましい。このように構成されることで、光学ユニット6の傾斜角θxの調整時に、光学ユニット6が軸線X1回りに回動されることによる、光学素子12の光学機能箇所である素子面12aの位置の変動が、小さくなるため、調整による光学特性の変動を抑制することができる。
なお、光学素子12の素子面12aとしては、例えば、受光素子の受光面、発光素子の発光面(レーザ光源の出射面)、ミラーの反射面、フィルタの入射面等が挙げられる。また、光学ユニットが、光学素子として、例えば複数のミラーからなるミラー群を有する場合には、ミラー群の中心近傍が軸線X1上に位置されることが好ましい。
なお、本発明に係る光デバイスは、1本の光ファイバを備える構成にされたが、例えば、複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、光路を切り替えるミラー等の光学素子を有する光学ユニットとを備える光スイッチや、ビーム光の出力を減衰させるための光アッテネータ等に適用されもよいことは勿論である。また、本発明に係る光デバイスは、第3の支持基板上に、例えば、光源を有する第1の光学ユニットと、フィルタを有する第2の光学ユニットとがそれぞれ設けられてなるアイソレータ等に適用されてもよい。
本発明に係る第1の実施形態の光デバイスを示す斜視図である。 前記光デバイスの要部を示す斜視図である。 前記光デバイスの要部を示す平面図である。 前記光デバイスの要部を示す縦断面図である。 光ファイバユニット側の光軸に対して光学ユニットを調整する動作を説明するために模式的に示す側面図である。 光学ユニットの傾斜角θxと、調整用ボールと調整用ロッドとの間の距離Lとの関係を示す図である。 第2の実施形態の光デバイスを示す平面図である。 第3の実施形態の光デバイスを示す斜視図である。 第4の実施形態の光デバイスが備える調整機構のガイド溝を示す平面図である。 ガイド溝の他の例を示す平面図である。 第5の実施形態の光デバイスを示す平面図である。 支持溝の他の形状の例を示す平面図である。 調整用突起を有する調整機構を模式的に示す側面図であって、(a)に、調整用突起が設けられた第3の支持基板を示し、(b)に、調整用突起が設けられた第2の支持基板を示す。 光学素子の素子面の位置を説明するための平面図である。 従来の光デバイスの製造方法を説明するために模式的に示す側面図である。
符号の説明
1 光デバイス
5 光ファイバユニット
6 光学ユニット
7 筐体
8 調整機構
11 光ファイバ
12 光学素子
13 ケース
14 リッド
16 第1の支持基板
17 第2の支持基板
18 第3の支持基板
21a,21b 調整用ボール
22 調整用ロッド
23a,23b 支持溝
24a,24b 支持溝
26 ガイド溝

Claims (20)

  1. 第1の光ファイバあるいは第1の光学素子を有する第1のユニットと、
    第2の光ファイバあるいは第2の光学素子を有する第2のユニットと、
    前記第1のユニットおよび前記第2のユニットを支持する支持基板と、
    前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットを前記支持基板に対して回動自在に支持する調整用手段と、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットと前記支持基板との間に移動自在に設けられた調整用スペーサとを有し、前記支持基板上に前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットを、前記調整用手段および前記調整用スペーサを介して少なくとも3点で支持し、前記第1の光ファイバあるいは前記第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、前記第2の光ファイバあるいは前記第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整するための調整機構と
    を備える光デバイス。
  2. 前記調整機構は、前記第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは前記第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に直交し、且つ前記支持基板の主面に平行な軸回りの傾斜角を調整する請求項1に記載の光デバイス。
  3. 前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットは、2つの前記調整用手段および1つ以上の前記調整用スペーサによって前記支持基板上に移動可能に支持されている請求項1または2に記載の光デバイス。
  4. 前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットは、1つ以上の前記調整用手段および2つの前記調整用スペーサによって前記支持基板上に移動可能に支持されている請求項1または2に記載の光デバイス。
  5. 前記調整用手段は、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットと前記支持基板との間に回動自在に設けられた調整用ボールと、前記調整用ボールを支持する支持穴とを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光デバイス。
  6. 前記調整用手段は、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニット、または前記支持基板に設けられた調整用突部と、前記調整用突部を支持する支持穴とを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光デバイス。
  7. 前記調整用スペーサは、円柱状または円筒状に形成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光デバイス。
  8. 前記支持穴は、円形または三角形に形成されている請求項5ないし7のいずれか1項に記載の光デバイス。
  9. 前記調整用突部は、略半球状に形成されている請求項6ないし8のいずれか1項に記載の光デバイス。
  10. 前記支持穴は、前記調整用ボールまたは前記調整用突部が、前記第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは前記第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に平行または直交し、且つ前記支持基板の主面に平行な方向に調動可能に設けられている請求項5ないし7のいずれか1項に記載の光デバイス。
  11. 前記調整用スペーサを移動するための移動手段を備える請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光デバイス。
  12. 前記第1のユニット、前記第2のユニット、および前記支持基板の少なくともいずれかには、前記調整用スペーサを移動自在に案内するガイド手段が設けられている請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光デバイス。
  13. 前記ガイド手段は、前記調整用スペーサの移動方向に直交する幅が、前記移動方向に沿って変化するガイド溝を有する請求項12に記載の光デバイス。
  14. 前記ガイド溝は、前記幅が、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニット側に向かって次第に小さくされている請求項13に記載の光デバイス。
  15. 前記調整用スペーサは、前記ガイド手段によって、前記第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは前記第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に平行または直交にされ、且つ前記支持基板の主面に平行な方向に移動可能に設けられている請求項11ないし14のいずれか1項に記載の光デバイス。
  16. 前記第1の光学素子あるいは前記第2の光学素子は、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットに対向する素子面が、前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットが回動される軸線上に位置されている請求項1ないし15のいずれか1項に記載の光デバイス。
  17. 前記第1のユニット、前記第2のユニットおよび前記支持基板の少なくともいずれかがシリコンからなる請求項1ないし16のいずれか1項に記載の光デバイス。
  18. 前記ガイド溝および前記支持穴の少なくとも一方は、エッチング処理によって形成されている請求項5ないし17のいずれか1項に記載の光デバイス。
  19. 第1の光ファイバあるいは第1の光学素子が固定された第1のユニットと、第2の光ファイバあるいは第2の光学素子が固定された第2のユニットとをそれぞれ組み立てる工程と、
    支持基板上に前記第1のユニットおよび前記第2のユニットのいずれか一方を位置決めして固定する工程と、
    前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの他方を前記支持基板に対して回動自在に支持する調整用手段と、前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの他方と前記支持基板との間に移動自在に設けられた調整用スペーサとを有し、前記支持基板上に前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットを、前記調整用手段および前記調整用スペーサを介して少なくとも3点で支持する調整機構を用いて、前記調整用スペーサを移動することによって、前記第1の光ファイバあるいは前記第1の光学素子の光軸の傾斜角に対して、前記第2の光ファイバあるいは前記第2の光学素子の光軸の傾斜角を調整し、前記支持基板上に前記第1のユニットあるいは前記第2のユニットを固定する工程とを有する光デバイスの製造方法。
  20. 前記調整機構によって、前記第1の光ファイバまたは第1の光学素子の光軸もしくは前記第2の光ファイバまたは第2の光学素子の光軸に直交し、且つ前記支持基板の主面に平行な軸回りの傾斜角を調整する請求項19に記載の光デバイスの製造方法。
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