JP2004299559A - アクチュエータの制御方法及びその方法を用いたサスペンション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電磁サスペンションユニット2は、リニアモータ8と、リニアモータ外筒を回転させる回転モータ9とを有する。車両に作用する振動はローパスフィルタ85で低周波数信号及び高周波数信号に分離され、回転モータ9は低周波数信号により制御され、リニアモータ8は高周波数信号により制御される。回転モータ9の作動により、可動ばね受けがリニアモータ外筒の長手方向に変位し、コイルばねのばね力が変化し車高調整される。1つの電磁サスペンションユニット2に対して2つの駆動回路(例えばリニアモータドライバ56及び回転モータドライバ61)を用いて、振動抑制及び車高調整を良好に果たしており、駆動回路が少なくて済み、コントローラの負担を軽減することができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体の振動抑制などを行うアクチュエータの制御方法及びその方法を用いたサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のサスペンション装置の一例として、特許文献1に示す電磁サスペンション装置がある。この電磁サスペンション装置は、車高制御用駆動回路、減衰力調整用駆動回路及びコイル用駆動回路を備え、各々別個に車高制御用のアクチュエータの制御、減衰力切り換え用のアクチュエータの制御及びコイルに対する通電制御を行うようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−47405号公報(段落「0023」及び「0024」、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、サスペンション装置では、振動抑制及び車高調整を良好に果すと共に、コントローラの負担を少なくすることが望まれている。
しかしながら、上述した電磁サスペンション装置では、振動抑制及び車高調整を行う上で、車高制御用のアクチュエータ、減衰力切り換え用のアクチュエータ及びコイルを用い、これに伴い対応する3つの駆動回路を有している。このため、コントローラの負担が大きくなり前記要望に応えられていないというのが実情である。また、駆動回路の数が多いことから、制御方法が複雑になっている。そして、制御方法が複雑になることに伴い、さらにコントローラの負担増加を招いている。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、振動抑制を簡易に行ってコントローラの負担を少なくできるアクチュエータの制御方法及びその方法を用いたサスペンション装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数個備えられ、振動対象物の振動を抑制するアクチュエータの制御方法であって、前記振動対象物の振動状態を検出する振動状態検出手段と、該振動状態検出手段からの出力信号を、高周波数信号と低周波数信号とに分離する周波数信号分離手段と、該周波数信号分離手段によって分離された、各々の周波数信号に対応した駆動信号を出力する複数の駆動信号出力手段と、を備え、一の駆動信号出力手段からの駆動信号によって一のアクチュエータを駆動し、他の駆動信号出力手段からの駆動信号によって他のアクチュエータを駆動することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のアクチュエータの制御方法を実施して、車体の振動を抑制するサスペンション装置であって、高周波数信号に対応して、振動を減衰するアクチュエータを駆動し、低周波数信号に対応して、車高を調整するアクチュエータを駆動することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のサスペンション装置であって、振動を減衰するアクチュエータは、リニアモータであり、車高を調整するアクチュエータは、前記リニアモータに備えられる一対の相対変位部材のうち一方の相対変位部材側に設けられるスプリングシートを上下動させる回転モータであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。この実施の形態のサスペンション装置1は、図1及び図2に示すように、4本の同等構造の電磁サスペンションユニット2を有している。4本の電磁サスペンションユニット2は、それぞれ、車両のフロント右側(FR)、フロント左側(FL)、リア右側(RR)及びリア左側(RL)において、車両の車体側3と車軸側4との間に設けられている。
【0010】
電磁サスペンションユニット2は、シリンダ5と、該シリンダ5と相対変位可能なピストンロッド6とを有する油圧ダンパ(ショックアブソーバ)7と、リニアモータ8(振動を減衰し、抑制するためのアクチュエータ)と、回転モータ9(車高を調整するアクチュエータ)と、コイルばね10とを組合せて構成されている。
【0011】
油圧ダンパ7は、2重筒状の前記シリンダ5と、シリンダ5内に嵌挿されたピストン(図示省略)に取付けられた前記ピストンロッド6とを備えている。ピストンロッド6の先端部は車体側3の固定蓋15に結合されている。シリンダ5におけるピストンロッド6と反対側の端部は車軸側4(ばね下部材)に連結されている。そして、油圧ダンパ7は、図示しない減衰力発生機構を有し、車体側3と車軸側4の相対変位に伴って生じるピストンとシリンダ5の相対変位によって減衰力を発生するようにしている。
【0012】
シリンダ5には、有底筒状のブラケット16が固着されている。ブラケット16は、底部(以下、ブラケット底部という。)17を備えた筒状をなし、ブラケット底部17に形成された孔(符号省略)にシリンダ5を挿入させ、開口部が車体側3に向けられてシリンダ5に取付けられている。ブラケット16には、コイルばね10の下端部を支持するばね受け(以下、ブラケット側ばね受という。)18が取付けられている。
【0013】
リニアモータ8は、リニアモータ内筒(相対変位部材)20及びリニアモータ外筒(相対変位部材)21からなる2重円筒形をなしている。リニアモータ内筒20は、シリンダ5に嵌合される略筒状のセンターヨーク22と、センターヨーク22の外周側に配置された永久磁石23と、永久磁石23を覆うようにしてセンターヨーク22に取付けられたガイドパイプ24と、センターヨーク22に保持されピストンロッド6に挿通された環状部材25と、から大略構成されている。
環状部材25には、ドライメタル(以下、ピストンロッド側ドライメタルという。)27が設けられており、ピストンロッド6を軸方向に無潤滑で摺動案内するようにしている。
【0014】
リニアモータ外筒21は、蓋部(以下、アウターヨーク蓋部という。)29を有する筒状のアウターヨーク30と、アウターヨーク30の内側に設けられたコイル31と、から大略構成されている。アウターヨーク30の開口端部32(図1下側)の内側には、リニアモータ内筒20のガイドパイプ24と摺動するドライメタル(以下、下側ドライメタルという。)33が設けられている。アウターヨーク30のアウターヨーク蓋部29側の外周には雄ねじからなる送りねじ34が形成されている。この送りねじ34には、内側に雌ねじ35が形成された略環状の可動ばね受け36(スプリングシート)が螺合されており、前記ブラケット側ばね受18と協働してコイルばね10を支持している。コイル31は、図示しないブラシを介して外部の電力供給回路(図示省略)に接続されている。
ここで、コイル31への電力供給に際し、アウターヨーク30の回転を許容するように、予め螺旋状に巻回して設けられたケーブル(図示せず)を介してコイル31へ電力供給するようにしても良い。
前記リニアモータ8は、コイル31への3相の電流の位相と大きさを制御することにより推力を発生する3相同期形モータとされている。リニアモータ8の制御は後述するコントローラ40により行われる。
【0015】
回転モータ9は、ハウジング41と、ハウジング41の内側に保持され、固定子巻線42を備えた固定子43と、固定子43の内側に回転可能に配置され、永久磁石44を備えた回転子45と、を有し、3相同期形モータとなっている。回転モータ9のハウジング41は、後述する回り止めケース46及び前記固定蓋15に取付けられ、車体側3に固定されている。
【0016】
回転モータ9の回転子45はアウターヨーク蓋部29に結合されている。これにより、リニアモータ外筒21は回り止めケース46に対して回転運動可能となっている。また、リニアモータ内筒20は後述するように回り止めケース46に対して直線運動可能となっている。このようにリニアモータ外筒21及びリニアモータ内筒20は、相対的に回転運動及び直線運動が可能であり、リニアモータ8は2自由度モータになっている。
【0017】
回り止めケース46は、大径筒部47及び小径筒部48を連接した形状をなし、小径筒部48の環状蓋部49が回転モータ9のハウジング41に固定されている。回り止めケース46の大径筒部47の内側には軸方向に延びる溝50が周方向に複数状形成されている。この溝50には、可動ばね受け36の外周部に形成された複数本の長手状凸部51が挿入され、可動ばね受け36の回転を防止する一方、可動ばね受け36を長手方向に案内している。そして、回転モータ9の回転子45を回転させると、アウターヨーク30が回転し可動ばね受け36が軸方向に移動する。送りねじ34には、逆作動性がなく、回転モータ9の回転力から直線運動に変換できるが、コイルばね10による直動力からは回転運動にはできないようになっている。
【0018】
アウターヨーク30の開口端部32の外周側に、筒状のカバー52が摺動可能に装着されている。カバー52は、一端部(図1上側)に内方に延びる爪(カバー爪)53を有し、カバー爪53がアウターヨーク30の外周部に摺動可能となっている。カバー52は、ブラケット底部17との間に設けられたカバーばね54により、ブラケット底部17側に付勢されている。アウターヨーク30の開口端部32には、径方向外方に突出する爪(アウターヨーク爪)55が固着されている。そして、リニアモータ外筒21がリニアモータ8に対して伸び方向に移動し、全ストロークの1/2以上の位置に来るとカバー爪53がアウターヨーク爪55に引っかかり、カバー52はリニアモータ外筒21と共に移動する。このカバー52があることによりリニアモータ外筒21は外部に露出していないので、鉄粉などガイドパイプ24の表面に付着することがない。
【0019】
各リニアモータ8及び各回転モータ9には、図2に示すように、リニアモータドライバ56,57,58,59及び回転モータドライバ61,62,63,64を介してコントローラ40が接続されている。コントローラ40には、上下加速度センサ65(振動状態検出手段)、ロールレートセンサ66(振動状態検出手段)、ピッチングレートセンサ67(振動状態検出手段)、各回転モータ9に取付けられた回転モータ回転角センサ68,69,70,71、各リニアモータ8に取付けられたリニアモータストロークセンサ73,74,75,76、及び上位コントローラ77が接続されている。
【0020】
コントローラ40は、図3に示すように、前記各センサからの信号及び上位コントローラ77の運転情報を入力して、車高情報、制御力指令を出力する車両運動制御器78と、車両運動制御器78からの車高情報及び上位コントローラ77からの車高指令を入力し、サスペンション取付長さ変化指令を出力する車高調整制御器79と、各サスペンション装置1に対応して設けられたサスペンション制御器81,82,83,84と、を備えている。サスペンション制御器81,82,83,84は、車高調整制御器79からのサスペンション取付長さ変化指令及び車両運動制御器78からの制御力指令に基づいて、ばね取付位置指令及び推力指令を算出し、ばね取付位置指令を対応する回転モータドライバ61,62,63,64に出力し、推力指令をリニアモータドライバ56,57,58,59に出力する。
回転モータドライバ61,62,63,64には、サスペンション制御器81,82,83,84からのばね取付位置指令に加えて、回転モータ回転角センサ68,69,70,71の検出信号が入力される。
リニアモータドライバ56,57,58,59には、サスペンション制御器81,82,83,84からの推力指令に加えて、リニアモータストロークセンサ73,74,75,76の検出信号が入力される。
【0021】
サスペンション制御器81,82,83,84は、図4に示すように、車両運動制御器78からの制御力指令の低周波数成分を通過させるローパスフィルタ(周波数信号分離手段)85と、ローパスフィルタ85からの出力にゲイン(1/k)をかけるゲイン部86と、車高調整制御器79からのサスペンション取付長さ変化指令とゲイン部86の出力とを加え合わせ、ばね取付位置指令として出力する加え合わせ部87と、制御力指令からローパスフィルタ85の出力(低周波数成分)を差し引いて得られたデータを推力指令として出力する減算部88とを備えている。
前記ローパスフィルタ85のカットオフ周波数は、車体のばね上固有振動数よりも低い値とされ、例えば0.5Hz程度とされている。ゲイン部86のゲイン(1/k)中のkは、コイルばね10のばね定数である。そして、ゲイン部86の出力はローパスフィルタ85の出力をこれと同一の力を与えるばねのたわみに変換したものである。
【0022】
回転モータドライバ61,62,63,64はそれぞれ、前記ばね取付位置指令にゲイン(1/p)をかけて角度指令(回転角度指令)を出力するゲイン部89と、ゲイン部89からの角度指令と回転角フィードバック信号の偏差を求める回転角偏差算出部90と、回転角偏差算出部90からの信号及び前記回転角フィードバック信号を加える回転角度制御器91と、回転角度制御器91からの信号を増幅するアンプ92と、を備えて回転角度の位置制御系を構成し、アンプ92の出力信号により回転モータ9に必要な電流が流されて回転モータ9を駆動するようにしている。ゲイン部89のゲイン(1/p)中のpは送りねじ34のピッチである。
【0023】
リニアモータドライバ56,57,58,59はそれぞれ、推力指令にゲイン(1/kf)をかけて電流指令を得るゲイン部94と、電流指令及びストロークフィードバック信号を加える電流制御器95と、電流制御器95からの信号を増幅するアンプ96と、を備えて電流制御系を構成し、アンプ96の出力信号によりリニアモータ8に電流指令どおりの電流を供給させてリニアモータ8を駆動するようにしている。ゲイン部94のゲイン(1/kf)中のkfは、リニアモータ8の推力定数である。
【0024】
上述したように構成されたサスペンション装置1では、車両走行時に車体に作用する高周波数成分及び低周波数成分を含む振動が上下加速度センサ65、ロールレートセンサ66及びピッチングレートセンサ67により検出され、前記高周波数成分及び低周波数成分を含む状態で制御力指令として車両運動制御器78からサスペンション制御器81,82,83,84に送られる。サスペンション制御器81,82,83,84では、各ローパスフィルタ85が前記低周波数成分を通過させる。
【0025】
ローパスフィルタ85を通過した低周波数成分は、ゲイン部86で大きさを調整されて、車高調整制御器79からのサスペンション取付長さ変化指令と加え合わせられて、ばね取付位置指令として加え合わせ部87から回転モータドライバ61,62,63,64に出力される。そして、サスペンション制御器81,82,83,84からの低周波数成分を含むばね取付位置指令が回転モータドライバ61,62,63,64の各構成部材(ゲイン部89、回転角偏差算出部90、回転角度制御器91及びアンプ92)で上述したように信号処理されて、アンプ92から回転モータ9側に出力される。この結果、回転モータ9の回転子45ひいては可動ばね受け36に螺合するアウターヨーク30(リニアモータ外筒21)は、低周波数成分の振動に応じて回転される。そして、アウターヨーク30が回転することにより、可動ばね受け36が上下動し、車高調整される。
【0026】
すなわち、低周波数成分が、車高上昇が妥当であることを示す内容である場合には、アウターヨーク30の一方向への回転により可動ばね受け36は、アウターヨーク30の開口端部32側(図1下方)に移動されブラケット側ばね受18との間隔が短くなり、これによりコイルばね10は縮む。そして、コイルばね10の反発力で可動ばね受け36ひいてはリニアモータ外筒21は図1上方に変位し、車高が上げられる。
【0027】
また、低周波数成分が、車高下降が妥当であることを示す内容である場合には、アウターヨーク30の前記一方向と反対方向への回転により可動ばね受け36は、アウターヨーク30のアウターヨーク蓋部29側(図1上方)に移動されブラケット側ばね受18との間隔が長くなり、これによりコイルばね10は伸張する。そして、コイルばね10のばね力が小さくなり可動ばね受け36ひいてはリニアモータ外筒21は図1下方に変位し、車高が下げられる。
【0028】
一方、車両運動制御器78からサスペンション制御器81,82,83,84に送られた、高周波数成分及び低周波数成分を含む制御力指令は、減算部88に送られ、ローパスフィルタ85の出力である低周波数成分が差し引かれ、高周波数成分が残される。そして、高周波数成分が残された状態のデータが推力指令として減算部88からリニアモータドライバ56,57,58,59に出力される。
そして、サスペンション制御器81,82,83,84からの高周波数成分を含む推力指令がリニアモータドライバ56,57,58,59の各構成部材(ゲイン部94、電流制御器95及びアンプ96)で上述したように信号処理されて、アンプ96からリニアモータ8側に出力される。この結果、リニアモータ8は、高周波数成分の振動に応じてリニアモータ内筒20及びリニアモータ外筒21が相対的に上下作動される。このリニアモータ内筒20及びリニアモータ外筒21の上下作動により、高周波数成分の振動が抑制される。
【0029】
上述したように構成したサスペンション装置1では、1つの電磁サスペンションユニット2に対して2つの駆動回路(例えばリニアモータドライバ56及び回転モータドライバ61)を用いて、振動抑制及び車高調整を良好に果たしている。このため、駆動回路が少なくて済み、コントローラ40の負担を軽減することができる。さらに、上記駆動回路数の低減に伴い制御方法を簡素化でき、前記コントローラ40の負担軽減をさらに進めることができる。
【0030】
また、上記実施の形態では、リニアモータ外筒21を回転するので、リニアモータ外筒21とリニアモータ内筒20との間に設けられた下側ドライメタル33等の周方向の偏磨耗を解消することができる。このため、リニアモータ外筒21及びリニアモータ内筒20が軸方向にのみ相対的に移動する場合に生じるこじりの発生を回避することができ、リニアモータ外筒21及びリニアモータ内筒20の摺動変位をスムーズに行えるようになる。
【0031】
また、電磁サスペンションユニット2は、車両に固定して用いられ、リニアモータ8は走行手前側から風を受けることになるが、コイル31を有するリニアモータ外筒21が回転することから、リニアモータ外筒21は周方向にバランスよく風を受けることになる。これにより、リニアモータ外筒21は良好な放熱性を確保することができ、リニアモータ8の効率向上を図ることができる。
【0032】
なお、上記リニアモータ8及び回転モータ9は、車高調整を行うエアサスペンション及び減衰力調整機構と組合せて用いてもよいし、車高調整を行う油圧シリンダ及び減衰力調整機構と組合せて用いてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の発明に係るアクチュエータの制御方法によれば、周波数信号分離手段により分離された振動対象物の振動状態の高周波数信号と低周波数信号にそれぞれ対応してアクチュエータを制御して、振動抑制及び車高調整を図ることが可能となり、これによりアクチュエータの駆動回路としては高周波数信号と低周波数信号にそれぞれ対応した回路に抑えることができ、制御方法の簡素化を図ることができる。
【0034】
請求項2又は3に記載の発明に係るサスペンション装置によれば、高周波数信号に対応して、振動を減衰するアクチュエータを駆動し、低周波数信号に対応して、車高を調整するアクチュエータを駆動するので、駆動回路としては高周波数信号と低周波数信号にそれぞれ対応した回路に抑えることができ、装置の簡素化ひいては制御方法の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るサスペンション装置(図2)で用いる電磁サスペンションユニットを示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るサスペンション装置を模式的に示す回路図である。
【図3】図2のコントローラ及びこのコントローラに接続される部材を示す回路図である。
【図4】図3のサスペンション制御器、回転モータドライバ及びリニアモータドライバを示す回路図である。
【符号の説明】
1 サスペンション装置
2 電磁サスペンションユニット
8 リニアモータ(振動を減衰するアクチュエータ)
9 回転モータ(車高を調整するアクチュエータ)
20 リニアモータ内筒(相対変位部材)
21 リニアモータ外筒(相対変位部材)
36 可動ばね受け(スプリングシート)
65 上下加速度センサ(振動状態検出手段)
66 ロールレートセンサ(振動状態検出手段)
67 ピッチングレートセンサ(振動状態検出手段)
85 ローパスフィルタ(周波数信号分離手段)
Claims (3)
- 複数個備えられ、振動対象物の振動を抑制するアクチュエータの制御方法であって、
前記振動対象物の振動状態を検出する振動状態検出手段と、
該振動状態検出手段からの出力信号を、高周波数信号と低周波数信号とに分離する周波数信号分離手段と、
該周波数信号分離手段によって分離された、各々の周波数信号に対応した駆動信号を出力する複数の駆動信号出力手段と、を備え、
一の駆動信号出力手段からの駆動信号によって一のアクチュエータを駆動し、他の駆動信号出力手段からの駆動信号によって他のアクチュエータを駆動することを特徴とするアクチュエータの制御方法。 - 請求項1に記載のアクチュエータの制御方法を実施して、車体の振動を抑制するサスペンション装置であって、
高周波数信号に対応して、振動を減衰するアクチュエータを駆動し、
低周波数信号に対応して、車高を調整するアクチュエータを駆動することを特徴とするサスペンション装置。 - 請求項2に記載のサスペンション装置であって、
振動を減衰するアクチュエータは、リニアモータであり、
車高を調整するアクチュエータは、前記リニアモータに備えられる一対の相対変位部材のうち一方の相対変位部材側に設けられるスプリングシートを上下動させる回転モータであることを特徴とするサスペンション装置。
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