JP2004299606A - ステアリングコラムの衝撃吸収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】衝撃吸収板を引き裂くことにより衝撃吸収を図る構成でありながら、前記衝撃吸収板の引裂を安定させるステアリングコラムの衝撃吸収装置を提供する。
【解決手段】取付ブロック2,2を車体側に固着し、取付ブラケット9をステアリングコラム1に固着して、前記取付ブロック2,2を離脱自在に取付ブラケット9に係着することで、取付ブロック2,2及び取付ブラケット9を介して車体側で支持するステアリングコラム1に付設するステアリングコラム1の衝撃吸収装置7において、取付ブラケット9に突設する引裂翼5,5と、取付ブロック2,2に固着する衝撃吸収板3,3とからなり、衝撃吸収板3は引裂翼5を突出させる差込孔19を開口し、この差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延設したステアリングコラム1の衝撃吸収装置7である。
【選択図】 図1
【解決手段】取付ブロック2,2を車体側に固着し、取付ブラケット9をステアリングコラム1に固着して、前記取付ブロック2,2を離脱自在に取付ブラケット9に係着することで、取付ブロック2,2及び取付ブラケット9を介して車体側で支持するステアリングコラム1に付設するステアリングコラム1の衝撃吸収装置7において、取付ブラケット9に突設する引裂翼5,5と、取付ブロック2,2に固着する衝撃吸収板3,3とからなり、衝撃吸収板3は引裂翼5を突出させる差込孔19を開口し、この差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延設したステアリングコラム1の衝撃吸収装置7である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車が衝突した際、ステアリングに印加される衝撃を吸収するステアリング用衝撃吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車が衝突した際、ステアリングに印加される衝撃を緩和する装置として、特許文献1に記載される衝撃吸収式ステアリング装置を例示できる。この装置は、衝撃吸収時に車体に対して相対移動するステアリングコラムを所定の保持力で保持するために車体に固定されるボルトと、ステアリングコラムに一体移動可能に固定され、ボルトの軸線に略直交する平板からなる衝撃吸収板とを有し、衝撃吸収板は衝撃吸収時に分け入らせたボルトにより引き裂かれる破断予定線を含んである(特許文献1記載の請求項1)。
【0003】
この装置による衝撃吸収構造(衝撃吸収時に衝撃吸収板へボルトを分け入らせる構造)は簡素なので、コストが低廉で、多機種のステアリング装置に適用しやすい利点を述べている。また、主に引裂を利用する衝撃吸収は安定しており、個体差による性能のばらつきを小さくできる効果も挙げている。衝撃吸収板の破断予定線は、引裂を案内し、衝撃吸収をより安定して発揮させる。
【0004】
上記衝撃吸収式ステアリング装置は、破断予定線を溝の底により形成したり(特許文献1記載の請求項2)、破断予定線へのボルトの進入を案内する案内面を衝撃吸収板に含ませる(特許文献1記載の請求項3)とよい、としている。溝の底により形成した破断予定線は、薄く裂けやすいため、衝撃の吸収をより一層安定させる効果がある、と述べている。また、案内面は、ボルトを破断予定線に円滑かつ確実に進入させることができる、と述べている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−019622号公報(2〜5頁、図1〜6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記ステアリング衝撃吸収装置は、もともとステアリングコラムを車体へ取り付ける際に用いるボルトを衝撃吸収板の引裂に利用して、構造を簡素化している点で優れている。しかし、ボルトはステアリングコラムを車体へ取り付けることを主眼とした部材であり、衝撃吸収板の引裂に適していない。例えば、ボルトの締付トルクが衝撃吸収性能を左右するため、組立工程において厳しい品質管理が要求されることになりかねない。
【0007】
しかも、平坦な衝撃吸収板に対してボルトは直交関係にあり、ボルトを衝撃吸収板に押し付ける方向が微妙に変化すると、場合によってはボルトによる衝撃吸収板の引裂ができなくなる虞れがある。このように、ボルトにより衝撃吸収板を引き裂いていく衝撃吸収の態様は、必ずしも安定するとは限らない問題を有している。
【0008】
また、特許文献1では、位置固定のボルトに対してステアリングコラムに追従する衝撃吸収板を押し込んで引き裂くが、衝撃吸収板がよじれる可能性があり、やはり衝撃吸収性能を不安定にする。加えて、ステアリングコラムが変位する側と反対側に延設される衝撃吸収板は、キーシリンダー等の他の部材と干渉する可能性が高く、その他の部位の設計変更を要求しかねない。
【0009】
このほか、衝撃吸収の初期段階における引裂に要する初期荷重を抑制するため、特許文献1では破断予定線端にノッチ(切欠)を設けているが、このノッチはかえって引裂を容易にし過ぎ、必要十分な衝撃吸収を図ることができない虞れがある。そこで、衝撃吸収板を引き裂くことにより衝撃吸収を図る構成でありながら、前記衝撃吸収板の引裂を安定させるステアリングコラムの衝撃吸収装置について検討した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、取付ブロックを車体側に固着し、取付ブラケットをステアリングコラムに固着して、前記取付ブロックを離脱自在に取付ブラケットに係着することで、取付ブロック及び取付ブラケットを介して車体側で支持するステアリングコラムに付設するステアリングコラムの衝撃吸収装置において、取付ブラケットに突設する引裂翼と、取付ブロックに固着する衝撃吸収板とからなり、衝撃吸収板は引裂翼を突出させる差込孔を開口し、この差込孔からステアリングコラムの軸方向に延設したステアリングコラムの衝撃吸収装置である。
【0011】
本発明の衝撃吸収装置は、ステアリングコラムを車体側に取り付けるためのボルトとは別に、取付ブラケットに突設した引裂翼と、取付ブロックに固着した衝撃吸収板とから構成する。これから、衝撃印加に際してステアリングコラムが軸方向に変位すると、ステアリングコラムに固着した取付ブラケットと共に前記ステアリングコラムの軸方向へ変位する引裂翼が、取付ブロックにより車体側に位置固定された衝撃吸収板を引き裂いて、ステアリングコラムに印加された衝撃を吸収する。すなわち、本発明では、引裂翼がステアリングコラムに追従して変位し、衝撃吸収板が位置固定であるため、衝撃吸収を安定して引き起こすことができる。
【0012】
ここで、引裂翼とは、航空機の垂直尾翼様の板材又はブロック体を意味し、通常薄板外形を有しているため、衝撃吸収板を引き裂きやすい利点がある。更に、前記引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が傾斜しているとよい。前記前縁の傾斜は、衝撃吸収板と直交していないのであれば、下り勾配(引裂翼根元が横断面長手方向に長く、引裂翼上端にいくに従って横断面長手方向に短くなる)でも、上り勾配(引裂翼根元が横断面長手方向に短く、引裂翼上端にいくに従って横断面長手方向に長くなる)でもよい。取付ブラケットに安定して突設するには、引裂翼の前縁は下り勾配が好ましい。
【0013】
また、引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が横断面略楔形状であるとよい。引裂翼は、上述したように、航空機の垂直尾翼様の板材又はブロック体であり、衝撃吸収板を引き裂きやすいが、更に前縁を横断面楔形状にすることで、衝撃吸収板をより確実かつ安定して引き裂けるようになる。
【0014】
引裂翼による衝撃吸収板の引裂を、ステアリングコラムに衝撃が印加された直後から確実にかつ安定して発生させるには、衝撃吸収板の構造についても改良が必要である。すなわち、まず衝撃吸収板は、内周縁を引裂翼に接しない長孔からなる差込孔を開口するとよい。すなわち、ステアリングコラムに衝撃が印加されるまでは、引裂翼及び衝撃吸収板は非接触で、車体の振動等による衝撃吸収板の引裂を招かないようにする。
【0015】
そして、ステアリングコラムに衝撃が印可されると、引裂翼は衝撃吸収板の差込孔周縁に内側から前縁を当接させ、引裂を開始する。この場合、衝撃の印加方向が一様でないことから、安定した衝撃吸収板の引裂を得るために、衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向に差込孔から延びる引裂案内溝を設けておくとよい。
【0016】
上記引裂案内溝は、衝撃吸収板内に強度が相対的に弱い脆弱部を形成することで、引裂翼による引裂を案内する。具体的な引裂案内溝としては、衝撃吸収板に刻設した断面三角形溝、衝撃吸収板に刻設した断面円形溝、そして衝撃吸収板の薄肉部を例示することができる。この引裂案内溝を設けるのとは逆に、衝撃吸収板の側縁にフランジを設けたり、リブを設けることで、引裂翼が引き裂く部位に対する他の部位の強度を相対的に高めてもよい。このフランジやリブは、衝撃吸収板の捩れ剛性を高める働きも有する。そして、この捩れ剛性の向上が、引裂翼による衝撃吸収板の引裂を安定させることにもなる。
【0017】
引裂翼による衝撃吸収板の引裂において、やはり初期荷重が大きくなることは好ましくなく、このため引裂翼の前縁が無理なく衝撃吸収板に食い込んでいくことが望ましい。これから、衝撃吸収板には、差込孔に達する引裂案内溝始端をこの引裂案内溝を境に同方向へ切り開いた引裂開始部を設けるとよい。この引裂開始部は、特許文献1に見られたノッチと異なり、あくまで引裂案内溝端が予め少し引き裂かれて開いた状態にある。このため、この引裂開始部によって引裂翼は引裂案内溝に案内される際、予め押し開かれた引裂案内溝端が引裂翼側面に接触して抵抗となるため、過剰な引裂を招かずに済む。
【0018】
引裂案内溝は、引裂翼により衝撃吸収板を確実にかつ安定して引き裂くことができるようにすると共に、引裂翼が衝撃吸収板の一定部位、すなわちステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向に沿って衝撃吸収板を引き裂くことで、衝撃吸収板から逸脱しないようにする働き(逸脱防止機能)を有している。
【0019】
この逸脱防止機能は、衝撃吸収板を、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲することでも得られる。ここで、本発明における屈曲とは、衝撃吸収板を分断して2枚の面を結ぶ比較的鋭利な断面を構成する折曲と、衝撃吸収板を分断することなく連続して面が続く滑らかな断面を構成する湾曲とを含む。屈曲は、山折れ又は谷折れを問わない。引裂翼は、応力が集中しやすい屈曲部位に従って移動しながら衝撃吸収板を引き裂いていくからである。この屈曲と引裂案内溝とを一致して設けると、より好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明を適用したステアリングコラム1を表した斜視図、図2は同ステアリングコラム1の組付関係を表した分解斜視図、図3は取付ブロック2の斜視図、図4は衝撃吸収板3の斜視図、図5は同衝撃吸収板3の図4中A矢視方向から見た断面図、図6は図5中B矢視部拡大図、図7は別例の引裂案内溝4を表した図6相当拡大図、図8は引裂翼5を表した斜視図、図9は引裂翼の横断面図、図10は衝撃吸収板3を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した図1相当斜視図であり、図11は衝撃吸収板3を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した同衝撃吸収板3の図5相当断面図である。
【0021】
左右一対の引裂翼5,5及び衝撃吸収板3,3からなる衝撃吸収装置7は、図1及び図2に見られるように、ステアリングシャフト8を上方から差し込んだステアリングコラム1に付設する。具体的には、一般に「カプセル」と呼ぶ取付ブロック2,2を車体側(例えば車体フレーム、図示略)にそれぞれ固着して各取付ブロック2に衝撃吸収板3を固着する。そして、左右一対の引裂翼5,5を設けた取付ブラケット9をステアリングコラム1に固着し、取付ブラケット9の左右一対に設けたV形溝10,10に前記取付ブロック2,2を離脱自在に係着している。
【0022】
取付ブラケット9は、ステアリングコラム1の外面に倣った接面部11を中心にして、引裂翼5,5を固着した平坦な支持面12,12を左右に延設した板材からなる。接面部11から各支持面12,12に渡り、周縁を上向きに折り返したブラケットフランジ13を形成し、引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く際に加わる負荷に対する取付ブラケット9の剛性を高めている。各支持面12には、取付ブラケット9を係着するV形溝10を上縁に開いて形成し、取付ブロック2を係着する連通孔14を各V形溝10に沿って設けている。引裂翼5は、前記V形溝10の下方(ステアリングコラム1の軸方向下、図1中左下側)に、ステアリングコラム1の軸方向に揃えて立設している。
【0023】
取付ブロック2は、図3に見られるように、取付ブラケット9の各V形溝10を挟み込む斜行溝15,15を左右に設けたアルミダイキャスト製で、中心に設けたブロック取付孔16に取付ボルト17を差し込んで車体側(例えば車体フレーム、図示略)に締着する。このように、取付ブロック2は車体と一体となり、位置固定される。本例のブロック取付孔16は、車体に対するステアリングコラム1の取付位置を調整できるように、ステアリングコラム1の軸方向に延びる長孔である。
【0024】
取付ブロック2は、前記斜行溝15裏面側に開口した各固着孔18を、取付ブラケット9の各連通孔14に一致した状態で樹脂を流し込み、所定の取付強度をもって取付ブラケット9に取り付ける。すなわち、取付ブロック2は、前記連通孔14及び固着孔18に流し込んだ樹脂の破壊強度を超えた衝撃が加えられると、取付ブラケット9から離脱する。本発明の衝撃吸収装置7は、この取付ブラケット9からの取付ブロック2の離脱を契機に作動する(引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂による衝撃吸収が開始される)。
【0025】
取付ブロック2を車体に固着する取付ボルト17は、衝撃吸収板3を取付ブロック2に対して固着する。すなわち、衝撃吸収板3は車体に対して位置固定される。本例の衝撃吸収板3は、図4に見られるように、ステアリングコラム1の軸方向に長尺な金属製の平板で、差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延びた向きで組付ける。前記平板は、図5に見られるように、側縁を上方へ向けて折り曲げたフランジ20,20を形成し、衝撃吸収板3の剛性を高めている。図示は省略するが、側縁に沿った、すなわちステアリングコラム1の軸方向に沿ったリブを平板上に設けてもよい。
【0026】
本例の衝撃吸収板3は、平板の上方に取付ボルト17を挿通する吸収板取付孔21を、この吸収板取付孔21下方に引裂翼5を突出させる差込孔19を、そして前記差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延びる引裂案内溝6をそれぞれ設けている。本例の吸収板取付孔21及び差込孔19は、車体側に対するステアリングコラム1の位置調整に合わせて取付ボルト17や引裂翼5に対して相対位置が変化することから、それぞれ長孔にしている。また、差込孔19は、図1に見られるように、引裂翼5を突出させた状態で、内周縁を引裂翼5に接しない長孔にしている。これにより、ステアリングコラム1に衝撃が印加された場合以外、例えば車体の振動等で差込孔19の内周縁に引裂翼5が接する虞れ(特に引裂に寄与する引裂翼5の前縁22が接する虞れ)がなくなる。
【0027】
衝撃吸収板3は、車体に対して取付位置が変化するが、取付ブロック2に対しては一義的に取付位置が定まる。これは、取付ブロック2を介し、取付ブラケット9、更には引裂翼5に対する位置関係が一義的に定まることを意味する。このため、本例の衝撃吸収板3は、吸収板取付孔21を中心に、上縁を下方に向けて(取付ブロック2に向けて)折り曲げた係止片23を形成したほか、前記係止片23から取付ブロック2の長さ(ステアリングコラム1の軸方向の長さ)の位置に左右一対の係止爪24,24を平板から下方に向けて切り込み、形成している。この係止片23及び係止爪24,24は、取付ブロック2に対する衝撃吸収板3の位置関係を一義的に定め、組付時の位置決めを容易にする働きを有している。
【0028】
本例の引裂案内溝6は、図5及び図6から明らかなように、平板の裏面側に刻設した断面三角形溝からなる。この断面三角形溝は、プレス加工により容易に形成でき、結果として平板内に薄肉部(脆弱部)を形成する。引裂翼5は、ステアリングコラム1に衝撃が加えられた際、この引裂案内溝6に導かれるようにして、衝撃吸収板3を引き裂いていく。これから、衝撃吸収板3を引き裂くに際して引裂翼5を案内できる構造であれば、例えば図7に見られるような断面円形溝の引裂案内溝4を構成してもよい。
【0029】
引裂翼5は、図1及び図2に見られるように、取付ブラケット9に対して一体に固着した金属ブロックで、図8に見られるように、衝撃吸収板3の延設側を向いた前縁22が下り勾配で傾斜し、かつ前記前縁22が横断面略楔形状になっている。ここで、横断面略楔形状とは、衝撃吸収板3の延設側に向けて徐変に側面25,25が接近している断面形状を含む。これから、本例の引裂翼5における横断面略半円弧形状の前縁22は、広義に前記横断面略楔形状に含まれる。すなわち、引裂翼の前縁は鋭角断面でなくてもよく、側面が平行で、衝撃吸収板の引裂方向(ステアリングコラムの軸方向)に対して前縁22の断面形状が直行しなければ、本発明にいう横断面略楔形状の前縁にあたる。
【0030】
ステアリングコラム1に、軸方向上(図1中右上)から衝撃が印加されると、取付ブロック2,2が取付ブラケット9のV形溝10,10から離脱する。そして、図10に見られるように、引裂翼5が車体に位置固定した衝撃吸収板3に向かって移動(変位)し、差込孔19周縁に内側から前縁22を衝突させてから、衝撃吸収板3を引き裂いていく。本発明の衝撃吸収装置7は、引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く引裂エネルギーとして衝撃エネルギーを吸収するため、エネルギー吸収特性を安定させるためには、前記引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂を確実かつ円滑に引き起こし、継続させる必要がある。
【0031】
引裂翼5による衝撃吸収板3の確実な引裂は、主として、衝撃吸収板3の差込孔19から連続して延びる引裂案内溝6と、下り勾配の傾斜かつ横断面略楔形状にした引裂翼5の前縁22に負う。引裂案内溝6は、衝撃吸収板3を引き裂く引裂翼5を案内し、引裂翼5が衝撃吸収板3の略中央を移動させ、引裂翼5が衝撃吸収板3から逸脱する虞れをなくす。また、本例のように、衝撃吸収板3の裏面に引裂案内溝6を設けると、図11に見られるように、引裂翼5は衝撃吸収板3を引裂案内溝6から左右略均等かつ同方向に押し開くことができ、引裂翼5にかかる負荷を左右均等として、確実な引裂翼5の案内ができる。引裂翼5の前縁22の横断面略楔形状は、こうした引裂案内溝6が引裂翼5を案内する作用を、より容易に発揮できるようにする。
【0032】
また、本例では、引裂翼5による衝撃吸収板3の円滑な引裂は、衝撃吸収板3の側縁に設けたフランジ20,20や、引裂翼5の前縁22を下り勾配の傾斜かつ横断面略楔形状にしたところに負う。衝撃吸収板3の側縁に設けたフランジ20,20は、衝撃吸収板3の捩れ剛性を高めて、引裂翼5から加わる負荷による衝撃吸収板3の捩れ又は屈曲を防止する働きを有する。そして、この捩れ剛性の向上が、引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂を安定させることにもなる。
【0033】
図10に示す例では、引裂翼5は衝撃吸収板3の下縁に達することなく、途中で停止しているが、引裂翼5が下縁を突き破るか途中で止まるかは、自由に設定してよい。引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く長さは、衝撃吸収装置7としてのエネルギー吸収量に比例するため、必要なエネルギー吸収量に合わせて衝撃吸収板3の長さや、引裂翼5が下縁を突き破るか否かを選択すればよい。また、例えば本例のように衝撃吸収板3の下縁に達する引裂案内溝6ではなく、下縁に達しない短い引裂案内溝として、引裂翼による衝撃吸収板の引裂に要する力を増加させてもよい。この場合、同じ長さの衝撃吸収板であっても、引裂案内溝が短い程、エネルギー吸収量を増加させることができる。
【0034】
図12はステアリングコラム1(図1参照)の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26を表した図4相当斜視図、図13はステアリングコラム1の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26を表した図5相当断面図であり、図14は引裂開始部27を設けた衝撃吸収板28の図4相当斜視図である。
【0035】
引裂案内溝6は、衝撃吸収板3から引裂翼5が逸脱しないようにする働き(逸脱防止機能)を有している。この逸脱防止機能は、図12及び図13に見られるように、ステアリングコラム1の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26でも得ることができる。本例の屈曲は、衝撃吸収板26を分断して2枚の面を結ぶ比較的鋭利な断面を構成する山折れの折曲であり、前記2枚の面で挟む屈曲角度αは90〜180度(180度は含まない)、好ましくは120〜180度(180度は含まない)がよい。この衝撃吸収板26の屈曲は、取付ブロック2に固着する関係から、差込孔19より下方を屈曲させればよい。
【0036】
本例では、引裂案内溝を設けずに衝撃吸収板26を屈曲させているが、引裂案内溝に一致して衝撃吸収板を屈曲させると、より確実に引裂翼を案内できる衝撃吸収板を構成できる。前記折曲に代えて、衝撃吸収板を分断することなく連続して面が続く滑らかな断面を構成する湾曲でもよい(図示略)。
【0037】
また、図14に見られるように、差込孔19に達する引裂案内溝6始端を、引裂案内溝6を境に同方向へ切り開いた引裂開始部27を衝撃吸収板28に設けるとよい。引裂開始部27に達した引裂翼5は、低い初期荷重で引裂案内溝6を引き裂き始めることができる。上記例示は、ステアリングコラム1への衝撃印加以外で引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂かないように、引裂翼5の前縁22が差込孔19の内周縁から離隔している。引裂開始部27は、ステアリングコラム1への衝撃印加時に衝突する引裂翼5を受け止め、既に開いた状態にある引裂開始部27から連続かつ円滑に衝撃吸収板28の引裂を開始させる。これから、引裂開始部27の大きさは自由であるが、引き裂かれた対となる部分29,29が同方向に開いていることが望ましい。
【0038】
【発明の効果】
本発明により、衝撃吸収板を引き裂くことにより衝撃吸収を図る構成でありながら、前記衝撃吸収板の引裂を安定させるステアリングコラムの衝撃吸収装置を提供できるようになる。具体的には、従来と異なり、車体に対して位置固定した衝撃吸収板を、ステアリングコラムと一体に変位する引裂翼により引き裂くことで、引裂の安定性を確保している。
【0039】
本発明の引裂翼は、取付ブラケットを車体側に固着する取付ボルトと異なり、衝撃吸収板を引き裂くことに適した形状にすることができ、衝撃吸収板を引き裂く際の安定性のみならず、確実性を確保している。具体的には、引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁を傾斜させ、更に前記縁を横断面略楔形状にすることで、引裂の安定性のみならず、確実性を確保する。
【0040】
本発明の衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向下方に向けて延設できるため、他部材との干渉を避けやすく、衝撃吸収装置のレイアウトの自由度を高める効果を有する。内周縁を引裂翼に接しない長孔からなる差込孔を開口することにより、ステアリングコラムに衝撃が印加された場合以外の要因で引裂翼が衝撃吸収板を引き裂くことがなくなる。これは、必要時(衝撃吸収時)のみ引裂翼が衝撃吸収板を引き裂くことができる衝撃吸収装置としての確実な作動を担保する。
【0041】
衝撃吸収板に設ける引裂案内溝や衝撃吸収板の屈曲は、引裂翼を一定の軌跡上に案内し、引裂翼を衝撃吸収板から逸脱させない効果を有する。また、衝撃吸収板に設けるフランジ又はリブは、引裂翼による衝撃吸収板の引裂に際して、衝撃吸収板の捩れ又は屈曲を抑制又は防止して、安定した引裂翼による衝撃吸収板の引裂を保証する効果を有する。これは、衝撃吸収板が薄くても必要十分な衝撃吸収の効果が得られることを意味し、材料コストの低減等をもたらす。
【0042】
このほか、引裂案内溝始端に設ける引裂開始部は、常態として差込孔の内周縁から離隔した引裂翼が引裂案内溝に向けて変位し、前記差込孔の内周縁に衝突した後に引裂を開始する際の初期荷重を低減し、円滑かつ確実に引裂翼による衝撃吸収板の引裂をもたらす効果を有する。このように、本発明は円滑かつ確実に衝撃吸収を果たす衝撃吸収装置をステアリングコラムに対して付設できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したステアリングコラムを表した斜視図である。
【図2】同ステアリングコラムの組付関係を表した分解斜視図である。
【図3】取付ブロックの斜視図である。
【図4】衝撃吸収板の斜視図である。
【図5】同衝撃吸収板の図4中A矢視方向から見た断面図である。
【図6】図5中B矢視部拡大図である。
【図7】別例の引裂案内溝を表した図5相当拡大図である。
【図8】引裂翼を表した斜視図である。
【図9】引裂翼の横断面図である。
【図10】衝撃吸収板を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した図1相当斜視図である。
【図11】衝撃吸収板を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した同衝撃吸収板の図5相当断面図である。
【図12】ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板を表した図4相当斜視図である。
【図13】ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板を表した図5相当断面図である。
【図14】引裂開始部を設けた衝撃吸収板の図4相当斜視図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム
2 取付ブロック(カプセル)
3 衝撃吸収板
5 引裂翼
6 本例の引裂案内溝
7 衝撃吸収装置
8 ステアリングシャフト
9 取付ブラケット
19 衝撃吸収板の差込孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車が衝突した際、ステアリングに印加される衝撃を吸収するステアリング用衝撃吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車が衝突した際、ステアリングに印加される衝撃を緩和する装置として、特許文献1に記載される衝撃吸収式ステアリング装置を例示できる。この装置は、衝撃吸収時に車体に対して相対移動するステアリングコラムを所定の保持力で保持するために車体に固定されるボルトと、ステアリングコラムに一体移動可能に固定され、ボルトの軸線に略直交する平板からなる衝撃吸収板とを有し、衝撃吸収板は衝撃吸収時に分け入らせたボルトにより引き裂かれる破断予定線を含んである(特許文献1記載の請求項1)。
【0003】
この装置による衝撃吸収構造(衝撃吸収時に衝撃吸収板へボルトを分け入らせる構造)は簡素なので、コストが低廉で、多機種のステアリング装置に適用しやすい利点を述べている。また、主に引裂を利用する衝撃吸収は安定しており、個体差による性能のばらつきを小さくできる効果も挙げている。衝撃吸収板の破断予定線は、引裂を案内し、衝撃吸収をより安定して発揮させる。
【0004】
上記衝撃吸収式ステアリング装置は、破断予定線を溝の底により形成したり(特許文献1記載の請求項2)、破断予定線へのボルトの進入を案内する案内面を衝撃吸収板に含ませる(特許文献1記載の請求項3)とよい、としている。溝の底により形成した破断予定線は、薄く裂けやすいため、衝撃の吸収をより一層安定させる効果がある、と述べている。また、案内面は、ボルトを破断予定線に円滑かつ確実に進入させることができる、と述べている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−019622号公報(2〜5頁、図1〜6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記ステアリング衝撃吸収装置は、もともとステアリングコラムを車体へ取り付ける際に用いるボルトを衝撃吸収板の引裂に利用して、構造を簡素化している点で優れている。しかし、ボルトはステアリングコラムを車体へ取り付けることを主眼とした部材であり、衝撃吸収板の引裂に適していない。例えば、ボルトの締付トルクが衝撃吸収性能を左右するため、組立工程において厳しい品質管理が要求されることになりかねない。
【0007】
しかも、平坦な衝撃吸収板に対してボルトは直交関係にあり、ボルトを衝撃吸収板に押し付ける方向が微妙に変化すると、場合によってはボルトによる衝撃吸収板の引裂ができなくなる虞れがある。このように、ボルトにより衝撃吸収板を引き裂いていく衝撃吸収の態様は、必ずしも安定するとは限らない問題を有している。
【0008】
また、特許文献1では、位置固定のボルトに対してステアリングコラムに追従する衝撃吸収板を押し込んで引き裂くが、衝撃吸収板がよじれる可能性があり、やはり衝撃吸収性能を不安定にする。加えて、ステアリングコラムが変位する側と反対側に延設される衝撃吸収板は、キーシリンダー等の他の部材と干渉する可能性が高く、その他の部位の設計変更を要求しかねない。
【0009】
このほか、衝撃吸収の初期段階における引裂に要する初期荷重を抑制するため、特許文献1では破断予定線端にノッチ(切欠)を設けているが、このノッチはかえって引裂を容易にし過ぎ、必要十分な衝撃吸収を図ることができない虞れがある。そこで、衝撃吸収板を引き裂くことにより衝撃吸収を図る構成でありながら、前記衝撃吸収板の引裂を安定させるステアリングコラムの衝撃吸収装置について検討した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、取付ブロックを車体側に固着し、取付ブラケットをステアリングコラムに固着して、前記取付ブロックを離脱自在に取付ブラケットに係着することで、取付ブロック及び取付ブラケットを介して車体側で支持するステアリングコラムに付設するステアリングコラムの衝撃吸収装置において、取付ブラケットに突設する引裂翼と、取付ブロックに固着する衝撃吸収板とからなり、衝撃吸収板は引裂翼を突出させる差込孔を開口し、この差込孔からステアリングコラムの軸方向に延設したステアリングコラムの衝撃吸収装置である。
【0011】
本発明の衝撃吸収装置は、ステアリングコラムを車体側に取り付けるためのボルトとは別に、取付ブラケットに突設した引裂翼と、取付ブロックに固着した衝撃吸収板とから構成する。これから、衝撃印加に際してステアリングコラムが軸方向に変位すると、ステアリングコラムに固着した取付ブラケットと共に前記ステアリングコラムの軸方向へ変位する引裂翼が、取付ブロックにより車体側に位置固定された衝撃吸収板を引き裂いて、ステアリングコラムに印加された衝撃を吸収する。すなわち、本発明では、引裂翼がステアリングコラムに追従して変位し、衝撃吸収板が位置固定であるため、衝撃吸収を安定して引き起こすことができる。
【0012】
ここで、引裂翼とは、航空機の垂直尾翼様の板材又はブロック体を意味し、通常薄板外形を有しているため、衝撃吸収板を引き裂きやすい利点がある。更に、前記引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が傾斜しているとよい。前記前縁の傾斜は、衝撃吸収板と直交していないのであれば、下り勾配(引裂翼根元が横断面長手方向に長く、引裂翼上端にいくに従って横断面長手方向に短くなる)でも、上り勾配(引裂翼根元が横断面長手方向に短く、引裂翼上端にいくに従って横断面長手方向に長くなる)でもよい。取付ブラケットに安定して突設するには、引裂翼の前縁は下り勾配が好ましい。
【0013】
また、引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が横断面略楔形状であるとよい。引裂翼は、上述したように、航空機の垂直尾翼様の板材又はブロック体であり、衝撃吸収板を引き裂きやすいが、更に前縁を横断面楔形状にすることで、衝撃吸収板をより確実かつ安定して引き裂けるようになる。
【0014】
引裂翼による衝撃吸収板の引裂を、ステアリングコラムに衝撃が印加された直後から確実にかつ安定して発生させるには、衝撃吸収板の構造についても改良が必要である。すなわち、まず衝撃吸収板は、内周縁を引裂翼に接しない長孔からなる差込孔を開口するとよい。すなわち、ステアリングコラムに衝撃が印加されるまでは、引裂翼及び衝撃吸収板は非接触で、車体の振動等による衝撃吸収板の引裂を招かないようにする。
【0015】
そして、ステアリングコラムに衝撃が印可されると、引裂翼は衝撃吸収板の差込孔周縁に内側から前縁を当接させ、引裂を開始する。この場合、衝撃の印加方向が一様でないことから、安定した衝撃吸収板の引裂を得るために、衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向に差込孔から延びる引裂案内溝を設けておくとよい。
【0016】
上記引裂案内溝は、衝撃吸収板内に強度が相対的に弱い脆弱部を形成することで、引裂翼による引裂を案内する。具体的な引裂案内溝としては、衝撃吸収板に刻設した断面三角形溝、衝撃吸収板に刻設した断面円形溝、そして衝撃吸収板の薄肉部を例示することができる。この引裂案内溝を設けるのとは逆に、衝撃吸収板の側縁にフランジを設けたり、リブを設けることで、引裂翼が引き裂く部位に対する他の部位の強度を相対的に高めてもよい。このフランジやリブは、衝撃吸収板の捩れ剛性を高める働きも有する。そして、この捩れ剛性の向上が、引裂翼による衝撃吸収板の引裂を安定させることにもなる。
【0017】
引裂翼による衝撃吸収板の引裂において、やはり初期荷重が大きくなることは好ましくなく、このため引裂翼の前縁が無理なく衝撃吸収板に食い込んでいくことが望ましい。これから、衝撃吸収板には、差込孔に達する引裂案内溝始端をこの引裂案内溝を境に同方向へ切り開いた引裂開始部を設けるとよい。この引裂開始部は、特許文献1に見られたノッチと異なり、あくまで引裂案内溝端が予め少し引き裂かれて開いた状態にある。このため、この引裂開始部によって引裂翼は引裂案内溝に案内される際、予め押し開かれた引裂案内溝端が引裂翼側面に接触して抵抗となるため、過剰な引裂を招かずに済む。
【0018】
引裂案内溝は、引裂翼により衝撃吸収板を確実にかつ安定して引き裂くことができるようにすると共に、引裂翼が衝撃吸収板の一定部位、すなわちステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向に沿って衝撃吸収板を引き裂くことで、衝撃吸収板から逸脱しないようにする働き(逸脱防止機能)を有している。
【0019】
この逸脱防止機能は、衝撃吸収板を、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲することでも得られる。ここで、本発明における屈曲とは、衝撃吸収板を分断して2枚の面を結ぶ比較的鋭利な断面を構成する折曲と、衝撃吸収板を分断することなく連続して面が続く滑らかな断面を構成する湾曲とを含む。屈曲は、山折れ又は谷折れを問わない。引裂翼は、応力が集中しやすい屈曲部位に従って移動しながら衝撃吸収板を引き裂いていくからである。この屈曲と引裂案内溝とを一致して設けると、より好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明を適用したステアリングコラム1を表した斜視図、図2は同ステアリングコラム1の組付関係を表した分解斜視図、図3は取付ブロック2の斜視図、図4は衝撃吸収板3の斜視図、図5は同衝撃吸収板3の図4中A矢視方向から見た断面図、図6は図5中B矢視部拡大図、図7は別例の引裂案内溝4を表した図6相当拡大図、図8は引裂翼5を表した斜視図、図9は引裂翼の横断面図、図10は衝撃吸収板3を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した図1相当斜視図であり、図11は衝撃吸収板3を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した同衝撃吸収板3の図5相当断面図である。
【0021】
左右一対の引裂翼5,5及び衝撃吸収板3,3からなる衝撃吸収装置7は、図1及び図2に見られるように、ステアリングシャフト8を上方から差し込んだステアリングコラム1に付設する。具体的には、一般に「カプセル」と呼ぶ取付ブロック2,2を車体側(例えば車体フレーム、図示略)にそれぞれ固着して各取付ブロック2に衝撃吸収板3を固着する。そして、左右一対の引裂翼5,5を設けた取付ブラケット9をステアリングコラム1に固着し、取付ブラケット9の左右一対に設けたV形溝10,10に前記取付ブロック2,2を離脱自在に係着している。
【0022】
取付ブラケット9は、ステアリングコラム1の外面に倣った接面部11を中心にして、引裂翼5,5を固着した平坦な支持面12,12を左右に延設した板材からなる。接面部11から各支持面12,12に渡り、周縁を上向きに折り返したブラケットフランジ13を形成し、引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く際に加わる負荷に対する取付ブラケット9の剛性を高めている。各支持面12には、取付ブラケット9を係着するV形溝10を上縁に開いて形成し、取付ブロック2を係着する連通孔14を各V形溝10に沿って設けている。引裂翼5は、前記V形溝10の下方(ステアリングコラム1の軸方向下、図1中左下側)に、ステアリングコラム1の軸方向に揃えて立設している。
【0023】
取付ブロック2は、図3に見られるように、取付ブラケット9の各V形溝10を挟み込む斜行溝15,15を左右に設けたアルミダイキャスト製で、中心に設けたブロック取付孔16に取付ボルト17を差し込んで車体側(例えば車体フレーム、図示略)に締着する。このように、取付ブロック2は車体と一体となり、位置固定される。本例のブロック取付孔16は、車体に対するステアリングコラム1の取付位置を調整できるように、ステアリングコラム1の軸方向に延びる長孔である。
【0024】
取付ブロック2は、前記斜行溝15裏面側に開口した各固着孔18を、取付ブラケット9の各連通孔14に一致した状態で樹脂を流し込み、所定の取付強度をもって取付ブラケット9に取り付ける。すなわち、取付ブロック2は、前記連通孔14及び固着孔18に流し込んだ樹脂の破壊強度を超えた衝撃が加えられると、取付ブラケット9から離脱する。本発明の衝撃吸収装置7は、この取付ブラケット9からの取付ブロック2の離脱を契機に作動する(引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂による衝撃吸収が開始される)。
【0025】
取付ブロック2を車体に固着する取付ボルト17は、衝撃吸収板3を取付ブロック2に対して固着する。すなわち、衝撃吸収板3は車体に対して位置固定される。本例の衝撃吸収板3は、図4に見られるように、ステアリングコラム1の軸方向に長尺な金属製の平板で、差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延びた向きで組付ける。前記平板は、図5に見られるように、側縁を上方へ向けて折り曲げたフランジ20,20を形成し、衝撃吸収板3の剛性を高めている。図示は省略するが、側縁に沿った、すなわちステアリングコラム1の軸方向に沿ったリブを平板上に設けてもよい。
【0026】
本例の衝撃吸収板3は、平板の上方に取付ボルト17を挿通する吸収板取付孔21を、この吸収板取付孔21下方に引裂翼5を突出させる差込孔19を、そして前記差込孔19からステアリングコラム1の軸方向に延びる引裂案内溝6をそれぞれ設けている。本例の吸収板取付孔21及び差込孔19は、車体側に対するステアリングコラム1の位置調整に合わせて取付ボルト17や引裂翼5に対して相対位置が変化することから、それぞれ長孔にしている。また、差込孔19は、図1に見られるように、引裂翼5を突出させた状態で、内周縁を引裂翼5に接しない長孔にしている。これにより、ステアリングコラム1に衝撃が印加された場合以外、例えば車体の振動等で差込孔19の内周縁に引裂翼5が接する虞れ(特に引裂に寄与する引裂翼5の前縁22が接する虞れ)がなくなる。
【0027】
衝撃吸収板3は、車体に対して取付位置が変化するが、取付ブロック2に対しては一義的に取付位置が定まる。これは、取付ブロック2を介し、取付ブラケット9、更には引裂翼5に対する位置関係が一義的に定まることを意味する。このため、本例の衝撃吸収板3は、吸収板取付孔21を中心に、上縁を下方に向けて(取付ブロック2に向けて)折り曲げた係止片23を形成したほか、前記係止片23から取付ブロック2の長さ(ステアリングコラム1の軸方向の長さ)の位置に左右一対の係止爪24,24を平板から下方に向けて切り込み、形成している。この係止片23及び係止爪24,24は、取付ブロック2に対する衝撃吸収板3の位置関係を一義的に定め、組付時の位置決めを容易にする働きを有している。
【0028】
本例の引裂案内溝6は、図5及び図6から明らかなように、平板の裏面側に刻設した断面三角形溝からなる。この断面三角形溝は、プレス加工により容易に形成でき、結果として平板内に薄肉部(脆弱部)を形成する。引裂翼5は、ステアリングコラム1に衝撃が加えられた際、この引裂案内溝6に導かれるようにして、衝撃吸収板3を引き裂いていく。これから、衝撃吸収板3を引き裂くに際して引裂翼5を案内できる構造であれば、例えば図7に見られるような断面円形溝の引裂案内溝4を構成してもよい。
【0029】
引裂翼5は、図1及び図2に見られるように、取付ブラケット9に対して一体に固着した金属ブロックで、図8に見られるように、衝撃吸収板3の延設側を向いた前縁22が下り勾配で傾斜し、かつ前記前縁22が横断面略楔形状になっている。ここで、横断面略楔形状とは、衝撃吸収板3の延設側に向けて徐変に側面25,25が接近している断面形状を含む。これから、本例の引裂翼5における横断面略半円弧形状の前縁22は、広義に前記横断面略楔形状に含まれる。すなわち、引裂翼の前縁は鋭角断面でなくてもよく、側面が平行で、衝撃吸収板の引裂方向(ステアリングコラムの軸方向)に対して前縁22の断面形状が直行しなければ、本発明にいう横断面略楔形状の前縁にあたる。
【0030】
ステアリングコラム1に、軸方向上(図1中右上)から衝撃が印加されると、取付ブロック2,2が取付ブラケット9のV形溝10,10から離脱する。そして、図10に見られるように、引裂翼5が車体に位置固定した衝撃吸収板3に向かって移動(変位)し、差込孔19周縁に内側から前縁22を衝突させてから、衝撃吸収板3を引き裂いていく。本発明の衝撃吸収装置7は、引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く引裂エネルギーとして衝撃エネルギーを吸収するため、エネルギー吸収特性を安定させるためには、前記引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂を確実かつ円滑に引き起こし、継続させる必要がある。
【0031】
引裂翼5による衝撃吸収板3の確実な引裂は、主として、衝撃吸収板3の差込孔19から連続して延びる引裂案内溝6と、下り勾配の傾斜かつ横断面略楔形状にした引裂翼5の前縁22に負う。引裂案内溝6は、衝撃吸収板3を引き裂く引裂翼5を案内し、引裂翼5が衝撃吸収板3の略中央を移動させ、引裂翼5が衝撃吸収板3から逸脱する虞れをなくす。また、本例のように、衝撃吸収板3の裏面に引裂案内溝6を設けると、図11に見られるように、引裂翼5は衝撃吸収板3を引裂案内溝6から左右略均等かつ同方向に押し開くことができ、引裂翼5にかかる負荷を左右均等として、確実な引裂翼5の案内ができる。引裂翼5の前縁22の横断面略楔形状は、こうした引裂案内溝6が引裂翼5を案内する作用を、より容易に発揮できるようにする。
【0032】
また、本例では、引裂翼5による衝撃吸収板3の円滑な引裂は、衝撃吸収板3の側縁に設けたフランジ20,20や、引裂翼5の前縁22を下り勾配の傾斜かつ横断面略楔形状にしたところに負う。衝撃吸収板3の側縁に設けたフランジ20,20は、衝撃吸収板3の捩れ剛性を高めて、引裂翼5から加わる負荷による衝撃吸収板3の捩れ又は屈曲を防止する働きを有する。そして、この捩れ剛性の向上が、引裂翼5による衝撃吸収板3の引裂を安定させることにもなる。
【0033】
図10に示す例では、引裂翼5は衝撃吸収板3の下縁に達することなく、途中で停止しているが、引裂翼5が下縁を突き破るか途中で止まるかは、自由に設定してよい。引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂く長さは、衝撃吸収装置7としてのエネルギー吸収量に比例するため、必要なエネルギー吸収量に合わせて衝撃吸収板3の長さや、引裂翼5が下縁を突き破るか否かを選択すればよい。また、例えば本例のように衝撃吸収板3の下縁に達する引裂案内溝6ではなく、下縁に達しない短い引裂案内溝として、引裂翼による衝撃吸収板の引裂に要する力を増加させてもよい。この場合、同じ長さの衝撃吸収板であっても、引裂案内溝が短い程、エネルギー吸収量を増加させることができる。
【0034】
図12はステアリングコラム1(図1参照)の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26を表した図4相当斜視図、図13はステアリングコラム1の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26を表した図5相当断面図であり、図14は引裂開始部27を設けた衝撃吸収板28の図4相当斜視図である。
【0035】
引裂案内溝6は、衝撃吸収板3から引裂翼5が逸脱しないようにする働き(逸脱防止機能)を有している。この逸脱防止機能は、図12及び図13に見られるように、ステアリングコラム1の軸方向かつ引裂翼5の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板26でも得ることができる。本例の屈曲は、衝撃吸収板26を分断して2枚の面を結ぶ比較的鋭利な断面を構成する山折れの折曲であり、前記2枚の面で挟む屈曲角度αは90〜180度(180度は含まない)、好ましくは120〜180度(180度は含まない)がよい。この衝撃吸収板26の屈曲は、取付ブロック2に固着する関係から、差込孔19より下方を屈曲させればよい。
【0036】
本例では、引裂案内溝を設けずに衝撃吸収板26を屈曲させているが、引裂案内溝に一致して衝撃吸収板を屈曲させると、より確実に引裂翼を案内できる衝撃吸収板を構成できる。前記折曲に代えて、衝撃吸収板を分断することなく連続して面が続く滑らかな断面を構成する湾曲でもよい(図示略)。
【0037】
また、図14に見られるように、差込孔19に達する引裂案内溝6始端を、引裂案内溝6を境に同方向へ切り開いた引裂開始部27を衝撃吸収板28に設けるとよい。引裂開始部27に達した引裂翼5は、低い初期荷重で引裂案内溝6を引き裂き始めることができる。上記例示は、ステアリングコラム1への衝撃印加以外で引裂翼5が衝撃吸収板3を引き裂かないように、引裂翼5の前縁22が差込孔19の内周縁から離隔している。引裂開始部27は、ステアリングコラム1への衝撃印加時に衝突する引裂翼5を受け止め、既に開いた状態にある引裂開始部27から連続かつ円滑に衝撃吸収板28の引裂を開始させる。これから、引裂開始部27の大きさは自由であるが、引き裂かれた対となる部分29,29が同方向に開いていることが望ましい。
【0038】
【発明の効果】
本発明により、衝撃吸収板を引き裂くことにより衝撃吸収を図る構成でありながら、前記衝撃吸収板の引裂を安定させるステアリングコラムの衝撃吸収装置を提供できるようになる。具体的には、従来と異なり、車体に対して位置固定した衝撃吸収板を、ステアリングコラムと一体に変位する引裂翼により引き裂くことで、引裂の安定性を確保している。
【0039】
本発明の引裂翼は、取付ブラケットを車体側に固着する取付ボルトと異なり、衝撃吸収板を引き裂くことに適した形状にすることができ、衝撃吸収板を引き裂く際の安定性のみならず、確実性を確保している。具体的には、引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁を傾斜させ、更に前記縁を横断面略楔形状にすることで、引裂の安定性のみならず、確実性を確保する。
【0040】
本発明の衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向下方に向けて延設できるため、他部材との干渉を避けやすく、衝撃吸収装置のレイアウトの自由度を高める効果を有する。内周縁を引裂翼に接しない長孔からなる差込孔を開口することにより、ステアリングコラムに衝撃が印加された場合以外の要因で引裂翼が衝撃吸収板を引き裂くことがなくなる。これは、必要時(衝撃吸収時)のみ引裂翼が衝撃吸収板を引き裂くことができる衝撃吸収装置としての確実な作動を担保する。
【0041】
衝撃吸収板に設ける引裂案内溝や衝撃吸収板の屈曲は、引裂翼を一定の軌跡上に案内し、引裂翼を衝撃吸収板から逸脱させない効果を有する。また、衝撃吸収板に設けるフランジ又はリブは、引裂翼による衝撃吸収板の引裂に際して、衝撃吸収板の捩れ又は屈曲を抑制又は防止して、安定した引裂翼による衝撃吸収板の引裂を保証する効果を有する。これは、衝撃吸収板が薄くても必要十分な衝撃吸収の効果が得られることを意味し、材料コストの低減等をもたらす。
【0042】
このほか、引裂案内溝始端に設ける引裂開始部は、常態として差込孔の内周縁から離隔した引裂翼が引裂案内溝に向けて変位し、前記差込孔の内周縁に衝突した後に引裂を開始する際の初期荷重を低減し、円滑かつ確実に引裂翼による衝撃吸収板の引裂をもたらす効果を有する。このように、本発明は円滑かつ確実に衝撃吸収を果たす衝撃吸収装置をステアリングコラムに対して付設できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したステアリングコラムを表した斜視図である。
【図2】同ステアリングコラムの組付関係を表した分解斜視図である。
【図3】取付ブロックの斜視図である。
【図4】衝撃吸収板の斜視図である。
【図5】同衝撃吸収板の図4中A矢視方向から見た断面図である。
【図6】図5中B矢視部拡大図である。
【図7】別例の引裂案内溝を表した図5相当拡大図である。
【図8】引裂翼を表した斜視図である。
【図9】引裂翼の横断面図である。
【図10】衝撃吸収板を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した図1相当斜視図である。
【図11】衝撃吸収板を引き裂いて衝撃エネルギーを吸収した状態を表した同衝撃吸収板の図5相当断面図である。
【図12】ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板を表した図4相当斜視図である。
【図13】ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲した衝撃吸収板を表した図5相当断面図である。
【図14】引裂開始部を設けた衝撃吸収板の図4相当斜視図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム
2 取付ブロック(カプセル)
3 衝撃吸収板
5 引裂翼
6 本例の引裂案内溝
7 衝撃吸収装置
8 ステアリングシャフト
9 取付ブラケット
19 衝撃吸収板の差込孔
Claims (12)
- 取付ブロックを車体側に固着し、取付ブラケットをステアリングコラムに固着して、前記取付ブロックを離脱自在に取付ブラケットに係着することで、取付ブロック及び取付ブラケットを介して車体側で支持するステアリングコラムに付設するステアリングコラムの衝撃吸収装置おいて、取付ブラケットに突設する引裂翼と、取付ブロックに固着する衝撃吸収板とからなり、衝撃吸収板は引裂翼を突出させる差込孔を開口し、該差込孔からステアリングコラムの軸方向に延設したことを特徴とするステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が傾斜している請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 引裂翼は、衝撃吸収板の延設側を向いた前縁が横断面略楔形状である請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、内周縁を引裂翼に接しない長孔からなる差込孔を開口した請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向に差込孔から延びる引裂案内溝を設けた請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 引裂案内溝は、衝撃吸収板に刻設した断面三角形溝である請求項5記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 引裂案内溝は、衝撃吸収板に刻設した断面円形溝である請求項5記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 引裂案内溝は、衝撃吸収板の薄肉部である請求項5記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、側縁にフランジを設けた請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、リブを設けた請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、ステアリングコラムの軸方向かつ引裂翼の延長方向を境に屈曲した請求項1記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
- 衝撃吸収板は、差込孔に達する引裂案内溝始端を該引裂案内溝を境に同方向へ切り開いた引裂開始部を設けた請求項5記載のステアリングコラムの衝撃吸収装置。
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- 2003-03-31 JP JP2003096463A patent/JP2004299606A/ja active Pending
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