JP2004299858A - 物流システム及び方法、並びにコンピュータプログラム。 - Google Patents
物流システム及び方法、並びにコンピュータプログラム。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】物流において、商品の供給者に負担をかけることなく、効率の良い商品の集荷を可能とする。
【解決手段】物流システム(1)では、物流管理サーバ(10)、商品管理端末(20)及び商品情報読取端末(30)が、ネットワーク(50)を介して情報を送受信可能である。物流管理サーバは、商品の発注情報を送信する発注情報送信手段(17)と、商品の出荷情報を受信する出荷情報受信手段(17)と、保管庫からの商品集荷を指示する集荷指示手段(16)とを備える。商品管理端末は、発注情報を受信する発注情報受信手段(26)と、保管庫への商品出荷を指示する出荷指示手段(26)と、商品の受領情報を受信する受領情報受信手段(26)とを備える。商品情報読取端末は、出荷情報や受領情報を、物流管理サーバや商品管理端末へ送信する商品情報送信手段(36)を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】物流システム(1)では、物流管理サーバ(10)、商品管理端末(20)及び商品情報読取端末(30)が、ネットワーク(50)を介して情報を送受信可能である。物流管理サーバは、商品の発注情報を送信する発注情報送信手段(17)と、商品の出荷情報を受信する出荷情報受信手段(17)と、保管庫からの商品集荷を指示する集荷指示手段(16)とを備える。商品管理端末は、発注情報を受信する発注情報受信手段(26)と、保管庫への商品出荷を指示する出荷指示手段(26)と、商品の受領情報を受信する受領情報受信手段(26)とを備える。商品情報読取端末は、出荷情報や受領情報を、物流管理サーバや商品管理端末へ送信する商品情報送信手段(36)を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば通信ネットワークを介した物流システム及び方法、並びに該物流システムにおいて利用されるコンピュータプログラムの技術分野に属する。
【0002】
【従来技術】
近年、効率的な物流システムとして様々な方式のシステムが提案されている。例えば、供給者(例えば、メーカ)から需要者(消費者)への商品の配送という場面においては、コンピュータを用いて、商品の配送経路を柔軟に設定可能な、或いはより効率的な配送経路を設定可能な配送システム或いは物流システムが提案されている(例えば、特許文献1から5参照)。係る効率的な物流システムによれば、物流コストの削減が可能となり、商品コストの削減にもつながるとされている。
【0003】
その一方、業者間の物流においては、伝統的な物流の方式として、例えば200社程度の供給者(例えば、部品メーカ或いはサプライヤー)の夫々が、20箇所程度の集配拠点に商品(例えば、部品)を出荷し、係る集配拠点から需要者(例えば、メーカ)は商品の供給を受けるという方式が採用されている。しかしながら、係る方式においても、FAX或いは電子メールを用いた物流システムとしての形態が採用されているが、この方式では供給者の夫々が小口単品の納品を繰り返すというものであり、その非効率性が問題とされている。けだし、業者間の物流においても、物流に係るリードタイムの削減及び在庫量の削減或いは効率的な出荷という要請は大きいものである。
【0004】
これに対して、例えば「Milk−Run(ミルクラン)方式」が効率的な物流システムとしての一つの有力な例として提案されている。ここに、「Milk−Run方式」とは、需要者(例えば、自動車メーカ)が複数の供給者(例えば、部品メーカ)を集荷して回る物流の形態である。即ち、従来であれば、供給者の夫々が独自に需要者に対して商品の配送をするのに対し、「Milk−Run方式」では需要者が必要な分量の商品(例えば、部品或いは資材)を発注し、所定の日時に各供給者を集荷して品物を仕入れることとなる。これにより、製品の出荷動向に応じた部品の調達が可能となると共に、従来のシステムにおける複数の供給者の夫々が担当していた部品納入のための運搬を、発注者側にて統合できる。特に、コンピュータにより出荷に係る情報を一元管理し、且つネットワークを通じて発注者及び供給者を接続することで、「Milk−Run方式」における物流コストを大幅に削減することが可能となると期待されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−328573号公報
【特許文献2】
特開2001−253510号公報
【特許文献3】
特開2001−319160号公報
【特許文献4】
特開2002−060016号公報
【特許文献5】
特開2000−293572号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在提唱されているMilk−Run方式では、例えば自動車メーカ等のように24時間操業を前提とした業界においては好ましい物流形態ともいえる。このような業界においては、発注者が必要な商品或いは部品等の供給を希望する場合に、その発注者の集配時刻に即座に対応できる体制が複数の供給者においても確立しているためである。即ち、コンピュータにより、ネットワークを介して発注の指示が出されても、供給者側で受信後即座に対応できる体制が整っているためである。
【0007】
しかしながら、例えば中小企業等がその多くを占める供給者は、24時間操業を前提としていないことが多い。このため、例えば供給者の稼動時間外に発注者のコンピュータより発注の指示が送信されても、係る発注者の要望に即座に対応できる体制が整っていないという大きな時間的制約の問題点を有している。即ち、Milk−Run方式による受注或いは出荷の処理を、例えばネットワークを介したコンピュータによって効率的に行ってもその効率化には、根本的な限界点が存在している。
【0008】
仮に、このような問題に対応するべく24時間の対応を供給者に求めたとしても、係る対応によるコストの増加に伴い、商品コストが増加してしまう。このため、コンピュータによって効率化されたMilk−Run方式の導入による物流コスト削減の利益が得られなくなってしまう。
【0009】
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みなされたものであり、例えば供給者側に大きな負担をかけることなく効率の良い商品の集荷を可能ならしめる物流システム及び方法、並びに当該物流システムにおいて用いられるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決する手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の物流システムは、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムであって、前記物流管理サーバは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信手段と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示手段とを備えており、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記発注情報を受信する発注情報受信手段と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信手段とを備えており、前記商品情報読取端末は、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信手段を備えている。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項24に記載の物流方法は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムにおける物流方法であって、前記物流管理サーバでは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信工程と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示工程とが実行され、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つでは、前記発注情報を受信する発注情報受信工程と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信工程とが実行され、前記商品情報読取端末では、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信工程とが実行される。
【0012】
上記課題を解決するために、請求項25に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項1から23のいずれか一項に記載の物流システムを構成する物流管理サーバ、商品情報読取端末及び商品管理端末のうち少なくとも一部として機能させる。
【0013】
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
【0015】
本発明の物流システムに係る実施形態は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムであって、前記物流管理サーバは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信手段と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示手段とを備えており、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記発注情報を受信する発注情報受信手段と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信手段とを備えており、前記商品情報読取端末は、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信手段を備えている。
【0016】
本発明の物流システムに係る実施形態によれば、例えば各種完成品メーカ(即ち、発注者)と例えば完成品の製造に用いられる部品の製造を担当する複数の部品メーカ等(即ち、供給者)との間において、通信ネットワークを通じたコンピュータの処理或いは動作により効率的に商品の授受を管理することが可能となり、物流に要するコストを削減することが可能となる。
【0017】
より具体的に説明すると、当該物流システムの運用時には、先ず発注者の事業(例えば、製品の製造)に必要な分量の商品(例えば、部品等)についての発注情報が、物流管理サーバが備える発注情報送信手段により、該物流管理サーバにネットワークを介して接続する複数の商品管理端末へ送信される。この場合、少なくとも発注情報に含まれる商品を取り扱う供給者へ該発注情報が送信される限りは、発注情報に含まれる商品を取り扱わない供給者へは該発注情報は送信されてもよいし、或いは送信されなくともよい。
【0018】
物流管理サーバ及び商品管理端末は、例えばパソコン或いはワークステーション等の各種コンピュータを含んで構成されている。発注情報送信手段、出荷情報受信手段、発注情報受信手段及び受領情報受信手段は、該コンピュータ等が備える、例えばCPU等の中央処理演算装置上で実現可能なプログラムにより実現される構成であってもよい。或いはマイコン等のハードウェアチップとして実現される構成であってもよい。そして、物流管理サーバ及び商品管理端末と通信ネットワークとは、例えばモデム、DSU(Digital Service Unit)或いはルータ等のネットワークへの接続機能を有する機器を介して接続されていることが好ましい。即ち、これらの情報の送受信に係る発注情報送信手段、出荷情報受信手段、発注情報受信手段及び受領情報受信手段は夫々、モデム、DSU等を含んで構成されてもよく、この際、同一ハードウェアが相互に兼用されてもよい。
【0019】
又、通信ネットワークは、有線或いは無線のいずれの形態を採ってもよく、専用回線、公衆回線或いは電話回線等の各種回線を用いることが可能である。或いは、インターネット等を用いていてもよい。
【0020】
発注情報送信手段より送信された発注情報は、通信ネットワークを介して各供給者の商品管理端末が備える発注情報受信手段にて受信される。そして、各供給者側において、受信された発注情報に応じて必要な商品の出荷を指示する出荷指示手段の指示に基づき、必要な商品の出荷が完了する。
【0021】
ここで、本実施形態に係る物流システムでは特に、例えば無人倉庫等の保管庫へ商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報が、例えば供給者の商品出荷部門或いは製造部門等に対して出力される。この出荷指示情報の出力は、例えばデータ出力、映像出力、音声出力、印刷出力等の第2所定フォーマット(形式)で出力される。そして、供給者は、出荷指示手段により出力された出荷指示情報を見聞きして、自ら出荷のために保管庫へ行ってもよい。或いは、後述の如く出荷業者が出荷を行ってもよい。
【0022】
更に、この保管庫は、発注者及び供給者のいずれもが又は少なくとも一方が、商品の入庫或いは出庫をすることが可能なように構成されていることが好ましい。そして、後述の如く、所望の或いは任意の時刻において、入庫或いは出庫可能であることがより好ましい。そして、各供給者が商品を出荷する際には、例えば発注者が指定した納期(或いは、出荷希望日時)までに、保管庫に出荷されるような指示が、出荷指示手段より出力されることが好ましい。このため、係る保管庫へ出荷する旨の指示により、各供給者は、時間的期限(即ち、納期)が遵守される限りは、各供給者にとって都合のよい時間に商品を出荷することが可能となる。
【0023】
そして、供給者から発注者に対して出荷完了を示すため、商品の出荷に係る情報たる出荷情報は、例えば保管庫に設けられた商品情報読取端末により読取られ、更に商品情報読取端末が備える商品情報送信手段により、ネットワークを介して少なくとも物流管理サーバへ送信される。この場合、複数の商品管理端末のうち少なくとも一つ(例えば、自身の商品管理端末)へ送信される構成であってもよい。係る出荷情報は、例えば出荷された商品の品名、個数、出荷日時或いは出荷した供給者の名称等を或いはそれらを示すコード情報等を含んでいてもよい。
【0024】
ここに、商品情報読取端末は、例えばコンピュータ等を含んで構成されていてもよいし、例えばハンディタイプの情報端末(例えば、PDA等)を含んで構成されていてもよい。或いは、商品情報を読み取り可能な構成であれば、これらの構成に限られることはない。そして、商品情報読取端末は、物流管理サーバ或いは商品管理端末と、通信ネットワークを介して接続されている。通信ネットワークとは、例えばモデム、DSU或いはルータ等のネットワークへの接続機能を有する機器を介して接続されていることが好ましい。尚、直接的に通信ネットワークに接続していなくとも、例えば商品管理端末を介して間接的に通信ネットワークに接続する構成であってもよい。そして、商品情報送信手段は、例えば商品情報読取端末が備えるCPU上で動作するプログラムにより実現可能な構成であってもよいし、マイコン等のハードウェアにより実現可能な構成であってもよい。
【0025】
その後、物流管理サーバが備える出荷情報受信手段により出荷情報が受信され、物流管理サーバ(或いは、発注者)は、商品の出荷が完了したことを認識することとなる。そして、集荷指示手段は、出荷された商品が保管されている保管庫を巡回して商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を、例えばデータ出力、映像出力、音声出力、印刷出力等の第1所定フォーマット(形式)で出力する。発注者は、係る集荷指示情報を見聞きして、自ら集荷のために保管庫へ行ってもよい。或いは、後述の如く集荷業者が集荷のために保管庫へ行ってもよい。
【0026】
集荷時には、商品の受領を示す情報たる受領情報が、商品情報読取端末により読取られ、更に商品情報送信手段により、ネットワークを介して少なくとも当該商品を出荷した供給者の商品管理端末へ送信される。係る商品管理端末は、受領情報受信手段により受領情報を受信することで、当該発注に係る商品の受領が無事行われたことを認識し、例えば商品の売り上げとして計上する。
【0027】
尚、商品の出荷或いは集荷のいずれの場面においても、商品情報読取端末は、保管庫の夫々に対応して設けられるのが好ましい。但し、商品情報読取端末は、供給者の夫々に対応して設けられてもよい。更に、商品情報読取端末は、供給者による出荷が完了した旨を発注者側に伝える出荷情報を入力するための供給者用の端末部分と、発注者による受領が完了した旨を供給者側に伝える受領情報を入力するための発注者用の端末部分とに分断して設けられていてもよく、前者は、供給者(又はその依頼を受けた出荷業者等)の手元に置かれ、後者は発注者(又はその依頼を受けた集荷業者)の手元に置かれてもよい。
【0028】
このように、商品情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の送受信により、商品の発注、出荷或いは受領を比較的容易に確認することが可能となり、しかも商品引渡し時(即ち、受領時)に、例えば発注者と供給者が直接対面して受領を行う必要が無くなる。加えて、例えば24時間常時入庫或いは出庫可能な保管庫に出荷する形態(即ち、このような保管庫へ出荷する指示を出荷指示手段が出す形態)を採ることにより、各供給者は発注者の希望する集荷時間(例えば、納期)までに出荷が完了している限り、各供給者にとって都合のよい時間に商品を出荷することが可能となる。又発注者にしても、供給者の稼働時間(例えば、供給者の工場の稼働時間等)を気にすることなく、必要な商品を、必要な時間に、必要な分量だけ受け取ることが可能となる。しかも、発注者も供給者のいずれについても保管庫に常駐や長時間待機する必要は無く、経済的検知から望ましくは、保管庫は無人化されてよい。
【0029】
そして、本実施形態に係る物流システムの実現のためには、例えば保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力可能な指示手段及び商品情報の授受が可能な情報送受信手段を備えた、例えばコンピュータ等と、通信ネットワークを通じて情報の送受信が可能な商品情報管理端末とを備えることで足り、物流システムの導入コスト或いは運用コストを低く抑えることが可能となる。従って、本システムの導入が、各供給者にとって大きな負担になることが無く、物流コストの削減を商品コストの削減に直結することが可能という大きな利点を有することとなる。
【0030】
以上の結果、本実施形態の物流システムによれば、24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷する指示或いは保管庫から商品を集荷する指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0031】
尚、本実施形態に係る物流システムは、上述の構成が適用できる態様であれば、同様の利益を享受することが可能である。例えば発注者を宅配業者とし、供給者を各種顧客とすることで、例えば宅配事業等にも適用可能である。係る場合においても、例えば各顧客は、顧客自身の望む時間帯に商品を受け取ることが可能であり、且つ宅配業者にしても、顧客の不在によらず商品を宅配可能という大きな利点を有することとなる。
【0032】
本発明の物流システムに係る実施形態の一の態様では、前記集荷指示手段は、前記集荷指示情報の出力として、所定の集荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された集荷業者用端末に対して前記集荷指示情報を送信する。
【0033】
この態様によれば、発注者は、集荷指示手段により出力された集荷指示情報を見聞きして、自ら集荷のために保管庫へ行くのではなく、集荷指示情報を受信する運送業者、宅配業者等の集荷業者に、集荷のために保管庫へ行ってもらうようにしてもよい。
【0034】
或いは、発注者の集荷を担当する部門(即ち、係る部門の集荷管理サーバ等)に対して、集荷指示情報を送信する構成を採ってもよい。
【0035】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、前記出荷指示情報の出力として、所定の出荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された出荷業者用端末に対して前記出荷指示情報を送信する。
【0036】
この態様によれば、供給者は、出荷指示手段により出力された出荷指示情報を見聞きして、自ら出荷のために保管庫へ行くのではなく、出荷指示情報を受信する運送業者、宅配業者等の出荷業者に、出荷のために保管庫へ行ってもらうようにしてもよい。
【0037】
或いは、供給者の出荷を担当する部門(即ち、係る部門の出荷管理サーバ等)に対して、出荷指示情報を送信する構成を採ってもよい。
【0038】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記出荷情報をそのまま前記集荷指示情報として出力する。
【0039】
この態様によれば、出荷された商品を一つずつ集荷するのであれば、例えば商品の種類、数量、出荷日等を示す、各商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を、単純にそのまま集荷指示情報として用いれば十分である。
【0040】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、複数の前記出荷情報に対応する複数の商品をまとめて集荷する旨の前記集荷指示情報を出力する。
【0041】
この態様によれば、出荷された商品を複数まとめて集荷するのであれば、複数の商品の出荷が完了したことを示す複数の出荷情報に対応する集荷指示情報を出力すればよい。これにより、一層効率的にまとめて集荷を行える。この際、保管庫は、供給者毎に複数存在してもよいし、若しくは複数の供給者群毎に複数存在してもよいし又は全ての供給者に対して一つだけ存在してもよい。
【0042】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、前記発注情報をそのまま前記出荷指示情報として出力する。
【0043】
この態様によれば、発注された商品を一つずつ出荷するのであれば、例えば商品の種類、数量、納期等を示す、各商品が発注されたことを示す発注情報を、単純にそのまま出荷指示情報として用いれば十分である。
【0044】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、複数の前記発注情報に対応する複数の商品をまとめて出荷する旨の前記出荷指示情報を出力する。
【0045】
この態様によれば、発注された商品を複数まとめて出荷するのであれば、複数の商品が発注されたことを示す複数の発注情報に対応する出荷指示情報を出力すればよい。これにより、一層効率的にまとめて出荷を行える。
【0046】
本発明の物流システムに係る実施形態の一の態様では、前記物流管理サーバは、前記受領情報を受信する受領情報受信手段を更に備え、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記出荷情報を受信する出荷情報受信手段とを更に備えている。
【0047】
この態様によれば、物流管理サーバが受領情報受信手段を備えることで、発注者自身も発注した商品の受領を比較的容易に且つ確実に認識することが可能となる。更に、商品管理端末が出荷情報受信手段を備えることで、供給者自身も商品の出荷を比較的容易に且つ確実に認識することが可能となる。このため、より詳細に、商品の出荷及び集荷に係る動向を認識することが可能となる。
【0048】
本発明の物流システムの実施形態に係る他の態様では、前記集荷指示手段は、前記発注者が所望の時間に集荷可能な前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々のうち少なくとも一つが所望の時間に出荷可能な前記保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0049】
この態様によれば、一日のうち所望の時刻に入庫或いは出庫が可能な保管庫に対して商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、例えば発注者の希望納期と供給者の稼動時間等との相違等の、発注者或いは供給者に係る時間的な制約を満たしながらも、夫々の所望の時間に商品の出荷或いは受領が可能という大きな利点を有することとなる。
【0050】
尚、「一日のうち所望の時刻に入庫或いは出庫が可能な保管庫」とは、例えば発注者及び供給者の夫々が希望する時間に入庫或いは出庫が可能な保管庫のみならず、例えば24時間常時入庫或いは出庫が可能な保管庫も含んだ趣旨である。
【0051】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、集荷及び出荷のうち少なくとも一方を無人管理可能なセキュリティ手段を備える前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷情報を出力又は送信する。
【0052】
この態様によれば、無人管理可能なセキュリティ手段を備えた保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、商品の出荷から受領までを比較的安全に行うことが可能である。
【0053】
ここに、セキュリティ手段は、例えばその開閉(或いは、入庫又は出庫)を管理可能な鍵等を備えていてもよい。この鍵は、例えば通常の鍵から構成されてもよいし、例えばIDカード或いは暗証番号等を用いてもよい。或いは、入庫及び出庫の権限を確認可能な構成であればこれらの構成に限られない。そして、セキュリティ手段により、例えば鍵等を有する発注者及び供給者のみが、保管庫において商品の入庫或いは出庫を行うことができ、該保管庫に格納される(即ち、出荷される)商品の出荷及び受領を安全に行うことが可能となる。
【0054】
加えて、これらの無人管理可能なセキュリティ手段を備えた保管庫へ商品を集荷或いは出荷する旨の指示を出力又は送信することで、商品の受領に至るまでのセキュリティ対策に要するコストを低減可能であり、物流コストの削減に寄与するという大きな利点を有することとなる。
【0055】
或いは、例えば各共有者の敷地内に備えられた保管庫に対して集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信してもよい。これにより、有人管理であっても、敷地のセキュリティ管理と兼ねて、比較的低コストで商品の受領に至るまでのセキュリティ対策を施すことも可能である。
【0056】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々に対して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0057】
この態様によれば、各供給者が夫々備えている保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、容易に商品を出荷することが可能となるという大きな利点を有する。そして、例えば供給者の敷地内或いは敷地に隣接して保管庫を設けることで、供給者から保管庫への商品出荷に要するコストを大幅に削減することが可能となる。このため、各供給者のコスト負担を抑えながら、本実施形態に係る物流システムの導入が可能となる。
【0058】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記複数の供給者のうち少なくとも2つが集合してなる供給者グループに対応して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0059】
この態様によれば、複数の供給者の少なくとも一部(例えば、2つの供給者、或いは3つの供給者等)に対応して共通で設けられた保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、必要な保管庫の数量を抑えながらも効率的な物流システムを実現することが可能となる。このため、本実施形態に係る物流システムの導入に係るコストの削減、並びに発注者の集荷コストを削減することが可能という大きな利点を有することとなる。尚、この場合であっても、上述の如く供給者は、供給者にとって都合のよい時間に保管庫に商品を出荷可能であるし、発注者は、発注者にとって都合のよい時間に保管庫から商品を受領可能であることはいうまでもない。
【0060】
この場合、例えば、各供給者の拠点間の距離が近い所定数の供給者毎に備えられた共通の保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信することが好ましい。或いは、複数の供給者全体に対して共通に設けられた一つの保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信しても、相応程度に本実施形態に係る物流システムの利点を享受することが可能となる。即ち、集荷に係る発注者及び供給者の時間的な制約を満たしながらも、夫々の所望の時間に商品の出荷或いは受領が可能となる。
【0061】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記商品情報読取端末は、前記保管庫毎に少なくとも一つ設けられている。
【0062】
この態様によれば、出荷情報或いは受領情報を比較的容易に物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信可能となる。
【0063】
尚、商品情報読取端末が保管庫毎に設けられていなくとも、例えば発注者或いは各供給者が有する態様であっても、比較的容易に出荷情報或いは受領情報を送信可能である。或いは、商品情報読取端末は、上述の如く供給者用の端末部分と発注者用の端末部分とに分断して設けられていてもよい。
【0064】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記発注情報は、前記商品の名称及び個数、並びに出荷希望日時のうち少なくとも一つを含んでなる。
【0065】
この態様によれば、発注する商品の名称を含んでなることで、供給者(或いは、出荷指示手段)をして、どの商品を出荷するかを容易に識別可能となる。又、商品の個数を含んでなることで、発注に係る商品を何個出荷すべきかを容易に識別可能となる。又、発注者側の商品出荷希望日時を含んでなることで、例えば商品管理端末(或いは、例えば出荷指示手段)はいずれの時までに商品を出荷すべきかを容易に識別可能となる。
【0066】
尚、商品の名称は、例えば商品コードにより示されていてもよい。又、発注情報として、商品の発注先を示す情報を含んでいてもよい。これにより、例えば商品管理端末(或いは、例えば発注情報受信手段)は、発注情報が自分の所への発注か否かを確実に認識することが可能となる。
【0067】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記物流管理サーバは、前記保管庫を巡回して前記商品を集荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、前記集荷指示手段は、前記設定された経路で集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信する。
【0068】
この態様によれば、物流管理サーバにて比較的容易に集荷するために最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。係る集荷の経路は、例えば従来から用いられている手法を用いることにより実現することが可能である。そして、このように設定した経路にて商品の集荷を行うように、集荷指示手段は集荷指示情報を出力又は送信する。従って、最適な或いは好ましい経路を巡回することで、効率的な商品の集荷が可能となる。
【0069】
例えば、集荷に係る時間的コスト及び金銭的コストに基づいた最適な経路や、集荷時間に合わせて設定可能な柔軟な経路が設定可能である。或いは、例えば供給者側の都合により必要商品が出荷されていない等の事情を考慮して、最適な或いは好ましい経路の設定も可能である。これにより、集荷に要する時間的コスト或いは金銭的コストを低減可能である。
【0070】
上述の如く経路設定手段を備えた態様では、前記経路設定手段は、前記発注情報が送信されたことを受けて又は前記出荷情報が受信されたことを受けて、予め前記経路を設定するように構成してもよい。
【0071】
このように構成すれば、例えば発注情報に含まれている商品の名称或いは数量等により、例えばトラックの台数、積載量等の集荷に係る必要な条件を事前に予見することが可能である。更に、集荷するべき保管庫の拠点位置に応じて、各トラックの夫々についての最適な或いは好ましい集荷経路を事前に設定することが可能となる。
【0072】
或いは、供給者から送信される出荷情報を受信した後に、同様に集荷に係る経路を設定することも可能である。
【0073】
いずれの場合であっても、集荷するべき商品の名称、数量等から最適な或いは好ましい集荷経路を設定することが可能である。
【0074】
上述の如く経路設定手段を備えた態様では、前記経路設定手段は、前記商品を集荷中に、前記出荷情報が送信されてきた場合、該送信されてきた出荷情報に基づき、新たな経路を設定可能であるように構成してもよい。
【0075】
このように構成すれば、例えば出荷が遅れていた商品であっても集荷中に当該商品の出荷の確認をとることができれば(即ち、出荷情報の受信を確認することができれば)、それに応じて集荷に係る経路を再度設定することが可能となる。
【0076】
加えて、本来集荷を予定していなかった商品であっても、現時点での集荷に組み込むことにより、より効率的な集荷が実現できれば、その都度新たに最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。これにより、集荷に係るコストを更に低減することが可能となる。
【0077】
尚、この場合、集荷指示手段は、経路の変更毎に、集荷を行っている者が備えている、例えば携帯電話等の移動通信手段に対して、新たな経路を巡回して商品を集荷する指示を出力又は送信することが好ましい。これにより、集荷中に設定した新たな経路にて、集荷を行うことが可能となる。従って、集荷に係る経路を最適或いは好ましい状態に維持することが可能となる。
【0078】
又、経路設定手段を備える態様では、外部からの指示を入力可能な入力手段を備えていてもよい。係る入力手段は、例えば、物流管理サーバに備えられたキーボード、マウス或いはタッチパネル等であってもよいし、或いは通信ネットワークを介して接続された外部のコンピュータ或いはPDA(Personal Digital Assistance)等であってもよい。
【0079】
これにより、人為的に経路の変更も可能となり、例えば緊急時、或いは必要に応じて適宜経路の変更が可能となる。
【0080】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記保管庫を巡回して前記商品を出荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、前記出荷指示手段は、前記設定された経路で出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0081】
この態様によれば、商品管理端末にて比較的容易に商品を出荷するために最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。係る出荷の経路は、例えば従来から用いられている手法を用いることにより実現することが可能である。例えば、出荷に係る時間的コスト及び金銭的コストに基づいた最適な経路や、出荷時間に合わせて設定可能な柔軟な経路が設定可能である。そして、このように設定した経路にて商品の出荷を行うように、出荷指示手段は出荷指示情報を出力又は送信する。従って、最適な或いは好ましい経路を巡回することで、効率的な商品の出荷が可能となる。
【0082】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記保管庫は、地理的に離間して複数存在し、前記経路設定手段は、前記経路として前記複数の保管庫を巡回するための経路を設定する。
【0083】
この態様によれば、地理的に離間して存在している複数の保管庫へ商品の出荷を行う必要があっても、それらを巡回して商品を出荷するための最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。
【0084】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記物流管理サーバは、前記商品の容積及び重量、前記保管庫の位置を示す拠点情報、前記経路の設定のための地図情報、並びに前記経路に係る道路状況を示す道路情報のうち少なくとも一つを含んでなるデータベースを含んでなる。
【0085】
従来の物流システムであれば、集荷に係るトラックの台数、種類或いは積載容量等を設定するには、例えば供給者から出荷に係る商品の体積及び重量をその都度報告する手間があった。
【0086】
しかしながら、この態様の如きデータベースを備えることで、発注に係る商品の個数に基づき、データベースが含む商品の容積及び重量を適宜参照することで、発注した商品の総体積及び総重量を比較的容易に算出することが可能である。これにより、例えば経路設定手段をして集荷業者に係る必要な条件を算定することが可能となる。加えて、出荷希望日時に基づき、データベースが含む拠点情報、地図情報及び道路情報を適宜参照することで、経路設定手段をして集荷業者が巡回する最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。
【0087】
ここに、「地図情報」とは、即ち道路地図等を含んでなるものであって、少なくとも集荷に必要な経路となりうる道路を含んでなる。又、「道路情報」とは、例えば集荷に係るトラックが効率的な運行が可能となるために必要な情報を示すものであって、例えば道路の混雑状況や、道路の幅或いは大きさ等を含んでなる。
【0088】
これにより、極めて効率的な集荷経路を用いて商品を集配することが可能となり、物流コストの大幅な削減が可能となる。
【0089】
尚、これらのデータベースは、複数の商品管理端末のうち少なくとも一つも同様に備えていてもよい。これにより、商品管理端末における商品の出荷に係る経路を設定する際にも、極めて効率的な経路を設定可能となる。
【0090】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷される商品は、前記商品に係る情報を示すラベルが付されており、前記商品情報読取端末は、前記ラベルが示す情報を読取るラベル読取手段を更に備えており、前記商品情報送信手段は、前記読取られた情報を前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方として送信する。
【0091】
この態様によれば、例えば出荷の際には、商品情報読取端末が備えるラベル読取手段によりラベルの情報を読取ることで、迅速且つ容易に出荷情報を物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信することが可能となる。係るラベル読取手段は、例えば光学的にラベルの示す情報を読取る手段、磁気情報を読取る手段等、ラベルの情報を読み取り可能な構成であればよい。加えて、受領の際にも、該ラベルの情報の読取により、迅速且つ容易に受領情報を物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信することが可能となる。従って、迅速な出荷及び集荷(或いは、受領)が可能となり、物流コストの大幅な削減が可能となる。
【0092】
更に、このようにラベルの読み取りにより出荷及び受領の確認を行うことで、出荷及び受領の際に、その取引の相手方の存在を必要としない。このため、発注者或いは供給者の時間的制約を満たしながらも、保管庫での迅速且つ確実な商品の受け渡しが可能となる。
【0093】
上述の如く商品にラベルが付された態様では、前記ラベルは、バーコードを含んでなり、前記ラベル読取手段は、前記バーコードを読取り可能なバーコード読取手段を含んでなるように構成してもよい。
【0094】
このように構成すれば、例えばバーコード読取手段を含んでなる商品情報読取端末を用いて、比較的容易に、且つ正確に商品情報を読取ることが可能となる。
【0095】
上述の如く商品にラベルが付された態様では、前記ラベルは、前記商品に係る情報を、前記発注者及び前記複数の供給者の夫々が認識可能な文字情報を用いて示しており、前記ラベル読取手段は、前記ラベルを読み取り可能な光学文字読取手段を含んでなるように構成してもよい。
【0096】
このように構成すれば、例えばOCR(Optical CharacterReader)等の光学文字読取手段を含んでなる商品情報読取端末により、商品情報たる文字情報が読取られ、出荷情報或いは受領情報として送信されることとなる。
【0097】
これにより、比較的容易に商品情報を読み取り可能であると共に、発注者或いは供給者が認識可能な文字を用いてラベルを構成可能という利点を有することとなる。即ち、出荷或いは受領の際に目視確認可能であり、商品を取り違える恐れも少ないという利点を有する。尚、バーコードと共に文字情報が付加された構成のラベルであってもよい。
【0098】
尚、商品に付されるラベルは、上述の如くバーコード或いは文字情報に限られることはない。即ち、商品情報を記述可能であり、且つ商品情報読取端末により読み取り可能であれば、上述の利益を享受することが可能である。
【0099】
本発明の物流方法に係る実施形態は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムにおける物流方法であって、前記物流管理サーバでは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信工程と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示工程とが実行され、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つでは、前記発注情報を受信する発注情報受信工程と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信工程とが実行され、前記商品情報読取端末では、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信工程を備えている。
【0100】
本発明の物流方法の実施形態によれば、上述の本発明の物流システムと同様に、発注情報送信工程において発注情報が送信され、発注情報受信工程においてその発注情報が受信される。その後、各供給者側において、受信された発注情報に応じて、各供給者の都合のよい時間に必要な商品の出荷を指示する出荷指示工程において出力された指示に基づき、必要な商品の出荷が完了する。そして、商品情報送信工程において、出荷情報が少なくとも物流管理サーバへ送信され、出荷情報受信工程において受信される。その後、発注者側において、発注者の都合のよい時間に商品を集荷する、集荷指示工程において出力された指示に基づき、保管庫を巡回して商品の集荷を完了する。その際、商品情報送信工程が実行されることで、受領情報が少なくとも当該商品を出荷した供給者の商品管理端末へ送信される。そして、受領情報受信工程において、受領情報が受信され、商品の引渡しが完了することとなる。
【0101】
以上の結果、本発明の物流システムに係る実施形態と同様に、例えば24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、本実施形態に係る物流方法を実行することで、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0102】
尚、上述の本発明の物流システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の物流方法の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0103】
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態は、上述した本発明の物流システムに係る実施形態を構成する物流管理サーバ、商品管理端末及び商品情報読取端末のうち少なくとも一部として機能させる。
【0104】
本発明の物流システム用のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の物流システムを構成する物流管理サーバ、商品管理端末及び商品情報読取端末のうち少なくとも一部として、比較的容易に機能させることが可能である。
【0105】
尚、上述の本発明の物流システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の物流システム用のコンピュータプログラムの実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0106】
本実施形態におけるこのような作用、及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされよう。
【0107】
以上説明したように、本発明の物流システムは、発注情報送信手段、出荷情報受信手段及び集荷指示手段を備えた物流管理サーバ、発注情報受信手段、出荷指示手段及び受領情報受信手段を備えた商品管理端末、並びに商品情報送信手段を備えた商品情報読取端末がネットワークを介して接続されている。又、本発明の物流方法では、発注情報送信工程、出荷情報受信工程、集荷指示工程、発注情報受信工程、出荷指示工程、受領情報受信工程及び商品情報送信工程が実行される。これにより、例えば24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0108】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の物流システム及び方法並びにコンピュータプログラムに係る実施例について説明する。尚、本実施例においては、上述の実施形態に係る発注者を“メーカ”として、供給者を“部品ベンダ”(即ち、サプライヤー)として説明を進めるものとする。
【0109】
(物流システムの基本構成)
先ず、図1を参照して、本発明の物流システムに係る実施例の基本的な構成を説明する。ここに、図1は、本実施例に係る物流システムの全体構成を示すブロック図である。
【0110】
図1に示すように、本実施例に係る物流システム1は、メーカの拠点に備えられた物流管理サーバ10と、部品ベンダの拠点毎に備えられた商品管理端末20と、バーコードリーダ30とがネットワーク50を介してデータの送受信が可能なように接続されている。又、本実施例では、各部品ベンダの拠点毎に倉庫40が設けられている。そして、トラック60は、各倉庫40の商品を受領してメーカへ引き渡す、即ちメーカによる倉庫40からの集荷を行うために用いられる。また、トラック60は、部品ベンダから各倉庫40へ商品を搬入する、即ち部品ベンダから倉庫40への出荷を行うためにも用いられる。
【0111】
尚、倉庫40は、このように部品ベンダ毎に複数存在してもよいが、複数の部品ベンダ群毎に複数存在してもよい。又は、全ての部品ベンダに対して、或いは一つのメーカに対して一つだけ存在してもよい。尚、いずれの場合にも、バーコードリーダ30は、倉庫40の夫々に対応して設けられるのが好ましい。但し、バーコードリーダ30は、各部品ベンダが夫々所有してもよいし、メーカも個別に所有してもよい。
【0112】
物流管理サーバ10は、例えば大型又は中型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等を含んで構成されており、より具体的には、処理部11、記憶部12、入力部13、データベース14、通信部15、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17及び倉庫管理部18を含んで構成されている。係る物流管理サーバ10は、メーカ側における商品の生産に必要な部品の発注から集荷、受領に至るまでの処理全般を行う。
【0113】
処理部11は、例えばCPU等を含んで構成されており、例えば物流管理サーバ10の全体を制御可能に構成されている。即ち、処理部11の制御下の元で、記憶部12、入力部13、データベース14、通信部15、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18は夫々の処理を実行することとなる。
【0114】
記憶部12は、例えばDRAM或いはSDRAM等の揮発性半導体メモリを含んで構成されており、CPU11の処理の際にデータを記録する記憶媒体として用いられる。
【0115】
入力部13は、例えばキーボード、マウス又はタッチパネル等の外部からの入力を受け付ける装置を含んで構成されており、物流管理サーバ10に必要な情報を入力可能に構成されている。係る外部入力により、物流管理サーバ10の動作(例えば、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18の処理)を制御することが可能である。
【0116】
尚、入力部13に代えて、通信ネットワーク50を介して接続される所定のコンピュータ等からの入力を、通信部15を介して外部入力として受け付ける構成であってもよい。この場合、所定のコンピュータは、例えばtelnetアプリケーション等により物流管理サーバ10に接続してもよい。
【0117】
データベース14は、例えばハードディスク等の情報記録媒体を含んで構成されており、当該メーカにて生産する商品或いは該商品の製造に必要な部品等に関する情報を格納している。例えば、商品の生産計画や、部品の重量、容積等に係る情報を格納している。加えて、部品の集荷ルート設定のための情報も格納していてもよい。例えば、道路の地図、倉庫40(或いは、部品ベンダ)の拠点或いは道路事情等を示す情報を格納していてもよい。又、データベース14に格納する情報は、上述の例に限られることなく、各種情報を格納してもいてもよい。そして、これらのデータベース14に格納された情報は、例えばミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18によって利用可能に構成されている。
【0118】
通信部15は、例えばモデム、DSU(Digital Service Unit)或いはルータ等を含んで構成されており、物流管理サーバ10がネットワーク50へ接続可能となるように構成されている。又、通信ネットワーク50が無線の形態を採る場合には、例えば電波送受信器等の無線インターフェースを含んで構成されていてもよい。
【0119】
ミルクラン運行管理部16は、本発明に係る「集荷指示手段」及び「経路設定手段」の一例であって、例えば各倉庫40への部品の集荷に係る処理を行う。例えば物流管理サーバ10のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、或いはICチップ等のハードウェアとして実現されてもよい。
【0120】
部材調達部17は、通信部15等と共に、本発明に係る「発注情報送信手段」及び「出荷情報受信手段」の一例を構成しており、例えば商品の生産に必要な部品の調達全般の処理を行う。即ち、商品製造計画に応じた部品の調達スケジュールから実際の調達、その他商品製造に係る処理全般を行う。例えば、部材調達部17から、後述の倉庫管理部18に対して部品在庫数等を問い合わせることで、必要部品の調達が可能となるように構成されていてもよい。この部材調達部17も、例えば物流管理サーバ10のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0121】
倉庫管理部18は、例えば、メーカ側における倉庫内在庫の管理処理を行う。倉庫内に保管されている部品在庫の管理等の処理を行う。この倉庫管理部18も、例えば物流管理サーバ18のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0122】
尚、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18をプログラムにより実現する場合には、物流管理サーバ10のCPU上で実行されなくとも、例えばASP(Application Service Provider)サーバ上で実行されているプログラムにより実現されてもよい。この場合、物流管理サーバ10は、通信ネットワークを介して、係るASPサーバと必要データの送受信処理を行うのみで足りるため、その処理負荷を低減することが可能となる。
【0123】
商品管理端末20は、例えば大型又は中型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータを含んで構成されており、より具体的には処理部21、記憶部22、入力部23、データベース24、通信部25及び受注/納入管理部を含んで構成されている。商品管理端末20は、各部品ベンダにおける部品の受注から納品に至るまでの処理全般を行うものである。
【0124】
処理部21は、例えばCPU等を含んで構成されており、例えば商品管理端末20の全体を制御可能に構成されている。即ち、処理部21の制御下の元で、記憶部22、入力部23、データベース24、通信部25或いは受注/納入管理部26は夫々の処理を実行することとなる。
【0125】
記憶部22は、例えばDRAM或いはSDRAM等の揮発性半導体メモリを含んで構成されており、CPU21の処理の際にデータを記録する記憶媒体として用いられる。
【0126】
入力部23は、例えばキーボード、マウス又はタッチパネル等の外部からの入力を受け付ける装置を含んで構成されており、商品管理端末20に必要な情報を入力可能に構成されている。
【0127】
尚、入力部23に代えて、通信ネットワーク50を介して接続される所定のコンピュータ等からの入力を、通信部25を介して外部入力として受け付ける構成であってもよい。この場合、所定のコンピュータは、例えばtelnetアプリケーション等により商品管理端末20に接続してもよい。
【0128】
データベース24は、例えばバードディスク等の情報記録媒体を含んでおり、当該部品ベンダにおいて、部品の受注から納入に至るまでに必要とされるデータが格納されている。例えば、メーカより発注のあった部品の製造コスト、製造期間、重量、容積等、出荷済みの部品に係る情報等が記録されている。そして、これらのデータベース24に格納された情報は、例えば受注/納入管理部26によって利用可能に構成されている。
【0129】
通信部25は、例えばモデム、DSU或いはルータ等を含んで構成されており、商品管理端末20がネットワーク50へ接続可能なように構成されている。又、通信ネットワーク50が無線の形態を採る場合には、例えば電波送受信器等の無線インターフェースを含んで構成されていてもよい。
【0130】
受注/納入管理部26は、通信部25等と共に本発明に係る「発注情報受信手段」、「受領情報受信手段」及び「出荷指示手段」の一例を構成しており、部品の受注から納入完了に至るまでの部品管理処理(例えば、受注管理、生産管理、在庫管理或いは納入管理等)を行う。即ち、例えばメーカからの受注を受付け、それに基づき必要な製造を行う指示を出し、メーカへの納入に係る処理を行う。係る受注/納入管理部26は、例えば商品管理端末20のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0131】
尚、受注/納入管理部26をプログラムにより実現する場合も、上述のミルクラン運行管理部16等と同様に、商品管理端末20のCPU上で実行されなくとも、例えばASP(Application Service Provider)サーバ上で実行されているプログラムにより実現されてもよい。この場合、商品管理端末20は、係るASPサーバと必要データの送受信処理を行うのみで足りるため、その処理負荷を低減することが可能となる。
【0132】
バーコードリーダ30は、部品ベンダからメーカへ出荷する部品に張られたバーコードを読取る装置である。部品に付されたバーコードには当該部品に係る情報として、例えば部品名、部品コード、発注元の名称、納入元の名称、部品の数量或いは納期等が記録されている。バーコードリーダ30は、係るバーコードを読取ることによって得られた情報を、ネットワーク50を介して物流管理サーバ10及び商品管理端末20に送信可能に構成されている。
【0133】
例えば、部品を倉庫40へ納入する際には、バーコードリーダ30は、バーコードを読取ることにより得られる情報を納入確定情報として、ネットワーク50を介して、少なくとも物流管理サーバ10へ送信可能である。尚、この場合、商品管理端末20へ送信可能に構成されていてもよい。或いは、部品を倉庫40から集荷する際には、バーコードを読取ることにより得られる情報を受領確認情報として、ネットワーク50を介して、少なくとも当該部品を納入した部品ベンダの商品管理端末20へ送信可能である。尚、この場合、物流管理サーバ10或いはその他の商品管理端末20へ送信可能に構成されていてもよい。
【0134】
尚、バーコードに代えて文字情報が記載された出荷票、検品票、ラベル等が部品に付されている場合には、バーコードリーダ30に代えて、光学的に文字を読み取り可能なOCR(Optical Character Reader)を用いてもよい。或いは、部品がRF−ID(Radio Frequency Identification)技術を用いた非接触ICタグや、部品の情報が記録されている磁気カードが付されている場合等には、これらの情報を読み取り可能な読取装置を用いてもよいし、更にこれらを組み合わせて用いてもよいし或いは、これらに限られず、部品の情報が記録されたラベル、カード或いはタグ等を読み取り可能なものであれば、バーコードリーダ30と同様の利益を享受することが可能である。
【0135】
本実施例では、バーコードリーダ30は、各倉庫40内に設けられている。具体的には、各倉庫40の出入口やその付近に設けられてもよいし、倉庫40の建物内部に配置されてもよい。但し、バーコードリーダ30は、部品ベンダの夫々に対応して設けられてもよい。更に、バーコードリーダ30として、部品ベンダによる出荷が完了した旨をメーカ側に伝える納入確定情報を入力するための部品ベンダ用のバーコードリーダと、メーカによる受領が完了した旨を部品ベンダ側に伝える受領確認情報を入力するためのメーカ用のバーコードリーダとが、別々に設けられていてもよい。
【0136】
この通信ネットワーク50を介して情報の送信が可能なバーコードリーダ30により、後述の如く、部品の検品等の作業を大幅に軽減できる。加えて、納入及び受領の際に取引相手の存在を必要としなくとなるため、メーカ及び各部品ベンダ双方の時間的制約を満たしながらも、所望の時刻に部品の納入或いは受領等が可能となる。
【0137】
倉庫40は、所望の時刻に或いは24時間常時、発注者或いは各部品ベンダの夫々が部品の納入或いは集荷が可能に構成された倉庫或いは保管庫であることが好ましい。そして、例えば不法侵入或いは盗難等の行為を未然に防ぐためのセキュリティ対策がなされた倉庫であることが好ましい。そして、各部品ベンダの例えば部品製造工場に隣接して敷地内に設けてもよいし、或いは敷地外に設けてもよい。
【0138】
又、倉庫40は、上述のセキュリティ対策として、当該倉庫40を使用する部品ベンダ及びメーカのみが使用可能な鍵を備えていることが好ましい。或いは、IDカード等を使用する構成であってもよい。或いは、パスワード、暗証番号等を入力しなければ利用できない構成であってもよい。パスワードを用いる態様では、例えば1回のみ有効なパスワードを使用するワンタイムパスワード方式を用いてもよい。或いは、指紋、掌紋、声紋、網膜パターン等の個人に特有の生態的パターンにより、倉庫40の利用権限の有無を識別可能なバイオメトリクス装置を備えていてもよい。但し、これに限らず、24時間利用可能で、且つ不正使用等のなされることが無いようなセキュリティ対策が施されていればよい。
【0139】
尚、倉庫は複数の部品ベンダに共通で設けてもよい。例えば、拠点が近い部品ベンダ2社(或いは、3社、4社・・・)毎に共通の倉庫を設けてもよい。或いは、複数の部品ベンダ全体に共通の倉庫40を設けてもよい。
【0140】
この、倉庫40により、後述の如く、メーカ及び各部品ベンダの時間的制約を満たしながらも、メーカ及び各部品ベンダの所望の時刻に部品を納入或いは受領が可能となるという大きな利点を有することとなる。
【0141】
通信ネットワーク50は、有線或いは無線のいずれの形態を採ってもよいし、その一部を有線とし、他の一部を無線としてもよい。更に、専用回線であってもよいし、一般公衆回線或いは電話回線等であってもよいし、パケット網であってもよいし、回線交換網であってもよい。又、インターネットを通信ネットワーク50として採用してもよい。
【0142】
いずれの形態にせよ、物流管理サーバ10、商品管理端末20及びバーコードリーダ30の夫々が相互にデータを送受信可能であるネットワーク回線であれば、本実施例に係る通信ネットワーク50として採用可能である。
【0143】
加えて、図示していないが、後述の運送業者(即ち、例えば、運送業者用端末或いはトラック60)とも、通信ネットワーク50を介して接続するように構成してもよい。
【0144】
(物流システムの動作原理)
続いて、図2を参照して、本実施例に係る物流システムの動作原理について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る物流システムの全体動作及びデータの流れを概念的に示す模式図である。
【0145】
図2に示すように、メーカにおける物流管理サーバ10が備える部材調達部17より、部品ベンダにおける商品管理端末20が備える受注/納入管理部26に対して注文情報が送信される構成となっている。又、受注/納入管理部26より、部材調達部17に対して、納入予定情報が送信される構成となっている。
【0146】
更に、バーコードリーダ30より、部材調達部17に対して納入確定情報が送信され、受注/納入管理部26に対して受領確認情報が送信される構成となっている。
【0147】
更に、メーカにおける物流管理サーバ10が備えるミルクラン運行管理部16から、集荷を担当する運送業者が備える運送業者用端末に対して、集荷依頼情報が送信される構成となっている。係る運送業者用端末は、例えばパソコン、ワークステーション等の各種コンピュータを含んで構成されており、更にモデム、DSU、ルータ等を含んでいる。加えて、運送業者から部品がメーカ倉庫に運び込まれた場合には、例えば図示しないメーカ倉庫に備えられたメーカ所有のバーコードリーダにより、物流管理サーバ10が備える倉庫管理部18に対して、現品が調達されたことを示す情報が送信される。
【0148】
尚、本実施例では、集荷依頼情報を運送業者用端末に送信する構成を採用しているが、運送業者用端末に集荷依頼情報を送信するのに代えて、メーカが集荷依頼情報に応じて自らのトラック等によって集荷を行うことも可能である。この場合には、集荷依頼情報に基づく出力は、例えばメーカ内で、ディスプレイ画面上の表示出力、スピーカ等を介しての音声出力、プリンタによる印刷出力など、各種形態で行われる。そして、このような集荷依頼情報の出力によって集荷すべき事実を認識したメーカでは、トラック等で倉庫40へ集荷に向かえばよい。
【0149】
続いて、図3から図10を参照して、本実施例に係る物流システムのより具体的な動作原理を説明する。即ち、図2において説明した各種情報の送受信に係る流れ及びその際の各装置の動作についてフローチャートを用いて説明する。ここに、図3は、本実施例に係る物流システムにおいて用いられる注文情報のデータ構成を図式的に示す図であり、図4は、注文情報受信後から納入予定情報送信までの商品管理端末の動作フローを示すフローチャートであり、図5は、納入予定情報受信から製品生産計画の決定までの物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートであり、図6は、部品の出荷確定に至るまでの商品管理端末及びバーコードリーダの動作フローを示すフローチャートであり、図7は、納入確定情報より最適な集荷ルートを設定する物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートであり、図8は、物流管理サーバが備えるデータベースに格納されている情報の具体例を図式的に示す図である。図9は、部品の受領確定に至るまでの物流管理サーバ、商品管理端末及びバーコードリーダの動作フローを示すフローチャートであり、図10は、メーカが注文した部品の倉庫在庫登録に係る物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートである。
【0150】
以下、物流システムにおいて、メーカが所望の部品を部品ベンダに対して発注し、その部品のメーカへの引渡しが完了するまでの動作について順に説明する。
【0151】
図3に示すように、部材調達部17が送信する注文情報には、注文先の部品ベンダの名称或いはコード等を示す注文先、部品の名称を示す部品名、部品の商品コード等を示す部品コード、部品の数量及び納入の期限を示す希望納期の夫々を含んで構成されている。
【0152】
続いて、図4に示すように、各部品メーカに備えられた商品管理端末20は、通信ネットワーク50を介して送信された注文情報を、通信部25を経由して受信する(ステップS11)。このように受信した注文情報は、受注/納入管理部26に入力される。
【0153】
係る注文情報の受信後、受注/納入管理部26は、自社での部品生産計画或いは部品の納品計画等に基づいて、注文情報に記載の希望納期をキープ或いは保持して(即ち、納期までに)、注文数量を満たす部品を納入できるか否かを判定する(ステップS12)。
【0154】
この判定の結果、納期をキープすることが出来ると判定した場合には(ステップS12:Yes)、納入可能であることを示す納入予定情報を、物流管理サーバ10へ送信し(ステップS13)、図6に示すステップS31へと進み、後述の如く部品納入処理を実行する。
【0155】
他方、納期をキープすることが出来ないと判定した場合には(ステップS12:No)、例えば部品の生産計画等を見直すことによって、希望納期をキープした生産を可能な状態へと変更することが好ましい(ステップS14)。そして、納期がキープできる状態に、生産計画が見直せた後に、納入予定情報を、物流管理サーバ10へ送信し(ステップS13)、図6に示すステップS31へと進み、後述の如く部品納入処理を実行する。
【0156】
続いて、図5に示すように、図4のステップS13により送信された納入予定情報は、物流管理サーバ10(具体的には、通信部15を経由して受信する部材調達部17)によって受信される(ステップS21)。部材調達部17は、係る部品ベンダから部品納入予定に基づき、商品の生産計画をキープできるか否かを判定する(ステップS22)。
【0157】
この判定の結果、部材調達部17が商品の生産計画をキープできると判定した場合には(ステップS22:Yes)、係る商品の生産計画を確定し(ステップS23)、部品ベンダからの納入確定情報の受信のために待機し、納入確定情報の受信後、図7に示すように部品の集荷経路を設定する。
【0158】
他方、部材調達部17が商品の生産計画をキープできないと判定した場合には(ステップS22:No)、当該生産計画を変更するか否かを判定する(ステップS24)。
【0159】
この判定の結果、生産計画を変更すると判定した場合には(ステップS24:Yes)、生産計画の見直しを行い、部品ベンダから納入される部品にて生産可能な生産計画を作成する(ステップS25)。そして、その後生産計画を確定し(ステップS23)、部品ベンダからの納入確定情報の受信のために待機し、納入確定情報の受信後、図7に示すように部品の集荷経路を設定する。
【0160】
他方、生産計画を変更しないと判定した場合には(ステップS25:No)、生産に必要な部品に係る注文情報に基づき、再度注文情報を部品ベンダに送信する(ステップS26)。係る場合、部品ベンダは、再度図4に示すステップS11より出荷が可能であるか否かを判定することとなる。
【0161】
一方、図6に示すように、納入予定情報を送信した部品ベンダにおいては、納入/受注管理部26の指示に基づき、出荷に必要な部品を製造し、出荷の準備を整える。その後、倉庫40に必要な部品を出荷する。この場合、必要な部品の出荷は、各供給者自身が行ってもよい。例えば、ディスプレイ画面上の表示出力、スピーカ等を介しての音声出力、プリンタによる印刷出力など、各種形態で行われる納入/受注管理部26の出力を確認し、部品ベンダが所定の倉庫40へ出荷する形態であってもよい。或いは、出荷を担当する出荷業者に対して受注/納入管理部26の指示を送信することで、係る出荷業者に出荷を依頼してもよい。
【0162】
又、図4のステップS11にて受信した注文情報を出力することで、出荷の指示としてもよいし、複数受信した注文情報があれば、それらをまとめて出荷の指示として出力してもよい。
【0163】
更に、本実施例では特に、納入/受注管理部26は、部品ベンダ自身にとって都合のよい時間に納入する旨の指示を出すことが可能である。即ち、各部品ベンダは、希望納期までに部品を納入する限りは、各部品ベンダにとって都合のよい時間に部品を納入することが可能である。従って、メーカが納入を希望する時間に工場等が稼動していなくとも、或いは部品ベンダの業務時間外であっても、メーカの希望する納入時刻に部品を出荷することが可能となる。そして、受注/納入情報管理部26は、出荷に係る経路を設定してもよい。
【0164】
部品の出荷後、例えば倉庫40に備えられたバーコードリーダ30が、部品に付されているバーコードを読取る(ステップS31)。その一方で、商品管理端末20が備える受注/納入管理部26は、出荷情報データベースを作成する(ステップS32)。係る出荷情報データベースは、部品ベンダ側で出荷に係る部品を管理するデータベースであり、例えば出荷に係る部品の情報たる部品名、出荷した部品の個数、部品コード、出荷先或いは出荷日時等が含まれている。
【0165】
そして、バーコードリーダ30は、ステップS31にて読取った情報を納入確定情報として、通信ネットワーク50を介して、物流管理サーバ10の部材調達部17へ送信する(ステップ33)。加えて、ミルクラン運行管理部16へも同様の納入確定情報を送信する。尚、納入確定情報は、部材調達部17及びミルクラン運行管理部16の夫々へ個々に送信しなくとも、物流管理サーバ10へ送信した後に、物流管理サーバ10自身が、部材調達部17及びミルクラン運行管理部16へ送信するようにしてもよい。
【0166】
これにより、部品納入の際に相手方(即ち、メーカ)の担当者等の存在を必要とすることなく、メーカ及び部品ベンダ共に納入の確認を行うことができる。このため、メーカ側の希望時間(或いは、希望納期)に拘束されない納入が可能となる。
【0167】
加えてこの場合、バーコードリーダ30が直接物流管理サーバ10に対して納入確定情報を送信する形態でなくともよい。即ち、例えばバーコードリーダ30から商品管理端末20へ納入確定情報が送信され、その後商品管理端末20が物流管理サーバ10に対して納入確定情報を送信する形態であってもよい。
【0168】
続いて、図7に示すように、納入確定情報の受信後、メーカ側では倉庫40を巡回して、必要な部品の集荷に係るルートを設定するための処理が実行される。先ず、ミルクラン運行管理部16は、図6のステップS34にて受信した納入確定情報をまとめ、最適経路設定の準備処理を行う(ステップS41)。その後、データベース14に格納されている情報を適宜参照して、最適な集荷ルートを設定する(ステップS42)。尚、データベース14には、例えば図8に示す情報が格納されている。
【0169】
図8に示すように、データベース14には、各倉庫の位置情報(例えば、緯度或いは経度等)を示す出荷拠点ロケーション情報、集荷に係る経路の道路混雑状況、道路の幅等の周辺交通事情に関する情報、並びに部品の重量、荷姿及び容積等の情報が格納されている。ミルクラン運行管理部16は、係る情報と注文情報に記載された部品の数量等とを参照し、集荷に必要なトラックの容積、台数及び集荷に係るトラックの走行経路或いは運行計画等を設定する。
【0170】
例えば、注文情報により集荷に係る部品の名称と個数が判明するため、データベース14に格納されている部品の重量、荷姿及び容積より、集荷に必要な例えばトラック或いは乗用車の種類(即ち、積載容量等)及び台数等を設定することが可能である。そして、各トラック或いは乗用車が巡回するルートは、出荷拠点ロケーション情報より判明する倉庫40の位置から、周辺交通事情に関する情報を適宜参照しながら、例えばより迅速に、且つより効率的に巡回可能なルートとして設定可能である。これらのルート設定は、例えば公知の技術を用いて実現することが可能である。
【0171】
再び図7において、ステップS42にて最適ルートを設定した後、ミルクラン運行管理部16は、運送業者に部品の集荷を依頼する(ステップS43)。係る集荷の依頼も、通信ネットワーク50を介して、運送業者(或いは、運送業者の管理する集荷管理サーバ等)に送信することが好ましい。
【0172】
尚、運送業者が部品の集荷をしなくとも、例えばメーカ等により独自に行ってもよい。係る場合、ステップS43の集荷依頼は、例えばメーカ等の物流部門に送信されることが好ましい。
【0173】
続いて、図9に示すように、ミルクラン運行管理部16からの集荷の依頼を受信した運送業者は、設定された最適なルートに基づき、例えばトラック或いは乗用車等により各倉庫40を巡回して部品の集荷を完了する。
【0174】
そして、集荷の際には、倉庫40に備えられているバーコードリーダ30が、各商品に付されたバーコードを読み取り、商品の受領確認が行われる(ステップS51)。バーコードリーダ30は、読取った情報を、受領確認情報としてネットワーク50を介して、部品ベンダ側の商品管理端末20へ送信する(ステップS52)。より具体的には、例えば受注/納入管理部26へ送信する。
【0175】
その後、部材調達部17は、部品の受領を確認し、トランジット在庫として計上する(ステップS53)。これにより、部品受領の際に相手方(即ち、部品ベンダ)の担当者等の存在を必要とすることなく、メーカ及び部品ベンダ共に受領の確認を行うことができる。このため、部品ベンダ側の希望時間に拘束されることなく、部品受領を確実に行うが可能となる。
【0176】
又、同時に、ステップS52で商品管理端末20の受注/納入管理部26に送信された受領確認情報により、部品メーカ側において、受注/納入管理部26は当該部品の売り上げとして計上される(ステップS54)。係る商品管理端末20への受領確認情報の送信は、物流管理サーバ10を経由して行ってもよいし、バーコードリーダ30から直接商品管理端末20に対して行われてもよい。
【0177】
尚、各倉庫40を巡回している途中に、例えば部品ベンダより新たな納入確定情報が送信されてきた場合には、ミルクラン運行管理部16は、係る新たな納入確定情報に基づき、現在集荷中のルートを新しいルートに変えることも可能である。即ち、新たに納品された部品を集荷することが効率的であり、或いは最適であると判断した場合には、再度図7のステップS42により最適なルートが計算される。例えば、部品ベンダ側で出荷が遅れていた部品が納入されたり、或いは本来であれば納期がまだ先の部品が倉庫40に納入された場合等に上述の処理がなされることとなる。
【0178】
係る新しい最適なルートは、例えばトラックのドライバーが有する携帯電話或いはPDA等の携帯可能な情報端末に送信され、ドライバーは新たなルートに基づいて、部品の集荷を行う。これにより、より効率的な部品の集荷が可能となり、物流コストの更なる削減を図ることが可能である。但し、新しいルートに変えることで、非効率的な集荷になる場合には、このような新しいルートの設定動作がなされないのはいうまでも無い。
【0179】
続いて、図10に示すように、運送業者により受領された部品が、メーカ側の倉庫へと運び込まれ際には、例えば図示しないメーカ所有のバーコードリーダは、部品に付されたバーコードを読取る(ステップS61)。そして、係る情報を物流管理サーバ10が備える倉庫管理部18に送信し、倉庫管理部18は、受領された部品をメーカ側の倉庫在庫として計上する(ステップS62)。これにより、部品の発注からメーカ側での引き取りまでの処理が完了する。
【0180】
以上図3から図10を参照して説明したように、バーコードリーダ30により読取った情報にて出荷及び受領等の確認を行うため、メーカ及び部品ベンダ(又はこれに加えて運送業者)は夫々相対面することなく、部品の注文からメーカへの納入までを行うことが可能となる。更に、倉庫40へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を送信或いは出力することで、部品ベンダの例えば工場の稼働時間等に基づく時間的制約に制限されること無く、メーカは所望の時間に部品の納入を受けることが可能となる。部品ベンダをしても、メーカ側の希望時間に合わせて、工場の稼働時間等を変えることなく、通常通り部品の納入を行うことが可能となる。これにより、「Milk−Run方式」による物流の形態を最大限に生かしつつも、その導入に係る運用コストを低減することが可能となる。即ち、「Milk−Run方式」による物流コストの削減に加えて、係る物流方式の導入及び運用に係るコストもあわせて低減可能となり、一石二鳥の効果を得ることが可能という極めて大きな利点を有することとなる。
【0181】
又、本実施例では発注者をメーカとし、供給者を部品メーカとして説明したが、これに限定されることなく、同様の関係に成り立つものであれば本実施例に係る物流システムを適用することが可能である。例えば、発注者を卸売市場として、供給者を各種農家としても、本実施例に係る物流システムは適用可能である。
【0182】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、物流システム及び方法並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る物流システムの全体の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作を概念的に示す模式図である。
【図3】本発明の実施例に係る物流システムにおいて用いられる注文情報のデータ構成を図式的に示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、注文情報の受信から納入予定情報の送信までの商品管理端末に係る動作フローを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、納入予定情報の受信から製品生産計画の決定までの物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、部品の出荷確定に至るまでの商品管理端末及びバーコードリーダに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、納入確定情報より最適な集荷ルートを設定する物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例に係る物流システムにおいて、物流管理サーバが備えるデータベースに格納されている情報の具体例を図式的に示す図である。
【図9】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、部品の受領確定に至るまでの物流管理サーバ、商品管理端末及びバーコードリーダに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、メーカが注文した部品の倉庫在庫登録に係る物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・物流システム
10・・・物流管理サーバ
11、21、31・・・処理部
12、22、32・・・記憶部
13、23、33・・・入力部
14、24・・・データベース
15、25、34・・・通信部
16・・・ミルクラン運行管理部
17・・・部材調達部
18・・・倉庫管理部
20・・・商品管理端末
26・・・受注/納入管理部
30・・・バーコードリーダ
35・・・読取部
36・・・送受信制御部
40・・・倉庫
50・・・通信ネットワーク
60・・・トラック
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば通信ネットワークを介した物流システム及び方法、並びに該物流システムにおいて利用されるコンピュータプログラムの技術分野に属する。
【0002】
【従来技術】
近年、効率的な物流システムとして様々な方式のシステムが提案されている。例えば、供給者(例えば、メーカ)から需要者(消費者)への商品の配送という場面においては、コンピュータを用いて、商品の配送経路を柔軟に設定可能な、或いはより効率的な配送経路を設定可能な配送システム或いは物流システムが提案されている(例えば、特許文献1から5参照)。係る効率的な物流システムによれば、物流コストの削減が可能となり、商品コストの削減にもつながるとされている。
【0003】
その一方、業者間の物流においては、伝統的な物流の方式として、例えば200社程度の供給者(例えば、部品メーカ或いはサプライヤー)の夫々が、20箇所程度の集配拠点に商品(例えば、部品)を出荷し、係る集配拠点から需要者(例えば、メーカ)は商品の供給を受けるという方式が採用されている。しかしながら、係る方式においても、FAX或いは電子メールを用いた物流システムとしての形態が採用されているが、この方式では供給者の夫々が小口単品の納品を繰り返すというものであり、その非効率性が問題とされている。けだし、業者間の物流においても、物流に係るリードタイムの削減及び在庫量の削減或いは効率的な出荷という要請は大きいものである。
【0004】
これに対して、例えば「Milk−Run(ミルクラン)方式」が効率的な物流システムとしての一つの有力な例として提案されている。ここに、「Milk−Run方式」とは、需要者(例えば、自動車メーカ)が複数の供給者(例えば、部品メーカ)を集荷して回る物流の形態である。即ち、従来であれば、供給者の夫々が独自に需要者に対して商品の配送をするのに対し、「Milk−Run方式」では需要者が必要な分量の商品(例えば、部品或いは資材)を発注し、所定の日時に各供給者を集荷して品物を仕入れることとなる。これにより、製品の出荷動向に応じた部品の調達が可能となると共に、従来のシステムにおける複数の供給者の夫々が担当していた部品納入のための運搬を、発注者側にて統合できる。特に、コンピュータにより出荷に係る情報を一元管理し、且つネットワークを通じて発注者及び供給者を接続することで、「Milk−Run方式」における物流コストを大幅に削減することが可能となると期待されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−328573号公報
【特許文献2】
特開2001−253510号公報
【特許文献3】
特開2001−319160号公報
【特許文献4】
特開2002−060016号公報
【特許文献5】
特開2000−293572号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在提唱されているMilk−Run方式では、例えば自動車メーカ等のように24時間操業を前提とした業界においては好ましい物流形態ともいえる。このような業界においては、発注者が必要な商品或いは部品等の供給を希望する場合に、その発注者の集配時刻に即座に対応できる体制が複数の供給者においても確立しているためである。即ち、コンピュータにより、ネットワークを介して発注の指示が出されても、供給者側で受信後即座に対応できる体制が整っているためである。
【0007】
しかしながら、例えば中小企業等がその多くを占める供給者は、24時間操業を前提としていないことが多い。このため、例えば供給者の稼動時間外に発注者のコンピュータより発注の指示が送信されても、係る発注者の要望に即座に対応できる体制が整っていないという大きな時間的制約の問題点を有している。即ち、Milk−Run方式による受注或いは出荷の処理を、例えばネットワークを介したコンピュータによって効率的に行ってもその効率化には、根本的な限界点が存在している。
【0008】
仮に、このような問題に対応するべく24時間の対応を供給者に求めたとしても、係る対応によるコストの増加に伴い、商品コストが増加してしまう。このため、コンピュータによって効率化されたMilk−Run方式の導入による物流コスト削減の利益が得られなくなってしまう。
【0009】
本発明は、例えば上述の問題点に鑑みなされたものであり、例えば供給者側に大きな負担をかけることなく効率の良い商品の集荷を可能ならしめる物流システム及び方法、並びに当該物流システムにおいて用いられるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決する手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の物流システムは、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムであって、前記物流管理サーバは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信手段と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示手段とを備えており、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記発注情報を受信する発注情報受信手段と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信手段とを備えており、前記商品情報読取端末は、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信手段を備えている。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項24に記載の物流方法は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムにおける物流方法であって、前記物流管理サーバでは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信工程と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示工程とが実行され、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つでは、前記発注情報を受信する発注情報受信工程と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信工程とが実行され、前記商品情報読取端末では、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信工程とが実行される。
【0012】
上記課題を解決するために、請求項25に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項1から23のいずれか一項に記載の物流システムを構成する物流管理サーバ、商品情報読取端末及び商品管理端末のうち少なくとも一部として機能させる。
【0013】
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
【0015】
本発明の物流システムに係る実施形態は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムであって、前記物流管理サーバは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信手段と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示手段とを備えており、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記発注情報を受信する発注情報受信手段と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信手段とを備えており、前記商品情報読取端末は、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信手段を備えている。
【0016】
本発明の物流システムに係る実施形態によれば、例えば各種完成品メーカ(即ち、発注者)と例えば完成品の製造に用いられる部品の製造を担当する複数の部品メーカ等(即ち、供給者)との間において、通信ネットワークを通じたコンピュータの処理或いは動作により効率的に商品の授受を管理することが可能となり、物流に要するコストを削減することが可能となる。
【0017】
より具体的に説明すると、当該物流システムの運用時には、先ず発注者の事業(例えば、製品の製造)に必要な分量の商品(例えば、部品等)についての発注情報が、物流管理サーバが備える発注情報送信手段により、該物流管理サーバにネットワークを介して接続する複数の商品管理端末へ送信される。この場合、少なくとも発注情報に含まれる商品を取り扱う供給者へ該発注情報が送信される限りは、発注情報に含まれる商品を取り扱わない供給者へは該発注情報は送信されてもよいし、或いは送信されなくともよい。
【0018】
物流管理サーバ及び商品管理端末は、例えばパソコン或いはワークステーション等の各種コンピュータを含んで構成されている。発注情報送信手段、出荷情報受信手段、発注情報受信手段及び受領情報受信手段は、該コンピュータ等が備える、例えばCPU等の中央処理演算装置上で実現可能なプログラムにより実現される構成であってもよい。或いはマイコン等のハードウェアチップとして実現される構成であってもよい。そして、物流管理サーバ及び商品管理端末と通信ネットワークとは、例えばモデム、DSU(Digital Service Unit)或いはルータ等のネットワークへの接続機能を有する機器を介して接続されていることが好ましい。即ち、これらの情報の送受信に係る発注情報送信手段、出荷情報受信手段、発注情報受信手段及び受領情報受信手段は夫々、モデム、DSU等を含んで構成されてもよく、この際、同一ハードウェアが相互に兼用されてもよい。
【0019】
又、通信ネットワークは、有線或いは無線のいずれの形態を採ってもよく、専用回線、公衆回線或いは電話回線等の各種回線を用いることが可能である。或いは、インターネット等を用いていてもよい。
【0020】
発注情報送信手段より送信された発注情報は、通信ネットワークを介して各供給者の商品管理端末が備える発注情報受信手段にて受信される。そして、各供給者側において、受信された発注情報に応じて必要な商品の出荷を指示する出荷指示手段の指示に基づき、必要な商品の出荷が完了する。
【0021】
ここで、本実施形態に係る物流システムでは特に、例えば無人倉庫等の保管庫へ商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報が、例えば供給者の商品出荷部門或いは製造部門等に対して出力される。この出荷指示情報の出力は、例えばデータ出力、映像出力、音声出力、印刷出力等の第2所定フォーマット(形式)で出力される。そして、供給者は、出荷指示手段により出力された出荷指示情報を見聞きして、自ら出荷のために保管庫へ行ってもよい。或いは、後述の如く出荷業者が出荷を行ってもよい。
【0022】
更に、この保管庫は、発注者及び供給者のいずれもが又は少なくとも一方が、商品の入庫或いは出庫をすることが可能なように構成されていることが好ましい。そして、後述の如く、所望の或いは任意の時刻において、入庫或いは出庫可能であることがより好ましい。そして、各供給者が商品を出荷する際には、例えば発注者が指定した納期(或いは、出荷希望日時)までに、保管庫に出荷されるような指示が、出荷指示手段より出力されることが好ましい。このため、係る保管庫へ出荷する旨の指示により、各供給者は、時間的期限(即ち、納期)が遵守される限りは、各供給者にとって都合のよい時間に商品を出荷することが可能となる。
【0023】
そして、供給者から発注者に対して出荷完了を示すため、商品の出荷に係る情報たる出荷情報は、例えば保管庫に設けられた商品情報読取端末により読取られ、更に商品情報読取端末が備える商品情報送信手段により、ネットワークを介して少なくとも物流管理サーバへ送信される。この場合、複数の商品管理端末のうち少なくとも一つ(例えば、自身の商品管理端末)へ送信される構成であってもよい。係る出荷情報は、例えば出荷された商品の品名、個数、出荷日時或いは出荷した供給者の名称等を或いはそれらを示すコード情報等を含んでいてもよい。
【0024】
ここに、商品情報読取端末は、例えばコンピュータ等を含んで構成されていてもよいし、例えばハンディタイプの情報端末(例えば、PDA等)を含んで構成されていてもよい。或いは、商品情報を読み取り可能な構成であれば、これらの構成に限られることはない。そして、商品情報読取端末は、物流管理サーバ或いは商品管理端末と、通信ネットワークを介して接続されている。通信ネットワークとは、例えばモデム、DSU或いはルータ等のネットワークへの接続機能を有する機器を介して接続されていることが好ましい。尚、直接的に通信ネットワークに接続していなくとも、例えば商品管理端末を介して間接的に通信ネットワークに接続する構成であってもよい。そして、商品情報送信手段は、例えば商品情報読取端末が備えるCPU上で動作するプログラムにより実現可能な構成であってもよいし、マイコン等のハードウェアにより実現可能な構成であってもよい。
【0025】
その後、物流管理サーバが備える出荷情報受信手段により出荷情報が受信され、物流管理サーバ(或いは、発注者)は、商品の出荷が完了したことを認識することとなる。そして、集荷指示手段は、出荷された商品が保管されている保管庫を巡回して商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を、例えばデータ出力、映像出力、音声出力、印刷出力等の第1所定フォーマット(形式)で出力する。発注者は、係る集荷指示情報を見聞きして、自ら集荷のために保管庫へ行ってもよい。或いは、後述の如く集荷業者が集荷のために保管庫へ行ってもよい。
【0026】
集荷時には、商品の受領を示す情報たる受領情報が、商品情報読取端末により読取られ、更に商品情報送信手段により、ネットワークを介して少なくとも当該商品を出荷した供給者の商品管理端末へ送信される。係る商品管理端末は、受領情報受信手段により受領情報を受信することで、当該発注に係る商品の受領が無事行われたことを認識し、例えば商品の売り上げとして計上する。
【0027】
尚、商品の出荷或いは集荷のいずれの場面においても、商品情報読取端末は、保管庫の夫々に対応して設けられるのが好ましい。但し、商品情報読取端末は、供給者の夫々に対応して設けられてもよい。更に、商品情報読取端末は、供給者による出荷が完了した旨を発注者側に伝える出荷情報を入力するための供給者用の端末部分と、発注者による受領が完了した旨を供給者側に伝える受領情報を入力するための発注者用の端末部分とに分断して設けられていてもよく、前者は、供給者(又はその依頼を受けた出荷業者等)の手元に置かれ、後者は発注者(又はその依頼を受けた集荷業者)の手元に置かれてもよい。
【0028】
このように、商品情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の送受信により、商品の発注、出荷或いは受領を比較的容易に確認することが可能となり、しかも商品引渡し時(即ち、受領時)に、例えば発注者と供給者が直接対面して受領を行う必要が無くなる。加えて、例えば24時間常時入庫或いは出庫可能な保管庫に出荷する形態(即ち、このような保管庫へ出荷する指示を出荷指示手段が出す形態)を採ることにより、各供給者は発注者の希望する集荷時間(例えば、納期)までに出荷が完了している限り、各供給者にとって都合のよい時間に商品を出荷することが可能となる。又発注者にしても、供給者の稼働時間(例えば、供給者の工場の稼働時間等)を気にすることなく、必要な商品を、必要な時間に、必要な分量だけ受け取ることが可能となる。しかも、発注者も供給者のいずれについても保管庫に常駐や長時間待機する必要は無く、経済的検知から望ましくは、保管庫は無人化されてよい。
【0029】
そして、本実施形態に係る物流システムの実現のためには、例えば保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力可能な指示手段及び商品情報の授受が可能な情報送受信手段を備えた、例えばコンピュータ等と、通信ネットワークを通じて情報の送受信が可能な商品情報管理端末とを備えることで足り、物流システムの導入コスト或いは運用コストを低く抑えることが可能となる。従って、本システムの導入が、各供給者にとって大きな負担になることが無く、物流コストの削減を商品コストの削減に直結することが可能という大きな利点を有することとなる。
【0030】
以上の結果、本実施形態の物流システムによれば、24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷する指示或いは保管庫から商品を集荷する指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0031】
尚、本実施形態に係る物流システムは、上述の構成が適用できる態様であれば、同様の利益を享受することが可能である。例えば発注者を宅配業者とし、供給者を各種顧客とすることで、例えば宅配事業等にも適用可能である。係る場合においても、例えば各顧客は、顧客自身の望む時間帯に商品を受け取ることが可能であり、且つ宅配業者にしても、顧客の不在によらず商品を宅配可能という大きな利点を有することとなる。
【0032】
本発明の物流システムに係る実施形態の一の態様では、前記集荷指示手段は、前記集荷指示情報の出力として、所定の集荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された集荷業者用端末に対して前記集荷指示情報を送信する。
【0033】
この態様によれば、発注者は、集荷指示手段により出力された集荷指示情報を見聞きして、自ら集荷のために保管庫へ行くのではなく、集荷指示情報を受信する運送業者、宅配業者等の集荷業者に、集荷のために保管庫へ行ってもらうようにしてもよい。
【0034】
或いは、発注者の集荷を担当する部門(即ち、係る部門の集荷管理サーバ等)に対して、集荷指示情報を送信する構成を採ってもよい。
【0035】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、前記出荷指示情報の出力として、所定の出荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された出荷業者用端末に対して前記出荷指示情報を送信する。
【0036】
この態様によれば、供給者は、出荷指示手段により出力された出荷指示情報を見聞きして、自ら出荷のために保管庫へ行くのではなく、出荷指示情報を受信する運送業者、宅配業者等の出荷業者に、出荷のために保管庫へ行ってもらうようにしてもよい。
【0037】
或いは、供給者の出荷を担当する部門(即ち、係る部門の出荷管理サーバ等)に対して、出荷指示情報を送信する構成を採ってもよい。
【0038】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記出荷情報をそのまま前記集荷指示情報として出力する。
【0039】
この態様によれば、出荷された商品を一つずつ集荷するのであれば、例えば商品の種類、数量、出荷日等を示す、各商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を、単純にそのまま集荷指示情報として用いれば十分である。
【0040】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、複数の前記出荷情報に対応する複数の商品をまとめて集荷する旨の前記集荷指示情報を出力する。
【0041】
この態様によれば、出荷された商品を複数まとめて集荷するのであれば、複数の商品の出荷が完了したことを示す複数の出荷情報に対応する集荷指示情報を出力すればよい。これにより、一層効率的にまとめて集荷を行える。この際、保管庫は、供給者毎に複数存在してもよいし、若しくは複数の供給者群毎に複数存在してもよいし又は全ての供給者に対して一つだけ存在してもよい。
【0042】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、前記発注情報をそのまま前記出荷指示情報として出力する。
【0043】
この態様によれば、発注された商品を一つずつ出荷するのであれば、例えば商品の種類、数量、納期等を示す、各商品が発注されたことを示す発注情報を、単純にそのまま出荷指示情報として用いれば十分である。
【0044】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷指示手段は、複数の前記発注情報に対応する複数の商品をまとめて出荷する旨の前記出荷指示情報を出力する。
【0045】
この態様によれば、発注された商品を複数まとめて出荷するのであれば、複数の商品が発注されたことを示す複数の発注情報に対応する出荷指示情報を出力すればよい。これにより、一層効率的にまとめて出荷を行える。
【0046】
本発明の物流システムに係る実施形態の一の態様では、前記物流管理サーバは、前記受領情報を受信する受領情報受信手段を更に備え、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記出荷情報を受信する出荷情報受信手段とを更に備えている。
【0047】
この態様によれば、物流管理サーバが受領情報受信手段を備えることで、発注者自身も発注した商品の受領を比較的容易に且つ確実に認識することが可能となる。更に、商品管理端末が出荷情報受信手段を備えることで、供給者自身も商品の出荷を比較的容易に且つ確実に認識することが可能となる。このため、より詳細に、商品の出荷及び集荷に係る動向を認識することが可能となる。
【0048】
本発明の物流システムの実施形態に係る他の態様では、前記集荷指示手段は、前記発注者が所望の時間に集荷可能な前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々のうち少なくとも一つが所望の時間に出荷可能な前記保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0049】
この態様によれば、一日のうち所望の時刻に入庫或いは出庫が可能な保管庫に対して商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、例えば発注者の希望納期と供給者の稼動時間等との相違等の、発注者或いは供給者に係る時間的な制約を満たしながらも、夫々の所望の時間に商品の出荷或いは受領が可能という大きな利点を有することとなる。
【0050】
尚、「一日のうち所望の時刻に入庫或いは出庫が可能な保管庫」とは、例えば発注者及び供給者の夫々が希望する時間に入庫或いは出庫が可能な保管庫のみならず、例えば24時間常時入庫或いは出庫が可能な保管庫も含んだ趣旨である。
【0051】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、集荷及び出荷のうち少なくとも一方を無人管理可能なセキュリティ手段を備える前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷情報を出力又は送信する。
【0052】
この態様によれば、無人管理可能なセキュリティ手段を備えた保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、商品の出荷から受領までを比較的安全に行うことが可能である。
【0053】
ここに、セキュリティ手段は、例えばその開閉(或いは、入庫又は出庫)を管理可能な鍵等を備えていてもよい。この鍵は、例えば通常の鍵から構成されてもよいし、例えばIDカード或いは暗証番号等を用いてもよい。或いは、入庫及び出庫の権限を確認可能な構成であればこれらの構成に限られない。そして、セキュリティ手段により、例えば鍵等を有する発注者及び供給者のみが、保管庫において商品の入庫或いは出庫を行うことができ、該保管庫に格納される(即ち、出荷される)商品の出荷及び受領を安全に行うことが可能となる。
【0054】
加えて、これらの無人管理可能なセキュリティ手段を備えた保管庫へ商品を集荷或いは出荷する旨の指示を出力又は送信することで、商品の受領に至るまでのセキュリティ対策に要するコストを低減可能であり、物流コストの削減に寄与するという大きな利点を有することとなる。
【0055】
或いは、例えば各共有者の敷地内に備えられた保管庫に対して集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信してもよい。これにより、有人管理であっても、敷地のセキュリティ管理と兼ねて、比較的低コストで商品の受領に至るまでのセキュリティ対策を施すことも可能である。
【0056】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々に対して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0057】
この態様によれば、各供給者が夫々備えている保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、容易に商品を出荷することが可能となるという大きな利点を有する。そして、例えば供給者の敷地内或いは敷地に隣接して保管庫を設けることで、供給者から保管庫への商品出荷に要するコストを大幅に削減することが可能となる。このため、各供給者のコスト負担を抑えながら、本実施形態に係る物流システムの導入が可能となる。
【0058】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記集荷指示手段は、前記複数の供給者のうち少なくとも2つが集合してなる供給者グループに対応して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0059】
この態様によれば、複数の供給者の少なくとも一部(例えば、2つの供給者、或いは3つの供給者等)に対応して共通で設けられた保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を示す集荷指示情報或いは出荷指示情報を出力又は送信することで、必要な保管庫の数量を抑えながらも効率的な物流システムを実現することが可能となる。このため、本実施形態に係る物流システムの導入に係るコストの削減、並びに発注者の集荷コストを削減することが可能という大きな利点を有することとなる。尚、この場合であっても、上述の如く供給者は、供給者にとって都合のよい時間に保管庫に商品を出荷可能であるし、発注者は、発注者にとって都合のよい時間に保管庫から商品を受領可能であることはいうまでもない。
【0060】
この場合、例えば、各供給者の拠点間の距離が近い所定数の供給者毎に備えられた共通の保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信することが好ましい。或いは、複数の供給者全体に対して共通に設けられた一つの保管庫へ商品の集荷或いは出荷を行う旨の指示を出力又は送信しても、相応程度に本実施形態に係る物流システムの利点を享受することが可能となる。即ち、集荷に係る発注者及び供給者の時間的な制約を満たしながらも、夫々の所望の時間に商品の出荷或いは受領が可能となる。
【0061】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記商品情報読取端末は、前記保管庫毎に少なくとも一つ設けられている。
【0062】
この態様によれば、出荷情報或いは受領情報を比較的容易に物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信可能となる。
【0063】
尚、商品情報読取端末が保管庫毎に設けられていなくとも、例えば発注者或いは各供給者が有する態様であっても、比較的容易に出荷情報或いは受領情報を送信可能である。或いは、商品情報読取端末は、上述の如く供給者用の端末部分と発注者用の端末部分とに分断して設けられていてもよい。
【0064】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記発注情報は、前記商品の名称及び個数、並びに出荷希望日時のうち少なくとも一つを含んでなる。
【0065】
この態様によれば、発注する商品の名称を含んでなることで、供給者(或いは、出荷指示手段)をして、どの商品を出荷するかを容易に識別可能となる。又、商品の個数を含んでなることで、発注に係る商品を何個出荷すべきかを容易に識別可能となる。又、発注者側の商品出荷希望日時を含んでなることで、例えば商品管理端末(或いは、例えば出荷指示手段)はいずれの時までに商品を出荷すべきかを容易に識別可能となる。
【0066】
尚、商品の名称は、例えば商品コードにより示されていてもよい。又、発注情報として、商品の発注先を示す情報を含んでいてもよい。これにより、例えば商品管理端末(或いは、例えば発注情報受信手段)は、発注情報が自分の所への発注か否かを確実に認識することが可能となる。
【0067】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記物流管理サーバは、前記保管庫を巡回して前記商品を集荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、前記集荷指示手段は、前記設定された経路で集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信する。
【0068】
この態様によれば、物流管理サーバにて比較的容易に集荷するために最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。係る集荷の経路は、例えば従来から用いられている手法を用いることにより実現することが可能である。そして、このように設定した経路にて商品の集荷を行うように、集荷指示手段は集荷指示情報を出力又は送信する。従って、最適な或いは好ましい経路を巡回することで、効率的な商品の集荷が可能となる。
【0069】
例えば、集荷に係る時間的コスト及び金銭的コストに基づいた最適な経路や、集荷時間に合わせて設定可能な柔軟な経路が設定可能である。或いは、例えば供給者側の都合により必要商品が出荷されていない等の事情を考慮して、最適な或いは好ましい経路の設定も可能である。これにより、集荷に要する時間的コスト或いは金銭的コストを低減可能である。
【0070】
上述の如く経路設定手段を備えた態様では、前記経路設定手段は、前記発注情報が送信されたことを受けて又は前記出荷情報が受信されたことを受けて、予め前記経路を設定するように構成してもよい。
【0071】
このように構成すれば、例えば発注情報に含まれている商品の名称或いは数量等により、例えばトラックの台数、積載量等の集荷に係る必要な条件を事前に予見することが可能である。更に、集荷するべき保管庫の拠点位置に応じて、各トラックの夫々についての最適な或いは好ましい集荷経路を事前に設定することが可能となる。
【0072】
或いは、供給者から送信される出荷情報を受信した後に、同様に集荷に係る経路を設定することも可能である。
【0073】
いずれの場合であっても、集荷するべき商品の名称、数量等から最適な或いは好ましい集荷経路を設定することが可能である。
【0074】
上述の如く経路設定手段を備えた態様では、前記経路設定手段は、前記商品を集荷中に、前記出荷情報が送信されてきた場合、該送信されてきた出荷情報に基づき、新たな経路を設定可能であるように構成してもよい。
【0075】
このように構成すれば、例えば出荷が遅れていた商品であっても集荷中に当該商品の出荷の確認をとることができれば(即ち、出荷情報の受信を確認することができれば)、それに応じて集荷に係る経路を再度設定することが可能となる。
【0076】
加えて、本来集荷を予定していなかった商品であっても、現時点での集荷に組み込むことにより、より効率的な集荷が実現できれば、その都度新たに最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。これにより、集荷に係るコストを更に低減することが可能となる。
【0077】
尚、この場合、集荷指示手段は、経路の変更毎に、集荷を行っている者が備えている、例えば携帯電話等の移動通信手段に対して、新たな経路を巡回して商品を集荷する指示を出力又は送信することが好ましい。これにより、集荷中に設定した新たな経路にて、集荷を行うことが可能となる。従って、集荷に係る経路を最適或いは好ましい状態に維持することが可能となる。
【0078】
又、経路設定手段を備える態様では、外部からの指示を入力可能な入力手段を備えていてもよい。係る入力手段は、例えば、物流管理サーバに備えられたキーボード、マウス或いはタッチパネル等であってもよいし、或いは通信ネットワークを介して接続された外部のコンピュータ或いはPDA(Personal Digital Assistance)等であってもよい。
【0079】
これにより、人為的に経路の変更も可能となり、例えば緊急時、或いは必要に応じて適宜経路の変更が可能となる。
【0080】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記保管庫を巡回して前記商品を出荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、前記出荷指示手段は、前記設定された経路で出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信する。
【0081】
この態様によれば、商品管理端末にて比較的容易に商品を出荷するために最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。係る出荷の経路は、例えば従来から用いられている手法を用いることにより実現することが可能である。例えば、出荷に係る時間的コスト及び金銭的コストに基づいた最適な経路や、出荷時間に合わせて設定可能な柔軟な経路が設定可能である。そして、このように設定した経路にて商品の出荷を行うように、出荷指示手段は出荷指示情報を出力又は送信する。従って、最適な或いは好ましい経路を巡回することで、効率的な商品の出荷が可能となる。
【0082】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記保管庫は、地理的に離間して複数存在し、前記経路設定手段は、前記経路として前記複数の保管庫を巡回するための経路を設定する。
【0083】
この態様によれば、地理的に離間して存在している複数の保管庫へ商品の出荷を行う必要があっても、それらを巡回して商品を出荷するための最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。
【0084】
本発明の物流システムの実施形態の他の態様では、前記物流管理サーバは、前記商品の容積及び重量、前記保管庫の位置を示す拠点情報、前記経路の設定のための地図情報、並びに前記経路に係る道路状況を示す道路情報のうち少なくとも一つを含んでなるデータベースを含んでなる。
【0085】
従来の物流システムであれば、集荷に係るトラックの台数、種類或いは積載容量等を設定するには、例えば供給者から出荷に係る商品の体積及び重量をその都度報告する手間があった。
【0086】
しかしながら、この態様の如きデータベースを備えることで、発注に係る商品の個数に基づき、データベースが含む商品の容積及び重量を適宜参照することで、発注した商品の総体積及び総重量を比較的容易に算出することが可能である。これにより、例えば経路設定手段をして集荷業者に係る必要な条件を算定することが可能となる。加えて、出荷希望日時に基づき、データベースが含む拠点情報、地図情報及び道路情報を適宜参照することで、経路設定手段をして集荷業者が巡回する最適な或いは好ましい経路を設定することが可能となる。
【0087】
ここに、「地図情報」とは、即ち道路地図等を含んでなるものであって、少なくとも集荷に必要な経路となりうる道路を含んでなる。又、「道路情報」とは、例えば集荷に係るトラックが効率的な運行が可能となるために必要な情報を示すものであって、例えば道路の混雑状況や、道路の幅或いは大きさ等を含んでなる。
【0088】
これにより、極めて効率的な集荷経路を用いて商品を集配することが可能となり、物流コストの大幅な削減が可能となる。
【0089】
尚、これらのデータベースは、複数の商品管理端末のうち少なくとも一つも同様に備えていてもよい。これにより、商品管理端末における商品の出荷に係る経路を設定する際にも、極めて効率的な経路を設定可能となる。
【0090】
本発明の物流システムに係る実施形態の他の態様では、前記出荷される商品は、前記商品に係る情報を示すラベルが付されており、前記商品情報読取端末は、前記ラベルが示す情報を読取るラベル読取手段を更に備えており、前記商品情報送信手段は、前記読取られた情報を前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方として送信する。
【0091】
この態様によれば、例えば出荷の際には、商品情報読取端末が備えるラベル読取手段によりラベルの情報を読取ることで、迅速且つ容易に出荷情報を物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信することが可能となる。係るラベル読取手段は、例えば光学的にラベルの示す情報を読取る手段、磁気情報を読取る手段等、ラベルの情報を読み取り可能な構成であればよい。加えて、受領の際にも、該ラベルの情報の読取により、迅速且つ容易に受領情報を物流管理サーバ或いは商品管理端末へ送信することが可能となる。従って、迅速な出荷及び集荷(或いは、受領)が可能となり、物流コストの大幅な削減が可能となる。
【0092】
更に、このようにラベルの読み取りにより出荷及び受領の確認を行うことで、出荷及び受領の際に、その取引の相手方の存在を必要としない。このため、発注者或いは供給者の時間的制約を満たしながらも、保管庫での迅速且つ確実な商品の受け渡しが可能となる。
【0093】
上述の如く商品にラベルが付された態様では、前記ラベルは、バーコードを含んでなり、前記ラベル読取手段は、前記バーコードを読取り可能なバーコード読取手段を含んでなるように構成してもよい。
【0094】
このように構成すれば、例えばバーコード読取手段を含んでなる商品情報読取端末を用いて、比較的容易に、且つ正確に商品情報を読取ることが可能となる。
【0095】
上述の如く商品にラベルが付された態様では、前記ラベルは、前記商品に係る情報を、前記発注者及び前記複数の供給者の夫々が認識可能な文字情報を用いて示しており、前記ラベル読取手段は、前記ラベルを読み取り可能な光学文字読取手段を含んでなるように構成してもよい。
【0096】
このように構成すれば、例えばOCR(Optical CharacterReader)等の光学文字読取手段を含んでなる商品情報読取端末により、商品情報たる文字情報が読取られ、出荷情報或いは受領情報として送信されることとなる。
【0097】
これにより、比較的容易に商品情報を読み取り可能であると共に、発注者或いは供給者が認識可能な文字を用いてラベルを構成可能という利点を有することとなる。即ち、出荷或いは受領の際に目視確認可能であり、商品を取り違える恐れも少ないという利点を有する。尚、バーコードと共に文字情報が付加された構成のラベルであってもよい。
【0098】
尚、商品に付されるラベルは、上述の如くバーコード或いは文字情報に限られることはない。即ち、商品情報を記述可能であり、且つ商品情報読取端末により読み取り可能であれば、上述の利益を享受することが可能である。
【0099】
本発明の物流方法に係る実施形態は、発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムにおける物流方法であって、前記物流管理サーバでは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信工程と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示工程とが実行され、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つでは、前記発注情報を受信する発注情報受信工程と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信工程とが実行され、前記商品情報読取端末では、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信工程を備えている。
【0100】
本発明の物流方法の実施形態によれば、上述の本発明の物流システムと同様に、発注情報送信工程において発注情報が送信され、発注情報受信工程においてその発注情報が受信される。その後、各供給者側において、受信された発注情報に応じて、各供給者の都合のよい時間に必要な商品の出荷を指示する出荷指示工程において出力された指示に基づき、必要な商品の出荷が完了する。そして、商品情報送信工程において、出荷情報が少なくとも物流管理サーバへ送信され、出荷情報受信工程において受信される。その後、発注者側において、発注者の都合のよい時間に商品を集荷する、集荷指示工程において出力された指示に基づき、保管庫を巡回して商品の集荷を完了する。その際、商品情報送信工程が実行されることで、受領情報が少なくとも当該商品を出荷した供給者の商品管理端末へ送信される。そして、受領情報受信工程において、受領情報が受信され、商品の引渡しが完了することとなる。
【0101】
以上の結果、本発明の物流システムに係る実施形態と同様に、例えば24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、本実施形態に係る物流方法を実行することで、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0102】
尚、上述の本発明の物流システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の物流方法の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0103】
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態は、上述した本発明の物流システムに係る実施形態を構成する物流管理サーバ、商品管理端末及び商品情報読取端末のうち少なくとも一部として機能させる。
【0104】
本発明の物流システム用のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の物流システムを構成する物流管理サーバ、商品管理端末及び商品情報読取端末のうち少なくとも一部として、比較的容易に機能させることが可能である。
【0105】
尚、上述の本発明の物流システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の物流システム用のコンピュータプログラムの実施形態も各種態様を採ることが可能である。
【0106】
本実施形態におけるこのような作用、及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされよう。
【0107】
以上説明したように、本発明の物流システムは、発注情報送信手段、出荷情報受信手段及び集荷指示手段を備えた物流管理サーバ、発注情報受信手段、出荷指示手段及び受領情報受信手段を備えた商品管理端末、並びに商品情報送信手段を備えた商品情報読取端末がネットワークを介して接続されている。又、本発明の物流方法では、発注情報送信工程、出荷情報受信工程、集荷指示工程、発注情報受信工程、出荷指示工程、受領情報受信工程及び商品情報送信工程が実行される。これにより、例えば24時間稼動の体制が整っていない業界であっても、保管庫へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を出力することで、比較的低コストで、発注者の希望する時間に商品の受領を行うことが可能となる。更に、商品の発注から出荷の確認及び受領の確認までを、通信ネットワークを介した情報(即ち、発注情報、出荷情報及び受領情報)の授受により比較的容易に、迅速且つ効率的に行うことが可能となる。従って、当該物流システムの導入に係る金銭的コスト及びその後の運用に係る金銭的及び時間的コストを大幅に低減可能という大きな利点を有している。このため、物流コストを大幅に低減し、商品価格の低廉化につなげることが可能という大きな利点を有することとなる。即ち、例えば「Milk−Run方式」等に代表される従来の物流システムが抱えていた根本的な問題点を解決し、極めて効率的且つ経済的な物流システムを実現することが可能となる。
【0108】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の物流システム及び方法並びにコンピュータプログラムに係る実施例について説明する。尚、本実施例においては、上述の実施形態に係る発注者を“メーカ”として、供給者を“部品ベンダ”(即ち、サプライヤー)として説明を進めるものとする。
【0109】
(物流システムの基本構成)
先ず、図1を参照して、本発明の物流システムに係る実施例の基本的な構成を説明する。ここに、図1は、本実施例に係る物流システムの全体構成を示すブロック図である。
【0110】
図1に示すように、本実施例に係る物流システム1は、メーカの拠点に備えられた物流管理サーバ10と、部品ベンダの拠点毎に備えられた商品管理端末20と、バーコードリーダ30とがネットワーク50を介してデータの送受信が可能なように接続されている。又、本実施例では、各部品ベンダの拠点毎に倉庫40が設けられている。そして、トラック60は、各倉庫40の商品を受領してメーカへ引き渡す、即ちメーカによる倉庫40からの集荷を行うために用いられる。また、トラック60は、部品ベンダから各倉庫40へ商品を搬入する、即ち部品ベンダから倉庫40への出荷を行うためにも用いられる。
【0111】
尚、倉庫40は、このように部品ベンダ毎に複数存在してもよいが、複数の部品ベンダ群毎に複数存在してもよい。又は、全ての部品ベンダに対して、或いは一つのメーカに対して一つだけ存在してもよい。尚、いずれの場合にも、バーコードリーダ30は、倉庫40の夫々に対応して設けられるのが好ましい。但し、バーコードリーダ30は、各部品ベンダが夫々所有してもよいし、メーカも個別に所有してもよい。
【0112】
物流管理サーバ10は、例えば大型又は中型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等を含んで構成されており、より具体的には、処理部11、記憶部12、入力部13、データベース14、通信部15、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17及び倉庫管理部18を含んで構成されている。係る物流管理サーバ10は、メーカ側における商品の生産に必要な部品の発注から集荷、受領に至るまでの処理全般を行う。
【0113】
処理部11は、例えばCPU等を含んで構成されており、例えば物流管理サーバ10の全体を制御可能に構成されている。即ち、処理部11の制御下の元で、記憶部12、入力部13、データベース14、通信部15、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18は夫々の処理を実行することとなる。
【0114】
記憶部12は、例えばDRAM或いはSDRAM等の揮発性半導体メモリを含んで構成されており、CPU11の処理の際にデータを記録する記憶媒体として用いられる。
【0115】
入力部13は、例えばキーボード、マウス又はタッチパネル等の外部からの入力を受け付ける装置を含んで構成されており、物流管理サーバ10に必要な情報を入力可能に構成されている。係る外部入力により、物流管理サーバ10の動作(例えば、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18の処理)を制御することが可能である。
【0116】
尚、入力部13に代えて、通信ネットワーク50を介して接続される所定のコンピュータ等からの入力を、通信部15を介して外部入力として受け付ける構成であってもよい。この場合、所定のコンピュータは、例えばtelnetアプリケーション等により物流管理サーバ10に接続してもよい。
【0117】
データベース14は、例えばハードディスク等の情報記録媒体を含んで構成されており、当該メーカにて生産する商品或いは該商品の製造に必要な部品等に関する情報を格納している。例えば、商品の生産計画や、部品の重量、容積等に係る情報を格納している。加えて、部品の集荷ルート設定のための情報も格納していてもよい。例えば、道路の地図、倉庫40(或いは、部品ベンダ)の拠点或いは道路事情等を示す情報を格納していてもよい。又、データベース14に格納する情報は、上述の例に限られることなく、各種情報を格納してもいてもよい。そして、これらのデータベース14に格納された情報は、例えばミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18によって利用可能に構成されている。
【0118】
通信部15は、例えばモデム、DSU(Digital Service Unit)或いはルータ等を含んで構成されており、物流管理サーバ10がネットワーク50へ接続可能となるように構成されている。又、通信ネットワーク50が無線の形態を採る場合には、例えば電波送受信器等の無線インターフェースを含んで構成されていてもよい。
【0119】
ミルクラン運行管理部16は、本発明に係る「集荷指示手段」及び「経路設定手段」の一例であって、例えば各倉庫40への部品の集荷に係る処理を行う。例えば物流管理サーバ10のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、或いはICチップ等のハードウェアとして実現されてもよい。
【0120】
部材調達部17は、通信部15等と共に、本発明に係る「発注情報送信手段」及び「出荷情報受信手段」の一例を構成しており、例えば商品の生産に必要な部品の調達全般の処理を行う。即ち、商品製造計画に応じた部品の調達スケジュールから実際の調達、その他商品製造に係る処理全般を行う。例えば、部材調達部17から、後述の倉庫管理部18に対して部品在庫数等を問い合わせることで、必要部品の調達が可能となるように構成されていてもよい。この部材調達部17も、例えば物流管理サーバ10のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0121】
倉庫管理部18は、例えば、メーカ側における倉庫内在庫の管理処理を行う。倉庫内に保管されている部品在庫の管理等の処理を行う。この倉庫管理部18も、例えば物流管理サーバ18のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0122】
尚、ミルクラン運行管理部16、部材調達部17或いは倉庫管理部18をプログラムにより実現する場合には、物流管理サーバ10のCPU上で実行されなくとも、例えばASP(Application Service Provider)サーバ上で実行されているプログラムにより実現されてもよい。この場合、物流管理サーバ10は、通信ネットワークを介して、係るASPサーバと必要データの送受信処理を行うのみで足りるため、その処理負荷を低減することが可能となる。
【0123】
商品管理端末20は、例えば大型又は中型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータを含んで構成されており、より具体的には処理部21、記憶部22、入力部23、データベース24、通信部25及び受注/納入管理部を含んで構成されている。商品管理端末20は、各部品ベンダにおける部品の受注から納品に至るまでの処理全般を行うものである。
【0124】
処理部21は、例えばCPU等を含んで構成されており、例えば商品管理端末20の全体を制御可能に構成されている。即ち、処理部21の制御下の元で、記憶部22、入力部23、データベース24、通信部25或いは受注/納入管理部26は夫々の処理を実行することとなる。
【0125】
記憶部22は、例えばDRAM或いはSDRAM等の揮発性半導体メモリを含んで構成されており、CPU21の処理の際にデータを記録する記憶媒体として用いられる。
【0126】
入力部23は、例えばキーボード、マウス又はタッチパネル等の外部からの入力を受け付ける装置を含んで構成されており、商品管理端末20に必要な情報を入力可能に構成されている。
【0127】
尚、入力部23に代えて、通信ネットワーク50を介して接続される所定のコンピュータ等からの入力を、通信部25を介して外部入力として受け付ける構成であってもよい。この場合、所定のコンピュータは、例えばtelnetアプリケーション等により商品管理端末20に接続してもよい。
【0128】
データベース24は、例えばバードディスク等の情報記録媒体を含んでおり、当該部品ベンダにおいて、部品の受注から納入に至るまでに必要とされるデータが格納されている。例えば、メーカより発注のあった部品の製造コスト、製造期間、重量、容積等、出荷済みの部品に係る情報等が記録されている。そして、これらのデータベース24に格納された情報は、例えば受注/納入管理部26によって利用可能に構成されている。
【0129】
通信部25は、例えばモデム、DSU或いはルータ等を含んで構成されており、商品管理端末20がネットワーク50へ接続可能なように構成されている。又、通信ネットワーク50が無線の形態を採る場合には、例えば電波送受信器等の無線インターフェースを含んで構成されていてもよい。
【0130】
受注/納入管理部26は、通信部25等と共に本発明に係る「発注情報受信手段」、「受領情報受信手段」及び「出荷指示手段」の一例を構成しており、部品の受注から納入完了に至るまでの部品管理処理(例えば、受注管理、生産管理、在庫管理或いは納入管理等)を行う。即ち、例えばメーカからの受注を受付け、それに基づき必要な製造を行う指示を出し、メーカへの納入に係る処理を行う。係る受注/納入管理部26は、例えば商品管理端末20のCPU上で実行されるプログラムにより実現されてもよいし、例えばICチップ等のハードウェアにより実現されてもよい。
【0131】
尚、受注/納入管理部26をプログラムにより実現する場合も、上述のミルクラン運行管理部16等と同様に、商品管理端末20のCPU上で実行されなくとも、例えばASP(Application Service Provider)サーバ上で実行されているプログラムにより実現されてもよい。この場合、商品管理端末20は、係るASPサーバと必要データの送受信処理を行うのみで足りるため、その処理負荷を低減することが可能となる。
【0132】
バーコードリーダ30は、部品ベンダからメーカへ出荷する部品に張られたバーコードを読取る装置である。部品に付されたバーコードには当該部品に係る情報として、例えば部品名、部品コード、発注元の名称、納入元の名称、部品の数量或いは納期等が記録されている。バーコードリーダ30は、係るバーコードを読取ることによって得られた情報を、ネットワーク50を介して物流管理サーバ10及び商品管理端末20に送信可能に構成されている。
【0133】
例えば、部品を倉庫40へ納入する際には、バーコードリーダ30は、バーコードを読取ることにより得られる情報を納入確定情報として、ネットワーク50を介して、少なくとも物流管理サーバ10へ送信可能である。尚、この場合、商品管理端末20へ送信可能に構成されていてもよい。或いは、部品を倉庫40から集荷する際には、バーコードを読取ることにより得られる情報を受領確認情報として、ネットワーク50を介して、少なくとも当該部品を納入した部品ベンダの商品管理端末20へ送信可能である。尚、この場合、物流管理サーバ10或いはその他の商品管理端末20へ送信可能に構成されていてもよい。
【0134】
尚、バーコードに代えて文字情報が記載された出荷票、検品票、ラベル等が部品に付されている場合には、バーコードリーダ30に代えて、光学的に文字を読み取り可能なOCR(Optical Character Reader)を用いてもよい。或いは、部品がRF−ID(Radio Frequency Identification)技術を用いた非接触ICタグや、部品の情報が記録されている磁気カードが付されている場合等には、これらの情報を読み取り可能な読取装置を用いてもよいし、更にこれらを組み合わせて用いてもよいし或いは、これらに限られず、部品の情報が記録されたラベル、カード或いはタグ等を読み取り可能なものであれば、バーコードリーダ30と同様の利益を享受することが可能である。
【0135】
本実施例では、バーコードリーダ30は、各倉庫40内に設けられている。具体的には、各倉庫40の出入口やその付近に設けられてもよいし、倉庫40の建物内部に配置されてもよい。但し、バーコードリーダ30は、部品ベンダの夫々に対応して設けられてもよい。更に、バーコードリーダ30として、部品ベンダによる出荷が完了した旨をメーカ側に伝える納入確定情報を入力するための部品ベンダ用のバーコードリーダと、メーカによる受領が完了した旨を部品ベンダ側に伝える受領確認情報を入力するためのメーカ用のバーコードリーダとが、別々に設けられていてもよい。
【0136】
この通信ネットワーク50を介して情報の送信が可能なバーコードリーダ30により、後述の如く、部品の検品等の作業を大幅に軽減できる。加えて、納入及び受領の際に取引相手の存在を必要としなくとなるため、メーカ及び各部品ベンダ双方の時間的制約を満たしながらも、所望の時刻に部品の納入或いは受領等が可能となる。
【0137】
倉庫40は、所望の時刻に或いは24時間常時、発注者或いは各部品ベンダの夫々が部品の納入或いは集荷が可能に構成された倉庫或いは保管庫であることが好ましい。そして、例えば不法侵入或いは盗難等の行為を未然に防ぐためのセキュリティ対策がなされた倉庫であることが好ましい。そして、各部品ベンダの例えば部品製造工場に隣接して敷地内に設けてもよいし、或いは敷地外に設けてもよい。
【0138】
又、倉庫40は、上述のセキュリティ対策として、当該倉庫40を使用する部品ベンダ及びメーカのみが使用可能な鍵を備えていることが好ましい。或いは、IDカード等を使用する構成であってもよい。或いは、パスワード、暗証番号等を入力しなければ利用できない構成であってもよい。パスワードを用いる態様では、例えば1回のみ有効なパスワードを使用するワンタイムパスワード方式を用いてもよい。或いは、指紋、掌紋、声紋、網膜パターン等の個人に特有の生態的パターンにより、倉庫40の利用権限の有無を識別可能なバイオメトリクス装置を備えていてもよい。但し、これに限らず、24時間利用可能で、且つ不正使用等のなされることが無いようなセキュリティ対策が施されていればよい。
【0139】
尚、倉庫は複数の部品ベンダに共通で設けてもよい。例えば、拠点が近い部品ベンダ2社(或いは、3社、4社・・・)毎に共通の倉庫を設けてもよい。或いは、複数の部品ベンダ全体に共通の倉庫40を設けてもよい。
【0140】
この、倉庫40により、後述の如く、メーカ及び各部品ベンダの時間的制約を満たしながらも、メーカ及び各部品ベンダの所望の時刻に部品を納入或いは受領が可能となるという大きな利点を有することとなる。
【0141】
通信ネットワーク50は、有線或いは無線のいずれの形態を採ってもよいし、その一部を有線とし、他の一部を無線としてもよい。更に、専用回線であってもよいし、一般公衆回線或いは電話回線等であってもよいし、パケット網であってもよいし、回線交換網であってもよい。又、インターネットを通信ネットワーク50として採用してもよい。
【0142】
いずれの形態にせよ、物流管理サーバ10、商品管理端末20及びバーコードリーダ30の夫々が相互にデータを送受信可能であるネットワーク回線であれば、本実施例に係る通信ネットワーク50として採用可能である。
【0143】
加えて、図示していないが、後述の運送業者(即ち、例えば、運送業者用端末或いはトラック60)とも、通信ネットワーク50を介して接続するように構成してもよい。
【0144】
(物流システムの動作原理)
続いて、図2を参照して、本実施例に係る物流システムの動作原理について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る物流システムの全体動作及びデータの流れを概念的に示す模式図である。
【0145】
図2に示すように、メーカにおける物流管理サーバ10が備える部材調達部17より、部品ベンダにおける商品管理端末20が備える受注/納入管理部26に対して注文情報が送信される構成となっている。又、受注/納入管理部26より、部材調達部17に対して、納入予定情報が送信される構成となっている。
【0146】
更に、バーコードリーダ30より、部材調達部17に対して納入確定情報が送信され、受注/納入管理部26に対して受領確認情報が送信される構成となっている。
【0147】
更に、メーカにおける物流管理サーバ10が備えるミルクラン運行管理部16から、集荷を担当する運送業者が備える運送業者用端末に対して、集荷依頼情報が送信される構成となっている。係る運送業者用端末は、例えばパソコン、ワークステーション等の各種コンピュータを含んで構成されており、更にモデム、DSU、ルータ等を含んでいる。加えて、運送業者から部品がメーカ倉庫に運び込まれた場合には、例えば図示しないメーカ倉庫に備えられたメーカ所有のバーコードリーダにより、物流管理サーバ10が備える倉庫管理部18に対して、現品が調達されたことを示す情報が送信される。
【0148】
尚、本実施例では、集荷依頼情報を運送業者用端末に送信する構成を採用しているが、運送業者用端末に集荷依頼情報を送信するのに代えて、メーカが集荷依頼情報に応じて自らのトラック等によって集荷を行うことも可能である。この場合には、集荷依頼情報に基づく出力は、例えばメーカ内で、ディスプレイ画面上の表示出力、スピーカ等を介しての音声出力、プリンタによる印刷出力など、各種形態で行われる。そして、このような集荷依頼情報の出力によって集荷すべき事実を認識したメーカでは、トラック等で倉庫40へ集荷に向かえばよい。
【0149】
続いて、図3から図10を参照して、本実施例に係る物流システムのより具体的な動作原理を説明する。即ち、図2において説明した各種情報の送受信に係る流れ及びその際の各装置の動作についてフローチャートを用いて説明する。ここに、図3は、本実施例に係る物流システムにおいて用いられる注文情報のデータ構成を図式的に示す図であり、図4は、注文情報受信後から納入予定情報送信までの商品管理端末の動作フローを示すフローチャートであり、図5は、納入予定情報受信から製品生産計画の決定までの物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートであり、図6は、部品の出荷確定に至るまでの商品管理端末及びバーコードリーダの動作フローを示すフローチャートであり、図7は、納入確定情報より最適な集荷ルートを設定する物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートであり、図8は、物流管理サーバが備えるデータベースに格納されている情報の具体例を図式的に示す図である。図9は、部品の受領確定に至るまでの物流管理サーバ、商品管理端末及びバーコードリーダの動作フローを示すフローチャートであり、図10は、メーカが注文した部品の倉庫在庫登録に係る物流管理サーバの動作フローを示すフローチャートである。
【0150】
以下、物流システムにおいて、メーカが所望の部品を部品ベンダに対して発注し、その部品のメーカへの引渡しが完了するまでの動作について順に説明する。
【0151】
図3に示すように、部材調達部17が送信する注文情報には、注文先の部品ベンダの名称或いはコード等を示す注文先、部品の名称を示す部品名、部品の商品コード等を示す部品コード、部品の数量及び納入の期限を示す希望納期の夫々を含んで構成されている。
【0152】
続いて、図4に示すように、各部品メーカに備えられた商品管理端末20は、通信ネットワーク50を介して送信された注文情報を、通信部25を経由して受信する(ステップS11)。このように受信した注文情報は、受注/納入管理部26に入力される。
【0153】
係る注文情報の受信後、受注/納入管理部26は、自社での部品生産計画或いは部品の納品計画等に基づいて、注文情報に記載の希望納期をキープ或いは保持して(即ち、納期までに)、注文数量を満たす部品を納入できるか否かを判定する(ステップS12)。
【0154】
この判定の結果、納期をキープすることが出来ると判定した場合には(ステップS12:Yes)、納入可能であることを示す納入予定情報を、物流管理サーバ10へ送信し(ステップS13)、図6に示すステップS31へと進み、後述の如く部品納入処理を実行する。
【0155】
他方、納期をキープすることが出来ないと判定した場合には(ステップS12:No)、例えば部品の生産計画等を見直すことによって、希望納期をキープした生産を可能な状態へと変更することが好ましい(ステップS14)。そして、納期がキープできる状態に、生産計画が見直せた後に、納入予定情報を、物流管理サーバ10へ送信し(ステップS13)、図6に示すステップS31へと進み、後述の如く部品納入処理を実行する。
【0156】
続いて、図5に示すように、図4のステップS13により送信された納入予定情報は、物流管理サーバ10(具体的には、通信部15を経由して受信する部材調達部17)によって受信される(ステップS21)。部材調達部17は、係る部品ベンダから部品納入予定に基づき、商品の生産計画をキープできるか否かを判定する(ステップS22)。
【0157】
この判定の結果、部材調達部17が商品の生産計画をキープできると判定した場合には(ステップS22:Yes)、係る商品の生産計画を確定し(ステップS23)、部品ベンダからの納入確定情報の受信のために待機し、納入確定情報の受信後、図7に示すように部品の集荷経路を設定する。
【0158】
他方、部材調達部17が商品の生産計画をキープできないと判定した場合には(ステップS22:No)、当該生産計画を変更するか否かを判定する(ステップS24)。
【0159】
この判定の結果、生産計画を変更すると判定した場合には(ステップS24:Yes)、生産計画の見直しを行い、部品ベンダから納入される部品にて生産可能な生産計画を作成する(ステップS25)。そして、その後生産計画を確定し(ステップS23)、部品ベンダからの納入確定情報の受信のために待機し、納入確定情報の受信後、図7に示すように部品の集荷経路を設定する。
【0160】
他方、生産計画を変更しないと判定した場合には(ステップS25:No)、生産に必要な部品に係る注文情報に基づき、再度注文情報を部品ベンダに送信する(ステップS26)。係る場合、部品ベンダは、再度図4に示すステップS11より出荷が可能であるか否かを判定することとなる。
【0161】
一方、図6に示すように、納入予定情報を送信した部品ベンダにおいては、納入/受注管理部26の指示に基づき、出荷に必要な部品を製造し、出荷の準備を整える。その後、倉庫40に必要な部品を出荷する。この場合、必要な部品の出荷は、各供給者自身が行ってもよい。例えば、ディスプレイ画面上の表示出力、スピーカ等を介しての音声出力、プリンタによる印刷出力など、各種形態で行われる納入/受注管理部26の出力を確認し、部品ベンダが所定の倉庫40へ出荷する形態であってもよい。或いは、出荷を担当する出荷業者に対して受注/納入管理部26の指示を送信することで、係る出荷業者に出荷を依頼してもよい。
【0162】
又、図4のステップS11にて受信した注文情報を出力することで、出荷の指示としてもよいし、複数受信した注文情報があれば、それらをまとめて出荷の指示として出力してもよい。
【0163】
更に、本実施例では特に、納入/受注管理部26は、部品ベンダ自身にとって都合のよい時間に納入する旨の指示を出すことが可能である。即ち、各部品ベンダは、希望納期までに部品を納入する限りは、各部品ベンダにとって都合のよい時間に部品を納入することが可能である。従って、メーカが納入を希望する時間に工場等が稼動していなくとも、或いは部品ベンダの業務時間外であっても、メーカの希望する納入時刻に部品を出荷することが可能となる。そして、受注/納入情報管理部26は、出荷に係る経路を設定してもよい。
【0164】
部品の出荷後、例えば倉庫40に備えられたバーコードリーダ30が、部品に付されているバーコードを読取る(ステップS31)。その一方で、商品管理端末20が備える受注/納入管理部26は、出荷情報データベースを作成する(ステップS32)。係る出荷情報データベースは、部品ベンダ側で出荷に係る部品を管理するデータベースであり、例えば出荷に係る部品の情報たる部品名、出荷した部品の個数、部品コード、出荷先或いは出荷日時等が含まれている。
【0165】
そして、バーコードリーダ30は、ステップS31にて読取った情報を納入確定情報として、通信ネットワーク50を介して、物流管理サーバ10の部材調達部17へ送信する(ステップ33)。加えて、ミルクラン運行管理部16へも同様の納入確定情報を送信する。尚、納入確定情報は、部材調達部17及びミルクラン運行管理部16の夫々へ個々に送信しなくとも、物流管理サーバ10へ送信した後に、物流管理サーバ10自身が、部材調達部17及びミルクラン運行管理部16へ送信するようにしてもよい。
【0166】
これにより、部品納入の際に相手方(即ち、メーカ)の担当者等の存在を必要とすることなく、メーカ及び部品ベンダ共に納入の確認を行うことができる。このため、メーカ側の希望時間(或いは、希望納期)に拘束されない納入が可能となる。
【0167】
加えてこの場合、バーコードリーダ30が直接物流管理サーバ10に対して納入確定情報を送信する形態でなくともよい。即ち、例えばバーコードリーダ30から商品管理端末20へ納入確定情報が送信され、その後商品管理端末20が物流管理サーバ10に対して納入確定情報を送信する形態であってもよい。
【0168】
続いて、図7に示すように、納入確定情報の受信後、メーカ側では倉庫40を巡回して、必要な部品の集荷に係るルートを設定するための処理が実行される。先ず、ミルクラン運行管理部16は、図6のステップS34にて受信した納入確定情報をまとめ、最適経路設定の準備処理を行う(ステップS41)。その後、データベース14に格納されている情報を適宜参照して、最適な集荷ルートを設定する(ステップS42)。尚、データベース14には、例えば図8に示す情報が格納されている。
【0169】
図8に示すように、データベース14には、各倉庫の位置情報(例えば、緯度或いは経度等)を示す出荷拠点ロケーション情報、集荷に係る経路の道路混雑状況、道路の幅等の周辺交通事情に関する情報、並びに部品の重量、荷姿及び容積等の情報が格納されている。ミルクラン運行管理部16は、係る情報と注文情報に記載された部品の数量等とを参照し、集荷に必要なトラックの容積、台数及び集荷に係るトラックの走行経路或いは運行計画等を設定する。
【0170】
例えば、注文情報により集荷に係る部品の名称と個数が判明するため、データベース14に格納されている部品の重量、荷姿及び容積より、集荷に必要な例えばトラック或いは乗用車の種類(即ち、積載容量等)及び台数等を設定することが可能である。そして、各トラック或いは乗用車が巡回するルートは、出荷拠点ロケーション情報より判明する倉庫40の位置から、周辺交通事情に関する情報を適宜参照しながら、例えばより迅速に、且つより効率的に巡回可能なルートとして設定可能である。これらのルート設定は、例えば公知の技術を用いて実現することが可能である。
【0171】
再び図7において、ステップS42にて最適ルートを設定した後、ミルクラン運行管理部16は、運送業者に部品の集荷を依頼する(ステップS43)。係る集荷の依頼も、通信ネットワーク50を介して、運送業者(或いは、運送業者の管理する集荷管理サーバ等)に送信することが好ましい。
【0172】
尚、運送業者が部品の集荷をしなくとも、例えばメーカ等により独自に行ってもよい。係る場合、ステップS43の集荷依頼は、例えばメーカ等の物流部門に送信されることが好ましい。
【0173】
続いて、図9に示すように、ミルクラン運行管理部16からの集荷の依頼を受信した運送業者は、設定された最適なルートに基づき、例えばトラック或いは乗用車等により各倉庫40を巡回して部品の集荷を完了する。
【0174】
そして、集荷の際には、倉庫40に備えられているバーコードリーダ30が、各商品に付されたバーコードを読み取り、商品の受領確認が行われる(ステップS51)。バーコードリーダ30は、読取った情報を、受領確認情報としてネットワーク50を介して、部品ベンダ側の商品管理端末20へ送信する(ステップS52)。より具体的には、例えば受注/納入管理部26へ送信する。
【0175】
その後、部材調達部17は、部品の受領を確認し、トランジット在庫として計上する(ステップS53)。これにより、部品受領の際に相手方(即ち、部品ベンダ)の担当者等の存在を必要とすることなく、メーカ及び部品ベンダ共に受領の確認を行うことができる。このため、部品ベンダ側の希望時間に拘束されることなく、部品受領を確実に行うが可能となる。
【0176】
又、同時に、ステップS52で商品管理端末20の受注/納入管理部26に送信された受領確認情報により、部品メーカ側において、受注/納入管理部26は当該部品の売り上げとして計上される(ステップS54)。係る商品管理端末20への受領確認情報の送信は、物流管理サーバ10を経由して行ってもよいし、バーコードリーダ30から直接商品管理端末20に対して行われてもよい。
【0177】
尚、各倉庫40を巡回している途中に、例えば部品ベンダより新たな納入確定情報が送信されてきた場合には、ミルクラン運行管理部16は、係る新たな納入確定情報に基づき、現在集荷中のルートを新しいルートに変えることも可能である。即ち、新たに納品された部品を集荷することが効率的であり、或いは最適であると判断した場合には、再度図7のステップS42により最適なルートが計算される。例えば、部品ベンダ側で出荷が遅れていた部品が納入されたり、或いは本来であれば納期がまだ先の部品が倉庫40に納入された場合等に上述の処理がなされることとなる。
【0178】
係る新しい最適なルートは、例えばトラックのドライバーが有する携帯電話或いはPDA等の携帯可能な情報端末に送信され、ドライバーは新たなルートに基づいて、部品の集荷を行う。これにより、より効率的な部品の集荷が可能となり、物流コストの更なる削減を図ることが可能である。但し、新しいルートに変えることで、非効率的な集荷になる場合には、このような新しいルートの設定動作がなされないのはいうまでも無い。
【0179】
続いて、図10に示すように、運送業者により受領された部品が、メーカ側の倉庫へと運び込まれ際には、例えば図示しないメーカ所有のバーコードリーダは、部品に付されたバーコードを読取る(ステップS61)。そして、係る情報を物流管理サーバ10が備える倉庫管理部18に送信し、倉庫管理部18は、受領された部品をメーカ側の倉庫在庫として計上する(ステップS62)。これにより、部品の発注からメーカ側での引き取りまでの処理が完了する。
【0180】
以上図3から図10を参照して説明したように、バーコードリーダ30により読取った情報にて出荷及び受領等の確認を行うため、メーカ及び部品ベンダ(又はこれに加えて運送業者)は夫々相対面することなく、部品の注文からメーカへの納入までを行うことが可能となる。更に、倉庫40へ商品を出荷或いは集荷する旨の指示を送信或いは出力することで、部品ベンダの例えば工場の稼働時間等に基づく時間的制約に制限されること無く、メーカは所望の時間に部品の納入を受けることが可能となる。部品ベンダをしても、メーカ側の希望時間に合わせて、工場の稼働時間等を変えることなく、通常通り部品の納入を行うことが可能となる。これにより、「Milk−Run方式」による物流の形態を最大限に生かしつつも、その導入に係る運用コストを低減することが可能となる。即ち、「Milk−Run方式」による物流コストの削減に加えて、係る物流方式の導入及び運用に係るコストもあわせて低減可能となり、一石二鳥の効果を得ることが可能という極めて大きな利点を有することとなる。
【0181】
又、本実施例では発注者をメーカとし、供給者を部品メーカとして説明したが、これに限定されることなく、同様の関係に成り立つものであれば本実施例に係る物流システムを適用することが可能である。例えば、発注者を卸売市場として、供給者を各種農家としても、本実施例に係る物流システムは適用可能である。
【0182】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、物流システム及び方法並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る物流システムの全体の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作を概念的に示す模式図である。
【図3】本発明の実施例に係る物流システムにおいて用いられる注文情報のデータ構成を図式的に示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、注文情報の受信から納入予定情報の送信までの商品管理端末に係る動作フローを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、納入予定情報の受信から製品生産計画の決定までの物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、部品の出荷確定に至るまでの商品管理端末及びバーコードリーダに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、納入確定情報より最適な集荷ルートを設定する物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例に係る物流システムにおいて、物流管理サーバが備えるデータベースに格納されている情報の具体例を図式的に示す図である。
【図9】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、部品の受領確定に至るまでの物流管理サーバ、商品管理端末及びバーコードリーダに係る動作フローを示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例に係る物流システムの全体動作のうち、メーカが注文した部品の倉庫在庫登録に係る物流管理サーバに係る動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・物流システム
10・・・物流管理サーバ
11、21、31・・・処理部
12、22、32・・・記憶部
13、23、33・・・入力部
14、24・・・データベース
15、25、34・・・通信部
16・・・ミルクラン運行管理部
17・・・部材調達部
18・・・倉庫管理部
20・・・商品管理端末
26・・・受注/納入管理部
30・・・バーコードリーダ
35・・・読取部
36・・・送受信制御部
40・・・倉庫
50・・・通信ネットワーク
60・・・トラック
Claims (25)
- 発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムであって、
前記物流管理サーバは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信手段と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示手段とを備えており、
前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記発注情報を受信する発注情報受信手段と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示手段と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信手段とを備えており、
前記商品情報読取端末は、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信手段を備えていることを特徴とする物流システム。 - 前記集荷指示手段は、前記集荷指示情報の出力として、所定の集荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された集荷業者用端末に対して前記集荷指示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の物流システム。
- 前記出荷指示手段は、前記出荷指示情報の出力として、所定の出荷業者の用に供され且つ前記通信ネットワークに接続された出荷業者用端末に対して前記出荷指示情報を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の物流システム。
- 前記集荷指示手段は、前記出荷情報をそのまま前記集荷指示情報として出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記集荷指示手段は、複数の前記出荷情報に対応する複数の商品をまとめて集荷する旨の前記集荷指示情報を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記出荷指示手段は、前記発注情報をそのまま前記出荷指示情報として出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記出荷指示手段は、複数の前記発注情報に対応する複数の商品をまとめて出荷する旨の前記出荷指示情報を出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記物流管理サーバは、前記受領情報を受信する受領情報受信手段を更に備え、
前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記出荷情報を受信する出荷情報受信手段を更に備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の物流システム。 - 前記集荷指示手段は、前記発注者が所望の時間に集荷可能な前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々のうち少なくとも一つが所望の時間に出荷可能な前記保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記集荷指示手段は、集荷及び出荷のうち少なくとも一方を無人管理可能なセキュリティ手段を備える前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記集荷指示手段は、前記複数の供給者の夫々に対して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記集荷指示手段は、前記複数の供給者のうち少なくとも2つが集合してなる供給者グループに対応して備えられている前記保管庫から集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信し、前記出荷指示手段は、該保管庫へ出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記商品情報読取端末は、前記保管庫毎に少なくとも一つ設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記発注情報は、前記商品の名称及び個数、並びに出荷希望日時のうち少なくとも一つを含んでなることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記物流管理サーバは、前記保管庫を巡回して前記商品を集荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、
前記集荷指示手段は、前記設定された経路で集荷する旨の指示を示す前記集荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の物流システム。 - 前記経路設定手段は、前記発注情報が送信されたことを受けて又は前記出荷情報が受信されたことを受けて、予め前記経路を設定することを特徴とする請求項15に記載の物流システム。
- 前記経路設定手段は、前記商品を集荷中に、前記出荷情報が送信されてきた場合、該送信されてきた出荷情報に基づき、新たな経路を設定可能であることを特徴とする請求項15又は16に記載の物流システム。
- 前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つは、前記保管庫を巡回して前記商品を出荷するための経路を設定する経路設定手段を更に備えており、
前記出荷指示手段は、前記設定された経路で出荷する旨の指示を示す前記出荷指示情報を出力又は送信することを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の物流システム。 - 前記保管庫は、地理的に離間して複数存在し、
前記経路設定手段は、前記経路として前記複数の保管庫を巡回するための経路を設定することを特徴とする請求項15から18のいずれか一項に記載の物流システム。 - 前記物流管理サーバは、前記商品の容積及び重量、前記保管庫の位置を示す拠点情報、前記経路の設定のための地図情報、並びに前記経路に係る道路状況を示す道路情報のうち少なくとも一つを含んでなるデータベースを含んでなることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の物流システム。
- 前記商品は、前記商品に係る情報を示すラベルが付されており、
前記商品情報読取端末は、前記ラベルが示す情報を読取るラベル読取手段を更に備えており、
前記商品情報送信手段は、前記読取られた情報を前記出荷情報及び前記受領情報の少なくとも一部として送信することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の物流システム。 - 前記ラベルは、バーコードを含んでなり、
前記ラベル読取手段は、前記バーコードを読取り可能なバーコード読取手段を含んでなることを特徴とする請求項21に記載の物流システム。 - 前記ラベルは、前記商品に係る情報を、前記発注者及び前記複数の供給者の夫々が認識可能な文字情報を用いて示しており、
前記ラベル読取手段は、前記ラベルを読み取り可能な光学文字読取手段を含んでなることを特徴とする請求項21に記載の物流システム。 - 発注者の用に供される物流管理サーバ及び複数の供給者の夫々の用に供される複数の商品管理端末、並びに商品に係る情報を読み取り可能な商品情報読取端末が、通信ネットワークを介して情報を相互に送受信可能な物流システムにおける物流方法であって、
前記物流管理サーバでは、前記発注者から前記複数の供給者のうち少なくとも一つに対する前記商品の発注に係る情報を示す発注情報を、前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つに送信する発注情報送信工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記商品の出荷が完了したことを示す出荷情報を受信する出荷情報受信工程と、前記出荷情報を受信後、出荷された前記商品が保管されている保管庫を巡回して前記商品を集荷する旨の指示を示す集荷指示情報を第1所定フォーマットで出力する集荷指示工程とが実行され、
前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つでは、前記発注情報を受信する発注情報受信工程と、前記発注情報の受信後、前記保管庫へ前記商品を出荷する旨の指示を示す出荷指示情報を第2所定フォーマットで出力する出荷指示工程と、前記商品情報読取端末から送信される、前記発注者によって前記商品が受領されたことを示す受領情報を受信する受領情報受信工程とが実行され、
前記商品情報読取端末では、前記出荷情報及び前記受領情報のうち少なくとも一方を前記物流管理サーバ及び前記複数の商品管理端末のうち少なくとも一つへ送信する商品情報送信工程を備えていることを特徴とする物流方法。 - コンピュータを請求項1から23のいずれか一項に記載の物流システムを構成する物流管理サーバ、商品管理端末及び商品情報読取端末のうち少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009142175A1 (ja) * | 2008-05-20 | 2009-11-26 | 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 | 集配経路選択システム |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003095601A patent/JP2004299858A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009142175A1 (ja) * | 2008-05-20 | 2009-11-26 | 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 | 集配経路選択システム |
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