JP2004301962A - 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による液晶表示パネルは、電気的に絶縁性の透明な基板に形成され、画素に対する電荷の充放電を制御するためのトランジスタと、前記トランジスタに接続された画素電極と、液晶を介して前記画素電極に対向して設けられた対向電極を有する。前記画素電極は、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する透明電極である。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に液晶表示装置の技術分野に関し、特に画素電極のパターニングを高精度に行うことを可能にする液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
概して、液晶表示パネルは、マトリクス状に並べられた多数の画素を有し、各画素に対する印加電圧を変化させ、液晶分子の配向方向を制御することで、適切な画像を表示する。
【0003】
このような画素(カラー表示の場合には、1つの画素中の1色に関する部分)は、ガラス基板に形成された薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)と、薄膜トランジスタに接続された画素電極と、液晶を介して画素電極に対向する対向電極とを有する。対向電極は、例えば接地電位のような多数の画素に共通する基準電位にあるように維持される。画素電極は、例えば錫を添加した酸化インジウム(ITO:Indium Thin Oxide)より成る透明電極として形成される。画素電極は、所定の幾何学的な微細なパターンを有するように設けられるのが一般的である。こうすることで、そのようなパターンを形成しなかった場合に比べて、例えば視野角を大きくすることが可能になるからである。近年における表示装置の高性能化及び表示される画像の高品質化等の要請に伴って、透明電極のパターンは、細線化、複雑化及び微細化する傾向にある。
【0004】
透明電極のパターンは、通常は、例えば水銀ランプのg線(435nm)やh線(405nm)のような所定の露光波長を利用するフォトリソグラフィで形成される。液晶表示パネルは、そのほとんどが透明な材料により形成されるので、パターニングにおける露光光線が、ガラス基板を支持するステージ又は支持台にて、不必要に反射してしまうことを防止する必要がある。このため、ステージには、アルマイト等の反射防止膜が設けられている。また、フォトリソグラフィを行うための装置(チャンバ)内に、紫外線吸収剤を塗布することで、装置壁面からの不要な反射を抑制するものもある。なお、表示装置側に何らかの反射防止膜を設ける技術については、例えば特許文献1,2又は3に開示されている。
【0005】
ところで、透明電極のパターン形成におけるフォトリソグラフィでは、処理の対象となる基板をステージに固定する必要がある。このため、図1(A)に示されるように、ステージ102の支持面104には、凹部、溝、穴又は窪み(以下、凹部という。)106が多数設けられている。この溝106内の空気を抜くことで、感光性レジストの塗布された基板108をステージ102の支持面104に固定することが可能になり、以後露光等の処理が行われる。ステージ102の支持面104には反射防止膜110が設けられており、基板108を通過した露光光線が不必要に反射しないようにする。ステージ102上での総ての処理が完了すると、溝106内に再び空気が充填され、基板は取り外され、次工程の処理を行う装置に運ばれる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−325211号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平10−119164号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平10−208554号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、基板108とステージ102は、それらの間の空気圧の高低により固定及び取り外しが行われる。この場合において、基板の脱着の都度、基板108裏面とステージ102の支持面104が機械的に接触し、また、脱着の際に生じる基板108の微小な位置変化に起因して支持面104が研磨される。このため、図1(B)の参照番号112で示されるように、支持面104上の溝106の角が、研磨作用に起因して面取りされ、反射防止膜110の一部が剥離する。反射防止膜110が一部分でも剥離してしまうと、その部分(112)に到来した露光光線が不必要に反射され、正確なパターニングを妨げてしまうことが懸念される。
【0010】
そこで、不必要な露光光線の反射を抑制し、正確なパターニングを行うために、反射防止膜の剥離が懸念される時点で、ステージ102又はその支持面104の部分を新たなものに交換することも考えられる。しかしながら、この種のステージ102等は比較的高価であり、これを頻繁に交換することは低コスト化の観点から好ましくない。更に、今後液晶表示パネルのサイズが大型化したり、ステージがセラミクスのような特殊な材料で形成されていたりすると、ステージ等は益々高価なものとなり、頻繁に交換する手法は不利である。
【0011】
本願の課題は、画素電極と、画素電極に液晶を介して対向する対向電極との間の電位差を制御することによって、画素の表示状態を制御する液晶表示パネルであって、透明画素電極のパターンを高精度に形成することを可能にする液晶表示パネル、及びそのような液晶表示パネルの製造方法を提供することである。
【0012】
本願の別の課題は、画素電極と、画素電極に液晶を介して対向する対向電極との間の電位差を制御することによって、画素の表示状態を制御する液晶表示パネルであって、ITOより成る透明画素電極のパターニングにおける露光光線の不要な反射を抑制することで、透明画素電極のパターンを高精度に形成することを可能にする液晶表示パネル、及びそのような液晶表示パネルの製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、
電気的に絶縁性の透明な基板に形成され、画素に対する電荷の充放電を制御するためのトランジスタと、
前記トランジスタに接続された画素電極と、
液晶を介して前記画素電極に対向して設けられた対向電極
を有する液晶表示パネルにおいて、
前記画素電極が、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する透明電極であることを特徴とする液晶表示パネル
が、提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
図2及び図3は、本願実施例による液晶表示パネルの主要な製造工程を示す。図2(A)に示されるように、液晶表示パネル用のガラス基板202に、ゲート電極となる導電膜204が成膜される。導電膜204は、例えば150nmのアルミニウム及び70nmのモリブデン(Al/Mo)より成り、例えばPVD法、CVD法、スパッタリング法等により全面に成膜される。その後に、紫外線感光性のレジスト206をスピンコート法にて約1.5μmの膜厚に形成する。その後、例えば摂氏110度のベーキング工程により、余分な溶剤を蒸発させ、所定のパターンをレジスト206に転写する。転写する手法は、例えば当該技術分野で周知のフォトリソグラフィにより行われ、ステッパーを用いてレチクルに形成されているパターンに紫外線を照射することで行われる。そして、例えばTMAH2.38%の所定の現像液でパドル現像し、感光した部分を溶解させ、基板上に所望のパターンのレジスト206が形成される。
【0015】
図2(B)に示される工程では、例えば摂氏140度のベーキング工程を行うことでレジスタ206に耐エッチング性を生じさせ、導電膜204との密着性を向上させる。次に、例えば燐酸、酢酸及び硝酸の混合液より成るエッチング液で、レジスト206で被覆されていない導電膜204がエッチングされる。そして、レジスト206を除去することで、ゲート電極又はゲートバスライン204が形成される。レジスト206の除去は、例えばNMPやDMSO等の有機溶剤を用いて行うことが可能である。
【0016】
図2(C)に示される工程では、ガラス基板202及び導電膜204上に、例えば400nmの膜厚の窒化シリコン(SiN)より成る絶縁膜208、30nmの膜厚のアモルファスシリコン膜(a−Si)210及び120nmの膜厚の窒化シリコンより成る絶縁膜212を順に成膜する。この成膜工程は、例えばプラズマCVDにて行われる。絶縁膜212上には、不図示の感光性レジストがスピンコートされ、ガラス基板202の裏面側からゲート電極及びバスライン204をマスクにしながら全面に紫外線を照射する。この場合に、TFTのゲート電極側のレジストのみが感光しないようにするために、プロキシミティ露光機が使用される。感光したレジストの部分は除去され、露出した絶縁膜212は、例えばSF6ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)によりエッチングされ、アモルファスシリコン膜210が露出する。その後に例えば有機溶剤を用いて絶縁膜212上の感光していないレジストが除去される。このようにして、アモルファスシリコン膜208上のゲート電極側に、所定の形状の絶縁膜212が形成される。
【0017】
図2(D)に示される工程では、導電膜が形成される。先ず、フッ酸(HF)を用いてアモルファスシリコン膜210上の自然酸化膜が除去される。その後に、例えばプラズマCVDを用いて、例えば30nmの膜厚の燐をドープしたアモルファスシリコン膜(n+a−Si)214が成膜される。更に、PVDを用いて、例えば20nmの膜厚のチタニウム(Ti)、75nmの膜厚のアルミニウム(Al)及び40nmの膜厚のチタニウムが順に成膜される。簡単のため、これらは1つの参照番号216で示されている。
【0018】
図3(E)に示される工程では、不図示の感光性レジストをスピンコートし、ステッパを用いて所定のパターンを露光し、現像及びアニールを行うことで、レジストに所定のパターンを転写する。次に、例えば塩素(Cl2)及び塩化臭素(BCl3)の混合ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)により、アモルファスシリコン膜214及び導電膜216の一部が一括してエッチングされる。その後に、感光していないレジストが有機溶剤により除去され、ドレイン電極217及びソース電極219を有する薄膜トランジスタの基本構造が完成する。なお、参照番号221で示される部分は、補助容量Csを確保するために形成される補助容量部に対応する。
【0019】
図3(F)に示される工程では、例えばプラズマCVDにより330nmの膜厚の窒化シリコン(SiN)より成る絶縁膜218が全面に成膜される。絶縁膜218上には、不図示の感光性のレジストがスピンコートされ、コンタクトホールを含む所定のパターンがレジストに転写される。そして、例えばSF6ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)により絶縁膜218をエッチングした後に、有機溶剤によりレジストを除去することで、コンタクトホール223,225が形成される。
【0020】
図3(G)に示される工程では、例えばPVDにより、錫の添加されたアモルファスの酸化インジウム膜(ITO)より成る導電膜220が、全面に成膜される。従来の導電膜とは異なり、本願実施例における導電膜220は、例えば140nmのように厚い膜厚になるように形成される。この場合に、70nm程度の成膜工程を2回行うことで、全体として均質な厚い膜厚の導電膜を形成することも可能である。また、下層にチタニウム酸化物(TiO)及び上層にITOを積層するようにして、異なる素材の透明電極膜により導電膜220を形成することも可能である。いずれにせよ、導電膜220は、140nm程度の膜厚を越えるような厚い膜厚であることを要する。この点については、後述する。
【0021】
図3(H)に示される工程では、不図示の感光性のレジストが導電膜220上に例えば1.5μmの膜厚にスピンコートされ、ステッパによる露光、及び現像等を通じて所望の画素電極を形成するようにパターニングされる。ITOより成る透明電極(導電膜)220は、目下の例では140nmの膜厚を有するので、効果的に露光光線の不必要な反射を抑制し、パターニングを高精度に行わせることが可能である。この点については、後述する。以後、蓚酸を用いて不要な導電膜220をエッチングした後に、有機溶剤によりレジストを除去することで、所望の画素構造が形成される。
【0022】
なお、この種のフォトリソグラフィでは、水銀ランプのg線(435nm)やh線(405nm)のような所定の波長の露光光線が使用されるが、i線(365nm)のような更に短波長の光線を利用して微細加工精度を向上させることも可能である。ただし、そのような露光光線に充分に感光するレジストを適宜選択する必要がある。
【0023】
ITO膜(導電膜)220が所定の形状に形成されると、例えば摂氏220度のアニールが行われ、薄膜トランジスタの特性を回復させ、ITO膜の結晶を安定化させる。ITO膜を室温でアモルファスで成膜するのは、加工性を向上させるためである。その後にITO膜に熱処理を施すことで、ITO膜の耐酸性や耐湿性が向上することに加えて、光の透過率も好都合に変化する。この点についても後述する。
【0024】
本願発明者は、本願発明の基礎研究において、ITO膜の膜厚、露光波長及び透過率の関係を調べた。
【0025】
図4は、その実験結果の一部であり、ガラス基板上に成膜された様々な膜厚のITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示すグラフである。横軸は露光光線の波長(nm)を示し、縦軸はITO膜に照射された光線の内ITO膜及びガラス基板を透過する光線の割合すなわち透過率(%)を示す。ITO膜の膜厚としては、約40nm、約75nm、約148nm及び約210nmの4種類が用意されており、それぞれ402,404,406,408の参照番号で示されている。
【0026】
上述したように、フォトリソグラフィでは、g線(435nm)やh線(405nm)のような波長の露光光線が使用され、このような波長の光線は、図中横軸左側に位置付けられる。グラフ402,404に示されているように、400nm付近の波長に関しては、40nm及び75nmの膜厚のITO膜は、約70%の透過率を与える。既存の液晶表示パネルに一般的な膜厚は、40nmや70nm程度であり、グラフ402,404に対応させることが可能である。これに対して、グラフ406に示されるように148nmの膜厚のITO膜は約57%の透過率しか与えてない。また、グラフ408に示されるように210nmの膜厚のITO膜も約60%の透過率を与えるに過ぎない。すなわち、148nmや210nmのような厚いITO膜を用いると、400nm近辺の露光光線を大幅に減少させることが可能である。400nm付近の光線の波長に関し、グラフ402,404では露光光線の約30%を遮るに過ぎないが、グラフ406,408では約40%も遮ることが可能である。
【0027】
図5は、横軸にITO膜の膜厚(nm)をとり、縦軸にh線(405nm)の光線の透過率(%)をとった場合のグラフを示す。概して、140nmの膜厚を境に、それより薄い膜厚の場合には70%以上の透過率を示し、140nm以上の膜厚の場合には60%程度の透過率を示している。
【0028】
図6も、ITO膜の膜厚(nm)と透過率(%)の関係を示すグラフを表すが、使用される露光光線の波長がg線(435nm)である。この場合についても、140nmの膜厚を境に、それより薄い膜厚の場合には70%以上の透過率を示し、140nm以上の膜厚の場合には60%程度の透過率を示していることが分かる。
【0029】
図4,5,6のグラフに示されるように、400nm程度の紫外線の領域では、ITO膜の膜厚が140nmを境に透過率が急激に変化している。そして、140nm以上にITO膜を成膜すると、紫外線を効果的に吸収し、不必要な反射を効果的に防止し得ることが分かる。
【0030】
図7は、フォトリソグラフィの露光工程における光の伝搬経路の模式図を示す。概して、図中左側は、従来一般的であった70nm程度の膜厚のITO膜を形成した場合を示し、図中右側は、140nm程度の膜厚のITO膜を形成した場合を示す。図7には、フォトリソグラフィを行う装置のステージ702に、処理対象となるガラス基板704が載置されている様子が示される。ステージ702には、凹部706が形成されており、この部分の空気圧を低くすることでガラス基板704をステージ702に固定することが可能になる。また、ステージ702には、センサ708も設けられており、これは例えば赤外光線を発信して対象物からの反射光を受信することでガラス基板704の有無を検知する。ガラス基板704上にはITO膜が成膜されており、左側には70nmの膜厚にITO膜710が成膜された場合が示されており、右側には140nmの膜厚にITO膜712が成膜された場合の様子が描かれている。ITO膜710,712上には、感光性のレジスト714,716が塗布されている。
【0031】
ステージ702に処理対象となるガラス基板が固定されると、不図示のマスクを通過した露光光線がレジスト714,716に照射される。入射光は減衰しながらレジスト、ITO膜及びガラス基板を透過し、ステージ702に到達する。ステージ702に到達した光の大部分は、ステージ702の表面に形成されている反射防止膜により吸収されるが、凹部706の角のような部分に起因して不必要な反射が生じてしまう。また、センサ708のレンズに起因して、不必要な反射が生じてしまうこともあり得る。このような過程で反射した光は、再びガラス基板に入射し、ITO膜に到達してレジストを不適切に感光させてしまう。
【0032】
不必要な反射光は、一旦ITO膜を透過した後再びITO膜に入射するので、レジストの受ける反射光の影響は、透過率の二乗により評価することができる。例えば、図4に示されるような75nmの膜厚のITO膜の場合には、70%×70%≒50%となり、入射光の約半分が不必要な反射光として影響を及ぼしてしまう(図中左側)。これに対して、148nmの膜厚の場合には、57%×57%≒33%となり、不必要な反射光として影響するのは、入射光の1/3程度で済む(図中右側)。
【0033】
図8は、図4と同様にITO膜に対する露光波長と透過率との関係を示す。図8では、160nmの膜厚のITO膜に対するグラフ802、75nmの膜厚のITO膜に対するグラフ804、及び1sccmの割合で酸素を導入しながら形成された75nmの膜厚のITO膜に対するグラフ806を示す。グラフ804,806に示されるように、酸素を導入すると透過率が増加することが分かる。酸素の導入量をこれ以上増やすと、形成されるITO膜の透明度は低くなる。従って、紫外線領域にて不必要な反射を抑制する観点からは、酸素を導入しないでITO膜を成膜することが望ましい。
【0034】
図9は、他の実施例によるITO膜の成膜工程を示す。本実施例では、不必要な反射を防止するための付加的な成膜工程が行われる。図9(A)に示されるように、ガラス基板902上にITO膜904が設けられ、その上に反射防止膜906が全面に形成される。反射防止膜は906は、その配下の層に露光波長が透過するのを抑制する任意の材料より成る層とすることが可能である。例えば、反射防止膜906は、紫外線を反射させるために、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)等の金属元素を含む材料層とすることが可能である。また、反射防止膜906は、紫外線を吸収するために、例えば2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールのような有機材料により形成されることが可能である。更に、反射防止膜906を設けることに加えて、不要な光を散乱させるために、ガラスやITO膜の表面を荒らすことも有利である。これは、成膜条件を調整したり、或いは膜面にフッ酸による薬液処理(エッチング)により行うことが可能である。
【0035】
図9(B)に示される工程では、反射防止膜906上に感光性のレジスト908が例えばスピンコートで塗布され、露光及び現像を経てレジストが所定の形状にパターニングされる。
【0036】
図9(C)に示される工程では、レジスト908により被覆されていない部分の反射防止膜906及びITO膜904がエッチングにより除去され、ガラス基板902が露出する。
【0037】
図9(D)に示される工程では、感光していないレジスト908及びその下地の反射防止膜906が除去され、所望の形状のITO膜(画素電極)が形成される。
【0038】
図9(B)の露光工程にて、反射防止膜が全面に存在しているので、露光光線はITO膜904及びガラス基板902側に透過しない又はそれが透過することは著しく抑制される。これにより、感光性のレジスト908に対する露光光線の不必要な反射の影響も抑制される。従って、ITO膜を高精度にパターニングすることが可能になる。反射防止膜906としての紫外線吸収膜には、上記の材料の他に、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系の物質や、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系の物質を利用することが可能である。
【0039】
図10は、ITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示すグラフである。図10は、2種類の膜厚のITO膜に関し、アニール(熱処理)前後の透過率を示している。グラフ1002は、熱処理を行う前の約74.7nmの膜厚のITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示す。グラフ1004は、熱処理後の約74.7nmの膜厚のITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示す。グラフ1006は、熱処理を行う前の約147.6nmの膜厚のITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示す。グラフ1008は、熱処理後の約147.6nmの膜厚のITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示す。図示されているように、何れの膜厚に対しても、アニール後の透過率は高くなっていることが分かる。更に、アニール後のグラフ1004,1008を参照すると、500ないし700nm程度の主な可視光領域では、いずれも80%以上の高い透過率を示している。従って、従来のようにITO膜厚を70nm程度に薄く形成しても、本願実施例のように140nm程度に厚く形成しても、アニール後では、主要な可視光線に対しては大差がない。本願実施例によれば、フォトリソグラフィの露光工程では紫外光線に対するITO膜の透過率を低く維持して不要な反射を抑制しつつITO膜のパターニングを正確に行い、その後にアニールを行うことでITO膜及び液晶表示パネル全体の可視光領域全体にわたる透過率を向上させることが可能になる。このことは、ITO膜厚を大きくしても、液晶表示パネルの性能を従来よりも劣化させずに済むことを意味する。
【0040】
図11は、ガラス基板に対する露光光線の透過率を示す。図示されているように、ガラス基板は、目下露光光線として一般的に使用されているg線やh線を含む400nm付近の領域では、ほぼ100%の透過率を示し、短波長になるにつれて透過率が減少してゆくことが分かる。上述したように、ITO膜の微細加工を高精度に行う観点からは、短波長の露光光線を利用することが望ましいが、短波長の露光光線を利用すると、ガラス基板の透過率も減少するため、短波長の露光光線を使用すると、不要な反射を一層効果的に抑制することが可能になる点で有利である。
【0041】
図11に示されているように、350nm付近より波長が短くなるにつれて透過率が減少している(吸収スペクトルが増加する)。これは、鉄(Fe)や亜鉛(Zn)等の遷移金属や、酸化カルシウム−アルミナ(CaO−Al2O3)等のガラス基板中の物質に起因して生じている。従って、300nm付近の波長の紫外線を露光光線に使用する際に、意図的に上記のような物質を混入させると、効果的に露光光線の反射を抑制することが可能になる。このような波長領域の露光光線としては、KrFエキシマレーザ(248nm)や、水銀ランプのi線(365nm)等を利用することが可能である。
【0042】
更に、ガラスの骨格成分であるSiO2,Al2O3,B2O3の基本的な吸収スペクトルは、150nm〜200nmの範疇にある。従って、このような範囲内の露光光線を利用すれば、露光光線がガラス基板自体を透過することが困難になり、不必要な反射を更に抑制することが可能になる。このような露光光線としては、ArFエキシマレーザ(193nm)を利用することが可能である。
【0043】
以上本願実施例による液晶表示パネル及びその製造方法によれば、ITO膜の画素電極が140nm以上の膜厚に形成される。このため、画素電極のパターニングにおける露光光線の不必要な反射を抑制し、画素電極上の感光性レジストを不必要に感光させることを効果的に抑制するので、画素電極を高精度にパターニングすることが可能になる。このような露光光線の反射防止効果は、主に画素電極の膜厚に依存して与えられるので、従来懸念されていたようなステージを頻繁に交換する必要性が少なくなる。
【0044】
更に、本願実施例によれば、ITO膜上に感光性レジストを成膜する前に、反射防止膜が全面に塗布される。この反射防止膜は、ITO膜のパターニングが終了した後に除去される。このような反射防止膜を成膜する工程を行うことで、感光性レジストに不要な露光光線を照射することが抑制され、より高精度なパターニングを行うことを可能にする。
【0045】
本願実施例によれば、ITO膜のパターニングが終了した後に、アニール(熱処理)が行われることで、ITO膜の透過率を主要な可視光領域全体にわたって向上させることができる。液晶表示パネルの透過率は、可視光線に対しては高い値であることが望ましいが、ITO膜のパターニングの際は不要な反射を抑制するために透過率は小さい方が好ましい。アニール前にパターニングし、パターニング後にアニールすることで、パターニングを高精度に行うことと、大きな透過率を得ることの両者を要請に応じることが可能になる。
【0046】
本願実施例によるITO膜は、比較的厚く形成されるので、ITO膜の成膜工程を複数回に分けて行うことも有利である。例えば、70nmの膜厚のITO膜の成膜工程を2回行うことで全体として140nmの膜厚の均質なITO膜を形成することが可能である。また、ITOだけでなく、ITOとTiO、MoO等の透明電極材料を組み合わせて画素電極を形成し、材料の相違に起因する屈折率の差、層間界面おける屈折率の差等を利用して、不必要な反射光を抑制することも可能である。
【0047】
更に、150nm〜200nmの範疇にある波長の露光光線を使用してパターニングを行うと、露光光線がガラス基板自体を通過することが困難になり、より一層高精度にパターニングを行うことが可能になる。
【0048】
以下、本発明が教示する手段を列挙する。
【0049】
(付記1) 電気的に絶縁性の透明な基板に形成され、画素に対する電荷の充放電を制御するためのトランジスタと、
前記トランジスタに接続された画素電極と、
液晶を介して前記画素電極に対向して設けられた対向電極
を有する液晶表示パネルにおいて、
前記画素電極が、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する透明電極であることを特徴とする液晶表示パネル。
【0050】
(付記2) 画素電極と液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極との間の電位差を制御することで、画素の表示状態を制御する液晶表示パネルの製造方法であって、
電気的に絶縁性の透明な基板に、画素に対する電荷の充放電を行うためのトランジスタを形成する工程と、
前記トランジスタ上に絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタの電極に至るコンタクトホールを形成する工程と、
前記絶縁膜及び前記コンタクトホール上に、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する導電膜を形成する工程と、
所定の露光波長を利用するフォトリソグラフィにて、前記導電膜をパターニングすることで、前記画素電極を形成する工程
より成ることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
【0051】
(付記3) 前記導電膜が、複数の成膜工程に分けて行われることを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0052】
(付記4) 前記画素電極をパターニングするときに、少なくとも2回以上の分割照射により行うことを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0053】
(付記5) 更に、
前記導電膜をパターニングする前に、前記導電膜の全面に、前記露光光線を反射する性質を有する反射防止膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングした後に、前記反射防止膜を除去する工程
を有することを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0054】
(付記6) 前記画素電極をパターニングするときに、少なくとも2回以上露光機のステージ上の基板位置を変更して露光することを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0055】
(付記7) 前記画素電極をパターニングするときに、少なくとも2回以上露光機を変更して露光することを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0056】
(付記8) 更に、
前記導電膜をパターニングする前に、絶縁性の透明な基板の裏面に、前記導電膜と同質の膜を全面に形成する工程と、
前記導電膜をエッチングする時に、前記透明な基板裏面の膜を同時に除去する工程
を有することを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0057】
(付記9) 前記画素電極が形成された後に、前記画素電極を加熱するアニール工程が行われることを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0058】
(付記10) 前記所定の露光波長が、150nm〜200nmの範疇にあることを特徴とする付記2記載の製造方法。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、画素電極と、画素電極に液晶を介して対向する対向電極との間の電位差を制御することによって、画素の表示状態を制御する液晶表示パネルにおいて、透明画素電極のパターンを高精度に形成することが可能になる。更に、ITOより成る透明画素電極のパターニングにおける露光光線の不要な反射を抑制することで、透明画素電極のパターンを高精度に形成することが可能になる。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ステージの表面部分に関する概念図を示す。
【図2】図2は、本願実施例による液晶表示パネルの主要な製造工程図(その1)を示す。
【図3】図3は、本願実施例による液晶表示パネルの主要な製造工程図(その2)を示す。
【図4】図4は、ITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示すグラフである。
【図5】図5は、ITO膜の膜厚と405nmの光線の透過率との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、ITO膜の膜厚と435nmの光線の透過率との関係を示すグラフである。
【図7】図7は、露光工程における光の経路の模式図を示す。
【図8】図8は、ITO膜に対する露光波長と透過率との関係を示すグラフである。
【図9】図9は、他の実施例によるITO膜の成膜工程を示す。
【図10】図10は、ITO膜に対する露光波長と透過率の関係を示すグラフである。
【図11】図11は、ガラス基板に対する露光光線の透過率を示すグラフである。
【符号の説明】
102 ステージ
104 支持面
106 凹部
108 ガラス基板
110 反射防止膜
112 凹部の角
202 ガラス基板
204 導電膜
206 感光性レジスト
208 絶縁膜
210 アモルファスシリコン膜
212 絶縁膜
214 n+アモルファスシリコン膜
216 導電膜
217 ドレイン電極
218 絶縁膜
219 ソース電極
220 導電膜
221 補助容量部
902 ガラス基板
904 ITO膜
906 反射防止膜
908 感光性レジスト
Claims (5)
- 電気的に絶縁性の透明な基板に形成され、画素に対する電荷の充放電を制御するためのトランジスタと、
前記トランジスタに接続された画素電極と、
液晶を介して前記画素電極に対向して設けられた対向電極
を有する液晶表示パネルにおいて、
前記画素電極が、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する透明電極であることを特徴とする液晶表示パネル。 - 画素電極と液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極との間の電位差を制御することで、画素の表示状態を制御する液晶表示パネルの製造方法であって、
電気的に絶縁性の透明な基板に、画素に対する電荷の充放電を行うためのトランジスタを形成する工程と、
前記トランジスタ上に絶縁膜を形成する工程と、
前記トランジスタの電極に至るコンタクトホールを形成する工程と、
前記絶縁膜及び前記コンタクトホール上に、錫の添加された酸化インジウムより成る140nm以上の膜厚を有する導電膜を形成する工程と、
所定の露光波長を利用するフォトリソグラフィにて、前記導電膜をパターニングすることで、前記画素電極を形成する工程
より成ることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。 - 前記導電膜が、複数の成膜工程に分けて行われることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
- 更に、
前記導電膜をパターニングする前に、前記導電膜の全面に、前記露光光線を反射する性質を有する反射防止膜を形成する工程と、
前記導電膜をパターニングした後に、前記反射防止膜を除去する工程
を有することを特徴とする請求項2記載の製造方法。 - 前記画素電極が形成された後に、前記画素電極を加熱するアニール工程が行われることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
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WO2019188716A1 (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-03 | 株式会社カネカ | 太陽電池およびその製造方法 |
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-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003092861A patent/JP2004301962A/ja active Pending
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JPWO2019188716A1 (ja) * | 2018-03-29 | 2020-12-17 | 株式会社カネカ | 太陽電池およびその製造方法 |
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