JP2004299935A - 有機質肥料、土壌改良材およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機物残滓を発酵させてなる有機質肥料であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなる有機質肥料。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機質残滓などを発酵させて製造される有機質肥料、いわゆる堆肥と、堆肥効果のある土壌改良材と、それらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
おから、ビールかす、焼酎かす、酒かす、コーヒーかす、ワインかす、広葉樹生木の破砕物、鶏糞、牛糞、豚糞あるいは生ゴミなどの堆肥原料として用いられる有機物残滓の堆肥化では、有機物残滓を木質系おが粉、籾殻を水分調整材として加えている。
【0003】
このとき、有機物残滓自体は1ヶ月程度で熟成するが、木質系材料が熟成するには3ヶ月以上の期間を有するのが普通である。この際、一次発酵に1ヶ月かけた後、二次発酵処理であるストックヤードでの熟成の2〜3ヶ月の期間に、切り返し(一般に1日から3日に1回の頻度で行う)や水分調整などを行うため、人手と手間とが多くかかる。また、連続的に処理ができるようにするには非常に広いストックヤードが必要となる。
【0004】
このような、木質系材料を原料として含んでいる堆肥では、未分解(未発酵)部分が残存していることによって、堆肥として用いた場合に土中はしばしば著しい窒素飢餓状態となり、作物の生育に悪影響を及ぼす。さらに、このような堆肥では分解消費後には最終的に消滅する。
【0005】
また、水分調整材として炭素の表面にセラミックスがコーティングされた多孔性焼成体(セラミック炭)を有機物残滓に混入する方法も提案されているが(特開2000−185992公報(特許文献1)“有機肥料及びその製造方法”)、一次発酵処理初期の時点でこれら原料を混練機にて混合・攪拌するために、セラミック炭の物理特性としての微細構造が著しく劣化してしまうために、本来得られるべき効果が充分には得られず、その保有する通気性・保水性・微生物の担持性などがほとんど消滅し、使用効果のないものとなってしまう。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−185992公報(第2頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、堆肥となるまでの期間が短く、かつ、混在する未分解の木質部などの堆肥構成要素を長期間にわたり分解せしめて、肥料効果(養分供給、土壌の化学性・物理性の改善、生物性の向上)を永く持続させることが可能で、かつ、充分な肥効効果を有し、かつ、連続的に製造する際にも広大なストックヤードが不要な、有機質肥料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機質肥料は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、有機物残滓を発酵させてなる有機質肥料であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなる有機質肥料である。
【0009】
このような構成により、高温好気性発酵を促進し、高温好気性発酵菌群を繁殖せしめて行う有機物残滓分解処理により、1ヶ月、あるいはそれ以下の熟成期間で施用可能な、初期肥料効果があり、長期間肥効力を維持する効果のある有機質肥料を得ることができる。
【0010】
本発明の土壌改良材は請求項3に記載の通り、有機物残滓を発酵させてなる土壌改良材であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなる土壌改良材である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、一次発酵処理は、高温好気性発酵菌による発酵であることが必要である。ここで、高温好気性発酵菌群に属する菌としてBacillus subtilis(バチルス スブティリス)、Lactobacillus delbrueckii(ラクトバチルス デルブリュッキー)、Mastigocladus laminosus(マスティゴクラドゥス ラミノスス)、Bacillus coagulans(バチルス コアグランス)、Synechococcus lividus(シネコックス リビドゥス)、Bacillus stearothermophilus(バチルス ステアロテルモフィルス)等が挙げられる。
【0012】
高温好気性発酵菌は高温好気性発酵菌群の種菌、あるいは後述する休眠状態の種菌を含むもどし堆肥を投入することで添加される。このような高温好気性発酵菌を用い、それによる発酵に最適な条件とすることにより、極めて迅速に一次発酵処理が行われる。
【0013】
原料となる有機物残滓としては、おから、ビールかす、焼酎かす、酒かす、コーヒーかす、ワインかす、広葉樹生木の破砕物、鶏糞、牛糞、豚糞あるいはレストラン等からの生ごみ、残飯などの、一般に堆肥原料として用いられる有機物残滓が挙げられ、これらの混合物でも良い。
一方、水分調整材としてはおが粉、籾殻および木質材(木材の端材、広葉樹等の生木や剪定枝葉等を含む)破砕物が挙げられ、これらの混合物でも良い。
【0014】
また、セラミック炭は、炭素の表面にセラミックスがコーティングされた多孔性焼成体であり、有機物を原料とし、表面を無機質で覆って焼成・炭化したものである。例えばコーヒー粕を炭素の原料とした場合、その製造方法は、水分量が55〜70重量%のコーヒー粕に対し、無機質としてベントナイトを重量比で5重量%程度加え、約15分間混練し、その後、ロータリーキルンで焼成・炭化して得られる。
【0015】
このセラミック炭の成分比は、例えば、C:40〜45重量%、Si:15重量%、Fe:1.3重量%、Al:4.2重量%、Ca:1.6重量%、Na:0,6重量%、Mg:0.6重量%、P:0.08重量%、S:0.07重量%、K:0.64重量%である。
【0016】
このようなセラミック炭は高温好気性発酵菌群の好気的条件の付与、菌体の着床、繁殖の促進、水分の調整などの効果をもたらし生ゴミなどの有機質を速やかに分解・処理すると共に、木質・籾殻などを良好な堆肥へと分解処理する速度を速める。
【0017】
さらに、セラミック炭は、一般の木炭と異なり、珪素(Si)を15重量%程含有している。電子顕微鏡により、その構造を観察すると、一般の木炭は、表面及び細孔内表面が平滑であるが、セラミック炭の場合には、表面及び細孔内表面が、複雑な粗面となっている。この物理特性によって、高温好気性発酵菌群等の有用菌類の担体として、一般の木炭に比べ、著しい高い効果を発揮するとともに、保水性、保肥性についても高い能力を有する。
【0018】
またセラミック炭製造に用いられる鉱物は粘土鉱物であり、特にベントナイトなどは著しい親水性を備えるので、土壌中に施用した場合、一般の木炭と異なり、撥水性は全くなく、作物の根系、及び微生物にとって最も重要な土中有効水分の保持に、著しい効果を有している。この結果、従来の三分の一以下という急速な発酵・分解が可能になる。
一次発酵処理はたとえば、まず、有機物残滓を40重量部以上50重量部以下、水分調整材を40重量部以上45重量部以下はかり取り、これに高温好気性発酵菌を含む戻し堆肥(後述する)を0.5重量部以上1重量部以下程度加え、無加熱攪拌型回転式の発酵処理機で60分間以上90分間以下、好気性雰囲気下で混合攪拌する。
【0019】
このとき、摩擦熱(発酵処理機として「アグリス機」を用いた場合、内容物が処理機内の上部に持ち上げられ、処理機の逆円錐形の内壁を摩擦しながら落下する際に生じる)および重力により発酵処理機内温度(最高温度)が75℃以上90℃以下となり、この環境で高温好気性発酵菌が効率的に増殖するとともに、腐敗菌などの有害菌や原料に含まれる種子(圃場に肥料として用いた場合に雑草となる)が死滅する。このため、最終的に良好な発芽、育苗環境を提供できる、有害菌のいない有機性肥料あるいは土壌改良材となる。すなわち、本発明の有機性肥料を土壌改良材として用いた場合、その多量の有用菌(高温好気性発酵菌群)の優先的な繁殖による拮抗作用により、元の土壌にいた種々の菌類が抑制され、植物への加害が防止される。このように本発明によればバイロジカルな改良効果をも得ることができる。
【0020】
さらに土壌改良材として用いた場合、セラミック炭の適度な保水性と、多孔質により、有用菌が増殖するため土壌改良材としても有用であり、また同時に堆肥としての効果をも有する。
上記一次発酵処理の終了前にセラミック炭を5重量部以上20重量部以下投入し、さらに3分ないし5分程度混合・攪拌して一次発酵処理は終了する。
【0021】
二次発酵処理は通常、15日間以上30日間以下行う。
二次発酵処理では高温好気性発酵菌による発酵が効率的に進行するよう、一次発酵処理済みの中間品を容積で1m3以上20m3以下程度まとめてして行うことが望ましい。
二次発酵処理では数日ごと(7日以上10日以下に1回の割合で)に切り返しし、蓄積された中間品の表面部と内部とを入れ替え、高温好気性発酵を促し、15〜30日間行う。この二次発酵処理においてセラミック炭は発酵処理を促進する。すなわちセラミック炭の有する構造に起因する通気性、保温性および菌の担体およびその増殖の場としての機能が寄与すると考えられる。
【0022】
なお、上記においてセラミック炭の添加は一次発酵処理終了直前(一次発酵処理の最終段階)に行ったが、それ以降であってもよく、たとえば二次発酵処理で行う切り返しの際(1あるいは2回目切り返しで行うことが望ましい)に添加しても良い。すなわちセラミック炭は一次発酵処理で行われる攪拌に長時間晒されるとその粒度・多孔性が損なわれ、セラミック炭による二次発酵処理促進等の効果が充分に得られなくなる。
【0023】
また、二次発酵処理開始後長期間たってからセラミック炭を添加しても二次発酵処理促進効果が充分に発揮されないことがあるため、一次発酵処理の最終段階以降、二次発酵処理開始後の早い時期までに添加されることが望ましい。
【0024】
本発明ではこのようにセラミック炭が一次処理の最終段階ないし二次発酵処理で行う切り返しの際に混入されるので、セラミック炭の物理特性が損なわれることなく保持され、通気性、保温性等の維持による高温好気性発酵が順調に進捗する。さらに高温好気性発酵菌等の菌群をはじめ、種々の有用菌を担持し、土壌中に施用した後、長期間に渡って、それらの菌群の増殖を維持し続ける。その結果、水分調整剤として混入した木質系の破砕物のうち、粒度が大きく、そのまま残存している部分が、徐々に分解され、作物にとって吸収される形態へと変化し、肥料成分が長期間に渡って供給される。
【0025】
二次発酵処理後は、必要とする期間が1ヶ月と短いため、連続的に生産しても広いストックヤードを必要としない。
二次発酵処理後に得られる生成物は一部「種」、すなわち、戻し堆肥として一次発酵処理の原料である高温好気性発酵菌として再度利用可能である。
【0026】
また、生成物は堆肥としての効果を有するとともに、チッソ、リン酸、カリ成分など植物の生長に必要な肥料成分を供給するとともに、セラミック炭が含有するその他の微量要素をも供給するので、無施肥の土に20〜25%施用すれば、良好な肥効力を持つとともに、良好な土壌改良効果がある土壌改良材となる。
【0027】
なお、一次発酵処理の進行とともに被処理物の水分は35重量%程度まで減少するが、二次発酵処理の終了後、さらに自然表面乾燥などにより乾燥をさらに進行させ、水分率を3.5重量%程度とすることにより、菌類活動を休止状態に維持し、肥料としての効力を損ずることなく長期間(たとえば5年程度)の保存が可能となり、自家堆肥(家庭でコンポスター機等を用いて、あるいは、庭などで作製する堆肥)作りの菌種として利用できる。
さらに、上記の本発明の有機質肥料によれば使用者の労働力軽減可能等、その保存性、利便性が著しく向上する。
【0028】
【実施例】
以下に本発明の有機質肥料について具体的に説明する。
<一次発酵処理>
有機性残滓(食品残滓、おから、魚アラ等)40kg、水分調整材としての枝葉破砕物45kg、高温好気性発酵菌群として戻し堆肥を1重量部、無加熱攪拌型回転式の発酵処理機(アグリス機)にはかり取り90分混合・攪拌した。内容物の温度は85℃に上昇した。一次発酵処理の最終段階、すなわち終了3分前にセラミック炭15kgを混合した。
【0029】
<二次発酵処理>
上記一次発酵処理の15ないし20回分、容積にして3ないし4m3(トータルで2000ないし3000kg)の一次発酵処理済みの中間品を二次発酵槽に蓄積し、20日間の二次発酵処理を行った。
その間、蓄積物内部温度は65℃〜75℃となり、高温好気性発酵が進んでいることが確認された。処理の間、切り返しは7日〜10日に1回の割合で実施した。
また、発酵熱と微生物の活動とにより、含有水物(原料に含まれている水分のことで残飯由来、チップ材由来である)は徐々に減少し、最終的に含水率は約3.5%となった。
【0030】
<有機性肥料としての評価>
上記二次発酵処理により得られた本発明に係る有機性肥料を使用して植物を栽培した場合の1例を述べる。
【0031】
赤玉土95重量部に対し、本有機性肥料5重量部を混合し、プラスチックプランター容積15リットルのものを用いてミニハツカダイコンを栽培した。
対照区として市販堆肥(日陶社製)を上記と同じ重量赤玉土に混合した物、及び、赤玉土15リットルに対して化成肥料(旭化成社製CDU)30gを混合した物の2区(いずれも容積15リットルのプラスチックプランターに同量ずつ入れた)を用いた。
【0032】
各用土にそれぞれ種子を150粒播種し、その後、適量の灌水を同等に行った。
3区とも発芽率には有意差は認められなかった。
子葉の展開、大きさについては、本発明に係る有機性肥料を用いた区のものが10〜20%程度(面積比)大きいことが.認められ、明らかに、発芽初期の生長に有意差が認められた。
その後、播種後、15日後に、各区とも苗を40本を残し間引き、さらに栽培を続けた。
【0033】
播種後、25日目における可食部の重量比較を行った結果、平均値で本発明に係る有機性肥料を用いた区を100.00とした場合、市販堆肥を用いた区は、11.69、化成肥料を用いた区は、69.72と著しい重量差が認められた。
【0034】
実数値としては、本発明に係る有機性肥料を用いた区での40本の平均可食部重量は、11.46g/本、市販堆肥を用いた区の40本の平均本可食部重量比は、1.34g/本化成肥料を用いた区の40本の平均本可食部重量比は、7.99g/本であった。
【0035】
以上の結果より、本発明に係る有機性肥料を使用して、ミニハツカダイコンを栽培すると、可食部重量において、従来技術に係る一般堆肥を同量用いて栽培した場合に対して、約755%、化成肥料を赤玉土1リットルに2g混入して栽培した場合に対して43%と著しい重量増を示した。
【0036】
【発明の効果】
本発明の有機質肥料によれば、植物の生長促進、作物収量向上への寄与効果が極めて大きい。さらに混在する未分解の木質部などの堆肥構成要素を長期間にわたり分解せしめて、堆肥効果を永く持続させることが可能である。さらに本発明の有機質肥料は堆肥効果と肥料効果の双方を持っているので、作物栽培をした場合従来の堆肥より高付加価値を有する。
【0037】
なお、このとき、上記未分解の木質部の分解の際に要求される窒素量よりも充分に多い窒素成分が含まれているので肥料として使用した場合での窒素飢餓は完全に回避される。
【0038】
本発明の有機質肥料の製造方法は、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭を混入することにより、上記の優れた本発明の有機質肥料を極めて短い期間で得ることができ、かつ連続的に製造する場合にも広大なストックヤードが不要である。
【0039】
さらに二次発酵処理での切り返しも1ヶ月のうち、2回ないし3回の実施で充分であり、また一次発酵処理した中間物の蓄積・集積期間(通常1週間程度)においての切り返しは不要であり、人手と手間がほとんど不要である。
【0040】
さらに、一次発酵処理が終了した状態では含水率が35重量%程度であり、その後、自然表面乾燥によってまず微生物が活動できる限界まで低下させた後、槽内暗所にて自然乾燥させることで、最終的に3.5重量%程度まで減少させることができる。このとき本発明の有機質肥料は嵩比重が0.4程度となる。この値は一般堆肥では含水率が63重量%程度と非常に高く、嵩比重も0.5以上と高く、したがって、このような堆肥の使用者・運搬業者にとって、その取り扱いは非効率的である。これに対して本発明の有機質肥料は、軽量で、含水率が非常に低いため、その使用者・運搬業者にとって労力の低減が著しい。
【0041】
本発明の土壌改良材は生成物は堆肥としての効果を有するとともに、チッソ、リン酸、カリ成分など植物の生長に必要な肥料成分を供給するとともに、セラミック炭が含有するその他の微量要素をも供給するので、無施肥の土に20〜25%施用すれば、良好な肥効力を持つとともに、良好な土壌改良効果がある。
【0042】
さらに、セラミック炭が含有されているので、木質系材料が最終的に消滅した後も、固体炭素の粒子が、半永久的に土壌中に残存し、その多孔質性による土壌の改良効果、すなわち保水性、通気性、保肥性に富み、さらに有害塩類吸着性、有用微生物の保持性が向上する。
【0043】
また、本発明の有機質肥料は密閉容器に収納した状態での販売が可能であり、店頭、倉庫での品質劣化が生じない。(従来の堆肥はニードルパンチなどによる小穴がある容器に収納されており、このため藻類・コケ類が繁殖し、その商品価値がゼロになってしまう場合もしばしばある。)
Claims (4)
- 有機物残滓を発酵させてなる有機質肥料であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなることを特徴とする有機質肥料。
- 有機物残滓を発酵させてなる有機質肥料の製造方法であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭を混入することを特徴とする有機質肥料の製造方法。
- 有機物残滓を発酵させてなる土壌改良材であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなることを特徴とする土壌改良材。
- 有機物残滓を発酵させてなる土壌改良材の製造方法であって、有機物残滓に水分調整材を混入したのち、高温好気性発酵菌による一次発酵処理を行い、該一次発酵処理の最終段階、ないし、一次発酵処理後に行われる二次発酵処理の際の切り返し時にセラミック炭が混入されてなることを特徴とする土壌改良材の製造方法。
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JP2003092786A JP2004299935A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 有機質肥料、土壌改良材およびそれらの製造方法 |
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CN102372407A (zh) * | 2010-08-13 | 2012-03-14 | 袁登辉 | 城市生活污泥的生物干燥方法 |
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2003
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